JPWO2005096493A1 - 水晶振動子の製造方法及び水晶振動子 - Google Patents

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Abstract

水晶振動片に起因する温度ドリフト特性を安定化させることができる水晶振動子の製造方法及び水晶振動子を提供する。エッチング加工によって水晶振動片を所定形状に加工する水晶エッチング工程S1と、水晶振動片に電極を形成する電極膜形成工程S2と、水晶振動片を振動子パッケージに実装する水晶搭載工程S3と、実装された水晶振動片を駆動して漏れ振動を検出し、この検出された漏れ振動にもとづいて、水晶振動片の一部に対する除去加工を行なう漏れ振動調整工程S4と、除去加工の行なわれた水晶振動片を再度エッチングする再エッチング工程S6と、を有する方法としてある。

Description

本発明は、水晶振動子の製造方法及び水晶振動子に関し、特に、振動子パッケージに実装された水晶振動片に対して、その一部の除去加工が行なわれた水晶振動片を、振動子パッケージに実装した状態で再度エッチングすることにより、除去加工によって劣化した温度ドリフト特性を復元する水晶振動子の製造方法及び水晶振動子に関する。
水晶振動子の一つである振動ジャイロは、航空機,車両等の移動体の姿勢制御装置,自動車のナビゲーションシステム,ビデオカメラの手振れ検出装置等に使用されている。
この振動ジャイロには、一般的に、二脚又は三脚の音叉型水晶ジャイロ(適宜、振動ジャイロと略称する。)がある。
二脚の音叉型水晶ジャイロは、駆動用圧電素子の設けられた第一の振動体と、検出用圧電素子の設けられた第二の振動体とからなっており、三脚の音叉型水晶ジャイロは、駆動用圧電素子の設けられた第一および第二の振動体と、検出用圧電素子の設けられた第三の振動体とからなっている。
たとえば、二脚の音叉型水晶ジャイロは、駆動電極の設けられた振動体(駆動脚)を励振させることにより、検出電極の設けられた振動体(検出脚)を励振方向と同一方向に共振させる。この二脚音叉型水晶振動片をパッケージに収納して構成した水晶振動子が回転すると、検出電極の設けられた振動体が回転により受けるコリオリ力によって、励振方向と直交する方向に振動し、この振動を検出電極で検出することによって、水晶振動子が回転する角速度を検出することができる。
また、上記振動ジャイロは、角速度を積分することによって回転した角度を算出するため、角速度の誤差が累積し、この累積された誤差が角度における誤差となる。したがって、振動ジャイロの測定精度を向上させるためには、角速度の誤差を低減する必要がある。
角速度の誤差を生じる第一の要因として、水晶振動片の加工方法があげられる。一般的に、水晶振動片は、耐食膜パターンを形成した平板状の水晶板にウェットエッチング加工を施し、耐食膜パターンに一致した所望の形状の振動片を作るが、水晶にはエッチング異方性があり、ウェットエッチングの際、耐食膜パターン通りの形状には加工できず、エッチングされた端面の一部にはエッチング残渣が残ってしまう。音叉型水晶振動子の場合は、このエッチング残渣が振動体の励振方向と一致する側に残るため、振動体が励振方向へ振動するのを妨げてしまう。これにより、水晶振動子が回転していない状態においては、振動体が励振方向に直線的に振動せず、楕円軌跡を描きながら振動するため、この振動成分をコリオリ力による振動として検出してしまうことがある。
上記要因に対して、振動体を一方向に振動させる技術が様々開発されてきた。
たとえば、特許文献1には、振動ジャイロである角速度センサに、角速度を付与しない状態で、第一の振動体あるいは第二の振動体における駆動電極に交流電圧を印加し、このときの検出電極からの出力信号がほぼ零となるように、第一の振動体あるいは第二の振動体における稜線(角部)に、研磨材を埋め込んだテープを摺動させて研削部を設ける角速度センサの特性調整方法の技術が開示されている。
この技術を用いると、振動体の稜線に表面粗さが2μm以下の研削部を設けることができ、各振動体のバランスを厳密に釣り合わせることが可能となり、角速度を付与しない状態での出力信号をほぼ零に近づけることができる。
また、角速度の誤差を生じる第二の要因としては、温度変化があげられる。水晶振動子を回転させずに、所定の温度(一般的に、常温)で各振動体のバランスを厳密に釣り合わせ、各振動体を一方向に振動させたとしても、温度が変化すると、楕円軌跡を描きながら振動し、この振動成分をコリオリ力による振動として検出してしまう。
なお、温度変化によって、出力値が変化する特性を温度ドリフト特性といい、上記第二の要因は、水晶振動片に起因する温度ドリフト特性であり、この温度ドリフト特性を安定させる必要がある。ただし、この温度ドリフト特性が発生するメカニズムは、技術的に解明されておらず、また、温度ドリフト特性を向上させる技術も存在していなかった。
特開2002―243451号公報
しかしながら、特許文献1に開示された角速度センサの特性調整方法の技術、すなわち、各振動体に対し研磨等の機械的な除去加工を行ない、各振動体のバランスを厳密に釣り合わせる技術では、上記水晶振動片に起因する温度ドリフト特性を安定させることができないといった問題があった。
本発明は、上記問題を解決すべく、水晶振動片に起因する温度ドリフト特性を安定化させることができる水晶振動子の製造方法及び水晶振動子の提供を目的とする。
なお、本発明者らは、振動ジャイロの測定精度を高めることを目的として、鋭意研究開発に取り組むことにより、水晶振動片に起因する温度ドリフト特性を安定化させる方法を、技術的に確立することに成功したものである。
この目的を達成するために、本発明の水晶振動子の製造方法は、エッチング加工によって水晶振動片を所定形状に加工する外形エッチング工程と、所定形状に加工した前記水晶振動片に電極を形成する電極形成工程と、前記電極を形成した水晶振動片を振動子パッケージに実装する実装工程と、この実装工程において実装された前記水晶振動片を駆動して漏れ振動を検出し、この検出された漏れ振動にもとづいて、前記水晶振動片に対してその一部の除去加工を行なう漏れ振動調整工程と、前記除去加工の行なわれた水晶振動片を再度エッチングする再エッチング工程と、を有する方法としてある。
このようにすると、水晶振動片に起因する温度ドリフト特性を安定化させることができる。
また、本発明の水晶振動子の製造方法は、前記再エッチング工程において、前記水晶振動片を前記振動子パッケージとともにエッチング液に浸漬する方法としてある。
また、本発明の水晶振動子の製造方法は、前記漏れ振動調整工程において、前記再エッチング工程における漏れ調整量を見込んで、目標値に達する前に機械的除去加工を終了する一次漏れ調整を行ない、さらに、前記再エッチング工程において、前記目標値に達するまで前記水晶振動片をエッチングする二次漏れ調整を行なう方法としてある。
このようにすると、再エッチング工程において、効率よく漏れ調整を行なうことができ、また、目標値をオーバーしてエッチングしてしまうといった不具合を防止することができる。
また、本発明の水晶振動子の製造方法は、前記再エッチング工程において、前記二次漏れ検出を行った後に、前記水晶振動片を微少量だけ更に除去加工する微少量除去加工工程を有する方法としてある。
このように、再エッチング工程において、二次漏れ調整を行った後に、水晶振動片を微少量だけ更に除去加工すると、水晶振動片のバランスを厳密につりあわせることができる。
また、本発明の水晶振動子の製造方法は、前記微少量除去加工を行った後に、前記水晶振動片を洗浄するための洗浄工程を有する方法としてある。
このように、微少量除去加工を行った後に、水晶振動片を洗浄すると、除去加工時に発生した除去屑を効果的に取り除くことができる。
また、本発明の水晶振動子の製造方法は、前記漏れ振動調整工程において、前記水晶振動片に対して機械的な除去加工を行なう方法としてある。
このように、機械的に除去すると効率的に除去作業を行うことができる。
また、本発明の水晶振動子の製造方法は、前記漏れ振動調整工程において、前記水晶振動片に対してレーザーによる除去加工を行なう方法としてある。
このように、レーザーを用いて除去加工を行うと、微少な除去を行うことができ る。
また、本発明の水晶振動子の製造方法は、前記漏れ振動調整工程における前記水晶振動片に対する除去加工を、前記水晶振動片の駆動電極を備えた駆動脚に対して行なうようにしてある。特に、前記除去加工を駆動脚の角部に対し行なうようにしてある。
このように、除去加工を駆動脚、特に、その角部に対して行うと、微調整が容易となる。
また、本発明の水晶振動子の製造方法は、前記水晶振動片及び前記振動子パッケージの一部を樹脂封止してから、前記エッチング液に浸漬する方法としてある。
このようにすると、エッチング液の浸漬から効果的に保護することができるので、たとえば、上記部分がエッチング液に腐食されるといった不具合を防止することができる。
また、本発明の水晶振動子の製造方法は、前記エッチング液を、フッ化水素酸又はフッ化水素酸を主成分とした液とした方法としてあり、このようにすると、水晶振動片を効率よくエッチング成形することができる。
さらに、本発明の水晶振動子の製造方法は、前記フッ化水素酸を主成分とした液を、フッ化水素酸にフッ化アンモニウムを混合した液とした方法としてあり、このようにすると、エッチング液の能力(エッチングレート)を安定させることができる。
また、本発明の水晶振動子の製造方法は、前記実装工程において、接着剤,ワイヤー,導電性接着剤及び/又はボールバンプを使用して、前記水晶振動片を前記振動子パッケージに実装する方法としてある。
このようにすると、水晶振動片を振動子パッケージに効率よく実装することができ、かつ、再エッチングに耐えることができる。
また、本発明の水晶振動子の製造方法は、前記水晶振動片が、駆動電極を備えた駆動脚と、検出電極を備えた検出脚とを有し、前記再エッチング工程において、前記駆動脚の共振周波数と前記検出脚の共振周波数との差を所定値にする離調度調整工程を有する方法としてある。特に、前記離調度調整工程において調整された離調度が、180±30Hz又は200±50Hzとなるようにすることが好ましい。
このように、離調度を調整すると、水晶振動片間の離調度ばらつきを小さくすることができるので、出力のばらつきも小さくすることができる。
また、本発明の水晶振動子は、上記水晶振動子の製造方法を用いて製造した構成としてある。このように、本発明は、水晶振動子としても有効であり、水晶振動子の温度ドリフト特性を向上させることができる。
さらに、本発明の水晶振動子は、前記水晶振動子をジャイロとした構成としてあり、このようにすると、水晶振動子がジャイロである場合には、角度の測定精度を向上させることができる。
本発明の水晶振動子の製造方法及び水晶振動子によれば、水晶振動片を構成する振動体の振動方向を一方向に規制できるので、ジャイロにした場合の漏れ出力をほぼ零に近づけることができる。また、水晶振動片に起因する温度ドリフト特性を安定化させることができる。さらに、離調度を調整することによって、出力のばらつきを小さくすることができる。
本発明の水晶振動子の製造方法を説明する概略フローチャート図を示している。 本発明の水晶振動子の製造方法における水晶エッチング工程を説明するための、水晶ウェハーの概略平面図を示している。 本発明の水晶振動子の製造方法における電極膜成形工程を説明するための、要部の概略拡大上面図を示している。 本発明の水晶振動子の製造方法における水晶搭載工程を説明するための、振動子パッケージの概略拡大図であり、(a)は平面図を、(b)はA−A断面図を示している。 本発明の水晶振動子の製造方法における、漏れ調整を行なう前の状態を説明するための振動体の概略上面図を示している。 本発明の水晶振動子の製造方法における漏れ振動調整工程を説明するための振動体の概略断面図を示している。 本発明の水晶振動子の製造方法における、離調度と相対出力の特性図を示している。 本発明の水晶振動子の製造方法における、漏れ振動調整工程から再エッチング工程までの工程を説明するための概略フローチャート図を示している。 本発明の水晶振動子の製造方法における、再エッチング時間に対する離調度変化とCI値変化の特性図を示している。 本発明の水晶振動子の製造方法における、再エッチングが温度ドリフト特性に及ぼす効果を説明するための温度ドリフト曲線を示す図である。
符号の説明
1 水晶振動片
2 水晶ウェハー
4 振動子パッケージ
5 砥石
11a,11b,11c 振動体
12 基部
13 連結部
41 接続電極
42 ワイヤー
121 外部接続電極
1L,1R,1D,1U 駆動電極
2L,2R,2D,2U 駆動電極
3G アース電極
3D,3U 検出電極
以下、本発明の好適な実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
[水晶振動子の製造方法]
図1は、本発明の水晶振動子の製造方法を説明する概略フローチャート図を示している。
また、図2は、本発明の水晶振動子の製造方法における水晶エッチング工程を説明するための、水晶ウェハーの概略平面図を示している。
図1,2において、水晶振動子である振動ジャイロの製造方法は、まず、振動ジャイロの主要部品である水晶振動片1を製造する。水晶振動片1は、水晶エッチング工程において、一枚の水晶ウェハー2から複数個製造される。
すなわち、水晶ウェハー2に対して、CrおよびAuの成膜,レジスト塗布,マスク露光,現像,エッチング,及び,レジスト剥離などの作業を行ない、水晶ウェハー2の両面に、水晶振動片1の外形に応じた複数のCr/Au層を成形する。続いて、水晶を溶解するフッ化水素酸を主成分とするエッチング液を用いて、水晶エッチングを行ない、水晶振動片1の素子外形を所定形状に加工する(水晶エッチング工程:ステップS1)。
本実施形態では、水晶振動片1を三脚の音叉型水晶ジャイロとしてあり、水晶振動片1の所定形状は、図2に示すように、三本の振動体11a,11b,11cが四角柱状であり、各振動体11a,11b,11cを連結する基部12が矩形板状である。ここで、振動体11aは、駆動電極1D,1U,1L,1Rが設けられる第一の振動体であり、振動体11bは、駆動電極2D,2U,2L,2Rが設けられる第二の振動体であり、振動体11cは、検出電極3D,3Uとアース電極3Gの設けられる第三の振動体である(図3参照)。
また、支持部14は、水晶ウェハー2と連結部13によって連結され、表面には、外部接続電極121が設けられる(図4参照)。
なお、図示してないが、振動ジャイロを二脚の音叉型水晶ジャイロとした場合には、水晶振動片の所定形状は、二本の振動体が四角柱状であり、各振動体を連結する基部が矩形板状である。
次に、水晶エッチングを行なった各水晶振動片1に対して、上面及び下面に形成したCr/Au層を剥離し、続いて、各水晶振動片1の全面に新たにCr/Au層を蒸着などで成膜する。
次に、レジスト電着,露光,現像,Auエッチング,Crエッチング,及び,レジスト剥離などの作業を行ない、水晶ウェハー2に連結された状態の複数の水晶振動片1に対して、所定の電極膜を形成する(電極膜形成工程:ステップS2)。続いて、各水晶振動片1は、水晶ウェハーから切り離される
図3は、本発明の水晶振動子の製造方法における電極膜成形工程を説明するための、要部の概略拡大上面図を示している。
同図において、水晶振動片1は、振動体(駆動脚)11a,11bに、駆動電極1L,1R,1D,1U及び2L,2R,2D,2Uを形成し、振動体(検出脚)11cに、アース電極3Gと検出電極3D,3Uを形成してある。
なお、水晶振動片1は、外部接続電極121として、五つのパッドが形成されており、電極1D,1U,2L,2Rは、第一のパッドと接続され、電極1L,1R,2D,2Uは、第二のパッドと接続され、アース電極3Gと検出電極3D,3Uは、それぞれ専用のパッドと接続される。
図4は、本発明の水晶振動子の製造方法における水晶搭載工程を説明するための、振動子パッケージの概略拡大図であり、(a)は平面図を、(b)はA−A断面図を示している。
同図において、水晶振動片1は、水晶振動片1を収納可能な矩形箱状の振動子パッケージ4に、支持部14が接着剤(図示せず)によって固定される。したがって、各振動体11a,11b,11cは、振動子パッケージ4と接触することなく振動することができる。
また、支持部14に配設された五つの外部接続電極121は、ワイヤーボンディングによって、振動子パッケージ4に配設された五つの接続電極41と、それぞれワイヤー(Au線)42で接続される(水晶搭載工程:ステップS3)。
また、水晶振動片1を振動子パッケージ4に実装する方法は、上記方法に限定されるものではなく、たとえば、導電性接着剤及び/又はボールバンプなどを使用して、外部接続電極121を接続電極41へ接続固定してもよい。このようにすると、水晶振動片1を振動子パッケージ4に効率よく実装することができ、かつ、再エッチングに耐えることができる。
次に、振動体11a,11b,11cに対して、振動体特性の調整を行なう。
まず、振動体特性の調整を行なう前の状態について、図面を参照して説明する。
図5は、本発明の水晶振動子の製造方法における、漏れ調整を行なう前の状態を説明するための振動体の概略上面図を示している。
同図において、振動ジャイロにおける水晶振動片1は、駆動振動と検出振動の共振周波数が300Hz程度の接近した構成を必要とするので、加工精度や水晶の結晶異方性等に起因して、駆動振動(X軸方向の振動)のほかに、水晶振動片1が回転していない状態において発生してはならない検出振動(Z´軸方向の振動)が発生する。そして、駆動振動に加え検出振動が発生すると、振動体11a,11bの先端の軌跡は、X軸方向への直線的な振動とならず、X−Z´平面に平行な平面内で楕円軌道を描くような振動となる。また、振動体11cの先端の軌跡は、Z´軸方向への直線的な振動となる。このとき、検出電極3D,3Uからはコリオリ出力と無関係な漏れ振動(漏れ出力)が発生しており、これがノイズやドリフトの原因となる。
上記楕円軌道の振動や、Z´軸方向への直線的な振動は、水晶振動片1の一部を面取り加工することによって修正することができる。例えば、振動体(駆動脚)11a,11bと振動体(検出脚)11cの一方又は両方の稜線(角部)を面取り加工して除去することによって、修正することができる。特に、振動体(駆動脚)11a,11bの角部を面取りすることによって除去すると、効果的に修正を行うことができる。
面取り加工(除去加工)は、研削装置などを用いて機械的に行う方法、レーザーなどを用いて電気的に行う方法、溶融剤などを用いて化学的に行う方法等を採用することができる。
上記面取り加工の一例として、研削装置を用いた機械的な方法について、図面を参照して説明する。
図6は、本発明の水晶振動子の製造方法における漏れ振動調整工程を説明するための振動体の概略断面図を示している。
同図における機械的な面取り加工は、たとえば、板状の砥石5を片持ち支持した状態で往復振動させる研削装置(図示せず)を使用して、検出振動方向(Z´軸方向)の振動成分に起因する出力をモニターしながら、漏れ出力が小さくなるように行なわれる(漏れ振動調整工程:ステップS4)。
上記漏れ振動調整工程では、研削し過ぎないように、段階的に面取りが行なわれ、その都度、面取り量(研削距離)と漏れ出力とを対比させている。したがって、漏れ振動調整工程の最終段階においては、漏れ出力を目標値に入るために、あと、どのくらい研削すればよいかを推定することができる。
ここで、好ましくは、後述する再エッチング工程における漏れ出力の減少量を考慮して、上記研削加工を終了するとよい。このようにすると、再エッチングした際、研削して粗くなった水晶面が他の面よりも多く溶かされて面取りされるので、漏れ出力を目標値のほぼ中央に入れることができる。
なお、レーザーを用いて漏れ調整を行う場合は、例えば、レーザー発生装置から、振動体11a,11bのいずれかの稜線(角部)にレーザー光を照射して面取りを行う。レーザーを用いた方法によると、微少量の除去を行うことができるので、振動体11a,11b,11cのバランスを厳密につりあわせることができる。これにより、角速度を付与しない状態で、振動体(検出脚)11cに設けた検出電極3D,3Uからの出力信号がほぼ零となるように調整することができる。
次に、離調度を測定する(離調度測定工程:ステップS5)。
離調度とは、駆動振動の共振周波数と検出振動の共振周波数との差で定義されるものであり、振動ジャイロの出力を決定する要素である。この離調度は、ジャイロの出力にほぼ反比例し、その僅かな変化によりジャイロの出力を大きく変化させるため、正確に値を設定する必要がる。
なお、駆動振動の共振周波数は、図3に示した駆動電極1L,1R,1D,1U,2L,2R,2D,2Uを用いて振動体11a,11bを自励発振させることにより測定することができ、また、検出振動の共振周波数は、検出電極3D,3Uを用いて振動体11cを自励発振させることにより測定することができる。そして、両者の共振周波数の差から離調度を求めることができる。
ところで、現在の水晶の加工精度では、上記離調度を、小さい方では、温度特性が劣化したり、振動に対する擬似出力を出さない範囲で設定するのは難しく、また、大きい方では、所望の出力を最大限に発揮できる設定値の範囲に設定するのも難しいといった状況にある。また、駆動振動の周波数だけの調整ならば、一般の発振器用音叉に用いられるように、振動脚先端部の質量を変化させる周波数調整方法等で調整することも可能だが、この方法では、駆動振動と検出振動の双方の共振周波数がほぼ同じ量だけ変わってしまうので、離調度の調整は困難である。
しかしながら、実際には、次の理由により、離調度調整の必要性が高まっている。すなわち、現在のプロセスで作製した水晶振動片の離調度のばらつきは、一枚のウエハー(水晶振動片60個)で±80Hzである。さらに、ワンロット(ウエハー30枚)のうちでは±150Hzのばらつきがある。出力が小さくてもよい場合には、離調度を大きくして離調度を調整することなく製造することもできる。しかし、大きな出力が必要で離調度を小さくしたい場合は、出力のばらつきを抑えるため、離調度調整は必須となる。
ここで、離調度は、図7に示すように絶対値が小さいほど出力は大きくなるが、離調度変化に対する出力変化も大きくなる。したがって、離調度のばらつきが小さくなるように調整する必要がある。
図7に示すように、離調度を調整すると、離調度ばらつきを±30Hzに抑えることができるので、離調度180±30Hz、相対出力1.7±0.2となり、高い出力で、しかも出力のばらつきを0.4とすることができる。離調度200±50Hzとしても、相対出力1.6±0.3を得ることができる。
なお、離調度を調整しないときは、上記のように±150Hzのばらつきの中で出力を調整しなければならないので、出力のばらつきを0.5以内とするには、図7に示すように、離調度を400±150Hzとし、相対出力を1.1±0.2としなければならない。
そこで、本実施形態では、離調度の調整を行うようにしている。具体的には、振動子パッケージ4に水晶振動片1が実装された状態で、振動子パッケージ4ごと水晶振動片1を再エッチングする(再エッチング工程:ステップS6)ことにより、検出振動の共振周波数を変化させて離調度と漏れ振動を調整するようにしている。
次に、漏れ振動調整工程(ステップS4)から再エッチング工程(ステップS6)までの工程を、図面を参照して詳細に説明する。
図8は、本発明の水晶振動子の製造方法における、漏れ振動調整工程から再エッチング工程までの工程を説明するための概略フローチャート図を示している。
同図において、まず、水晶振動片1が実装された振動子パッケージ4は、漏れ出力測定用の測定装置(図示せず)にセットされ、振動子パッケージ4に角速度を与えない状態で発生している漏れ出力を測定し、その漏れ出力のレベルが所定値を超えているか否かを判断する(ステップS41)。
そして、漏れ出力のレベルが所定値を超えていた場合は、漏れ出力が目標値になるまで振動体11a,11bの稜線(角部)を研削する(ステップS42)。この目標値は、上述したように再エッチング工程によっても漏れ出力が減少する分を考慮して適宜決定される。
また、漏れ出力が所定値を超えていなかった場合は、上述した離調度測定工程(ステップS5)へ移動する。
次に、離調度測定工程(ステップS5)において、上述したように駆動振動の共振周波数と検出振動の共振周波数をそれぞれ測定し、その離調度が所定範囲に入っているか否かを判断する。
そして、離調度が所定範囲に入っている場合は、ステップS61へと移行し、離調度が所定範囲に入っていなかった場合は、ステップS62へ移行する。
ステップS61では、ステップS41において、振動体11a,11bを研削したか否かを判断する。研削しなかったものは、測定調整が全て終了となる。
また、ステップS61では、離調度が所定範囲に入っていた場合であっても、振動体11a,11bを研削したものは、ステップS62へ移行する。
ステップS62では、離調度のズレ量及び漏れ出力に応じて再エッチング工程が実施される。すなわち、ステップS5において、離調度が所定範囲に入っていなかったものについては、離調度が所定範囲にはいるまで、再エッチングが実施される。
なお、本実施形態では、振動ジャイロに用いる水晶振動片1を用いているので、ここでは、離調度を優先して調整するようにしている。たとえば、水晶振動片1が通常発振子の場合は、漏れ出力だけを考慮すればよい。
この再エッチングは、上述した水晶エッチング工程(ステップS1)とほぼ同じものであるが、水晶振動片1はすでに振動子パッケージ4に実装されているので、振動子パッケージ4ごと水晶振動片1を再エッチングする。
ここで、エッチング液で腐食されるのは、各電極が形成されていない水晶素地の部分であり、しかも水晶厚み方向であるZ´軸方向(図5参照)のエッチング速度が速く、X軸方向のエッチング速度はそれよりも遅いので、X軸方向に振動方向を持つ駆動振動の共振周波数はほとんど変化せずに、Z´軸方向に振動方向を持つ検出振動の共振周波数だけが低くなるように調整することができる。すなわち、この再エッチング時間によって、駆動振動の共振周波数と検出振動の共振周波数の差を調整することができる。
なお、振動子パッケージ4は、セラミックスのパッケージで構成されているが、再エッチング時間はあまり長くないので、エッチング液によるダメージはほとんどない。
さらに、ステップS62では、再エッチングすることにより、除去して粗面となった水晶表面を腐食して滑らかな状態にできる。水晶振動片1は、除去によって水晶面が粗くなると、周波数−温度特性が劣化することがあるが、この再エッチングによって粗面を腐食して滑らかにすると、漏れ出力を小さくすることができるとともに、劣化した水晶振動片1の周波数−温度特性を復活することができる。
また、ステップS62では、離調度測定工程(ステップS5)で離調度が所定範囲内に入っているものであっても、振動体11a,11bを研削したものを再エッチングするようにしている。これは、上述したように除去した水晶面が粗面となっていると、水晶振動片1の周波数−温度特性に影響するので、離調度と漏れ出力の変化を起こさない程度で再エッチングすることにより、除去した面を滑らかにして周波数−温度特性を回復している。
次に、再エッチングした水晶振動片1を有する振動子パッケージ4を、再度、漏れ出力測定用の測定装置(図示せず)にセットする。そして、振動子パッケージ4に角速度を与えていない状態で発生している二次漏れ出力を測定し、発生している二次漏れ出力の値が所定値を超えているか否かを判断する(ステップS63)。
ここでは、漏れ出力を所定値まで追い込んでいるのであまり大きなずれはないが、もし、所定値を超えていた場合は、ステップS64において、漏れ出力が零になるまで振動体11a,11bの稜線(角部)を除去する。なお、所定値を超えてないものは、測定調整が全て終了となる。
なお、二次漏れ調整は、例えば、レーザー発生装置から、振動体11a,11bのいずれかの稜線(角部)にレーザー光を照射して微少量除去(面取り)することによって行う。二次漏れ調整において、レーザーを用いると、微少量の除去を容易に行うことができるので、振動体11a,11b,11cのバランスを厳密につりあわせることができる。これにより、角速度を付与しない状態で、振動体(検出脚)11cに設けた検出電極3D,3Uからの出力信号がほぼ零となるように調整することができる。
次に、ステップS64においては、微少量の除去が行われた水晶振動片1に対して、水晶表面を洗浄する目的で、所定の短時間だけ再々エッチングが実施される(ステップS65)。
このステップS65は、除去屑を取り除くのに効果がある。なお、この再々エッチング工程は、必要に応じて省略することもできる。これで、再エッチングの工程を終了する。
「実験例」
次に、上記再エッチングの実験例について図面を参照して説明する。
図10は、本発明の水晶振動子の製造方法における、再エッチングが温度ドリフト特性に及ぼす効果を説明するための温度ドリフト曲線を示す図である。
同図において、再エッチングを行なわない振動ジャイロは、約20℃において、漏れ出力が約−1.2deg/secであったが、−40℃から100℃までの範囲で温度を変化させると、漏れ出力が約2.5deg/secから−2deg/secまで変化し、約4.5deg/secの温度ドリフトが発生した。
これに対し、上記振動ジャイロに再エッチングを約60秒間行ない、同様の項目について測定を行なった。再エッチングを行なった振動ジャイロは、約20℃において、漏れ出力が約0deg/secであったが、−40℃から100℃までの範囲で温度を変化させると、漏れ出力が約−0.1deg/secから0.2deg/secの範囲で変化し、約0.3deg/secの温度ドリフトが発生した。すなわち、温度ドリフト特性を大幅に向上させることができた。これにより、振動ジャイロにおいては、測定精度を大幅に向上させることができる。
なお、再エッチングの条件を変えたり、微調整することによって、再エッチングを行なった振動ジャイロは、約20℃において、漏れ出力が約0deg/secに調整することができた。
ここで、再エッチング工程における条件の一例を次に示す。
エッチング液
50%フッ化水素酸と40%フッ化アンモニウムの1:1の混合液。
エッチング温度
55℃
エッチング時間
30〜250秒
図10に示すように、漏れ調整工程で振動体11a,11bの除去加工を行った後に再エッチングを実施すると、温度ドリフト(漏れ出力)は約0deg/secに調整することができる。このとき、この温度ドリフト(漏れ出力)を約0deg/secとするためには、エッチング時間は30秒以上でなければならない。30秒未満であると、温度ドリフトをなくすことができない。
また、図9の特性図に示すように、エッチング時間を長くするとCI値(等価直列抵抗値)が高くなることが分かる。CI値が高すぎると振動体の振れる量(振幅)が小さくなってしまい、その結果、出力値が下がりS/N比が低下する。そこで、CI値が劣化しないようにするための、CI値の範囲を考慮するとエッチング時間は250秒以下になる。
上記の点から、再エッチング時間は30〜250秒とすることが好ましい。
なお、離調度は、水晶振動片によってばらつきがあるので、離調度を目標値に調整する際には、その都度、離調度調整量に応じて再エッチング時間を個別に決める必要がある。このとき、図9に示したように、離調度は、再エッチング時間1秒につきほぼ1Hz小さくなるので、容易にエッチング時間を求めることができる。
また、本実施形態では、水晶振動片1とともに振動子パッケージ4をエッチング液に浸漬したが、振動子パッケージ4などに、エッチング液への浸漬が好ましくない部分がある場合には、この部分を樹脂封止してから再エッチングを行なうとよい。このようにすると、エッチング液の浸漬から効果的に保護することができるので、たとえば、上記部分がエッチング液に腐食されるといった不具合を防止することができる。
次に、水晶振動片1は、真空引きされた状態で、振動子パッケージ4に収納され、カバーが取り付けられる(カバー取付け工程:ステップS7)。
続いて、振動子パッケージは、図示してないが、IC搭載工程にてIC等の電子部品が実装された基板と接合され、完成組立工程(ステップS8)を経て振動ジャイロが製造される。
上述したように、本実施形態にかかる水晶振動片の製造方法によれば、漏れ振動調整工程において、研削加工されることにより低下した温度ドリフト特性を、再エッチングすることにより、向上させることができ、振動ジャイロの測定精度を向上させることができる。
また、本発明は、水晶振動子の発明としても、有効であり、水晶振動片1の表面を再エッチングにより滑らかに成形した振動ジャイロは、温度ドリフト特性が大幅に改善される。
また、再エッチングにより温度ドリフト特性の改善された水晶振動子をジャイロとすることにより、振動ジャイロの測定精度を大幅に向上させることができる。
以上、本発明の水晶振動子の製造方法及び水晶振動子について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明に係る水晶振動子の製造方法及び水晶振動子は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
本発明の水晶振動子の製造方法及び水晶振動子は、振動ジャイロに限定されるものではなく、水晶振動子を使用する装置およびその製造方法としても、本発明を適用することが可能である。

Claims (17)

  1. エッチング加工によって水晶振動片を所定形状に加工する外形エッチング工程と、
    所定形状に加工した前記水晶振動片に電極を形成する電極形成工程と、
    前記電極を形成した水晶振動片を振動子パッケージに実装する実装工程と、
    前記実装工程において実装された前記水晶振動片を駆動して漏れ振動を検出し、この検出された漏れ振動にもとづいて、前記水晶振動片に対し、その一部の除去加工を行う漏れ振動調整工程と、
    前記除去加工の行なわれた水晶振動片を再度エッチングする再エッチング工程と、
    を有することを特徴とする水晶振動子の製造方法。
  2. 前記再エッチング工程において、前記水晶振動片を前記振動子パッケージとともにエッチング液に浸漬することを特徴とする請求項1記載の水晶振動子の製造方法。
  3. 前記漏れ振動調整工程において、前記再エッチング工程における漏れ調整量を見込んで、目標値に達する前に機械的除去加工を終了する一次漏れ調整を行ない、さらに、前記再エッチング工程において、前記目標値に達するまで前記水晶振動片をエッチングする二次漏れ調整を行なうことを特徴とする請求項1又は2記載の水晶振動子の製造方法。
  4. 前記再エッチング工程において、前記二次漏れ調整を行った後に、前記水晶振動片を微少量だけ更に除去加工する微少量除去加工工程を有することを特徴とする請求項3記載の水晶振動子の製造方法。
  5. 前記微少量除去加工を行った後に、前記水晶振動片を洗浄するための洗浄工程を有することを特徴とする請求項4記載の水晶振動子の製造方法。
  6. 前記漏れ振動調整工程において、前記水晶振動片に対して機械的な除去加工を行なうことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の水晶振動子の製造方法。
  7. 前記漏れ振動調整工程において、前記水晶振動片に対してレーザーによる除去加工を行なうことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の水晶振動子の製造方法。
  8. 前記漏れ振動調整工程における前記水晶振動片に対する除去加工が、前記水晶振動片の駆動電極を備えた駆動脚に対するものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の水晶振動子の製造方法。
  9. 前記除去加工が、前記駆動脚の角部に対して行われることを特徴とする請求項8記載の水晶振動子の製造方法。
  10. 前記水晶振動片及び前記振動子パッケージの一部を樹脂封止してから、前記エッチング液に浸漬することを特徴とする請求項2〜9のいずれかに記載の水晶振動子の製造方法。
  11. 前記エッチング液を、フッ化水素酸又はフッ化水素酸を主成分とした液としたことを特徴とする請求項2〜10のいずれかに記載の水晶振動子の製造方法。
  12. 前記フッ化水素酸を主成分とした液を、フッ化水素酸にフッ化アンモニウムを混合した液としたことを特徴とする請求項11記載の水晶振動子の製造方法。
  13. 前記実装工程において、接着剤,ワイヤー,導電性接着剤及び/又はボールバンプを使用して、前記水晶振動片を前記振動子パッケージに実装することを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の水晶振動子の製造方法。
  14. 前記水晶振動片は、駆動電極を備えた駆動脚と、検出電極を備えた検出脚とを有し、
    前記再エッチング工程において、前記駆動脚の共振周波数と前記検出脚の共振周波数との差を所定値にする離調度調整工程を有することを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の水晶振動子の製造方法。
  15. 前記離調度調整工程において調整された離調度が、180±30Hz又は200±50Hzであることを特徴とする請求項14に記載の水晶振動子の製造方法。
  16. 上記請求項1〜15のいずれかに記載の水晶振動子の製造方法を用いて製造したことを特徴とする水晶振動子。
  17. 前記水晶振動子がジャイロであることを特徴とする請求項16記載の水晶振動子。
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