JP2003057567A - 光学多層構造体、光スイッチング素子およびその製造方法、並びに画像表示装置 - Google Patents

光学多層構造体、光スイッチング素子およびその製造方法、並びに画像表示装置

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JP2003057567A
JP2003057567A JP2001247108A JP2001247108A JP2003057567A JP 2003057567 A JP2003057567 A JP 2003057567A JP 2001247108 A JP2001247108 A JP 2001247108A JP 2001247108 A JP2001247108 A JP 2001247108A JP 2003057567 A JP2003057567 A JP 2003057567A
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optical multilayer
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Takuya Makino
拓也 牧野
Hirokazu Ishikawa
博一 石川
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、小型軽量であるとともに、入
射光に対して高速スイッチングが可能な光学多層構造体
を提供する。 【構成】 ガラスからなる基板11の上に、高屈折率層
13A〜13Gと低屈折率層14A〜14Fとを交互に
積層する。間隙部16(低屈折率層14D)を挟んで、
基板10側の高屈折率層13Aから高屈折率層13Dま
でが第1の層17を形成し、基板10と反対側の高屈折
率層13Eから高屈折率層13Gまでが第2の層18を
形成している。第2の層の高屈折率層13Fは窒化ケイ
素からなる構造材である。高屈折率層13Aと高屈折率
層13GはITOからなる下部および上部透明電極層1
9,20であり、両者の間に生じる静電力により間隙部
16の光学的大きさを変化させ、入射光の反射または透
過の量を切り換える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入射光を反射また
は透過させる機能を有する光学多層構造体、およびこれ
を用いた光スイッチング素子とその製造方法、並びに画
像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、映像情報の表示デバイスとしての
ディスプレイの重要性が高まっており、このディスプレ
イ用の素子として、更には、光通信,光記憶装置,光プ
リンタなどの素子として、高速で動作する光スイッチン
グ素子(ライトバルブ)の開発が要望されている。従
来、この種の素子としては、液晶を用いたもの、マイク
ロミラーを用いたもの(DMD;Digtal Micro Miror D
evice 、ディジタルマイクロミラーデバイス、テキサス
インスツルメンツ社の登録商標)、回折格子を用いたも
の(GLV:Grating Light Valve,グレーティングライ
トバルブ、SLM(シリコンライトマシン)社)等があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】液晶を用いた従来の反
射型画像表示装置は、ガラスからなる一対の基板の内側
に透明電極が形成されており、両基板の透明電極の間に
液晶分子が封入された構造になっている。ガラス基板の
外側はさらに一対の偏光板で覆われ、背面からバックラ
イトで照らされている。透明電極間に電圧を印加し、液
晶分子の方向を制御して偏光面を回転させることにより
光スイッチングを行う。
【0004】しかしながら、液晶は応答速度が速いもの
でも数ミリ秒程度でしかなく、高速応答特性が悪いの
で、高速応答が要求される光通信,光演算,ホログラム
メモリ等の光記憶装置,光プリンタなどへの適用は非常
に難しい。また、偏光板を必要とするため、光の利用効
率が低い。さらに、液晶が強い光には耐えられないの
で、強いレーザ光のようなエネルギー密度の高い光のス
イッチングを行うことはできない。近年では、カラー画
像表示装置としての明るさ、色再現性、正確な階調表示
など高品位な画質への要求が高まっており、現状の液晶
を用いた光スイッチング素子では階調表示の正確さにお
いて不充分な点が出てきている。
【0005】マイクロミラーを用いた光スイッチング素
子は、マイクロミラーの角度を制御することにより入射
光をスイッチングするものである。マイクロミラーを用
いた光スイッチング素子は、DMD(Digital Micro Mi
ror Device,デジタルマイクロミラーデバイス、米国テ
キサスインスツルメンツ社の登録商標)に代表されるよ
うに、既に多くの実施例を有している。マイクロミラー
は、大きく分けて一点で支持される片持ち梁構造と二点
で支持される捩れヒンジ構造との二種類に分類され、静
電力、圧電素子、熱アクチュエータなどを利用して駆動
される。
【0006】片持ち梁構造の場合、各マイクロミラーは
基板に対して水平な状態で支持され、マイクロミラーと
これに対応する駆動電極との間に電位差を与えると、静
電引力が発生し、そのマイクロミラーが対応する駆動電
極に向かって傾斜する。傾斜したマイクロミラーと傾斜
していないマイクロミラーとでは入射光を異なる角度で
反射させるので、これにより入射光を二方向にスイッチ
ングすることができる。マイクロミラーと駆動電極との
間に与えた電位差を取り除くと、マイクロミラーを支持
しているヒンジ部のばね力によって、マイクロミラーは
元の位置に復帰する。
【0007】一方、捩れヒンジ構造のマイクロミラーで
は、各マイクロミラーが一対のヒンジ部により共通の上
部基板に支持されている。下部基板には、各マイクロミ
ラーに対応させて、それぞれ一対の電極が設けられてい
る。各マイクロミラーと一対の電極のうちの一方の電極
との間、およびそのマイクロミラーと他方の電極との間
には、同じ電位差を生じさせており、これにより、その
マイクロミラーは下部基板に対して水平に保たれてい
る。
【0008】ここで、例えば一方の電極に加える電圧を
大きくし、他方の電極に加える電圧を小さくすることに
よって、マイクロミラーと対応する一対の電極のそれぞ
れとの間に生じる静電引力に不釣合いを生じさせ、マイ
クロミラーを一対の電極のうちのどちらかに向かって傾
ける。これにより、マイクロミラーは異なる二方向のう
ちのどちらかに傾くことになるので、入射光を異なる二
方向に反射させてスイッチングすることができる。この
ようなマイクロミラーにおいては、光を偏向できる角
度、すなわち、二方向の反射光の角度の差が機械的なミ
ラーの振れ角の二倍となり、偏向できる角度が大きくな
る。
【0009】しかしながら、このようなマイクロミラー
の応答速度は一般に数マイクロ秒程度であり、高速性が
十分ではない。また、画像表示装置に用いる場合には、
コントラストを向上させるために光を偏向できる角度を
増大させる必要があり、そのため応答速度が一層低下す
るという問題がある。したがって、マイクロミラーを用
いた光スイッチング素子は、プロジェクション型の画像
表示装置には既に用いられているが、直視型の画像表示
装置への適用は困難である。
【0010】また、回折格子を用いた光スイッチング素
子として、例えば特表平10−510374号公報に開
示されたGLV(Grating Light Valve,グレーティング
ライトバルブ、SLM(シリコンライトマシン)社)が
ある。このGLVにおいては、光反射面を持つリボン状
のミラーと下部電極との間に電位差を生じさせ、これに
より発生する静電引力によって、リボン状ミラーを入射
光の波長の1/4動かす。こうして、静止状態のリボン
状ミラーと可動リボン状ミラーとの間に1/2波長分の
光路差を作り出すことにより回折光を生じさせ、反射光
を0次回折光方向と1次回折光方向とにスイッチングす
る。このとき、光路差を1/2波長までの範囲で制御す
ることにより、1次回折光の強度をコントロールするこ
とも可能である。
【0011】GLVは、非常に軽いリボン状ミラーを小
さい距離動かすだけで光のスイッチングを行うことがで
きるので、応答速度が数十ナノ秒と速く、高速スイッチ
ングに適しているが、以下のようないくつかの問題も有
している。
【0012】第1に、光の回折を生じさせるためには少
なくとも二本のリボン状ミラーが必要であり、光の利用
効率を高めるためには四本以上、現実的には六本のリボ
ン状ミラーが必要となる。したがって、1次元に配列し
て用いた場合、全体の小型化が困難となる。
【0013】第2に、1次回折光は、0次回折光の光軸
に対称な二方向に対してある角度をもって生じるので、
1次回折光を利用するためにはこの二方向に進む光を集
めて一本にするための複雑な光学系が必要となる。
【0014】第3に、電極に電圧を加えない状態では、
静止状態のリボン状ミラーの反射面と可動リボン状ミラ
ーの反射面とは理想的には同一平面上にあるはずである
が、実際には同一平面上に揃わない。したがって、下部
電極にそれぞれ小さい電圧を加えてすべてのミラーの反
射面が同一平面上に揃うよう調整が必要となる。
【0015】第4に、GLVは、光源としてレーザを用
い、一次元アレイ状に集積されたスイッチング素子にラ
イン状に成形した光を照射し、その光をミラー等でスキ
ャンすることによって2次元画像を得るようにしたプロ
ジェクション型の画像表示装置には適しているが、レー
ザ以外の光源を用いたり、直視型の画像表示装置に用い
ることは原理的に非常に困難である。
【0016】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、簡単な構成で、小型軽量であるとと
もに、高速スイッチングが可能な光学多層構造体、およ
びこれを用いた光スイッチング素子並びに画像表示装置
を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明による光学多層構
造体は、透光性の基板と、基板上に低屈折率層と高屈折
率層とを交互に積層してなる光学多層膜構造に含まれる
低屈折率層の一つとして形成され、光の干渉現象を起こ
しうる大きさを有すると共にその大きさが可変な間隙部
と、間隙部に関して基板側に積層された低屈折率層と高
屈折率層とからなる第1の層と、間隙部に関して基板と
反対側に積層された低屈折率層と高屈折率層とからなる
第2の層とを有するものである。
【0018】本発明による光スイッチング素子は、透光
性の基板上に、層構成および材料が同一で膜厚が異なる
赤色表示用光学多層構造体、緑色表示用光学多層構造体
および青色表示用光学多層構造体と、赤色表示用光学多
層構造体、緑色表示用光学多層構造体または青色表示用
光学多層構造体の間隙部の光学的な大きさを変化させる
駆動手段とを有し、駆動手段によって間隙部の大きさを
変化させることにより、入射した光の反射または透過の
量を変化させるものである。
【0019】本発明による光スイッチング素子の製造方
法は、赤色表示用光学多層構造体、緑色表示用光学多層
構造体および青色表示用光学多層構造体をグレースケー
ルマスクまたはリフトオフ法を用いて形成するものであ
る。
【0020】本発明による画像表示装置は、1次元また
は2次元に配列された複数の光スイッチング素子を備
え、複数の光スイッチング素子に光を照射することで2
次元画像を表示するものであって、光スイッチング素子
が、透光性の基板と、基板上に低屈折率層と高屈折率層
とを交互に積層してなる光学多層膜構造に含まれる低屈
折率層の一つとして形成され、光の干渉現象を起こしう
る大きさを有すると共にその大きさが可変な間隙部と、
間隙部に関して基板側に積層された低屈折率層と高屈折
率層とからなる第1の層と、間隙部に関して基板と反対
側に積層された低屈折率層と高屈折率層とからなる第2
の層とを有する光学多層構造体と、間隙部の光学的な大
きさを変化させるための駆動手段とを備えたものであ
る。
【0021】本発明による光学多層構造体では、間隙部
の大きさを、「λ/8」(λは入射光の設計波長)の奇
数倍と「λ/8」の偶数倍(0を含む)との間で、2値
的あるいは連続的に変化させると、入射光の反射または
透過の量が2値的あるいは連続的に変化する。
【0022】本発明による光スイッチング素子では、駆
動手段によって、赤色表示用光学多層構造体、緑色表示
用光学多層構造体または青色表示用光学多層構造体の間
隙部の光学的な大きさが変化することにより、入射光に
対してスイッチング動作がなされ、カラー表示が実現で
きる。
【0023】本発明による光スイッチング素子の製造方
法では、膜厚が異なる赤色表示用光学多層構造体、緑色
表示用光学多層構造体および青色表示用光学多層構造体
を、グレースケールマスクまたはリフトオフ法を用いて
作製するので、作製が容易になる。
【0024】本発明による画像表示装置では、1次元あ
るいは2次元に配列された本発明の複数の光スイッチン
グ素子に対して光が照射されることによって2次元画像
が表示される。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0026】〔光学多層構造体および光スイッチング素
子〕図1および図2は、本発明の一実施の形態に係る光
学多層構造体を用いた光スイッチング素子の基本的な構
成を表すものである。図1に示すように、光スイッチン
グ素子10は、透光性の基板11上に、赤色表示用光学
多層構造体12R、緑色表示用光学多層構造体12G,
青色表示用光学多層構造体12Bを有している。図1は
赤色表示用、緑色表示用および青色表示用光学多層構造
体12R,12G,12Bのそれぞれにおける後述の間
隙部16が存在し、低透過時の状態、図2は赤色表示
用、緑色表示用および青色表示用光学多層構造体12
R,12G,12Bの間隙部16がなく、高透過時の状
態をそれぞれ示している。なお、この光スイッチング素
子10を複数個1次元または2次元に配列することによ
り、カラー画像表示装置を構成することができる。
【0027】赤色表示用、緑色表示用および青色表示用
光学多層構造体12R,12G,12Bは層構成および
材料が同一で膜厚が異なっている。したがって、以下、
赤色表示用光学多層構造体12Rについて詳しく説明
し、緑色表示用および青色表示用光学多層構造体12
G,12Bについては適宜説明を省略する。
【0028】赤色表示用光学多層構造体12Rは、基板
11の上に、高屈折率層13A〜13Gと低屈折率層1
4A〜14Fとを交互に積層した光学多層膜構造15を
有する。具体的には、光学多層膜構造15は、高屈折率
層13A、低屈折率層14A、高屈折率層13B、低屈
折率層14B、高屈折率層13C、低屈折率層14C、
高屈折率層13D、低屈折率層14D、高屈折率層13
E、低屈折率層14E、高屈折率層13F、低屈折率層
14F、高屈折率層13Gをこの順で含んでいる。表1
に、波長633nmの赤色光に対して最適設計した場合
の光学多層膜構造15の各層の詳細な構成を示す。
【0029】
【表1】
【0030】低屈折率層14A〜14Fのうち、低屈折
率層14Dは空気で充たされており、間隙部16を形成
している。間隙部16を挟んで、基板11側の高屈折率
層14Aから高屈折率層13Dまでが第1の層17を形
成しており、基板10と反対側の高屈折率層13Eから
高屈折率層13Gまでが第2の層18を形成している。
【0031】間隙部16の光学的な大きさを変化させて
光スイッチングを行うための駆動手段として、第1の層
17に含まれる高屈折率層13Aと、第2の層18に含
まれる高屈折率層13Gとは、それぞれ下部透明電極層
19、上部透明電極層20として機能する。下部透明電
極層19および上部透明電極層20は、透明かつ導電性
を有する材料、例えば酸化インジウムスズ(ITO;In
dium Tin Oxide)から構成されている。
【0032】また、光学多層構造体12の第2の層18
は、光スイッチングに伴い上下動するので、第2の層1
8に含まれる高屈折率層13Fは、構造材として窒化ケ
イ素(SiNx )から構成されている。これにより、第
2の層18に可動部分としての十分な強度をもたせるこ
とができる。
【0033】本実施の形態では、基板10として透光性
の、例えばガラスからなる基板が用いられている。ま
た、間隙部16となる低屈折率層14D以外の低屈折率
層14A〜14C,14E,14Fは、屈折率が1.3
7895と比較的低いフッ化マグネシウム(MgF2
から構成されている。上部および下部透明電極層19,
20となる高屈折率層13A,13Gおよび窒化ケイ素
からなる高屈折率層13Fを除く高屈折率層13B〜1
3Eは、屈折率が2.27886と比較的高い酸化チタ
ン(TiO2 )から構成されている。
【0034】間隙部16は、後述の駆動手段によって、
その光学的な大きさ(第1の層17と第2の層18との
間隔)が可変であるように設定されている。間隙部16
を埋める媒体は、透明であれば気体でも液体でもよい。
気体としては、例えば、空気、窒素(N2 )、ヘリウム
(He)など、液体としては、水、シリコーンオイル、
エチルアルコール、グリセリン、ジョードメタンなどが
挙げられる。なお、間隙部16を真空状態とすることも
できる。
【0035】間隙部16の光学的な大きさは、例えば
「λ/8の奇数倍」と「λ/8の偶数倍(0を含む)」
との間で、2値的あるいは連続的に変化するものであ
る。これにより入射光の反射または透過の量が2値的あ
るいは連続的に変化する。なお、λ/8の倍数から多少
ずれても、他の層の膜厚あるいは屈折率の多少の変化で
補完できるので、「λ/8」の表現には、「ほぼλ/
8」の場合も含まれるものとする。
【0036】このような光学多層構造体12について、
波長633nmの赤色光を入射角0.00度で入射させ
た場合の透過特性を図3に示す。図3から分かるよう
に、波長633nmの赤色光に対して、赤色表示用光学
多層構造体12Rの高透過時の透過率は90.7%、低
透過時の透過率は0.77%となっている。ここで、窒
化ケイ素は屈折率が2.03000とやや高く、酸化チ
タンとの屈折率の差が比較的小さいので、光学的特性が
若干低下する虞があるが、本実施の形態では表1に示し
たように、光学多層膜構造15が間隙部16を含めて合
計で13層を含むようにしたので、図3から分かるよう
に画像表示装置としての使用に十分な光学的特性を得る
ことができる。なお、図3において、符号633Hで示
した曲線は高透過時の透過特性を、符号633Lで示し
た曲線は低透過時の透過特性を表す。
【0037】緑色表示用光学多層構造体12Gは、高屈
折率層13A〜13Gおよび低屈折率層14A〜14F
の各層の膜厚が異なる以外は赤色表示用光学多層構造体
12Rと同一の層構成を有し、材料も同一である。表2
に、波長550nmの緑色光に対して最適設計した場合
の光学多層膜構造15の各層の詳細な構成を示す。
【0038】
【表2】
【0039】また、表2に示した構成を有する緑色表示
用光学多層構造体12Gについて、波長550nmの赤
色光を入射角0.00度で入射させた場合の透過特性を
図4に示す。図4から分かるように、波長550nmの
緑色光に対して、緑色表示用光学多層構造体12Gの高
透過時の透過率は88.5%、低透過時の透過率は0.
72%となっており、間隙部16を含めて合計で13層
を含む光学多層膜構造15を設けることにより画像表示
装置への適用に十分な光学的特性が得られる。なお、図
3において、符号550Hで示した曲線は高透過時の透
過特性を、符号550Lで示した曲線は低透過時の透過
特性を表す。
【0040】青色表示用光学多層構造体12Bは、高屈
折率層13A〜13Gおよび低屈折率層14A〜14F
の各層の膜厚が異なる以外は赤色表示用光学多層構造体
12Rと同一の層構成を有し、材料も同一である。表3
に、波長450nmの青色光に対して最適設計した場合
の光学多層膜構造15の各層の詳細な構成を示す。
【0041】
【表3】
【0042】また、表3に示した構成を有する青色表示
用光学多層構造体12Bについて、波長450nmの青
色光を入射角0.00度で入射させた場合の透過特性を
図5に示す。図5から分かるように、波長450nmの
青色光に対して、青色表示用光学多層構造体12Bの高
透過時の透過率は81.9%、低透過時の透過率は0.
42%となっており、間隙部16を含めて合計で13層
を含む光学多層膜構造15を設けることにより画像表示
装置への適用に十分な光学的特性が得られる。なお、図
5において、符号450Hで示した曲線は高透過時の透
過特性を、符号450Lで示した曲線は低透過時の透過
特性を表す。
【0043】このような光スイッチング素子10は、図
6ないし図26に示した製造プロセスにより作製するこ
とができる。
【0044】まず、図6(A)に示したように、透光性
の、例えばガラスからなる基板11を用意する。そし
て、図6(B)に示したように、基板11の全面にわた
って、例えばITOからなる高屈折率層13Aすなわち
下部透明電極層19を均一な厚みで成膜する。図6
(B)における下部透明電極層19(高屈折率層13
A)の成膜厚さは、赤色表示用光学多層構造体12Rに
対応する最も厚い部分に合わせて、78.1nmとす
る。
【0045】続いて、図6(C)に示したように、下部
透明電極層19(高屈折率層13A)の上にフォトレジ
スト膜31を塗布し、予め作製しておいたグレースケー
ルマスク32を用いて、フォトレジスト膜31を感光さ
せる。グレースケールマスク32は、電子線やレーザビ
ームによる直接描画装置を使用して、表面層を特殊処理
した膜厚数mmのガラスプレートをマスク露光すること
により製作されるグレースケールマスクである。このよ
うなグレースケールマスクとして、電子線またはレーザ
ビームの照射量によって黒レベル(マスクを光が透過す
るレベル)を調節することができるものが実用化されて
いる(例えば、キャニオンマテリアル社製HEBS(Hi
gh Energy Beam Sensitive)ガラスプレート)。マスク
の黒レベルを変化させたグレースケールマスク32を用
いることにより、フォトレジスト膜の露光量を調節し、
図7(A)に示したように、赤色表示用、緑色表示用お
よび青色表示用光学多層構造体12R,12G,12B
のそれぞれに対応して感光されるフォトレジスト膜31
の厚みを変えることができる。
【0046】このように階段状に感光されたフォトレジ
スト膜31をマスクとして下部透明電極層19(高屈折
率層13A)をエッチングし、図7(B)に示したよう
に、下部透明電極層19(高屈折率層13A)を赤色表
示用、緑色表示用および青色表示用光学多層構造体12
R,12G,12Bのそれぞれに対して異なる厚みで成
形する。具体的には、赤色表示用光学多層構造体12R
に対応する下部透明電極層19(高屈折率層13A)の
厚さは78.1nmであるので、この部分はエッチング
されないようにする。青色表示用光学多層構造体12B
に対応する下部透明電極層19(高屈折率層13A)の
厚さは59.0nmであるので、この部分は19.1n
mエッチングされるようにする。緑色表示用高屈折率層
12Gに対応する下部透明電極層19(高屈折率層13
A)の厚さは67.1nmであるので、この部分は11
nmエッチングされるようにする。それ以外の部分につ
いては、エッチングされないようにし、78.1nmの
厚さを維持させる。
【0047】続いて、下部透明電極層19(高屈折率層
13A)の上に、第1の層17を構成する低屈折率層1
4Aから高屈折率層13Dまでの各層を、表1ないし表
3の構成に従って順次成膜する。これらの各層は、赤色
表示用、緑色表示用および青色表示用光学多層構造体1
2R,12G,12Bのそれぞれに対して異なる膜厚で
成膜されなければならない。この成膜プロセスはグレー
スケールマスクを用いて行ってもよいが、本実施の形態
では、多数のグレースケールマスクを予め作製する手間
を省くため、リフトオフ法を用いて行う。
【0048】すなわち、まず、図8(A)に示したよう
に、下部透明電極層19(高屈折率層13A)の上に、
フォトレジスト膜33を塗布し、図示しないマスクを用
いてフォトレジスト膜33をパターニングし、青色表示
用光学多層構造体12Bに対応する部分のみを選択的に
除去する。次に、図8(B)に示したように、基板11
の全面にわたって均一な厚みで、フッ化マグネシウムか
らなる低屈折率層14Aを成膜する。このとき成膜され
る低屈折率層14Aは、表3に示したように、青色表示
用光学多層構造体12Bに対して最適設計された厚みに
なるようにする。そして、図8(C)に示したように、
フォトレジスト膜33をその上の低屈折率層14Aとと
もに取り除くことにより、青色表示用光学多層構造体1
2Bに対応する低屈折率層14Aが所望の厚みで形成さ
れる。
【0049】図8(A)〜図8(C)の工程を繰り返す
ことにより、図9(A)に示したように、赤色表示用光
学多層構造体12Rに対応する低屈折率層14Aを所望
の厚みで形成する。さらに、図9(B)に示したよう
に、緑色表示用光学多層構造体12Gに対応する低屈折
率層14Aを所望の厚みで形成する。
【0050】こうして、図10に示したように、低屈折
率層14Aから高屈折率層13Dまでの各層を、赤色表
示用、緑色表示用および青色表示用光学多層構造体12
R,12G,12Bのそれぞれに対応する部分ごとに、
リフトオフ法を用いて所望の厚みで成膜する。
【0051】続いて、間隙部16を形成するための犠牲
層として非晶質シリコン(a−Si)からなる低屈折率
層14Dを形成する。この低屈折率層14D(非晶質シ
リコン層)の形成はグレースケールマスクを用いて行
う。
【0052】すなわち、まず、図11に示したように、
基板11の全面にわたって、均一な厚みで、低屈折率層
14D(非晶質シリコン層)を成膜する。図11におけ
る低屈折率層14D(非晶質シリコン層)の成膜厚さ
は、赤色表示用光学多層構造体12Rに対応する最も厚
い部分に合わせて、86.3nmとする。
【0053】続いて、図12(A)に示したように、低
屈折率層14D(非晶質シリコン層)の上にフォトレジ
スト膜34を塗布し、予め作製しておいたグレースケー
ルマスク35を用いて、フォトレジスト膜34を感光さ
せる。これにより、図12(B)に示したように、赤色
表示用、緑色表示用および青色表示用光学多層構造体1
2R,12G,12Bのそれぞれに対応して感光される
フォトレジスト膜34の厚みを変えることができる。
【0054】このように階段状に感光されたフォトレジ
スト膜34をマスクとして低屈折率層14D(非晶質シ
リコン層)をエッチングし、図13に示したように、低
屈折率層14D(非晶質シリコン層)を赤色表示用、緑
色表示用および青色表示用光学多層構造体12R,12
G,12Bのそれぞれに対応して異なる厚みで成形す
る。具体的には、赤色表示用光学多層構造体12Rに対
応する低屈折率層14D(非晶質シリコン層)の厚さは
86.3nmであるので、この部分はエッチングされな
いようにする。青色表示用光学多層構造体12Bに対応
する低屈折率層14D(非晶質シリコン層)の厚さは5
5.4nmであるので、この部分は30.9nmエッチ
ングされるようにする。緑色表示用高屈折率層12Gに
対応する低屈折率層14D(非晶質シリコン層)の厚さ
は73.5nmであるので、この部分は12.8nmエ
ッチングされるようにする。それ以外の部分について
は、86.3nmエッチングされるようにしてすべて取
り除く。
【0055】続いて、低屈折率層14D(非晶質シリコ
ン層)の上に、第2の層18を構成する高屈折率層13
Eから高屈折率層13G(上部透明電極層20)までの
各層を、表1ないし表3の構成に従って順次成膜する。
これらの各層は、赤色表示用、緑色表示用および青色表
示用光学多層構造体12R,12G,12Bのそれぞれ
に対して異なる膜厚で成膜されなければならない。本実
施の形態では、高屈折率層13Eから低屈折率層14F
まではリフトオフ法により形成し、高屈折率層13G
(上部透明電極層20)のみグレースケールマスクを用
いて形成する。
【0056】すなわち、まず、図14(A)に示したよ
うに、低屈折率層14D(非晶質シリコン層)の上に、
フォトレジスト膜36を塗布し、図示しないマスクを用
いてフォトレジスト膜36をパターニングし、青色表示
用光学多層構造体12Bに対応する部分のみを選択的に
除去する。このとき、第2の層18の幅が第1の層17
の幅より狭くなるように、青色表示用光学多層構造体1
2Bに対応する部分の両端にもフォトレジスト膜36を
残す。これにより、隣り合う第2の層18が互いに切り
離されて独立駆動が可能となる。
【0057】次に、図14(B)に示したように、基板
11の全面にわたって均一な厚みで、酸化チタンからな
る高屈折率層13Eを成膜する。このとき成膜される高
屈折率層13Eは、表3に示したように、青色表示用光
学多層構造体12Bに対して最適設計された厚みになる
ようにする。そして、図15(A)に示したように、フ
ォトレジスト膜36をその上の高屈折率層13Eととも
に取り除くことにより、青色表示用光学多層構造体12
Bに対応する高屈折率層13Eが所望の幅および厚みで
形成される。
【0058】図14(A)〜図15(A)の工程を繰り
返すことにより、図15(B)に示したように、赤色表
示用光学多層構造体12Rに対応する高屈折率層13E
を所望の幅および厚みで形成する。さらに、図16に示
したように、緑色表示用光学多層構造体12Gに対応す
る高屈折率層13Eを所望の幅および厚みで形成する。
【0059】こうして、図17に示したように、高屈折
率層13Eから低屈折率層14Fまでの各層を、赤色表
示用、緑色表示用および青色表示用光学多層構造体12
R,12G,12Bのそれぞれに対応する部分ごとに、
リフトオフ法を用いて所望の幅および厚みで成膜する。
ここで、窒化ケイ素からなる高屈折率層13Fの内部応
力は、光スイッチング素子10に必要な応答周波数によ
って調整される必要があり、おおむね100〜800M
Paの範囲の引張応力が必要となる。本実施の形態で
は、1μs以下の応答時間が要求されるため、200M
Pa以上の引張応力となるような条件で成膜する。
【0060】最後に、上部透明電極層20としての高屈
折率層13Gの形成を、グレースケールマスクを用いて
行う。まず、図18に示したように、基板11の全面に
わたって、例えばITOからなる高屈折率層13Gすな
わち上部透明電極層20を均一な厚みで成膜する。図1
8における上部透明電極層20(高屈折率層13G)の
成膜厚さは、赤色表示用光学多層構造体12Rに対応す
る最も厚い部分に合わせて、78.2nmとする。
【0061】続いて、図19に示したように、上部透明
電極層20(高屈折率層13G)の上にフォトレジスト
膜37を塗布し、予め作製しておいたグレースケールマ
スク38を用いて、フォトレジスト膜37を感光させ
る。これにより、図20に示したように、赤色表示用、
緑色表示用および青色表示用光学多層構造体12R,1
2G,12Bのそれぞれに対応して感光されるフォトレ
ジスト膜37の厚みを変えることができる。
【0062】このように階段状に感光されたフォトレジ
スト膜37をマスクとして上部透明電極層20(高屈折
率層13G)をエッチングし、図21に示したように、
上部透明電極層20(高屈折率層13G)を赤色表示
用、緑色表示用および青色表示用光学多層構造体12
R,12G,12Bのそれぞれに対して異なる厚みで成
形する。具体的には、赤色表示用光学多層構造体12R
に対応する上部透明電極層20(高屈折率層13G)の
厚さは78.2nmであるので、この部分はエッチング
されないようにする。青色表示用光学多層構造体12B
に対応する上部透明電極層20(高屈折率層13G)の
厚さは55.5nmであるので、この部分は22.7n
mエッチングされるようにする。緑色表示用高屈折率層
12Gに対応する上部透明電極層20(高屈折率層13
G)の厚さは67.1nmであるので、この部分は1
1.1nmエッチングされるようにする。それ以外の部
分については、78.1nmエッチングされるように
し、すべて除去する。
【0063】次いで、光スイッチング素子10と後述の
カバーガラスとの間に挿入されるスペーサ21として、
二酸化ケイ素(SiO2 )膜を基板11の表面から測っ
て2.2μmの厚さになるよう成膜し、リフトオフ法に
より、図22および図23に示したように所定の形状に
パターニングする。
【0064】最後に、低屈折率層14D(非晶質シリコ
ン層)をゼノンダイフロライド(XeF2 )を用いたド
ライエッチングにより除去し、図24ないし図26に示
したように、間隙部16を形成する。これにより、図1
に示した光スイッチング素子10が完成する。なお、図
24に示したような3個の光学多層構造体1を一方向に
配列した状態での平面形状における寸法は、例えば5イ
ンチSVGA,800×600ピクセルの直視・反射型
画像表示装置の場合であれば、縦147μm×横147
μmに収まっている。
【0065】上記のような構造を有する赤色表示用、緑
色表示用および青色表示用光学多層構造体12R,12
G,12Bは、下部透明電極層19と上部透明電極層2
0への電圧の印加によって発生した静電力により、互い
に独立に駆動される。すなわち、上部透明電極層19
と、下部透明電極層20との間への電圧印加による電位
差で生じた静電引力によって、間隙部16の光学的な大
きさを、λ/8の奇数倍とλ/8の偶数倍(0を含む)
との間(例えば「λ/8」と「0」との間)で2値的に
切り替え、これにより、入射光の反射または透過の量を
変化させる。勿論、下部透明電極層19、上部透明電極
層20への電圧印加を連続的に変化させることにより、
間隙部16の大きさをある値の範囲で連続的に変化さ
せ、入射光の反射または透過の量を連続的(アナログ
的)に変化させるようにすることもできる。
【0066】ここで、間隙部16の光学的な大きさを例
えば上記の「λ/8」と「0」との間で2値的に切り替
えるとする。上部透明電極層20と下部透明電極層19
との間の電位差が0Vであるときは、図1に示したよう
に、窒化ケイ素からなる高屈折率層13Fを含む第2の
層18は第1の層17に対して離間した状態となり、間
隙部16の光学的な大きさは「λ/8」である。このと
き、基板11の裏面からの入射光R1は透過することが
できない。
【0067】これに対し、上部透明電極層20に正の電
圧(本実施の形態では例えば+10V)を印加し、下部
透明電極層19を接地し0Vとすると、静電引力が発生
する。この静電引力により、図2に示したように、第2
の層18が、第1の層17に密着する。こうして間隙部
16の光学的な大きさが「0」となる。このとき、基板
11の裏面からの入射光R1は、基板11、第1の層1
7および第2の層18を透過することができる(図2の
R2)。
【0068】〔光スイッチング装置〕図27および図2
8は、上記光学多層構造体1を用いた光スイッチング装
置50の構成を表すものである。この光スイッチング装
置50は、具体的には光のスイッチングにより画像表示
を行う直視・透過型の画像表示装置として用いられる。
【0069】光スイッチング装置50は、共通の基板5
1上に、複数(図では12個)の光スイッチング素子5
0A〜50Lを2次元アレイ状に配設したものである。
図27では、光スイッチング素子50A〜50Cのみが
完全に示されている。なお、2次元に限らず、1次元に
配列した構成としてもよい。光スイッチング素子50A
〜50Lのそれぞれは、上記実施の形態の赤色表示用、
緑色表示用および青色表示用光学多層構造体12R,1
2G,12Bのいずれかと同様の構成を有しているの
で、同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を
省略する。また、基板51としては上述の実施の形態に
おける基板11と同じものを用いることができる。
【0070】なお、図27および図28においては、簡
単のため、光スイッチング素子50A〜50Lの第1の
層17および第2の層18は単一の層として示されてい
る。また、光スイッチング素子50A〜50Lはすべて
同一の厚みで示されているが、実際には赤色、緑色、青
色表示のためそれぞれ表1ないし表3に示した厚みで作
製される。
【0071】図27において、各光スイッチング素子5
0A〜50Lのスペーサ21には、共通のカバーガラス
52が接合されている。内部は窒素(N2 )またはヘリ
ウム(He)雰囲気にして封止される。内部の圧力は、
用途に応じて必要な素子の減衰を考慮して決定され、本
実施の形態では例えば0.5KPaのヘリウム雰囲気と
している。光スイッチング装置50は画像表示装置とし
て用いられるので、基板51の光スイッチング素子50
A〜50Lと反対側には、赤色(R),緑色(G),青
色(B)の各色のカラーフィルタ53が接合されてい
る。
【0072】基板51の光スイッチング素子50A〜5
0Lと反対側には、光源54が設けられている。また、
基板51の裏面には、光の利用効率を高めるためのマイ
クロレンズアレイ55が接合される。なお、図28にお
いては、光源54は図示していない。
【0073】図27または図28からわかるように、こ
の光スイッチング装置50において、光スイッチング素
子50A,50C,50E,50G,50I,50Kは
低透過状態であり、光スイッチング素子50B,50
D,50F,50H,50J,50Lは高透過状態とな
っている。したがって、図28に示したように、光スイ
ッチング素子50A,50Cに入射した入射光RA,R
Cは透過することができず、光スイッチング素子50
A,50Cは画面上暗部となる。一方、光スイッチング
素子50Bにおいては、入射光RB1は透過してRB2
となり、更にカバーガラス52を透過してRB3とな
り、画面上明部となる。
【0074】〔画像表示装置〕図27および図28に示
した光スイッチング装置50は、例えばPDA(Person
al Digital Assistant)やコンピュータのモニタなどの
直視型画像表示装置にこのまま適用することができる。
【0075】以上説明したように、本実施の形態の光学
多層構造体12R,12G,12Bによれば、基板11
の上に、高屈折率層13A〜13Gと高屈折率層14A
〜14Fとを交互に積層した光学多層膜構造15を作製
し、低屈折率層14Dを間隙部16としたので、多層構
造であるにもかかわらず構成が簡単である。さらに、3
個の光学多層構造体1が画面上の1ピクセルを構成する
ので、例えば1つのピクセルに6本の格子状のリボンが
必要となるGLVに比べて構成が簡単であり、寸法を小
さくすることができる。したがって、画像表示装置に適
用した場合に、小型軽量化が可能となるとともに、小型
であるだけに応答速度が速くなるので、動きの速い動画
表示の品質向上が期待できる。
【0076】また、本実施の形態では、第2の層18に
含まれる高屈折率層13Fを窒化ケイ素からなる構造材
としたので、第2の層18の上下動によるスイッチング
動作が可能となる。
【0077】本実施の形態では、低屈折率層14D(す
なわち間隙部16)以外の低屈折率層14A〜14Fを
フッ化マグネシウム、窒化ケイ素からなる高屈折率層1
3F、下部透明電極層19としての高屈折率層13Aお
よび上部透明電極層20としての高屈折率層13Gを除
く高屈折率層13B〜13Eを酸化アンチモンで構成し
たので、所望の光学的特性を得ることができる。高屈折
率層13Fに窒化ケイ素を用いることによる光学的特性
の低下の虞は、光学多層膜構造15を合計13層の構成
とすることにより防止することができ、画像表示装置と
しての使用に十分な光学的特性を得ることができる。
【0078】また、間隙部16の光学的な大きさを切り
換える駆動手段として、例えばITOからなる下部透明
電極層19および上部透明電極層20を設けたので、光
学多層構造体12R,12G,12Bを静電力により駆
動して入射光をスイッチングすることができる。さら
に、光学多層構造体12R,12G,12Bにおいて
は、可動部分である第2の層18を小さく軽くすること
ができるので、高速スイッチングが可能となる。
【0079】本実施の形態の光スイッチング装置50に
よれば、各光スイッチング素子50A〜50Lとして本
実施の形態の光学多層構造体12R,12G,12Bを
用いているので、入射光の高速スイッチングが可能であ
る。また、透過する光の波長を狭帯域化することができ
るので、光通信用スイッチング素子としても適用可能な
優れた光学的特性を得ることができる。
【0080】本実施の形態の光スイッチング装置50
は、カラーフィルタ53やマイクロレンズアレイ55な
どと組み合わせて種々の画像表示装置に適用可能であ
る。光スイッチング装置50を用いた画像表示装置は偏
光板が不要であるので、光利用効率が高い直視型フルカ
ラー画像表示装置が実現できる。
【0081】さらに、光スイッチング装置50を用いた
画像表示装置は、小型軽量化が求められる携帯情報機器
などの用途に最適であるとともに、高速応答性に優れて
おり、速い動きの動画表示にも対応することができる。
【0082】また、光スイッチング装置50の光スイッ
チング素子50A〜50Lは、静電力により駆動される
光学多層構造体12R,12G,12Bを用いた電圧制
御の素子であるので、光スイッチング装置50を直視・
透過型画像表示装置として用いた場合、消費電力が非常
に小さくなる。
【0083】加えて、本実施の形態では、1ピクセルに
複数の光学多層構造体12R,12G,12Bを割り当
てれば、それぞれ独立に駆動可能であるため、画像表示
装置として画像表示の階調表示を行う場合に、時分割に
よる方法だけではなく、面積による階調表示も可能であ
る。
【0084】以上実施の形態を挙げて本発明を説明した
が、本発明は上記実施の形態に限定されるものではな
く、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態で
は、光学多層構造体12R,12G,12Bの各層をグ
レースケールマスクおよびリフトオフ法を用いて形成す
るようにしたが、予めグレースケールマスクを作製する
手間を惜しまなければ、すべての層をグレースケールマ
スクを用いて形成することも可能である。
【0085】また、光学多層構造体12R,12G,1
2Bの各層の膜厚は、使用される光の波長や各層の材料
選択により、必ずしも表1ないし表3に示したとおりで
ある必要はない。
【0086】上記実施の形態では、図24に示したよう
な3個の光学多層構造体12R,12G,12Bを一方
向に配列した状態での平面形状における寸法を、例えば
5インチSVGA,800×600ピクセルの直視・反
射型画像表示装置の場合であれば、縦147μm×横1
47μmに収まるようにしたが、光学多層構造体12
R,12G,12Bの寸法を数μmまで小さくすること
により、ヘッドマウントディスプレイ,フェイスマウン
トディスプレイへの応用も可能である。このように、光
学多層構造体12R,12G,12Bの寸法を変化させ
るだけで、フェイスマウントディスプレイから大型直視
型画像表示装置まで基本的に同じ構成で実現することが
できる。
【0087】更に、上記実施の形態では、光スイッチン
グ装置50を直視・透過型画像表示装置に用いた例につ
いて説明したが、直視・透過型画像表示装置に限らず、
プロジェクション型などの他の画像表示装置への適用も
可能である。さらに、例えば光プリンタに用いて感光性
ドラムへの画像の描きこみをする等、画像表示装置以外
の光プリンタなどの各種デバイスにも適用することも可
能である。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし請
求項7のいずれか1に記載の光学多層構造体によれば、
複数の低屈折率層と複数の高屈折率層とを交互に積層
し、複数の低屈折率層のうちの一つの低屈折率層を間隙
部に置き換えたので、多層構造であるにもかかわらず構
成が簡単であり、寸法を小さくすることができる。
【0089】特に、請求項5記載の光学多層構造体によ
れば、第2の層に含まれる高屈折率層のうちの少なくと
も一層を窒化ケイ素から構成したので、第2の層の上下
動によるスイッチング動作が可能となる。さらに、請求
項2記載の光学多層構造体によれば、光学多層膜構造を
合計13層の構成とすることにより、画像表示装置とし
ての使用に十分な光学的特性を得ることができる。
【0090】また、特に、請求項3または請求項4に記
載の光学多層構造体によれば、間隙部の光学的な大きさ
を切り換える駆動手段として、第1の層に下部透明電極
層、第2の層に上部透明電極層をそれぞれ設けたので、
光学多層構造体を静電力により駆動して入射光をスイッ
チングすることができる。この光学多層構造体は、可動
部分である第2の層を小さく軽くすることができるの
で、高速スイッチングが可能となる。
【0091】請求項8記載の光スイッチング素子によれ
ば、本発明の光学多層構造体を用いているので、小型軽
量であり、スイッチング動作が高速化される。この光ス
イッチング素子は、画像表示装置、とりわけ携帯情報機
器などの用途に最適であるほか、透過する光の波長を狭
帯域化することができるので光通信用スイッチング素子
としても適用可能である。
【0092】請求項9記載の光スイッチング素子の製造
方法によれば、グレースケールマスクまたはリフトオフ
法を用いるので、膜厚の異なる赤色表示用、緑色表示用
および青色表示用光学多層構造体を容易に作製すること
ができる。
【0093】請求項10ないし12のいずれか1に記載
の画像表示装置によれば、本発明の光学多層構造体ない
し光スイッチング素子を用いるので、小型軽量化が求め
られる携帯情報機器などの用途に最適である。また、応
答速度が速くなるので、動きの速い動画表示の品質向上
が期待でいる。この画像表示装置は偏光板が不要である
ので、光利用効率が高い直視型画像表示装置を実現可能
である。
【0094】特に、請求項11または請求項12記載の
画像表示装置によれば、カラーフィルタまたはマイクロ
レンズを更に備えたので、非常に光利用効率の高い直視
・透過型フルカラー画像表示装置を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る光学多層構造体の
間隙部が「λ/8」のときの構成を表す断面図である。
【図2】図1に示した光学多層構造体の間隙部が「0」
のときの構成を表す断面図である。
【図3】図1に示した光学多層構造体の、波長633n
mの光に対する透過特性を表す特性図である。
【図4】図1に示した光学多層構造体の、波長550n
mの光に対する透過特性を表す特性図である。
【図5】図1に示した光学多層構造体の、波長450n
mの光に対する透過特性を表す特性図である。
【図6】図1に示した光学多層構造体の製造工程を説明
するための断面図である。
【図7】図6の工程に続く工程を説明するための断面図
である。
【図8】図7の工程に続く工程を説明するための断面図
である。
【図9】図8の工程に続く工程を説明するための断面図
である。
【図10】図9の工程に続く工程を説明するための断面
図である。
【図11】図10の工程に続く工程を説明するための断
面図である。
【図12】図11の工程に続く工程を説明するための断
面図である。
【図13】図12の工程に続く工程を説明するための断
面図である。
【図14】図13の工程に続く工程を説明するための断
面図である。
【図15】図14の工程に続く工程を説明するための断
面図である。
【図16】図15の工程に続く工程を説明するための断
面図である。
【図17】図16の工程に続く工程を説明するための断
面図である。
【図18】図17の工程に続く工程を説明するための断
面図である。
【図19】図18の工程に続く工程を説明するための断
面図である。
【図20】図19の工程に続く工程を説明するための断
面図である。
【図21】図20の工程に続く工程を説明するための断
面図である。
【図22】図21の工程に続く工程を説明するための平
面図である。
【図23】図22のXXIII−XXIII線に沿った
断面図である。
【図24】図22の工程に続く工程を説明するための平
面図である。
【図25】図24のXXV−XXV線に沿った断面図で
ある。
【図26】図24のXXVI−XXVI線に沿った断面
図である。
【図27】本実施の形態に係る画像表示装置に適用可能
な光スイッチング装置の概略構成を表す斜視図である。
【図28】図27のXXVIII−XXVIII線に沿
った断面図である。
【符号の説明】
10,50A〜50L…光スイッチング素子、11…基
板、12R,12G,12B…光学多層構造体、13A
〜13G…高屈折率層、14A〜14F…低屈折率層、
15…光学多層膜構造、16…間隙部、17…第1の
層、18…第2の層、19…下部透明電極層、20…上
部透明電極層、21…スペーサ、50…光スイッチング
装置、51…基板、52…カバーガラス、53…カラー
フィルタ、54…光源、55…マイクロレンズアレイ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H041 AA02 AB10 AC06 AZ01 AZ05 AZ08 2H048 GA13 GA23 GA43 GA60 GA61 2H049 AA07 AA33 AA37 AA51 AA60 AA68

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性の基板と、 前記基板上に低屈折率層と高屈折率層とを交互に積層し
    てなる光学多層膜構造に含まれる低屈折率層の一つとし
    て形成され、光の干渉現象を起こしうる大きさを有する
    と共にその大きさが可変な間隙部と、 前記間隙部に関して前記基板側に積層された前記低屈折
    率層と前記高屈折率層とからなる第1の層と、 前記間隙部に関して前記基板と反対側に積層された前記
    低屈折率層と前記高屈折率層とからなる第2の層とを有
    することを特徴とする光学多層構造体。
  2. 【請求項2】 前記光学多層膜構造に含まれる前記低屈
    折率層の数と前記高屈折率層の数の合計は、前記間隙部
    を含めて13層以上であることを特徴とする請求項1記
    載の光学多層構造体。
  3. 【請求項3】 更に、前記間隙部の光学的な大きさを変
    化させる駆動手段として前記第1の層に含まれる高屈折
    率層の一つである下部透明電極層と、 前記第2の層に含まれる高屈折率層の一つである上部透
    明電極層とを有し、前記駆動手段によって前記間隙部の
    大きさを変化させることにより、入射した光の反射また
    は透過の量を変化させることを特徴とする請求項1記載
    の光学多層構造体。
  4. 【請求項4】 前記上部透明電極層および前記下部透明
    電極層は酸化インジウムスズ(ITO;Indium Tin Oxi
    de)から構成されていることを特徴とする請求項3記載
    の光学多層構造体。
  5. 【請求項5】 前記第2の層に含まれる高屈折率層のう
    ちの少なくとも一層は窒化ケイ素(SiNx )から構成
    されていることを特徴とする請求項1記載の光学多層構
    造体。
  6. 【請求項6】 前記基板はガラスから構成されており、 前記第1の層に含まれる前記高屈折率層は酸化インジウ
    ムスズから構成されている層を含み、 前記第2の層に含まれる前記高屈折率層は酸化インジウ
    ムスズから構成されている層および窒化ケイ素から構成
    されている層を含み、 前記間隙部に対応する低屈折率層以外の前記低屈折率層
    はフッ化マグネシウム(MgF2 )から構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の光学多層構造体。
  7. 【請求項7】 前記基板はガラスから構成されており、 前記第1の層に含まれる前記高屈折率層は酸化インジウ
    ムスズから構成されている層および酸化チタン(TiO
    2 )から構成されている層を含み、 前記第2の層に含まれる前記高屈折率層は酸化インジウ
    ムスズから構成されている層、窒化ケイ素から構成され
    ている層および酸化チタン(TiO2 )から構成されて
    いる層を含み、 前記間隙部に対応する低屈折率層以外の前記低屈折率層
    はフッ化マグネシウム(MgF2 )から構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の光学多層構造体。
  8. 【請求項8】 透光性の基板上に、層構成および材料が
    同一で膜厚が異なる赤色表示用光学多層構造体、緑色表
    示用光学多層構造体および青色表示用光学多層構造体
    と、 前記赤色表示用光学多層構造体、前記緑色表示用光学多
    層構造体または前記青色表示用光学多層構造体のそれぞ
    れの間隙部の光学的な大きさを変化させる駆動手段とを
    有し、前記駆動手段によって前記間隙部の大きさを変化
    させることにより、入射した光の反射または透過の量を
    変化させることを特徴とする光スイッチング素子。
  9. 【請求項9】 透光性の基板上に、層構成および材料が
    同一で膜厚が異なる赤色表示用光学多層構造体、緑色表
    示用光学多層構造体および青色表示用光学多層構造体
    と、 前記赤色表示用光学多層構造体、前記緑色表示用光学多
    層構造体または前記青色表示用光学多層構造体の間隙部
    の光学的な大きさを変化させる駆動手段とを有する光ス
    イッチング素子の製造方法であって、 前記赤色表示用光学多層構造体、前記緑色表示用光学多
    層構造体および前記青色表示用光学多層構造体をグレー
    スケールマスクまたはリフトオフ法を用いて形成するこ
    とを特徴とする光スイッチング素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 1次元または2次元に配列された複数
    の光スイッチング素子を備え、前記複数の光スイッチン
    グ素子に光を照射することで2次元画像を表示する画像
    表示装置であって、 前記光スイッチング素子が、 透光性の基板と、前記基板上に低屈折率層と高屈折率層
    とを交互に積層してなる光学多層膜構造に含まれる低屈
    折率層の一つとして形成され、光の干渉現象を起こしう
    る大きさを有すると共にその大きさが可変な間隙部と、
    前記間隙部に関して前記基板側に積層された前記低屈折
    率層と前記高屈折率層とからなる第1の層と、前記間隙
    部に関して前記基板と反対側に積層された前記低屈折率
    層と前記高屈折率層とからなる第2の層とを有する光学
    多層構造体と、 前記間隙部の光学的な大きさを変化させるための駆動手
    段とを備えたことを特徴とする画像表示装置。
  11. 【請求項11】 さらに、前記基板の前記光学多層膜構
    造と反対側に、カラーフィルタを備えたことを特徴とす
    る請求項10記載の画像表示装置。
  12. 【請求項12】 さらに、前記基板の前記光学多層膜構
    造と反対側に、マイクロレンズを備えたことを特徴とす
    る請求項10記載の画像表示装置。
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