JPWO2004077117A1 - アレイ導波路型波長合分波器および光伝送装置 - Google Patents

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Abstract

波長多重光通信又は光信号処理等に用いられるアレイ導波路型波長合分波器を提供する。基板(1)上に、入力導波路(2)と、入力スラブ(3)と、チャネル導波路アレイ(4)と、出力スラブ(5)と、出力導波路(6)とが形成され、各チャネル導波路a〜fのうちの入力スラブ(3)と接続される第1の近傍部分と各チャネル導波路a〜fのうちの出力スラブ(5)と接続される第2の近傍部分とのうちの少なくとも一方における導波路間隔が、チャネル導波路アレイ(4)と入力スラブ(3)との第1の接続部における導波路間隔、又はチャネル導波路アレイ(4)と出力スラブ(5)との第2の接続部における導波路間隔よりも広くなるように形成する。

Description

本発明は、例えば波長多重光通信又は光信号処理等の導波路型集積光部品に用いて好適な、アレイ導波路型波長合分波器および光伝送装置に関する。
(1)波長の異なる複数の光信号を同時に伝送する波長多重光通信(Wavelength Division Multiplexing:WDM)においては、波長合分波器(Wavelength Division Multiplexing Apparatus)が重要なデバイスである。この波長合分波器は、異なる波長の光信号を合波する波長合波器としての機能(合波機能)と、波長多重光を異なる波長の光信号に分波する波長分波器としての機能(分波機能)とを有する。
これにより、複数の情報データは、それぞれ、波長合分波器において合波されて光波長帯域に多重され、チャネル1〜チャネルn(nは自然数を表し、チャネルとは光波長を表す。)に割り当てられた波長多重光が伝送される。そして、中継局又は端局に設けられた波長合分波器にて、波長多重光のうちの所望のチャネルi(iは自然数)光が分波され、分波されたチャネルiの光信号が電気信号に変換されてから、所望の情報データが複数のユーザに対して配信又は転送される。
また、波長合分波器が利用される分野は、光スイッチ,ADM(Add & Drop Multiplexer)等のほかに、例えば基幹系の光ネットワークのアクセスノードと各家庭との間を接続する光ファイバの分岐部分に用いることができる。さらに、住宅に設けた伝送端末の光信号処理等にも用いられる。これらの光スイッチ等は、いずれも、それ自身のハードウェアを小型化することにより低コスト化を図れ、また、品質が向上する。このハードウェアの小型化を促進するためには、ハードウェアの各部品の集積度を高めることが必要であり、この点において、波長合分波器は導波路型の集積光部品としても重要である。
(1−1)アレイ導波路型波長合分波器(Arrayed Waveguide Grating:以下、特に断らない限り、AWGと称する。)について
波長合分波器の種類は複数知られており、それらのうちの実用的なデバイス(素子)としてAWGが注目されている。このAWGは、チップ状の平面基板上の光導波路によって構成されるアレイ導波路回折格子を用いたものである。
図13はAWGの構成図である。この図13に示すAWGは、基板(例えばシリコン基板)1と、この基板1上にフォトリソグラフィを用いて一括生成された光導波路とからなり、入力導波路2,入力スラブ(入力側スラブ導波路)300,7本(7チャネル)のチャネル導波路(チャネル光導波路)群a〜gからなるアレイ導波路(チャネル導波路アレイ)400,出力スラブ(出力側スラブ導波路)500,7本の導波路h〜nからなる出力導波路6をそなえて構成されている。なお、7本のチャネル導波路a〜gは、位相差を生じさせる機能を有するので、フェイズドアレイ(Phased Array)と呼ばれる。チャネル導波路a〜gの数は7であるが、この数は所望の値に設定できる。
これにより、外部から例えば光ファイバを介して入力導波路2に入力された波長多重光は、入力スラブ300において回折により広がり(拡散され)、7個のスラブ接続部(接続部,接続部分)9を介してアレイ導波路400を構成する7本のチャネル導波路a〜gのそれぞれに入力(入射)される。
図14は入力スラブ300とチャネル導波路アレイ400とを拡大した図である。ここで、スラブ接続部9は、この図14に示す各チャネル導波路a〜gの付け根(根元)でありスラブ境界線上の7カ所の部分である。また、チャネル導波路間隔dは、隣接する2箇所のスラブ接続部9間の距離に相当する。さらに、チャネル導波路間隔dは、入射光が拡散されるときの中心部(入射光拡散中心)310からチャネル導波路アレイ400の入射位置までの距離(以下、この距離をスラブ長と称する。)が短くなるにつれて、一般的に短くなる。
また、図13に示す7本のチャネル導波路a〜gの長さ(導波路長)は相互に異なる。アレイ導波路400に入力される波長多重光#1〜#7はいずれも同位相であるが、アレイ導波路400の出力側においては、7本のチャネル導波路a〜gの長さの差に基づいて、各波長多重光#1〜#7は位相差を生じる。
そして、各波長多重光#1〜#7は、各チャネル導波路a〜gから出力(放射)されて相互に干渉し、出力スラブ500と出力導波路6とのスラブ接続部9付近に集光(収束)される。また、波長多重光#1〜#7に含まれる各波長の単一光(以下、単一光と称する。)が集光する位置は、波長ごとに異なる。このため、チャネル導波路aからの波長多重光#1〜#7に含まれる波長1の成分は、出力スラブ5を介して出力導波路6を構成する7本のチャネル導波路h〜nのうちのチャネル導波路hに集光される。また、各波長2〜7の成分は、それぞれ、チャネル導波路i〜nに集光される。従って、波長多重光#1〜#7は7本の単一光#1〜#7に分波され、分波機能が発揮されるのである。集光された7本の単一光は、それぞれ、出力導波路6の7本のチャネル導波路h〜nに入力され、基板1の端部に導かれる。
なお、7本の単一光を出力導波路6に入力し、上記と逆方向に伝搬させることにより、入力導波路300から波長多重光#1〜#7が得られ、これにより、合波機能が実現される。
このように、AWGは、古くから知られた回折格子を用いた分光計の動作と同様の動作を、基板1上に一括形成されたチャネル導波路a〜gを用いて実現し、これにより、小型かつ大量生産性に富み、波長多重通信用の波長合分波器として有望視されている。
また、一般に、合波機能の実現は、光の入出力方向を、分波時の光入出力方向と逆にすることにより可能である。以下の説明においては、特に断らない限り、両機能のうちの主に分波機能に着目して説明する。
(1−2)7本のチャネル導波路アレイ400の形状の描画方法について
チャネル導波路アレイ400の形状は、7本のチャネル導波路a〜gのうちの例えばチャネル導波路c,dのように隣接するチャネル導波路の長さの差が一定になるように描画される。
図15は従来のチャネル導波路アレイの描画方法の基本形を説明するための図であり、上段,中段および下段の各部からなる。この図15の上段部に示すアレイ格子型光合分波器は、第1の扇型スラブ導波路とチャネル導波路アレイとの境界におけるチャネル導波路アレイの各導波路の間隔と、チャネル導波路アレイと第2の扇型スラブ導波路との境界におけるチャネル導波路アレイの各導波路の間隔とが異なるように形成されている(例えば特許文献1)。
この上段部に示す描画方法は、縦方向のチャネル導波路の直線状の部分(直線部)の長さLを調整することにより各チャネル導波路の長さを調整している。これにより、設計の自由度を大きくでき、機能性の高い光周波数分離および光周波数合波を実現可能なデバイスが得られる。
そして、図15の中段部に示す光波長合分波器は、アレイ導波路回折格子の各アレイ導波路の導波路長が、アレイ導波路回折格子で生じる光波の位相誤差が実質的になくなるように調整されている(例えば特許文献2)。
この図15の中段部に示す描画方法は、スラブに接続しているチャネル導波路の直線部の長さL,円弧の曲率半径R,円弧の中心角θを調整することにより各チャネル導波路の長さを調整している。これにより、アレイ導波路を伝搬する光波の位相変化量の誤差が小さく、サイドローブ等によるクロストーク劣化が抑制される。
図15の下段部に示すアレイ導波路格子は、所定の光路長差を有する2つの導波路と、2つの導波路の両端をそれぞれ結合して非対称マッハツェンダー干渉計を構成する2つの3dBカプラとを含む入力用チャネル導波路の、一方の導波路長が他方に比べて長い2つの出力導波路を、出力用チャネル導波路における間隔の半分の間隔をもって第1の扇型スラブ導波路に接続するものである(例えば特許文献3)。
図15の下段部に示す描画方法は、スラブに接続しているチャネル導波路の直線部の長さL,円弧の曲率半径R,円弧の中心角θおよび円弧とこの円弧に接続されたチャネル導波路の直線部の長さL2iをそれぞれ調整することにより各チャネル導波路の長さを調整している。
これにより、各チャネルにおいてチャネル間隔の半分以上のフラットな帯域を得て、光源の波長が変化しても分波出力特性はほぼ一定となるフラットな光周波数特性が実現される。
このように、従来から、多様なAWGの形状又は構造が提案されており、上記3種類は、チャネル導波路の描画方法の基本的なものとして知られている。
なお、アド・ドロップ機能を取り扱うことが可能な波長多重光装置も知られている(例えば特許文献4)。この波長多重光装置は、導波グレーティングルータと移相器とが反射するように構成され、これにより、InP(インジウムリン)を用いた16チャネル,100GHzにおける伝送の実験結果が改善されている。
さらに、低コストで、高い波長アイソレーションを実現するAWGも知られている(例えば特許文献5)。
(1−3)AWGの小型化について
波長多重光通信の利用の拡大にともない、AWGは、小型でかつ大量生産に向くものが望ましい。このため、従来から、チップサイズ(導波路が形成された基板1又は導波路が未形成の基板自体の大きさ又は基板の面積)を小さくし、単位ウェハあたりのチップの取れ数(歩留まりとも称する。製造したチップの個数のうちの良品が取れたチップ個数の割合に相当する。)を増加させ、これにより、チップを低コスト化することが要請されている。また、チップサイズの小型化により、導波路損失が低減し、さらに、スラブ接続部9における損失を低減させることが望まれている。
図16はスラブ接続部9におけるチャネル導波路間隔dとスラブ長fとの関係を説明するための図である。この図16に示すスラブT,Tにおけるチャネル導波路間隔d,d11とスラブ長f,f′との比d/f,d11/f′は一定である(なお、′/′は除算を示す。)。従って、スラブTのスラブ長fを小さくするためにはスラブ接続部9におけるチャネル導波路間隔dを小さくする必要がある。
(1−4)しかしながら、AWGの各チャネル導波路a〜gを伝搬する信号光(分離光)は、いずれも、チャネル導波路a〜gを伝搬する間に、隣接するチャネル導波路a〜gのいずれかに移ることによって、位相情報(位相差)が乱れ、各信号光の特性が劣化し、いわゆるクロストークが生じる。
このため、チャネル導波路a〜g間の光結合が小さくなるようにチャネル導波路間隔dを広くすることが不可欠である。特に、スラブ接続部9付近以外の部分(領域)においては、スラブ接続部9付近の部分に比較して隣接するチャネル導波路a〜gのいずれかとの位相ずれが大きいので、チャネル導波路a〜g間の光結合が与える影響は顕著である。従って、スラブ接続部9から離れるにしたがってチャネル導波路間隔a〜gが広くなるような導波路構造が採用されている。
一般に、AWGに用いられるスラブ接続部9におけるチャネル導波路間隔dと、スラブ接続部9から最も離れた領域におけるチャネル導波路間隔d11とは、チャネル導波路のコアおよびクラッドの比屈折率の差Δnによって異なり、例えばΔn=0.75%のチャネル導波路は、d=14μm〜20μm,d11=30〜40μmが用いられている。
ここで、コアとは、AWGが形成されている部分であって、AWGの周囲の領域に比して相対的に屈折率の大きい材料で形成された部分である。また、クラッドとは、コアを囲む部分であってコアに比して相対的に屈折率の低い材料で形成された部分である。
上記のように、隣接するチャネル導波路が小さな間隔dだけ離れて長い距離を並行して設けられると、その隣接するチャネル導波路は相互にクロストーク又は透過損失等を生じ、光信号の特性が劣化する。従って、チャネル導波路間の結合に基づく特性劣化を考慮すると、従来のAWGは、スラブ接続部9におけるチャネル導波路間隔d又はd11を小さくできず、このため、スラブ長f又はf′が増加し、AWGのチップサイズが大きくなるという課題があった。換言すれば、AWGのチップサイズの小型化のためにスラブ接続部9におけるチャネル導波路間隔d又はd11を小さくすると、クロストークおよび透過損失等の劣化が生じるのである。
また、上記の特許文献1〜5に開示されたAWGは、いずれも、チップサイズを小型化するものではない。
特開平11−2733号公報 特開2000−352630号公報 特開平10−90530号公報 米国特許第6,141,467号明細書 特開2001−174653号公報
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、例えば波長多重光通信又は光信号処理に用いられる波長合分波器において、チップサイズを小型化し、チップを低コスト化し、かつ損失の低減等の高い導波特性を有するアレイ導波路型波長合分波器および光伝送装置を提供することを目的とする。
このため、本発明のアレイ導波路型波長合分波器は、基板上に、複数の波長の光が多重された波長多重光を伝搬させて出力する1又は複数の入力導波路と、入力導波路から出力された波長多重光を拡散する第1スラブと、相互に長さの異なる複数のチャネル導波路を有し第1スラブにて拡散された波長多重光を複数の波長に応じて分離し複数の分離光を伝搬させるチャネル導波路アレイと、チャネル導波路アレイにて伝搬された複数の分離光を集光する第2スラブと、第2スラブにて集光された光を伝搬する1又は複数の出力導波路とが形成され、各チャネル導波路のうちの第1スラブと接続される第1の近傍部分と各チャネル導波路のうちの第2スラブと接続される第2の近傍部分とのうちの少なくとも一方における導波路間隔が、チャネル導波路アレイと第1スラブとの第1の接続部における導波路間隔、又はチャネル導波路アレイと第2スラブとの第2の接続部における導波路間隔よりも広くなるように形成されて構成されたことを特徴としている。
従って、このようにすれば、アレイ導波路型波長合分波器のチップサイズを小型化でき、チップサイズが小さくなり、単位ウェハあたりのチップの取れ数が増加し、これにより、チップを低コスト化することができる。
また、複数のチャネル導波路のうちの少なくとも1本のチャネル導波路の第1の近傍部分又は第2の近傍部分が、複数のチャネル導波路の中央のチャネル導波路から外側のチャネル導波路に向かう方向に屈曲するように形成されてもよく、又は複数のチャネル導波路ごとに、屈曲度合いが異なる形状を有する複数の導波路によって形成されてもよく、このようにすれば、チップサイズの小型化を促進し大量生産の効率が大幅に向上する。
そして、複数のチャネル導波路としての各S字状導波路の曲率半径が、複数のチャネル導波路の中央のチャネル導波路から外側のチャネル導波路に向かう方向にしたがって小さくなるように形成されてもよく、又は複数のチャネル導波路のうちの導波路長が最短のチャネル導波路から最長のチャネル導波路に向かう方向、又は最長のチャネル導波路から最短のチャネル導波路に向かう方向にしたがって小さくなるように形成されてもよく、このようにすれば、チップサイズを小さくすることにより、導波路損失が低減し、スラブ接続部における損失を低減させることができる。これにより、波長多重光通信の利用が拡大する。
さらに、S字状導波路の幅が、複数のチャネル導波路の付け根に相当するスラブ接続部において狭く、かつS字状導波路のうちの第1スラブ又は第2スラブ側の円弧部において波長多重光の伝搬方向にしたがって広くなるように形成されてもよく、又はS字状導波路の幅が、複数のチャネル導波路の付け根に相当するスラブ接続部と、スラブ接続部と異なる部分とを同一になるように形成されてもよく、このようにすれば、スラブ接続部におけるチャネル導波路がテーパ(Taper)型の形状を形成せずに製造できる。
前記複数のチャネル導波路のうちの少なくとも1本のチャネル導波路の第1の近傍部分又は第2の近傍部分が、所定の曲率半径を有するS字状導波路と、直線状の部分と、所定の曲率半径および円弧角を有する円弧状の部分とのうちの少なくとも一部分を設けてもよく、このようにすれば、各チャネル導波路の行路長が、直線部分の長さと円弧状導波路の曲率半径および円弧角とにより調整でき、S字状のチャネル導波路で生じた位相差を補正して所望の位相分布を得ることができる。また、形状パターンを高精度で設計又は製造でき、かつ微調整できる。
そして、本発明のアレイ導波路型波長合分波器は、入力導波路のうちの第1スラブと接続される第3の近傍部分と出力導波路のうちの第2スラブと接続される第4の近傍部分とのうちの少なくとも一方における導波路間隔が、入力導波路と第1スラブとの第3の接続部における導波路間隔、又は入力導波路と第2スラブとの第4の接続部における導波路間隔よりも広くなるように形成されて構成されたことを特徴としている。
従って、このようにすれば、スラブ接続部以外の部分におけるチャネル導波路間結合に起因する特性劣化が生じずに小型のアレイ導波路型波長合分波器を得ることができる。
また、前記入力導波路の第3の近傍部分又は出力導波路の第4の近傍部分が、中央の導波路から外側の導波路に向かう方向に屈曲するように形成されてもよく、又は入力導波路又は出力導波路ごとに、屈曲度合いが異なる形状を有する複数の導波路を設けてもよく、このようにすれば、チップサイズの小型化を促進し大量生産の効率が大幅に向上する。
さらに、前記各S字状導波路としての曲率半径が、入力導波路又は出力導波路の中央の導波路から外側の導波路に向かう方向にしたがって小さくなるように形成されたり、又は入力導波路又は出力導波路の導波路長が最短のチャネル導波路から最長のチャネル導波路に向かう方向にしたがって小さくなるように形成されてもよく、このようにすれば、チップサイズを小さくすることにより、導波路損失が低減し、スラブ接続部における損失を低減させることができる。これにより、波長多重光通信の利用が拡大する。
そして、本発明のアレイ導波路型波長合分波器は、複数のチャネル導波路の配置が、各チャネル導波路のうちの第1スラブと接続される第1の近傍部分と、各チャネル導波路のうちの第2スラブと接続される第2の近傍部分と、入力導波路のうちの第1スラブと接続される第3の近傍部分と、出力導波路のうちの第2スラブと接続される第4の近傍部分とのうちの少なくとも一方において、各チャネル導波路間で光干渉の防止に必要な間隔が設けられたことを特徴としている。
従って、このようにすれば、チップサイズを小さくすることにより、導波路損失が低減し、スラブ接続部における損失を低減させることができる。これにより、波長多重光通信の利用が拡大する。
加えて、本発明の光伝送装置は、波長の異なる複数の光信号を出力する光信号出力部と、この光信号出力部から出力された複数の光信号を合波して波長多重光を出力するアレイ導波路型波長合分波器とをそなえた光伝送装置において、基板上に、複数の波長の光が多重された波長多重光を伝搬させて出力する1又は複数の入力導波路と、入力導波路から出力された波長多重光を拡散する第1スラブと、相互に長さの異なる複数のチャネル導波路を有し第1スラブにて拡散された波長多重光を複数の波長に応じて分離し複数の分離光を伝搬させるチャネル導波路アレイと、チャネル導波路アレイにて伝搬された複数の分離光を集光する第2スラブと、第2スラブにて集光された光を伝搬する1又は複数の出力導波路とが形成され、各チャネル導波路のうちの第1スラブと接続される第1の近傍部分と各チャネル導波路のうちの第2スラブと接続される第2の近傍部分とのうちの少なくとも一方における導波路間隔が、チャネル導波路アレイと第1スラブとの第1の接続部における導波路間隔、又はチャネル導波路アレイと第2スラブとの第2の接続部における導波路間隔よりも広くなるように形成されて構成されたことを特徴としている。
従って、このようにすれば、小型化によって、ハードウェアの各部品の集積度を向上させ、低コスト化を促進でき、波長多重光通信の利用が拡大する。
図1は本発明の第1実施形態に係るAWGの構成図である。
図2は本発明の第1実施形態に係る第1のS字状導波路部の形状を説明するための図である。
図3は本発明の第1実施形態に係る第2のS字状導波路部の形状を説明するための図である。
図4は本発明の第1実施形態に係る第3のS字状導波路部の形状を説明するための図である。
図5(a)はS字状の屈曲部分とほぼ同一形状を有するチャネル導波路の形状を示す図である。
図5(b)はS字を左右反転したもの屈曲部分とほぼ同一の形状を有するチャネル導波路の形状を示す図である。
図5(c)はS字を上下方向に若干伸張して得た形状を有するチャネル導波路の形状を示す図である。
図5(d),図5(e)はそれぞれ本発明の第1実施形態に係るチャネル導波路の近傍部分の形状パターンを示す図である。
図6(a),図6(b)はいずれも本発明の第1実施形態に係るS字状導波路の形状を示す図である。
図7は本発明の第1実施形態に係るWDMシステムの要部を示す図である。
図8は本発明の第1実施形態に係るAWGの小型化を説明するための図である。
図9(a)は従来のAWGのチップサイズの一例を示す図である。
図9(b)は本発明の第1実施形態に係るAWGのチップサイズの一例を示す図である。
図10は本発明の第1実施形態の第1変形例に係るAWGの構成図である。
図11は本発明の第1実施形態の第2変形例に係るAWGの構成図である。
図12は本発明の第2実施形態に係るAWGの構成図である。
図13はAWGの構成図である。
図14は入力スラブとチャネル導波路アレイとを拡大した図である。
図15は従来のチャネル導波路アレイの描画方法の基本形を説明するための図である。
図16はスラブ接続部におけるチャネル導波路間隔とスラブ長との関係を説明するための図である。
(A)本発明の第1実施形態の説明
図1は本発明の第1実施形態に係るAWGの構成図である。この図1に示すAWG1は、複数の異なる波長の光信号を合波する波長合波器としての合波機能と、多重光を複数の異なる波長の光信号に分波する波長分波器としての分波機能との両機能を実現可能なものであって、基板1(AWG1)と、この基板1上にフォトリソグラフィを用いて一括生成された光導波路とからなり、入力導波路2,入力スラブ(入力側スラブ導波路)3,6本のチャネル導波路群a〜fからなるアレイ導波路(チャネル導波路アレイ)4,出力スラブ(出力側スラブ導波路)5,6本の導波路h〜l(el)からなる出力導波路6をそなえて構成されている。
ここで、波長多重光#1〜#6は、入力導波路2から出力導波路6に向かう方向に伝送するようになっており、また、このAWG1において分波され出力導波路6から各波長#1〜#6の単一光が出力される。AWG1の合波機能は、波長が相互に異なる単一光を出力導波路6から入力し、その入力された各単一光について、出力スラブ5等を分波の場合と逆の方向に伝搬させることにより実現される。以下、主に、分波機能に着目して説明する。
図1に示す基板1の材料は例えばシリコンであり、この基板1はウェハから切り出されたものが用いられる。
また、入力導波路2は、この基板1上に、6種類の波長の光が多重された波長多重光#1〜#6を伝搬させて出力するものである。入力スラブ3は、入力導波路2から出力された波長多重光#1〜#6を拡散(又は分配)するものである。
さらに、チャネル導波路アレイ4は、相互に長さの異なる6本のチャネル導波路a〜fを有し入力スラブ3にて拡散された波長多重光#1〜#6を6種類の波長に応じて分離し6本の分離光を伝搬させるものである。ここで、6本のチャネル導波路a〜fのうちの隣接するチャネル導波路の間隔d(図2等参照)はいずれも同一であり、また、隣接するチャネル導波路の導波路長は一定差になるように形成されている。これにより、6本のチャネル導波路a〜fの出力端部において、各波長多重光#1〜#6は位相差が生じる。
さらに、出力スラブ5は、チャネル導波路アレイ4にて伝搬された6本の分離光を集光するものである。出力導波路6は、出力スラブ5にて集光された光を伝搬するものであって、6本の導波路h〜lからなる。
これらの入力導波路2,出力導波路6およびチャネル導波路アレイ4の材料は、ガラス(SiO)、半導体(GaAs系,InP系,GaN系等)、ニオブ酸リチウム(LiNbO)等の様々のものを用いることができる。
上記の入力導波路2は、例えば6本の複数の導波路を設けてもよく、これにより、AWG1は合波機能を発揮することもできる。すなわち、出力導波路6に波長多重光#1〜#6を入力して上記の伝搬方向とは逆方向に波長多重光#1〜#6を伝搬させ、入力導波路2から6種類の単一光を出力させることもできる。
さらに、出力導波路6は、1本の導波路だけで形成することもできる。この場合、波長多重光#1〜#6を1本の出力導波路6に入力して上記と逆方向に波長多重光#1〜#6を伝搬させ、入力導波路2から6種類の単一光を出力させ、これにより、AWG1は逆方向から入力された波長多重光#1〜#6について合波可能となる。
従って、本発明のAWG1は、両方向について合波機能と分波機能とを実現でき、これにより、機能又は用途に応じて、汎用的に生産でき、やはり、AWG1の低コスト化に寄与できる。
次に、チャネル導波路アレイ4についてさらに詳述する。
チャネル導波路アレイ4の両端部は、S字状導波路部10,20が形成されている。S字状導波路部10又は20は、例えば6本のS字状導波路a〜f又はh〜lからなる。ここで、S字状導波路部10は、各チャネル導波路a〜fのうちの入力スラブ3と接続される近傍部分(第1の近傍部分)であり、また、S字状導波路部20は、各チャネル導波路a〜fのうちの出力スラブ5と接続される近傍部分(第2の近傍部分)である。そして、S字状導波路部10における導波路間隔が、以下に述べるチャネル導波路アレイ4と入力スラブ3との接続部(第1の接続部)における導波路間隔よりも広くなるように形成されて構成されている。同様に、S字状導波路部20における導波路間隔が、以下に述べるチャネル導波路アレイ4と出力スラブ5との接続部(第2の接続部)における導波路間隔よりも広くなるように形成されている。換言すれば、6本のチャネル導波路a〜fの配置が、各チャネル導波路a〜fのうちの入力スラブ3と接続される第1近傍部分と、各チャネル導波路a〜fのうちの出力スラブ5と接続される第2近傍部分とのうちの一部又は全部において、各チャネル導波路a〜f間で光干渉の防止に必要な間隔が設けられて構成されているのである。
本発明のAWG1は、6本のチャネル導波路a〜fの近傍部分が、それぞれ、6本のチャネル導波路a〜fの中央のチャネル導波路c(又はd)から外側のチャネル導波路a(又はf)に向かう方向に屈曲するように形成されている。具体的には、6本の各チャネル導波路a〜fの近傍部分が、6本のチャネル導波路a〜fごとに、屈曲度合いが異なる形状を有する複数の導波路a〜fによって形成されているのである。屈曲度合いとは、曲がり方を意味し、各チャネル導波路a〜fのそれぞれの曲がり方が異なることを意味する。
屈曲度合いが異なる形状の例を、図5(a)〜図5(c)に示す。
図5(a)はS字状(点線で表示したもの)の屈曲部分とほぼ同一形状を有するチャネル導波路a〜fの形状(実線で表示したもの)を示す図である。図5(b)はS字を左右反転したもの(点線で表示したもの)の屈曲部分とほぼ同一の形状を有するチャネル導波路a〜fの形状(実線で表示したもの)を示す図である。
また、図5(c)はS字を上下方向に若干伸張して得た形状を有するチャネル導波路a〜fの形状を示す図であり、この図5(c)に示すチャネル導波路aの形状は蛇行形状の一部又はコサイン関数の波形の一部と類似している。なお、S字状導波路a〜fの形状をパラメータにより描画する方法については後述する。
以下の説明においては、これらの図5(a)〜図5(c)にそれぞれ示す形状と、それらの各形状を上下左右方向にやや延ばした形状、やや縮めた形状との双方を「S字状」として説明する。
以下、S字状の導波路(S字状導波路)a〜fの形状を、図2〜図4および図5(c)を参照してさらに詳述する。
図2〜図4はそれぞれ本発明の第1実施形態に係るS字状導波路部10および20の形状を説明するための図であって、図1に示す入力スラブ3とチャネル導波路a〜fとの接続部分の近傍を拡大したものである。これらの図2〜図4にそれぞれ示すスラブ接続部9は、いずれも、各チャネル導波路a〜fの付け根に相当し、スラブ境界線(点線で表したところ参照)上の6カ所の部分である。また、各スラブ接続部9のうちの隣接するスラブ接続部9間の距離は、d(チャネル導波路間隔d)により表されている。
図2に示すS字状導波路部10は、6本のチャネル導波路a〜fの各S字状導波路a〜fの曲率半径Rが、6本のチャネル導波路a〜fの中央のチャネル導波路c(又はd)から外側のチャネル導波路a(又はf)に向かう方向にしたがって次第に小さくなるように形成されている。例えば、チャネル導波路aの曲率半径Rは、チャネル導波路cの曲率半径Rよりも小さい。
そして、6本のチャネル導波路a〜fのうちのスラブ接続部9以外の部分におけるチャネル導波路間隔δ1〜δ6が、スラブ接続部9におけるチャネル導波路間隔dよりも広くなっている。
次に、図5(c)を参照して、S字状導波路a〜fの形状を、パラメータを用いて描画する方法について説明する。この図5(c)に示すチャネル導波路aは、曲率半径βと円弧角αとにより決定される第1の曲部(円弧部)Uと、曲率半径βと円弧角αとにより決定される第2の曲部Uとが連続的に形成されるようになっている。ここで、曲率半径βは、円弧部Uを円周として有する真円(図示省略)の半径で表され、また、曲率半径βは、円弧部Uを円周として有する真円(図示省略)の半径で表される。なお、これらの曲率半径βおよびβの決定方法は一例であり、各描画パラメータ(α,β,Uおよびα,β,U)は種々のものを用いることができる。
また、「曲率半径が小さい」とは屈曲の度合いが大きく曲率半径βおよび円弧角αがともに小さいことを意味し、「曲率半径が大きい」とは屈曲の度合いが小さく曲率半径βおよび円弧角αがともに大きいことを意味する。以下の説明においては、特に断らない限り、同一の意味で使用する。
なお、チャネル導波路b〜fについてもチャネル導波路aと同一なので重複した説明を省略する。
S字状導波路部20(図1参照)も、S字状導波路a〜fにより構成されており、上記のS字状導波路部10とほぼ同一である。
このように、本発明のAWG1は、例えば図2に示すチャネル導波路aのうちの入力スラブ3と接続される部分付近に形成されたS字状導波路部10が、スラブ接続部9におけるチャネル導波路aおよびチャネル導波路bとのチャネル導波路間隔dを狭くし、そして、S字状導波路部10のうちの出力スラブ5側に形成した円弧部について、S字状導波路部10に向かってチャネル導波路aおよびチャネル導波路bとの間隔dを徐々に広くするようになっている。
また、S字状導波路部20も、S字状導波路部10と同様に構成することができる。
ここで、従来のチャネル導波路間隔と本発明のチャネル導波路間隔とを比較する。従来のAWGのスラブ接続部9において、チャネル導波路間隔dを小さくできない理由は、チャネル導波路間隔dの広がり方が緩やかであることに起因する。すなわち、スラブ接続部9におけるチャネル導波路間隔dが小さいと、スラブ接続部9以外の部分におけるチャネル導波路間結合が大きくなるからである。
これに対して、発明者は、スラブ接続部9におけるチャネル導波路間隔dが小さく、かつスラブ接続部9以外の部分におけるチャネル導波路間隔dが広くなるように、チャネル導波路間隔の広がりの度合いを急峻にしたのである。
また、図3に示すS字状導波路部10aは、6本のチャネル導波路a〜fの各S字状導波路a〜fの曲率半径が、6本のチャネル導波路a〜fのうちの導波路長が最短のチャネル導波路fから最長のチャネル導波路aに向かう方向にしたがって次第に小さくなるように形成されている。
さらに、図4に示すS字状導波路部10bは、6本のチャネル導波路a〜fの各S字状導波路a〜fの曲率半径が、6本のチャネル導波路a〜fのうちの導波路長が最長のチャネル導波路aから最短のチャネル導波路fに向かう方向にしたがって次第に小さくなるように形成されている。
加えて、S字状導波路部20(図1参照。チャネル導波路アレイ4と出力スラブ5との間のものを表す。)についても、図2〜図4に示すS字状導波路部10,10a,10bと同一構造を形成するようになっている。従って、これらに関するS字状導波路部10の構造についての説明と重複するので更なる説明を省略する。
さらに、6本のチャネル導波路a〜fの近傍部分は、いずれも、所定の曲率半径を有するS字状導波路a〜fと、直線状の部分と、所定の曲率半径および円弧角を有する円弧状の部分とのうちの全部又は一部を設けてもよい。
図5(d),図5(e)はそれぞれ本発明の第1実施形態に係るチャネル導波路a〜fの近傍部分の形状パターンを示す図である。この図5(d)に示す形状パターンは、直線状の部分(直線部)L,L,LおよびLと、所定の曲率半径を有するS字状導波路S,Sと、円弧の曲率半径λおよび円弧角θを有する円弧状の部分Rとが組み合わせられている。
また、図5(e)に示す形状パターンは、直線部LおよびLと、所定の曲率半径を有するS字状導波路S,円弧の曲率半径λおよび円弧角θを有する円弧状の部分Rとが組み合わせられている。
これにより、各チャネル導波路a〜fの行路長が、直線部L〜L,L〜Lの長さと円弧状導波路の曲率半径および円弧角とにより調整でき、各チャネル導波路a〜fのうちのS字状導波路において生じた位相差を補正して所望の位相分布を得ることができる。
従って、形状パターンを高精度で設計又は製造でき、かつ微調整できる。
また、スラブ接続部9において、S字状導波路a〜fの幅を変化させるようにもできる。
図6(a)は本発明の第1実施形態に係るS字状導波路a〜fの形状を示す図であって、S字状導波路a〜fの各幅が、S字状導波路a〜fの位置に応じて幅が変化する場合の2本のS字状導波路a,bが表示されている(なお、図6(a),図6(b)に示す斜線は、入力スラブ3又は出力スラブ5を表す。)。この図6(a)に示すS字状導波路a,bの幅は、いずれも、チャネル導波路a,bの付け根に相当するスラブ接続部9において狭く、かつS字状導波路a,bのうちの入力スラブ3又は出力スラブ5側の円弧の部分において波長多重光#1〜#6の伝搬方向にしたがって広くなるように形成されている。ここで、dd,ddは、いずれも、S字状導波路a,bの幅を表し、dd>ddである。なお、S字状導波路部c〜fの形状についてもS字状導波路部a,bの形状と同様である。
従って、スラブ接続部9においてS字状導波路a,bの距離が大きくなるので、クロストーク等の発生を一層確実に防止できる。
一方、図6(b)は本発明の第1実施形態に係るS字状導波路a〜fの形状を示す図であって、S字状導波路a〜fの幅が、S字状導波路a〜fの位置に応じて幅が一定の場合の2本のS字状導波路a〜fが表示されている。この図6(b)に示すS字状導波路a,bの形状は、6本のチャネル導波路a〜fの付け根に相当するスラブ接続部9の部分と、スラブ接続部9と異なる部分とが同一の幅ddになるように形成されている。S字状導波路c〜fの形状についてもS字状導波路a,bの形状と同様である。
これにより、スラブ接続部9におけるチャネル導波路a,bの幅と、スラブ接続部9と離れた部分のチャネル導波路a,bの幅とがほぼ同一となるので、スラブ接続部9におけるチャネル導波路a〜fがテーパ型の導波路を用いずに形成できる。
ここで、テーパ型とは、チャネル導波路アレイ4の形状が、光が到達する方向の端部において、次第に細くなること、又は端部の形状を先細にすることを意味する。
このように、本発明のAWG1は、チャネル導波路a〜fごとに、屈曲度合いが異なる形状を有する複数の導波路部10,20が、いずれも、チャネル導波路アレイ4と入力スラブ3との接続近傍又はチャネル導波路アレイ4と出力スラブ5との接続近傍に形成されている。
また、このように、各スラブ接続部9(図2〜図4参照)における導波路間隔dよりも、各スラブ接続部9以外の部分におけるチャネル導波路間隔δ1〜δ6が広くされる。従って、本発明のAWG1によれば、スラブ接続部9以外の部分におけるチャネル導波路間結合に起因する特性劣化を生じさせないで小型のAWG1を得ることができる。
一例としてチャネル導波路の本数nは200本としS字状導波路部10,20に用いる最小曲率半径を6mmとすると、スラブ接続部9におけるチャネル導波路間隔d=10μmが、S字状導波路部10,20により20μmに広げるために要する長さは約3mmである。このときのスラブ長f=12mmとなるため、従来のAWG(例えば、スラブ接続部9におけるチャネル導波路間隔d=20μm,スラブ長f=24mm)に比してチップ長を約18mm短くできる。
従って、本発明のAWG1は、チャネル導波路が設けられている部分においては、いずれも、S字状導波路部10,20を設けることができる。すなわち、6本のチャネル導波路a〜fの配置が、各チャネル導波路a〜fのうちの入力スラブ3と接続される第1近傍部分と、各チャネル導波路a〜fのうちの出力スラブ5と接続される第2近傍部分と、入力導波路2のうちの入力スラブ3と接続される第3近傍部分と、出力導波路6のうちの出力スラブ5と接続される第4近傍部分とのうちの一部又は全部において、各チャネル導波路a〜f間で光干渉の防止に必要な間隔が設けられて構成されたことになる。
なお、後述する第2実施形態においても、出力導波路6において、スラブ接続部9における導波路間隔を、出力導波路6のファイバ接続端における導波路間隔に変換するために要する長さを短くするために、出力導波路6ごとに例えば曲率半径の異なるS字状の導波路部をスラブ接続部9近傍に形成すればよい。
また、AWG1を用いたWDM伝送例について、図7を参照して詳述する。
図7は本発明の第1実施形態に係るWDMシステムの要部を示す図である。この図7に示すWDMシステム52は、波長多重光を送信する光送信装置50と、波長多重光を伝送する光ファイバ56と、波長多重光を受信する光受信装置51とをそなえて構成されている。光送信装置50は、情報信号を含むデータ信号を出力するn個のデータ信号発生部53a〜53cと、データ信号発生部53a〜53cのそれぞれからのデータ信号を光変調する相互に異なる波長を有する単一光#1〜#nを出力するn個のレーザダイオード(LD:Laser Diode)54a〜54cと、本AWG1をそなえレーザダイオード54a〜54cからの単一光#1〜#nを合波する合波部55aとをそなえて構成されている。
ここで、データ信号発生部53a〜53cと、レーザダイオード54a〜54cとが、協働することにより、光信号出力部として機能している。また、合波部55aは、この光信号出力部(データ信号発生部53a〜53cおよびレーザダイオード54a〜54c)から出力されたn種類の光信号を合波して波長多重光#1〜#nを出力するものであって、AWG(アレイ導波路型波長合分波器)として機能している。
従って、この合波部55aは、基板1上に、例えば6種類の波長の光が多重された波長多重光を伝搬させて出力する入力導波路2と、入力導波路2から出力された波長多重光#1〜#6を拡散する入力スラブ3と、相互に長さの異なる例えば6本のチャネル導波路a〜fを有し入力スラブ3にて拡散された波長多重光#1〜#6を6種類の波長に応じて分離し6種類の分離光を伝搬させるチャネル導波路アレイ4と、チャネル導波路アレイ4にて伝搬された6種類の分離光を集光する出力スラブ5と、出力スラブ5にて集光された光を伝搬する例えば6本の出力導波路6とが形成され、各チャネル導波路a〜fのうちの入力スラブ3と接続される近傍部分(第1近傍部分)と各チャネル導波路a〜fのうちの出力スラブ5と接続される近傍部分(第2近傍部分)とにおける導波路間隔が、チャネル導波路アレイ4と入力スラブ3との接続部における導波路間隔、又はチャネル導波路アレイ4と出力スラブ5との接続部における導波路間隔よりも広くなるように形成されて構成されたことになる。
従って、このようにすれば、小型化によって、ハードウェアの各部品の集積度を向上させ、低コスト化を促進でき、波長多重光通信の利用が拡大する。
さらに、光ファイバ56は、波長多重光#1〜#nを伝送する伝送路である。
そして、光受信装置51は、本AWG1をそなえ光ファイバ56を介して受信した波長多重光#1〜#nを分波して単一光#1〜#nを出力する分波部55bと、分波部55bからの単一光#1〜#nのそれぞれを検波するフォトダイオード(PD:Photo Diode)57a〜57cとをそなえて構成されている。
これらの光送信装置50と光受信装置51とは、いずれも、本発明の光伝送装置として機能している。
このような構成によって、光送信装置50において、例えば動画等のデータがフレーム化された情報信号がデータ信号発生部53a〜53cにおいて送信処理され、その送信処理されたデータ信号が、レーザダイオード54a〜54cのそれぞれにおいて光変調される。そして、合波部55aに設けられたAWG1の出力導波路6(図1参照)に入力されて、そのAWG1の入力導波路2から波長多重光#1〜#nが出力される。この波長多重光#1〜#nは、光ファイバ56(図7参照)を伝送し、光受信装置51の分波部55bに入力される。
そして、図1に示す入力導波路2は、入力された波長多重光#1〜#6を導波し入力スラブ3に引き渡す。光の分配機能を有する入力スラブ3は、基板1と平行な方向に広がる形状を有し、波長多重光#1〜#6を横方向に閉じ込めずに拡散させる。拡散された波長多重光#1〜#6は同一位相であり、アレイ状に6本配置されたチャネル導波路a〜fに入射される。ここで、波長多重光#1〜#6は、各チャネル導波路の曲率半径を次第に小さくして描画されたS字状導波路部10,20を通過する。各光信号は、各チャネル導波路において干渉し合い、出力スラブ5を介して出力導波路6へ出力される。この通過後において、波長多重光#1〜#6は波長により異なる等位相面を有するようになる。
さらに、出力スラブ5において、波長多重光#1〜#6は、スラブ境界線の円弧の中心に集光される。また、出力導波路6は、所望の波長の光が集光される位置に、一方の端部が位置するように配置され、他方の端部は出力用端子として使用され、この出力用端子には、光ファイバ又は他の光部品の入力用端子が接続される。
次に、本発明が適用されるAWG1のチップサイズの縮小のされ方について図8,図9(a)および図9(b)を参照して説明する。これらの図8,図9(a)および図9(b)のそれぞれに示す符号のうちの上述したものと同一の符号を有するものはそれらと同一のものである。なお、以下の説明において、チップとは、導波路が形成された基板1又は導波路が未形成の基板自体を意味する。
図8は本発明の第1実施形態に係るAWG1の小型化を説明するための図である。この図8に示すS字状導波路部10,20におけるチャネル導波路間隔dを小さくすることによって、スラブ長fが短くなる。AWG1は、S字状導波路部10,20がない部分(破線で表したところ)に比して、S字状導波路a〜f自体は長くなるが、スラブ長fの短縮化による寄与が大きいため、AWG1全体としてのチップサイズが小型化される。
また、チップサイズの小型化の度合いについて、図9(a),図9(b)を参照して説明する。
図9(a)は従来のAWGのチップサイズの一例を示す図であり、図9(b)は本発明の第1実施形態に係るAWG1のチップサイズの一例を示す図である。これらの図9(a),図9(b)にそれぞれ示す符号であって上述したものと同一符号を有するものは同一又は同一機能を有するので更なる説明を省略する。
ここで、チャネル導波路のコアおよびクラッドの比屈折率の差Δnが例えば0.75%の導波路で比較すると、図9(a)に示すAWGのスラブ接続部9において、チャネル導波路間隔dは20μm(マイクロメートル)であり、スラブ長fは24mmである。
一方、図9(b)に示すAWG1は、S字状導波路部10,20を設け、スラブ接続部9におけるチャネル導波路間隔dは10μmであり、スラブ長fは12mmである。これにより、S字状導波路部10,20の長さが約3mmに短縮され、また、スラブ長fは片側で約9mmおよび両側で約18mmに短縮され、チップの一辺が約(1/1.4)に小型化される。
この結果、図9(b)に示すAWG1のチップ面積は、図9(a)に示すAWGのチップ面積の約半分になる。従って、単位ウェハあたりのチップの取れ数が増加し、チップの低コスト化を実現できる。また、チップ全体の面積が小さくなるため、導波路損失が低減する。一例として、伝搬損失が0.1dB/cmである場合において、約0.3dBの低減効果が得られる。
また、チャネル導波路間隔δ1〜δ6(図2〜図4参照)を狭くすることによって、チャネル導波路a〜f(又はh〜l)のスラブ接続部9におけるモード変換損失を低減できる。一例として、約0.5dBの損失低減効果が得られる。さらに、これらの低減効果を合計することにより、チップ全体で約0.8dBの損失低減効果が得られる。
なお、図3,図4のS字状導波路部10,20を用いた変形例について説明する。なお、以下に述べる変形例において、上述したものと同一符号を有するものは同一又は同一機能を有する。
図10は本発明の第1実施形態の第1変形例に係るAWGの構成図である。この図10に示すAWG1aは、入力導波路2,出力導波路6と、光の分配および集光の機能を発揮する入力スラブ3,出力スラブ5と、アレイ状に例えば5本のチャネル導波路a〜eが配置されたチャネル導波路4aとをそなえて構成されている。また、チャネル導波路4aは、S字状導波路部10a(図3参照)を有する。
このS字状導波路部10aは、入力スラブ3とチャネル導波路アレイ4aとのスラブ接続部9の近傍部分において、最短の長さのチャネル導波路eから、最長の長さのチャネル導波路aに向かって各チャネル導波路a〜eの曲率半径が次第に小さくなるように形成されている。
一例として、チャネル導波路の本数N(Nは自然数を表す。)を200本とし、S字状導波路部10aに用いる最小曲率半径を6mmとすると、スラブ接続部9におけるチャネル導波路間隔dが10μmであるものを、S字状導波路部10aを形成することにより、チャネル導波路間隔dを20μmに広げるのために要する長さ(チャネル導波路アレイ4aの長さ)は約4mmであった。この場合、スラブ長fは12mmとなるため、従来のAWG(スラブ接続部9におけるチャネル導波路間隔dが20μmであり、スラブ長fが24mm)に比してチップ長が16mm短縮できる。
図11は本発明の第1実施形態の第2変形例に係るAWGの構成図である。この図11に示すAWG1bは、入力導波路2,出力導波路6と、光の分配および集光の機能を発揮する入力スラブ3,出力スラブ5と、アレイ状に例えば5本のチャネル導波路a〜eが配置されたチャネル導波路4bとから構成されている。また、チャネル導波路4bは、図4に示すS字状導波路部10bを有する。
このS字状導波路部10bは、入力スラブ3とチャネル導波路アレイ4bとのスラブ接続部9の近傍部分において、最長の長さを有するチャネル導波路aから最短の長さを有するチャネル導波路eに向かって各チャネル導波路a〜eの曲率半径が次第に小さくなるように形成されている。
ここで、チャネル導波路の本数Nを200本とし、S字状導波路部10bの最小曲率半径を6mmとすると、スラブ接続部9におけるチャネル導波路間隔dが10μmであるものを、S字状導波路部10bを用いて、20μmに広げるのに要するチャネル導波路アレイ4bの長さは約4mmである。このときのスラブ長fは12mmとなったため、従来のAWG(スラブ接続部9におけるチャネル導波路間隔d=20μm、スラブ長f=24mm)に比して、AWG1bのチップ長を16mm短縮化できる。
なお、AWG1a,1bの入力導波路2は、ともに、例えば6本の複数の導波路を設けてもよく、さらに、出力導波路6は、1本の導波路だけを設けてもよい。
このように、本発明のAWG1,1a,1bによれば、チップサイズを小型化し、チップを低コスト化し、かつ損失の低減等の高い導波特性を有するものを得ることができる。
また、この小型化により、WDMの中継局,端局および光スイッチ等のハードウェアを小型化でき、これにより、低コスト化を図れる。
このようにして、ハードウェアの各部品の集積度を高めることができるので、低コスト化を促進でき、また、光分岐および光分波における特性を維持又は向上させることができる。
(B)本発明の第2実施形態の説明
第1実施形態においては、S字状導波路部10,20が形成される場所は、チャネル導波路a〜fのうちの入力スラブ3との接続部分の近傍であったが、その形成のための部分を替えることもでき、第2実施形態においてはAWGは、入力導波路2にS字状導波路部を設けている。
図12は本発明の第2実施形態に係るAWGの構成図である。この図12に示すAWG1cは、入力導波路2のうちの入力スラブ3と接続される近傍部分のチャネル導波路間隔dが、入力導波路2と入力スラブ3との接続部(第3の接続部)におけるチャネル導波路間隔dよりも広くなるように形成されて構成されている。また、AWG1cは、出力導波路6のうちの出力スラブ5と接続される近傍部分のチャネル導波路間隔dが、入力導波路2と出力スラブ5との接続部(第4の接続部)におけるチャネル導波路間隔dよりも広くなるように形成されて構成されている。
また、入力導波路2又は出力導波路6の近傍部分が、中央のチャネル導波路c(又はd)から外側のチャネル導波路a(又はf)に向かう方向に屈曲するように形成されており(図2〜図4等参照)、具体的には、入力導波路2又は出力導波路6毎に屈曲度合いが異なる形状を有する複数の導波路部10dを設けている。
そして、第2実施形態においても、入力導波路2又は出力導波路6の各S字状導波路の曲率半径が、入力導波路2又は出力導波路6の中央の導波路から外側の導波路に向かう方向にしたがって小さくなるように形成されてもよい。
同様に、入力導波路2又は出力導波路6の各S字状導波路の曲率半径が、入力導波路2又は出力導波路6の導波路長が最短のチャネル導波路から最長のチャネル導波路に向かう方向にしたがって小さくなるように形成されてもよい。
さらに、チャネル導波路a〜eの近傍部分の形状パターンは、図5(d),図5(e)にそれぞれ示すものを使用して形成することもできる。
従って、本発明のAWG1cは、チャネル導波路が設けられている部分においては、いずれも、S字状導波路部10c,10dを設けることができる。すなわち、6本のチャネル導波路a〜fの配置が、入力導波路2のうちの入力スラブ3と接続される第3近傍部分と、出力導波路6のうちの出力スラブ5と接続される第4近傍部分とのうちの一部又は全部において、各チャネル導波路a〜e間で光干渉の防止に必要な間隔が設けられて構成されているのである。
なお、第2実施形態においても、出力導波路6において、スラブ接続部9における導波路間隔dを、出力導波路6のファイバ接続端における導波路間隔に変換するのに要する長さを短くするために、出力導波路6ごとに、例えば曲率半径の異なるS字状の導波路部をスラブ接続部9の近傍に形成すればよい。
また、AWG1cの入力導波路2は、ともに、例えば6本の複数の導波路を設けてもよく、さらに、出力導波路6は、1本の導波路だけを設けてもよい。
このようにして、本発明のAWG1b,1cによれば、チップサイズを小型化し、チップを低コスト化し、かつ損失の低減等の高い導波特性を有するものを得ることができる。
(C)その他
本発明は上述した実施態様に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することができる。
本発明のAWG1,1a,1b,1cを適用可能な分野は、いずれも、光伝送システムのアクセス部分の合分波装置,光伝送系に設けられた光中継装置,端局装置および光スイッチ,ADM等である。例えば、光スイッチとして、光クロスコネクトに適用できる。この光クロスコネクトは、複数の波長多重光のそれぞれを用いて時間多重させた多数のチャネルについて、波長又はタイムスロットを交換するものである。これにより、SONET(Synchronous Optical Network:同期光通信網)又はSDH(Synchronous Digital Hierarchy:同期ディジタルハイアラーキ)についても波長多重光の伝送特性の向上に寄与できる。
以上のように、本発明によれば、AWGを小型化でき、チップサイズが小さくなり、単位ウェハあたりのチップの取れ数が増加する。従って、チップを低コスト化することができ、大量生産の効率が大幅に向上する。また、チップサイズを小さくすることにより、導波路損失が低減し、スラブ接続部における損失を低減させることができる。さらに、小型化によって、ハードウェアの各部品の集積度を向上させ、やはり、低コスト化を促進でき、これにより、波長多重光通信の利用が拡大する。

Claims (15)

  1. 基板上に、
    複数の波長の光が多重された波長多重光を伝搬させて出力する1又は複数の入力導波路と、
    該入力導波路から出力された波長多重光を拡散する第1スラブと、
    相互に長さの異なる複数のチャネル導波路を有し該第1スラブにて拡散された波長多重光を該複数の波長に応じて分離し複数の分離光を伝搬させるチャネル導波路アレイと、
    該チャネル導波路アレイにて伝搬された複数の分離光を集光する第2スラブと、
    該第2スラブにて集光された光を伝搬する1又は複数の出力導波路とが形成され、
    該各チャネル導波路のうちの該第1スラブと接続される第1の近傍部分と該各チャネル導波路のうちの該第2スラブと接続される第2の近傍部分とのうちの少なくとも一方における導波路間隔が、該チャネル導波路アレイと該第1スラブとの第1の接続部における導波路間隔、又は該チャネル導波路アレイと該第2スラブとの第2の接続部における導波路間隔よりも広くなるように形成されて構成されたことを特徴とする、アレイ導波路型波長合分波器。
  2. 該複数のチャネル導波路のうちの少なくとも1本のチャネル導波路の該第1の近傍部分又は該第2の近傍部分が、
    該複数のチャネル導波路の中央のチャネル導波路から外側のチャネル導波路に向かう方向に屈曲するように形成されたことを特徴とする、請求の範囲第1項記載のアレイ導波路型波長合分波器。
  3. 該複数のチャネル導波路のうちの少なくとも1本のチャネル導波路の該第1の近傍部分又は該第2の近傍部分が、
    該複数のチャネル導波路ごとに、屈曲度合いが異なる形状を有する複数の導波路によって形成されたことを特徴とする、請求の範囲第1項又は第2項記載のアレイ導波路型波長合分波器。
  4. 該複数のチャネル導波路としての各S字状導波路の曲率半径が、該複数のチャネル導波路の中央のチャネル導波路から外側のチャネル導波路に向かう方向にしたがって小さくなるように形成されたことを特徴とする、請求の範囲第3項記載のアレイ導波路型波長合分波器。
  5. 該複数のチャネル導波路としての各S字状導波路の曲率半径が、該複数のチャネル導波路のうちの導波路長が最短のチャネル導波路から最長のチャネル導波路に向かう方向、又は該最長のチャネル導波路から最短のチャネル導波路に向かう方向にしたがって小さくなるように形成されたことを特徴とする、請求の範囲第3項記載のアレイ導波路型波長合分波器。
  6. 該複数のチャネル導波路としての各S字状導波路の幅が、
    該複数のチャネル導波路の付け根に相当するスラブ接続部において狭く、かつ該S字状導波路のうちの該第1スラブ又は該第2スラブ側の円弧部において該波長多重光の伝搬方向にしたがって広くなるように形成されたことを特徴とする、請求の範囲第3項記載のアレイ導波路型波長合分波器。
  7. 該複数のチャネル導波路としての各S字状導波路の幅が、
    該複数のチャネル導波路の付け根に相当するスラブ接続部と、該スラブ接続部と異なる部分とを同一になるように形成されたことを特徴とする、請求の範囲第3項記載のアレイ導波路型波長合分波器。
  8. 該複数のチャネル導波路のうちの少なくとも1本のチャネル導波路の該第1の近傍部分又は該第2の近傍部分が、
    所定の曲率半径を有するS字状導波路と、直線状の部分と、所定の曲率半径および円弧角を有する円弧状の部分とのうちの少なくとも一部分を設けたことを特徴とする、請求の範囲第1項又は第2項記載のアレイ導波路型波長合分波器。
  9. 基板上に、
    複数の波長の光が多重された波長多重光を伝搬させて出力する1又は複数の入力導波路と、
    該入力導波路から出力された波長多重光を拡散する第4スラブと、
    相互に長さの異なる複数のチャネル導波路を有し該第1スラブにて拡散された波長多重光を該複数の波長に応じて分離し複数の分離光を伝搬させるチャネル導波路アレイと、
    該チャネル導波路アレイにて伝搬された複数の分離光を集光する第2スラブと、
    該第2スラブにて集光された光を伝搬する1又は複数の出力導波路とが形成され、
    該入力導波路のうちの該第1スラブと接続される第3の近傍部分と該出力導波路のうちの該第2スラブと接続される第4の近傍部分とのうちの少なくとも一方における導波路間隔が、該入力導波路と該第1スラブとの第3の接続部における導波路間隔、又は該入力導波路と該第2スラブとの第4の接続部における導波路間隔よりも広くなるように形成されて構成されたことを特徴とする、アレイ導波路型波長合分波器。
  10. 該入力導波路の該第3の近傍部分又は該出力導波路の該第4の近傍部分が、
    中央の導波路から外側の導波路に向かう方向に屈曲するように形成されたことを特徴とする、請求の範囲第9項記載のアレイ導波路型波長合分波器。
  11. 該入力導波路の該第3の近傍部分又は該出力導波路の該第4の近傍部分が、
    該入力導波路又は該出力導波路ごとに、屈曲度合いが異なる形状を有する複数の導波路を設けたことを特徴とする、請求の範囲第9項又は第10項記載のアレイ導波路型波長合分波器。
  12. 該複数のチャネル導波路としての各S字状導波路の曲率半径が、該入力導波路又は該出力導波路の中央の導波路から外側の導波路に向かう方向にしたがって小さくなるように形成されたことを特徴とする、請求の範囲第11項記載のアレイ導波路型波長合分波器。
  13. 該複数のチャネル導波路としての各S字状導波路の曲率半径が、該入力導波路又は該出力導波路の導波路長が最短のチャネル導波路から最長のチャネル導波路に向かう方向にしたがって小さくなるように形成されたことを特徴とする、請求の範囲第12項記載のアレイ導波路型波長合分波器。
  14. 基板上に、
    複数の波長の光が多重された波長多重光を伝搬させて出力する1又は複数の入力導波路と、
    該入力導波路から出力された波長多重光を拡散する第1スラブと、
    相互に長さの異なる複数のチャネル導波路を有し該第1スラブにて拡散された波長多重光を該複数の波長に応じて分離し複数の分離光を伝搬させるチャネル導波路アレイと、
    該チャネル導波路アレイにて伝搬された複数の分離光を集光する第2スラブと、
    該第2スラブにて集光された光を伝搬する1又は複数の出力導波路とが形成され、
    該複数のチャネル導波路の配置が、
    該各チャネル導波路のうちの該第1スラブと接続される第1の近傍部分と、該各チャネル導波路のうちの該第2スラブと接続される第2の近傍部分と、該入力導波路のうちの該第1スラブと接続される第3の近傍部分と、該出力導波路のうちの該第2スラブと接続される第4の近傍部分とのうちの少なくとも一方において、各チャネル導波路間で光干渉の防止に必要な間隔が設けられたことを特徴とする、アレイ導波路型波長合分波器。
  15. 波長の異なる複数の光信号を出力する光信号出力部と、該光信号出力部から出力された該複数の光信号を合波して波長多重光を出力するアレイ導波路型波長合分波器とをそなえた光伝送装置において、
    該アレイ導波路型波長合分波器が、
    基板上に、
    複数の波長の光が多重された波長多重光を伝搬させて出力する1又は複数の入力導波路と、
    該入力導波路から出力された波長多重光を拡散する第1スラブと、
    相互に長さの異なる複数のチャネル導波路を有し該第1スラブにて拡散された波長多重光を該複数の波長に応じて分離し複数の分離光を伝搬させるチャネル導波路アレイと、
    該チャネル導波路アレイにて伝搬された複数の分離光を集光する第2スラブと、
    該第2スラブにて集光された光を伝搬する1又は複数の出力導波路とが形成され、
    該各チャネル導波路のうちの該第1スラブと接続される第1の近傍部分と該各チャネル導波路のうちの該第2スラブと接続される第2の近傍部分とのうちの少なくとも一方における導波路間隔が、該チャネル導波路アレイと該第1スラブとの第1の接続部における導波路間隔、又は該チャネル導波路アレイと該第2スラブとの第2の接続部における導波路間隔よりも広くなるように形成されて構成されたことを特徴とする、光伝送装置。
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