JPWO2006033221A1 - 微細気泡液生成装置とこれに用いる気泡微細化器 - Google Patents
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Abstract
Description
この従来の微細気泡液生成装置は、液体及び気体の混合流体を吸引する気液混合ポンプと、気液混合ポンプの吐出流体に抵抗を付与する抵抗器と、気液混合ポンプの回転速度を制御するインバータとを備え、気液混合ポンプのケーシングの内周に径方向に狭い環状の流体通路を形成し、羽根車の外周に流体通路に突出する多数の撹拌羽根を設けたことを特徴としたものである。
この構成によれば、気泡液が上流側気泡液路から下流側気泡液路に流れる間に大きな圧力変化が生じ、その大きな圧力変化によって気泡が破壊されて微細化される。
また、第一,第二の気泡微細化器を用いて気泡液に含まれている気泡を徐々に微細化しているので、それらの各構造の簡素化を図ることができる。従って、保守・点検作業を容易に行うことができるとともに、安価に製造することができるようになる。
請求項2に記載の本発明によれば、請求項1に記載した気泡液生成器と圧力ポンプとの間の液送管路に第一の気泡微細化器を配置し、かつ、その圧力ポンプの送液方向下流側の液送管路に第二の気泡微細化器を配置しているので、圧力ポンプの吸圧力によって気泡液生成器を作動させることができるとともに、その圧力ポンプの排圧力によって第二の気泡微細化器を作動させることができるので、装置の構成を簡素化することができる。
20a 側壁(隔壁)
70 外筒体
70c 液流入孔
70a 側壁(隔壁)
71,80 軸体
71c,80c 太径部
71d,80d 縮径部
A 気泡液生成器
B 第一の気泡微細化器
D 圧力ポンプ
E 圧力安定タンク
F 第二の気泡微細化器(気泡微細化器)
G 液量調整機構
P 液送管路
β 上流側気泡液路
γ 下流側気泡液路
本発明の一実施形態に係る微細気泡液生成装置は、マイクロバブルとも称される微細な気泡を含む微細気泡液を生成する機能を有するものであり、図1に示すように、水Wを貯留した給水槽10から廃液等の被処理液を貯留した貯留槽11に至る液送管路Pの送液方向上流側から下流側に向けて、気泡液生成器A、第一の気泡微細化器B、圧力計測部C、圧力ポンプD、圧力安定タンクE及び第二の気泡微細化器Fを順次配列した構成になっている。
なお、本実施形態においては、液体として「水W」を、また、気体として「空気」を例として説明するが、他の液体,気体であってもよい。
「水W」は、純水の他、川,池若しくは湖等の自然水を含むものである。
なお、本実施形態においては給水槽10を液体供給源としているが、これに限るものではなく、川,池若しくは湖等を液体供給源としてもよい。
なお、吸入側連結口15bには上記した取水用パイプ12の他端部が連結され、また、排出側連結口15cには、詳細を後述する第一の気泡微細化器Bが螺合連結されている。
側壁20aには、図5に示すように、軸心Oを中心とした同一の円周上に36度の等角度間隔で円形にした5つの液流入孔20c…が配列形成されているとともに、軸体21を固定するためのネジ22を挿通する挿通孔20dが軸心Oに一致して形成されている。
なお、液流入孔20cの形成数は5つに限るものではなく、水の流量や生成する気泡の大きさ,気泡の量等を勘案して増減することができる。また、液流入孔20cの形状は円形に限るものではなく楕円形や多角形にしてもよく、また、その大きさも適宜設定することができるものである。
外周壁20eの外面両端部にはネジ部20g,20hが螺刻され、また、その外面中央部には、この外筒体20を工具(図示しない)によって回転させるための平面部20i,20iが互いに対向する位置関係にして形成されている。
なお、軸体21の基端面21aの外径は、液流入孔20c…を閉塞しない程度に設定され、また、その長さL1は、基端面21aを外筒体20の側壁20aの内面20fに当接したときに、正面視において先端面21bが外筒体20の流出口20bにほぼ一致するようにしている。
換言すると、外筒体20内に、送液方向上流側から下流側に向けて次第に断面積が拡大する気泡液路αが形成される。
「キャリブレーション」とは、送液方向上流側から下流側に向けて急激な圧力変化を生じさせ、これにより気泡を破壊して微細化する現象のことである。
なお、本実施形態においては、外筒体20と軸体21とを別体にした構成にしているが、それらを一体に形成してもよいことは勿論である。
なお、本実施形態においては、圧力計測部Cによって計測した圧力に基づいて、圧力ポンプDの吸圧力を調整することができるようにしているが、その圧力計測部Cは必要に応じて設ければよいものである。
ポンプユニット41の水吸入口41aには連結管42を介して上記した圧力計測部Cが連結され、また、水排出口41bには連結管43が連結されている。
なお、44は、ポンプユニット41内の空気を排出するためのバルブ、45は、本装置を始動する際に必要な水を注入するための注入口である。
連結管43は、図1に示すように、上記した圧力ポンプDのポンプユニット41に下端部(一端部)を連結され、この下端部から上方に立ち上げた左右逆向きL字形に形成されており、この連結管43の上端部(他端部)に圧力安定タンクEが固定されている。
分配器体52は、水平方向(横方向)及び垂直方向(縦方向)の4方向に連結口52a,52b,52c,52dを形成した中空のものであり、また、それら連結口52a,52b,52c,52dの各内壁面にはそれぞれネジ部54が形成されている。
すなわち、分配器体52の連結口52aのネジ部54と、収容体53のネジ部55とを螺合させることにより、それらを水密的に連結することができるようにしている。
また、分配器体52の一側方の連結口52bには止水栓56が水密的に螺合され、他側方の連結口52dには、接続栓57を介して詳細を後述する第二の気泡微細化器Fが連結されている。
なお、止水栓56を連結口52bから取り外し、その連結口52bに接続栓57を螺合することにより、別の第二の気泡微細化器を連結できる。すなわち、2つの第二の気泡微細化器を同時に使用することができる。
水噴出部51は、接続栓58のネジ孔58aに端部を螺合した内部連結管59と、これの上端部に連結具60を介して連結された噴出体61とからなる。
なお、本体61bの上下端部の外周面にはネジ部61c,61dが形成されており、上端部側のネジ部61cには、清掃用キャップ63が着脱自在に螺合されている。この清掃用キャップ63を取り外すことにより、本体61a内の清掃やメッシュ62の交換等を容易に行えるようにしている。なお、ネジ部61dは連結具60と螺合連結するためのものである。
側壁70aには、軸心Oを中心とした同一の円周上に22.5度の等角度間隔で配列した16個の液流入孔70c…が穿設されている。
側壁70aの軸心Oに一致する部分には、ボス部70dが外壁面側に突設されているとともに、これの中心には、軸体71を螺合連結するためのネジ孔70eが形成されている。
外周壁70eの外面両端部にはネジ部70g,70hが螺刻され、また、その外面中央部には、この外筒体70を工具(図示しない)によって回転させるための平面部70i,70iが互いに対向する位置関係にして形成されている。
なお、太径部71cと縮径部71dの相対的な長さ関係は、例えば縮径部71dを太径部71cの約2倍程度にすることができる。
なお、本実施形態においては、基端面を円錐曲面に形成しているが、これに限らず、その基端面を平面に形成しておき、側壁の内面を円錐曲面に形成してもよい。また、それら双方を円錐曲面に形成してもよく、さらには、上記した円錐曲面に限らず、液流入孔に対向しない位置にボス部を突出させて形成してもよい。
すなわち、基端面又は側壁若しくはそれら双方に、液流入孔70c…から気泡液路βに至る間隙を確保するための凹凸が形成されていればよいのである。
この広狭調整により、上流側気泡液路βに流入する気泡液の液量を増減調整することができる。また、軸体71の基端面71aを円錐曲面に形成したことにより、側壁70aに軸体71の基端面71aを当接させたときにも、基端面71aと側壁70aの内面70fとの間に生じる間隙を確保でき、気泡液の流入を不時に停止させることがない。
また、軸体71の先端部を、外筒体70に連結した管継手72の連結口72bの外方に突出させていることにより、例えば管継手72を取り外すことなく容易に液量調整を行うことができる。
なお、上記した「太径部71cは上記液流入孔70cが対向する外径にして」とは、側面視(送液方向矢視)において、基端面71aに液流入孔70c…が重なり合った状態になっていることである。
これの中心には、上述した軸体71の小径部71eを遊挿できる遊挿孔73cが形成され、また、これの他側部には、支持部材74を螺合するためのネジ孔73dが形成されている。
なお、73e,73eは、工具(図示しない)を係止するためにつば部73bに形成された平面部である。
ネジ部74aの先端面には、Oリング76を支持部材73のネジ孔73dの底部73eとの間に密着させるためのリング状の凸縁74dが形成されている。このOリング76により、軸体71と支持部材73の遊挿孔73cとの間に生じる微小間隙からの漏水を防止している。
給水槽10から吸引された水が液送管路P内を圧送されると、その水の吸圧力により外気吸入用チューブ17から外気(空気)が吸い込まれ、これが気泡液生成器Aの管継手15内において水と混合され、これにより気泡液が生成される。
そして、上流側気泡液路βと、送液方向上流側から下流側に向けて次第に断積が拡大する下流側気泡液路γにおける圧力変化により、それら上流側,下流側気泡液路β,γを通過する気泡液中の気泡がさらに破壊されて微細化される。これにより、所望の大きさの気泡を含む気泡液を生成することができる。
また、第二の気泡微細化器Fの軸体71を正逆回転させることにより、側壁70aの内面70fと軸体71の基端面71aとの間隙を増減調整することができ、これにより、第二の気泡微細化器Fに流入する液量を増減調整することができる。これにより、必要な量の気泡液を貯留槽11に供給することができるようになる。
十分に微細化された気泡液は、管継手72の連結口72c及び流下管77を介して、貯留槽11に流下供給される。
なお、本実施形態においては、上述した一の実施形態に係る第二の気泡微細化器Fにおいて説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
この軸体80は、小径部80eを上記軸体71のものよりも短い長さに形成して、外筒体70に連結した管継手90内に収容できるようにしている。
管継手90は、異なる方向に2つの連結口90a,90bを形成したものであり、それら連結口90a,90bの内周壁面にネジ部(図示しない)が形成されている。本実施形態においては、連結口90aを外筒体70に連結することにより、連結口90bが気泡液の流下口となる。
また、第一,第二の気泡微細化器を用いて気泡液に含まれている気泡を徐々に微細化しているので、それらの各構造の簡素化を図ることができる。従って、保守・点検作業を容易に行うことができるとともに、安価に製造することができるようになる。
また、気泡液生成器と圧力ポンプとの間の液送管路に第一の気泡微細化器を配置し、かつ、その圧力ポンプの送液方向下流側の液送管路に第二の気泡微細化器を配置しているので、圧力ポンプの吸圧力によって気泡液生成器を作動させることができるとともに、その圧力ポンプの排圧力によって第二の気泡微細化器を作動させることができるので、装置の構成を簡素化することができる。
さらに、圧力ポンプと第二の気泡微細化器の間の液送管路に配設した圧力安定タンクにより、送液圧力を安定させることができる。これにより、第二の気泡微細化器における気泡の生成量の変動を低減させられる。
請求項2に記載の微細気泡液生成装置は、請求項1に記載した第二の気泡微細化器が、液送管路に沿う所定の範囲にわたり一定の断面積にした上流側気泡液路と、この上流側気泡液路の下流側に、気泡液方向上流側から下流側に向けて次第に断面積が拡大する下流側気泡液路とを連成しているので、気泡の微細化を効率よく行うことができる。
また、分配器体の連結口を介して別の第二の気泡微細化器を連結できる。すなわち、2つの第二の気泡微細化器を同時に使用することができる。
Claims (16)
- 微細な気泡を含む微細気泡液を生成する微細気泡液生成装置において、
液体供給源から液体を吸引しかつその吸引した液体を圧送するための圧力ポンプを液送管路に配設しておき、
上記圧力ポンプの吸圧力により液体に気体を混合して気泡液を生成する気泡液生成器を、その圧力ポンプの送液方向上流側の液送管路に配置し、その気泡液生成器で生成した気泡液に含まれる気泡を微細化する第一の気泡微細化器を、その気泡液生成器の送液方向下流側の液送管路に配置し、第一の気泡微細化器で微細化した気泡をさらに微細化する第二の気泡微細化器を、その第一の気泡微細化器の送液方向下流側の液送管路に配置していることを特徴とする微細気泡液生成装置。 - 気泡液生成器と圧力ポンプとの間の液送管路に第一の気泡微細化器を配置し、かつ、その圧力ポンプの送液方向下流側の液送管路に第二の気泡微細化器を配置していることを特徴とする請求項1に記載の微細気泡液生成装置。
- 圧力ポンプと第二の気泡微細化器の間の液送管路に、送液圧力を安定させるための圧力安定タンクを配設したことを特徴とする請求項2に記載の微細気泡液生成装置。
- 第二の気泡微細化器は、液送管路に沿う所定の範囲にわたり一定の断面積にした上流側気泡液路と、この上流側気泡液路の下流側に、気泡液方向上流側から下流側に向けて次第に断面積が拡大する下流側気泡液路とを連成していることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の微細気泡液生成装置。
- 第二の気泡微細化器は、液送管路に沿う所定の範囲にわたり一定の断面積にした上流側気泡液路と、この上流側気泡液路の下流側に、送液方向上流側から下流側に向けて次第に断面積が拡大する下流側気泡液路とを連成しているとともに、その上流側気泡液路に流入する気泡液の液量を増減調整する液量調整機構を設けていることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の微細気泡液生成装置。
- 第二の気泡微細化器は、送液方向上流側に液流入孔を穿設した隔壁を形成し、かつ、送液方向下流側に流出口を開口形成した外筒体内に、液送管路に沿う所定の範囲にわたり一定の断面積にした上流側気泡液路と、この上流側気泡液路の下流側に、送液方向上流側から下流側に向けて次第に断面積が拡大する下流側気泡液路とを連成していることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の微細気泡液生成装置。
- 第二の気泡微細化器は、送液方向上流側に液流入孔を穿設した隔壁を形成し、かつ、送液方向下流側に流出口を開口形成した外筒体内に、液送管路に沿う所定の範囲にわたり一定の断面積にした上流側気泡液路と、この上流側気泡液路の下流側に、送液方向上流側から下流側に向けて次第に断面積が拡大する下流側気泡液路とを連成しているとともに、その上流側気泡液路に流入する気泡液の液量を増減調整する液量調整機構を設けていることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の微細気泡液生成装置。
- 第二の気泡微細化器は、液送管路に沿う所定の範囲にわたり一定の断面積にした上流側気泡液路を区画形成するように、送液方向に沿う所定の範囲にわたり一定の外径にした太径部と、この上流側気泡液路の下流側に、送液方向上流側から下流側に向けて次第に断面積が拡大する下流側気泡液路を区画形成するように、その太径部から送液方向下流側に向けて次第に細径になる縮径部とを形成した軸体を、一定の内径にした外筒体内にこれと同軸的に配置していることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の微細気泡液生成装置。
- 第二の気泡微細化器は、液送管路に沿う所定の範囲にわたり一定の断面積にした上流側気泡液路を区画形成するように、送液方向に沿う所定の範囲にわたり一定の外径にした太径部と、この上流側気泡液路の下流側に、送液方向上流側から下流側に向けて次第に断面積が拡大する下流側気泡液路を区画形成するように、その太径部から送液方向下流側に向けて次第に細径になる縮径部とを形成した軸体を、一定の内径にした外筒体内にこれと同軸的に配置しているとともに、その上流側気泡液路に流入する気泡液の液量を増減調整する液量調整機構を設けていることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の微細気泡液生成装置。
- 第一の気泡微細化器は、送液方向上流側から下流側に向けて次第に断面積が拡大する気泡液路が形成されていることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の微細気泡液生成装置。
- 第一の気泡微細化器は、送液方向上流側に液流入孔を穿設した隔壁を形成し、かつ、送液方向下流側に流出口を開口形成した外筒体内に、送液方向上流側から下流側に向けて次第に断面積が拡大する気泡液路を形成していることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の微細気泡液生成装置。
- 第一の気泡微細化器は、送液方向上流側から下流側に向けて次第に断面積が拡大する気泡液路を区画形成するように、送液方向上流側から下流側に向けて次第に細径になるように形成した軸体を、一定の内径にした外筒体内にこれと同軸的に配置していることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の微細気泡液生成装置。
- 第二の気泡微細化器から流出した気泡液を供給する貯留槽内に被処理液が貯留されており、その第二の気泡微細化器を、貯留槽内に貯留している被処理液に浸されることがない位置に配置していることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の微細気泡液生成装置。
- 第二の気泡微細化器から流出した気泡液を供給する貯留槽内に被処理液が貯留されており、その第二の気泡微細化器を、その被処理液に浸した位置に配置していることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の微細気泡液生成装置。
- 液送管路に沿った所定の範囲にわたり一定の断面積にした上流側気泡液路と、これの下流側に、送液方向上流側から下流側に向けて次第に断面積が拡大する下流側気泡液路とを連成していることを特徴とする気泡微細化器。
- 上流側気泡液路に流入する気泡液の液量を増減調整する液量調整機構を設けていることを特徴とする請求項15に記載の気泡微細化器。
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