JPWO2005055735A1 - 改良大豆7sたん白及びその製造法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、大豆7Sグロブリンを通常の分離大豆たん白より多く含む、大豆7Sたん白の水分散性を改良し、飲料として簡易に摂取できるようにしたり、ドウ製品やタブレット等の加工食品に加工する際の作業性を改善したりすることを課題とする。大豆7Sたん白の粒子表面を、エタノール水にて処理したものを乾燥したものをそのままで、或いは粉砕若しくは整粒を行うことで、水分散性の良い改良された大豆7Sたん白を得ることができる。また該たん白の水分散溶液が酸性となるようにすることで、粘度を低減できる。

Description

本発明は、水易分散性にする大豆7Sたん白の処理法、およびその方法により得られる水易分散性の改良大豆7Sたん白に関する。
大豆及びその加工品は食生活において重要な蛋白源であるとともに、その種々の成分は生体調整機能があることで知られている。7Sグロブリンは大豆蛋白質の主要構成成分の一つであるが、その含有率が実際は少ないことが解明された。一般に、大豆中には7Sグロブリンと11Sグロブリンの比率が1:2で存在するとされているが、それ以外に脂質会合蛋白質が存在し工業的に生産する分離大豆たん白の約35重量%を占めていることが報告されている(非特許文献1)。このことから通常7Sグロブリンは大豆蛋白質中に1/3以上含まれることはない。
これまで大豆7Sグロブリンの血中中性脂肪の低減作用についての報告がなされてきた(非特許文献2、非特許文献3)。血中の中性脂肪が高いと高脂血症さらには動脈硬化の発生に結びつき、脳や心臓の血管系の疾病に至ることから、血中の中性脂肪を低減させることの意義は大きい。
食生活の多様化に伴い動物性食品の摂取が増加し、動物性食品/植物性食品の摂取バランスが崩れ、一般食品から7Sグロブリンを血中の中性脂肪抑制の有効量である5g以上(非特許文献4)を摂取することは必ずしも容易ではない。
このような大豆7Sグロブリンを水などに混ぜて飲む粉末飲料のように摂取することができれば、容易に大豆7Sグロブリンが摂取でき大変有用である。
しかしながら大豆7Sグロブリンに富むたん白(以下「大豆7Sたん白」という)は水和性や粘性が著しく高く、その粉末を水などの液体に混ぜると所謂「ママコ」を形成する問題が生じる。また一度形成したママコを分散させることは非常に困難であり、強力な攪拌を伴わなければママコを崩すことができず、簡便な摂取が不可能となる。また大豆7Sたん白のこうした物性は、加水生地に使用する場合の作業性の悪さや、チュアブルタイプのタブレットのようなものへ使用する場合の食べ難さなどにも繋がる。
(参考文献)
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本発明は、大豆7Sたん白を水などの水性媒体に容易に分散させることができるよう、その物性を改善し、簡便に大豆7Sグロブリンを摂取でき、また利用できるようにすることを目的とするものである。
本発明者らは、大豆7Sたん白の水などの液体への分散性を改善すべく検討を重ねた結果、大豆7Sたん白の粒子表面をエタノール水で処理することにより、液体への分散性が大幅に改善できることを発見した。また、製品pHを併せて調整することにより分散時の粘度を低下させることができ、さらに摂取や利用が容易にできる改良大豆7Sたん白含有物を提供するものである。
すなわち、本発明は、
(1)大豆7Sたん白の粒子表面をエタノール水で処理することを特徴とする改良大豆7Sたん白の製造法、
(2)エタノール水のエタノール濃度が30重量%以上95重量%以下である(1)記載の改良大豆7Sたん白の製造法、
(3)エタノール水が大豆7Sたん白100重量部に対し15重量部以上である(1)記載の改良大豆7Sたん白の製造法、
(4)改良大豆7Sたん白の5重量%の水分散液がpH6.8以下である(1)記載の改良大豆7Sたん白の製造法
(5)(1)記載の方法により製造された改良大豆7Sたん白、である。
本発明により、大豆7Sグロブリンを通常の分離大豆たん白より多く含む、大豆7Sたん白の水分散性を改良し、飲料として簡易に摂取できるようにしたり、ドウ製品やタブレット等の加工食品に加工する際の作業性を改善したりできる。また該たん白の水分散溶液が酸性となるようにpHを調整することで、粘度を低減することも可能である。
大豆7Sたん白は公知の方法により得たものを使用できる。すなわち、等電点の違いを利用するもの(特開昭55-14457号公報)、カルシウムとの反応性の違いを利用するもの(特開昭48-56843号公報)、pH・イオン強度での溶解性の違いを利用する方法(特開昭49-31843号公報)、等電点沈澱したスラリーをpH5.0〜5.6に調整し、かつ塩化ナトリウム濃度を0.01〜0.2Mのモル濃度に調整して、7S、11S画分を分離する方法(特開昭58-36345号公報)。冷沈現象と還元剤等を利用するもの(冷沈現象とよぶ)を利用したもの(特開昭61-187755号公報)等が例示される。
また、7Sグロブリンに富むたん白を得るということでは、育種による11Sグロブリン欠損大豆、すなわち7Sグロブリンに富んだ種子(Breeding Science ,46, 11,1996)から蛋白を分離することが検討され、そうした方法であってもよい。7Sグロブリンはα、α’、βの3種類のサブユニットからなっている。本発明における7Sグロブリンは、サブユニットの一部が欠失している様なものであってもよい。7Sグロブリンの量をいうときはそれらα、α’、βサブユニットのうち、存在するものの総量を指す。
本発明では上記のいずれの方法で得た大豆7Sたん白を用いても良いが、脱脂大豆から7Sグロブリンを高純度に分離する手法に準じ調製したものが好ましい(SAITO, Biosci Biotechnol Bioche Vol.65,No4 .884-887 2001)。
本発明において、大豆7Sたん白とは、上記何れかの方法で分画した7Sたん白で、7Sグロブリンを通常の分離大豆たん白より多く含むたん白を云う。すなわち7Sグロブリンの純度が40重量%以上、好ましくは60重量%以上、より好ましくは80重量%以上、更に好ましくは85重量%以上、最も好ましくは90重量%以上の7Sたん白を云う。
本発明における特徴的な処理は、エタノール水と大豆7Sたん白の粒子表面を接触させることである。例えば大豆7Sたん白が粉体である場合で、これをエタノール水で湿潤させた後或いは湿潤させながら、熱や風などを使用し乾燥させたものをそのままで、或いは整粒もしくは粉砕を行うことで実施される。エタノール水が大豆7Sたん白全体に均一にかかれば、7Sたん白のエタノール水による湿潤方法には特に限定はないが、エタノールと水を予め混合しておくことで均質な大豆7Sたん白処理物を得やすい。例えばエタノール水による7Sたん白の処理方法として、大豆7Sたん白を攪拌やせん断のかかる装置で攪拌しつつ徐々にエタノール水を添加しながら湿潤させる方法や、大豆7Sたん白に噴霧器でエタノール水を全体に万遍なくかける方法などが例示される。
大豆7Sたん白と接触するエタノール水の濃度は、処理後の物性に影響する。エタノール濃度が低すぎると、大豆7Sたん白処理物の水なじみを改善する効果が小さくなる。また、エタノール水を添加した際に大豆7Sたん白の硬いダマが生じ均一に分散しにくくなるため、作業性に影響が出やすくなる。一方、濃度が高すぎても大豆7Sたん白処理物の水なじみを改善する効果が小さくなる。最適なエタノール水の濃度範囲はエタノール水と大豆7Sたん白との接触処理方法によって若干異なるが、例えば一般的に行われる混合造粒のような方法で処理する場合には、エタノール水の濃度が30重量%以上95重量%以下であれば良い。この範囲であれば、大豆7Sたん白の水分散性が改善される。エタノール水の濃度が上記下限を超えると処理時にママコを形成し、乾燥後の大豆7Sたん白処理物が硬目に仕上がり、その結果分散液にすると食感にザラツキを感じる場合がある。しかし乾燥後に粉砕を併用することでそのような問題も容易に改善することが可能である。好ましくは50重量%以上85重量%以下、さらに好ましくは60重量%以上85重量%以下のエタノール水を使用すればこうした問題がより生じにくくなる。
また、大豆7Sたん白が粉体の場合、これを接触させるエタノール水の添加量は大豆7Sたん白100部に対し15部以上必要で、望ましくは30部以上添加することが好ましい。一方、添加量の上限は特にないが、乾燥の効率や環境の面を考慮すると80部以下、望ましくは70部以下が適当である。15部未満になると効果が薄れ分散性に優れたものに仕上がらなくなる。
また、大豆7Sたん白処理物のpHを低下させることで、水に分散させた際の分散液の粘度を低下させることができ、より好ましいものに仕上がる。pHは大豆7Sたん白処理物を5重量%になるよう水に分散させた際に6.8以下にすることで粘度の顕著な低下効果が認められる。pHが下がるほど、粘度低下の効果は高いが同時にpH6.0以下になると酸味を強く感じはじめる場合もあり、酸味、7Sたん白の用途等との兼ね合いで適度に調整することが望ましい。この場合、大豆7Sたん白が既に酸性であればそのままエタノール水での処理を行えるし、そうでない場合もエタノール水での処理時に酸を併用すればよい。酸の種類は食品として使用することができれば特に限定されなく、有機酸であるクエン酸、乳酸、酢酸、酒石酸やリン酸などが例示される。添加量は酸の種類で異なるが、大豆7Sたん白処理物を5重量%になるよう水に分散させた際のpHを6.8以下にすることができれば良い。
大豆7Sたん白はエタノール水で処理後、或いは処理しながら乾燥を行うことにより水やエタノールを飛散させるが、乾燥方法についても特に限定はなく、例えばバッチ式あるいは連続式の熱風を使用した乾燥装置を使用する方法などが例示され、一般的に行われている混合造粒などの方法を用いることができる。
乾燥後、硬い粒や塊になる場合は、粉砕を行うのが好ましい。粉砕の方法は、特に限定はないが、例えば粉砕機などを用いて行うことができる。
整粒については必須ではないが、粒径が揃った大豆7Sたん白処理物を得たい場合や粒径を小さくしたい場合に行う。整粒は、例えば整粒機や篩等を用いて行えばよい。また整粒を行うことで粘度が下がる傾向があり、粒径が小さいほどその傾向が強い。但し、粒径は大きい方が水への分散性は優れたものに仕上がるため、整粒の最適な度合いは、分散性と粘度の兼ね合いで決まる。一般に、濃度の低い大豆7Sたん白の粉末飲料等に用いる場合には、いずれにせよ粘度があまり高くならないので、分散性の良い比較的粗めの整粒が適し、例えばメッシュを通す場合は10〜80メッシュ程度のものが良い。一方、大豆7Sたん白濃度の高い用途の場合には、粘度を下げるため細かめの整粒が適し、おおよそ80メッシュ以上のメッシュに通せばよい。
本発明における大豆7Sたん白処理物は、市販されているようなプロテインパウダーや粉末スープ、粉末ジュース等の粉末飲料に加工するなどして用いることができる。例えば粉末飲料の場合、嗜好性を高める等の目的で他素材との混合物を処理することも出来る。粉末飲料に用いられる公知の素材を特に限定なく使用することができ、例えば糖類、粉末果汁、粉乳、粉末野菜、抹茶粉末、カカオパウダー、コーヒー粉末、甘味料、澱粉、食塩、香料、調味料等を使用できる。また、これ以外に加水生地を用いるドウ製品類等への用途やタブレットのような粉体加工品への利用が可能である。
以下、本発明で用いた分析方法を記す。
*SDS-ポリアクリルアミド電気泳動;Laemmli(Nature,227,680,1970)の方法に基づきゲル濃度10-20%のグラディエントゲルで分析した。たん白アプライ量は5μg。
*フィチン酸;Alii Mohamed の方法(Cereal Chemistry, 63,475-478 1986)に準拠して測定した。
*純度(SPE基準):上記のSDS-ポリアクリルアミド電気泳動で得られた泳動パターンをデンシトメーターで面積として測定し、β‐コングリシニン画分の全面積に対する面積比率を純度(SPE基準)とした。ここにβ‐コングリシニン含量はα、α’、βサブユニットの総量を指す。
純度測定方法は、これ以外に下記に示すように、混在する脂質会合たん白(前述)の量も考慮した補正純度で求める場合もあるが、本願におけるβ‐コングリシニンたん白の純度は、SPE基準によるものを指す。
*分散性:100mlの水に7Sたん白の大豆7Sたん白処理物を3g加え、スプーンでゆっくりと攪拌し、完全に分散するまでに要した時間を測定した。30秒以内では「非常に良好」、60秒以内では「良好」、それ以上では「不良」とした。
以下に、本発明の有効性を実施例と共に示すが、これらの例示によって本発明の技術思想が限定されるものではない。
〔大豆7Sたん白の調製〕
(製造例1)
脱脂大豆に1:10の重量比で40℃の抽出水を加え、塩酸にてpHを5.3に調整した。この溶液にフィターゼ(フィターゼノボ:ノボインダストリー社製)を蛋白質当り8unit添加後、40℃で30分反応させ酵素処理した抽出スラリーを得た。この酵素処理した抽出スラリーを25℃まで冷却し、pH6.1に調整し、遠心分離(3000G)した。得られた可溶性画分を塩酸でpH4.9に調整して遠心分離して沈殿カードを得た。この沈殿カードを10倍量の水で水洗後、4倍重量加水し、苛性ソーダでpH7.0に中和して140℃15秒殺菌し、噴霧乾燥して低フィチン酸で高い純度の大豆7Sたん白を得た(以下T−aと云う)。このようにして得られた低フィチン7Sたん白(フィチン酸含量 固形分中0.05重量%)をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に供し、その後染色された蛋白質のバンドの染色度の測定から、純度として95%であることが示された。
(製造例2)
脱脂大豆に1:10の重量比で抽出水を加え、室温、pH7.0において1時間抽出後、遠心分離し、脱脂豆乳を得た。この脱脂豆乳を塩酸にてpH4.8に調整した後、50℃になるように加温を行った。pH調整した脱脂豆乳が50℃に達した後、直ちに30℃付近まで冷却し、苛性ソーダにてpH5.8に調整してバッチ式遠心分離機(3000G)で遠心分離した。得られた可溶性画分を塩酸にてpH4.9に調整した後、遠心分離(3000G×5分)してホエーを除き、沈殿カードを得た。この沈殿カードに4倍重量加水し、苛性ソーダで中和して140℃15秒間殺菌し、噴霧乾燥して高純度の大豆7Sたん白(フィチン酸含量 固形分中1.90重量%)を得た(以下T−bと云う)。このようにして得られた大豆7Sたん白をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に供し、その後染色された蛋白質のバンドの染色度の測定から、純度として95%であることが示された。
<実施例1>
ケンウッドミキサーにホイッパーをつけT−a100部を攪拌しながら、80重量%のエタノール水溶液50部を徐々に加え、全体がぬれるまで粒子を湿潤させた。この湿潤させた粉体をトレーに薄く広げ、ファン付のインキュベーターにて50℃の条件下で6時間乾燥させた。乾燥後、16メッシュの篩に通し整粒し大豆7Sたん白処理物を得た。評価として、100mlの水にこの加工大豆7Sたん白を3g加えスプーンでゆっくりと30秒攪拌したところ、水なじみよく非常に分散性良好であった。
<実施例2>
処理法は実施例1と同様で、T−a100部に対し80重量%のエタノール水溶液を20部添加した大豆7Sたん白処理物を得た。評価として、100mlの水にこの加工大豆7Sたん白を3g加えスプーンでゆっくりと60秒攪拌したところ、ともに水になじみ分散するものであった。
<実施例3>
処理法は実施例1と同様で、T−a100部に対し90重量%のエタノール水溶液を50部添加した大豆7Sたん白処理物を得た。評価として、100mlの水にこの加工大豆7Sたん白を3g加えスプーンでゆっくりと60秒攪拌したところ、ともに水になじみ分散するものであった。
<実施例4>
卓上用のフードプロセッサーでT−a100部を攪拌しながら、70重量%のエタノール水溶液50部を徐々に加え、全体がぬれるまで粒子を湿潤させた。この湿潤させた粉体をトレーに薄く広げ、ファン付きのインキュベーターにて60℃の条件下で4時間乾燥させた。乾燥後、目の開きが16メッシュの篩に通し整粒し加工大豆7Sたん白を得た。評価として、100mlの水にこの加工大豆7Sたん白を3g加えスプーンでゆっくりと30秒攪拌したところ、水なじみよく非常に分散性良好であった。
<実施例5>
卓上用のフードプロセッサーでT−a100部を攪拌しながら、50重量%のエタノール水溶液40部を徐々に加え、全体がぬれるまで粒子を湿潤させた。この湿潤させた粉体をトレーに薄く広げ、ファン付きのインキュベーターにて60℃の条件下で4時間乾燥させた。乾燥後、コーヒーミルで粉砕し100メッシュの篩を通過する加工大豆7Sたん白を得た。評価として、100mlの水にこの加工大豆7Sたん白を3g加えスプーンでゆっくりと30秒攪拌したところ、水なじみよく非常に分散性良好であった。
<実施例6>
処理法は実施例1と同様で、T−b100部に対し80重量%のエタノール水溶液を35部添加し大豆7Sたん白処理物を得た。評価として、100mlの水にこの加工大豆7Sたん白を3g加えスプーンでゆっくりと30秒攪拌したところ、水なじみよく非常に分散性良好であった。
<実施例7>
ケンウッドミキサーにホイッパーをつけT−a100部を攪拌しながら、80重量%のエタノール水を35部徐々に加え、全体がぬれるまで粒子を湿潤させた。この湿潤させた粉体をトレーに薄く広げ、ファン付のインキュベーターにて60℃の条件下で4時間乾燥させた。乾燥後、100メッシュの篩に通し整粒し加工大豆7Sたん白を得た。評価として、100mlの水にこの加工大豆7Sたん白を3g加えスプーンでゆっくりと60秒攪拌したところ、水になじみ分散するものであった。
<実施例8〜10>
処理法は実施例7と同様で、T−a100部に対して80重量%のエタノール水35部に乳酸を1部混合した液を添加した場合と乳酸を0.88部、0.53部に各々変更した場合の加工大豆7Sたん白を得た。評価として、100mlの水にこの加工大豆7Sたん白を3g加えスプーンでゆっくりと30秒攪拌したところ、全て水なじみよく非常に分散性良好であった。
<実施例11>
処理法は実施例7と同様で、T−a100部に対して80重量%のエタノール水35部、酢酸1部を混合した液を添加し加工大豆7Sたん白を得た。評価として、100mlの水にこの加工大豆7Sたん白を3g加えスプーンでゆっくりと30秒攪拌したところ、全て水なじみよく非常に分散性良好であった。
実施例7〜11の加工大豆7Sたん白5gを水95gに添加し、スプーンで1分間攪拌した後のBM型粘度計で測定した粘度と、その液に充分分散させた後に測定したpHを表1にまとめた。
Figure 2005055735
<比較例1>
処理法は実施例1と同様で、添加する80重量%のエタノール水の量を10部で実施し大豆7Sたん白処理物を得た。
評価として、100mlの水にこの大豆7Sたん白処理物を3g加えスプーンでゆっくりと60秒攪拌したところ、ママコが多く生じ分散する性状のものにはならなかった。
<比較例2>
処理法は実施例1と同様で、100重量%エタノールを50部添加し大豆7Sたん白処理物を得た。評価として、100mlの水にこの大豆7Sたん白処理物を3g加えスプーンでゆっくりと60秒攪拌したところ、水なじみが悪くママコが生じ分散する性状のものにはならなかった。
<比較例3>
処理法は実施例5と同様で、20重量%のエタノール水溶液を35部添加し実施したが、エタノール水添加時に大豆7Sたん白が塊状となり作業性が不良であった。また、分散性の評価として、100mlの水にこの大豆7Sたん白処理物を3g加えスプーンでゆっくりと60秒攪拌したところ、水なじみが悪く分散する性状のものにはならなかった。
<比較例4>
T−aをトレーに薄く広げ、ファン付きのインキュベーターにて60℃の条件下4時間放置した。放置後、100メッシュの篩に通した大豆7Sたん白処理物を得た。評価として、100mlの水にこの大豆7Sたん白を3g加えスプーンでゆっくりと60秒攪拌したところ、水なじみ悪くママコが多く生じ分散する性状のものにはならなかった。
以上、実施例1〜11及び比較例1〜4の配合と分散性の評価結果について、下記表2にまとめた。
Figure 2005055735

Claims (5)

  1. 大豆7Sたん白の粒子表面をエタノール水で処理することを特徴とする改良大豆7Sたん白の製造法。
  2. エタノール水のエタノール濃度が30重量%以上95重量%以下である請求項1記載の改良大豆7Sたん白の製造法。
  3. エタノール水が大豆7Sたん白100重量部に対し15重量部以上である請求項1記載の改良大豆7Sたん白の製造法。
  4. 改良大豆7Sたん白の5重量%の水分散液がpH6.8以下である請求項1記載の改良大豆7Sたん白の製造法。
  5. 請求項1記載の方法により製造された改良大豆7Sたん白。
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