JP2012196807A - 射出成形品の製造装置及び製造方法 - Google Patents
射出成形品の製造装置及び製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2012196807A JP2012196807A JP2011061193A JP2011061193A JP2012196807A JP 2012196807 A JP2012196807 A JP 2012196807A JP 2011061193 A JP2011061193 A JP 2011061193A JP 2011061193 A JP2011061193 A JP 2011061193A JP 2012196807 A JP2012196807 A JP 2012196807A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mold
- hole
- injection
- molded product
- hole forming
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
【解決手段】型閉じ及び型開きが可能であり且つ型閉じ状態で溶融樹脂が射出充填される成形空間が内部に形成される第一金型12及び第二金型14のうち第一金型12が備え、且つ第二金型14側へ向けて突出する第一貫通孔形成用突出部18が有する凹部20の底面20aと、第二金型14が備え且つ第一金型12側へ向けて突出する第二貫通孔形成用突出部24の第二先端面24aを、型閉じ状態で面接触させた状態で形成した成形空間内へ溶融樹脂を射出充填して、硬化した溶融樹脂からなる、射出成形品を形成する。
【選択図】 図2
Description
このような、貫通孔を有する部品の製造方法としては、例えば、特許文献1に開示されているものがある。
このため、成形装置の継続的な使用等により、棒状部材のうち他方の金型と接触する部分や、他方の金型のうち棒状部材と接触する部分に磨耗等が生じて、棒状部材や他方の金型が欠損すると、棒状部材と他方の金型との接触部分に隙間が形成される可能性がある。
貫通孔の径方向へ延在する形状のバリは、CISMの外部からレンズへ入射する入射光の光路を大幅に妨げることとなるため、貫通孔の径方向に延在する形状のバリが形成された貫通孔を有する部品を備えたCISMでは、入射光量が低下することとなる。
本発明の課題は、射出成形品に形成される貫通孔において、貫通孔の径方向へ延在する形状のバリの発生を抑制することである。
型閉じ及び型開きが可能であり且つ前記型閉じ状態で溶融樹脂が射出充填される成形空間(例えば、図3の成形空間26)が内部に形成される一組の金型(例えば、図2の第一金型12及び第二金型14)を備え、前記一組の金型のうち一方の金型(例えば、図2の第一金型12)は、他方の金型(例えば、図2の第二金型14)側へ向けて突出し且つ前記他方の金型と対向する第一先端面(例えば、図2の第一先端面18a)に開口した凹部(例えば、図2の凹部20)を有する柱状の第一貫通孔形成用突出部(例えば、図2の第一貫通孔形成用突出部18)を備え、前記他方の金型は、前記一方の金型側へ向けて突出する柱状の第二貫通孔形成用突出部(例えば、図2の第二貫通孔形成用突出部24)を備え、前記第二貫通孔形成用突出部の第二先端面(例えば、図2の第二先端面24a)は、前記型閉じ状態で前記凹部の底面(例えば、図2の底面20a)と面接触することを特徴としている。
前記第一貫通孔形成用突出部及び前記第二貫通孔形成用突出部のうち一方は、前記一組の金型がつながる位置における断面積が、前記凹部の底面積よりも大きいことを特徴としている。
このような構成により、貫通孔の両端側を形成する二箇所の開口部を、一方の内径が他方の内径よりも小さい構成とすることが可能となるとともに、バリが形成される位置を、二箇所の開口部以外の位置に規定することが可能となる。
このため、貫通孔の他の部分に形成されたバリよりも、CISMの外部からレンズへ入射する入射光の光路を妨げることとなるバリが形成されることを、防止することが可能となる。
型閉じ及び型開きが可能である一組の金型の内部に前記型閉じ状態で形成される成形空間内へ溶融樹脂を射出充填する樹脂射出工程を有し、前記樹脂射出工程では、前記一組の金型のうち一方の金型が備え且つ他方の金型側へ向けて突出する柱状の第一貫通孔形成用突出部の、前記他方の金型と対向する第一先端面に開口した凹部の底面と、前記他方の金型が備え且つ前記一方の金型側へ向けて突出する柱状の第二貫通孔形成用突出部の第二先端面と、を前記型閉じ状態で面接触させた状態で、前記成形空間を形成することを特徴としている。
これにより、型閉じ状態において、凹部の内周面と第二貫通孔形成用突出部との間に隙間が形成された状態で、射出成形品が製造された場合であっても、射出成形品に発生するバリの形成箇所を、貫通孔のうち、凹部の内周面と対応する部分のみに規定することが可能となる。これに加え、形成されたバリの形状を、凹部の深さ方向へ延在する形状に規定することが可能となる。
(第一実施形態)
(構成)
まず、図1を用いて、第一実施形態における、射出成形品の構成について説明する。
図1は、射出成形品の概略構成を示す図であり、射出成形品の一部を板厚方向に切った断面図である。
第一実施形態では、一例として、射出成形品1を、上述したCISMを形成する部品とした場合について説明する。すなわち、第一実施形態の射出成形品1は、複数個のレンズ2に対応する複数箇所の貫通孔4(アパーチャ)を有する開口板(アパーチャアレイ)である。
また、射出成形品1のうち、図1中に示す部分である、貫通孔4を有する部分の厚さ(図1中では、上下方向の長さ)は、例えば、1.0[mm]以下に設定されている。なお、第一実施形態では、一例として、射出成形品1のうち貫通孔4を有する部分の厚さを、1.0[mm]に設定した場合を説明する。
貫通孔方形断面部4aは、貫通孔4のうち、レンズ2と対向する側と反対側の部分を形成しており、貫通孔4の射出成形品1の板厚方向と直交する断面の方向(図1中では、紙面と直交する方向。以降の文中でも同様)から見た形状が、上底と下底の長さが等しく、上底と下底とを結ぶ二本の直線が同一の長さで平行をなしている方形となっている。
ここで、貫通孔方形断面部4aの上底は、貫通孔4の両端のうち一方を形成する開口部となっている。
ここで、貫通孔4の、射出成形品1の板厚と直交する方向から見た、貫通孔台形断面部4bの上底は、貫通孔方形断面部4aの下底と連続している。このため、貫通孔台形断面部4bの上底の長さは、貫通孔方形断面部4aの上底及び下底の長さと同じ長さとなっている。したがって、貫通孔台形断面部4bの最小内径は、貫通孔方形断面部4aの内径と等しくなっている。
また、貫通孔方形断面部4aの中心と貫通孔台形断面部4bの中心は、射出成形品1の板厚方向から見て重なっている。
貫通孔4の両端は、内径が異なる、二箇所の開口部6a,6bで形成されている。
二箇所の開口部6a,6bのうち一方の開口部6aは、貫通孔方形断面部4aの上底により形成されており、射出成形品1のうち、レンズ2と対向する側と反対の面に開口し、CISMの外部へ向けて開口している。なお、以降の説明では、開口部6aを、「小径開口部6a」と記載する場合がある。
小径開口部6aの内径Id1は、大径開口部6bの内径Id2未満である。また、小径開口部6aの内径Id1は、レンズ2の絞りを設計した値とするための内径に設定されており、例えば、0.5〜1.0[mm]程度に設定されている。
なお、第一実施形態では、一例として、小径開口部6aを、内径が0.5[mm]程度の円形に形成した場合を説明する。これに伴い、第一実施形態では、一例として、大径開口部6bを、内径が1.0[mm]程度の円形に形成した場合を説明する。
なお、図1中に示すレンズ2は、レンズアレイ8を構成する複数のレンズの一つであり、その一部が、貫通孔4内、具体的には、貫通孔台形断面部4b内に配置されている。また、レンズアレイ8は、複数のレンズ2をアレイ状に配列(第一実施形態では、複数のレンズ2を直列に配列した状態)して形成されている。
以下、図1を参照しつつ、図2を用いて、射出成形品1の製造装置について説明する。
射出成形品1(アパーチャアレイ)を製造する装置(射出成形品1の製造装置)としては、例えば、図2中に示すような射出成形用金型10を用いる。なお、図2は、射出成形用金型10の概略構成を示す断面図である。
以下、射出成形用金型10の概略構成について説明する。
射出成形用金型10は、第一金型12と、第二金型14を備えている。
第一金型12と第二金型14は、型閉じ及び型開きが可能な一組の金型であり、射出成形品1を製造する際には、型閉じ状態で内部に形成される成形空間内に、射出成形品1の材料である溶融樹脂を射出充填する。なお、図2中には、型開き状態の第一金型12及び第二金型14を示している。
第一平板部16は、板状に形成されており、第二金型14と対向する面が平坦面で形成されている。
第一貫通孔形成用突出部18は、第二金型14へ向けて突出する柱状に形成されており、第一平板部16のうち、第二金型14と対向する面上に設けられて、第一平板部16と一体に形成されている。なお、第一実施形態では、一例として、第一貫通孔形成用突出部18を、円柱状に形成した場合を説明する。
したがって、第一実施形態では、第一貫通孔形成用突出部18が、第一貫通孔形成用突出部18の径方向(射出成形品1の板厚方向と直交する方向。図2中では、紙面と直交する方向)から見た形状が、上底の長さ(先端側の外径)よりも下底の長さ(基端側の外径)が短く、上底と下底とを結ぶ二本の直線が対称な斜辺を形成する台形となっている。
ここで、第一貫通孔形成用突出部18の、第一貫通孔形成用突出部18の径方向から見た上底は、第一貫通孔形成用突出部18のうち、第二金型14と対向する面である第一先端面18aを形成している。
すなわち、第一実施形態では、一例として、第一貫通孔形成用突出部18の外径面が、第一貫通孔形成用突出部18の径方向から見て、対称な斜辺を形成する二本の直線で形成されており、これら二本の直線が、貫通孔4のうち、貫通孔台形断面部4bの内径面に対応する単一及び同一のテーパーを有している場合を説明する。
凹部20は、円形に形成されており、深さ方向(図2中では、上下方向)に亘って内径が均一となるように形成されている。
また、第一先端面18aのうち、凹部20の周辺部分を形成している部分には、凹部20の周方向全体に亘って面取り(図示せず)が設けられている。
ここで、第一貫通孔形成用突出部18の第一基端部18bの断面形状は、大径開口部6bの内径Id2に対応する形状に設定されている。第一実施形態では、上述したように、大径開口部6bの内径Id2を1.0[mm]程度としているため、第一貫通孔形成用突出部18の第一基端部18bの断面形状は、第一貫通孔形成用突出部18の第一基端部18bにおける外径Od1が1.0[mm]程度となる値に設定する。
第二金型14は、固定金型であり、第二平板部22と、第二貫通孔形成用突出部24を備えている。
第二平板部22は、板状に形成されており、第一金型12と対向する面が平坦面で形成されている。
第二貫通孔形成用突出部24は、第一金型12へ向けて突出する柱状に形成されており、第二平板部22のうち、第一金型12と対向する面上に設けられて、第二平板部22と一体に形成されている。なお、第一実施形態では、一例として、第二貫通孔形成用突出部24を、円柱状に形成した場合を説明する。
したがって、第一実施形態では、第二貫通孔形成用突出部24が、第二貫通孔形成用突出部24の径方向(射出成形品1の板厚方向と直交する方向。図2中では、紙面と直交する方向)から見た形状が、上底と下底の長さが等しく、上底と下底とを結ぶ二本の直線が同一の長さで平行をなしている方形となるように形成されている。
一方、第二貫通孔形成用突出部24の、第二貫通孔形成用突出部24の径方向から見た下底は、第二貫通孔形成用突出部24の第二基端部24bを形成している。
すなわち、第一貫通孔形成用突出部18の軸方向への長さ(図2中では、上下方向への長さ。以降の文中でも同様)と、第二貫通孔形成用突出部24の軸方向への長さ(図2中では、上下方向への長さ。以降の文中でも同様)は、第一金型12及び第二金型14を型閉じ状態とした場合に、第一金型12と第二金型14の内部に、射出成形品1の形状に応じた成形空間が形成されるとともに、第二先端面24aと凹部20の底面20aが面接触する長さに設定されている。ここで、凹部20の底面20aと第二先端面24aは、共に、平坦面で形成されている。
また、第一実施形態では、上述したように、小径開口部6aの中心と大径開口部6bの中心が、射出成形品1の板厚方向から見て重なっているため、第一貫通孔形成用突出部18の中心軸と第二貫通孔形成用突出部24の中心軸は、射出成形品1の板厚方向から見て重なっている。
以下、図1及び図2を参照しつつ、図3を用いて、射出成形用金型10を用いた射出成形品1の製造方法について説明する。
射出成形品1の製造方法は、成形空間内へ溶融樹脂を射出充填する樹脂射出工程を有している。
樹脂射出工程では、具体的に、第一貫通孔形成用突出部18の凹部20の底面20aと、第二貫通孔形成用突出部24の先端面とを、型閉じ状態で面接触させた状態で、成形空間を形成する。
以下、樹脂射出工程について説明する。
樹脂射出工程では、まず、型開き状態において、第一金型12を移動させ、図3中に示すように、第一金型12と第二金型14とを接触させて第一金型12及び第二金型14を型閉じ状態とし、第一金型12及び第二金型14の内部に成形空間(キャビティ)26を形成する。なお、図3は、樹脂射出工程における第一金型12と第二金型14の状態を示す断面図である。
このとき、第一貫通孔形成用突出部18の第一先端面18aに形成された凹部20の底面20aを、第二貫通孔形成用突出部24の第二先端面24aを面接触させた状態で、成形空間26を形成する。
樹脂射出工程において成形空間26内へ射出充填した溶融樹脂が硬化した後、第一金型12と第二金型14を型開き状態(図2参照)とし、硬化した溶融樹脂により形成された射出成形品1を射出成形用金型10から取り出して、射出成形用金型10を用いた射出成形品1の製造を終了する。
以下、図1から図3を参照しつつ、図4を用いて、射出成形用金型10が欠損している状態で、上述した製造方法により形成した射出成形品1について説明する。
射出成形用金型10の継続的な使用等により、凹部20の内面(底面、内周面)や、第二貫通孔形成用突出部24に磨耗等が生じて、この磨耗した部分が欠損すると、型閉じ状態で凹部20と第二貫通孔形成用突出部24とが対向する部分に、隙間が形成される。なお、以下の説明は、凹部20の内周面20bのうち、型閉じ状態で第二貫通孔形成用突出部24の外径面の一部と対向する部分に磨耗が生じ、この磨耗部分が欠損した場合を前提として記載する。
ここで、第一実施形態では、型閉じ状態で凹部20と第二貫通孔形成用突出部24とが対向する部分に、第一金型12と第二金型14との分割線が形成されており、この分割線は、型閉じ状態で、第一貫通孔形成用突出部18の第一先端面18a及び凹部20の底面20aと平行な線と、第一貫通孔形成用突出部18及び凹部20の内周面20bと平行な線とが連続した線となる。これにより、第一実施形態では、第一金型12と第二金型14との分割線の端部が延在する方向を、凹部20の深さ方向へ延在する方向に規定することが可能となる。
この場合、射出成形品1に形成されているバリ28の形状寸法が、レンズ2の絞りが設計した値となる程度の許容可能な形状寸法であれば、バリ28が形成されている射出成形品1であっても、破棄することなく使用可能であるため、射出成形品1の製造に関して、コストの増加及び歩留りの低下を抑制することが可能となる。
次に、図1から図4を参照して、射出成形品1の動作を説明する。
上述したように、第一実施形態の射出成形品1は、スキャナーに用いられるCISMを形成する部品であり、複数個のレンズ2に対応する複数箇所の貫通孔4を有する開口板である。
したがって、スキャナーの使用時、すなわち、紙面に印刷された文字等を読み取る際に、CISMの外部からレンズ2へ入射する入射光は、小径開口部6aから貫通孔4を通過して、レンズ2へ入射することとなる。
このため、射出成形品1が、凹部20の内周面20bと、第二貫通孔形成用突出部24の外径面のうち、型閉じ状態で凹部20の内周面20bと対向する部分との間に隙間が形成された状態の射出成形用金型10で製造された場合であっても、射出成形品1に発生するバリ28の形成箇所を、貫通孔4のうち、凹部20の内周面20bと対応する部分のみに規定することが可能となる。これに加え、形成されたバリ28の形状を、凹部20の深さ方向へ延在する形状に規定することが可能となる。
このため、CISMの外部からレンズ2へ入射する入射光の光路を妨げる要因の発生を抑制することが可能となる。
このため、二箇所の開口部6a,6bを、一方の内径が他方の内径よりも小さい構成、すなわち、小径開口部6aと大径開口部6bにより構成することが可能となるとともに、バリ28が形成される位置を、二箇所の開口部6a,6b以外の位置に規定することが可能となる。
また、第一実施形態では、凹部20の深さを、例えば、凹部20と第二貫通孔形成用突出部24との嵌合度合い等に応じて設定することにより、バリ28の最大長さを規定することが可能となる。
ここで、図1から図4を参照しつつ、図5から図8を用いて、第一実施形態の射出成形用金型10と分割線の異なる射出成形用金型と、この射出成形用金型を用いて製造した射出成形品とを、二つ例示して、第一実施形態の射出成形用金型10及び射出成形品1と比較する。
比較対象とする第一の射出成形用金型としては、例えば、図5中に示すように、第一貫通孔形成用突出部18を、第一先端面18aの面積が、第二金型14側(図5中では、上側)から見た第一貫通孔形成用突出部18の断面積未満となるように形成している射出成形用金型10aを例示する。なお、図5は、第一の比較対象とする射出成形用金型10aの概略構成を示す断面図である。また、図5中では、第一実施形態の射出成形用金型10と同様の構成に、同一の符号を付して示している。
このため、射出成形用金型10aの状態が、第一貫通孔形成用突出部18の第一先端面18aと第二金型14との接触部分に隙間が形成された状態である場合、例えば、図6中に示すように、射出成形用金型10aを用いて製造した射出成形品1aは、射出成形品1aに発生するバリ28aの形成箇所が、小径開口部6aとなる。なお、図6は、欠損している射出成形用金型10aを用いて形成した射出成形品1aの一部を示す断面図である。また、図6中に示す射出成形品1aの部分は、図1中に示した射出成形品1の部分に対応しているため、図6中では、第一実施形態の射出成形品1と同様の構成に、同一の符号を付して示している。
これに加え、射出成形用金型10aを用いて製造した射出成形品1aは、射出成形品1aに発生するバリ28aの形状が、貫通孔4の内径面から、貫通孔4の径方向中心へ延在する形状となる。
比較対象とする第二の射出成形用金型としては、例えば、図7中に示すように、第一貫通孔形成用突出部18を、第一先端面18aの面積が、第二金型14側(図7中では、上側)から見た第一貫通孔形成用突出部18の断面積未満となるように形成している射出成形用金型10bを例示する。なお、図7は、第二の比較対象とする射出成形用金型10bの概略構成を示す断面図である。また、図7中では、第一実施形態の射出成形用金型10と同様の構成に、同一の符号を付して示している。
突出部形成台形断面部30は、第一貫通孔形成用突出部18の径方向から見た断面の形状が、上底の長さよりも下底の長さが短く、上底と下底とを結ぶ二本の直線が対称な斜辺を形成する台形となっている。
これに加え、突出部形成方形断面部32は、型閉じ状態において、第二金型14に設けられた突出部形成方形断面部配置孔34内に挿入される。なお、突出部形成方形断面部配置孔34は、突出部形成方形断面部32と嵌合する形状に形成されており、断面が円形の凹部である。すなわち、突出部形成方形断面部配置孔34の内径は、突出部形成方形断面部32の外径と等しい。
この射出成形用金型10bでは、第一実施形態の射出成形用金型10と異なり、第一金型12と第二金型14との分割線が、第一貫通孔形成用突出部18のうち、小径開口部6aに対応する部分に形成されているとともに、この分割線は、第一貫通孔形成用突出部18の第一先端面18aと垂直をなす状態で、突出部形成方形断面部配置孔34内に形成されている。
上述したように、第一実施形態の射出成形用金型10及び射出成形品1は、第一及び第二の比較対象と比較して、小径開口部6aにバリ28が形成されることを防止可能であるとともに、射出成形品1に発生するバリ28の形状が、貫通孔4の内径面から、貫通孔4の径方向中心へ延在する形状となることを防止することが可能となる。すなわち、第一実施形態の射出成形用金型10及び射出成形品1は、第一及び第二の比較対象と比較して、射出成形品1に形成される貫通孔4において、貫通孔4の径方向へ延在する形状のバリ28の発生を抑制することが可能となる。
このため、第一実施形態の射出成形用金型10及び射出成形品1は、第一及び第二の比較対象と比較して、CISMの外部からレンズ2へ入射する入射光の光路を妨げる要因の発生を抑制することが可能となる。
第一実施形態においては、第一金型12が第一貫通孔形成用突出部18を備えるとともに、第二金型14が第二貫通孔形成用突出部24を備える構成としたが、これに限定するものではない。
すなわち、第二金型14が第一貫通孔形成用突出部18を備えるとともに、第一金型12が第二貫通孔形成用突出部24を備える構成としてもよい。
この場合、例えば、図9中に示すように、第二貫通孔形成用突出部24の構成を、突出部形成台形断面部30と突出部形成方形断面部32から形成されている構成とするとともに、第一貫通孔形成用突出部18の構成を、第一貫通孔形成用突出部18の径方向(射出成形品1の板厚方向と直交する方向。図9中では、紙面と直交する方向)から見た形状が、上底と下底の長さが等しく、上底と下底とを結ぶ二本の直線が同一の長さで平行をなしている方形となる構成としてもよい。なお、図9は、第一実施形態の変形例を示す図である。
すなわち、図9中に示す第二貫通孔形成用突出部24は、第二貫通孔形成用突出部24の外径面を形成する線が、傾斜(テーパー)を有する直線と、第二貫通孔形成用突出部24の軸方向(図9中では、上下方向)と平行な直線とを連続させた屈曲線で形成されている。
また、第一実施形態においては、射出成形品1を、複数個のレンズ2に対応する複数箇所の貫通孔4を有する開口板としたが、射出成形品1は、これに限定するものではなく、例えば、インク等の流体を通過させる貫通孔を有するノズル等に適用してもよい。
Claims (3)
- 型閉じ及び型開きが可能であり且つ前記型閉じ状態で溶融樹脂が射出充填される成形空間が内部に形成される一組の金型を備え、
前記一組の金型のうち一方の金型は、他方の金型側へ向けて突出し且つ前記他方の金型と対向する第一先端面に開口した凹部を有する柱状の第一貫通孔形成用突出部を備え、
前記他方の金型は、前記一方の金型側へ向けて突出する柱状の第二貫通孔形成用突出部を備え、
前記第二貫通孔形成用突出部の第二先端面は、前記型閉じ状態で前記凹部の底面と面接触することを特徴とする射出成形品の製造装置。 - 前記第一貫通孔形成用突出部及び前記第二貫通孔形成用突出部のうち一方は、前記一組の金型がつながる位置における断面積が、前記凹部の底面積よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載した射出成形品の製造装置。
- 型閉じ及び型開きが可能である一組の金型の内部に前記型閉じ状態で形成される成形空間内へ溶融樹脂を射出充填する樹脂射出工程を有し、
前記樹脂射出工程では、前記一組の金型のうち一方の金型が備え且つ他方の金型側へ向けて突出する柱状の第一貫通孔形成用突出部の、前記他方の金型と対向する第一先端面に開口した凹部の底面と、前記他方の金型が備え且つ前記一方の金型側へ向けて突出する柱状の第二貫通孔形成用突出部の第二先端面と、を前記型閉じ状態で面接触させた状態で、前記成形空間を形成することを特徴とする射出成形品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011061193A JP5760555B2 (ja) | 2011-03-18 | 2011-03-18 | アパーチャアレイの製造装置及び製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011061193A JP5760555B2 (ja) | 2011-03-18 | 2011-03-18 | アパーチャアレイの製造装置及び製造方法 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012196807A true JP2012196807A (ja) | 2012-10-18 |
JP2012196807A5 JP2012196807A5 (ja) | 2014-03-06 |
JP5760555B2 JP5760555B2 (ja) | 2015-08-12 |
Family
ID=47179534
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011061193A Active JP5760555B2 (ja) | 2011-03-18 | 2011-03-18 | アパーチャアレイの製造装置及び製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5760555B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018078694A (ja) * | 2016-11-08 | 2018-05-17 | 矢崎総業株式会社 | 湾曲規制部材用金型、湾曲規制部材、及び給電装置 |
CN112549427A (zh) * | 2019-09-25 | 2021-03-26 | 三菱电机株式会社 | 半导体制造装置及半导体装置的制造方法 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59107508A (ja) * | 1982-12-13 | 1984-06-21 | 川崎 裕司 | コンデンサ−用絶縁体の成形金型 |
JPH07266354A (ja) * | 1994-03-30 | 1995-10-17 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | 貫通孔を有するプレス成形品の成形方法 |
JPH08138472A (ja) * | 1994-11-15 | 1996-05-31 | Meisei Electric Co Ltd | 押ボタン装着孔の構造及びその部分の成形金型の構造 |
JPH1142662A (ja) * | 1997-07-28 | 1999-02-16 | Grand Polymer:Kk | 樹脂成形体の製造方法ならびにそのための製造装置 |
-
2011
- 2011-03-18 JP JP2011061193A patent/JP5760555B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59107508A (ja) * | 1982-12-13 | 1984-06-21 | 川崎 裕司 | コンデンサ−用絶縁体の成形金型 |
JPH07266354A (ja) * | 1994-03-30 | 1995-10-17 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | 貫通孔を有するプレス成形品の成形方法 |
JPH08138472A (ja) * | 1994-11-15 | 1996-05-31 | Meisei Electric Co Ltd | 押ボタン装着孔の構造及びその部分の成形金型の構造 |
JPH1142662A (ja) * | 1997-07-28 | 1999-02-16 | Grand Polymer:Kk | 樹脂成形体の製造方法ならびにそのための製造装置 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018078694A (ja) * | 2016-11-08 | 2018-05-17 | 矢崎総業株式会社 | 湾曲規制部材用金型、湾曲規制部材、及び給電装置 |
CN112549427A (zh) * | 2019-09-25 | 2021-03-26 | 三菱电机株式会社 | 半导体制造装置及半导体装置的制造方法 |
CN112549427B (zh) * | 2019-09-25 | 2022-12-27 | 三菱电机株式会社 | 半导体制造装置及半导体装置的制造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5760555B2 (ja) | 2015-08-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101161951B1 (ko) | 플라스틱 렌즈, 렌즈 모듈, 및 렌즈 사출 금형 | |
TWI484239B (zh) | 塑膠鏡筒製造方法 | |
JP6108916B2 (ja) | 成形品の製造方法および成形用金型 | |
CN208026972U (zh) | 透镜单元 | |
CN104718482A (zh) | 模制透镜的透镜单元结构与模制透镜的成型模具 | |
US8824066B2 (en) | Plastic optical lens and an injection-molding method for manufacturing the same | |
JP5760555B2 (ja) | アパーチャアレイの製造装置及び製造方法 | |
TWM574962U (zh) | Optical lens plastic injection molding die structure | |
KR101156701B1 (ko) | 플라스틱 렌즈 제작용 사출 금형 | |
JP2002192573A (ja) | プラスチック成形用金型及びその金型を使用した成形品の製造方法 | |
JP5760554B2 (ja) | アパーチャアレイの製造装置及び製造方法 | |
US20140055868A1 (en) | Plastic Lens with Improved Eccentricity and Method for Manufacturing the Same | |
US20180236701A1 (en) | Injection-molding method for mesh filter, injection-molding mold, and mesh filter | |
KR100962096B1 (ko) | 이동통신 단말기의 카메라 렌즈 성형용 금형 | |
JP2012106419A (ja) | 射出成形用金型、成形品及び成形品の製造方法 | |
US20170293103A1 (en) | Plastic lens, method of manufacturing the same, and optical instrument | |
KR200347020Y1 (ko) | 콘택트렌즈의 주형몰드 사출성형장치 | |
KR101549489B1 (ko) | 미세 피치 간격을 가지는 정밀 인터페이스 블록 및 그 제조를 위한 금형 | |
KR102173704B1 (ko) | 금형 어셈블리 | |
WO2011065205A1 (ja) | 射出成形金型及び樹脂成形品 | |
TW201524751A (zh) | 製造隱形眼鏡的模具及方法 | |
KR101409708B1 (ko) | 금형장치 및 그 작동방법 | |
JP2010125808A (ja) | キャップの射出成形方法及びキャップ | |
JP2011000858A (ja) | 成形金型および樹脂成形品の製造方法 | |
JP2011194664A (ja) | 筒状部材成形用金型構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140116 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140116 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20141107 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20141202 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20141225 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150512 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150525 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5760555 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |