JPWO2004076523A1 - 新規な重合体およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
−[−(−CHR1−)n−CX1R2−CX2R3−]− (1)
(式中、nは2〜10の整数、X1、X2は、それぞれ、−H、−OHまたは−OHに転換可能な官能基を表す。但し、X1、X2の少なくとも一方は水酸基または水酸基に転換可能な官能基である。また、R1、R2、R3は、それぞれ、−H、C1〜C5のアルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロアリール基を表す。なお、複数存在するR1は、それぞれ異なっていてもよい。)
Description
そのような重合体として、種々のものが知られているが、近年では、例えば、国際公開第99/50331号パンフレット(WO99/50331)および国際公開第00/18579号パンフレット(WO00/18579)に、5−シクロオクテン−1,2−ジオール等の官能基を有する炭素数が7〜12のシクロアルケンの開環メタセシス重合によって得られる、以下の化学式
(式中、XおよびYは、水酸基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基、アミド基、ニトリル基またはカルボニル基を表し、Rは炭素数が1〜5のアルキル基または上記Xを表す。aおよびbは0から6の整数であって、a+bは2〜7の間である)
で示される重合体を、パラジウム炭素等の水素化触媒の存在下に水素化してなる重合体が記載されており、XおよびYが共に水酸基である場合、高い酸素バリア性を有する包装材料の構成成分として有用であることが記載されている。
本発明は、上記した文献に記載された発明の改良に係るものであり、優れた酸素バリヤー性を再現性良く発現する重合体およびその類縁体を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、ある種の官能基が、得られる重合体の酸素バリヤ性等の物性を低下させることを見出し、さらに検討した結果、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、一般式(1)
(式中、nは2から10までの整数を表し、X1およびX2はそれぞれ水素原子、水酸基または水酸基に転換可能な官能基を表す。ただし、X1およびX2の少なくとも一方は水酸基または水酸基に転換可能な官能基である。また、R1、R2およびR3はそれぞれ水素原子または炭素数が1〜5のアルキル基、アリール基、アラルキル基またはヘテロアリール基を表す。なお、複数存在するR1はそれぞれ異なっていてもよい。)
で示される構造単位から主としてなる重合体であって、かつ、該重合体中に含まれる末端アルデヒド基およびアセタール基の総モル量が、一般式(1)で示される構造単位の総モル量に対して0.6モル%以下であることを特徴とする重合体を提供する。
また、本発明は、水酸基または水酸基に転換可能な官能基を有する環状オレフィンを少なくとも1種含む環状オレフィン類を、イミダゾリジン構造の配位子を有する金属アルキリデン錯体の存在下に開環重合し、得られた不飽和重合体を水素添加することからなる、上記した新規な重合体の製造方法を提供する。
水酸基に転換可能な官能基としては、例えば、エポキシ基、保護基によって保護された水酸基などが挙げられる。
水酸基の保護基としては、例えば、メチル基、エチル基、t−ブチル基等のアルキル基;ベンジル基などのアラルキル基;フェニル基等のアリール基;メトキシメチル基、エトキシエチル基等のアルコキシアルキル基;アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基等のアシル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基等のシリル基などが挙げられる。
水酸基に転換可能な官能基としては、例えば、エポキシ基;アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、t−ブトキシ基、アリルオキシ基、ベンジルオキシ基等のアルコキシ基;メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、t−ブトキシカルボニルオキシ基、フェニルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニルオキシ基等のアルコキシカルボニルオキシ基またはアリールオキシカルボニルオキシ基;メトキシメチレンオキシ基、メトキシエチレンオキシ基、エトキシエチレンオキシ基等のアルキコキシアルキレンオキシ基;トリメチルシロキシ基、t−ブチルジメチルシロキシ基等のシロキシ基などが挙げられる。
また、上記の式(1)において、R1、R2およびR3が表す、炭素数が1〜5のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、シクロペンチル基などが挙げられ、アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、アントリル基、トリフェニレニル基、ピレニル基などが挙げられ、アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ビフェニルメチル基などが挙げられる。ヘテロアリール基としては、例えば、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、ピロリル基、インドリル基、フリル基、ベンゾフラニル基、チエニル基、ベンゾチオフェニル基などが挙げられる。
本発明の重合体は、水酸基または水酸基に転換可能な官能基を、該重合体を構成する構造単位の総モル量に基づいて1〜500モル%有しているものが好ましく、1〜300モル%含有するものがより好ましい。
本発明の重合体は、必要に応じて、一般式(1)で示される構造単位以外の構造単位を有していてもよい。
そのような構造単位としては、一般式(1)において、X1およびX2が共に水素原子を表すような構造単位が代表的なものとして例示される。
本発明の重合体の分子量には特に制限はないが、数平均分子量(Mn)が1,000〜1,000,000の範囲内であることが好ましい。
本発明の重合体は、末端アルデヒド基およびアセタール基の総モル量が、一般式(1)で示される構造単位の総モル量に対して0.6モル%以下であることを要する。
重合体に含まれる末端アルデヒド基およびアセタール基の総モル量が一般式(1)で示される構造単位の総モル量に対して0.6モル%を越えると、該重合体の高次構造を乱す原因となり、その結果として酸素バリア性等の物性が低下する。
特に、該重合体が結晶性ポリマーである場合、重合体に含まれる末端アルデヒド基およびアセタール基は、結晶構造、結晶性を乱す要因となり、その結果、該重合体のバリア性等の物性上の特徴を低下させることが、我々の検討で初めて明らかになった。
本発明の重合体に含まれる末端アルデヒド基およびアセタール基の総モル量は、一般式(1)で示される構造単位の総モル量に対して0.55モル%以下であることが好ましい。
本発明の重合体は、酸素バリア性等の物性の点で、末端水酸基、末端アルデヒド基およびアセタール基の総モル量が、一般式(1)で示される構造単位の総モル量に対して2モル%以下であることが好ましく、1.8モル%以下であることがより好ましい。
また、本発明の重合体中に含まれる末端水酸基の総モル量は、一般式(1)で示される構造単位の総モル量に対して2モル%以下であることが好ましく、1.5モル%以下であることがより好ましい。
本発明の重合体は、例えば、水酸基または水酸基に転換可能な官能基を有する環状オレフィンを少なくとも1種含む環状オレフィン類をイミダゾリジン構造の配位子を有する金属アルキリデン錯体の存在下に開環重合し、得られた不飽和重合体を水素添加することによって製造することができる。
水酸基または水酸基に転換可能な官能基を有する環状オレフィンにおいて、水酸基に転換可能な官能基としては、一般式(1)においてX1およびX2が表す水酸基に転換可能な官能基と同様のものを例示することができる。
水酸基または水酸基に転換可能な官能基を有する環状オレフィンとしては、以下の化学式(2)で示される構造を有するものが好ましい。
(上記式中、pおよびqはそれぞれ0から8までの整数を表す。そして、p+qは0から8の整数である。また、Y1およびY2はそれぞれ、水素原子、水酸基または水酸基に転換可能な官能基を表し、Ra、Rb、Rc、Rd、ReおよびRfはそれぞれ、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基またはヘテロアリール基を表す。)
上記の化学式(2)において、Ra、Rb、Rc、Rd、ReおよびRfが表すアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、シクロペンチル基などが挙げられ、アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、アントリル基、トリフェニレニル基、ピレニル基などが挙げられ、アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ビフェニルメチル基などが挙げられる。また、ヘテロアリール基としては、例えば、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、ピロリル基、インドリル基、フリル基、ベンゾフラニル基、チエニル基、ベンゾチオフェニル基などが挙げられる。
化学式(2)で示される環状オレフィンを開環重合することにより、以下の一般式(3)で示される構造単位からなる不飽和重合体を得ることができる。
なお、上記の化学式(2)において、Y1およびY2の少なくとも一方が水酸基または水酸基に転換可能な官能基を表し、Ra〜Rfが水素原子、炭素数が1〜5のアルキル基、アリール基、アラルキル基またはヘテロアリール基を表す場合には、一般式(1)で示される構造単位に対応する環状オレフィンとなる。
一般式(1)で示される構造単位に対応する環状オレフィンとしては、例えば、3−シクロペンテン−1−オール、1−アセトキシ−3−シクロペンテン、1−t−ブトキシ−3−シクロペンテン、1−メトキシカルボニルオキシ−3−シクロペンテン、1−トリメチルシロキシ−3−シクロペンテン、
3−シクロペンテン−2−オール、1−アセトキシ−2−シクロペンテン、1−t−ブトキシ−2−シクロペンテン、1−メトキシカルボニルオキシ−2−シクロペンテン、1−トリメチルシロキシ−2−シクロペンテン、
3−シクロペンテン−1,2−ジオール、1,2−エポキシ−3−シクロペンテン、1,2−ジアセトキシ−3−シクロペンテン、1,2−ジ−t−ブトキシ−3−シクロペンテン、1,2−ジ(メトキシカルボニルオキシ)−3−シクロペンテン、1,2−ジ(トリメチルシロキシ)−3−シクロペンテン、
2−シクロヘプテン−1−オール、1−アセトキシ−2−シクロヘプテン、1−t−ブトキシ−2−シクロヘプテン、1−メトキシカルボニルオキシ−2−シクロヘプテン、1−トリメチルシロキシ−2−シクロヘプテン、
3−シクロヘプテン−1−オール、1−アセトキシ−3−シクロヘプテン、1−t−ブトキシ−3−シクロヘプテン、1−メトキシカルボニルオキシ−3−シクロヘプテン、1−トリメチルシロキシ−3−シクロヘプテン、
4−シクロヘプテン−1−オール、1−アセトキシ−4−シクロヘプテン、1−t−ブトキシ−4−シクロヘプテン、1−メトキシカルボニルオキシ−4−シクロヘプテン、1−トリメチルシロキシ−4−シクロヘプテン、
3−シクロヘプテン−1,2−ジオール、1,2−エポキシ−3−シクロヘプテン、1,2−ジアセトキシ−3−シクロヘプテン、1,2−ジ−t−ブトキシ−3−シクロヘプテン、1,2−ジ(トリメチルシロキシ)−3−シクロヘプテン、1,2−ジ(メトキシカルボニルオキシ)−3−シクロヘプテン、
4−シクロヘプテン−1,2−ジオール、1,2−エポキシ−4−シクロヘプテン、1,2−ジアセトキシ−4−シクロヘプテン、1,2−ジ−t−ブトキシ−4−シクロヘプテン、1,2−ジ(トリメチルシロキシ)−4−シクロヘプテン、1,2−ジ(メトキシカルボニルオキシ)−4−シクロヘプテン、
2−シクロオクテン−1−オール、1−アセトキシ−2−シクロオクテン、1−t−ブトキシ−2−シクロオクテン、1−メトキシカルボニルオキシ−2−シクロオクテン、1−トリメチルシロキシ−2−シクロオクテン、
3−シクロオクテン−1−オール、1−アセトキシ−3−シクロオクテン、1−t−ブトキシ−3−シクロオクテン、1−メトキシカルボニルオキシ−3−シクロオクテン、1−トリメチルシロキシ−3−シクロオクテン、
4−シクロオクテン−1−オール、1−アセトキシ−4−シクロオクテン、1−t−ブトキシ−4−シクロオクテン、1−メトキシカルボニルオキシ−4−シクロオクテン、1−トリメチルシロキシ−4−シクロオクテン、
3−シクロオクテン−1,2−ジオール、1,2−エポキシ−3−シクロオクテン、1,2−ジアセトキシ−3−シクロオクテン、1,2−ジ−t−ブトキシ−3−シクロオクテン、1,2−ジ(トリメチルシロキシ)−3−シクロオクテン、1,2−ジ(メトキシカルボニルオキシ)−3−シクロオクテン、
4−シクロオクテン−1,2−ジオール、1,2−エポキシ−4−シクロオクテン、1,2−ジアセトキシ−4−シクロオクテン、1,2−ジ−t−ブトキシ−4−シクロオクテン、1,2−ジ(トリメチルシロキシ)−4−シクロオクテン、1,2−ジ(メトキシカルボニルオキシ)−4−シクロオクテン、
5−シクロオクテン−1,2−ジオール、1,2−エポキシ−5−シクロオクテン、1,2−ジアセトキシ−5−シクロオクテン、1,2−ジ−t−ブトキシ−5−シクロオクテン、1,2−ジ(トリメチルシロキシ)−5−シクロオクテン、1,2−ジ(メトキシカルボニルオキシ)−5−シクロオクテン、
3−メチル−3−シクロオクテン−1−オール、1−アセトキシ−3−メチル−3−シクロオクテン、1−t−ブトキシ−3−メチル−3−シクロオクテン、1−メトキシカルボニルオキシ−3−メチル−3−シクロオクテン、1−トリメチルシロキシ−3−メチル−3−シクロオクテン、
4−メチル−4−シクロオクテン−1−オール、1−アセトキシ−4−メチル−4−シクロオクテン、1−t−ブトキシ−4−メチル−4−シクロオクテン、1−メトキシカルボニルオキシ−4−メチル−4−シクロオクテン、1−トリメチルシロキシ−4−メチル−4−シクロオクテン、
5−メチル−4−シクロオクテン−1−オール、1−アセトキシ−5−メチル−4−シクロオクテン、1−t−ブトキシ−5−メチル−4−シクロオクテン、1−メトキシカルボニルオキシ−5−メチル−4−シクロオクテン、1−トリメチルシロキシ−5−メチル−4−シクロオクテン、
4−メチル−3−シクロオクテン−1−オール、1−アセトキシ−4−メチル−3−シクロオクテン、1−t−ブトキシ−4−メチル−3−シクロオクテン、1−メトキシカルボニルオキシ−4−メチル−3−シクロオクテン、1−トリメチルシロキシ−4−メチル−3−シクロオクテン、
4−メチル−4−シクロオクテン−1,2−ジオール、1,2−エポキシ−4−メチル−4−シクロオクテン、1,2−ジアセトキシ−4−メチル−4−シクロオクテン、1,2−ジ−t−ブトキシ−4−メチル−4−シクロオクテン、1,2−ジ(トリメチルシロキシ)−4−メチル−4−シクロオクテン、1,2−ジ(メトキシカルボニルオキシ)−4−メチル−4−シクロオクテン、
5−メチル−4−シクロオクテン−1,2−ジオール、1,2−エポキシ−5−メチル−4−シクロオクテン、1,2−ジアセトキシ−5−メチル−4−シクロオクテン、1,2−ジ−t−ブトキシ−5−メチル−4−シクロオクテン、1,2−ジ(トリメチルシロキシ)−5−メチル−4−シクロオクテン、1,2−ジ(メトキシカルボニルオキシ)−5−メチル−4−シクロオクテン、
5−メチル−5−シクロオクテン−1,2−ジオール、1,2−エポキシ−5−メチル−5−シクロオクテン、1,2−ジアセトキシ−5−メチル−5−シクロオクテン、1,2−ジ−t−ブトキシ−5−メチル−5−シクロオクテン、1,2−ジ(トリメチルシロキシ)−5−メチル−5−シクロオクテン、1,2−ジ(メトキシカルボニルオキシ)−5−メチル−5−シクロオクテン、
1−メチル−4−シクロオクテン−1−オール、1−アセトキシ−1−メチル−4−シクロオクテン、1−t−ブトキシ−1−メチル−4−シクロオクテン、1−メトキシカルボニルオキシ−1−メチル−4−シクロオクテン、1−トリメチルシロキシ−1−メチル−4−シクロオクテン、
8−メチル−4−シクロオクテン−1−オール、1−アセトキシ−8−メチル−4−シクロオクテン、1−t−ブトキシ−8−メチル−4−シクロオクテン、1−メトキシカルボニルオキシ−8−メチル−4−シクロオクテン、1−トリメチルシロキシ−8−メチル−4−シクロオクテン、
1−メチル−5−シクロオクテン−1,2−ジオール、1,2−エポキシ−1−メチル−5−シクロオクテン、1,2−ジアセトキシ−1−メチル−5−シクロオクテン、1,2−ジ−t−ブトキシ−1−メチル−5−シクロオクテン、1,2−ジ(トリメチルシロキシ)−1−メチル−5−シクロオクテン、1,2−ジ(メトキシカルボニルオキシ)−1−メチル−5−シクロオクテン、
1,4−ジメチル−4−シクロオクテン−1−オール、1−アセトキシ−1,4−ジメチル−4−シクロオクテン、1−t−ブトキシ−1,4−ジメチル−4−シクロオクテン、1−メトキシカルボニルオキシ−1,4−ジメチル−4−シクロオクテン、1−トリメチルシロキシ−1,4−ジメチル−4−シクロオクテン、
5,8−ジメチル−4−シクロオクテン−1−オール、1−アセトキシ−5,8−ジメチル−4−シクロオクテン、1−t−ブトキシ−5,8−ジメチル−4−シクロオクテン、1−メトキシカルボニルオキシ−5,8−ジメチル−4−シクロオクテン、1−トリメチルシロキシ−5,8−ジメチル−4−シクロオクテン、
1,6−ジメチル−5−シクロオクテン−1,2−ジオール、1,2−エポキシ−1,6−ジメチル−5−シクロオクテン、1,2−ジアセトキシ−1,6−ジメチル−5−シクロオクテン、1,2−ジ−t−ブトキシ−1,6−ジメチル−5−シクロオクテン、1,2−ジ(トリメチルシロキシ)−1,6−ジメチル−5−シクロオクテン、1,2−ジ(メトキシカルボニルオキシ)−1,6−ジメチル−5−シクロオクテン、
1,5−ジメチル−4−シクロオクテン−1−オール、1−アセトキシ−1,5−ジメチル−4−シクロオクテン、1−t−ブトキシ−1,5−ジメチル−4−シクロオクテン、1−メトキシカルボニルオキシ−1,5−ジメチル−4−シクロオクテン、1−トリメチルシロキシ−1,5−ジメチル−4−シクロオクテン、
4,8−ジメチル−4−シクロオクテン−1−オール、1−アセトキシ−4,8−ジメチル−4−シクロオクテン、1−t−ブトキシ−4,8−ジメチル−4−シクロオクテン、1−メトキシカルボニルオキシ−4,8−ジメチル−4−シクロオクテン、1−トリメチルシロキシ−4,8−ジメチル−4−シクロオクテン、
1,5−ジメチル−5−シクロオクテン−1,2−ジオール、1,2−エポキシ−1,5−ジメチル−5−シクロオクテン、1,2−ジアセトキシ−1,5−ジメチル−5−シクロオクテン、1,2−ジ−t−ブトキシ−1,5−ジメチル−5−シクロオクテン、1,2−ジ(トリメチルシロキシ)−1,5−ジメチル−5−シクロオクテン、1,2−ジ(メトキシカルボニルオキシ)−1,5−ジメチル−5−シクロオクテン、
3,7−ジメチル−3−シクロオクテン−1−オール、1−アセトキシ−3,7−ジメチル−3−シクロオクテン、1−t−ブトキシ−3,7−ジメチル−3−シクロオクテン、1−メトキシカルボニルオキシ−3,7−ジメチル−3−シクロオクテン、1−トリメチルシロキシ−3,7−ジメチル−3−シクロオクテン、
4,8−ジメチル−4−シクロオクテン−1,2−ジオール、1,2−エポキシ−4,8−ジメチル−4−シクロオクテン、1,2−ジアセトキシ−4,8−ジメチル−4−シクロオクテン、1,2−ジ−t−ブトキシ−4,8−ジメチル−4−シクロオクテン、1,2−ジ(トリメチルシロキシ)−4,8−ジメチル−4−シクロオクテン、1,2−ジ(メトキシカルボニルオキシ)−4,8−ジメチル−4−シクロオクテンなどが挙げられる。
また、一般式(1)で示される構造単位とは異なる構造単位を与える環状オレフィンとしては、例えば、シクロブテン、シクロペンテン、3−メチル−1−シクロペンテン、4−メチル−1−シクロペンテン、シクロヘプテン、シクロオクテン、ノルボルネンなどが挙げられる。
化学式(2)で示される環状オレフィンは、一般式(1)で示される構造単位を与える化合物を含んでいればよく、1種類の化合物であってもよいし、2種以上の化合物の混合物であってもよい。
化学式(2)で示される環状オレフィンは、所望により、他の化合物と共重合されてもよい。そのような他の化合物としては、例えば、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、1,3−シクロオクタジエン、1,4−シクロオクタジエン、1,5−シクロオクタジエン、1,3,5−シクロオクタトリエン、1,3,6−シクロオクタトリエン、1,3,5,7−シクロオクタテトラエン、1−メチル−1,5−シクロオクタジエン、1,5−ジメチル−1,5−シクロオクタジエン、1,6−ジメチル−1,5−シクロオクタジエン、ノルボルナジエンなどの環状化合物が挙げられる。
開環重合において、一般式(1)で示される構造単位を与える環状オレフィンの割合は、原料として使用される環状オレフィン中、通常10〜100重量%、好ましくは30〜100重量%である。
なお、一般式(1)で示される構造単位を与える環状オレフィンとして、1種類の化合物を使用してもよいし、2種以上の化合物を併用してもよい。
本発明の重合体を得るために、本発明者らが開環重合の条件を精力的に検討した結果、イミダゾリジン構造の配位子を有する金属アルキリデン錯体の存在下で開環重合を実施することが有効であることをつきとめた。
イミダゾリジン構造の配位子を有する金属アルキリデン錯体としては、以下の化学式(4)で示される構造の化合物が特に有用である。
(上記式中、
Mはルテニウム原子またはオスミウム原子を、
L1およびL2はそれぞれアニオン性配位子を、
L3は中性電子供与性の配位子を表し、
Z1およびZ2はそれぞれ水素原子、炭素数が1〜20のアルキル基、炭素数が2〜20のアルケニル基、炭素数が2〜20のアルキニル基またはアリール基、炭素数が1〜20のアルコキシ基または炭素数が2〜20のアシル基、炭素数が2〜20のアルケニルオキシ基、炭素数が2〜20のアルキニルオキシ基またはアリールオキシ基、炭素数が2〜20のアルコキシカルボニル基、炭素数が1〜20のアルキルチオ基またはアリールチオ基、炭素数が1〜20のアルキルスルホニル基または炭素数が1〜20のアルキルスルフィニル基を表す。そして、Z3、Z4、Z5およびZ6はそれぞれ水素原子、炭素数が1〜20のアルキル基、炭素数が2〜20のアルケニル基、炭素数が2〜20のアルキニル基またはアリール基、カルボキシル基、炭素数が1〜20のアルコキシ基または炭素数が2〜20のアシル基、炭素数が2〜20のアルケニルオキシ基、炭素数が2〜20のアルキニルオキシ基またはアリールオキシ基、炭素数が2〜20のアルコキシカルボニル基、炭素数が1〜20のアルキルチオ基またはアリールチオ基、炭素数が1〜20のアルキルスルホニル基または炭素数が1〜20のアルキルスルフィニル基を表す。Z1〜Z6は炭素数が1〜10のアルキル基、炭素数が1〜10のアルコキシ基、アリール基、炭素数が2〜10のアシル基、水酸基、炭素数が1〜10のアルキルチオ基またはアリールチオ基、カルボニル基、アルデヒド基、アシルオキシ基、アミノ基、アミド基、ニトロ基、カルボキシル基、ジスルフィド基、アルコキシカルボニル基、イソシアネート基、カルボジイミド基、アルコキシカルボニルオキシ基、カルバメート基またはハロゲン原子でさらに置換されていてもよい。)
上記の化学式(4)において、Z1が水素原子であり、Z2が炭素数が1〜20のアルキル基、炭素数が2〜20のアルケニル基またはアリール基であることが好ましい。
Z2としては、炭素数が1〜5のアルキル基、炭素数が1〜5のアルコキシ基、フェニル基もしくはその他の官能基で置換されていてもよいビニル基または炭素数が1〜5のアルキル基、炭素数が1〜5のアルコキシ基、フェニル基もしくはその他の官能基で置換されていてもよいフェニル基がより好ましく、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、フッ素原子、ニトロ基、ジメチルアミノ基、メチル基、メトキシ基もしくはフェニル基で置換されていてもよいビニル基または塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、フッ素原子、ニトロ基、ジメチルアミノ基、メチル基、メトキシ基もしくはフェニル基で置換されていてもよいフェニル基がさらに好ましく、フェニル基または2−メチル−1−プロペニル基が非常に好ましい。
また、式(4)において、L3はホスフィン類、スルホン化ホスフィン類、ホスファイト類、ホスフィネート類、ホスホネート類、アルシン、スチビン、エーテル類、アミン類、アミド類、イミン類、スルホキシド類、一酸化窒素、一酸化炭素、ピリジン類またはチオエーテル類であることが好ましく、
式 PR7R8R9
(式中、R7、R8、R9はそれぞれアリール基または炭素数が1〜10のアルキル基を表す)で示されるホスフィン類であることがより好ましい。
L3は、トリシクロヘキシルホスフィン、トリシクロペンチルホスフィン、トリイソプロピルホスフィンまたはトリフェニルホスフィンであることがさらに好ましい。
また、式(4)において、L1およびL2はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、炭素数が1〜20のアルキル基、アリール基、炭素数が1〜20のアルコキシ基、アリールオキシ基、炭素数が3〜20のアルキルジケトネート基、アリールジケトネート基、炭素数が2〜20のアルコキシカルボニルオキシ基、炭素数が2〜10のアシルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、炭素数が1〜20のアルキルスルホニルオキシ基、炭素数が1〜20のアルキルチオ基、アリールチオ基、炭素数が1〜20のアルキルスルホニル基または炭素数が1〜20のアルキルスルフィニル基であることが好ましい。L1およびL2はそれぞれ、ハロゲン原子、ベンゾイルオキシ基、炭素数が1〜5のアルキル基、フェノキシ基、炭素数が1〜5のアルコキシ基、炭素数が2〜5のアルコキシカルボニルオキシ基、炭素数が2〜5のアシルオキシ基、炭素数が1〜5のアルキルチオ基、アリールチオ基、アリール基または炭素数が1〜5のアルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基であることがより好ましい。
L1およびL2はそれぞれハロゲン原子、トリフルオロアセチルオキシ基、アセチルオキシ基、モノフルオロアセチルオキシ基、t−ブトキシ基、2,2−ジトリフロオロメチルエトキシ基、2−トリフロオロメチル−2−プロポキシ基、フェノキシ基、メトキシ基、エトキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基またはトリフルオロメタンスルホニルオキシ基であることがさらに好ましい。
また、式(4)において、Z4およびZ5はそれぞれ水素原子またはフェニル基であるか、または一つになってシクロアルキル基またはアリール基を表すことが好ましい。シクロアルキル基またはアリール基は、炭素数が1〜10のアルキル基、炭素数が1〜10のアルコキシ基、水酸基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシル基、アルデヒド基、アリールオキシ基、置換されていてもよいアミノ基、アミド基、ニトロ基、カルボキシル基、アシルオキシ基、ジスルフィド基、アルコキシカルボニルオキシ基、イソシアネート基、カルボジイミド基、アルコキシカルボニル基、カルバミン酸エステル基またはハロゲン原子で置換されていてもよい。Z4およびZ5はそれぞれ水素原子またはフェニル基であるか、または一つになってシクロアルキル基を表すことがより好ましい。
また、Z3およびZ6はそれぞれ、炭素数が1〜10のアルキル基またはアリール基であることが好ましい。これらは炭素数が1〜5のアルコキシ基、水酸基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシル基、アルデヒド基、アリールオキシ基、置換されていてもよいアミノ基、アミド基、ニトロ基、カルボキシル基、アシルオキシ基、ジスルフィド基、アルコキシカルボニルオキシ基、イソシアネート基、カルボジイミド基、アルコキシカルボニル基、カルバミン酸エステル基またはハロゲン原子で置換されていてもよい。
Z3およびZ6はそれぞれ、炭素数が1〜5のアルコキシ基、水酸基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシル基、アルデヒド基、アリールオキシ基、置換されていてもよいアミノ基、アミド基、ニトロ基、カルボキシル基、アシルオキシ基、ジスルフィド基、アルコキシカルボニルオキシ基、イソシアネート基、カルボジイミド基、アルコキシカルボニル基、カルバミン酸エステル基またはハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基であることがより好ましい。
イミダゾリジン構造の配位子を有する金属アルキリデン錯体として好適な化合物は、以下の化学式で示される化合物1〜6などである。
上記式中、i−Prはイソプロピル基を表し、Phはフェニル基を表し、PCy3はトリシクロヘキシルホスフィノ基を表す。
このような金属アルキリデン錯体は、国際公開第00/71554号パンフレット(WO00/71554)に記載されており公知である。
イミダゾリジン構造の配位子を有する金属アルキリデン錯体の使用量は、通常、環状オレフィン化合物に対して0.000001〜0.25モル%の範囲内である。
金属アルキリデン錯体の使用量が上記の範囲を越えると、環状オレフィン化合物の開環重合中に金属アルキリデン錯体あるいはその分解物が環状オレフィン化合物が有する官能基と副反応を生じる場合があったり、あるいは、後述する水素添加反応時に、金属アルキリデン錯体由来の残存金属が重合体中の官能基と副反応を生じる場合があり、その結果、最終的に得られる重合体において、末端アルデヒド基およびアセタール基の総モル量が、一般式(1)で示される構造単位の総モル量に対して0.6モル%を越えるようになることがあるので好ましくない。
イミダゾリジン構造の配位子を有する金属アリキリデン錯体の使用量は、環状オレフィン化合物に対して0.00001〜0.01モル%の範囲内であることが好ましい。
環状オレフィン化合物の開環重合は、溶媒の不在下で行うことも可能であるが、通常、適当な有機溶媒の存在下で実施される。有機溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、デカン、ヘキサデカン等の脂肪族炭化水素;塩化エチレン、塩化メチレン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素溶媒;テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール等のアルコール等が挙げられる。これらの有機溶媒の中でも、環境への負荷低減、工業的な規模での入手の容易さ、等を考慮するとトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、THF等のエーテル類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコールが好適に使用される。これらの有機溶媒は、1種類のものを使用してもよいし、2種以上の混合物を使用してもよい。
有機溶媒の使用量は、環状オレフィン化合物に対して、通常1000重量倍以下の範囲内であり、好ましくは100重量倍以下の範囲内である。
開環重合を行う温度は、0℃〜150℃の範囲内が好ましく、20℃〜130℃の範囲内がより好ましく、40℃〜80℃の範囲内がさらに好ましい。開環重合を行う温度が0℃より低いと重合の進行が著しく遅く、経済性が損なわれる傾向にあり、一方150℃より高いと触媒寿命が短くなるので好ましくない。
開環重合に要する時間は、10分〜100時間の範囲内が好ましく、10分〜48時間の範囲内がより好ましく、10分〜24時間の範囲内がさらに好ましい。
開環重合は、常圧または加圧下で実施することができる。また、開環重合は、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で実施することが好ましい。
開環重合は、バッチ式または連続式のいずれの方式で実施してもよい。
環状オレフィン化合物の開環重合に際しては、必要に応じて反応の速度を制御する目的で、あるいは触媒の安定化を図る目的で、適当な助触媒を併用してもよい。
助触媒としては、ホスフィン類、スルホン化ホスフィン類、ホスファイト類、ホスフィネート類、ホスホネート類、アルシン、スチビン、エーテル類、アミン類、アミド類、イミン類、スルホキシド類、カルボン酸類、一酸化炭素、一酸化窒素、ピリジン類、チオエーテル類、ニトリル類、チオフェン類またはフラン類を含む中性電子供与体または中性ルイス塩基が好適に用いられる。
環状オレフィン化合物の開環重合に際しては、生成する不飽和重合体の分子量を調整する目的で、適当な連鎖移動剤を併用することもできる。
連鎖移動剤としては、非環状オレフィン類が好適に用いられ、その具体例としては、2−ブテン、2−ペンテン、2−ヘキセン、3−ヘキセン等のアルケン類;2−ブテン−1−オール、3−ブテン−1−オール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−ヘキセン−1−オール、3−ヘキセン−1−オール、3−ヘキセン−1,6−ジオール等の不飽和アルコール類;1−アセトキシ−2−ブテン、1−アセトキシ−3−ブテン、1,4−ジアセトキシ−2−ブテン、1−アセトキシ−2−ヘキセン、1−アセトキシ−3−ヘキセン、1,6−ジアセトキシ−3−ヘキセン等の不飽和エステル類が挙げられる。
連鎖移動剤の使用量は、環状オレフィン化合物1モルに対して、0.0005〜5モル%、好ましくは0.001〜0.2モル%である。連鎖移動剤は、環状オレフィン化合物の開環重合の開始時に一括して添加してもよいし、反応中に徐々に添加しても構わない。
開環重合によって生成した不飽和重合体は、重合反応終了後、重合体を溶液から単離する際に通常利用される操作によって単離することができる。例えば、再沈澱、加熱下での溶媒除去、減圧下での溶媒除去、水蒸気との共沸による溶媒の除去(スチームストリッピング)などの公知の方法が採用される。
開環重合によって生成した不飽和重合体は、所望により反応混合物から単離することなく、有機溶媒に溶解した溶液の状態で、後述する水素添加反応に供してもよい。また、この際、重合反応に使用した有機溶媒を一部除去した後、水素添加反応に使用する溶剤を添加しても一向に差し支えない。
このようにして得られた不飽和重合体を水素添加することにより、本発明の重合体を得ることができる。
不飽和重合体の水素化方法としては、最終的に得られる重合体における末端アルデヒド基およびアセタール基の総モル量が、一般式(1)で示される構造単位の総モル量に対して0.6モル%を超えるようにならなければ、特に制限はなく、公知の方法に従って実施することができるが、該不飽和重合体が有する水酸基または水酸基に転換可能な官能基と副反応を生じないような水素添加触媒を使用して実施することが好ましい。
水素添加触媒としては、公知の水素添加触媒を使用することができ、例えば、ラネーニッケル等のニッケル系触媒、ラネーコバルト等のコバルト系触媒、ルテニウム炭素等のルテニウム系触媒、ロジウム系触媒、パラジウム系触媒、白金系触媒およびこれらの混合物あるいは合金系触媒を挙げることができる。
このうち、不飽和重合体が有する官能基との副反応を抑制し、かつ、十分な水素添加活性を有する水素添加触媒系としては、ロジウム系触媒、パラジウム系触媒、白金系触媒およびこれらの混合物あるいは合金系触媒が好ましい。これらの触媒は単独で、固体または可溶性均一錯体として、あるいはカーボン、シリカ、珪藻土等の担体に担持された担体担持型触媒として使用できる。
ロジウム系触媒の具体例としては、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム、ヒドリドカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ロジウムトリフルオロメタンスルフォネートなどが挙げられる。
一方、パラジウム系触媒または白金系触媒の具体例としては、活性炭に担持されたパラジウム触媒、または活性炭に担持された白金触媒が挙げられ、米国特許第6,559,241号明細書に記載された、塩基性の活性炭に担持されたパラジウム触媒または塩基性の活性炭に担持された白金触媒がより好ましい。
水素添加触媒の使用量は、不飽和重合体100重量部に対して、0.0001〜20重量部であることが好ましく、経済性、反応速度などを考慮すれば、0.001〜10重量部であることがより好ましく、0.01〜5重量部であることが特に好ましい。
水素添加反応は溶媒の存在下で実施することが好ましい。使用できる溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、オクタン、デカン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロオクタン等の脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素;メタノール、エタノール、イソプロパノール、オクタノール等のアルコール;ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテルなどが挙げられる。これらの溶媒は単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
溶媒の使用量としては、原料である不飽和重合体を溶解し得る量であれば特に制限されるものではないが、不飽和重合体に対して2〜1000重量倍の範囲内であることが好ましく、安全性、経済性の点で、不飽和重合体に対して3〜100重量倍の範囲内であることがより好ましい。
水素添加反応における水素圧力としては、反応が進行する限り特に制限はないが、0.1〜15MPaの範囲内であることが好ましく、10MPa以下であることがより好ましい。
水素添加反応の反応温度は、60〜140℃であることが好ましく、80〜120℃であることがより好ましい。
水素添加反応における水素化率は、90〜100モル%であることが好ましく、得られる重合体の耐候性などを考慮すれば、95〜100モル%であることがより好ましい。ここで、水素化率とは、不飽和重合体中のオレフィン性二重結合の総量に対する、水素化されたオレフィン性の炭素−炭素二重結合のモル分率を意味する。水素化率は、1H−NMRなどの公知の手段によって測定することができる。
水素添加反応は、例えば、耐圧性容器中に不飽和重合体を有機溶媒に溶解してなる溶液を入れ、水素添加触媒を添加し、次いで容器内の雰囲気を窒素置換し、さらに水素置換した後、反応容器に水素ガスを供給して所定圧力に調節し、所定温度に設定することにより実施することができる。
本発明の重合体は、水素添加反応終了後、重合体を溶液から単離する際に通常利用される操作によって単離することができる。
例えば、再沈澱、加熱下での溶媒除去、減圧下での溶媒除去、水蒸気との共沸による溶媒の除去(スチームストリッピング)などの公知の方法が採用される。
水素化によって得られた重合体は、所望により、水酸基および/または水酸基に転換可能な官能基を、公知の方法に従って、他の官能基に変換してもよい。一例として、水酸基の保護基を公知の手法に従って脱保護することが挙げられる。
本発明の重合体は、単独で使用することもできるし、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオキシメチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリオレフィン、ポリスチレン、スチレン系ブロック共重合体等の他の重合体と配合した組成物として使用することもできる。組成物として使用する場合、安定剤、滑剤、顔料、耐衝撃性改良剤、加工助剤、結晶核剤、補強剤、着色剤、難燃剤、耐候性改良剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐加水分解性向上剤、防かび剤、抗菌剤、光安定剤、耐電防止剤、シリコンオイル、ブロッキング防止剤、離型剤、発泡剤、香料などの各種添加剤;ガラス繊維、ポリエステル繊維等の各種繊維;タルク、シリカ、木粉等の充填剤;各種カップリング剤などの任意成分を必要に応じて配合することができる。
本発明の重合体は、上記のような形態で、接着剤、粘着剤、相溶化剤、シーリング材などの種々の用途に使用することができる。
なお、実施例および比較例において、酸素透過量の測定は以下の方法で実施した。
酸素透過量の測定
プレス成形によって作製したフィルムを、90%RHの空気中に20℃で5日間静置した。このフィルムを使用して、モダンコントロール社製 MOCON OX−TRAN2/20型を用い、90%RHの条件下、20℃で、JIS K7126(等圧法)に記載の方法に準じて、酸素透過量を測定した。
酸素透過量が少ないほど酸素バリヤ性に優れている。
温度計、滴下ロート、還流管および攪拌機を装着した内容積100mlの三つ口フラスコに、アルゴン雰囲気下、5−シクロオクテン−1,2−ジオール5.0g(0.04モル)および塩化メチレン8mlを仕込み、溶液を調製し、40℃に保持した。この溶液に、攪拌下に、1.3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)−4,5−ジヒドロイミダゾール−2−イリデン(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデンルテニウムジクロリド1.5mg(1.8マイクロモル)および3−cis−ヘキセン−1−オール68mg(0.7ミリモル)を塩化メチレン1mlに溶解して得られた溶液を1分間かけて滴下した。
40℃で24時間攪拌した後に、エチルビニルエーテル0.5g(6.9ミリモル)をメタノール14mlおよび塩化メチレン7mlの混合溶媒に溶解して得られた溶液を加え、室温で攪拌した。反応溶液をヘキサン200mlに投入し、析出したポリ(5−シクロオクテン−1,2−ジオール)を濾別し、回収した。ポリマーの収率は98重量%であった。ポリ(5−シクロオクテン−1,2−ジオール)の分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィー〔GPC(展開溶媒:ヘキサフルオロイソプロパノール、標準ポリメチルメタクリレート換算)〕にて測定した結果、数平均分子量は9,500、重量平均分子量は26,600であった。
(b)〔ポリ(5−シクロオクテン−1,2−ジオール)の水素添加〕
上記の(a)で得られたポリ(5−シクロオクテン−1,2−ジオール)の1gをテトラヒドロフラン18gおよびメタノール15gの混合溶媒に溶解して得られた溶液を、窒素雰囲気下に、圧力計、安全弁、水素ガス導入管、温度計、サンプリング管および攪拌機を装着したハステロイ−C製の内容積が300mlのオートクレーブに仕込み、米国特許第6,559,241号明細書の参考例1に記載された方法に従って調製したパラジウム担持触媒40mgを添加した。次いで、オートクレーブ内の雰囲気を水素ガスで3回置換した後、水素圧3.9MPaにて、攪拌しつつ、外部加熱炉にてオートクレーブ内の温度を室温から100℃まで30分かけて昇温し、同温度にて4時間保持した。この間、水素圧が3.9MPaに保たれるよう、オートクレーブに水素を供給した。室温まで冷却した後、反応混合物を取り出し、パラジウム触媒を濾別した。濾液をアセトン300mlに投入し、析出した重合体を0.9g回収した。500MHzの1H−NMRスペクトル(DMSO−d6溶液、測定温度:85℃)により、得られた重合体の水素化率が99.3%であり、分子末端の水酸基、分子末端のアルデヒド基、分子内のアセタール基の、重合体を構成する構造単位の総モル数に対するモル比がそれぞれ、0.4モル%、0.03モル%、0.51モル%、合計で0.93モル%であることを確認した。
得られた重合体をプレス温度190℃、プレス圧9.8MPaにてプレス成形し、厚さ100μmの均質なプレスフィルムを得た。得られたプレスフィルムの相対湿度90%RHでの酸素透過量を上記の方法で測定したところ1cc・20μm/m2・day・atmに満たないものであった。
得られた重合体をプレス温度190℃、プレス圧9.8MPaにてプレス成形し、厚さ100μmの均質なプレスフィルムを得た。得られたプレスフィルムの相対湿度90%RHでの酸素透過量を上記の方法で測定したところ1cc・20μm/m2・day・atmに満たないものであった。
比較例1
(a)〔ポリ(5−シクロオクテン−1,2−ジオール)の調製〕
温度計、滴下ロート、還流管および攪拌機を装着した内容積100mlの三つ口フラスコに、アルゴン雰囲気下、5−シクロオクテン−1,2−ジオール5.0g(0.04モル)および塩化メチレン8mlを仕込み、溶液を調製し、40℃に保持した。この溶液に、攪拌下に、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデンルテニウムジクロリド26.4mg(0.03ミリモル)を塩化メチレン1mlに溶解して得られた溶液を1分間かけて滴下した。40℃で24時間攪拌した後に、エチルビニルエーテル0.5g(6.9ミリモル)をメタノール14mlおよび塩化メチレン7mlの混合溶媒に溶かして得られた溶液を加え、室温で攪拌した。反応溶液をヘキサン200mlに投入し、析出したポリ(5−シクロオクテン−1,2−ジオール)を濾別し、回収した。ポリマーの収率は53重量%であった。ポリ(5−シクロオクテン−1,2−ジオール)の分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC;展開溶媒ヘキサフルオロイソプロパノール、標準ポリメチルメタクリレート換算)にて測定した結果、数平均分子量は9,500、重量平均分子量は28,500であった。
(b)〔ポリ(5−シクロオクテン−1,2−ジオール)の水素添加〕
上記(a)で得られたポリ(5−シクロオクテン−1,2−ジオール)1gをテトラヒドロフラン18gおよびメタノール15gの混合溶媒に溶解して得られた溶液を、窒素雰囲気下に、圧力計、安全弁、水素ガス導入管、温度計、サンプリング管および攪拌機を装着したハステロイ−C製の内容積が300mlのオートクレーブに仕込み、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム43mgを添加した。次いで、オートクレーブ内の雰囲気を水素ガスで3回置換した後、水素圧9.8MPaにて攪拌しつつ、外部加熱炉にてオートクレーブ内の温度を室温から60℃まで30分かけて昇温し、同温度にて6時間保持した。この間、水素圧が9.8MPaに保たれるよう、オートクレーブに水素を供給した。室温まで冷却した後、反応混合物を取り出し、アセトン300mlに投入し、析出した重合体を0.9g回収した。500MHzの1H−NMRスペクトル(DMSO−d6溶液、測定温度:85℃)により、得られた重合体の水素化率が99.9%であり、分子末端の水酸基、分子末端のアルデヒド基、分子内のアセタール基の、重合体を構成する構造単位の総モル数に対するモル比がそれぞれ、1.4モル%、0.11モル%、0.56モル%、合計で2.07モル%であることを確認した。
得られた重合体をプレス温度190℃、プレス圧9.8MPaにてプレス成形し、厚さ150μmの均質なプレスフィルムを得た。得られたプレスフィルムの相対湿度90%RHでの酸素透過量を上記の方法で測定したところ、7cc・20μm/m2・day・atmであった。
比較例2
比較例1の(a)で重合触媒として使用したビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデンルテニウムジクロリド43mgを水素添加触媒として使用したこと以外は比較例1の(b)と同様の操作を行い、ポリ(5−シクロオクテン−1,2−ジオール)の水素添加を実施した。反応終了後、室温まで冷却して反応混合物を取り出し、アセトン300mlに投入して、析出した重合体を0.9g回収した。500MHzの1H−NMRスペクトル(DMSO−d6溶液、測定温度:85℃)により、得られた重合体の水素化率が99.9%であり、分子末端の水酸基、分子末端のアルデヒド基、分子内のアセタール基の、重合体を構成する構造単位の総モル数に対するモル比がそれぞれ、1.63モル%、0.38モル%、0.27モル%、合計で2.28モル%であることを確認した。
得られた重合体をプレス温度190℃、プレス圧9.8MPaにてプレス成形し、厚さ150μmの均質なプレスフィルムを得た。得られたプレスフィルムの相対湿度90%RHでの酸素透過量を上記の方法で測定したところ、16.2cc・20μm/m2・day・atmであった。
本発明の重合体は、それ単独で、または他の重合体や各種の添加剤、充填剤、カップリング剤などの任意成分と配合した組成物として、接着剤、粘着剤、相溶化剤、シーリング材などの種々の用途に使用することができる。
本出願は、日本国において出願された特願2003−53028を優先権主張の基礎としており、その内容は本明細書にすべて包含されるものである。また、本明細書において引用された特許および特許出願を含む文献は、引用したことによってその内容のすべてが開示されたと同程度に本明細書中に組み込まれるものである。
Claims (5)
- 一般式(1)
(式中、nは2から10までの整数を表し、X1およびX2はそれぞれ水素原子、水酸基または水酸基に転換可能な官能基を表す。ただし、X1およびX2の少なくとも一方は水酸基または水酸基に転換可能な官能基である。また、R1、R2およびR3はそれぞれ水素原子または炭素数が1〜5のアルキル基、アリール基、アラルキル基またはヘテロアリール基を表す。なお、複数存在するR1はそれぞれ異なっていてもよい。)
で示される構造単位から主としてなる重合体であって、該重合体中に含まれる末端アルデヒド基およびアセタール基の総モル量が、一般式(1)で示される構造単位の総モル量に対して0.6モル%以下であることを特徴とする重合体。 - X1およびX2がいずれも水酸基または水酸基に転換可能な官能基であることを特徴とする請求項1に記載の重合体。
- 水酸基に転換可能な官能基が、エポキシ基または保護基によって保護された水酸基であることを特徴とする請求項1または2に記載の重合体。
- 水酸基に転換可能な官能基が、エポキシ基、アシルオキシ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アルコキシアルキレンオキシ基、シロキシ基から選ばれる官能基であることを特徴とする請求項1または2に記載の重合体。
- 水酸基または水酸基に転換可能な官能基を有する環状オレフィンを少なくとも1種含む環状オレフィン類を、イミダゾリジン構造の配位子を有する金属アルキリデン錯体の存在下に開環重合し、得られた不飽和重合体を水素添加することからなる請求項1記載の重合体の製造方法。
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