JPWO2004072002A1 - 低級オレフィンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

ゼオライト触媒を使用して、炭素数4〜12オレフィンを含有する炭化水素を接触分解して、エチレン及びプロピレンを主成分とする低級オレフィンを製造する際、触媒活性を低下させるジエン類を比較的多く含む原料でも、水素、飽和炭化水素、芳香族炭化水素及びコーク等、副生物の生成を抑制し、長期的に触媒の劣化が少なく、エチレン及びプロピレンを選択的にかつ高い生産性で製造する方法を提供する。オレフィンを含む炭化水素原料を、触媒を使用して接触分解させることにより、原料よりも低級なオレフィンを製造する方法であって、原料中少なくとも1種の炭素数4〜12オレフィンを含有し、かつ、10〜70wt%の少なくとも1種の炭素数1〜12飽和炭化水素を含有する原料を、MFI型ゼオライト触媒を含む触媒の存在下、及び0.05〜2MPaの反応圧力下、触媒単位重量あたりの原料の供給速度(WHSV)が32〜256hr−1、反応温度400〜580℃で接触させることによるエチレン及びプロピレンの製造方法。

Description

本発明は、炭素数4〜12オレフィン類から、触媒を使用して接触分解することにより、原料よりも低級オレフィン、特にエチレン及びプロピレンを製造する方法に関する。
エチレン及びプロピレンは各種化学品と樹脂の基礎原料として重要な物質である。従来これらのオレフィンはナフサクラッカーにおいて熱、または触媒的な分解で得られているが、その生成比は1対0.6付近であり、エチレンまたはプロピレンの需要と供給の乖離を生む根源となっている。そこで近年、ブテン、ペンテン等の利用価値の少ない成分である炭素数4〜12オレフィン類を含む炭化水素原料からプロピレンを選択的に得る製造法が重要になっている。これら炭素数4〜12オレフィン類を含む炭化水素原料を、ゼオライト触媒を使用して接触転化する方法としては、多くの方法が知られている。しかし、炭素数4〜12オレフィンを含む炭化水素原料を、触媒を使用して接触分解し、エチレン及びプロピレンを高い生産性で、かつ長時間にわたり安定的に製造することは、以下述べる理由により困難であった。
例えば、欧州特許第109059には、プロトン型ZSM−5ゼオライト(MFIゼオライトの別名称)を使用してブテンを接触分解し、プロピレンを製造する方法が開示されている。この方法には、400と500℃の低反応温度及び60hr−1以上の高い触媒単位重量あたりの原料の供給速度(WHSV)という反応条件が記載されている。しかし、この方法で用いられた原料ブテン濃度は100%と高く、また、使用したゼオライト触媒のSiO/Alモル比28と低いため、その記載はないが、この条件下では、コークの生成量が多く、従って触媒の活性低下が速く、長時間での使用はできない。
欧州特許第109060には、プロトン型シリカライトを使用してブテンを接触分解し、プロピレンを製造する方法が開示されている。この方法で使用されているシリカライトがMFI型ゼオライト構造を有するゼオライトであることは、その後の研究で明らかとなった。しかし、この方法で用いられた原料ブテン濃度は100%と高く、高い生産性が得られる高触媒単位重量あたりの原料の供給速度(WHSV)条件下では、触媒の活性低下は速い。また、実施例に記載される、触媒を長時間使用できる低温500℃という反応条件では、触媒単位重量あたりの原料の供給速度(WHSV)が6hr−1と低く、従ってプロピレンとエチレンの生産性が低い。
米国特許5,981,819号には、オレフィン原料に水を共存させて、500℃以下の低反応温度条件下、ペンタシル型ゼオライトを使用してプロピレンを製造する方法が開示されている。しかし、この方法では、触媒単位重量あたりの原料の供給速度(WHSV)が1〜3hr−1程度と低く、高いプロピレンとエチレンの生産性が得られない。
特開平6−73382号公報には、プロトン型ZSM−5の例が記載されている。流動床を想定した高い生産性を得るため、600℃という高い反応温度であり、供給した原料の総重量に対して600PPMに相当する多量のコークの析出が実施例に記載されており、固定床で用いる場合触媒の活性低下が速いことが予想される。
特開平11−246445号公報(WO9929805号に対応)、特開平11−246869号公報(WO9929802号に対応)、特開平11−246870号公報(WO9929808号に対応)、特開平11−246871号公報(WO9929804号に対応)、特開平11−246872号公報(WO9929806号に対応)、特開平11−263983号公報(WO9929807号に対応)、特開平11−267510号公報(WO9929421号に対応)、特開平2001−26786号公報(WO0077122号に対応)、特開平2001−31979号公報(WO0077123号に対応)、特開平2001−31980号公報(WO0100749号に対応)、特開平2001−40369号公報(WO0078894号に対応)と欧州特許1195424号には、プロトン型MFIゼオライトを使用してオレフィン類を含有する炭化水素原料を接触分解し、エチレンとプロピレンを含有する生成物を製造する方法が開示されている。
記載された実施例によると、これらの方法では、SiO/Alモル比が360以上のMFI触媒が使用され、反応温度550℃と比較的に温和な反応条件下では、ある程度長時間にわたり触媒の活性低下がなくブテンの接触分解反応が行われたことが開示された。しかし、これらの方法では、触媒単位重量あたりの原料の供給速度(WHSV)が30hr−1以下と低く、従って高いエチレン及びプロピレンの生産性が得られない。
また、この一連の特許の中には、原料中のジエン化合物を水添処理により減らして活性低下を抑制する記載があり、ジエン化合物が触媒の活性低下をもたらすことから、原料中のジエン化合物を0.1wt%以下にすることが好ましいと記載されている。たとえば特開平11−246871号公報(WO9929804号に対応)の記載によると、原料中のジエン化合物が0.5wt%では活性が安定することなくプロピレンの収率が経時的に低下する(比較実施例4、ページ16、及び図8、ページ38)。
国際特許WO0010948号では、銀でイオン交換したZSM−5触媒の使用が記載されている。このような修飾されたMFI触媒を使用した方法では、触媒活性が低下し、そのため600℃とやや高い温度で反応が行われても、コーク析出量はある程度低減されているが、供給した原料の総重量に対してのコーク析出量は例えば74重量PPMと未だ多い。また、この方法では高い触媒単位重量あたりの原料の供給速度(WHSV)条件下で反応を行うことが困難で、エチレンとプロピレンの高い生産性を得ることができない。
即ち、より高い反応温度条件では、コークの生成が加速され、触媒の活性が速く低下するため、原料の供給速度(WHSV)を低くしなければならず、副生する水素、飽和炭化水素及び芳香族炭化水素の収率が増加する上に、高いエチレン及びプロピレンの生産性を得ることができない。一方、修飾することにより、より低活性のゼオライト触媒を使用したり、又はより低反応温度の条件下で接触分解反応を行う場合、オレフィン原料が充分に転化せず未反応の原料が多くなり、エチレン及びプロピレンの収率が低下し、高い生産性が得られない結果になる。このような条件下では、高生産性を得るために、炭素数4〜12オレフィン原料を高い速度で供給すると(高WHSV)、かえってコークの生成が加速され、触媒の活性が速く低下する結果になる。
本発明は、ゼオライト触媒を使用して、炭素数4〜12オレフィンを含有する炭化水素を接触分解して、エチレン及びプロピレンを主成分とする低級オレフィンを製造する際、水素、飽和炭化水素、芳香族炭化水素及びコーク等の副生を抑制し、また、ジエン化合物が比較的多く含まれる原料でも触媒上へのコークの析出を抑制し、長期的に触媒の劣化が少なく、エチレン及びプロピレンを選択的にかつ高い生産性で製造する方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記問題点を解決すべく、鋭意研究を重ねた。その結果、高いエチレン及びプロピレン選択率、長い触媒の寿命が期待できる低コーク蓄積、高い生産性を示す製造技術を開発した。
この製造技術はこれまで系統的な検討がなされていなかった接触分解反応の機構について考察した結果生まれたものである。すなわち炭素数4〜12オレフィンからエチレン及びプロピレンが生成する反応の機構は、炭素数4のオレフィン(ブテン)と、炭素数が4を超えるオレフィンでは大きく異なる。すなわち、炭素数が4を超えるオレフィンでは、触媒の酸性活性点においてカルボカチオンが発生し、炭素−炭素結合が切断されることにより、より低級なオレフィンが生成する。一方、ブテンの場合には、Applied Catalysis A:General 206(2001)57・66に報告されているオレフィンの異性化反応機構を参考に以下のように説明できる。
すなわち、ブテンの場合、まず二量化によりオクテンが生成し、より安定な2級のカルボカチオンを経由して、プロピレンとペンテンとなる。反応中間体が安定であるためこの反応は速く進行する。次いで生成したペンテンが分解し、エチレンとプロピレンが得られるが、エチレンが生成するためには不安定な1級のカルボカチオンを経由するため、この反応は遅い。更に、本発明者らは、計算化学手法を用いて検討したところ、この推定が裏付けられる結果を得た。すなわち、ブテンからプロピレンを得る反応には、複数の反応が存在するが、その反応の進行しやすさに差があるため、より選択的にエチレンとプロピレンを得るためには触媒活性、反応温度、接触時間等の反応条件を精密に制御し、好ましい反応を選択的に進行させることが重要である。
本発明では、原料中少なくとも1種の炭素数4〜12オレフィンを含有し、かつ、10〜70wt%の少なくとも1種の炭素数1〜12飽和炭化水素を含有する原料を、MFI型ゼオライト触媒を含む触媒に、0.05〜2MPaの反応圧力下、触媒単位重量あたりの原料の供給速度(WHSV)が32〜256hr−1、400〜580℃の反応温度で接触させることにより、また好ましくは反応生成物流出液中ペンテンのプロピレンに対する重量比を0.20〜0.80に制御することによって、水素、飽和炭化水素、芳香族炭化水素及びコーク等の副生を抑制し、また、ジエン化合物が比較的多く含まれる原料でも触媒上へのコークの析出を抑制し、高いエチレンとプロピレンの選択性と生産性、及び長い触媒寿命が得られる。
図1は、実施例9、10及び実施例1における、ブテン転化率、エチレン、プロピレン収率の経時的変化を示す。菱形を繋いだグラフは実施例9を、正方形を繋いだグラフは実施例10を、円形を繋いだグラフは実施例1を表す。また、最上段のグラフがブテンの転化率を、中段のグラフがプロピレン収率を、最下段のグラフがエチレン収率を表す。
本発明によれば、原料中少なくとも1種類以上の炭素数4〜12オレフィンを含有し、かつ、10〜70wt%の少なくとも1種類以上の炭素数1〜12飽和炭化水素を含有する原料を、触媒を使用した接触分解によって、主としてオレフィン成分から選択的にエチレンとプロピレンを得ることができる。本発明者らは、驚くべきことに、このようなオレフィンと飽和炭化水素の混合原料を使用することにより、コークの生成が抑制され、触媒活性の低下が抑制されることを見出した。更に、ジエン化合物が比較的多く含まれる原料でも触媒上へのコークの析出を抑制し、触媒活性の低下が抑制されることを見出した。また、使用する原料に、水素が含まれても、同様にコークの生成を抑制することができる。この場合、水素の分圧が0.1〜0.9の範囲内の値が好ましい。
本発明に従って、使用する原料中の、炭素数4〜12オレフィンとしては、例えば、1−ブテン、シス−2−ブテン、トランス−2−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、シス−2−ペンテン、トランス−2−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、3−メチル−1−ブテン、シクロペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、3−ヘキセン、メチルブテン類、ジメチルブテン類、ネオヘキセン、シクロヘキセン、メチルシクロペンテン、直鎖状ヘプテン類、分岐状ヘプテン類、環状ヘプテン類、メチルシクロヘキセン類、炭素数9〜12の直鎖状、分岐状、または環状のオレフィン類を挙げることができる。
本発明に従って、使用する原料中の、炭素数1〜12飽和炭化水素類の含有量は10〜70wt%であり、好ましくは10〜60wt%、更に好ましくは20〜50wt%で表される。本発明の条件下では、このような飽和炭化水素の転化は実質起こらないが、驚くべきことに、使用する原料中にこれら飽和炭化水素の含有量がこの範囲より低いと、触媒の活性低下が速くなる。炭素数1〜12飽和炭化水素の例としては、メタン、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、直鎖、分岐と環状ペンタン、直鎖、分岐と環状ヘキサン、直鎖、分岐と環状ヘプタン、直鎖、分岐と環状オクタンを挙げることができる。それ以外の成分として、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素が含まれてもよい。
また、本発明に従って使用する原料中に含まれるジエン化合物は炭素数3〜12の炭化水素ジエン類であり、プロパジエン、1,2−ブタジエン、1,3−ブタジエン、1,2−ペンタジエン、1,3−ペンタジエン、1,4−ペンタジエン、2,3−ペンタジエン、1,2−ヘキサジエン、1,3−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、2,3−ヘキサジエン、2,4−ヘキサジエン、1,2−ヘプタジエン、1,3−ヘプタジエン、1,4−ヘプタジエン、1,5−ヘプタジエン、1,6−ヘプタジエン、2,3−ヘプタジエン、2,4−ヘプタジエン、2,5−ヘプタジエン、3,4−ヘプタジエン、1,2−オクタジエン、1,3−オクタジエン、1,4−オクタジエン、1,5−オクタジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジエン、2,3−オクタジエン、2,4−オクタジエン、2,5−オクタジエン、2,6−オクタジエン、3,4−オクタジエン、3,5−オクタジエン等の直鎖状ジエン化合物、2−メチル−1,3−ブタジエン、3−メチル−1,2−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、3−エチル−1,2−ブタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、3−メチル−1,3−ペンタジエン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,4−ペンタジエン、3−メチル−1,4−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ペンタジエン、2,4−ジメチル−1,3−ペンタジエン、3,4−ジメチル−1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,4−ペンタジエン、2,4−ジメチル−1,4−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ヘキサジエン、3−メチル−1,3−ヘキサジエン、4−メチル−1,3−ヘキサジエン、5−メチル−1,3−ヘキサジエン、2−メチル−1,4−ヘキサジエン、3−メチル−1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン等の分岐状ジエン化合物、シクロペンタジエン、1−メチルシクロペンタ−1,3−ジエン、2−メチルシクロペンタ−1,3−ジエン、5−メチルシクロペンタ−1,3−ジエン、1,3−シクロヘキサジエン、1,4−シクロヘキサジエン等の環状ジエン化合物が含まれていてもよいが、好ましからざる触媒活性の低下を引き起こす可能性があるので、その含有量は2wt%以下であることが好ましく、より好ましくは1wt%以下である。
このような成分をもつ原料としては、例えば、ナフサ熱分解炉、またはナフサ接触分解炉で得られる混合物からC1〜C3留分を分離した後送られる脱ブタン塔の塔頂より得られる留分(クルードC4留分)からブタジエンを抽出除去した後の留分(ラフィネート−1)、またはクルードC4留分中のブタジエンを抽出することなくその全量を選択的に接触水添してジエン成分を2wt%以下としたオレフィン留分、またはラフィネート−1からイソブテンを分離した後の留分(ラフィネート−2)、または脱ブタン塔の塔底より得られる留分(クルードC5留分)からイソプレンを抽出除去した後の留分、またはクルードC5留分からイソプレンを抽出することなくその全量を選択的に接触水添してジエン成分を2wt%以下としたオレフィン留分、またはナフサ熱分解炉、またはナフサ接触分解炉で得られる混合物からC1〜C3留分を分離した後送られる脱ペンタン塔の塔頂より得られる留分からブタジエンやイソプレンを抽出することなくその全量を選択的に接触水添してジエン成分を2wt%以下としたオレフィン留分などを挙げることができる。
これらの原料は単独で用いても良いし、または任意の分量で混合して使用しても差し支えない。原料は上述に限定されるものではなく、炭素数4〜12オレフィン及び10〜70wt%の少なくとも1種の炭素数1〜12飽和炭化水素類を含有するものであれば、いずれの原料を用いることも可能である。
本発明で用いられる触媒は、MFI型ゼオライト触媒が使用される。ゼオライトのSiO/Alモル比は通常120を超えて5000迄、好ましくは200〜5000、更に好ましくは280〜5000、特に好ましくは280〜2000である。SiO/Alモル比がこれよりも低いものは、触媒活性が高すぎるため、分解反応が熱力学的に有利に起こる温度領域ではコークの析出速度が高く、また触媒を繰り返し使用する際にその安定性に問題があるので好ましくない。一方、この範囲よりも高いSiO/Alモル比を有する場合、活性点の数が減少し、もはや酸触媒としては作用できなくなり好ましくない。
MFI型ゼオライト触媒は目的のSiO/Alモル比を有する市販品をそのまま使用してもよいが、これら範囲を逸脱する組成のゼオライトを原料として公知の方法により得ることも可能である。すなわち、低いSiO/Alモル比の市販品を脱アルミさせて、より高シリカゼオライトに転化させることも可能である。脱アルミナの方法としては、例えば、Catalysis and Zeolites,Fundamentals and Applications(J.Weitkamp,L.Puppe編集、Springer,1999)、127〜155ページに記載され、水蒸気処理、四塩化ケイ素による処理、ヘキサフルロシリケート処理等の方法を挙げることができる。
MFI型ゼオライトの市販品はナトリウムやアンモニウムをカチオンとして含む物が多いが、以下の処理を施せば、いずれのものも本発明に用いることができる。すなわち、アンモニウムカチオンで交換されたゼオライトは、例えば、500℃で5時間かけて処理することにより、これをプロトン型に変換させてから、接触分解反応触媒として使用する。一方、ナトリウム等のアルカリ金属イオンを有するものは、公知の方法、すなわち1〜10%程度の硝酸アンモニウム水溶液中、60℃で6時間攪拌したのち、濾過、洗浄し、その後500℃で5時間かけて処理することにより、これをプロトン型に変換させて使用することができる。
上記のMFI型ゼオライト触媒は、酸性を示すことが必要な要件であるため、そのゼオライトはプロトン型以外に、金属イオンで交換された酸性を示すゼオライトを用いることができる。その金属イオンの具体的な例は、1価の金属イオンでは、Cu、AgなどのIB族金属を挙げることができ、また、2価以上の金属イオンでは、Mg、Ca、Sr、Baなどのアルカリ土類金属、La、Ceなどの希土類金属、Fe、Ni、Mn、Co、V、等の遷移金属を挙げることができる。これらはプロトンと任意の割合で同時に存在しても差し支えない。このとき、ゼオライトの交換容量の全てを前述のプロトン、または上記の金属で置き換えても良いが、活性が高すぎる場合には、その交換容量の一部を、任意の割合でLi、Na、K等のアルカリ金属で置き換えて酸性度を下げてもよい。ただし、アルカリ金属の交換容量に占める割合が90%を越すと酸性度が低くなりすぎるためこれ以下の割合とすることが好ましい。
上記のMFI型ゼオライトは、その他に酸性を示すPなどの元素を含むものを用いることができる。このとき、Pの含有量はモル表示でプロトンや他の金属カチオンの含有量以上であることが好ましい。
これらの元素を触媒に含有させる方法としては、公知の方法がとられる。例えば、プロトン型MFIゼオライトとイオン交換法で、金属原子のカチオンをプロトンと交換させる方法や、これらの元素が含有する塩や錯化体の化合物をMFIゼオライトに含浸させる方法などが挙げられる。
上記のMFI型ゼオライト触媒には、活性の制御、選択性の向上、コーク生成の抑制及び触媒劣化速度の抑制を目的で、公知の方法に従って、SiとAl以外の第3金属として、B、Sn、Ga、Mn、Fe及びTiをMFI型ゼオライト構造の骨格に含有したものを用いることもできる。
上記のMFI型ゼオライト触媒は、公知の方法で水蒸気処理を行ってから使用することができる。上記処理の方法として、温度が500〜750℃、蒸気圧0.1MPa〜1MPa、処理時間10−48が好ましい。また、上記処理は以下述べる方法で触媒を成型した後で、行うこともできる。
前述の触媒は以下の形態で反応器に充填される。すなわち、水熱合成により得たMFIゼオライトは本質的には微粉末状態である。得られた微粉末のMFIゼオライト触媒をそのまま固定床反応器に充填しても良いが、圧力損失が大きくなるのを防ぐため、本接触分解に不活性な充填剤、たとえば、シリカボール、アルミナボールと物理的に混合して充填してもかまわない。さらに、得られた微粉末のMFIゼオライト触媒を、触媒性能を変えることのない焼結剤(バインダー)と混練したのち、成形してもかまわない。焼結剤は、シリカ系が代表的であるが、その他もアルミナ系、チタニア系、ジルコニア系、珪藻度系のいずれかより選択することができる。
焼結は500〜800℃の範囲で行われることが好ましい。また成形する形状は、タブレット(Tablets)、押し出し状(Extrusions)、ペレット(Pellets)、球・小球(Spheres、Micro spheres)、CDS押し出し状(CDS Extrusions)、トリローブ(Trilobes)、クワードローブス(Quardlobes)、リング(Ring)、2スポークリング(2 Sporkes rings)、HGS、EW、LDP等の特殊スポークリングス、リブリング(Rib rings)、及び破砕状(Granules)等を例示することができる。
本発明によれば、接触分解は、固定床、流動床、移動床等のいずれの型式の反応器においても用いることができるが、設備が簡単な固定床反応器であることが好ましい。このような反応器に上記触媒を充填し、オレフィン含有炭化水素原料を供給することにより接触分解反応が行われる。この接触分解反応を行う際に、以下のように精緻に反応条件を制御する。
反応温度は400〜580℃、好ましくは480〜580℃、更に好ましくは480〜560℃にする。この範囲よりも反応温度が低い場合には、供給するオレフィンの転化率が低下し、十分なエチレン及びプロピレンの生産性が得られないので好ましくない。一方、この範囲よりも高い反応温度では、コークの生成速度が加速し、触媒の活性低下が速くなる。
反応圧力は0.05MPa〜2MPa、好ましくは0.05〜1MPa、より好ましくは0.05〜0.5MPaにする。
MFI触媒単位重量あたりの全原料の供給速度(WHSV)は32〜256hr−1以上、好ましくは40〜256hr−1、より好ましくは40〜128hr−1にする。この範囲よりも原料供給速度(WHSV)が低い場合は、反応生成留出物中のペンテン含有量が低くなり、また触媒の活性低下速度がある程度抑制されるものの、水素、飽和炭化水素及び芳香族炭化水素の収率が増加し、高いエチレン及びプロピレンの選択率と生産性が得られない。一方、この範囲よりも大きな原料供給速度(WHSV)の反応条件下では、コークの生成速度が速くなるので好ましくない。
また反応器は、単一の反応器であっても、複数の反応器からなってもよく、特に複数の反応器の場合、直列に反応器を設置することにより反応条件をより精密に制御できる。また並列に設置した場合には、片方の反応器で接触分解運転を行い、他の反応器では再生などを行い、これらを切り替えながら運転することにより一定の生産量を維持することが可能となる。このような反応条件下で、プロピレンの選択率、収率と生産性を最大限得られ、触媒の活性低下の原因となるコークの生成が抑制される。
本発明の方法によれば、反応器出口における反応生成留出物中にペンテンのプロピレンに対する重量比は通常0.20〜0.80にするが、好ましくは0.25〜0.80、更に0.30〜0.80にすることが好ましい。また、直列に複数設置された反応器の場合、第一番目の反応器の出口における反応生成留出物中にペンテンのプロピレンに対する重量比は通常0.20〜0.80にするが、好ましくは0.25〜0.80、更に0.30〜0.80にすることが好ましい。
すなわち、接触分解反応では以上述べたように反応速度の異なる複数の反応が同時に進行しており、この中で反応速度の遅いペンテンの分解をある程度抑制することにより、好ましからざるコークの蓄積を抑制し、その結果充分に長い時間、一定の触媒活性を維持することが可能である。複数設置された反応器の第1の反応器の生成物から,エチレン及びプロピレンを除去する場合、第2番目の反応器での反応をより過酷な条件で行うことにより、全体として供給した原料の大部分を転化させることが可能となる。
一方、反応器を一つしか使用しない場合には、ペンテンを含む炭素数4以上オレフィンは反応生成留出物から分離された後、接触分解反応器にリサイクルして新たな原料と合一して使用することも可能であり、また、これら炭素数4以上オレフィンは分離後、ナフサクラッカーへ新たなナフサ原料と合一して使用することも可能である。
本発明では、原料中少なくとも1種の炭素数4〜12オレフィンを含有し、かつ、10〜70wt%の少なくとも1種の炭素数1〜12飽和炭化水素を含有し、場合により2wt%以下のジエン化合物を含有する原料を、MFI型ゼオライト触媒を含む触媒に、0.05〜2MPaの反応圧力下、MFI触媒単位重量あたりの全原料の供給速度(WHSV)が32〜256hr−1、400〜580℃の反応温度で接触させることにより、反応生成留出物中ペンテンのプロピレンに対する重量比を0.20〜0.80に制御することによって、水素、飽和炭化水素、芳香族炭化水素及びコークス等の副生を抑制し、また、ジエン化合物が比較的多く含まれる原料でも触媒上へのコークの析出を抑制し、高いプロピレンの選択性、及び長い触媒寿命が得られる。
以下本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
市販品の粉末状アンモニウム塩型ZSM−5(SiO/Alモル比280)粉末を550℃で、5時間かけて焼成した。焼成後、圧縮成型、粉砕、分級により粒径250〜500μmの触媒を得た。
反応は固定床流通式反応器(内径10.7mm、長さ250mm)を使用した。上記の触媒0.125g、保持材として石英ウールと石英砂を、全体の長さが250mmになるように石英管に充填した。この石英管を反応器に装填し、触媒層の温度550℃に保持し、ナフサのクラッキングで得られたC4留分原料C(表1)を8g毎時の流量で供給し、0.05MPaの反応圧力下、接触分解反応を行った。流出した反応生成物を気相状態に保持し、ガスクロマトグラフを用い分析を行った。
所定時間反応を行った後、原料の供給を停止し、触媒層の温度を450℃に下げた。原料の供給を停止して1時間後に、窒素で希釈した空気で蓄積したコークの燃焼を開始した。蓄積したコークの燃焼が終了するまで空気の供給を続けた。燃焼反応によって生成した水素、一酸化炭素及び二酸化炭素を、ガスクロマトグラフにより定量を行い、これらのガスの生成重量からコークの生成重量を算出した。
原料の転化率と生成物の収率を次式により算出した。
(1)ブテン転化率(%)=(1−(未反応のブテン重量/供給ブテン重量))×100
(2)生成物の収率(%)=(各成分生成重量/供給ブテン重量)×100
(3)コークの収率(PPM)=(コーク生成全重量/供給ブテン全重量)×1,000,000
反応の結果を表2に示す。90時間にわたり、エチレン及びプロピレンの生産性が安定的に得られる結果である。また、コークの生成収率も低く、蓄積したコークを燃焼させて除去する方法が取られるので、コークの燃焼によって発生する熱量が小さく、かつ触媒の劣化に好ましくない蒸気の発生量が少くなる。従って、触媒を繰り返して使用する際、その寿命が長くなることが期待できる。
比較例1
実施例1と同じ条件で、但し実施例1の原料Cをn−ブテン原料に変更して接触分解反応を行った。結果を表3に示す。飽和炭化水素であるブタンを含有しない原料を使用するこの条件下では、エチレン及びプロピレンの生産性が安定的に得られる反応時間がわずか20時間であった。
Figure 2004072002
Figure 2004072002
Figure 2004072002
実施例2〜4
実施例2〜4では、それぞれ表4に示した原料を使用した以外は実施例1と同じ条件で、主にブタン類の飽和炭化水素を18.4wt%、30.6wt%及び61.2wt%含む原料の接触分解を行った例であり、結果を表4に示す。比較例1と比べると、原料が飽和炭化水素を18.4wt%含むだけで、コークの生成収率が半減し、エチレン及びプロピレンの生産性が安定的に得られる反応時間が20時間から42時間へと急激に長くなったことがわかる。実施例4では飽和炭化水素含有量が61.2wt%と高い原料の接触分解例である。運転を100時間で停止したが、この時点での触媒の活性低下はわずかであった。
Figure 2004072002
実施例5〜6及び比較例2
実施例5〜6及び比較例2では、反応温度を500℃、それぞれ表5に示したWHSVとし、かつ原料Dを使用した以外は実施例1と同じ反応条件で接触分解を行った。結果を表5に示す。実施例5に示すように、触媒重量単位当たりの原料の供給速度(WHSV)の値が128hr−1と高い条件下では、ペンテンのプロピレンに対する重量比が0.5以上になっている。この条件下では、コークの生成が極めて低いことがわかる。しかし、比較例2で示すように、生産性を抑えた反応条件下、即ちWHSVの値が8hr−1と低いと、ペンテンの収率は減少するものの、飽和炭化水素、芳香族炭化水素やコーク等の好ましくない副生物の収率が逆に大変高くなっている。
Figure 2004072002
実施例7 SiO/Alモル比500のゼオライト
この実施例では、SiO/Alモル比が500のMFIゼオライト触媒を使用した以外は、実施例1と同じ条件で、137時間接触分解を行った例であり、結果を表6に示す。高SiO/Alモル比のゼオライトを使用することによって、エチレン及びプロピレンの生産性を実質減少させることなく、SiO/Alモル比280のMFゼオライト触媒を使用した実施例1よりも、1.5倍以上も反応を行うことができた。
Figure 2004072002
この例は触媒の繰り返し使用例を示す。実施例1では、接触分解反応を行い、生成コークの燃焼を行った。触媒を反応器に保持し、実施例1と同条件で原料を供給して接触分解反応を再スタートし、反応後同じ条件でコークの燃焼を行った。この操作を6回繰り返した結果、触媒の劣化がまったく認められなかった。
実施例9、10
実施例9、10では、原料Cにブタジエンを添加し、それぞれブタジエン含有量が0.51、及び1.1wt%の原料を使用した以外は実施例1と同じ反応条件で接触分解を行った。結果を図1に示す。実施例1のブタジエン含有量が0.05wt%と比較して、ブタジエン含有量1.1wt%でも、プロピレン収率を60時間以上安定的に得ることができた。また、コークの生成収率も37ppm、40ppmと若干増える程度であった。

Claims (9)

  1. オレフィンを含む炭化水素原料を、触媒を使用して接触分解させることにより、原料よりも低級なオレフィンを製造する方法であって、原料中少なくとも1種の炭素数4〜12オレフィンを含有し、かつ、10〜70wt%の少なくとも1種の炭素数1〜12飽和炭化水素を含有する原料を、MFI型ゼオライト触媒を含む触媒の存在下、及び0.05〜2MPaの反応圧力下、触媒単位重量あたりの原料の供給速度(WHSV)が32〜256hr−1、反応温度400〜580℃で接触させることによるエチレン及びプロピレンの製造方法。
  2. オレフィンを含む炭化水素原料を、触媒を使用して接触分解させることにより、原料よりも低級なオレフィンを製造する方法であって、反応器の出口における反応生成留出物に含まれる、ペンテンのプロピレンに対する重量比が、0.20〜0.80であることを特徴とする、請求項1に記載のエチレン及びプロピレンの製造方法。
  3. 前記MFI型ゼオライト触媒のSiO/Alモル比が、120を超えて5000迄である請求項1または2に記載のエチレン及びプロピレンの製造方法。
  4. 前記原料中の炭素数1〜12の飽和炭化水素の含有量が10〜60wt%である請求項1〜3のいずれかに記載のエチレン及びプロピレンの製造方法。
  5. 前記接触分解の反応温度が480〜580℃である請求項1〜4のいずれかに記載のエチレン及びプロピレンの製造方法。
  6. 前記原料の触媒単位重量あたりの原料の供給速度(WHSV)が、40〜256hr−1である請求項1〜5のいずれかに記載のエチレン及びプロピレンの製造方法。
  7. 前記原料中に少なくとも1種含まれるオレフィンが、炭素数4〜8のオレフィンである請求項1〜6のいずれかに記載のエチレン及びプロピレンの製造方法。
  8. 前記原料中に含まれる飽和炭化水素が、炭素数1〜8の飽和炭化水素である請求項1〜7のいずれかに記載のエチレン及びプロピレンの製造方法。
  9. 前記原料中2wt%以下のジエンが含まれる請求項1〜8のいずれかに記載のエチレン及びプロピレンの製造方法。
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