JPWO2005055266A1 - 電子放出源の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
ところで、真空中に置かれた金属や半導体等に或る閾値以上の強さの電界を与えると、金属や半導体の表面近傍のエネルギー障壁を電子が量子トンネル効果によって通過し、常温でも真空中に電子が放出される様になる。かかる原理に基づく電子放出は、冷陰極電界電子放出、或いは単に電界放出(フィールド・エミッション)と呼ばれる。この原理を利用して放出された電子を蛍光体に衝突させて発光させるディスプレイがフィールド・エミッション・ディスプレイ(以下、FEDと称す)である。ナノ構造炭素材料は、電子放出特性、耐熱性、化学安定性等の性能において優れているため、近年は、上述の電界放出の原理を画像表示に応用した電子放出源等への採用が期待されている。また、半導体にも導体にもなり得る性質を有することから、電子・電気デバイスへの応用にも期待されている。
従来、ナノ構造炭素材料は、アーク放電法、熱CVD法、真空プラズマ法等により製造されており、例えば特許文献1には触媒金属薄膜を形成した基板を真空下で熱処理した後に熱CVD法によってグラファイトナノファイバー薄膜を基板上の所定の箇所に選択的に形成させることが、特許文献2には真空製膜室にプラズマを発生させるためのマイクロ波の出力を時間的に変調させて基板上にカーボンナノチューブを垂直方向に配向させて生成することが、それぞれ記載されている。また、ナノ構造炭素材料をFED等の電子ビーム装置の基板に用いるためにはナノ構造炭素材料で形成された層をパターニングする必要があり、特許文献3には上記のような製造方法により製造されたナノ構造炭素材料に対しフォトリソグラフィ技術を用いてパターニングを行うことが記載されている。
[特許文献1]特開2002−115071号公報
[特許文献2]特開2001−64775号公報
[特許文献3]特開2003−31116号公報
また、従来、ナノ構造炭素材料の製造に採用されているアーク放電法、真空プラズマ法においては、装置内を真空にする設備が必要となることから製造設備が複雑となり、設備費や製造コストが大きい。更にアーク放電法では、平面を有する基材上に直接ナノ構造炭素材料を生成成長させるのが困難で、できるとしても局部的な範囲に止まり、大面積基板上への直接均一に形成させることは不可能に近い。また、熱CVD法では、600℃以上という非常に高温状態で製造を行うことから、基板上に直接ナノ構造炭素材料を形成する様な場合には、基材が高温に耐えられるセラミックや石英ガラスの様な素材のものに限定されてしまい、基板材料として従来用いられている、例えば、ソーダガラス等の一般的なガラスやプラスチックといった500℃以下の温度でも変形してしまう材料を用いることは難しい。従ってFEDの電子放出源等の作成に有効な製造技術の開発が待たれている。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は様々な基材上にナノ構造炭素材料を容易に形成し、電子放出源を得る製造方法を提供することにある。
(構成1)電子放出源の製造方法であって、少なくとも基材上に導電層を形成する導電層形成工程、前記導電層上に絶縁層を形成する絶縁層形成工程、前記絶縁層上にゲート層を形成するゲート層形成工程、前記導電層上にナノ構造炭素材料層を形成するナノ構造炭素材料層形成工程を含み、前記導電層形成工程、前記ナノ構造炭素材料層形成工程、前記絶縁層形成工程および前記ゲート層形成工程のうち少なくとも一つの工程が、大気圧プラズマ法により行われることを特徴とする電子放出源の製造方法。
(構成2)前記ナノ構造炭素材料層形成工程が大気圧プラズマ法により行われることを特徴とする構成1に記載の電子放出源の製造方法。
(構成3)前記ナノ構造炭素材料層形成工程は、前記導電層上に金属微粒子を付着させる金属微粒子付着工程を含み、前記ナノ構造炭素材料層形成工程が、前記金属微粒子を付着させた前記導電層上にナノ構造炭素材料層を形成することを特徴とする構成2に記載の電子放出源の製造方法。
(構成4)前記導電層上に金属微粒子を付着させる金属微粒子付着工程が、大気圧プラズマ法により行われることを特徴とする構成3に記載の電子放出源の製造方法。
(構成5)前記導電層形成工程が大気圧プラズマ法で行われることを特徴とする構成1に記載の電子放出源の製造方法。
(構成6)前記絶縁層形成工程が大気圧プラズマ法により行われることを特徴とする構成1に記載の電子放出源の製造方法。
(構成7)前記ゲート層形成工程が大気圧プラズマ法により行われることを特徴とする構成1に記載の電子放出源の製造方法。
(構成8)更に洗浄工程を有し、前記洗浄工程が大気プラズマ法により行われることを特徴とする構成1に記載の電子放出源の製造方法。
(構成9)前記大気圧プラズマ法は、大気圧もしくは大気圧近傍の圧力下、対向する電極間に少なくとも放電ガスを含有するガスを導入し、前記電極間に高周波電圧を印加して前記放電ガスをプラズマ状態とし、前記高周波電圧の周波数が0.5kHzから100MHzの範囲であることを特徴とする構成1に記載の電子放出源の製造方法。
(構成10)前記電極間に導入するガスの50体積%以上がアルゴンガスまたは窒素ガスであることを特徴とする構成9に記載の電子放出源の製造方法。
(構成11)構成1〜10のいずれか1構成に記載の製造方法で製造された電子放出源。
(構成12)構成11に記載の電子放出源を電界放出型冷陰極として用いた平面画像装置。
第2(a)図〜第2(k)図は、本発明の実施の形態に係る基材上にリソグラフィによりナノ構造炭素材料をパターニングするパターニング工程について説明するための模式的断面図である。
第3図は、本発明に用いる大気圧プラズマ放電処理装置の内のプラズマジェット型の装置におけるガス導入部及び電極部の一例を示す断面図である。
第4図は、本発明に用いる大気圧プラズマ放電処理装置の内のダイレクト型の装置の例を示す断面図である。
第5図は、本発明に用いる大気圧プラズマ放電処理装置の内の金属微粒子を形成するための製造装置の模式的断面図である。
第6図は、本発明に用いる大気圧プラズマ放電処理装置の内のダイレクト型の装置の他の例を示す断面図である。
第7図は、本発明に用いる大気圧プラズマ放電処理装置の内のダイレクト型の装置にクリーニングフィルムを配設した装置の一例を示す断面図である。
本発明における、大気圧もしくはその近傍の圧力とは20kPa〜110kPa程度であり、93kPa〜104kPaが好ましい。また本発明における、高周波とは、少なくとも0.5kHzの周波数を有するものを言う。好ましくは5〜100MHz、更に好ましくは50kHz〜50MHzである。また、特開2003−96569に記載の如く、対向する電極のそれぞれに異なる周波数で印加してもよい。
本発明に係る大気圧プラズマ方法に用いる放電処理装置は、少なくとも一方に誘電体を被覆した一対以上の対向する電極間に高周波電圧を印加して、当該対向電極の間で放電させ、該対向電極間に導入した少なくとも放電ガスと所望の薄膜や構造体を形成するための原料ガスを活性化させた状態とし、該対向電極間に静置あるいは移送される基材を該活性化状態の原料ガスに晒すことによって、該基材の上に薄膜や構造体を形成させるものである(以下、この方式をダイレクト方式という)。また他の方式として、上記同様の対向電極間近傍に基材を置き、電極間で放電させ、該対向電極間に導入した放電ガスを励起または活性化させた状態とし、該対向電極外にジェット状に原料ガスを吹き出し基材近傍で合流混合させ、該対向電極近傍にある基材(静置していても移送されていてもよい)上に晒すことによって、基材の上にナノ構造炭素材料を形成させるジェット方式の装置がある(以下、この方式をプラズマジェット方式という)。上記の大気圧プラズマ放電処理装置は、前記対向電極間に、放電ガスと原料ガスとを供給するガス供給手段を備えるが、更に、電極の温度を制御する電極温度制御手段を有することが好ましい。
本発明において、対向電極間(放電空間)に供給するガスは、少なくとも、電界により励起する放電ガスと、そのエネルギーを受け取ってプラズマ状態あるいは励起状態になりナノ構造炭素材料を形成するガスとを含んでいる。即ち、ナノ構造炭素材料を形成するガスとは、放電ガスからのエネルギーを受け取って、それ自身は励起して活性となり、基材上に化学的に堆積してナノ構造炭素材料を形成する原料ガスのことである。この様にナノ構造炭素材料を形成する物質自体が活性となるため、基材を高温に加熱しなくても基材上に純度の高い構造的なナノ構造炭素材料が堆積していく。なお、更に反応促進のための添加ガスを加えることもある。原料ガスとしては、メタン等の炭化水素系ガスをはじめとして、フッ素系の炭化化合物、CO2やCOといった酸化炭素類、アルコール類、ケトン類、アミド類、スルホキシド類、エーテル類、エステル類などが挙げられ、好ましくは炭化水素系ガス、フッ素系の炭化化合物である。原料ガスの種類に応じて添加ガスを含有してもよい。当該添加ガスとしては水素ガス、水蒸気、過酸化水素ガス、一酸化炭素ガスフッ化炭素やフッ化炭化水素等のガス等が挙げられるが、その中では、水素ガス、フッ化炭素やフッ化炭化水素、水蒸気が好ましい。
放電ガスとは、前記材料形成ガスが基材上に堆積可能な、放電面内で均一な放電を起こすことの出来るガスであり、それ自身がエネルギーを授受する媒体として働く。放電ガスとしては、窒素ガス、希ガス、水素ガスなどがあり、これらを単独で放電ガスとして用いても、混合して用いてもかまわない。希ガスとしては、周期表の第18属元素であるヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドン等が挙げられる。本発明において、量産コスト上の観点より放電ガスとして好ましいのはアルゴンと窒素であり、放電空間に導入するガスの50体積%以上がアルゴンガス及び/または窒素ガスであることが好ましい。放電ガスの量は、放電空間に供給する全ガス量に対し、90〜99.9体積%含有されることが好ましい。
原料ガスについて、放電プラズマ処理により基材上に均一に堆積させる観点から、混合ガス中の含有率は、0.01〜10体積%で有することが好ましいが、更に好ましくは、0.01〜1体積%である。また放電ガスに対しては、0.01〜50体積%で放電空間に供給することが好ましい。
大気圧プラズマ方法を用いて基材上にナノ構造炭素材料を形成する際の温度は、400℃以下であることが好ましく、より好ましくは300℃以下である。この様に基材上にナノ構造炭素材料を形成する際の温度の上昇を抑えることで、例えば、ガラスやプラスチックの様な耐熱性の小さい素材であっても基材として用いることができる様になる。
以下、実施の形態により本発明を詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、また、以下の説明には用語等に対する断定的な表現が含まれている場合があるが、本発明における好ましい例を示すものであって、本発明の用語の意義や技術的な範囲を限定するものではない。
第1図は、本発明の実施の形態に係る電子放出源を電界放出型冷陰極として用いる平面画像装置の一例であるFEDの構成を説明するための模式的断面図である。同図に示す平面画像装置は電子放出源1及び蛍光体42を備えたアノード基板41を備え、電子放出源1は、基材2上に形成された導電層3及び絶縁層4、絶縁層4上に形成されたゲート層5、及び導電層3上に形成されたナノ構造炭素材料層8、等により構成される。電子放出源1に対向して蛍光体42を備えたアノード基板41が配設されており、基材2上面とアノード基板41下面との距離Daは、Da=200μm〜数mmが望ましい。なお、ゲート層5には数多くの穴(直径:d=10〜20μm)が形成されており、導電層3に形成された回路を介してナノ構造炭素材料層8に数V〜数十Vの負電位が印加(アノード基板41側には数V〜数十Vの正電位が印加、ゲート層5には正電位が印加)されるが、ナノ構造炭素材料層8の先端半径は5nm以下と小さいため、先端部分に強い電界集中が起こり、ナノ構造炭素材料層8内の電子がアノード基板41に向けて放出される。放出された電子はアノード基板41側に備えられた蛍光体42に衝突して蛍光体42を発光させる。基材2は、絶縁性、導電性、半導体性のいずれでもよく、例えば石英ガラス、サファイア、結晶化透明ガラス、パイレックス(R)ガラス、ソーダライムガラス、低ソーダガラス、鉛アルカリケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス等のガラス材や、アルミナ、ジルコニア、チタニア、窒化珪素、炭化珪素、ガドリニウム、ガリウム、ガーネット等のセラミック材等の無機材料でもよく、下記に記載する樹脂材料(有機材料)でもよい。樹脂材料としては耐熱性をみたすものであれば種々の材料を用いることができるが、例えば耐熱温度250℃以下の材料としては、ポリイミド、フッ素樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルサルフォン(PES)やポリパラバン酸樹脂、ポリフェニレンオキサイド、ポリアリレート樹脂、更にはエポキシ樹脂を用いることができる。中でもポリイミドは、好適に用いることができる。
また、ABS樹脂、ポリカーボネート、ポリプロピレン、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、エポキシ樹脂、ポリ−4−メチルペンテン−1、フッ素化ポリイミド、フェノキシ樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ナイロン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、四弗化エチレン樹脂(PTFE)、四弗化エチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合体(PFA)、四弗化エチレン−六弗化プロピレン共重合体(FEP)、高温ナイロン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、三弗化塩化エチレン樹脂(CTFP)、変性フェノール樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等の樹脂にガラス繊維、ガラスビーズ、グラファイト、カーボン繊維、フッ素樹脂、二硫化モリブデン、酸化チタン等の充填材を加え、耐熱性と共に摺動性、耐摩耗性を確保した耐熱摺動樹脂が用いられる。例えば、グラファイト入りポリイミド樹脂、グラファイト入りナイロン樹脂、PTFE入りアセタール樹脂、PTFE入りフェノール樹脂等である。また、耐熱温度250℃以上の材料としては、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂等のベース樹脂にガラス繊維、ガラスビーズ、グラファイト、カーボン繊維、フッ素樹脂、二硫化モリブデン、酸化チタン等の充填材を加えた耐熱樹脂が適しており、また、フッ素系樹脂に上記の充填材を加えた耐熱樹脂も連続使用温度250℃以上の材料として適している。これらの樹脂基材、複合基材は板型、もしくはフィルム状基材として用いられる。
第2(a)図〜第2(k)図は、本発明の実施の形態に係るにリソグラフィによりナノ構造炭素材料をパターニングするパターニング工程について説明するための模式的断面図である。第2(a)図〜第2(k)図は、それぞれ順に、基材洗浄工程、導電層製膜工程、絶縁層製膜工程、ゲート層製膜工程、開口部形成工程、犠牲層塗布工程、露光工程、現像工程、金属微粒子付着工程、ナノ構造炭素材料付与工程、犠牲層除去工程を表す。
第3図は、本発明に用いる大気圧プラズマ放電処理装置の内のプラズマジェット型の装置におけるガス導入部及び電極部の一例を示す断面図である。第3図に示す処理装置を用いて処理可能な工程は、第2(a)図〜第2(k)図に示す基材洗浄工程及び絶縁層製膜工程である。第3図において、第1電源11に接続した1対の電極21a、21bが2対、平行に併設されている。電極は各々、少なくとも一方が誘電体22で被覆されており、その電極間に形成された空間23に第1電源11により高周波電圧が印加される。なお、電極21a、21bは内部に中空構造24を有し、放電中は水、オイルなどによって放電により発生する熱の廃熱を行い、かつ安定な温度に保つための熱交換ができるようになっている。上述の各電極において、金属母材としては、例えば、銀、白金、ステンレス、アルミニウム、鉄等の金属等が挙げられるが、加工の観点からステンレスやチタンであることが好ましい。誘電体は、比誘電率が6〜45の無機化合物であることが好ましく、また、このような誘電体としては、アルミナ、窒化珪素等のセラミックス、あるいは、ケイ酸塩系ガラス、ホウ酸塩系ガラス等のガラスライニング材等がある。この中では、アルミナを溶射して設けた誘電体が好ましい。また必要に応じて封孔処理を行うことが好ましい。対向する電極間の距離(電極間隙)は、導電性の金属質母材に設けた誘電体の厚さ、基材の厚み、印加電圧の大きさ、プラズマを利用する目的等を考慮して決定されるが、電極の一方に誘電体を設けた場合の誘電体表面と導電性の金属質母材表面の最短距離、上記電極の双方に誘電体を設けた場合の誘電体表面同士の距離としては、いずれの場合も均一な放電を行う観点から0.1〜20mmが好ましく、特に好ましくは0.5〜2mmである。ここでは、図示しないガス供給手段により、放電ガスを含むガス31が流路34を通って空間23に供給され、該空間23に高周波が印加されると放電が行われてガス31はプラズマ化される。プラズマ化されたガス31は、原料ガスとの混合空間25に噴出される。
一方、図示しないガス供給手段により供給される、原料ガスを含む混合ガス32は流路35を通り、同じく混合空間25へ運ばれ、前記プラズマ化された放電ガスと合流し混合され、基材2上へ吹き付けられる。プラズマ化された混合ガスに接触した原料ガスはプラズマのエネルギーにより活性化され化学的な反応を起こし、基材2上で所望の薄膜や構造体が形成される。この例の装置においては、原料ガスを含む混合ガス32が活性化された放電ガスに挟まれる、もしくは囲まれる様な構造を有する。
移動ステージ27は往復走査、もしくは連続走査が可能な構造を有しており、必要に応じて、基材の温度が保てる様に前記電極と同じような熱交換ができる構造になっている。また、基材上に吹き付けられたガスを排気する機構70を必要に応じて設けることもできる。これにより空間中に生成される不要な複生成物を速やかに放電空間及び基材上から除去できる。用いる基材も板型の平面基材に限らず、立体物、フィルム状の基材も移動ステージの構造を変えることで採用可能となる。
第4図は本発明に用いる大気圧プラズマ放電処理装置の内のダイレクト型の装置の例を示す断面図である。第4図に示す処理装置を用いて処理可能な工程は、第2(a)図〜第2(k)図に示す導電層製膜工程、ゲート層製膜工程、及びナノ構造炭素材料付与工程である。この例では移動ステージ27が対向する一方の電極を構成し、電源11に接続した2本の電極21a、21bが移動ステージ27に各々平行になるように併設されている。電極21a、21b、及び移動ステージ27は各々または少なくとも一方を誘電体22で被覆されており、その電極21a、27間及び電極21b、27間で形成された空間23に電極11により高周波電圧が印加される様になっている。なお、電極21a、21b及び27の内部は中空構造24を有し、放電中は水、オイルなどによって放電により発生する熱の廃熱を行い、かつ安定な温度に保つための熱交換ができるようになっている。ここでは図示されないガス供給手段により、放電ガスを含むガス31が流路34を経て、また原料ガスを含む混合ガス32が流路35を経て、混合空間25に合流混合される。混合されたガスは、電極21a、21b間を通り電極21a、27間及び電極21b、27間の空間23に供給され、空間23に高周波が印加されると放電が発生することにより放電ガスはプラズマ化される。プラズマ化された放電ガスのエネルギーにより、原料ガスは活性化され化学的な反応を起こし、基材2上に所望の薄膜や構造体が形成される。
第5図は本発明に用いる大気圧プラズマ放電処理装置の内の金属微粒子を形成するための製造装置の模式的断面図である。第4図の電極21a、21bを鉄、クロム、ニッケルなどのスパッタターゲットに変更することで第5図に示す製造装置となる。その他の構成は第4図の製造装置と同一であり説明は省略する。第5図に示す製造装置では、電極27には誘電体22が必要であり、電極21a、21bと基材2の間隙D1を5mm以下にすることが好ましい。尚、前記製造装置により作製された金属微粒子の粒径は10〜100nmである。また、この金属微粒子付着工程により得られた金属微粒子層の膜厚は10nmから1μmのものを使用することが好ましい。
第6図は本発明に用いる大気圧プラズマ放電処理装置の内のダイレクト型の装置の他の例を示す図である。放電ガスにアルゴンガスや窒素ガスの様に安価なガスを採用すると、ナノ構造炭素材料形成のコストを低下できて好ましく、この様なガスで高エネルギーのプラズマを生成させる一つの方法として、第6図の大気圧プラズマ放電装置の如く、対向する電極にそれぞれ異なる周波数を印加する方法がある。
また、第1電源11の周波数としては、200kHz以下が好ましく、下限は1kHz程度が望ましい。一方、第2電源12の周波数としては、800kHz以上が好ましく用いられる。この第2電源12の周波数が高い程、プラズマ密度が高くなる。上限は200MHz程度が望ましい。またこれらの電界波形としては、サイン波でもパルス波でもよいが好ましくはサイン波である。電極間(放電空間)に導入する電圧の放電出力は、1W/cm2以上であることが好ましく、より好ましくは1〜50W/cm2である。第6図に示す装置においては、白矢印で示す原料ガスを含む混合ガス32と、黒矢印で示す放電ガスを含むガス31が混合されて基材2上に流入される。基材2に衝突した混合ガスは基材2表面に沿って放電空間25内を移動し、その後、外側に排出される。
電極21a、21bと第1電源11との間には、第1電源11からの電流が電極21a、21bに向かって流れるように第1フィルター18aが設置され、第1電源11からの電流を通過しにくくし、第2電源12からの電流が通過し易くするように設計されている。また、移動ステージ電極27と第2電源12との間には、第2電源12からの電流が移動ステージ電極27に向かって流れるように第2フィルター18bが設置され、第2電源12からの電流を通過しにくくし、第1電源11からの電流を通過し易くするように設計されている。第1フィルター18aとしては、第2電源の周波数に応じて数10〜数万pFのコンデンサーもしくは数μH程度のコイルを用いることができる。第2フィルター18bとしては、第1電源の周波数に応じて10μH以上のコイルを用い、これらのコイルまたはコンデンサーを介してアース接地することでフィルターとして使用できる。
第7図は本発明に用いる大気圧プラズマ放電処理装置の内のダイレクト型の装置にクリーニングフィルムを配設した装置の一例を示す断面図である。第7図に示す処理装置を用いて処理可能な工程は、第2(a)図〜第2(k)図に示すゲート層と絶縁層のエッチング工程及び金属微粒子付着工程である。移動ステージ27の上面に対向し、一対の電極21a、21bが、間隔D2を空けて配置されている。また、一対の電極21a、21bの隙間に向けてガスを噴出するガス供給部60が、前記隙間に対向する位置に配置されている。これにより前記隙間は、放電空間にガスを供給する流路29となる。ガス供給部60には、内部にガス流路が形成されたノズル本体部61と、ノズル本体部61から流路29に向けて突出し、ガス流路に連通してガスを噴出するガス噴出部62とが設けられている。
また、一対の電極21a、21bの汚れを防止するクリーニングフィルム53が、電極21a、21bに密着しながら、フィルム用搬送機構50により連続的若しくは間欠的に搬送されるように設けられている。このフィルム用搬送機構50には、ガス供給部60の近傍で、クリーニングフィルム53を案内するフィルム用ガイドローラ51が設けられている。このフィルム用ガイドローラ51の上流側には、クリーニングフィルム53の図示しない巻き出しローラ若しくは元巻が設けられている。また、ガス供給部60に対して、フィルム用ガイドローラ51よりも遠方には、もう一方のフィルム用ガイドローラ32を介してクリーニングフィルム53を巻き取る巻取部(図示省略)が設けられている。クリーニングフィルム53の幅寸法は、両端が電極21a、21bの両端から1〜100mmはみ出すように設定されていることが好ましい。これにより、クリーニングフィルム53が放電空間より大きくなり、放電プラズマに晒されることなく電極21a、21bに対する汚れを防止できる。そして、上記のように、クリーニングフィルム53とノズル本体部61とが接触しているので、ガス供給部60から流路29までの空間は、クリーニングフィルム53によって仕切られることになって、ガスが流路29外に流れることを防止できる。
次に、第2(a)図〜第2(k)図に戻りリソグラフィによるパターニングの各工程を実施例に基づき詳細に説明する。
第2(b)図に示す導電層製膜工程では、第4図に示す装置を用いて、基材2の表面に0.1体積%のアルミニウムアセチルアセトナートガス及び4体積%の水素ガスを混合させたアルゴンガスを吹きつけ、13.56MHz、10W/cm2の高周波を300秒間印加し、導電層3である厚さ300nmのアルミニウム膜を形成した。アルゴンガスの代わりにヘリウム、窒素ガス等の不活性ガスでもよく、高周波の周波数は1kHz〜100MHzでもよい。導電層3は導電性を有する材料ならばよく、アルミニウムの他、モリブデン、タンタル、タングステン、クロム、ニッケル、銅等が使用できる。また、ナノ構造炭素材料の触媒材料として用いられる鉄、コバルト、ロジウム、パラジウム、白金、ランタン、セリウム等も使用可能である。
第2(c)図に示す絶縁層製膜工程では、第3図に示す装置を用いて、基材2の表面に0.2体積%のテトラエトキシシランガス及び10体積%の酸素ガスを混合させた窒素ガスを吹きつけ、80kHz、7kVの高周波を150秒間印加し、絶縁層4である厚さ3μmのSiO2膜を形成した。窒素ガスの代わりにヘリウム、アルゴンガス等の不活性ガスでもよく、高周波の周波数は1kHz〜100MHzでもよい。この絶縁層4に用いられる材料は熱的に安定な物質が適し、例えば金属や半金属の酸化物や窒化物、カルコゲン化物、フッ化物、炭化物及びこれらの混合物からなる。具体的にはSiO2、SiO、Al2O3、GeO2、In2O3、Ta2O5、TeO2、TiO2、MoO3、WO3、ZrO2、Si3N4、AlN、BN、TiN、ZnS、CdS、CdSe、ZnSe、ZnTe、AgF、PbF2、MnF2、NiF2、SiCなどの単体あるいはこれらの混合物を使用する。この絶縁層4の厚さは0.2〜10μm、好ましくは1〜2μmの範囲にするとよい。
第2(d)図に示すゲート層製膜工程では、第4図に示す装置を用いて、基材2の表面アルコキシドに0.1体積%のアルミニウムアセチルアセトナートガス及び4体積%の水素ガスを混合させたアルゴンガスを吹きつけ、13.56MHz、10W/cm2の高周波を120秒間印加し、導電層3である厚さ300nmのアルミニウム膜を形成した。アルゴンガスの代わりにヘリウム、窒素ガス等の不活性ガスでもよく、高周波の周波数は1kHz〜100MHzでもよい。CVD材料は他の導電性金属元素をもつ有機金属化合物、塩化物等でもよい。ゲート層5の材料としては、前記導電層3と同一の材料が使用できる。
第2(e)図に示すゲート層及び絶縁層のエッチング工程では、最初にゲート層をエッチングするため、リソグラフィ技術でゲート層をパターニングし、次いで第7図に示す装置を用いて、窒素ガスに塩素ガス0.1体積%含有した混合ガスを導入し80kH、7kVで印加し、150秒エッチングしたあと、残存塩素除去のため基材を純水水洗した。続いて、絶縁層をエッチングするため、リソグラフィ技術で絶縁層をパターニングし、第7図に示す装置を用いて、アルゴンガスにフッ化炭素ガス41体積%を含有させた混合ガスを導入し80kHで印加し、150秒エッチングさせた。その結果、絶縁層4及びゲート層5に開口部81を形成して導電層3を露出させることができた。窒素ガスの代わりにヘリウム、アルゴンガス等の不活性ガスでもよく、高周波の周波数は1kHz〜100MHzでもよい。エッチング材料としては、他の材料、例えばアルミニウムの場合は塩素系化合物でもよいし、臭素ガス、臭素系化合物等でもよい。また、絶縁膜も必要に応じてフッ素系ガス、酸素ガス、或いは水素ガス等を使用すればよい。また、エッチング工程に関しては湿式のエッチング方式を用いることもできる。
第2(f)図に示す犠牲層(マスク層)製膜工程では、形成された開口部81の底面に露出した導電層3の上にフォトリソグラフィ技術によりマスク層6を形成する。従ってマスク層6はゲート層5表面と、ゲート層5及び絶縁層4の断面(開口部側面)と、露出した導電層3表面(開口部底面)とを被覆することになる。マスク層6としては市販のレジストやポリイミド等をゲート層5表面及び断面、絶縁層4の断面、及び導電層3表面に塗布すればよく、スピンコーティング、ディップ、押し出しコーティング等により堆積させることができる。開口部沿面におけるマスク材6の膜厚は、0.1μm以上でかつ5μm以下に設定する。マスク材の膜厚が0.1μm以下の場合には、マスク材が薄すぎるため、エッチング溶液が基板全体に浸透しづらく、その上層に堆積されるエミッタ材料を後述するリフトオフにて除去することが困難となる。また、マスク材の膜厚が5μm以上の場合には、後述するように電子放出特性が著しく劣化してしまう。これらの理由から、ここでは開口部沿面に堆積するマスク材6の膜厚を1μmとした。
第2(g)図に示す露光工程では、フォトリソグラフィ技術によりマスク層6を露光する。また、マスク材を硬化させるために適宜ベーキング工程を設けてもよい。
第2(h)図に示す現像工程では、フォトリソグラフィ技術によりマスク層6の露光された部分を溶解し開口部91を形成し導電層3を露出させる。
第2(i)図に示す金属微粒子付着工程では、第5図に示す装置を用いて、基材2に対向する電極(後述)を鉄製電極(不図示)に交換し、基材2との間隙を1mmに設定してアルゴンガスを電極と基材2との間に導入し、高周波13.56MHz、4W/cm2印加で60秒製膜した。その結果、露出した導電層3のアルミニウム膜上及びマスク層6上に〜50nmの粒径をもつ鉄の微粒子が堆積し、〜0.1μm厚の金属微粒子層(鉄微粒子層)7が形成された。
第2(j)図に示すナノ構造炭素材料付与工程では、第4図に示す装置を用いて、基材2に対向する電極をアルミナ誘電体を用いた電極(不図示)に交換し、基材2との間隙を1mmに設定してメタンガス0.1体積%と水素ガス3体積%とを混合させたアルゴンガスを電極と基材2との間に導入し、高周波13.56MHz印加で600秒製膜した。その結果、鉄微粒子層7上にナノファイバ状のナノ構造炭素材料が触媒の微粒子状に成長し、ナノ構造炭素材料層8が形成された。なお、ナノ構造炭素材料はナノファイバだけでなく、プラズマの印加条件、ガス条件、チャンバー内の圧力条件を変えることにより、グラファイト状の構造体に制御成長させることができる。
第2(k)図に示す犠牲層除去工程では、マスク層6を鉄微粒子層7及びナノ構造炭素材料層8の不要な部分と共にリフトオフにより除去して電界放出型電子放出源であるナノ構造炭素材料層8を形成することができた。
作製した電界放出型電子放出源を、RGB3色の蛍光体層をガラス支持体上に設け、ITO層上に塗布したタイプのアノード電極を厚さ500μmのスペーサを挟んで接着した。その後、あらかじめ設けてあった真空引用穴から、約10Pa〜6Paになるまで真空引きをして閉口させた。以上のようにして作製した電界放出型電子放出素子を単純マトリックス法で駆動した結果、いずれも高精細な画像を得ることができた。また、耐久性も1000時間以上使用でき問題なかった。
本発明においては、上述のように、ナノ構造炭素材料の形成を容易にするために、予め基材上に金属微粒子を付着させる金属微粒子付着工程を経て、該金属微粒子が付着した基材上にナノ構造炭素材料を形成することが好ましい。金属微粒子付着工程に用いる金属としては、グラファイトの生成、カーボンナノチューブの気相分解成長において触媒作用を示す各種の金属を用いることができる。具体的には、たとえば、Ni、Fe、Coなどの鉄族、Pd、Pt、Rhなどの白金族、La、Yなどの希土類金属、あるはMo、Mnなどの遷移金属や、これらの金属化合物のいずれか1種、もしくはこれらの2種以上の混合物等を用いることができる。金属微粒子付着工程では、基材上に金属微粒子を付着させることができれば、どの様な方法を用いてもよいが、大気圧プラズマ方法で行うことが好ましく、この場合簡単な装置構成で基材に金属微粒子を付着させることができる。なお、金属微粒子を大気圧プラズマ方法を利用して基材上に付着する方法は、CVD法と、スパッタ法に大別される。スパッタ法は前述の如く各金属のターゲットを使用すればよい。CVD法の場合は、原料として、アルコキシドやベータジケトン系などの金属錯体など揮発性の有機金属化合物が使用できる。これら材料を市販の気化器、蒸発器などを用いてガス化させ、放電ガス、添加ガスなどに希釈させプラズマ空間に導入する。
本発明の方法においては、ナノ構造炭素材料の形成の際高温にする必要が無いことから、例えば一般的なソーダガラスやプラスチックといった素材の基材も用いることが可能となる。従って、例えば、今後量産の要請があるフィールドエミッションディスプレイ(FED)用の電子放出源を製造する様な場合、ガラス基材、プラスチック基材にナノ構造炭素材料を形成し得る好適な方法となる。なおフィールドエミッションはディスプレイのほかにも電子線源や微小真空管などのさまざまな応用が期待されている。
Claims (12)
- 電子放出源の製造方法であって、少なくとも基材上に導電層を形成する導電層形成工程、前記導電層上に絶縁層を形成する絶縁層形成工程、前記絶縁層上にゲート層を形成するゲート層形成工程、前記導電層上にナノ構造炭素材料層を形成するナノ構造炭素材料層形成工程を含み、前記導電層形成工程、前記ナノ構造炭素材料層形成工程、前記絶縁層形成工程および前記ゲート層形成工程のうち少なくとも一つの工程が、大気圧プラズマ法により行われることを特徴とする電子放出源の製造方法。
- 前記ナノ構造炭素材料層形成工程が大気圧プラズマ法により行われることを特徴とする請求の範囲第1項記載の電子放出源の製造方法。
- 前記ナノ構造炭素材料層形成工程は、前記導電層上に金属微粒子を付着させる金属微粒子付着工程を含み、前記ナノ構造炭素材料層形成工程が、前記金属微粒子を付着させた前記導電層上にナノ構造炭素材料層を形成することを特徴とする請求の範囲第2項記載の電子放出源の製造方法。
- 前記導電層上に金属微粒子を付着させる金属微粒子付着工程が、大気圧プラズマ法により行われることを特徴とする請求の範囲第3項記載の電子放出源の製造方法。
- 前記導電層形成工程が大気圧プラズマ法で行われることを特徴とする請求の範囲第1項記載の電子放出源の製造方法。
- 前記絶縁層形成工程が大気圧プラズマ法により行われることを特徴とする請求の範囲第1項記載の電子放出源の製造方法。
- 前記ゲート層形成工程が大気圧プラズマ法により行われることを特徴とする請求の範囲第1項記載の電子放出源の製造方法。
- 更に洗浄工程を有し、前記洗浄工程が大気プラズマ法により行われることを特徴とする請求の範囲第1項記載の電子放出源の製造方法。
- 前記大気圧プラズマ法は、大気圧もしくは大気圧近傍の圧力下、対向する電極間に少なくとも放電ガスを含有するガスを導入し、前記電極間に高周波電圧を印加して前記放電ガスをプラズマ状態とし、前記高周波電圧の周波数が0.5kHzから100MHzの範囲であることを特徴とする請求の範囲第1項記載の電子放出源の製造方法。
- 前記電極間に導入するガスの50体積%以上がアルゴンガスまたは窒素ガスであることを特徴とする請求の範囲第9項記載の電子放出源の製造方法。
- 請求の範囲第1項〜第10項のいずれか1項記載の製造方法で製造された電子放出源。
- 請求の範囲第11項記載の電子放出源を電界放出型冷陰極として用いた平面画像装置。
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