JP2007230940A - ハロゲン化ビニルケトン化合物の製法 - Google Patents

ハロゲン化ビニルケトン化合物の製法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明の課題は、温和な条件下、入手が容易で安定な化合物を出発原料とし、簡便な方法にて、高収率でハロゲン化ビニルケトン化合物を得る、工業的に好適なハロゲン化ビニルケトン化合物の製法を提供することにある。
【解決手段】 本発明の課題は、一般式(1)
【化1】
Figure 2007230940

(式中、Rは、置換基を有していても良い炭化水素基を示し、Yは、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基又はアリールチオ基を示す。)
で示されるビニルケトン化合物とハロゲン化剤とを反応させることを特徴とする、一般式(2)
【化2】
Figure 2007230940

(式中、Xは、ハロゲン原子を示し、Rは、前記と同義であり、Yは、Yと同義である。なお、Yは、Yと同一又は異なっていても良い。)
で示されるハロゲン化ビニルケトン化合物の製法によって解決される。
【選択図】 なし

Description

本発明はハロゲン化ビニルケトン化合物の新規な製法に関する。ハロゲン化ビニルケトン化合物は、医薬・農薬等の原料や合成中間体として有用な化合物である。
従来、ハロゲン化ビニルケトン化合物を製造する方法としては、例えば、トリフルオロメタンスルホン酸の存在下、4-メトキシ-3-ブテン-2-オンとビス(ピリジン)ヨードニウム(I)テトラフルオロホウ酸塩とを塩化メチレン中で反応させて、収率62%で3-ヨード-4-メトキシ-3-ブテン-2-オンを得る方法が開示されている(例えば、非特許文献1参照)。しかしながら、この方法では、高価なビス(ピリジン)ヨードニウム(I)テトラフルオロホウ酸塩を使用しなければならない上に、副反応(基質及び生成物の高分子化)を防ぐために、予め0℃でトリフルオロメタンスルホン酸、ビス(ピリジン)ヨードニウム(I)テトラフルオロホウ酸塩及び塩化メチレンの混合液を調製しなければならないという問題があった。又、塩化アルミニウムの存在下、塩化アセチルと1,2-ジクロロエチレンとを反応させて3,4,4-トリクロロブタン-2-オンを得、これを炭酸ナトリウムの存在下で加水分解して3,4-ジクロロ-3-ブテン-2-オンを得た後、トリエチルアミンの存在下、3,4-ジクロロ-3-ブテン-2-オンとメチルメルカプタンとを反応させて、総合収率58.6%で3-クロロ-4-メチルチオ-3-ブテン-2-オンを得る方法が開示されている(例えば、非特許文献2参照)。しかしながら、この方法では、中間体である3,4-ジクロロ-3-ブテン-2-オンが催涙性を有する上に、変異原性を有する1,2-ジクロロエチレンを大過剰使用しなければならないという問題があった。よって、いずれも方法においても、ハロゲン化ビニルケトン化合物の工業的な製法としては不利であった。
Tetrahedron Lett.,36,5257(1995) J.Org.Chem.,49,3494(1984)
本発明の課題は、即ち、上記問題点を解決し、温和な条件下、入手が容易で安定な化合物を出発原料とし、簡便な方法にて、高収率でハロゲン化ビニルケトン化合物を得る、工業的に好適なハロゲン化ビニルケトン化合物の製法を提供することにある。
本発明の課題は、一般式(1)
Figure 2007230940
(式中、Rは、置換基を有していても良い炭化水素基を示し、Yは、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基又はアリールチオ基を示す。)
で示されるビニルケトン化合物とハロゲン化剤とを反応させることを特徴とする、一般式(2)
Figure 2007230940
(式中、Xは、ハロゲン原子を示し、Rは、前記と同義であり、Yは、Yと同義である。なお、Yは、Yと同一又は異なっていても良い。)
で示されるハロゲン化ビニルケトン化合物の製法によって解決される。
本発明により、温和な条件下、入手が容易で安定な化合物を出発原料とし、簡便な方法にて、高収率でハロゲン化ビニルケトン化合物を得る、工業的に好適なハロゲン化ビニルケトン化合物の製法を提供することが出来る。
本発明の反応において使用するビニルケトン化合物は、前記の一般式(1)で示される。その一般式(1)において、Rは、置換基を有していても良い炭化水素基であり、炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の炭素原子数1〜12のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の炭素原子数3〜8のシクロアルキル基;フェネチル基、フェニルプロピル基等の炭素原子数1〜3のアルキル基を含むアラルキル基;フェニル基、p-トリル基、ナフチル基、アントリル基等の炭素原子数6〜14のアリール基が挙げられるが、好ましくはアルキル基、アリール基、更に好ましくはアルキル基、特に好ましくはメチル基である。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
前記炭化水素基は、置換基を有していても良く、その置換基としては、炭素原子を介して出来る置換基、酸素原子を介して出来る置換基、窒素原子を介して出来る置換基、硫黄原子を介して出来る置換基、ハロゲン原子等が挙げられる。
前記炭素原子を介して出来る置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の炭素原子数1〜12のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等の炭素原子数3〜8のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基等の炭素原子数2〜8のアルケニル基;キノリル基、ピリジル基、ピロリジル基、ピロリル基、フリル基、チエニル基等の炭素原子数3〜8の複素環基;フェニル基、トリル基、フルオロフェニル基、キシリル基、ビフェニリル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等の炭素原子数6〜14のアリール基;アセチル基、プロピオニル基、アクリロイル基、ピバロイル基、シクロヘキシルカルボニル基、ベンゾイル基、ナフトイル基、トルオイル基等の炭素原子数2〜11のアシル基(アセタール化されていても良い);カルボキシル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素原子数2〜7のアルコキシカルボニル基;フェノキシカルボニル基等の炭素原子数7〜15のアリールオキシカルボニル基;トリフルオロメチル基等の炭素原子数1〜12のハロゲン化アルキル基;シアノ基が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
前記酸素原子を介して出来る置換基としては、例えば、ヒドロキシル基;メトキシル基、エトキシル基、プロポキシル基、ブトキシル基、ペンチルオキシル基、ヘキシルオキシル基、ヘプチルオキシル基、ベンジルオキシル基等の炭素原子数1〜12のアルコキシル基;フェノキシル基、トルイルオキシル基、ナフチルオキシル基等の炭素原子数6〜14のアリールオキシル基が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
前記窒素原子を介して出来る置換基としては、例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロへキシルアミノ基、フェニルアミノ基、ナフチルアミノ基等の炭素原子数1〜12の第一アミノ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基、メチルブチルアミノ基、ジフェニルアミノ基等の炭素原子数2〜24の第二アミノ基;モルホリノ基、ピペリジノ基、ピペラジニル基、ピラゾリジニル基、ピロリジノ基、インドリル基等の炭素原子数3〜8の複素環式アミノ基;イミノ基;N-メチル-N-メタンスルホニルアミノ基が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
前記硫黄原子を介して出来る置換基としては、例えば、メルカプト基;チオメトキシル基、チオエトキシル基、チオプロポキシル基等の炭素原子数1〜6のチオアルコキシル基;チオフェノキシル基、チオトルイルオキシル基、チオナフチルオキシル基等の炭素原子数6〜10のチオアリールオキシル基等が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
前記ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
又、Y及びYは、例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、t-ブトキシ基等の炭素原子数1〜6のアルコキシ基;フェノキシ基等の炭素原子数6〜10のアリールオキシ基;メチルチオ基、エチルチオ基等の炭素原子数1〜6のアルキルチオ基;フェニルチオ基等の炭素原子数6〜10のアリールチオ基が挙げられるが、好ましくはアルコキシ基、更に好ましくはメトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基である。なお、Y及びYは、同一又は異なっていても良い。
本発明の反応において使用するハロゲン化剤としては、例えば、塩化チオニル、臭化チオニル、オキサリルクロライド、塩化スルフリル、臭化スルフリル、トリフェニルホスフィンジクロライド、トリフェニルホスフィンジブロマイド、塩素ガス、臭素、ヨウ素、N-クロロスクシンイミド、N-ブロモスクシンイミド、1,3-ジクロロ-5,5-ジメチルヒダントイン、1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダントイン等が挙げられるが、好ましくは臭素、N-クロロスクシンイミド、N-ブロモスクシンイミド、1,3-ジクロロ-5,5-ジメチルヒダントイン、更に好ましくは臭素が使用される。なお、これらのハロゲン化物は、単独又は二種以上(ハロゲン原子が同一のものに限る)を混合して使用しても良い。
前記ハロゲン化剤の使用量は、ビニルケトン化合物1モルに対して、好ましくは1.0〜10モル、更に好ましくは1.0〜5.0モルである。なお、1,3-ジクロロ-5,5-ジメチルヒダントインや1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダントインを使用する場合には、ビニルケトン化合物1モルに対して、好ましくは0.4〜5.0モル、更に好ましくは0.5〜2.0モルである。
又、ハロゲン化剤としてハロゲン分子(例えば、塩素ガス、臭素、ヨウ素等)を使用する場合には、塩基を存在させて当該反応を行うのが望ましい。
前記塩基としては、例えば、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン等のアルキルアミン類;ピリジン、ピコリン等のピリジン類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩;ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムt-ブトキシド、カリウムt-ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド等が挙げられるが、好ましくはアルキルアミン類、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、更に好ましくはトリエチルアミン、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムが使用される。なお、これらの塩基は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記塩基の使用量は、ビニルケトン化合物1モルに対して、好ましくは0.1〜20モル、更に好ましくは0.5〜10モルである。
本発明の反応は、溶媒の存在下で行うのが望ましく、使用される溶媒としては、反応を阻害しないものならば特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、t-ブチルアルコール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等のエステル類;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類;N,N'-ジメチルイミダゾリジノン等の尿素類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;スルホラン等のスルホン類;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類が挙げられる。なお、これらの有機溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記溶媒の使用量は、ビニルケトン化合物1gに対して、好ましくは0.5〜100ml、更に好ましくは1〜50mlである。
本発明の反応は、例えば、ビニルケトン化合物、ハロゲン化剤及び溶媒を混合して(なお、ハロゲン化剤がハロゲン分子ならば塩基も存在させる)を、攪拌しながら反応させる等の方法によって行われる。その際の反応温度は、好ましくは-20〜200℃、更に好ましくは-10〜120℃であり、反応圧力は特に制限されない。
本発明の反応によってハロゲン化ビニルケトン化合物が得られるが、これは、反応終了後、例えば、中和、抽出、濾過、濃縮、蒸留、再結晶、晶析、カラムクロマトグラフィー等の一般的な製法によって単離・精製される。なお、反応終了後の反応液に、塩基(例えば、トリエチルアミン等)を添加して、反応液を塩基性とした後に単離・精製を行うのが望ましい。
なお、一般式(2)で示したハロゲン化ビニルケトン化合物において、Xは、ハロゲン原子であり、例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられるが、好ましくは塩素原子、臭素原子である。又、Yは、Yと同義であるが、Yは、Yと同一又は異なっていても良い。
本発明のそのひとつの態様として、塩基の存在下、一般式(1)
Figure 2007230940
(式中、Rは、メチル基を示し、Yは、メトキシ基を示す。)
で示されるビニルケトン化合物と臭素化剤とを反応させることを特徴とする、一般式(2)
Figure 2007230940
(式中、Xは、臭素原子、Rは、メチル基、Yは、メトキシ基を示す。)
で示されるハロゲン化ビニルケトン化合物の製法が挙げられる。
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
実施例1(3-ブロモ-4-メトキシ-3-ブテン-2-オンの合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積2000mlのガラス製容器に、4-メトキシ-3-ブテン-2-オンの酢酸ブチル溶液1154.5g(4-メトキシ-3-ブテン-2-オンとして2.08mol)及び炭酸カリウム355.1g(2.56mol)を加え、液温を10〜20℃に保ちながら、臭素130ml(2.54mol)をゆるやかに滴下し、攪拌しながら同温度で2時間反応させた。反応終了後、反応液にトリエチルアミン360ml(2.58mol)を加えて一晩攪拌させた。次いで、水700gを加えて濾過し、濾液を分液し、減圧下で濃縮した。得られた濃縮物にジイソプロピルエーテルを加え、固体を析出させた後に濾過し、茶色結晶として、3-ブロモ-4-メトキシ-3-ブテン-2-オン227gを得た(単離収率;61%)。
なお、3-ブロモ-4-メトキシ-3-ブテン-2-オンの物性値は以下の通りであった。
1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));2.40(3H,s)、4.03(3H,s)、7.72(1H,s)
CI-MS(m/e);179(M+1)
実施例2(3-ブロモ-4-イソプロポキシ-3-ブテン-2-オンの合成)
攪拌装置及び温度計を備えた内容積50mlのガラス製容器に、4-メトキシ-3-ブテン-2-オン2.0g(20mmol)、イソプロピルアルコール10ml及びN-ブロモスクシンイミド3.56g(20mmol)を加え、攪拌しながら室温で7時間反応させた。反応終了後、反応液を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=4/1(容量比))し、淡黄色結晶として、3-ブロモ-4-イソプロポキシ-3-ブテン-2-オン3.08gを得た(単離収率;86%)。
なお、3-ブロモ-4-イソプロポキシ-3-ブテン-2-オンは、以下の物性値で示される新規な化合物である。
1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));1.39(6H,d)、2.35(3H,s)、4.36(1H,m)、8.14(1H,s)
CI-MS(m/e);207(M+1)
実施例3(3-クロロ-4-イソプロポキシ-3-ブテン-2-オンの合成)
攪拌装置及び温度計を備えた内容積50mlのガラス製容器に、4-メトキシ-3-ブテン-2-オン2.0g(20mmol)、イソプロピルアルコール10ml及びN-クロロスクシンイミド2.67g(20mmol)を加え、攪拌しながら室温で7時間反応させた。反応終了後、反応液を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=4/1(容量比))し、淡黄色結晶として、3-クロロ-4-イソプロポキシ-3-ブテン-2-オン2.37gを得た(単離収率;73%)。
なお、3-クロロ-4-イソプロポキシ-3-ブテン-2-オンは、以下の物性値で示される新規な化合物である。
1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));1.39(6H,d)、2.35(3H,s)、4.36(1H,m)、7.70(1H,s)
CI-MS(m/e);163(M+1)
実施例4(3-クロロ-4-イソプロポキシ-3-ブテン-2-オンの合成)
攪拌装置及び温度計を備えた内容積50mlのガラス製容器に、4-メトキシ-3-ブテン-2-オン2.0g(20mmol)、イソプロピルアルコール10ml及び1,3-ジクロロ-5,5-ジメチルヒダントイン1.97g(10mmol)を加え、攪拌しながら室温で1時間反応させた。反応終了後、反応液を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=4/1(容量比))し、淡黄色結晶として、3-クロロ-4-イソプロポキシ-3-ブテン-2-オン3.17gを得た(単離収率;98%)。
実施例5(2-ブロモ-3-メトキシ-1-フェニルプロペノンの合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積100mlのガラス製容器に、3-メトキシ-1-フェニルプロペノン2.0g(12mmol)及び塩化メチレン20mlを加え、混合液を氷浴で冷却しながら、臭素3.18g(19.9mmol)を塩化メチレンに溶解させた溶液5mlをゆるやかに滴下し、同温度で30分間、室温で1.5時間攪拌させた。次いで、混合液を氷浴で冷却しながら、トリエチルアミン3ml(21.5mmol)をゆるやかに滴下し、攪拌しながら同温度で1時間反応させた。反応終了後、反応液を減圧下で濃縮した後、濃縮物に酢酸エチルを加えて濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製(展開溶媒;ヘキサン/酢酸エチル=5/1(容量比))し、淡黄色結晶として、2-ブロモ-3-メトキシ-1-フェニルプロペノン2.42gを得た(単離収率;81%)。
なお、2-ブロモ-3-メトキシ-1-フェニルプロペノンは、以下の物性値で示される新規な化合物である。
1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));3.98(3H,s)、7.44〜7.62(6H,m)
CI-MS(m/e);241(M+1)
本発明はハロゲン化ビニルケトン化合物の新規な製法に関する。ハロゲン化ビニルケトン化合物は、医薬・農薬等の原料や合成中間体として有用な化合物である。

Claims (3)

  1. 一般式(1)
    Figure 2007230940
    (式中、Rは、置換基を有していても良い炭化水素基を示し、Yは、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基又はアリールチオ基を示す。)
    で示されるビニルケトン化合物とハロゲン化剤とを反応させることを特徴とする、一般式(2)
    Figure 2007230940
    (式中、Xは、ハロゲン原子を示し、Rは、前記と同義であり、Yは、Yと同義である。なお、Yは、Yと同一又は異なっていても良い。)
    で示されるハロゲン化ビニルケトン化合物の製法。
  2. Rがメチル基、Xが臭素原子、及びYがメトキシ基である請求項1記載のハロゲン化ビニルケトン化合物の製法。
  3. 一般式(3)
    Figure 2007230940
    (式中、X及びYは、前記と同義である。但し、Xが塩素原子且つYがメトキシ基の場合と、Xが臭素原子且つYがメトキシ基、及びXが臭素原子且つYがエトキシ基の場合を除く。)
    で示されるハロゲン化ビニルケトン化合物。
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