JPWO2006004215A1 - ベンゾオキサゾール化合物 - Google Patents
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Abstract
本発明は、次式(1):(1)式中、R1〜R4はH、ハロゲン原子、NO2、CN、C1〜4アルキル基、C1〜4ハロアルキル基、C1〜4ハロアルコキシ基、C2〜5アルカノイル基、ホルミル基、C2〜6アルコキシカルボニル基又はカルボキシル基などを表わし;R5は、C1〜4ハロアルキル基、CNを表わし;R6はH、ハロゲン原子、CN、C1〜4ハロアルキル基を表わし;R7はH、ハロゲン原子、C1〜4アルキル基を表わし;R8、R9はそれぞれ独立してH、C1〜4アルキル基を表わし;R10はハロゲン原子、CN、R12Xを表わし、ここでR12はC1〜10のアルキル基、C1〜6ハロアルキル基、C3〜6シクロアルキル基、C2〜7アルカノイル基、C2〜7ハロアルカノイル基、ホルミル基を表わし、XはO、Sを表わす、で示される、除草剤として有用なベンゾオキサゾール化合物を開示する。
Description
本発明は、ベンゾオキサゾール化合物、その製造法及び除草剤としての利用に関する。
或る種のベンゾオキサゾール化合物が除草剤として有効であることは知られている(例えば、特開2002−155063号公報参照)。
本発明の主たる目的は、除草剤として有用な新規ベンゾオキサゾール化合物を提供することである。
本発明者らは、今回、下記式(1)で示された新規なベンゾオキサゾール化合物が除草剤として有効であることを見い出し、本発明を完成するに至った。
かくして、本発明は、次式(1)
式中
R1は水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表わし、
R2は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜4のハロアルキル基又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表わし、
R3は水素原子、炭素原子数1〜4のハロアルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素原子数1〜4のアルキル基、シアノ基、R11S(O)n、炭素原子数1〜4のハロアルコキシ基、炭素原子数2〜5のアルカノイル基、ホルミル基、炭素原子数2〜6のアルコキシカルボニル基又はカルボキシル基を表わし、ここで、R11は炭素原子数1〜4のアルキル基を表わし、そしてnは0〜2の整数であり、
R4は水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表わし、
R5は炭素原子数1〜4のハロアルキル基又はシアノ基を表わし、
R6は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は炭素原子数1〜4のハロアルキル基を表わし、
R7は水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表わし、
R8及びR9はそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表わし、
R10はハロゲン原子、シアノ基又はR12Xを表わし、ここでR12は炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロアルキル基、炭素原子数3〜6のシクロアルキル基、炭素原子数2〜7のアルカノイル基、炭素原子数2〜7のハロアルカノイル基又はホルミル基を表わし、そしてXは酸素原子又は硫黄原子を表わす、で示されるベンゾオキサゾール化合物を提供するものである。
本発明の上記式(1)で示されるベンゾオキサゾール化合物は優れた除草効果を有し、除草剤として有用である。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
なお、本発明の説明においで、化学式で示される化合物は、その化学式の番号を以て、例えば、上記式(1)の化合物の場合「化合物(1)」と表示する。
本明細書において
「ハロゲン原子」には、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素原子が包含される。
「アルキル基」は、直鎖状もしくは分枝鎖状であることができ、例えば、メチル、エチル、n−もしくはiso−プロピル、n−、iso−、sec−もしくはtert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−デシル基などが挙げられる。
「ハロアルキル基」は、アルキル基の水素原子の少なくとも1個がハロゲン原子に置換された基であり、例えば、クロロメチル、ジクロロメチル、トリフルオロメチル、クロロエチル、ジクロロエチル、トリフルオロエチル、テトラフルオロプロピル、ブロモエチル、ブロモプロピル、クロロブチル、クロロヘキシル、ペルフルオロヘキシル基などが挙げられる。
「アルコキシ基」は、アルキル部分が上記の意味を有するアルキル−O−基であり、例えば、メトキシ、エトキシ、n−もしくはiso−プロポキシ、n−、iso−、sec−もしくはtert−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、デシルオキシ基などが挙げられる。
「ハロアルコキシ基」は、ハロアルキル部分が上記の意味を有するハロアルキル−O−基であり、例えば、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、テトラフルオロプロポキシ、ペルフルオロヘキシルオキシ基などが挙げられる。
「アルコキシカルボニル基」は、アルコキシ部分が上記の意味を有するアルコキシ−CO−基であり、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル基などが挙げられる。
「シクロアルキル基」には、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル基などが包含される。
「アルカノイル基」は、アルキル部分が上記の意味を有するアルキル−CO−基であり、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、iso−ブチリル、バレリル、iso−バレリル、ピバロイル基などが挙げられる。
「ハロアルカノイル基」は、アルカノイル基の水素原子の少なくとも1個がハロゲン原子に置換されたものであり、例えば、クロロアセチル、トリフルオロアセチル、クロロプロピオニル、ブロモプロピオニル、クロロヘキサノイル、クロロヘプタノイル基などが挙げられる。
前記式(1)において、好適には、
R1は水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜3のアルキル基であり、
R2は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜3のハロアルキル基又は炭素原子数1〜3のアルキル基であり、
R3は水素原子、炭素原子数1〜3のハロアルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素原子数1〜4のアルキル基、シアノ基、R11S(O)n、炭素原子数1〜3のハロアルコキシ基、炭素原子数2〜3のアルカノイル基、炭素原子数2〜4のアルコキシカルボニル基又はカルボキシル基であり、ここで、R11は炭素原子数1〜3のアルキル基であり、そしてnは0〜2の整数であり、
R4は水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜3のアルキル基であり、
R5は炭素原子数1〜3のハロアルキル基又はシアノ基であり、
R6は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は炭素原子数1〜3のハロアルキル基であり、
R7は水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜3のアルキル基であり、
R8及びR9はそれぞれ独立して、水素原子又は炭素原子数1〜3のアルキル基であり、
R10はハロゲン原子、シアノ基又はR12Xであり、ここでR12は炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜6ハロアルキル基、シクロヘキシル基、炭素原子数2〜5のアルカノイル基、炭素原子数2〜5のハロアルカノイル基又はホルミル基であり、そしてXは酸素原子又は硫黄原子である。
さらに好適には、
R1は水素原子又はハロゲン原子あり、
R2は水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜3のハロアルキル基であり、
R3はハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜3のハロアルキル基、炭素原子数1〜3のハロアルコキシ基、炭素原子数1〜4のアルキル基又は炭素原子数2〜3のアルカノイル基であり、
R4は水素原子であり、
R5は炭素原子数1〜3のハロアルキル基であり、
R6は水素原子又はハロゲン原子であり、
R7は水素原子であり、
R8及びR9はそれぞれ水素原子であり、
R10はハロゲン原子又はR12Xであり、ここでR12は炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜6ハロアルキル基、シクロヘキシル基又はホルミル基であり、そしてXは酸素原子又は硫黄原子である。
特に好適には、
R1は水素原子、フッ素原子又は塩素原子であり、
R2は水素原子、フッ素原子、塩素原子又はトリフルオロメチル基であり、
R3はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨード原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、tert−ブチル基又はアセチル基であり、
R4は水素原子であり、
R5はトリフルオロメチル基であり、
R6は水素原子、フッ素原子又は塩素原子であり、
R7は水素原子であり、
R8及びR9はそれぞれ水素原子であり、
R10はR12Xであり、ここでR12はメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、2−クロロメチル基、4−クロロ−n−ブチル基、6−クロロ−n−ヘキシル基又はシクロヘキシル基であり、そしてXは酸素原子である。
また、化合物(1)のうち、除草活性の観点から好ましいものとしては、以下の化合物が挙げられる。
(i) R1、R2、R4及びR6〜R9がそれぞれ水素原子を表わし、R3がハロゲン原子を表わし、R5が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R10が炭素原子数1〜10個のアルコキシ基を表わす前記式(1)の化合物。例えば、後記表1に記載の化合物3、11、27、29、34、39、41など。
(ii) R1、R2、R4及びR7〜R9がそれぞれ水素原子を表わし、R3がハロゲン原子を表わし、R5が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R6がハロゲン原子を表わし、R10が炭素原子数1〜10個のアルコキシ基を表わす前記式(1)の化合物。例えば、後記表1に記載の化合物8、9、26、35、40、42など。
(iii) R1、R2、R4及びR6〜R9がそれぞれ水素原子を表わし、R3が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R5が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R10が炭素原子数1〜10個のアルコキシ基を表わす前記式(1)の化合物。例えば、後記表1に記載の化合物52、54、56、60、62、64など。
(iv) R1、R2、R4及びR6〜R9がそれぞれ水素原子を表わし、R3が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R5が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R10が炭素原子数1〜6個のハロアルコキシ基を表わす前記式(1)の化合物。例えば、後記表1に記載の化合物85、87、89、91、93など。
(v) R2、R4及びR6〜R9がそれぞれ水素原子を表わし、R1及びR3がそれぞれハロゲン原子を表わし、R5が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R10が炭素原子数1〜6個のアルコキシ基を表わす前記式(1)の化合物。例えば、後記表1に記載の化合物106、108、109、112、113、114など。
(vi) R1、R4及びR6〜R9がそれぞれ水素原子を表わし、R2及びR3がそれぞれハロゲン原子を表わし、R5が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R10が炭素原子数1〜10個のアルコキシ基を表わす前記式(1)の化合物。例えば、後記表1に記載の化合物116、119、125、127、133など。
(vii) R1、R2、R4及びR6〜R9がそれぞれ水素原子を表わし、R3が炭素原子数1〜4個のアルキル基を表わし、R5が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R10が炭素原子数1〜10個のアルコキシ基を表わす前記式(1)の化合物。例えば、後記表1に記載の化合物151、153など。
(viii) R1、R4及びR6〜R9がそれぞれ水素原子を表わし、R2がハロゲン原子を表わし、R3がシアノ基を表し、R5が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R10が炭素原子数1〜10個のアルコキシ基を表わす前記式(1)の化合物。例えば、後記表1に記載の化合物117、132、179など。
(ix) R1、R4及びR6〜R9がそれぞれ水素原子を表わし、R2が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R3がハロゲン原子を表し、R5が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R10が炭素原子数1〜10個のアルコキシ基を表わす前記式(1)の化合物。例えば、後記表1に記載の化合物139、141など。
本発明により提供される化合物(1)は、例えば、以下に述べる製法(a)、(b)又は(c)によって製造することができる。
製法(a):
次式(2):
式中、R1〜R4は、前記と同義である、
で示される化合物を次式(3):
式中、R5〜R10は、前記と同義であり、Yはハロゲン原子、好ましくは塩素もしくは臭素原子である、
で示される化合物と塩基又は酸触媒の存在下に反応させることを特徴とする化合物(1)の製法。
製法(b):
次式(4):
式中、R1〜R9は前記と同義である、
で示される化合物をハロゲン化剤と反応させることを特徴とする、R10がハロゲン原子を表わす場合の化合物(1)、すなわち、次式(5):
式中、R1〜R9は前記と同義であり、Yはハロゲン原子を表わす、
で示される化合物の製法。
製法(c):
上記の化合物(5)を次式(6):
R12―X―M (6)
式中、R12及びXは前記と同義であり、Mは水素原子またはアルカリ金属、例えば、カリウム、ナトリウムを表わす、
で示される化合物と塩基触媒の存在下に反応させることを特徴とする、R10がR12Xを表わす場合の化合物(1)、すなわち、次式(7):
式中、R1〜R9、R12及びXは前記と同義である、
で示される化合物の製法。
製法(a)において出発原料として使用される化合物(2)はそれ自体既知の化合物であり(例えば、特開2002−155063号公報参照)、例えば、
2−アミノ−4−クロロフェール、
2−アミノ−4−トリフルオロメチルフェール、
2−アミノ−4,5−ジフルオロフェール
などが挙げられる。
また、出発原料として使用される化合物(3)はそれ自体既知の化合物であるか、又は既知の化合物と同様にして合成することができる(例えば、J.Org.Chem.1995.60巻.4635頁参照)。化合物(3)としては、例えば、
(E)−2−(メトキシメチル)−(3−トリフルオロメチルフェニル)アクリル酸クロリド、
(E)−2−(エトキシメチル)−(3−トリフルオロメチルフェニル)アクリル酸ブロミド、
(E)−2−(メトキシメチル)−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニル)アクリル酸クロリド
等が挙げられる。
化合物(2)と化合物(3)の反応を行うに際して使用し得る塩基触媒としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、4−N,N−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンなどの有機塩基;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム−t−ブトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド類;水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアミド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基;リチウムジイソプロピルアミド、ビストリメチルシリルリチウムアミドなどの有機金属アミド類等が挙げられる。また、酸触媒としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸などの鉱酸;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸・一水和物などの有機酸;ピリジン塩酸塩、トリエチルアミン塩酸塩などのアミン類の酸付加塩;四塩化チタン、塩化亜鉛、塩化第一鉄、塩化第二鉄などの金属ハロゲン化物;三フッ化ホウ素・エーテラートなどのルイス酸類等が挙げられる。これらの塩基又は酸触媒は、通常、化合物(2)に対して0.001〜1倍モルの範囲内で使用することができる。
化合物(2)に対する化合物(3)の使用割合は、とくに制限されるものではないが、一般には、化合物(2)1モルに対して化合物(3)を0.5〜2モル、特に1〜1.2モルの範囲内で使用することが好ましい。
反応温度は、使用する出発原料の種類や触媒の種類などに応じて変えることができるが、通常、使用する溶媒の沸点以下の温度、好ましくは0〜110℃の範囲内とすることができる。
化合物(2)と化合物(3)の反応は、通常、反応に不活性な触媒中で行なうことができ、該溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの双極性非プロトン溶媒類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;アセトニトリルなどのニトリル類、それらの混合溶媒などが挙げられる。
反応時間は、出発原料の種類や反応条件によって異なるが、通常、0.5〜24時間程度とすることができる。
製法(b)において出発原料として使用される化合物(4)は、R10が水素原子を表わす場合の本発明の化合物(1)に相当し、例えば、上記製法(a)によって合成することができる。
化合物(4)のハロゲン化に使用されるハロゲン化剤としては、例えば、臭素、塩素、ヨウ素、N−ブロモコハク酸イミド、臭化水素酸、塩酸、トリクロロブロモメタン、塩化スルフリルなどが挙げられる。これらのハロゲン化剤の使用量には、特に制限はないが、通常、化合物(4)1モルに対して0.5〜2モル、特に1〜1.2モルの範囲内が好適である。
反応温度は、使用するハロゲン化剤の種類などによって異なるが、通常、使用する溶媒の沸点以下の温度、好ましくは0〜110℃の範囲内とすることができる。
化合物(4)のハロゲン化は、通常、反応に不活性な溶媒中で行うことができ、該溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの双極性非プロトン溶媒類;ベンゼンなどの芳香族炭化水素類;アセトニトリルなどのニトリル類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、ギ酸、酢酸、プロピオン酸などの有機酸類、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭素類;それらの混合溶媒などが挙げられる。
反応時間は、用いるハロゲン化剤の種類や反応温度などによって異なるが、通常、0.5〜24時間程度とすることができる。
製法(c)において出発原料として使用される化合物(5)は、R10がR12Xを表わす場合の本発明の化合物(1)に相当し、例えば、上記の製法(b)によって合成することができる。
また、化合物(5)と反応せしめられる化合物(6)はそれ自体既知の化合物であり、例えば、化合物(6)は、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類;ジフルオロエタノール、トリフルオロエタノール、トリフルオロプロパノールなどのハロアルコール類;メチルメルカプタンナトリウム溶液、エチルメルカプタンなどのメルカプタン類;ギ酸ナトリウム、酢酸カリウム、プロピオン酸、ブタン酸などの有機酸類が挙げられ、これらは市販品として入手することができる。
化合物(5)と化合物(6)の反応を行うに際して使用し得る塩基触媒としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、4−N,N−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンなどの有機塩基;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム−t−ブトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド類;水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアミド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基;リチウムジイソプロピルアミド、ビストリメチルシリルリチウムアミドなどの有機金属アミド類等が挙げられる。これらの塩基触媒は、通常、化合物(5)に対して0.001〜1倍モルの範囲内で使用することができる。
化合物(5)に対する化合物(6)の使用割合は、とくに制限されるものではないが、一般には、化合物(5)1モルに対して化合物(6)を0.5〜2モル、特に1〜1.2モルの範囲内で使用することが好ましい。
反応温度は、使用する出発原料の種類や触媒の種類などに応じて変えることができるが、通常、使用する溶媒の沸点以下の温度、好ましくは0〜110℃の範囲内とすることができる。
化合物(5)と化合物(6)の反応は、通常、反応に不活性な触媒中で行うことができ、該触媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの双極性非プロトン溶媒類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;アセトニトリルなどのニトリル類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、それらの混合溶媒などが挙げられる。
反応時間は、出発原料の種類や反応条件によって異なるが、通常、0.5〜24時間程度とすることができる。
上記の製法(a)〜(c)によって得られる化合物(1)は、それ自体既知の方法、例えば、再結晶、クロマトグラフィー、蒸留などの手段によって単離・精製することができる。
本発明により提供される前記式(1)の化合物は、後述する試験例1〜3に記載の除草活性試験の結果から明らかなように、優れた除草効果を有しており、除草剤として有用である。
かくして、本発明によれば、また、本発明の化合物(1)の有効量を雑草又はその生育場所に施用することを特徴とする雑草の防除方法が提供される。
本発明の化合物(1)は、多種の農耕地雑草に対して活性を有しており、水田及び畑作物用除草剤として使用することができる。本発明の化合物(1)によって防除し得る水田雑草としては、例えば、ノビエ、コナギ、タマガヤツリ、キカシグサ、アゼナ等の一年生雑草及びマツバイ、ホタルイ、ミズガヤツリ、ウリカワ等の多年生雑草が挙げられ、また、畑地雑草としては、例えば、メヒシバ、オヒシバ、エノコログサ、スズメノカタビラ等のイネ科雑草;シロザ、アオビユ、スベリヒユ、イヌタデ、オランダミミナグサ、ノボロギク、ナズナ、ハコベ等の広葉雑草を挙げることができる。
本発明の化合物(1)は、植物の発芽前及び発芽後のいずれの段階においても施用することができ、さらに、播種前に土壌に混和することもできる。
本発明の化合物(1)の投薬量は、化合物の種類、対象植物の種類、適用時期、適用場所、望むべき効果の性質などに応じて広い範囲にわたって変えることができるが、一応の目安としては、1アール当たりの活性化合物として、約0.01〜100g、好ましくは約0.1〜10gの範囲内を例示することができる。
本発明の化合物(1)は、単独で使用することもできるが、通常は常法に従い、化合物(1)に希釈剤、界面活性剤、分散剤、補助剤などの農業上適する添加剤を配合し、例えば、粉剤、乳剤、微粒剤、粒剤、水和剤、顆粒水和剤、水性懸濁剤、油性懸濁液、乳濁剤、可溶化製剤、油剤、マイクロカプセル剤などの剤型に製剤化して使用することが好ましい。
製剤化に使用し得る固体希釈剤としては、例えば、タルク、ベントナイト、モンモリロナイト、クレー、カオリン、炭酸カルシウム、ケイソウ土、ホワイトカーボン、バーミキュライト、消石灰、ケイ砂、硫安、尿素などを挙げることができる。
液体希釈剤としては、例えば、炭化水素類(例えば、ケロシン、鉱油など);芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジメチルナフタレン、フェニルキシリルエタンなど);塩素化炭化水素類(例えば、クロロホルム、四塩化炭素など);エーテル類(例えば、ジオキサン、テトラヒドロフランなど);ケトン類(例えば、アセトン、シクロヘキサノン、イソホロンなど);エステル類(例えば、酢酸エチル、エチレングリコールアセテートマレイン酸ジブチルなど);アルコール類(例えば、メタノール、n−ヘキサノール、エチレングリコールなど);極性溶媒類(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドンなど);水などを挙げることができる。
固着剤及び分散剤としては、例えば、カゼイン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ベントナイト、ザンサンガム、アラビアガムなどを挙げることができる。
エアゾール噴射剤としては、例えば、空気、窒素、炭酸ガス、プロパン、ハロゲン化炭化水素などを挙げることができる。
安定剤としては、例えば、PAP、BHTなどを挙げることができる。
界面活性剤としては、例えば、アルキルサルフェート塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ナフタレンスルホン酸塩縮合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、アルキルソルビタンエステル、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミンなどを挙げることができる。
以上に述べた希釈剤、界面活性剤、分散剤及び補助剤を使用目的等に応じて、それぞれ単独で又は適当に組み合わせて使用することができる。また、本発明の化合物(1)は、必要に応じて、他の農薬学的に活性な物質、例えば、他の除草剤、植物成長調節剤、肥料、殺虫剤、殺ダニ剤、殺菌剤などと組み合わせて使用することもできる。
本発明の化合物(1)を含む製剤中の有効成分濃度は、それぞれ、乳剤では通常1〜50重量%、粉剤では通常0.3〜25重量%、水和剤及び顆粒水和剤では通常1〜90重量%、粒剤では通常0.5〜10重量%、懸濁剤では通常0.5〜40重量%、乳濁剤では通常1〜30重量%、可溶化製剤では通常0.5〜20重量%、エアゾールでは通常0.1〜5重量%の範囲内とすることができる。
これらの製剤は、必要に応じて適当な濃度に希釈して植物茎葉、土壌、水田の水面などに散布するか又は直接施用することによって、各種の用途に供することができる。
本発明者らは、今回、下記式(1)で示された新規なベンゾオキサゾール化合物が除草剤として有効であることを見い出し、本発明を完成するに至った。
かくして、本発明は、次式(1)
式中
R1は水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表わし、
R2は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜4のハロアルキル基又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表わし、
R3は水素原子、炭素原子数1〜4のハロアルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素原子数1〜4のアルキル基、シアノ基、R11S(O)n、炭素原子数1〜4のハロアルコキシ基、炭素原子数2〜5のアルカノイル基、ホルミル基、炭素原子数2〜6のアルコキシカルボニル基又はカルボキシル基を表わし、ここで、R11は炭素原子数1〜4のアルキル基を表わし、そしてnは0〜2の整数であり、
R4は水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表わし、
R5は炭素原子数1〜4のハロアルキル基又はシアノ基を表わし、
R6は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は炭素原子数1〜4のハロアルキル基を表わし、
R7は水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表わし、
R8及びR9はそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表わし、
R10はハロゲン原子、シアノ基又はR12Xを表わし、ここでR12は炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロアルキル基、炭素原子数3〜6のシクロアルキル基、炭素原子数2〜7のアルカノイル基、炭素原子数2〜7のハロアルカノイル基又はホルミル基を表わし、そしてXは酸素原子又は硫黄原子を表わす、で示されるベンゾオキサゾール化合物を提供するものである。
本発明の上記式(1)で示されるベンゾオキサゾール化合物は優れた除草効果を有し、除草剤として有用である。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
なお、本発明の説明においで、化学式で示される化合物は、その化学式の番号を以て、例えば、上記式(1)の化合物の場合「化合物(1)」と表示する。
本明細書において
「ハロゲン原子」には、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素原子が包含される。
「アルキル基」は、直鎖状もしくは分枝鎖状であることができ、例えば、メチル、エチル、n−もしくはiso−プロピル、n−、iso−、sec−もしくはtert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−デシル基などが挙げられる。
「ハロアルキル基」は、アルキル基の水素原子の少なくとも1個がハロゲン原子に置換された基であり、例えば、クロロメチル、ジクロロメチル、トリフルオロメチル、クロロエチル、ジクロロエチル、トリフルオロエチル、テトラフルオロプロピル、ブロモエチル、ブロモプロピル、クロロブチル、クロロヘキシル、ペルフルオロヘキシル基などが挙げられる。
「アルコキシ基」は、アルキル部分が上記の意味を有するアルキル−O−基であり、例えば、メトキシ、エトキシ、n−もしくはiso−プロポキシ、n−、iso−、sec−もしくはtert−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、デシルオキシ基などが挙げられる。
「ハロアルコキシ基」は、ハロアルキル部分が上記の意味を有するハロアルキル−O−基であり、例えば、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、テトラフルオロプロポキシ、ペルフルオロヘキシルオキシ基などが挙げられる。
「アルコキシカルボニル基」は、アルコキシ部分が上記の意味を有するアルコキシ−CO−基であり、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル基などが挙げられる。
「シクロアルキル基」には、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル基などが包含される。
「アルカノイル基」は、アルキル部分が上記の意味を有するアルキル−CO−基であり、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、iso−ブチリル、バレリル、iso−バレリル、ピバロイル基などが挙げられる。
「ハロアルカノイル基」は、アルカノイル基の水素原子の少なくとも1個がハロゲン原子に置換されたものであり、例えば、クロロアセチル、トリフルオロアセチル、クロロプロピオニル、ブロモプロピオニル、クロロヘキサノイル、クロロヘプタノイル基などが挙げられる。
前記式(1)において、好適には、
R1は水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜3のアルキル基であり、
R2は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜3のハロアルキル基又は炭素原子数1〜3のアルキル基であり、
R3は水素原子、炭素原子数1〜3のハロアルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素原子数1〜4のアルキル基、シアノ基、R11S(O)n、炭素原子数1〜3のハロアルコキシ基、炭素原子数2〜3のアルカノイル基、炭素原子数2〜4のアルコキシカルボニル基又はカルボキシル基であり、ここで、R11は炭素原子数1〜3のアルキル基であり、そしてnは0〜2の整数であり、
R4は水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜3のアルキル基であり、
R5は炭素原子数1〜3のハロアルキル基又はシアノ基であり、
R6は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は炭素原子数1〜3のハロアルキル基であり、
R7は水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜3のアルキル基であり、
R8及びR9はそれぞれ独立して、水素原子又は炭素原子数1〜3のアルキル基であり、
R10はハロゲン原子、シアノ基又はR12Xであり、ここでR12は炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜6ハロアルキル基、シクロヘキシル基、炭素原子数2〜5のアルカノイル基、炭素原子数2〜5のハロアルカノイル基又はホルミル基であり、そしてXは酸素原子又は硫黄原子である。
さらに好適には、
R1は水素原子又はハロゲン原子あり、
R2は水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜3のハロアルキル基であり、
R3はハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜3のハロアルキル基、炭素原子数1〜3のハロアルコキシ基、炭素原子数1〜4のアルキル基又は炭素原子数2〜3のアルカノイル基であり、
R4は水素原子であり、
R5は炭素原子数1〜3のハロアルキル基であり、
R6は水素原子又はハロゲン原子であり、
R7は水素原子であり、
R8及びR9はそれぞれ水素原子であり、
R10はハロゲン原子又はR12Xであり、ここでR12は炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜6ハロアルキル基、シクロヘキシル基又はホルミル基であり、そしてXは酸素原子又は硫黄原子である。
特に好適には、
R1は水素原子、フッ素原子又は塩素原子であり、
R2は水素原子、フッ素原子、塩素原子又はトリフルオロメチル基であり、
R3はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨード原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、tert−ブチル基又はアセチル基であり、
R4は水素原子であり、
R5はトリフルオロメチル基であり、
R6は水素原子、フッ素原子又は塩素原子であり、
R7は水素原子であり、
R8及びR9はそれぞれ水素原子であり、
R10はR12Xであり、ここでR12はメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、2−クロロメチル基、4−クロロ−n−ブチル基、6−クロロ−n−ヘキシル基又はシクロヘキシル基であり、そしてXは酸素原子である。
また、化合物(1)のうち、除草活性の観点から好ましいものとしては、以下の化合物が挙げられる。
(i) R1、R2、R4及びR6〜R9がそれぞれ水素原子を表わし、R3がハロゲン原子を表わし、R5が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R10が炭素原子数1〜10個のアルコキシ基を表わす前記式(1)の化合物。例えば、後記表1に記載の化合物3、11、27、29、34、39、41など。
(ii) R1、R2、R4及びR7〜R9がそれぞれ水素原子を表わし、R3がハロゲン原子を表わし、R5が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R6がハロゲン原子を表わし、R10が炭素原子数1〜10個のアルコキシ基を表わす前記式(1)の化合物。例えば、後記表1に記載の化合物8、9、26、35、40、42など。
(iii) R1、R2、R4及びR6〜R9がそれぞれ水素原子を表わし、R3が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R5が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R10が炭素原子数1〜10個のアルコキシ基を表わす前記式(1)の化合物。例えば、後記表1に記載の化合物52、54、56、60、62、64など。
(iv) R1、R2、R4及びR6〜R9がそれぞれ水素原子を表わし、R3が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R5が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R10が炭素原子数1〜6個のハロアルコキシ基を表わす前記式(1)の化合物。例えば、後記表1に記載の化合物85、87、89、91、93など。
(v) R2、R4及びR6〜R9がそれぞれ水素原子を表わし、R1及びR3がそれぞれハロゲン原子を表わし、R5が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R10が炭素原子数1〜6個のアルコキシ基を表わす前記式(1)の化合物。例えば、後記表1に記載の化合物106、108、109、112、113、114など。
(vi) R1、R4及びR6〜R9がそれぞれ水素原子を表わし、R2及びR3がそれぞれハロゲン原子を表わし、R5が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R10が炭素原子数1〜10個のアルコキシ基を表わす前記式(1)の化合物。例えば、後記表1に記載の化合物116、119、125、127、133など。
(vii) R1、R2、R4及びR6〜R9がそれぞれ水素原子を表わし、R3が炭素原子数1〜4個のアルキル基を表わし、R5が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R10が炭素原子数1〜10個のアルコキシ基を表わす前記式(1)の化合物。例えば、後記表1に記載の化合物151、153など。
(viii) R1、R4及びR6〜R9がそれぞれ水素原子を表わし、R2がハロゲン原子を表わし、R3がシアノ基を表し、R5が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R10が炭素原子数1〜10個のアルコキシ基を表わす前記式(1)の化合物。例えば、後記表1に記載の化合物117、132、179など。
(ix) R1、R4及びR6〜R9がそれぞれ水素原子を表わし、R2が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R3がハロゲン原子を表し、R5が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R10が炭素原子数1〜10個のアルコキシ基を表わす前記式(1)の化合物。例えば、後記表1に記載の化合物139、141など。
本発明により提供される化合物(1)は、例えば、以下に述べる製法(a)、(b)又は(c)によって製造することができる。
製法(a):
次式(2):
式中、R1〜R4は、前記と同義である、
で示される化合物を次式(3):
式中、R5〜R10は、前記と同義であり、Yはハロゲン原子、好ましくは塩素もしくは臭素原子である、
で示される化合物と塩基又は酸触媒の存在下に反応させることを特徴とする化合物(1)の製法。
製法(b):
次式(4):
式中、R1〜R9は前記と同義である、
で示される化合物をハロゲン化剤と反応させることを特徴とする、R10がハロゲン原子を表わす場合の化合物(1)、すなわち、次式(5):
式中、R1〜R9は前記と同義であり、Yはハロゲン原子を表わす、
で示される化合物の製法。
製法(c):
上記の化合物(5)を次式(6):
R12―X―M (6)
式中、R12及びXは前記と同義であり、Mは水素原子またはアルカリ金属、例えば、カリウム、ナトリウムを表わす、
で示される化合物と塩基触媒の存在下に反応させることを特徴とする、R10がR12Xを表わす場合の化合物(1)、すなわち、次式(7):
式中、R1〜R9、R12及びXは前記と同義である、
で示される化合物の製法。
製法(a)において出発原料として使用される化合物(2)はそれ自体既知の化合物であり(例えば、特開2002−155063号公報参照)、例えば、
2−アミノ−4−クロロフェール、
2−アミノ−4−トリフルオロメチルフェール、
2−アミノ−4,5−ジフルオロフェール
などが挙げられる。
また、出発原料として使用される化合物(3)はそれ自体既知の化合物であるか、又は既知の化合物と同様にして合成することができる(例えば、J.Org.Chem.1995.60巻.4635頁参照)。化合物(3)としては、例えば、
(E)−2−(メトキシメチル)−(3−トリフルオロメチルフェニル)アクリル酸クロリド、
(E)−2−(エトキシメチル)−(3−トリフルオロメチルフェニル)アクリル酸ブロミド、
(E)−2−(メトキシメチル)−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニル)アクリル酸クロリド
等が挙げられる。
化合物(2)と化合物(3)の反応を行うに際して使用し得る塩基触媒としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、4−N,N−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンなどの有機塩基;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム−t−ブトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド類;水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアミド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基;リチウムジイソプロピルアミド、ビストリメチルシリルリチウムアミドなどの有機金属アミド類等が挙げられる。また、酸触媒としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸などの鉱酸;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸・一水和物などの有機酸;ピリジン塩酸塩、トリエチルアミン塩酸塩などのアミン類の酸付加塩;四塩化チタン、塩化亜鉛、塩化第一鉄、塩化第二鉄などの金属ハロゲン化物;三フッ化ホウ素・エーテラートなどのルイス酸類等が挙げられる。これらの塩基又は酸触媒は、通常、化合物(2)に対して0.001〜1倍モルの範囲内で使用することができる。
化合物(2)に対する化合物(3)の使用割合は、とくに制限されるものではないが、一般には、化合物(2)1モルに対して化合物(3)を0.5〜2モル、特に1〜1.2モルの範囲内で使用することが好ましい。
反応温度は、使用する出発原料の種類や触媒の種類などに応じて変えることができるが、通常、使用する溶媒の沸点以下の温度、好ましくは0〜110℃の範囲内とすることができる。
化合物(2)と化合物(3)の反応は、通常、反応に不活性な触媒中で行なうことができ、該溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの双極性非プロトン溶媒類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;アセトニトリルなどのニトリル類、それらの混合溶媒などが挙げられる。
反応時間は、出発原料の種類や反応条件によって異なるが、通常、0.5〜24時間程度とすることができる。
製法(b)において出発原料として使用される化合物(4)は、R10が水素原子を表わす場合の本発明の化合物(1)に相当し、例えば、上記製法(a)によって合成することができる。
化合物(4)のハロゲン化に使用されるハロゲン化剤としては、例えば、臭素、塩素、ヨウ素、N−ブロモコハク酸イミド、臭化水素酸、塩酸、トリクロロブロモメタン、塩化スルフリルなどが挙げられる。これらのハロゲン化剤の使用量には、特に制限はないが、通常、化合物(4)1モルに対して0.5〜2モル、特に1〜1.2モルの範囲内が好適である。
反応温度は、使用するハロゲン化剤の種類などによって異なるが、通常、使用する溶媒の沸点以下の温度、好ましくは0〜110℃の範囲内とすることができる。
化合物(4)のハロゲン化は、通常、反応に不活性な溶媒中で行うことができ、該溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの双極性非プロトン溶媒類;ベンゼンなどの芳香族炭化水素類;アセトニトリルなどのニトリル類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、ギ酸、酢酸、プロピオン酸などの有機酸類、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭素類;それらの混合溶媒などが挙げられる。
反応時間は、用いるハロゲン化剤の種類や反応温度などによって異なるが、通常、0.5〜24時間程度とすることができる。
製法(c)において出発原料として使用される化合物(5)は、R10がR12Xを表わす場合の本発明の化合物(1)に相当し、例えば、上記の製法(b)によって合成することができる。
また、化合物(5)と反応せしめられる化合物(6)はそれ自体既知の化合物であり、例えば、化合物(6)は、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類;ジフルオロエタノール、トリフルオロエタノール、トリフルオロプロパノールなどのハロアルコール類;メチルメルカプタンナトリウム溶液、エチルメルカプタンなどのメルカプタン類;ギ酸ナトリウム、酢酸カリウム、プロピオン酸、ブタン酸などの有機酸類が挙げられ、これらは市販品として入手することができる。
化合物(5)と化合物(6)の反応を行うに際して使用し得る塩基触媒としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、4−N,N−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンなどの有機塩基;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム−t−ブトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド類;水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアミド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基;リチウムジイソプロピルアミド、ビストリメチルシリルリチウムアミドなどの有機金属アミド類等が挙げられる。これらの塩基触媒は、通常、化合物(5)に対して0.001〜1倍モルの範囲内で使用することができる。
化合物(5)に対する化合物(6)の使用割合は、とくに制限されるものではないが、一般には、化合物(5)1モルに対して化合物(6)を0.5〜2モル、特に1〜1.2モルの範囲内で使用することが好ましい。
反応温度は、使用する出発原料の種類や触媒の種類などに応じて変えることができるが、通常、使用する溶媒の沸点以下の温度、好ましくは0〜110℃の範囲内とすることができる。
化合物(5)と化合物(6)の反応は、通常、反応に不活性な触媒中で行うことができ、該触媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの双極性非プロトン溶媒類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;アセトニトリルなどのニトリル類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、それらの混合溶媒などが挙げられる。
反応時間は、出発原料の種類や反応条件によって異なるが、通常、0.5〜24時間程度とすることができる。
上記の製法(a)〜(c)によって得られる化合物(1)は、それ自体既知の方法、例えば、再結晶、クロマトグラフィー、蒸留などの手段によって単離・精製することができる。
本発明により提供される前記式(1)の化合物は、後述する試験例1〜3に記載の除草活性試験の結果から明らかなように、優れた除草効果を有しており、除草剤として有用である。
かくして、本発明によれば、また、本発明の化合物(1)の有効量を雑草又はその生育場所に施用することを特徴とする雑草の防除方法が提供される。
本発明の化合物(1)は、多種の農耕地雑草に対して活性を有しており、水田及び畑作物用除草剤として使用することができる。本発明の化合物(1)によって防除し得る水田雑草としては、例えば、ノビエ、コナギ、タマガヤツリ、キカシグサ、アゼナ等の一年生雑草及びマツバイ、ホタルイ、ミズガヤツリ、ウリカワ等の多年生雑草が挙げられ、また、畑地雑草としては、例えば、メヒシバ、オヒシバ、エノコログサ、スズメノカタビラ等のイネ科雑草;シロザ、アオビユ、スベリヒユ、イヌタデ、オランダミミナグサ、ノボロギク、ナズナ、ハコベ等の広葉雑草を挙げることができる。
本発明の化合物(1)は、植物の発芽前及び発芽後のいずれの段階においても施用することができ、さらに、播種前に土壌に混和することもできる。
本発明の化合物(1)の投薬量は、化合物の種類、対象植物の種類、適用時期、適用場所、望むべき効果の性質などに応じて広い範囲にわたって変えることができるが、一応の目安としては、1アール当たりの活性化合物として、約0.01〜100g、好ましくは約0.1〜10gの範囲内を例示することができる。
本発明の化合物(1)は、単独で使用することもできるが、通常は常法に従い、化合物(1)に希釈剤、界面活性剤、分散剤、補助剤などの農業上適する添加剤を配合し、例えば、粉剤、乳剤、微粒剤、粒剤、水和剤、顆粒水和剤、水性懸濁剤、油性懸濁液、乳濁剤、可溶化製剤、油剤、マイクロカプセル剤などの剤型に製剤化して使用することが好ましい。
製剤化に使用し得る固体希釈剤としては、例えば、タルク、ベントナイト、モンモリロナイト、クレー、カオリン、炭酸カルシウム、ケイソウ土、ホワイトカーボン、バーミキュライト、消石灰、ケイ砂、硫安、尿素などを挙げることができる。
液体希釈剤としては、例えば、炭化水素類(例えば、ケロシン、鉱油など);芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジメチルナフタレン、フェニルキシリルエタンなど);塩素化炭化水素類(例えば、クロロホルム、四塩化炭素など);エーテル類(例えば、ジオキサン、テトラヒドロフランなど);ケトン類(例えば、アセトン、シクロヘキサノン、イソホロンなど);エステル類(例えば、酢酸エチル、エチレングリコールアセテートマレイン酸ジブチルなど);アルコール類(例えば、メタノール、n−ヘキサノール、エチレングリコールなど);極性溶媒類(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドンなど);水などを挙げることができる。
固着剤及び分散剤としては、例えば、カゼイン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ベントナイト、ザンサンガム、アラビアガムなどを挙げることができる。
エアゾール噴射剤としては、例えば、空気、窒素、炭酸ガス、プロパン、ハロゲン化炭化水素などを挙げることができる。
安定剤としては、例えば、PAP、BHTなどを挙げることができる。
界面活性剤としては、例えば、アルキルサルフェート塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ナフタレンスルホン酸塩縮合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、アルキルソルビタンエステル、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミンなどを挙げることができる。
以上に述べた希釈剤、界面活性剤、分散剤及び補助剤を使用目的等に応じて、それぞれ単独で又は適当に組み合わせて使用することができる。また、本発明の化合物(1)は、必要に応じて、他の農薬学的に活性な物質、例えば、他の除草剤、植物成長調節剤、肥料、殺虫剤、殺ダニ剤、殺菌剤などと組み合わせて使用することもできる。
本発明の化合物(1)を含む製剤中の有効成分濃度は、それぞれ、乳剤では通常1〜50重量%、粉剤では通常0.3〜25重量%、水和剤及び顆粒水和剤では通常1〜90重量%、粒剤では通常0.5〜10重量%、懸濁剤では通常0.5〜40重量%、乳濁剤では通常1〜30重量%、可溶化製剤では通常0.5〜20重量%、エアゾールでは通常0.1〜5重量%の範囲内とすることができる。
これらの製剤は、必要に応じて適当な濃度に希釈して植物茎葉、土壌、水田の水面などに散布するか又は直接施用することによって、各種の用途に供することができる。
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明する。なお、これらの実施例は本発明の範囲を限定するためのものではない。
実施例1 (E)−2−(5−クロルベンゾオキサゾール−2−イル)−1−(3−トリフルオロメチルフェニル)−3−ブロモプロペン(化合物1)の合成:
(E)−2−(5−クロルベンゾオキサゾール−2−イル)−1−(3−トリフルオロメチルフェニル)プロペン0.5g(1.9mmol)、N−ブロモコハク酸イミド0.3g(1.9mmol)及びベンゾイルパーオキシド0.1gを四塩化炭素20mlに加え、3時間還流攪拌した。室温まで冷却後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。四塩化炭素を減圧留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(和光純薬製のWakogel C−300、n−ヘキサン:酢酸エチル=15:1溶出)によって単離し、微黄色結晶である目的である化合物1を0.5g得た。
実施例2 (E)−2−(5−クロルベンゾオキサゾール−2−イル)−1−(3−トリフルオロメチルフェニル)−3−メトキシメチルプロペン(化合物3)の合成:
2−アミノ−4−クロロフェノール0.5g(1.9mmol)、(E)α−メトキシメチル−(3−トリフルオロメチル)桂皮酸クロライド0.50g(1.9mmol)及びp−トルエンスルホン酸・一水和物0.1gをキシレン20mlに加え、8時間還流した。室温まで冷却後、キシレンを減圧留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(和光純薬製のWakogel C−300、n−ヘキサン:酢酸エチル=15:1溶出)によって単離し、微黄色結晶である目的である化合物3を0.72g得た(収率は60%)。
実施例3 (E)−2−(5−クロルベンゾオキサゾール−2−イル)−1−(3−トリフルオロメチルフェニル)−3−エトキシメチルプロペン(化合物11)の合成:
(E)−2−(5−クロルベンゾオキサゾール−2−イル)−1−(3−トリフルオロメチルフェニル)−3−ブロモプロペン0.5g(1.9mmol)、ナトリウムエトキシド0.2g(1.9mmol)をエタノール20ml中で3時間室温攪拌した。反応液にトルエン30mlを加え、有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。トルエンを減圧留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(和光純薬製のWakogel C−300、n−ヘキサン:酢酸エチル=15:1溶出)によって単離し、微黄色結晶である目的である化合物11を0.5g得た。
実施例4 (E)−2−(5−クロルベンゾオキサゾール−2−イル)−1−(3−トリフルオロメチルフェニル)−3−ホルミルプロペン(化合物33)の合成:
(E)−2−(5−クロルベンゾオキサゾール−2−イル)−1−(3−トリフルオロメチルフェニル)−3−ブロモプロペン0.5g(1.9mmol)、ギ酸カリウム0.2g(1.9mmol)及び18−クラウン−6、0.04gをN,N−ジメチルホルムアミド20ml中で、80℃8時間加熱攪拌した。室温まで冷却後、トルエン30mlを加え、有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。トルエンを減圧留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(和光純薬製のWakogel C−300、n−ヘキサン:酢酸エチル=15:1溶出)によって単離し、微黄色結晶である目的である化合物33を0.5g得た。
実施例5 (E)−2−(5−トリフルオロメチルベンゾオキサゾール−2−イル)−1−(3−トリフルオロメチルフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロペン(化合物85)の合成:
2,2,2−トリフルオロエタノール0.2g(1.9mmol)及び60%水素化ナトリウム0.1g(2.5mmol)をテトラヒドロフラン20ml中で1時間室温攪拌した後、(E)−2−(5−トリフルオロメチルベンゾオキサゾール−2−イル)−1−(3−トリフルオロメチルフェニル)−3−ブロモプロペン0.5g(1.9mmol)を加え、5時間室温攪拌した。トルエン30mlを加え、有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。トルエンを減圧留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(和光純薬製のWakogel C−300、n−ヘキサン:酢酸エチル=15:1溶出)によって単離し、微黄色結晶である目的である化合物85を0.5g得た。
前記実施例1〜5に記載の方法に準じて、下記表1に示す本発明の他の化合物(1)を合成した。合成した化合物(1)を実施例1〜5で合成した化合物も含めて表1に示す。それら化合物のうちの代表的なものの物性を表2に示す。
製剤例1 粒剤の調製
化合物1を5重量部、ベントナイト35重量部、タルク57重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ1重量部及びリグニンスルホン酸ソーダ2重量部を均一に混合し、次いで少量の水を添加して混練した後、押し出し造粒、乾燥して粒剤を得た。
製剤例2 水和剤の調製
化合物1を10重量部、カオリンクレー70重量部、ホワイトカーボン18重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ1.5重量部及びβ−ナフタレンスルホン酸ソーダホルマリン縮合物0.5重量部とを均一に混合し、次いでエアミル粉砕して水和剤を得た。
製剤例3 乳剤の調製
化合物1を20重量部及びキシレン70重量部に、ソルポール3005X(商品名;東邦化学製)10重量部を加えて均一に混合し、溶解して乳剤を得た。
製剤例4 粉剤の調製
化合物1を5重量部、タルク50重量部及びカオリンクレー45重量部を均一に混合して粉剤を得た。
〔除草活性試験〕
試験例1 水田除草試験
1/10000アールのポットに水田土壌を充填し、適量の水と化学肥料を加えて混練し、ノビエ、コナギ、ホタルイ、ミズガヤツリの種子を植え、更に2.0葉期のイネを移植し水深3cmの湛水状態を保った。
製剤例2に準じて調整した表1に示す化合物(1)を含む
水和剤を適量の水で希釈し、ノビエ1.0葉期にアール当たり所定の薬量となるようにピペットを用いて滴下処理した。
そして平均気温25℃のガラス室で3週間管理した後に、それらの除草効果を調査した。
除草効果の評価は、無処理区の状態と生育阻害率(%)を比較して、以下の6段階で示した。
0:0%〜20%未満、
1:20%以上〜40%未満、
2:40%以上〜60%未満、
3:60%以上〜80%未満、
4:80%以上〜100%未満、
5:100%
薬害の評価は、無処理区の状態と比較して、以下の6段階で示した。
0:正常発育、
1:僅少害、
2:小害、
3:中害、
4:大害、
5:完全枯死
その結果を表3に示す。
試験例2 畑作土壌処理試験
1/3000アールのポットに畑土壌を充填し、メヒシバ、シロザ、アオビユ、スベリヒユ、イチビ、コムギ、トウモロコシ、ダイズの種子を播種して覆土した。
製剤例2に準じて調整した表1に示す目的化合物(1)の水和剤を所定の薬量になるように水で希釈し、播種後雑草発生前にアール当たり15リットルの散布水量で各土壌表層に均一に噴霧処理した。
そして、平均気温25℃のガラス室で3週間管理した後に、それらの除草効果を調査した。
除草効果及び薬害の評価は、前記試験例1と同様に行った。
その結果を表4に示す。
試験例3 畑作茎葉処理試験
1/3000アールのポットに培土を充填し、メヒシバ、シロザ、アオビユ、スベリヒユ、イチビ、コムギ、トウモロコシ、ダイズの種子を播種して覆土し、平均気温25℃のガラス室で栽培した。
メヒシバが1.0〜2.0葉期に生育した時期に、製剤例2に準じて調整した表1に示す目的化合物(1)の水和剤を所定の薬量になるように水で希釈し、アール当たり15リットルの散布水量で雑草上に均一に噴霧処理した。
そして平均気温25℃のガラス室で3週間管理した後に、それらの除草効果を調査した。
除草効果の評価は前記試験例1と同様に行った。
その結果を表5に示す。
実施例1 (E)−2−(5−クロルベンゾオキサゾール−2−イル)−1−(3−トリフルオロメチルフェニル)−3−ブロモプロペン(化合物1)の合成:
(E)−2−(5−クロルベンゾオキサゾール−2−イル)−1−(3−トリフルオロメチルフェニル)プロペン0.5g(1.9mmol)、N−ブロモコハク酸イミド0.3g(1.9mmol)及びベンゾイルパーオキシド0.1gを四塩化炭素20mlに加え、3時間還流攪拌した。室温まで冷却後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。四塩化炭素を減圧留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(和光純薬製のWakogel C−300、n−ヘキサン:酢酸エチル=15:1溶出)によって単離し、微黄色結晶である目的である化合物1を0.5g得た。
実施例2 (E)−2−(5−クロルベンゾオキサゾール−2−イル)−1−(3−トリフルオロメチルフェニル)−3−メトキシメチルプロペン(化合物3)の合成:
2−アミノ−4−クロロフェノール0.5g(1.9mmol)、(E)α−メトキシメチル−(3−トリフルオロメチル)桂皮酸クロライド0.50g(1.9mmol)及びp−トルエンスルホン酸・一水和物0.1gをキシレン20mlに加え、8時間還流した。室温まで冷却後、キシレンを減圧留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(和光純薬製のWakogel C−300、n−ヘキサン:酢酸エチル=15:1溶出)によって単離し、微黄色結晶である目的である化合物3を0.72g得た(収率は60%)。
実施例3 (E)−2−(5−クロルベンゾオキサゾール−2−イル)−1−(3−トリフルオロメチルフェニル)−3−エトキシメチルプロペン(化合物11)の合成:
(E)−2−(5−クロルベンゾオキサゾール−2−イル)−1−(3−トリフルオロメチルフェニル)−3−ブロモプロペン0.5g(1.9mmol)、ナトリウムエトキシド0.2g(1.9mmol)をエタノール20ml中で3時間室温攪拌した。反応液にトルエン30mlを加え、有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。トルエンを減圧留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(和光純薬製のWakogel C−300、n−ヘキサン:酢酸エチル=15:1溶出)によって単離し、微黄色結晶である目的である化合物11を0.5g得た。
実施例4 (E)−2−(5−クロルベンゾオキサゾール−2−イル)−1−(3−トリフルオロメチルフェニル)−3−ホルミルプロペン(化合物33)の合成:
(E)−2−(5−クロルベンゾオキサゾール−2−イル)−1−(3−トリフルオロメチルフェニル)−3−ブロモプロペン0.5g(1.9mmol)、ギ酸カリウム0.2g(1.9mmol)及び18−クラウン−6、0.04gをN,N−ジメチルホルムアミド20ml中で、80℃8時間加熱攪拌した。室温まで冷却後、トルエン30mlを加え、有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。トルエンを減圧留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(和光純薬製のWakogel C−300、n−ヘキサン:酢酸エチル=15:1溶出)によって単離し、微黄色結晶である目的である化合物33を0.5g得た。
実施例5 (E)−2−(5−トリフルオロメチルベンゾオキサゾール−2−イル)−1−(3−トリフルオロメチルフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロペン(化合物85)の合成:
2,2,2−トリフルオロエタノール0.2g(1.9mmol)及び60%水素化ナトリウム0.1g(2.5mmol)をテトラヒドロフラン20ml中で1時間室温攪拌した後、(E)−2−(5−トリフルオロメチルベンゾオキサゾール−2−イル)−1−(3−トリフルオロメチルフェニル)−3−ブロモプロペン0.5g(1.9mmol)を加え、5時間室温攪拌した。トルエン30mlを加え、有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。トルエンを減圧留去して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(和光純薬製のWakogel C−300、n−ヘキサン:酢酸エチル=15:1溶出)によって単離し、微黄色結晶である目的である化合物85を0.5g得た。
前記実施例1〜5に記載の方法に準じて、下記表1に示す本発明の他の化合物(1)を合成した。合成した化合物(1)を実施例1〜5で合成した化合物も含めて表1に示す。それら化合物のうちの代表的なものの物性を表2に示す。
化合物1を5重量部、ベントナイト35重量部、タルク57重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ1重量部及びリグニンスルホン酸ソーダ2重量部を均一に混合し、次いで少量の水を添加して混練した後、押し出し造粒、乾燥して粒剤を得た。
製剤例2 水和剤の調製
化合物1を10重量部、カオリンクレー70重量部、ホワイトカーボン18重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ1.5重量部及びβ−ナフタレンスルホン酸ソーダホルマリン縮合物0.5重量部とを均一に混合し、次いでエアミル粉砕して水和剤を得た。
製剤例3 乳剤の調製
化合物1を20重量部及びキシレン70重量部に、ソルポール3005X(商品名;東邦化学製)10重量部を加えて均一に混合し、溶解して乳剤を得た。
製剤例4 粉剤の調製
化合物1を5重量部、タルク50重量部及びカオリンクレー45重量部を均一に混合して粉剤を得た。
〔除草活性試験〕
試験例1 水田除草試験
1/10000アールのポットに水田土壌を充填し、適量の水と化学肥料を加えて混練し、ノビエ、コナギ、ホタルイ、ミズガヤツリの種子を植え、更に2.0葉期のイネを移植し水深3cmの湛水状態を保った。
製剤例2に準じて調整した表1に示す化合物(1)を含む
水和剤を適量の水で希釈し、ノビエ1.0葉期にアール当たり所定の薬量となるようにピペットを用いて滴下処理した。
そして平均気温25℃のガラス室で3週間管理した後に、それらの除草効果を調査した。
除草効果の評価は、無処理区の状態と生育阻害率(%)を比較して、以下の6段階で示した。
0:0%〜20%未満、
1:20%以上〜40%未満、
2:40%以上〜60%未満、
3:60%以上〜80%未満、
4:80%以上〜100%未満、
5:100%
薬害の評価は、無処理区の状態と比較して、以下の6段階で示した。
0:正常発育、
1:僅少害、
2:小害、
3:中害、
4:大害、
5:完全枯死
その結果を表3に示す。
1/3000アールのポットに畑土壌を充填し、メヒシバ、シロザ、アオビユ、スベリヒユ、イチビ、コムギ、トウモロコシ、ダイズの種子を播種して覆土した。
製剤例2に準じて調整した表1に示す目的化合物(1)の水和剤を所定の薬量になるように水で希釈し、播種後雑草発生前にアール当たり15リットルの散布水量で各土壌表層に均一に噴霧処理した。
そして、平均気温25℃のガラス室で3週間管理した後に、それらの除草効果を調査した。
除草効果及び薬害の評価は、前記試験例1と同様に行った。
その結果を表4に示す。
1/3000アールのポットに培土を充填し、メヒシバ、シロザ、アオビユ、スベリヒユ、イチビ、コムギ、トウモロコシ、ダイズの種子を播種して覆土し、平均気温25℃のガラス室で栽培した。
メヒシバが1.0〜2.0葉期に生育した時期に、製剤例2に準じて調整した表1に示す目的化合物(1)の水和剤を所定の薬量になるように水で希釈し、アール当たり15リットルの散布水量で雑草上に均一に噴霧処理した。
そして平均気温25℃のガラス室で3週間管理した後に、それらの除草効果を調査した。
除草効果の評価は前記試験例1と同様に行った。
その結果を表5に示す。
Claims (10)
- 次式(1):
式中
R1は水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表わし、
R2は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜4のハロアルキル基又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表わし、
R3は水素原子、炭素原子数1〜4のハロアルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素原子数1〜4のアルキル基、シアノ基、R11S(O)n、炭素原子数1〜4のハロアルコキシ基、炭素原子数2〜5のアルカノイル基、ホルミル基、炭素原子数2〜6のアルコキシカルボニル基又はカルボキシル基を表わし、ここで、R11は炭素原子数1〜4のアルキル基を表わし、そしてnは0〜2の整数であり、
R4は水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表わし、
R5は炭素原子数1〜4のハロアルキル基又はシアノ基を表わし、
R6は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は炭素原子数1〜4のハロアルキル基を表わし、
R7は水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表わし、
R8及びR9はそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表わし、
R10はハロゲン原子、シアノ基又はR12Xを表わし、ここでR12は、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロアルキル基、炭素原子数3〜6のシクロアルキル基、炭素原子数2〜7のアルカノイル基、炭素原子数2〜7のハロアルカノイル基又はホルミル基を表わし、そしてXは酸素原子又は硫黄原子を表わす、
で示されるベンゾオキサゾール化合物。 - R1は水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜3のアルキル基であり、
R2は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜3のハロアルキル基又は炭素原子数1〜3のアルキル基であり、
R3は水素原子、炭素原子数1〜3のハロアルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素原子数1〜4のアルキル基、シアノ基、R11S(O)n、炭素原子数1〜3のハロアルコキシ基、炭素原子数2〜3のアルカノイル基、炭素原子数2〜4のアルコキシカルボニル基又はカルボキシル基であり、ここで、R11は炭素原子数1〜3のアルキル基であり、そしてnは0〜2の整数であり、
R4は水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜3のアルキル基であり、
R5は炭素原子数1〜3のハロアルキル基又はシアノ基であり、
R6は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は炭素原子数1〜3のハロアルキル基であり、
R7は水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜3のアルキル基であり、
R8及びR9はそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1〜3のアルキル基であり、
R10はハロゲン原子、シアノ基又はR12Xであり、ここでR12は炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜6ハロアルキル基、シクロヘキシル基、炭素原子数2〜5のアルカノイル基、炭素原子数2〜5のハロアルカノイル基又はホルミル基であり、そしてXは酸素原子又は硫黄原子である
請求の範囲第1項に記載の化合物。 - R1は水素原子又はハロゲン原子あり、
R2は水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜3のハロアルキル基であり、
R3はハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜3のハロアルキル基、炭素原子数1〜3のハロアルコキシ基、炭素原子数1〜4のアルキル基又は炭素原子数2〜3のアルカノイル基であり、
R4は水素原子であり、
R5は炭素原子数1〜3のハロアルキル基であり、
R6は水素原子又はハロゲン原子であり、
R7は水素原子であり、
R8及びR9はそれぞれ水素原子であり、
R10はハロゲン原子又はR12Xであり、ここでR12は炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜6ハロアルキル基、シクロヘキシル基又はホルミル基であり、そしてXは酸素原子又は硫黄原子である
請求の範囲第1項に記載の化合物。 - R1は水素原子、フッ素原子又は塩素原子であり、
R2は水素原子、フッ素原子、塩素原子又はトリフルオロメチル基であり、
R3はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨード原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、tert−ブチル基又はアセチル基であり、
R4は水素原子であり、
R5はトリフルオロメチル基であり、
R6は水素原子、フッ素原子又は塩素原子であり、
R7は水素原子であり、
R8及びR9はそれぞれ水素原子であり、
R10はR12Xであり、ここでR12はメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、2−クロロメチル基、4−クロロ−n−ブチル基、6−クロロ−n−ヘキシル基又はシクロヘキシル基であり、そしてXは酸素原子である
請求の範囲第1項に記載の化合物。 - 次の群:
(i) R1、R2、R4及びR6〜R9がそれぞれ水素原子を表わし、R3がハロゲン原子を表わし、R5が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R10が炭素原子数1〜10個のアルコキシ基を表わす式(1)の化合物、
(ii) R1、R2、R4及びR7〜R9がそれぞれ水素原子を表わし、R3がハロゲン原子を表わし、R5が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R6がハロゲン原子を表わし、R10が炭素原子数1〜10個のアルコキシ基を表わす式(1)の化合物、
(iii) R1、R2、R4及びR6〜R9がそれぞれ水素原子を表わし、R3が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R5が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R10が炭素原子数1〜10個のアルコキシ基を表わす式(1)の化合物、
(iv) R1、R2、R4及びR6〜R9がそれぞれ水素原子を表わし、R3が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R5が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R10が炭素原子数1〜6個のハロアルコキシ基を表わす式(1)の化合物、
(v) R2、R4及びR6〜R9がそれぞれ水素原子を表わし、R1及びR3がそれぞれハロゲン原子を表わし、R5が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R10が炭素原子数1〜6個のアルコキシ基を表わす式(1)の化合物、
(vi) R1、R4及びR6〜R9がそれぞれ水素原子を表わし、R2及びR3がそれぞれハロゲン原子を表わし、R5が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R10が炭素原子数1〜10個のアルコキシ基を表わす式(1)の化合物、
(vii) R1、R2、R4及びR6〜R9がそれぞれ水素原子を表わし、R3が炭素原子数1〜4個のアルキル基を表わし、R5が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R10が炭素原子数1〜10個のアルコキシ基を表わす式(1)の化合物、
(viii) R1、R4及びR6〜R9がそれぞれ水素原子を表わし、R2がハロゲン原子を表わし、R3がシアノ基を表し、R5が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R10が炭素原子数1〜10個のアルコキシ基を表わす式(1)の化合物、及び
(ix) R1、R4及びR6〜R9がそれぞれ水素原子を表わし、R2が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R3がハロゲン原子を表し、R5が炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を表わし、R10が炭素原子数1〜10個のアルコキシ基を表わす式(1)の化合物
から選ばれる請求の範囲第1項に記載の化合物。 - (a) 次式(2):
式中、R1〜R4は、請求項1に記載したと同義である、
で示される化合物を次式(3):
式中、R5〜R10は請求項1に記載したと同義であり;Yは、ハロゲン原子を表わす、
で示される化合物と塩基又は酸触媒の存在下に反応させて、式(1)の化合物を製造するか、
(b) 次式(4):
式中、R1〜R9は請求項1に記載したと同義である、
で示される化合物をハロゲン化剤と反応させて、R10がハロゲン原子を表わす場合の式(1)の化合物、すなわち、次式(5):
式中、R1〜R9は請求項1に記載したと同義であり;Yはハロゲン原子を表わす、
で示される化合物を製造するか、或いは
(c) 次式(5):
式中、R1〜R9は請求項1に記載したと同義であり;Yはハロゲン原子を表わす、
で示される化合物を次式(6):
R12―X―M (6)
式中、R12及びXは請求項1に記載したと同義であり;Mは水素原子またはアルカリ金属を表わす、
で示される化合物と塩基触媒の存在下に反応させて、R10がR12Xを表わす場合の式(1)の化合物、すなわち、次式(7):
式中、R1〜R9、R12及びXは請求項1に記載したと同義である、
で示される化合物を製造する
ことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の式(1)の化合物の製造法。 - 請求の範囲第1項に記載の式(1)の化合物を有効成分として含有することを特徴とする除草剤。
- 請求の範囲第1項に記載の式(1)の化合物及び農業上適する添加剤を含んでなる除草性組成物。
- 請求の範囲第1項に記載の式(1)の化合物の有効量を雑草又はその生育場所に施用することを特徴とする雑草の防除方法。
- 請求の範囲第1項に記載の式(1)の化合物の除草剤としての使用。
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