JPWO2006030547A1 - 測定誤差の補正方法及び電子部品特性測定装置 - Google Patents

測定誤差の補正方法及び電子部品特性測定装置 Download PDF

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Abstract

測定器の校正を行うことなく電気特性を測定することができる、測定誤差の補正方法及び電子部品特性測定装置を提供する。測定誤差の補正方法は、第1の測定系と第2の測定系において、対応する少なくとも2つのポートの少なくとも一方について、3種類の補正データ取得用試料をそれぞれ測定する第1のステップ(S10,S14)と、ポート間を接続する補正データ取得用スルーデバイスをそれぞれ測定する第2のステップ(S12,S16)と、対応するポートの測定値を関連付ける数式を決定する第3のステップ(S18)と、任意の電子部品を第1の測定系において測定する第4のステップ(S20)と、第3のステップで決定した数式を用いて、当該電子部品を第2の測定系において測定したならば得られるであろう電子部品の電気特性の推定値を算出する第5のステップ(S22)とを備える。

Description

本発明は、測定誤差の補正方法及び電子部品特性測定装置に関し、詳しくは、電子部品の電気特性を、試験治具に実装した状態で測定した結果から、その電子部品を基準治具に実装して測定したならば得られるであろう電気特性の推定値を算出する、測定誤差の補正方法及び電子部品特性測定装置に関する。
従来、表面実装型電子部品などの同軸コネクタを有しない電子部品は、同軸コネクタを有する治具に実装し、治具と測定装置の間を同軸ケーブルを介して接続して、電気特性が測定されることがある。このような測定においては、個々の治具の特性のばらつきや、個々の同軸ケーブル及び測定装置の特性のばらつきが、測定誤差の原因となる。
同軸ケーブル及び測定装置については、基準特性を有する標準器を同軸ケーブルを介して測定装置に接続して測定することにより、標準器を接続した同軸ケーブル先端よりも測定装置側の誤差を同定することができる。
しかし、治具については、電子部品を実装する端子と同軸ケーブルに接続する同軸コネクタとの間の電気特性の誤差を精度よく同定することができない。また、治具間の特性が一致するように調整することは容易ではない。特に広い帯域幅で、治具間の特性を一致するように治具を調整することは、極めて困難である。
そこで、補正データ取得用試料を複数の治具に実装して測定し、治具間における測定値のばらつきから、ある治具(これを、「基準治具」と言う。)と他の治具(これを、「試験治具」と言う。)との間の相対的な誤差を補正する数式を予め導出しておき、この数式を用いて、任意の電子部品を試験治具に実装した状態で測定した結果から、その電子部品を基準治具に実装して測定したならば得られるであろう電気特性の推定値を算出することが提案されている。例えば、基準治具はユーザに対して電気特性を保証するために用い、試験治具は電子部品の製造工程における良品選別のための測定に用いる。具体的には、試験治具誤差を除去する散乱行列と基準治具誤差の散乱行列を合成した散乱行列(これを、「相対補正アダプタ」という。)を各ポートごとに導出する。その相対補正アダプタを、試験治具測定値の散乱行列に対し合成することで基準治具測定値を推定する。相対補正アダプタは、各ポートごとに基準治具、試験治具の両方で少なくとも3つの1ポート標準試料を測定し、この測定結果から計算できる(例えば、非特許文献1、2参照)。
また、特許文献1には、基準治具(ユーザー保証状態等)の測定値を、試験治具(量産工程用等)の測定結果から数学的に推定する方法(解析式相対補正法)が開示されている。具体的には、基準治具と試験治具において同じ試料を測定していることを利用し、基準治具における測定値と試料真値の関係式、及び試験治具における測定値と試料真値の関係式から試料真値の値を取り除くことにより、基準治具における測定値と試験治具における関係式を導出している。そして、その関係式を使い、試験治具測定値から基準治具測定値を推定する。関係式の未知数は、標準試料を基準治具、及び試験治具において測定した値から導出する。標準試料の数は関係式の未知数の数によって決定される。
非特許文献3には、ネットワークアナライザの試料測定値から、試料真値を導出する方法、すなわちネットワークアナライザの校正方法が開示されている。真値が機械寸法で値付けされた標準器を校正が行われていない測定器で測定をする。そして、その測定値と標準器真値の関係から、測定器の誤差を導出する。その誤差を試料測定値から取り除く計算を行うことにより試料真値を推定する。
特開2003−2408727号公報 GAKU KAMITANI(Murata manufacturing Co.,Ltd.) "A METHOD TO CORRECT DIFFERENCE OF IN−FIXTURE MEASUREMENTS AMONG FIXTURES ON RF DEVICES" APMC Vol.2, p1094−1097, 2003 J.P.DUNSMORE, L.BETTS (Agilent Technologies) "NEW METHODS FOR CORRELATING FIXTURED MEASUREMENTS" APMC Vol.1, p568−571, 2003 Agilent Technologies Application Note 1287−3
非特許文献1,2の方法は、例えば図26の手順で測定誤差の補正を行う。すなわち、基準治具に接続されるネットワークアナライザについて予め校正を行った後(S1)、3種類の1ポート標準試料を基準治具に実装して測定を行う(S2)。同様に、試験治具に接続されるネットワークアナライザについて予め校正を行った後(S3)、同じ3種類の1ポート標準試料を試験治具に実装して測定を行う(S4)。そして、3種類の1ポート標準試料について基準治具と試験治具とに実装してそれぞれ測定した測定結果から、試験治具と基準治具の測定値を対応つける相対補正アダプタを導出する(S5)。相対補正アダプタが決まれば、試験治具に接続するネットワークアナライザについて予め校正を行った後(S6)、試験治具に試料を実装して測定し(S7)、その測定結果と相対補正アダプタとを合成することにより、基準治具にその試料を実装したならば得られるであろう測定値を推定する(S8)。
この場合、相対補正アダプタは、ネットワークアナライザは正しく校正されているとの前提で、治具間誤差の差異のみに着目した誤差モデルに基づいて導出されるため、ネットワークアナライザが持つ誤差要因(方向性等)には対応できない。基準治具と試験治具の双方の測定に際して、ネットワークアナライザの校正を必ず行う必要がある。そのため、電子部品の製造工程で用いる試験治具は、コネクタとケーブルを取り外して校正を行う作業が必要となる。しかし、この作業は困難であり、手間と時間がかかる。加えて、コネクタの付け外しの際にケーブルが断線したり、コネクタや校正用標準器が磨耗したり、コネクタ締め付けのばらつきにより測定誤差が発生したりする。
特許文献1に開示された解析式相対補正法の誤差モデルにおいては、ネットワークアナライザが持つ誤差をモデル化しているため、解析式相対補正法を使用する際においてネットワークアナライザの校正を行う必要はない。しかし、特許文献1に開示されている試験治具測定値から基準治具測定値を求める関係式の導出方法、具体的には標準試料の真値が基準測定時と試験治具測定時で等しいとし、両測定値の標準試料真直と測定値の関係式から標準試料真値を消去し、試験治具測定値と基準治具測定値の関係式を求める方法では、数学的困難さから2ポートまでしか導出されていない。そのため、3ポート以上の試料には対応できない。
非特許文献3の方法では、同軸(導波管)形状の試料に対しては、標準器が精度よく作製されるために試料直前での校正面を作ることができるが、同軸形(導波管)状ではない試料に対しては標準器が精度よく作製できないために、試料直前で校正面を作ることは不可能である。そのため、測定治具を使用した同軸形(導波管)状ではない試料測定において、治具先端で校正ができないため測定治具誤差要因の治具間ばらつきによって測定再現性が取れないという問題点がある。
本発明は、上記実情に鑑み、測定器の校正を行うことなく電気特性を測定することができる、測定誤差の補正方法及び電子部品特性測定装置を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、以下のように構成した測定誤差の補正方法を提供する。
測定誤差の補正方法は、第1の測定系において電子部品を測定した結果から、当該電子部品を第2の測定系において測定したならば得られるであろう前記電子部品の電気特性の推定値を算出するタイプのものである。測定誤差の補正方法は、第1乃至第5のステップを備える。前記第1のステップは、前記第1の測定系と前記第2の測定系において、対応する少なくとも2つのポートの少なくとも一方について、少なくとも3種類の補正データ取得用試料をそれぞれ測定する。前記第2のステップは、前記第1の測定系と前記第2の測定系において、前記ポート間を接続する補正データ取得用スルーデバイスをそれぞれ測定する。前記第3のステップは、前記第1のステップ及び前記第2のステップで得られた測定結果から、前記第1の測定系と前記第2の測定系の対応する前記ポートの測定値を関連付ける数式を決定する。前記第4のステップは、任意の電子部品を前記第1の測定系において測定する。前記第5のステップは、前記第4のステップで得られた測定結果に基づいて、前記第3のステップで決定した前記数式を用いて、当該電子部品を前記第2の測定系において測定したならば得られるであろう前記電子部品の電気特性の推定値を算出する。
上記方法は、第1の測定系で測定した試験状態の測定値を第2の測定系で測定した基準状態の測定値(推定値)に補正するための数式を、補正データ取得用試料及び補正データ取得用スルーデバイスの測定値に基づいて決める。測定系は、測定系に含まれる測定器そのものに電子部品を実装して測定しても、測定器に治具を接続し、この治具に電子部品を実装して測定するようにしてもよい。補正データ取得用試料や補正データ取得用スルーデバイスの真値は不明であっても、第1の測定系と第2の測定系の対応するポートの測定値を関連付ける数式を決定することができる。
上記方法によれば、第1の測定系の測定器の誤差特性や第2の測定系の測定器の誤差特性を含めて、第1の測定系と第2の測定系の対応するポートの測定値を関連付ける数式を決定することができるので、第1の測定系の測定器の校正や第2の測定系の測定器の校正を行う必要がない。
これにより、第1の測定系と第2の測定系でそれぞれ別個の治具を用いる場合、多大な時間と労力を要する治具間差異の調整が不要となる。また、測定器と治具を含めた測定系全体について補正を行うので、測定器を構成するために治具を着脱することが不要となり、治具の着脱に伴う問題が解消される。すなわち、時間がかかり熟練を要する手作業による治具の着脱作業が不要になり、治具の着脱作業に伴うケーブルの断線やコネタク等の着脱部分の摩耗、コネクタ等の締め付け力のばらつきによる測定誤差などが解消される。
好ましくは、前記第2の測定系が測定器を含み、該測定器が単独で校正される。
第1の測定系による測定値は第2の測定系を基準に補正するので、基準となる第2の測定系の測定器は、校正されていることが好ましい。
好ましくは、前記第3のステップで決定する前記数式は、次の数式1〜数式5を含む。
Figure 2006030547
前記数式1〜前記数式3は、前記第1の測定系の信号源側の前記ポート(以下、「信号源側ポート」という。)の誤差成分を前記第2の測定系の信号源側の前記ポート(以下、「信号源側ポート」という。)の誤差成分に変換する第1の相対補正アダプタである散乱係数(CADF,CARF,1,CASF)について、前記第1のステップにおいて3つの前記補正データ取得用試料(i=1,2,3)について前記第1の測定系の前記信号源側ポートにて測定した反射散乱係数測定結果(S11Ti)と、3つの前記補正データ取得用試料(i=1,2,3)について前記第2の測定系の前記信号源側ポートにて測定した反射散乱係数測定結果(S11Di)とを用いて表される。前記数式4及び数式5は、前記第1の測定系の信号出力側の前記ポート(以下、「信号出力側ポート」という。)の誤差成分を前記第2の測定系の信号出力側の前記ポート(以下、「信号出力側ポート」という。)の誤差成分に変換する第2の相対補正アダプタである散乱係数(CALF,x,CATF,x)(xは任意)について、前記第2のステップにおいて前記補正データ取得用スルーデバイスについて測定した測定結果から算出した、前記第2の測定系の前記信号源側ポートにおける前記補正データ取得用スルーデバイスの測定値S11TDと前記第2の測定系の前記信号出力側ポートにおける前記補正データ取得用スルーデバイスの測定値S21TDと、前記第1の相対補正アダプタを前記第1の測定系における前記補正データ取得用スルーデバイスの測定値に対し信号源側に合成して得られる散乱係数(S11TI,S12TI,S21TI,S22TI)とを用いて表される。
この場合、第1の測定系による測定値と第2の測定系による測定値とを対応付ける相対補正アダプタを、測定の方向により誤差特性が異なる場合、測定方向ごとに求めることができる。したがって、測定系が測定方向によって誤差特定が異なる測定器を含んでも、相対補正アダプタを用いて、精度よく誤差を補正することができる。
好ましくは、前記第2のステップにおいて測定する前記補正データ取得用スルーデバイスは、前記ポート間の伝達係数が−10dB以上である。
ポート間で出力信号は入力信号より1桁小さくなる程度であるので、測定誤差の補正を精度よく行うことができる。
また、本発明は、上記課題を解決するために、以下のように構成した電子部品特性測定装置を提供する。
電子部品特性測定装置は、電子部品を測定した結果から、当該電子部品を他の測定装置で測定したならば得られるであろう前記電子部品の電気特性の推定値を算出するタイプのものである。前記電子部品特性測定装置は、前記電子部品を測定する測定手段と、前記測定手段と他の測定装置において、対応する少なくとも2つのポートの少なくとも一方について、少なくとも3種類の補正データ取得用試料をそれぞれ測定した第1の測定値と、前記測定手段と前記他の測定装置において、前記ポート間を接続する補正データ取得用スルーデバイスをそれぞれ測定した第2の測定値とを格納する、記憶手段と、前記記憶手段に格納された前記第1の測定値及び前記第2の測定値から、前記測定手段と前記他の測定装置の対応する前記ポートの測定値を関連付ける数式を決定する、数式決定手段と、任意の前記電子部品について、前記測定手段で測定して得られた測定結果に基づいて、前記数式決定手段が決定した前記数式を用いて、当該電子部品を前記他の測定装置で測定したならば得られるであろう前記電子部品の電気特性の推定値を算出する、電気特性算出手段とを備える。
上記構成において、測定手段で測定した試験状態の測定値を他の測定装置で測定した基準状態の測定値(推定値)に補正するための数式を、補正データ取得用試料及び補正データ取得用スルーデバイスの測定値に基づいて決める。測定手段や他の測定装置は、測定器そのものに電子部品を実装して測定しても、測定器に治具を接続し、この治具に電子部品を実装して測定するようにしてもよい。補正データ取得用試料や補正データ取得用スルーデバイスの真値は不明であっても、対応するポートの測定値を関連付ける数式を決定することができる。
上記構成によれば、測定手段の誤差特性と、測定手段の順方向と逆方向の特性差とを含めて、測定手段と他の測定装置の対応するポートの測定値を関連付ける数式を決定することができるので、測定手段の校正を行う必要がない。
好ましくは、前記他の測定装置は、校正された測定器を含む。
すなわち、測定手段により測定された測定値を他の測定装置を基準に補正するので、基準となる他の測定装置の測定器は、校正されていることが好ましい。
好ましくは、前記数式決定手段が決定する前記数式は、次の数式1〜数式5を含む。
Figure 2006030547
前記数式1〜前記数式3は、前記測定手段の信号源側の前記ポート(以下、「信号源側ポート」という。)の誤差成分を前記他の測定装置の信号源側の前記ポート(以下、「信号源側ポート」という。)の誤差成分に変換する第1の相対補正アダプタである散乱係数(CADF,CARF,1,CASF)について、前記第1の測定値に含まれる、3つの前記補正データ取得用試料(i=1,2,3)について前記測定手段の前記信号源側ポートにて測定した反射散乱係数測定結果(S11Ti)と、前記第1の測定値に含まれる、3つの前記補正データ取得用試料(i=1,2,3)について前記他の測定装置の前記信号源側ポートにて測定した反射散乱係数測定結果(S11Di)とを用いて表される。前記数式4及び数式5は、前記測定手段の信号出力側の前記ポート(以下、「信号出力側ポート」という。)の誤差成分を前記他の測定装置の信号出力側の前記ポート(以下、「信号出力側ポート」という。)の誤差成分に変換する第2の相対補正アダプタである散乱係数(CALF,x,CATF,x)(xは任意)について、前記第2の測定値から算出した、前記他の測定装置の前記信号源側ポートにおける前記補正データ取得用スルーデバイスの測定値S11TDと前記他の測定装置の前記信号出力側ポートにおける前記補正データ取得用スルーデバイスの測定値S21TDと、前記第1の相対補正アダプタを前記測定手段における前記補正データ取得用スルーデバイスの測定値に対し信号源側に合成して得られる散乱係数(S11TI,S12TI,S21TI,S22TI)とを用いて表される。
この場合、測定手段による測定値と他の測定装置による測定値とを対応付ける相対補正アダプタを、測定の方向により誤差特性が異なる場合、測定方向ごとに求めることができる。したがって、測定手段や他の測定装置が測定方向によって誤差特定が異なる測定器を含んでいても、相対補正アダプタを用いて、精度よく誤差を補正することができる。
好ましくは、前記補正データ取得用スルーデバイスは、前記ポート間の伝達係数が−10dB以上である
ポート間で出力信号は入力信号より1桁小さくなる程度であるので、測定誤差の補正を精度よく行うことができる。
また、本発明は、上記課題を解決するために、以下のように構成した電子部品特性測定装置を提供する。
電子部品特性測定装置は、電子部品を測定した結果から、当該電子部品を他の測定装置で測定したならば得られるであろう前記電子部品の電気特性の推定値を算出するタイプのものである。前記電子部品特性測定装置は、前記電子部品を測定する測定手段と、前記測定手段と他の測定装置において、対応する少なくとも2つのポートの少なくとも一方について、少なくとも3種類の補正データ取得用試料をそれぞれ測定した第1の測定値と、前記測定手段と前記他の測定装置において、前記ポート間を接続する補正データ取得用スルーデバイスをそれぞれ測定した第2の測定値とから決定した、前記測定手段と前記他の測定装置の対応する前記ポートの測定値を関連付ける数式を格納する、数式格納手段と、任意の前記電子部品について、前記測定手段で測定して得られた測定結果に基づいて、前記数式格納手段に格納された前記数式を用いて、当該電子部品を前記他の測定装置で測定したならば得られるであろう前記電子部品の電気特性の推定値を算出する、電気特性算出手段とを備える。
上記構成において、測定手段で測定した試験状態の測定値を他の測定装置で測定した基準状態の測定値(推定値)に補正するための数式を、補正データ取得用試料及び補正データ取得用スルーデバイスの測定値に基づいて決める。測定手段や他の測定装置は、測定器そのものに電子部品を実装して測定しても、測定器に治具を接続し、この治具に電子部品を実装して測定するようにしてもよい。補正データ取得用試料や補正データ取得用スルーデバイスの真値は不明であっても、対応するポートの測定値を関連付ける数式を決定することができる。
上記構成によれば、測定手段の誤差特性と、測定手段の順方向と逆方向の特性差とを含めて、測定手段と他の測定装置の対応するポートの測定値を関連付ける数式を決定することができるので、測定手段の校正を行う必要がない。
好ましくは、前記他の測定装置は、校正された測定器を含む。
すなわち、測定手段により測定された測定値を他の測定装置を基準に補正するので、基準となる他の測定装置の測定器は、校正されていることが好ましい。
好ましくは、前記数式格納手段に格納される前記数式は、次の数式1〜数式5を含む。
Figure 2006030547
前記数式1〜前記数式3は、前記測定手段の信号源側の前記ポート(以下、「信号源側ポート」という。)の誤差成分を前記他の測定装置の信号源側の前記ポート(以下、「信号源側ポート」という。)の誤差成分に変換する第1の相対補正アダプタである散乱係数(CADF,CARF,1,CASF)について、前記第1の測定値に含まれる、3つの前記補正データ取得用試料(i=1,2,3)について前記測定手段の前記信号源側ポートにて測定した反射散乱係数測定結果(S11Ti)と、前記第1の測定値に含まれる、3つの前記補正データ取得用試料(i=1,2,3)について前記他の測定装置の前記信号源側ポートにて測定した反射散乱係数測定結果(S11Di)とを用いて表される。前記数式4及び数式5は、前記測定手段の信号出力側の前記ポート(以下、「信号出力側ポート」という。)の誤差成分を前記他の測定装置の信号出力側の前記ポート(以下、「信号出力側ポート」という。)の誤差成分に変換する第2の相対補正アダプタである散乱係数(CALF,x,CATF,x)(xは任意)について、前記第2の測定値から算出した、前記他の測定装置の前記信号源側ポートにおける前記補正データ取得用スルーデバイスの測定値S11TDと前記他の測定装置の前記信号出力側ポートにおける前記補正データ取得用スルーデバイスの測定値S21TDと、前記第1の相対補正アダプタを前記測定手段における前記補正データ取得用スルーデバイスの測定値に対し信号源側に合成して得られる散乱係数(S11TI,S12TI,S21TI,S22TI)とを用いて表される。
この場合、測定手段による測定値と他の測定装置による測定値とを対応付ける相対補正アダプタを、測定の方向により誤差特性が異なる場合、測定方向ごとに求めることができる。したがって、測定手段や他の測定装置が測定方向によって誤差特定が異なる測定器を含んでいても、相対補正アダプタを用いて、精度よく誤差を補正することができる。
好ましくは、前記補正データ取得用スルーデバイスは、前記ポート間の伝達係数が−10dB以上である。
ポート間で出力信号は入力信号より1桁小さくなる程度であるので、測定誤差の補正を精度よく行うことができる。
本発明の測定誤差の補正方法及び電子部品特性測定装置は、測定器の校正を行うことなく電気特性を測定することができる。また、3ポート以上の電子部品にも適用することができる。
相対アダプタ型補正法のフローチャートである。(実施例) 測定系の構成図である。(実施例) 誤差補正の基本原理を示す2端子対回路図である。(実施例) 誤差補正の基本原理を示す2端子対回路図である。(実施例) 誤差補正の基本原理を示す2端子対回路図である。(実施例) 相対補正アダプタを含むシグナルフローダイヤグラムである。(実施例) 相対補正アダプタを含むシグナルフローダイヤグラムである。(実施例) 相対補正アダプタを含むシグナルフローダイヤグラムである。(実施例) 相対補正アダプタを含むシグナルフローダイヤグラムである。(実施例) 測定装置のブロック図である。(実施例) 電子部品の特性図である。(実施例) 電子部品の特性図である。(実施例) 電子部品の特性図である。(実施例) 電子部品の特性図である。(比較例1) 電子部品の特性図である。(比較例1) 電子部品の特性図である。(比較例1) 電子部品の特性図である。(実施例) 電子部品の特性図である。(実施例) 電子部品の特性図である。(比較例1) 電子部品の特性図である。(比較例1) 電子部品の特性図である。(比較例2) 電子部品の特性図である。(比較例2) 電子部品の特性図である。(比較例2) 電子部品の特性図である。(比較例2) 電子部品の特性図である。(比較例2) 相対アダプタ型補正法のフローチャートである。(従来例)
符号の説明
10 測定系(第2の測定系)
12 測定装置
16 基準治具
20 測定系(第1の測定系)
22 測定装置
26 基準治具
52 表示部
54 操作部
56 測定部(測定手段)
58 制御部
60 記憶部(記憶手段、数式記憶手段)
62 演算部(数式決定手段、電気特性推定手段)
64 インターフェース部
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図26を参照しながら説明する。
まず、本発明の相対補正法による測定誤差の補正方法の手順の概要について説明する。
図1に示すように、3種類の1ポート標準試料とスルー標準試料を基準治具に実装してそれぞれ測定を行う(S10,S12)。同じ3種類の1ポート標準試料とスルー標準試料を試験治具に実装してそれぞれ測定を行う(S14,S16)。そして、3種類の1ポート標準試料とスルー標準試料について、基準治具と試験治具とに実装して測定した測定結果から、試験治具での測定値と基準治具での測定値を対応つける相対補正アダプタを導出する(S18)。次に、試験治具に試料を実装して測定し(S20)、その測定結果と相対補正アダプタとを合成することにより、基準治具にその試料を実装したならば得られるであろう測定値を推定する(S22)。本発明の相対補正法による測定誤差の補正方法では、従来例では必須であったネットワークアナライザの校正(図26におけるS1,S3,S6)が任意となる。
図2(a)及び(b)に示すように、電子部品は、異なる測定系10,20で測定する。いずれの測定系10,20においても、治具16,26の実装部18,28に電子部品を実装した状態で、測定装置12,22を用いて電気特性の測定を行う。測定時には、治具16,26に設けられた同軸コネクタ17a,17b,17c;27a,27b,27cに、測定装置12,22に接続された同軸ケーブル13a,13b,13c;23a,23b,23cの先端に設けられた同軸コネクタ14a,14b,14c;24a,24b,24cを接続する。
図示していないが、治具16,18の実装部18,28には、電子部品の各端子にそれぞれ圧接する接続端子が設けられ、その接続端子が同軸コネクタ17a,17b,17c;27a,27b,27cにそれぞれ電気的に接続されている。
測定装置12,22には、例えばネットワークアナライザを用いる。ネットワークアナライザは、複数のポートを有し高周波で用いられる電子部品の電気特性を単に測定するだけでなく、任意に設定したプログラムにより測定した生データを演算して出力する機能も備えている。
一方の測定系10の治具16(以下、「基準治具16」と言う。)は、例えばユーザに対して電気特性を保証するために用いる。他方の測定系20の治具26(以下、「試験治具26」と言う。)は、例えば電子部品の製造工程における良品選別のための測定に用いる。
基準治具16に実装して測定系10で測定したとき(以下、「基準状態」ともいう。)の電子部品の電気的特性の測定結果と、試験治具26に実装して測定系20で測定したとき(以下、「試験状態」ともいう。)の電子部品の電気的特性の測定結果とは、それぞれ測定誤差を含む。この測定誤差は、相対補正法によって補正する。すなわち、予め、測定系10,20間の相対的な測定誤差を補正する数式を導出しておく。そして、任意の電子部品について、試験治具26に実装して測定した結果から、導出した数式を用いて、その電子部品を基準治具16に実装して測定したならば得られるであろう電気特性を推定する。
次に、電子部品を試験治具26に実装した試験状態の測定結果から、基準治具16に実装した基準状態の電気特性を推定する方法の基本原理について、説明する。
以下では、簡単のため、2ポート間の電気特性について2端子対回路を例に説明するが、n端子対回路(nは、1、又は3以上の整数)に対しても拡張することができる。
図3(a)は、基準治具16に、2ポートの電子部品(以下、「試料DUT」と言う。)を実装した基準状態の測定系10の2端子対回路を示す。試料DUTの特性を散乱行列(SDUT)で表している。基準治具16における同軸コネクタと試料DUTのポートとの間の誤差特性を散乱行列(FD1),(FD2)で表している。基準治具16に接続される測定装置12の誤差特性を散乱行列(MD1),(MD2)で表している。
図4(a)は、試験治具26に試料DUTを実装した試験状態の測定系20の2端子対回路を示す。試料DUTの特性を散乱行列(SDUT)で表している。試験治具26における同軸コネクタと試料DUTのポートとの間の誤差特性を散乱行列(FT1),(FT2)で表している。基準治具26に接続された測定装置22の誤差特性を散乱行列(MT1),(MT2)で表している。
図4(a)において散乱行列(SDUT)の左右の散乱行列をそれぞれ合成し、図4(b)のように散乱行列(ET1),(ET2)で表す。散乱行列(ET1),(ET2)は、試験治具26と測定装置22の誤差特性を合成したものである。
図3(b)は、図4(b)の回路の両側に、誤差特性(ET1),(ET2)を中和するアダプタ(ET1−1,(ET2−1を接続した状態を示す。このアダプタ(ET1−1,(ET2−1は、理論上は、誤差特性の散乱行列(ET1),(ET2)を伝送行列に変換し、その逆行列を求め、再度散乱行列に変換することにより得られる。誤差特性(ET1),(ET2)とアダプタ(ET1−1,(ET2−1との間の境界部分において、試験治具26に試料DUTを実装した試験状態の測定値S11T,S21Tが得られる。図3(b)の回路は、試験状態の測定系20の誤差が除去され、回路の両側の端子において、試料DUTそのものの測定値S11DUT,S21DUTが得られる。
図3(b)の回路は試料DUTのみと等価であるので、図3(a)と同様に、両側に、基準治具16の誤差特性の散乱行列(FD1),(FD2)と、基準治具16に接続された測定装置12の誤差特性の散乱行列(MD1),(MD2)を接続すると、図5(a)のようになる。
図5(a)において符号30で示した(MD1),(ED1),(ET1−1を合成した散乱行列を(CA1)、符号32で示した(ET2−1,(ED2),(MD2)を合成した散乱行列を(CA2)とすると、図5(b)のようになる。(CA1),(CA2)は、いわゆる「相対補正アダプタ」であり、試験状態の測定値S11T,S21Tと基準状態の測定値S11D,S21Dとを関係付ける。したがって、相対補正アダプタ(CA1),(CA2)が決まれば、試験状態の測定値S11T,S21Tから基準状態の測定値S11D,S21Dを推定することができる。
この相対補正アダプタ(CA1),(CA2)は、測定系10,20の測定装置12,22の誤差特性を含む。測定装置12,22は、方向性結合器等により誤差特性に方向性がある。そのため、図6に示すように、順方向測定時と逆方向測定時で独立した相対補正アダプタを求める。このように順方向・逆方向2つの独立した相対補正アダプタを仮定することにより、従来の補正アダプタ型相対補正法では対応不可能であった誤差方向性などネットワークアナライザに含まれる複雑な誤差にも対応可能となっている。そのため、ネットワークアナライザの校正を行わずして、相対補正法が適用可能となっている。
図6中の符号の意味は次の通りである。
Src:測定系に与えられる刺激(Stimulus)であり、具体的には信号源出力を示す。散乱係数測定は比測定であるので、これを基準(つまり、1)とする。
11T,S21T,S12T,S22T:試験状態における測定値の散乱係数。
11D,S21D,S12D,S22D:基準状態における測定値の散乱係数。
CADF,CADR:順方向・逆方向の方向性
CARF,CARR:順方向・逆方向の反射トラッキング
CASF,CASR:順方向・逆方向のソース整合
CALF,CALR:順方向・逆方向の負荷整合
CATF,CATR:順方向・逆方向の伝送トラッキング
なお、このモデルにおいて、従来の補正アダプタ型相対補正法のモデルと同様に、基準状態及び試験状態における漏洩は考えない。
図6に示された相対補正アダプタの未知数は、順方向・逆方向含め12個ある。この未知数は、任意に値付けされた標準試料を基準状態、試験状態にて測定することにより、導出する。相対補正アダプタの未知数の導出方法は順方向・逆方向とも同じであるので、ここでは、順方向を例に導出手順を示す。
まず、ポート1側の相対補正アダプタの未知数CADF,CARF,CASFを導出する。これは、図7に示すように、任意の異なった値を持つ1ポート標準試料を3つ用意し、基準状態及び試験状態にてS11Di,S11Ti(i=1,2,3)を測定することによって、次のように導出される。
Figure 2006030547
次に、ポート2側の相対補正アダプタの未知数を導出する。この場合、図8に示すように、任意の値を持つスルーデバイス標準試料を1つ用意し、試験状態における測定値散乱係数S11TT,S21TT,S12TT,S22TT、及び基準状態におけるポート1に信号入力した場合の測定値S11TD,S21TDを測定する。
ここで、すでに(数式1)〜(数式3)により導出されたポート1側の相対補正アダプタCADF,CASF,CARFと、スルーデバイス標準試料の試験治具測定値散乱係数S11TT,S21TT,S12TT,S22TTを合成することにより、図9(a)から図9(b)のモデルに置きかえられる。
このとき、ポート1側の相対補正アダプタCADF,CASF,CARFと、スルーデバイス標準試料の試験治具測定値散乱係数S11TT,S21TT,S12TT,S22TTを合成した散乱係数をS11TI,S21TI,S12TI,S22TIと置いている。
図9(b)のモデルから、以下に示すポート2側の相対補正アダプタ導出式が導かれる。
Figure 2006030547
Figure 2006030547
以上により、順方向の相対補正アダプタが導出される。逆方向についても同様の手順により導出される。
次に、測定装置12,22の構成について、図10のブロック図を参照しながら説明する。
測定装置12,22は、表示部52と、操作部54と、測定部56と、制御部58と、記憶部60と、演算部62と、インターフェース部64とを備える。
表示部52は、表示パネル等を含み、測定装置12,22の動作状況や操作指示などを表示する。操作部54は、ボタンやスイッチなどを含み、オペレータからの電子部品測定装置12,22に対する操作を受け付ける。測定部56は、同軸ケーブル13a〜13c;23a〜23c及び治具16,26を介して電子部品の端子に接続され、電子部品の端子を適宜に選択して信号を入力し出力信号を測定する。制御部58は、測定装置12,22全体の制御を統括する。記憶部60には、制御部58や演算部62を動作させるためのプログラム、測定部56からの測定データ、演算部62の演算結果データなどが格納される。演算部62は、測定部56からのデータや記憶部60に格納されたデータを用い、所定のプログラムに従って演算を行う。インターフェース部64は、外部機器とデータを送受信するためのインターフェースであり、記憶部60に格納するためのデータやプログラムや、演算部62からの演算結果データなどを受け付け、入出力を行う。
測定装置12,22は、記憶部60に格納されたプログラムに従って動作する。電子部品測定装置12,22は、校正モードと測定モードを含む複数の動作モードで動作させることができる。
校正モードでは、基準治具16を含む測定系10と試験治具26を含む測定系20との間の相対的な測定誤差を補正するためのデータを取得し、電気特性を推定するための数式を決定する。すなわち、測定部56は、基準治具16や試験治具26に1ポート標準試料やスルー標準試料が実装された状態で、順次、電気特性の測定を行う。このとき、例えば表示部52に測定対象が表示される。オペレータは、表示された測定対象の準備が完了すると、操作部54を操作する。この操作を操作部54が受け付けると、測定部56は測定を開始し、測定データは記憶部60に格納される。演算部62は、記憶部60に格納された測定データを、適宜なタイミングで読み出して、補正アダプタ(CA1),(CA2)の値CADF,CARF,CASF,CALF,CATFなどを演算し、電気特性を推定するための数式を決定する。このようにして決定されて数式は、記憶部60に格納される。
測定モードでは、試験治具26を用いた試験状態の測定データから、基準治具16を用いた基準状態での電気特性を推定する。すなわち、測定部56は、試験治具26に任意の電子部品が実装された状態で測定を行う。演算部62は、測定部56からの測定データを用いて、その電子部品の電気特性の推定値を算出する。このとき、演算部62は、校正モードで決定された数式を記憶部60から読み出し、その数式を用いて、電子部品の電気特性の推定値を算出する。算出された推定値は、表示部52に表示されたり、インターフェース部64から外部機器に出力されたりする。
試験治具26を含む測定系20の測定装置22の記憶部60には、基準治具16を含む測定系10で1ポート標準試料やスルー標準試料を測定したデータを記憶しておく。校正モードにおいて、試験治具26を含む測定系20の測定装置22を用いて1ポート標準試料やスルー標準試料を測定し、基準治具16を含む測定系10については記憶部60に記憶されたデータを用いる。これにより、基準治具16を含む測定系10を用いて1ポート標準試料やスルー標準試料の測定を一度行うだけで、試験装置22や試験治具26を含む測定系20を増やすことができる。
なお、上述した相対補正法によれば、測定装置12,22の測定誤差を含めて補正することができるので、測定装置12,22のキャリブレーションを行う必要はないが、基準治具16を含む測定系10で用いる測定装置12については、電子部品の特性評価の基準として用いるので、同軸コネクタ14a,14b,14cに既知の電気特性を有する標準器(例えば、同軸形状の電子部品)を接続してキャリブレーションするなどして、誤差ができるだけ小さくなるようにすることが好ましい。
次に、本発明の実施例について説明する。
本発明によって、ネットワークアナライザの校正を行っていない試験状態から、ネットワークアナライザの校正を行っている基準状態を推定できるかどうか実験した。
実験条件は、以下の通りである。
(試料) SAWフィルタ(SAFC897.5ML1C4T)
(測定装置) 8720ES(Agilent Technologies 20GHz ベクトルネットワークアナライザ)
(周波数範囲) 700MHz〜1.1GHz
(データ点数) 401点
(IF帯域幅) 100Hz
(基準状態) ケーブル先端で校正を行い、治具にて測定する。
(試験状態) 校正を行わず、基準治具状態からポート2側のケーブルを交換し、さらに治具のポート1側に3dBのアッテネータを付け測定する。
(標準試料) SHORT(ポート1,2)、OPEN(ポート1,2)、LOAD(ポート1,2)、THRU(ポート1,2間)のような特性を持つ4つの標準試料。
本発明による相対補正結果を、S21については図11〜図13に、S11については図17、図18に示す。また、比較例として、従来の治具の誤差のみを前提とする補正アダプタ型相対補正法の場合の相対補正結果を、S21については図14〜図16に、S11については図19、図20に示す。逆方向(S12,S22)の測定についてはまったく同じ結果が得られているため割愛する。
21の結果である図11〜図16から明らかなように、誤差の方向性や信号源、負荷整合のスイッチ切り替えによる順逆方向の差を考慮していない従来の補正アダプタ型相対補正法では、誤差モデルが不完全なため、基準状態を正確に推定できていない。しかし、上記誤差にも対応する本発明では、基準状態を正確に推定できている。この結果から、本発明の効果が実験確認できたといえる。
また、実際の運用状態における従来の補正アダプタ型相対補正法は、試験状態においてネットワークアナライザの校正を行ってから使用されているので、図14〜16、図19、図20に対応する、試験状態においてもネットワークアナライザの校正を行った場合において従来の補正デダプタ型相対補正法を適用した結果を図20〜図25に示す。図11〜13、図17、図18に示した本発明は、図20〜図25に示した現在使用されているように試験状態で校正を行った従来の補正アダプタ型相対補正法の結果と同等以上の補正結果を示している。このように補正精度が改善しているのは、本発明は試験状態で校正を行わないために、基準状態と試験状態の校正誤差がないためであると考えられる。この結果より、本発明は補正精度において従来の補正アダプタ型相対補正法から置きかえても問題ないものと言える。
なお、本発明は、上記実施形態や実施例に限定されるものではなく、種々の変形を加えて実施することができる。

Claims (12)

  1. 第1の測定系において電子部品を測定した結果から、当該電子部品を第2の測定系において測定したならば得られるであろう前記電子部品の電気特性の推定値を算出する、測定誤差の補正方法であって、
    前記第1の測定系と前記第2の測定系において、対応する少なくとも2つのポートの少なくとも一方について、少なくとも3種類の補正データ取得用試料をそれぞれ測定する第1のステップと、
    前記第1の測定系と前記第2の測定系において、前記ポート間を接続する補正データ取得用スルーデバイスをそれぞれ測定する第2のステップと、
    前記第1のステップ及び前記第2のステップで得られた測定結果から、前記第1の測定系と前記第2の測定系の対応する前記ポートの測定値を関連付ける数式を決定する第3のステップと、
    任意の電子部品を前記第1の測定系において測定する第4のステップと、
    前記第4のステップで得られた測定結果に基づいて、前記第3のステップで決定した前記数式を用いて、当該電子部品を前記第2の測定系において測定したならば得られるであろう前記電子部品の電気特性の推定値を算出する第5のステップとを備えたことを特徴とする、測定誤差の補正方法。
  2. 前記第2の測定系が測定器を含み、該測定器が単独で校正されたことを特徴とする、請求項1に記載の測定誤差の補正方法。
  3. 前記第3のステップで決定する前記数式は、
    前記第1の測定系の信号源側の前記ポート(以下、「信号源側ポート」という。)の誤差成分を前記第2の測定系の信号源側の前記ポート(以下、「信号源側ポート」という。)の誤差成分に変換する第1の相対補正アダプタである散乱係数(CADF,CARF,1,CASF)について、前記第1のステップにおいて3つの前記補正データ取得用試料(i=1,2,3)について前記第1の測定系の前記信号源側ポートにて測定した反射散乱係数測定結果(S11Ti)と、3つの前記補正データ取得用試料(i=1,2,3)について前記第2の測定系の前記信号源側ポートにて測定した反射散乱係数測定結果(S11Di)とを用いて表される次の数式1〜数式3、及び
    前記第1の測定系の信号出力側の前記ポート(以下、「信号出力側ポート」という。)の誤差成分を前記第2の測定系の信号出力側の前記ポート(以下、「信号出力側ポート」という。)の誤差成分に変換する第2の相対補正アダプタである散乱係数(CALF,x,CATF,x)(xは任意)について、前記第2のステップにおいて前記補正データ取得用スルーデバイスについて測定した測定結果から算出した、前記第2の測定系の前記信号源側ポートにおける前記補正データ取得用スルーデバイスの測定値S11TDと前記第2の測定系の前記信号出力側ポートにおける前記補正データ取得用スルーデバイスの測定値S21TDと、前記第1の相対補正アダプタを前記第1の測定系における前記補正データ取得用スルーデバイスの測定値に対し信号源側に合成して得られる散乱係数(S11TI,S12TI,S21TI,S22TI)とを用いて表される、次の数式4、数式5
    Figure 2006030547
    を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の測定誤差の補正方法。
  4. 前記第2のステップにおいて測定する前記補正データ取得用スルーデバイスは、前記ポート間の伝達係数が−10dB以上であることを特徴とする、請求項1、2又は3に記載の測定誤差の補正方法。
  5. 電子部品を測定した結果から、当該電子部品を他の測定装置で測定したならば得られるであろう前記電子部品の電気特性の推定値を算出する、電子部品特性測定装置であって、
    前記電子部品を測定する測定手段と、
    前記測定手段と他の測定装置において、対応する少なくとも2つのポートの少なくとも一方について、少なくとも3種類の補正データ取得用試料をそれぞれ測定した第1の測定値と、前記測定手段と前記他の測定装置において、前記ポート間を接続する補正データ取得用スルーデバイスをそれぞれ測定した第2の測定値とを格納する、記憶手段と、
    前記記憶手段に格納された前記第1の測定値及び前記第2の測定値から、前記測定手段と前記他の測定装置の対応する前記ポートの測定値を関連付ける数式を決定する、数式決定手段と、
    任意の前記電子部品について、前記測定手段で測定して得られた測定結果に基づいて、前記数式決定手段が決定した前記数式を用いて、当該電子部品を前記他の測定装置で測定したならば得られるであろう前記電子部品の電気特性の推定値を算出する、電気特性算出手段とを備えたことを特徴とする、電子部品特性測定装置。
  6. 前記他の測定装置は、校正された測定器を含むことを特徴とする、請求項5に記載の電子部品特性測定装置。
  7. 前記数式決定手段が決定する前記数式は、
    前記測定手段の信号源側の前記ポート(以下、「信号源側ポート」という。)の誤差成分を前記他の測定装置の信号源側の前記ポート(以下、「信号源側ポート」という。)の誤差成分に変換する第1の相対補正アダプタである散乱係数(CADF,CARF,1,CASF)について、前記第1の測定値に含まれる、3つの前記補正データ取得用試料(i=1,2,3)について前記測定手段の前記信号源側ポートにて測定した反射散乱係数測定結果(S11Ti)と、前記第1の測定値に含まれる、3つの前記補正データ取得用試料(i=1,2,3)について前記他の測定装置の前記信号源側ポートにて測定した反射散乱係数測定結果(S11Di)とを用いて表される次の数式1〜数式3、及び
    前記測定手段の信号出力側の前記ポート(以下、「信号出力側ポート」という。)の誤差成分を前記他の測定装置の信号出力側の前記ポート(以下、「信号出力側ポート」という。)の誤差成分に変換する第2の相対補正アダプタである散乱係数(CALF,x,CATF,x)(xは任意)について、前記第2の測定値から算出した、前記他の測定装置の前記信号源側ポートにおける前記補正データ取得用スルーデバイスの測定値S11TDと前記他の測定装置の前記信号出力側ポートにおける前記補正データ取得用スルーデバイスの測定値S21TDと、前記第1の相対補正アダプタを前記測定手段における前記補正データ取得用スルーデバイスの測定値に対し信号源側に合成して得られる散乱係数(S11TI,S12TI,S21TI,S22TI)とを用いて表される、次の数式4、数式5
    Figure 2006030547
    を含むことを特徴とする、請求項5又は6に記載の電子部品特性測定装置。
  8. 前記補正データ取得用スルーデバイスは、前記ポート間の伝達係数が−10dB以上であることを特徴とする、請求項5、6又は7に記載の電子部品特性測定装置。
  9. 電子部品を測定した結果から、当該電子部品を他の測定装置で測定したならば得られるであろう前記電子部品の電気特性の推定値を算出する、電子部品特性測定装置であって、
    前記電子部品を測定する測定手段と、
    前記測定手段と他の測定装置において、対応する少なくとも2つのポートの少なくとも一方について、少なくとも3種類の補正データ取得用試料をそれぞれ測定した第1の測定値と、前記測定手段と前記他の測定装置において、前記ポート間を接続する補正データ取得用スルーデバイスをそれぞれ測定した第2の測定値とから決定した、前記測定手段と前記他の測定装置の対応する前記ポートの測定値を関連付ける数式を格納する、数式格納手段と、
    任意の前記電子部品について、前記測定手段で測定して得られた測定結果に基づいて、前記数式格納手段に格納された前記数式を用いて、当該電子部品を前記他の測定装置で測定したならば得られるであろう前記電子部品の電気特性の推定値を算出する、電気特性算出手段とを備えたことを特徴とする、電子部品特性測定装置。
  10. 前記他の測定装置は、校正された測定器を含むことを特徴とする、請求項9に記載の電子部品特性測定装置。
  11. 前記数式格納手段に格納される前記数式は、
    前記測定手段の信号源側の前記ポート(以下、「信号源側ポート」という。)の誤差成分を前記他の測定装置の信号源側の前記ポート(以下、「信号源側ポート」という。)の誤差成分に変換する第1の相対補正アダプタである散乱係数(CADF,CARF,1,CASF)について、前記第1の測定値に含まれる、3つの前記補正データ取得用試料(i=1,2,3)について前記測定手段の前記信号源側ポートにて測定した反射散乱係数測定結果(S11Ti)と、前記第1の測定値に含まれる、3つの前記補正データ取得用試料(i=1,2,3)について前記他の測定装置の前記信号源側ポートにて測定した反射散乱係数測定結果(S11Di)とを用いて表される次の数式1〜数式3、及び
    前記測定手段の信号出力側の前記ポート(以下、「信号出力側ポート」という。)の誤差成分を前記他の測定装置の信号出力側の前記ポート(以下、「信号出力側ポート」という。)の誤差成分に変換する第2の相対補正アダプタである散乱係数(CALF,x,CATF,x)(xは任意)について、前記第2の測定値から算出した、前記他の測定装置の前記信号源側ポートにおける前記補正データ取得用スルーデバイスの測定値S11TDと前記他の測定装置の前記信号出力側ポートにおける前記補正データ取得用スルーデバイスの測定値S21TDと、前記第1の相対補正アダプタを前記測定手段における前記補正データ取得用スルーデバイスの測定値に対し信号源側に合成して得られる散乱係数(S11TI,S12TI,S21TI,S22TI)とを用いて表される、次の数式4、数式5
    Figure 2006030547
    を含むことを特徴とする、請求項9又は10に記載の電子部品特性測定装置。
  12. 前記補正データ取得用スルーデバイスは、前記ポート間の伝達係数が−10dB以上であることを特徴とする、請求項9、10又は11に記載の電子部品特性測定装置。
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