JPWO2006073035A1 - 中心に円形穴を有する円形樹脂成形品及び該円形樹脂成形品を成形する方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

本発明の環状成形品は、金型内に注入ゲートから溶融樹脂を注入して、冷却して、固化することにより成形される。この環状成形品は、それに相当する位置よりさらに軸方向に延長させたセンターピンの周りにおいて金型内に形成される円筒形状の隙間により形成される周状スリーブにより構成される注入ゲートから樹脂を注入して、円形穴の内径に相当する外径を有するセンターピンの周りにおいて金型により形成される。円周形状のゲート跡が、環状成形品の表裏両面のいずれかの面上において環状成形品の軸方向に向けて形成される。

Description

本発明は、金型内に注入ゲートから溶融樹脂を注入して、冷却して、固化することにより成形される中心に円形穴を有する円形樹脂成形品及び該円形樹脂成形品を成形する方法及び装置に関する。
樹脂製のギヤやターンテーブルは、射出成形(インジェクションモールディング)により形成されている。これは、加熱溶融させた樹脂材料を金型内に射出注入し、冷却・固化させることによって、成形品を得る方法である。このような成形品が、ギヤやターンテーブルのように中心に円形穴を有する円形形状(即ち、環状形状)を有する場合、真円度及び表面の平坦度が要求される。
従来、このような環状形状を有する成形品を樹脂で形成する場合、真円度を向上させるべく、多点ゲートを採用していた。多点ゲートとは、樹脂を注入するゲートを複数点にするもので、図16は、6点ゲートによる樹脂注入を説明する概略図であり、(A)は平面図を、(B)は縦断面図をそれぞれ示している。環状形状成形品を、同心円上の複数点から同時に注入することにより、成形品の真円度を向上させることが可能となる。図17(A)は、6点ゲート注入による真円度を、図17(B)は8点ゲート注入による真円度を、ガラス入り樹脂を注入した場合について測定したグラフである。
多点ゲートによる注入によって、全体的には真円度が向上するが、しかし、成形品の真円度は、注入時に発生する多数のウエルドラインの影響を受ける。ウエルドラインとは、各ゲートからの樹脂が合流する樹脂接合部である。特に、樹脂として、ガラス繊維入り樹脂を用いた場合、ウエルド部でガラス繊維がぶつかり合うために真円度が悪化していた。
従来、このような多点ゲートを用いた場合の問題点を解決するために、注入ゲート群を2群に分けて、それぞれの群を、互いに位相角度をずらせつつ、2つの異なる円周上に配置したり(特許文献1参照)、或いは、複数のメインゲートだけでなく、そのメインゲートのそれぞれからさらに分岐するサブゲートを配置すること(特許文献2参照)が知られている。
しかし、このような技術は、明らかに構成が複雑となることに加えて、複数点から注入する以上、依然としてウエルドラインは発生する。また、多点ゲートはランナー部(ゲートに至るまでの入り口部)の数も対応して多くなり、そのランナー部で固化した樹脂は廃棄されるべきものであるので、材料歩留まりが悪化するという問題がある。さらに、実際の製造においては、例示されたような1個の製品を成形するのではなく、多数の製品が同時に成形されるが、この場合、メインの樹脂導入路から各製品へ分岐する樹脂の導入方向(ランナー方向)に応じて多点ゲートに対するそれぞれの導入圧が異なる結果、均一な導入が困難になるという問題もあった。
また、ウエルドラインが発生するのを防止するために、中央の1点ゲートから注入して、樹脂を金型内部で径方向に向けてフィルム状に流す注入技術(いわゆるフィルムゲート)が知られている。図18は、このようなフィルムゲートによる注入を説明する概略図であり、(A)は平面図を、(B)は縦断面図を、(C)は注入部を拡大して示す縦断面図である。この技術は、円周方向には均等であり、ウエルドラインは発生しない。しかし、このフィルムゲートは、樹脂成形品のセンター穴部に相当する位置から樹脂を充填するため、最終的には不要な箇所をカットして、センター穴部として仕上げる必要がある。この方法では、カットした際、穴部内側にバリが生じる。成形品完成後のセンター穴部は摺動ガイドとして使用したり、シャフトが挿入されるため、内側に発生したバリを削る等の追加の工程が必要となる。円形穴の内周面上に生じたバリは、例えば、ターンテーブルの様に円形穴に軸を圧入する場合は同軸度を低下させることになる。また、円形穴に挿入された軸に対して摺動回転する減速ギアの場合は、摺動摩擦が上がってしまってノイズが発生したり、バリが減速機内部に異物として混入してしまうことになる。
特開平6−278163号公報 特開2002−292678号公報
本発明は、係る問題点を解決して、円形樹脂成形品を射出成形するに際して、ウエルドラインが発生しないようにして真円度及び表面平坦度を向上させ、かつ、ランナー部の発生を最小にして材料歩留まりを改善すると共に、成形後に、バリを切削するなどの追加の工程を必要としない成形をすることを目的としている。
本発明の中心に円形穴を有する円形樹脂成形品は、金型内に注入ゲートから溶融樹脂を注入して、冷却して、固化することにより成形される。この樹脂成形品は、それに相当する位置よりさらに軸方向に延長させたセンターピンの周りにおいて金型内に形成される円筒形状の隙間により形成される周状スリーブにより構成される注入ゲートから樹脂を注入して、円形穴の内径に相当する外径を有するセンターピンの周りにおいて金型により形成される。円周形状のゲート跡が、樹脂成形品の表裏両面のいずれかの面上の径方向所定の位置において円形樹脂成形品の軸方向に向けて形成される。
また、本発明の中心に円形穴を有する円形樹脂成形品を成形する方法は、金型内に注入ゲートから溶融樹脂を注入して、冷却して、固化することにより成形する。円形樹脂成形品は、円形穴の内径に相当する外径を有するセンターピンの周りにおいて金型内に形成され、センターピンは、円形樹脂成形品に相当する位置よりさらに軸方向に延長させた位置において、注入ゲートを、この延長させた位置のセンターピンの周りにおいて金型内に形成される円筒形状の隙間により形成される周状スリーブにより構成して、この周状スリーブにより構成される注入ゲートから樹脂を注入する。
また、本発明の中心に円形穴を有する円形樹脂成形品を成形する装置は、注入ゲートから溶融樹脂を注入して、冷却して、固化することにより成形する金型を用いる。この金型は、円形樹脂成形品を、円形穴の内径に相当する外径を有するセンターピンの周りにおいて形成する。センターピンは、円形樹脂成形品に相当する位置よりさらに軸方向に延長させた位置において、注入ゲートを、この延長させた位置のセンターピンの周りにおいて金型内に形成される円筒形状の隙間により形成される周状スリーブにより構成して、この周状スリーブにより構成される注入ゲートから樹脂を注入する。
本発明によれば、円周形状のゲート跡が、樹脂成形品の面上において樹脂成形品の軸方向に向けて形成される結果、円形穴の内周面上には、バリが生じないので、バリ除去をする等の追加の工程が不要となる。ゲートカット工程により表面上に軸方向に形成されたバリは、そのままで、樹脂成形品としての使用に何らの問題も生じない。
また、本発明によれば、樹脂は同一円周上では均等に、径方向に流れて行くため、基本的にはウエルドは形成されず、樹脂成形品の真円度及び平坦度が向上する。
本発明の実施形態の第1の例を説明する図であり、金型内に溶融樹脂を注入した状態を示す図である。 図1中のスリーブゲート部を拡大して示す図であり、(A)は(B)に示すラインX−Xで切断したスリーブゲートの断面図を、(B)は縦断面図を示している。 本発明の方法により製造される環状樹脂成形品を例示する図であり、(A)は、表面が平坦なギアを、(B)は、表面に窪みを設けて肉逃がしをしたギアを示している。 金型が開いた状態を示す図である。 更に金型が開き、スリーブゲートが離れた状態を示す図である。 金型が全開した状態を示す図である。 環状樹脂成形品の取付孔の内径が小さい場合を示す本発明の実施形態の第2の例を説明する図であり、樹脂が注入された状態を示している。 本発明の実施形態の第2の例を説明する図であり、スリーブゲートを樹脂成形品からカットした状態を示している。 本発明に基づき成形された樹脂成形品について測定した真円度を示すグラフである。 図3とは異なる別の例の本発明の方法により製造される環状樹脂成形品を例示する図である。 図10に例示した環状の円形樹脂成形品を成形するために、金型内に溶融樹脂を注入した状態を示す図である。 図11中のスリーブゲート部を拡大して示す図であり、(A)は成形品の径方向の位置関係を説明する図であり、(B)は縦断面図を示している。 金型(Q)と金型(R)が開いた状態を示す図である。 更に金型が開き、金型(P)から金型(Q)が、そして金型(R)から金型(S)が分離した状態を示す図である。 スリーブゲートが金型(R)から離れて落下する状態を説明する図である。 従来技術の6点ゲートによる樹脂注入を説明する概略図であり、(A)は平面図、(B)は縦断面図である。 (A)は、6点ゲート注入による真円度を、(B)は8点ゲート注入による真円度を、ガラス入り樹脂を注入した場合について測定したグラフである。 従来技術のフィルムゲートによる注入を説明する概略図であり、(A)は平面図を、(B)は縦断面図を、(C)は注入部を拡大して示す縦断面図である。
以下、例示に基づき本発明を説明する。図1〜図6は、本発明の実施形態の第1の例を説明する図である。図1は、ギアとかターンテーブル等の中心に取付孔(円形穴)を備えた環状の円形樹脂成形品を成形するために、金型内に溶融樹脂を注入した状態を示す図である。完成した樹脂成形品を取り出す際には分離可能に構成されている金型(P)内において円形棒状センターピンの周りに、樹脂成形品は構成される。この時、センターピンの外径は、完成した樹脂成形品の取付孔の内径に相当する。この樹脂成形品に樹脂を注入するゲートとなる本発明の特徴とするスリーブゲートは、金型(Q)の内周面と、ランナー付近まで延長させたセンターピンの外周面との間に形成される。センターピン形状を円形棒状に形成する一方、金型(Q)の内周面もまた円形に構成して、両者の間に形成される隙間が円筒形状になるように構成されている。図中に示すランナーは、スリーブゲートに至るまでの樹脂導入部である。
図2は、図1中のスリーブゲート部を拡大して示す図であり、(A)は(B)に示すラインX−Xで切断したスリーブゲートの断面図を、(B)は縦断面図を示している。本発明のスリーブゲートは、断面周状(リング状)の全体的には円筒形状であり、その先端部が取付孔の軸方向に向けて、環状成形品の表面に対して同心状に、その内周側から外周側のいずれの位置にも接続可能であるが、図2に例示のスリーブゲートは、図中に円周ゲートとして示す環状成形品の最内周側(内周面に隣接する位置)で、成形品の表面に対して接続されている。センターピン及び金型にテーパーを形成して、スリーブゲートの肉厚を、樹脂成形品に近付くほど薄くすることにより、製品完成時の抜けを良くすることができる。例えば、ポリカーボネートのような比較的小さな収縮をする材料に対しても、このようなテーパーは望ましいが、ガラス入りナイロン或いはガラス無しナイロンのような大きな収縮をする樹脂材料に対して特に望ましい。また、スリーブゲートと樹脂成形品は、後の工程において、この先端部で引き千切られるようにカット可能にするために、スリーブゲートは、この先端部の厚さが最も薄くなっている。
図3は、本発明の方法により製造される環状樹脂成形品を例示する図であり、(A)は、表面が平坦なギアを、また、(B)は、表面に窪みを設けた肉逃がしを有するギアをそれぞれ示している。(B)に示すように、表面にリブを設けて肉逃がし用の窪みを形成することにより、製品を軽くして材料費を低減することが可能になる。肉逃がし用の窪みは成形品の軸方向の中央部までは達していないので、注入された樹脂は、径方向に向けて十分に均等に流れる。(A)は、より均等に樹脂を流すために、リブを設けずに表面を平坦にした例を示している。図示の樹脂成形品は、前述したことから明らかなように、ゲート跡が、円周形状となるだけでなく、このゲート跡は、取付孔の内周側(内周面に隣接する位置)で、環状成形品の軸方向に向けて形成される。これによって、環状成形品から固化したスリーブゲートをカットした際に、バリは環状成形品の軸方向だけに発生するので、成形品を金型から取り出すのみで、バリを切削することもなく、取付孔内周面は十分平滑に仕上げることが可能となっている。
図4は、金型が開いた状態を示す図である。一体に組み合わせられた金型内部に注入された樹脂が固化した後、図4に示すように、金型(P)が金型(Q)から分離される。この金型の分離によって、樹脂成形品とスリーブゲートは、両者の接続部で引き千切られるようにしてカットされる。これによって、バリが環状成形品の軸方向に発生することは上述の通りである。
図5は、更に金型が開き、スリーブゲートが離れた状態を示す図である。金型(Q)から金型(R)が分離することにより、金型(Q)内からスリーブゲートが取り出されることになる。
図6は、金型が全開した状態を示す図である。金型(P)においては、突き出しピンを、金型(P)から突き出すことにより、樹脂成形品は金型(P)から分離される。また、金型(R)と金型(S)が一体になっているとき、金型(R)に設けた円形凹部内に入り込んでいる金型(S)に設けた円形棒状凸部の周りの隙間に入り込んだ樹脂により、図5に示すように、金型(R)にくっついていたスリーブゲートは、図6に示すように金型(R)と金型(S)が分離することにより、金型(R)から離れて落下することになる。
以上の工程によって、樹脂成形品は完成する。このようにして形成された樹脂成形品は、図3に示すように、樹脂を注入したゲート跡が、図16(C)を参照して説明した中央の孔部内周面側では無く、この孔部内周面に隣接する位置で、環状樹脂成形品の表裏両面側のいずれかの面に形成されることになる。ここには、バリが生じるが、樹脂成形品としての使用上の問題はない位置である。仮に、表面上に突出したバリが問題になる製品の場合は、ゲート跡が生じる面を、環状成形品の表面より軸方向に下げることにより解決可能である。
ゲート跡は、取付孔の周りに周状(リング状)に連続した形状で設けられるため、成形時のウエルドラインの発生を防止することができ、樹脂成形品の真円度が向上する。図9は、このようにして成形された樹脂成形品について測定した真円度を示すグラフである。前述した図17に示す多点ゲートによる樹脂成形品と比較して、優れたものであることがわかる。また、樹脂が固化して製品として完成した後、ゲート部の固化樹脂は廃棄されるべきものであるが、多点ゲートと比較してゲート数はセンター1箇所のみであるので、材料歩留まりも改善される。
次に、図7〜図8を参照して、環状樹脂成形品の取付孔の内径が小さい場合を示す本発明の実施形態の第2の例を説明する。図7及び図8は、いずれも金型等の図示を省略して、注入された樹脂とセンターピンのみを図示しており、図7は、樹脂が注入された状態を示し、図8はスリーブゲートを樹脂成形品からカットした状態を示している。図示の例は、環状樹脂成形品の取付孔の内径が小さく、それ故、センターピンの外径が小さい場合であって、上述の第1の例と対比すると、スリーブゲートの形状のみ異なっている。図7において、センターピンは、スリーブゲートの先端部近辺までしか延長していない。これによって、スリーブゲートは、樹脂成形品に接続されている先端部近くのみが、中空円筒形状であり、それ以外の部分は、中実の円形棒状に形成されることになる。このような構成によっても、樹脂注入されるゲート部は、前述の例と同様に周状であり、前述の例と同様に機能する。
次に、図10〜図15を参照して、本発明の実施形態の第3の例を説明する。図10は、図3とは異なる別の例の本発明の方法により製造される環状樹脂成形品を例示する図である。図10に例示の樹脂成形品は、ゲート跡が、円周形状となるだけでなく、このゲート跡は、環状成形品表面において径方向の略中央部で取付孔とは同心状に、環状成形品の軸方向に向けて形成される。これによって、図3を参照して説明した環状成形品と同様に、環状成形品から固化したスリーブゲートをカットした際に、バリは環状成形品の軸方向だけに発生するので、成形品を金型から取り出すのみで、バリを切削することもなく、取付孔内周面は十分平滑に仕上げることが可能となっている。図3を参照して前述した環状成形品は、内周側(内周面に隣接する位置)から注入した樹脂が内周側から外周側に向けて流れるために、環状成形品の外周面よりも内周面側で射出圧力が高くなり、内周面の取付孔の寸法精度が良くなる。これに対して、図10に例示の樹脂成形品のように、径方向の略中央部で樹脂を注入することにより、外周面と内周面をほぼ同等に精密に仕上げることができる。さらに、内周面よりも外周面(例えば、そこに形成可能の歯車部)を重視して仕上げる必要がある環状成形品に対しては、径方向の比較的に外周側表面から、環状成形品の軸方向に向けて注入することができる。このように、スリーブゲート位置は、樹脂成形品の内周面と外周面のいずれをより精密に或いは同等に仕上げるのかに応じて、径方向任意の同心位置とすることができる。但し、内周面側で樹脂を注入する方が、最終的には廃棄されるスリーブゲートの径は小さくなるので、樹脂材料費は安くなる。一方、バリは環状成形品の軸方向に発生するとはいえ、内周側の取付孔近くで発生すると、取付孔に挿入されるシャフトに巻き込まれてしまうことがあるので、内周側から離れた位置で樹脂を注入した方が有利な場合もある。
図11は、図10に例示した環状の円形樹脂成形品を成形するために、金型内に溶融樹脂を注入した状態を示す図である。図12は、図11中のスリーブゲート部を拡大して示す図であり、(A)は成形品の径方向の位置関係を説明する図であり、(B)は縦断面図を示している。完成した樹脂成形品を取り出す際には分離可能に構成されている金型(P)内において円形棒状の成形品センターピンの周りに、樹脂成形品は構成される。センターピンは、完成した樹脂成形品の取付孔の内径に相当する比較的に小径の外径を有する成形品センターピンと、それよりも大きな径を有するスリーブゲートセンターピンとに分割構成されている。この樹脂成形品に樹脂を注入するゲートとなる本発明の特徴とするスリーブゲートは、金型(Q)の内周面と、スリーブゲートセンターピンの外周面との間に形成される。スリーブゲートセンターピン形状を円形棒状に形成する一方、金型(Q)の内周面もまた円形に構成して、両者の間に形成される隙間が円筒形状になるように構成されている。樹脂成形品の上面位置で、スリーブゲートセンターピンの下先端面と成形品センターピンの上先端面は当接している。図中に示すランナーは、スリーブゲートに至るまでの樹脂導入部である。
図13は、金型(Q)と金型(R)が開いた状態を示す図である。一体に組み合わせられた金型内部に注入された樹脂が固化した後、図13に示すように、金型(R)が金型(Q)から分離される。この金型の分離によって、樹脂成形品とスリーブゲートは、両者の接続部で引き千切られるようにしてカットされる。これによって、バリが環状成形品の軸方向にのみ発生することは上述の通りである。
図14は、更に金型が開き、金型(P)から金型(Q)が、そして金型(R)から金型(S)が分離した状態を示している。金型(P)においては、突き出しピンを、金型(P)から突き出すことにより、樹脂成形品は金型(P)から分離される。
また、金型(R)にくっついていたスリーブゲートは、図15に示すように金型(R)と金型(S)が分離することにより、金型(R)から離れて落下することになる。
以上の工程によって、樹脂成形品は完成する。このようにして形成された樹脂成形品は、樹脂を注入したゲート跡が、環状成形品の最内周側(内周面に隣接する位置)よりも径方向外周側の位置で、環状樹脂成形品の表裏両面側のいずれかの面に対して形成される。ここには、バリが生じるが、樹脂成形品としての使用上の問題はない位置である。

Claims (10)

  1. 金型内に注入ゲートから溶融樹脂を注入して、冷却して、固化することにより成形される、中心に円形穴を有する円形樹脂成形品において、
    前記金型に、円筒形状の周状スリーブにより構成される注入ゲートから樹脂を注入することにより形成され、
    円周形状のゲート跡が、円形樹脂成形品の表裏両面のいずれかの面上における径方向所定の位置において円形樹脂成形品の軸方向に向けて形成される、
    ことから成る中心に円形穴を有する円形樹脂成形品。
  2. 前記円形樹脂成形品の軸方向に向けて形成される円周形状のゲート跡が、前記円形穴の内周面に隣接する位置、外周面側の位置、或いは径方向中央の位置に形成される請求項1に記載の円形樹脂成形品。
  3. 前記円形樹脂成形品の表裏両面には、肉逃がし用の窪みを形成すること無く、略平坦にした請求項1に記載の中心に円形穴を有する円形樹脂成形品。
  4. 金型内に注入ゲートから溶融樹脂を注入して、冷却して、固化することにより、中心に円形穴を有する円形樹脂成形品を成形する方法において、
    前記円形樹脂成形品は、前記円形穴の内径に相当する外径を有するセンターピンの周りにおいて前記金型内に形成され、
    前記センターピンは、前記円形樹脂成形品に相当する位置よりさらに軸方向に延長させた位置において、前記注入ゲートを、この延長させた位置のセンターピンの周りにおいて金型内に形成される円筒形状の隙間により形成される周状スリーブにより構成して、
    この周状スリーブにより構成される注入ゲートから樹脂を注入する、
    ことから成る円形樹脂成形品を成形する方法。
  5. 前記注入ゲートの肉厚は、前記円形樹脂成形品に近付くほど薄くして、円形樹脂成形品と接続される先端部でその厚さを最も薄くした請求項4に記載の円形樹脂成形品を成形する方法。
  6. 前記センターピンは、注入ゲートに樹脂を導入するランナー部近くまで延長して、ゲート形状を全体的に周状スリーブ形状に構成するか、或いは、円形樹脂成形品に接続されている先端部近くのみに延長して、先端部近くのみを周状スリーブ形状に構成して、それ以外の部分は、中実の円形棒状に構成した請求項4に記載の円形樹脂成形品を成形する方法。
  7. 前記センターピンは、前記円形樹脂成形品のための第1のセンターピンと、それよりも外径の大きい周状スリーブのための第2のセンターピンとから構成した請求項4に記載の円形樹脂成形品を成形する方法。
  8. 金型内に注入ゲートから溶融樹脂を注入して、冷却して、固化することにより、中心に円形穴を有する円形樹脂成形品を成形する装置において、
    前記金型は、前記円形樹脂成形品を、前記円形穴の内径に相当する外径を有するセンターピンの周りにおいて形成し、
    前記センターピンは、前記円形樹脂成形品に相当する位置よりさらに軸方向に延長させた位置において、前記注入ゲートを、この延長させた位置のセンターピンの周りにおいて金型内に形成される円筒形状の隙間により形成される周状スリーブにより構成して、
    この周状スリーブにより構成される注入ゲートから樹脂を注入する、
    ことから成る円形樹脂成形品を成形する装置。
  9. 前記センターピンは、注入ゲートに樹脂を導入するランナー部近くまで延長して、ゲート形状を全体的に周状スリーブ形状に構成するか、或いは、円形樹脂成形品に接続されている先端部近くのみに延長して、先端部近くのみを周状スリーブ形状に構成して、それ以外の部分は、中実の円形棒状に構成した請求項8に記載の円形樹脂成形品を成形する装置。
  10. 前記センターピンは、前記円形樹脂成形品のための第1のセンターピンと、それよりも外径の大きい周状スリーブのための第2のセンターピンとから構成した請求項8に記載の円形樹脂成形品を成形する装置。
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