JPWO2004114522A1 - 信号伝送システムにおいて出力インピーダンスを整合させる装置および方法 - Google Patents

信号伝送システムにおいて出力インピーダンスを整合させる装置および方法 Download PDF

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Abstract

信号伝送システムは、伝送線路を介して接続された送信装置および受信装置を含む。送信装置200の制御回路103が伝送線路123にテスト信号を出力すると、受信装置210の電圧検出部112は、端子115の電圧値が所定の範囲に入っているか否かを判定する。制御信号生成部113は判定結果に基づいて駆動電流の電流量を変化させるか否かの指示を生成する。送信装置100の制御回路103は、指示に基づいて駆動電流を増減して伝送線路123を駆動し再びテスト信号を出力する。この処理は、受信装置210の端子115の電圧が所定の範囲に入るまで繰り返される。これにより送信装置200の制御回路103に関する最適な出力インピーダンスが得られる。伝送線路を介して信号を伝送する際に、駆動回路の出力インピーダンスと伝送線路のインピーダンスとを動的に整合させることにより高速な信号伝送を実現することができる。

Description

本発明は、伝送線路で接続された機器間で信号を伝送する際に、伝送線路を駆動する駆動回路の出力インピーダンスと伝送線路のインピーダンスとの整合を取るための技術に関し、特に信号伝送時の反射による波形歪みを低減するための出力インピーダンスの調整および波形歪み検出信号の伝送技術に関する。
ケーブルで接続された家電機器間、または、プリント配線で接続された基板上の半導体集積回路間で信号を伝送する場合には、駆動回路の出力インピーダンスと伝送線路のインピーダンスとを整合させる必要がある。整合していない場合には、伝送する信号の反射によって波形歪みが発生して信号を正しく伝送できないからである。さらに、信号の反射が収まるまで必要以上に時間を要するため、高速な信号伝送も困難である。
従来から、信号送信側の駆動回路の出力インピーダンスと伝送線路のインピーダンスとを整合させる種々の方法が知られている。日本国特開2003−8419号公報、特開平10−261948号公報および特開平11−17518号公報には、半導体集積回路間で信号を伝送する際にインピーダンスを整合させる技術が記載されている。例として日本国特開2003−8419号公報の内容を説明すると、実際に信号の伝送に用いる伝送線路とは別にそれと特性が同等であるリファレンス用伝送線路をループ状に配置し、信号を出力する半導体集積回路で終端させる。リファレンス用伝送線路を用いて駆動回路の出力インピーダンスと伝送線路のインピーダンスとを整合させることにより、実際の伝送線路に関してもインピーダンスが整合すると考えられる。
しかし、これまでのインピーダンス整合技術には、種々の問題点がある。
第1の問題点は、実際の信号の伝送に使用する伝送線路の特性とリファレンス用伝送線路の特性とに誤差が存在することである。伝送線路がプリント配線板である場合、当然ながら、実際の信号の伝送に使用する伝送線路とリファレンス用伝送線路とはプリント配線板上の異なる位置に配置される。同一のプリント配線板上であっても、位置によってはインピーダンスを決定する特性(誘電率等)にばらつきがあるため、リファレンス用伝送線路を用いてインピーダンスを整合させても実際の伝送線路のインピーダンスとも最適に整合するといえない。すなわち、リファレンス用伝送線路を用いたとしても実際の伝送線路の最適なインピーダンスを決定することは困難である。
第2の問題点は、リファレンス用伝送線路を実際の信号の伝送に使用する伝送線路とは別に配置しなければならないため、面積や体積が増大することである。特に信号の伝送線路が複数あり、しかも精度良くインピーダンスを整合させることを想定した場合、複数の伝送線路に対して同数あるいはそれに近い数のリファレンス用配線パターンを配置することになり、配線面積の増大が著しい。これでは近年の小チップ化の傾向に反することとなって実用的でない。
第3の問題点は、上述のインピーダンス整合技術は、取り外し可能なケーブルで接続された家電機器間のインピーダンス整合に適用できないことである。例えばパーソナルコンピュータ(PC)とUSB機器とをUSBケーブルを介して接続する場合、リファレンス用伝送線路を設けることは実際上不可能であり非実用的である。また接続の対象となる家電機器は多岐に亘り、予めインピーダンスを整合させることはできないため、接続される度に動的にインピーダンスを整合させる必要がある。特に家電機器間で高速に信号を伝送する際、駆動回路のインピーダンスとケーブルのインピーダンスとを整合させることができなければ、使用するケーブルによっては高速伝送できない場合も生じ、信頼性を欠く。
本発明の目的は、伝送線路を介して信号を伝送する際に、駆動回路の出力インピーダンスと伝送線路のインピーダンスとを動的に整合させて高速な信号伝送を実現し、伝送効率を向上することである。また本発明の別の目的は、信号伝送時に消費される消費電力を伝送線路に適合させて必要最低限に抑えることである。
本発明の送信装置は、伝送線路を介して受信装置と接続され、前記受信装置とともに信号伝送システムを構成する。送信装置は、前記伝送線路の第1端部と接続される通信部と、所定量の駆動電流によって前記伝送線路を駆動する駆動電流制御部であって、制御信号に基づいて前記駆動電流の電流量を変化させる駆動電流制御部とを備えている。前記通信部は、前記伝送線路の第2端部に接続された前記受信装置から、前記駆動電流の電流量を変化させるか否かを指示する指示信号であって前記伝送線路の第2端部側において検出された信号値が所定の範囲に入っているか否かに基づいて生成された指示信号を前記制御信号として受信する。これにより上記目的が達成される。
前記信号値が前記所定の範囲に入っている場合、前記通信部は前記駆動電流の電流量の変化停止を指示する指示信号を前記制御信号として受け取り、前記駆動電流制御部は前記制御信号に基づいて前記駆動電流の現在の電流量の設定値を保持してもよい。
前記信号値が前記所定の範囲の下限値よりも小さい場合、前記通信部は前記駆動電流の増加を指示する指示信号を前記制御信号として受け取り、前記駆動電流制御部は前記制御信号に基づいて前記駆動電流を増加させてもよい。
前記信号値が前記所定の範囲の上限値よりも大きい場合、前記通信部は前記駆動電流の減少を指示する指示信号を前記制御信号として受け取り、前記駆動電流制御部は前記制御信号に基づいて前記駆動電流を減少させてもよい。
前記通信部は、前記伝送線路の第1端部と接続される第1端子と、前記伝送線路とは異なる制御信号線と接続されて前記指示信号を受け取る第2端子とを備えていてもよい。
前記駆動電流制御部は、前記伝送線路を駆動して信号を送信することが可能であり、前記駆動電流制御部からの信号の送信と、前記制御信号の受信とを時分割で行ってもよい。
前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動する際の出力インピーダンス値は、前記指示信号を出力する前記受信装置の出力インピーダンス値より小さくてもよい。
前記駆動電流制御部は、前記伝送線路を駆動して信号を送信することが可能であり、前記駆動電流制御部が信号を伝送する速度は、前記受信装置が前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度より速くてもよい。
前記伝送線路は前記通信部から取り外し可能であってもよい。
本発明の受信装置は、伝送線路を介して送信装置と接続され、前記送信装置とともに信号伝送システムを構成する。前記送信装置は前記伝送線路の第1端部と接続されている。受信装置は、前記伝送線路の第2端部と接続される通信部であって、所定の駆動電流によって駆動された前記伝送線路から信号を受け取る通信部と、前記信号に基づいて前記伝送線路の前記第2端部側の信号値を検出し、前記信号値が所定の範囲に入っているか否かを示す検出信号を生成する検出部と、前記検出信号に基づいて、前記駆動電流の電流量を変化させるか否かを指示する指示信号を生成する信号生成部とを備えている。前記通信部は前記送信装置に対して前記指示信号を出力する。これにより上記目的が達成される。
前記検出部によって前記信号値が前記所定の範囲に入っていることを示す検出信号が生成されると、前記信号生成部は、前記駆動電流の電流量の変化停止を指示する指示信号を生成してもよい。
前記検出部によって前記信号値が前記所定の範囲の下限値よりも小さいことを示す検出信号が生成されると、前記信号生成部は、前記駆動電流の増加を指示する指示信号を生成してもよい。
前記検出部によって前記信号値が前記所定の範囲の上限値よりも大きいことを示す検出信号が生成されると、前記信号生成部は、前記駆動電流の減少を指示する指示信号を生成してもよい。
前記通信部は、前記伝送線路の第2端部と接続される第1端子と、前記伝送線路と異なる制御信号線と接続されて前記指示信号を出力する第2端子とを備えていてもよい。
前記送信装置は、前記伝送線路を前記所定の駆動電流によって駆動して信号を送信することが可能であり、前記伝送線路からの信号の受信と、前記指示信号の送信とを時分割で行ってもよい。
前記所定の駆動電流によって前記伝送線路を駆動する前記送信装置の出力インピーダンス値は、前記端子部から前記信号生成部までの出力インピーダンス値より小さくてもよい。
前記受信装置が前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度は、前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動して信号を伝送する速度より遅くてもよい。
前記伝送線路は前記通信部から取り外し可能であってもよい。
本発明の送信側インターフェースは、伝送線路を介して受信装置の受信側インターフェースと接続され、前記受信装置とともに信号伝送システムを構成する送信装置において利用される。送信側インターフェースは、前記伝送線路の第1端部と接続される通信部と、所定の駆動電流によって前記伝送線路を駆動する駆動電流制御部であって、制御信号に基づいて前記駆動電流の電流量を変化させる駆動電流制御部とを備えている。前記通信部は、前記伝送線路の第2端部に接続された前記受信装置から、駆動電流の電流量を変化させるか否かを指示する指示信号であって前記伝送線路の前記第2端部側において検出された信号値が所定の範囲に入っているか否かに基づいて生成された指示信号を前記制御信号として受信する。これにより上記目的が達成される。
前記通信部は、前記伝送線路の第1端部と接続される第1端子と、前記伝送線路とは異なる制御信号線と接続されて前記指示信号を受け取る第2端子とを備えていてもよい。
前記駆動電流制御部は、前記伝送線路を駆動して信号を送信することが可能であり、前記駆動電流制御部からの信号の送信と、前記制御信号の受信とを時分割で行ってもよい。
前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動する際の出力インピーダンス値は、前記指示信号を出力する前記受信装置の出力インピーダンス値より小さくてもよい。
前記駆動電流制御部は、前記伝送線路を駆動して信号を送信することが可能であり、前記駆動電流制御部が信号を伝送する速度は、前記受信装置が前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度より速くてもよい。
本発明の受信側インターフェースは、伝送線路を介して送信装置の送信側インターフェースと接続され、前記送信装置とともに信号伝送システムを構成する受信装置において利用される。前記送信側インターフェースは前記伝送線路の第1端部と接続されている。受信側インターフェースは、前記伝送線路の第2端部と接続される通信部であって、所定の駆動電流によって駆動された前記伝送線路から信号を受け取る通信部と、前記通信部において受け取った前記信号に基づいて、前記伝送線路の前記第2端部側の信号値を検出して、前記信号値が所定の範囲に入っているか否かを示す検出信号を生成する検出部と、前記検出信号に基づいて、前記駆動電流の電流量を変化させるか否かを指示する指示信号を生成する指示信号を生成する信号生成部とを備えている。前記通信部は前記送信装置に対して前記指示信号を出力する。これにより上記目的が達成される。
前記通信部は、前記伝送線路の第2端部と接続される第1端子と、前記伝送線路と異なる制御信号線と接続されて前記指示信号を出力する第2端子とを備えていてもよい。
前記送信装置は、前記伝送線路を前記所定の駆動電流によって駆動して信号を送信することが可能であり、前記伝送線路からの信号の受信と、前記指示信号の送信とを時分割で行ってもよい。
前記所定の駆動電流によって前記伝送線路を駆動する前記送信装置の出力インピーダンス値は、前記端子部から前記信号生成部までの出力インピーダンス値より小さくてもよい。
前記受信側インターフェースが前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度は、前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動して信号を伝送する速度より遅くてもよい。
前記送信側インターフェース、および、前記受信側インターフェースを備え、前記送信側インターフェースと前記受信側インターフェースとを前記伝送線路によって接続したインターフェースシステムを構築してもよい。
本発明の送信側チップは、伝送線路を介して受信側チップと接続され、前記受信側チップとともに信号伝送システムを構成する。送信側のチップは、前記伝送線路の第1端部と接続される通信部と、所定の駆動電流によって前記伝送線路を駆動する駆動電流制御部であって、制御信号に基づいて前記駆動電流の電流量を変化させる駆動電流制御部とを備えている。前記通信部は、前記伝送線路の第2端部に接続された前記受信装置から、駆動電流の電流量を変化させるか否かを指示する指示信号であって前記伝送線路の前記第2端部側において検出された信号値が所定の範囲に入っているか否かに基づいて生成された指示信号を前記制御信号として受信する。これにより上記目的が達成される。
前記通信部は、前記伝送線路の第1端部と接続される第1端子と、前記伝送線路とは異なる制御信号線と接続されて前記指示信号を受け取る第2端子とを備えていてもよい。
前記駆動電流制御部は、前記伝送線路を駆動して信号を送信することが可能であり、前記駆動電流制御部からの信号の送信と、前記制御信号の受信とを時分割で行ってもよい。
前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動する際の出力インピーダンス値は、前記指示信号を出力する前記受信装置の出力インピーダンス値より小さくてもよい。
前記駆動電流制御部は、前記伝送線路を駆動して信号を送信することが可能であり、前記駆動電流制御部が信号を伝送する速度は、前記受信装置が前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度より速くてもよい。
本発明の受信側チップは、伝送線路を介して送信側チップと接続され、前記送信側チップとともに信号伝送システムを構成する。前記送信側チップは前記伝送線路の第1端部と接続されている。受信側チップは、前記伝送線路の第2端部と接続される通信部であって、所定の駆動電流によって駆動された前記伝送線路から信号を受け取る通信部と、前記通信部において受け取った前記信号に基づいて、前記伝送線路の前記第2端部側の信号値を検出して、前記信号値が所定の範囲に入っているか否かを示す検出信号を生成する検出部と、前記検出信号に基づいて、前記駆動電流の電流量を変化させるか否かを指示する指示信号を生成する指示信号を生成する信号生成部とを備えている。前記通信部は前記送信装置に対して前記指示信号を出力する。これにより上記目的が達成される。
前記通信部は、前記伝送線路の第2端部と接続される第1端子と、前記伝送線路と異なる制御信号線と接続されて前記指示信号を出力する第2端子とを備えていてもよい。
前記送信装置は、前記伝送線路を前記所定の駆動電流によって駆動して信号を送信することが可能であり、前記伝送線路からの信号の受信と、前記指示信号の送信とを時分割で行ってもよい。
前記所定の駆動電流によって前記伝送線路を駆動する前記送信装置の出力インピーダンス値は、前記端子部から前記信号生成部までの出力インピーダンス値より小さくてもよい。
前記受信側チップが前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度は、前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動して信号を伝送する速度より遅くてもよい。
前記送信側チップ、および、前記受信側チップを備え、前記送信側チップと前記受信側チップとを前記伝送線路によって接続したチップ搭載基板を構成してもよい。
本発明の出力インピーダンス設定方法は、伝送線路を介して受信装置と接続され、前記受信装置とともに信号伝送システムを構成する送信装置の出力インピーダンスを設定する。前記送信装置は、前記伝送線路の第1端部と接続される通信部および前記伝送線路を駆動する駆動電流制御部を備え、前記受信装置は、前記伝送線路の第2端部に接続されている。前記方法は、前記駆動電流制御部を動作させて所定量の駆動電流によって前記伝送線路を駆動するステップと、前記伝送線路の第2端部側において検出された信号値が所定の範囲に入っているか否かに基づいて生成された指示信号を、前記駆動電流の電流量を変化させるか否かを指示する制御信号として受信するステップと、前記制御信号に基づいて前記駆動電流の電流量を変化させるステップとを包含する。これにより上記目的が達成される。
前記通信部は、前記伝送線路の第1端部と接続される第1端子と、前記伝送線路とは異なる制御信号線と接続される第2端子とを備えており、前記受信するステップは、前記第2端子において前記指示信号を受け取ってもよい。
前記駆動するステップは、前記駆動電流制御部を動作させて前記伝送線路を駆動して信号を送信し、前記駆動電流制御部からの信号の送信と、前記制御信号の受信とを時分割で行うステップをさらに包含してもよい。
前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動する際の出力インピーダンス値は、前記指示信号を出力する前記受信装置の出力インピーダンス値より小さくてもよい。
前記駆動するステップは、前記駆動電流制御部を動作させて前記伝送線路を駆動して信号を送信し、前記駆動電流制御部が信号を伝送する速度は、前記受信装置が前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度より速くてもよい。
本発明の出力インピーダンスの設定補助方法は、伝送線路を介して送信装置と接続され、前記送信装置とともに信号伝送システムを構成する受信装置において利用される。前記送信装置は、前記伝送線路の第1端部と接続されており、前記受信装置は、前記伝送線路の第2端部と接続された通信部、および、所定位置の信号値を検出する検出部を備えている。前記方法は、前記通信部を介して、所定の駆動電流によって駆動された前記伝送線路から信号を受け取るステップと、前記信号に基づいて、前記検出部を用いて前記伝送線路の前記第2端部側の信号値を検出するステップと、前記信号値が所定の範囲に入っているか否かを示す検出信号を生成するステップと、前記検出信号に基づいて、前記伝送線路を駆動する駆動電流の電流量を変化させるか否かを判定するステップと、判定結果を示す指示信号を生成するステップと、前記通信部を介して前記送信装置に対して前記指示信号を出力するステップとを包含する。これにより上記目的が達成される。
前記通信部は、前記伝送線路の第2端部と接続される第1端子と、前記伝送線路とは異なる制御信号線と接続される第2端子とを備えており、前記受信するステップは、前記第2端子において前記指示信号を受け取ってもよい。
前記送信装置は、前記伝送線路を前記所定の駆動電流によって駆動して信号を送信することが可能であり、前記伝送線路からの信号の受信と、前記指示信号の送信とを時分割で行うステップをさらに包含してもよい。
前記所定の駆動電流によって前記伝送線路を駆動する前記送信装置の出力インピーダンス値は、前記端子部から前記信号生成部までの出力インピーダンス値より小さくてもよい。
前記受信装置が前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度は、前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動して信号を伝送する速度より遅くてもよい。
本発明のコンピュータプログラムは、伝送線路を介して受信装置と接続され、前記受信装置とともに信号伝送システムを構成する送信装置において実行される。前記送信装置は、前記伝送線路の第1端部と接続される通信部および前記伝送線路を駆動する駆動電流制御部を備え、前記受信装置は、前記伝送線路の第2端部に接続されている。前記コンピュータプログラムは、前記駆動電流制御部を動作させて所定量の駆動電流によって前記伝送線路を駆動するステップと、前記伝送線路の第2端部側において検出された信号値が所定の範囲に入っているか否かに基づいて前記受信装置において生成された指示信号を、前記駆動電流の電流量を変化させるか否かを指示する制御信号として前記通信部において受信させる受信するステップと、前記制御信号に基づいて前記駆動電流の電流量を変化させるステップとを包含する。これにより上記目的が達成される。
前記通信部は、前記伝送線路の第1端部と接続される第1端子と、前記伝送線路とは異なる制御信号線と接続される第2端子とを備えており、前記第2端子において前記指示信号を受信させてもよい。
前記駆動電流制御部は、前記伝送線路を駆動して信号を送信することが可能であり、前記送信装置に、前記駆動電流制御部からの信号の送信と、前記制御信号の受信とを時分割で実行させてもよい。
前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動する際の出力インピーダンス値は、前記指示信号を出力する前記受信装置の出力インピーダンス値より小さくてもよい。
前記駆動電流制御部は、前記伝送線路を駆動して信号を送信することが可能であり、前記駆動電流制御部が信号を伝送する速度は、前記受信装置が前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度より速くてもよい。
本発明のコンピュータプログラムは、伝送線路を介して送信装置と接続され、前記送信装置とともに信号伝送システムを構成する受信装置において実行される。前記送信装置は、前記伝送線路の第1端部と接続されており、前記受信装置は、前記伝送線路の第2端部と接続された通信部、および、所定位置の信号値を検出する検出部を備えている。前記コンピュータプログラムは、前記通信部を介して、所定の駆動電流によって駆動された前記伝送線路から信号を受け取るステップと、前記信号に基づいて、前記検出部を用いて前記伝送線路の前記第2端部側の信号値を検出するステップと、前記信号値が所定の範囲に入っているか否かを示す検出信号を生成するステップと、前記検出信号に基づいて、前記伝送線路を駆動する駆動電流の電流量を変化させるか否かを判定するステップと、判定結果を示す指示信号を生成するステップと、前記通信部を介して前記送信装置に対して前記指示信号を出力するステップとを包含する。これにより上記目的が達成される。
前記通信部は、前記伝送線路の第2端部と接続される第1端子と、前記伝送線路とは異なる制御信号線と接続される第2端子とを備えており、前記第2端子から前記指示信号を出力させてもよい。
前記送信装置は、前記伝送線路を前記所定の駆動電流によって駆動して信号を送信することが可能であり、前記受信装置に、前記伝送線路からの信号の受信と、前記指示信号の送信とを時分割で実行させてもよい。
前記所定の駆動電流によって前記伝送線路を駆動する前記送信装置の出力インピーダンス値は、前記端子部から前記信号生成部までの出力インピーダンス値より小さくてもよい。
前記受信装置が前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度は、前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動して信号を伝送する速度より遅くてもよい。
図1(a)および(b)は信号伝送システム1のバリエーションを示しており、(a)はPC100とハードディスクドライブ110とを有する信号伝送システム1の構成を示す図であり、図1(b)は複数の半導体集積回路100および110を有する、プリント配線板上の信号伝送システム1の構成を示す図である。
図2は、実施形態1による信号伝送システム1の機能的な構成を示すブロック図である。
図3は、送信装置100の駆動電流制御回路103の回路図である。
図4は、駆動電流制御信号受信部104の構成を示すブロック図である。
図5は、受信装置110の電圧検出部112および駆動電流制御信号生成部113の構成を示すブロック図である。
図6は、駆動電流生成回路117の構成を示す回路図である。
図7(a)〜(d)は、駆動電流制御回路103の出力インピーダンスと伝送線路121のインピーダンスとの関係に応じた受信装置110側の過渡電圧波形を示す図である。
図8は、信号伝送システム1におけるインピーダンスの整合処理の手順を示すフローチャートである。
図9は、実施形態2による信号伝送システム2の機能的な構成を示すブロック図である。
以下、添付の図面を参照して、本発明によるインピーダンス整合処理の実施形態を説明する。
(実施形態1)
図1(a)および(b)は、本実施形態によるインピーダンス整合処理を適用できる信号伝送システム1のバリエーションを示す。
図1(a)は、PC100とハードディスクドライブ110とを含む信号伝送システム1の構成を示している。ここでは、PC100およびハードディスクドライブ110がそれぞれUSB2.0規格のインターフェースを備えているとする。
PC100およびハードディスクドライブ110のコネクタにUSBケーブル120が挿入されると、USB2.0規格に基づく手順にしたがって接続が確立される。USBケーブル120を介してPC100とハードディスクドライブ110とが接続されると、信号伝送システム1が構成される。
信号伝送システム1が構成された後、PC100およびハードディスクドライブ110は本実施形態による処理に基づいて、信号送信側の装置(PC100)のインターフェースに設けられた駆動電流制御回路(図示せず)の出力インピーダンスと、USBケーブル120のインピーダンスとを整合させる。ハードディスクドライブ110からPC100へも信号が伝送されるので、同様に信号送信側装置(ハードディスクドライブ110)のインターフェースに設けられた駆動電流制御回路の出力インピーダンスと、USBケーブル120のインピーダンスとも整合させる。その後、USB2.0規格に準拠した方式に基づいて、例えば480Mbpsの伝送速度でPC100とハードディスクドライブ110との間で信号が授受される。
図1(a)では、PC100とハードディスクドライブ110とを用いて信号伝送システム1を構成する場合を例にとって説明した。しかし、PCおよびハードディスクドライブに代えて、デジタルカメラ、DVDドライブ等の他の種々の装置を用いても信号伝送システム1を構成することができる。また図1(a)では、信号伝送システム1が、USBケーブル120を伝送線路としてUSB2.0規格に基づく接続によって構成される場合を例にとって説明した。しかし、USB2.0規格に代えて、IEEE1394規格、SCSI規格、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)規格等の他の通信規格、プロトコルによっても信号伝送システム1を構成できる。
図1(b)は、プリント配線板上に複数の半導体集積回路100および110が配置された信号伝送システム1の構成を示している。図では、半導体集積回路100および110は半導体チップである。伝送線路であるプリント配線120を介して半導体集積回路100と半導体集積回路110とが接続されると、信号伝送システム1が構成される。半導体集積回路100および110は後述の処理を行って、半導体集積回路100または110の駆動電流制御回路(図示せず)のインピーダンスとプリント配線120のインピーダンスとを整合させる。図1(a)の場合と同様に、半導体集積回路100および110の双方に駆動電流制御回路が設けられている場合には、その双方の出力インピーダンスとプリント配線120のインピーダンスとを整合させる。この結果、プリント配線120を介して半導体集積回路100と半導体集積回路110との間で信号が高速で伝送可能になり、伝送効率が向上する。
図1(b)では、プリント配線板上の半導体集積回路100および110によって信号伝送システム1が構成される例を説明した。しかし1つのチップ上に集積された特定の回路間においても信号伝送システム1を構成することができる。
図1(a)および(b)のいずれの信号伝送システム1においても、インピーダンスを整合させた後、所定の時間間隔(例えば数秒〜数十秒の間隔)でインピーダンス整合処理を繰り返して実行し、インピーダンスを動的に再整合させることができる。これにより、供給される電源電圧変化、温度変化等に起因して生じるインピーダンスの不整合を解消できる。
また、図1(a)および(b)に示す信号伝送システム1では、PC−ハードディスクドライブ間および半導体集積回路間で本実施形態によるインピーダンス整合処理が行われる。しかし、より特定するとPC、ハードディスクドライブおよび半導体集積回路に備えられた各インターフェース部が整合処理を行う。そのようなインターフェースは本実施形態による処理を実行でき、信号伝送システムであるインターフェースシステム1を形成できる。
以下、本実施形態によるインピーダンスを整合する処理を実行するための構成および処理を説明する。
まず、図2を参照しながら信号伝送システム1の構成を説明する。上述のように、信号伝送システム1として多岐に亘る態様が考えられるため、以下では、信号伝送システム1が信号を送信する送信装置100と信号を受信する受信装置110とを有するとして説明する。ただし、これは送信装置100が信号を受信できないことを意味しない。送信装置100は受信装置110の機能を含んでいてもよく、受信装置110は送信装置100の機能を含んでいてもよい。また、信号伝送システム1は3以上の装置を含んでいてもよい。その場合には、図2は信号の授受を行う特定の2つの送信装置および受信装置を示していると考えることができる。
図2は、本実施形態による信号伝送システム1の機能ブロックの構造を示す。信号伝送システム1は、送信装置100と受信装置110とを有する。送信装置100と受信装置110とは、異なる信号を伝送する2本の伝送線路121、122によって接続されている。これらの伝送線路のうち、伝送線路121に関して定まるインピーダンスZの値が、送信装置100から受信装置110へ高速で信号を伝送する際に影響を与える。一方、伝送線路122は、受信装置110から送信装置100への制御信号を伝送するための制御信号線として利用される。伝送線路122を介した信号の伝送は、伝送線路121を介して行われる信号の伝送と比較すると低速である。そのため、伝送する信号の反射によって発生する波形歪み、および、信号の反射が収まるまでに要する時間は高速伝送の場合ほど大きな問題ではない。すなわち伝送線路122に存在するインピーダンスは特に問題ではない。なお、伝送線路121および122は複数の伝送線路を束ねた一本のケーブルとして実現されていてもよい。
以下では、送信装置100の各構成要素を説明した後、受信装置110の各構成要素を説明する。
送信装置100は、内部回路101と、出力バッファ102と、駆動電流制御回路103と、駆動電流制御信号受信部104と、信号出力端子105と、信号入力端子106とを備えている。
内部回路101は、送信装置100固有の機能を実現する回路であり、受信装置110へ送信する信号等を出力する。例えば、送信装置100が図1(a)のPCである場合には、内部回路101は、広くCPU、メモリ、マザーボードに載置された他の半導体チップ等である。さらに、送信装置100がインターフェース機能を主要な機能とする装置(インターフェースカード等)である場合には、内部回路101は実装される側の機器との接続を確保する回路である。また、送信装置100が図1(b)の半導体集積回路である場合には、内部回路101は所定の演算を行う演算回路等である。
内部回路101は、所定のテストパターン信号を出力バッファ102に送る。出力バッファ102は、内部回路101から出力された信号を一時的に蓄積し、ローレベルとハイレベルとが繰り返し変化する信号を出力する。
駆動電流制御回路(以下、「制御回路」と記述する)103は、所定の駆動電流によって伝送線路121を駆動し、出力バッファ102から出力された信号に応じた信号を伝送線路121に出力する。また制御回路103は、制御信号を受け取り、その制御信号に基づいて駆動電流の電流量を変化させる。制御回路103の具体的な構成は、図3を参照しながら後述する。
駆動電流制御信号受信部(以下、「受信部」と記述する)104は、信号入力端子106において受信した信号を受け取り、所定の変換を行って制御信号を出力する。受信部104が受け取る信号は外部の装置(受信装置110)からの所定の動作を指示する指示信号であり、出力する信号は送信装置100内の構成要素の動作を制御する制御信号である。受信部104の具体的な構成は、図4を参照しながら後述する。
信号出力端子105および信号入力端子106は、送信装置100が外部との通信を行う際にそれぞれ直接信号を出力し、受け取る通信部である。信号出力端子105は伝送線路121の一方の端部と接続される。信号出力端子105は、制御回路103からの信号を伝送線路121へ出力する。また信号入力端子106は伝送線路122の一方の端部と接続される。信号入力端子106は伝送線路122を介して信号を受信する。
次に、受信装置110の構成を説明する。受信装置110は、内部回路111と、電圧検出部112と、駆動電流制御信号生成部113と、出力バッファ114と、信号入力端子115と、信号出力端子116と、駆動電流生成回路117とを備えている。
内部回路111は、受信装置110固有の機能を実現する回路であり、送信装置100から受信した信号を処理する。例えば、受信装置110が図1(a)のハードディスクドライブである場合には、内部回路111は、広くハードディスクドライブの信号処理用LSI、バッファ、アクセスアームやスピンドルモータの駆動回路等である。さらに、受信装置110がインターフェース機能を主要な機能とする装置(インターフェースカード等)である場合には、内部回路111は実装される側の機器との接続を確保する回路である。また、受信装置110が図1(b)の半導体集積回路である場合には、内部回路111は所定の演算を行う演算回路等である。
電圧検出部112は、入力電圧の変化に基づく一定のタイミングで信号入力端子115の電圧値を検出し、その電圧値が所定の範囲に入っているか否かを示す電圧検出信号を生成する。所定の範囲は、少なくとも2つの判定基準値によって規定される。例えば電圧検出信号は、第1の判定基準値よりも大きいか否かを示す信号と、第2の判定基準値よりも大きいか否かを示す信号とを含む。これにより電圧値が当該範囲に入るか、当該範囲よりも大きいまたは小さいかを判定できる。電圧検出部112の具体的な構成は、図5を参照しながら後述する。なお図2では、電圧検出部112は信号入力端子115の電圧を直接検出するように記載されているが、直接検出しなくてもよい。また電圧値以外の伝送線路121の他の電気的な特性、例えば電力値、電流値等を検出してもよい。
駆動電流制御信号生成部(以下、「制御信号生成部」と記述する)113は、電圧検出信号を受け取って、その信号に基づいて指示信号を生成する。指示信号は、送信装置100の制御回路103に対して駆動電流の電流量を変化させるか否かを指示する信号である。制御信号生成部113の具体的な構成は、図5を参照しながら後述する。出力バッファ114は、内部回路101から出力された信号を一時的に蓄積し、駆動電流生成回路117に出力する。
駆動電流生成回路117は、出力バッファ114から指示信号を受け取り、所定の駆動電流で伝送線路122を駆動して指示信号を出力する。
信号入力端子115および信号出力端子116は、受信装置110が外部との通信を行う際にそれぞれ直接信号を受け取り、出力する通信部である。信号入力端子115は伝送線路121の他方の端部と接続され、伝送線路121を介して信号を受信する。信号出力端子116は伝送線路122の他方の端部と接続される。信号出力端子116は、駆動電流生成回路117からの信号を伝送線路122へ出力する。
次に、上述の各構成要素のより具体的な構成を説明する。
図3は、送信装置100の制御回路103の回路構成を示している。制御回路103は、信号線301において出力バッファ102から出力された信号を受け取り、その信号に応じて規定されたタイミングを有する信号を信号線302から出力する。
制御回路103は、制御信号入力端子群303と、出力駆動能力調整用トランジスタ群304と、Low電圧出力用トランジスタ305と、High電圧出力用トランジスタ306と、電源307とを含む。信号線301は、トランジスタ305および306のゲート電極に接続されている。出力駆動能力調整用トランジスタ群304はLow電圧出力用トランジスタ305およびHigh電圧出力用トランジスタ306と直列に接続されている。出力駆動能力調整用トランジスタ群304には、信号線301に印加された信号がハイレベルかローレベルかに応じてトランジスタ群304のソース電極には接地電圧または電源307の電圧が与えられる。トランジスタ群304の各ゲート電極は制御信号入力端子群303と接続されており、受信部104からの制御信号が印加される。制御信号は各トランジスタ304へ個別に入力されるパラレルな信号である。この結果、トランジスタ群304のトランジスタを選択的にオンまたはオフできる。オンされたトランジスタのドレイン電極の電圧は電源307の電圧または接地電圧に等しくなる。また所定の電流が信号線302を介して出力される。以上の動作原理により、制御回路103では制御信号に基づいて導通するトランジスタの数が制御され、制御回路103の出力インピーダンスを変化させることができる。なお、制御回路103の駆動能力は、実際に駆動が予測される各種伝送線路のインピーダンス幅以上の調整幅を持つように設定する。
次に、図4は、受信部104のブロック構成を示している。信号線501は、信号入力端子106を介して受信されたシリアルデータ信号501を伝送する。シリアル/パラレル変換回路(以下、「S/P変換回路」と称する)502はシリアルデータをパラレルデータに変換する。保持回路503はそのパラレルデータを保持し、保持していたパラレルデータを出力する。パラレルデータは制御信号として制御回路103の制御信号入力端子群303に出力される。
図5は、受信装置110の電圧検出部112および制御信号生成部113の機能ブロック構成を示している。まず電圧検出部112は、フリップフロップ(以下、F/Fと呼ぶ)401、402と、比較器403、404、405と、遅延回路406とを有する。電圧検出部112は、伝送線路121の信号入力端子115における信号を信号線411を介して受け取る。比較器403、404、405は信号線411に並列に接続されており、信号入力端子115における信号を同時に受け取る。比較器403、404、405はまた、それぞれ信号線407、408、409を介して基準電圧VREF1、VREF2、VREF3を受け取る。ここではVREF1<VREF2<VREF3とする。比較器403は、入力された信号の電圧の値と基準電圧VREF1とを比較して、大きい方の信号を出力する。基準電圧VREF1として、例えば、想定する伝送線路121のインピーダンス幅および駆動電流制御回路のインピーダンス可変範囲から最も初期の入力端での最低初期電圧を算出し、その振幅が検出可能である範囲で最大の電圧として決定することができる。比較器404および405も同様に、入力された信号の電圧と基準電圧VREF2、および、入力された信号の電圧とVREF3とを比較し、大きい方の信号を出力する。
基準電圧VREF2、VREF3は、受信装置110の接続対象である送信装置100の駆動性能と関連して決定することができる。具体的には、VREF2およびVREF3は、制御回路103(図3)の電源307の電圧Vに対して、VREF2<V<VREF3となるように設定する。接続可能な送信装置100の駆動電圧は予めわかっているので、受信装置110の製造時等において基準電圧VREF2およびVREF3の値を設定できる。なお、基準電圧VREF1〜3の値は、外部から入力してもよい。
比較器403および404の出力は、フリップフロップ401、402(以下、「F/F」と称する)と接続されている。F/F401、402は、遅延回路406から出力されるサンプリング信号に基づいて動作する。遅延回路406は、基準電圧VREF1以上の電圧を有する信号を受け取ると、その信号を所定時間保持して出力する。すなわち入力を遅延させて出力する。この出力がサンプリング信号である。サンプリング信号により、F/F401、402は信号線411を介して受け取った電圧が基準電圧よりも小さい場合には“0”を、大きい場合には“1”をセットする。F/F401、402にセットされた各値は、電圧検出信号として出力される。
F/F401、402の出力は、制御信号生成部113の内部のカウンタ回路451を経由して保持回路452に入力され、さらに保持回路452はパラレル/シリアル変換回路(以下、P/S変換回路と呼ぶ)453に入力される。より具体的には、制御信号生成部113のカウンタ回路451は、電圧検出部112から出力された電圧検出信号を受け取り、以下のように動作する。すなわちカウンタ回路451は、F/F401、402の出力が“0”、“0”の場合には、制御回路103内に設けられたトランジスタ群304のうちの駆動するトランジスタの数を1つ増加させる指示信号を生成する。逆にF/F401、402の出力が“1”、“1”の場合には、制御回路103内に設けられたトランジスタ群304のうちの駆動するトランジスタの数を1つ減少させる指示信号を生成する。またF/F401、402の出力が“0”、“1”の場合には、制御回路103の駆動能力制御動作を停止する信号を出力する。出力された指示信号は、保持回路452に保持され、出力される。P/S変換回路453は、保持回路452から出力された指示信号をシリアルデータの信号に変換して、信号線454に出力する。
次に、図6は、駆動電流生成回路117の回路構成を示している。駆動電流生成回路117は、制御回路103と同様、伝送線路を駆動するために設けられているので、その構成は制御回路103の構成と類似する。制御回路103と異なり、出力段のトランジスタとして1つのトランジスタ704が設けられている。トランジスタ704が複数ではなく1つである理由は、伝送線路122を駆動するために必要な電流値を微調整する必要がないからである。トランジスタ704のゲート電極は制御信号入力端子703と接続されており、その端子703に入力された信号により、出力用トランジスタ704のオン状態とオフ状態を切り替えることができる。ただしここでは常にオン状態が維持されている。なお、トランジスタ705および706のゲート電極は信号線701と接続されており、出力バッファ114からの出力信号が印加されることによって出力電圧を変更する構成は制御回路103と同様である。また、出力用トランジスタ704がLow電圧出力用トランジスタ705およびHigh電圧出力用トランジスタ706と直列に接続されている構成も制御回路103と同様である。駆動電流生成回路117は所定の駆動電流で伝送線路122を駆動し、信号出力端子116を介して指示信号を出力する。上述のように、指示信号は送信装置100の受信部104においてパラレルデータに変換されて制御信号として利用される。
ここで、図7を参照しながら、駆動電流出力回路103の駆動能力(出力インピーダンス)が伝送信号波形の歪みに与える影響を説明し、その影響を考慮して制御回路103に要求される動作を説明する。
図7(a)〜(d)は、制御回路103の出力インピーダンスと伝送線路121のインピーダンスとの関係に応じた受信装置110側の過渡電圧波形を示す図である。図7(a)〜(d)に共通する事項を説明する。まず時刻tsは、信号入力端子115において基準電圧VREF1を最初に超えた時刻である。時刻tpは、時刻tsから所定時間経過後の時刻である。「所定時間」は、図5に示す電圧検出部112内の遅延回路406が出力を遅延する時間である。
図7(a)は、駆動電流出力回路103の出力インピーダンス値が伝送線路121のインピーダンス値よりも大きい場合の、信号入力端子115の過渡電圧波形601を示す。時刻tpから電圧の測定を開始する。時刻tpにおける電圧(以下、入力端での「初期電圧」と称する)は、基準電圧VREF2およびVREF3に達していない。電圧検出部112は、時刻t2、t3、t4において順に電圧を検出し、時刻t4において基準電圧VREF2およびVREF3によって規定される範囲内に入ったことを検出する。例えば、伝送周波数が1GHzの場合には、時刻t1とt2との間は1ナノ秒である。なお、時刻tpは時刻t1とt2の間の時刻とする。
図7(b)は、図7(a)よりも出力インピーダンス値が小さい場合の信号入力端子115の過渡電圧波形602を示す。出力インピーダンス値を小さくして駆動能力を上げることにより、入力端での初期電圧は基準電圧VREF1を大きく超えているが、基準電圧VREF2には達していない。電圧VREF2およびVREF3に達する時刻は時刻t3である。
図7(c)は、図7(b)よりも出力インピーダンス値が小さい場合の信号入力端子115の過渡電圧波形603を示す。出力インピーダンス値をさらに小さくして駆動能力を上げることにより、時刻t1において入力端での初期電圧は基準電圧VREF2およびVREF3の中間の電圧に達している。そして時刻t1以降でも電圧は安定している。安定する時刻は図7(a)および(b)の例と比較して明らかに早い。
図7(d)は、図7(c)よりも出力インピーダンス値が小さい場合の信号入力端子115の過渡電圧波形604を示す。入力端での初期電圧は、時刻t1において基準電圧VREF2およびVREF3を超えている。しかし、時刻t2では逆に電圧VREF2よりも電圧が低下する(以下、このような波形の状態を、波形の歪み、と呼ぶ)。この後、時刻t3において再び基準電圧VREF2およびVREF3を超え、時刻t4以降、基準電圧VREF2およびVREF3の中間の電圧に収束する。
よって、受信装置110の内部回路111は、図7(c)の波形603の場合に、送信装置100の出力バッファ102が出力した信号を最も早くかつ確実に受信できるといえる。以上から、入力端での初期電圧がVREF2とVREF3の中間の電位であれば、信号入力端子115で最適な伝送波形を得ることができるといえる。
以下、図2および図8を参照しながら、信号伝送システム1において行われるインピーダンスの整合処理を説明する。この処理は、例えば送信装置100および受信装置110の通信コントローラ(図示せず)の制御に基づいて行われる。通信コントローラは、EEPROM等のプログラムを解析して実行することにより各構成要素に指示を与える。以下では、送信装置100および受信装置110の間で接続が確立され、信号の高速伝送を開始する際に実行される処理として説明する。
本実施形態では、送信装置100が信号伝送を開始する前(例えば送信装置100の電源電源投入直後)の初期状態において、制御回路103の出力インピーダンスを最大に設定する。これは駆動能力を最小にすることと同じである。また受信装置110の信号入力端子115における入力インピーダンスは無限大とする。
図8は、信号伝送システム1におけるインピーダンスの整合処理の手順を示すフローチャートである。図の左側のブロックは送信装置の動作であり、右側のブロックは受信装置の動作である。なお、以下で明らかになるように、受信装置は信号伝送システム1においては送信装置100の出力インピーダンスの設定を補助する機能を有している。
まず、送信装置100の内部回路101は、ステップ801においてテストパターン信号を生成する。このテストパターン信号に基づいて、出力バッファ102はローレベルとハイレベルが繰り返し切り替わる信号を出力する。ステップ802において、制御回路103は、まず最小の駆動電流によって伝送線路を駆動してテストパターン信号に基づく信号を出力する。
そして、ステップ803において、電圧検出部112は、伝送線路121に接続された受信装置110側の信号入力端子115での初期電圧を検出する。検出は、出力がローレベルからハイレベルに遷移するときに、基準電圧VREF1に到達した時刻tsから遅延させた時刻tp(図6)において行われる。
ステップ804において、電圧検出部112は検出した電圧値が最適な受信レベルの範囲に入っているか否かを判定する。この判定は、信号入力端子115での初期電圧の波形および電圧値が、図7(c)に示す状態を示しているか否かの判定である。図7(c)に示す最適な範囲に入っていない場合にはステップ805に進み、範囲に入っている場合にはステップ807へ進む。
ステップ805では、電圧検出部112内の2つのF/F401および402は、“0”および“0”を出力する。制御信号生成部113はこの出力信号に基づいて指示信号を生成する。指示信号は駆動電流の増加を指示する信号であり、出力バッファ114および駆動電流生成回路117を介して送信装置100に送られる。受信部104は、受信した指示信号から制御信号を生成し、ステップ806において、制御回路103は制御信号に基づいて駆動電流を一段階増加して伝送線路121を駆動し、再びテストパターン信号に基づく信号を出力する。受信装置110は、信号入力端子115での初期電圧を検出する処理を行い、ステップ803以降の処理を繰り返す。
一方、ステップ807では、制御信号生成部113は指示信号を生成して、送信装置100に駆動電流の変更(増加)の停止を指示する。これは現在駆動している出力段のトランジスタの数を固定することを意味する。制御信号生成部113は、その数を特定するデータを制御回路内に配したフリップフロップ、RAM等の保持回路452に保持する。なお、このとき電圧検出部112内の2つのF/F401および402は、“0”および“1”を出力し、制御回路103の出力インピーダンスが最適値であることを示している。
ステップ808では、制御回路103は、現在の駆動電流の電流量の設定値を保持し、その設定値に基づく駆動電流によって伝送線路121を駆動する。以上の処理により、制御回路103の出力インピーダンスと伝送線路121のインピーダンスとの関係に応じたインピーダンスの整合処理は終了する。
本実施形態では、制御回路103内の導通するトランジスタ数を制御して、受信装置110において検出される初期電圧が所定の範囲に入るまで制御回路103の出力インピーダンスを変化させる。受信装置110側で検出される初期電圧が所定の範囲に入ったとき、制御回路103の出力インピーダンスは最適に設定され、図7(c)の波形603で示されるように歪みのない波形により実際の信号伝送を行うことができる。伝送線路121および122は、例えばUSBケーブル等の取り外し可能であってもよいし、プリント配線基板上に固定されたプリント配線であってもよい。
以上、信号伝送システム1において行われるインピーダンスの整合処理を説明した。上述の説明は、信号の立ち上がりで出力駆動能力を調整するとして説明したが、信号の立下りで調整することもできる。この場合は、判定値が異なるだけであり手順は同様である。また、処理の開始時には制御回路103の出力インピーダンスは最大(伝送線路121の駆動能力は最小)であるとして説明したが、出力インピーダンスを最小(駆動能力を最大)とすることもできる。初期状態の出力インピーダンスを最小にして処理を開始した場合には、その後の制御により、出力インピーダンスを増加することになる。
なお、本実施形態ではP/S変換回路453およびS/P変換回路502を使用し、駆動電流制御信号の伝送にはシリアルデータを用いた。しかしシリアルデータには限定されない。保持回路452からの出力を駆動受信部104が受信できれば、どのような形式の伝送データであってもかまわない。さらに上述の説明では、インピーダンスの調整は内部回路101からのテストパターン信号に基づいて行われるとした。しかし、テストパターン信号ではなく、実際のデータ転送時の信号の立ち上がりおよび立ち下がり等を利用して上述の処理を行ってもよい。例えば、送信装置100および受信装置110の接続確立時には上述のテストパターン信号を利用してインピーダンスの整合をとり、データの伝送が開始された後は、所定時間間隔で伝送中のデータの立ち上がりおよび立ち下がりの少なくとも一方を利用してインピーダンスを動的に再整合させてもよい。
(実施形態2)
図9は、本実施形態による信号伝送システム2の機能ブロックの構造を示す。実施形態1による信号伝送システム1と同様、信号伝送システム2もまた、図1(a)および(b)の態様で実現される。以下では信号伝送システム2が、信号を送信する送信装置200と信号を受信する受信装置210とを有するとして説明する。ただし、これは送信装置200が信号を受信できないことを意味するのではなく、送信装置200は受信装置210の機能を含んでいてもよい。また受信装置210は送信装置200の機能を含んでいてもよい。
信号伝送システム2は、送信装置200と受信装置210とを有する。実施形態1の信号伝送システム1と異なり、送信装置200と受信装置210とは、信号を伝送する1本の伝送線路123によって接続されている。伝送線路123に関して定まるインピーダンスZの値が、送信装置200から受信装置210へ高速で信号を伝送する際に影響を与えるため、送信装置200の駆動回路の出力インピーダンスと伝送線路123のインピーダンスとの整合を取る必要がある。
以下では、まず送信装置200を説明し、その後受信装置210を説明する。なお送信装置200および受信装置210を構成する要素のうち、図2の送信装置100および受信装置110の構成要素と基本的に同じ機能を有する要素には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。特に説明した場合には、その説明に関する機能を付加的に有するとする。
送信装置200は、内部回路101と、出力バッファ102と、制御回路103と、受信部104と、信号入出力端子205とを備えている。信号入出力端子205は、送信装置200が外部との通信を行う際に直接信号を授受する通信部である。信号入出力端子205は伝送線路123の一方の端部と接続され、制御回路103からの信号を伝送線路123へ出力し、伝送線路123を介して受信装置210から指示信号を受信する。
また、受信装置210は、内部回路111と、電圧検出部112と、制御信号生成部113と、出力バッファ114と、信号入出力端子215と、信号出力端子116と、駆動電流生成回路117とを備えている。信号入出力端子215は、送信装置200が外部との通信を行う際に直接信号を授受する通信部である。信号出力端子215は伝送線路123の他方の端部と接続され、伝送線路123を介して送信装置200からの信号を受信し、駆動電流生成回路117からの指示信号を伝送線路123へ出力する。
送信装置200および受信装置210は1本の伝送線路123によって接続されているため、送信装置200から受信装置210への信号伝送と、受信装置210から送信装置200への信号伝送との競合を回避する必要がある。競合の回避のためには、装置間の信号伝送のタイミングと、各装置の構成要素の動作タイミングの両方を調整する必要がある。
装置間の信号伝送のタイミングは以下のように調整できる。例えば、送信装置200がテストパターン信号に応じた信号を1m秒ごとに送信し、受信装置210は、信号が伝送されていない期間中に指示信号を送信装置200に送る。すなわち、いわゆる時分割で信号の送信および受信を行う。または、送信装置200は、テストパターン信号に応じた信号を伝送線路123に送出した後は、受信装置210からの制御信号を受け取るまで制御回路103の動作を停止させる。
各装置の構成要素の動作タイミングは以下のように調整できる。例えば、送信装置200から受信装置210へ信号を伝送する場合は、受信装置210の駆動電流生成回路117の内部の出力用トランジスタ704をオフにする。これにより駆動電流生成回路117の出力は高インピーダンス状態になり、送信装置200の制御回路103からの信号に関連して発生する電圧を電圧検出部112および内部面路111において検出できる。一方、受信装置210から送信装置200へ指示信号を伝送する場合は、制御回路103の内部の出力駆動能力調整用トランジスタ304群(図3)をすべてオフにする。これにより制御回路103の出力は高インピーダンス状態になり、受信装置210から出力された信号を受信部104において受信できる。
以下、信号伝送システム1において行われるインピーダンスの整合処理を説明する。処理の流れは、図8に示す実施形態1の信号伝送システム1におけるフローチャートと概ね同じである。
本実施形態では、送信装置200が信号伝送を開始する前(例えば送信装置200の電源投入直後)の初期状態において、制御回路103の出力インピーダンスを最大値に設定する。これは駆動能力を最小にすることと同じである。以下では、伝送線路123から見た信号入出力端子205における入力インピーダンスはほぼ無限大とする。
また、インピーダンスの整合処理の開始当初には、送信装置200の出力インピーダンスを調整する処理を助けることができるように受信装置210も所定の初期状態に移行している。具体的には、受信装置210内の駆動電流生成回路117では、内部の出力用トランジスタがオフにされ、高インピーダンス状態に保持されている。以下では、受信装置210の信号入出力端子215における入力インピーダンスは無限大として説明する。
出力インピーダンスの調整シーケンスは以下のとおりである。まず送信装置200の内部回路101はテストパターン信号を生成する。このテストパターン信号に基づいて、出力バッファ102はローレベルとハイレベルが繰り返し切り替わる信号を出力する。制御回路103は、まず最小の駆動電流によって伝送線路を駆動してテストパターン信号に基づく信号を出力する。
一方、受信装置210の電圧検出部112は、伝送線路123に接続された受信装置210側の信号入力端子215での初期電圧を検出する。検出は、出力がローレベルからハイレベルに遷移するときに、基準電圧VREF1に到達した時刻tsから遅延させた時刻tp(図6)において行われる。
電圧検出部112は検出した電圧値が最適な受信レベルの範囲に入っているか否かを判定する。電圧検出部112によって検出された初期電圧が、図7(a)に示す波形601の時刻tpにおける電圧値のように基準電圧VREF2およびVREF3より低い場合には、電圧検出部112内の2つのF/F401および402は、“0”および“0”を出力する。この出力は、現在の駆動能力が低すぎることを表す。電圧検出部112から“0”、“0”信号を受け取ると、制御信号生成部113は内部のカウンタ回路451において駆動能力を一段増加する指示信号を生成する。制御信号生成部113は、指示信号を保持回路452で保持するとともに、その指示信号によって出力バッファ114および駆動電流生成回路117を介して送信装置100に駆動電流の増加を指示する。
すなわち、制御回路103の出力を高インピーダンス状態にホールドし、保持回路452に保持していた指示信号を出力バッファ114、駆動電流生成回路117を介して出力する。駆動電流生成回路117の出力は、信号入出力端子215、伝送線路123、信号入出力端子205を介して、受信部104に受信される。受信装置210は、出力バッファ114を高インピーダンス状態に保持し、制御回路103は高インピーダンス状態を解除する。
受信部104は、受信した指示信号から制御信号を生成する。制御回路103は制御信号に基づいて駆動電流を一段階増加して伝送線路121を駆動し、再びテストパターン信号に基づく信号を出力する。受信装置110は、信号入力端子115での初期電圧を検出する処理を行い、基準電圧VREF2およびVREF3により規定される範囲に入るまで処理を繰り返す。なお以後の処理は実施形態1の信号伝送システム1に関連して説明した処理と同じなので、その説明は省略する。初期電圧が基準電圧VREF2およびVREF3により規定される範囲に入ると、制御回路103の出力インピーダンスと伝送線路121のインピーダンスとが整合したとして処理を終了する。なお、インピーダンス調整完了後は、駆動電流生成回路117の出力インピーダンスは、再び調整シーケンスが行われるまで高インピーダンス状態を保持される。
次に、制御信号生成部113から、伝送路123を介して受信部104に信号を送信する手順を説明する。
制御信号生成部113から送出される指示信号は、受信部104において正しく受信されなければならない。上述のように、図7(c)に示す波形603は最適な伝送波形であり、このとき正確に最も高速に信号の伝送を行うことができる。一方、波形601、602は基準電圧VREF2とVRE3の間に電圧が確定するまで波形603の場合よりも長い時間を要する。すなわち波形603による信号の伝送よりも低速である。しかし、信号の伝送は正しく行うことができる。図7(a)〜(c)の波形から明らかなように出力インピーダンスが小さい場合は電圧の変化が収まるまでの時間も早く、高速に信号を送ることができる。逆に、出力インピーダンスが大きい場合は低速ではあるが信号を正しく送ることができる可能性が比較的高い。なお、図7(d)の波形604は基準電圧VREF2とVREF3の間に電圧が確定するまでに波形の歪みが認められる。よって信号を正しく伝送することができないことは明らかである。
いま、図7(c)に示す波形603による信号伝送を可能とする制御回路103の出力インピーダンスをZ[Ω]、図7(b)および(a)に示す波形602、601による信号伝送を可能とする出力インピーダンスをそれぞれZ[Ω]、Z[Ω]とすると、Z<Z<Zの関係が成立している。
インピーダンス調整シーケンスの際を除けば、送信装置200の内部回路101は、受信装置210の内部回路111に対して一般的なデータ信号を伝送する。データ信号の伝送は正しく高速に伝送できることが望ましい。一方、受信装置210の制御信号生成部113は、送信装置200の電流制御信号受信部104に対して指示信号(制御信号)を伝送する。指示信号は、受信装置210の駆動電流生成回路117を経由して伝送される。ここで駆動電流生成回路117の出力インピーダンスは可変ではなく固定である。
受信装置210から送信装置200への指示信号は、図7(c)の波形603を用いて正確かつ高速に伝送できることが望ましい。ただし、より重視されるのは正確さである。指示信号の伝送を正確に行うことができれば、インピーダンス調整後は、図7(c)の波形603を用いて指示信号を伝送できるからである。よって図7(c)の波形603を用いることができない場合には、少なくとも図7(b)に示す波形602または図7(a)に示す波形601を用いて指示信号を伝送する必要がある。なお、波形604のような波形の歪みが含まれる場合は、正しく指示信号を伝送できなくなる。
インピーダンス調整完了後の制御回路103の出力インピーダンスをA[Ω]、制御データを伝送する際の駆動電流生成回路117の出力インピーダンスをB[Ω]とすると、出力インピーダンスBは、A<B なる関係が成り立つ値の範囲の中で決めることができる。Bが比較的小さい場合は、調整シーケンスに要する時間を小さくすることができる。また、Bが比較的大きい場合は、伝送線路123のインピーダンスのバラツキ等があってもそのばらつきを吸収でき、余裕ができる。ただし、制御データの伝送は低速になる。従来、送信装置200から受信装置210へ高速に信号を伝送する場合には、信号の品位を保つためにインピーダンスが高精度である高価な配線基板やケーブルを使用せざるを得なかった。しかし、本発明によれば、受信装置210から送信装置200へ指示信号を正確に伝送できることが保証されれば、安価な配線基板やケーブルを使用しても正確かつ高速な信号の伝送が可能になる。
以上、本発明によるインピーダンスの整合処理に関連する実施形態1および2を説明した。本発明では、説明の便宜上、インピーダンスを整合させる伝送線路を1本に限って説明したが、1本に限定されることはない。例えば、伝送線路が半導体チップ間を接続する複数のバスである場合には、バスごとに処理を実行できる。
信号伝送システムは、本発明によるインピーダンスの整合処理を実行するか否かを切り替えることができる。例えば、伝送線路が接続された後に、送信装置および受信装置の双方が本発明によるインピーダンス整合処理を実行可能であると判定すると、本発明による処理を行う。本発明による処理ができないと判定されると、インピーダンスの整合処理を行わず、または従来の手法によるインピーダンスの整合処理を行う。さらに伝送システムは、予め規定されている別の処理を行ってもよい。
これまでの信号伝送システム1および2の説明では、送信装置および受信装置は予め特定されていた。しかし、例えば図1(a)のPCとハードディスクドライブのような信号の送受信の両方が可能な2つの装置が接続された場合には、いずれが先に伝送線路とのインピーダンスの整合を取るかを規定する必要がある。この場合には、例えばパラメータとして半導体チップに保持されるチップ番号の大きさを比較し、番号の小さい方から先にインピーダンスの整合を行えばよい。
信号伝送システム1では、送信装置および受信装置の各通信コントローラ(図示せず)がシステム全体で図8のフローチャートの処理を実現するコンピュータプログラムを実行して、上述の処理を制御するとして説明した。送信装置において実行されるプログラムと受信装置において実行されるプログラムとは同じではないが、これらを1つのプログラム中の送信装置用の処理ルーチンおよび受信装置用の処理ルーチンとして規定することができる。通信コントローラは、自己が送信装置であるか受信装置であるかを認識し、状況に応じて必要な処理ルーチンを実行すればよい。このようなコンピュータプログラムは、フレキシブルディスク等の磁気記録媒体、フラッシュメモリ等の半導体記録媒体、および、光ディスク等の光記録媒体等の種々の記録媒体に記録可能であり、ネットワーク等の電気通信回線を介して伝送することもできる。さらにそのようなコンピュータプログラムを記憶した1以上の半導体記録媒体を含むチップセットを構成することもできる。
本発明によれば、伝送線路を介して接続された送信装置および受信装置を含む信号伝送システムにおいて、送信装置からの信号を検出した受信装置は、検出された信号の信号値に基づいて駆動電流の電流量を変化させる指示信号を送信装置に送る。送信装置はその信号に基づいて駆動電流を変化させることにより、伝送線路を駆動する送信装置側駆動回路の出力インピーダンスと、伝送線路のインピーダンスとを動的に整合させることができる。伝送線路ごとに、接続の都度、インピーダンスを整合させて伝送線路の特性の変化による信号の反射や歪みをなくすことができるので、信号伝送システム1では良好かつ高速な信号の伝送を実現できる。
本発明によれば、伝送線路の信号伝送特性を調整することができるので、送信装置および受信装置の特性(例えば半導体集積回路の出力バッファ特性)のばらつきや、伝送線路の特性(例えばプリント基板配線やケーブルの特性)のばらつきが存在しても、許容される信号伝送特性の範囲内でそれらのばらつきを吸収できるように設計できる。よって半導体集積回路やプリント基板等の製造上、余裕ができ、歩留まりを向上することができる。
本発明によれば、接続される伝送線路のインピーダンスに応じて送信装置および受信装置の出力インピーダンスを調整することにより、信号伝送が可能になるまでの過渡的な出力電流の消費を調整できる。過渡的な出力電流を必要最低限に抑えることにより、消費電力を低減できる。
本発明によれば、例えば、取り外し可能なケーブルで接続された家電機器間や、プリント基板上の配線で接続された半導体チップ間で信号を伝送する際のインピーダンスを整合させることができる。駆動回路の出力インピーダンスと伝送線路のインピーダンスとを動的に整合させることにより、高速な信号伝送を実現し、伝送効率を向上することができる。また本発明によれば、信号伝送時に消費される消費電力を伝送線路に適合させて必要最低限に抑えることができる。
本発明は、伝送線路で接続された機器間で信号を伝送する際に、伝送線路を駆動する駆動回路の出力インピーダンスと伝送線路のインピーダンスとの整合を取るための技術に関し、特に信号伝送時の反射による波形歪みを低減するための出力インピーダンスの調整および波形歪み検出信号の伝送技術に関する。
ケーブルで接続された家電機器間、または、プリント配線で接続された基板上の半導体集積回路間で信号を伝送する場合には、駆動回路の出力インピーダンスと伝送線路のインピーダンスとを整合させる必要がある。整合していない場合には、伝送する信号の反射によって波形歪みが発生して信号を正しく伝送できないからである。さらに、信号の反射が収まるまで必要以上に時間を要するため、高速な信号伝送も困難である。
従来から、信号送信側の駆動回路の出力インピーダンスと伝送線路のインピーダンスとを整合させる種々の方法が知られている。特許文献1、特許文献2および特許文献3には、半導体集積回路間で信号を伝送する際にインピーダンスを整合させる技術が記載されている。例として特許文献1の内容を説明すると、実際に信号の伝送に用いる伝送線路とは別にそれと特性が同等であるリファレンス用伝送線路をループ状に配置し、信号を出力する半導体集積回路で終端させる。リファレンス用伝送線路を用いて駆動回路の出力インピーダンスと伝送線路のインピーダンスとを整合させることにより、実際の伝送線路に関してもインピーダンスが整合すると考えられる。
特開2003−8419号公報 特開平10−261948号公報 特開平11−17518号公報
しかし、これまでのインピーダンス整合技術には、種々の問題点がある。
第1の問題点は、実際の信号の伝送に使用する伝送線路の特性とリファレンス用伝送線路の特性とに誤差が存在することである。伝送線路がプリント配線板である場合、当然ながら、実際の信号の伝送に使用する伝送線路とリファレンス用伝送線路とはプリント配線板上の異なる位置に配置される。同一のプリント配線板上であっても、位置によってはインピーダンスを決定する特性(誘電率等)にばらつきがあるため、リファレンス用伝送線路を用いてインピーダンスを整合させても実際の伝送線路のインピーダンスとも最適に整合するといえない。すなわち、リファレンス用伝送線路を用いたとしても実際の伝送線路の最適なインピーダンスを決定することは困難である。
第2の問題点は、リファレンス用伝送線路を実際の信号の伝送に使用する伝送線路とは別に配置しなければならないため、面積や体積が増大することである。特に信号の伝送線路が複数あり、しかも精度良くインピーダンスを整合させることを想定した場合、複数の伝送線路に対して同数あるいはそれに近い数のリファレンス用配線パターンを配置することになり、配線面積の増大が著しい。これでは近年の小チップ化の傾向に反することとなって実用的でない。
第3の問題点は、上述のインピーダンス整合技術は、取り外し可能なケーブルで接続された家電機器間のインピーダンス整合に適用できないことである。例えばパーソナルコンピュータ(PC)とUSB機器とをUSBケーブルを介して接続する場合、リファレンス用伝送線路を設けることは実際上不可能であり非実用的である。また接続の対象となる家電機器は多岐に亘り、予めインピーダンスを整合させることはできないため、接続される度に動的にインピーダンスを整合させる必要がある。特に家電機器間で高速に信号を伝送する際、駆動回路のインピーダンスとケーブルのインピーダンスとを整合させることができなければ、使用するケーブルによっては高速伝送できない場合も生じ、信頼性を欠く。
本発明の目的は、伝送線路を介して信号を伝送する際に、駆動回路の出力インピーダンスと伝送線路のインピーダンスとを動的に整合させて高速な信号伝送を実現し、伝送効率を向上することである。また本発明の別の目的は、信号伝送時に消費される消費電力を伝送線路に適合させて必要最低限に抑えることである。
本発明の送信装置は、伝送線路を介して受信装置と接続され、前記受信装置とともに信号伝送システムを構成する。送信装置は、前記伝送線路の第1端部と接続される通信部と、所定量の駆動電流によって前記伝送線路を駆動する駆動電流制御部であって、制御信号に基づいて前記駆動電流の電流量を変化させる駆動電流制御部とを備えている。前記通信部は、前記伝送線路の第2端部に接続された前記受信装置から、前記駆動電流の電流量を変化させるか否かを指示する指示信号であって前記伝送線路の第2端部側において検出された信号値が所定の範囲に入っているか否かに基づいて生成された指示信号を前記制御信号として受信する。これにより上記目的が達成される。
前記信号値が前記所定の範囲に入っている場合、前記通信部は前記駆動電流の電流量の変化停止を指示する指示信号を前記制御信号として受け取り、前記駆動電流制御部は前記制御信号に基づいて前記駆動電流の現在の電流量の設定値を保持してもよい。
前記信号値が前記所定の範囲の下限値よりも小さい場合、前記通信部は前記駆動電流の増加を指示する指示信号を前記制御信号として受け取り、前記駆動電流制御部は前記制御信号に基づいて前記駆動電流を増加させてもよい。
前記信号値が前記所定の範囲の上限値よりも大きい場合、前記通信部は前記駆動電流の減少を指示する指示信号を前記制御信号として受け取り、前記駆動電流制御部は前記制御信号に基づいて前記駆動電流を減少させてもよい。
前記通信部は、前記伝送線路の第1端部と接続される第1端子と、前記伝送線路とは異なる制御信号線と接続されて前記指示信号を受け取る第2端子とを備えていてもよい。
前記駆動電流制御部は、前記伝送線路を駆動して信号を送信することが可能であり、前記駆動電流制御部からの信号の送信と、前記制御信号の受信とを時分割で行ってもよい。
前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動する際の出力インピーダンス値は、前記指示信号を出力する前記受信装置の出力インピーダンス値より小さくてもよい。
前記駆動電流制御部は、前記伝送線路を駆動して信号を送信することが可能であり、前記駆動電流制御部が信号を伝送する速度は、前記受信装置が前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度より速くてもよい。
前記伝送線路は前記通信部から取り外し可能であってもよい。
本発明の受信装置は、伝送線路を介して送信装置と接続され、前記送信装置とともに信号伝送システムを構成する。前記送信装置は前記伝送線路の第1端部と接続されている。受信装置は、前記伝送線路の第2端部と接続される通信部であって、所定の駆動電流によって駆動された前記伝送線路から信号を受け取る通信部と、前記信号に基づいて前記伝送線路の前記第2端部側の信号値を検出し、前記信号値が所定の範囲に入っているか否かを示す検出信号を生成する検出部と、前記検出信号に基づいて、前記駆動電流の電流量を変化させるか否かを指示する指示信号を生成する信号生成部とを備えている。前記通信部は前記送信装置に対して前記指示信号を出力する。これにより上記目的が達成される。
前記検出部によって前記信号値が前記所定の範囲に入っていることを示す検出信号が生成されると、前記信号生成部は、前記駆動電流の電流量の変化停止を指示する指示信号を生成してもよい。
前記検出部によって前記信号値が前記所定の範囲の下限値よりも小さいことを示す検出信号が生成されると、前記信号生成部は、前記駆動電流の増加を指示する指示信号を生成してもよい。
前記検出部によって前記信号値が前記所定の範囲の上限値よりも大きいことを示す検出信号が生成されると、前記信号生成部は、前記駆動電流の減少を指示する指示信号を生成してもよい。
前記通信部は、前記伝送線路の第2端部と接続される第1端子と、前記伝送線路と異なる制御信号線と接続されて前記指示信号を出力する第2端子とを備えていてもよい。
前記送信装置は、前記伝送線路を前記所定の駆動電流によって駆動して信号を送信することが可能であり、前記伝送線路からの信号の受信と、前記指示信号の送信とを時分割で行ってもよい。
前記所定の駆動電流によって前記伝送線路を駆動する前記送信装置の出力インピーダンス値は、前記端子部から前記信号生成部までの出力インピーダンス値より小さくてもよい。
前記受信装置が前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度は、前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動して信号を伝送する速度より遅くてもよい。
前記伝送線路は前記通信部から取り外し可能であってもよい。
本発明の送信側インターフェースは、伝送線路を介して受信装置の受信側インターフェースと接続され、前記受信装置とともに信号伝送システムを構成する送信装置において利用される。送信側インターフェースは、前記伝送線路の第1端部と接続される通信部と、所定の駆動電流によって前記伝送線路を駆動する駆動電流制御部であって、制御信号に基づいて前記駆動電流の電流量を変化させる駆動電流制御部とを備えている。前記通信部は、前記伝送線路の第2端部に接続された前記受信装置から、駆動電流の電流量を変化させるか否かを指示する指示信号であって前記伝送線路の前記第2端部側において検出された信号値が所定の範囲に入っているか否かに基づいて生成された指示信号を前記制御信号として受信する。これにより上記目的が達成される。
前記通信部は、前記伝送線路の第1端部と接続される第1端子と、前記伝送線路とは異なる制御信号線と接続されて前記指示信号を受け取る第2端子とを備えていてもよい。
前記駆動電流制御部は、前記伝送線路を駆動して信号を送信することが可能であり、前記駆動電流制御部からの信号の送信と、前記制御信号の受信とを時分割で行ってもよい。
前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動する際の出力インピーダンス値は、前記指示信号を出力する前記受信装置の出力インピーダンス値より小さくてもよい。
前記駆動電流制御部は、前記伝送線路を駆動して信号を送信することが可能であり、前記駆動電流制御部が信号を伝送する速度は、前記受信装置が前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度より速くてもよい。
本発明の受信側インターフェースは、伝送線路を介して送信装置の送信側インターフェースと接続され、前記送信装置とともに信号伝送システムを構成する受信装置において利用される。前記送信側インターフェースは前記伝送線路の第1端部と接続されている。受信側インターフェースは、前記伝送線路の第2端部と接続される通信部であって、所定の駆動電流によって駆動された前記伝送線路から信号を受け取る通信部と、前記通信部において受け取った前記信号に基づいて、前記伝送線路の前記第2端部側の信号値を検出して、前記信号値が所定の範囲に入っているか否かを示す検出信号を生成する検出部と、前記検出信号に基づいて、前記駆動電流の電流量を変化させるか否かを指示する指示信号を生成する指示信号を生成する信号生成部とを備えている。前記通信部は前記送信装置に対して前記指示信号を出力する。これにより上記目的が達成される。
前記通信部は、前記伝送線路の第2端部と接続される第1端子と、前記伝送線路と異なる制御信号線と接続されて前記指示信号を出力する第2端子とを備えていてもよい。
前記送信装置は、前記伝送線路を前記所定の駆動電流によって駆動して信号を送信することが可能であり、前記伝送線路からの信号の受信と、前記指示信号の送信とを時分割で行ってもよい。
前記所定の駆動電流によって前記伝送線路を駆動する前記送信装置の出力インピーダンス値は、前記端子部から前記信号生成部までの出力インピーダンス値より小さくてもよい。
前記受信側インターフェースが前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度は、前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動して信号を伝送する速度より遅くてもよい。
前記送信側インターフェース、および、前記受信側インターフェースを備え、前記送信側インターフェースと前記受信側インターフェースとを前記伝送線路によって接続したインターフェースシステムを構築してもよい。
本発明の送信側チップは、伝送線路を介して受信側チップと接続され、前記受信側チップとともに信号伝送システムを構成する。送信側のチップは、前記伝送線路の第1端部と接続される通信部と、所定の駆動電流によって前記伝送線路を駆動する駆動電流制御部であって、制御信号に基づいて前記駆動電流の電流量を変化させる駆動電流制御部とを備えている。前記通信部は、前記伝送線路の第2端部に接続された前記受信装置から、駆動電流の電流量を変化させるか否かを指示する指示信号であって前記伝送線路の前記第2端部側において検出された信号値が所定の範囲に入っているか否かに基づいて生成された指示信号を前記制御信号として受信する。これにより上記目的が達成される。
前記通信部は、前記伝送線路の第1端部と接続される第1端子と、前記伝送線路とは異なる制御信号線と接続されて前記指示信号を受け取る第2端子とを備えていてもよい。
前記駆動電流制御部は、前記伝送線路を駆動して信号を送信することが可能であり、前記駆動電流制御部からの信号の送信と、前記制御信号の受信とを時分割で行ってもよい。
前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動する際の出力インピーダンス値は、前記指示信号を出力する前記受信装置の出力インピーダンス値より小さくてもよい。
前記駆動電流制御部は、前記伝送線路を駆動して信号を送信することが可能であり、前記駆動電流制御部が信号を伝送する速度は、前記受信装置が前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度より速くてもよい。
本発明の受信側チップは、伝送線路を介して送信側チップと接続され、前記送信側チップとともに信号伝送システムを構成する。前記送信側チップは前記伝送線路の第1端部と接続されている。受信側チップは、前記伝送線路の第2端部と接続される通信部であって、所定の駆動電流によって駆動された前記伝送線路から信号を受け取る通信部と、前記通信部において受け取った前記信号に基づいて、前記伝送線路の前記第2端部側の信号値を検出して、前記信号値が所定の範囲に入っているか否かを示す検出信号を生成する検出部と、前記検出信号に基づいて、前記駆動電流の電流量を変化させるか否かを指示する指示信号を生成する指示信号を生成する信号生成部とを備えている。前記通信部は前記送信装置に対して前記指示信号を出力する。これにより上記目的が達成される。
前記通信部は、前記伝送線路の第2端部と接続される第1端子と、前記伝送線路と異なる制御信号線と接続されて前記指示信号を出力する第2端子とを備えていてもよい。
前記送信装置は、前記伝送線路を前記所定の駆動電流によって駆動して信号を送信することが可能であり、前記伝送線路からの信号の受信と、前記指示信号の送信とを時分割で行ってもよい。
前記所定の駆動電流によって前記伝送線路を駆動する前記送信装置の出力インピーダンス値は、前記端子部から前記信号生成部までの出力インピーダンス値より小さくてもよい。
前記受信側チップが前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度は、前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動して信号を伝送する速度より遅くてもよい。
前記送信側チップ、および、前記受信側チップを備え、前記送信側チップと前記受信側チップとを前記伝送線路によって接続したチップ搭載基板を構成してもよい。
本発明の出力インピーダンス設定方法は、伝送線路を介して受信装置と接続され、前記受信装置とともに信号伝送システムを構成する送信装置の出力インピーダンスを設定する。前記送信装置は、前記伝送線路の第1端部と接続される通信部および前記伝送線路を駆動する駆動電流制御部を備え、前記受信装置は、前記伝送線路の第2端部に接続されている。前記方法は、前記駆動電流制御部を動作させて所定量の駆動電流によって前記伝送線路を駆動するステップと、前記伝送線路の第2端部側において検出された信号値が所定の範囲に入っているか否かに基づいて生成された指示信号を、前記駆動電流の電流量を変化させるか否かを指示する制御信号として受信するステップと、前記制御信号に基づいて前記駆動電流の電流量を変化させるステップとを包含する。これにより上記目的が達成される。
前記通信部は、前記伝送線路の第1端部と接続される第1端子と、前記伝送線路とは異なる制御信号線と接続される第2端子とを備えており、前記受信するステップは、前記第2端子において前記指示信号を受け取ってもよい。
前記駆動するステップは、前記駆動電流制御部を動作させて前記伝送線路を駆動して信号を送信し、前記駆動電流制御部からの信号の送信と、前記制御信号の受信とを時分割で行うステップをさらに包含してもよい。
前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動する際の出力インピーダンス値は、前記指示信号を出力する前記受信装置の出力インピーダンス値より小さくてもよい。
前記駆動するステップは、前記駆動電流制御部を動作させて前記伝送線路を駆動して信号を送信し、前記駆動電流制御部が信号を伝送する速度は、前記受信装置が前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度より速くてもよい。
本発明の出力インピーダンスの設定補助方法は、伝送線路を介して送信装置と接続され、前記送信装置とともに信号伝送システムを構成する受信装置において利用される。前記送信装置は、前記伝送線路の第1端部と接続されており、前記受信装置は、前記伝送線路の第2端部と接続された通信部、および、所定位置の信号値を検出する検出部を備えている。前記方法は、前記通信部を介して、所定の駆動電流によって駆動された前記伝送線路から信号を受け取るステップと、前記信号に基づいて、前記検出部を用いて前記伝送線路の前記第2端部側の信号値を検出するステップと、前記信号値が所定の範囲に入っているか否かを示す検出信号を生成するステップと、前記検出信号に基づいて、前記伝送線路を駆動する駆動電流の電流量を変化させるか否かを判定するステップと、判定結果を示す指示信号を生成するステップと、前記通信部を介して前記送信装置に対して前記指示信号を出力するステップとを包含する。これにより上記目的が達成される。
前記通信部は、前記伝送線路の第2端部と接続される第1端子と、前記伝送線路とは異なる制御信号線と接続される第2端子とを備えており、前記受信するステップは、前記第2端子において前記指示信号を受け取ってもよい。
前記送信装置は、前記伝送線路を前記所定の駆動電流によって駆動して信号を送信することが可能であり、前記伝送線路からの信号の受信と、前記指示信号の送信とを時分割で行うステップをさらに包含してもよい。
前記所定の駆動電流によって前記伝送線路を駆動する前記送信装置の出力インピーダンス値は、前記端子部から前記信号生成部までの出力インピーダンス値より小さくてもよい。
前記受信装置が前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度は、前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動して信号を伝送する速度より遅くてもよい。
本発明のコンピュータプログラムは、伝送線路を介して受信装置と接続され、前記受信装置とともに信号伝送システムを構成する送信装置において実行される。前記送信装置は、前記伝送線路の第1端部と接続される通信部および前記伝送線路を駆動する駆動電流制御部を備え、前記受信装置は、前記伝送線路の第2端部に接続されている。前記コンピュータプログラムは、前記駆動電流制御部を動作させて所定量の駆動電流によって前記伝送線路を駆動するステップと、前記伝送線路の第2端部側において検出された信号値が所定の範囲に入っているか否かに基づいて前記受信装置において生成された指示信号を、前記駆動電流の電流量を変化させるか否かを指示する制御信号として前記通信部において受信させる受信するステップと、前記制御信号に基づいて前記駆動電流の電流量を変化させるステップとを包含する。これにより上記目的が達成される。
前記通信部は、前記伝送線路の第1端部と接続される第1端子と、前記伝送線路とは異なる制御信号線と接続される第2端子とを備えており、前記第2端子において前記指示信号を受信させてもよい。
前記駆動電流制御部は、前記伝送線路を駆動して信号を送信することが可能であり、前記送信装置に、前記駆動電流制御部からの信号の送信と、前記制御信号の受信とを時分割で実行させてもよい。
前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動する際の出力インピーダンス値は、前記指示信号を出力する前記受信装置の出力インピーダンス値より小さくてもよい。
前記駆動電流制御部は、前記伝送線路を駆動して信号を送信することが可能であり、前記駆動電流制御部が信号を伝送する速度は、前記受信装置が前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度より速くてもよい。
本発明のコンピュータプログラムは、伝送線路を介して送信装置と接続され、前記送信装置とともに信号伝送システムを構成する受信装置において実行される。前記送信装置は、前記伝送線路の第1端部と接続されており、前記受信装置は、前記伝送線路の第2端部と接続された通信部、および、所定位置の信号値を検出する検出部を備えている。前記コンピュータプログラムは、前記通信部を介して、所定の駆動電流によって駆動された前記伝送線路から信号を受け取るステップと、前記信号に基づいて、前記検出部を用いて前記伝送線路の前記第2端部側の信号値を検出するステップと、前記信号値が所定の範囲に入っているか否かを示す検出信号を生成するステップと、前記検出信号に基づいて、前記伝送線路を駆動する駆動電流の電流量を変化させるか否かを判定するステップと、判定結果を示す指示信号を生成するステップと、前記通信部を介して前記送信装置に対して前記指示信号を出力するステップとを包含する。これにより上記目的が達成される。
前記通信部は、前記伝送線路の第2端部と接続される第1端子と、前記伝送線路とは異なる制御信号線と接続される第2端子とを備えており、前記第2端子から前記指示信号を出力させてもよい。
前記送信装置は、前記伝送線路を前記所定の駆動電流によって駆動して信号を送信することが可能であり、前記受信装置に、前記伝送線路からの信号の受信と、前記指示信号の送信とを時分割で実行させてもよい。
前記所定の駆動電流によって前記伝送線路を駆動する前記送信装置の出力インピーダンス値は、前記端子部から前記信号生成部までの出力インピーダンス値より小さくてもよい。
前記受信装置が前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度は、前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動して信号を伝送する速度より遅くてもよい。
本発明によれば、例えば、取り外し可能なケーブルで接続された家電機器間や、プリント基板上の配線で接続された半導体チップ間で信号を伝送する際のインピーダンスを整合させることができる。駆動回路の出力インピーダンスと伝送線路のインピーダンスとを動的に整合させることにより、高速な信号伝送を実現し、伝送効率を向上することができる。また本発明によれば、信号伝送時に消費される消費電力を伝送線路に適合させて必要最低限に抑えることができる。
以下、添付の図面を参照して、本発明によるインピーダンス整合処理の実施形態を説明する。
(実施形態1)
図1(a)および(b)は、本実施形態によるインピーダンス整合処理を適用できる信号伝送システム1のバリエーションを示す。
図1(a)は、PC100とハードディスクドライブ110とを含む信号伝送システム1の構成を示している。ここでは、PC100およびハードディスクドライブ110がそれぞれUSB2.0規格のインターフェースを備えているとする。
PC100およびハードディスクドライブ110のコネクタにUSBケーブル120が挿入されると、USB2.0規格に基づく手順にしたがって接続が確立される。USBケーブル120を介してPC100とハードディスクドライブ110とが接続されると、信号伝送システム1が構成される。
信号伝送システム1が構成された後、PC100およびハードディスクドライブ110は本実施形態による処理に基づいて、信号送信側の装置(PC100)のインターフェースに設けられた駆動電流制御回路(図示せず)の出力インピーダンスと、USBケーブル120のインピーダンスとを整合させる。ハードディスクドライブ110からPC100へも信号が伝送されるので、同様に信号送信側装置(ハードディスクドライブ110)のインターフェースに設けられた駆動電流制御回路の出力インピーダンスと、USBケーブル120のインピーダンスとも整合させる。その後、USB2.0規格に準拠した方式に基づいて、例えば480Mbpsの伝送速度でPC100とハードディスクドライブ110との間で信号が授受される。
図1(a)では、PC100とハードディスクドライブ110とを用いて信号伝送システム1を構成する場合を例にとって説明した。しかし、PCおよびハードディスクドライブに代えて、デジタルカメラ、DVDドライブ等の他の種々の装置を用いても信号伝送システム1を構成することができる。また図1(a)では、信号伝送システム1が、USBケーブル120を伝送線路としてUSB2.0規格に基づく接続によって構成される場合を例にとって説明した。しかし、USB2.0規格に代えて、IEEE1394規格、SCSI規格、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)規格等の他の通信規格、プロトコルによっても信号伝送システム1を構成できる。
図1(b)は、プリント配線板上に複数の半導体集積回路100および110が配置された信号伝送システム1の構成を示している。図では、半導体集積回路100および110は半導体チップである。伝送線路であるプリント配線120を介して半導体集積回路100と半導体集積回路110とが接続されると、信号伝送システム1が構成される。半導体集積回路100および110は後述の処理を行って、半導体集積回路100または110の駆動電流制御回路(図示せず)のインピーダンスとプリント配線120のインピーダンスとを整合させる。図1(a)の場合と同様に、半導体集積回路100および110の双方に駆動電流制御回路が設けられている場合には、その双方の出力インピーダンスとプリント配線120のインピーダンスとを整合させる。この結果、プリント配線120を介して半導体集積回路100と半導体集積回路110との間で信号が高速で伝送可能になり、伝送効率が向上する。
図1(b)では、プリント配線板上の半導体集積回路100および110によって信号伝送システム1が構成される例を説明した。しかし1つのチップ上に集積された特定の回路間においても信号伝送システム1を構成することができる。
図1(a)および(b)のいずれの信号伝送システム1においても、インピーダンスを整合させた後、所定の時間間隔(例えば数秒〜数十秒の間隔)でインピーダンス整合処理を繰り返して実行し、インピーダンスを動的に再整合させることができる。これにより、供給される電源電圧変化、温度変化等に起因して生じるインピーダンスの不整合を解消できる。
また、図1(a)および(b)に示す信号伝送システム1では、PC−ハードディスクドライブ間および半導体集積回路間で本実施形態によるインピーダンス整合処理が行われる。しかし、より特定するとPC、ハードディスクドライブおよび半導体集積回路に備えられた各インターフェース部が整合処理を行う。そのようなインターフェースは本実施形態による処理を実行でき、信号伝送システムであるインターフェースシステム1を形成できる。
以下、本実施形態によるインピーダンスを整合する処理を実行するための構成および処理を説明する。
まず、図2を参照しながら信号伝送システム1の構成を説明する。上述のように、信号伝送システム1として多岐に亘る態様が考えられるため、以下では、信号伝送システム1が信号を送信する送信装置100と信号を受信する受信装置110とを有するとして説明する。ただし、これは送信装置100が信号を受信できないことを意味しない。送信装置100は受信装置110の機能を含んでいてもよく、受信装置110は送信装置100の機能を含んでいてもよい。また、信号伝送システム1は3以上の装置を含んでいてもよい。その場合には、図2は信号の授受を行う特定の2つの送信装置および受信装置を示していると考えることができる。
図2は、本実施形態による信号伝送システム1の機能ブロックの構造を示す。信号伝送システム1は、送信装置100と受信装置110とを有する。送信装置100と受信装置110とは、異なる信号を伝送する2本の伝送線路121、122によって接続されている。これらの伝送線路のうち、伝送線路121に関して定まるインピーダンスZの値が、送信装置100から受信装置110へ高速で信号を伝送する際に影響を与える。一方、伝送線路122は、受信装置110から送信装置100への制御信号を伝送するための制御信号線として利用される。伝送線路122を介した信号の伝送は、伝送線路121を介して行われる信号の伝送と比較すると低速である。そのため、伝送する信号の反射によって発生する波形歪み、および、信号の反射が収まるまでに要する時間は高速伝送の場合ほど大きな問題ではない。すなわち伝送線路122に存在するインピーダンスは特に問題ではない。なお、伝送線路121および122は複数の伝送線路を束ねた一本のケーブルとして実現されていてもよい。
以下では、送信装置100の各構成要素を説明した後、受信装置110の各構成要素を説明する。
送信装置100は、内部回路101と、出力バッファ102と、駆動電流制御回路103と、駆動電流制御信号受信部104と、信号出力端子105と、信号入力端子106とを備えている。
内部回路101は、送信装置100固有の機能を実現する回路であり、受信装置110へ送信する信号等を出力する。例えば、送信装置100が図1(a)のPCである場合には、内部回路101は、広くCPU、メモリ、マザーボードに載置された他の半導体チップ等である。さらに、送信装置100がインターフェース機能を主要な機能とする装置(インターフェースカード等)である場合には、内部回路101は実装される側の機器との接続を確保する回路である。また、送信装置100が図1(b)の半導体集積回路である場合には、内部回路101は所定の演算を行う演算回路等である。
内部回路101は、所定のテストパターン信号を出力バッファ102に送る。出力バッファ102は、内部回路101から出力された信号を一時的に蓄積し、ローレベルとハイレベルとが繰り返し変化する信号を出力する。
駆動電流制御回路(以下、「制御回路」と記述する)103は、所定の駆動電流によって伝送線路121を駆動し、出力バッファ102から出力された信号に応じた信号を伝送線路121に出力する。また制御回路103は、制御信号を受け取り、その制御信号に基づいて駆動電流の電流量を変化させる。制御回路103の具体的な構成は、図3を参照しながら後述する。
駆動電流制御信号受信部(以下、「受信部」と記述する)104は、信号入力端子106において受信した信号を受け取り、所定の変換を行って制御信号を出力する。受信部104が受け取る信号は外部の装置(受信装置110)からの所定の動作を指示する指示信号であり、出力する信号は送信装置100内の構成要素の動作を制御する制御信号である。受信部104の具体的な構成は、図4を参照しながら後述する。
信号出力端子105および信号入力端子106は、送信装置100が外部との通信を行う際にそれぞれ直接信号を出力し、受け取る通信部である。信号出力端子105は伝送線路121の一方の端部と接続される。信号出力端子105は、制御回路103からの信号を伝送線路121へ出力する。また信号入力端子106は伝送線路122の一方の端部と接続される。信号入力端子106は伝送線路122を介して信号を受信する。
次に、受信装置110の構成を説明する。受信装置110は、内部回路111と、電圧検出部112と、駆動電流制御信号生成部113と、出力バッファ114と、信号入力端子115と、信号出力端子116と、駆動電流生成回路117とを備えている。
内部回路111は、受信装置110固有の機能を実現する回路であり、送信装置100から受信した信号を処理する。例えば、受信装置110が図1(a)のハードディスクドライブである場合には、内部回路111は、広くハードディスクドライブの信号処理用LSI、バッファ、アクセスアームやスピンドルモータの駆動回路等である。さらに、受信装置110がインターフェース機能を主要な機能とする装置(インターフェースカード等)である場合には、内部回路111は実装される側の機器との接続を確保する回路である。また、受信装置110が図1(b)の半導体集積回路である場合には、内部回路111は所定の演算を行う演算回路等である。
電圧検出部112は、入力電圧の変化に基づく一定のタイミングで信号入力端子115の電圧値を検出し、その電圧値が所定の範囲に入っているか否かを示す電圧検出信号を生成する。所定の範囲は、少なくとも2つの判定基準値によって規定される。例えば電圧検出信号は、第1の判定基準値よりも大きいか否かを示す信号と、第2の判定基準値よりも大きいか否かを示す信号とを含む。これにより電圧値が当該範囲に入るか、当該範囲よりも大きいまたは小さいかを判定できる。電圧検出部112の具体的な構成は、図5を参照しながら後述する。なお図2では、電圧検出部112は信号入力端子115の電圧を直接検出するように記載されているが、直接検出しなくてもよい。また電圧値以外の伝送線路121の他の電気的な特性、例えば電力値、電流値等を検出してもよい。
駆動電流制御信号生成部(以下、「制御信号生成部」と記述する)113は、電圧検出信号を受け取って、その信号に基づいて指示信号を生成する。指示信号は、送信装置100の制御回路103に対して駆動電流の電流量を変化させるか否かを指示する信号である。制御信号生成部113の具体的な構成は、図5を参照しながら後述する。出力バッファ114は、内部回路101から出力された信号を一時的に蓄積し、駆動電流生成回路117に出力する。
駆動電流生成回路117は、出力バッファ114から指示信号を受け取り、所定の駆動電流で伝送線路122を駆動して指示信号を出力する。
信号入力端子115および信号出力端子116は、受信装置110が外部との通信を行う際にそれぞれ直接信号を受け取り、出力する通信部である。信号入力端子115は伝送線路121の他方の端部と接続され、伝送線路121を介して信号を受信する。信号出力端子116は伝送線路122の他方の端部と接続される。信号出力端子116は、駆動電流生成回路117からの信号を伝送線路122へ出力する。
次に、上述の各構成要素のより具体的な構成を説明する。
図3は、送信装置100の制御回路103の回路構成を示している。制御回路103は、信号線301において出力バッファ102から出力された信号を受け取り、その信号に応じて規定されたタイミングを有する信号を信号線302から出力する。
制御回路103は、制御信号入力端子群303と、出力駆動能力調整用トランジスタ群304と、Low電圧出力用トランジスタ305と、High電圧出力用トランジスタ306と、電源307とを含む。信号線301は、トランジスタ305および306のゲート電極に接続されている。出力駆動能力調整用トランジスタ群304はLow電圧出力用トランジスタ305およびHigh電圧出力用トランジスタ306と直列に接続されている。出力駆動能力調整用トランジスタ群304には、信号線301に印加された信号がハイレベルかローレベルかに応じてトランジスタ群304のソース電極には接地電圧または電源307の電圧が与えられる。トランジスタ群304の各ゲート電極は制御信号入力端子群303と接続されており、受信部104からの制御信号が印加される。制御信号は各トランジスタ304へ個別に入力されるパラレルな信号である。この結果、トランジスタ群304のトランジスタを選択的にオンまたはオフできる。オンされたトランジスタのドレイン電極の電圧は電源307の電圧または接地電圧に等しくなる。また所定の電流が信号線302を介して出力される。以上の動作原理により、制御回路103では制御信号に基づいて導通するトランジスタの数が制御され、制御回路103の出力インピーダンスを変化させることができる。なお、制御回路103の駆動能力は、実際に駆動が予測される各種伝送線路のインピーダンス幅以上の調整幅を持つように設定する。
次に、図4は、受信部104のブロック構成を示している。信号線501は、信号入力端子106を介して受信されたシリアルデータ信号501を伝送する。シリアル/パラレル変換回路(以下、「S/P変換回路」と称する)502はシリアルデータをパラレルデータに変換する。保持回路503はそのパラレルデータを保持し、保持していたパラレルデータを出力する。パラレルデータは制御信号として制御回路103の制御信号入力端子群303に出力される。
図5は、受信装置110の電圧検出部112および制御信号生成部113の機能ブロック構成を示している。まず電圧検出部112は、フリップフロップ(以下、F/Fと呼ぶ)401、402と、比較器403、404、405と、遅延回路406とを有する。電圧検出部112は、伝送線路121の信号入力端子115における信号を信号線411を介して受け取る。比較器403、404、405は信号線411に並列に接続されており、信号入力端子115における信号を同時に受け取る。比較器403、404、405はまた、それぞれ信号線407、408、409を介して基準電圧VREF1、VREF2、VREF3を受け取る。ここではVREF1<VREF2<VREF3とする。比較器403は、入力された信号の電圧の値と基準電圧VREF1とを比較して、大きい方の信号を出力する。基準電圧VREF1として、例えば、想定する伝送線路121のインピーダンス幅および駆動電流制御回路のインピーダンス可変範囲から最も初期の入力端での最低初期電圧を算出し、その振幅が検出可能である範囲で最大の電圧として決定することができる。比較器404および405も同様に、入力された信号の電圧と基準電圧VREF2、および、入力された信号の電圧とVREF3とを比較し、大きい方の信号を出力する。
基準電圧VREF2、VREF3は、受信装置110の接続対象である送信装置100の駆動性能と関連して決定することができる。具体的には、VREF2およびVREF3は、制御回路103(図3)の電源307の電圧Vに対して、VREF2<V<VREF3となるように設定する。接続可能な送信装置100の駆動電圧は予めわかっているので、受信装置110の製造時等において基準電圧VREF2およびVREF3の値を設定できる。なお、基準電圧VREF1〜3の値は、外部から入力してもよい。
比較器403および404の出力は、フリップフロップ401、402(以下、「F/F」と称する)と接続されている。F/F401、402は、遅延回路406から出力されるサンプリング信号に基づいて動作する。遅延回路406は、基準電圧VREF1以上の電圧を有する信号を受け取ると、その信号を所定時間保持して出力する。すなわち入力を遅延させて出力する。この出力がサンプリング信号である。サンプリング信号により、F/F401、402は信号線411を介して受け取った電圧が基準電圧よりも小さい場合には“0”を、大きい場合には“1”をセットする。F/F401、402にセットされた各値は、電圧検出信号として出力される。
F/F401、402の出力は、制御信号生成部113の内部のカウンタ回路451を経由して保持回路452に入力され、さらに保持回路452はパラレル/シリアル変換回路(以下、P/S変換回路と呼ぶ)453に入力される。より具体的には、制御信号生成部113のカウンタ回路451は、電圧検出部112から出力された電圧検出信号を受け取り、以下のように動作する。すなわちカウンタ回路451は、F/F401、402の出力が“0”、“0”の場合には、制御回路103内に設けられたトランジスタ群304のうちの駆動するトランジスタの数を1つ増加させる指示信号を生成する。逆にF/F401、402の出力が“1”、“1”の場合には、制御回路103内に設けられたトランジスタ群304のうちの駆動するトランジスタの数を1つ減少させる指示信号を生成する。またF/F401、402の出力が“0”、“1”の場合には、制御回路103の駆動能力制御動作を停止する信号を出力する。出力された指示信号は、保持回路452に保持され、出力される。P/S変換回路453は、保持回路452から出力された指示信号をシリアルデータの信号に変換して、信号線454に出力する。
次に、図6は、駆動電流生成回路117の回路構成を示している。駆動電流生成回路117は、制御回路103と同様、伝送線路を駆動するために設けられているので、その構成は制御回路103の構成と類似する。制御回路103と異なり、出力段のトランジスタとして1つのトランジスタ704が設けられている。トランジスタ704が複数ではなく1つである理由は、伝送線路122を駆動するために必要な電流値を微調整する必要がないからである。トランジスタ704のゲート電極は制御信号入力端子703と接続されており、その端子703に入力された信号により、出力用トランジスタ704のオン状態とオフ状態を切り替えることができる。ただしここでは常にオン状態が維持されている。なお、トランジスタ705および706のゲート電極は信号線701と接続されており、出力バッファ114からの出力信号が印加されることによって出力電圧を変更する構成は制御回路103と同様である。また、出力用トランジスタ704がLow電圧出力用トランジスタ705およびHigh電圧出力用トランジスタ706と直列に接続されている構成も制御回路103と同様である。駆動電流生成回路117は所定の駆動電流で伝送線路122を駆動し、信号出力端子116を介して指示信号を出力する。上述のように、指示信号は送信装置100の受信部104においてパラレルデータに変換されて制御信号として利用される。
ここで、図7を参照しながら、駆動電流出力回路103の駆動能力(出力インピーダンス)が伝送信号波形の歪みに与える影響を説明し、その影響を考慮して制御回路103に要求される動作を説明する。
図7(a)〜(d)は、制御回路103の出力インピーダンスと伝送線路121のインピーダンスとの関係に応じた受信装置110側の過渡電圧波形を示す図である。図7(a)〜(d)に共通する事項を説明する。まず時刻tsは、信号入力端子115において基準電圧VREF1を最初に超えた時刻である。時刻tpは、時刻tsから所定時間経過後の時刻である。「所定時間」は、図5に示す電圧検出部112内の遅延回路406が出力を遅延する時間である。
図7(a)は、駆動電流出力回路103の出力インピーダンス値が伝送線路121のインピーダンス値よりも大きい場合の、信号入力端子115の過渡電圧波形601を示す。時刻tpから電圧の測定を開始する。時刻tpにおける電圧(以下、入力端での「初期電圧」と称する)は、基準電圧VREF2およびVREF3に達していない。電圧検出部112は、時刻t2、t3、t4において順に電圧を検出し、時刻t4において基準電圧VREF2およびVREF3によって規定される範囲内に入ったことを検出する。例えば、伝送周波数が1GHzの場合には、時刻t1とt2との間は1ナノ秒である。なお、時刻tpは時刻t1とt2の間の時刻とする。
図7(b)は、図7(a)よりも出力インピーダンス値が小さい場合の信号入力端子115の過渡電圧波形602を示す。出力インピーダンス値を小さくして駆動能力を上げることにより、入力端での初期電圧は基準電圧VREF1を大きく超えているが、基準電圧VREF2には達していない。電圧VREF2およびVREF3に達する時刻は時刻t3である。
図7(c)は、図7(b)よりも出力インピーダンス値が小さい場合の信号入力端子115の過渡電圧波形603を示す。出力インピーダンス値をさらに小さくして駆動能力を上げることにより、時刻t1において入力端での初期電圧は基準電圧VREF2およびVREF3の中間の電圧に達している。そして時刻t1以降でも電圧は安定している。安定する時刻は図7(a)および(b)の例と比較して明らかに早い。
図7(d)は、図7(c)よりも出力インピーダンス値が小さい場合の信号入力端子115の過渡電圧波形604を示す。入力端での初期電圧は、時刻t1において基準電圧VREF2およびVREF3を超えている。しかし、時刻t2では逆に電圧VREF2よりも電圧が低下する(以下、このような波形の状態を、波形の歪み、と呼ぶ)。この後、時刻t3において再び基準電圧VREF2およびVREF3を超え、時刻t4以降、基準電圧VREF2およびVREF3の中間の電圧に収束する。
よって、受信装置110の内部回路111は、図7(c)の波形603の場合に、送信装置100の出力バッファ102が出力した信号を最も早くかつ確実に受信できるといえる。以上から、入力端での初期電圧がVREF2とVREF3の中間の電位であれば、信号入力端子115で最適な伝送波形を得ることができるといえる。
以下、図2および図8を参照しながら、信号伝送システム1において行われるインピーダンスの整合処理を説明する。この処理は、例えば送信装置100および受信装置110の通信コントローラ(図示せず)の制御に基づいて行われる。通信コントローラは、EEPROM等のプログラムを解析して実行することにより各構成要素に指示を与える。以下では、送信装置100および受信装置110の間で接続が確立され、信号の高速伝送を開始する際に実行される処理として説明する。
本実施形態では、送信装置100が信号伝送を開始する前(例えば送信装置100の電源電源投入直後)の初期状態において、制御回路103の出力インピーダンスを最大に設定する。これは駆動能力を最小にすることと同じである。また受信装置110の信号入力端子115における入力インピーダンスは無限大とする。
図8は、信号伝送システム1におけるインピーダンスの整合処理の手順を示すフローチャートである。図の左側のブロックは送信装置の動作であり、右側のブロックは受信装置の動作である。なお、以下で明らかになるように、受信装置は信号伝送システム1においては送信装置100の出力インピーダンスの設定を補助する機能を有している。
まず、送信装置100の内部回路101は、ステップ801においてテストパターン信号を生成する。このテストパターン信号に基づいて、出力バッファ102はローレベルとハイレベルが繰り返し切り替わる信号を出力する。ステップ802において、制御回路103は、まず最小の駆動電流によって伝送線路を駆動してテストパターン信号に基づく信号を出力する。
そして、ステップ803において、電圧検出部112は、伝送線路121に接続された受信装置110側の信号入力端子115での初期電圧を検出する。検出は、出力がローレベルからハイレベルに遷移するときに、基準電圧VREF1に到達した時刻tsから遅延させた時刻tp(図6)において行われる。
ステップ804において、電圧検出部112は検出した電圧値が最適な受信レベルの範囲に入っているか否かを判定する。この判定は、信号入力端子115での初期電圧の波形および電圧値が、図7(c)に示す状態を示しているか否かの判定である。図7(c)に示す最適な範囲に入っていない場合にはステップ805に進み、範囲に入っている場合にはステップ807へ進む。
ステップ805では、電圧検出部112内の2つのF/F401および402は、“0”および“0”を出力する。制御信号生成部113はこの出力信号に基づいて指示信号を生成する。指示信号は駆動電流の増加を指示する信号であり、出力バッファ114および駆動電流生成回路117を介して送信装置100に送られる。受信部104は、受信した指示信号から制御信号を生成し、ステップ806において、制御回路103は制御信号に基づいて駆動電流を一段階増加して伝送線路121を駆動し、再びテストパターン信号に基づく信号を出力する。受信装置110は、信号入力端子115での初期電圧を検出する処理を行い、ステップ803以降の処理を繰り返す。
一方、ステップ807では、制御信号生成部113は指示信号を生成して、送信装置100に駆動電流の変更(増加)の停止を指示する。これは現在駆動している出力段のトランジスタの数を固定することを意味する。制御信号生成部113は、その数を特定するデータを制御回路内に配したフリップフロップ、RAM等の保持回路452に保持する。なお、このとき電圧検出部112内の2つのF/F401および402は、“0”および“1”を出力し、制御回路103の出力インピーダンスが最適値であることを示している。
ステップ808では、制御回路103は、現在の駆動電流の電流量の設定値を保持し、その設定値に基づく駆動電流によって伝送線路121を駆動する。以上の処理により、制御回路103の出力インピーダンスと伝送線路121のインピーダンスとの関係に応じたインピーダンスの整合処理は終了する。
本実施形態では、制御回路103内の導通するトランジスタ数を制御して、受信装置110において検出される初期電圧が所定の範囲に入るまで制御回路103の出力インピーダンスを変化させる。受信装置110側で検出される初期電圧が所定の範囲に入ったとき、制御回路103の出力インピーダンスは最適に設定され、図7(c)の波形603で示されるように歪みのない波形により実際の信号伝送を行うことができる。伝送線路121および122は、例えばUSBケーブル等の取り外し可能であってもよいし、プリント配線基板上に固定されたプリント配線であってもよい。
以上、信号伝送システム1において行われるインピーダンスの整合処理を説明した。上述の説明は、信号の立ち上がりで出力駆動能力を調整するとして説明したが、信号の立下りで調整することもできる。この場合は、判定値が異なるだけであり手順は同様である。また、処理の開始時には制御回路103の出力インピーダンスは最大(伝送線路121の駆動能力は最小)であるとして説明したが、出力インピーダンスを最小(駆動能力を最大)とすることもできる。初期状態の出力インピーダンスを最小にして処理を開始した場合には、その後の制御により、出力インピーダンスを増加することになる。
なお、本実施形態ではP/S変換回路453およびS/P変換回路502を使用し、駆動電流制御信号の伝送にはシリアルデータを用いた。しかしシリアルデータには限定されない。保持回路452からの出力を駆動受信部104が受信できれば、どのような形式の伝送データであってもかまわない。さらに上述の説明では、インピーダンスの調整は内部回路101からのテストパターン信号に基づいて行われるとした。しかし、テストパターン信号ではなく、実際のデータ転送時の信号の立ち上がりおよび立ち下がり等を利用して上述の処理を行ってもよい。例えば、送信装置100および受信装置110の接続確立時には上述のテストパターン信号を利用してインピーダンスの整合をとり、データの伝送が開始された後は、所定時間間隔で伝送中のデータの立ち上がりおよび立ち下がりの少なくとも一方を利用してインピーダンスを動的に再整合させてもよい。
(実施形態2)
図9は、本実施形態による信号伝送システム2の機能ブロックの構造を示す。実施形態1による信号伝送システム1と同様、信号伝送システム2もまた、図1(a)および(b)の態様で実現される。以下では信号伝送システム2が、信号を送信する送信装置200と信号を受信する受信装置210とを有するとして説明する。ただし、これは送信装置200が信号を受信できないことを意味するのではなく、送信装置200は受信装置210の機能を含んでいてもよい。また受信装置210は送信装置200の機能を含んでいてもよい。
信号伝送システム2は、送信装置200と受信装置210とを有する。実施形態1の信号伝送システム1と異なり、送信装置200と受信装置210とは、信号を伝送する1本の伝送線路123によって接続されている。伝送線路123に関して定まるインピーダンスZの値が、送信装置200から受信装置210へ高速で信号を伝送する際に影響を与えるため、送信装置200の駆動回路の出力インピーダンスと伝送線路123のインピーダンスとの整合を取る必要がある。
以下では、まず送信装置200を説明し、その後受信装置210を説明する。なお送信装置200および受信装置210を構成する要素のうち、図2の送信装置100および受信装置110の構成要素と基本的に同じ機能を有する要素には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。特に説明した場合には、その説明に関する機能を付加的に有するとする。
送信装置200は、内部回路101と、出力バッファ102と、制御回路103と、受信部104と、信号入出力端子205とを備えている。信号入出力端子205は、送信装置200が外部との通信を行う際に直接信号を授受する通信部である。信号入出力端子205は伝送線路123の一方の端部と接続され、制御回路103からの信号を伝送線路123へ出力し、伝送線路123を介して受信装置210から指示信号を受信する。
また、受信装置210は、内部回路111と、電圧検出部112と、制御信号生成部113と、出力バッファ114と、信号入出力端子215と、信号出力端子116と、駆動電流生成回路117とを備えている。信号入出力端子215は、送信装置200が外部との通信を行う際に直接信号を授受する通信部である。信号出力端子215は伝送線路123の他方の端部と接続され、伝送線路123を介して送信装置200からの信号を受信し、駆動電流生成回路117からの指示信号を伝送線路123へ出力する。
送信装置200および受信装置210は1本の伝送線路123によって接続されているため、送信装置200から受信装置210への信号伝送と、受信装置210から送信装置200への信号伝送との競合を回避する必要がある。競合の回避のためには、装置間の信号伝送のタイミングと、各装置の構成要素の動作タイミングの両方を調整する必要がある。
装置間の信号伝送のタイミングは以下のように調整できる。例えば、送信装置200がテストパターン信号に応じた信号を1m秒ごとに送信し、受信装置210は、信号が伝送されていない期間中に指示信号を送信装置200に送る。すなわち、いわゆる時分割で信号の送信および受信を行う。または、送信装置200は、テストパターン信号に応じた信号を伝送線路123に送出した後は、受信装置210からの制御信号を受け取るまで制御回路103の動作を停止させる。
各装置の構成要素の動作タイミングは以下のように調整できる。例えば、送信装置200から受信装置210へ信号を伝送する場合は、受信装置210の駆動電流生成回路117の内部の出力用トランジスタ704をオフにする。これにより駆動電流生成回路117の出力は高インピーダンス状態になり、送信装置200の制御回路103からの信号に関連して発生する電圧を電圧検出部112および内部回路111において検出できる。一方、受信装置210から送信装置200へ指示信号を伝送する場合は、制御回路103の内部の出力駆動能力調整用トランジスタ304群(図3)をすべてオフにする。これにより制御回路103の出力は高インピーダンス状態になり、受信装置210から出力された信号を受信部104において受信できる。
以下、信号伝送システム1において行われるインピーダンスの整合処理を説明する。処理の流れは、図8に示す実施形態1の信号伝送システム1におけるフローチャートと概ね同じである。
本実施形態では、送信装置200が信号伝送を開始する前(例えば送信装置200の電源投入直後)の初期状態において、制御回路103の出力インピーダンスを最大値に設定する。これは駆動能力を最小にすることと同じである。以下では、伝送線路123から見た信号入出力端子205における入力インピーダンスはほぼ無限大とする。
また、インピーダンスの整合処理の開始当初には、送信装置200の出力インピーダンスを調整する処理を助けることができるように受信装置210も所定の初期状態に移行している。具体的には、受信装置210内の駆動電流生成回路117では、内部の出力用トランジスタがオフにされ、高インピーダンス状態に保持されている。以下では、受信装置210の信号入出力端子215における入力インピーダンスは無限大として説明する。
出力インピーダンスの調整シーケンスは以下のとおりである。まず送信装置200の内部回路101はテストパターン信号を生成する。このテストパターン信号に基づいて、出力バッファ102はローレベルとハイレベルが繰り返し切り替わる信号を出力する。制御回路103は、まず最小の駆動電流によって伝送線路を駆動してテストパターン信号に基づく信号を出力する。
一方、受信装置210の電圧検出部112は、伝送線路123に接続された受信装置210側の信号入力端子215での初期電圧を検出する。検出は、出力がローレベルからハイレベルに遷移するときに、基準電圧VREF1に到達した時刻tsから遅延させた時刻tp(図6)において行われる。
電圧検出部112は検出した電圧値が最適な受信レベルの範囲に入っているか否かを判定する。電圧検出部112によって検出された初期電圧が、図7(a)に示す波形601の時刻tpにおける電圧値のように基準電圧VREF2およびVREF3より低い場合には、電圧検出部112内の2つのF/F401および402は、“0”および“0”を出力する。この出力は、現在の駆動能力が低すぎることを表す。電圧検出部112から“0”、“0”信号を受け取ると、制御信号生成部113は内部のカウンタ回路451において駆動能力を一段増加する指示信号を生成する。制御信号生成部113は、指示信号を保持回路452で保持するとともに、その指示信号によって出力バッファ114および駆動電流生成回路117を介して送信装置100に駆動電流の増加を指示する。
すなわち、制御回路103の出力を高インピーダンス状態にホールドし、保持回路452に保持していた指示信号を出力バッファ114、駆動電流生成回路117を介して出力する。駆動電流生成回路117の出力は、信号入出力端子215、伝送線路123、信号入出力端子205を介して、受信部104に受信される。受信装置210は、出力バッファ114を高インピーダンス状態に保持し、制御回路103は高インピーダンス状態を解除する。
受信部104は、受信した指示信号から制御信号を生成する。制御回路103は制御信号に基づいて駆動電流を一段階増加して伝送線路121を駆動し、再びテストパターン信号に基づく信号を出力する。受信装置110は、信号入力端子115での初期電圧を検出する処理を行い、基準電圧VREF2およびVREF3により規定される範囲に入るまで処理を繰り返す。なお以後の処理は実施形態1の信号伝送システム1に関連して説明した処理と同じなので、その説明は省略する。初期電圧が基準電圧VREF2およびVREF3により規定される範囲に入ると、制御回路103の出力インピーダンスと伝送線路121のインピーダンスとが整合したとして処理を終了する。なお、インピーダンス調整完了後は、駆動電流生成回路117の出力インピーダンスは、再び調整シーケンスが行われるまで高インピーダンス状態を保持される。
次に、制御信号生成部113から、伝送路123を介して受信部104に信号を送信する手順を説明する。
制御信号生成部113から送出される指示信号は、受信部104において正しく受信されなければならない。上述のように、図7(c)に示す波形603は最適な伝送波形であり、このとき正確に最も高速に信号の伝送を行うことができる。一方、波形601、602は基準電圧VREF2とVRE3の間に電圧が確定するまで波形603の場合よりも長い時間を要する。すなわち波形603による信号の伝送よりも低速である。しかし、信号の伝送は正しく行うことができる。図7(a)〜(c)の波形から明らかなように出力インピーダンスが小さい場合は電圧の変化が収まるまでの時間も早く、高速に信号を送ることができる。逆に、出力インピーダンスが大きい場合は低速ではあるが信号を正しく送ることができる可能性が比較的高い。なお、図7(d)の波形604は基準電圧VREF2とVREF3の間に電圧が確定するまでに波形の歪みが認められる。よって信号を正しく伝送することができないことは明らかである。
いま、図7(c)に示す波形603による信号伝送を可能とする制御回路103の出力インピーダンスをZ3[Ω]、図7(b)および(a)に示す波形602、601による信号伝送を可能とする出力インピーダンスをそれぞれZ2[Ω]、Z1[Ω]とすると、Z3<Z2<Z1の関係が成立している。
インピーダンス調整シーケンスの際を除けば、送信装置200の内部回路101は、受信装置210の内部回路111に対して一般的なデータ信号を伝送する。データ信号の伝送は正しく高速に伝送できることが望ましい。一方、受信装置210の制御信号生成部113は、送信装置200の電流制御信号受信部104に対して指示信号(制御信号)を伝送する。指示信号は、受信装置210の駆動電流生成回路117を経由して伝送される。ここで駆動電流生成回路117の出力インピーダンスは可変ではなく固定である。
受信装置210から送信装置200への指示信号は、図7(c)の波形603を用いて正確かつ高速に伝送できることが望ましい。ただし、より重視されるのは正確さである。指示信号の伝送を正確に行うことができれば、インピーダンス調整後は、図7(c)の波形603を用いて指示信号を伝送できるからである。よって図7(c)の波形603を用いることができない場合には、少なくとも図7(b)に示す波形602または図7(a)に示す波形601を用いて指示信号を伝送する必要がある。なお、波形604のような波形の歪みが含まれる場合は、正しく指示信号を伝送できなくなる。
インピーダンス調整完了後の制御回路103の出力インピーダンスをA[Ω]、制御データを伝送する際の駆動電流生成回路117の出力インピーダンスをB[Ω]とすると、出力インピーダンスBは、A<B なる関係が成り立つ値の範囲の中で決めることができる。Bが比較的小さい場合は、調整シーケンスに要する時間を小さくすることができる。また、Bが比較的大きい場合は、伝送線路123のインピーダンスのバラツキ等があってもそのばらつきを吸収でき、余裕ができる。ただし、制御データの伝送は低速になる。従来、送信装置200から受信装置210へ高速に信号を伝送する場合には、信号の品位を保つためにインピーダンスが高精度である高価な配線基板やケーブルを使用せざるを得なかった。しかし、本発明によれば、受信装置210から送信装置200へ指示信号を正確に伝送できることが保証されれば、安価な配線基板やケーブルを使用しても正確かつ高速な信号の伝送が可能になる。
以上、本発明によるインピーダンスの整合処理に関連する実施形態1および2を説明した。本発明では、説明の便宜上、インピーダンスを整合させる伝送線路を1本に限って説明したが、1本に限定されることはない。例えば、伝送線路が半導体チップ間を接続する複数のバスである場合には、バスごとに処理を実行できる。
信号伝送システムは、本発明によるインピーダンスの整合処理を実行するか否かを切り替えることができる。例えば、伝送線路が接続された後に、送信装置および受信装置の双方が本発明によるインピーダンス整合処理を実行可能であると判定すると、本発明による処理を行う。本発明による処理ができないと判定されると、インピーダンスの整合処理を行わず、または従来の手法によるインピーダンスの整合処理を行う。さらに伝送システムは、予め規定されている別の処理を行ってもよい。
これまでの信号伝送システム1および2の説明では、送信装置および受信装置は予め特定されていた。しかし、例えば図1(a)のPCとハードディスクドライブのような信号の送受信の両方が可能な2つの装置が接続された場合には、いずれが先に伝送線路とのインピーダンスの整合を取るかを規定する必要がある。この場合には、例えばパラメータとして半導体チップに保持されるチップ番号の大きさを比較し、番号の小さい方から先にインピーダンスの整合を行えばよい。
信号伝送システム1では、送信装置および受信装置の各通信コントローラ(図示せず)がシステム全体で図8のフローチャートの処理を実現するコンピュータプログラムを実行して、上述の処理を制御するとして説明した。送信装置において実行されるプログラムと受信装置において実行されるプログラムとは同じではないが、これらを1つのプログラム中の送信装置用の処理ルーチンおよび受信装置用の処理ルーチンとして規定することができる。通信コントローラは、自己が送信装置であるか受信装置であるかを認識し、状況に応じて必要な処理ルーチンを実行すればよい。このようなコンピュータプログラムは、フレキシブルディスク等の磁気記録媒体、フラッシュメモリ等の半導体記録媒体、および、光ディスク等の光記録媒体等の種々の記録媒体に記録可能であり、ネットワーク等の電気通信回線を介して伝送することもできる。さらにそのようなコンピュータプログラムを記憶した1以上の半導体記録媒体を含むチップセットを構成することもできる。
本発明によれば、伝送線路を介して接続された送信装置および受信装置を含む信号伝送システムにおいて、送信装置からの信号を検出した受信装置は、検出された信号の信号値に基づいて駆動電流の電流量を変化させる指示信号を送信装置に送る。送信装置はその信号に基づいて駆動電流を変化させることにより、伝送線路を駆動する送信装置側駆動回路の出力インピーダンスと、伝送線路のインピーダンスとを動的に整合させることができる。伝送線路ごとに、接続の都度、インピーダンスを整合させて伝送線路の特性の変化による信号の反射や歪みをなくすことができるので、信号伝送システム1では良好かつ高速な信号の伝送を実現できる。
本発明によれば、伝送線路の信号伝送特性を調整することができるので、送信装置および受信装置の特性(例えば半導体集積回路の出力バッファ特性)のばらつきや、伝送線路の特性(例えばプリント基板配線やケーブルの特性)のばらつきが存在しても、許容される信号伝送特性の範囲内でそれらのばらつきを吸収できるように設計できる。よって半導体集積回路やプリント基板等の製造上、余裕ができ、歩留まりを向上することができる。
本発明によれば、接続される伝送線路のインピーダンスに応じて送信装置および受信装置の出力インピーダンスを調整することにより、信号伝送が可能になるまでの過渡的な出力電流の消費を調整できる。過渡的な出力電流を必要最低限に抑えることにより、消費電力を低減できる。
本発明によれば、例えば、取り外し可能なケーブルで接続された家電機器間や、プリント基板上の配線で接続された半導体チップ間で信号を伝送する際のインピーダンスを整合させることができる。駆動回路の出力インピーダンスと伝送線路のインピーダンスとを動的に整合させることにより、高速な信号伝送を実現し、伝送効率を向上することができる。また本発明によれば、信号伝送時に消費される消費電力を伝送線路に適合させて必要最低限に抑えることができる。
(a)および(b)は信号伝送システム1のバリエーションを示しており、(a)はPC100とハードディスクドライブ110とを有する信号伝送システム1の構成を示す図であり、(b)は複数の半導体集積回路100および110を有する、プリント配線板上の信号伝送システム1の構成を示す図である。 実施形態1による信号伝送システム1の機能的な構成を示すブロック図である。 送信装置100の駆動電流制御回路103の回路図である。 駆動電流制御信号受信部104の構成を示すブロック図である。 受信装置110の電圧検出部112および駆動電流制御信号生成部113の構成を示すブロック図である。 駆動電流生成回路117の構成を示す回路図である。 (a)〜(d)は、駆動電流制御回路103の出力インピーダンスと伝送線路121のインピーダンスとの関係に応じた受信装置110側の過渡電圧波形を示す図である。 信号伝送システム1におけるインピーダンスの整合処理の手順を示すフローチャートである。 実施形態2による信号伝送システム2の機能的な構成を示すブロック図である。

Claims (60)

  1. 伝送線路を介して受信装置と接続され、前記受信装置とともに信号伝送システムを構成する送信装置であって、
    前記伝送線路の第1端部と接続される通信部と、
    所定量の駆動電流によって前記伝送線路を駆動する駆動電流制御部であって、制御信号に基づいて前記駆動電流の電流量を変化させる駆動電流制御部と
    を備え、前記通信部は、前記伝送線路の第2端部に接続された前記受信装置から、前記駆動電流の電流量を変化させるか否かを指示する指示信号であって前記伝送線路の第2端部側において検出された信号値が所定の範囲に入っているか否かに基づいて生成された指示信号を前記制御信号として受信する送信装置。
  2. 前記信号値が前記所定の範囲に入っている場合、前記通信部は前記駆動電流の電流量の変化停止を指示する指示信号を前記制御信号として受け取り、前記駆動電流制御部は前記制御信号に基づいて前記駆動電流の現在の電流量の設定値を保持する、請求項1に記載の送信装置。
  3. 前記信号値が前記所定の範囲の下限値よりも小さい場合、前記通信部は前記駆動電流の増加を指示する指示信号を前記制御信号として受け取り、前記駆動電流制御部は前記制御信号に基づいて前記駆動電流を増加させる、請求項1に記載の送信装置。
  4. 前記信号値が前記所定の範囲の上限値よりも大きい場合、前記通信部は前記駆動電流の減少を指示する指示信号を前記制御信号として受け取り、前記駆動電流制御部は前記制御信号に基づいて前記駆動電流を減少させる、請求項1に記載の送信装置。
  5. 前記通信部は、前記伝送線路の第1端部と接続される第1端子と、前記伝送線路とは異なる制御信号線と接続されて前記指示信号を受け取る第2端子とを備えている、請求項1に記載の送信装置。
  6. 前記駆動電流制御部は、前記伝送線路を駆動して信号を送信することが可能であり、
    前記駆動電流制御部からの信号の送信と、前記制御信号の受信とを時分割で行う、請求項1に記載の送信装置。
  7. 前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動する際の出力インピーダンス値は、前記指示信号を出力する前記受信装置の出力インピーダンス値よりも小さい、請求項1に記載の送信装置。
  8. 前記駆動電流制御部は、前記伝送線路を駆動して信号を送信することが可能であり、
    前記駆動電流制御部が信号を伝送する速度は、前記受信装置が前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度よりも速い、請求項1に記載の送信装置。
  9. 前記伝送線路は前記通信部から取り外し可能である、請求項1に記載の送信装置。
  10. 伝送線路を介して送信装置と接続され、前記送信装置とともに信号伝送システムを構成する受信装置であって、前記送信装置は前記伝送線路の第1端部と接続されており、
    前記伝送線路の第2端部と接続される通信部であって、所定の駆動電流によって駆動された前記伝送線路から信号を受け取る通信部と、
    前記信号に基づいて前記伝送線路の前記第2端部側の信号値を検出し、前記信号値が所定の範囲に入っているか否かを示す検出信号を生成する検出部と、
    前記検出信号に基づいて、前記駆動電流の電流量を変化させるか否かを指示する指示信号を生成する信号生成部と
    を備え、前記通信部は前記送信装置に対して前記指示信号を出力する受信装置。
  11. 前記検出部によって前記信号値が前記所定の範囲に入っていることを示す検出信号が生成されると、前記信号生成部は、前記駆動電流の電流量の変化停止を指示する指示信号を生成する、請求項10に記載の受信装置。
  12. 前記検出部によって前記信号値が前記所定の範囲の下限値よりも小さいことを示す検出信号が生成されると、前記信号生成部は、前記駆動電流の増加を指示する指示信号を生成する、請求項10に記載の受信装置。
  13. 前記検出部によって前記信号値が前記所定の範囲の上限値よりも大きいことを示す検出信号が生成されると、前記信号生成部は、前記駆動電流の減少を指示する指示信号を生成する、請求項10に記載の受信装置。
  14. 前記通信部は、前記伝送線路の第2端部と接続される第1端子と、前記伝送線路と異なる制御信号線と接続されて前記指示信号を出力する第2端子とを備えている、請求項10に記載の受信装置。
  15. 前記送信装置は、前記伝送線路を前記所定の駆動電流によって駆動して信号を送信することが可能であり、
    前記伝送線路からの信号の受信と、前記指示信号の送信とを時分割で行う、請求項10に記載の受信装置。
  16. 前記所定の駆動電流によって前記伝送線路を駆動する前記送信装置の出力インピーダンス値は、前記端子部から前記信号生成部までの出力インピーダンス値よりも小さい、請求項10に記載の受信装置。
  17. 前記受信装置が前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度は、前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動して信号を伝送する速度よりも遅い、請求項10に記載の受信装置。
  18. 前記伝送線路は前記通信部から取り外し可能である、請求項10に記載の受信装置。
  19. 伝送線路を介して受信装置の受信側インターフェースと接続され、前記受信装置とともに信号伝送システムを構成する送信装置において利用される送信側インターフェースであって、
    前記伝送線路の第1端部と接続される通信部と、
    所定の駆動電流によって前記伝送線路を駆動する駆動電流制御部であって、制御信号に基づいて前記駆動電流の電流量を変化させる駆動電流制御部と
    を備え、前記通信部は、前記伝送線路の第2端部に接続された前記受信装置から、駆動電流の電流量を変化させるか否かを指示する指示信号であって前記伝送線路の前記第2端部側において検出された信号値が所定の範囲に入っているか否かに基づいて生成された指示信号を前記制御信号として受信する、送信側インターフェース。
  20. 前記通信部は、前記伝送線路の第1端部と接続される第1端子と、前記伝送線路とは異なる制御信号線と接続されて前記指示信号を受け取る第2端子とを備えている、請求項19に記載の送信側インターフェース。
  21. 前記駆動電流制御部は、前記伝送線路を駆動して信号を送信することが可能であり、
    前記駆動電流制御部からの信号の送信と、前記制御信号の受信とを時分割で行う、請求項19に記載の送信側インターフェース。
  22. 前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動する際の出力インピーダンス値は、前記指示信号を出力する前記受信装置の出力インピーダンス値よりも小さい、請求項19に記載の送信側インターフェース。
  23. 前記駆動電流制御部は、前記伝送線路を駆動して信号を送信することが可能であり、
    前記駆動電流制御部が信号を伝送する速度は、前記受信装置が前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度よりも速い、請求項19に記載の送信側インターフェース。
  24. 伝送線路を介して送信装置の送信側インターフェースと接続され、前記送信装置とともに信号伝送システムを構成する受信装置において利用される受信側インターフェースであって、前記送信側インターフェースは前記伝送線路の第1端部と接続されており、
    前記伝送線路の第2端部と接続される通信部であって、所定の駆動電流によって駆動された前記伝送線路から信号を受け取る通信部と、
    前記通信部において受け取った前記信号に基づいて、前記伝送線路の前記第2端部側の信号値を検出して、前記信号値が所定の範囲に入っているか否かを示す検出信号を生成する検出部と、
    前記検出信号に基づいて、前記駆動電流の電流量を変化させるか否かを指示する指示信号を生成する指示信号を生成する信号生成部と
    を備え、前記通信部は前記送信装置に対して前記指示信号を出力する、受信側インターフェース。
  25. 前記通信部は、前記伝送線路の第2端部と接続される第1端子と、前記伝送線路と異なる制御信号線と接続されて前記指示信号を出力する第2端子とを備えている、請求項24に記載の受信側インターフェース。
  26. 前記送信装置は、前記伝送線路を前記所定の駆動電流によって駆動して信号を送信することが可能であり、
    前記伝送線路からの信号の受信と、前記指示信号の送信とを時分割で行う、請求項24に記載の受信側インターフェース。
  27. 前記所定の駆動電流によって前記伝送線路を駆動する前記送信装置の出力インピーダンス値は、前記端子部から前記信号生成部までの出力インピーダンス値よりも小さい、請求項24に記載の受信側インターフェース。
  28. 前記受信側インターフェースが前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度は、前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動して信号を伝送する速度よりも遅い、請求項24に記載の受信側インターフェース。
  29. 請求項19に記載の送信側インターフェース、および、請求項24に記載の受信側インターフェースを備え、前記送信側インターフェースと前記受信側インターフェースとを前記伝送線路によって接続したインターフェースシステム。
  30. 伝送線路を介して受信側チップと接続され、前記受信側チップとともに信号伝送システムを構成する送信側のチップであって、
    前記伝送線路の第1端部と接続される通信部と、
    所定の駆動電流によって前記伝送線路を駆動する駆動電流制御部であって、制御信号に基づいて前記駆動電流の電流量を変化させる駆動電流制御部と
    を備え、前記通信部は、前記伝送線路の第2端部に接続された前記受信装置から、駆動電流の電流量を変化させるか否かを指示する指示信号であって前記伝送線路の前記第2端部側において検出された信号値が所定の範囲に入っているか否かに基づいて生成された指示信号を前記制御信号として受信する、送信側チップ。
  31. 前記通信部は、前記伝送線路の第1端部と接続される第1端子と、前記伝送線路とは異なる制御信号線と接続されて前記指示信号を受け取る第2端子とを備えている、請求項30に記載の送信側チップ。
  32. 前記駆動電流制御部は、前記伝送線路を駆動して信号を送信することが可能であり、
    前記駆動電流制御部からの信号の送信と、前記制御信号の受信とを時分割で行う、請求項30に記載の送信側チップ。
  33. 前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動する際の出力インピーダンス値は、前記指示信号を出力する前記受信装置の出力インピーダンス値よりも小さい、請求項30に記載の送信側チップ。
  34. 前記駆動電流制御部は、前記伝送線路を駆動して信号を送信することが可能であり、
    前記駆動電流制御部が信号を伝送する速度は、前記受信装置が前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度よりも速い、請求項30に記載の送信側チップ。
  35. 伝送線路を介して送信側チップと接続され、前記送信側チップとともに信号伝送システムを構成する受信側チップであって、前記送信側チップは前記伝送線路の第1端部と接続されており、
    前記伝送線路の第2端部と接続される通信部であって、所定の駆動電流によって駆動された前記伝送線路から信号を受け取る通信部と、
    前記通信部において受け取った前記信号に基づいて、前記伝送線路の前記第2端部側の信号値を検出して、前記信号値が所定の範囲に入っているか否かを示す検出信号を生成する検出部と、
    前記検出信号に基づいて、前記駆動電流の電流量を変化させるか否かを指示する指示信号を生成する指示信号を生成する信号生成部と
    を備え、前記通信部は前記送信装置に対して前記指示信号を出力する、受信側チップ。
  36. 前記通信部は、前記伝送線路の第2端部と接続される第1端子と、前記伝送線路と異なる制御信号線と接続されて前記指示信号を出力する第2端子とを備えている、請求項35に記載の受信側チップ。
  37. 前記送信装置は、前記伝送線路を前記所定の駆動電流によって駆動して信号を送信することが可能であり、
    前記伝送線路からの信号の受信と、前記指示信号の送信とを時分割で行う、請求項35に記載の受信側チップ。
  38. 前記所定の駆動電流によって前記伝送線路を駆動する前記送信装置の出力インピーダンス値は、前記端子部から前記信号生成部までの出力インピーダンス値よりも小さい、請求項35に記載の受信側チップ。
  39. 前記受信側チップが前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度は、前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動して信号を伝送する速度よりも遅い、請求項35に記載の受信側チップ。
  40. 請求項30に記載の送信側チップ、および、請求項35に記載の受信側チップを備え、前記送信側チップと前記受信側チップとを前記伝送線路によって接続したチップ搭載基板。
  41. 伝送線路を介して受信装置と接続され、前記受信装置とともに信号伝送システムを構成する送信装置の出力インピーダンスを設定する方法であって、前記送信装置は、前記伝送線路の第1端部と接続される通信部および前記伝送線路を駆動する駆動電流制御部を備え、前記受信装置は、前記伝送線路の第2端部に接続されており、
    前記方法は、
    前記駆動電流制御部を動作させて所定量の駆動電流によって前記伝送線路を駆動するステップと、
    前記伝送線路の第2端部側において検出された信号値が所定の範囲に入っているか否かに基づいて生成された指示信号を、前記駆動電流の電流量を変化させるか否かを指示する制御信号として受信するステップと、
    前記制御信号に基づいて前記駆動電流の電流量を変化させるステップと
    を包含するインピーダンス整合方法。
  42. 前記通信部は、前記伝送線路の第1端部と接続される第1端子と、前記伝送線路とは異なる制御信号線と接続される第2端子とを備えており、
    前記受信するステップは、前記第2端子において前記指示信号を受け取る、請求項41に記載のインピーダンス整合方法。
  43. 前記駆動するステップは、前記駆動電流制御部を動作させて前記伝送線路を駆動して信号を送信し、
    前記駆動電流制御部からの信号の送信と、前記制御信号の受信とを時分割で行うステップをさらに包含する、請求項41に記載のインピーダンス整合方法。
  44. 前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動する際の出力インピーダンス値は、前記指示信号を出力する前記受信装置の出力インピーダンス値よりも小さい、請求項41に記載のインピーダンス整合方法。
  45. 前記駆動するステップは、前記駆動電流制御部を動作させて前記伝送線路を駆動して信号を送信し、
    前記駆動電流制御部が信号を伝送する速度は、前記受信装置が前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度よりも速い、請求項41に記載のインピーダンス整合方法。
  46. 伝送線路を介して送信装置と接続され、前記送信装置とともに信号伝送システムを構成する受信装置における、前記送信装置の出力インピーダンスの設定を補助する方法であって、前記送信装置は、前記伝送線路の第1端部と接続されており、前記受信装置は、前記伝送線路の第2端部と接続された通信部、および、所定位置の信号値を検出する検出部を備え、
    前記方法は、
    前記通信部を介して、所定の駆動電流によって駆動された前記伝送線路から信号を受け取るステップと、
    前記信号に基づいて、前記検出部を用いて前記伝送線路の前記第2端部側の信号値を検出するステップと、
    前記信号値が所定の範囲に入っているか否かを示す検出信号を生成するステップと、
    前記検出信号に基づいて、前記伝送線路を駆動する駆動電流の電流量を変化させるか否かを判定するステップと、
    判定結果を示す指示信号を生成するステップと、
    前記通信部を介して前記送信装置に対して前記指示信号を出力するステップと
    を包含する、出力インピーダンスの設定補助方法。
  47. 前記通信部は、前記伝送線路の第2端部と接続される第1端子と、前記伝送線路とは異なる制御信号線と接続される第2端子とを備えており、
    前記受信するステップは、前記第2端子において前記指示信号を受け取る、請求項46に記載の出力インピーダンスの設定補助方法。
  48. 前記送信装置は、前記伝送線路を前記所定の駆動電流によって駆動して信号を送信することが可能であり、
    前記伝送線路からの信号の受信と、前記指示信号の送信とを時分割で行うステップをさらに包含する、請求項46に記載の出力インピーダンスの設定補助方法。
  49. 前記所定の駆動電流によって前記伝送線路を駆動する前記送信装置の出力インピーダンス値は、前記端子部から前記信号生成部までの出力インピーダンス値よりも小さい、請求項46に記載の出力インピーダンスの設定補助方法。
  50. 前記受信装置が前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度は、前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動して信号を伝送する速度よりも遅い、請求項46に記載の出力インピーダンスの設定補助方法。
  51. 伝送線路を介して受信装置と接続され、前記受信装置とともに信号伝送システムを構成する送信装置において実行されるコンピュータプログラムであって、前記送信装置は、前記伝送線路の第1端部と接続される通信部および前記伝送線路を駆動する駆動電流制御部を備え、前記受信装置は、前記伝送線路の第2端部に接続されており、
    前記コンピュータプログラムは、
    前記駆動電流制御部を動作させて所定量の駆動電流によって前記伝送線路を駆動するステップと、
    前記伝送線路の第2端部側において検出された信号値が所定の範囲に入っているか否かに基づいて前記受信装置において生成された指示信号を、前記駆動電流の電流量を変化させるか否かを指示する制御信号として前記通信部において受信させるステップと、
    前記制御信号に基づいて前記駆動電流の電流量を変化させるステップと
    を包含するコンピュータプログラム。
  52. 前記通信部は、前記伝送線路の第1端部と接続される第1端子と、前記伝送線路とは異なる制御信号線と接続される第2端子とを備えており、
    前記第2端子において前記指示信号を受信させる、請求項51に記載のコンピュータプログラム。
  53. 前記駆動電流制御部は、前記伝送線路を駆動して信号を送信することが可能であり、
    前記送信装置に、前記駆動電流制御部からの信号の送信と、前記制御信号の受信とを時分割で実行させる、請求項51に記載のコンピュータプログラム。
  54. 前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動する際の出力インピーダンス値は、前記指示信号を出力する前記受信装置の出力インピーダンス値よりも小さい、請求項51に記載のコンピュータプログラム。
  55. 前記駆動電流制御部は、前記伝送線路を駆動して信号を送信することが可能であり、
    前記駆動電流制御部が信号を伝送する速度は、前記受信装置が前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度よりも速い、請求項51に記載のコンピュータプログラム。
  56. 伝送線路を介して送信装置と接続され、前記送信装置とともに信号伝送システムを構成する受信装置において実行されるコンピュータプログラムであって、前記送信装置は、前記伝送線路の第1端部と接続されており、前記受信装置は、前記伝送線路の第2端部と接続された通信部、および、所定位置の信号値を検出する検出部を備え、
    前記コンピュータプログラムは、
    前記通信部を介して、所定の駆動電流によって駆動された前記伝送線路から信号を受け取るステップと、
    前記信号に基づいて、前記検出部を用いて前記伝送線路の前記第2端部側の信号値を検出するステップと、
    前記信号値が所定の範囲に入っているか否かを示す検出信号を生成するステップと、
    前記検出信号に基づいて、前記伝送線路を駆動する駆動電流の電流量を変化させるか否かを判定するステップと、
    判定結果を示す指示信号を生成するステップと、
    前記通信部を介して前記送信装置に対して前記指示信号を出力するステップと
    を包含するコンピュータプログラム。
  57. 前記通信部は、前記伝送線路の第2端部と接続される第1端子と、前記伝送線路とは異なる制御信号線と接続される第2端子とを備えており、
    前記第2端子から前記指示信号を出力させる、請求項56に記載のコンピュータプログラム。
  58. 前記送信装置は、前記伝送線路を前記所定の駆動電流によって駆動して信号を送信することが可能であり、
    前記受信装置に、前記伝送線路からの信号の受信と、前記指示信号の送信とを時分割で実行させる、請求項56に記載のコンピュータプログラム。
  59. 前記所定の駆動電流によって前記伝送線路を駆動する前記送信装置の出力インピーダンス値は、前記端子部から前記信号生成部までの出力インピーダンス値よりも小さい、請求項56に記載のコンピュータプログラム。
  60. 前記受信装置が前記指示信号を出力する際の信号を伝送する速度は、前記駆動電流制御部が前記伝送線路を駆動して信号を伝送する速度よりも遅い、請求項56に記載のコンピュータプログラム。
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