JPWO2005057577A1 - データ処理装置およびデータ処理方法 - Google Patents
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Abstract
高速ダビングを可能にしつつ、可能な限り記録媒体の記録容量の浪費を抑える。 データ処理装置は、第1種別の記録媒体および第2種別の記録媒体の各々にデータストリームを書き込むことが可能である。このデータ処理装置は、第1データストリームを受信する受信部と、第1データストリームを第2データストリームに変換する変換部と、第1および第2データストリームを、第1種別の記録媒体に書き込む処理部と、第1データストリームに基づいてコンテンツを再生する再生部と、ユーザからコンテンツのダビングの要否に関する指示を受け取る指示受信部とを有する。ダビングが必要であると指示されたときは、処理部は、第1種別の記録媒体内の第2データストリームを読み出して第2種別の記録媒体に書き込むとともに、第2データストリームを第1種別の記録媒体から削除する。
Description
本発明は、視聴のために記録媒体に記録されたコンテンツを、他の記録媒体にダビングする技術に関する。
近年、映像/音声(コンテンツ)のデータを圧縮符号化して記録媒体に蓄積しておき、後の視聴を可能にする機器が普及している。これは、圧縮符号化技術の進歩や記録媒体の容量の増加などによるところが大きい。
このような機器として、例えば、急速に大容量化が進んでいるハードディスクドライブ(以降「HDD」と記す)を内蔵したDVDレコーダ(以下「レコーダ」と記述する)が知られている。このレコーダの典型的な使用例を挙げると、ユーザはレコーダの予約録画機能などを使って、放送番組をHDDに録画し蓄積しておく。そして後に視聴した結果、保存しておきたい番組があればDVDにダビングして保存する。ここでいう「ダビング」とは、記録媒体に既に記録されているコンテンツのコピーを他の記録媒体に作成することをいう。
近年のレコーダの中には、デジタル放送の放送ストリーム(トランスポートストリーム)をパケット構造を保持したままHDDに書き込むものが存在する。そのため、DVDへのダビング時には、DVDの記録フォーマットであるプログラムストリームへ変換する必要がある。具体的には、レコーダはHDDに書き込まれたトランスポートストリームを一旦デコードし、プログラムストリームにエンコードし直してDVDに書き込む必要がある。このダビング処理には復号化処理および再符号化処理が介在するため、高速化は困難である。通常再生速度を基準とすると、その1倍または2倍程度の速度でダビング処理が行われるに過ぎない。
特許文献1および2は、ダビング処理の高速化を実現する技術を開示している。特許文献1では、放送されるトランスポートストリームとは別に、予めダビング先の記録媒体に適合したフォーマットを有するダビング用ストリームが生成される。そして、両方のストリームが同時にHDDに書き込まれる。ダビング時にはダビング用ストリームを単にコピーすればよく、復号化処理および再符号化処理は行われないため、ダビング処理が高速化される。
特許文献2は、アナログ放送などによって得られたアナログ映像/音声データから圧縮符号化されたデータストリームを生成している。特許文献1と同様、特許文献2においても、本来の視聴用のデータストリームとともにダビング用ストリームが生成され、同時にHDDに書き込まれる。その結果、特許文献1の技術と同様に、ダビング処理の高速化を実現することができる。
日本国特開2003−224822号公報 日本国特開2003−32617号公報
しかしながら、上述の技術では1番組の録画で常に2つのストリームがHDDに書き込まれ、その後もまとめて管理されるため、多くの記録容量を消費する。その結果、1つのストリームのみをHDDに記録する場合と比べて録画可能時間が低下してしまう。HDDの記録可能容量(空き容量)を増すためにはその録画番組を消去する他はないが、2つのストリームはまとめて管理されているため2つのストリームが同時に消去されてしまう。これでは、高速ダビングはおろか再生視聴すらできない。
本発明の目的は、高速ダビングを可能にしつつ、可能な限り記録媒体の記録容量の浪費を抑えることである。
本発明によるデータ処理装置は、第1種別の記録媒体および第2種別の記録媒体の各々に、データストリームを書き込むことが可能である。前記第1種別の記録媒体には、互いに異なる第1データストリームおよび第2データストリームを書き込み可能であり、前記第2種別の記録媒体には前記第2データストリームを書き込み可能である。前記データ処理装置は、前記第1データストリームを受信する受信部と、前記第1データストリームを前記第2データストリームに変換する変換部と、前記第1データストリームおよび前記第2データストリームを、前記第1種別の記録媒体に書き込む処理部と、前記第1データストリームに基づいてコンテンツを再生する再生部と、ユーザからコンテンツのダビングの要否に関する指示を受け取る指示受信部とを備えている。ダビングが必要であると指示されたときは、前記処理部は、前記第1種別の記録媒体内の前記第2データストリームを読み出して前記第2種別の記録媒体に書き込むとともに、前記第2データストリームを前記第1種別の記録媒体から削除する。
ダビングが必要でないと指示されたときは、前記処理部は、前記第2データストリームを前記第1種別の記録媒体から削除してもよい。
前記データ処理装置は、ユーザに対してダビングの要否を問い合わせるための特定表示を生成して出力する表示生成部をさらに備えている。前記指示受信部は、前記特定表示によるダビングの要否の問い合わせが行われた後にユーザから前記指示を受け取ってもよい。
前記表示生成部は、再生される前記コンテンツに前記特定表示を重畳して出力してもよい。
前記表示生成部は、前記コンテンツの最初の再生が終了したときに前記特定表示を生成してもよい。
前記処理部は、前記第1データストリームを書き込んでから所定時間以内に前記コンテンツが再生されないとき、前記第2データストリームを消去してもよい。
前記表示生成部は、ダビングの要否の判断を保留する選択肢をさらに含む特定表示を生成してもよい。
前記指示受信部がユーザからダビングの要否の判断を保留する指示を受け取ると、前記処理部は保留されたコンテンツをリストに登録してもよい。
前記処理部は、前記リストに登録されたコンテンツの再生が終了したときに前記特定表示を生成し、ダビングが必要でないと指示されたときは、再生が終了した前記コンテンツの第2データストリームを削除してもよい。
前記処理部は、前記第1種別の記録媒体に残された容量が所定量以下になったとき、前記リストに登録されたコンテンツの第2データストリームを削除してもよい。
前記第1データストリームはMPEG−2トランスポートストリームであり、前記第2データストリームはMPEG−2プログラムストリームであってもよい。
本発明によるデータ処理方法は、第1種別の記録媒体および第2種別の記録媒体の各々に、データストリームを書き込む。前記第1種別の記録媒体には、互いに異なる第1データストリームおよび第2データストリームを書き込み可能であり、前記第2種別の記録媒体には前記第2データストリームを書き込み可能である。前記データ処理方法は、前記第1データストリームを受信するステップと、前記第1データストリームを前記第2データストリームに変換するステップと、前記第1データストリームおよび前記第2データストリームを、前記第1種別の記録媒体に書き込むステップと、前記第1データストリームに基づいてコンテンツを再生するステップと、コンテンツのダビングの要否に関する指示を受け取るステップとを包含する。ダビングが必要であるとの指示を受け取ったときは、前記書き込むステップは、前記第1種別の記録媒体内の前記第2データストリームを読み出して前記第2種別の記録媒体に書き込むとともに、前記第2データストリームを前記第1種別の記録媒体から削除する。
ダビングが必要でないと指示されたときは、前記書き込むステップは、前記第2データストリームを前記第1種別の記録媒体から削除してもよい。
ダビングの要否を問い合わせるための特定表示を生成して出力するステップをさらに備え、前記指示を受け取るステップは、前記特定表示によるダビングの要否の問い合わせが行われた後にユーザから前記指示を受け取ってもよい。
前記特定表示を生成して出力するステップは、再生される前記コンテンツに前記特定表示を重畳して出力してもよい。
前記特定表示を生成して出力するステップは、前記コンテンツの最初の再生が終了したときに前記特定表示を生成してもよい。
本発明によるコンピュータプログラムは、第1種別の記録媒体および第2種別の記録媒体の各々に、データストリームを書き込むことが可能なデータ処理装置のコンピュータにおいて実行される。前記第1種別の記録媒体には、互いに異なる第1データストリームおよび第2データストリームを書き込み可能であり、前記第2種別の記録媒体には前記第2データストリームを書き込み可能である。前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータプログラムを実行したデータ処理装置に、前記第1データストリームを受信するステップと、前記第1データストリームを前記第2データストリームに変換するステップと、前記第1データストリームおよび前記第2データストリームを、前記第1種別の記録媒体に書き込むステップと、前記第1データストリームに基づいてコンテンツを再生するステップと、コンテンツのダビングの要否に関する指示を受け取るステップとを実行させる。ダビングが必要であるとの指示を受け取ったときは、前記書き込むステップにおいて、前記データ処理装置は前記第1種別の記録媒体内の前記第2データストリームを読み出して前記第2種別の記録媒体に書き込むとともに、前記第2データストリームを前記第1種別の記録媒体から削除する。
本発明によれば、番組の録画時には再生視聴用のストリームとダビング用のストリームを同時に記録することで、記録した番組を高速に別の記録媒体にダビングすることができる。かつ、再生視聴の終了時にダビングの可否をユーザに選択させ、対応した処理の後にダビング用のストリームを消去することでダビング用の余分なストリームが存在する期間が短くなり、機器内蔵の記録媒体の容量を有効に使用することもできる。
1a TS入力端子
1b 映像・音声信号出力端子
2 第1の記録再生部
3 第1のTSデコード部
4 PSエンコード部
5 第2のTSデコード部
6 ダビング選択画面重畳部
7 第2の記録再生部
8 PSデコード部
9a HDD
9b DVD−RAM
9c メモリカード
10 レコーダ
13 チューナ
1b 映像・音声信号出力端子
2 第1の記録再生部
3 第1のTSデコード部
4 PSエンコード部
5 第2のTSデコード部
6 ダビング選択画面重畳部
7 第2の記録再生部
8 PSデコード部
9a HDD
9b DVD−RAM
9c メモリカード
10 レコーダ
13 チューナ
以下、添付の図面を参照しながら、本発明のデータ処理装置の実施形態を説明する。実施形態においては、データ処理装置は、ハードディスクドライブ(HDD)を内蔵したDVDレコーダであるとして説明する。
(実施形態1)
図1は、本実施形態による光ディスクレコーダ10と他の機器とによって形成されるシステムの構成を示す。HDD9aを内蔵した光ディスクレコーダ10(以下「レコーダ10」と記述する)は、放送番組の映像および音声に関する動画のデータストリームをHDD9aおよびDVD−RAM9bに記録する録画機能を有する。またレコーダ10は、DVD−RAM9bに記録されたデータストリームを読み出して動画を再生する再生機能も有する。図1では、レコーダ10の録画機能および再生機能に関連して連携することが可能な他の機器を示している。レコーダ10の録画機能および再生機能に関する処理は、リモコン11や、レコーダ10本体のボタン(図示せず)等の指示の入力装置を利用してユーザが与えた指示に基づいて行われる。
図1は、本実施形態による光ディスクレコーダ10と他の機器とによって形成されるシステムの構成を示す。HDD9aを内蔵した光ディスクレコーダ10(以下「レコーダ10」と記述する)は、放送番組の映像および音声に関する動画のデータストリームをHDD9aおよびDVD−RAM9bに記録する録画機能を有する。またレコーダ10は、DVD−RAM9bに記録されたデータストリームを読み出して動画を再生する再生機能も有する。図1では、レコーダ10の録画機能および再生機能に関連して連携することが可能な他の機器を示している。レコーダ10の録画機能および再生機能に関する処理は、リモコン11や、レコーダ10本体のボタン(図示せず)等の指示の入力装置を利用してユーザが与えた指示に基づいて行われる。
まず、レコーダ10の録画機能に関連する処理を説明する。レコーダ10は、デジタル放送番組に関するデジタル信号を受信するアンテナ12a、および、アナログ放送番組に関するアナログ信号を受信するアンテナ12bと接続され、デジタル放送波およびアナログ放送波を受信する。レコーダ10は、例えば同軸ケーブル14を介してデジタル信号およびアナログ信号を受け取る。
デジタル放送波は、MPEG−2トランスポートストリーム(以下「トランスポートストリーム」または「TS」と記述する)として伝送されている。TSを受信した場合には、レコーダ10は、所定の処理を行ったTSを、後述するパケット構造を保持しながらHDD9aに記録する。同時にレコーダ10は、TSをデコードおよび再エンコードして、そのコンテンツをMPEG−2プログラムストリーム(以下「プログラムストリーム」または「PS」と記述する)を生成しHDD9aに記録する。
アナログ信号を受信した場合には、レコーダ10は、そのアナログ信号から得られた映像/音声のデータを圧縮符号化してTSおよびPSを同時に生成し、得られたTSおよびPSをHDD9aに記録する。
レコーダ10はまた、HDD9aに録画された番組を他の記録媒体にダビングすることができる。具体的にはレコーダ10は、HDD9aに記録されたPSを、装填されたDVD−RAM9bや、SDメモリカードやメモリースティック(登録商標)等のメモリカード9cにコピーまたは移動することによって、録画された番組をダビングすることができる。以下の説明では、「ダビング」とは、記録媒体に既に記録されているコンテンツのコピーを他の記録媒体に作成することをいう。
またレコーダ10は、インターネットなどのネットワーク19に接続されており、ネットワーク19を介してサーバ18bなどの他の機器と通信することができる。サーバ18bは、例えば種々の音楽のリニアPCM(LPCM)フォーマットの音楽データを蓄積し、ユーザが選択したLPCMデータをユーザの機器に送信する商用音楽サーバである。例えば、レコーダ10はサーバ18bから音楽データのデータファイルを受け取ることができ、または音楽データのストリーミング配信を受けることができる。
次に、レコーダ10の再生機能に関連する処理を説明する。レコーダ10はHDD9aに記録されたTS内の映像データおよび音声データを復号化し、TV16、スピーカ(図示せず)等を介して再生する。なお、映像および音声が記録されたDVD−RAM9b、メモリカード9cがレコーダ10から取り出されてPC18a等の他の機器に装填される。PS内の映像データおよび音声データはその機器によって復号化され、ディスプレイやスピーカ(図示せず)等を介して再生される。
ここで、図2〜図4を参照しながら、デジタル放送信号として伝送されるトランスポートストリームのデータ構造を説明する。
図2は、トランスポートストリーム(TS)20のデータ構造を示す。TSパケットは、例えば、圧縮されたビデオデータが格納されたビデオTSパケット(V_TSP)30、圧縮されたオーディオデータが格納されたオーディオTSパケット(A_TSP)31の他、番組表(プログラム・アソシエーション・テーブル;PAT)が格納されたパケット(PAT_TSP)、番組対応表(プログラム・マップ・テーブル;PMT)が格納されたパケット(PMT_TSP)およびプログラム・クロック・リファレンス(PCR)が格納されたパケット(PCR_TSP)等を含む。各TSパケットのデータ量は188バイトである。
以下、本発明の処理に関連するビデオTSパケットおよびオーディオTSパケットを説明する。図3(a)はビデオTSパケット30のデータ構造を示す。ビデオTSパケット30は、4バイトのトランスポートパケットヘッダ30a、および、184バイトのトランスポートパケットペイロード30bを有する。ペイロード30bにはビデオデータ30bが格納されている。一方、図3(b)は、オーディオTSパケット31のデータ構造を示す。オーディオTSパケット31も同様に、4バイトのトランスポートパケットヘッダ31a、および、184バイトのトランスポートパケットペイロード31bを有する。オーディオデータ31bはトランスポートパケットペイロード31bに格納されている。
上述の例から理解されるように、一般にTSパケットは4バイトのトランスポートパケットヘッダと、184バイトのエレメンタリデータとから構成されている。パケットヘッダには、そのパケットの種類を特定するパケット識別子(Packet IDentifier;PID)が記述されている。例えば、ビデオTSパケットのPIDは“0x0020”であり、オーディオTSパケットのPIDは“0x0021”である。エレメンタリデータは、ビデオデータ、オーディオデータ等のコンテンツデータや、再生を制御するための制御データ等である。どのようなデータが格納されているかは、パケットの種類に応じて異なる。
以下、ビデオデータを例に挙げて、映像を構成するピクチャとの関係を説明する。図4(a)〜(d)は、ビデオTSパケットからビデオピクチャを再生する際に構築されるストリームの関係を示す。図4(a)に示すように、TS40は、ビデオTSパケット40a〜40dを含む。なお、TS40には、他のパケットも含まれ得るが、ここではビデオTSパケットのみを示している。ビデオTSパケットは、ヘッダ40a−1に格納されたPIDによって容易に特定される。
ビデオデータ40a−2等の各ビデオTSパケットのビデオデータから、パケット化エレメンタリストリームが構成される。図4(b)は、パケット化エレメンタリストリーム(PES)41のデータ構造を示す。PES41は、複数のPESパケット41a、41b等から構成される。PESパケット41aは、PESヘッダ41a−1およびPESペイロード41a−2から構成されており、これらのデータがビデオTSパケットのビデオデータとして格納されている。
PESペイロード41a−2は、それぞれが1つのピクチャのデータを含んでいる。PESペイロード41a−2から、エレメンタリストリームが構成される。図4(c)は、エレメンタリストリーム(ES)42のデータ構造を示す。ES42は、ピクチャヘッダ、および、ピクチャデータの組を複数有している。なお、「ピクチャ」とは一般にフレームおよびフィールドのいずれも含む概念として用いられる。
図4(c)に示すピクチャヘッダ42aには、その後に配置されたピクチャデータ42bのピクチャ種別を特定するピクチャコーディングタイプが記述され、ピクチャヘッダ42cにはピクチャデータ42dのピクチャ種別を特定するピクチャコーディングタイプが記述されている。種別とは、Iピクチャ(Intra−coded picture)、Pピクチャ(Predictive−coded picture)またはBピクチャ(Bidirectionally−predictive−coded picture)を表す。種別がIピクチャであれば、そのピクチャコーディングタイプは、例えば“001b”である。
ピクチャデータ42b、42d等は、そのデータのみによって、または、そのデータとその前および/または後に復号化されるデータとによって構築可能な1枚分のフレームのデータである。例えば図4(d)は、ピクチャデータ42bから構築されるピクチャ43aおよびピクチャデータ42dから構築されるピクチャ43bを示す。
TSに基づいて映像を再生する際、レコーダ10はビデオTSパケットを取得して上述の処理にしたがってピクチャデータを取得し、映像を構成するピクチャを取得する。これにより映像をTV16上に再生することができる。
図5は、DVDビデオレコーディング規格(以下「VR規格」と記述する)に準拠したMPEG2プログラムストリーム50のデータ構造を示す(以下、このストリームを「プログラムストリーム50」と称する)。
プログラムストリーム50は、複数のビデオオブジェクトユニット(Video OBject;VOB)#1、#2、・・・、#kを含んでいる。例えば、プログラムストリーム50が録画されたコンテンツとすると、各VOBは、ユーザが録画を開始してから録画を停止するまでの1回の録画動作に対応する動画データが格納されている。
各VOBは、複数のVOBユニット(Video OBject unit;VOBU)#1、#2、・・・、#nを含んでいる。各VOBUは、映像の再生時間にして0.4秒から1秒程度のデータを含むデータ単位である。以下、最初に配置されたVOBUとその次に配置されたVOBUを例にして、VOBUのデータ構造を説明する。
VOBU#1は、複数のパックから構成されている。プログラムストリーム50内の各パックのデータ長(パック長)は一定(2キロバイト(2048バイト))である。VOBUの先頭には、図5に“R”で示されるリアルタイムインフォメーションパック(RDIパック)51が配置されている。RDIパック51の後には、“V”で示されるビデオパック(ビデオパック52a、52b等)および“A”で示されるオーディオパック(オーディオパック53等)が複数含まれている。
各パックは以下の情報を格納している。すなわち、RDIパック51は、プログラムストリーム50の再生を制御するために用いられる情報、例えばVOBUの再生タイミングを示す情報や、プログラムストリーム50のコピーを制御するための情報を格納している。ビデオパック52a、52b等は、MPEG2圧縮されたビデオデータを格納している。オーディオパック53等は、例えばMPEG2−オーディオ規格によって圧縮されたオーディオデータを格納している。近接するビデオパックおよびオーディオパックには、例えば、同期して再生されるビデオデータおよびオーディオデータが格納されているが、それらの配置(順序)は任意である。
VOBU#2もまた、複数のパックから構成されている。VOBU#2の先頭には、RDIパック54が配置され、その後、ビデオパック55およびオーディオパック56等が複数配置されている。各パックに格納される情報の内容はVOBU#1と同様である。
図6は、プログラムストリーム50内のビデオパックのデータ構造を示す。以下、ビデオパック52aを例として説明する。ビデオパック52aは、MPEG2圧縮されたビデオデータ62aを格納している。また、ビデオパック52aはビデオパックであることを特定するパックヘッダ62bおよびPESパケットヘッダ62cの他、さらにVOBUの最初のビデオパックであればパックヘッダ62bの中にシステムヘッダ(図示せず)も含まれる。
図6に示すビデオパック52aのビデオデータ62aは、後続のビデオパック52b以後のビデオデータ63a等とともにIフレーム65のデータを構成する。さらにIフレームに続くBフレーム66や、Pフレームを構成するビデオパックが続けて記録される。
また、ビデオデータ62aは、シーケンスヘッダ67およびGOPヘッダ68を含んでいる。MPEG2規格では、ビデオフレームを複数まとめた「グループ・オブ・ピクチャ」(Group Of Picture;GOP)が規定されており、GOPヘッダ68はその先頭を表す。GOPの先頭フレームは必ずIフレームである。
次に、図7を参照しながら、本実施形態によるレコーダ10の構成を説明する。図7は、本実施形態によるレコーダ10の機能ブロックの構成を示す。
レコーダ10は、TS入力端子1aおよび映像・音声信号出力端子1bと、第1の記録再生部2と、第1のMPEG−TSデコード部3と、MPEG−PSエンコード部4と、第2のMPEG−TSデコード部5と、ダビング選択画面重畳部6と、第2の記録再生部7と、MPEG−PSデコード部8と、HDD9aと、チューナ13とを備えている。図示されているDVD−RAM9bはレコーダ10に着脱可能であり、レコーダ10の構成要素と捉えなくてもよい。
以下、レコーダ10の各構成要素の機能を説明し、その後レコーダ10全体の動作(録画動作および再生動作)を説明する。本実施形態においては、レコーダ10がデジタル放送波を受信したときの処理を説明する。レコーダ10がアナログ放送波を受信したときの処理は、実施形態2において説明する。
TS入力端子1aは、チューナ13から出力されるトランスポートストリーム(TS)を受け取る。映像・音声信号出力端子1bは、ダビング選択画面重畳部6またはPSデコード部8から出力された映像および音声のベースバンド信号を出力する。この信号により、TV16上に映像が再生され、スピーカから音声が再生される。
第1の記録再生部2は、TSをHDD9aに書き込むための処理、例えばHDD9a上のアドレスの特定、HDD9aの磁気ヘッド(図示せず)の移動指示、誤り訂正処理、TSの出力、特定されたアドレスからのTSの書き込み指示などである。
第1のTSデコード部3は、TSを復号化処理して映像および音声のデジタル信号(ベースバンド信号)を出力する。映像についていえば、第1のTSデコード部3は、図4に示すデータ構造に基づいてTS40からピクチャデータ(フレームデータ)を抽出する。さらに第1のTSデコード部3は、MPEG−2規格に基づいて圧縮符号化されている各フレームデータを復号化し、各フレームごとの映像信号をベースバンド信号として出力する。
PSエンコード部4は、映像および音声のベースバンド信号を受け取り、その信号に基づいてPSを生成する。映像についていえば、PSエンコード部4はベースバンド信号に基づいてMPEG−2規格に基づく圧縮符号化処理を行い、フレームデータを生成する。そして図6に示すデータ構造に基づいて各種のヘッダをフレームデータに付加し、ビデオパックを生成する。その後PSエンコード部4は、別に生成したオーディオパックと併せてその先頭にRDIパックを付加し、PS50を生成する。
PSエンコード部4は、TS201が標準解像度映像(SD映像)の番組データであるときには、同じ解像度の映像を含むPSを生成する。一方、TS201が高解像度映像(HD映像)の番組データであるときには、PSエンコード部4は、データ間引き等を行ってHD映像のベースバンド信号をSD映像のベースバンド信号に変換し、PSを生成する。例えば、24Mbpsのデータレートを有するHD映像のTSから、5Mbpsのデータレートを有するSD映像のPSを生成する。
第2のTSデコード部5は、第1のTSデコード部3と実質的に同じ機能を有する。すなわち第2のTSデコード部5は、TSを受け取り、そのTSを復号化処理して映像および音声のデジタル信号(ベースバンド信号)を出力する。詳細な機能は第1のTSデコード部3に関して説明したとおりであるため、その説明は省略する。なお本実施形態では、第2のTSデコード部5はHDD9aから読み出されたTSを受け取るとする。したがって、第2のTSデコード部5はユーザが録画された番組を視聴する際に動作する。仮にユーザがデジタル放送をリアルタイムで視聴するときには、第1の記録再生部2を介して、またはTS入力端子1aから直接TSを受け取り、復号化処理動作を行ってもよい。
ダビング選択画面重畳部6は、ダビングの要否を問い合わせるための特定の表示を生成する。ダビング選択画面重畳部6は、特定の表示を出力映像に対して重畳した信号を出力する。この処理はいわゆるオン・スクリーン・ディスプレイ機能の実現するための処理である。重畳される画面は、ユーザに対して視聴が終了した録画番組をダビングするか否かの問いかけ文と、その選択肢とが示される。例えば、「いま視聴が終了した番組をダビングしますか?(1)はい(2)いいえ」という文字を含む画面が示される。本実施形態においては、ダビング選択画面重畳部6は録画番組の再生視聴が終了した時にのみダビングの必要性を選択するための画面を重畳するとしている。したがって、ダビング選択画面重畳部6が重畳処理を行うタイミングは、ユーザが録画番組の再生視聴が終了したときとする。
第2の記録再生部7は、記録媒体の種別が相違すること、およびその相違に起因する設計上の相違以外は、第1の記録再生部2と実質的に同じ機能を有する。具体的には第2の記録再生部7は、HDD9aから読み出されたPSを第1の記録再生部2から受け取り、PSをDVD−RAM9bに書き込むための処理、例えばDVD−RAM9b上のアドレスの特定、DVD−RAM9bの光ヘッド(図示せず)の移動指示、誤り訂正処理、PSの出力、特定されたアドレスからのPSの書き込み指示などを行う。
PSデコード部8は、DVD−RAM9bから読み出されたPSを受け取り、そのPSを復号化処理して映像および音声のデジタル信号(ベースバンド信号)を出力する。この処理はPSエンコード部4における圧縮符号化処理の逆の処理である。例えばPSデコード部8は、図6に示すデータ構造に基づいてPSのビデオパックから圧縮符号化された映像のフレームデータを抽出し、そのフレームデータを復号化して、ベースバンド信号を出力する。
チューナ13はデジタル放送波を受信してTSを取得する。TSは各々が異なる識別子(番組ID)を有する複数の番組のデータを含むことがある。そのためチューナ13は、ユーザによって選択された番組の番組IDに基づいてその番組の視聴に必要なビデオパケット、オーディオパケット等を抽出し、受信したTSとは異なるTSを出力する。出力されるTSには、実質的には選択された番組に関するデータのみが含まれており、選択されなかった番組のデータは含まれていない。よってチューナ13から出力されるTSは、パーシャルTSとも呼ばれることがある。
次に、レコーダ10全体で行われる動作を説明する。ここでは、レコーダ10の録画動作および再生動作を順に説明する。
まず、番組録画時のレコーダ10の動作を説明する。チューナ13は、デジタル放送波として伝送されるトランスポートストリームから録画対象の番組(以下コンテンツともいう)のパケットのみを抽出し出力する。TS入力端子1aは、チューナ13から出力されたTS201を受け取る。第1の記録再生部2はTS201に対して記録のための処理を行ってHDD9aに書き込む。
TSの記録処理と並行してTSがPSに変換される。すなわち第1のTSデコード部3はTS201を復号化処理して映像・音声信号(ベースバンド信号)301を出力し、続いてPSエンコード部4は映像・音声信号301に基づいてPSを生成する。第1の記録再生部2はPS401に対して記録のための処理を行ってDVD−RAM9bに書き込む。第1のTSデコード部3およびPSエンコード部4は、TSをPSに変換するストリーム変換部ということができる。
TSに基づいてPSを生成し、TSおよびPSをHDD9aに蓄積する理由は、高速なダビング処理を行うためである。DVD−RAM9bへのダビングに際しては、DVD−RAM9bにはTSを書き込むことができず、PSでなければならない。よって、そこで番組の録画時に予めPSも生成することにより、ダビング時にPSに変換するよりも高速にダビング処理を完了できる。
なお、TS内の映像・音声データがDVD規格に準拠しているときには、ベースバンド信号301まで復号化処理をせず、符号化データのままでTSからPSに変換することもできる。図8の(a)から(c)は、PS79とTS81とのデータ構造の関係を示す。まず(c)のTS81に注目すると、TS81の各TSパケットからヘッダ81a等を取り除いたペイロード81b、81c、81dのデータは、(b)のPES80を構成している。PES80の各PESパケットからヘッダ80a、80c等を取り除いたペイロード80b、80dのデータ、すなわちエレメンタリストリーム(ES)が、PS79のビデオパックのペイロード79a、79b、79c等に分割されて埋め込まれる。ESは、MPEG−2規格に基づいて符号化されたフレームごとのデータである。復号化することなくTSからPSを生成すると、画質が劣化しないという利点がある。
TS内の映像・音声データがDVD規格に準拠しているか否かは、映像・音声のエレメンタリストリーム(ES)に基づいて判断することができる。下記表1は、デジタル放送およびDVD規格で規定されている映像ESのパラメータの規定例を示す。
デジタル放送のTS内の映像ESの構造は、「放送ストリーム」欄に規定された各種のパラメータにしたがって生成されている。映像ESが「DVDストリーム」欄に規定された映像ESの構造と同じであれば、そのESはDVD規格に準拠しているといえる。異なっている場合にはDVD規格に準拠しているとはいえない。例えば、ESがMP@HLストリームであるときや、MP@MLストリームであるがビットレートが9.8Mbpsを超えるときには、映像ESはDVD規格に準拠していないことになる。
音声については、DVD規格ではリニアPCM、AC−3およびMPEGのフォーマットのみが採用されている。よってTS内の音声ESがそのいずれかの構造を有していればDVD規格に準拠しているといえる。いずれでもないとき、例えばAACフォーマットであるときには、音声ESはDVD規格に準拠しているとはいえない。
DVD規格に準拠していない映像および音声が含まれている場合には、上述の第1のTSデコード部3およびPSエンコード部4を利用してPSに変換すればよい。
これまで説明した録画処理の手順は、図9に示すとおりである。図9は、レコーダ10における録画処理の手順を示す。まずステップS91において、ユーザからの録画開始の指示に応答して、チューナ13は録画対象の番組のデータを含むTSを受信し、第1の記録再生部2および第1のTSデコード部3に送る。ステップS92において、第1の記録再生部2はHDD9aにTSの書き込みを開始する。ステップS93では、第1のTSデコード部3およびPSエンコード部4は、TSに基づいてPSを生成する。すなわちTSをPSに変換する。最後のステップS94において、第1の記録再生部2は、生成されたPSをTSと並行してHDD9aに書き込む。
次に、再び図7を参照しながら、再生視聴時のレコーダ10の動作を説明する。この時点ではHDD9aには番組ごとにTSとPSとが記録されている。再生視聴する場合には、第1の記録再生部2はHDD9aからTSを読み出し、再生のための処理を行ってTS202を出力する。第2のTSデコード部5はTS202を復号化処理して映像・音声信号501を出力する。
ダビング選択画面重畳部6は映像・音声信号501を受け取り、TSとPSが共に記録されている録画番組の再生視聴が終了した時にのみ、ユーザに対してダビングの必要性を選択するための画面を映像信号に重畳した映像・音声信号601を生成し、映像・音声信号出力端子1bから出力する。
ユーザは、TV16に表示されたダビング選択画面を見て、リモコン11等を利用して希望する処理を選択する。ユーザが「ダビングする」を選択した場合、第1の記録再生部2はHDD9aに書き込まれているPSを読み出し、第2の記録再生部7にPS203として出力する。第2の記録再生部7は、PS203に対して記録のための処理を行ってDVD−RAM9bに書き込む。PSは予め生成されHDD9aに蓄積されているため、上述の一連のダビング処理は、実質的にはPSをHDD9aからDVD−RAM9bに転送するデータコピー処理である。よってストリームの解析処理等は不要であり、復号化処理および再符号化処理を行うよりもはるかに高速にダビング処理を終了することができる。
なおユーザは、DVD−RAM9bにダビングされた番組をレコーダ10を用いて再生視聴することもできる。このときは第2の記録再生部7は、DVD−RAM9bからPSを読み出し、再生のための処理を行ってPS701を出力する。MPEG−PSデコード部8はPS701を復号化処理して映像・音声信号801を出力する。その結果、映像・音声信号出力端子1bから映像・音声信号801が出力され、TV16およびスピーカ等において映像および音声が再生される。
これまで説明した再生処理の主要な手順は、図10に示すとおりである。図10は、レコーダ10における再生処理の手順を示す。まずステップS101において、レコーダ10はリモコン11を介して、ユーザから再生開始の指示とともに再生対象の番組の指定を受け取る。ステップS102において、第1の記録再生部2はTSおよびPSが書き込まれたHDD9aから、指定された番組の再生品質の高い方のストリームを読み出す。本実施形態においては、第1の記録再生部2はPSよりも品質の高いTSをHDD9aから読み出す。上述の説明から理解されるとおり、TSを変換して生成されたPSの映像および音声の品質は、TSの映像および音声の品質を超えることはなく、同じかまたは劣化しているからである。よって常にTSを読み出せば、再生品質の高い方のストリームを読み出すことになる。
次に、ステップS103において、第2のTSデコード部5はストリーム内の圧縮符号化された映像データおよび音声データを復号し、映像信号および音声信号を取得する。その後のステップS104において、第2のTSデコード部5が映像信号および音声信号を出力すると、両映像はダビング選択画面重畳部6および映像・音声信号出力端子1bを介してレコーダ10の外部に送られる。これにより番組の再生が開始される。
そしてステップS105において、第1の記録再生部2はすべてのデータの再生が終了したか否かを判断する。終了していない場合には、第1の記録再生部2は引き続きHDD9aからTSを読み出し、第2のTSデコード部5もステップS103からの処理を継続する。終了した場合にはステップS106に進む。
ステップS106では、第1の記録再生部2はダビング判定処理を行い、その処理が終了すると、再生処理を終了する。
次に、図11を参照しながら、図10のステップS106において行われるダビング判定処理を詳細かつ具体的に説明する。
図11は、ダビング判定処理の手順を示す。ステップS111において、第1の記録再生部2は、再生対象の番組が初めて再生視聴されているか否かを判定する。初めての場合にはステップS112に進み、すでに視聴されている場合にはダビング判定処理は終了する。なお再生視聴の履歴は、HDD9a上のTSに対して履歴の有無を示すデータを関連付けて書き込んでおくことにより、容易に判定できる。
ステップS112において、視聴が終了するとダビング選択画面重畳部6はダビング選択画面をTV画面上に出力し、ユーザに対しダビングの要否を問い合わせる。ダビング選択画面ではユーザに対して「ダビングする」か「ダビングしない」かの選択を求めており、ユーザがリモコン等でどちらかを選択する。ユーザが「ダビングする」を選択するとステップS113に進み、「ダビングしない」を選択するとステップS115に進む。
ステップS113では、ダビング選択画面重畳部6は表示画面の内容を切り替えて、ユーザに対してダビング先のDVD−RAM9bの装填を求める。DVD−RAM9bの装填が確認されると、ステップS114において、第1の記録再生部2がHDD9aからPSを読み出し第2の記録再生部7に送ると、第2の記録再生部7はそのPSをDVD−RAM9bに書き込む。これによりダビング処理が実行される。なお、第2の記録再生部7はダビング先のDVD−RAM9bが装填されているかを判定して、装填されていないときのみユーザに装填を求めてもよい。データ転送が全て完了すると、ステップS115に進む。
ステップS115において、第1の記録再生部2はHDD9aに存在するダビング用のPSを消去する。消去が終了すると、ダビング判定処理も終了する。
本実施形態においては、最初の再生視聴の終了時にダビングの要否を問い合わせている。一度視聴すれば、ユーザはその番組を保存しておきたいか否かを判断し得るからである。ユーザがダビングを希望すると、HDD9a上のPSをコピーすることによってダビングが実行される。この処理はストリームの解析処理が不要であるため、上述のように復号化処理および再符号化処理を行うよりもはるかに高速にダビング処理が終了する。ダビング処理の終了後は、HDD9aからPSが削除される。また、ユーザがダビングを希望しなかった時にも、PSの保持は不要であると判断してHDD9aから削除してもよい。これにより、HDD9aの記録可能容量を増やすことができる。
ただしレコーダ10は、PSを消去してもTSを同時に消去することはしない。TSを消去するか否かはユーザが別途決定すればよい。PSの削除後にユーザの気が変わり、録画した番組をDVD−RAM9bに保存しておきたくなったときにはそのTSを利用してダビングを行うことができる。このときは、復号化後に再符号化しながらダビングするため時間がかかる点に留意されたい。
消去するストリーム(または残すストリーム)をダビングに用いたか否かにかかわらず、ユーザが任意に決定できるようにしてもよい。ユーザが最も高レートのデータストリームを残すことを希望して選択すると、そのストリームがダビングされたとしても、ダビングが完了後にそのストリームが消去されることはない。これにより、ダビングの実行後でも常に所望のストリームデータをHDD9aに残しておくことができる。
上述の説明では、ダビング用に1つのPSを生成したが、ビットレートの異なる複数のストリームを生成してHDD9aに蓄積してもよい。これにより、ダビング時にはビットレートに応じてダビング対象を指定できるため、ユーザの望む画質とストリームのデータ量とのバランスを保ちながらダビングすることができる。なお、番組の録画時にダビング用のPSを1つしか生成しない構成を採用したとしても、その録画時にPSのビットレートを指定してもよい。また、複数の種別のストリームを生成してもよい。例えば、DVDビデオレコーディング規格のPSのみならずDVDビデオ規格のPSを生成してもよい。DVDビデオ規格のPSを生成するエンコード部を追加し、またはDVDビデオレコーディング規格のPSをDVDビデオ規格のPSに変換する変換部をレコーダ10内に設ければよい。
PSを削除する時期もまた、適宜変えることができる。例えば、録画した番組が一定期間再生視聴されない場合は、ダビングする可能性は低いと判断してその番組のPSのみを消去してもよい。また、HDD9aの残容量が一定値以下になったときは、作成時期が最も古いPSから順次消去してもよい。PSを消去することによってHDD9aの記録可能容量を増やすことができるため、新たな番組を録画するための容量を確保できる。なお、番組のTSが削除されるまではユーザはいつでも再生視聴できる。そしてTSに基づいて後にPSを生成しダビングできる点は上述のとおりである。
ここまではダビング用のストリームがPSであるとして説明した。ダビング先がDVDの場合はDVD−VR規格やDVDビデオ規格に準拠したPSを生成すればよい。しかしダビング先はDVDには限られない。例えばダビング先がBlu−ray Discの場合はダビング用ストリームのフォーマットはTSである。このような記録媒体への高速ダビングを想定した場合は、図7に示すMPEG−PSエンコーダ部4をMPEG−TSエンコーダ部に変更し、MPEG−PSデコード部8をMPEG−TSデコード部に変更するだけでよく、他はPSの場合と同様である。このとき、PSエンコード部4がダビング用のストリームとしてPSおよびTSを同時に生成しておくと、装填された記録媒体がDVD、Blu−ray Disc等のどれであっても、ストリームを高速にダビングすることができる。
図7に示したレコーダ10の構成は例であって、これに限られない。例えば図12は、本実施形態によるレコーダの変形例を示す。このレコーダ120ではTSを復号化処理するのは1つのTSデコード部121のみである。TSデコード部121は、受け取ったTSを復号化し出力する。出力先は、再生視聴時はダビング選択画面重畳部6であり、PSに変換するための変換処理時にはPSエンコード部124である。いずれの処理をするかはスイッチ122によって選択され、TSデコード部121は再生視聴および録画の両方を同時に行わないとする。図7に示すレコーダ10と比較すると、レコーダ120のデコード部の数は1つ少ないため実装時の回路規模がより小さくでき、部品コストも抑えることができる。他の構成要素の機能および動作は実質的に同じであり、その説明は省略する。
(実施形態2)
実施形態1においては、受信したトランスポートストリーム(TS)に基づいてプログラムストリーム(PS)を生成し、TSおよびPSをHDD9aに書き込むとして説明した。
実施形態1においては、受信したトランスポートストリーム(TS)に基づいてプログラムストリーム(PS)を生成し、TSおよびPSをHDD9aに書き込むとして説明した。
本実施形態においては、テレビのアナログ放送波から取得したアナログ映像信号およびアナログ音声信号に基づいてTSおよびPSを生成し、TSおよびPSをHDD9aに書き込む処理を説明する。ただし、アナログ放送波はTSを含むデジタル信号以外の信号の例示であり、これに限られることはない。
図13は、本実施形態によるレコーダ130の機能ブロックの構成を示す。レコーダ130は、チューナ139と、入力端子131aおよび出力端子131bと、MPEG−TSエンコード部132と、MPEG−PSエンコード部133と、第1の記録再生部2と、HDD9aと、第2の記録再生部7と、MPEG−TS/PSデコード部134と、ダビング選択画面重畳部6とを有する。レコーダ130の構成要素のうち、実施形態1によるレコーダ10と同じ構成要素には同じ参照符号を付し、その説明は省略する。以下では、本実施形態によるレコーダ130の動作を説明しながら、レコーダ10と相違する構成要素の機能および動作を主として説明する。
まず、番組録画時の動作について説明する。チューナ139はアナログ放送波を受信してアナログ映像信号およびアナログ音声信号を出力する。両信号は入力端子131aに送られる。入力された映像・音声信号111はMPEG−TSエンコード部132とMPEG−PSエンコード部133に共に入力される。MPEG−TSエンコード部(以下「TSエンコード部」)132は、映像・音声信号111に基づいてTS112を生成する。MPEG−PSエンコード部(以下「PSエンコード部」)133は、映像・音声信号111に基づいてPS401を生成する。第1の記録再生部2は、TS112とPS401に対して記録のための処理をおこなって、HDD9aに同時に記録される。例えば、TS112のストリーム構造はBlu−ray Discのセルフエンコードストリーム規格に準拠し、PS401のストリーム構造はDVD−VR規格に準拠している。
次に、再生視聴時の動作について説明する。HDD9aには番組ごとにTSとPSとが記録されている。再生視聴する場合にはTSおよびPSよりデコード後に最も画質あるいは音質の高い方のストリームをHDD9aから読み出し、第1の記録再生部2で再生のための処理を行って再生ストリーム204を出力する。MPEG−TS/PSデコード部134は、再生ストリーム204の圧縮方式に応じて圧縮データを伸張する復号化処理を行い、映像・音声のベースバンド信号206を出力する。映像・音声信号206はユーザ設定画面重畳部6に入力される。ダビング選択画面重畳部6は、TSとPSが共に記録されている録画番組の再生視聴が終了した時にのみ映像信号にユーザに対してダビングの必要性を選択するための画面を重畳し、その映像・音声信号601を出力端子9から出力する。ユーザがこのダビング選択画面を見て「ダビングする」を選択した場合、HDD9aから、記録されているTSとPSの内でダビング先であるDVD−RAM9bの種別にあった方のストリーム、すなわちPSを読み出し、第1の記録再生部2で再生のための処理を行ってダビング用ストリーム205を出力する。第2の記録再生部7は、ダビング用ストリーム205に対して記録のための処理を行い、DVD−RAM9bに書き込む。ダビング時には予め生成して記録しておいたTSあるいはPSをHDD9aからDVD−RAM9bに転送するだけなので、一方のみを生成しておき他方を後に生成するときと比較して、短時間でのダビングが可能である。ダビング選択処理の詳細については実施形態1で説明した通りである。
DVD−RAM9bにダビングされた番組を再生視聴する場合には、PSをDVD−RAM9bから読み出すと、第2の記録再生部7は再生のための処理を行って再生ストリーム702を出力する。MPEG−TS/PSデコード部134は、再生ストリーム204の圧縮方式に応じて圧縮データを伸張する復号化処理を行い、映像・音声のベースバンド信号206を出力する。
本実施形態においては、ダビング用にTSまたはPSを生成したが、ビットレートの異なる複数のストリームを生成してHDD9aに蓄積してもよい。これにより、ダビング時にはビットレートに応じてダビング対象を指定できるため、ユーザの望む画質とストリームのデータ量とのバランスを保ちながらダビングすることができる。複数のストリームは、種別が異なる複数のフォーマットであってもよいし、種別が同じでもビットレートが異なる複数のフォーマットであってもよい。
ダビング用ストリームを削除する時期もまた、適宜変えることができる。そしてHDD9aの残容量が一定値以下になった場合にも、例えばPSを順次消去してもよい。これらの構成およびその利点は、実施形態1において言及したとおりである。
実施形態1および2においては、最初の視聴が終了した時点でユーザにダビングの要否を問い合わせ、ダビング終了後またはダビング不要の指示の受信後にダビング用のストリームを削除するとした。しかしユーザにとっては、一度の視聴ではその番組を保存しておきたいか否かが判断できない場合もある。そのような場合を考慮して、ダビングの要否の判断を保留し、一定時間が経過したのちに再度ダビングの要否を問い合わせてもよい。
図14は、変形例によるダビング選択処理の手順を示す。図11の処理と比較すると、ステップS142の処理が変更され、ステップS142およびS147の処理が追加されている。他のステップはステップS111からステップS115までの処理と同じである。
最初の視聴が終了すると、ステップS141からステップS142に進む。ステップS142において、TV16上のダビング選択画面では、ユーザに対して「ダビングする」と「ダビングしない」と「保留する」からの選択を求める。ユーザがリモコン16等を用いて「ダビングする」を選択した場合および「ダビングしない」を選択した場合の処理は、図11を参照しながら説明したとおりである。
一方、ユーザが「保留する」を選択した場合、ステップS143において第1の記録再生部2またはCPU(図示せず)は、その録画番組をダビング保留リストに登録して保留コンテンツ群として管理する。このときHDD9a上のTSおよびPSは消去せずにそのまま残す。
ユーザが再度番組を再生したときには、ステップS141からステップS147に進む。そして第1の記録再生部2またはCPU(図示せず)は、その番組がダビング保留リストに登録されているか否かを判断する。登録されているときにはステップS142に進む。
ステップS142においては、視聴が終了するとユーザに対してダビング選択画面をTV16の画面上に出画してダビングの可否の選択を求める。ダビングが選択され、ダビング処理が終了すると、ダビング用のPSが削除されるとともに、ダビング保留リストからもそのコンテンツの登録が削除される。これにより、一度の再生視聴ではダビングして保存するかどうか判断できない場合であっても保留を選択しておけば再度の視聴後でも高速ダビングすることが可能となる。一方、ダビングが選択されず保留が選択されると、そのコンテンツの当初の登録がそのまま継続される。
なお保留の場合はTSとPSの両方が残るのでHDD9aの記録容量を圧迫することになる。ダビング保留リストに登録された番組はユーザの操作によりTV画面上にリスト表示することができる。その結果、ユーザは任意のタイミングで、ダビング不要と判断した番組のTSあるいはPSの一方を消去できる。また、ダビング保留リストに登録された後、所定期間が経過したとき、またはHDD9aの残り容量が所定量(例えば全容量の1/3)以下になったときは、保留されたダビング用のPSをHDD9aから削除してもよい。
(実施形態3)
実施形態1および2においては、レコーダはテレビ放送に関する放送波(デジタル放送波およびアナログ放送波)を受信するとして説明した。
実施形態1および2においては、レコーダはテレビ放送に関する放送波(デジタル放送波およびアナログ放送波)を受信するとして説明した。
本実施形態においては、レコーダはネットワークを介して所定のフォーマットのコンテンツのデータを受け取る。コンテンツは映像および/または音声の少なくとも一方を含み得るが、本実施形態においては、コンテンツはリニアPCM(LPCM)フォーマットの音楽データであるとする。この音楽データは以下「LPCMデータ」と記述する。
図15は、本実施形態によるレコーダ150の機能ブロックの構成を示す。レコーダ150は、HDD9aと、ネットワーク・インターフェース(I/F)151と、第1の記録再生部152と、第1のLPCMデコード部153と、MP3エンコード部154と、第2のLPCMデコード部155と、第2の記録再生部157と、MP3デコード部158と、出力端子159とを含む。
レコーダ150の構成を図7に示すレコーダ10の構成と比較すると、取り扱うデータおよび符号化形式に応じたデコード部およびエンコード部が設けられている点、および、取り扱うデータが音楽に関するためレコーダ150にはダビング選択画面重畳部6に対応する要素がない点を除き、相互に類似していることが理解される。
レコーダ160は、ダビング用ストリームとしてMP3フォーマットの音楽データ(MP3データ)を生成する。すなわちネットワークI/F151が、図1に示すインターネット19を介してサーバ18bからLPCMデータを受信する。すると、第1のLPCMデコード部153はLPCMデータをベースバンド信号まで復号化し、続くMP3エンコード部154はベースバンド信号に基づいてMP3データを生成し、第1の記録再生部152に送る。第1の記録再生部152は、HDD9aにLPCMデータおよびMP3データの両方を並行して書き込む。なお、不可逆の圧縮符号化処理によってMP3データはLPCMデータよりもデータ量が抑えられている。
再生動作時には、第1の記録再生部152はHDD9aに蓄積されたLPCMデータおよびMP3データのうち、LPCMデータを読み出す。これは、LPCMデータがMP3データよりも再生品質が高いからである。第2のLPCMデコード部155は、そのLPCMデータを復号化して出力端子159から出力する。
一方、ユーザはHDD9a上に蓄積された音楽をメモリカード9cにダビングして、MP3フォーマットの再生に対応した携帯型音楽プレーヤーでその音楽を聴くことができる。ダビングは、HDD9a上のMP3データをメモリカード9cにコピーすることによって行われる。具体的には、第1の記録再生部2がHDD9a上のMP3データを読み出して第2の記録再生部157に転送し、第2の記録再生部157がそのMP3データをメモリカード9cに書き込むことによって行われる。MP3データが予めHDD9a上に格納されているため、実施形態1および2におけるPSのコピーと同様の理由によってダビングは高速に完了する。その後、メモリカード9cは携帯型音楽プレーヤーに装填される。
ダビングが終了すると、第1の記録再生部152はHDD9a上のMP3データを削除する。または、ダビングが不要であることが指示されたときもMP3データを削除する。これにより、HDD9aの記録容量を有効に活用できる。なおレコーダ150が音楽データを取り扱うという理由から、実施形態1におけるダビング選択画面重畳部6(図7)を設けていない。しかしレコーダ150に表示パネル(図示せず)などを設け、その表示パネルにダビングするか否かの問い合わせ文などを表示してもよい。リモコン11などを介してユーザからの回答が得られると、その回答に基づいてダビング用のMP3データを削除するか否かを選択する。なお図14において説明したダビングの要否判断を保留する選択肢を設けてもよい。
ユーザは、自宅で音楽を聞く際にはHDD9aのLPCMデータに基づいて高品質な音楽を再生できる。またMP3データが予めHDD9aに存在するため、外出して音楽を聞く際にはMP3データを素早くコピーできる。外出前の忙しい時間帯にダビングが短時間で完了するため、ユーザにとって非常に便利である。なおレコーダ150は、メモリカード9c上のMP3データを再生することもできる。具体的には、第2の記録再生部157がメモリカード9c上のMP3データを読み出し、MP3デコード部158において復号化して出力端子159から出力することにより、レコーダ150を用いて音楽を再生することもできる。
図15に示したレコーダ10の構成は例であって、これに限られない。例えば図16は、本実施形態によるレコーダの変形例を示す。このレコーダ160ではLPCMデータを復号化処理するのは1つのLPCMデコード部161のみである。LPCMデコード部161は、受け取ったLPCMデータを復号化し出力する。出力先は、再生視聴時は出力端子159であり、MP3データに変換するための変換処理時にはMP3エンコード部164である。いずれの処理をするかはスイッチによって選択される。図15に示すレコーダ150と比較すると、レコーダ160のデコード部の数は1つ少ないため実装時の回路規模がより小さくでき、部品コストも抑えることができる。他の構成要素の機能および動作は実質的に同じであり、その説明は省略する。
さらに、上述の図15および16においては、LPCMデータおよびMP3データを取り扱うとしているが、これらは例であり、他のフォーマットのデータを組み合わせても同様に適用できる。例えばLPCMデータに代えて、AC−3や、AACなどのフォーマットのデータを取り扱ってもよい。このときは、取り扱うフォーマットに対応したデコード部およびエンコード部を設ければよい。AC−3フォーマットのデータ(AC−3データ)を取り扱うときは、AC−3フォーマットのデータからMP3データを生成し、AC−3データおよびMP3データをHDD9aに書き込むことになる。
また本実施形態の図15および16においては、ネットワークを介して音楽データが配信される態様を説明した。しかしこの態様は、ネットワークを介して映像データが配信される場合にも同様に適用できる。例えば配信される映像データがWMVフォーマットであり、一旦復号化してH.264フォーマットで符号化しなおし、WMVフォーマットおよびH.264フォーマットの両方のデータをHDD9aに蓄積してもよい。WMVフォーマットのデータよりもさらに容量の小さいH.264フォーマットのデータをメモリカード9cにコピーすればよい。その他のフォーマットとして、MPEG−2、Dvixなども採用してもよい。
上述のレコーダの機能は、図9、10および14に示す処理手順を規定したコンピュータプログラムに基づいて実現される。レコーダのCPUは、そのようなコンピュータプログラムを実行することによってレコーダの各構成要素を動作させ、上述した処理を実現することができる。コンピュータプログラムは、CD−ROM等の記録媒体に記録して市場に流通され、または、インターネット等の電気通信回線を通じて伝送される。これにより、コンピュータシステムを、上述のレコーダと同等の機能を有する機器として動作させることができる。
本発明によるデータ処理装置は、再生視聴用のストリームとダビング用のストリームを同時に(並列的に)記録媒体に蓄積し、最初の再生視聴終了時にダビングの要否をユーザに問い合わせる。そして、ユーザの指示に基づいて、ダビングが終了した後、またはダビングが不要とされた後はダビング用のストリームを消去する。これにより、データ処理装置の記録媒体の容量を有効に使用しつつ記録した番組を高速にダビングすることができる。
本発明は、視聴のために記録媒体に記録されたコンテンツを、他の記録媒体にダビングする技術に関する。
近年、映像/音声(コンテンツ)のデータを圧縮符号化して記録媒体に蓄積しておき、後の視聴を可能にする機器が普及している。これは、圧縮符号化技術の進歩や記録媒体の容量の増加などによるところが大きい。
このような機器として、例えば、急速に大容量化が進んでいるハードディスクドライブ(以降「HDD」と記す)を内蔵したDVDレコーダ(以下「レコーダ」と記述する)が知られている。このレコーダの典型的な使用例を挙げると、ユーザはレコーダの予約録画機能などを使って、放送番組をHDDに録画し蓄積しておく。そして後に視聴した結果、保存しておきたい番組があればDVDにダビングして保存する。ここでいう「ダビング」とは、記録媒体に既に記録されているコンテンツのコピーを他の記録媒体に作成することをいう。
近年のレコーダの中には、デジタル放送の放送ストリーム(トランスポートストリーム)をパケット構造を保持したままHDDに書き込むものが存在する。そのため、DVDへのダビング時には、DVDの記録フォーマットであるプログラムストリームへ変換する必要がある。具体的には、レコーダはHDDに書き込まれたトランスポートストリームを一旦デコードし、プログラムストリームにエンコードし直してDVDに書き込む必要がある。このダビング処理には復号化処理および再符号化処理が介在するため、高速化は困難である。通常再生速度を基準とすると、その1倍または2倍程度の速度でダビング処理が行われるに過ぎない。
特許文献1および2は、ダビング処理の高速化を実現する技術を開示している。特許文献1では、放送されるトランスポートストリームとは別に、予めダビング先の記録媒体に適合したフォーマットを有するダビング用ストリームが生成される。そして、両方のストリームが同時にHDDに書き込まれる。ダビング時にはダビング用ストリームを単にコピーすればよく、復号化処理および再符号化処理は行われないため、ダビング処理が高速化される。
特許文献2は、アナログ放送などによって得られたアナログ映像/音声データから圧縮符号化されたデータストリームを生成している。特許文献1と同様、特許文献2においても、本来の視聴用のデータストリームとともにダビング用ストリームが生成され、同時にHDDに書き込まれる。その結果、特許文献1の技術と同様に、ダビング処理の高速化を実現することができる。
特開2003−224822号公報
特開2003−32617号公報
しかしながら、上述の技術では1番組の録画で常に2つのストリームがHDDに書き込まれ、その後もまとめて管理されるため、多くの記録容量を消費する。その結果、1つのストリームのみをHDDに記録する場合と比べて録画可能時間が低下してしまう。HDDの記録可能容量(空き容量)を増すためにはその録画番組を消去する他はないが、2つのストリームはまとめて管理されているため2つのストリームが同時に消去されてしまう。これでは、高速ダビングはおろか再生視聴すらできない。
本発明の目的は、高速ダビングを可能にしつつ、可能な限り記録媒体の記録容量の浪費を抑えることである。
本発明によるデータ処理装置は、第1種別の記録媒体および第2種別の記録媒体の各々に、データストリームを書き込むことが可能である。前記第1種別の記録媒体には、互いに異なる第1データストリームおよび第2データストリームを書き込み可能であり、前記第2種別の記録媒体には前記第2データストリームを書き込み可能である。前記データ処理装置は、前記第1データストリームを受信する受信部と、前記第1データストリームを前記第2データストリームに変換する変換部と、前記第1データストリームおよび前記第2データストリームを、前記第1種別の記録媒体に書き込む処理部と、前記第1データストリームに基づいてコンテンツを再生する再生部と、ユーザからコンテンツのダビングの要否に関する指示を受け取る指示受信部とを備えている。ダビングが必要であると指示されたときは、前記処理部は、前記第1種別の記録媒体内の前記第2データストリームを読み出して前記第2種別の記録媒体に書き込むとともに、前記第2データストリームを前記第1種別の記録媒体から削除する。
ダビングが必要でないと指示されたときは、前記処理部は、前記第2データストリームを前記第1種別の記録媒体から削除してもよい。
前記データ処理装置は、ユーザに対してダビングの要否を問い合わせるための特定表示を生成して出力する表示生成部をさらに備えている。前記指示受信部は、前記特定表示によるダビングの要否の問い合わせが行われた後にユーザから前記指示を受け取ってもよい。
前記表示生成部は、再生される前記コンテンツに前記特定表示を重畳して出力してもよい。
前記表示生成部は、前記コンテンツの最初の再生が終了したときに前記特定表示を生成してもよい。
前記処理部は、前記第1データストリームを書き込んでから所定時間以内に前記コンテンツが再生されないとき、前記第2データストリームを消去してもよい。
前記表示生成部は、ダビングの要否の判断を保留する選択肢をさらに含む特定表示を生成してもよい。
前記指示受信部がユーザからダビングの要否の判断を保留する指示を受け取ると、前記処理部は保留されたコンテンツをリストに登録してもよい。
前記処理部は、前記リストに登録されたコンテンツの再生が終了したときに前記特定表示を生成し、ダビングが必要でないと指示されたときは、再生が終了した前記コンテンツの第2データストリームを削除してもよい。
前記処理部は、前記第1種別の記録媒体に残された容量が所定量以下になったとき、前記リストに登録されたコンテンツの第2データストリームを削除してもよい。
前記第1データストリームはMPEG−2トランスポートストリームであり、
前記第2データストリームはMPEG−2プログラムストリームであってもよい。
前記第2データストリームはMPEG−2プログラムストリームであってもよい。
本発明によるデータ処理方法は、第1種別の記録媒体および第2種別の記録媒体の各々に、データストリームを書き込む。前記第1種別の記録媒体には、互いに異なる第1データストリームおよび第2データストリームを書き込み可能であり、前記第2種別の記録媒体には前記第2データストリームを書き込み可能である。前記データ処理方法は、前記第1データストリームを受信するステップと、前記第1データストリームを前記第2データストリームに変換するステップと、前記第1データストリームおよび前記第2データストリームを、前記第1種別の記録媒体に書き込むステップと、前記第1データストリームに基づいてコンテンツを再生するステップと、コンテンツのダビングの要否に関する指示を受け取るステップとを包含する。ダビングが必要であるとの指示を受け取ったときは、前記書き込むステップは、前記第1種別の記録媒体内の前記第2データストリームを読み出して前記第2種別の記録媒体に書き込むとともに、前記第2データストリームを前記第1種別の記録媒体から削除する。
ダビングが必要でないと指示されたときは、前記書き込むステップは、前記第2データストリームを前記第1種別の記録媒体から削除してもよい。
ダビングの要否を問い合わせるための特定表示を生成して出力するステップをさらに備え、前記指示を受け取るステップは、前記特定表示によるダビングの要否の問い合わせが行われた後にユーザから前記指示を受け取ってもよい。
前記特定表示を生成して出力するステップは、再生される前記コンテンツに前記特定表示を重畳して出力してもよい。
前記特定表示を生成して出力するステップは、前記コンテンツの最初の再生が終了したときに前記特定表示を生成してもよい。
本発明によるコンピュータプログラムは、第1種別の記録媒体および第2種別の記録媒体の各々に、データストリームを書き込むことが可能なデータ処理装置のコンピュータにおいて実行される。前記第1種別の記録媒体には、互いに異なる第1データストリームおよび第2データストリームを書き込み可能であり、前記第2種別の記録媒体には前記第2データストリームを書き込み可能である。前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータプログラムを実行したデータ処理装置に、前記第1データストリームを受信するステップと、前記第1データストリームを前記第2データストリームに変換するステップと、前記第1データストリームおよび前記第2データストリームを、前記第1種別の記録媒体に書き込むステップと、前記第1データストリームに基づいてコンテンツを再生するステップと、コンテンツのダビングの要否に関する指示を受け取るステップとを実行させる。ダビングが必要であるとの指示を受け取ったときは、前記書き込むステップにおいて、前記データ処理装置は前記第1種別の記録媒体内の前記第2データストリームを読み出して前記第2種別の記録媒体に書き込むとともに、前記第2データストリームを前記第1種別の記録媒体から削除する。
本発明によれば、番組の録画時には再生視聴用のストリームとダビング用のストリームを同時に記録することで、記録した番組を高速に別の記録媒体にダビングすることができる。かつ、再生視聴の終了時にダビングの可否をユーザに選択させ、対応した処理の後にダビング用のストリームを消去することでダビング用の余分なストリームが存在する期間が短くなり、機器内蔵の記録媒体の容量を有効に使用することもできる。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明のデータ処理装置の実施形態を説明する。実施形態においては、データ処理装置は、ハードディスクドライブ(HDD)を内蔵したDVDレコーダであるとして説明する。
(実施形態1)
図1は、本実施形態による光ディスクレコーダ10と他の機器とによって形成されるシステムの構成を示す。HDD9aを内蔵した光ディスクレコーダ10(以下「レコーダ10」と記述する)は、放送番組の映像および音声に関する動画のデータストリームをHDD9aおよびDVD−RAM9bに記録する録画機能を有する。またレコーダ10は、DVD−RAM9bに記録されたデータストリームを読み出して動画を再生する再生機能も有する。図1では、レコーダ10の録画機能および再生機能に関連して連携することが可能な他の機器を示している。レコーダ10の録画機能および再生機能に関する処理は、リモコン11や、レコーダ10本体のボタン(図示せず)等の指示の入力装置を利用してユーザが与えた指示に基づいて行われる。
図1は、本実施形態による光ディスクレコーダ10と他の機器とによって形成されるシステムの構成を示す。HDD9aを内蔵した光ディスクレコーダ10(以下「レコーダ10」と記述する)は、放送番組の映像および音声に関する動画のデータストリームをHDD9aおよびDVD−RAM9bに記録する録画機能を有する。またレコーダ10は、DVD−RAM9bに記録されたデータストリームを読み出して動画を再生する再生機能も有する。図1では、レコーダ10の録画機能および再生機能に関連して連携することが可能な他の機器を示している。レコーダ10の録画機能および再生機能に関する処理は、リモコン11や、レコーダ10本体のボタン(図示せず)等の指示の入力装置を利用してユーザが与えた指示に基づいて行われる。
まず、レコーダ10の録画機能に関連する処理を説明する。レコーダ10は、デジタル放送番組に関するデジタル信号を受信するアンテナ12a、および、アナログ放送番組に関するアナログ信号を受信するアンテナ12bと接続され、デジタル放送波およびアナログ放送波を受信する。レコーダ10は、例えば同軸ケーブル14を介してデジタル信号およびアナログ信号を受け取る。
デジタル放送波は、MPEG−2トランスポートストリーム(以下「トランスポートストリーム」または「TS」と記述する)として伝送されている。TSを受信した場合には、レコーダ10は、所定の処理を行ったTSを、後述するパケット構造を保持しながらHDD9aに記録する。同時にレコーダ10は、TSをデコードおよび再エンコードして、そのコンテンツをMPEG−2プログラムストリーム(以下「プログラムストリーム」または「PS」と記述する)を生成しHDD9aに記録する。
アナログ信号を受信した場合には、レコーダ10は、そのアナログ信号から得られた映像/音声のデータを圧縮符号化してTSおよびPSを同時に生成し、得られたTSおよびPSをHDD9aに記録する。
レコーダ10はまた、HDD9aに録画された番組を他の記録媒体にダビングすることができる。具体的にはレコーダ10は、HDD9aに記録されたPSを、装填されたDVD−RAM9bや、SDメモリカードやメモリースティック(登録商標)等のメモリカード9cにコピーまたは移動することによって、録画された番組をダビングすることができる。以下の説明では、「ダビング」とは、記録媒体に既に記録されているコンテンツのコピーを他の記録媒体に作成することをいう。
またレコーダ10は、インターネットなどのネットワーク19に接続されており、ネットワーク19を介してサーバ18bなどの他の機器と通信することができる。サーバ18bは、例えば種々の音楽のリニアPCM(LPCM)フォーマットの音楽データを蓄積し、ユーザが選択したLPCMデータをユーザの機器に送信する商用音楽サーバである。例えば、レコーダ10はサーバ18bから音楽データのデータファイルを受け取ることができ、または音楽データのストリーミング配信を受けることができる。
次に、レコーダ10の再生機能に関連する処理を説明する。レコーダ10はHDD9aに記録されたTS内の映像データおよび音声データを復号化し、TV16、スピーカ(図示せず)等を介して再生する。なお、映像および音声が記録されたDVD−RAM9b、メモリカード9cがレコーダ10から取り出されてPC18a等の他の機器に装填される。PS内の映像データおよび音声データはその機器によって復号化され、ディスプレイやスピーカ(図示せず)等を介して再生される。
ここで、図2〜図4を参照しながら、デジタル放送信号として伝送されるトランスポートストリームのデータ構造を説明する。
図2は、トランスポートストリーム(TS)20のデータ構造を示す。TSパケットは、例えば、圧縮されたビデオデータが格納されたビデオTSパケット(V_TSP)30、圧縮されたオーディオデータが格納されたオーディオTSパケット(A_TSP)31の他、番組表(プログラム・アソシエーション・テーブル;PAT)が格納されたパケット(PAT_TSP)、番組対応表(プログラム・マップ・テーブル;PMT)が格納されたパケット(PMT_TSP)およびプログラム・クロック・リファレンス(PCR)が格納されたパケット(PCR_TSP)等を含む。各TSパケットのデータ量は188バイトである。
以下、本発明の処理に関連するビデオTSパケットおよびオーディオTSパケットを説明する。図3(a)はビデオTSパケット30のデータ構造を示す。ビデオTSパケット30は、4バイトのトランスポートパケットヘッダ30a、および、184バイトのトランスポートパケットペイロード30bを有する。ペイロード30bにはビデオデータ30bが格納されている。一方、図3(b)は、オーディオTSパケット31のデータ構造を示す。オーディオTSパケット31も同様に、4バイトのトランスポートパケットヘッダ31a、および、184バイトのトランスポートパケットペイロード31bを有する。オーディオデータ31bはトランスポートパケットペイロード31bに格納されている。
上述の例から理解されるように、一般にTSパケットは4バイトのトランスポートパケットヘッダと、184バイトのエレメンタリデータとから構成されている。パケットヘッダには、そのパケットの種類を特定するパケット識別子(Packet IDentifier;PID)が記述されている。例えば、ビデオTSパケットのPIDは“0x0020”であり、オーディオTSパケットのPIDは“0x0021”である。エレメンタリデータは、ビデオデータ、オーディオデータ等のコンテンツデータや、再生を制御するための制御データ等である。どのようなデータが格納されているかは、パケットの種類に応じて異なる。
以下、ビデオデータを例に挙げて、映像を構成するピクチャとの関係を説明する。図4(a)〜(d)は、ビデオTSパケットからビデオピクチャを再生する際に構築されるストリームの関係を示す。図4(a)に示すように、TS40は、ビデオTSパケット40a〜40dを含む。なお、TS40には、他のパケットも含まれ得るが、ここではビデオTSパケットのみを示している。ビデオTSパケットは、ヘッダ40a−1に格納されたPIDによって容易に特定される。
ビデオデータ40a−2等の各ビデオTSパケットのビデオデータから、パケット化エレメンタリストリームが構成される。図4(b)は、パケット化エレメンタリストリーム(PES)41のデータ構造を示す。PES41は、複数のPESパケット41a、41b等から構成される。PESパケット41aは、PESヘッダ41a−1およびPESペイロード41a−2から構成されており、これらのデータがビデオTSパケットのビデオデータとして格納されている。
PESペイロード41a−2は、それぞれが1つのピクチャのデータを含んでいる。PESペイロード41a−2から、エレメンタリストリームが構成される。図4(c)は、エレメンタリストリーム(ES)42のデータ構造を示す。ES42は、ピクチャヘッダ、および、ピクチャデータの組を複数有している。なお、「ピクチャ」とは一般にフレームおよびフィールドのいずれも含む概念として用いられる。
図4(c)に示すピクチャヘッダ42aには、その後に配置されたピクチャデータ42bのピクチャ種別を特定するピクチャコーディングタイプが記述され、ピクチャヘッダ42cにはピクチャデータ42dのピクチャ種別を特定するピクチャコーディングタイプが記述されている。種別とは、Iピクチャ(Intra−coded picture)、Pピクチャ(Predictive−coded picture)またはBピクチャ(Bidirectionally−predictive−coded picture)を表す。種別がIピクチャであれば、そのピクチャコーディングタイプは、例えば“001b”である。
ピクチャデータ42b、42d等は、そのデータのみによって、または、そのデータとその前および/または後に復号化されるデータとによって構築可能な1枚分のフレームのデータである。例えば図4(d)は、ピクチャデータ42bから構築されるピクチャ43aおよびピクチャデータ42dから構築されるピクチャ43bを示す。
TSに基づいて映像を再生する際、レコーダ10はビデオTSパケットを取得して上述の処理にしたがってピクチャデータを取得し、映像を構成するピクチャを取得する。これにより映像をTV16上に再生することができる。
図5は、DVDビデオレコーディング規格(以下「VR規格」と記述する)に準拠したMPEG2プログラムストリーム50のデータ構造を示す(以下、このストリームを「プログラムストリーム50」と称する)。
プログラムストリーム50は、複数のビデオオブジェクトユニット(Video OBject;VOB)#1、#2、・・・、#kを含んでいる。例えば、プログラムストリーム50が録画されたコンテンツとすると、各VOBは、ユーザが録画を開始してから録画を停止するまでの1回の録画動作に対応する動画データが格納されている。
各VOBは、複数のVOBユニット(Video OBject unit;VOBU)#1、#2、・・・、#nを含んでいる。各VOBUは、映像の再生時間にして0.4秒から1秒程度のデータを含むデータ単位である。以下、最初に配置されたVOBUとその次に配置されたVOBUを例にして、VOBUのデータ構造を説明する。
VOBU#1は、複数のパックから構成されている。プログラムストリーム50内の各パックのデータ長(パック長)は一定(2キロバイト(2048バイト))である。VOBUの先頭には、図5に“R”で示されるリアルタイムインフォメーションパック(RDIパック)51が配置されている。RDIパック51の後には、“V”で示されるビデオパック(ビデオパック52a、52b等)および“A”で示されるオーディオパック(オーディオパック53等)が複数含まれている。
各パックは以下の情報を格納している。すなわち、RDIパック51は、プログラムストリーム50の再生を制御するために用いられる情報、例えばVOBUの再生タイミングを示す情報や、プログラムストリーム50のコピーを制御するための情報を格納している。ビデオパック52a、52b等は、MPEG2圧縮されたビデオデータを格納している。オーディオパック53等は、例えばMPEG2−オーディオ規格によって圧縮されたオーディオデータを格納している。近接するビデオパックおよびオーディオパックには、例えば、同期して再生されるビデオデータおよびオーディオデータが格納されているが、それらの配置(順序)は任意である。
VOBU#2もまた、複数のパックから構成されている。VOBU#2の先頭には、RDIパック54が配置され、その後、ビデオパック55およびオーディオパック56等が複数配置されている。各パックに格納される情報の内容はVOBU#1と同様である。
図6は、プログラムストリーム50内のビデオパックのデータ構造を示す。以下、ビデオパック52aを例として説明する。ビデオパック52aは、MPEG2圧縮されたビデオデータ62aを格納している。また、ビデオパック52aはビデオパックであることを特定するパックヘッダ62bおよびPESパケットヘッダ62cの他、さらにVOBUの最初のビデオパックであればパックヘッダ62bの中にシステムヘッダ(図示せず)も含まれる。
図6に示すビデオパック52aのビデオデータ62aは、後続のビデオパック52b以後のビデオデータ63a等とともにIフレーム65のデータを構成する。さらにIフレームに続くBフレーム66や、Pフレームを構成するビデオパックが続けて記録される。
また、ビデオデータ62aは、シーケンスヘッダ67およびGOPヘッダ68を含んでいる。MPEG2規格では、ビデオフレームを複数まとめた「グループ・オブ・ピクチャ」(Group Of Picture;GOP)が規定されており、GOPヘッダ68はその先頭を表す。GOPの先頭フレームは必ずIフレームである。
次に、図7を参照しながら、本実施形態によるレコーダ10の構成を説明する。図7は、本実施形態によるレコーダ10の機能ブロックの構成を示す。
レコーダ10は、TS入力端子1aおよび映像・音声信号出力端子1bと、第1の記録再生部2と、第1のMPEG−TSデコード部3と、MPEG−PSエンコード部4と、第2のMPEG−TSデコード部5と、ダビング選択画面重畳部6と、第2の記録再生部7と、MPEG−PSデコード部8と、HDD9aと、チューナ13とを備えている。図示されているDVD−RAM9bはレコーダ10に着脱可能であり、レコーダ10の構成要素と捉えなくてもよい。
以下、レコーダ10の各構成要素の機能を説明し、その後レコーダ10全体の動作(録画動作および再生動作)を説明する。本実施形態においては、レコーダ10がデジタル放送波を受信したときの処理を説明する。レコーダ10がアナログ放送波を受信したときの処理は、実施形態2において説明する。
TS入力端子1aは、チューナ13から出力されるトランスポートストリーム(TS)を受け取る。映像・音声信号出力端子1bは、ダビング選択画面重畳部6またはPSデコード部8から出力された映像および音声のベースバンド信号を出力する。この信号により、TV16上に映像が再生され、スピーカから音声が再生される。
第1の記録再生部2は、TSをHDD9aに書き込むための処理、例えばHDD9a上のアドレスの特定、HDD9aの磁気ヘッド(図示せず)の移動指示、誤り訂正処理、TSの出力、特定されたアドレスからのTSの書き込み指示などである。
第1のTSデコード部3は、TSを復号化処理して映像および音声のデジタル信号(ベースバンド信号)を出力する。映像についていえば、第1のTSデコード部3は、図4に示すデータ構造に基づいてTS40からピクチャデータ(フレームデータ)を抽出する。さらに第1のTSデコード部3は、MPEG−2規格に基づいて圧縮符号化されている各フレームデータを復号化し、各フレームごとの映像信号をベースバンド信号として出力する。
PSエンコード部4は、映像および音声のベースバンド信号を受け取り、その信号に基づいてPSを生成する。映像についていえば、PSエンコード部4はベースバンド信号に基づいてMPEG−2規格に基づく圧縮符号化処理を行い、フレームデータを生成する。そして図6に示すデータ構造に基づいて各種のヘッダをフレームデータに付加し、ビデオパックを生成する。その後PSエンコード部4は、別に生成したオーディオパックと併せてその先頭にRDIパックを付加し、PS50を生成する。
PSエンコード部4は、TS201が標準解像度映像(SD映像)の番組データであるときには、同じ解像度の映像を含むPSを生成する。一方、TS201が高解像度映像(HD映像)の番組データであるときには、PSエンコード部4は、データ間引き等を行ってHD映像のベースバンド信号をSD映像のベースバンド信号に変換し、PSを生成する。例えば、24Mbpsのデータレートを有するHD映像のTSから、5Mbpsのデータレートを有するSD映像のPSを生成する。
第2のTSデコード部5は、第1のTSデコード部3と実質的に同じ機能を有する。すなわち第2のTSデコード部5は、TSを受け取り、そのTSを復号化処理して映像および音声のデジタル信号(ベースバンド信号)を出力する。詳細な機能は第1のTSデコード部3に関して説明したとおりであるため、その説明は省略する。なお本実施形態では、第2のTSデコード部5はHDD9aから読み出されたTSを受け取るとする。したがって、第2のTSデコード部5はユーザが録画された番組を視聴する際に動作する。仮にユーザがデジタル放送をリアルタイムで視聴するときには、第1の記録再生部2を介して、またはTS入力端子1aから直接TSを受け取り、復号化処理動作を行ってもよい。
ダビング選択画面重畳部6は、ダビングの要否を問い合わせるための特定の表示を生成する。ダビング選択画面重畳部6は、特定の表示を出力映像に対して重畳した信号を出力する。この処理はいわゆるオン・スクリーン・ディスプレイ機能の実現するための処理である。重畳される画面は、ユーザに対して視聴が終了した録画番組をダビングするか否かの問いかけ文と、その選択肢とが示される。例えば、「いま視聴が終了した番組をダビングしますか? (1)はい (2)いいえ」という文字を含む画面が示される。本実施形態においては、ダビング選択画面重畳部6は録画番組の再生視聴が終了した時にのみダビングの必要性を選択するための画面を重畳するとしている。したがって、ダビング選択画面重畳部6が重畳処理を行うタイミングは、ユーザが録画番組の再生視聴が終了したときとする。
第2の記録再生部7は、記録媒体の種別が相違すること、およびその相違に起因する設計上の相違以外は、第1の記録再生部2と実質的に同じ機能を有する。具体的には第2の記録再生部7は、HDD9aから読み出されたPSを第1の記録再生部2から受け取り、PSをDVD−RAM9bに書き込むための処理、例えばDVD−RAM9b上のアドレスの特定、DVD−RAM9bの光ヘッド(図示せず)の移動指示、誤り訂正処理、PSの出力、特定されたアドレスからのPSの書き込み指示などを行う。
PSデコード部8は、DVD−RAM9bから読み出されたPSを受け取り、そのPSを復号化処理して映像および音声のデジタル信号(ベースバンド信号)を出力する。この処理はPSエンコード部4における圧縮符号化処理の逆の処理である。例えばPSデコード部8は、図6に示すデータ構造に基づいてPSのビデオパックから圧縮符号化された映像のフレームデータを抽出し、そのフレームデータを復号化して、ベースバンド信号を出力する。
チューナ13はデジタル放送波を受信してTSを取得する。TSは各々が異なる識別子(番組ID)を有する複数の番組のデータを含むことがある。そのためチューナ13は、ユーザによって選択された番組の番組IDに基づいてその番組の視聴に必要なビデオパケット、オーディオパケット等を抽出し、受信したTSとは異なるTSを出力する。出力されるTSには、実質的には選択された番組に関するデータのみが含まれており、選択されなかった番組のデータは含まれていない。よってチューナ13から出力されるTSは、パーシャルTSとも呼ばれることがある。
次に、レコーダ10全体で行われる動作を説明する。ここでは、レコーダ10の録画動作および再生動作を順に説明する。
まず、番組録画時のレコーダ10の動作を説明する。チューナ13は、デジタル放送波として伝送されるトランスポートストリームから録画対象の番組(以下コンテンツともいう)のパケットのみを抽出し出力する。TS入力端子1aは、チューナ13から出力されたTS201を受け取る。第1の記録再生部2はTS201に対して記録のための処理を行ってHDD9aに書き込む。
TSの記録処理と並行してTSがPSに変換される。すなわち第1のTSデコード部3はTS201を復号化処理して映像・音声信号(ベースバンド信号)301を出力し、続いてPSエンコード部4は映像・音声信号301に基づいてPSを生成する。第1の記録再生部2はPS401に対して記録のための処理を行ってDVD−RAM9bに書き込む。第1のTSデコード部3およびPSエンコード部4は、TSをPSに変換するストリーム変換部ということができる。
TSに基づいてPSを生成し、TSおよびPSをHDD9aに蓄積する理由は、高速なダビング処理を行うためである。DVD−RAM9bへのダビングに際しては、DVD−RAM9bにはTSを書き込むことができず、PSでなければならない。よって、そこで番組の録画時に予めPSも生成することにより、ダビング時にPSに変換するよりも高速にダビング処理を完了できる。
なお、TS内の映像・音声データがDVD規格に準拠しているときには、ベースバンド信号301まで復号化処理をせず、符号化データのままでTSからPSに変換することもできる。図8の(a)から(c)は、PS79とTS81とのデータ構造の関係を示す。まず(c)のTS81に注目すると、TS81の各TSパケットからヘッダ81a等を取り除いたペイロード81b、81c、81dのデータは、(b)のPES80を構成している。PES80の各PESパケットからヘッダ80a、80c等を取り除いたペイロード80b、80dのデータ、すなわちエレメンタリストリーム(ES)が、PS79のビデオパックのペイロード79a、79b、79c等に分割されて埋め込まれる。ESは、MPEG−2規格に基づいて符号化されたフレームごとのデータである。復号化することなくTSからPSを生成すると、画質が劣化しないという利点がある。
TS内の映像・音声データがDVD規格に準拠しているか否かは、映像・音声のエレメンタリストリーム(ES)に基づいて判断することができる。下記表1は、デジタル放送およびDVD規格で規定されている映像ESのパラメータの規定例を示す。
デジタル放送のTS内の映像ESの構造は、「放送ストリーム」欄に規定された各種のパラメータにしたがって生成されている。映像ESが「DVDストリーム」欄に規定された映像ESの構造と同じであれば、そのESはDVD規格に準拠しているといえる。異なっている場合にはDVD規格に準拠しているとはいえない。例えば、ESがMP@HLストリームであるときや、MP@MLストリームであるがビットレートが9.8Mbpsを超えるときには、映像ESはDVD規格に準拠していないことになる。
音声については、DVD規格ではリニアPCM、AC−3およびMPEGのフォーマットのみが採用されている。よってTS内の音声ESがそのいずれかの構造を有していればDVD規格に準拠しているといえる。いずれでもないとき、例えばAACフォーマットであるときには、音声ESはDVD規格に準拠しているとはいえない。
DVD規格に準拠していない映像および音声が含まれている場合には、上述の第1のTSデコード部3およびPSエンコード部4を利用してPSに変換すればよい。
これまで説明した録画処理の手順は、図9に示すとおりである。図9は、レコーダ10における録画処理の手順を示す。まずステップS91において、ユーザからの録画開始の指示に応答して、チューナ13は録画対象の番組のデータを含むTSを受信し、第1の記録再生部2および第1のTSデコード部3に送る。ステップS92において、第1の記録再生部2はHDD9aにTSの書き込みを開始する。ステップS93では、第1のTSデコード部3およびPSエンコード部4は、TSに基づいてPSを生成する。すなわちTSをPSに変換する。最後のステップS94において、第1の記録再生部2は、生成されたPSをTSと並行してHDD9aに書き込む。
次に、再び図7を参照しながら、再生視聴時のレコーダ10の動作を説明する。この時点ではHDD9aには番組ごとにTSとPSとが記録されている。再生視聴する場合には、第1の記録再生部2はHDD9aからTSを読み出し、再生のための処理を行ってTS202を出力する。第2のTSデコード部5はTS202を復号化処理して映像・音声信号501を出力する。
ダビング選択画面重畳部6は映像・音声信号501を受け取り、TSとPSが共に記録されている録画番組の再生視聴が終了した時にのみ、ユーザに対してダビングの必要性を選択するための画面を映像信号に重畳した映像・音声信号601を生成し、映像・音声信号出力端子1bから出力する。
ユーザは、TV16に表示されたダビング選択画面を見て、リモコン11等を利用して希望する処理を選択する。ユーザが「ダビングする」を選択した場合、第1の記録再生部2はHDD9aに書き込まれているPSを読み出し、第2の記録再生部7にPS203として出力する。第2の記録再生部7は、PS203に対して記録のための処理を行ってDVD−RAM9bに書き込む。PSは予め生成されHDD9aに蓄積されているため、上述の一連のダビング処理は、実質的にはPSをHDD9aからDVD−RAM9bに転送するデータコピー処理である。よってストリームの解析処理等は不要であり、復号化処理および再符号化処理を行うよりもはるかに高速にダビング処理を終了することができる。
なおユーザは、DVD−RAM9bにダビングされた番組をレコーダ10を用いて再生視聴することもできる。このときは第2の記録再生部7は、DVD−RAM9bからPSを読み出し、再生のための処理を行ってPS701を出力する。MPEG−PSデコード部8はPS701を復号化処理して映像・音声信号801を出力する。その結果、映像・音声信号出力端子1bから映像・音声信号801が出力され、TV16およびスピーカ等において映像および音声が再生される。
これまで説明した再生処理の主要な手順は、図10に示すとおりである。図10は、レコーダ10における再生処理の手順を示す。まずステップS101において、レコーダ10はリモコン11を介して、ユーザから再生開始の指示とともに再生対象の番組の指定を受け取る。ステップS102において、第1の記録再生部2はTSおよびPSが書き込まれたHDD9aから、指定された番組の再生品質の高い方のストリームを読み出す。本実施形態においては、第1の記録再生部2はPSよりも品質の高いTSをHDD9aから読み出す。上述の説明から理解されるとおり、TSを変換して生成されたPSの映像および音声の品質は、TSの映像および音声の品質を超えることはなく、同じかまたは劣化しているからである。よって常にTSを読み出せば、再生品質の高い方のストリームを読み出すことになる。
次に、ステップS103において、第2のTSデコード部5はストリーム内の圧縮符号化された映像データおよび音声データを復号し、映像信号および音声信号を取得する。その後のステップS104において、第2のTSデコード部5が映像信号および音声信号を出力すると、両映像はダビング選択画面重畳部6および映像・音声信号出力端子1bを介してレコーダ10の外部に送られる。これにより番組の再生が開始される。
そしてステップS105において、第1の記録再生部2はすべてのデータの再生が終了したか否かを判断する。終了していない場合には、第1の記録再生部2は引き続きHDD9aからTSを読み出し、第2のTSデコード部5もステップS103からの処理を継続する。終了した場合にはステップS106に進む。
ステップS106では、第1の記録再生部2はダビング判定処理を行い、その処理が終了すると、再生処理を終了する。
次に、図11を参照しながら、図10のステップS106において行われるダビング判定処理を詳細かつ具体的に説明する。
図11は、ダビング判定処理の手順を示す。ステップS111において、第1の記録再生部2は、再生対象の番組が初めて再生視聴されているか否かを判定する。初めての場合にはステップS112に進み、すでに視聴されている場合にはダビング判定処理は終了する。なお再生視聴の履歴は、HDD9a上のTSに対して履歴の有無を示すデータを関連付けて書き込んでおくことにより、容易に判定できる。
ステップS112において、視聴が終了するとダビング選択画面重畳部6はダビング選択画面をTV画面上に出力し、ユーザに対しダビングの要否を問い合わせる。ダビング選択画面ではユーザに対して「ダビングする」か「ダビングしない」かの選択を求めており、ユーザがリモコン等でどちらかを選択する。ユーザが「ダビングする」を選択するとステップS113に進み、「ダビングしない」を選択するとステップS115に進む。
ステップS113では、ダビング選択画面重畳部6は表示画面の内容を切り替えて、ユーザに対してダビング先のDVD−RAM9bの装填を求める。DVD−RAM9bの装填が確認されると、ステップS114において、第1の記録再生部2がHDD9aからPSを読み出し第2の記録再生部7に送ると、第2の記録再生部7はそのPSをDVD−RAM9bに書き込む。これによりダビング処理が実行される。なお、第2の記録再生部7はダビング先のDVD−RAM9bが装填されているかを判定して、装填されていないときのみユーザに装填を求めてもよい。データ転送が全て完了すると、ステップS115に進む。
ステップS115において、第1の記録再生部2はHDD9aに存在するダビング用のPSを消去する。消去が終了すると、ダビング判定処理も終了する。
本実施形態においては、最初の再生視聴の終了時にダビングの要否を問い合わせている。一度視聴すれば、ユーザはその番組を保存しておきたいか否かを判断し得るからである。ユーザがダビングを希望すると、HDD9a上のPSをコピーすることによってダビングが実行される。この処理はストリームの解析処理が不要であるため、上述のように復号化処理および再符号化処理を行うよりもはるかに高速にダビング処理が終了する。ダビング処理の終了後は、HDD9aからPSが削除される。また、ユーザがダビングを希望しなかった時にも、PSの保持は不要であると判断してHDD9aから削除してもよい。これにより、HDD9aの記録可能容量を増やすことができる。
ただしレコーダ10は、PSを消去してもTSを同時に消去することはしない。TSを消去するか否かはユーザが別途決定すればよい。PSの削除後にユーザの気が変わり、録画した番組をDVD−RAM9bに保存しておきたくなったときにはそのTSを利用してダビングを行うことができる。このときは、復号化後に再符号化しながらダビングするため時間がかかる点に留意されたい。
消去するストリーム(または残すストリーム)をダビングに用いたか否かにかかわらず、ユーザが任意に決定できるようにしてもよい。ユーザが最も高レートのデータストリームを残すことを希望して選択すると、そのストリームがダビングされたとしても、ダビングが完了後にそのストリームが消去されることはない。これにより、ダビングの実行後でも常に所望のストリームデータをHDD9aに残しておくことができる。
上述の説明では、ダビング用に1つのPSを生成したが、ビットレートの異なる複数のストリームを生成してHDD9aに蓄積してもよい。これにより、ダビング時にはビットレートに応じてダビング対象を指定できるため、ユーザの望む画質とストリームのデータ量とのバランスを保ちながらダビングすることができる。なお、番組の録画時にダビング用のPSを1つしか生成しない構成を採用したとしても、その録画時にPSのビットレートを指定してもよい。また、複数の種別のストリームを生成してもよい。例えば、DVDビデオレコーディング規格のPSのみならずDVDビデオ規格のPSを生成してもよい。DVDビデオ規格のPSを生成するエンコード部を追加し、またはDVDビデオレコーディング規格のPSをDVDビデオ規格のPSに変換する変換部をレコーダ10内に設ければよい。
PSを削除する時期もまた、適宜変えることができる。例えば、録画した番組が一定期間再生視聴されない場合は、ダビングする可能性は低いと判断してその番組のPSのみを消去してもよい。また、HDD9aの残容量が一定値以下になったときは、作成時期が最も古いPSから順次消去してもよい。PSを消去することによってHDD9aの記録可能容量を増やすことができるため、新たな番組を録画するための容量を確保できる。なお、番組のTSが削除されるまではユーザはいつでも再生視聴できる。そしてTSに基づいて後にPSを生成しダビングできる点は上述のとおりである。
ここまではダビング用のストリームがPSであるとして説明した。ダビング先がDVDの場合はDVD−VR規格やDVDビデオ規格に準拠したPSを生成すればよい。しかしダビング先はDVDには限られない。例えばダビング先がBlu−ray Discの場合はダビング用ストリームのフォーマットはTSである。このような記録媒体への高速ダビングを想定した場合は、図7に示すMPEG−PSエンコーダ部4をMPEG−TSエンコーダ部に変更し、MPEG−PSデコード部8をMPEG−TSデコード部に変更するだけでよく、他はPSの場合と同様である。このとき、PSエンコード部4がダビング用のストリームとしてPSおよびTSを同時に生成しておくと、装填された記録媒体がDVD、Blu−ray Disc等のどれであっても、ストリームを高速にダビングすることができる。
図7に示したレコーダ10の構成は例であって、これに限られない。例えば図12は、本実施形態によるレコーダの変形例を示す。このレコーダ120ではTSを復号化処理するのは1つのTSデコード部121のみである。TSデコード部121は、受け取ったTSを復号化し出力する。出力先は、再生視聴時はダビング選択画面重畳部6であり、PSに変換するための変換処理時にはPSエンコード部124である。いずれの処理をするかはスイッチ122によって選択され、TSデコード部121は再生視聴および録画の両方を同時に行わないとする。図7に示すレコーダ10と比較すると、レコーダ120のデコード部の数は1つ少ないため実装時の回路規模がより小さくでき、部品コストも抑えることができる。他の構成要素の機能および動作は実質的に同じであり、その説明は省略する。
(実施形態2)
実施形態1においては、受信したトランスポートストリーム(TS)に基づいてプログラムストリーム(PS)を生成し、TSおよびPSをHDD9aに書き込むとして説明した。
実施形態1においては、受信したトランスポートストリーム(TS)に基づいてプログラムストリーム(PS)を生成し、TSおよびPSをHDD9aに書き込むとして説明した。
本実施形態においては、テレビのアナログ放送波から取得したアナログ映像信号およびアナログ音声信号に基づいてTSおよびPSを生成し、TSおよびPSをHDD9aに書き込む処理を説明する。ただし、アナログ放送波はTSを含むデジタル信号以外の信号の例示であり、これに限られることはない。
図13は、本実施形態によるレコーダ130の機能ブロックの構成を示す。レコーダ130は、チューナ139と、入力端子131aおよび出力端子131bと、MPEG−TSエンコード部132と、MPEG−PSエンコード部133と、第1の記録再生部2と、HDD9aと、第2の記録再生部7と、MPEG−TS/PSデコード部134と、ダビング選択画面重畳部6とを有する。レコーダ130の構成要素のうち、実施形態1によるレコーダ10と同じ構成要素には同じ参照符号を付し、その説明は省略する。以下では、本実施形態によるレコーダ130の動作を説明しながら、レコーダ10と相違する構成要素の機能および動作を主として説明する。
まず、番組録画時の動作について説明する。チューナ139はアナログ放送波を受信してアナログ映像信号およびアナログ音声信号を出力する。両信号は入力端子131aに送られる。入力された映像・音声信号111はMPEG−TSエンコード部132とMPEG−PSエンコード部133に共に入力される。MPEG−TSエンコード部(以下「TSエンコード部」)132は、映像・音声信号111に基づいてTS112を生成する。MPEG−PSエンコード部(以下「PSエンコード部」)133は、映像・音声信号111に基づいてPS401を生成する。第1の記録再生部2は、TS112とPS401に対して記録のための処理をおこなって、HDD9aに同時に記録される。例えば、TS112のストリーム構造はBlu−ray Discのセルフエンコードストリーム規格に準拠し、PS401のストリーム構造はDVD−VR規格に準拠している。
次に、再生視聴時の動作について説明する。HDD9aには番組ごとにTSとPSとが記録されている。再生視聴する場合にはTSおよびPSよりデコード後に最も画質あるいは音質の高い方のストリームをHDD9aから読み出し、第1の記録再生部2で再生のための処理を行って再生ストリーム204を出力する。MPEG−TS/PSデコード部134は、再生ストリーム204の圧縮方式に応じて圧縮データを伸張する復号化処理を行い、映像・音声のベースバンド信号206を出力する。映像・音声信号206はユーザ設定画面重畳部6に入力される。ダビング選択画面重畳部6は、TSとPSが共に記録されている録画番組の再生視聴が終了した時にのみ映像信号にユーザに対してダビングの必要性を選択するための画面を重畳し、その映像・音声信号601を出力端子9から出力する。ユーザがこのダビング選択画面を見て「ダビングする」を選択した場合、HDD9aから、記録されているTSとPSの内でダビング先であるDVD−RAM9bの種別にあった方のストリーム、すなわちPSを読み出し、第1の記録再生部2で再生のための処理を行ってダビング用ストリーム205を出力する。第2の記録再生部7は、ダビング用ストリーム205に対して記録のための処理を行い、DVD−RAM9bに書き込む。ダビング時には予め生成して記録しておいたTSあるいはPSをHDD9aからDVD−RAM9bに転送するだけなので、一方のみを生成しておき他方を後に生成するときと比較して、短時間でのダビングが可能である。ダビング選択処理の詳細については実施形態1で説明した通りである。
DVD−RAM9bにダビングされた番組を再生視聴する場合には、PSをDVD−RAM9bから読み出すと、第2の記録再生部7は再生のための処理を行って再生ストリーム702を出力する。MPEG−TS/PSデコード部134は、再生ストリーム204の圧縮方式に応じて圧縮データを伸張する復号化処理を行い、映像・音声のベースバンド信号206を出力する。
本実施形態においては、ダビング用にTSまたはPSを生成したが、ビットレートの異なる複数のストリームを生成してHDD9aに蓄積してもよい。これにより、ダビング時にはビットレートに応じてダビング対象を指定できるため、ユーザの望む画質とストリームのデータ量とのバランスを保ちながらダビングすることができる。複数のストリームは、種別が異なる複数のフォーマットであってもよいし、種別が同じでもビットレートが異なる複数のフォーマットであってもよい。
ダビング用ストリームを削除する時期もまた、適宜変えることができる。そしてHDD9aの残容量が一定値以下になった場合にも、例えばPSを順次消去してもよい。これらの構成およびその利点は、実施形態1において言及したとおりである。
実施形態1および2においては、最初の視聴が終了した時点でユーザにダビングの要否を問い合わせ、ダビング終了後またはダビング不要の指示の受信後にダビング用のストリームを削除するとした。しかしユーザにとっては、一度の視聴ではその番組を保存しておきたいか否かが判断できない場合もある。そのような場合を考慮して、ダビングの要否の判断を保留し、一定時間が経過したのちに再度ダビングの要否を問い合わせてもよい。
図14は、変形例によるダビング選択処理の手順を示す。図11の処理と比較すると、ステップS142の処理が変更され、ステップS142およびS147の処理が追加されている。他のステップはステップS111からステップS115までの処理と同じである。
最初の視聴が終了すると、ステップS141からステップS142に進む。ステップS142において、TV16上のダビング選択画面では、ユーザに対して「ダビングする」と「ダビングしない」と「保留する」からの選択を求める。ユーザがリモコン16等を用いて「ダビングする」を選択した場合および「ダビングしない」を選択した場合の処理は、図11を参照しながら説明したとおりである。
一方、ユーザが「保留する」を選択した場合、ステップS143において第1の記録再生部2またはCPU(図示せず)は、その録画番組をダビング保留リストに登録して保留コンテンツ群として管理する。このときHDD9a上のTSおよびPSは消去せずにそのまま残す。
ユーザが再度番組を再生したときには、ステップS141からステップS147に進む。そして第1の記録再生部2またはCPU(図示せず)は、その番組がダビング保留リストに登録されているか否かを判断する。登録されているときにはステップS142に進む。
ステップS142においては、視聴が終了するとユーザに対してダビング選択画面をTV16の画面上に出画してダビングの可否の選択を求める。ダビングが選択され、ダビング処理が終了すると、ダビング用のPSが削除されるとともに、ダビング保留リストからもそのコンテンツの登録が削除される。これにより、一度の再生視聴ではダビングして保存するかどうか判断できない場合であっても保留を選択しておけば再度の視聴後でも高速ダビングすることが可能となる。一方、ダビングが選択されず保留が選択されると、そのコンテンツの当初の登録がそのまま継続される。
なお保留の場合はTSとPSの両方が残るのでHDD9aの記録容量を圧迫することになる。ダビング保留リストに登録された番組はユーザの操作によりTV画面上にリスト表示することができる。その結果、ユーザは任意のタイミングで、ダビング不要と判断した番組のTSあるいはPSの一方を消去できる。また、ダビング保留リストに登録された後、所定期間が経過したとき、またはHDD9aの残り容量が所定量(例えば全容量の1/3)以下になったときは、保留されたダビング用のPSをHDD9aから削除してもよい。
(実施形態3)
実施形態1および2においては、レコーダはテレビ放送に関する放送波(デジタル放送波およびアナログ放送波)を受信するとして説明した。
実施形態1および2においては、レコーダはテレビ放送に関する放送波(デジタル放送波およびアナログ放送波)を受信するとして説明した。
本実施形態においては、レコーダはネットワークを介して所定のフォーマットのコンテンツのデータを受け取る。コンテンツは映像および/または音声の少なくとも一方を含み得るが、本実施形態においては、コンテンツはリニアPCM(LPCM)フォーマットの音楽データであるとする。この音楽データは以下「LPCMデータ」と記述する。
図15は、本実施形態によるレコーダ150の機能ブロックの構成を示す。レコーダ150は、HDD9aと、ネットワーク・インターフェース(I/F)151と、第1の記録再生部152と、第1のLPCMデコード部153と、MP3エンコード部154と、第2のLPCMデコード部155と、第2の記録再生部157と、MP3デコード部158と、出力端子159とを含む。
レコーダ150の構成を図7に示すレコーダ10の構成と比較すると、取り扱うデータおよび符号化形式に応じたデコード部およびエンコード部が設けられている点、および、取り扱うデータが音楽に関するためレコーダ150にはダビング選択画面重畳部6に対応する要素がない点を除き、相互に類似していることが理解される。
レコーダ160は、ダビング用ストリームとしてMP3フォーマットの音楽データ(MP3データ)を生成する。すなわちネットワークI/F151が、図1に示すインターネット19を介してサーバ18bからLPCMデータを受信する。すると、第1のLPCMデコード部153はLPCMデータをベースバンド信号まで復号化し、続くMP3エンコード部154はベースバンド信号に基づいてMP3データを生成し、第1の記録再生部152に送る。第1の記録再生部152は、HDD9aにLPCMデータおよびMP3データの両方を並行して書き込む。なお、不可逆の圧縮符号化処理によってMP3データはLPCMデータよりもデータ量が抑えられている。
再生動作時には、第1の記録再生部152はHDD9aに蓄積されたLPCMデータおよびMP3データのうち、LPCMデータを読み出す。これは、LPCMデータがMP3データよりも再生品質が高いからである。第2のLPCMデコード部155は、そのLPCMデータを復号化して出力端子159から出力する。
一方、ユーザはHDD9a上に蓄積された音楽をメモリカード9cにダビングして、MP3フォーマットの再生に対応した携帯型音楽プレーヤーでその音楽を聴くことができる。ダビングは、HDD9a上のMP3データをメモリカード9cにコピーすることによって行われる。具体的には、第1の記録再生部2がHDD9a上のMP3データを読み出して第2の記録再生部157に転送し、第2の記録再生部157がそのMP3データをメモリカード9cに書き込むことによって行われる。MP3データが予めHDD9a上に格納されているため、実施形態1および2におけるPSのコピーと同様の理由によってダビングは高速に完了する。その後、メモリカード9cは携帯型音楽プレーヤーに装填される。
ダビングが終了すると、第1の記録再生部152はHDD9a上のMP3データを削除する。または、ダビングが不要であることが指示されたときもMP3データを削除する。これにより、HDD9aの記録容量を有効に活用できる。なおレコーダ150が音楽データを取り扱うという理由から、実施形態1におけるダビング選択画面重畳部6(図7)を設けていない。しかしレコーダ150に表示パネル(図示せず)などを設け、その表示パネルにダビングするか否かの問い合わせ文などを表示してもよい。リモコン11などを介してユーザからの回答が得られると、その回答に基づいてダビング用のMP3データを削除するか否かを選択する。なお図14において説明したダビングの要否判断を保留する選択肢を設けてもよい。
ユーザは、自宅で音楽を聞く際にはHDD9aのLPCMデータに基づいて高品質な音楽を再生できる。またMP3データが予めHDD9aに存在するため、外出して音楽を聞く際にはMP3データを素早くコピーできる。外出前の忙しい時間帯にダビングが短時間で完了するため、ユーザにとって非常に便利である。なおレコーダ150は、メモリカード9c上のMP3データを再生することもできる。具体的には、第2の記録再生部157がメモリカード9c上のMP3データを読み出し、MP3デコード部158において復号化して出力端子159から出力することにより、レコーダ150を用いて音楽を再生することもできる。
図15に示したレコーダ10の構成は例であって、これに限られない。例えば図16は、本実施形態によるレコーダの変形例を示す。このレコーダ160ではLPCMデータを復号化処理するのは1つのLPCMデコード部161のみである。LPCMデコード部161は、受け取ったLPCMデータを復号化し出力する。出力先は、再生視聴時は出力端子159であり、MP3データに変換するための変換処理時にはMP3エンコード部164である。いずれの処理をするかはスイッチによって選択される。図15に示すレコーダ150と比較すると、レコーダ160のデコード部の数は1つ少ないため実装時の回路規模がより小さくでき、部品コストも抑えることができる。他の構成要素の機能および動作は実質的に同じであり、その説明は省略する。
さらに、上述の図15および16においては、LPCMデータおよびMP3データを取り扱うとしているが、これらは例であり、他のフォーマットのデータを組み合わせても同様に適用できる。例えばLPCMデータに代えて、AC−3や、AACなどのフォーマットのデータを取り扱ってもよい。このときは、取り扱うフォーマットに対応したデコード部およびエンコード部を設ければよい。AC−3フォーマットのデータ(AC−3データ)を取り扱うときは、AC−3フォーマットのデータからMP3データを生成し、AC−3データおよびMP3データをHDD9aに書き込むことになる。
また本実施形態の図15および16においては、ネットワークを介して音楽データが配信される態様を説明した。しかしこの態様は、ネットワークを介して映像データが配信される場合にも同様に適用できる。例えば配信される映像データがWMVフォーマットであり、一旦復号化してH.264フォーマットで符号化しなおし、WMVフォーマットおよびH.264フォーマットの両方のデータをHDD9aに蓄積してもよい。WMVフォーマットのデータよりもさらに容量の小さいH.264フォーマットのデータをメモリカード9cにコピーすればよい。その他のフォーマットとして、MPEG−2、Dvixなども採用してもよい。
上述のレコーダの機能は、図9、10および14に示す処理手順を規定したコンピュータプログラムに基づいて実現される。レコーダのCPUは、そのようなコンピュータプログラムを実行することによってレコーダの各構成要素を動作させ、上述した処理を実現することができる。コンピュータプログラムは、CD−ROM等の記録媒体に記録して市場に流通され、または、インターネット等の電気通信回線を通じて伝送される。これにより、コンピュータシステムを、上述のレコーダと同等の機能を有する機器として動作させることができる。
本発明によるデータ処理装置は、再生視聴用のストリームとダビング用のストリームを同時に(並列的に)記録媒体に蓄積し、最初の再生視聴終了時にダビングの要否をユーザに問い合わせる。そして、ユーザの指示に基づいて、ダビングが終了した後、またはダビングが不要とされた後はダビング用のストリームを消去する。これにより、データ処理装置の記録媒体の容量を有効に使用しつつ記録した番組を高速にダビングすることができる。
1a TS入力端子
1b 映像・音声信号出力端子
2 第1の記録再生部
3 第1のTSデコード部
4 PSエンコード部
5 第2のTSデコード部
6 ダビング選択画面重畳部
7 第2の記録再生部
8 PSデコード部
9a HDD
9b DVD−RAM
9c メモリカード
10 レコーダ
13 チューナ
1b 映像・音声信号出力端子
2 第1の記録再生部
3 第1のTSデコード部
4 PSエンコード部
5 第2のTSデコード部
6 ダビング選択画面重畳部
7 第2の記録再生部
8 PSデコード部
9a HDD
9b DVD−RAM
9c メモリカード
10 レコーダ
13 チューナ
Claims (16)
- 第1種別の記録媒体および第2種別の記録媒体の各々に、データストリームを書き込むことが可能なデータ処理装置であって、
前記第1種別の記録媒体には、互いに異なる第1データストリームおよび第2データストリームを書き込み可能であり、
前記第2種別の記録媒体には前記第2データストリームを書き込み可能であり、
前記第1データストリームを受信する受信部と、
前記第1データストリームを前記第2データストリームに変換する変換部と、
前記第1データストリームおよび前記第2データストリームを、前記第1種別の記録媒体に書き込む処理部と、
前記第1データストリームに基づいてコンテンツを再生する再生部と、
ユーザからコンテンツのダビングの要否に関する指示を受け取る指示受信部と
を備え、ダビングが必要であると指示されたときは、前記処理部は、前記第1種別の記録媒体内の前記第2データストリームを読み出して前記第2種別の記録媒体に書き込むとともに、前記第2データストリームを前記第1種別の記録媒体から削除する、データ処理装置。 - ダビングが必要でないと指示されたときは、前記処理部は、前記第2データストリームを前記第1種別の記録媒体から削除する、請求項1に記載のデータ処理装置。
- ユーザに対してダビングの要否を問い合わせるための特定表示を生成して出力する表示生成部をさらに備え、
前記指示受信部は、前記特定表示によるダビングの要否の問い合わせが行われた後にユーザから前記指示を受け取る、請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記表示生成部は、再生される前記コンテンツに前記特定表示を重畳して出力する、請求項3に記載のデータ処理装置。
- 前記表示生成部は、前記コンテンツの最初の再生が終了したときに前記特定表示を生成する、請求項3に記載のデータ処理装置。
- 前記処理部は、前記第1データストリームを書き込んでから所定時間以内に前記コンテンツが再生されないとき、前記第2データストリームを消去する、請求項1に記載のデータ処理装置。
- 前記表示生成部は、ダビングの要否の判断を保留する選択肢をさらに含む特定表示を生成する、請求項3に記載のデータ処理装置。
- 前記指示受信部がユーザからダビングの要否の判断を保留する指示を受け取ると、前記処理部は保留されたコンテンツをリストに登録する、請求項7に記載のデータ処理装置。
- 前記処理部は、前記リストに登録されたコンテンツの再生が終了したときに前記特定表示を生成し、
ダビングが必要でないと指示されたときは、前記処理部は再生が終了した前記コンテンツの第2データストリームを削除する、請求項8に記載のデータ処理装置。 - 前記処理部は、前記第1種別の記録媒体に残された容量が所定量以下になったとき、前記リストに登録されたコンテンツの第2データストリームを削除する、請求項8に記載のデータ処理装置。
- 前記第1データストリームはMPEG−2トランスポートストリームであり、
前記第2データストリームはMPEG−2プログラムストリームである、請求項1に記載のデータ処理装置。 - 第1種別の記録媒体および第2種別の記録媒体の各々に、データストリームを書き込むデータ処理方法であって、
前記第1種別の記録媒体には、互いに異なる第1データストリームおよび第2データストリームを書き込み可能であり、
前記第2種別の記録媒体には前記第2データストリームを書き込み可能であり、
前記第1データストリームを受信するステップと、
前記第1データストリームを前記第2データストリームに変換するステップと、
前記第1データストリームおよび前記第2データストリームを、前記第1種別の記録媒体に書き込むステップと、
前記第1データストリームに基づいてコンテンツを再生するステップと、
コンテンツのダビングの要否に関する指示を受け取るステップと
を包含し、ダビングが必要であるとの指示を受け取ったときは、前記書き込むステップは、前記第1種別の記録媒体内の前記第2データストリームを読み出して前記第2種別の記録媒体に書き込むとともに、前記第2データストリームを前記第1種別の記録媒体から削除する、データ処理方法。 - ダビングが必要でないと指示されたときは、前記書き込むステップは、前記第2データストリームを前記第1種別の記録媒体から削除する、請求項12に記載のデータ処理方法。
- ダビングの要否を問い合わせるための特定表示を生成して出力するステップをさらに備え、
前記指示を受け取るステップは、前記特定表示によるダビングの要否の問い合わせが行われた後にユーザから前記指示を受け取る、請求項12に記載のデータ処理方法。 - 前記特定表示を生成して出力するステップは、再生される前記コンテンツに前記特定表示を重畳して出力する、請求項14に記載のデータ処理方法。
- 前記特定表示を生成して出力するステップは、前記コンテンツの最初の再生が終了したときに前記特定表示を生成する、請求項14に記載のデータ処理方法。
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