JPH10303671A - 水晶振動子の製造方法 - Google Patents

水晶振動子の製造方法

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JPH10303671A
JPH10303671A JP9111329A JP11132997A JPH10303671A JP H10303671 A JPH10303671 A JP H10303671A JP 9111329 A JP9111329 A JP 9111329A JP 11132997 A JP11132997 A JP 11132997A JP H10303671 A JPH10303671 A JP H10303671A
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JP
Japan
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crystal
excitation
etching
vibration
quartz
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JP9111329A
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English (en)
Inventor
Takahito Murata
高人 村田
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は水晶振動子の製造方法に関し、加工
工数を増加させることなく高い形状精度を有する水晶振
動子を製造することを目的とする。 【解決手段】 表面に所定のパターンのレジストが形成
された水晶ウエハ60はステージ58に搭載される。ス
テージ58の上方にはノズル66が設けられる。ノズル
66は水晶ウエハ60に向けて粉体64を投射する。ス
テージ58とノズル66とは互いに垂直な方向に往復移
動されるため、粉体64は水晶ウエハ60の表面全体に
均一に投射される。粉体64が投射されると、水晶ウエ
ハ60のマスクから露出した領域は、粉体64により削
り取られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水晶振動子の製造
方法に係り、特に、水晶振動子を高い形状精度で形成す
るのに好適な水晶振動子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平5−30823
8号に開示される如く、ウェットエッチングにより水晶
振動子を製造する方法が知られている。ウェットエッチ
ングにより水晶振動子を製造する場合、エッチング速度
が水晶の結晶方向によって異なること、すなわち、エッ
チングに異方性が存在することに起因してエッチング残
りが発生する。エッチング残りが発生すると、振動子の
形状精度が低下するため、振動子による所期の振動特性
が得られない。そこで、上記従来の製造方法において
は、水晶振動子の形状に応じてエッチング時間を正確に
管理することにより、エッチング残りの抑制を図ってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、水晶を
ウェットエッチング加工する場合には、エッチングの異
方性は必然的に生ずる。従って、エッチング時間を如何
に正確に管理しても、エッチング残りを完全に排除する
ことは困難である。エッチング残りが僅かでも存在して
いると、例えば、振動式角速度センサに用いられる水晶
振動子の如く、高い形状精度が要求される振動子におい
ては、大幅な特性の低下を招いてしまう。このため、水
晶振動子の所期の性能を得るには、ウェットエッチング
の後に機械研削等の二次加工を施すことが必要となる。
このように、上記従来の方法によれば、エッチング残り
を除去するために水晶振動子の二次加工が必要となるこ
とで、加工工数が増加し、加工コストの上昇を招くこと
になる。
【0004】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、加工工数の増加を招くことなく水晶振動子を高
い形状精度で形成することが可能な水晶振動子の製造方
法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、水晶基板の表面に所定のパターンのマ
スクを形成するマスク形成工程と、前記水晶基板に対し
て粉体を投射することにより、前記水晶基板の前記マス
クから露出した領域を削り取るエアブラスト加工工程
と、を備える水晶振動子の製造方法により達成される。
【0006】本発明において、マスク形成工程では、所
定のパターンのマスクが水晶基板の表面に形成される。
エアブラスト加工工程では、この水晶基板に対して粉体
が投射されることにより、水晶基板のマスクから露出し
た領域が削り取られる。従って、水晶基板は、マスクの
パターン形状に一致した形状に加工される。これによ
り、高い形状精度を有する水晶振動子が形成される。
【0007】また、上記の目的は、請求項2に記載する
如く、請求項1記載の水晶振動子の製造方法において、
前記エアブラスト加工工程において生じた加工面の凹凸
を、ウェットエッチングにより除去するエッチング工程
を更に備える水晶振動子の製造方法により更に効果的に
達成される。本発明において、エアブラスト加工工程に
おいて加工された加工面には、微細な凹凸が生ずる。エ
ッチング工程では、エッチングによりこの凹凸が除去さ
れる。このため、水晶振動子の形状精度は更に向上す
る。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施例に係る水
晶振動子10の正面図である。水晶振動子10は単結晶
の水晶より構成された部材であり、角速度を検出するセ
ンサの構成要素として用いられる。なお、図1におい
て、図中左方から右方へ向かう方向をX軸の方向とし、
図中下方から上方へ向かう方向をY軸の方向とし、ま
た、紙面裏面側から表面側へ向かう方向をZ軸の方向と
する。水晶振動子10は、水晶の結晶軸に関して、光軸
方向がZ軸方向と一致し、機械軸方向がY軸方向と一致
し、電気軸方向がX軸方向と一致するように形成されて
いる。
【0009】図1に示す如く、水晶振動子10はX方向
に延在する基体12を備えている。基体12は、支軸1
4を介して被検出体に固定される。水晶振動子10は、
基体12の一端(図1においては左端)から、それぞれ
+Y方向及び−Y方向へ延在する第1励振用振動片16
及び第1検振用振動片18を備えている。また、水晶振
動子10は、振動子基板12の他端から、それぞれ、+
Y方向及び−Y方向へ延在する第2励振用振動片20及
び第2検振用振動片22を備えている。第1励振用振動
片16、第1検振用振動片18、第2励振用振動片2
0、及び第2検振用振動片22は何れも矩形の断面形状
を有しており、同一の振動特性を示すように構成されて
いる。
【0010】第1励振用振動片16のYZ平面に平行な
2つの側面には一対の第1励振電極24が、また、第2
励振用振動片20のYZ平面に平行な2つの側面には一
対の第2励振電極26が、それぞれ、設けられている。
また、第1検振用振動片18のXY平面に平行な2つの
側面には一対の第1検振電極28が、また、第2検振用
振動片22のXY平面に平行な2つの側面には一対の第
2検振電極30が、それぞれ設けられている。
【0011】第1励振電極24及び第2励振電極26
に、第1励振用振動片16及び第2励振用振動片20の
固有振動数と等しい周波数の交流電圧(以下、励振電圧
と称する)が互いに逆位相に供給されると、水晶の逆圧
電効果によって、第1励振用振動片16及び第2励振用
振動片20はX方向に、互いに逆向きに振動する。第1
励振用振動片16及び第2励振用振動片20は、第1励
振電極24及び第2励振電極26に励振電圧が供給され
ることによって励振された際に、X方向にのみ振動する
ように設計されている。第1励振用振動片16及び第2
励振用振動片20が設計された通りの特性を示す場合、
それらが励振された際に、第1検振用振動片18及び第
2検振用振動片22にZ方向の振動が発生することはな
い。この場合、第1検振電極28及び第2検振電極30
に電圧が発生することはない。
【0012】第1励振用振動片16及び第2励振用振動
片20がX方向に振動している状態で、水晶振動子10
がY軸に平行な軸を中心として回転すると、第1励振用
振動片16及び第2励振用振動片20には、Z方向に、
次式で表されるコリオリの力Fが作用する。 F=2mV・Ω ・・・(1) なお、(1)式中、mは第1励振用振動片16又は第2
励振用振動片20の質量、Vは第1励振用振動片16又
は第2励振用振動片18のX方向の変位速度、また、Ω
は水晶振動子10の回転角速度である。
【0013】第1励振用振動片16及び第2励振用振動
片20に上記(1)式で表されるコリオリの力Fが作用
すると、第1励振用振動片16及び第2励振用振動片2
0は、X方向の振動周波数と同じ周波数で、かつ、角速
度Ωに応じた振幅でZ方向に振動する。第1励振用振動
片16及び第2励振用振動片20にZ方向の振動が発生
すると、その振動は、第1検振用振動片18及び第2検
振用振動片22に伝達される。第1検振用振動片18及
び第2検振用振動片22にZ方向の振動が発生すると、
水晶の圧電効果によって、第1検振電極28及び第2検
振電極30には、その振幅に応じた、すなわち、水晶振
動子10の角速度Ωに応じた電圧が発生する。従って、
第1検振電極28及び第2検振電極30に発生する電圧
に基づいて、水晶振動子10の角速度Ωを検出すること
ができる。
【0014】ところで、水晶振動子10が加工誤差等の
影響で設計された通りの特性を示さない場合、第1励振
電極24及び第2励振電極26に励振電圧が供給される
ことによって第1励振用振動片16及び第2励振用振動
片20が励振された際に、水晶振動子10に回転が生じ
ていないにもかかわらず、第1検振用振動片18及び第
2検振用振動片22にZ方向の振動が発生することがあ
る。以下、この振動を、漏れ振動と称する。この場合、
第1検振電極28及び第2検振電極30には漏れ振動の
大きさに応じた電圧が発生するため、第1検振電極28
及び第2検振電極30に発生する電圧に基づいて水晶振
動子10の角速度Ωを正確に検出することはできない。
従って、水晶振動子10の製造にあたっては、漏れ振動
が生じないように、振動子を設計通りの形状に高精度に
加工することが必要である。
【0015】例えば、水晶振動子10をウェットエッチ
ングにより加工した場合、エッチング速度が水晶の結晶
方向に応じて異なることで、エッチング残りが発生す
る。エッチング残りは、水晶の一部が設計通りの形状
に、すなわち、マスクパターン通りの形状にエッチング
されずに残存することにより発生するものである。図2
は、水晶振動子10をウェットエッチングにより加工し
た場合の、水晶振動子10の基体12、第1励振振動片
16及び第2励振振動片18の形状を例示している。ま
た、図3は、図2に示す直線III-III に沿って切断した
断面図である。図2及び図3において、エッチング残り
により生じた部位を網線を付して、かつ、寸法を誇張し
て示している。
【0016】図2及び図3に例示する如く、水晶振動子
10をウェットエッチングにより加工した場合、エッチ
ング速度が水晶の結晶方向に依存することに起因して、
エッチング方向によって異なる厚さのエッチング残りが
発生し、その結果、非対称な形状の水晶振動子10が形
成されている。このように、ウェットエッチングのみに
よっては、水晶振動子10を設計通りの形状に形成する
ことができないために、上記した漏れ振動の発生を回避
することができない。このため、水晶振動子10の所期
の特性を得るには、ウェットエッチングの後、研削加工
等の二次加工を施すことによってエッチング残りを除去
しなけれならない。ウェットエッチングによれば、かか
る二次加工が必要となることで、加工工数及び加工時間
が増大し、製造コストの上昇を招いてしまう。
【0017】また、ウェットエッチングにより発生する
エッチング残りを抑制するために、上記従来の方法の如
く、エッチング時間によりエッチング量を管理すること
も考えられる。しかしながら、かかる手法によってはエ
ッチング残りを完全に排除することはできず、また、ウ
ェットエッチングを長時間(典型的な寸法の水晶振動子
10に対して1〜3時間程度)にわたって行なうことが
必要となる。
【0018】更に、ウェットエッチングにおいては、マ
スクの剥がれを防止するため、マスク材料として、エッ
チング液に対して十分な耐性を有し、かつ、基板への付
着性の高いクロムや金の蒸着層を用いる必要がある。こ
のため、エッチング工程の前に、蒸着工程が必要とな
り、加工工数は更に増大することになる。本実施例にお
いては、ウェットエッチングに伴う上述の如き問題を回
避するため、エアブラスト加工により水晶振動子10を
製造することとしている。エアブラスト加工は、被加工
物に粉体を投射し、その表面を粉体により削り取ること
によって加工を行なうものである。以下、図4を参照し
て本実施例の水晶振動子10の製造方法について説明す
る。
【0019】図4は、本実施例の水晶振動子10の製造
工程を示すフローチャートである。本製造工程は工程4
0乃至46より構成されている。水晶振動子10の製造
にあたっては、まず、工程40において、水晶ウエハの
表面にレジスト層が形成される。このレジストの材料と
しては、エアブラスト加工に対して高い耐性を有する感
光性樹脂フィルム等を用いることができる。また、レジ
スト層の形成は、例えば、スピンコーティング等により
行なうことができる。工程40が終了されると、次に、
工程42の処理が行なわれる。工程42では、水晶ウエ
ハの表面に形成されたレジスト層が、フォトリソグラフ
ィーによって、水晶振動子10の輪郭形状と同一の形状
にパターニングされる。
【0020】工程42が終了されると、次に、工程44
において、パターニングされたレジストをマスクとして
エアブラスト加工が行なわれる。以下、図5及び図6を
参照して、工程44において行なわれるエアブラスト加
工について説明する。図5は、工程44において用いら
れるエアブラスト装置54を正面から見た際の構成図で
ある。また、図6は、エアブラスト装置54を上方から
見た際の構成図である。
【0021】図5及び図6に示す如く、エアブラスト装
置54は、筐体56を備えている。筐体56の内部の底
面には、ステージ58が設置されている。ステージ58
には、表面に所定のパターンのレジストが形成された水
晶ウエハ60が搭載されている。ステージ58は図示し
ない駆動手段によって矢印62,63で示す方向に往復
移動される。ステージ58の上方には、ノズル66が配
設されている。ノズル66は高圧の空気と共に、ガラス
ビーズやアルミナ粉末等の、粒径数μm乃至数十μmの
粉体64を、水晶ウエハ60の表面に対して垂直に投射
する。ノズル66は、図示しない駆動手段により図6に
矢印68,70で示す方向、すなわち、ステージ58の
移動方向に対してほぼ直角な方向に旋回往復移動され
る。
【0022】筐体56には、集塵機72が接続されてい
る。また、筐体56の、集塵機72が接続された側と反
対側の側壁には、ダンパ74が設けられている。水晶ウ
エハ60に吹き付けられた後の粉体64、及び水晶ウエ
ハ60の削り屑は、ダンパ74から筐体56へ流入した
空気と共に、集塵機70へ排出される。ノズル66によ
って粉体64が高圧の空気と共に水晶ウエハ60の表面
に投射されると、水晶ウエハ60の表面のレジストから
露出した領域に粉体64が高速で衝突する。この衝突の
エネルギーによって、水晶ウエハ60が表面から厚さ方
向に削り取られていくことで、エアブラスト加工が進行
する。この場合、ステージ58が矢印62、63で示す
方向に往復移動されると共に、ノズル62が矢印68で
示す方向に往復運動されることで、粉体64は水晶ウエ
ハ60の表面全体に均一に投射される。従って、粉体6
4によるエアブラスト加工は、水晶ウエハ60の全露出
領域において均一に進行する。エアブラスト加工による
水晶ウエハ60の加工量が、水晶ウエハ60の厚さに等
しい量に達すると、水晶ウエハ60から、水晶振動子1
0の形状に形成された水晶、すなわち、電極が形成され
る前の水晶振動子(以下、形成振動子10aと称する)
が分離される。
【0023】図7は、工程44において形成された形成
振動子10aの基体12、第1励振振動片16、及び第
2励振振動片18の形状を例示している。また、図8
は、図7に示す直線VIII-VIII に沿って切断した断面図
である。上述の如く、本実施例においては、水晶ウエハ
60の、レジストから露出した領域が粉体64によって
均一に削り取られる。このため、図7に示す如く、水晶
振動子10はレジストのパターンに従って、設計通りの
輪郭形状に正確に形成される。また、粉体64が水晶ウ
エハ60の表面に対して垂直に投射されれることで、エ
アブラスト加工は水晶ウエハ60の厚さ方向のみに進行
する。このため、図8に示す如く、形成振動子10aの
断面形状においてもエッチング残りが生ずることはな
く、直角なエッジを有し、かつ、対称性に優れた矩形の
断面形状が形成される。
【0024】再び図4を参照するに、工程44における
エアブラスト加工が終了されると、レジスト層が除去さ
れた後、次に、工程46の処理が行なわれる。工程46
では、形成振動子10aに、第1励振電極24、第2励
振電極26、第1検振電極28、及び第2検振電極30
が、例えば金を蒸着すること等により形成されること
で、水晶振動子10が完成される。
【0025】上述の如く、本実施例の製造方法によれ
ば、工程44において、エアブラスト加工によって形成
振動子10aは設計通りの形状に高い精度で形成され
る。このため、エッチング残りを除去するための二次加
工工程を設けることなく、従って、加工工数を増大させ
ることなく、漏れ振動のない優れた特性を有する水晶振
動子10を製造することができる。
【0026】また、本実施例の製造方法において、典型
的な寸法の水晶振動子10の場合(例えば、水晶ウエハ
60の厚さが約200μmの場合)、工程44における
エアブラスト加工に要する時間は数分〜数10分であ
る。この時間は、エッチング残りを抑制するためにエッ
チング量を管理してウェットエッチングを行なう場合の
エッチング時間(1〜3時間)と比較して大幅に短縮さ
れている。このように、本実施例によれば、エアブラス
ト加工の所要時間が短く抑制されることで、水晶振動子
10の製造時間を短縮することが可能となっている。
【0027】更に、本実施例においては、水晶振動子1
0がエアブラスト加工により形成されることで、ウェッ
トエッチングの場合の如く、加工中のマスクの剥がれを
防止するために、クロムや金等の蒸着層をマスク材料と
して用いることは不要である。すなわち、本実施例にお
いては、マスク材料に関して、エアブラスト加工に対す
る強度あるいは耐磨耗性のみを考慮すればよいため、マ
スク材料として樹脂製のレジストを用いることができ
る。上述の如く、レジスト層は、例えばスピンコーティ
ング等によって簡便に形成することができる。従って、
本実施例によれば、マスクを形成するための工程が簡単
化される点においても、水晶振動子10の加工工数の低
減が図られていることになる。
【0028】なお、エアブラスト加工によれば、水晶ウ
エハ60と粉体64との衝突により加工が進行すること
で、水晶振動子10の加工面、すなわち、水晶振動子1
0の側面には微細な凹凸が生ずる。かかる凹凸を除去す
るため、上記工程44の後、形成振動子10aを、例え
ばエッチング液に数秒間浸すことによって、僅かな量だ
けウェットエッチングすることとしてもよい。エアブラ
スト加工による加工面の凹凸が除去されると、水晶振動
子10の形状精度は更に向上する。従って、形成振動子
10aに僅かなウェットエッチングを施すことで、更に
優れた性能を有する水晶振動子10を製造することがで
きる。
【0029】なお、上記実施例においては、工程40及
び42が請求項1に記載したマスク形成工程に、工程4
4が請求項1に記載したエアブラスト加工工程に、それ
ぞれ相当している。
【0030】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、加工工数を増大させることなく、高い形状精度を有
する水晶振動子を製造することができる。また、請求項
2記載の発明によれば、水晶振動子の形状精度を更に向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わる水晶振動子の正面図
である。
【図2】ウェットエッチングによりエッチング残りが生
じた状態の水晶振動子の正面部分図である。
【図3】図2に示す直線III-III に沿って切断した際の
断面図である。
【図4】本実施例の水晶振動子の製造工程を示すフロー
チャートである。
【図5】本実施例においてエアブラスト加工を行なうた
めに用いられるエアブラスト装置を正面から見た際の構
成図である。
【図6】図5に示すエアブラスト装置を上方から見た際
の構成図である。
【図7】本実施例の製造方法により製造された水晶振動
子の正面部分図である。
【図8】図7に示す直線VIII-VIII に沿って切断した際
の断面図である。
【符号の説明】
10 水晶振動子 50 エアブラスト工程 54 エアブラスト装置 64 粉体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水晶基板の表面に所定のパターンのマス
    クを形成するマスク形成工程と、 前記水晶基板に対して粉体を投射することにより、前記
    水晶基板の前記マスクから露出した領域を削り取るエア
    ブラスト加工工程と、を備えることを特徴とする水晶振
    動子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記エアブラスト加工工程において生じ
    た加工面の凹凸を、ウェットエッチングにより除去する
    エッチング工程を更に備えることを特徴とする請求項1
    記載の水晶振動子の製造方法。
JP9111329A 1997-04-28 1997-04-28 水晶振動子の製造方法 Pending JPH10303671A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008060667A (ja) * 2006-08-29 2008-03-13 Daishinku Corp 音叉型圧電振動片及び音叉型圧電振動デバイス
WO2018006754A1 (zh) * 2016-07-06 2018-01-11 烟台明德亨电子科技有限公司 表面贴石英晶体谐振器生产中非接触式喷胶系统及方法

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