JPWO2005101114A1 - 画像表示素子、画像表示シート、画像表示装置及び画像表示方法 - Google Patents

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Abstract

特定色の光を反射又は透過する屈折率の異なる二種類以上の材料からなる層が交互に積層され、微粒子状に成形された多層膜光学フィルタからなる画像表示素子である。上述した多層膜光学フィルタが、例えば、所定色の光を反射すると共に当該色に対する補色を透過する非光吸収型で干渉型のカラーフィルタである。更に、上述した多層膜光学フィルタが、誘電体多層膜又は透明樹脂の多層膜又はガラスの多層膜であってもよい。

Description

本発明は、画像表示を行う画素を構成する画像表示素子と、該画像表示素子を平面内に複数配列して成る画像表示シートと、該画像表示シートを用いて画像表示を行う画像表示装置と、該画像表示装置を用いた電子ペーパーと、該画像表示装置を用いて画像表示を行うための画像表示方法に関する。
近年の情報化社会の発展に伴い、ディスプレイやハードコピー等の技術の重要性は更に高まっている。また、情報伝達の媒体として以前から使用されている紙は、携帯性や保存性、人の情報認識方法の面で現在も有効性が高い。そのため、最近ではCRTやLCD等の表示媒体だけでなく、メモリ性(データ保持性)を持ったシート状の表示媒体が開発されている。
上記のようなメモリ性を有する表示媒体として、電子ペーパーに係る技術内容が特許文献1に提案されている。また、当該表示媒体に使用される記録材料として例えば、色々なリライタブル記録材料が非特許文献1に開示されている。現在、このようなリライタブル記録材料候補技術の特定用途への製品化が一部開始されている状況ではあるが、未だに、印刷並みの高画質、高信頼メモリ性、紙のようなフレキシブル性、カラー化、低価格性、瞬間プリント等の特性を全て兼ね備えた電子ペーパーは考案されていない。
電子ペーパーの表示方式としては、半球毎に異なる色に着色された微小な球体粒子の回転を利用した方式、帯電トナーの電気泳動を利用した方式、強誘電液晶を用いた方式等、様々な表示方式を用いた電子ペーパーが開発途上にある。
上記方式のうち、半球ごとに異なる色を有する微小な球体粒子の回転を利用した方式は、ツイストボール(twisted ball)方式と呼ばれ、最も開発が進んでいる。また、このツイストボール方式でカラー表示を行う場合には、半球毎に、赤色・白色と、青色・白色と、緑色・白色とがそれぞれ着色された複数種類のツイストボール(光吸収型の着色ツイストボール)を用いてカラー表示を行うか、或いは、白黒のツイストボールとカラーフィルタとを用いてカラー表示を行う。
特開平10−171620号公報 「Japan Hardcopy’99論文集」、日本画像学会、1999年、P.209〜P.251
しかしながら、上記従来の技術には、次のような問題点がある。
上記カラー表示用のツイストボール方式の電子ペーパーでは、光吸収型の着色ツイストボールが用いられているため、カラーフィルタを使用して平面的にRGBを並べる必要が生じる。このため、白黒表示用のツイストボール方式に比べカラー解像度が1/3以下に減少し、表示が暗くなる。更に、コントラストの悪化が生じるために色合わせのためのカラーフィルタが必要になる等の問題が生じるが、電極とカラーフィルタの位置合わせや、電極とツイストボールの位置合わせ等、詳細且つ正確な位置合わせが必要となる。
このため、従来のツイストボール方式を用いた電子ペーパーでは、明るく、高コントラストで、高精度及び高解像度なカラー表示が困難となる。
本発明は、明るく、高コントラストで、高精度及び高解像度なカラー表示が可能な電子ペーパーを提供することである。
上記課題を解決するための、この発明の画像表示素子の第1の態様は、特定色の光を反射又は透過する屈折率の異なる二種類以上の材料からなる層が交互に積層され、微粒子状に成形された多層膜光学フィルタからなる画像表示素子である。
この発明の画像表示素子の第2の態様は、前記多層膜光学フィルタが、所定色の光を反射すると共に当該色に対する補色を透過する非光吸収型で干渉型のカラーフィルタであることを特徴とする画像表示素子である。
この発明の画像表示素子の第3の態様は、前記多層膜光学フィルタが誘電体多層膜又は透明樹脂の多層膜又はガラスの多層膜であることを特徴とする画像表示素子である。
この発明の画像表示素子の第4の態様は、前記多層膜光学フィルタの外周に透明誘電体、透明強誘電体、又は、透明帯電体からなる帯電層が形成されたことを特徴とする画像表示素子である。
この発明の画像表示素子の第5の態様は、前記多層膜光学フィルタの外形の最大寸法が、2μmから200μmまでの範囲内にあることを特徴とする画像表示素子である。
この発明の画像表示素子の第6の態様は、前記多層膜光学フィルタの外形が平面体、立方体又は球体の何れか1つであることを特徴とする画像表示素子である。
この発明の画像表示シートの第1の態様は、帯電された、上述した複数の画像表示素子と、可視光を透過する一対の透明電極と、該一対の透明電極間の定位置に前記複数の画像表示素子を回転可能に収容する透明な一対の支持フィルムとを備え、前記一対の透明電極に電圧を印加して前記画像表示素子に電界を作用させることにより、該画像表示素子の回転又は移動が制御可能となっていることを特徴とする画像表示シートである。
この発明の画像表示シートの第2の態様は、赤、緑、青、シアン、マゼンタ、イエロー又は白・黒のうち何れか一色を表示することを特徴とする画像表示シートである。
この発明の画像表示装置の第1の態様は、上述した一対の支持フィルムを備える画像表示シートの一方の支持フィルムの背面又は前面に、背面シート若しくは前面シートを配置するか又は反射膜若しくは吸収膜を塗布したことを特徴とする画像表示装置である。
この発明の画像表示装置の第2の態様は、上述した赤色を表示する画像表示シートと、緑色を表示する画像表示シートと、青色を表示する画像表示シートとを、当該各画像表示シートの各画素位置が互いに重なるように積層させて、加法混色によるカラー画像表示を行うことを特徴とする画像表示装置である。
この発明の画像表示装置の第3の態様は、上述したシアンを表示する画像表示シートと、マゼンダを表示する画像表示シートと、イエローを表示する画像表示シートとを、当該各画像表示シートの各画素位置が互いに重なるように積層させて減法混色によるカラー画像表示を行うことを特徴とする画像表示装置である。
この発明の画像表示装置の第4の態様は、各画素の表示色に対応した画像表示素子を用いて、各表示色を表示することを特徴とする画像表示装置である。
この発明の画像表示装置の第5の態様は、反射型の画像表示方法を用いて画像表示を行うことを特徴とする画像表示装置である。
この発明の画像表示装置の第6の態様は、透過型の画像表示方法を用いて画像表示を行うことを特徴とする画像表示装置である。
この発明の画像表示装置の第7の態様は、画像表示面の最背面に、背面シートを配置するか又は吸収膜を塗布したことを特徴とする画像表示装置である。
この発明の画像表示装置の第8の態様は、画像表示面の最前面に、前面シートを配置するか又は反射膜を塗布したことを特徴とする画像表示装置である。
この発明の電子ペーパの1つの態様は、上述した画像表示装置を備えた電子ペーパである。
この発明の画像表示方法の1つの態様は、帯電された多層膜光学フィルタによって成る複数の画像表示素子の各々を、可視光を透過する一対の支持フィルム上に形成された透明電極間の定位置に回転可能に収容し、前記各画像表示素子に電界を作用させて当該各画像表示素子の向きを制御することにより画像表示を行うことを特徴とする画像表示方法である。
本発明によれば、光吸収型の着色ではなく、非光吸収型の多層膜光学フィルタ色を発色する画像表示素子が用いられているため、光の利用率(明るさ)とコントラストの低下とが防止できるので、光のロスが最小限に留められ、明るく、高コントラストな画像表示装置が実現できる。
更に、画像表示装置が、赤色の画像表示シートと、青色の画像表示シートと、緑色の画像表示シートとが積層されて構成されているため、画素数が、モノカラー表示の場合と同等となり、カラー解像度の低下が回避できる。
また、各画像表示素子に電界を印加してそれぞれの向きを制御することにより、任意の画像を電子ペーパーに表示した後、必要に応じて、画像表示素子の位置を固定できるので、表示画像が長期間保持できる。
また、ツイストボール方式でカラー表示する際に必要となるカラーフィルタが不要となり、電極とカラーフィルタとの位置合わせも不要となるか、又は、電極とカラーツイストボールとの位置合わせも不要となるため、高精度なカラー表示が可能となる。
図1は、本発明を適用した画像表示素子の構成を示す図である。 図2(a)は、図1に示す画像表示素子の発色の様子を示す図であり、図2(b)は、同図(a)に示す反射光の反射率を示すグラフであり、図2(c)は、同図(a)に示す透過光の透過率を示すグラフである。 図3(a)は、図1に示す画像表示素子が透明に観測される際の様子を示す図であり、図3(b)は、同図(a)に示す反射光の反射率を示すグラフであり、図3(c)は、同図(a)に示す透過光の透過率を示すグラフである。 図4は、本発明を適用した画像表示シートの構造を部分的に示す図である。 図5は、本発明を適用した画像表示装置の構造を部分的に示す図である。 図6は、本発明を適用した画像表示装置の構造を部分的に示す図である。 図7は、画像表示シートに対する入射光の反射・透過の様子を説明する図である。符号の説明
10 画像表示素子
101 多層膜積層フィルタ
101a 帯電層
102、112、122 多層膜光学フィルタ
103a、113a 透明樹脂層
111 積層フィルタ樹脂
111a、121a 帯電層
123a、123b 透明樹脂層
20、21、22 画像表示シート
201a、201b 支持フィルム
202a、202b 電極
203 分散媒体
204 セパレータ
205 スペーサ
23 背面板
30 画像表示装置
発明を実施するための最良の形態
図面を参照して本実施の形態について詳細に説明する。
まず、図1を参照して、画像表示素子10、11、12について説明する。画像表示素子10、11、12は、それぞれ、入射光に対して、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の光を反射し、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色の光を透過する干渉型のフィルタである。
画像表示素子10は、周期性を持った多層膜光学フィルタ102が一対の帯電層101a、101bの間に挟まれて成り、画像表示素子11は、周期性を持った多層膜光学フィルタ112が一対の帯電層111a、111bの間に挟まれ成り、画像表示素子12は、周期性を持った多層膜光学フィルタ122が一対の帯電層121a、121bの間に挟まれて成る。なお、画像表示素子10に替えて、多層膜光学フィルタ102と、帯電層101a、101bとの各間に透明樹脂層103a、103bがそれぞれ設けられた10aを用いてもよいし、画像表示素子11に替えて、多層膜光学フィルタ112と、帯電層111a、111bとの各間に透明樹脂層113a、113bがそれぞれ設けられた11aを用いてもよいし、画像表示素子12に替えて、多層膜光学フィルタ122と、帯電層121a、121bとの各間に透明樹脂層123a、123bがそれぞれ設けられた12aを用いてもよいし。
ここで、干渉型のフィルタとは、特定の色を反射させ、残りの光を透過させるものである。そして、当該画素にとって必要な色彩の光を光源側に反射させるが、一方、透過された光は導光板の下部の反射板等で表示面に再度反射されるため、この反射光は表示のため再利用されることとなる。その結果、光の利用効率が向上し、消費電力の低減や輝度の向上が実現できる。なお、このような干渉型のフィルタは一般的には多層膜により構成されるが、近年ではコレステリック液晶を固化させて形成するタイプの物も提案されている(例えば「第6回HLC研究成果発表会第1頁 コレステリック液晶を用いたカラーフィルタの開発(大日本印刷( 株) 守谷 徳久)」を参照)。
なお、画像表示素子10、11、12は同様の構成を有するため、以下、画像表示素子10、11、12についての説明では、画像表示素子10のみ説明し、簡略化のため画像表示素子11、12についての説明を省略する。
画像表示素子10の多層膜光学フィルタ102は、図1に示すように、互いに異なる屈折率を有する所定厚さの二種類の材料からなる積層フィルタ材が交互に積層されて成る。積層フィルタ材を交互に所定の厚さで積層するのは、屈折率の異なる積層フィルタ材の積層界面で所定波長の光を反射させるためである。図示しないが、積層フィルタ材は必ずしも二種類に限らず、三種類以上にすることも可能であり、これらは、積層フィルタの設計に応じて適宜選択できる。
多層膜光学フィルタ102を構成する積層フィルタ材の材料は透明であれば特に限定されないが、例えばポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸(PMMA)等のアクリル樹脂、スチレン・アクリロニトリル樹脂(SAN)、脂環式樹脂(COP)、ポリエステル樹脂、非晶フッ素系樹脂、ポリ−4−メチルペンテン(PMP)、ガラス、石英等が挙げられる。これらのうち、屈折率がある程度異なる少なくとも2種類の積層フィルタ材を交互に複数積層する。これにより、所定波長の光が、屈折率の異なる積層フィルタ材の界面で反射される。
また、上記2種類の積層フィルタ材の材料として樹脂を用いる場合には、相溶性の悪い樹脂同士の組合せが好ましい。
相溶性のある積層フィルタ材樹脂同士を交互に複数積層した場合、隣接二層間に傾斜機能のある第三層が生まれてしまうという問題がある。更に、一般に、相溶性のある積層フィルタ材樹脂同士の組合せは、両者の屈折率差が小さいために光学フィルタとして不向きであるという問題がある。更に、同一のフィルタ特性を得るのに多層膜光学フィルタ102の層数が多くなるとう問題がある。積層フィルタ材樹脂として、例えばアクリル樹脂とポリスチレンとを交互に積層すれば、このような問題点が回避できる。
一方、相溶性の悪い樹脂材料の組合せでは界面の接着性が問題となるが、加工温度が近い(Tg、粘度;分子量)場合には当該問題が回避可能となる。この点においても、アクリル樹脂とポリスチレンとの組合せが好ましい。
上記二種類の積層フィルタ材の屈折率nは互いに異なる。この二種類の積層フィルタ材の厚さは、屈折率nと積層フィルタ材の厚さとの積が反射光の波長の1/4倍となるように設計されるため、互いに異なったものとなる。例えば赤色の605〜625nmの光を反射する画像表示素子10を設計する場合には、積層フィルタ材の厚さは、波長の1/4の長さを当該使用する積層フィルタ材の屈折率で割った値(約100nm)である。
しかし、このようにして、積層フィルタ材の厚さを算出することはできるが、100nmオーダの厚さの積層フィルタ材を用意して他の積層フィルタ材と直接貼り合わせることは困難である。そこで、2種類の積層フィルタ材のシートを大きなサイズのまま複数層ローラで熱圧着させた後、更に圧延ローラで延伸処理を施し、積層フィルタ材の厚さを所望の厚さに調整して大サイズの多層膜光学フィルタ102を作成する。また、画像表示素子10に対するフィルタ特性に対する調整は、多層膜光学フィルタ102の厚さ調整により行う。この多層膜光学フィルタ102を構成する積層フィルタ材の総数は、特に規定はしないが、10層以上が好ましい。
なお、積層フィルタ材の積層方法は、所望の厚さの多層膜光学フィルタが得られれば、上述の方法に限定されず、例えば、圧縮成形、スタティックミキサー、共押出法、キャスト、蒸着法、ゾルーゲル法等、適宜選択できる。
画像表示素子10は、更に、シート状の当該大サイズの多層膜光学フィルタ102が所定サイズ(微粒子状)に切断されたものである。
画像表示素子10のサイズ(以下、素子サイズという)は、2μmから200μm程度が好ましい。特に、当該素子サイズは、反射光の波長よりも大きくなければならず、更に、少なくともその数倍程度は必要である。このため、加工性やハンドリング性等を考慮すると、素子サイズは10μm以上がより好ましい。
画像表示素子10の素子サイズの上限値は、後述する画像表示装置30の画素の観点で制約を受ける。すなわち、画像表示装置30の画像解像度が100dpiの場合、一画素分のサイズが250μm程度となるが、これには、セパレータ204により占有される面積も含まれるために、画像表示素子10自体の素子サイズは、最大でも200μm以下が好ましく、画像解像度が400dpiの場合には、50μm程度が好ましい。このように、高精彩な画像が得られるようにするためには、素子サイズをできるだけ小さくする必要がある。
従って、画像表示素子10の素子サイズの範囲は、10〜50μmが最も好ましく、通常は、2μmから200μmの素子サイズの画像表示素子10が用いられることが多い。
画像表示素子10の形状については、多層膜光学フィルタ102としての機能を損なわない限り、特に制約を設けないが、外形は平面体(平行な平面を有する立体)、立方体又は球体のいずれでも良い。ここで、平面体とは、画像表示素子10を備えた後述する画像表示シート20と平行な平面を有する立体で、円板、多角柱など種々の形状が考えられる。
なお、画像表示素子10の素子サイズは、画像表示素子10の素子形状が球形の場合には球の直径とするが、非球形の場合には、画像表示シート20を画素単位として画面を構成した際の水平方向(横方向)での最大長とする。
また、帯電層101a、101bの材料は特に限定されず例えば、酸化チタン(TiO)微粒子、アルミナ微粒子、ポリスチレン微粒子、アクリル系プラスチック微粒子等が挙げられる。例えば、酸化チタンはプラスに帯電する。絶縁粒子の帯電は、混合攪拌、摩擦帯電、支持フィルム201a、201b上に各々形成された電極202a、202b間の往復による相互摩擦によって発生される。
上記以外の帯電層101a、101bの形成方法としては、画像表示素子10の表面に、所定の電荷を有する物質をコーティングする、或いは透明な誘電体、強誘電体等をコーティングする等して帯電層を形成する方法等がある。この場合、例えば、画像表示素子10の多層膜光学フィルタ102の上下両面に対し誘電体樹脂をコーティングして帯電層101a、101bを形成する。この誘電体樹脂に対するコーティングでは、後述の熱圧着法に基づくローラ圧着等が行われ、所定の寸法に仕上げることが可能である。また更に、誘電体又は強誘電体に電荷注入をしてエレクトレット化することにより帯電層を形成してもよい。
次に、画像表示素子10が有する発色機能について説明する。
図5に示す画像表示装置30が反射型の場合には、画像表示素子10の積層フィルタ樹脂の各積層界面で反射した光が観測者の目に届くことにより、画像表示素子10が所定の色として観測者に見えることとなる。また、画像表示装置30が透過型の場合には、画像表示素子10の積層フィルタ樹脂の各積層界面を透過した光(反射した光の補色)が観測者の目に届くことにより、画像表示素子10が所定の色として観測者に見えることとなる。
ここで、図2(a)〜(c)を参照し、観測者により赤色が観測される際の反射光、透過光に対する反射率及び透過率スペクトルについて画像表示素子10を用いて説明する(反射光が緑色、青色となる画像表示素子11、12の場合についても、同様である)。
図2(a)に、画像表示素子10に対する入射光、反射光L11、透過光L12の様子を示し、図2(b)に、反射光L11の反射率スペクトルを示し、図2(c)に、透過光L12の透過率スペクトルを示す。図2(a)に示すように、反射光として赤色が観測される際には、観測者の観測方向(図中符号B1に示す方向)に対し、画像表示素子10の積層フィルタ樹脂の積層面F1が垂直となる。
次に、図3(a)〜(c)を参照して、入射光が完全に透過する際の反射光、透過光に対する反射率及び透過率スペクトルについて、反射光が赤色となる画像表示素子10を用いて説明する(反射光が緑色、青色となる画像表示素子11、12の場合についても、同様である)。
図3(a)に、画像表示素子10に対する入射光、反射光L11、透過光L12の様子を示し、図3(b)に、反射光L21の反射率スペクトルを示し、図3(c)に、透過光L22の透過率スペクトルを示す。図3(a)に示すように、透明となる際には(すなわち、観測者により透明と観測される際には)、画像表示素子10の積層フィルタ樹脂の積層面F1が図中符号B1に示す方向に平行となる。また、図中符号B1と積層面F1との成す角度θが0度に近づいていくほど、赤色が薄くなっていく。
次に、図4を参照して、画像表示シート20について説明する。以下説明する画像表示シート20は、赤色、緑色、青色のうちの赤色を発色させるためのものとする。なお、緑色、青色を発色させるための画像表示シート(すなわち、図5に示す画像表示シート21、22)については、緑色、青色をそれぞれ発色する画像表示素子11、12を有するという点を除き、画像表示シート20と同様の構成を有するため、画像表示シート21、22に対する詳細な説明を省略する。
図4は、画像表示シート20の表面に対する垂直断面の一部を示す図である。
図4に示すように、画像表示シート20は、支持フィルム201a、201b、電極202a、202b、分散媒体203、セパレータ204、スペーサ205、画像表示素子10等を備える。
画像表示シート20は、対向する二枚の支持フィルム201a、201bの間に分散媒体203が充填され、該分散媒体203中には、画像表示素子10が、画像表示シート20表面に広がるマトリクス(matrix)状(すなわち、画素毎)に一又は複数個ずつ配置され、支持フィルム201a、201bの各表面には、電極202a、202bが、マトリクス状(すなわち、画素毎)に一又は複数個ずつ互いに対向する位置に配置されている。ここで、画像表示素子10の各々は、セパレータ204により、各対向する電極202a、202b間毎に配置されている。
支持フィルム201a、201bは透過視光の透過率が高く耐熱性の高い材料が適する。更に、所定の機械的強度が確保されているものがよい。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルファミド、ポリエチレン、ポリエーテルスルフォン、ポリカボーネイト、ポリイミド或いはアクリル等の各種ポリマーシートを用いることができる。また使用形態によっては、ガラス、石英等の無機シートの使用も可能である。特に、フレキシブルな基材が要求される電子ペーパーの支持フィルムとしては、透明性と機械的強度を備えた透明樹脂フィルムが好ましい。支持フィルム201a、201bの厚さは、一般に5〜1000μmが好ましいが、厚さが薄いと強度が不足しフィルムが変形するため、分散媒203、画像表示素子10及びセパレータ204等の配置の精度が低下する。また、厚すぎると、表示機能の鮮明性やコントラストの低下を招く。
電極202a、202bは、透明でパターン形成可能な電極材で構成される。このような透明電極としては、ITO、導電性酸化銀、導電性酸化亜鉛等の透明導電性酸化物をスパッタリング法、真空蒸着法、CVD法、塗布法等で薄膜状に形成したものや、導電剤を溶媒や合成樹脂バインダーに混合したものも用いることができる。本実施の形態においては、電極202a、202bは、ITOを合成樹脂バインダに混合したものを塗布して形成した電極である。ITO電極の膜厚は、10〜200μmである。
ここで、ITOは、酸化スズ(SnO)が5%程度含まれた酸化インジウム(In)であり、光透過率が高く、電気抵抗が低いという特徴を有する。
なお、ITO以外にも、ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルフォン酸からなる導電性高分子を用いてもよい。このような導電性高分子は、水溶液から製膜できるので、プラスチック基材をベースとしたフレキシブルな電子ペーパーに適している。
電極202a、202bの厚みは、導電性と光の透過性が確保できれば良く、3〜1000nmが好ましいが、5〜400nmがより好ましい。また電極202a、202bには、帯電粒子の電荷が逃げないように、絶縁性のコーティングを行なって、コーティング層(図示略)を形成する必要がある。一方、画像表示素子10、11、12に対するコーティング層の形成は、負帯電性の画像表示素子10に対しては、負帯電性の樹脂をコーティングし、正帯電性の画像表示素子10に対しては、正帯電性の樹脂をコーティングする。誘電体多層膜を用いた場合や強誘電体多層膜を用いた場合、積層フィルタ材の上下に誘電体フィルム又は強誘電体フィルムをコーティングした場合には、外部電解を各電極202a、202bに電荷をチャージすることにより、誘電体又は強誘電体に電荷を誘起できる。本実施の形態においては、積層フィルタ材の上下に誘電体フィルムをコーティングした画像表示素子10を用いた。そこで、外部電解を用いて、画像表示素子に電荷を帯電させることができる。
分散媒体203には、絶縁性潤滑媒体としてドデシルベンゼン、イソパラフィン、シリコーンオイル等を用いる。特に、潤滑性を優先したい応用例においては、低粘度に調整したシリコーンオイルを用いると優れた高速応答性が得られる。また、水、アルコール等も媒体として用いることができる。支持フィルム201a、201b、帯電層等の材料に応じて上記各媒体同士を適宜混合したものを分散媒体203に用いることができるが、本実施の形態では、低粘度のシリコーンオイルを分散媒体203として用いる。また、分散媒体203は、画像表示素子10に誘電体をコーティングする場合には、誘電特性があるものが適しており、画像表示素子10に帯電層をコーティングする場合には、誘電特性を有しないものが適している。
セパレータ204は、支持フィルム201a、201bに配置される対向するぺア電極(電極202a、202b)の設置間隔を定め、画像表示素子10の画像表示シート20、21、22内における位置を特定するためのものである。セパレータ204は、トレイ状のものと、グリッドタイプのものと2種類があるが、画像表示素子10の位置保持性の点で、グリッドタイプが優れる。このため、本実施の形態では、グリッドタイプのセパレータ204を用いる。
セパレータ204は、グリッドタイプの重合性モノマーが重合され、支持フィルム201a、201b間において隔壁を構成する。これにより、支持フィルム201a,201bとセパレータ204との間に空隙が生じることがなく、支持フィルム201a,201bに対し、結着性に優れたセパレータ204が形成可能となる。このため、線幅10μm以下の微細な隔壁が形成可能となり、セパレータ204の開孔率や密着性が確保できて区画領域の微小化が実現できる。画像表示素子10を収納・配置するセパレータ204のパターンは、円形の細密充填の千鳥配列、円形の格子状配列、六角形のハニカム配列、三角形の細密充填パターン等の各種パターンが適用できるが、本実施の形態では、格子配列のパターンを用いる。
このセパレータ204による隔壁で区画された領域の面積に占める隔壁そのものの面積率は、10%以下が好ましく、上記の重合性モノマーを用いれば、これを実現できる。
セパレータ204の材料としては、重合性モノマー又はポリマー前駆体を利用するのが好ましいが、光重合性、紫外線等により重合するような物質を利用するのがより好ましい。重合性モノマー又はポリマー前駆体としては、スチレン、メタクリル酸及び酢酸ビニル等を用いることができる。これらの材料は、耐薬品性、耐熱性、耐環境性、強度、弾力性に優れている。
また、2枚の電極パターンを描いた支持フィルム201a、201bの間隔を調整するために、スペーサ205を用いている。スペーサ205には、ガラスビーズやポリスチレンビーズが用いられている。また、支持フィルム201a、201bをパターン加工することによって形成されたポリマーパターン壁等が用られるような構成であっても良い。
上記構成を有する画像表示シート20では、電源から、電極202a、202bに電圧が印加され、電極202a、202b間に電界が発生すると、帯電している画像表示素子10が回転(自転)し、当該電界に応じた定まった向きや方向(すなわち、画像表示シート20の表面と画像表示素子10が有する積層フィルタ樹脂の積層面とが互いに平行になる向きや方向)に回転され移動される。
すなわち、画像表示素子10は、帯電層101a、101bが帯電しているため、電界中では双極子として振舞う(画像表示素子11、12も同様)。このため、画像表示素子10は、当該電界中においては、静電気力により回転(自転)・移動し、最も安定な位置(エネルギーが最も低い位置)に至って停止する。この安定位置とは、画像表示素子10の積層フィルタ樹脂の積層面と、後述する画像表示シート20のシート面(後述する支持フィルム201a、201bの面)とが平行になる位置である。
このように、各対向する電極202a、202b間に発生させる電界を制御して、各画像表示素子10の向きを各々個別に制御できるので、各画像表示素子10を1画素とするドットパターンにより任意の画像表示が可能となる。なお、当該電界制御により任意の画像を表示した後、電極202a、202bに対する電圧印加が解除されても、当該電極202a、202bに帯電した電荷により各対向する電極202a、202b間に発生された電界が保持され、画像保持が可能となる。
次に、図5を参照して、画像表示装置30について説明する。図5に示すように、画像表示装置30は、R,G、Bの各色をそれぞれ発色させるための画像表示シート20、21、22が積層され、更に、画像表示シート22の一方の面には背面板24が設けられて成る。
赤色を発色させる際には、画像表示シート20内の画像表示素子10の積層フィルタ樹脂の積層面が画像表示シート20のシート面に平行な向きに至るまで画像表示素子10を回転させ、透明にする際には、画像表示シート20内の画像表示素子10の積層フィルタ樹脂の積層面が画像表示シート20のシート面に垂直な向きに至るまで画像表示素子10を回転させる。
緑色を発色させる際には、画像表示シート21内の画像表示素子11の積層フィルタ樹脂の積層面が画像表示シート21のシート面に平行な向きに至るまで画像表示素子11を回転させ、透明にする際には、画像表示シート21内の画像表示素子11の積層フィルタ樹脂の積層面が画像表示シート21のシート面に垂直な向きに至るまで画像表示素子11を回転させる。
青色を発色させる際には、画像表示シート22内の画像表示素子12の積層フィルタ樹脂の積層面が画像表示シート22のシート面に平行な向きに至るまで画像表示素子12を回転させ、透明にする際には、画像表示シート22内の画像表示素子12の積層フィルタ樹脂の積層面が画像表示シート22のシート面に垂直な向きに至るまで画像表示素子12を回転させる。
画像表示装置30は図示しない電源部を有し、与えられた画像情報に基づき各画像表示素子10、11、12の向きを制御して画像の書き込みや消去、階調制御等を行うための制御装置に電気的に接続されている。この画像情報に基づいて画像を表示する際には、各画像表示素子10、11、12に対応して配置された電極202a、202bに電圧を印加して電界を生じさせて当該画像表示素子10、11、12の向きを制御する。
ここで、上記制御装置は、単純マトリクス駆動形式、アクティブマトリクス駆動形式等に基づき、画像表示素子10、11、12に対する駆動制御を行う。アナログ駆動方式では複数のトランジスタ回路を用いて画素の階調が制御され、デジタル駆動方式では1画素が複数のサブピクセルに分割されて画素の階調が制御される(面積階調方式)。
ここで、アクティブマトリクス駆動形式における階調制御の方法としては、アナログ駆動方式とデジタル駆動方式の二つの方式が利用できる。
カラー画像のコントラスト及び色調の調整は、画像表示素子10の回転角度を微調整することにより行う。また、バックライトを使用する場合には、バックライトの明るさ調整により、コントラストを調整する。
また、画像表示装置30を可搬型とするため、電源及び画像制御ユニットを、画像表示装置30と別体に設けるようにしてもよい。また、可搬型の場合には、画像表示シート20の画像表示面には、光吸収特性の低い樹脂等を用いて、当該表面を保護するのが好ましい。
また、画像表示装置30の可撓性は、変形し易い樹脂からなる保護シートや電極202a、202bを使用することにより可能となる。また、画像の消去は、電極202a、202bに交流電圧を印加して、画像表示素子10、11、12の向きを乱雑化することによっても可能であるし、又は、赤色、緑色、青色の全ての色の光を反射して白色を表示させたり、入射光を全て吸収するようにして黒色を表示させる等しても可能であり、これら含め種々の方法がある。このように、画像表示装置30を用いれば、軽量で、再書き込み性、可撓性、携帯性及び画像保持性に優れた電子ペーパーが実現できる
画像表示装置30は、反射型の表示モード、透過型の表示モードの何れの表示モードを用いてもカラー表示が行える。更に、画像表示装置30は、加法混色、減色混色の何れを用いてもカラー表示が行える。
なお、図5においては、R、G、Bの各色をそれぞれ発色させるための画像表示シート20、21、22を、表示面に対して縦方向に重なるように配置させたが、配置の態様は特にこれに限定されず、R、G、Bの各色をそれぞれ発色させるための画像表示シート20、21、22を図6に示すように横方向に配置させても良い。
ここで、透過型の表示モードにおける光の入射・反射の様子を図7(a)に示し、反射型の表示モードにおける光の入射・反射の様子を図7(b)に示す。
まず、反射型で加法混色の場合について説明する。
例えば、反射型の画像表示装置30は、赤色、緑色、青色の各画像表示シート20、21、22を、互いに対応する画素位置(画像表示素子10、11、12の位置)を相互に揃えて順に重ね、画像表示シート22に背面板23が配置されて構成される。以上の各部が剛性の高い、例えばアルミニウム合金製のケース等に収納されて、室内の適当な位置やデスク上などに設置される。
この反射型の画像表示装置30を用いて、カラー画像を加法混色に基づいて表示する場合には、光源はバックライトを使用しても良いが、観測者側の光、自然光や室内照明を使用することもできる。
この場合、各画像表示シート20、21、22から反射される赤色、緑色、青色の3原色の組み合せにより、カラー画像が表示される。このため、赤色、緑色、青色の3原色の光が画像表示シート20、21、22から同時に反射される場合には白色が表示され、入射光が画像表示シート20、21、22を同時に透過する場合には、黒色が表示される(この場合、背面板23は黒色の反射板)。
ここで、黒色の反射板としての背面板23には、ガラス基板やプラスチック基板の表面に黒色の着色塗料等が塗布されたものが用いられる。画像表示シートの入射光と反対側の位置に配置した背面シート又は吸収膜を塗布した板を背面板23と定義する。
次に、透過型で減法混色の場合について説明する。
透過型の画像表示装置30を用いて、カラー画像を減法混色に基づいて表示する場合には、反射型で加法混色の場合と同様に、図示しない電源、画像制御部、画像表示部が必要となる。このような吸収型の減法混色に基づく画像表示装置30の場合には、観測者から見て画像表示装置30の背面から画像表示シートに入射光が入射し、各画像表示シート20、21、22を透過したものを観測者が観測することとなる。従って、透過型の画像表示装置30は、例えば、バックライトを使用した電子掲示版として利用することもできるし、窓等に貼り付けて、室外からの光を利用して室内で画像を見るための表示装置として利用することもできる。ここで、透過型で、バックライトなどの光源を用いる場合には、画像表示シートの光源側(前面)に前面シートを配置するか又は反射膜を塗布した板を配置して、バックライトの光が外に漏れないようにする場合がある。このような場合には、例えば、酸化チタンなどの白色の反射板を用いる。
減法混色の場合には、反射した光の補色が透過することになるので、赤色、緑色、青色の3原色全てが反射する場合には黒が表示され、この3原色全てが反射されずに全入射光が透過するような場合には白く表示される。
カラー画像のコントラスト及び色調の調整は、反射型で加法混色の場合、透過型で減法混色の場合の何れの場合にも、画像表示素子10、11、12の回転角度を微調整することにより行う。また、バックライトを使用する場合には、バックライトの明るさ調整により、コントラストを調整する。
その他の構成は、加法混色の場合、減法混色の場合の何れの場合とも同様であるため、透過型の加法混色の場合や反射型の減法混色の場合の何れの場合であっても、電子ペーパーとしての機能が画像表示装置30に付与できる。
次に、画像表示装置30を備えた電子ペーパーについて説明する。この電子ペーパーは、画像表示装置30を用いてカラー画像の書き込みや表示を行う。
この電子ペーパーは、画像書き込みの際にのみ電源が必要である。すなわち、電子ペーパーでは、一旦書き込んだ画像は電源が無くても当該書き込まれた画像が保持できる。また、電子ペーパーは、軽量で可撓性を有する画像表示装置30を用いているため、携帯性、機能性に優れたものとなる。
以上説明したように、画像表示素子10は、従来の光吸収型の着色ではなく非光吸収型の多層膜光学フィルタ色を有し、透明光学樹脂或いは誘電体の多層膜又はガラスの多層膜と帯電層とにより構成される多層膜によって成る干渉フィルタである。画像表示シート20、21、22は、各色(RGB)毎に設けられ、何れも、少なくとも一方が可視光を透過する一対の支持フィルム201a、201bに画像表示素子が複数収容されて構成される。画像表示装置30は、各色(RGB)毎の画像表示シート20、21、22が積層されて構成される。画像表示シート20、21、22が各々有する各画像表示素子10、11、12に電界が印加されてそれぞれの向きが制御されることにより、任意のカラー画像が表示可能となる。この際、RGB三原色の画像表示シート20、21、22を積層させて加法混色によるカラー表示を行うようにしてもよいし、CMY三色の画像表示シートを積層させて減法混色によるカラー表示を行うようにしてもよい。
従って、光吸収型の着色ではなく、非光吸収型の多層膜光学フィルタ色を発色する画像表示素子10、11、12が用いられているため、光の利用率(明るさ)とコントラストの低下が防止できるので、光のロスが最小限に留められ、明るく、高コントラストな反射型の電子ペーパーが実現できる。
更に、画像表示装置30が、画像表示シート20、21、22とが積層されて構成されているため、画素数が、モノカラー表示の場合と同等となり、カラー解像度の低下が回避できる。
また、各画像表示素子10に電界を印加してそれぞれの向きを制御することにより、任意の画像を電子ペーパーに表示した後、画像表示シート20、21、22内の画像表示素子10、11、12の各向きが保持されるので、表示画像が長期間保持できる。
また、ツイストボール方式でカラー表示する際に必要となるカラーフィルタが不要となり、電極とカラーフィルタとの位置合わせも不要となるため、高精度なカラー表示が可能となる。
なお、本実施の形態における記述は、本発明に係る画像表示素子、画像表示シート、画像表示装置、電子ペーパー及び画像表示方法の一例を示すものであり、これに限定されるものではない。本実施の形態における画像表示素子10、11、12、画像表示シート20、21、22、画像表示装置30、電子ペーパーの細部構成および詳細動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。


Claims (18)

  1. 特定色の光を反射又は透過する屈折率の異なる二種類以上の材料からなる層が交互に積層され、微粒子状に成形された多層膜光学フィルタからなる画像表示素子。
  2. 前記多層膜光学フィルタが、所定色の光を反射すると共に当該色に対する補色を透過する非光吸収型で干渉型のカラーフィルタであることを特徴とする請求項1に記載の画像表示素子。
  3. 前記多層膜光学フィルタが誘電体多層膜又は透明樹脂の多層膜又はガラスの多層膜であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像表示素子。
  4. 前記多層膜光学フィルタの外周に透明誘電体、透明強誘電体、又は、透明帯電体からなる帯電層が形成されたことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の画像表示素子。
  5. 前記多層膜光学フィルタの外形の最大寸法が、2μmから200μmまでの範囲内にあることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の画像表示素子。
  6. 前記多層膜光学フィルタの外形が平面体、立方体又は球体の何れか1つであることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の画像表示素子。
  7. 帯電された請求項1から6の何れか1項に記載の複数の画像表示素子と、可視光を透過する一対の透明電極と、該一対の透明電極間の定位置に前記複数の画像表示素子を回転可能に収容する透明な一対の支持フィルムとを備え、前記一対の透明電極に電圧を印加して前記画像表示素子に電界を作用させることにより、該画像表示素子の回転又は移動が制御可能となっていることを特徴とする画像表示シート。
  8. 赤、緑、青、シアン、マゼンタ、イエロー又は白・黒のうち何れか一色を表示することを特徴とする請求項7に記載の画像表示シート。
  9. 請求項7または8に記載の一対の支持フィルムを備える画像表示シートの一方の支持フィルムの背面又は前面に、背面シート若しくは前面シートを配置するか又は反射膜若しくは吸収膜を塗布したことを特徴とする画像表示装置。
  10. 請求項8に記載の赤色を表示する画像表示シートと、緑色を表示する画像表示シートと、青色を表示する画像表示シートとを、当該各画像表示シートの各画素位置が互いに重なるように積層させて、加法混色によるカラー画像表示を行うことを特徴とする画像表示装置。
  11. 請求項8に記載のシアンを表示する画像表示シートと、マゼンダを表示する画像表示シートと、イエローを表示する画像表示シートとを、当該各画像表示シートの各画素位置が互いに重なるように積層させて減法混色によるカラー画像表示を行うことを特徴とする画像表示装置。
  12. 各画素の表示色に対応した画像表示素子を用いて、各表示色を表示することを特徴とする請求項9から11の何れか1項に記載の画像表示装置。
  13. 反射型の画像表示方法を用いて画像表示を行うことを特徴とする請求項9から12の何れか1項に記載の画像表示装置。
  14. 透過型の画像表示方法を用いて画像表示を行うことを特徴とする請求項9から12の何れか1項に記載の画像表示装置。
  15. 画像表示面の最背面に、背面シートを配置するか又は吸収膜を塗布したことを特徴とする請求項13に記載の画像表示装置。
  16. 画像表示面の最前面に、前面シートを配置するか又は反射膜を塗布したことを特徴とする請求項14に記載の画像表示装置。
  17. 請求項10から16の何れか1項に記載の画像表示装置を備えた電子ペーパー。
  18. 帯電された多層膜光学フィルタによって成る複数の画像表示素子の各々を、可視光を透過する一対の支持フィルム上に形成された透明電極間の定位置に回転可能に収容し、前記各画像表示素子に電界を作用させて当該各画像表示素子の向きを制御することにより画像表示を行うことを特徴とする画像表示方法。
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