JPWO2006016506A1 - 改質パウダー、当該改質パウダーを含有した液状組成物、成形体、及び改質パウダーの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
このような改質材を製品に添加するために、改質材の原料を粉砕し、改質パウダーとしたものが用いられている。
このような改質パウダーとして、絹フィブロインの粉末(絹フィブロイン粉末)などのシルクパウダー(粉末状のシルク(絹))が利用されている。このようなシルクパウダーを添加することにより、製品に絹(シルク)特有の風合いや、インキ受理性能や吸放湿性などの各種特性を付与ことができる。このような製品としては、例えば、絹フィブロインパウダーを合成樹脂中に含有することにより製造される絹フィブロイン粉末含有人工皮革などが知られている。
しかし、絹フィブロインをボールミルで粉砕する場合、平均粒径10μm以下のパウダーを製造するには、ボールミルを大径のものから小径のものへ順次変える必要があり、粉砕時間が非常に長くなるうえ、パウダーが着色しまうおそれもあるといった問題があった。
また、絹フィブロインをジェットミルで粉砕する場合、粉砕物の形状が繊維状となってしまうため、溶剤系樹脂や水系樹脂に配合すると粘度が上昇してしまい、配合しにくいという問題があった。このように、このような単一の機械的粉砕のみで得られた絹フィブロインの粉末は、粒子の大きさが不揃いであるため、均一な大きさを有する絹フィブロインの粉末が得られないという問題があった。
よって、例えば、本発明の改質パウダーをインキに対して添加した場合にあっても、インキ基材に高い含有量で含有させることができるため、絹(シルク)特有の風合いを備えるとともに、インキ受理性能に優れたインキを提供できる。
よって、例えば、本発明の多糖類パウダーをインキに対して添加した場合にあっても、インキ基材に高い含有量で含有させることができるため、インキ受理性能に優れたインキを提供できることとなる。
かかる本発明によれば、粉砕対象とする多糖類の種類を特定のものとしているので、前記した効果を奏するセルロースパウダーを提供することが可能となる。
ボールミルとしては、転動ボールミルを採用することが特に好ましい。
かかる本発明によれば、乾式機械的粉砕手段として、ボールミルを採用しているので、被粉砕物であるシルク原料に対して衝撃力、圧縮力、剪断力などを効率よく付与することができる。
更に、ボールミルとして転動ボールミルを用いれば、改質パウダーの大量生産が可能であることに加え、パウダーへの着色を防止でき、微粒子状の改質パウダーを好適に得ることができるので好ましい。
かかる本発明によれば、粉砕対象となる絹フィブロインなどの平均粒径(繊維状の場合は繊維長)を特定の範囲としているので、粉砕処理を簡便に実施することが可能となるとともに、得られるシルクパウダーを平均粒径10μm以下に制御することを容易に行うことができる。
この本発明によれば、2段階の粉砕工程における第1の粉砕工程中や、第1の粉砕工程後第2の粉砕工程前にβ化処理(絹フィブロイン等を所定の処理用液体に浸漬させ、β構造の割合を増大させるための処理)を行うようにしているので、得られるシルクパウダーの結晶化度が向上し、吸油量も小さくなるため、シルクパウダーを溶剤系樹脂溶液、水系樹脂溶液等に均一に分散させることができるようになる。
かかる本発明によれば、粉砕対象となる多糖類の平均粒径を特定の範囲としているので、粉砕処理を簡便に実施することが可能となり、また、得られる多糖類パウダーを平均粒径10μm以下に制御することを容易に行うことができる。
本実施形態の改質パウダーは、改質材原料として所定のシルク原料を用い、これを乾式粉砕することにより得られるシルクパウダーである。
粉砕対象となるシルク原料としては、絹フィブロインを使用し、特に、絹フィブロインを80質量%、好ましくは90質量%以上含むものを使用すればよい。ここで、絹フィブロイン(単に「フィブロイン」という場合もある)は、絹の主成分である繊維状タンパク質であり、生糸を温水(または酵素を含む温水)を用いて精練して、セリシンを除去することにより簡便に得ることができる。
なお、この精練に際しては、絹フィブロインが80質量%、好ましくは90質量%以上含まれるように精練することが好ましい。
なお、シルクパウダーの吸油量は、例えば、JIS K5101に準拠して測定した値を用いればよい。
一方、粒子径が20μmより小さいと、樹脂やインキ基材、塗料基材に混合する際に凝集しやすくなるため、取り扱いが困難となる場合がある。
一般に、コーティングによる製膜方法は、カレンダ製膜方法や押出製膜法と異はなり加熱脱気工程がなく、シルクパウダーのように吸湿性に富む材料を使用しにくいため、本発明のシルクパウダーの実用的な価値は高いといえる。
第1の粉砕工程においては、改質材原料(本実施形態ではシルク原料)を、乾式機械的粉砕手段を用いて粉砕処理する。この乾式機械的粉砕手段としては、例えば、転動ボールミル、振動ボールミル、遊星ボールミル等の各種ボールミルや、チューブミル、ロッドミル、微粉砕用ハンマーミル等の公知の粉砕手段を使用することができる。
一方、第1の粉砕工程での時間が長すぎる場合、例えば70時間を超えると、粉砕物が凝集して2次粒子を形成し、却って、粒ゲージによる粒子径が80μmを超えてしまう場合がある。このような点を考慮しても、粉砕処理時間は、40〜70時間程度とすればよい。
第2の粉砕工程においては、第1の粉砕工程で得られた粉砕物をジェットミル(ジェット粉砕機とも呼ばれる)で更に粉砕処理する。かかるジェットミルとしては、ノズル吸込み型(縦型、横型)、ノズル内吸込み型、衝突壁型、ジェット気流衝突型、流動層型、複合型などの従来公知のジェットミルを使用することができる。
なお、第2の粉砕工程で使用するジェットミルのエアー圧力や供給量、及び風量等の諸条件は、粉砕するシルク原料の種類や、得られるシルクパウダーの仕様に応じて決定すればよい。
なお、得られるシルクパウダーの最大粒径は、特に制限はないが、概ね32μm以下程度とすることが好ましく、24μm以下程度とすることがより好ましい。
また、粉砕工程においては、β化処理を行うようにすれば、得られるシルクパウダーの結晶化度が向上し、吸油量も小さくなる。そして、好ましくは天然繊維の70%以上の結晶化度とすることにより、製品を製造する際、シルクパウダーを溶剤系樹脂溶液、水系樹脂溶液等に均一に分散させることができるようになる。この結果、絹(シルク)特有の風合いを維持しながら、吸放湿性、透湿性及びタッチ感に優れ、更には帯電防止性能にも優れた製品を好適に得ることができる。
本発明のシルクパウダーは、所定の液状の基材に含有させて液状組成物として使用することができる。本発明のシルクパウダーは、平均粒径が10μm以下であるとともに、吸油量が130ml/100g以下、粒ゲージによる粒子径が80μm以下であるため、水系や溶剤系の液状組成物に対する分散性が良好となり、当該液状組成物に対して高い含有量で含有させることができる。液状組成物としては、例えば、塗料、インキ、表面処理剤、繊維処理剤、各種化粧品などが挙げられる。液状の基材に対するシルクパウダーの含有量は、特に制限はないが、40〜70質量%程度といった高い含有量とすることも可能となる。例えば、液状組成物がインキである場合には、インキ基材に高い含有量で含有させることができるため、インキ受理性能等に優れたインキを提供できることとなる。
また、第1の粉砕工程で適用される乾式機械的粉砕手段として、転動ボールミル、振動ボールミル、遊星ボールミル等の各種ボールミルや、チューブミル、ロッドミル、微粉砕用ハンマーミル等の公知の粉砕手段を挙げたが、これらには限定されず、他の乾式機械的粉砕手段を使用するようにしてもよい。
その他、本発明の実施における具体的な構造及び形状等は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造等としてもよい。
本実施形態の改質パウダーは、改質材原料として多糖類を用い、これを乾式粉砕することにより得られる多糖類パウダーである。
粉砕対象となる多糖類としては、例えば、セルロース、キチン、キトサン等が挙げられ、特にセルロースを使用することが好ましい。
これらの多糖類の形状は、特に制限はないが、粗粉体状のものを使用することが好ましく、また、粗粉体状のものを使用する場合にあっては、平均粒径が20μm〜2mmであることが好ましく、20μm〜500μmであることが特に好ましい。平均粒径が20μm〜2mmであれば、粉砕処理を簡便に実施することが可能となり、また、得られる多糖類パウダーを平均粒径10μm以下に制御することが容易となる。
なお、多糖類パウダーの吸油量は、例えば、JIS K5101に準拠して測定した値を用いればよい。
第1の粉砕工程においては、改質材原料(本実施形態では多糖類原料)を、乾式機械的粉砕手段を用いて粉砕処理する。この乾式機械的粉砕手段としては、例えば、転動ボールミル、振動ボールミル、遊星ボールミル等の各種ボールミルや、チューブミル、ロッドミル、微粉砕用ハンマーミル等の公知の粉砕手段を使用することができる。
第2の粉砕工程においては、第1の粉砕工程で得られた粉砕物をジェットミル(ジェット粉砕機とも呼ばれる)で更に粉砕処理する。かかるジェットミルとしては、ノズル吸込み型(縦型、横型)、ノズル内吸込み型、衝突壁型、ジェット気流衝突型、流動層型、複合型などの従来公知のジェットミルを使用することができる。
なお、第2の粉砕工程で使用するジェットミルのエアー圧力や供給量、及び風量等の諸条件は、粉砕する多糖類の種類や、得られる多糖類パウダーの仕様に応じて決定すればよい。
なお、得られる多糖類パウダーの最大粒径は、特に制限はないが、概ね32μm以下程度とすることが好ましく、24μm以下程度とすることがより好ましい。
本発明の多糖類パウダーは、所定の液状の基材に含有させて液状組成物として使用することができる。本発明の多糖類パウダーは、平均粒径が10μm以下であるとともに、所定のインキ粘度(15Pa・s未満)や吸油量(85ml/100g以下)であるため、多糖類パウダーを配合したインキや塗料等の粘度も高くなることはなく、被塗布体への塗料の塗布性も良好で、塗料等の液状の基材に対して高い含有量で含有させることができるため好ましい。
ここで、液状組成物としては、例えば、塗料、インキ、表面処理剤、繊維処理剤、各種化粧品などが挙げられる。液状の基材に対する多糖類パウダーの含有量は、特に制限はないが、同じ液状の基材であれば、従来の多糖類パウダーより多く配合でき、多糖類パウダーが有する吸放湿性、筆記受理性などの優れた諸特性を、基材に対して効果をより高い状態で付与することができる。
また、第1の粉砕工程で適用される乾式機械的粉砕手段として、転動ボールミル、振動ボールミル、遊星ボールミル等の各種ボールミルや、チューブミル、ロッドミル、微粉砕用ハンマーミル等の公知の粉砕手段を挙げたが、これらには限定されず、他の乾式機械的粉砕手段を使用するようにしてもよい。
その他、本発明の実施における具体的な構造及び形状等は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造等としてもよい。
[実施例1]
シルクパウダーの製造(1)
(1)ボールミルによる第1の粉砕工程:
原料生糸を湯に浸漬してセリシンを完全に除去して、絹フィブロインの生糸とした。この絹フィブロインの生糸をカッター羽式ミル(VM−32:オリエント(株)製)で、平均繊維長が約2mmの短繊維とした。
(1)で得られた絹フィブロインの粉砕物を、200ml容のステンレス製容器に入れ、次いでメタノールを注ぎ、室温でメタノール内に粉砕物を1時間浸漬させて、粉砕物のβ化処理を行った。β化処理後、容器から絹フィブロインの粉砕物を取り出し、乾燥させた。
(2)でβ化処理された絹フィブロインの粉砕物を、ジェットミル(シングルトラックジェットミル:(株)セイシン企業製)を用いて、エアー圧力を0.7MPa、供給量を2kg/hr、風量を2.8m3/分の条件で粉砕処理して、本発明のシルクパウダー(絹フィブロインパウダー)を得た。
シルクパウダーの製造(2)
実施例1において、(2)β化処理を行わなかった以外は、実施例1と同様な方法を用いて、本発明のシルクパウダー(絹フィブロインパウダー)を得た。
シルクパウダーの製造(3)
実施例1において、第1の粉砕工程の粉砕処理時間を48時間から80時間と変更した以外は、実施例1と同様な方法を用いて、本発明のシルクパウダー(絹フィブロインパウダー)を得た。なお、得られたシルクパウダーには、若干ではあるが着色が認められた。
シルクパウダーの製造(4)
実施例1において、第1の粉砕工程の粉砕処理時間を48時間から30時間、供給量を2kg/hrから1kg/hrと変更した以外は、実施例1と同様な方法を用いて、シルクパウダー(絹フィブロインパウダー)を得た。
前記した実施例及び比較例で得られたシルクパウダーについて、下記の方法で粒径、かさ密度、吸油量、及び粒ゲージによる粒子径を測定して、比較・評価した。結果を表2に示した。
レーザー回転式粒度分析計(SK LASERPRO 7000S:(株)セイシン企業製、分散媒 エタノール、分散条件 超音波60秒)を用いて、最大粒径及び平均粒径を測定した。
マルチテスター(MT−100 (株)セイシン企業製)を用いて、タップ回数を500回としてタップ密度を測定して、これをかさ密度とした。
JIS K5101に準拠して測定した。すなわち、実施例または比較例で得られたシルクパウダーを5g計り取って100ml容の容器に入れ、ピペットでアマニ油を4〜5滴ずつシルクパウダーの中央部に滴下して、滴下ごとに全体を金属ヘラで十分に練り合わせた。
そして、滴下したアマニ油の量をシルクパウダー100g当たりの量に換算して、吸油量とした。
JIS K5400に準拠して、粒ゲージでの分散度評価を実施して、粒子径を測定した。
[実施例4]
シルクパウダーを含有する組成物のコーティングによる製膜(1)
前述した実施例1のシルクパウダーの含水分率は7.5wt%であった。この実施例1のシルクパウダーを、振動真空流動乾燥機(真空状態で120℃、150分)で含水分率1.0wt%に調整した。なお、含水分率の確認には赤外線水分計を使用し、150℃、20分の条件で得られた値を用いた。
シルクパウダーを含有する組成物のコーティングによる製膜(2)
実施例4において、組成物の配合を表3の配合2にした以外は、実施例4と同様な方法を用いて、本発明のシルクパウダー配合PVCフィルムを得た。
シルクパウダーを含有する組成物のコーティングによる製膜(3)
実施例5において、シルクパウダーの含水分率を2.7wt%に調整した以外は、実施例5と同様な方法を用いて、本発明のシルクパウダー配合PVCフィルムを得た。
シルクパウダーを含有する組成物のコーティングによる製膜(4)
実施例5において、シルクパウダーの含水分率を実施例1のまま(7.5wt%)にした以外は、実施例5と同様な方法を用いて、本発明のシルクパウダー配合PVCフィルムを得た。
前記した実施例4〜実施例6及び参考例1で得られたシルクパウダー配合PVCフィルムについて、発泡の有無を評価した。なお、評価に当たっては、200μm厚のフィルムを加熱延伸し裏側から光を透過させたときに、フィルム中に含有する気泡の量をルーペで観察した。結果を表4に示す。
[実施例7]
多糖類パウダーの製造(1)
(1)第1の粉砕工程:
多糖類原料としてセルロース(精製パルプ)(KCフロックW−400:日本製紙(株)製、平均粒径 25μm)150kgを、乾式機械的粉砕手段である転動ボールミル(マキノ(株)製、容量2.2m3)を用いて、ボール量を1.2t、粉砕処理時間を60時間として、多糖類(セルロース)の粉砕物を得た。
(1)で得られた粉砕物を、ジェットミル(STJ−200:(株)セイシン企業製)を用いて、エアー圧力を0.7MPa、供給量を2.0kg/hrの条件で粉砕処理して、本発明の多糖類パウダー(セルロース粉体)を得た。
多糖類パウダーの製造(2)
実施例1において、第1の粉砕工程の粉砕処理時間を60時間から80時間に変更した以外は、実施例1と同様な方法を用いて、本発明の多糖類パウダーを得た。
多糖類パウダーの製造(3)
実施例1において、第1の粉砕工程の粉砕処理時間を60時間から20時間に、また、供給量を2.0kg/hrから1.4kg/hrに変更した以外は、実施例1と同様な方法を用いて、多糖類パウダーを得た。
多糖類パウダーの製造(4)
実施例1において、第1の粉砕工程の粉砕処理時間を60時間から40時間に、また、供給量を2.0kg/hrから1.0kg/hrに変更した以外は、実施例1と同様な方法を用いて、多糖類パウダーを得た。
前記した実施例及び比較例で得られた多糖類パウダーについて、下記の方法で粒径、かさ密度、吸油量、及びインキ粘度を測定して、比較・評価した。結果を表6に示した。
レーザー回転式粒度分析計(SK LASERPRO 7000S:(株)セイシン企業製、分散媒 エタノール、分散条件 超音波60秒)を用いて、最大粒径及び平均粒径を測定した。
マルチテスター MT−100((株)セイシン企業製)を用いて、タップ回数を500として多糖類パウダーのタップ密度を測定して、これをかさ密度とした。
JIS K5101に準拠して測定した。すなわち、実施例または比較例で得られた多糖類パウダーを5g計り取って100ml容の容器に入れ、ピペットでアマニ油を4〜5滴ずつ多糖類パウダーの中央部に滴下して、滴下ごとに全体を金属ヘラで十分に練り合わせた。
そして、滴下したアマニ油の量を多糖類パウダー100g当たりの量に換算して、吸油量とした。
(1)測定試料の調製:
200mlビーカーにUV硬化性インキベースを攪拌後、93gを計り取って入れ、ビーカー内でこのインキベースを攪拌しながら、実施例及び比較例で得られた多糖類パウダー57gをビーカー内に徐々に投入して、多糖類パウダーの分散液150gを調製した。
(A)前記した(1)により調製された測定試料120gを100mlの容器に入れて、B型粘度計(5号ローター使用、回転数 20rpm)にセットした。
まず、B型粘度計のローターを回転させ、クランプのロックを外し、1分間安定させる。1分間経過したら、クランプをロックして、回転を静止させ、数値を確認した。
インキ粘度[mPa・s]=20000×(数値X[mPa・s])/100
そして、5回分の平均値を求めた後、単位が[Pa・s]となるように換算して(1000で除して)、インキ粘度[Pa・s]とした。
Claims (14)
- 改質材原料を乾式粉砕してなる改質パウダーであって、
前記改質材原料がシルク原料であり、平均粒径が10μm以下、吸油量が130ml/100g以下、JIS K5400に準拠した粒ゲージでの分散度評価による粒子径が80μm以下であることを特徴とする改質パウダー。 - 請求項1に記載の改質パウダーにおいて、
前記シルク原料が絹フィブロインであることを特徴とする改質パウダー。 - 請求項1または請求項2に記載の改質パウダーにおいて、
前記吸油量が60〜100ml/gであり、
前記JIS K5400に準拠した粒ゲージでの分散度評価による粒子径が20〜70μmであることを特徴とする改質パウダー。 - 改質材原料を乾式粉砕してなる改質パウダーであって、
前記改質材原料が多糖類であり、平均粒径が10μm以下、インキ粘度が15Pa・s未満であることを特徴とする改質パウダー。 - 改質材原料を粉砕してなる改質パウダーであって、
前記改質材原料が多糖類であり、平均粒径が10μm以下、吸油量が85ml/100g以下であることを特徴とする改質パウダー。 - 請求項4または請求項5に記載の改質パウダーにおいて、
インキ粘度が15Pa・s未満であり、かつ、吸油量が85ml/100g以下であることを特徴とする改質パウダー。 - 請求項4ないし請求項6の何れかに記載の改質パウダーにおいて、
前記多糖類がセルロースからなることを特徴とする改質パウダー。 - 請求項1ないし請求項7の何れかに記載の改質パウダーを含有することを特徴とする液状組成物。
- 請求項1ないし請求項7の何れかに記載の改質パウダーを含有した樹脂材料及び/またはエラストマーからなることを特徴とする成形体。
- 改質材原料を粉砕して改質パウダーを得る改質パウダーの製造方法において、
改質材原料を乾式機械的粉砕手段を用いて粉砕して粉砕物を得る第1の粉砕工程と、
第1の粉砕工程で得られた粉砕物をジェットミルで平均粒径が10μm以下の微粉末に粉砕する第2の粉砕工程とを備え、
前記第1の粉砕工程における粉砕処理時間が40時間以上であることを特徴とする改質パウダーの製造方法。 - 請求項10に記載の改質パウダーの製造方法において、
前記乾式機械的粉砕手段としてボールミルを用いることを特徴とする改質パウダーの製造方法。 - 請求項10または請求項11に記載の改質パウダーの製造方法において、
前記改質材原料としてシルク原料を用い、粉砕される前記シルク原料の平均粒径または平均繊維長が100μm〜5mmであることを特徴とする改質パウダーの製造方法。 - 請求項12に記載の改質パウダーの製造方法において、
前記第1の粉砕工程中及びまたは前記第1の粉砕工程後前記第2の粉砕工程前にβ化処理を行うことを特徴とする改質パウダーの製造方法。 - 請求項10または請求項11に記載の改質パウダーの製造方法において、
前記改質材原料として多糖類を用い、粉砕される前記多糖類の平均粒径が20μm〜2mmであり、
前記乾式機械的粉砕手段が、ボールミルであることを特徴とする改質パウダーの製造方法。
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