JP6153130B2 - エレベータ用緩衝器およびその制御方法 - Google Patents

エレベータ用緩衝器およびその制御方法 Download PDF

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この発明は、エレベータのかごや釣合錘の昇降路底部への衝突を防ぐために、昇降路底部に設置されるエレベータ用緩衝器等に関する。
エレベータ用緩衝器は、エレベータの定格速度毎に緩衝ストロークが規定されており、この緩衝ストロークの中でかごや釣合錘を安全に停止するための減速性能を確保する必要がある。例えば下記特許文献1に記載の従来技術では、プランジャとシリンダの側面に複数のオリフィス孔を設け、動作したプランジャによって開口しているオリフィス孔の数を減らすことで、必要な減速性能を確保している。
特開2005−98424号公報
しかしながら、上記従来技術のものでは、緩衝ストローク毎にオリフィス孔の異なる配置が必要であるため、部品の共通化を図ることができずに、コストがかさむ等の課題があった。
この発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、必要な減速性能を損なうことなく複数の定格速度に対応可能なエレベータ用緩衝器等を得ることを目的とする。
この発明は、エレベータ用緩衝器において、作動油が満たされた油室を有するベースシリンダと、前記ベースシリンダの油室と順次連通した油室を有し前記ベースシリンダから入れ子状態で順次連結され、前記ベースシリンダまたは隣接するプランジャに対し前記作動油に従って順次スライド可能な少なくとも1つのプランジャからなる、無負荷時に伸び負荷印加時に縮むプランジャ部と、前記ベースシリンダの油室に接続されて前記プランジャ部を常に伸びた状態に復帰させるように力を発生する復帰機構部と、前記復帰機構部が発生する力を調整するための復帰力調整部と、を備え、前記ベースシリンダにはオリフィス孔が設けられ、前記プランジャ部の1つのプランジャには、制御棒が強固に固定され、前記プランジャ部の収縮時に減速性能を確保するための前記制御棒が前記ベースシリンダに設けられた前記オリフィス孔に挿入される、ことを特徴とするエレベータ用緩衝器等にある。
この発明では、必要な減速性能を損なうことなく複数の定格速度に対応可能なエレベータ用緩衝器の標準設計が可能となり、部品の共通化が可能となる。
この発明によるエレベータ用緩衝器を備えたエレベータ昇降路内の構成の一例を示す面である。 この発明の実施の形態1における緩衝器の縦断面図である。 この発明の実施の形態2における緩衝器の縦断面図である。 この発明の実施の形態3における緩衝器の縦断面図である。 この発明の実施の形態4における緩衝器の縦断面図である。 この発明の実施の形態5における緩衝器の縦断面図である。 この発明の実施の形態6における緩衝器の縦断面図である。 この発明の実施の形態7における緩衝器の縦断面図である。 この発明の実施の形態8における緩衝器の縦断面図である。 この発明の実施の形態9における緩衝器の縦断面図である。
この発明は総じて、エレベータ用緩衝器のベースシリンダに対してスライド可能なプランジャ部内の作動油によって緩衝ストロークが確保される構造をとり、復帰力調整部によりプランジャ部内の作動油の油量を調整する。また、プランジャ部の最大収縮時にプランジャ部に設けられた減速性能を確保するための制御棒がベースシリンダに設けられたオリフィス孔に挿入されるようにする。
以下、この発明によるエレベータ用緩衝器等を各実施の形態に従って図面を用いて説明する。なお、各実施の形態において、同一もしくは相当部分は同一符号で示し、重複する説明は省略する。
実施の形態1.
図1はこの発明によるエレベータ用緩衝器を備えたエレベータ昇降路内の構成の一例を示す図面である。図1において、10はビル等においてエレベータが昇降する昇降路である。20は乗客や荷物を運搬するかご、30は釣合錘、40はトラクションロープ、50はモータやブレーキを含む巻上機である。かご20と釣合錘30がトラクションロープ40によって巻上機50を介して連結される、巻上機50によって駆動あるいは制動されるつるべ式の構造をとる。21,31はかご20,釣合錘30のそれぞれの下部に設けられた衝突部材である。100が昇降路10の底部に設置される緩衝器である。万が一かご20あるいは釣合錘30が最下位置を通過し、昇降路10の底部に衝突しそうになったときに、緩衝器100によって昇降路10の底部への衝突を防ぎ、その衝撃を緩和する。
図2にこの発明の実施の形態1における緩衝器の縦断面図を示す。緩衝器100は、昇降路10の最下部のピット部に固定されたベースシリンダ150と、ベースシリンダ150から順次連結された複数(この例では3つ)のプランジャ110,120,130を有している。これらのプランジャを上から第1プランジャ、第2プランジャ、第3プランジャと呼ぶ。ここで第1プランジャに110、第2プランジャに120、第3プランジャに130と番号を設定する。
ベースシリンダ150は、アンカボルト等(図示省略)によって昇降路10の底部に固定、立設される。第1プランジャ110は、頂部にはかご20や釣合錘30と衝突する当り面111を有し、また底部には鉛直下方向に弾性体などを介さず直接的に、すなわちは強固に固定されたピンロッドを有する。具体的な固定方法としてボルト締結あるいは溶接などが挙げられる。このピンロッドをここでは制御棒と呼び117と番号を設定する。第2プランジャ120は、油室121を有し、緩衝器100が圧縮動作をしたときに第1プランジャ110が油室121内にスライドできるようになっている。第2プランジャ120と第1プランジャ110には、外れ止めのためのストッパ112が備わっている。第3プランジャ130は、油室131を持ち、緩衝器100が圧縮動作をしたときに第2プランジャ120が油室131内にスライドできるようになっている。第3プランジャ130と第2プランジャ120には、外れ止めのためのストッパ122が備わっている。
ベースシリンダ150は、油室151を持ち、緩衝器100が圧縮動作をしたときに第3プランジャ130が油室151内にスライドできるようになっている。ベースシリンダ150と第3プランジャ130には、外れ止めのためのストッパ132が備わっている。また、ベースシリンダ150の外側(外周)には緩衝器100の復帰のための機構として、(外周)復帰機構部シリンダ160が配置される。この復帰機構部シリンダ160の内部には油室161、ピストン162、圧縮ガス室(圧縮ガスを含む)163が備わっている。油室161とベースシリンダ150の油室151は、ベースシリンダ基部152に設けられた通油孔153によって、連結されている。
圧縮ガス室163にはガス(例えば窒素ガス)が高圧で封入されており、常にピストン162を下方向に押し下げる力を発生させている。第2プランジャ120の油室121、第3プランジャの油室131、ベースシリンダ150の油室151、復帰機構部シリンダ160の油室161は常に作動油が満たされている。また、復帰機構部シリンダ160には圧縮ガス室163の圧力を調整するための圧力調整弁164が備わっている。例えば圧力調整弁164に圧縮ガス圧力調整装置(図示省略)を接続し、圧力調整弁164を介して圧縮ガス室163の圧力を増せば、各プランジャ110,120,130が上に持ち上がり、圧力を下げれば、各プランジャを下に下げることが可能である。すなわち、圧力の調整によって各プランジャの位置を調整可能となっている。なお、各プランジャの位置の確認を容易にするため、各プランジャ側面にメジャーやマーキングが施されていることが望ましい。また、第1プランジャ110、第2プランジャ120、第3プランジャ130、ベースシリンダ150は作動油の油圧が均一にかかるように円筒形であることが好ましい。
なお、第1プランジャ110、第2プランジャ120、第3プランジャ130が、ベースシリンダ150の油室151と順次連通した油室121,131を有しベースシリンダ150から入れ子状態で順次連結され、ベースシリンダ150または隣接するプランジャに対し作動油に従って順次スライド可能な少なくとも1つのプランジャからなる、無負荷時に伸び負荷印加時に縮むプランジャ部を構成する。復帰機構部シリンダ160がベースシリンダ150の油室151に接続されてプランジャ部を常に伸びた状態に復帰させるように力を発生する復帰機構部(ベースシリンダ外周に設けられているので特に外周復帰機構部シリンダ)を構成する。圧力調整弁164が、復帰機構部が発生する力を調整するための復帰力調整部を構成する。また、圧縮ガス室(圧縮ガスを含む)163、圧力調整弁164が油室161内への作動油の導入により摺動するピストン162をプランジャ部を延びた状態にさせる方向に押圧する押圧手段を構成する。
また、各プランジャ110,120,130下端(プランジャ110の場合は制御棒117が設けられた底板)には外周に延びるストッパ112,122,132が設けられ、各プランジャ120,130およびベースシリンダ150の上端には内周に延びるストッパ112,122,132が設けられている。
次に緩衝器100の動作について説明する。平常時(無負荷時)、各油室121,131,151に満たされた作動油は復帰機構部シリンダ160のピストン162によって圧力を掛けられることにより、各プランジャを圧力調整弁164によって調整された位置にまで押し上げている。これにより緩衝器100の姿勢が維持されている。圧縮動作時(負荷印加時)、すなわちかご20の衝突部材21あるいは釣合錘30の衝突部材31によって押し下げられた場合、第1プランジャ110が第2プランジャ120の油室121内にスライドすることによって、油室121内の作動油が第3プランジャ130の油室131に移動する。さらに第2プランジャ120が第3プランジャ130の油室131内にスライドすることによって、油室131内の作動油がベースシリンダ150の油室151に移動する。さらに第3プランジャ130がベースシリンダ150の油室151にスライドすることによって、油室151内の作動油が通油孔153を通って復帰機構部シリンダ160の油室161に移動する。
油室161に移動した作動油は、ピストン162を押し上げ、油室161内に留まる。すなわち、各プランジャおよびベースシリンダの油室に貯められていた作動油が緩衝器100の圧縮動作によって復帰機構部シリンダ160の油室161に移動することになる。また、第1プランジャ110がベースシリンダ150の油室151に収まると、第1プランジャ110に設けた制御棒117が通油孔153に挿入され、通油孔153の面積が小さく絞られるため、オリフィス効果が発生し、第1プランジャ110の下降に対する強い制動力が発生する。すなわち通油孔153は、オリフィス孔と見なすことができる。制御棒117は先端部から根本に向かって断面積が増える形状をとることから、第1プランジャ110が下降するに従って通油孔153の面積が徐々に小さく絞られ、オリフィス効果が増し、強い制動力が発生するようになっている。
次に、緩衝器100が圧縮動作をした後、緩衝器100に乗った状態のかご20あるいは釣合錘30が上方に引き上げられたときの緩衝器100の動作を説明する。緩衝器100に乗った状態のかご20あるいは釣合錘30が上方に引き上げられ、緩衝器100への負担荷重が取り除かれると、復帰機構部シリンダ160にあるピストン162によって油室161から作動油が押し出される。押し出された作動油は通油孔153を通過し、ベースシリンダ150の油室151に流入する。ベースシリンダ150の油室151の圧力が高まると、作動油が徐々に各プランジャを初期の位置まで押し上げ、平常時の状態に復帰することができる。
以上により、圧縮ガス室163の圧力調整により様々な定格速度のエレベータに適用可能なプランジャ位置調整が可能となり、緩衝器100の減速性能に大きく影響する制御棒の効果が圧縮動作の最後に現れることにより、異なる定格速度のエレベータに適用された場合においても、かご20あるいは釣合錘30が安全に停止できるようになっている。
なお、本実施の形態では復帰機構部シリンダ160における復帰力、すなわちピストン162をプランジャ部を延びた状態にさせる方向に押圧する押圧手段を圧縮ガスとしたが、圧縮ばね、あるいは錘(共に図示省略、以下同様)によってピストン162を押し下げる構成としても各プランジャを最上部にまで復帰させることが可能である。
実施の形態2.
図3にこの発明の実施の形態2における緩衝器の縦断面図を示す。実施の形態1と同様に、第2プランジャ120と第1プランジャ110には外れ止めのためのストッパ112が、第3プランジャ130と第2プランジャ120には外れ止めのためのストッパ122が、ベースシリンダ150と第3プランジャ130には外れ止めのためのストッパ132が備わっている。更に本実施の形態ではストッパ112間の空間を埋める第1プランジャースペーサリング118が備わっている。これにより第1プランジャ110の初期位置が低くなり、可動距離が短くなっている。同様にストッパ122間の空間を埋める第2プランジャースペーサリング128が備わっている。これにより第2プランジャ120の初期位置が低くなり、可動距離が短くなっている。さらに、同様にストッパ132間の空間を埋める第3プランジャースペーサリング138が備わっている。これにより第3プランジャ130の初期位置が低くなり、可動距離が短くなっている。スペーサ部材を構成する各スペーサリング118,128,138の厚みは、各プランジャの必要な動作距離を確保できるように決めたれている。また、各スペーサリング118,128,138の厚み(大きさ)は、制限されたプランジャ部の可動範囲が、緩衝器100が適用されるエレベータの速度によって決まる最小の可動距離となるように決めることができる。
以上により、圧縮ガス室163の圧力調整により様々な定格速度のエレベータに適用可能とするプランジャ位置の微調整が不要となる。
なお、本実施の形態では復帰機構部シリンダ160における復帰力を圧縮ガスとしたが、圧縮ばね、あるいは錘によってピストン162を押し下げる方法としても各プランジャを可動可能な最上部にまで復帰させることが可能である。
実施の形態3.
図4にこの発明の実施の形態3における緩衝器の縦断面図を示す。本実施の形態における緩衝器100は、実施の形態1で示した緩衝器に対し、復帰機構部シリンダをベースシリンダ150すなわち緩衝器100から離れた位置に配置している点が異なる。この緩衝器100から離れた位置に配置した復帰機構部をベースシリンダ外部に設けられているので特に外部復帰機構部シリンダと呼び、170の番号を付す。また、ベースシリンダ150の155はベースシリンダ基部オリフィス孔(通油孔)、156はベースシリンダ基部油室である。
外部復帰機構部シリンダ170において、171は緩衝器100のベースシリンダ150と通油管175によって連結された油室である。また、172はピストンであり圧縮ガス室173の圧力によって常に下方向の力が作用されている。緩衝器100の圧縮動作によって、各プランジャおよびベースシリンダの油室に貯められていた作動油が、通油管175を通って外部復帰機構部シリンダ170の油室171に移動することになる。緩衝器100が圧縮されている最中は、油室171に流入した作動油によってピストン172は押し上げられている。しかし、緩衝器100への負担荷重が除かれると、圧縮ガス室173の圧力によってピストン172が押し下げられ、作動油が緩衝器100に流入し、緩衝器100は平常時の姿勢に復帰する。また、外部復帰機構部シリンダ170には圧縮ガス室173の圧力を調整するための圧力調整弁174が備わっている。圧力調整弁174を介して圧縮ガス室173の圧力を増せば、各プランジャが上に持ち上がり、圧力を下げれば、各プランジャを下に下げることが可能である。すわなち、圧力の調整によって各プランジャの位置を調整可能となっている。
なお、圧力調整弁174が復帰力調整部、圧縮ガス室(圧縮ガスを含む)173、圧力調整弁174が押圧手段を構成する。
また、本実施の形態では外部復帰機構部シリンダ170における復帰力を圧縮ガスとしたが、圧縮ばね、あるいは錘によってピストン172を押し下げる方法としても各プランジャを最上部にまで復帰させることが可能である。また、外部復帰機構部シリンダ170はアキュムレータによって実現されることも可能である。この場合はアキュムレータの圧力設定によってプランジャ位置の調整が可能である。
また、外部復帰機構部シリンダ170は複数設置することも可能である。これにより、個々の外部復帰機構部シリンダの小型化が可能となり、昇降路底部の設計自由度が増し、昇降路底部のスペースの有効活用が可能となる。
実施の形態4.
図5にこの発明の実施の形態4における緩衝器の縦断面図を示す。本実施の形態における緩衝器100は実施の形態2と3の特徴を組み合わせたものである。第2プランジャ120と第1プランジャ110には外れ止めのためのストッパ112が、第3プランジャ130と第2プランジャ120には外れ止めのためのストッパ122が、ベースシリンダ150と第3プランジャ130には外れ止めのためのストッパ132が備わっている。更に本実施の形態ではストッパ112間の空間を埋める第1プランジャースペーサリング118が備わっている。これにより第1プランジャ110の初期位置が低くなり、可動距離が短くなっている。同様にストッパ122間の空間を埋める第2プランジャースペーサリング128が備わっている。これにより第2プランジャ120の初期位置が低くなり、可動距離が短くなっている。さらに、同様にストッパ132間の空間を埋める第3プランジャースペーサリング138が備わっている。これにより第3プランジャ130の初期位置が低くなり、可動距離が短くなっている。各スペーサリング118,128,138の厚みは、各プランジャの必要な動作距離を確保できるように決めたれている。
以上により、圧縮ガス室173の圧力調整により様々な定格速度のエレベータに適用可能とするプランジャ位置の微調整が不要となる。
なお、本実施の形態でも外部復帰機構部シリンダ170における復帰力を圧縮ガスとしたが、圧縮ばね、あるいは錘によってピストン172を押し下げる方法としても各プランジャを可動可能な最上部にまで復帰させることが可能である。
以下の実施の形態5〜8は実施の形態1〜4にそれぞれ対応し、各プランジャが下端に設けられた外周にストッパを有する底板、および底板より上に設けられたプランジャ通油孔を有する点で異なる。
実施の形態5.
図6にこの発明の実施の形態5における緩衝器の縦断面図を示す。この緩衝器100も、昇降路のピット部に固定されたベースシリンダ150と、ベースシリンダ150から順次連結された複数(この例では3つ)のプランジャを有している。これらのプランジャを上から第1プランジャ110、第2プランジャ120、第3プランジャ130と呼ぶ。
ベースシリンダ150は、アンカボルト等によって昇降路10の底部に固定、立設される。第1プランジャ110は、頂部にはかご20や釣合錘30と衝突する当り面111を有する。第2プランジャ120は、油室121を有し、緩衝器100が圧縮動作をしたときに第1プランジャ110が油室121内にスライドできるようになっている。第3プランジャ130は、油室131を持ち、緩衝器100が圧縮動作をしたときに第2プランジャ120が油室131内にスライドできるようになっている。ベースシリンダ150は、油室151を有し、緩衝器100が圧縮動作をしたときに第3プランジャ130が油室151内にスライドできるようになっている。
第1プランジャ110の外周にストッパ112を備えた底板(以下符号122を共有、他も同様)は第2プランジャ120の油室121内においてピストンとしての役割を果たす。第2プランジャ120の外周にストッパ122を備えた底板は第3プランジャ130の油室131内においてピストンとしての役割を果たす。第3プランジャ130の外周にストッパ132を備えた底板はベースシリンダ150の油室151内においてピストンとしての役割を果たす。
また、第3プランジャ130の油室131が第2プランジャ120の底板(122)によって仕切られた(スライド方向と直交する方向に沿って仕切られた)ことによってできる上部の油室を第3プランジャ上部油室と呼び126と番号を設定する。第3プランジャ上部油室126と第2プランジャ油室121は第2プランジャ通油孔125によって連通されている。第3プランジャ130の底板(132)はベースシリンダ150の油室151内においてピストンとしての役割を果たす。また、ベースシリンダ150の油室151が第3プランジャ130の底板(132)によって仕切られたことによってできる上部の油室をベースシリンダ上部油室と呼び番号を136と設定する。ベースシリンダ上部油室136と第3プランジャ油室131は第3プランジャ通油孔135によって連通されている。さらに第3プランジャ130の底板(132)には鉛直下方向に弾性体などを介さず直接的に、すなわちは強固に固定された制御棒(ピンロッド)137が設けられている。具体的な固定方法としてボルト締結あるいは溶接などが挙げられる。
また、ベースシリンダ150の外側(外周)には緩衝器100の復帰のための機構として、(外周)復帰機構部シリンダ160が配置される。この復帰機構部シリンダ160の内部には油室161、ピストン162、圧縮ガス室(圧縮ガスを含む)163が備わっている。油室161とベースシリンダ150の油室151は、ベースシリンダ基部152に設けられた通油孔(オリフィス孔)153によって連結されている。圧縮ガス室163にはガス(例えば窒素ガス)が高圧で封入されており、常にピストン162を下方向に押し下げる力を発生させている。第2プランジャ120の油室121、第3プランジャ上部油室126、第3プランジャの油室131、ベースシリンダ上部油室136、ベースシリンダ150の油室151、復帰機構部シリンダ160の油室161は常に作動油が満たされている。また、復帰機構部シリンダ160には圧縮ガス室163の圧力を調整するための圧力調整弁164が備わっている。圧力調整弁164を介して圧縮ガス室163の圧力を増せば、各プランジャが上に持ち上がり、圧力を下げれば、各プランジャを下に下げることが可能である。すわなち、圧力の調整によって各プランジャの位置を調整可能となっている。
なお、各プランジャの位置の確認を容易にするため、各プランジャ側面にメジャーやマーキングが施されていることが望ましい。また、第1プランジャ110、第2プランジャ120、第3プランジャ130、ベースシリンダ150は作動油の油圧が均一にかかるように円筒形であることが好ましい。また、第2プランジャ通油孔125、第3プランジャ通油孔135の有効面積を通油孔153よりも大きくとることで、第3プランジャ130が最後に圧縮動作をし、制御棒137の効果がかご20あるいは釣合錘30の停止間際に現れるようにする。
また、第2プランジャ油室121と第3プランジャ上部油室126の水平断面の面積を統一(同じに)し、第3プランジャ油室131とベースシリンダ上部油室136の水平断面の面積を統一(同じに)し、さらに第1プランジャ110の第2プランジャ120に対するスライド距離と、第2プランジャ120の第3プランジャ130に対するスライド距離と、第3プランジャ130のベースシリンダ150に対するスライド距離を統一(同じに)するのが望ましい。これにより実施の形態5に示すエレベータ用緩衝器の全高を低く抑えることができ、昇降路底部への据付が容易になる。
また、図6には示さないが、第2プランジャ油室121の底面(内部の底面すなわち底板の上面:以下同様)と、第3プランジャ油室131の底面にゴム材などの緩衝材を設置するのが望ましい。これにより各プランジャ同士が衝突するときに発生する衝撃を低く抑えることができ、関連する各機器への衝撃負荷を軽減できる。
次に緩衝器100の動作について説明する。平常時、復帰機構部シリンダ160のピストン162によって圧力を掛けられることにより、復帰機構部シリンダ160の油室161の作動油はベースシリンダ150の油室151に押し出されている。さらに復帰機構部のピストン162によってベースシリンダ150の油室151内の作動油は圧力を受けており、この力によって第3プランジャ130を上方に押し上げている。この状態ではベースシリンダ上部油室136の体積が確保されないため、ベースシリンダ上部油室136内の作動油は第3プランジャ130の油室131に押し出され、これにより第2プランジャ120は上方に押し上げられている。この状態では第3プランジャ上部油室126の体積が確保されないため、第3プランジャ上部油室126内の作動油は第2プランジャ120の油室121に押し出され、これにより第1プランジャ110は上方に押し上げられる。以上により緩衝器100の姿勢が維持されている。
圧縮動作時、すなわちかご20の衝突部材21あるいは釣合錘30の衝突部材31によって押し下げられた場合、第1プランジャ110が第2プランジャ120の油室121内にスライドすることによって、油室121内の作動油が第3プランジャ上部油室126に移動する。これにともない第3プランジャ上部油室126の体積が拡大し、第2プランジャ120が第3プランジャ130の油室131内にスライドする。これによって、油室131内の作動油がベースシリンダ上部油室136に移動する。これにともないベースシリンダ上部油室136の体積が拡大し、第3プランジャ130がベースシリンダ150の油室151内にスライドする。これによって、油室151内の作動油が通油孔153を通って復帰機構部シリンダ160の油室161に移動する。油室161に移動した作動油は、ピストン162を押し上げ、油室161内に留まる。また、第3プランジャ130がベースシリンダ150の油室151に収まると、第3プランジャ130に設けた制御棒137が通油孔153に挿入され、通油孔153の面積が小さく絞られるため、オリフィス効果が発生し、第1プランジャ110の下降に対する強い制動力が発生する。すなわち通油孔153は、オリフィス孔と見なすことができる。制御棒137は先端部から根本に向かって断面積が増える形状をとることから、第3プランジャ130が下降するに従って通油孔153の面積が徐々に小さく絞られ、オリフィス効果が増し、強い制動力が発生しようになっている。
次に、緩衝器100が圧縮動作をした後、緩衝器100に乗った状態のかご20あるいは釣合錘30が上方に引き上げられたときの緩衝器100の動作を説明する。緩衝器100に乗った状態のかご20あるいは釣合錘30が上方に引き上げられ、緩衝器100への負担荷重が取り除かれると、復帰機構部シリンダ160にあるピストン162によって作動油が油室161から押し出される。押し出された作動油は通油孔153を通過し、ベースシリンダ150の油室151に流入する。ベースシリンダ150の油室151の圧力が高まると、第3プランジャ130が押し上げられる。第3プランジャ130が押し上げられるとベースシリンダ上部油室136内の作動油が第3プランジャの油室131に流入する。第3プランジャの油室131の圧力が高まると、第2プランジャ120が押し上げられる。第2プランジャ120が押し上げられると第3プランジャ上部油室126内の作動油が第2プランジャの油室121に流入する。第2プランジャの油室121の圧力が高まると、第1プランジャ110が押し上げられる。以上の動作によって、緩衝器100は初期の位置にまで押し上げられ、平常時の状態に復帰することができる。
以上により、圧縮ガス室163の圧力調整により様々な定格速度のエレベータに適用可能なプランジャ位置調整が可能となり、緩衝器100の減速性能に大きく影響する制御棒の効果が圧縮動作の最後に現れることにより、異なる定格速度のエレベータに適用された場合においても、かご20あるいは釣合錘30が安全に停止できるようになっている。
なお、本実施の形態では復帰機構部シリンダ160における復帰力を圧縮ガスとしたが、圧縮ばね、あるいは錘によってピストン162を押し下げる方法としても各プランジャを最上部にまで復帰させることが可能である。
実施の形態6.
図7にこの発明の実施の形態6における緩衝器の縦断面図を示す。本実施の形態における緩衝器100は実施の形態5と2の特徴を組み合わせたものである。第2プランジャ120と第1プランジャ110には外れ止めのためのストッパ112が、第3プランジャ130と第2プランジャ120には外れ止めのためのストッパ122が、ベースシリンダ150と第3プランジャ130には外れ止めのためのストッパ132が備わっている。更に本実施の形態ではストッパ112間の空間を埋める第1プランジャースペーサリング118が備わっている。これにより第1プランジャ110の初期位置が低くなり、可動距離が短くなっている。同様にストッパ122間の空間を埋める第2プランジャースペーサリング128が備わっている。これにより第2プランジャ120の初期位置が低くなり、可動距離が短くなっている。さらに、同様にストッパ132間の空間を埋める第3プランジャースペーサリング138が備わっている。これにより第3プランジャ130の初期位置が低くなり、可動距離が短くなっている。各スペーサリング118,128,138の厚みは、各プランジャの必要な動作距離を確保できるように決めたれている。また、各スペーサリング118,128,138の厚み(大きさ)は、制限されたプランジャ部の可動範囲が、緩衝器100が適用されるエレベータの速度によって決まる最小の可動距離となるように決めることができる。
以上により、圧縮ガス室163の圧力調整により様々な定格速度のエレベータに適用可能とするプランジャ位置の微調整が不要となる。
なお、本実施の形態では復帰機構部シリンダ160における復帰力を圧縮ガスとしたが、圧縮ばね、あるいは錘によってピストン162を押し下げる方法としても各プランジャを可動可能な最上部にまで復帰させることが可能である。
実施の形態7.
図8にこの発明の実施の形態7における緩衝器の縦断面図を示す。本実施の形態における緩衝器100は、実施の形態5で示した緩衝器に対し、復帰機構部シリンダをベースシリンダ150すなわち緩衝器100から離れた位置に配置している点が異なる。この緩衝器100から離れた位置に配置した復帰機構部をベースシリンダ外部に設けられているので特に外部復帰機構部シリンダと呼び、170の番号を付す。また、ベースシリンダ150の155はベースシリンダ基部オリフィス孔(通油孔)、156はベースシリンダ基部油室である。
外部復帰機構部シリンダ170において、171は緩衝器100のベースシリンダ150と通油管175によって連結された油室である。また、172はピストンであり圧縮ガス室173の圧力によって常に下方向の力が作用されている。緩衝器100の圧縮動作によって、各プランジャおよびベースシリンダの油室に貯められていた作動油が、通油管175を通って外部復帰機構部シリンダ170の油室171に移動することになる。緩衝器100が圧縮されている最中は、油室171に流入した作動油によってピストン172は押し上げられている。しかし、緩衝器100への負担荷重が除かれると、圧縮ガス室173の圧力によってピストン172が押し下げられ、作動油が緩衝器100に流入し、緩衝器100は平常時の姿勢に復帰する。また、外部復帰機構部シリンダ170には圧縮ガス室173の圧力を調整するための圧力調整弁174が備わっている。圧力調整弁174を介して圧縮ガス室173の圧力を増せば、各プランジャが上に持ち上がり、圧力を下げれば、各プランジャを下に下げることが可能である。すわなち、圧力の調整によって各プランジャの位置を調整可能となっている。
なお、圧力調整弁174が復帰力調整部、圧縮ガス室(圧縮ガスを含む)173、圧力調整弁174が押圧手段を構成する。
なお、本実施の形態では外部復帰機構部シリンダ170における復帰力を圧縮ガスとしたが、圧縮ばね、あるいは錘によってピストン172を押し下げる方法としても各プランジャを最上部にまで復帰させることが可能である。また、外部復帰機構部シリンダ170はアキュムレータによって実現されることも可能である。この場合はアキュムレータの圧力設定によってプランジャ位置の調整が可能である。
また、外部復帰機構部シリンダ170は複数設置することも可能である。これにより、個々の外部復帰機構部シリンダの小型化が可能となり、昇降路底部の設計自由度が増し、昇降路底部のスペースの有効活用が可能となる。
また、第2プランジャ油室121と第3プランジャ上部油室126の水平断面の面積を統一(同じに)し、第3プランジャ油室131とベースシリンダ上部油室136の水平断面の面積を統一(同じに)し、さらに第1プランジャ110の第2プランジャ120に対するスライド距離と、第2プランジャ120の第3プランジャ130に対するスライド距離と、第3プランジャ130のベースシリンダ150に対するスライド距離を統一(同じに)するのが望ましい。これにより実施の形態7に示すエレベータ用緩衝器の全高を低く抑えることができ、昇降路底部への据付が容易になる。
また、図8には示さないが、第2プランジャ油室121の底面と、第3プランジャ油室131の底面にゴム材などの緩衝材を設置するのが望ましい。これにより各プランジャ同士が衝突するときに発生する衝撃を低く抑えることができ、関連する各機器への衝撃負荷を軽減できる。
実施の形態8.
図9にこの発明の実施の形態8における緩衝器の縦断面図を示す。本実施の形態における緩衝器100は実施の形態6と7の特徴を組み合わせたものである。本実施の形態ではストッパ112間の空間を埋める第1プランジャースペーサリング118が備わっている。これにより第1プランジャ110の初期位置が低くなり、可動距離が短くなっている。同様にストッパ122間の空間を埋める第2プランジャースペーサリング128が備わっている。これにより第2プランジャ120の初期位置が低くなり、可動距離が短くなっている。さらに、同様にストッパ132間の空間を埋める第3プランジャースペーサリング138が備わっている。これにより第3プランジャ130の初期位置が低くなり、可動距離が短くなっている。各スペーサリング118,128,138の厚みは、各プランジャの必要な動作距離を確保できるように決めたれている。
以上により、圧縮ガス室173の圧力調整により様々な定格速度のエレベータに適用可能とするプランジャ位置の微調整が不要となる。
なお、本実施の形態では外部復帰機構部シリンダ170における復帰力を圧縮ガスとしたが、圧縮ばね、あるいは錘によってピストン172を押し下げる方法としても各プランジャを可動可能な最上部にまで復帰させることが可能である。
実施の形態9.
図10にこの発明の実施の形態9における緩衝器の縦断面図を示す。緩衝器100は、昇降路10の最下部のピット部に固定されたベースシリンダ150と、ベースシリンダ150に連結されたプランジャ(プランジャ部を構成する)140を有している。プランジャ140はベースシリンダ150に対してスライド可能なように連結されている。なお、図示はしないが、プランジャ140がスライドすることによってベースシリンダ150から外れることがないようにストッパが設けられている。ベースシリンダ150は、アンカボルト等によって昇降路10の底部に固定、立設される。プランジャ140は、頂部がかご20や釣合錘30と衝突する当り面111となる。プランジャ140の内部は油室141となっている。油室141頂部の面には鉛直下方向に弾性体などを介さず直接的に、すなわちは強固に固定されたピンロッドがある。具体的な固定方法としてボルト締結あるいは溶接などが挙げられる。このピンロッドを本実施の形態における制御棒となり、これに147と番号を設定する。ベースシリンダ150は、油室151、オリフィス孔157、ピストン162、圧縮ガス室(圧縮ガスを含む)163を有する。
プランジャ140の油室141とベースシリンダ150の油室151は、オリフィス孔157により連通しており、ともに作動油によって満たされている。圧縮ガス室163にはガス(例えば窒素ガス)が高圧で封入されており、常にピストン162を上方向に押し上げる力を発生させている。制御棒147は、先端部にピストン162を押し下げるための面が備わっており、この面は常にベースシリンダの油室151の中にあるように配置されている。また、ベースシリンダ150には圧縮ガス室163の圧力を調整するための圧力調整弁164が備わっている。圧力調整弁164を介して圧縮ガス室163の圧力を増せば、プランジャ140が上に持ち上がり、圧力を下げれば、プランジャ140を下に下げることが可能である。すわなち、圧力の調整によってプランジャ140の位置を調整可能となっている。なお、各プランジャの位置の確認を容易にするため、プランジャ140側面にメジャーやマーキングが施されていることが望ましい。また、プランジャ140、ベースシリンダ150は作動油の油圧が均一にかかるように円筒形であることが好ましい。
次に本実施の形態における緩衝器100の動作について説明する。平常時、各油室に満たされた作動油は復帰機構部のピストン162によって圧力を掛けられることにより、プランジャ140を圧力調整弁164によって調整された位置にまで押し上げている。これにより緩衝器100の姿勢が維持されている。圧縮動作時、すなわちかご20の衝突部材21あるいは釣合錘30の衝突部材31によって押し下げられた場合、プランジャ140がベースシリンダ150に対してスライドすることによって、油室141内の作動油がベースシリンダ150の油室151に移動する。このとき油室151に移動した作動油および制御棒147の先端部の面は、ピストン162を押し下げることになる。また、制御棒147が先端部から根本に向かって断面積が増える形状をとることから、オリフィス孔157の面積が徐々に小さく絞られるため、オリフィス効果が徐々に増し、プランジャ140の下降に対する強い制動力が発生する。これにより、かご20あるいは釣合錘30が安全に停止できるようになっている。
次に、緩衝器100が圧縮動作をした後、緩衝器100に乗った状態のかご20あるいは釣合錘30が上方に引き上げられたときの緩衝器100の動作を説明する。緩衝器100に乗った状態のかご20あるいは釣合錘30が上方に引き上げられ、緩衝器100への負担荷重が取り除かれると、作動油がピストン162によって油室151から押し出される。押し出された作動油はオリフィス孔157を通過し、プランジャ140の油室141に流入する。プランジャ140の油室141の圧力が高まると、作動油が徐々にプランジャ140を初期の位置まで押し上げ、平常時の状態に復帰することができる。
以上により、圧縮ガス室163の圧力調整により様々な定格速度のエレベータに適用可能なプランジャ位置調整が可能となり、緩衝器の減速性能に大きく影響する制御棒の効果が圧縮動作の最後に現れることにより、異なる定格速度のエレベータに適用された場合においても、かご20あるいは釣合錘30が安全に停止できるようになっている。
なお、この発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、各実施の形態の可能な組み合わせを全て含むことは云うまでもない。
10 昇降路、20 かご、21,31 衝突部材、30 釣合錘、40 トラクションロープ、50 巻上機、100 緩衝器、110,120,130,140 プランジャ(プランジャ部)、111 当り面、112,122,132 ストッパ(底板)、117,147 制御棒(ピンロッド)、118,128,138 プランジャースペーサリング(スペーサ部材)、121,131,141,151,161,171 油室、125,135 プランジャ通油孔、126 プランジャ上部油室、136 ベースシリンダ上部油室、137 制御棒(ピンロッド)、150 ベースシリンダ、152 ベースシリンダ基部、153,157 通油孔(オリフィス孔)、160 復帰機構部シリンダ、162,172 ピストン、163,173 圧縮ガス室、164,174 圧力調整弁、170 外部復帰機構部シリンダ、175 通油管。

Claims (11)

  1. エレベータ用緩衝器において、
    作動油が満たされた油室を有するベースシリンダと、
    前記ベースシリンダの油室と順次連通した油室を有し前記ベースシリンダから入れ子状態で順次連結され、前記ベースシリンダまたは隣接するプランジャに対し前記作動油に従って順次スライド可能な少なくとも1つのプランジャからなる、無負荷時に伸び負荷印加時に縮むプランジャ部と、
    前記ベースシリンダの油室に接続されて前記プランジャ部を常に伸びた状態に復帰させるように力を発生する復帰機構部と、
    前記復帰機構部が発生する力を調整するための復帰力調整部と、
    を備え、
    前記ベースシリンダにはオリフィス孔が設けられ、
    前記プランジャ部の1つのプランジャには、制御棒が強固に固定され、
    前記プランジャ部の収縮時に減速性能を確保するための前記制御棒が前記ベースシリンダに設けられた前記オリフィス孔に挿入される、
    ことを特徴とするエレベータ用緩衝器。
  2. 前記復帰機構部が前記ベースシリンダの外周に設けられた外周復帰機構部シリンダからなり、前記外周復帰機構部シリンダが前記ベースシリンダの油室と連通して前記作動油が導入される油室と、前記油室内への作動油の導入により摺動するピストンと、前記ピストンを前記プランジャ部を延びた状態にさせる方向に押圧する押圧手段と、を有することを特徴とする請求項1に記載のエレベータ用緩衝器。
  3. 前記復帰機構部が前記ベースシリンダと通油管を介して連通された少なくとも1つの外部復帰機構部シリンダからなり、前記各外部復帰機構部シリンダが前記ベースシリンダの油室と連通して前記作動油が導入される油室と、前記油室内への作動油の導入により摺動するピストンと、前記ピストンを前記プランジャ部を伸びた状態にさせる方向に押圧する押圧手段と、を有することを特徴とする請求項1に記載のエレベータ用緩衝器。
  4. 前記復帰機構部が前記ベースシリンダ内に設けられ、前記ベースシリンダの油室内への作動油の導入により摺動するピストンと、前記ピストンを前記プランジャ部を伸びた状態にさせる方向に押圧する押圧手段と、からなることを特徴とする請求項1に記載のエレベータ用緩衝器。
  5. 前記押圧手段が、圧縮ガスを用いたものであり、
    前記復帰力調整部が圧縮ガスの気圧を調整する圧力調整弁からなることを特徴とする請求項2から4までのいずれか1項に記載のエレベータ用緩衝器。
  6. 前記プランジャ部の各プランジャの伸びる方向への可動範囲を制限するプランジャ間お
    よびプランジャとベースシリンダ間に設けられるスペーサ部材を備え、
    前記各スペーサ部材の大きさが、制限された前記プランジャ部の可動範囲が、緩衝器が
    適用されるエレベータの速度によって決まる最小の可動距離となるように決められている
    ことを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載のエレベータ用緩衝器。
  7. 前記プランジャ部において、プランジャの油室間およびプランジャの油室と前記ベースシリンダの油室間が直接連通していることを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載のエレベータ用緩衝器。
  8. 前記プランジャ部のプランジャが前記ベースシリンダ側端にベースシリンダ側のプランジャまたは前記ベースシリンダの油室をスライド方向と直交する方向に沿って仕切る底板を有し、プランジャの油室と、前記底板のプランジャ外周のストッパで仕切られたベースシリンダ側のプランジャのプランジャ上部油室との間または前記底板のプランジャ外周のストッパで仕切られた前記ベースシリンダのベースシリンダ上部油室との間が通油孔で連通していることを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載のエレベータ用緩衝器。
  9. 前記プランジャの油室と、前記通油孔によって連通する前記ベースシリンダ側のプランジャの前記プランジャ上部油室または前記ベースシリンダの前記ベースシリンダ上部油室の水平断面の面積を等しくし、前記プランジャの前記ベースシリンダまたは隣接するプランジャに対してスライドする距離を等しくすることを特徴とする請求項8に記載のエレベータ用緩衝器。
  10. 前記底板の上面において隣接する前記プランジャ部側のプランジャと接触する位置に緩衝材を設置することを特徴とする請求項8または9に記載のエレベータ用緩衝器。
  11. エレベータ用緩衝器のベースシリンダ内および前記ベースシリンダに対してスライド可能でかつベースシリンダと連通するプランジャ部内の作動油によって緩衝ストロークが確保される構造をとり、復帰力調整部により前記ベースシリンダおよびプランジャ部内の作動油の油量を調整し、
    前記プランジャ部の収縮時に前記プランジャ部に設けられた減速性能を確保するための制御棒を前記ベースシリンダに設けられたオリフィス孔に挿入させる、
    ことを特徴とするエレベータ用緩衝器の制御方法。
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