JPWO2006033135A1 - エレベータ用緩衝装置 - Google Patents
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Abstract
エレベータの定格速度が高速の場合でも、装置の高さを小さくできピット深さを深くしなくてもよく、構造を簡略化できるエレベータ用緩衝装置を得ることを目的としている。この目的を達成するために、乗りかごまたは釣合いおもりの衝突の際、衝突エネルギを吸収し、この衝突エネルギが解除されると、それ自身では元の状態に復元できず、復元手段を有するエネルギ吸収型緩衝器(例えば油入緩衝器)と、このエネルギ吸収型緩衝器と直列に固定され、衝突エネルギを吸収し、この衝突エネルギが解除されても、それ自身で元の状態に復元するもので、例えば、ゴムのような弾性体で構成されているエネルギ蓄積型緩衝器とを備える。
Description
この発明は、エレベータの昇降路底部に設置され、乗りかごあるいは釣合いおもりが最下階を行き過ぎて下降したとき、衝撃を緩和し安全に停止させるために用いられるエレベータ用緩衝装置に関するものである。
図7は従来のエレベータの一例を示す構成図である。図7において、昇降路1の上部には、駆動シーブ2を有する巻上機3とそらせ車4とが設置されている。駆動シーブ2とそらせ車4には主索5が巻き掛けられている。主索5の一端は乗りかご6に、他端は釣合いおもり7に吊り下げられている。駆動シーブ2の回転により、乗りかご6及び釣合いおもり7がつるべ式に昇降する。
エレベータは、何らかの異常が生じたとき、乗りかご6あるいは釣合いおもり7が最下階を行き過ぎて下降する虞がある。そこで、このような異常時でも、乗りかご6あるいは釣合いおもり7と昇降路1の底部(ピット)の衝突による衝撃を緩和し安全に停止させるために、昇降路1の底部には、エレベータ用緩衝装置であるかご緩衝器8及び釣合いおもり緩衝器9が設置されている。
従来、このエレベータ用緩衝装置には、エネルギ吸収型緩衝器やエネルギ蓄積型緩衝器がある。エネルギ吸収型緩衝器は、衝突エネルギを吸収し、この衝突エネルギが解除されると、それ自身では元の状態に復元できず、復元手段が併用されているもので、例えば、油入緩衝器が用いられている。このエネルギ吸収型緩衝器は、高速エレベータで比較的大きな衝突エネルギに対して用いられる。
従来の油入緩衝器においては、昇降路1の底部に立設され、作動油を充填された円筒状のシリンダと、シリンダ内に軸方向へ往復動可能に挿入された円筒状のプランジャと、プランジャの底部に形成されたオリフィス穴と、オリフィス穴に先端部が挿入されるようにしてシンリンダ底部に立設された細長円錐状部材(制御棒)と、プランジャを弾性支持及び復元する復帰ばねとを備えた構成としている。
また、乗りかご6または釣合いおもり7と油入緩衝器とが衝突したときの衝撃、騒音を低減させるために、プランジャ頂部に緩衝部材が設けられている。
エレベータが運行中、何らかの異常が生じ、乗りかご6または釣合いおもり7が油入緩衝器の上部に位置する緩衝材に衝突したとする。そうすると、プランジャは復帰ばねの弾性力に抗して押し下げられ、シリンダ内の作動油がプランジャの下面に押圧されて、オリフィス穴からプランジャ内に噴出流入する。このとき、制御棒が下方に向けて太くなるテーパを有するので、プランジャが下降するのに伴い、オリフィス穴の作動油の通過する面積は小さくなり、作動油の抵抗は順次増大して下降速度を減速し、衝撃を緩和する。この後、乗りかご6または釣合いおもり7を持ち上げて荷重が除かれると、圧縮された復帰ばねの反発力により、プランジャは上方に押され元の位置に復帰する(例えば、特許文献1、2参照)。
また、その他の従来の油入緩衝器は、作動油を充填されたシリンダ内に、順次小径に形成された複数のプランジャを重合して作動油を介して上下方向に伸縮可能となるように構成し、更に、これら複数のプランジャを元の位置に復帰させる復帰ばねを設けた構成にしている。このようにプランジャを多段に構成された油入緩衝器は、前記の1個のプランジャで構成される油入緩衝器に対して、同一のストロークで油入緩衝器の高さを低くできる(例えば、特許文献3参照)。
上記は、エネルギ吸収型緩衝器である油入緩衝器についてであるが、もう一つのエレベータ緩衝装置であるエネルギ蓄積型緩衝器は、衝突エネルギを吸収し、この衝突エネルギが解除されると、それ自身で元の状態に復元するもので、例えば、ばねやゴムのような弾性体で構成されている。このエネルギ蓄積型緩衝器は、低速エレベータで比較的小さな衝突エネルギに対して用いられる。また、例えば、ポリウレタンのような弾性体は、全高の80%まで圧縮可能(即ち緩衝器のストロークが全高の80%)で、乗りかご6または釣合いおもり7の衝突時、全高の80%までストローク(圧縮)し衝撃を緩和する。この後、乗りかごまたは釣合いおもりを持ち上げて荷重が除かれると、圧縮された弾性体は元の高さ(即ち全高)に戻る(例えば、非特許文献1参照)。
このようなエレベータ用緩衝装置は、定格速度の1.15倍の速度で乗りかご6または釣合いおもり7が衝突したとき、所定の減速度で安全に減速させるように、所定のストロークとなるように設計されている。このため、定格速度が高速になるに従って、エレベータ用緩衝装置のストロークは長くなる。
定格速度が高速の場合、前記した従来の1個のプランジャで構成された油入緩衝器では、プランジャの長さは油入緩衝器のストローク以上の長さが必要であり、また、シリンダもプランジャの進入を受け入れる必要があるため、プランジャの長さに略相応した長さが必要であり、したがって油入緩衝器の高さは高くなる。このように、油入緩衝器の高さが高くなると、その分昇降路1のピット深さは深くしなければならず、建築工事の経済性が劣るといった問題点があった。また、油入緩衝器の搬入、据付工事においては長尺のため作業効率が低下するといった問題点もあった。
一方、前記したプランジャを多段に構成された油入緩衝器では、1個のプランジャで構成される油入緩衝器に対して、所定のストロークを確保しつつ油入緩衝器の高さを低くできるため、前記した問題点はないが、複数のプランジャを重合して作動油を介して上下方向に伸縮可能となるように構成しているため、構成部品が増加し経済性が劣るものになっていた。
また、エネルギ蓄積型緩衝器は、前記したように、そのストロークは全高の80%であるため、所定のストロークを確保しつつ緩衝器の高さを低くすることができる。しかしながら、このエネルギ蓄積型緩衝器は、例えば欧州法令であるENコード(EN81−1:1998)では、定格速度60m/min以下のエレベータにしか適用できないといった問題点があった。なお、ENコードでは、エネルギ吸収型緩衝器は、定格速度に関係なく適用可能となっているが、定格速度60m/minを越えたものに適用すると、前記した問題点があった。
この発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、エレベータの定格速度が60m/minを越えるような高速の場合でも、装置の高さを小さくできピット深さを深くしなくてもよく、構造を簡略化できるエレベータ用緩衝装置を得ることを目的とする。
この発明に係るエレベータ用緩衝装置においては、エネルギ吸収型緩衝器とエネルギ蓄積型緩衝器を直列に固定し、組合わせたたものである。
この発明は、エネルギ吸収型緩衝器とエネルギ蓄積型緩衝器を直列に固定したことにより、エレベータの定格速度が高速の場合でも、装置の高さを小さくでき構造を簡略化することができる。
1 昇降路
2 駆動シーブ
3 巻上機
4 そらせ車
5 主索
6 乗りかご
7 釣合いおもり
8 かご緩衝器
9 釣合いおもり緩衝器
10a、10b、10c 油入緩衝器
11a、11c エネルギ蓄積型緩衝器
12a、12b 取付台
13a、13b 作動油
14a、14b シリンダ
15a、15b プランジャ
16a、16b フランジ
17a、17b ばね受け
18a、18b 底部部材
19a、19b オリフィス穴
20a、20b 制御棒
21a、21b 復帰ばね
22、23 緩衝材
24 取付台
25 制限体
26 取付板
27 ボルト
2 駆動シーブ
3 巻上機
4 そらせ車
5 主索
6 乗りかご
7 釣合いおもり
8 かご緩衝器
9 釣合いおもり緩衝器
10a、10b、10c 油入緩衝器
11a、11c エネルギ蓄積型緩衝器
12a、12b 取付台
13a、13b 作動油
14a、14b シリンダ
15a、15b プランジャ
16a、16b フランジ
17a、17b ばね受け
18a、18b 底部部材
19a、19b オリフィス穴
20a、20b 制御棒
21a、21b 復帰ばね
22、23 緩衝材
24 取付台
25 制限体
26 取付板
27 ボルト
以下、この発明の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。
図1はこの発明を実施するための実施の形態1におけるエレベータ用緩衝装置を示すものである。図1において、エネルギ吸収型緩衝器である油入緩衝器10aの上端部にエネルギ蓄積型緩衝器11aを直列に固定している。次に油入緩衝器10aの構成について説明する。取付台12a上には、作動油13aを充填された円筒状のシリンダ14aが立設されている。シリンダ14aには、軸方向へ往復動可能な円筒状のプランジャ15aが挿入されている。シリンダ14aの上端部にはフランジ16aが固定されている。プランジャ15aの上端部にはばね受け17aが固定されている。
プランジャ15aは、底部を塞ぐ底部部材18aを有し、底部部材18aの中央にはオリフィス穴19aが形成されている。オリフィス穴19aに先端部が挿入されるようにして取付台12aに制御棒20aが立設されている。制御棒20aは円錐形状をしており、下方に向けて太くなっている。
プランジャ15aが押圧されて下降した後、元の上昇位置に復元するための復元手段として、フランジ16aとばね受け17aの間には、シリンダ14aから突出する方向へプランジャ15aを付勢及び弾性支持する復帰ばね21aが配置されている。
油入緩衝器10aは以上のように構成されており、この油入緩衝器10aの上端部であるばね受け17aの上にエネルギ蓄積型緩衝器11aが立設されて、エレベータ用緩衝装置を構成している。エネルギ蓄積型緩衝器11aは、ゴム体(例えばポリウレタン)を一体に成形されたものであり、全高の80%まで圧縮可能で、この圧縮量がエネルギ蓄積型緩衝器11aのストロークとなる。
次に、動作について説明する。エレベータが正常に運行しているときは、エレベータ用緩衝装置は図1のように、油入緩衝器10a及びエネルギ蓄積型緩衝器11aはそれぞれ伸長された状態にある。エレベータが運行中、何らかの異常が生じ、乗りかご6または釣合いおもり7がエレベータ用緩衝装置に衝突したとする。このとき、乗りかご6または釣合いおもり7は、エネルギ蓄積型緩衝器11aに衝突し、エネルギ蓄積型緩衝器11aは圧縮し衝撃を緩和する。
一方、油入緩衝器10aでは、エネルギ蓄積型緩衝器11aの圧縮とともに、プランジャ15aは復帰ばね21aの弾性力に抗して押し下げられ、シリンダ14a内の作動油13aがプランジャ15aの底部部材18aに押圧されて、オリフィス穴19aからプランジャ15a内に噴出流入する。このとき、制御棒20aが下方に向けて太くなるテーパを有するので、プランジャ15aが下降するのに伴い、オリフィス穴19aの作動油13aの通過する面積は小さくなり、作動油13aの抵抗は順次増大して下降速度を減速し、衝撃を緩和する。
この後、乗りかご6または釣合いおもり7を持ち上げて荷重が除かれると、ゴム体であるエネルギ蓄積型緩衝器11aは、圧縮された状態から元の伸長された高さに復元する。一方、油入緩衝器10aでは、圧縮された復帰ばね21aの反発力により、プランジャ15aは上方に押され元の位置に復帰するとともに、作動油13aがオリフィス穴19aからシリンダ14a内に流入し、元の伸長された状態に復元する。
次に、本実施形態におけるエレベータ用緩衝装置の高さについて説明する。図2は、1個のプランジャ15bで構成された従来の油入緩衝器10bの高さを示すもので、図3は本実施形態のエレベータ用緩衝装置の高さを示すものである。
図2において、取付台12b、作動油13b、シリンダ14b、プランジャ15b、フランジ16b、ばね受け17b、プランジャ15bの底部部材18b、オリフィス穴19b、制御棒20b、復帰ばね21bは、図1の相当部分を示し、乗りかご6または釣合いおもり7と油入緩衝器10bとが衝突したときに金属同士の衝突を避けるために、ばね受け17bの上部に緩衝部材22が設けられている。動作については図1の油入緩衝器10aと同様である。
エレベータ用緩衝装置は、定格速度の1.15倍の速度で乗りかご6または釣合いおもり7が衝突したとき、所定の減速度で安全に減速させるように、所定のストロークとなるように設計されている。今、エレベータ用緩衝装置のストロークをSとする。従来の油入緩衝器10bついては、図2に示すように、緩衝材22がストロークする部分の長さと、底部部材18bの下面から取付台12bの上面までの長さはストロークのSで、緩衝材22のストローク部分の下端からプランジャ15bの底部部材18bの下面までの長さをa、取付台12bの厚さをbとすると、従来の油入緩衝器10bの高さL1は、
L1=2S+a+b
となる。
L1=2S+a+b
となる。
一方、本実施形態のエレベータ用緩衝装置については、図3に示すように、エネルギ蓄積型緩衝器11aのストローク(即ち圧縮量)と油入緩衝器10aのストロークを、それぞれ緩衝装置のストロークSの1/2となるように、エネルギ蓄積型緩衝器11aの形状(例えば長さあるいは径の大きさ)を変えて弾性特性を設定し、油入緩衝器10aのオリフィス穴19aと制御棒17aと隙間を変えて作動油の抵抗を設定する。この場合、図3に示すように、エネルギ蓄積型緩衝器11aのストローク(即ち圧縮量)と、ばね受け17aのストローク(即ち油入緩衝器10aのストローク)はそれぞれS/2で、ばね受け17aのストローク部分の下端からプランジャ15aの底部部材18aの下面までの長さをa、取付台12aの厚さをb、エネルギ蓄積型緩衝器11aの圧縮時の高さをcとすると、エレベータ用緩衝装置の高さL2は
L2=3S/2+a+b+c
となる。ここで、エネルギ蓄積型緩衝器11aは前記したように80%まで圧縮するので、圧縮時の高さcは、
c=S/2/8
となり、小さい値を示す。
L2=3S/2+a+b+c
となる。ここで、エネルギ蓄積型緩衝器11aは前記したように80%まで圧縮するので、圧縮時の高さcは、
c=S/2/8
となり、小さい値を示す。
以上のように、従来の油入緩衝器10bの高さL1と本実施形態のエレベータ用緩衝装置の高さL2との差は、概略S/2(即ちストロークの半分)となり、この分だけ、本実施形態のエレベータ用緩衝装置の高さは低くなる。
上記では、エネルギ蓄積型緩衝器11aのストローク(即ち圧縮量)と油入緩衝器10aのストロークを、同一となる(即ち、それぞれ緩衝装置のストロークSの1/2となる)ようにしたが、エネルギ蓄積型緩衝器11aの形状(例えば長さあるいは径の大きさ)や、油入緩衝器10aのオリフィス穴19aと制御棒17aと隙間を変えることで、それぞれ異なったストロークとしても良く、特に、エネルギ蓄積型緩衝器11aのストローク(即ち圧縮量)を大きくする方が、エレベータ用緩衝装置の高さは低くできる。
以上のように、エネルギ吸収型緩衝器である油入緩衝器10aの上端部に簡略な構造のエネルギ蓄積型緩衝器11aを直列に固定することにより、1個のプランジャ15bで構成された従来の油入緩衝器10bに比べ、装置全体の高さを低くでき小型化とすることができる。これにより、エレベータの定格速度が60m/minを越えるような高速の場合でも、昇降路1のピット深さを深くしなくてもよくなり、建築工事が経済的となる。
また、緩衝器の1つがエネルギ蓄積型緩衝器11aで構成されるので、装置の構造が簡略化できる。また、従来の油入緩衝器10bでは、乗りかご6または釣合いおもり7と油入緩衝器10bとが衝突したときに金属同士の衝突を避けるために、緩衝部材22が設けられていたが、本実施形態では、ゴム体であるエネルギ蓄積型緩衝器11aに衝突するため、緩衝材22が不要となる。
図4はこの発明を実施するための実施の形態2におけるエレベータ用緩衝装置を示すものである。本実施形態は、実施の形態1に対して、エネルギ蓄積型緩衝器11cを油入緩衝器10cの下部に直列に固定したものであり、図1と同符号のものは相当部分を示す。本実施形態では、乗りかご6または釣合いおもり7と油入緩衝器11cとが衝突したときに金属同士の衝突を避けるために、ばね受け17aの上部に緩衝部材23が設けられている。また、エネルギ蓄積型緩衝器11cの底部には、取付台24が固定されている。動作については、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
このような、構成をとっても、実施の形態1と同様な効果を奏する。但し、実施の形態1に対して、乗りかご6または釣合いおもり7と油入緩衝器11cとが衝突したときに金属同士の衝突を避けるための緩衝材23が必要となる。
図5は、この発明の実施の形態3を示すものである。本実施形態は、実施の形態1に対して、エネルギ蓄積型緩衝器11aのストロークを所定の量(例えば許容ストローク)に規制する制限体25をばね受け17a上に設けたものであり、図1と同符号のものは相当部分を示す。なお、制限体25は円筒状に形成され、エネルギ蓄積型緩衝器11aの外側に挿通するように設けている。
エレベータが運行中、何らかの異常が生じ、乗りかご6または釣合いおもり7がエレベータ用緩衝装置に衝突したとき、エネルギ蓄積型緩衝器11aは圧縮される。エネルギ蓄積型緩衝器11aは全高の80%まで圧縮可能で、この圧縮量が許容ストロークとなり、これ以上に圧縮すると破損する虞がある。エネルギ蓄積型緩衝器11aは、エレベータの速度仕様に対して想定した衝突エネルギに対して、許容ストローク以下となるように形状(例えば長さあるいは径の大きさ)を変えて弾性特性を設定しているが、衝突エネルギが想定したものより大きい場合、許容ストロークを超えてしまう。この場合、本実施形態では、制限体25が乗りかご6または釣合いおもり7と干渉し、エネルギ蓄積型緩衝器11aは許容ストローク以上に圧縮しない。その他の動作については、実施の形態1と同様である。
以上のように、衝突エネルギが大きい場合においても、制限体25でストロークを規制しているので、エネルギ蓄積型緩衝器11aは許容ストローク以上に圧縮することなく、破損することがない。また、エレベータの速度仕様に対して想定した衝突エネルギに対して、エネルギ蓄積型緩衝器11aは許容ストローク以下となるように形状(例えば長さあるいは径の大きさ)を変えて弾性特性を設定する必要があるが、あらゆる速度仕様に対して、弾性特性を設定することは多種多様となり、実質上、困難である。このような場合においても、本実施形態では、制限体25を設けることで、エネルギ蓄積型緩衝器11aのストロークを容易に設定できる。
なお、本実施形態では、制限体25を円筒状に形成したが、これに限ることはなく、矩形状、円柱状などどんな形状でも良く、また、これらを複数に設けても良い。さらに、制限体25をエネルギ蓄積型緩衝器11aの外側に挿通するように設けたが、エネルギ蓄積型緩衝器11aの内部に空洞部を形成し、この内部に設けても良い。
図6は、この発明の実施の形態4を示すものである。本実施形態は、実施の形態1に対して、エネルギ蓄積型緩衝器11aと油入緩衝器10aとを分割可能な構造としたものである。図6において、エネルギ蓄積型緩衝器11aの下面に取付板26を固着し、取付板26はばね受け17aにボルト27で固定されている。その他、図1と同符号のものは相当部分を示す。また、動作についても実施の形態1と同様である。
エネルギ蓄積型緩衝器11aが、例えばポリウレタンのようなゴム体である場合、一般的にゴムは経年的に弾性特性が変化するため、定期的な交換が必要となる。このような場合において、本実施形態では、分割可能な構造としたので、油入緩衝器毎交換する必要がなく、エネルギ蓄積型緩衝器11aのみを交換でき、交換費用が経済的となる。
なお、前記の実施の形態1から4は、エネルギ蓄積型緩衝器を、圧縮量が全高の80%のゴム体で構成したが、これに制限することはなく、圧縮量が全高の80%以上あるいは80%以下でも良い。また、ゴム体を円筒状のコイルばねあるいは円錐状のコイルばねで構成しても良い。特に円錐状のコイルばねは、円筒状のコイルばねよりも圧縮時の高さを低くできる。
以上のように、この発明にかかるエレベータ用緩衝装置は、乗りかご6あるいは釣合いおもり7が最下階を行き過ぎて下降したとき、衝撃を緩和し安全に停止させる装置において用いられるのに適している。
Claims (5)
- 昇降路の底部で、かつ、乗りかごまたは釣合いおもりの下に設置され、乗りかごまたは釣合いおもりが衝突した場合の衝撃を緩和するエレベータ用緩衝装置において、エネルギ吸収型緩衝器と、このエネルギ吸収型緩衝器と直列に固定されたエネルギ蓄積型緩衝器とを備えたことを特徴とするエレベータ用緩衝装置。
- 前記エネルギ吸収型緩衝器の上部に、前記エネルギ蓄積型緩衝器を直列に設置したことを特徴とする請求項1記載のエレベータ用緩衝装置。
- 前記エネルギ蓄積型緩衝器に、このエネルギ蓄積型緩衝器のストローク量を規制する制限体を配設したことを特徴とする請求項1または請求項2記載のエレベータ用緩衝装置。
- 前記エネルギ蓄積型緩衝器と前記エネルギ吸収型緩衝器とを分割可能な構造としたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のエレベータ用緩衝装置。
- 前記エネルギ蓄積型緩衝器は、ゴム体で構成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のエレベータ用緩衝装置。
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