JPWO2006092954A1 - フラットパネル表示装置 - Google Patents

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博人 柳川
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Abstract

フラットパネル表示装置の筐体適所の高温化を確実に抑制しつつ、筐体内部を効率的に冷却可能なフラットパネル表示装置を提供する。本発明のフラットパネル表示装置(100)は、フラットディスプレイパネル(11)と、フラットディスプレイパネル(11)の表示面に対応した開口を有するフロントカバー(15)と、第1の筐体部(20)および第2の筐体部(21)を有しフラットディスプレイパネル(11)の背面を覆う筐体(18)と、を備え、第1の筐体部(20)の熱伝導率は、第2の筐体部(21)の熱伝導率よりも小さく、第1の筐体部(20)が、第2の筐体部21から上方に延び、第1の筐体部(20)に通気孔が設けられてなる装置である。

Description

本発明は、フラットパネル表示装置に関し、特にフラットディスプレイパネル用の筐体表面およびその内部の高温化を抑制可能なフラットパネル表示装置に関する。
薄型テレビに代表される表示デバイスとして、プラズマディスプレイパネル(以下、PDPという)が普及してきた。
PDPは、薄型かつ大画面表示を可能にする表示デバイスであり、液晶表示パネルと同様、近年、その生産量は飛躍的に伸びている。
このプラズマ表示装置の表示技術については、既に多数の技術文献が公表されている(例えば、非特許文献1参照)。
図13には、PDPを表示デバイスに使った既存のプラズマ表示装置の一構成例が示され、図13(a)は、プラズマ表示装置を背面から見た背面図であり、図13(b)は、図13(a)のB−B線に沿ったプラズマ表示装置の断面図である。
図13に示すように、略矩形のPDP111の背面には、このPDP111より若干面積の大きい略矩形の金属製支持板112が接合して固定され、この金属製支持板112は、PDP111を保持した状態で脚部113に固定されている。
また、PDP111の前面側には前面板115が配設され、この前面板115は、PDP111の表示面(図示せず)に対応した開口を有して、この開口に臨むように光フィルタ114が前面板115に配設されている。
こうして、この光フィルタ114付きの前面板115は、電磁波の遮蔽、色純度の調整および外部衝撃に対するPDP111の保護といった役割を担っている。
更に、金属製支持板112の背面には、PDP111を駆動するための各種の電子部品116(例えば、ドライバーLSI)を実装した回路基板117が、金属製支持板112の背面からスペーサSを介して一定の間隔を隔てて固定されている。
そして、PDP111、金属製支持板112、電子部品116及び回路基板117をそれらの背面から包むようにバックカバーとして機能する筐体110が、脚部113に取り付けられており、前面板115は、この筐体110の前部に取り付けられている。
なお、この筐体110の適所に、メッシュ状の空気排気孔または空気吸い込み孔として機能する複数の通気孔119a、119b、119cが設けられている。
ところでPDP111は、液晶パネルやブラウン管のような他の表示体と比べて、放電発光による画像表示に起因して高温化し易い。また、PDP111の駆動電圧も他の表示体よりも高いため(駆動電圧:200〜300V)、電子部品116(例えば、ドライバLSI)も高温化する。更には、PDP111の発光効率を上げるため、ドライバLSIの駆動電圧を高くする傾向にあり、このことが、プラズマ表示装置160の熱問題を一層顕在化させると考えられる。
このため、PDP111の長時間表示によりプラズマ表示装置160の筐体内部が高温化することを可能な限り抑制するため、従来からプラズマ表示装置160の各種の放熱技術が開発されている。
例えば、PDPと、アルミからなる熱伝導板との間に熱的密着性を向上させる目的でシリコンゴム等の熱伝導性シートを装着してPDPと熱伝導板の間の熱伝達率を改善させると共に、この熱伝導板の上部に複数のヒートパイプおよび放熱フィン並びに放熱ファンが配設され、これにより、PDPの局所的な発熱を効率的に抑えることを意図したプラズマ表示装置が開示されている(特許文献1参照)。
また、PDPを保持するシャーシおよび電子部品に接合された放熱器を、熱伝導率の大きいアルミ金属板のようなリアカバーに接続することにより、PDPおよび電子素子から発生した熱を、リアカバーに効率的に放熱可能なプラズマディスプレイの冷却構造が開示されている(特許文献2参照)。
更に、線状の凹凸構造が、熱伝導性に優れたPDP用のリアフレーム(例えば、アルミ金属板)の内面に形成され、これにより、軽量化を保って強度や放熱性に優れたPDP用のリアフレームが得られる(特許文献3参照)。
フラットパネルディスプレイ1999(日経マイクロデバイス編) 特開平11−251777号公報 特開2000−347578号公報 特開2001−242792号公報
上記特許文献1〜3に記載のPDPの放熱技術から理解されるとおり、従来、PDPや電子部品(ドライバLSI)で発生した熱を外部に逃がすには、熱伝導率に優れた材料からなる金属板や筐体が使用されていた。
即ち、熱伝導率の大きい金属板や筐体に、上記発熱体としてのPDPや電子部品を直接又は間接に接触させることにより、これらの筐体等の全面に速やかに、筐体内部で発生した熱を伝熱させることが可能になり、これにより、筐体等を介して筐体内部で発生した熱を大気に効率的に放出させ、ひいてはプラズマ表示装置の内部の高温化が抑制されていた。
ところが、熱伝導率に優れた筐体(特に、消費者に触れる可能性の高い筐体の上部)が使用されると、その反射的デメリットとして、筐体の表面(外面)温度は上昇し易く、このことが、消費者に対し熱的な不快感等を与えかねない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、フラットパネル表示装置の筐体適所の表面高温化を確実に抑制しつつ、筐体内部を効率的に冷却可能なフラットパネル表示装置を提供することを目的とする。
本件発明者等は、プラズマ表示装置の放熱過程には、空気の自然対流熱放出および筐体等の熱伝導並びに筐体等の熱輻射が介在すると考えられるが、熱伝導率に優れた筐体等の均熱化に頼った既存技術が、如何なる場合にも高効率と言えるか疑問に思った。そこで、熱流体シミュレーション技術を駆使して、従来の放熱技術と全く違う観点の放熱法を見出した。
即ち、上記目的を達成するために、本発明に係るフラットパネル表示装置は、フラットディスプレイパネルと、前記フラットディスプレイパネルの表示面に対応した開口を有するフロントカバーと、第1の筐体部および第2の筐体部を有し前記フラットディスプレイパネルの背面を覆う筐体と、を備えて、前記第1の筐体部の熱伝導率は、前記第2の筐体部の熱伝導率よりも小さく、前記第1の筐体部が、前記第2の筐体部から上方に延び、前記第1の筐体部に通気孔が設けられてなる装置である。
なお、前記第1の筐体部の一例は、前記第2の筐体部の端部に接して構成される。
また、前記第1の筐体部の他の例は、前記第2の筐体部との間に隙間を有して構成される。
またここで、前記フラットパネル表示装置が、前記通気孔を通して空気を排気する機能を有しても良い。
こうした構成によれば、熱伝導率の小さい第1の筐体部を、筐体の上部に設けることにより、筐体の内部空間の暖められた空気の浮力に起因した気流速度の増加による筐体の内部空間の空気置換が効果的に実行され、ひいては筐体の内部のフラットディスプレイパネルの温度が効率的に冷却され得る。
また、筐体の上方の暖められた空気の浮力によって、筐体の内部から空気を効果的に外部に排気できるため、排気用または吸気用のファンを別途配置する必要が無い。
更には、消費者に触れやすい筐体の上部に位置する第1の筐体部は暖まり難く、消費者に対して熱的な不快感等を与えずに済む。
また、上記効果に加えて、前記フラットパネル表示装置が、前記隙間を通して空気を吸い込む機能を有しても良く、この場合には、空気をよりスムーズに通流でき好適である。
また、前記第1の筐体部の材料例は樹脂であり、前記第2の筐体部の材料例は金属である。
更に、前記第1の筐体部の熱伝導率の好適な範囲としては、0.02J/msK以上、1.5J/msK未満の範囲であり、前記第2の筐体部の熱伝導率の好適な範囲としては、2320J/msK以下、80J/msKを超える範囲である。
また、前記第1の筐体部の上下方向に沿った幅を、前記筐体の上下方向に沿った幅で除した値が望ましくは、1/10を超え、かつ7/10未満である。
汎用解析ソフト(STREAM(登録商標))によるシミュレーション結果から上記範囲が、筐体の放熱特性として適正な範囲であると判明した。
ここで、前記第1の筐体部の他の例として、これが、前記第2の筐体部から続く前記第2の筐体部と同一材料からなる延在部と、前記延在部の外面を覆って層状をなした被覆部とを有し、前記被覆部が、前記延在部の外面と接触して上方に延びるように構成されても良い。
第1の筐体部の更なる他の例として、これが、前記第2の筐体部と隙間を隔てた前記第2の筐体部と同一材料からなる離間部と、前記離間部の外面を覆って層状をなした被覆部とを有し、前記被覆部が、前記離間部の外面と接触して上方に延びるように構成されても良い。
こうした構成であっても、熱伝導率の小さい第1の筐体部(被覆部)を、筐体の上部に設けることにより、筐体の内部空間の暖められた空気の浮力に起因した気流速度の増加による筐体の内部空間の空気置換が効果的に実行され、ひいては筐体の内部のフラットディスプレイパネルの温度が効率的に冷却され得る。
また、筐体の上方の暖められた空気の浮力によって、筐体の内部から空気を効果的に外部に排気できるため、排気用または吸気用のファンを別途配置する必要が無い。
更には、消費者に触れやすい筐体の上部に位置する第1の筐体部(被覆部)は暖まり難く、消費者に対して熱的な不快感等を与えずに済む。
なお、前記被覆部の材料例は樹脂であり、前記第2の筐体部の材料例は金属である。
また、前記被覆部の熱伝導率の好適な範囲の一例としては、0.02J/msK以上、1.5J/msK未満の範囲であり、前記第2の筐体部の熱伝導率の好適な範囲の一例としては、2320J/msK以下、80J/msKを超える範囲である。
更に、前記第1の筐体部の上下方向に沿った幅を、前記筐体の上下方向に沿った幅で除した値が望ましくは、1/10を超え、かつ4/10未満である。
汎用解析ソフト(STREAM(登録商標))によるシミュレーション結果から上記範囲が、筐体の放熱特性として適正な範囲であると判明した。
なお、前記フラットディスプレイパネルは、プラズマディスプレイパネルであっても良い。
本発明の上記目的、他の目的、特徴、及び利点は、添付図面参照の下、以下の好適な実施態様の詳細な説明から明らかにされる。
本発明によれば、フラットパネル表示装置の筐体適所の表面高温化を確実に抑制しつつ、筐体内部を効率的に冷却可能なフラットパネル表示装置が得られる。
図1は、本発明の実施の形態1によるプラズマ表示装置の一構成例を示した図である。 図2は、本発明の実施の形態1によるプラズマ表示装置の他の構成例を示した図である。 図3は、図1に示したプラズマ表示装置を数値計算用に3次元モデル化した図である。 図4は、図3に示した解析モデルにおける各要素の物理量計算データを元に、適宜の処理方法で得た解析結果の一例を示した図である。 図5は、図3に示した解析モデルにおける各要素の物理量計算データを元に、適宜の処理方法で得た解析結果の他の例を示した図である。 図6は、図3に示した解析モデルにおける各要素の物理量計算データを元に、適宜の処理方法で得た解析結果の他の例を示した図である。 図7は、本発明の実施の形態2によるプラズマ表示装置の一構成例を示した図である。 図8は、本発明の実施の形態2によるプラズマ表示装置の他の構成例を示した図である。 図9は、図7に示したプラズマ表示装置を数値計算用に3次元モデル化した図である。 図10は、図9に示した解析モデルにおける各要素の物理量計算データを元に、適宜の処理方法で得た解析結果の一例を示した図である。 図11は、図9に示した解析モデルにおける各要素の物理量計算データを元に、適宜の処理方法で得た解析結果の他の例を示した図である。 図12は、図9に示した解析モデルにおける各要素の物理量計算データを元に、適宜の処理方法で得た解析結果の他の例を示した図である。 図13は、PDPを表示デバイスに使った既存のプラズマ表示装置の一構成例を示した図である。
符号の説明
11 PDP
12 金属製支持板
13 脚部
14 光フィルタ
15 前面板
16 電子部品(ドライバLSI)
17 回路基板
18 筐体
19a、19b、19c 通気孔
19d 開口
20 第1の筐体部(樹脂層)
21a 延在部(離間部)
21、21b 第2の筐体部
22 隙間
100、110、130、140、160 プラズマ表示装置
120、150 解析モデル
以下、本発明の好ましい実施の形態1、2を、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1によるプラズマ表示装置の一構成例を示した図であって、図1(a)は、プラズマ表示装置を背面から見た背面図であり、図1(b)は、図1(a)のIB−IB線に沿ったプラズマ表示装置の断面図である。
図1によれば、略矩形のPDP11の背面に、略矩形の金属製支持板12が、PDP11に接合してこれを保持するように配置され、この金属製支持板12は、プラズマ表示装置100の台座として機能する脚部13に固定されている。
PDP11の前面に前面板15(フロントカバー)が、バックカバーに相当する筐体18(詳細な構成は後ほど説明)に接合するように配設されている。
そして、この前面板15は、PDP11の表示面に対応した開口を有して、この開口に臨むように、電磁波遮蔽シート、色補正フィルムおよび強化ガラス等により構成される光フィルタ14が前面板15に取り付けられ、これにより、プラズマ表示装置100の電磁波遮蔽、色純度調整および外部衝撃保護を可能にしている。
金属製支持板12の背面には、適宜のスペーサSを介して、PDP11を駆動するための電子部品16(例えば、ドライバーLSI)を実装した回路基板17が、この金属製支持板12に固定されて配置されている。
このようなPDP11、金属製支持板12および回路基板17を背面から包むように筐体18が配置され、この筐体18は、上記前面板15と共にプラズマ表示装置100の意匠ケースとして機能する。
なお、筐体18は脚部13に取り付けられ、筐体18と前面板15とは、適宜の固定手段(接着剤や機械的な嵌め合せ等)により接合されている。
以下、図面を参照してこの筐体18の構成を詳しく説明する。
筐体18は、熱伝導率を違えた複数の材料からなり、ここではその一例として、筐体18が上下方向(プラズマ表示装置100の垂直方向)の適所(熱流体シミュレーションにより適正な分割位置を算出;後ほど説明)において2分割され、熱伝導率の小さな樹脂材料等からなる第1の筐体部20が、熱伝導率の大きな金属材料等からなる第2の筐体部21の端部に相当する上記分割箇所に接して、この第2の筐体部21の端部から上方に延びている。なお、第1の筐体部20と第2の筐体部21とは、適宜の固定手段(接着剤や機械的な嵌め合せ等)により接合されている。なお、第1の筐体部20と第2の筐体部21との間の上記機械的な嵌め合せ接合を想定した場合に容易に理解されるとおり、ここでの第2の筐体部21の「端部」とは、図1に記載された第2の筐体部21の最先端の端面に限定されることなく、機械的な嵌め合わせに必要な第2の筐体部21の端面近傍の縁部(正確には第2の筐体部21の端面近傍の側面)をも意味する。このため、第1および第2の筐体部20、21の縁部同士を重畳させて嵌め合わせ、両者を締結しても良い。
ここで、第1の筐体部20(即ち、プラズマ表示装置100の上部)には、筐体18の内部から空気を排気するメッシュ状の空気排気孔として、プラズマ表示装置100の左右方向に延びる略長方形状の通気孔19aが設けられている。
また、第2の筐体部21の下端面には、筐体18の内部に空気を取り込む空気吸い込み孔として、適宜の通気孔(図示せず)が設けられている。
こうして、空気浮力の原理(後記)に基づき、図1(b)に示した点線のような経路を経て、第2の筐体部21の下端面の通気孔から筐体18の内部に流入した空気は、筐体18の内部で暖められた後、通気孔19aを介して筐体18の外部に排気される。
なお、第2の筐体部21の左右方向の両サイドには、筐体18の内部に空気を取り込む空気吸い込み孔として、プラズマ表示装置100の上下方向に延びる略長方形状の一対の通気孔19b、19cが、回路基板17に実装された一対のドライバLSIに対向するように設けられ、これらの通気孔19b、19cを介しても外部から新規の空気が流入される。
ここで、第1の筐体部20の材料例として、主にポリエチレンからなる樹脂(熱伝導率:0.25−0.34J/msK)、主にガラス繊維からなる樹脂(0.24−1.21J/msK)、主にベークライトからなる樹脂(0.21J/msK)、主にエポキシガラスからなる樹脂(0.47J/msK)および発泡ポリウレタン(0.02J/msK)が挙げられる。要するに、第1の筐体部20の材料として、少なくとも熱伝導率1.5J/msK未満の部材を使用することが望ましく、更には、この第1の筐体部20の熱伝導率の好適な範囲の一例としては、0.02J/msK以上、1.5J/msK未満の範囲である。
また、第2の筐体部21の材料例として、アルミニウム(熱伝導率:237J/msK)、鉄(80.4J/msK)、銅(401J/msK)、マグネシウム(156J/msK)、銀(429J/msK)、グラファイト(1960J/msK)およびダイアモンド(1360−2320J/msK)が挙げられる。要するに、第2の筐体部21の材料として、少なくとも熱伝導率80J/msKを超える部材を使用することが望ましく、更には、この第2の筐体部21の熱伝導率の好適な範囲の一例としては、2320J/msK以下、80J/msKを超える範囲である。
図2は、本発明の実施の形態1によるプラズマ表示装置の他の構成例を示した図であって、図2(a)は、プラズマ表示装置を背面から見た背面図であり、図2(b)は、図2(a)のIIB−IIB線に沿ったプラズマ表示装置の断面図である。
図2に示したプラズマ表示装置110の構成は、第1の筐体部20と第2の筐体部21との間の分割部分の構成を除いて図1に示したプラズマ表示装置100の構成と同じであり、ここでは、両者に共通する構成の説明は省略する。
図2によれば、熱伝導率の小さな樹脂材料等からなる第1の筐体部20は、熱伝導率の大きな金属材料等からなる第2の筐体部21の上部と離間した隙間22を隔てて、この第2の筐体部21の上部から上方に延びている。なお図示は省略しているが、第1の筐体部20は、第2の筐体部21にその側部において接続されている。
このため、第2の筐体部21の下端面に設けられた通気孔(図示せず)に加えて、この隙間22も、筐体18の内部に空気を取り込む空気吸い込み孔として機能させることができ、空気の通流をよりスムーズに行える。
こうして、空気浮力の原理(後記)に基づき、図2(b)に示した点線のような経路を経て、第2の筐体部21の下端面の通気孔および隙間22から筐体18の内部に流入した空気は、筐体18の内部で暖められた後、通気孔19aを介して筐体18の外部に排気される。
このようなプラズマ表示装置100、110の筐体18によれば、以下の作用及び効果を奏する。
第1に、プラズマ表示装置100の第1の筐体部20は、熱伝導率の小さな樹脂等の材料により構成され、消費者に触れやすい筐体18の上方に位置する第1の筐体部20は暖まり難い。このため、消費者に対して熱的な不快感等を与えずに済む。
なお、プラズマ表示装置100の第2の筐体部21は、熱伝導率の大きな金属等により構成されているが、この第2の筐体部21は、プラズマ表示装置100の下方に位置しており、購入者が触れる機会が少なく、プラズマ表示装置100の下部に位置する第2の筐体部が暖かくなっても、消費者に対してそれ程熱的な不快感を与えない。
第2に、第1の筐体部20が、熱伝導率の小さな樹脂等により構成されているため、第1の筐体部20に対応する筐体18の上部では、筐体18の内部空間に存在する空気が、外気と熱交換され難く高温化させられる。このため、昇温した空気の膨張によりその空気の密度が減少し、ひいては空気の浮力が増加することになる。
そうなると、第1の筐体部20に設けられた通気孔19aから昇温した空気は速やかに筐体18の外部に排気されると共に、この空気の排気と連動して、筐体18の外部から、例えば第2の筐体部21の下端面の通気孔を介して、新規の空気が筐体18の内部に入る。
よって筐体18の上部の暖められた空気の浮力によって、筐体18の内部から空気を効果的に外部に排気できるため、排気用または吸気用のファンを別途配置する必要が無く、ファンによるプラズマ表示装置100の騒音問題が解消されると共に、ファン設置に伴う費用が節約され、プラズマ表示装置100のコスト低減も図れて好適である。こうして、排気用または吸気用のファンを用いることなく、筐体18の内部空間に存在する昇温した空気の排気速度を高めることができ、結果として、プラズマ表示装置100の冷却効率を改善させ得る。
ところで、このような熱伝導率の小さな樹脂等により第1の筐体部20が構成されると一見、筐体18の内部を暖める方向に作用してプラズマ表示装置100の冷却機能は、寧ろ妨げられると懸念される。
しかし、筐体18の上方の暖められた空気の浮力に基づき筐体18の内部から空気を効果的に外部に排気させることによるプラズマ表示装置100の冷却機能の方が、熱伝導率の大きな金属等の均熱化効果によるプラズマ表示装置100の冷却機能よりも優れていると考えられる。
即ちプラズマ表示装置の放熱過程として、空気の自然対流熱放出および筐体等の熱伝導並びに筐体等の熱輻射が介在するものの、フラットパネル表示装置の表示部を覆うような矩形かつ平らな筐体であれば、空気の自然対流による放熱が最も効率的であると、本願発明者等は推測しており、後記の熱流体シミュレーション結果により、こうした推測の妥当性が裏付されている。
第3に、プラズマ表示装置100の第2の筐体部21(筐体18の下部)は、熱伝導率の大きな金属等により構成され、筐体18の内部で発生した熱は速やかに第2の筐体部21の全面に伝熱される。このため、上記空気置換による放熱効果と相俟って、第2の筐体部21を介した外気との熱交換(輻射や熱伝達)により筐体18の内部の熱を効率的に放熱できる。
次に、熱流体シミュレーション技術を使用することにより、上記の空気浮力に基づく排熱効果を検証すると共に、この排熱効果を最も高め得るプラズマ表示装置100、110の筐体18の構造設計を行った。
(解析モデル)
図3は、図1に示したプラズマ表示装置を数値計算用に3次元モデル化した図であり、図3(a)は、プラズマ表示装置用の解析モデルを背面から見た背面図であり、図3(b)は、図3(a)のIIIB−IIIB線に沿ったその解析モデルの断面図である。
なお、数値計算に影響を及ぼさない範囲内で、実際のプラズマ表示装置に比較して図3に示した解析モデル120の構成は簡素化されている。例えば、脚部13、前面板15および光フィルタ14はこの解析モデル120では除かれているが、このことが数値解析の評価に何ら影響しなかった。こうして、数値計算のための単位解析領域に相当する要素の数を可能な限り減らして計算機の記憶容量や計算時間が節約されている。
なおここでは、図1に示したプラズマ表示装置の構成に基づく解析モデル120を使って熱流体シミュレーションが実行されているが、図2に示したプラズマ表示装置110に基づく解析モデルを使って熱流体シミュレーションを実行しても同様の解析結果が得られた。
図3によれば、前面が開放された略矩形状の筐体18は、その上下方向の適所において左右方向に沿って分割された第1の筐体部20と第2の筐体部21から構成されている。
ここで、筐体18の上端面から測った距離L1が、第1の筐体部20の上下方向に沿った幅に相当し、筐体18の上端面から測った距離L1の箇所で第1の筐体部20と第2の筐体部21とが分割される。なお、筐体18の上端面からその下端面までの距離L2は、筐体18の上下方向に沿った幅に相当する。
筐体18の開放された面には、略矩形状のPDP11が蓋を兼ねるような形態で配置され、このPDP11を保持する略矩形状の金属製支持板12が、このPDP11の背面に接触するように配置されている。また、金属製支持板12の背面には、スペーサSを介して回路基板17が配置され、この回路基板17に電子部品16が実装されている。
なお、電子部品16の平面視形状は、回路基板17の略全域に配置された矩形としてモデル化されている(この電子部品16は、実際は、回路基板17の両端裏面に配置された長方形状の一対のドライバLSIを想定している。)。
ここで熱発生源として、PDP11および電子部品16の各々の発熱量が、200Wに条件設定された。また各部材の材質に対応する熱伝導率が入力され、部材間の熱抵抗は設定されていない。
第1の筐体部20の材料例としては、熱伝導率の小さな樹脂等が選ばれ、例えば、主にポリエチレンからなる樹脂(熱伝導率:0.25−0.34J/msK)、主にガラス繊維からなる樹脂(0.24−1.21J/msK)、主にベークライトからなる樹脂(0.21J/msK)、主にエポキシガラスからなる樹脂(0.47J/msK)および発泡ポリウレタン(0.02J/msK)のうちの何れかの材料が選択される。
また、第2の筐体部21の材料例として、熱伝導率の大きな金属等が選ばれ、例えば、アルミニウム(熱伝導率:237J/msK)、鉄(80.4J/msK)、銅(401J/msK)、マグネシウム(156J/msK)、銀(429J/msK)、グラファイト(1960J/msK)およびダイアモンド(1360−2320J/msK)のうちの何れかの材料が選択される。
流体の流動条件として、解析モデルの空間を区分する要素に空気の自然対流が設定され、筐体18の外部空間に相当する要素の空気温度は、室温に設定されている。また、筐体18の上端面に相当する要素には開口19dに相当する適宜の開口率が入力され、筐体18の下端面の相当する要素にも適宜の開口率(開口は図示されていない。)が入力され、これにより、筐体18の内部と筐体18の外部との間で空気が通気するようにモデル化されている。
(解析シミュレータ)
図3に示した解析モデル120の熱流体数値計算は、汎用の熱流体解析プログラム(株式会社ソフトウェアクレイドル社製の熱流体解析ソフト;STREAM(登録商標))を使って実行された。
具体的な解析法として、有限体積法と称される離散化手法が使用されており、図3に示した解析モデル120を含む解析対象領域を6面体要素からなる細かい空間に区分して(要素数;約30000個)、これらの微細な要素間で授受される熱や流体のつりあいを元に熱移動や流体の流れを支配する一般的な関係式を解いて、その結果が収束するまで反復演算が実行されることになる。
上記関係式は、運動方程式(ナビエ・ストークスの式)、エネルギー方程式や乱流モデルによる乱れ量保存式等であるが、ここでは詳細な説明は省く。
(解析結果)
図4〜図6は何れも、図3に示した解析モデルにおける各要素の物理量計算データを元に、適宜の処理方法で得た解析結果の一例を示した図である。
図4は、横軸に第1の筐体部20の上下方向に沿った幅(L1)を、筐体18の全体の上下方向に沿った幅(L2)で除した数値(L1/L2)をとり、縦軸にPDPの温度(℃)をとって、両者の関係が示されている。なお、PDP11の隔壁内面(図示せず)に塗布される蛍光体(図示せず)は熱劣化し易く、PDP11の温度管理の必要性は高い。
ここで、PDP11の温度とは、長方形状のPDP11の両端面近傍の各々について代表測定点3ポイント(合計6ポイント)を選び、これらの測定点における温度の面内平均値である。
また、このPDP11の温度は、L1/L2=0の状態(即ち、筐体18の全域が、熱伝導率の大きい第2の筐体部21のみで構成された状態)におけるPDP11の温度T1で規格化した相対値として示されている。
図5は、横軸に第1の筐体部20の上下方向に沿った幅(L1)を、筐体18の全体の上下方向に沿った幅(L2)で除した数値(L1/L2)をとり、縦軸に電子部品の温度(℃)をとって、両者の関係が示されている。なお、電子部品16の半田部分は熱による接触不良を引き起こす可能性があるため、電子部品16の温度管理の必要性も高い。ここで、電子部品16の温度とは、矩形の電子部品16と回路基板17との界面から若干電子部品16の内側位置であって(半田部分に対応する位置)、電子部品16の両端面近傍の各々について代表測定点3ポイント(合計6ポイント)を選び、これらの測定点における温度の面内平均値である。
また、この電子部品16の温度は、L1/L2=0の状態(即ち、筐体18の全域が、熱伝導率の大きい第2の筐体部21のみで構成された状態)における電子部品16の温度T1で規格化した相対値として示されている。
図6は、横軸に第1の筐体部20の上下方向に沿った幅(L1)を、縦軸に筐体18の全体の上下方向に沿った幅(L2)で除した数値(L1/L2)をとり、筐体18の上端面における気流(空気)の速度(m/s)をとって、両者の関係が示されている。
ここで、気流の速度とは、筐体18の上端面の幅方向中心に位置し、その長手方向に沿った代表測定点3ポイントを選び、これらの測定点における気流(空気)の速度の平均値である。
また、この気流の速度は、L1/L2=0の状態(即ち、筐体18の全域が、熱伝導率の大きい第2の筐体部21のみで構成された状態)における気流の速度で規格化した相対値として示されている。
図4および図5によれば、PDP11の温度および電子部品16の温度の何れも、L1/L2=0の状態(筐体18の全域が、熱伝導率の大きい第2の筐体部21で構成された状態)から熱伝導率の小さい第1の筐体部20の占める割合を増やすに連れて、急速に低下している。
また図6によれば、気流の速度は、L1/L2=0の状態(筐体18の全域が、熱伝導率の大きい第2の筐体部21のみで構成された状態)から熱伝導率の小さい第1の筐体部20の占める割合を増やすに連れて、増加している。
こうした熱流体シミュレーションの結果から理解されるとおり、熱伝導率の小さい樹脂材料等からなる第1の筐体部20を、筐体18の上部に設けることにより、筐体18の内部空間の暖められた空気の浮力に起因した気流速度の増加による筐体18の内部空間の空気置換が効果的に実行され、ひいては筐体18の内部のPDP11や電子部品16が効率的に冷却されたと考えられる。
また、L1/L2の適正な範囲は、PDP11の温度と電子部品16の温度の両方が充分に低下した領域であって、気流の速度が確実に増加した領域に対応した範囲であると考えられ、この観点から図4、図5および図6によれば、これは、1/10を超え、かつ7/10未満の範囲であると推定される。
(実施の形態2)
図7は、本発明の実施の形態2によるプラズマ表示装置の一構成例を示した図であって、図7(a)は、プラズマ表示装置を背面から見た背面図であり、図7(b)は、図7(a)のVIIB−VIIB線に沿ったプラズマ表示装置の断面図である。
また、図8は、本発明の実施の形態2によるプラズマ表示装置の他の構成例を示した図であって、図8(a)は、プラズマ表示装置を背面から見た背面図であり、図8(b)は、図8(a)のVIIIB−VIIIB線に沿ったプラズマ表示装置の断面図である。
図7に示したプラズマ表示装置130の構成は、図1に示したプラズマ表示装置100の構成に対応するものであり、第1の筐体部20、21aが、第2の筐体部21bと同一材料からなる延在部21aの外面に樹脂層20(被覆部)を重ねて層状に構成される点を除いて、プラズマ表示装置100の構成と同じため、両者に共通する構成の説明は省く。また、図8に示したプラズマ表示装置140の構成は、図2に示したプラズマ表示装置110の構成に対応するものであり、第1の筐体部20、21aが、第2の筐体部21bと同一材料からなる離間部21aの外面に樹脂層20(被覆部)を重ねて層状に構成される点を除いて、プラズマ表示装置110の構成と同じため、両者に共通する構成の説明は省く。
図7によれば、筐体18は、熱伝導率を違えた複数の材料からなり、ここではその一例として、筐体18の下部は、熱伝導率の大きな金属材料等からなる第2の筐体部21bにより構成されている。
また、熱伝導率の小さな樹脂材料等を一部に含む第1の筐体部20、21aは、第2の筐体部21bから続く第1の筐体部21bと同一材料からなる延在部21aの外面に、層状に重なるように熱伝導率の小さな樹脂層20を有している。そして、この樹脂層20は、延在部21aの外面と接触しつつ上方に延びている。
なお、樹脂層20と延在部21aとは、接着剤等の適宜の固定手段により接合されている。
ここで、樹脂層20と延在部21aとが層状をなした第1の筐体部20、21a(プラズマ表示装置100の上部)には、筐体18の内部から空気を排気するメッシュ状の空気排気孔として、プラズマ表示装置100の左右方向に延びる略長方形状の通気孔19aが設けられ、第2の筐体部21bの下端面には、筐体18の内部に空気を取り込む空気吸い込み孔として、適宜の通気孔(図示せず)が設けられている。
こうして、図7(b)に示した点線のような経路を経て、第2の筐体部21bの下端面の通気孔から筐体18の内部に流入した空気は、実施の形態1で説明した空気浮力の原理に基づき、筐体18の内部で暖められた後、通気孔19aを介して筐体18の外部に排気される。
また、図8によれば、図7の構成と同様、筐体18の下部は、熱伝導率の大きな金属材料等からなる第2の筐体部21bにより構成されている。
また、熱伝導率の小さな樹脂材料等を一部に含む第1の筐体部20、21aは、第2の筐体部21bと隙間22を隔てた第1の筐体部21bと同一材料からなる離間部21aの外面に、層状に重なるように熱伝導率の小さな樹脂層20を有している。そして、この樹脂層20も離間部21aと同様に、第2の筐体部21bと隙間22を隔てて、離間部21aの外面と接触しつつ上方に延びている。
このため、第2の筐体部21の下端面に設けられた通気孔(図示せず)に加えて、この隙間22も、筐体18の内部に空気を取り込む空気吸い込み孔として機能させることができ、空気の通気がよりスムーズに行える。なお、図7と同様の通気孔19aが、図8の第1の筐体部20、21aにも設けられている。
こうして、実施の形態1で説明する空気浮力の原理に基づき、図8(b)に示した点線のような経路を経て、第2の筐体部21の下端面の通気孔および隙間22から筐体18の内部に流入した空気は、筐体18の内部で暖められた後、通気孔19aを介して筐体18の外部に排気される。
なおここで、樹脂層20の材料例として、主にポリエチレンからなる樹脂(熱伝導率:0.25−0.34J/msK)、主にガラス繊維からなる樹脂(0.24−1.21J/msK)、主にベークライトからなる樹脂(0.21J/msK)、主にエポキシガラスからなる樹脂(0.47J/msK)および発泡ポリウレタン(0.02J/msK)が挙げられる。要するに、樹脂層20の材料として、少なくとも熱伝導率1.5J/msK未満の部材を使用することが望ましく、更には、この樹脂層20の熱伝導率の好適な範囲の一例としては、0.02J/msK以上、1.5J/msK未満の範囲である。
また、第2の筐体部21bの材料例として、アルミニウム(熱伝導率:237J/msK)、鉄(80.4J/msK)、銅(401J/msK)、マグネシウム(156J/msK)、銀(429J/msK)、グラファイト(1960J/msK)およびダイアモンド(1360−2320J/msK)が挙げられる。要するに、第2の筐体部21bの材料として、少なくとも熱伝導率80J/msKを超える部材を使用することが望ましく、更には、この第2の筐体部21bの熱伝導率の好適な範囲の一例としては、2320J/msK以下、80J/msKを超える範囲である。
またここでは、第2の筐体部21bと延在部21aは共に、同一の金属板により構成されているが、勿論、両者の材料を違えて構成しても良く、第2の筐体部21bと離間部21aは共に同一の金属板により構成されているが、勿論、両者の材料を違えて構成しても良い。
このようなプラズマ表示装置130、140の筐体18には、その上部の外周面に熱伝導率の小さい樹脂層20が配置されることによって、実施の形態1で説明したプラズマ表示装置100、110による作用及び効果と同一の作用及び効果を奏する。
次に、実施の形態1と同様、熱流体シミュレーション技術を使用することにより、空気浮力に基づく排熱効果を検証すると共に、この排熱効果を最も高め得るプラズマ表示装置130、140の筐体18の構造設計を行った。
(解析モデル)
図9は、図7に示したプラズマ表示装置を数値計算用に3次元モデル化した図であり、図9(a)は、プラズマ表示装置用の解析モデルを背面から見た背面図であり、図9(b)は、図9(a)のIXB−IXB線に沿ったその解析モデルの断面図である。
なお、図9に示したプラズマ表示装置用の解析モデル150の構成は、実施の形態1で説明したプラズマ表示装置用の解析モデル120(図3)の構成に対応するモデルであり、第1の筐体部20、21aが、第2の筐体部21bと同一材料からなる延在部21aの外面に樹脂層20(被覆部)を重ねて層状に構成される点を除いて、解析モデル120のモデル化思想を踏襲しており、ここでは両者に共通する内容の説明は省く。
また、図7に示したプラズマ表示装置の構成に基づく解析モデル150を使って熱流体シミュレーションが実行されているが、図8に示したプラズマ表示装置140に基づく解析モデルを使って熱流体シミュレーションを実行しても同様の解析結果が得られた。
図9によれば、前面が開放された筐体18は、その上下方向の適所を境界とした第1の筐体部20、21aと第2の筐体部21bから構成されている。そして、熱伝導率の小さな樹脂材料等を一部に含む第1の筐体部20、21aは、第2の筐体部21bから続く第1の筐体部21bと同一材料からなる延在部21aの外面に、層状に重なるように熱伝導率の小さな、断面L字状の樹脂層20を有している。
ここで、筐体18の上端面から測った距離L1が、第1の筐体部20、21aの上下方向に沿った幅に相当し、筐体18の上端面から距離L1に亘って、樹脂層20により延在部21aの外面が層状に覆われている。なお、筐体18の上端面からその下端面までの距離L2は、筐体18の上下方向に沿った幅に相当する。
(解析シミュレータ)
実施の形態1と同様、汎用解析ソフト;STREAM(登録商標)を使って数値解析が実行された。
(解析結果)
図10〜図12は何れも、図9に示した解析モデルにおける各要素の物理量計算データを元に、適宜の処理方法で得た解析結果の一例を示した図である。
図10は、横軸に第1の筐体部20、21aの上下方向に沿った幅(L1)を、筐体18の全体の上下方向に沿った幅(L2)で除した数値(L1/L2)をとり、縦軸にPDPの温度(℃)をとって、両者の関係が示されている。
図11は、横軸に第1の筐体部20、21aの上下方向に沿った幅(L1)を、筐体18の全体の上下方向に沿った幅(L2)で除した数値(L1/L2)をとり、縦軸に電子部品の温度(℃)をとって、両者の関係が示されている。
図12は、横軸に第1の筐体部20、21aの上下方向に沿った幅(L1)を、筐体18の全体の上下方向に沿った幅(L2)で除した数値(L1/L2)をとり、縦軸に筐体18の上端面における気流(空気)の速度(m/s)をとって、両者の関係が示されている。
なお、PDPの温度および電子部品の温度並びに気流の速度の意味合いは、実施の形態1で述べたものと同じである。
図10および図11によれば、PDP11の温度および電子部品16の温度の何れも、L1/L2=0の状態(筐体18の全域が、熱伝導率の大きい第2の筐体部21bのみで構成された状態)から熱伝導率の小さい第1の筐体部20の占める割合を増やすに連れて、急速に低下している。
また、図12によれば、気流の速度は、L1/L2=0の状態(筐体18の全域が、熱伝導率の大きい第2の筐体部21bのみで構成された状態)から熱伝導率の小さい第1の筐体部20の占める割合を増やすに連れて、増加している。
こうした熱流体シミュレーションの結果から理解されるとおり、実施の形態1と同様に、熱伝導率の小さい樹脂材料等からなる樹脂層20を、第2の筐体部21bの延在部21aの外面を覆うように、筐体18の上部に設けることにより、筐体18の内部空間の暖められた空気浮力に起因した気流速度の増加による筐体18の内部空間の空気置換が効果的に実行され、ひいては筐体18の内部のPDP11の温度や電子部品16が効率的に冷却されたと考えられる。
また、L1/L2の適正な範囲は、PDP11の温度と電子部品16の温度の両方が充分に低下した領域であって、気流の速度が確実に増加した領域に対応した範囲であると考えられ、この観点から図10、図11および図12によれば、これは、1/10を超え、かつ4/10未満の範囲であると推定される。
なおここまで、フラットパネル表示装置として、プラズマ表示装置を例にしてその効率的な放熱技術を説明したが、ここに述べた放熱技術は、プラズマ表示装置の適用に限定されるものではなく、矩形かつ平らな筐体を有して、その筐体の内部空間に熱を発生する部材を持つフラットパネル表示装置であれば如何なる装置でも応用可能である。
例えば、液晶表示装置の筐体内部には、発熱体としての棒状バックライト光源があり、この放熱技術が有用と考えられる。
また、FED(電界放出ディスプレイ)や有機ELパネルも発熱するため、FED表示装置および有機EL表示装置に対しても、この放熱技術を流用可能である。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明に係るフラットパネル表示装置によれば、フラットパネル表示装置の筐体適所の表面高温化を確実に抑制しつつ、筐体の内部を効率的に冷却可能であり、例えば、家庭用の薄型テレビとして有用である。
本発明は、フラットパネル表示装置に関し、特にフラットディスプレイパネル用の筐体表面およびその内部の高温化を抑制可能なフラットパネル表示装置に関する。
薄型テレビに代表される表示デバイスとして、プラズマディスプレイパネル(以下、PDPという)が普及してきた。
PDPは、薄型かつ大画面表示を可能にする表示デバイスであり、液晶表示パネルと同様、近年、その生産量は飛躍的に伸びている。
このプラズマ表示装置の表示技術については、既に多数の技術文献が公表されている(例えば、非特許文献1参照)。
図13には、PDPを表示デバイスに使った既存のプラズマ表示装置の一構成例が示され、図13(a)は、プラズマ表示装置を背面から見た背面図であり、図13(b)は、図13(a)のB−B線に沿ったプラズマ表示装置の断面図である。
図13に示すように、略矩形のPDP111の背面には、このPDP111より若干面積の大きい略矩形の金属製支持板112が接合して固定され、この金属製支持板112は、PDP111を保持した状態で脚部113に固定されている。
また、PDP111の前面側には前面板115が配設され、この前面板115は、PDP111の表示面(図示せず)に対応した開口を有して、この開口に臨むように光フィルタ114が前面板115に配設されている。
こうして、この光フィルタ114付きの前面板115は、電磁波の遮蔽、色純度の調整および外部衝撃に対するPDP111の保護といった役割を担っている。
更に、金属製支持板112の背面には、PDP111を駆動するための各種の電子部品116(例えば、ドライバーLSI)を実装した回路基板117が、金属製支持板112の背面からスペーサSを介して一定の間隔を隔てて固定されている。
そして、PDP111、金属製支持板112、電子部品116及び回路基板117をそれらの背面から包むようにバックカバーとして機能する筐体110が、脚部113に取り付けられており、前面板115は、この筐体110の前部に取り付けられている。
なお、この筐体110の適所に、メッシュ状の空気排気孔または空気吸い込み孔として機能する複数の通気孔119a、119b、119cが設けられている。
ところでPDP111は、液晶パネルやブラウン管のような他の表示体と比べて、放電発光による画像表示に起因して高温化し易い。また、PDP111の駆動電圧も他の表示体よりも高いため(駆動電圧:200〜300V)、電子部品116(例えば、ドライバLSI)も高温化する。更には、PDP111の発光効率を上げるため、ドライバLSIの駆動電圧を高くする傾向にあり、このことが、プラズマ表示装置160の熱問題を一層顕在化させると考えられる。
このため、PDP111の長時間表示によりプラズマ表示装置160の筐体内部が高温化することを可能な限り抑制するため、従来からプラズマ表示装置160の各種の放熱技術が開発されている。
例えば、PDPと、アルミからなる熱伝導板との間に熱的密着性を向上させる目的でシリコンゴム等の熱伝導性シートを装着してPDPと熱伝導板の間の熱伝達率を改善させると共に、この熱伝導板の上部に複数のヒートパイプおよび放熱フィン並びに放熱ファンが配設され、これにより、PDPの局所的な発熱を効率的に抑えることを意図したプラズマ表示装置が開示されている(特許文献1参照)。
また、PDPを保持するシャーシおよび電子部品に接合された放熱器を、熱伝導率の大きいアルミ金属板のようなリアカバーに接続することにより、PDPおよび電子素子から発生した熱を、リアカバーに効率的に放熱可能なプラズマディスプレイの冷却構造が開示されている(特許文献2参照)。
更に、線状の凹凸構造が、熱伝導性に優れたPDP用のリアフレーム(例えば、アルミ金属板)の内面に形成され、これにより、軽量化を保って強度や放熱性に優れたPDP用のリアフレームが得られる(特許文献3参照)。
フラットパネルディスプレイ1999(日経マイクロデバイス編) 特開平11−251777号公報 特開2000−347578号公報 特開2001−242792号公報
上記特許文献1〜3に記載のPDPの放熱技術から理解されるとおり、従来、PDPや電子部品(ドライバLSI)で発生した熱を外部に逃がすには、熱伝導率に優れた材料からなる金属板や筐体が使用されていた。
即ち、熱伝導率の大きい金属板や筐体に、上記発熱体としてのPDPや電子部品を直接又は間接に接触させることにより、これらの筐体等の全面に速やかに、筐体内部で発生した熱を伝熱させることが可能になり、これにより、筐体等を介して筐体内部で発生した熱を大気に効率的に放出させ、ひいてはプラズマ表示装置の内部の高温化が抑制されていた。
ところが、熱伝導率に優れた筐体(特に、消費者に触れる可能性の高い筐体の上部)が使用されると、その反射的デメリットとして、筐体の表面(外面)温度は上昇し易く、このことが、消費者に対し熱的な不快感等を与えかねない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、フラットパネル表示装置の筐体適所の表面高温化を確実に抑制しつつ、筐体内部を効率的に冷却可能なフラットパネル表示装置を提供することを目的とする。
本件発明者等は、プラズマ表示装置の放熱過程には、空気の自然対流熱放出および筐体等の熱伝導並びに筐体等の熱輻射が介在すると考えられるが、熱伝導率に優れた筐体等の均熱化に頼った既存技術が、如何なる場合にも高効率と言えるか疑問に思った。そこで、熱流体シミュレーション技術を駆使して、従来の放熱技術と全く違う観点の放熱法を見出した。
即ち、上記目的を達成するために、本発明に係るフラットパネル表示装置は、フラットディスプレイパネルと、前記フラットディスプレイパネルの表示面に対応した開口を有するフロントカバーと、第1の筐体部および第2の筐体部を有し前記フラットディスプレイパネルの背面を覆う筐体と、を備えて、前記第1の筐体部の熱伝導率は、前記第2の筐体部の熱伝導率よりも小さく、前記第1の筐体部が、前記第2の筐体部から上方に延び、前記第1の筐体部に通気孔が設けられてなる装置である。
なお、前記第1の筐体部の一例は、前記第2の筐体部の端部に接して構成される。
また、前記第1の筐体部の他の例は、前記第2の筐体部との間に隙間を有して構成される。
またここで、前記フラットパネル表示装置が、前記通気孔を通して空気を排気する機能を有しても良い。
こうした構成によれば、熱伝導率の小さい第1の筐体部を、筐体の上部に設けることにより、筐体の内部空間の暖められた空気の浮力に起因した気流速度の増加による筐体の内部空間の空気置換が効果的に実行され、ひいては筐体の内部のフラットディスプレイパネルの温度が効率的に冷却され得る。
また、筐体の上方の暖められた空気の浮力によって、筐体の内部から空気を効果的に外部に排気できるため、排気用または吸気用のファンを別途配置する必要が無い。
更には、消費者に触れやすい筐体の上部に位置する第1の筐体部は暖まり難く、消費者に対して熱的な不快感等を与えずに済む。
また、上記効果に加えて、前記フラットパネル表示装置が、前記隙間を通して空気を吸い込む機能を有しても良く、この場合には、空気をよりスムーズに通流でき好適である。
また、前記第1の筐体部の材料例は樹脂であり、前記第2の筐体部の材料例は金属である。
更に、前記第1の筐体部の熱伝導率の好適な範囲としては、0.02J/msK以上、1.5J/msK未満の範囲であり、前記第2の筐体部の熱伝導率の好適な範囲としては、2320J/msK以下、80J/msKを超える範囲である。
また、前記第1の筐体部の上下方向に沿った幅を、前記筐体の上下方向に沿った幅で除した値が望ましくは、1/10を超え、かつ7/10未満である。
汎用解析ソフト(STREAM(登録商標))によるシミュレーション結果から上記範囲が、筐体の放熱特性として適正な範囲であると判明した。
ここで、前記第1の筐体部の他の例として、これが、前記第2の筐体部から続く前記第2の筐体部と同一材料からなる延在部と、前記延在部の外面を覆って層状をなした被覆部とを有し、前記被覆部が、前記延在部の外面と接触して上方に延びるように構成されても良い。
第1の筐体部の更なる他の例として、これが、前記第2の筐体部と隙間を隔てた前記第2の筐体部と同一材料からなる離間部と、前記離間部の外面を覆って層状をなした被覆部とを有し、前記被覆部が、前記離間部の外面と接触して上方に延びるように構成されても良い。
こうした構成であっても、熱伝導率の小さい第1の筐体部(被覆部)を、筐体の上部に設けることにより、筐体の内部空間の暖められた空気の浮力に起因した気流速度の増加による筐体の内部空間の空気置換が効果的に実行され、ひいては筐体の内部のフラットディスプレイパネルの温度が効率的に冷却され得る。
また、筐体の上方の暖められた空気の浮力によって、筐体の内部から空気を効果的に外部に排気できるため、排気用または吸気用のファンを別途配置する必要が無い。
更には、消費者に触れやすい筐体の上部に位置する第1の筐体部(被覆部)は暖まり難く、消費者に対して熱的な不快感等を与えずに済む。
なお、前記被覆部の材料例は樹脂であり、前記第2の筐体部の材料例は金属である。
また、前記被覆部の熱伝導率の好適な範囲の一例としては、0.02J/msK以上、1.5J/msK未満の範囲であり、前記第2の筐体部の熱伝導率の好適な範囲の一例としては、2320J/msK以下、80J/msKを超える範囲である。
更に、前記第1の筐体部の上下方向に沿った幅を、前記筐体の上下方向に沿った幅で除した値が望ましくは、1/10を超え、かつ4/10未満である。
汎用解析ソフト(STREAM(登録商標))によるシミュレーション結果から上記範囲が、筐体の放熱特性として適正な範囲であると判明した。
なお、前記フラットディスプレイパネルは、プラズマディスプレイパネルであっても良い。
本発明の上記目的、他の目的、特徴、及び利点は、添付図面参照の下、以下の好適な実施態様の詳細な説明から明らかにされる。
本発明によれば、フラットパネル表示装置の筐体適所の表面高温化を確実に抑制しつつ、筐体内部を効率的に冷却可能なフラットパネル表示装置が得られる。
以下、本発明の好ましい実施の形態1、2を、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1によるプラズマ表示装置の一構成例を示した図であって、図1(a)は、プラズマ表示装置を背面から見た背面図であり、図1(b)は、図1(a)のIB−IB線に沿ったプラズマ表示装置の断面図である。
図1によれば、略矩形のPDP11の背面に、略矩形の金属製支持板12が、PDP11に接合してこれを保持するように配置され、この金属製支持板12は、プラズマ表示装置100の台座として機能する脚部13に固定されている。
PDP11の前面に前面板15(フロントカバー)が、バックカバーに相当する筐体18(詳細な構成は後ほど説明)に接合するように配設されている。
そして、この前面板15は、PDP11の表示面に対応した開口を有して、この開口に臨むように、電磁波遮蔽シート、色補正フィルムおよび強化ガラス等により構成される光フィルタ14が前面板15に取り付けられ、これにより、プラズマ表示装置100の電磁波遮蔽、色純度調整および外部衝撃保護を可能にしている。
金属製支持板12の背面には、適宜のスペーサSを介して、PDP11を駆動するための電子部品16(例えば、ドライバーLSI)を実装した回路基板17が、この金属製支持板12に固定されて配置されている。
このようなPDP11、金属製支持板12および回路基板17を背面から包むように筐体18が配置され、この筐体18は、上記前面板15と共にプラズマ表示装置100の意匠ケースとして機能する。
なお、筐体18は脚部13に取り付けられ、筐体18と前面板15とは、適宜の固定手段(接着剤や機械的な嵌め合せ等)により接合されている。
以下、図面を参照してこの筐体18の構成を詳しく説明する。
筐体18は、熱伝導率を違えた複数の材料からなり、ここではその一例として、筐体18が上下方向(プラズマ表示装置100の垂直方向)の適所(熱流体シミュレーションにより適正な分割位置を算出;後ほど説明)において2分割され、熱伝導率の小さな樹脂材料等からなる第1の筐体部20が、熱伝導率の大きな金属材料等からなる第2の筐体部21の端部に相当する上記分割箇所に接して、この第2の筐体部21の端部から上方に延びている。なお、第1の筐体部20と第2の筐体部21とは、適宜の固定手段(接着剤や機械的な嵌め合せ等)により接合されている。なお、第1の筐体部20と第2の筐体部21との間の上記機械的な嵌め合せ接合を想定した場合に容易に理解されるとおり、ここでの第2の筐体部21の「端部」とは、図1に記載された第2の筐体部21の最先端の端面に限定されることなく、機械的な嵌め合わせに必要な第2の筐体部21の端面近傍の縁部(正確には第2の筐体部21の端面近傍の側面)をも意味する。このため、第1および第2の筐体部20、21の縁部同士を重畳させて嵌め合わせ、両者を締結しても良い。
ここで、第1の筐体部20(即ち、プラズマ表示装置100の上部)には、筐体18の内部から空気を排気するメッシュ状の空気排気孔として、プラズマ表示装置100の左右方向に延びる略長方形状の通気孔19aが設けられている。
また、第2の筐体部21の下端面には、筐体18の内部に空気を取り込む空気吸い込み孔として、適宜の通気孔(図示せず)が設けられている。
こうして、空気浮力の原理(後記)に基づき、図1(b)に示した点線のような経路を経て、第2の筐体部21の下端面の通気孔から筐体18の内部に流入した空気は、筐体18の内部で暖められた後、通気孔19aを介して筐体18の外部に排気される。
なお、第2の筐体部21の左右方向の両サイドには、筐体18の内部に空気を取り込む空気吸い込み孔として、プラズマ表示装置100の上下方向に延びる略長方形状の一対の通気孔19b、19cが、回路基板17に実装された一対のドライバLSIに対向するように設けられ、これらの通気孔19b、19cを介しても外部から新規の空気が流入される。
ここで、第1の筐体部20の材料例として、主にポリエチレンからなる樹脂(熱伝導率:0.25−0.34J/msK)、主にガラス繊維からなる樹脂(0.24−1.21J/msK)、主にベークライトからなる樹脂(0.21J/msK)、主にエポキシガラスからなる樹脂(0.47J/msK)および発泡ポリウレタン(0.02J/msK)が挙げられる。要するに、第1の筐体部20の材料として、少なくとも熱伝導率1.5J/msK未満の部材を使用することが望ましく、更には、この第1の筐体部20の熱伝導率の好適な範囲の一例としては、0.02J/msK以上、1.5J/msK未満の範囲である。
また、第2の筐体部21の材料例として、アルミニウム(熱伝導率:237J/msK)、鉄(80.4J/msK)、銅(401J/msK)、マグネシウム(156J/msK)、銀(429J/msK)、グラファイト(1960J/msK)およびダイアモンド(1360−2320J/msK)が挙げられる。要するに、第2の筐体部21の材料として、少なくとも熱伝導率80J/msKを超える部材を使用することが望ましく、更には、この第2の筐体部21の熱伝導率の好適な範囲の一例としては、2320J/msK以下、80J/msKを超える範囲である。
図2は、本発明の実施の形態1によるプラズマ表示装置の他の構成例を示した図であって、図2(a)は、プラズマ表示装置を背面から見た背面図であり、図2(b)は、図2(a)のIIB−IIB線に沿ったプラズマ表示装置の断面図である。
図2に示したプラズマ表示装置110の構成は、第1の筐体部20と第2の筐体部21との間の分割部分の構成を除いて図1に示したプラズマ表示装置100の構成と同じであり、ここでは、両者に共通する構成の説明は省略する。
図2によれば、熱伝導率の小さな樹脂材料等からなる第1の筐体部20は、熱伝導率の大きな金属材料等からなる第2の筐体部21の上部と離間した隙間22を隔てて、この第2の筐体部21の上部から上方に延びている。なお図示は省略しているが、第1の筐体部20は、第2の筐体部21にその側部において接続されている。
このため、第2の筐体部21の下端面に設けられた通気孔(図示せず)に加えて、この隙間22も、筐体18の内部に空気を取り込む空気吸い込み孔として機能させることができ、空気の通流をよりスムーズに行える。
こうして、空気浮力の原理(後記)に基づき、図2(b)に示した点線のような経路を経て、第2の筐体部21の下端面の通気孔および隙間22から筐体18の内部に流入した空気は、筐体18の内部で暖められた後、通気孔19aを介して筐体18の外部に排気される。
このようなプラズマ表示装置100、110の筐体18によれば、以下の作用及び効果を奏する。
第1に、プラズマ表示装置100の第1の筐体部20は、熱伝導率の小さな樹脂等の材料により構成され、消費者に触れやすい筐体18の上方に位置する第1の筐体部20は暖まり難い。このため、消費者に対して熱的な不快感等を与えずに済む。
なお、プラズマ表示装置100の第2の筐体部21は、熱伝導率の大きな金属等により構成されているが、この第2の筐体部21は、プラズマ表示装置100の下方に位置しており、購入者が触れる機会が少なく、プラズマ表示装置100の下部に位置する第2の筐体部が暖かくなっても、消費者に対してそれ程熱的な不快感を与えない。
第2に、第1の筐体部20が、熱伝導率の小さな樹脂等により構成されているため、第1の筐体部20に対応する筐体18の上部では、筐体18の内部空間に存在する空気が、外気と熱交換され難く高温化させられる。このため、昇温した空気の膨張によりその空気の密度が減少し、ひいては空気の浮力が増加することになる。
そうなると、第1の筐体部20に設けられた通気孔19aから昇温した空気は速やかに筐体18の外部に排気されると共に、この空気の排気と連動して、筐体18の外部から、例えば第2の筐体部21の下端面の通気孔を介して、新規の空気が筐体18の内部に入る。
よって筐体18の上部の暖められた空気の浮力によって、筐体18の内部から空気を効果的に外部に排気できるため、排気用または吸気用のファンを別途配置する必要が無く、ファンによるプラズマ表示装置100の騒音問題が解消されると共に、ファン設置に伴う費用が節約され、プラズマ表示装置100のコスト低減も図れて好適である。
こうして、排気用または吸気用のファンを用いることなく、筐体18の内部空間に存在する昇温した空気の排気速度を高めることができ、結果として、プラズマ表示装置100の冷却効率を改善させ得る。
ところで、このような熱伝導率の小さな樹脂等により第1の筐体部20が構成されると一見、筐体18の内部を暖める方向に作用してプラズマ表示装置100の冷却機能は、寧ろ妨げられると懸念される。
しかし、筐体18の上方の暖められた空気の浮力に基づき筐体18の内部から空気を効果的に外部に排気させることによるプラズマ表示装置100の冷却機能の方が、熱伝導率の大きな金属等の均熱化効果によるプラズマ表示装置100の冷却機能よりも優れていると考えられる。
即ちプラズマ表示装置の放熱過程として、空気の自然対流熱放出および筐体等の熱伝導並びに筐体等の熱輻射が介在するものの、フラットパネル表示装置の表示部を覆うような矩形かつ平らな筐体であれば、空気の自然対流による放熱が最も効率的であると、本願発明者等は推測しており、後記の熱流体シミュレーション結果により、こうした推測の妥当性が裏付されている。
第3に、プラズマ表示装置100の第2の筐体部21(筐体18の下部)は、熱伝導率の大きな金属等により構成され、筐体18の内部で発生した熱は速やかに第2の筐体部21の全面に伝熱される。このため、上記空気置換による放熱効果と相俟って、第2の筐体部21を介した外気との熱交換(輻射や熱伝達)により筐体18の内部の熱を効率的に放熱できる。
次に、熱流体シミュレーション技術を使用することにより、上記の空気浮力に基づく排熱効果を検証すると共に、この排熱効果を最も高め得るプラズマ表示装置100、110の筐体18の構造設計を行った。
(解析モデル)
図3は、図1に示したプラズマ表示装置を数値計算用に3次元モデル化した図であり、図3(a)は、プラズマ表示装置用の解析モデルを背面から見た背面図であり、図3(b)は、図3(a)のIIIB−IIIB線に沿ったその解析モデルの断面図である。
なお、数値計算に影響を及ぼさない範囲内で、実際のプラズマ表示装置に比較して図3に示した解析モデル120の構成は簡素化されている。例えば、脚部13、前面板15および光フィルタ14はこの解析モデル120では除かれているが、このことが数値解析の評価に何ら影響しなかった。こうして、数値計算のための単位解析領域に相当する要素の数を可能な限り減らして計算機の記憶容量や計算時間が節約されている。
なおここでは、図1に示したプラズマ表示装置の構成に基づく解析モデル120を使って熱流体シミュレーションが実行されているが、図2に示したプラズマ表示装置110に基づく解析モデルを使って熱流体シミュレーションを実行しても同様の解析結果が得られた。
図3によれば、前面が開放された略矩形状の筐体18は、その上下方向の適所において左右方向に沿って分割された第1の筐体部20と第2の筐体部21から構成されている。
ここで、筐体18の上端面から測った距離L1が、第1の筐体部20の上下方向に沿った幅に相当し、筐体18の上端面から測った距離L1の箇所で第1の筐体部20と第2の筐体部21とが分割される。なお、筐体18の上端面からその下端面までの距離L2は、筐体18の上下方向に沿った幅に相当する。
筐体18の開放された面には、略矩形状のPDP11が蓋を兼ねるような形態で配置され、このPDP11を保持する略矩形状の金属製支持板12が、このPDP11の背面に接触するように配置されている。また、金属製支持板12の背面には、スペーサSを介して回路基板17が配置され、この回路基板17に電子部品16が実装されている。
なお、電子部品16の平面視形状は、回路基板17の略全域に配置された矩形としてモデル化されている(この電子部品16は、実際は、回路基板17の両端裏面に配置された長方形状の一対のドライバLSIを想定している。)。
ここで熱発生源として、PDP11および電子部品16の各々の発熱量が、200Wに条件設定された。また各部材の材質に対応する熱伝導率が入力され、部材間の熱抵抗は設定されていない。
第1の筐体部20の材料例としては、熱伝導率の小さな樹脂等が選ばれ、例えば、主にポリエチレンからなる樹脂(熱伝導率:0.25−0.34J/msK)、主にガラス繊維からなる樹脂(0.24−1.21J/msK)、主にベークライトからなる樹脂(0.21J/msK)、主にエポキシガラスからなる樹脂(0.47J/msK)および発泡ポリウレタン(0.02J/msK)のうちの何れかの材料が選択される。
また、第2の筐体部21の材料例として、熱伝導率の大きな金属等が選ばれ、例えば、アルミニウム(熱伝導率:237J/msK)、鉄(80.4J/msK)、銅(401J/msK)、マグネシウム(156J/msK)、銀(429J/msK)、グラファイト(1960J/msK)およびダイアモンド(1360−2320J/msK)のうちの何れかの材料が選択される。
流体の流動条件として、解析モデルの空間を区分する要素に空気の自然対流が設定され、筐体18の外部空間に相当する要素の空気温度は、室温に設定されている。
また、筐体18の上端面に相当する要素には開口19dに相当する適宜の開口率が入力され、筐体18の下端面の相当する要素にも適宜の開口率(開口は図示されていない。)が入力され、これにより、筐体18の内部と筐体18の外部との間で空気が通気するようにモデル化されている。
(解析シミュレータ)
図3に示した解析モデル120の熱流体数値計算は、汎用の熱流体解析プログラム(株式会社ソフトウェアクレイドル社製の熱流体解析ソフト;STREAM(登録商標))を使って実行された。
具体的な解析法として、有限体積法と称される離散化手法が使用されており、図3に示した解析モデル120を含む解析対象領域を6面体要素からなる細かい空間に区分して(要素数;約30000個)、これらの微細な要素間で授受される熱や流体のつりあいを元に熱移動や流体の流れを支配する一般的な関係式を解いて、その結果が収束するまで反復演算が実行されることになる。
上記関係式は、運動方程式(ナビエ・ストークスの式)、エネルギー方程式や乱流モデルによる乱れ量保存式等であるが、ここでは詳細な説明は省く。
(解析結果)
図4〜図6は何れも、図3に示した解析モデルにおける各要素の物理量計算データを元に、適宜の処理方法で得た解析結果の一例を示した図である。
図4は、横軸に第1の筐体部20の上下方向に沿った幅(L1)を、筐体18の全体の上下方向に沿った幅(L2)で除した数値(L1/L2)をとり、縦軸にPDPの温度(℃)をとって、両者の関係が示されている。なお、PDP11の隔壁内面(図示せず)に塗布される蛍光体(図示せず)は熱劣化し易く、PDP11の温度管理の必要性は高い。
ここで、PDP11の温度とは、長方形状のPDP11の両端面近傍の各々について代表測定点3ポイント(合計6ポイント)を選び、これらの測定点における温度の面内平均値である。
また、このPDP11の温度は、L1/L2=0の状態(即ち、筐体18の全域が、熱伝導率の大きい第2の筐体部21のみで構成された状態)におけるPDP11の温度T1で規格化した相対値として示されている。
図5は、横軸に第1の筐体部20の上下方向に沿った幅(L1)を、筐体18の全体の上下方向に沿った幅(L2)で除した数値(L1/L2)をとり、縦軸に電子部品の温度(℃)をとって、両者の関係が示されている。なお、電子部品16の半田部分は熱による接触不良を引き起こす可能性があるため、電子部品16の温度管理の必要性も高い。
ここで、電子部品16の温度とは、矩形の電子部品16と回路基板17との界面から若干電子部品16の内側位置であって(半田部分に対応する位置)、電子部品16の両端面近傍の各々について代表測定点3ポイント(合計6ポイント)を選び、これらの測定点における温度の面内平均値である。
また、この電子部品16の温度は、L1/L2=0の状態(即ち、筐体18の全域が、熱伝導率の大きい第2の筐体部21のみで構成された状態)における電子部品16の温度T1で規格化した相対値として示されている。
図6は、横軸に第1の筐体部20の上下方向に沿った幅(L1)を、縦軸に筐体18の全体の上下方向に沿った幅(L2)で除した数値(L1/L2)をとり、筐体18の上端面における気流(空気)の速度(m/s)をとって、両者の関係が示されている。
ここで、気流の速度とは、筐体18の上端面の幅方向中心に位置し、その長手方向に沿った代表測定点3ポイントを選び、これらの測定点における気流(空気)の速度の平均値である。
また、この気流の速度は、L1/L2=0の状態(即ち、筐体18の全域が、熱伝導率の大きい第2の筐体部21のみで構成された状態)における気流の速度で規格化した相対値として示されている。
図4および図5によれば、PDP11の温度および電子部品16の温度の何れも、L1/L2=0の状態(筐体18の全域が、熱伝導率の大きい第2の筐体部21で構成された状態)から熱伝導率の小さい第1の筐体部20の占める割合を増やすに連れて、急速に低下している。
また図6によれば、気流の速度は、L1/L2=0の状態(筐体18の全域が、熱伝導率の大きい第2の筐体部21のみで構成された状態)から熱伝導率の小さい第1の筐体部20の占める割合を増やすに連れて、増加している。
こうした熱流体シミュレーションの結果から理解されるとおり、熱伝導率の小さい樹脂材料等からなる第1の筐体部20を、筐体18の上部に設けることにより、筐体18の内部空間の暖められた空気の浮力に起因した気流速度の増加による筐体18の内部空間の空気置換が効果的に実行され、ひいては筐体18の内部のPDP11や電子部品16が効率的に冷却されたと考えられる。
また、L1/L2の適正な範囲は、PDP11の温度と電子部品16の温度の両方が充分に低下した領域であって、気流の速度が確実に増加した領域に対応した範囲であると考えられ、この観点から図4、図5および図6によれば、これは、1/10を超え、かつ7/10未満の範囲であると推定される。
(実施の形態2)
図7は、本発明の実施の形態2によるプラズマ表示装置の一構成例を示した図であって、図7(a)は、プラズマ表示装置を背面から見た背面図であり、図7(b)は、図7(a)のVIIB−VIIB線に沿ったプラズマ表示装置の断面図である。
また、図8は、本発明の実施の形態2によるプラズマ表示装置の他の構成例を示した図であって、図8(a)は、プラズマ表示装置を背面から見た背面図であり、図8(b)は、図8(a)のVIIIB−VIIIB線に沿ったプラズマ表示装置の断面図である。
図7に示したプラズマ表示装置130の構成は、図1に示したプラズマ表示装置100の構成に対応するものであり、第1の筐体部20、21aが、第2の筐体部21bと同一材料からなる延在部21aの外面に樹脂層20(被覆部)を重ねて層状に構成される点を除いて、プラズマ表示装置100の構成と同じため、両者に共通する構成の説明は省く。
また、図8に示したプラズマ表示装置140の構成は、図2に示したプラズマ表示装置110の構成に対応するものであり、第1の筐体部20、21aが、第2の筐体部21bと同一材料からなる離間部21aの外面に樹脂層20(被覆部)を重ねて層状に構成される点を除いて、プラズマ表示装置110の構成と同じため、両者に共通する構成の説明は省く。
図7によれば、筐体18は、熱伝導率を違えた複数の材料からなり、ここではその一例として、筐体18の下部は、熱伝導率の大きな金属材料等からなる第2の筐体部21bにより構成されている。
また、熱伝導率の小さな樹脂材料等を一部に含む第1の筐体部20、21aは、第2の筐体部21bから続く第の筐体部21bと同一材料からなる延在部21aの外面に、層状に重なるように熱伝導率の小さな樹脂層20を有している。そして、この樹脂層20は、延在部21aの外面と接触しつつ上方に延びている。
なお、樹脂層20と延在部21aとは、接着剤等の適宜の固定手段により接合されている。
ここで、樹脂層20と延在部21aとが層状をなした第1の筐体部20、21a(プラズマ表示装置10の上部)には、筐体18の内部から空気を排気するメッシュ状の空気排気孔として、プラズマ表示装置10の左右方向に延びる略長方形状の通気孔19aが設けられ、第2の筐体部21bの下端面には、筐体18の内部に空気を取り込む空気吸い込み孔として、適宜の通気孔(図示せず)が設けられている。
こうして、図7(b)に示した点線のような経路を経て、第2の筐体部21bの下端面の通気孔から筐体18の内部に流入した空気は、実施の形態1で説明した空気浮力の原理に基づき、筐体18の内部で暖められた後、通気孔19aを介して筐体18の外部に排気される。
また、図8によれば、図7の構成と同様、筐体18の下部は、熱伝導率の大きな金属材料等からなる第2の筐体部21bにより構成されている。
また、熱伝導率の小さな樹脂材料等を一部に含む第1の筐体部20、21aは、第2の筐体部21bと隙間22を隔てた第の筐体部21bと同一材料からなる離間部21aの外面に、層状に重なるように熱伝導率の小さな樹脂層20を有している。そして、この樹脂層20も離間部21aと同様に、第2の筐体部21bと隙間22を隔てて、離間部21aの外面と接触しつつ上方に延びている。
このため、第2の筐体部21の下端面に設けられた通気孔(図示せず)に加えて、この隙間22も、筐体18の内部に空気を取り込む空気吸い込み孔として機能させることができ、空気の通気がよりスムーズに行える。なお、図7と同様の通気孔19aが、図8の第1の筐体部20、21aにも設けられている。
こうして、実施の形態1で説明する空気浮力の原理に基づき、図8(b)に示した点線のような経路を経て、第2の筐体部21の下端面の通気孔および隙間22から筐体18の内部に流入した空気は、筐体18の内部で暖められた後、通気孔19aを介して筐体18の外部に排気される。
なおここで、樹脂層20の材料例として、主にポリエチレンからなる樹脂(熱伝導率:0.25−0.34J/msK)、主にガラス繊維からなる樹脂(0.24−1.21J/msK)、主にベークライトからなる樹脂(0.21J/msK)、主にエポキシガラスからなる樹脂(0.47J/msK)および発泡ポリウレタン(0.02J/msK)が挙げられる。要するに、樹脂層20の材料として、少なくとも熱伝導率1.5J/msK未満の部材を使用することが望ましく、更には、この樹脂層20の熱伝導率の好適な範囲の一例としては、0.02J/msK以上、1.5J/msK未満の範囲である。
また、第2の筐体部21bの材料例として、アルミニウム(熱伝導率:237J/msK)、鉄(80.4J/msK)、銅(401J/msK)、マグネシウム(156J/msK)、銀(429J/msK)、グラファイト(1960J/msK)およびダイアモンド(1360−2320J/msK)が挙げられる。要するに、第2の筐体部21bの材料として、少なくとも熱伝導率80J/msKを超える部材を使用することが望ましく、更には、この第2の筐体部21bの熱伝導率の好適な範囲の一例としては、2320J/msK以下、80J/msKを超える範囲である。
またここでは、第2の筐体部21bと延在部21aは共に、同一の金属板により構成されているが、勿論、両者の材料を違えて構成しても良く、第2の筐体部21bと離間部21aは共に同一の金属板により構成されているが、勿論、両者の材料を違えて構成しても良い。
このようなプラズマ表示装置130、140の筐体18には、その上部の外周面に熱伝導率の小さい樹脂層20が配置されることによって、実施の形態1で説明したプラズマ表示装置100、110による作用及び効果と同一の作用及び効果を奏する。
次に、実施の形態1と同様、熱流体シミュレーション技術を使用することにより、空気浮力に基づく排熱効果を検証すると共に、この排熱効果を最も高め得るプラズマ表示装置130、140の筐体18の構造設計を行った。
(解析モデル)
図9は、図7に示したプラズマ表示装置を数値計算用に3次元モデル化した図であり、図9(a)は、プラズマ表示装置用の解析モデルを背面から見た背面図であり、図9(b)は、図9(a)のIXB−IXB線に沿ったその解析モデルの断面図である。
なお、図9に示したプラズマ表示装置用の解析モデル150の構成は、実施の形態1で説明したプラズマ表示装置用の解析モデル120(図3)の構成に対応するモデルであり、第1の筐体部20、21aが、第2の筐体部21bと同一材料からなる延在部21aの外面に樹脂層20(被覆部)を重ねて層状に構成される点を除いて、解析モデル120のモデル化思想を踏襲しており、ここでは両者に共通する内容の説明は省く。
また、図7に示したプラズマ表示装置の構成に基づく解析モデル150を使って熱流体シミュレーションが実行されているが、図8に示したプラズマ表示装置140に基づく解析モデルを使って熱流体シミュレーションを実行しても同様の解析結果が得られた。
図9によれば、前面が開放された筐体18は、その上下方向の適所を境界とした第 1の筐体部20、21aと第2の筐体部21bから構成されている。そして、熱伝導率の小さな樹脂材料等を一部に含む第1の筐体部20、21aは、第2の筐体部21bから続く第の筐体部21bと同一材料からなる延在部21aの外面に、層状に重なるように熱伝導率の小さな、断面L字状の樹脂層20を有している。
ここで、筐体18の上端面から測った距離L1が、第1の筐体部20、21aの上下方向に沿った幅に相当し、筐体18の上端面から距離L1に亘って、樹脂層20により延在部21aの外面が層状に覆われている。なお、筐体18の上端面からその下端面までの距離L2は、筐体18の上下方向に沿った幅に相当する。
(解析シミュレータ)
実施の形態1と同様、汎用解析ソフト;STREAM(登録商標)を使って数値解析が実行された。
(解析結果)
図10〜図12は何れも、図9に示した解析モデルにおける各要素の物理量計算データを元に、適宜の処理方法で得た解析結果の一例を示した図である。
図10は、横軸に第1の筐体部20、21aの上下方向に沿った幅(L1)を、筐体18の全体の上下方向に沿った幅(L2)で除した数値(L1/L2)をとり、縦軸にPDPの温度(℃)をとって、両者の関係が示されている。
図11は、横軸に第1の筐体部20、21aの上下方向に沿った幅(L1)を、筐体18の全体の上下方向に沿った幅(L2)で除した数値(L1/L2)をとり、縦軸に電子部品の温度(℃)をとって、両者の関係が示されている。
図12は、横軸に第1の筐体部20、21aの上下方向に沿った幅(L1)を、筐体18の全体の上下方向に沿った幅(L2)で除した数値(L1/L2)をとり、縦軸に筐体18の上端面における気流(空気)の速度(m/s)をとって、両者の関係が示されている。
なお、PDPの温度および電子部品の温度並びに気流の速度の意味合いは、実施の形態1で述べたものと同じである。
図10および図11によれば、PDP11の温度および電子部品16の温度の何れも、L1/L2=0の状態(筐体18の全域が、熱伝導率の大きい第2の筐体部21bのみで構成された状態)から熱伝導率の小さい第1の筐体部20の占める割合を増やすに連れて、急速に低下している。
また、図12によれば、気流の速度は、L1/L2=0の状態(筐体18の全域が、熱伝導率の大きい第2の筐体部21bのみで構成された状態)から熱伝導率の小さい第1の筐体部20の占める割合を増やすに連れて、増加している。
こうした熱流体シミュレーションの結果から理解されるとおり、実施の形態1と同様に、熱伝導率の小さい樹脂材料等からなる樹脂層20を、第2の筐体部21bの延在部21aの外面を覆うように、筐体18の上部に設けることにより、筐体18の内部空間の暖められた空気浮力に起因した気流速度の増加による筐体18の内部空間の空気置換が効果的に実行され、ひいては筐体18の内部のPDP11の温度や電子部品16が効率的に冷却されたと考えられる。
また、L1/L2の適正な範囲は、PDP11の温度と電子部品16の温度の両方が充分に低下した領域であって、気流の速度が確実に増加した領域に対応した範囲であると考えられ、この観点から図10、図11および図12によれば、これは、1/10を超え、かつ4/10未満の範囲であると推定される。
なおここまで、フラットパネル表示装置として、プラズマ表示装置を例にしてその効率的な放熱技術を説明したが、ここに述べた放熱技術は、プラズマ表示装置の適用に限定されるものではなく、矩形かつ平らな筐体を有して、その筐体の内部空間に熱を発生する部材を持つフラットパネル表示装置であれば如何なる装置でも応用可能である。
例えば、液晶表示装置の筐体内部には、発熱体としての棒状バックライト光源があり、この放熱技術が有用と考えられる。
また、FED(電界放出ディスプレイ)や有機ELパネルも発熱するため、FED表示装置および有機EL表示装置に対しても、この放熱技術を流用可能である。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明に係るフラットパネル表示装置によれば、フラットパネル表示装置の筐体適所の表面高温化を確実に抑制しつつ、筐体の内部を効率的に冷却可能であり、例えば、家庭用の薄型テレビとして有用である。
本発明の実施の形態1によるプラズマ表示装置の一構成例を示した図である。 本発明の実施の形態1によるプラズマ表示装置の他の構成例を示した図である。 図1に示したプラズマ表示装置を数値計算用に3次元モデル化した図である。 図3に示した解析モデルにおける各要素の物理量計算データを元に、適宜の処理方法で得た解析結果の一例を示した図である。 図3に示した解析モデルにおける各要素の物理量計算データを元に、適宜の処理方法で得た解析結果の他の例を示した図である。 図3に示した解析モデルにおける各要素の物理量計算データを元に、適宜の処理方法で得た解析結果の他の例を示した図である。 本発明の実施の形態2によるプラズマ表示装置の一構成例を示した図である。 本発明の実施の形態2によるプラズマ表示装置の他の構成例を示した図である。 図7に示したプラズマ表示装置を数値計算用に3次元モデル化した図である。 図9に示した解析モデルにおける各要素の物理量計算データを元に、適宜の処理方法で得た解析結果の一例を示した図である。 図9に示した解析モデルにおける各要素の物理量計算データを元に、適宜の処理方法で得た解析結果の他の例を示した図である。 図9に示した解析モデルにおける各要素の物理量計算データを元に、適宜の処理方法で得た解析結果の他の例を示した図である。 PDPを表示デバイスに使った既存のプラズマ表示装置の一構成例を示した図である。
符号の説明
11 PDP
12 金属製支持板
13 脚部
14 光フィルタ
15 前面板
16 電子部品(ドライバLSI)
17 回路基板
18 筐体
19a、19b、19c 通気孔
19d 開口
20 第1の筐体部(樹脂層)
21a 延在部(離間部)
21、21b 第2の筐体部
22 隙間
100、110、130、140、160 プラズマ表示装置
120、150 解析モデル

Claims (14)

  1. フラットディスプレイパネルと、前記フラットディスプレイパネルの表示面に対応した開口を有するフロントカバーと、
    第1の筐体部および第2の筐体部を有し前記フラットディスプレイパネルの背面を覆う筐体と、を備え、
    前記第1の筐体部の熱伝導率は、前記第2の筐体部の熱伝導率よりも小さく、
    前記第1の筐体部が、前記第2の筐体部から上方に延び、
    前記第1の筐体部に通気孔が設けられてなるフラットパネル表示装置。
  2. 前記第1の筐体部は、前記第2の筐体部の端部に接している請求項1記載のフラットパネル表示装置。
  3. 前記第1の筐体部と前記第2の筐体部との間に隙間がある請求項1記載のフラットパネル表示装置。
  4. 前記第1の筐体部の材料は樹脂であり、前記第2の筐体部の材料は金属である請求項2または3記載のフラットパネル表示装置。
  5. 前記第1の筐体部の熱伝導率は、0.02J/msK以上、1.5J/msK未満であり、前記第2の筐体部の熱伝導率は、2320J/msK以下、80J/msKを超える請求項2または3記載のフラットパネル表示装置。
  6. 前記第1の筐体部の上下方向に沿った幅を、前記筐体の上下方向に沿った幅で除した値が、1/10を超え、かつ7/10未満である請求項2または3記載のフラットパネル表示装置。
  7. 前記第1の筐体部は、前記第2の筐体部から続く前記第2の筐体部と同一材料からなる延在部と、前記延在部の外面を覆って層状をなした被覆部とを有し、前記被覆部が、前記延在部の外面と接触して上方に延びる請求項1記載のフラットパネル表示装置。
  8. 前記第1の筐体部は、前記第2の筐体部と隙間を隔てた前記第2の筐体部と同一材料からなる離間部と、前記離間部の外面を覆って層状をなした被覆部とを有し、前記被覆部が、前記離間部の外面と接触して上方に延びる請求項1記載のフラットパネル表示装置。
  9. 前記被覆部の材料は樹脂であり、前記第2の筐体部の材料は金属である請求項7または8記載のフラットパネル表示装置。
  10. 前記被覆部の熱伝導率は、0.02J/msK以上、1.5J/msK未満であり、前記第2の筐体部の熱伝導率は、2320J/msK以下、80J/msKを超える請求項7または8記載のフラットパネル表示装置。
  11. 前記第1の筐体部の上下方向に沿った幅を、前記筐体の上下方向に沿った幅で除した値が、1/10を超え、かつ4/10未満である請求項7または8記載のフラットパネル表示装置。
  12. 前記通気孔を通して空気を排気する機能を有する請求項1乃至11の何れかに記載のフラットパネル表示装置。
  13. 前記隙間を通して空気を吸い込む機能を有する請求項3または8記載のフラットパネル表示装置。
  14. 前記フラットディスプレイパネルは、プラズマディスプレイパネルである請求項1乃至13の何れかに記載のフラットパネル表示装置。
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