JPH08126844A - 炭化水素転化触媒並びにこれを用いる低級オレフィン及び単環芳香族炭化水素の製造方法 - Google Patents
炭化水素転化触媒並びにこれを用いる低級オレフィン及び単環芳香族炭化水素の製造方法Info
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- JPH08126844A JPH08126844A JP6266459A JP26645994A JPH08126844A JP H08126844 A JPH08126844 A JP H08126844A JP 6266459 A JP6266459 A JP 6266459A JP 26645994 A JP26645994 A JP 26645994A JP H08126844 A JPH08126844 A JP H08126844A
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Abstract
あるアルカリ金属イオン型及び/又はアルカリ土類金属
イオン型の中間細孔径ゼオライトがIb族金属を含有す
る触媒、並びに、この触媒と炭化水素原料とを高温で接
触させる炭化水素原料から低級オレフィン及び単環芳香
族炭化水素を製造する方法。 【効果】 炭化水素原料からエチレンを主成分とする低
級オレフィン及び単環芳香族炭化水素をバランスよく且
つ安定に製造することができ、特にエチレン、プロピレ
ン等の低級オレフィンや芳香族化合物、高オクタン価ガ
ソリンの製造に有効に利用できる。
Description
媒及び接触転化方法に関する。さらに詳しくは、炭化水
素原料を接触分解する触媒及びそれを使用することによ
り、石油化学原料として価値のあるエチレンを主成分と
する低級オレフィンとベンゼン、トルエン、キシレンを
主成分とする単環芳香族炭化水素を効率よく安定に製造
する方法に関する。
触媒、特に酸あるいはアンモニウム塩などで脱アルカリ
した酸型のゼオライトと接触させ、クラッキング、異性
化、不均化、芳香族化等の反応を用いて転化させること
はよく知られている。代表的なものとしては、Y型ゼオ
ライトを用いて軽油、重質油等をガソリン留分に転化す
ることは、石油精製で広く実施されている。また、ZS
M−5型ゼオライトを用いて軽質炭化水素を芳香族化合
物に転化する方法が提案されている。例えば特開昭49
ー41322号公報、特開昭50ー49233号公報、
特開昭50ー4029号公報等が挙げられる。更に特開
昭60ー222428公報、特開平3ー130236公
報等には、ZSM−5型ゼオライトを用いて軽質炭化水
素を低級オレフィンと芳香族炭化水素に転化する方法
が、また米国特許第4361502号明細書、特開平2
ー184638号公報には、銀を含有する酸型のゼオラ
イトを用いて軽質炭化水素を低級オレフィンに転化する
方法が提案されている。
と単環芳香族炭化水素を得る方法としては、熱分解法が
広く用いられているが、熱分解であるが故に過酷な反応
条件を必要とするため、化学原料としては使いにくいメ
タンの副生が多い。更に分解生成物中のエチレン、プロ
ピレン等のオレフィン類、ベンゼン、トルエン等の単環
芳香族炭化水素類の製品得率は、ほぼ限定された割合を
有しており収率構造上の融通性に乏しく、またこれらの
合計収率(有効製品収率)は60%程度に止まる等の問
題を有している。
ため、従来より固体酸触媒、特に酸型のゼオライト触媒
を用いる炭化水素の接触分解法が検討されてきた。しか
しながら公知の方法はいずれも、化学原料として有用な
エチレンを主成分とする低級オレフィン類(炭素数2〜
4のオレフィン、即ちエチレン、プロピレン、ブテン
類)ならびに単環芳香族炭化水素類(炭素数6〜9の芳
香族でベンゼン及びアルキルベンゼン)をともに効率よ
く、かつ安定に、しかもエチレンを主成分とする低級オ
レフィンを単環芳香族炭化水素より高収率に得る方法と
しては不充分である。
法では価値の低い軽質パラフィンの生成が多い上、芳香
族炭化水素類の生成は極めて少ない。ZSM−5型ゼオ
ライトを用いる方法では一般に、芳香族炭化水素類の収
率は比較的高いが、分解ガス組成はエタン、プロパン等
の軽質パラフィン類が主体で、低級オレフィンの選択性
に劣る。また低級オレフィンの選択性を向上させるた
め、銅あるいは銀を担持する方法(特開平2ー1413
号公報、特開平2ー184638号公報)が知られてい
るが、この方法ではプロピレン収率は向上するもののエ
チレンや芳香族炭化水素の収率は低い。更に、上記の酸
型ゼオライトによる炭化水素の接触転化法に於いては、
触媒上にコークが蓄積するため、頻繁にコークを燃焼除
去する再生操作が必要となるが、この再生操作の繰り返
しによって触媒の活性が永久劣化するという問題があ
る。これはコークの燃焼によって生じた水蒸気によりゼ
オライトが加水分解され、ゼオライト結晶からアルミニ
ウムが脱離し、これに伴い活性点であるプロトンが消失
することに起因する現象であり、この種の反応に酸型ゼ
オライトを利用しようとする場合、避けては通れない大
きな課題となっている。
入し、上記の活性低下を抑制する方法(特開昭59ー1
17584号公報)が提案されているが、その抑制効果
が充分でないことに加え、収率面に於いても低級オレフ
ィンの選択性が低いという問題がある。
主成分とする低級オレフィンと単環芳香族炭化水素とを
バランスよくかつ高収率に得ることが可能で、しかも高
温水蒸気による劣化が少なく、安定な炭化水素転化触
媒、並びに上記触媒を用いた製造法を提供することを目
的とする。
点を解決し、1種又は2種以上の炭化水素を含む原料か
ら低級オレフィン類及び単環芳香族炭化水素類を効率よ
く、かつエチレンを主成分とする低級オレフィン類を単
環芳香族炭化水素類よりも高収率に得る方法について鋭
意検討を重ねた。その結果、固体酸性をもたないアルカ
リ金属イオン型及び/又はアルカリ土類金属イオン型の
ゼオライトにIb族金属を導入した触媒を用いると、驚
くべきことに低級オレフィン及び単環芳香族炭化水素が
効率よく安定に、かつエチレンを主成分とする低級オレ
フィンが単環芳香族炭化水素類よりも高収率に得られる
ことを見いだした。
比が20以上であるアルカリ金属イオン型及び/又はア
ルカリ土類金属イオン型の中間細孔径ゼオライトであ
り、上記ゼオライトが周期律表第Ib族に属する金属か
ら選ばれた1種又は2種以上の金属を伴うことを特徴と
する炭化水素転化触媒、である。以下、本発明をより詳
細に説明する。
A型ゼオライトで代表される小細孔径ゼオライト、X
型、Y型ゼオライトで代表される大細孔径ゼオライトの
中間の細孔径を有するもので、有効細孔径として約5Å
〜6.5Åの範囲のものが好ましい。これらの代表例と
しては、ZSM−5,ZSM−8,ZSM−11,ZS
M−12,ZSM−21,ZSMー23、ZSM−3
5,ZSM−38等が挙げられるが、好ましいものとし
ては、ZSM−5,ZSM−11,ZSM−38であ
り、ZSM−5が特に好ましい。また、P.A.Jac
obs and J.A.Martens,「Stu
d.Surf.Sci.Catal.」33,P.16
7ー215(1987オランダ)に記載のZSM−5,
11類似のゼオライトを用いることもできる。
O3モル比は、触媒としての安定性から20以上が必要
である。SiO2/Al2O3モル比の上限は特に限定さ
れるものではないが、一般的には、SiO2/Al2O3
モル比が20〜500程度のものが用いられる。本発明
の触媒は、中間細孔径ゼオライトがアルカリ金属イオン
型及び/又はアルカリ土類金属イオン型であることが必
要であり、好ましくはアルカリ金属イオン型であり、N
a及び/又はKイオン型の中間細孔径ゼオライトが特に
好ましい。中間細孔径ゼオライトをアルカリ金属イオン
型及び/又はアルカリ土類金属イオン型にする方法につ
いては特に制約はなく、公知のイオン交換法によって実
施すればよいが、いずれにしても実質的にゼオライトの
酸性サイトがなくなるまで十分にアルカリ金属イオン及
び/又はアルカリ土類金属イオンでイオン交換を行うこ
とが重要である。
表第Ib族に属する金属から選ばれた1種又は2種以上
の金属を導入することが必要である。周期律表第Ib族
に属する金属のうち、銅、銀が好ましく、銀が特に好ま
しい。周期律表第Ib族に属する金属から選ばれた1種
又は2種以上の金属を導入する方法としては、通常行わ
れているイオン交換法、含浸法、混練り法等の手段が挙
げられるが、イオン交換法が特に好ましい。この際、導
入されたIb族金属の少なくとも一部はカチオンとして
ゼオライト中に存在させる。使用する金属塩としては、
例えば硝酸銀、酢酸銀、硫酸銀、塩化銅、硫酸銅、硝酸
銅、塩化金等が挙げられる。ゼオライトに対するIb族
金属の含有量は、0.1〜10重量%であることが好ま
しく、さらに好ましくは0.2〜5重量%である。Ib
族金属の含有量が0.1重量%以下では活性が充分では
なく、10重量%以上加えてもそれ以上性能が向上しな
い。
ン及び/又はアルカリ土類金属イオンとIb族金属を導
入する順序、回数には特に制約はなく、ゼオライトをア
ルカリ金属イオン型及び/又はアルカリ土類金属イオン
型にした後、Ib族金属を導入してもよく、逆にゼオラ
イトにIb族金属を導入した後、ゼオライトをアルカリ
金属イオン型及び/又はアルカリ土類金属イオン型にし
てもよい。但し、いずれの場合に於いても調製後のゼオ
ライトが、実質的に酸性サイトをもたないように調製す
ることが重要である。
成してから用いることができる。更に、使用に際し適切
な粒子形状を付与するため、例えばアルミナ、シリカ、
シリカーアルミナ、ジルコニア、チタニア、ケイソウ
土、粘土等の耐火性無機酸化物の多孔性母体をマトリッ
クスあるいはバインダーとして配合し、成型して用いる
こともできる。また、水添又は脱水素金属成分を更に添
加して用いてもよい。
の炭化水素を含む原料は、炭素数2〜約25のノルマル
パラフィン、イソパラフィン、オレフィン、シクロパラ
フィン、側鎖アルキル基を有するシクロパラフィン類等
を主成分として含むものであり、例えばエタン、プロパ
ン、ブタン、ブテン等のガス類、ペンタン、ペンテン、
ヘキサン、ヘプタン、オクタン単独及びこれらの混合物
を主体とする軽質ナフサ、重質ナフサ、直留ナフサ、C
10〜C20を主に含む灯軽油留分、C19〜C25からなる減
圧軽油留分等が挙げられる。特にプロパン、ブタン、ブ
テン、ペンタン、ペンテン、ナフサ留分が好ましいもの
として挙げられる。
本発明の炭化水素転化触媒に高温で接触させることによ
り、低級オレフィン及び単環芳香族炭化水素を製造する
ことができる。本発明の製造法に於ける反応条件は、原
料炭化水素により異なるが、550〜750℃の温度
で、0.1〜10気圧の炭化水素分圧であることが好ま
しく、さらに好ましくは、570〜700℃の温度で、
0.2〜8気圧の炭化水素分圧が採用される。 また、
原料炭化水素と触媒との接触時間は、原料炭化水素の熱
分解性と反応温度を考慮し、熱分解の影響が過大になら
ないように設定する必要があるが、通常は1秒以下が適
当である。
るいは気流搬送式等反応様式は問わないが、連続的に触
媒の再生を実施する流動接触分解(FCC)型の反応様
式が好適に利用できる。尚、触媒の再生は、通常空気又
は酸素を含むイナートガス中、400〜800℃の温度
で触媒上のコークを燃焼除去することにより実施するこ
とができる。FCC型の反応装置を用いる場合には、反
応熱供給の必要から反応温度より高い再生温度が必要と
なるが、本発明の触媒は水熱安定性が高いため、このよ
うな高温の再生に於いても触媒の劣化が小さく安定であ
る。
する。
気中550℃で焼成して調製したZSM−5型ゼオライ
ト(SiO2/Al2O3=126)を3.4N塩化ナト
リウム水溶液(10ml/g−ゼオライト)中で90
℃、3時間イオン交換し、濾過水洗後110℃で乾燥し
てNa+型ZSM−5を調製した。続いてこのNa+型Z
SM−5を0.02N硝酸銀水溶液(10ml/g−ゼ
オライト)を用いて室温、3時間イオン交換処理した。
水洗、乾燥後、空気中550℃で焼成して触媒1を調製
した。化学分析の結果、その組成は無水ベースにおける
酸化物のモル比で表して次の組成を有していた。 0.49Ag2O,0.61Na2O,Al2O3,126
SiO2
素転化性能を調べた。石英反応管(内径16mmφ)に
8〜16メッシュに整粒した触媒2gを充填し、大気圧
下窒素を100cc/min流通させ所定温度まで昇温
した。次に窒素流通下において、原料のナフサ(比重
0.684、組成:パラフィン79.0重量%、ナフテ
ン15.0重量%、芳香族炭化水素5.9重量%、オレ
フィン0.1重量%)を31.3cc/hrで反応器に
供給した。ナフサ供給開始6分後の反応生成物を直接ガ
スクロマトグラフに導入して組成を分析した。680℃
に於ける反応結果を比較例1,2、参考例1の結果とと
もに表1に示す。
は、ほとんどナフサの分解活性を示さないが、これに銀
を導入すると分解活性が飛躍的に向上すること、更にそ
の収率構造は、酸型のZSM−5に銀を導入して得たA
gH+型ZSM−5とは大幅に異なり、エチレンを主体
とした低級オレフィンの選択性が顕著に向上することが
わかる。
そのまま触媒(比較触媒1)とした他は実施例2と同様
の条件でナフサの転化反応を行った。結果を表1に示
す。
(SiO2/Al2O3=126)を1N硝酸水溶液(1
0ml/g−ゼオライト)中で室温、3時間イオン交換
し、濾過水洗後110℃で乾燥してH+型ZSM−5を
調製した。続いてこのH+型ZSM−5を0.1N硝酸
銀水溶液(10ml/g−ゼオライト)を用いて室温、
3時間イオン交換処理した。水洗、乾燥後、空気中55
0℃で焼成して、銀を含むH+型ZSM−5触媒(比較
触媒2)を調製した。化学分析の結果、その組成は無水
ベースにおける酸化物のモル比で表して次の組成を有し
ていた。 0.48Ag2O,Al2O3,126SiO2 この触媒を用いて、実施例2と同様の条件でナフサの転
化反応を行った結果を表1に示す。
(外径3mmφ、長さ3mm)を充填し、実施例2と同
様にナフサの熱分解を680℃の条件にて実施した。結
果を表1に示す。
は実施例1と同様にして、銀を含むNa+型ZSM−5
ゼオライト触媒(触媒2)を調製した。化学分析の結
果、その組成は無水ベースにおける酸化物のモル比で表
して次の組成を有していた。 0.88Ag2O,0.15Na2O,Al2O3,126
SiO2
2と同様の条件でナフサの転化反応を行った。結果を実
施例5,7,8、比較例3の結果とともに表2に示す。
表2に示す通り、本発明の方法によると価値の低いメタ
ン及び重質分(C9 +炭化水素)の収率は熱分解よりも低
く抑えながら、有効製品収率(エチレン、プロピレン、
C6〜8芳香族炭化水素の合計収率)を熱分解よりも大幅
に高くすることができ、選択性に優れることがわかる。
4と同様にして、ナフサの転化反応を行った。結果を表
2に示す。
外は実施例3と同様にして、銀を含むK+型ZSM−5
ゼオライト触媒(触媒3)を調製した。化学分析の結
果、その組成は無水ベースにおける酸化物のモル比で表
して次の組成を有していた。 0.60Ag2O,0.44K2O,Al2O3,126S
iO2
フサの転化反応を行った。結果を表2に示す。
度を680℃とした以外は実施例7と同様の条件でナフ
サの転化反応を実施した。結果を表2に示す。
と同様の条件でナフサの熱分解を行った。結果を表2に
示す。
Al2O3=30)を0.03N硝酸銀水溶液(10ml
/g−ゼオライト)を用いて室温、3時間イオン交換処
理した。水洗、乾燥後、空気中550℃で焼成して触媒
4を調製した。化学分析の結果、その組成は無水ベース
における酸化物のモル比で表して次の組成を有してい
た。 0.24Ag2O,0.79Na2O,Al2O3,30S
iO2
でナフサの転化反応を行った。反応結果を表3に示す。
オライトを1N硝酸水溶液(10ml/g−ゼオライ
ト)を用いて、室温、3時間イオン交換を行い、H+型
ZSM−5ゼオライトとした。続いて実施例9と同様の
条件で銀含有H+型ZSM−5ゼオライト触媒(比較触
媒3)を調製した。化学分析の結果、その組成は無水ベ
ースにおける酸化物のモル比で表して次の組成を有して
いた。 0.16Ag2O,Al2O3,30SiO2 この触媒を用いて、触媒充填量を1gに変えた以外は実
施例10と同様の条件で、転化反応を実施した結果を表
3に示す。
空気中550℃で焼成して調製したZSM−5型ゼオラ
イト(SiO2/Al2O3=175)を3.4N塩化ナ
トリウム水溶液(10ml/g−ゼオライト)中で90
℃、3時間イオン交換し、濾過水洗後110℃で乾燥し
てNa+型ZSM−5を調製した。続いてこのNa+型Z
SM−5を、1N酢酸バリウム水溶液(10ml/g−
ゼオライト)中で90℃、2時間イオン交換し、濾過水
洗後110℃で乾燥してBa2+Na+型ZSM−5を調
製した。
0.1N硝酸銀水溶液(10ml/g−ゼオライト)を
用いて室温、3時間イオン交換処理した。水洗、乾燥
後、空気中550℃で焼成して触媒5を調製した。化学
分析の結果、その組成は無水ベースにおける酸化物のモ
ル比で表して次の組成を有していた。 0.78Ag2O,0.20Na2O,0.02BaO,
Al2O3,175SiO 2 触媒5を用いて、実施例2と同様の条件でナフサの転化
反応を行った。反応結果を表3に示す。
を比較するため以下の実験を行った。実施例3で調製し
た触媒2と同一の触媒2gを石英反応管に充填し、大気
圧下窒素を485cc/minの流量で流し、触媒層の
温度を750℃に設定した。引き続いて純水を15.6
cc/hrの流量で2時間供給し、750℃、水蒸気分
圧0.4atmの条件で2時間スチーミング処理を行っ
た。
施例2と同様の条件でナフサの転化反応を行い、ナフサ
中のn−ペンタンの転化率から下式によりナフサ分解反
応速度定数k(秒)を求めた。結果を比較例5,6の結
果とともに表4に示す。尚、接触時間の計算には反応器
入り出平均の組成を用い、空塔基準で行った。 k=θー1×ln{1/(1−n−ペンタン転化率)} ここで θ : 接触時間(秒) n−ペンタン転化率={ナフサ中のn−ペンタン(重量
%)−反応生成物中のn−ペンタン(重量%)}÷ナフ
サ中のn−ペンタン(重量%)
イトを触媒とし、充填量を4g,スチーミング処理時間
を40分とした以外は実施例12と同様にして実験を行
った。結果を表4に示す。
以外は実施例12と同様の条件で実験を行った。結果を
表4に示す。表4に示すとおり、比較例5で用いた酸型
のゼオライトは、高温水蒸気に接すると短時間で活性が
著しく低下するのに対して、本発明の触媒は活性低下が
極めて小さく安定であることがわかる。また本発明の触
媒は、酸型のゼオライトに銀を含有させた触媒(比較触
媒2)に対しても耐劣化性が更に大きく向上しているこ
とがわかる。
原料の接触分解に用いると、従来の方法に比べて、エチ
レンを主成分とする低級オレフィンと単環芳香族炭化水
素をバランスよく且つ高収率に得ることが可能である。
しかも高温水蒸気による触媒劣化に対して耐性が高いた
め、触媒の活性低下も少なく安定な運転が可能となる。
石油化学工業、石油精製に広く利用することができ、特
にエチレン、プロピレン等の低級オレフィンや芳香族化
合物、高オクタン価ガソリンの製造に有効に利用でき
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 SiO2/Al2O3モル比が20以上で
あるアルカリ金属イオン型及び/又はアルカリ土類金属
イオン型の中間細孔径ゼオライトであり、上記ゼオライ
トが周期律表第Ib族に属する金属から選ばれた1種又
は2種以上の金属を伴うことを特徴とする炭化水素転化
触媒。 - 【請求項2】 周期律表第Ib族に属する金属が銀であ
る請求項1に記載の炭化水素転化触媒。 - 【請求項3】 中間細孔径ゼオライトがZSM−5であ
る請求項1又は請求項2記載の炭化水素転化触媒 - 【請求項4】 請求項1、請求項2、請求項3のいずれ
かの請求項に記載の触媒を、1種又は2種以上の炭化水
素を含む原料に550〜750℃の温度で接触させるこ
とを特徴とする低級オレフィン及び単環芳香族炭化水素
の製造方法。
Priority Applications (2)
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---|---|---|---|
JP26645994A JP3741455B2 (ja) | 1994-10-31 | 1994-10-31 | 炭化水素転化触媒並びにこれを用いる低級オレフィン及び単環芳香族炭化水素の製造方法 |
TW84110909A TW305876B (ja) | 1994-10-28 | 1995-10-17 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP26645994A JP3741455B2 (ja) | 1994-10-31 | 1994-10-31 | 炭化水素転化触媒並びにこれを用いる低級オレフィン及び単環芳香族炭化水素の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08126844A true JPH08126844A (ja) | 1996-05-21 |
JP3741455B2 JP3741455B2 (ja) | 2006-02-01 |
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JP26645994A Expired - Lifetime JP3741455B2 (ja) | 1994-10-28 | 1994-10-31 | 炭化水素転化触媒並びにこれを用いる低級オレフィン及び単環芳香族炭化水素の製造方法 |
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JP (1) | JP3741455B2 (ja) |
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