JPWO2006087844A1 - 配線の接続状態検査装置 - Google Patents
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Abstract
奇数番目の配線に接続される複数の端子を順次に切り替える奇数用マルチプレクサ11oと、偶数番目の配線に接続される複数の端子を順次に切り替える偶数用マルチプレクサ11eと、奇数用マルチプレクサ11oを接地端子に接続するか否かを切り替える奇数用リレースイッチ13o−1,13o−2と、偶数用マルチプレクサ11eを接地端子に接続するか否かを切り替える偶数用リレースイッチ11e−1,11e−2とを備え、一方のリレースイッチが接地端子への接続を選択していないときは他方が接地端子への接続を選択するように動作させることにより、高速に動作が可能なマルチプレクサを用いて配線を高速に順次選択していき、選択した配線に隣接する他の配線をリレースイッチで接地するように切り替えながらマルチプレクサの入力端子2に現れる電位を測定することで、配線のオープンテストとショートテストとを高速に行えるようにする。
Description
本発明は配線の接続状態検査装置に関し、特に、配線のオープン(断線)の有無と配線間のショート(短絡)の有無とを同時に検査する装置に用いて好適なものである。
一般に、半導体集積回路の製造時には、不良製品を選別するために種々の検査を行うことが必要である。その検査の中に、配線が断線されていないかどうか、配線間が短絡されていなかどうかを検査する、いわゆるオープンショートテストというものがある。このオープンショートテストは、数ある検査項目の中で最も時間のかかるテストの1つである。そのため、このオープンショートテストに要する時間をできるだけ短くすることが望まれている。
そのような観点から、従来、オープンの有無とショートの有無とを同時に検査することを可能にした。手法が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1:特開2001−13215号公報
特許文献2:特開2004−77167号公報
これらの特許文献1,2に記載されたテスト手法は何れも、LSI内部に形成される保護ダイオードを利用して検査する手法について開示している。図1にその動作原理を示す。例えば、LSIの端子102に接続された配線のオープンショートテストを行う場合は、当該端子102に定電流回路104から定電流を流し、当該端子102に隣接する他の端子101,103は接地する。このとき、オープン/ショートの異常が無ければ、LSIの保護ダイオード105が正常に働く結果、ダイオード特性に従った電位が端子102に現れる。一方、端子102にオープン異常が生じていれば、端子102の電位は、定電流のクランプ電位となる。また、端子102がその隣接端子101,103とショートしていれば、当該端子102の電位は0Vとなる。
したがって、被テスト端子に定電流を流すとともに他の隣接端子を接地して、被テスト端子の電位を測定することにより、オープンテストとショートテストとを同時に行うことができる。すなわち、そのときの測定電位が、ダイオード特性に従う電位であれば正常、クランプ電位であればオープン、0Vであればショートであると判定することができる。そして、被テスト端子を順次切り替えていけば、全ての端子についてオープンショートテストを行うことができる。
このように、特許文献1,2に記載の技術では、オープンテストとショートテストとを同時に行うことにより、オープンショートテストに要する時間の短縮化を図っている。しかしながら、被テスト端子を順次切り替えていくためにはスイッチング動作が必要であり、そのスイッチング動作自体に多くの時間がかかってしまうという問題があった。
従来、このようなスイッチング動作には、リレースイッチが一般的に用いられていた。例えば、図2に示すように、半導体LSIの各出力端子OUT1,OUT2,OUT3,・・・に対応してそれぞれリレースイッチ111−1,111−2,111−3,・・・を設け、それぞれ第1の分岐接点111aを定電流回路104−1,104−2,104−3,・・・に接続し、第2の分岐接点111bを接地し、共通接点111cを半導体LSIの各出力端子OUT1,OUT2,OUT3,・・・に接続する。各出力端子OUT1,OUT2,OUT3,・・・には、それぞれ保護ダイオード112−1,112−2,112−3,・・・が接続されている。そして、被テスト端子OUT2に対応するリレースイッチ111−2のみ第1の分岐接点111a側に接続するとともに、他の端子に対応するリレースイッチ111−1,111−3,・・・は第2の分岐接点111b側に接続するという方法である。
しかし、リレースイッチを切り替えた後、それが完全にオン状態となって安定に動作するまでには相当に長い時間が必要であり、リレースイッチの動作速度(信号の切替時間)はそれほど速いものとは言えない。したがって、テスト対象の端子数が多くなればなるほど、合計のスイッチング時間が長くなり、オープンショートテストに要する時間が増大してしまうという問題があった。
また、出力端子OUT1,OUT2,OUT3,・・・毎にリレースイッチ111−1,111−2,111−3,・・・を用いた構成の場合、それらのリレースイッチ111−1,111−2,111−3,・・・毎に定電流回路104−1,104−2,104−3,・・・を含む複数の測定器を設ける必要があり、テスト装置の回路規模が大きくなってしまうという問題もあった。
そのような観点から、従来、オープンの有無とショートの有無とを同時に検査することを可能にした。手法が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1:特開2001−13215号公報
特許文献2:特開2004−77167号公報
これらの特許文献1,2に記載されたテスト手法は何れも、LSI内部に形成される保護ダイオードを利用して検査する手法について開示している。図1にその動作原理を示す。例えば、LSIの端子102に接続された配線のオープンショートテストを行う場合は、当該端子102に定電流回路104から定電流を流し、当該端子102に隣接する他の端子101,103は接地する。このとき、オープン/ショートの異常が無ければ、LSIの保護ダイオード105が正常に働く結果、ダイオード特性に従った電位が端子102に現れる。一方、端子102にオープン異常が生じていれば、端子102の電位は、定電流のクランプ電位となる。また、端子102がその隣接端子101,103とショートしていれば、当該端子102の電位は0Vとなる。
したがって、被テスト端子に定電流を流すとともに他の隣接端子を接地して、被テスト端子の電位を測定することにより、オープンテストとショートテストとを同時に行うことができる。すなわち、そのときの測定電位が、ダイオード特性に従う電位であれば正常、クランプ電位であればオープン、0Vであればショートであると判定することができる。そして、被テスト端子を順次切り替えていけば、全ての端子についてオープンショートテストを行うことができる。
このように、特許文献1,2に記載の技術では、オープンテストとショートテストとを同時に行うことにより、オープンショートテストに要する時間の短縮化を図っている。しかしながら、被テスト端子を順次切り替えていくためにはスイッチング動作が必要であり、そのスイッチング動作自体に多くの時間がかかってしまうという問題があった。
従来、このようなスイッチング動作には、リレースイッチが一般的に用いられていた。例えば、図2に示すように、半導体LSIの各出力端子OUT1,OUT2,OUT3,・・・に対応してそれぞれリレースイッチ111−1,111−2,111−3,・・・を設け、それぞれ第1の分岐接点111aを定電流回路104−1,104−2,104−3,・・・に接続し、第2の分岐接点111bを接地し、共通接点111cを半導体LSIの各出力端子OUT1,OUT2,OUT3,・・・に接続する。各出力端子OUT1,OUT2,OUT3,・・・には、それぞれ保護ダイオード112−1,112−2,112−3,・・・が接続されている。そして、被テスト端子OUT2に対応するリレースイッチ111−2のみ第1の分岐接点111a側に接続するとともに、他の端子に対応するリレースイッチ111−1,111−3,・・・は第2の分岐接点111b側に接続するという方法である。
しかし、リレースイッチを切り替えた後、それが完全にオン状態となって安定に動作するまでには相当に長い時間が必要であり、リレースイッチの動作速度(信号の切替時間)はそれほど速いものとは言えない。したがって、テスト対象の端子数が多くなればなるほど、合計のスイッチング時間が長くなり、オープンショートテストに要する時間が増大してしまうという問題があった。
また、出力端子OUT1,OUT2,OUT3,・・・毎にリレースイッチ111−1,111−2,111−3,・・・を用いた構成の場合、それらのリレースイッチ111−1,111−2,111−3,・・・毎に定電流回路104−1,104−2,104−3,・・・を含む複数の測定器を設ける必要があり、テスト装置の回路規模が大きくなってしまうという問題もあった。
これに対して、リレースイッチの代わりにマルチプレクサ回路を用いる方法が考えられる。マルチプレクサ回路は、複数の入力端子に並列的に加えられる入力信号を順次に切り替えて、出力端子から1つずつ直列信号として出力するものであり、その切り替えに要する時間は、リレースイッチに比べて短い。また、マルチプレクサに接続する定電流回路の数も1つで済み、テスト装置の回路規模を小さくすることが可能である。
しかしながら、マルチプレクサ回路を用いた場合は、図3のように、半導体LSIの各出力端子OUT1,OUT2,OUT3,・・・のうち何れか1つの出力端子をマルチプレクサ121によって選択することは可能であるが、選択されていない他の出力端子を接地するというスイッチング動作は行うことができない。そのため、オープンテストを行うことはできるが、それと同時にショートテストを行うことができないという問題が生じてしまう。
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、オープンショートテストに要する時間を短くするとともに、オープンショートテストを行うテスト装置の回路規模を小さくすることを目的としている。
このような課題を解決するために、本発明は、奇数番目の配線に接続される複数の端子を順次に切り替えて1つずつ選択する奇数用マルチプレクサと、偶数番目の配線に接続される複数の端子を順次に切り替えて1つずつ選択する偶数用マルチプレクサと、奇数用マルチプレクサを接地端子に接続するか否かを切り替える奇数用リレースイッチと、偶数用マルチプレクサを接地端子に接続するか否かを切り替える偶数用リレースイッチとを備え、奇数用リレースイッチおよび偶数用リレースイッチの一方が接地端子への接続を選択していないときは他方が接地端子への接続を選択するようにしている。
このように構成した本発明によれば、リレースイッチに比べて高速に動作が可能なマルチプレクサを用いて半導体LSIの被テスト端子(被テスト配線)を高速に順次選択していきながら、選択した配線に隣接する他の配線をリレースイッチで接地するように切り替えておき、マルチプレクサの端子に現れる電位を測定することにより、配線のオープンテストとショートテストとを極めて高速に行うことができる。
本発明の他の態様では、マルチプレクサを階層構造にし、奇数用マルチプレクサおよび偶数用マルチプレクサと上位層のマルチプレクサとの間に奇数用リレースイッチおよび偶数用リレースイッチを設けている。
このように構成した本発明によれば、複数階層のマルチプレクサを使って端子の数を減らすことができ、その端子に接続される定電流回路の数を減らして接続状態検査装置の回路規模を小さくすることができる。
本発明の他の態様では、奇数用マルチプレクサおよび偶数用マルチプレクサを複数組備えるとともに、奇数用リレースイッチおよび偶数用リレースイッチを複数組備え、複数組のマルチプレクサと上位層のマルチプレクサとの間に複数組のリレースイッチを設けている。
このように構成した本発明の他の態様によれば、或る階層における複数組の奇数用マルチプレクサおよび偶数用マルチプレクサのうち、信号の選択期間中に係るマルチプレクサに接続された奇数用(偶数用)リレースイッチと、そのマルチプレクサが選択している信号の配線に隣接する配線を接地するための偶数用(奇数用)リレースイッチとをオンとし、それ以外のリレースイッチをオフとすることにより、リレースイッチがオフとされたマルチプレクサの抵抗成分と容量成分とをツリー構造中から切り離すことができ、マルチプレクサの動作速度に影響を与える時定数の値を小さくすることができる。これにより、接続状態検査装置全体の動作速度が、複数のマルチプレクサの縦続接続に起因する時定数の増大によって遅くなってしまうという不都合を防止することができる。これにより、配線のオープンテストとショートテストとを極めて高速に行うことができる。
また、本発明の他の態様では、複数組のリレースイッチの少なくとも一部のリレースイッチのオン期間をオーバーラップさせるようにしている。
このように構成した本発明の他の態様によれば、或るリレースイッチがオンにされてそれに接続されたマルチプレクサで信号の選択が行われているときに、少なくとももう1つのリレースイッチがオンにされている。これにより、信号の選択に使用するマルチプレクサを次のものに切り替える際に、切り替え後の新たなマルチプレクサに接続されたリレースイッチは既にオン状態が確立しており、リレースイッチがオフからオンになるまでの長い時間を全く待たなくて済む。つまり、リレースイッチがオフからオンに切り替わる際には比較的長い時間を要するが、そのような長い待ち時間を持つことなく、複数のマルチプレクサを切れ目無く順次に動作させていくことができる。これにより、配線のオープンテストとショートテストとを極めて高速に行うことができる。
また、本発明の他の態様では、複数組のリレースイッチの少なくとも一部のリレースイッチのオン期間をオーバーラップさせる場合に、上位層のマルチプレクサの互いに異なる端子に接続されているリレースイッチのオン期間をオーバーラップさせるようにしている。
このように構成した本発明の他の態様によれば、オーバーラップして同時にオンとなっている複数のリレースイッチがあっても、その中の1つ以外は、上位層のマルチプレクサが信号の選択状態になくてツリー構造から切り離されることになるので、当該1つ以外のリレースイッチに接続されている下位層のマルチプレクサが持つ抵抗成分や容量成分をツリー構造中から切り離して、マルチプレクサの動作速度に影響を与える時定数の値をより小さくすることができる。これにより、配線のオープンテストとショートテストとを極めて高速に行うことができる。
しかしながら、マルチプレクサ回路を用いた場合は、図3のように、半導体LSIの各出力端子OUT1,OUT2,OUT3,・・・のうち何れか1つの出力端子をマルチプレクサ121によって選択することは可能であるが、選択されていない他の出力端子を接地するというスイッチング動作は行うことができない。そのため、オープンテストを行うことはできるが、それと同時にショートテストを行うことができないという問題が生じてしまう。
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、オープンショートテストに要する時間を短くするとともに、オープンショートテストを行うテスト装置の回路規模を小さくすることを目的としている。
このような課題を解決するために、本発明は、奇数番目の配線に接続される複数の端子を順次に切り替えて1つずつ選択する奇数用マルチプレクサと、偶数番目の配線に接続される複数の端子を順次に切り替えて1つずつ選択する偶数用マルチプレクサと、奇数用マルチプレクサを接地端子に接続するか否かを切り替える奇数用リレースイッチと、偶数用マルチプレクサを接地端子に接続するか否かを切り替える偶数用リレースイッチとを備え、奇数用リレースイッチおよび偶数用リレースイッチの一方が接地端子への接続を選択していないときは他方が接地端子への接続を選択するようにしている。
このように構成した本発明によれば、リレースイッチに比べて高速に動作が可能なマルチプレクサを用いて半導体LSIの被テスト端子(被テスト配線)を高速に順次選択していきながら、選択した配線に隣接する他の配線をリレースイッチで接地するように切り替えておき、マルチプレクサの端子に現れる電位を測定することにより、配線のオープンテストとショートテストとを極めて高速に行うことができる。
本発明の他の態様では、マルチプレクサを階層構造にし、奇数用マルチプレクサおよび偶数用マルチプレクサと上位層のマルチプレクサとの間に奇数用リレースイッチおよび偶数用リレースイッチを設けている。
このように構成した本発明によれば、複数階層のマルチプレクサを使って端子の数を減らすことができ、その端子に接続される定電流回路の数を減らして接続状態検査装置の回路規模を小さくすることができる。
本発明の他の態様では、奇数用マルチプレクサおよび偶数用マルチプレクサを複数組備えるとともに、奇数用リレースイッチおよび偶数用リレースイッチを複数組備え、複数組のマルチプレクサと上位層のマルチプレクサとの間に複数組のリレースイッチを設けている。
このように構成した本発明の他の態様によれば、或る階層における複数組の奇数用マルチプレクサおよび偶数用マルチプレクサのうち、信号の選択期間中に係るマルチプレクサに接続された奇数用(偶数用)リレースイッチと、そのマルチプレクサが選択している信号の配線に隣接する配線を接地するための偶数用(奇数用)リレースイッチとをオンとし、それ以外のリレースイッチをオフとすることにより、リレースイッチがオフとされたマルチプレクサの抵抗成分と容量成分とをツリー構造中から切り離すことができ、マルチプレクサの動作速度に影響を与える時定数の値を小さくすることができる。これにより、接続状態検査装置全体の動作速度が、複数のマルチプレクサの縦続接続に起因する時定数の増大によって遅くなってしまうという不都合を防止することができる。これにより、配線のオープンテストとショートテストとを極めて高速に行うことができる。
また、本発明の他の態様では、複数組のリレースイッチの少なくとも一部のリレースイッチのオン期間をオーバーラップさせるようにしている。
このように構成した本発明の他の態様によれば、或るリレースイッチがオンにされてそれに接続されたマルチプレクサで信号の選択が行われているときに、少なくとももう1つのリレースイッチがオンにされている。これにより、信号の選択に使用するマルチプレクサを次のものに切り替える際に、切り替え後の新たなマルチプレクサに接続されたリレースイッチは既にオン状態が確立しており、リレースイッチがオフからオンになるまでの長い時間を全く待たなくて済む。つまり、リレースイッチがオフからオンに切り替わる際には比較的長い時間を要するが、そのような長い待ち時間を持つことなく、複数のマルチプレクサを切れ目無く順次に動作させていくことができる。これにより、配線のオープンテストとショートテストとを極めて高速に行うことができる。
また、本発明の他の態様では、複数組のリレースイッチの少なくとも一部のリレースイッチのオン期間をオーバーラップさせる場合に、上位層のマルチプレクサの互いに異なる端子に接続されているリレースイッチのオン期間をオーバーラップさせるようにしている。
このように構成した本発明の他の態様によれば、オーバーラップして同時にオンとなっている複数のリレースイッチがあっても、その中の1つ以外は、上位層のマルチプレクサが信号の選択状態になくてツリー構造から切り離されることになるので、当該1つ以外のリレースイッチに接続されている下位層のマルチプレクサが持つ抵抗成分や容量成分をツリー構造中から切り離して、マルチプレクサの動作速度に影響を与える時定数の値をより小さくすることができる。これにより、配線のオープンテストとショートテストとを極めて高速に行うことができる。
図1は、LSI内部に形成される保護ダイオードを利用してオープンショートテストを行う手法の動作原理を説明するための図である。
図2は、被テスト端子を順次切り替えていくために必要なスイッチング動作を実現する一般的な回路構成例を示す図である。
図3は、被テスト端子を順次切り替えていくために必要なスイッチング動作を実現する他の回路構成例を示す図である。
図4は、第1の実施形態による配線の接続状態検査装置の構成例を示す図である。
図5は、第1の実施形態による配線の接続状態検査装置の動作例を示すタイミングチャートである。
図6は、第2の実施形態による配線の接続状態検査装置の構成例を示す図である。
図7は、第2の実施形態による配線の接続状態検査装置の動作例を示すタイミングチャートである。
図8は、第2の実施形態による配線の接続状態検査装置の他の構成例を示す図である。
図2は、被テスト端子を順次切り替えていくために必要なスイッチング動作を実現する一般的な回路構成例を示す図である。
図3は、被テスト端子を順次切り替えていくために必要なスイッチング動作を実現する他の回路構成例を示す図である。
図4は、第1の実施形態による配線の接続状態検査装置の構成例を示す図である。
図5は、第1の実施形態による配線の接続状態検査装置の動作例を示すタイミングチャートである。
図6は、第2の実施形態による配線の接続状態検査装置の構成例を示す図である。
図7は、第2の実施形態による配線の接続状態検査装置の動作例を示すタイミングチャートである。
図8は、第2の実施形態による配線の接続状態検査装置の他の構成例を示す図である。
(第1の実施形態)
以下に、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図4は、第1の実施形態に係る接続状態検査装置の構成例を示す図である。図4に示すように、第1の実施形態による接続状態検査装置は、3つのマルチプレクサ11o,11e,12を備え、これらをツリー構造状に接続して構成されている。このうち、第1のマルチプレクサ11o(本発明の奇数用マルチプレクサに相当)および第2のマルチプレクサ11e(本発明の偶数用マルチプレクサに相当)は第1層に属し、第3のマルチプレクサ12はそれより1つの上の階層である第2層に属している。
このように、第1層において、1つのマルチプレクサではなく2つのマルチプレクサ11o,11eを設けているのは、半導体LSIが持つ複数の出力端子を奇数番目の出力端子と偶数番目の出力端子とに区別して処理できるようにするためである。
これら複数のマルチプレクサ11o,11e,12はそれぞれ、複数の端子を順次に切り替えて1つずつ選択する。すなわち、第1のマルチプレクサ11oは、4つの端子1−1,1−3,1−5,1−7を順次に切り替えて1つずつ選択する。第2のマルチプレクサ11eは、4つの端子1−2,1−4,1−6,1−8を順次に切り替えて1つずつ選択する。第3のマルチプレクサ12は、2つの端子CH1,CH2を順次に切り替えて1つずつ選択する。第3のマルチプレクサ12のもう一方の端子2の先には、定電流回路3が接続される。
通常、マルチプレクサは、複数の入力端子から並列的に入力される複数の信号を順次に切り替えて1つの出力端子から1つずつ出力する用途に使われる。本実施形態ではこれとは逆に、1つの端子から入力される信号を複数の端子に順次に振り分けて出力する用途に使用する。すなわち、第1および第2のマルチプレクサ11o,11eでは端子1−1〜1−8が出力端子として使われる。また、第3のマルチプレクサ12では端子CH1,CH2が出力端子として使われる。CMOSプロセスを利用したアナログスイッチでマルチプレクサを構成した場合、このような使い方が可能である。
第1のマルチプレクサ11oが持つ4つの出力端子1−1,1−3,1−5,1−7は、被検査対象の半導体LSI(図示せず)の奇数番目の出力端子に接続される。また、第2のマルチプレクサ11eが持つ4つの出力端子1−2,1−4,1−6,1−8は、半導体LSIの偶数番目の出力端子に接続される。各出力端子1−1〜1−8の符号に付いている1〜8の添え数字は、半導体LSIの出力端子の並び順に対応している。すなわち、8個の出力端子に接続されている互いに隣接する8本の配線のうち、奇数番目の配線が第1のマルチプレクサ11oに接続され、偶数番目の配線が第2のマルチプレクサ11eに接続されることになる。なお、被検査対象である半導体LSIの各出力端子には、それぞれ保護ダイオードが接続されている。
本実施形態では、ツリー構造の第1層における2個のマルチプレクサ11o,11eと、それより1つ上の第2層における第3のマルチプレクサ12との間に、4個のリレースイッチ13o−1,13o−2,13e−1,13e−2を設けている。第1および第2のリレースイッチ13o−1,13o−2は本発明の奇数用リレースイッチに相当し、第3および第4のリレースイッチ13e−1,13e−2は本発明の偶数用リレースイッチに相当する。
第1のリレースイッチ13o−1は、第1のマルチプレクサ11oの入力端子と第3のマルチプレクサ12の第1の出力端子CH1との間に設けている。第2のリレースイッチ13o−2は、グランド(接地端子)と第3のマルチプレクサ12の第1の出力端子CH1との間に設けている。これら2つのリレースイッチ13o−1,13o−2の各入力端子は、1つの信号ラインに接続されて第3のマルチプレクサ12の第1の出力端子CH1に接続されている。
また、第3のリレースイッチ13e−1は、第2のマルチプレクサ11eの入力端子と第3のマルチプレクサ12の第2の出力端子CH2との間に設けている。第4のリレースイッチ13e−2は、グランド(接地端子)と第3のマルチプレクサ12の第2の出力端子CH2との間に設けている。これら2つのリレースイッチ13e−1,13e−2の各入力端子は、1つの信号ラインに接続されて第3のマルチプレクサ12の第2の出力端子CH2に接続されている。
次に、上記のように構成した第1の実施形態に係る接続状態検査装置の動作について説明する。図5は、第1の実施形態に係る接続状態検査装置の動作例を示すタイミングチャートである。
図5に示すように、まず第1のリレースイッチ13o−1と第3のリレースイッチ13e−1と第4のリレースイッチ13e−2とをオンにするとともに、第2のリレースイッチ130−2をオフにする。これにより、第2層における第3のマルチプレクサ12の第1の出力端子CH1には第1層における第1のマルチプレクサ11oを介して半導体LSIの奇数番目の配線が接続され、偶数番目の配線は第2のマルチプレクサ11e、第3のリレースイッチ13e−1、第4のリレースイッチ13e−2を介して接地された状態となる。
第1のリレースイッチ13o−1がオンにされた直後はまだオン状態が確立していないので、第1のリレースイッチ13o−1のオン状態が確立するころのタイミングで第1のマルチプレクサ11oを動作状態(オン状態)とさせる。また、第3のリレースイッチ13e−1、第4のリレースイッチ13e−2がオンにされた直後はまだオン状態が確立していないので、第3のリレースイッチ13e−1、第4のリレースイッチ13e−2のオン状態が確立するころのタイミングで第2のマルチプレクサ11eを動作状態(オン状態)とさせる。ここで、マルチプレクサはリレースイッチに比べて、オン状態が確立するまでの時間が極めて短いので、直ちに動作状態とすることが可能となる。
また、第3のマルチプレクサ12は、第1のマルチプレクサ11oと同時かそれよりも前にオン状態にされる。このとき、第3のマルチプレクサ12は、第1の出力端子CH1を選択するように切り替えられている。
これにより、被検査対象である半導体LSIが持つ奇数番目の出力端子に接続されている奇数番目の配線のみが2つのマルチプレクサ11o,12を介して定電流回路3に接続され、偶数番目の出力端子に接続されている偶数番目の配線が接地されたことと等価な状態となる。このとき、定電流回路3より出力された定電流の信号は、第3のマルチプレクサ12および第1のリレースイッチ13o−1を通って第1のマルチプレクサ11oの出力端子1−1,1−3,1−5,1−7から順次出力される。
動作状態とされた第1のマルチプレクサ11oは、定電流回路3から第3のマルチプレクサ12および第1のリレースイッチ13o−1を介して入力される信号を4つの出力端子1−1,1−3,1−5,1−7に順次に切り替えて出力する。
また、第1のマルチプレクサ11oと同時に動作状態とされた第2のマルチプレクサ11eは、4つの出力端子1−2,1−4,1−6,1−8を順次切り替えて選択する。これにより、4つの出力端子1−2,1−4,1−6,1−8に接続されている半導体LSIの偶数番目の配線が、第3のリレースイッチ13e−1、第4のリレースイッチ13e−2を介して順次接地される。
例えば、第1のマルチプレクサ11oにおいて1番目の出力端子1−1を選択しているときは、第2のマルチプレクサ11eにおいても1番目の出力端子1−2を選択する。第1のマルチプレクサ11oにおいて2番目の出力端子1−3を選択しているときは、第2のマルチプレクサ11eにおいても2番目の出力端子1−4を選択する。第1のマルチプレクサ11oにおいて3番目の出力端子1−5を選択しているときは、第2のマルチプレクサ11eにおいても3番目の出力端子1−6を選択する。また、第1のマルチプレクサ11oにおいて4番目の出力端子1−7を選択しているときは、第2のマルチプレクサ11eにおいても4番目の出力端子1−8を選択する。
上述したように、4つの出力端子1−1,1−3,1−5,1−7の先には半導体LSIの保護ダイオード(図示せず)が接続されている。したがって、定電流回路3より入力端子2、第3のマルチプレクサ12、第1のリレースイッチ13o−1および第1のマルチプレクサ11oを介して半導体LSIに定電流を供給したときに、入力端子2に現れる電位を測定すれば、半導体LSIの奇数番目の配線に関して、保護ダイオードを利用したオープンショートテストを順次行うことが可能である。
すなわち、例えば第1のマルチプレクサ11oにおいて1番目の出力端子1−1を選択しているときは、それに対応する半導体LSIの1番目の出力端子に接続されている1番目の配線が第1のマルチプレクサ11o、第1のリレースイッチ13o−1、第3のマルチプレクサ12を介して定電流回路3に接続される。一方、半導体LSIの1番目の配線が定電流回路3に接続されているときに、これに隣接する2番目の配線は、第2のマルチプレクサ11e、第3のリレースイッチ13e−1、第4のリレースイッチ13e−2を介して接地されている。そのため、1番目の配線にオープン異常がなく、かつ、2番目の配線間にショート異常も無ければ、保護ダイオードが正常に働く結果、ダイオード特性に従った電位が入力端子2に現れる。一方、1番目の配線にオープン異常が生じていれば、入力端子2の電位は所定のクランプ電位となる。また、1番目の配線と2番目の配線との間にショート異常が生じていれば、入力端子2の電位は0Vとなる。
したがって、第1のリレースイッチ13o−1と第3のリレースイッチ13e−1と第4のリレースイッチ13e−2とをオンにするとともに、第1のマルチプレクサ11oで1番目の出力端子1−1を、第2のマルチプレクサ11eで1番目の出力端子1−2を選択して、そのとき入力端子2に現れる電位を測定することにより、1番目の配線に関してオープンテストと2番目の配線間におけるショートテストとを同時に行うことができる。すなわち、そのときの測定電位が、ダイオード特性に従う電位であれば正常、クランプ電位であればオープン、0Vであればショートであると判定することができる。そして、第1のマルチプレクサ11oおよび第2のマルチプレクサ11eで選択する出力端子を順次切り替えていけば、半導体LSIの奇数番目の配線についてオープンショートテストを順次行うことができる。
第1のマルチプレクサ11oで全ての出力端子1−1,1−3,1−5,1−7を選択し終わったら、次に第4のリレースイッチ13e−2をオフに切り替えるとともに、第2のリレースイッチ13o−2をオンに切り替える。これにより、第2層における第3のマルチプレクサ12の第2の出力端子CH2には第1層における第2のマルチプレクサ11eを介して半導体LSIの偶数番目の配線が接続され、奇数番目の配線は第1のマルチプレクサ11o、第1のリレースイッチ13o−1、第2のリレースイッチ13o−2を介して接地された状態となる。
第2のリレースイッチ13o−2がオンにされた直後はまだオン状態が確立していないので、第2のリレースイッチ13o−2のオン状態が確立するころのタイミングで第1のマルチプレクサ11oを動作状態(オン状態)とさせる。また、これと略同じタイミングで第2のマルチプレクサ11eも動作状態(オン状態)とさせる。ここで、マルチプレクサはリレースイッチに比べて、オン状態が確立するまでの時間が極めて短いので、直ちに動作状態とすることが可能となる。
このとき、第3のマルチプレクサ12は動作状態となっており、第2の出力端子CH2を選択するように切り替えられている。なお、第3のマルチプレクサ12において、第1の出力端子CH1の選択状態から第2の出力端子CH2の選択状態へと切り替える動作も高速に行うことができる。
これにより、被検査対象である半導体LSIが持つ偶数番目の出力端子に接続されている偶数番目の配線のみが2つのマルチプレクサ11e,12を介して定電流回路3に接続され、奇数番目の出力端子に接続されている奇数番目の配線が接地されたことと等価な状態となる。このとき、定電流回路3より出力された定電流の信号は、第3のマルチプレクサ12および第3のリレースイッチ13e−1を通って第2のマルチプレクサ11eの出力端子1−2,1−4,1−6,1−8から順次出力される。
動作状態とされた第2のマルチプレクサ11eは、定電流回路3から第3のマルチプレクサ12および第3のリレースイッチ13e−1を介して入力される信号を4つの出力端子1−2,1−4,1−6,1−8に順次に切り替えて出力する。
また、第2のマルチプレクサ11eと同時に動作状態とされた第1のマルチプレクサ11oは、4つの出力端子1−1,1−3,1−5,1−7を順次切り替えて選択する。これにより、4つの出力端子1−1,1−3,1−5,1−7に接続されている半導体LSIの奇数番目の配線が、第1のリレースイッチ13o−1、第2のリレースイッチ13o−2を介して順次接地される。
例えば、第2のマルチプレクサ11eにおいて1番目の出力端子1−2を選択しているときは、第1のマルチプレクサ11oにおいて2番目の出力端子1−3を選択する。第2のマルチプレクサ11eにおいて2番目の出力端子1−4を選択しているときは、第1のマルチプレクサ11oにおいて3番目の出力端子1−5を選択する。第2のマルチプレクサ11eにおいて3番目の出力端子1−6を選択しているときは、第1のマルチプレクサ11oにおいて4番目の出力端子1−7を選択する。また、第2のマルチプレクサ11eにおいて4番目の出力端子1−8を選択しているときは、第1のマルチプレクサ11oにおいて1番目の出力端子1−1を選択する。
なお、第2のマルチプレクサ11eの4番目の出力端子1−8に接続されている8番目の配線に隣接する配線は、第1のマルチプレクサ11oの4番目の出力端子1−7に接続されている7番目の配線である。しかし、7番目の配線と8番目の配線との組は、第2のリレースイッチ13o−2がオフで第4のリレースイッチ13e−2がオンのときに既に選択済みなので、ここでは第1のマルチプレクサ11oにおいて4番目の出力端子1−7を選択せず、1番目の出力端子1−1を選択している。しかし、ここで選択する出力端子は、4つの出力端子1−1,1−3,1−5,1−7の何れでも良い。
上述したように、4つの出力端子1−2,1−4,1−6,1−8の先には半導体LSIの保護ダイオード(図示せず)が接続されている。したがって、定電流回路3より入力端子2、第3のマルチプレクサ12、第3のリレースイッチ13e−1および第2のマルチプレクサ11eを介して半導体LSIに定電流を供給したときに、入力端子2に現れる電位を測定すれば、半導体LSIの偶数番目の配線に関して、保護ダイオードを利用したオープンショートテストを順次行うことが可能である。
例えば、第1のリレースイッチ13o−1と第2のリレースイッチ13o−2と第3のリレースイッチ13e−1とをオンにするとともに、第2のマルチプレクサ11eで1番目の出力端子1−2を、第1のマルチプレクサ11eで2番目の出力端子1−3を選択して、そのとき入力端子2に現れる電位を測定することにより、2番目の配線に関してオープンテストと3番目の配線間におけるショートテスト(1番目の配線間におけるショートテストは先ほど実施済み)とを同時に行うことができる。すなわち、そのときの測定電位が、ダイオード特性に従う電位であれば正常、クランプ電位であればオープン、0Vであればショートであると判定することができる。そして、第1のマルチプレクサ11oおよび第2のマルチプレクサ11eで選択する出力端子を順次切り替えていけば、半導体LSIの偶数番目の配線についてオープンショートテストを順次行うことができる。
以上詳しく説明したように、第1の実施形態によれば、リレースイッチに比べて高速に動作が可能なマルチプレクサ11o,11eを用いて半導体LSIの配線を高速に順次選択していきながら、選択した配線に隣接する他の配線をリレースイッチ13o−2,13e−2で接地するように切り替えておき、入力端子2に現れる電位を測定することにより、保護ダイオードを利用したオープンショートテストを極めて高速に行うことができる。また、3つのマルチプレクサ11o,11e,12を使って入力端子2を1つに絞っているので、それに接続される定電流回路3の数が1つで済み、接続状態検査装置の回路規模を小さくすることもできる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図面に基づいて説明する。図6は、第2の実施形態に係る接続状態検査装置の構成例を示す図である。図6に示すように、第2の実施形態による接続状態検査装置は、5つのマルチプレクサ21o−1,21o−2,21e−1,21e−2,22を備え、これらをツリー構造状に接続して構成されている。このうち、第1〜第4のマルチプレクサ21o−1,21o−2,21e−1,21e−2は第1層に属し、第5のマルチプレクサ22はそれより1つの上の階層である第2層に属している。
第1層のうち、第1および第2のマルチプレクサ21o−1,21o−2は奇数ブロックOddに属し、第3および第4のマルチプレクサ21e−1,21e−2は偶数ブロックEvenに属している。このように、第1層において、奇数ブロックOddのマルチプレクサ21o−1,21o−2と偶数ブロックEvenのマルチプレクサ21e−1,21e−2とに分けているのは、半導体LSIが持つ複数の出力端子を奇数番目の出力端子と偶数番目の出力端子とに区別して処理できるようにするためである。また、同じブロック内に複数のマルチプレクサを設けているのは、それらに対応して設けた複数のリレースイッチのオン期間を後述するようにオーバーラップさせた並列処理を可能にするためである。
これら複数のマルチプレクサ21o−1,21o−2,21e−1,21e−2,22はそれぞれ、複数の端子を順次に切り替えて1つずつ選択する。すなわち、第1のマルチプレクサ21o−1は、4つの端子1−1,1−3,1−5,1−7を順次に切り替えて1つずつ選択する。第2のマルチプレクサ21o−2は、4つの端子1−9,1−11,1−13,1−15を順次に切り替えて1つずつ選択する。第3のマルチプレクサ21e−1は、4つの端子1−2,1−4,1−6,1−8を順次に切り替えて1つずつ選択する。第4のマルチプレクサ21e−2は、4つの端子1−10,1−12,1−14,1−16を順次に切り替えて1つずつ選択する。第5のマルチプレクサ22は、4つの端子CH1,CH2,CH3,CH4を順次に切り替えて1つずつ選択する。第5のマルチプレクサ22のもう一方の端子2の先には、定電流回路3が接続される。
本実施形態では、マルチプレクサを、1つの端子から入力される信号を複数の端子に順次に振り分けて出力する用途に使用する。すなわち、第1〜第4のマルチプレクサ21o−1,21o−2,21e−1,21e−2では端子1−1〜1−16が出力端子として使われる。また、第5のマルチプレクサ22では端子CH1〜CH4が出力端子として使われる。
奇数ブロックOddにおける第1および第2のマルチプレクサ21o−1,21o−2が持つ8つの出力端子1−1,1−3,1−5,1−7,1−9,1−11,1−13,1−15は、被検査対象の半導体LSI(図示せず)の奇数番目の出力端子に接続される。また、偶数ブロックEvenにおける第3および第4のマルチプレクサ21e−1,21e−2が持つ8つの出力端子1−2,1−4,1−6,1−8,1−10,1−12,1−14,1−16は、半導体LSIの偶数番目の出力端子に接続される。各出力端子1−1〜1−16の符号に付いている1〜16の添え数字は、半導体LSIの出力端子の並び順に対応している。すなわち、16個の出力端子に接続されている互いに隣接する16本の配線のうち、奇数番目の配線が第1および第2のマルチプレクサ21o−1,21o−2に接続され、偶数番目の配線が第3および第4のマルチプレクサ21e−1,21e−2に接続されることになる。なお、被検査対象である半導体LSIの各出力端子には、それぞれ保護ダイオードが接続されている。
本実施形態では、ツリー構造の第1層における4個のマルチプレクサ21o−1,21o−2,21e−1,21e−2と、それより1つ上の第2層における第5のマルチプレクサ22との間に、8個のリレースイッチ23o−1,23o−2,23o−3,23o−4,23e−1,23e−2,23e−3,23e−4を設けている。第1〜第4のリレースイッチ23o−1〜23o−4は奇数ブロックOddに属し、第5〜第8のリレースイッチ23e−1〜23e−4は偶数ブロックEvenに属している。奇数ブロックOddに属する第1〜第4のリレースイッチ23o−1〜23o−4が本発明の奇数用リレースイッチに相当し、偶数ブロックEvenに属する第5〜第8のリレースイッチ23e−1〜23e−4が本発明の偶数用リレースイッチに相当する。
第1のリレースイッチ23o−1は、第1のマルチプレクサ21o−1の入力端子と第5のマルチプレクサ22の第1の出力端子CH1との間に設けている。第2のリレースイッチ23o−2は、グランド(接地端子)と第5のマルチプレクサ22の第1の出力端子CH1との間に設けている。これら2つのリレースイッチ23o−1,23o−2の各入力端子は、1つの信号ラインに接続されて第5のマルチプレクサ22の第1の出力端子CH1に接続されている。
第3のリレースイッチ23o−3は、第2のマルチプレクサ21o−2の入力端子と第5のマルチプレクサ22の第3の出力端子CH3との間に設けている。第4のリレースイッチ23o−4は、グランド(接地端子)と第5のマルチプレクサ22の第3の出力端子CH3との間に設けている。これら2つのリレースイッチ23o−3,23o−4の各入力端子は、1つの信号ラインに接続されて第5のマルチプレクサ22の第3の出力端子CH3に接続されている。
第5のリレースイッチ23e−1は、第3のマルチプレクサ21e−1の入力端子と第5のマルチプレクサ22の第2の出力端子CH2との間に設けている。第6のリレースイッチ23e−2は、グランド(接地端子)と第5のマルチプレクサ22の第2の出力端子CH2との間に設けている。これら2つのリレースイッチ23e−1,23e−2の各入力端子は、1つの信号ラインに接続されて第5のマルチプレクサ22の第2の出力端子CH2に接続されている。
第7のリレースイッチ23e−3は、第4のマルチプレクサ21e−2の入力端子と第5のマルチプレクサ22の第4の出力端子CH4との間に設けている。第8のリレースイッチ23e−4は、グランド(接地端子)と第5のマルチプレクサ22の第4の出力端子CH4との間に設けている。これら2つのリレースイッチ23e−3,23e−4の各入力端子は、1つの信号ラインに接続されて第5のマルチプレクサ22の第4の出力端子CH4に接続されている。
次に、上記のように構成した第2の実施形態に係る接続状態検査装置の動作について説明する。図7は、第2の実施形態に係る接続状態検査装置の動作例を示すタイミングチャートである。
図7に示すように、まず第1のリレースイッチ23o−1と第5のリレースイッチ23e−1と第6のリレースイッチ23e−2とをオンにするとともに、その他のリレースイッチ23o−2〜23o−4,23e−3,23e−4をオフにする。これにより、第2層における第5のマルチプレクサ22の第1の出力端子CH1には第1層における第1のマルチプレクサ21o−1を介して半導体LSIの1,3,5,7番目の配線が接続され、2,4,6,8番目の配線は第3のマルチプレクサ21e−1、第5のリレースイッチ23e−1、第6のリレースイッチ23e−2を介して接地された状態となる。
この状態で、第1のリレースイッチ23o−1と第5のリレースイッチ23e−1と第6のリレースイッチ23e−2とがオフとされるよりも前に、第3のリレースイッチ23o−3と第7のリレースイッチ23e−3と第8のリレースイッチ23e−4とをオンにする。これにより、第1のリレースイッチ23o−1のオン期間における後半部と、第3のリレースイッチ23o−3のオン期間における前半部とがオーバーラップする。また、第5のリレースイッチ23e−1のオン期間における後半部と、第7のリレースイッチ23e−3のオン期間における前半部とがオーバーラップする。また、第6のリレースイッチ23e−2のオン期間における後半部と、第8のリレースイッチ23e−4のオン期間における前半部とがオーバーラップする。
第1のリレースイッチ23o−1がオンにされた直後はまだオン状態が確立していないので、第1のリレースイッチ23o−1のオン期間における後半部(第1のリレースイッチ23o−1のオン状態が確立するころのタイミング)で第1のマルチプレクサ21o−1を動作状態(オン状態)とさせる。また、第5のリレースイッチ23e−1、第6のリレースイッチ23e−2がオンにされた直後はまだオン状態が確立していないので、第5のリレースイッチ23e−1、第6のリレースイッチ23e−2のオン期間における後半部(第5のリレースイッチ23e−1、第6のリレースイッチ23e−2のオン状態が確立するころのタイミング)で第3のマルチプレクサ21e−1を動作状態(オン状態)とさせる。ここで、マルチプレクサはリレースイッチに比べて、オン状態が確立するまでの時間が極めて短いので、直ちに動作状態とすることが可能となる。
また、第5のマルチプレクサ22は、第1のマルチプレクサ21o−1と同時かそれよりも前にオン状態にされる。このとき、第5のマルチプレクサ22は、第1の入力端子CH1を選択するように切り替えられている。
これにより、被検査対象である半導体LSIが持つ1,3,5,7番目の出力端子に接続されている1,3,5,7番目の配線のみが2つのマルチプレクサ21o−1,22を介して定電流回路3に接続され、これらに隣接する2,4,6,8番目の配線が接地されたことと等価な状態となる。このとき、定電流回路3より出力された定電流の信号は、第5のマルチプレクサ22および第1のリレースイッチ23o−1を通って第1のマルチプレクサ21o−1の出力端子1−1,1−3,1−5,1−7から順次出力される。
動作状態とされた第1のマルチプレクサ21o−1は、定電流回路3から第5のマルチプレクサ22および第1のリレースイッチ23o−1を介して入力される信号を4つの出力端子1−1,1−3,1−5,1−7に順次に切り替えて出力する。
また、第1のマルチプレクサ21o−1と同時に動作状態とされた第3のマルチプレクサ21e−1は、4つの出力端子1−2,1−4,1−6,1−8を順次切り替えて選択する。これにより、4つの出力端子1−2,1−4,1−6,1−8に接続されている半導体LSIの2,4,6,8番目の配線が、第5のリレースイッチ23e−1、第6のリレースイッチ23e−2を介して順次接地される。ここでは第1の実施形態と同様に、第1のマルチプレクサ21o−1においてi(i=1,2,3,4)番目の出力端子1−1,1−3,1−5,1−7を選択しているときは、第2のマルチプレクサ21e−1においてもi番目の出力端子1−2,1−4,1−6,1−8を選択する。
なお、このように第1および第3のマルチプレクサ21o−1,21e−1が動作しているときに、他の第2および第4のマルチプレクサ21o−2,21e−2は非動作状態であっても良いし、動作状態であっても良い(図7の例では非動作状態としている)。これは、以下のような理由による。
すなわち、個々のマルチプレクサには抵抗成分Rおよび容量成分Cの負荷が存在する。これらの抵抗成分Rと容量成分Cは、マルチプレクサの動作速度(信号の切替時間)に大きな影響を与えている。つまり、マルチプレクサが選択する信号を切り替えるときに、選択した信号ラインのオン状態が確立して信号を安定的に読み込めるようになるまでの時間に関しては、抵抗成分Rと容量成分Cとの積CRが時定数として効いてくる。そのため、何れか一方の成分でも大きくなると、マルチプレクサの信号の切替速度は遅くなってしまう。よって、マルチプレクサの動作速度を速くするためには、抵抗成分Rと容量成分Cの値を小さくすることが望まれる。
図6のように複数のマルチプレクサをツリー状に接続してマルチプレクサ回路を構成した場合には、選択した信号ラインで繋がっている各段のマルチプレクサの抵抗成分Rと容量成分Cとが縦続接続されることになり、各成分の値が合計されて時定数が大きなものとなってしまう。例えば、上層のマルチプレクサで何れか1つの出力端子からの信号ラインを選択し、その下層のマルチプレクサで上層のマルチプレクサからの信号ラインを選択していたとすると、下層のマルチプレクサが持つ抵抗成分RDおよび容量成分CDと、上層のマルチプレクサが持つ抵抗成分RUおよび容量成分CUが各々縦続接続される形となり、時定数は(RD+RU)×(CD+CU)のように大きな値となってしまう。
これに対して、第2の実施形態では、下層のマルチプレクサ21o−1,21o−2,21e−1,21e−2と上層のマルチプレクサ22との間にリレースイッチ23o−1〜23o−4,23e−1〜23e−4を設ける構成とし、上層のマルチプレクサ22との接続をCH1〜CH4のように適切に切り分けている。そのため、第1および第3のマルチプレクサ21o−1,21e−2が動作しているときに、第2および第4のマルチプレクサ21o−2,21e−2に接続されている第3のリレースイッチ23o−3と第7のリレースイッチ23e−3はまだオフ状態となっている。なお、第1のリレースイッチ23o−1および第5のリレースイッチ23e−1と一部オーバーラップして第3のリレースイッチ23o−3と第7のリレースイッチ23e−3がオンとなる期間はあるが、この期間でオン状態は確立していない。したがって、第2および第4のマルチプレクサ21o−2,21e−2は信号の選択ラインから切り離されている。
また、第2層における第5のマルチプレクサ22で第1の出力端子CH1を選択している状態のときは、第5のマルチプレクサ22では第2〜第4の入力端子CH2〜CH4を選択する状態にはなっていない。よって、第3のマルチプレクサ21e−1が動作中であっても、これも信号の選択ラインから切り離されている。
つまり、第1のマルチプレクサ21o−1と第5のマルチプレクサ22だけが第1のリレースイッチ23o−1を介して接続された状態となっている。したがって、第2〜第4のマルチプレクサ21o−2,21e−1,21e−2が例え動作状態であっても、これらの抵抗成分Rや容量成分Cが縦続接続されて時定数CRの値が大きくなってしまうことがない。このために、第1および第3のマルチプレクサ21o−1,21e−1が動作しているときに、他の第2および第4のマルチプレクサ21o−2,21e−2は非動作状態であっても良いし、動作状態であっても良いのである。
上述したように、4つの出力端子1−1,1−3,1−5,1−7の先には半導体LSIの保護ダイオード(図示せず)が接続されている。したがって、定電流回路3より入力端子2、第5のマルチプレクサ22、第1のリレースイッチ23o−1および第1のマルチプレクサ21o−1を介して半導体LSIに定電流を供給したときに、入力端子2に現れる電位を測定すれば、半導体LSIの1,3,5,7番目の配線に関して、保護ダイオードを利用したオープンショートテストを順次行うことが可能である。
すなわち、例えば第1のマルチプレクサ21o−1において1番目の出力端子1−1を選択しているときは、それに対応する半導体LSIの1番目の出力端子に接続されている1番目の配線が第1のマルチプレクサ21o−1、第1のリレースイッチ23o−1、第5のマルチプレクサ22を介して定電流回路3に接続される。一方、半導体LSIの1番目の配線が定電流回路3に接続されているときに、これに隣接する2番目の配線は、第3のマルチプレクサ21e−1、第5のリレースイッチ23e−1、第6のリレースイッチ23e−2を介して接地されている。そのため、1番目の配線にオープン異常がなく、かつ、2番目の配線間にショート異常も無ければ、保護ダイオードが正常に働く結果、ダイオード特性に従った電位が入力端子2に現れる。一方、1番目の配線にオープン異常が生じていれば、入力端子2の電位は所定のクランプ電位となる。また、1番目の配線と2番目の配線との間にショート異常が生じていれば、入力端子2の電位は0Vとなる。
したがって、第1のリレースイッチ23o−1と第5のリレースイッチ23e−1と第6のリレースイッチ23e−2とをオンにするとともに、第1のマルチプレクサ21o−1で1番目の出力端子1−1を、第3のマルチプレクサ21e−1で1番目の出力端子1−2を選択して、そのとき入力端子2に現れる電位を測定することにより、1番目の配線に関してオープンテストと2番目の配線間におけるショートテストとを同時に行うことができる。すなわち、そのときの測定電位が、ダイオード特性に従う電位であれば正常、クランプ電位であればオープン、0Vであればショートであると判定することができる。そして、第1のマルチプレクサ21o−1および第3のマルチプレクサ21e−1で選択する出力端子を順次切り替えていけば、半導体LSIの1,3,5,7番目の配線についてオープンショートテストを順次行うことができる。
第1のマルチプレクサ21o−1で全ての出力端子1−1,1−3,1−5,1−7を選択し終わったら、第1のリレースイッチ23o−1と第5のリレースイッチ23e−1と第6のリレースイッチ23e−2とをオフに切り替えるとともに、第1のマルチプレクサ21o−1と第3のマルチプレクサ21e−1とをオフ状態、第2のマルチプレクサ21o−2と第4のマルチプレクサ21e−2とをオン状態に切り替える。
上述したように、第1のリレースイッチ23o−1と第3のリレースイッチ23o−3、第5のリレースイッチ23e−1と第7のリレースイッチ23e−3、および第6のリレースイッチ23o−2と第8のリレースイッチ23e−4は、それぞれオン期間の一部を互いにオーバーラップさせている。これにより、第1のマルチプレクサ21o−1と第3のマルチプレクサ21e−1との動作が完了して次の第2のマルチプレクサ21o−2と第4のマルチプレクサ21e−2とに動作を切り替える際に、第3のリレースイッチ23o−3と第7のリレースイッチ23e−3と第8のリレースイッチ23e−4は既にオン状態が確立している。したがって、第1のマルチプレクサ21o−1と第3のマルチプレクサ21e−1の動作終了後に、第3のリレースイッチ23o−3と第7のリレースイッチ23e−3と第8のリレースイッチ23e−4のオン状態が確立するまでの時間を待つことなく、第2のマルチプレクサ21o−2と第4のマルチプレクサ21e−2とに直ちに切り替えて動作させることができる。
第3のリレースイッチ23o−3と第7のリレースイッチ23e−3と第8のリレースイッチ23e−4のオン状態が確立しているとき、第2層における第5のマルチプレクサ22の第3の出力端子CH3に第1層における第2のマルチプレクサ21o−2を介して半導体LSIの9,11,13,15番目の配線が接続され、10,12,14,16番目の配線は第4のマルチプレクサ21e−2、第7のリレースイッチ23e−3、第8のリレースイッチ23e−4を介して接地された状態となる。
このとき、第5のマルチプレクサ22は動作状態となっており、第3の入力端子CH3を選択するように切り替えられている。なお、第5のマルチプレクサ22において、第1の出力端子CH1の選択状態から第3の出力端子CH3の選択状態へと切り替える動作も高速に行うことができる。
これにより、被検査対象である半導体LSIが持つ9,11,13,15番目の出力端子に接続されている9,11,13,15番目の配線のみが2つのマルチプレクサ21o−2,22を介して定電流回路3に接続され、これらに隣接する10,12,14,16番目の配線が接地されたことと等価な状態となる。このとき、定電流回路3より出力された定電流の信号は、第5のマルチプレクサ22および第3のリレースイッチ23o−3を通って第2のマルチプレクサ21o−2の出力端子1−9,1−11,1−13,1−15から順次出力される。
このような状態で動作状態とされた第2のマルチプレクサ21o−2は、定電流回路3から第5のマルチプレクサ22および第3のリレースイッチ23o−3を介して入力される信号を4つの出力端子1−9,1−11,1−13,1−15に順次に切り替えて出力する。
また、第2のマルチプレクサ21o−2と同時に動作状態とされた第4のマルチプレクサ21e−2は、4つの出力端子1−10,1−12,1−14,1−16を順次切り替えて選択する。これにより、4つの出力端子1−10,1−12,1−14,1−16に接続されている半導体LSIの10,12,14,16番目の配線が、第7のリレースイッチ23e−3、第8のリレースイッチ23e−4を介して順次接地される。ここでも、第2のマルチプレクサ21o−2においてi(i=1,2,3,4)番目の出力端子1−9,1−11,1−13,1−15を選択しているときは、第4のマルチプレクサ21e−2においてもi番目の出力端子1−10,1−12,1−14,1−16を選択する。
上述したように、4つの出力端子1−9,1−11,1−13,1−15の先には半導体LSIの保護ダイオード(図示せず)が接続されている。したがって、定電流回路3より入力端子2、第5のマルチプレクサ22、第3のリレースイッチ23o−3および第2のマルチプレクサ21o−2を介して半導体LSIに定電流を供給したときに、入力端子2に現れる電位を測定すれば、半導体LSIの9,11,13,15番目の配線に関して、保護ダイオードを利用したオープンショートテストを順次行うことが可能である。すなわち、入力端子2の測定電位が、ダイオード特性に従う電位であれば正常、クランプ電位であればオープン、0Vであればショートであると判定することができる。
第2のマルチプレクサ21o−2で全ての出力端子1−9,1−11,1−13,1−15を選択し終わったら、第3のリレースイッチ23o−3と第7のリレースイッチ23e−3と第8のリレースイッチ23e−4とをオフに切り替えるとともに、第2のマルチプレクサ21o−2と第4のマルチプレクサ21e−2をオフ状態、第1のマルチプレクサ21o−1と第3のマルチプレクサ21e−1をオン状態に切り替える。このとき、第3のリレースイッチ23o−3と第7のリレースイッチ23e−3と第8のリレースイッチ23e−4とがオフとされるよりも前に、第1のリレースイッチ23o−1と第2のリレースイッチ23o−2と第5のリレースイッチ23e−1とをオンにしておく。これにより、第3のリレースイッチ23o−3のオン期間における後半部と、第5のリレースイッチ23e−1のオン期間における前半部とがオーバーラップする。また、第7のリレースイッチ23e−3のオン期間における後半部と第1のリレースイッチ23o−1のオン期間における前半部とがオーバーラップする。また、第8のリレースイッチ23e−4のオン期間における後半部と第2のリレースイッチ23o−2のオン期間における前半部とがオーバーラップする。
第3のマルチプレクサ21e−1は、第5のリレースイッチ23e−1のオン期間における後半部(第5のリレースイッチ23e−1のオン状態が確立するころのタイミング)でオン状態となる。また、第1のマルチプレクサ21o−1は、第1のリレースイッチ23o−1、第2のリレースイッチ23o−2のオン期間における後半部(第1のリレースイッチ23o−1、第2のリレースイッチ23o−2のオン状態が確立するころのタイミング)でオン状態となる。したがって、第2のマルチプレクサ21o−2と第4のマルチプレクサ21e−2の動作終了後に、第1のリレースイッチ23o−1と第2のリレースイッチ23o−2と第5のリレースイッチ23e−1のオン状態が確立するまでの時間を待つことなく、第1のマルチプレクサ21o−1と第3のマルチプレクサ21e−1に直ちに切り替えて動作させることができる。
第1のリレースイッチ23o−1と第2のリレースイッチ23o−2と第5のリレースイッチ23e−1のオン状態が確立しているとき、第2層における第5のマルチプレクサ22の第2の出力端子CH2に第1層における第3のマルチプレクサ21e−1を介して半導体LSIの2,4,6,8番目の配線が接続され、1,3,5,7番目の配線は第1のマルチプレクサ21e−1、第1のリレースイッチ23o−1、第2のリレースイッチ23o−2を介して接地された状態となる。
このとき、第5のマルチプレクサ22は動作状態となっており、第2の入力端子CH2を選択するように切り替えられている。なお、第5のマルチプレクサ22において、第3の入力端子CH3の選択状態から第2の入力端子CH2の選択状態へと切り替える動作も高速に行うことができる。
これにより、被検査対象である半導体LSIが持つ2,4,6,8番目の出力端子に接続されている2,4,6,8番目の配線のみが2つのマルチプレクサ21e−1,22を介して定電流回路3に接続され、これらに隣接する1,3,5,7番目の配線が接地されたことと等価な状態となる。このとき、定電流回路3より出力された定電流の信号は、第5のマルチプレクサ22および第5のリレースイッチ23e−1を通って第3のマルチプレクサ21e−1の出力端子1−2,1−4,1−6,1−8から順次出力される。
このような状態で動作状態とされた第3のマルチプレクサ21e−1は、定電流回路3から第5のマルチプレクサ22および第5のリレースイッチ23e−1を介して入力される信号を4つの出力端子1−2,1−4,1−6,1−8に順次に切り替えて出力する。
また、第3のマルチプレクサ21e−1と同時に動作状態とされた第1のマルチプレクサ21o−1は、4つの出力端子1−1,1−3,1−5,1−7を順次切り替えて選択する。これにより、4つの出力端子1−1,1−3,1−5,1−7に接続されている半導体LSIの1,3,5,7番目の配線が、第1のリレースイッチ23o−1、第2のリレースイッチ23o−2を介して順次接地される。ここでは第1の実施形態と同様に、第3のマルチプレクサ21e−1においてi(i=1,2,3,4)番目の出力端子1−2,1−4,1−6,1−8を選択しているときは、第1のマルチプレクサ21o−1において(i+1)番目の出力端子1−3,1−5,1−7,1−1を選択する(ただし、i=4のときは5番目がないので1番目の入力端子1−1としている)。
上述したように、4つの出力端子1−2,1−4,1−6,1−8の先には半導体LSIの保護ダイオード(図示せず)が接続されている。したがって、定電流回路3より入力端子2、第5のマルチプレクサ22、第5のリレースイッチ23e−1および第3のマルチプレクサ21e−1を介して半導体LSIに定電流を供給したときに、入力端子2に現れる電位を測定すれば、半導体LSIの2,4,6,8番目の配線に関して、保護ダイオードを利用したオープンショートテストを順次行うことが可能である。すなわち、入力端子2の測定電位が、ダイオード特性に従う電位であれば正常、クランプ電位であればオープン、0Vであればショートであると判定することができる。
第3のマルチプレクサ21e−3で全ての出力端子1−2,1−4,1−6,1−8を選択し終わったら、第1のリレースイッチ23o−1と第2のリレースイッチ23o−2と第5のリレースイッチ23e−1とをオフに切り替えるとともに、第1のマルチプレクサ21o−1と第3のマルチプレクサ21e−1をオフ状態、第2のマルチプレクサ21o−2と第4のマルチプレクサ21e−2をオン状態に切り替える。このとき、第1のリレースイッチ23o−1と第2のリレースイッチ23o−2と第5のリレースイッチ23e−1とがオフとされるよりも前に、第3のリレースイッチ23o−3と第4のリレースイッチ23o−4と第7のリレースイッチ23e−3とをオンにしておく。これにより、第1のリレースイッチ23o−1のオン期間における後半部と第3のリレースイッチ23o−3のオン期間における前半部とがオーバーラップする。また、第2のリレースイッチ23o−2のオン期間における後半部と、第4のリレースイッチ23o−4のオン期間における前半部とがオーバーラップする。また、第5のリレースイッチ23e−1のオン期間における後半部と第7のリレースイッチ23e−3のオン期間における前半部とがオーバーラップする。
第4のマルチプレクサ21e−2は、第7のリレースイッチ23e−3のオン期間における後半部(第7のリレースイッチ23e−3のオン状態が確立するころのタイミング)でオン状態となる。また、第2のマルチプレクサ21o−2は、第3のリレースイッチ23o−3、第4のリレースイッチ23o−4のオン期間における後半部(第3のリレースイッチ23o−3、第4のリレースイッチ23o−4のオン状態が確立するころのタイミング)でオン状態となる。したがって、第1のマルチプレクサ21o−1と第3のマルチプレクサ21e−1の動作終了後に、第3のリレースイッチ23o−3と第4のリレースイッチ23o−4と第7のリレースイッチ23e−3のオン状態が確立するまでの時間を待つことなく、第2のマルチプレクサ21o−2と第4のマルチプレクサ21e−2に直ちに切り替えて動作させることができる。
第3のリレースイッチ23o−3と第4のリレースイッチ23o−4と第7のリレースイッチ23e−3のオン状態が確立しているとき、第2層における第5のマルチプレクサ22の第4の出力端子CH4に第1層における第4のマルチプレクサ21e−2を介して半導体LSIの10,12,14,16番目の配線が接続され、9,11,13,15番目の配線は第2のマルチプレクサ21o−2、第3のリレースイッチ23o−3、第4のリレースイッチ23o−4を介して接地された状態となる。
このとき、第5のマルチプレクサ22は動作状態となっており、第4の入力端子CH4を選択するように切り替えられている。なお、第5のマルチプレクサ22において、第2の入力端子CH2の選択状態から第4の入力端子CH4の選択状態へと切り替える動作も高速に行うことができる。
これにより、被検査対象である半導体LSIが持つ10,12,14,16番目の出力端子に接続されている10,12,14,16番目の配線のみが2つのマルチプレクサ21e−2,22を介して定電流回路3に接続され、これらに隣接する9,11,13,15番目の配線が接地されたことと等価な状態となる。このとき、定電流回路3より出力された定電流の信号は、第5のマルチプレクサ22および第7のリレースイッチ23e−3を通って第4のマルチプレクサ21e−2の出力端子1−10,1−12,1−14,1−16から順次出力される。
このような状態で動作状態とされた第4のマルチプレクサ21e−2は、定電流回路3から第5のマルチプレクサ22および第7のリレースイッチ23e−3を介して入力される信号を4つの出力端子1−10,1−12,1−14,1−16に順次に切り替えて出力する。
また、第4のマルチプレクサ21e−2と同時に動作状態とされた第2のマルチプレクサ21o−2は、4つの出力端子1−9,1−11,1−13,1−15を順次切り替えて選択する。これにより、4つの出力端子1−9,1−11,1−13,1−15に接続されている半導体LSIの9,11,13,15番目の配線が、第3のリレースイッチ23o−3、第4のリレースイッチ23o−4を介して順次接地される。ここでは、第4のマルチプレクサ21e−2においてi(i=1,2,3,4)番目の出力端子1−10,1−12,1−14,1−16を選択しているときは、第2のマルチプレクサ21o−2において(i+1)番目の出力端子1−11,1−13,1−15,1−9を選択する(ただし、i=4のときは5番目がないので1番目の出力端子1−9としている)。
上述したように、4つの出力端子1−10,1−12,1−14,1−16の先には半導体LSIの保護ダイオード(図示せず)が接続されている。したがって、定電流回路3より入力端子2、第5のマルチプレクサ22、第7のリレースイッチ23e−3および第4のマルチプレクサ21e−2を介して半導体LSIに定電流を供給したときに、入力端子2に現れる電位を測定すれば、半導体LSIの10,12,14,16番目の配線に関して、保護ダイオードを利用したオープンショートテストを順次行うことが可能である。すなわち、入力端子2の測定電位が、ダイオード特性に従う電位であれば正常、クランプ電位であればオープン、0Vであればショートであると判定することができる。
以上のようにして奇数ブロックOddにおける第1および第2のマルチプレクサ21o−1,21o−2と偶数ブロックEvenにおける第3および第4のマルチプレクサ21e−1,21e−2とが切れ目無く動作している間、第5のマルチプレクサ22は常に動作状態となっており、第1〜第4の出力端子CH1〜CH4を順次に選択している。
以上詳しく説明したように、第2の実施形態によれば、リレースイッチに比べて高速に動作が可能なマルチプレクサ21o−1,21o−2,21e−1,21e−2を用いて半導体LSIの配線を高速に順次選択していきながら、選択した配線に隣接する他の配線をリレースイッチ23o−2,23o−4,23e−2,23e−4で接地するように切り替えておき、入力端子2に現れる電位を測定することにより、保護ダイオードを利用したオープンショートテストを極めて高速に行うことができる。また、複数のマルチプレクサを使って入力端子2を1つに絞っているので、それに接続される定電流回路3の数が1つで済み、接続状態検査装置の回路規模を小さくすることもできる。
また、第2の実施形態では、第1層において信号の選択期間中であるマルチプレクサに接続されたリレースイッチと、接地のためにオンとされるリレースイッチとを除く他のリレースイッチはオフとすることにより、リレースイッチがオフとされた第1層のマルチプレクサの抵抗成分Rと容量成分Cとをツリー構造中から切り離すことができる。これにより、マルチプレクサ回路の動作速度に影響を与える時定数CRの値が増大しないようにすることができる。なお、通常リレースイッチは抵抗値がマルチプレクサに比べて充分に小さいので、マルチプレクサと縦続接続しても、マルチプレクサ同士を縦続接続する場合に比べて直列抵抗の値を減らすことができ、結果的に時定数CRの値を小さくすることができる。
また、第2の実施形態では、4個のマルチプレクサ21o−1,21o−2,21e−1,21e−2の入力がそれぞれ第5のマルチプレクサ22の4個の出力端子CH1〜CH4に個別に接続され、1つの出力端子に対して複数のマルチプレクサが並列的に接続されていない。すなわち、第2層における第5のマルチプレクサ22の1つの出力端子には、2つのリレースイッチのみが並列に接続され、そのうちの1つのみに第1層のマルチプレクサが1つ縦続接続されているのみである。したがって、1つの信号ラインに並列接続されるマルチプレクサおよびリレースイッチの数を少なくして、個々のマルチプレクサや個々のリレースイッチにおける容量成分Cの値そのものが大きくならないようにすることができる。
このように、第2の実施形態によれば、多くのマルチプレクサやリレースイッチが同時には接続されないようにして、多くの抵抗成分Rや容量成分Cが縦続接続されないようにすることができるとともに、個々のマルチプレクサや個々のリレースイッチが持つ抵抗成分Rや容量成分Cの値そのものも小さくすることができる。したがって、合計の時定数CRの値を小さくすることができ、時定数CRの増大によってマルチプレクサ回路全体の動作速度が遅くなってしまうという不都合を防止することができる。
また、第2の実施形態によれば、8個のリレースイッチ23o−1〜23o−4,23e−1〜23e−4のうち3組のリレースイッチのオン期間をオーバーラップさせるようにしている。このため、配線の選択に使用する第1層のマルチプレクサを次のものに切り替えるとともに、その選択した配線に隣接する配線を接地する際に、切り替え後の新たなマルチプレクサに接続されたリレースイッチがオフからオンになるまでの長い時間を全く待たなくて済む。つまり、リレースイッチのオン状態が確立するまでの長い待ち時間を持つことなく、第1層における複数のマルチプレクサ21o−1,21−2,21e−1,21e−2を切れ目無く切り替えて順次に動作させることができる。これにより、保護ダイオードを利用したオープンショートテストを極めて高速に行うことができる。
なお、上記第2の実施形態では、奇数ブロックOddにおける第1および第2のマルチプレクサ21o−1,21o−2を最初に順次選択し、その後で偶数ブロックEvenにおける第3および第4のマルチプレクサ21e−1,21e−2を順次選択していく例について説明したが、本発明はこの例に限定されない。例えば、奇数ブロックOddにおける第1および第2のマルチプレクサ21o−1,21o−2,と偶数ブロックEvenにおける第3および第4のマルチプレクサ21e−1,21e−2とを交互に選択していくようにしても良い。
また、上記第2の実施形態において、奇数ブロックOddにおける第1および第3のリレースイッチ23o−1,23o−3で第1および第2のマルチプレクサ21o−1,21o−2の何れかを選択しているときは、偶数ブロックEvenにおける第5〜第8のリレースイッチ23e−1〜23e−4の全てをオンにして偶数ブロックEvenを全て接地するようにしても良い。また、偶数ブロックEvenにおける第5および第7のリレースイッチ23e−1,23e−3で第3および第4のマルチプレクサ21e−1,21e−2の何れかを選択しているときは、奇数ブロックOddにおける第1〜第4のリレースイッチ23o−1〜23o−4の全てをオンにして奇数ブロックOddを全て接地するようにしても良い。
また、上記第2の実施形態では、第2層における第5のマルチプレクサ22の1つの出力端子に対してマルチプレクサは1つのみ(例えば、第1の出力端子CH1に対して第1のマルチプレクサ21o−1のみ)を接続する構成について説明した。上述のように、マルチプレクサの並列接続の数は少ない方が、当該マルチプレクサ自身が持つ容量成分Cの値そのものが大きくならないようにすることができる点で好ましいが、必ずしも接続数は1つである必要はなく、図8のように、1つの出力端子に対して複数のマルチプレクサを並列的に接続しても良い。その場合には、1つの出力端子と複数のマルチプレクサとの間にそれぞれリレースイッチを設けるとともに、それらのリレースイッチと並列的に、接地のためのリレースイッチを1つ設ける。また、このように構成した場合、ある出力端子に接続されているマルチプレクサを選択した後は、他の出力端子に接続されているマルチプレクサを選択するのが好ましい。異なる出力端子に接続されているマルチプレクサを交互に選択していくことによって、オーバーラップして同時にオンとなっている2つのリレースイッチがあっても、片方は第5のマルチプレクサ22が選択状態になくてツリー構造から切り離されることになるので、時定数CRを小さくする上で、より好ましい。
また、上記第1の実施形態では、第1層における各々のマルチプレクサ11o,11eが4つの出力端子を備え、第2層におけるマルチプレクサ12が2つの出力端子を備える例について説明したが、ここに示した入力端子の数は単なる一例であって、これに限定されるものではない。また、上記第2の実施形態では、第1層における各々のマルチプレクサ21o−1,21o−2,21e−1,21e−2が4つの出力端子を備え、第2層におけるマルチプレクサ22が4つの出力端子を備える例について説明したが、ここに示した入力端子の数は単なる一例であって、これに限定されるものではない。
また、上記第1の実施形態では第1層に2個のマルチプレクサ11o,11eを備え、第2の実施形態では第1層に4個のマルチプレクサ21o−1,21o−2,21e−1,21e−2を備える例について説明したが、ここに示したマルチプレクサの数は単なる一例であって、これに限定されるものではない。
また、上記第1および第2の実施形態では、第1層と第2層の2層構造から成るツリー接続の構成について説明したが、ここに示した階層の数は単なる一例であって、これに限定されるものではない。
また、上記第1および第2の実施形態では、入力端子2を最終的に1つに絞る例について説明したが、本発明はこれに限定されない。入力端子の数は複数であっても良い。入力端子の数を少なくした方が、それに接続される定電流回路3の数も少なくでき、回路規模をより小さくできる点で好ましいが、必ずしも入力端子を1つにする必要はない。例えば、選択しなければならない配線数が数千以上もある超多ピン構造のLSIが検査対象の場合は、入力端子の数を数個に減らせるだけでも回路規模縮小の点で極めて大きな効果がある。それに加え、数個の定電流回路3でオープンショートテストを並列的に行うことにより、処理速度の高速化も図ることができる。
また、上記第1の実施形態において、第1のリレースイッチ13o−1と第3のリレースイッチ13e−1とを設けずにこの部分を短絡しておき、第2のリレースイッチ13o−2および第4のリレースイッチ13e−2だけで、第1および第2のマルチプレクサ11o,11eの出力端子を接地端子に接続するか否かを切り替えるようにしても良い。
同様に、上記第2の実施形態において、第1のリレースイッチ23o−1と第3のリレースイッチ23o−3と第5のリレースイッチ23e−1と第7のリレースイッチ23e−3とを設けずにこの部分を短絡しておき、第2のリレースイッチ23o−2、第4のリレースイッチ23o−4、第6のリレースイッチ23e−2および第8のリレースイッチ23e−4だけで、第1〜第4のマルチプレクサ21o−1,21o−2,21e−1,21e−2の出力端子を接地端子に接続するか否かを切り替えるようにしても良い。
ただし、上記第1および第2の実施形態で示したように、第1層のマルチプレクサと第2層のマルチプレクサとの間にリレースイッチを設けておくと、信号の選択状態になく動作が不要なときはリレースイッチをオフにすることによって第1層のマルチプレクサをツリー構造から切り離すことができ、時定数CRを小さくする上で、より好ましい。
また、上記第1および第2の実施形態では、半導体LSIの出力端子に本実施形態の接続状態検査装置を接続してオープンショートテストを行う例について説明したが、半導体LSIの入力端子に本実施形態の接続状態検査装置を接続してオープンショートテストを行うことも同様に可能である。
その他、上記第1および第2の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
以下に、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図4は、第1の実施形態に係る接続状態検査装置の構成例を示す図である。図4に示すように、第1の実施形態による接続状態検査装置は、3つのマルチプレクサ11o,11e,12を備え、これらをツリー構造状に接続して構成されている。このうち、第1のマルチプレクサ11o(本発明の奇数用マルチプレクサに相当)および第2のマルチプレクサ11e(本発明の偶数用マルチプレクサに相当)は第1層に属し、第3のマルチプレクサ12はそれより1つの上の階層である第2層に属している。
このように、第1層において、1つのマルチプレクサではなく2つのマルチプレクサ11o,11eを設けているのは、半導体LSIが持つ複数の出力端子を奇数番目の出力端子と偶数番目の出力端子とに区別して処理できるようにするためである。
これら複数のマルチプレクサ11o,11e,12はそれぞれ、複数の端子を順次に切り替えて1つずつ選択する。すなわち、第1のマルチプレクサ11oは、4つの端子1−1,1−3,1−5,1−7を順次に切り替えて1つずつ選択する。第2のマルチプレクサ11eは、4つの端子1−2,1−4,1−6,1−8を順次に切り替えて1つずつ選択する。第3のマルチプレクサ12は、2つの端子CH1,CH2を順次に切り替えて1つずつ選択する。第3のマルチプレクサ12のもう一方の端子2の先には、定電流回路3が接続される。
通常、マルチプレクサは、複数の入力端子から並列的に入力される複数の信号を順次に切り替えて1つの出力端子から1つずつ出力する用途に使われる。本実施形態ではこれとは逆に、1つの端子から入力される信号を複数の端子に順次に振り分けて出力する用途に使用する。すなわち、第1および第2のマルチプレクサ11o,11eでは端子1−1〜1−8が出力端子として使われる。また、第3のマルチプレクサ12では端子CH1,CH2が出力端子として使われる。CMOSプロセスを利用したアナログスイッチでマルチプレクサを構成した場合、このような使い方が可能である。
第1のマルチプレクサ11oが持つ4つの出力端子1−1,1−3,1−5,1−7は、被検査対象の半導体LSI(図示せず)の奇数番目の出力端子に接続される。また、第2のマルチプレクサ11eが持つ4つの出力端子1−2,1−4,1−6,1−8は、半導体LSIの偶数番目の出力端子に接続される。各出力端子1−1〜1−8の符号に付いている1〜8の添え数字は、半導体LSIの出力端子の並び順に対応している。すなわち、8個の出力端子に接続されている互いに隣接する8本の配線のうち、奇数番目の配線が第1のマルチプレクサ11oに接続され、偶数番目の配線が第2のマルチプレクサ11eに接続されることになる。なお、被検査対象である半導体LSIの各出力端子には、それぞれ保護ダイオードが接続されている。
本実施形態では、ツリー構造の第1層における2個のマルチプレクサ11o,11eと、それより1つ上の第2層における第3のマルチプレクサ12との間に、4個のリレースイッチ13o−1,13o−2,13e−1,13e−2を設けている。第1および第2のリレースイッチ13o−1,13o−2は本発明の奇数用リレースイッチに相当し、第3および第4のリレースイッチ13e−1,13e−2は本発明の偶数用リレースイッチに相当する。
第1のリレースイッチ13o−1は、第1のマルチプレクサ11oの入力端子と第3のマルチプレクサ12の第1の出力端子CH1との間に設けている。第2のリレースイッチ13o−2は、グランド(接地端子)と第3のマルチプレクサ12の第1の出力端子CH1との間に設けている。これら2つのリレースイッチ13o−1,13o−2の各入力端子は、1つの信号ラインに接続されて第3のマルチプレクサ12の第1の出力端子CH1に接続されている。
また、第3のリレースイッチ13e−1は、第2のマルチプレクサ11eの入力端子と第3のマルチプレクサ12の第2の出力端子CH2との間に設けている。第4のリレースイッチ13e−2は、グランド(接地端子)と第3のマルチプレクサ12の第2の出力端子CH2との間に設けている。これら2つのリレースイッチ13e−1,13e−2の各入力端子は、1つの信号ラインに接続されて第3のマルチプレクサ12の第2の出力端子CH2に接続されている。
次に、上記のように構成した第1の実施形態に係る接続状態検査装置の動作について説明する。図5は、第1の実施形態に係る接続状態検査装置の動作例を示すタイミングチャートである。
図5に示すように、まず第1のリレースイッチ13o−1と第3のリレースイッチ13e−1と第4のリレースイッチ13e−2とをオンにするとともに、第2のリレースイッチ130−2をオフにする。これにより、第2層における第3のマルチプレクサ12の第1の出力端子CH1には第1層における第1のマルチプレクサ11oを介して半導体LSIの奇数番目の配線が接続され、偶数番目の配線は第2のマルチプレクサ11e、第3のリレースイッチ13e−1、第4のリレースイッチ13e−2を介して接地された状態となる。
第1のリレースイッチ13o−1がオンにされた直後はまだオン状態が確立していないので、第1のリレースイッチ13o−1のオン状態が確立するころのタイミングで第1のマルチプレクサ11oを動作状態(オン状態)とさせる。また、第3のリレースイッチ13e−1、第4のリレースイッチ13e−2がオンにされた直後はまだオン状態が確立していないので、第3のリレースイッチ13e−1、第4のリレースイッチ13e−2のオン状態が確立するころのタイミングで第2のマルチプレクサ11eを動作状態(オン状態)とさせる。ここで、マルチプレクサはリレースイッチに比べて、オン状態が確立するまでの時間が極めて短いので、直ちに動作状態とすることが可能となる。
また、第3のマルチプレクサ12は、第1のマルチプレクサ11oと同時かそれよりも前にオン状態にされる。このとき、第3のマルチプレクサ12は、第1の出力端子CH1を選択するように切り替えられている。
これにより、被検査対象である半導体LSIが持つ奇数番目の出力端子に接続されている奇数番目の配線のみが2つのマルチプレクサ11o,12を介して定電流回路3に接続され、偶数番目の出力端子に接続されている偶数番目の配線が接地されたことと等価な状態となる。このとき、定電流回路3より出力された定電流の信号は、第3のマルチプレクサ12および第1のリレースイッチ13o−1を通って第1のマルチプレクサ11oの出力端子1−1,1−3,1−5,1−7から順次出力される。
動作状態とされた第1のマルチプレクサ11oは、定電流回路3から第3のマルチプレクサ12および第1のリレースイッチ13o−1を介して入力される信号を4つの出力端子1−1,1−3,1−5,1−7に順次に切り替えて出力する。
また、第1のマルチプレクサ11oと同時に動作状態とされた第2のマルチプレクサ11eは、4つの出力端子1−2,1−4,1−6,1−8を順次切り替えて選択する。これにより、4つの出力端子1−2,1−4,1−6,1−8に接続されている半導体LSIの偶数番目の配線が、第3のリレースイッチ13e−1、第4のリレースイッチ13e−2を介して順次接地される。
例えば、第1のマルチプレクサ11oにおいて1番目の出力端子1−1を選択しているときは、第2のマルチプレクサ11eにおいても1番目の出力端子1−2を選択する。第1のマルチプレクサ11oにおいて2番目の出力端子1−3を選択しているときは、第2のマルチプレクサ11eにおいても2番目の出力端子1−4を選択する。第1のマルチプレクサ11oにおいて3番目の出力端子1−5を選択しているときは、第2のマルチプレクサ11eにおいても3番目の出力端子1−6を選択する。また、第1のマルチプレクサ11oにおいて4番目の出力端子1−7を選択しているときは、第2のマルチプレクサ11eにおいても4番目の出力端子1−8を選択する。
上述したように、4つの出力端子1−1,1−3,1−5,1−7の先には半導体LSIの保護ダイオード(図示せず)が接続されている。したがって、定電流回路3より入力端子2、第3のマルチプレクサ12、第1のリレースイッチ13o−1および第1のマルチプレクサ11oを介して半導体LSIに定電流を供給したときに、入力端子2に現れる電位を測定すれば、半導体LSIの奇数番目の配線に関して、保護ダイオードを利用したオープンショートテストを順次行うことが可能である。
すなわち、例えば第1のマルチプレクサ11oにおいて1番目の出力端子1−1を選択しているときは、それに対応する半導体LSIの1番目の出力端子に接続されている1番目の配線が第1のマルチプレクサ11o、第1のリレースイッチ13o−1、第3のマルチプレクサ12を介して定電流回路3に接続される。一方、半導体LSIの1番目の配線が定電流回路3に接続されているときに、これに隣接する2番目の配線は、第2のマルチプレクサ11e、第3のリレースイッチ13e−1、第4のリレースイッチ13e−2を介して接地されている。そのため、1番目の配線にオープン異常がなく、かつ、2番目の配線間にショート異常も無ければ、保護ダイオードが正常に働く結果、ダイオード特性に従った電位が入力端子2に現れる。一方、1番目の配線にオープン異常が生じていれば、入力端子2の電位は所定のクランプ電位となる。また、1番目の配線と2番目の配線との間にショート異常が生じていれば、入力端子2の電位は0Vとなる。
したがって、第1のリレースイッチ13o−1と第3のリレースイッチ13e−1と第4のリレースイッチ13e−2とをオンにするとともに、第1のマルチプレクサ11oで1番目の出力端子1−1を、第2のマルチプレクサ11eで1番目の出力端子1−2を選択して、そのとき入力端子2に現れる電位を測定することにより、1番目の配線に関してオープンテストと2番目の配線間におけるショートテストとを同時に行うことができる。すなわち、そのときの測定電位が、ダイオード特性に従う電位であれば正常、クランプ電位であればオープン、0Vであればショートであると判定することができる。そして、第1のマルチプレクサ11oおよび第2のマルチプレクサ11eで選択する出力端子を順次切り替えていけば、半導体LSIの奇数番目の配線についてオープンショートテストを順次行うことができる。
第1のマルチプレクサ11oで全ての出力端子1−1,1−3,1−5,1−7を選択し終わったら、次に第4のリレースイッチ13e−2をオフに切り替えるとともに、第2のリレースイッチ13o−2をオンに切り替える。これにより、第2層における第3のマルチプレクサ12の第2の出力端子CH2には第1層における第2のマルチプレクサ11eを介して半導体LSIの偶数番目の配線が接続され、奇数番目の配線は第1のマルチプレクサ11o、第1のリレースイッチ13o−1、第2のリレースイッチ13o−2を介して接地された状態となる。
第2のリレースイッチ13o−2がオンにされた直後はまだオン状態が確立していないので、第2のリレースイッチ13o−2のオン状態が確立するころのタイミングで第1のマルチプレクサ11oを動作状態(オン状態)とさせる。また、これと略同じタイミングで第2のマルチプレクサ11eも動作状態(オン状態)とさせる。ここで、マルチプレクサはリレースイッチに比べて、オン状態が確立するまでの時間が極めて短いので、直ちに動作状態とすることが可能となる。
このとき、第3のマルチプレクサ12は動作状態となっており、第2の出力端子CH2を選択するように切り替えられている。なお、第3のマルチプレクサ12において、第1の出力端子CH1の選択状態から第2の出力端子CH2の選択状態へと切り替える動作も高速に行うことができる。
これにより、被検査対象である半導体LSIが持つ偶数番目の出力端子に接続されている偶数番目の配線のみが2つのマルチプレクサ11e,12を介して定電流回路3に接続され、奇数番目の出力端子に接続されている奇数番目の配線が接地されたことと等価な状態となる。このとき、定電流回路3より出力された定電流の信号は、第3のマルチプレクサ12および第3のリレースイッチ13e−1を通って第2のマルチプレクサ11eの出力端子1−2,1−4,1−6,1−8から順次出力される。
動作状態とされた第2のマルチプレクサ11eは、定電流回路3から第3のマルチプレクサ12および第3のリレースイッチ13e−1を介して入力される信号を4つの出力端子1−2,1−4,1−6,1−8に順次に切り替えて出力する。
また、第2のマルチプレクサ11eと同時に動作状態とされた第1のマルチプレクサ11oは、4つの出力端子1−1,1−3,1−5,1−7を順次切り替えて選択する。これにより、4つの出力端子1−1,1−3,1−5,1−7に接続されている半導体LSIの奇数番目の配線が、第1のリレースイッチ13o−1、第2のリレースイッチ13o−2を介して順次接地される。
例えば、第2のマルチプレクサ11eにおいて1番目の出力端子1−2を選択しているときは、第1のマルチプレクサ11oにおいて2番目の出力端子1−3を選択する。第2のマルチプレクサ11eにおいて2番目の出力端子1−4を選択しているときは、第1のマルチプレクサ11oにおいて3番目の出力端子1−5を選択する。第2のマルチプレクサ11eにおいて3番目の出力端子1−6を選択しているときは、第1のマルチプレクサ11oにおいて4番目の出力端子1−7を選択する。また、第2のマルチプレクサ11eにおいて4番目の出力端子1−8を選択しているときは、第1のマルチプレクサ11oにおいて1番目の出力端子1−1を選択する。
なお、第2のマルチプレクサ11eの4番目の出力端子1−8に接続されている8番目の配線に隣接する配線は、第1のマルチプレクサ11oの4番目の出力端子1−7に接続されている7番目の配線である。しかし、7番目の配線と8番目の配線との組は、第2のリレースイッチ13o−2がオフで第4のリレースイッチ13e−2がオンのときに既に選択済みなので、ここでは第1のマルチプレクサ11oにおいて4番目の出力端子1−7を選択せず、1番目の出力端子1−1を選択している。しかし、ここで選択する出力端子は、4つの出力端子1−1,1−3,1−5,1−7の何れでも良い。
上述したように、4つの出力端子1−2,1−4,1−6,1−8の先には半導体LSIの保護ダイオード(図示せず)が接続されている。したがって、定電流回路3より入力端子2、第3のマルチプレクサ12、第3のリレースイッチ13e−1および第2のマルチプレクサ11eを介して半導体LSIに定電流を供給したときに、入力端子2に現れる電位を測定すれば、半導体LSIの偶数番目の配線に関して、保護ダイオードを利用したオープンショートテストを順次行うことが可能である。
例えば、第1のリレースイッチ13o−1と第2のリレースイッチ13o−2と第3のリレースイッチ13e−1とをオンにするとともに、第2のマルチプレクサ11eで1番目の出力端子1−2を、第1のマルチプレクサ11eで2番目の出力端子1−3を選択して、そのとき入力端子2に現れる電位を測定することにより、2番目の配線に関してオープンテストと3番目の配線間におけるショートテスト(1番目の配線間におけるショートテストは先ほど実施済み)とを同時に行うことができる。すなわち、そのときの測定電位が、ダイオード特性に従う電位であれば正常、クランプ電位であればオープン、0Vであればショートであると判定することができる。そして、第1のマルチプレクサ11oおよび第2のマルチプレクサ11eで選択する出力端子を順次切り替えていけば、半導体LSIの偶数番目の配線についてオープンショートテストを順次行うことができる。
以上詳しく説明したように、第1の実施形態によれば、リレースイッチに比べて高速に動作が可能なマルチプレクサ11o,11eを用いて半導体LSIの配線を高速に順次選択していきながら、選択した配線に隣接する他の配線をリレースイッチ13o−2,13e−2で接地するように切り替えておき、入力端子2に現れる電位を測定することにより、保護ダイオードを利用したオープンショートテストを極めて高速に行うことができる。また、3つのマルチプレクサ11o,11e,12を使って入力端子2を1つに絞っているので、それに接続される定電流回路3の数が1つで済み、接続状態検査装置の回路規模を小さくすることもできる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図面に基づいて説明する。図6は、第2の実施形態に係る接続状態検査装置の構成例を示す図である。図6に示すように、第2の実施形態による接続状態検査装置は、5つのマルチプレクサ21o−1,21o−2,21e−1,21e−2,22を備え、これらをツリー構造状に接続して構成されている。このうち、第1〜第4のマルチプレクサ21o−1,21o−2,21e−1,21e−2は第1層に属し、第5のマルチプレクサ22はそれより1つの上の階層である第2層に属している。
第1層のうち、第1および第2のマルチプレクサ21o−1,21o−2は奇数ブロックOddに属し、第3および第4のマルチプレクサ21e−1,21e−2は偶数ブロックEvenに属している。このように、第1層において、奇数ブロックOddのマルチプレクサ21o−1,21o−2と偶数ブロックEvenのマルチプレクサ21e−1,21e−2とに分けているのは、半導体LSIが持つ複数の出力端子を奇数番目の出力端子と偶数番目の出力端子とに区別して処理できるようにするためである。また、同じブロック内に複数のマルチプレクサを設けているのは、それらに対応して設けた複数のリレースイッチのオン期間を後述するようにオーバーラップさせた並列処理を可能にするためである。
これら複数のマルチプレクサ21o−1,21o−2,21e−1,21e−2,22はそれぞれ、複数の端子を順次に切り替えて1つずつ選択する。すなわち、第1のマルチプレクサ21o−1は、4つの端子1−1,1−3,1−5,1−7を順次に切り替えて1つずつ選択する。第2のマルチプレクサ21o−2は、4つの端子1−9,1−11,1−13,1−15を順次に切り替えて1つずつ選択する。第3のマルチプレクサ21e−1は、4つの端子1−2,1−4,1−6,1−8を順次に切り替えて1つずつ選択する。第4のマルチプレクサ21e−2は、4つの端子1−10,1−12,1−14,1−16を順次に切り替えて1つずつ選択する。第5のマルチプレクサ22は、4つの端子CH1,CH2,CH3,CH4を順次に切り替えて1つずつ選択する。第5のマルチプレクサ22のもう一方の端子2の先には、定電流回路3が接続される。
本実施形態では、マルチプレクサを、1つの端子から入力される信号を複数の端子に順次に振り分けて出力する用途に使用する。すなわち、第1〜第4のマルチプレクサ21o−1,21o−2,21e−1,21e−2では端子1−1〜1−16が出力端子として使われる。また、第5のマルチプレクサ22では端子CH1〜CH4が出力端子として使われる。
奇数ブロックOddにおける第1および第2のマルチプレクサ21o−1,21o−2が持つ8つの出力端子1−1,1−3,1−5,1−7,1−9,1−11,1−13,1−15は、被検査対象の半導体LSI(図示せず)の奇数番目の出力端子に接続される。また、偶数ブロックEvenにおける第3および第4のマルチプレクサ21e−1,21e−2が持つ8つの出力端子1−2,1−4,1−6,1−8,1−10,1−12,1−14,1−16は、半導体LSIの偶数番目の出力端子に接続される。各出力端子1−1〜1−16の符号に付いている1〜16の添え数字は、半導体LSIの出力端子の並び順に対応している。すなわち、16個の出力端子に接続されている互いに隣接する16本の配線のうち、奇数番目の配線が第1および第2のマルチプレクサ21o−1,21o−2に接続され、偶数番目の配線が第3および第4のマルチプレクサ21e−1,21e−2に接続されることになる。なお、被検査対象である半導体LSIの各出力端子には、それぞれ保護ダイオードが接続されている。
本実施形態では、ツリー構造の第1層における4個のマルチプレクサ21o−1,21o−2,21e−1,21e−2と、それより1つ上の第2層における第5のマルチプレクサ22との間に、8個のリレースイッチ23o−1,23o−2,23o−3,23o−4,23e−1,23e−2,23e−3,23e−4を設けている。第1〜第4のリレースイッチ23o−1〜23o−4は奇数ブロックOddに属し、第5〜第8のリレースイッチ23e−1〜23e−4は偶数ブロックEvenに属している。奇数ブロックOddに属する第1〜第4のリレースイッチ23o−1〜23o−4が本発明の奇数用リレースイッチに相当し、偶数ブロックEvenに属する第5〜第8のリレースイッチ23e−1〜23e−4が本発明の偶数用リレースイッチに相当する。
第1のリレースイッチ23o−1は、第1のマルチプレクサ21o−1の入力端子と第5のマルチプレクサ22の第1の出力端子CH1との間に設けている。第2のリレースイッチ23o−2は、グランド(接地端子)と第5のマルチプレクサ22の第1の出力端子CH1との間に設けている。これら2つのリレースイッチ23o−1,23o−2の各入力端子は、1つの信号ラインに接続されて第5のマルチプレクサ22の第1の出力端子CH1に接続されている。
第3のリレースイッチ23o−3は、第2のマルチプレクサ21o−2の入力端子と第5のマルチプレクサ22の第3の出力端子CH3との間に設けている。第4のリレースイッチ23o−4は、グランド(接地端子)と第5のマルチプレクサ22の第3の出力端子CH3との間に設けている。これら2つのリレースイッチ23o−3,23o−4の各入力端子は、1つの信号ラインに接続されて第5のマルチプレクサ22の第3の出力端子CH3に接続されている。
第5のリレースイッチ23e−1は、第3のマルチプレクサ21e−1の入力端子と第5のマルチプレクサ22の第2の出力端子CH2との間に設けている。第6のリレースイッチ23e−2は、グランド(接地端子)と第5のマルチプレクサ22の第2の出力端子CH2との間に設けている。これら2つのリレースイッチ23e−1,23e−2の各入力端子は、1つの信号ラインに接続されて第5のマルチプレクサ22の第2の出力端子CH2に接続されている。
第7のリレースイッチ23e−3は、第4のマルチプレクサ21e−2の入力端子と第5のマルチプレクサ22の第4の出力端子CH4との間に設けている。第8のリレースイッチ23e−4は、グランド(接地端子)と第5のマルチプレクサ22の第4の出力端子CH4との間に設けている。これら2つのリレースイッチ23e−3,23e−4の各入力端子は、1つの信号ラインに接続されて第5のマルチプレクサ22の第4の出力端子CH4に接続されている。
次に、上記のように構成した第2の実施形態に係る接続状態検査装置の動作について説明する。図7は、第2の実施形態に係る接続状態検査装置の動作例を示すタイミングチャートである。
図7に示すように、まず第1のリレースイッチ23o−1と第5のリレースイッチ23e−1と第6のリレースイッチ23e−2とをオンにするとともに、その他のリレースイッチ23o−2〜23o−4,23e−3,23e−4をオフにする。これにより、第2層における第5のマルチプレクサ22の第1の出力端子CH1には第1層における第1のマルチプレクサ21o−1を介して半導体LSIの1,3,5,7番目の配線が接続され、2,4,6,8番目の配線は第3のマルチプレクサ21e−1、第5のリレースイッチ23e−1、第6のリレースイッチ23e−2を介して接地された状態となる。
この状態で、第1のリレースイッチ23o−1と第5のリレースイッチ23e−1と第6のリレースイッチ23e−2とがオフとされるよりも前に、第3のリレースイッチ23o−3と第7のリレースイッチ23e−3と第8のリレースイッチ23e−4とをオンにする。これにより、第1のリレースイッチ23o−1のオン期間における後半部と、第3のリレースイッチ23o−3のオン期間における前半部とがオーバーラップする。また、第5のリレースイッチ23e−1のオン期間における後半部と、第7のリレースイッチ23e−3のオン期間における前半部とがオーバーラップする。また、第6のリレースイッチ23e−2のオン期間における後半部と、第8のリレースイッチ23e−4のオン期間における前半部とがオーバーラップする。
第1のリレースイッチ23o−1がオンにされた直後はまだオン状態が確立していないので、第1のリレースイッチ23o−1のオン期間における後半部(第1のリレースイッチ23o−1のオン状態が確立するころのタイミング)で第1のマルチプレクサ21o−1を動作状態(オン状態)とさせる。また、第5のリレースイッチ23e−1、第6のリレースイッチ23e−2がオンにされた直後はまだオン状態が確立していないので、第5のリレースイッチ23e−1、第6のリレースイッチ23e−2のオン期間における後半部(第5のリレースイッチ23e−1、第6のリレースイッチ23e−2のオン状態が確立するころのタイミング)で第3のマルチプレクサ21e−1を動作状態(オン状態)とさせる。ここで、マルチプレクサはリレースイッチに比べて、オン状態が確立するまでの時間が極めて短いので、直ちに動作状態とすることが可能となる。
また、第5のマルチプレクサ22は、第1のマルチプレクサ21o−1と同時かそれよりも前にオン状態にされる。このとき、第5のマルチプレクサ22は、第1の入力端子CH1を選択するように切り替えられている。
これにより、被検査対象である半導体LSIが持つ1,3,5,7番目の出力端子に接続されている1,3,5,7番目の配線のみが2つのマルチプレクサ21o−1,22を介して定電流回路3に接続され、これらに隣接する2,4,6,8番目の配線が接地されたことと等価な状態となる。このとき、定電流回路3より出力された定電流の信号は、第5のマルチプレクサ22および第1のリレースイッチ23o−1を通って第1のマルチプレクサ21o−1の出力端子1−1,1−3,1−5,1−7から順次出力される。
動作状態とされた第1のマルチプレクサ21o−1は、定電流回路3から第5のマルチプレクサ22および第1のリレースイッチ23o−1を介して入力される信号を4つの出力端子1−1,1−3,1−5,1−7に順次に切り替えて出力する。
また、第1のマルチプレクサ21o−1と同時に動作状態とされた第3のマルチプレクサ21e−1は、4つの出力端子1−2,1−4,1−6,1−8を順次切り替えて選択する。これにより、4つの出力端子1−2,1−4,1−6,1−8に接続されている半導体LSIの2,4,6,8番目の配線が、第5のリレースイッチ23e−1、第6のリレースイッチ23e−2を介して順次接地される。ここでは第1の実施形態と同様に、第1のマルチプレクサ21o−1においてi(i=1,2,3,4)番目の出力端子1−1,1−3,1−5,1−7を選択しているときは、第2のマルチプレクサ21e−1においてもi番目の出力端子1−2,1−4,1−6,1−8を選択する。
なお、このように第1および第3のマルチプレクサ21o−1,21e−1が動作しているときに、他の第2および第4のマルチプレクサ21o−2,21e−2は非動作状態であっても良いし、動作状態であっても良い(図7の例では非動作状態としている)。これは、以下のような理由による。
すなわち、個々のマルチプレクサには抵抗成分Rおよび容量成分Cの負荷が存在する。これらの抵抗成分Rと容量成分Cは、マルチプレクサの動作速度(信号の切替時間)に大きな影響を与えている。つまり、マルチプレクサが選択する信号を切り替えるときに、選択した信号ラインのオン状態が確立して信号を安定的に読み込めるようになるまでの時間に関しては、抵抗成分Rと容量成分Cとの積CRが時定数として効いてくる。そのため、何れか一方の成分でも大きくなると、マルチプレクサの信号の切替速度は遅くなってしまう。よって、マルチプレクサの動作速度を速くするためには、抵抗成分Rと容量成分Cの値を小さくすることが望まれる。
図6のように複数のマルチプレクサをツリー状に接続してマルチプレクサ回路を構成した場合には、選択した信号ラインで繋がっている各段のマルチプレクサの抵抗成分Rと容量成分Cとが縦続接続されることになり、各成分の値が合計されて時定数が大きなものとなってしまう。例えば、上層のマルチプレクサで何れか1つの出力端子からの信号ラインを選択し、その下層のマルチプレクサで上層のマルチプレクサからの信号ラインを選択していたとすると、下層のマルチプレクサが持つ抵抗成分RDおよび容量成分CDと、上層のマルチプレクサが持つ抵抗成分RUおよび容量成分CUが各々縦続接続される形となり、時定数は(RD+RU)×(CD+CU)のように大きな値となってしまう。
これに対して、第2の実施形態では、下層のマルチプレクサ21o−1,21o−2,21e−1,21e−2と上層のマルチプレクサ22との間にリレースイッチ23o−1〜23o−4,23e−1〜23e−4を設ける構成とし、上層のマルチプレクサ22との接続をCH1〜CH4のように適切に切り分けている。そのため、第1および第3のマルチプレクサ21o−1,21e−2が動作しているときに、第2および第4のマルチプレクサ21o−2,21e−2に接続されている第3のリレースイッチ23o−3と第7のリレースイッチ23e−3はまだオフ状態となっている。なお、第1のリレースイッチ23o−1および第5のリレースイッチ23e−1と一部オーバーラップして第3のリレースイッチ23o−3と第7のリレースイッチ23e−3がオンとなる期間はあるが、この期間でオン状態は確立していない。したがって、第2および第4のマルチプレクサ21o−2,21e−2は信号の選択ラインから切り離されている。
また、第2層における第5のマルチプレクサ22で第1の出力端子CH1を選択している状態のときは、第5のマルチプレクサ22では第2〜第4の入力端子CH2〜CH4を選択する状態にはなっていない。よって、第3のマルチプレクサ21e−1が動作中であっても、これも信号の選択ラインから切り離されている。
つまり、第1のマルチプレクサ21o−1と第5のマルチプレクサ22だけが第1のリレースイッチ23o−1を介して接続された状態となっている。したがって、第2〜第4のマルチプレクサ21o−2,21e−1,21e−2が例え動作状態であっても、これらの抵抗成分Rや容量成分Cが縦続接続されて時定数CRの値が大きくなってしまうことがない。このために、第1および第3のマルチプレクサ21o−1,21e−1が動作しているときに、他の第2および第4のマルチプレクサ21o−2,21e−2は非動作状態であっても良いし、動作状態であっても良いのである。
上述したように、4つの出力端子1−1,1−3,1−5,1−7の先には半導体LSIの保護ダイオード(図示せず)が接続されている。したがって、定電流回路3より入力端子2、第5のマルチプレクサ22、第1のリレースイッチ23o−1および第1のマルチプレクサ21o−1を介して半導体LSIに定電流を供給したときに、入力端子2に現れる電位を測定すれば、半導体LSIの1,3,5,7番目の配線に関して、保護ダイオードを利用したオープンショートテストを順次行うことが可能である。
すなわち、例えば第1のマルチプレクサ21o−1において1番目の出力端子1−1を選択しているときは、それに対応する半導体LSIの1番目の出力端子に接続されている1番目の配線が第1のマルチプレクサ21o−1、第1のリレースイッチ23o−1、第5のマルチプレクサ22を介して定電流回路3に接続される。一方、半導体LSIの1番目の配線が定電流回路3に接続されているときに、これに隣接する2番目の配線は、第3のマルチプレクサ21e−1、第5のリレースイッチ23e−1、第6のリレースイッチ23e−2を介して接地されている。そのため、1番目の配線にオープン異常がなく、かつ、2番目の配線間にショート異常も無ければ、保護ダイオードが正常に働く結果、ダイオード特性に従った電位が入力端子2に現れる。一方、1番目の配線にオープン異常が生じていれば、入力端子2の電位は所定のクランプ電位となる。また、1番目の配線と2番目の配線との間にショート異常が生じていれば、入力端子2の電位は0Vとなる。
したがって、第1のリレースイッチ23o−1と第5のリレースイッチ23e−1と第6のリレースイッチ23e−2とをオンにするとともに、第1のマルチプレクサ21o−1で1番目の出力端子1−1を、第3のマルチプレクサ21e−1で1番目の出力端子1−2を選択して、そのとき入力端子2に現れる電位を測定することにより、1番目の配線に関してオープンテストと2番目の配線間におけるショートテストとを同時に行うことができる。すなわち、そのときの測定電位が、ダイオード特性に従う電位であれば正常、クランプ電位であればオープン、0Vであればショートであると判定することができる。そして、第1のマルチプレクサ21o−1および第3のマルチプレクサ21e−1で選択する出力端子を順次切り替えていけば、半導体LSIの1,3,5,7番目の配線についてオープンショートテストを順次行うことができる。
第1のマルチプレクサ21o−1で全ての出力端子1−1,1−3,1−5,1−7を選択し終わったら、第1のリレースイッチ23o−1と第5のリレースイッチ23e−1と第6のリレースイッチ23e−2とをオフに切り替えるとともに、第1のマルチプレクサ21o−1と第3のマルチプレクサ21e−1とをオフ状態、第2のマルチプレクサ21o−2と第4のマルチプレクサ21e−2とをオン状態に切り替える。
上述したように、第1のリレースイッチ23o−1と第3のリレースイッチ23o−3、第5のリレースイッチ23e−1と第7のリレースイッチ23e−3、および第6のリレースイッチ23o−2と第8のリレースイッチ23e−4は、それぞれオン期間の一部を互いにオーバーラップさせている。これにより、第1のマルチプレクサ21o−1と第3のマルチプレクサ21e−1との動作が完了して次の第2のマルチプレクサ21o−2と第4のマルチプレクサ21e−2とに動作を切り替える際に、第3のリレースイッチ23o−3と第7のリレースイッチ23e−3と第8のリレースイッチ23e−4は既にオン状態が確立している。したがって、第1のマルチプレクサ21o−1と第3のマルチプレクサ21e−1の動作終了後に、第3のリレースイッチ23o−3と第7のリレースイッチ23e−3と第8のリレースイッチ23e−4のオン状態が確立するまでの時間を待つことなく、第2のマルチプレクサ21o−2と第4のマルチプレクサ21e−2とに直ちに切り替えて動作させることができる。
第3のリレースイッチ23o−3と第7のリレースイッチ23e−3と第8のリレースイッチ23e−4のオン状態が確立しているとき、第2層における第5のマルチプレクサ22の第3の出力端子CH3に第1層における第2のマルチプレクサ21o−2を介して半導体LSIの9,11,13,15番目の配線が接続され、10,12,14,16番目の配線は第4のマルチプレクサ21e−2、第7のリレースイッチ23e−3、第8のリレースイッチ23e−4を介して接地された状態となる。
このとき、第5のマルチプレクサ22は動作状態となっており、第3の入力端子CH3を選択するように切り替えられている。なお、第5のマルチプレクサ22において、第1の出力端子CH1の選択状態から第3の出力端子CH3の選択状態へと切り替える動作も高速に行うことができる。
これにより、被検査対象である半導体LSIが持つ9,11,13,15番目の出力端子に接続されている9,11,13,15番目の配線のみが2つのマルチプレクサ21o−2,22を介して定電流回路3に接続され、これらに隣接する10,12,14,16番目の配線が接地されたことと等価な状態となる。このとき、定電流回路3より出力された定電流の信号は、第5のマルチプレクサ22および第3のリレースイッチ23o−3を通って第2のマルチプレクサ21o−2の出力端子1−9,1−11,1−13,1−15から順次出力される。
このような状態で動作状態とされた第2のマルチプレクサ21o−2は、定電流回路3から第5のマルチプレクサ22および第3のリレースイッチ23o−3を介して入力される信号を4つの出力端子1−9,1−11,1−13,1−15に順次に切り替えて出力する。
また、第2のマルチプレクサ21o−2と同時に動作状態とされた第4のマルチプレクサ21e−2は、4つの出力端子1−10,1−12,1−14,1−16を順次切り替えて選択する。これにより、4つの出力端子1−10,1−12,1−14,1−16に接続されている半導体LSIの10,12,14,16番目の配線が、第7のリレースイッチ23e−3、第8のリレースイッチ23e−4を介して順次接地される。ここでも、第2のマルチプレクサ21o−2においてi(i=1,2,3,4)番目の出力端子1−9,1−11,1−13,1−15を選択しているときは、第4のマルチプレクサ21e−2においてもi番目の出力端子1−10,1−12,1−14,1−16を選択する。
上述したように、4つの出力端子1−9,1−11,1−13,1−15の先には半導体LSIの保護ダイオード(図示せず)が接続されている。したがって、定電流回路3より入力端子2、第5のマルチプレクサ22、第3のリレースイッチ23o−3および第2のマルチプレクサ21o−2を介して半導体LSIに定電流を供給したときに、入力端子2に現れる電位を測定すれば、半導体LSIの9,11,13,15番目の配線に関して、保護ダイオードを利用したオープンショートテストを順次行うことが可能である。すなわち、入力端子2の測定電位が、ダイオード特性に従う電位であれば正常、クランプ電位であればオープン、0Vであればショートであると判定することができる。
第2のマルチプレクサ21o−2で全ての出力端子1−9,1−11,1−13,1−15を選択し終わったら、第3のリレースイッチ23o−3と第7のリレースイッチ23e−3と第8のリレースイッチ23e−4とをオフに切り替えるとともに、第2のマルチプレクサ21o−2と第4のマルチプレクサ21e−2をオフ状態、第1のマルチプレクサ21o−1と第3のマルチプレクサ21e−1をオン状態に切り替える。このとき、第3のリレースイッチ23o−3と第7のリレースイッチ23e−3と第8のリレースイッチ23e−4とがオフとされるよりも前に、第1のリレースイッチ23o−1と第2のリレースイッチ23o−2と第5のリレースイッチ23e−1とをオンにしておく。これにより、第3のリレースイッチ23o−3のオン期間における後半部と、第5のリレースイッチ23e−1のオン期間における前半部とがオーバーラップする。また、第7のリレースイッチ23e−3のオン期間における後半部と第1のリレースイッチ23o−1のオン期間における前半部とがオーバーラップする。また、第8のリレースイッチ23e−4のオン期間における後半部と第2のリレースイッチ23o−2のオン期間における前半部とがオーバーラップする。
第3のマルチプレクサ21e−1は、第5のリレースイッチ23e−1のオン期間における後半部(第5のリレースイッチ23e−1のオン状態が確立するころのタイミング)でオン状態となる。また、第1のマルチプレクサ21o−1は、第1のリレースイッチ23o−1、第2のリレースイッチ23o−2のオン期間における後半部(第1のリレースイッチ23o−1、第2のリレースイッチ23o−2のオン状態が確立するころのタイミング)でオン状態となる。したがって、第2のマルチプレクサ21o−2と第4のマルチプレクサ21e−2の動作終了後に、第1のリレースイッチ23o−1と第2のリレースイッチ23o−2と第5のリレースイッチ23e−1のオン状態が確立するまでの時間を待つことなく、第1のマルチプレクサ21o−1と第3のマルチプレクサ21e−1に直ちに切り替えて動作させることができる。
第1のリレースイッチ23o−1と第2のリレースイッチ23o−2と第5のリレースイッチ23e−1のオン状態が確立しているとき、第2層における第5のマルチプレクサ22の第2の出力端子CH2に第1層における第3のマルチプレクサ21e−1を介して半導体LSIの2,4,6,8番目の配線が接続され、1,3,5,7番目の配線は第1のマルチプレクサ21e−1、第1のリレースイッチ23o−1、第2のリレースイッチ23o−2を介して接地された状態となる。
このとき、第5のマルチプレクサ22は動作状態となっており、第2の入力端子CH2を選択するように切り替えられている。なお、第5のマルチプレクサ22において、第3の入力端子CH3の選択状態から第2の入力端子CH2の選択状態へと切り替える動作も高速に行うことができる。
これにより、被検査対象である半導体LSIが持つ2,4,6,8番目の出力端子に接続されている2,4,6,8番目の配線のみが2つのマルチプレクサ21e−1,22を介して定電流回路3に接続され、これらに隣接する1,3,5,7番目の配線が接地されたことと等価な状態となる。このとき、定電流回路3より出力された定電流の信号は、第5のマルチプレクサ22および第5のリレースイッチ23e−1を通って第3のマルチプレクサ21e−1の出力端子1−2,1−4,1−6,1−8から順次出力される。
このような状態で動作状態とされた第3のマルチプレクサ21e−1は、定電流回路3から第5のマルチプレクサ22および第5のリレースイッチ23e−1を介して入力される信号を4つの出力端子1−2,1−4,1−6,1−8に順次に切り替えて出力する。
また、第3のマルチプレクサ21e−1と同時に動作状態とされた第1のマルチプレクサ21o−1は、4つの出力端子1−1,1−3,1−5,1−7を順次切り替えて選択する。これにより、4つの出力端子1−1,1−3,1−5,1−7に接続されている半導体LSIの1,3,5,7番目の配線が、第1のリレースイッチ23o−1、第2のリレースイッチ23o−2を介して順次接地される。ここでは第1の実施形態と同様に、第3のマルチプレクサ21e−1においてi(i=1,2,3,4)番目の出力端子1−2,1−4,1−6,1−8を選択しているときは、第1のマルチプレクサ21o−1において(i+1)番目の出力端子1−3,1−5,1−7,1−1を選択する(ただし、i=4のときは5番目がないので1番目の入力端子1−1としている)。
上述したように、4つの出力端子1−2,1−4,1−6,1−8の先には半導体LSIの保護ダイオード(図示せず)が接続されている。したがって、定電流回路3より入力端子2、第5のマルチプレクサ22、第5のリレースイッチ23e−1および第3のマルチプレクサ21e−1を介して半導体LSIに定電流を供給したときに、入力端子2に現れる電位を測定すれば、半導体LSIの2,4,6,8番目の配線に関して、保護ダイオードを利用したオープンショートテストを順次行うことが可能である。すなわち、入力端子2の測定電位が、ダイオード特性に従う電位であれば正常、クランプ電位であればオープン、0Vであればショートであると判定することができる。
第3のマルチプレクサ21e−3で全ての出力端子1−2,1−4,1−6,1−8を選択し終わったら、第1のリレースイッチ23o−1と第2のリレースイッチ23o−2と第5のリレースイッチ23e−1とをオフに切り替えるとともに、第1のマルチプレクサ21o−1と第3のマルチプレクサ21e−1をオフ状態、第2のマルチプレクサ21o−2と第4のマルチプレクサ21e−2をオン状態に切り替える。このとき、第1のリレースイッチ23o−1と第2のリレースイッチ23o−2と第5のリレースイッチ23e−1とがオフとされるよりも前に、第3のリレースイッチ23o−3と第4のリレースイッチ23o−4と第7のリレースイッチ23e−3とをオンにしておく。これにより、第1のリレースイッチ23o−1のオン期間における後半部と第3のリレースイッチ23o−3のオン期間における前半部とがオーバーラップする。また、第2のリレースイッチ23o−2のオン期間における後半部と、第4のリレースイッチ23o−4のオン期間における前半部とがオーバーラップする。また、第5のリレースイッチ23e−1のオン期間における後半部と第7のリレースイッチ23e−3のオン期間における前半部とがオーバーラップする。
第4のマルチプレクサ21e−2は、第7のリレースイッチ23e−3のオン期間における後半部(第7のリレースイッチ23e−3のオン状態が確立するころのタイミング)でオン状態となる。また、第2のマルチプレクサ21o−2は、第3のリレースイッチ23o−3、第4のリレースイッチ23o−4のオン期間における後半部(第3のリレースイッチ23o−3、第4のリレースイッチ23o−4のオン状態が確立するころのタイミング)でオン状態となる。したがって、第1のマルチプレクサ21o−1と第3のマルチプレクサ21e−1の動作終了後に、第3のリレースイッチ23o−3と第4のリレースイッチ23o−4と第7のリレースイッチ23e−3のオン状態が確立するまでの時間を待つことなく、第2のマルチプレクサ21o−2と第4のマルチプレクサ21e−2に直ちに切り替えて動作させることができる。
第3のリレースイッチ23o−3と第4のリレースイッチ23o−4と第7のリレースイッチ23e−3のオン状態が確立しているとき、第2層における第5のマルチプレクサ22の第4の出力端子CH4に第1層における第4のマルチプレクサ21e−2を介して半導体LSIの10,12,14,16番目の配線が接続され、9,11,13,15番目の配線は第2のマルチプレクサ21o−2、第3のリレースイッチ23o−3、第4のリレースイッチ23o−4を介して接地された状態となる。
このとき、第5のマルチプレクサ22は動作状態となっており、第4の入力端子CH4を選択するように切り替えられている。なお、第5のマルチプレクサ22において、第2の入力端子CH2の選択状態から第4の入力端子CH4の選択状態へと切り替える動作も高速に行うことができる。
これにより、被検査対象である半導体LSIが持つ10,12,14,16番目の出力端子に接続されている10,12,14,16番目の配線のみが2つのマルチプレクサ21e−2,22を介して定電流回路3に接続され、これらに隣接する9,11,13,15番目の配線が接地されたことと等価な状態となる。このとき、定電流回路3より出力された定電流の信号は、第5のマルチプレクサ22および第7のリレースイッチ23e−3を通って第4のマルチプレクサ21e−2の出力端子1−10,1−12,1−14,1−16から順次出力される。
このような状態で動作状態とされた第4のマルチプレクサ21e−2は、定電流回路3から第5のマルチプレクサ22および第7のリレースイッチ23e−3を介して入力される信号を4つの出力端子1−10,1−12,1−14,1−16に順次に切り替えて出力する。
また、第4のマルチプレクサ21e−2と同時に動作状態とされた第2のマルチプレクサ21o−2は、4つの出力端子1−9,1−11,1−13,1−15を順次切り替えて選択する。これにより、4つの出力端子1−9,1−11,1−13,1−15に接続されている半導体LSIの9,11,13,15番目の配線が、第3のリレースイッチ23o−3、第4のリレースイッチ23o−4を介して順次接地される。ここでは、第4のマルチプレクサ21e−2においてi(i=1,2,3,4)番目の出力端子1−10,1−12,1−14,1−16を選択しているときは、第2のマルチプレクサ21o−2において(i+1)番目の出力端子1−11,1−13,1−15,1−9を選択する(ただし、i=4のときは5番目がないので1番目の出力端子1−9としている)。
上述したように、4つの出力端子1−10,1−12,1−14,1−16の先には半導体LSIの保護ダイオード(図示せず)が接続されている。したがって、定電流回路3より入力端子2、第5のマルチプレクサ22、第7のリレースイッチ23e−3および第4のマルチプレクサ21e−2を介して半導体LSIに定電流を供給したときに、入力端子2に現れる電位を測定すれば、半導体LSIの10,12,14,16番目の配線に関して、保護ダイオードを利用したオープンショートテストを順次行うことが可能である。すなわち、入力端子2の測定電位が、ダイオード特性に従う電位であれば正常、クランプ電位であればオープン、0Vであればショートであると判定することができる。
以上のようにして奇数ブロックOddにおける第1および第2のマルチプレクサ21o−1,21o−2と偶数ブロックEvenにおける第3および第4のマルチプレクサ21e−1,21e−2とが切れ目無く動作している間、第5のマルチプレクサ22は常に動作状態となっており、第1〜第4の出力端子CH1〜CH4を順次に選択している。
以上詳しく説明したように、第2の実施形態によれば、リレースイッチに比べて高速に動作が可能なマルチプレクサ21o−1,21o−2,21e−1,21e−2を用いて半導体LSIの配線を高速に順次選択していきながら、選択した配線に隣接する他の配線をリレースイッチ23o−2,23o−4,23e−2,23e−4で接地するように切り替えておき、入力端子2に現れる電位を測定することにより、保護ダイオードを利用したオープンショートテストを極めて高速に行うことができる。また、複数のマルチプレクサを使って入力端子2を1つに絞っているので、それに接続される定電流回路3の数が1つで済み、接続状態検査装置の回路規模を小さくすることもできる。
また、第2の実施形態では、第1層において信号の選択期間中であるマルチプレクサに接続されたリレースイッチと、接地のためにオンとされるリレースイッチとを除く他のリレースイッチはオフとすることにより、リレースイッチがオフとされた第1層のマルチプレクサの抵抗成分Rと容量成分Cとをツリー構造中から切り離すことができる。これにより、マルチプレクサ回路の動作速度に影響を与える時定数CRの値が増大しないようにすることができる。なお、通常リレースイッチは抵抗値がマルチプレクサに比べて充分に小さいので、マルチプレクサと縦続接続しても、マルチプレクサ同士を縦続接続する場合に比べて直列抵抗の値を減らすことができ、結果的に時定数CRの値を小さくすることができる。
また、第2の実施形態では、4個のマルチプレクサ21o−1,21o−2,21e−1,21e−2の入力がそれぞれ第5のマルチプレクサ22の4個の出力端子CH1〜CH4に個別に接続され、1つの出力端子に対して複数のマルチプレクサが並列的に接続されていない。すなわち、第2層における第5のマルチプレクサ22の1つの出力端子には、2つのリレースイッチのみが並列に接続され、そのうちの1つのみに第1層のマルチプレクサが1つ縦続接続されているのみである。したがって、1つの信号ラインに並列接続されるマルチプレクサおよびリレースイッチの数を少なくして、個々のマルチプレクサや個々のリレースイッチにおける容量成分Cの値そのものが大きくならないようにすることができる。
このように、第2の実施形態によれば、多くのマルチプレクサやリレースイッチが同時には接続されないようにして、多くの抵抗成分Rや容量成分Cが縦続接続されないようにすることができるとともに、個々のマルチプレクサや個々のリレースイッチが持つ抵抗成分Rや容量成分Cの値そのものも小さくすることができる。したがって、合計の時定数CRの値を小さくすることができ、時定数CRの増大によってマルチプレクサ回路全体の動作速度が遅くなってしまうという不都合を防止することができる。
また、第2の実施形態によれば、8個のリレースイッチ23o−1〜23o−4,23e−1〜23e−4のうち3組のリレースイッチのオン期間をオーバーラップさせるようにしている。このため、配線の選択に使用する第1層のマルチプレクサを次のものに切り替えるとともに、その選択した配線に隣接する配線を接地する際に、切り替え後の新たなマルチプレクサに接続されたリレースイッチがオフからオンになるまでの長い時間を全く待たなくて済む。つまり、リレースイッチのオン状態が確立するまでの長い待ち時間を持つことなく、第1層における複数のマルチプレクサ21o−1,21−2,21e−1,21e−2を切れ目無く切り替えて順次に動作させることができる。これにより、保護ダイオードを利用したオープンショートテストを極めて高速に行うことができる。
なお、上記第2の実施形態では、奇数ブロックOddにおける第1および第2のマルチプレクサ21o−1,21o−2を最初に順次選択し、その後で偶数ブロックEvenにおける第3および第4のマルチプレクサ21e−1,21e−2を順次選択していく例について説明したが、本発明はこの例に限定されない。例えば、奇数ブロックOddにおける第1および第2のマルチプレクサ21o−1,21o−2,と偶数ブロックEvenにおける第3および第4のマルチプレクサ21e−1,21e−2とを交互に選択していくようにしても良い。
また、上記第2の実施形態において、奇数ブロックOddにおける第1および第3のリレースイッチ23o−1,23o−3で第1および第2のマルチプレクサ21o−1,21o−2の何れかを選択しているときは、偶数ブロックEvenにおける第5〜第8のリレースイッチ23e−1〜23e−4の全てをオンにして偶数ブロックEvenを全て接地するようにしても良い。また、偶数ブロックEvenにおける第5および第7のリレースイッチ23e−1,23e−3で第3および第4のマルチプレクサ21e−1,21e−2の何れかを選択しているときは、奇数ブロックOddにおける第1〜第4のリレースイッチ23o−1〜23o−4の全てをオンにして奇数ブロックOddを全て接地するようにしても良い。
また、上記第2の実施形態では、第2層における第5のマルチプレクサ22の1つの出力端子に対してマルチプレクサは1つのみ(例えば、第1の出力端子CH1に対して第1のマルチプレクサ21o−1のみ)を接続する構成について説明した。上述のように、マルチプレクサの並列接続の数は少ない方が、当該マルチプレクサ自身が持つ容量成分Cの値そのものが大きくならないようにすることができる点で好ましいが、必ずしも接続数は1つである必要はなく、図8のように、1つの出力端子に対して複数のマルチプレクサを並列的に接続しても良い。その場合には、1つの出力端子と複数のマルチプレクサとの間にそれぞれリレースイッチを設けるとともに、それらのリレースイッチと並列的に、接地のためのリレースイッチを1つ設ける。また、このように構成した場合、ある出力端子に接続されているマルチプレクサを選択した後は、他の出力端子に接続されているマルチプレクサを選択するのが好ましい。異なる出力端子に接続されているマルチプレクサを交互に選択していくことによって、オーバーラップして同時にオンとなっている2つのリレースイッチがあっても、片方は第5のマルチプレクサ22が選択状態になくてツリー構造から切り離されることになるので、時定数CRを小さくする上で、より好ましい。
また、上記第1の実施形態では、第1層における各々のマルチプレクサ11o,11eが4つの出力端子を備え、第2層におけるマルチプレクサ12が2つの出力端子を備える例について説明したが、ここに示した入力端子の数は単なる一例であって、これに限定されるものではない。また、上記第2の実施形態では、第1層における各々のマルチプレクサ21o−1,21o−2,21e−1,21e−2が4つの出力端子を備え、第2層におけるマルチプレクサ22が4つの出力端子を備える例について説明したが、ここに示した入力端子の数は単なる一例であって、これに限定されるものではない。
また、上記第1の実施形態では第1層に2個のマルチプレクサ11o,11eを備え、第2の実施形態では第1層に4個のマルチプレクサ21o−1,21o−2,21e−1,21e−2を備える例について説明したが、ここに示したマルチプレクサの数は単なる一例であって、これに限定されるものではない。
また、上記第1および第2の実施形態では、第1層と第2層の2層構造から成るツリー接続の構成について説明したが、ここに示した階層の数は単なる一例であって、これに限定されるものではない。
また、上記第1および第2の実施形態では、入力端子2を最終的に1つに絞る例について説明したが、本発明はこれに限定されない。入力端子の数は複数であっても良い。入力端子の数を少なくした方が、それに接続される定電流回路3の数も少なくでき、回路規模をより小さくできる点で好ましいが、必ずしも入力端子を1つにする必要はない。例えば、選択しなければならない配線数が数千以上もある超多ピン構造のLSIが検査対象の場合は、入力端子の数を数個に減らせるだけでも回路規模縮小の点で極めて大きな効果がある。それに加え、数個の定電流回路3でオープンショートテストを並列的に行うことにより、処理速度の高速化も図ることができる。
また、上記第1の実施形態において、第1のリレースイッチ13o−1と第3のリレースイッチ13e−1とを設けずにこの部分を短絡しておき、第2のリレースイッチ13o−2および第4のリレースイッチ13e−2だけで、第1および第2のマルチプレクサ11o,11eの出力端子を接地端子に接続するか否かを切り替えるようにしても良い。
同様に、上記第2の実施形態において、第1のリレースイッチ23o−1と第3のリレースイッチ23o−3と第5のリレースイッチ23e−1と第7のリレースイッチ23e−3とを設けずにこの部分を短絡しておき、第2のリレースイッチ23o−2、第4のリレースイッチ23o−4、第6のリレースイッチ23e−2および第8のリレースイッチ23e−4だけで、第1〜第4のマルチプレクサ21o−1,21o−2,21e−1,21e−2の出力端子を接地端子に接続するか否かを切り替えるようにしても良い。
ただし、上記第1および第2の実施形態で示したように、第1層のマルチプレクサと第2層のマルチプレクサとの間にリレースイッチを設けておくと、信号の選択状態になく動作が不要なときはリレースイッチをオフにすることによって第1層のマルチプレクサをツリー構造から切り離すことができ、時定数CRを小さくする上で、より好ましい。
また、上記第1および第2の実施形態では、半導体LSIの出力端子に本実施形態の接続状態検査装置を接続してオープンショートテストを行う例について説明したが、半導体LSIの入力端子に本実施形態の接続状態検査装置を接続してオープンショートテストを行うことも同様に可能である。
その他、上記第1および第2の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
本発明は、半導体の配線のオープン(断線)の有無と配線間のショート(短絡)の有無とを同時に検査する装置に有用である。本発明による配線の接続状態検査装置の適用技術としては、例えば、超多ピン出力のLSIに関する電気的特性の検査を行うテストシステムなどが考えられる。
Claims (6)
- 奇数番目の配線に接続される複数の端子を順次に切り替えて1つずつ選択する奇数用マルチプレクサと、
偶数番目の配線に接続される複数の端子を順次に切り替えて1つずつ選択する偶数用マルチプレクサと、
上記奇数用マルチプレクサを接地端子に接続するか否かを切り替える奇数用リレースイッチと、
上記偶数用マルチプレクサを接地端子に接続するか否かを切り替える偶数用リレースイッチとを備え、
上記奇数用リレースイッチおよび上記偶数用リレースイッチの一方が上記接地端子への接続を選択していないときは他方が上記接地端子への接続を選択するようにしたことを特徴とする配線の接続状態検査装置。 - 上記奇数用マルチプレクサおよび上記偶数用マルチプレクサを複数組備えるとともに、上記奇数用リレースイッチおよび上記偶数用リレースイッチを複数組備え、
何れか一の奇数用リレースイッチが上記接地端子への接続を選択していないときは少なくとも上記一の奇数用リレースイッチに対応する何れか一の偶数用リレースイッチが上記接地端子への接続を選択し、何れか一の偶数用リレースイッチが上記接地端子への接続を選択していないときは少なくとも上記一の偶数用リレースイッチに対応する何れか一の奇数用リレースイッチが上記接地端子への接続を選択するようにしたことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の配線の接続状態検査装置。 - 上記奇数用マルチプレクサとの接続および上記偶数用マルチプレクサとの接続を順次に切り替える上位層のマルチプレクサを備え、
上記奇数用マルチプレクサおよび上記偶数用マルチプレクサと上記上位層のマルチプレクサとの間に上記奇数用リレースイッチおよび上記偶数用リレースイッチを設けたことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の配線の接続状態検査装置。 - 上記複数組の奇数用マルチプレクサおよび偶数用マルチプレクサとの接続を順次に切り替える上位層のマルチプレクサを備え、
上記複数組の奇数用マルチプレクサおよび偶数用マルチプレクサと上記上位層のマルチプレクサとの間に上記複数組の奇数用リレースイッチおよび偶数用リレースイッチを設けたことを特徴とする請求の範囲第2項に記載の配線の接続状態検査装置。 - 上記複数組の奇数用リレースイッチおよび偶数用リレースイッチの少なくとも一部のリレースイッチのオン期間をオーバーラップさせるようにしたことを特徴とする請求の範囲第4項に記載の配線の接続状態検査装置。
- 上記複数組の奇数用リレースイッチおよび偶数用リレースイッチのうちオン期間をオーバーラップさせる少なくとも一部のリレースイッチは、上記上位層のマルチプレクサの互いに異なる端子に接続されているものであることを特徴とする請求の範囲第5項に記載の配線の接続状態検査装置。
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