JPH11160074A - 圧電振動式角速度センサ - Google Patents

圧電振動式角速度センサ

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JPH11160074A
JPH11160074A JP9344347A JP34434797A JPH11160074A JP H11160074 A JPH11160074 A JP H11160074A JP 9344347 A JP9344347 A JP 9344347A JP 34434797 A JP34434797 A JP 34434797A JP H11160074 A JPH11160074 A JP H11160074A
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JP
Japan
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piezoelectric vibrator
angular velocity
leg
electrode
velocity sensor
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Pending
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JP9344347A
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English (en)
Inventor
Ryosuke Meshii
良介 飯井
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Kyocera Crystal Device Corp
Original Assignee
Kyocera Crystal Device Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧電振動式角速度センサの電極形成工程にお
ける圧電振動子の脚部と脚部の電極膜の短絡を改善する
ことにある。 【構成】 圧電振動子の脚部と脚部の略中間に凸部を少
なくともひとつ設けることにより、圧電振動式角速度セ
ンサの電極形成工程のレジスト除去における、UV照射
が不十分であっても、圧電振動子の脚部と脚部の略中間
に凸部を形成することにより、凸部角部への電極膜蒸着
が回り込みにくいことを利用し脚部間の電極短絡を低減
することで目的を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】圧電振動式角速度センサにお
けるフォトリソグラフィ工程の電極形成で、脚部の電極
間の短絡防止を改善する角速度センサの形状に関する。
【0002】
【従来の技術】今、振動子のX軸方向、およびZ軸方向
の振動周波数を予め合わせておく。それを例えば、X軸
に平行に振動させながらY軸を中心に回転させると、X
軸に垂直なZ軸方向にコリオリの力が発生するため、Z
軸方向にコリオリの力に比例した大きさの振動成分を持
つことになる。そこで、Z軸方向の振動成分により発生
する電荷量を計測したり、振動の変位量を検出すること
で、コリオリの力の大きさを検知することが可能とな
る。
【0003】このコリオリの力は角速度の大きさに比例
して定まることから、コリオリの力の撓み変位量として
間接的に、圧電素子の圧電効果、容量変化などで直接的
に測定すれば、振動子のY軸方向の回わりに作用した回
転角速度の大きさを求めることができる。これらの特性
を利用することで、振動する振動子を角速度検出用素子
として車両や航空機などに搭載し、その走行あるいは飛
行軌跡を記録したり、旋回時に発生するヨーレイトを検
出することが行われている。また、この角速度検出素子
をロボットに搭載して、その姿態制御などにも適応する
ことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の様に振動を用い
た角速度センサにおいて、製造過程の精度不足による質
量アンバランス問題や、感度を良くするために直交する
2つの振動周波数を近づけることによる振動の縮退現象
などにより、本来励振振動はX軸に平行に振動させる必
要があるにも拘わらず、Z軸方向成分を持った振動モー
ドが発生する。
【0005】要するに、振動子に構成される励振電極配
置(精度:位置、大きさ、形成量)や、素子形状(加工
精度:エッチング加工、機械加工)、結晶構造、結晶欠
陥(不純物他)などの製造技術的な理由による振動子質
量アンバランスや、2方向振動周波数を近似させること
による振動系の縮退現象により、振動子の振動方向がX
軸からずれてしまい、回転をしていないにも拘わらず、
Z軸方向の振動成分による電荷が発生するという現象を
生じる。
【0006】この振動子の異常電荷発生現象、すなわち
「振動のもれ」は本来振動子におけるX軸に沿って振動
している振動子がY軸の回りに回転すると、振動子にZ
軸方向にコリオリの力が生じることにより角速度の検出
が行えるものが、図5に示すように振動子自体の質量ア
ンバランスなどの要因による振動姿態のずれ量が更に温
度変化などでも変動することにより、角速度としての検
出が振動子のZ軸方向に生じる電荷量がコリオリの力と
は無関係に変化し、検出される回転角速度に誤差が生じ
ることから、質量アンバランスを考慮する上でも電極形
成は重要な要素を持つのが現状の課題として挙げられ
る。
【0007】一方、現在の電極形成工程であるフォトリ
ソグラフィ工程は、露光に用いるUV(紫外線)照射が
平行光線であるため、角速度センサのX面、Y面、Z面
に配置する電極形成で特にX面のUV照射が難しいこと
から、圧電振動子の脚部と脚部に分離する電極配置が必
要な場合でも、X面のUV照射が難しいことで圧電振動
子の脚部と脚部間で電極を分離できにくい状況にあり、
本来分離すべき電極が脚部と脚部の間で短絡してしまう
おそれがある。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上のような圧電振動式
角速度センサにおける電極形成の改善に対し、本発明で
は圧電振動子の脚部と脚部の間に、圧電振動子の板厚方
向全域に少なくとも一つの凸部を構成し、フォトリソグ
ラフィ工程のフォトマスクのパターンによる電極形成だ
けでは難しい圧電振動子の脚部間の電極分離を確実に行
うことができるものである。
【0009】
【背景】圧電振動子式角速度センサは、所定方向(X
軸)に振動する励振脚部の振動成分に対し、Y軸の回り
に回転すると振動子にZ軸方向にコリオリの力が生じ
る。このコリオリの力は角速度の大きさに比例して定ま
ることから、コリオリの力を振動子の撓み変位量として
間接的に計測することにより振動子の回りに作用する回
転角速度の大きさを求めるものである。
【0010】ここで角速度センサに配置する電極はフォ
トリソグラフィ工程によって形成される。即ち、圧電振
動子全体に金属電極膜を蒸着し、その上からフォトレジ
ストを塗布し、マスクを介して露光する。これによりマ
スクされた部分だけにフォトレジストが残存し、フォト
レジストの残されていない金属蒸着膜をエッチングによ
り除去し、残存するフォトレジストを剥離することによ
り電極を形成することができる。
【0011】ところが、従来のフォトリソグラフィ工程
は、平行光線を用いて行われるために3次元(圧電振動
子のX軸、Y軸、Z軸)に複雑な電極配置を必要とする
場合では、脚部側面(X面)にもUV(紫外線)照射で
きるように圧電振動子の斜め方向からの露光を行う必要
がある。しかし、前述するようにフォトリソグラフィ工
程の照射光は平行光線であるためにY面にはUV照射す
ることが難しくフォトレジストが残存し、従って脚部と
脚部の略中間は金属電極膜の蒸着が残ってしまい、その
後のフォトレジスト剥離により金属電極膜が露出すると
短絡した形で残ってしまうことになる。
【0012】本発明では、前述するような金属電極膜が
残ってしまうような場合にあっても、残った金属電極膜
により短絡を生じさせにくくするために、脚部間の略中
間に凸部を構成することにより、圧電振動子の脚部間の
連続するY面の略中間の凸部X面を露光処理を行い金属
電極膜蒸着のフォトレジストを除去することで脚部間の
金属電極膜の短絡を防止することができる。
【0013】
【実施例】以下、添付図面に従ってこの発明の実施例を
説明する。なお、各図において同一の符号は同様の対象
を示すものとする。図1に本発明の一実施例を示す圧電
振動子1の斜視図である。圧電振動式角速度センサを構
成する圧電振動子1の脚部2(Y軸に平行な面)に励振
電極5と、圧電振動子1の他方の脚部2には検出電極6
が形成されており、図2に示す圧電振動子1のX軸方向
断面図のように、励振側脚部2に形成される励振電極5
は、励振側脚部2のY軸に平行な面に形成される。
【0014】一方、検出側脚部2に形成される検出電極
6は、検出側脚部2の角部を中心に圧電振動子1のY軸
に平行な面の脚部4面の2面にまたがる格好で形成され
ている。図示するように励振側脚部2ないし検出側脚部
2は圧電振動子1の各々脚部で振動する。励振側脚部2
の励振が検出側脚部2に伝わり、Y軸を中心に回転して
発生するコリオリの力を検出側脚部2の検出電極6から
取り出すものである。
【0015】図3の製造工程図に示すように圧電振動子
1の各脚部に電極を形成するためには、圧電振動子1全
体に金属電極膜を蒸着し、更にその上にレジストを塗布
する。その後圧電振動子1を励振するための電極と、コ
リオリの力を得るための検出電極膜を最終的に得るため
に、圧電振動子1全体の金属電極膜のレジスト上から電
極を得るためのマスクを介してレジストにUV(紫外
線)を照射し、レジストを現像することにより必要とす
る金属電極膜を露出させる。
【0016】ここまでの段階の圧電振動子1は、圧電振
動子1全体に金属電極膜は蒸着されているものの、金属
電極膜蒸着の上にレジストが塗布された部分と、金属電
極膜蒸着が露出した部分とに分けられていることにな
る。従って、金属電極膜蒸着が露出した部分の金属電極
膜を除去し、残る金属電極膜蒸着とその上にレジストを
塗布した部分のレジストを剥離することにより、最終的
に必要とする電極膜を形成することができる。
【0017】前述する工程は要するに、圧電振動子1の
脚部間に凸部3を形成しない場合のレジストを剥離する
ためのマスクを介してUV(紫外線)照射する工程に注
目するもので、図4に示すように圧電振動子1の脚部と
脚部の略中間は、脚部2により阻害されマスクを介した
UV照射を思うよう実現することが難しく、その結果脚
部2と脚部2の略中間のレジストへのUV照射が不十分
となり最終的に金属電極膜が残存してしまう。
【0018】図6の斜視図に示すように本発明は露光に
用いる平行光線でレジストの除去を実現するために、脚
部と脚部の略中間に凸部3を少なくともひとつ設け、U
V照射が不安定であった場合でも、凸部3のY面とX面
とが完全に区別できることで圧電振動子の脚部間の金属
電極膜蒸着を分離することができる。具体的には図6の
斜線部はUV照射が不十分でレジストを露光できない部
分であり、その他はレジストを露光できる部分である。
【0019】図6の斜視図からも分かるように、Y面は
レジストが露光できにくく金属電極膜蒸着が残ってしま
うが、凸部3を設けることにより凸部3のX面(壁面
4)で連続する金属電極膜蒸着を分断することができ結
果的に電極膜蒸着の脚部間での電極短絡を低減すること
ができる。従って、本発明では脚部間に設ける凸部の高
さ(出っ張り具合)は少なくとも10μm以上は必要と
するものの、凸部の壁面4の形状が平行であっても、ク
サビ状であっても壁面4形状に制限されるものではな
い。また、圧電振動子1の脚部構成がH型形状を成して
いるものであっても本発明により同様の効果を得るもの
である。
【0020】
【発明の効果】本発明により高密度の電極配置を要求さ
れる角速度センサであっても、脚部間の電極短絡を防止
することができることにより、製造歩留まりの向上と、
角速度センサの精度の向上と小型化要求への対応が図れ
ることなど、製品品質の改善と製造工程の簡略化の実現
ができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である圧電振動式角速度セン
サ及びその電極構造を示す斜視図である。
【図2】本発明の圧電振動子脚部だけをY軸方向から見
たときのU字型圧電振動式角速度センサの励振電極配置
を示した図である。
【図3】本発明の圧電振動式角速度センサの電極構造を
得る製造工程図である。
【図4】従来の製造工程を説明するための圧電振動子脚
部に注目した要部斜視図である。
【図5】脚部だけをY軸方向から見たときの励振側脚部
の振動姿態を説明する図である。
【図6】本発明の露光可能部を示す斜視図である。
【符号の説明】 1 圧電振動子 2 脚部 3 凸部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 U字型圧電振動子と、このU字型圧電振
    動子の脚部に励振電極と、検出電極を備え、前記励振電
    極に交流電圧を印加することによって該圧電振動子を振
    動させながら、該圧電振動子の検出電極に生ずる電荷信
    号に基づいて前記脚部の伸縮方向の回りに作用する角速
    度を検出する圧電振動式角速度センサにおいて、 一方の脚部と他方の脚部の略中間に少なくとも一つの凸
    部を、該圧電振動子の板厚方向に構成したことを特徴と
    した圧電振動式角速度センサ。
  2. 【請求項2】 前記凸部の高さは少なくとも10μm以
    上であることを特徴とする請求項1記載の圧電振動式角
    速度センサ。
JP9344347A 1997-11-28 1997-11-28 圧電振動式角速度センサ Pending JPH11160074A (ja)

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JP (1) JPH11160074A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7570126B2 (en) 2006-10-06 2009-08-04 Nihon Dempa Kogyo Co., Ltd. Tuning-fork type piezoelectric vibrating piece and oscillator
JP2009276356A (ja) * 2009-08-25 2009-11-26 Seiko Epson Corp 振動型ジャイロスコープ、および振動型ジャイロスコープの製造方法
JP2011182113A (ja) * 2010-02-26 2011-09-15 Kyocera Kinseki Corp 音叉型屈曲水晶振動素子
JP2011203265A (ja) * 2011-05-27 2011-10-13 Seiko Epson Corp 振動型ジャイロスコープの製造方法

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040428