JPWO2004045794A1 - 電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末及びその製造方法、並びに電解コンデンサ - Google Patents

電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末及びその製造方法、並びに電解コンデンサ Download PDF

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Abstract

本発明は、誘電体層が安定であり、コンデンサ容量が大きく、耐圧の高い電解コンデンサを構成することができる電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末を提供することを目的としている。本発明の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末は、表面に誘電体層を形成することで電解コンデンサの陽極体として用いられるNb−Al合金粉末であって、NbAl3、Nb2Al、Nb3Al、又はNbを主体とする微細デンドライト組織と、該デンドライト組織を取り囲む、NbAl3、Nb2Al、Nb3Al、又はNbから選ばれる2種よりなる共晶状組織、又はAlからなるマトリクスとを有することを特徴とする。

Description

本発明は、電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末及びこれを用いた電解コンデンサに関するものである。
近年、電子機器等に搭載されるコンデンサにおいては、小型で大容量かつ、適正な価格と安定した供給が確保されるものが求められている。この用途の電解コンデンサとしては、その陽極体にタンタル粉末の焼結体を用いたものが比較的小型で容量が大きく、コンデンサ性能にも優れるため好んで使用されている。しかし、上記タンタルコンデンサは極めて高価でしかも市場では安定した供給に対する不信感が強く、とくに、コンデンサ容量の大きな製品では必然的にタンタルの使用量が大きくなるのでタンタルを使わない新しいコンデンサ電極材料を求める動向が近年とみに高まって来ている。
そこで、タンタル以外の金属材料を使って電解コンデンサの小型大容量化を実現するために、酸化物の誘電率が望ましくはタンタルより大きくて価格が安く、しかも供給の安定性に不安のないものとしてニオブを電解コンデンサの陽極体に適用する試みが盛んに行われている(特開昭55−157226号公報等)。さらに、ニオブとアルミニウムからなる合金粉末あるいは該合金箔を陽極体の構成材料として用いることが、特開昭60−66806、特開昭60−216530、あるいは、特開平1−124212号公報に提案されている。しかしながら、上記の文献に記載の構成を備えた陽極体を用いた電解コンデンサでは、ニオブ単体からなる粉末の場合、ニオブ酸化物からなる誘電体層が熱的に不安定であり、ハンダリフロー処理後の漏れ電流特性がタンタルコンデンサに比して悪化し易いという問題点がある。また、特開昭60−66806等に示されている方法によるニオブとアルミニウム合金では合金酸化皮膜の熱的安定性は高いものの、ニオブの濃度が十分に高くないためにその酸化皮膜の誘電率が十分には高くはなく、急冷法による薄帯を素材をそのまま使用するために、タンタル粉やニオブ粉末に比べて十分な比表面積の確保ができないために高い容量のコンデンサには適していないという問題点があり、実用化する上での障害となっていた。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて成されたものであって、誘電体層が安定であり、コンデンサ容量が大きく、耐圧の高い電解コンデンサを構成することができる電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末を提供することを目的としている。
また本発明は、誘電体層の誘電率を高い酸化物とするためにNbの濃度を高め、加えて、Nb−Alを基本成分とし第三の元素を単独または複数添加することによってコンデンサ容量が大きく、耐圧の高い電解コンデンサを構成することができる電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末を提供することを目的としている。
また本発明は、上記電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末を用いた電解コンデンサを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は以下の構成を採用した。
本発明の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末は、表面に誘電体層を形成することで電解コンデンサの陽極体として用いられるNb−Al合金粉末であって、NbAl、NbAl、NbAl、又はNbを主体とする微細デンドライト組織と、該デンドライト組織を取り囲む、NbAl、NbAl、NbAl、又はNbから選ばれる2種よりなる共晶状組織、又はAlからなるマトリクスとを有することを特徴とする。
このような構成とすることに加えて微細な粉末とすることで、本発明のNb−Al合金粉末は、電解コンデンサの陽極体として用いる金属焼結体を作製するためのタンタル等の1次粉よりもより高い耐圧と高い容量のコンデンサ材料とすることが可能である。
また上記構成を備えた本発明のNb−Al合金粉末によれば、表面に形成される誘電体層が、ニオブ酸化物とアルミニウム酸化物とを含むものとなり、高い誘電率を有すると共に、ニオブ酸化物単体の誘電体層よりも安定であり、漏れ電流も小さくすることができる。
さらに、本発明のNb−Al合金粉末は、上記のマトリクス部分のみを部分的又は全体的に除去することで、微細デンドライト組織を主要部とする多孔質粉末を容易に作製可能であるという利点を有しており、このような多孔質粉末を電解コンデンサの陽極体に適用することで、表面積が広く、かつ誘電体層の耐圧が高い、高性能の電解コンデンサを構成することができる。
本発明の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末は、前記Nb−Al合金のアルミニウム含有量が46質量%以上90質量%以下であり、NbAlを主体とする前記デンドライト組織と、該デンドライト組織の周囲を取り囲むAlのマトリクスとを有する構成とすることができる。かかる合金粉末によれば、Alマトリックスをエッチングにより容易に除去することができるため、多孔質粉末を作製した際に、さらに表面積の大きいコンデンサ用合金粉末が得られる。
本発明の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末は、前記Nb−Al合金のアルミニウム含有量が27質量%以上46質量%未満であり、NbAlを主体とする前記デンドライト組織と、該デンドライト組織の周囲を取り囲むNbAlとNbAlとの共晶状マトリクスとを有する構成とすることができる。
本発明の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末は、前記Nb−Al合金のアルミニウム含有量が14質量%以上27質量%未満であり、NbAlを主体とする前記デンドライト組織と、該デンドライト組織の周囲を取り囲むNbAlとNbAlとの共晶状マトリクスとを有する構成とすることができる。
本発明の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末は、前記Nb−Al合金のアルミニウム含有量が10質量%以上14質量%未満であり、NbAlを主体とする前記デンドライト組織と、該デンドライト組織の周囲を取り囲むNbAlとNbAlの共晶状組織からなるマトリクスとを有する構成とすることができる。
本発明の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末は、前記Nb−Al合金のアルミニウム含有量が10質量%未満であり、Nbを主体とする前記デンドライト組織と、該デンドライト組織の周囲を取り囲むNbAlとNbとの共晶状マトリクスとを有する構成とすることができる。
次に、本発明の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末は、前記Nb−Al合金にタンタル、チタン、ハフニウム、ジルコニウム、モリブデン、バリウム、ストロンチウム、ボロンから選ばれる1種以上の元素が添加された構成とすることもできる。これら元素をNb−Al合金に添加することで、電解コンデンサを構成した際に表面に形成される誘電体層の非誘電率を著しく向上させる効果が得られる。
ここにおいて、本発明の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末は、上記添加元素の含有量が、3質量%以下であることが好ましい。3質量%を越える添加量とするとその陽極酸化物被膜の誘電体特性が不安定となり、また耐圧の高い条件下で漏れ電流が増大を招き、上記効果を得られない。
次に、本発明の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末は、Nb−Al合金に不純物として含まれる鉄の含有量が、100ppm以下である構成とすることが好ましい。不純物として含まれる鉄の含有量が100ppmを越えると、電解コンデンサの陽極体を構成した際に表面に形成される誘電体層の耐圧が低下するため好ましくない。
次に、本発明の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末は、前記微細デンドライト組織の樹枝間隔(太さ)が3μm以下である構成とすることが好ましい。このような構成とすることで、粉末の表面積を拡大し、大容量の電解コンデンサを作製することができる。特にエッチングによりマトリクスを除去して多孔質粉末を作製した場合に粉末の表面積をより拡大することができる。
本発明の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末においては、嵩密度が2.8g/cm以上5.0g/cm以下とすることが好ましい。
本発明の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末においては、比表面積を1〜10m/gとすることが好ましい。
本発明の電解コンデンサは、先に記載の本発明の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末を焼結した陽極体を備えたことを特徴としている。このような構成とすることで、小型大容量の電解コンデンサを提供することができる。
次に、本発明の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末の製造方法は、表面に誘電体層を形成することで電解コンデンサの陽極体として用いられるNb−Al合金粉末の製造方法であって、アルミニウム含有量が27質量%以上90質量%以下のNb−Al溶融金属を急冷して、内部に樹枝間隔が3μm以下の微細デンドライト組織を有するNb−Al合金の粉体又は薄帯を作製することを特徴とする。
上記製造方法によれば、エッチングを施すことにより容易に表面積を拡大することができ、前記マトリクス又はデンドライト相の部分が優先的にエッチングされ、前記デンドライト組織が残った多孔質部が形成される。このようにして作製したNb−Al合金粉末は、微細な粒子で表面積が広く、また、表面に酸化物の誘電体層を形成した場合に高い誘電率が得られるので、電解コンデンサの小型大容量化を実現することができる。
次に、本発明の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末の製造方法においては、前記溶融金属の急冷によりNb−Al合金の粉体又は薄帯を作製する工程における冷却速度を、10℃/秒以上とすることが好ましい。冷却速度を上記範囲とすることで、上記粉体又は薄帯中に微細なデンドライト組織を効率よく形成することができ、製造されるNb−Al合金粉末の表面積を大きくすることができる。また、前記冷却速度は、より好ましくは10℃/秒以上である。
次に、本発明の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末の製造方法においては、電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末は、前記粉体又は薄帯を粉砕して粉末化する工程を具備することもできる。
本発明に係る電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末は、Nb又はNb−Al金属間化合物を主体とし、樹枝状に延在する微細デンドライト組織と、このデンドライト組織の周囲を取り囲むNb−Al金属間化合物からなるマトリクスとを有する点に特徴を有している。このような結晶組織を有する構成とすることで、極めて微細な粉末にまで容易に破砕することが可能であり、従来の電解コンデンサ用に用いられてきたタンタルの1次粉に比して大幅な粒径の微細化を実現し、これにより焼結体とした場合の表面積を向上させることができる。従って、本発明に係るNb−Al合金粉末を電解コンデンサに適用するならば、表面積が大きく、かつ表面に誘電体層を形成した際に高い誘電率を有する酸化物を形成することができるため、小型で大容量の電解コンデンサを実現することができる。
また、NbAlを主体とする微細デンドライト組織と、この微細デンドライト組織を取り囲むNbAl又はAlからなるマトリクスとを有する本発明の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末は、電解コンデンサの陽極体として用いた際に、粒子表面に形成される誘電体層を構成する酸化物が、ニオブ酸化物とアルミニウム酸化物とを含むものとなり、アルミニウムコンデンサに比して高い誘電率を有すると共に、ニオブ酸化物単体の誘電体層よりも格段に安定性に優れるものとなる。従って、上記本発明のNb−Al合金粉末を電解コンデンサに適用するならば、小型で大容量の電解コンデンサを実現することができる。
また、現在電解コンデンサとして一般に用いられているTaに比してNbは安価であるため、Taコンデンサと同等の性能を有する電解コンデンサを安価に製造できるという利点もある。
次に、本発明に係る電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末の製造方法の一例について以下に説明する。
(1)本発明に係るNb−Al合金粉末を作製するには、まず、所定の組成を有するNb−Alの溶融金属を用意する。本製造方法において前記組成は、任意の組成を選択することができる。
(2)次に、上記溶融金属が用意できたならば、ガスアトマイズ法やRSR法(回転電極法)等により前記溶融金属を急冷凝固して粉体とするか又はいわゆるメルトスピン法によって薄帯とする。そして、前記粉体又は薄帯を、例えばボールミルやジェットミルを用いて粉砕し、本発明に係る電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末を得る。さらに、前記急冷工程において得られた粉体や薄帯を水素化工程に供して水素化し、しかる後に粉砕工程に供するならば、さらに微細な合金粉末が得られる。
本発明に係る製造方法では、上記いずれの方法を用いる場合にも、冷却速度が10℃/秒以上(より好ましくは10℃/秒以上)となるように製造条件を設定することが好ましい。冷却速度を上記範囲とすることで、上記粉体又は薄帯中に微細なデンドライト組織を効率よく形成することができ、製造されるNb−Al合金粉末の表面積を大きくすることができる。
以上の工程により、金属間化合物を主体とした微細デンドライト組織と、このデンドライト組織を取り囲む金属間化合物のマトリクスを有する本発明の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末を製造することができる。
さらに、アルミニウム含有量が27質量%以上の本発明に係る電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末は、エッチングを施すことによって粉末の表面積を拡大し、コンデンサの容量を増大させることができる。具体的には、NbAlを主体とする微細デンドライト組織を取り囲むマトリクスをエッチングにより部分的、又は全体的に取り除くことで、上記デンドライト組織を骨格とする多孔質の粉末が得られる。
例えば、合金粉末のマトリクスがAlである場合には、エッチングは極めて容易であり、塩酸や硝酸等を含む一般に用いられているエッチング液により選択的にAlマトリクスを除去し、微細デンドライト組織を骨格とする多孔質粉末を形成することができる。また、NbAlを主体とする微細デンドライト組織とNbAlとNbAlの共晶状部分が共存する場合には、フッ硝酸等によりNbAl部分をエッチングすることで粉末の表面積を拡大することができ、大容量の電解コンデンサを構成し得る合金粉末とすることができる。
以下に本発明の実施例を説明する。
表1に示す[実施例1]はAl濃度が質量%で20%以上75%の例である.このうち、Al濃度が質量%で46%以上90%以下の組成範囲にある試料番号3、6の例については、Nb−Al合金粉末は初晶であるNbAlのデンドライト相とAlマトリクスの組織からなる混合組織であり,塩酸や硝酸等のエッチング液によってエッチングするとAlマトリクス相がエッチングされ表面積の著しい拡大がもたらされる.この粉末を焼結し化成処理を施すとタンタル粉末を凌ぐ大きなCV値とタンタル粉末よりも高い耐圧の素子となる.
Figure 2004045794
表2に示す[実施例2]はAl濃度が質量%で27%以上46%未満の例である.この範囲の組成の急冷アトマイズ粉は初晶であるNbAlのデンドライト相とNbAlとNbAlとの共晶状の組織からなる混合組織であり,フッ酸と硝酸の混合酸液によってエッチングするとNbAl相がエッチングされ表面積の著しい拡大がもたらされる.この粉末を焼結し化成処理を施すとタンタル粉末を凌ぐ大きなCV値とタンタル粉末よりも高い耐圧の素子となる.
Figure 2004045794
表3に示す[実施例3]はAl濃度が質量%で14%以上27%未満の例である.この範囲の組成の急冷アトマイズ粉は初晶であるNbAlのデンドライト相とNbAlとNbAlとの共晶状の組織からなる混合組織であり,フッ酸と硝酸の混合酸液によってエッチングするとNbAl相がエッチングされ表面積の著しい拡大がもたらされる.この粉末を焼結し化成処理を施すとタンタル粉末を凌ぐ大きなCV値とタンタル粉末よりも高い耐圧の素子となる.
Figure 2004045794
表4に示す[実施例4]はAl濃度が質量%で10%以上14%未満の例である.この範囲の組成の急冷アトマイズ粉は初晶であるNbAlのデンドライト相とNbAlとNbAlとの共晶状の組織からなる混合組織であり,水素吸蔵処理をして粉砕すると微細な粉体とすることができ表面積の著しく大きな焼結素子を得ることができる.この焼結素子は化成処理を施すとタンタル粉末を凌ぐ大きなCV値とタンタル粉末よりも高い耐圧の素子となる.
Figure 2004045794
表5に示す[実施例5]はAl濃度が質量%で10%未満の例である.この範囲の組成の急冷アトマイズ粉は初晶であるNbのデンドライト相とNbAlとNbとの共晶状の組織からなる混合組織であり,水素吸蔵処理をして粉砕すると微細な粉体とすることができ表面積の著しく大きな焼結素子を得ることができる.この焼結素子は化成処理を施すとタンタル粉末を凌ぐ大きなCV値とタンタル粉末よりも高い耐圧の素子となる.
Figure 2004045794
以上詳細に説明したように、本発明の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末は、表面に誘電体層を形成することで電解コンデンサの陽極体として用いられるNb−Al合金粉末であって、NbAl、NbAl、NbAl、又はNbを主体とする微細デンドライト組織と、該デンドライト組織を取り囲む、NbAl、NbAl、NbAl、又はNbから選ばれる2種よりなる共晶状組織、又はAlからなるマトリクスとを有する構成とされたことで、極めて微細な粉末とすることができる。また、表面に形成される誘電体層が、ニオブ酸化物とアルミニウム酸化物とを含むものとなり、高い誘電率を有すると共に、ニオブ酸化物単体の誘電体層よりも安定であり、漏れ電流も小さくすることができる。従って、係る粉末によれば、従来のタンタル焼結体よりも高い耐圧を有し、大容量の電解コンデンサを構成し得る焼結体を極めて容易に作成することが可能である。
また、本発明に係るNb−Al合金粉末をエッチングして上記マトリクスを部分的に除去するならば、極めて微細なデンドライト組織を骨格とする多孔質粉末を作製することができるため、表面積を大幅に拡大し、コンデンサ容量を向上させることができる。

Claims (14)

  1. 表面に誘電体層を形成することで電解コンデンサの陽極体として用いられるNb−Al合金粉末であって、
    NbAl、NbAl、NbAl、又はNbを主体とする微細デンドライト組織と、該デンドライト組織を取り囲む、NbAl、NbAl、NbAl、又はNbから選ばれる2種よりなる共晶状組織、又はAlからなるマトリクスとを有することを特徴とする電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末。
  2. 前記Nb−Al合金のアルミニウム含有量が、46質量%以上90質量%以下であり、
    NbAlを主体とする前記デンドライト組織と、該デンドライト組織の周囲を取り囲むAlのマトリクスとを有することを特徴とする請求項1に記載の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末。
  3. 前記Nb−Al合金のアルミニウム含有量が、27質量%以上46質量%未満であり、
    NbAlを主体とする前記デンドライト組織と、該デンドライト組織の周囲を取り囲むNbAlとNbAlとの共晶状マトリクスとを有することを特徴とする請求項1に記載の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末。
  4. 前記Nb−Al合金のアルミニウム含有量が、14質量%以上27質量%未満であり、
    NbAlを主体とする前記デンドライト組織と、該デンドライト組織の周囲を取り囲むNbAlとNbAlとの共晶状マトリクスとを有することを特徴とする請求項1に記載の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末。
  5. 前記Nb−Al合金のアルミニウム含有量が、10質量%以上14質量%未満であり、
    NbAlを主体とする前記デンドライト組織と、該デンドライト組織の周囲を取り囲むNbAlとNbAlの共晶状組織からなるマトリクスとを有することを特徴とする請求項1に記載の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末。
  6. 前記Nb−Al合金のアルミニウム含有量が、10質量%以下であり、
    Nbを主体とする前記デンドライト組織と、該デンドライト組織の周囲を取り囲むNbAlとNbとの共晶状マトリクス、あるいはNbAlを主体とするマトリックスとを有することを特徴とする請求項1に記載の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末。
  7. 前記Nb−Al合金にタンタル、チタン、ハフニウム、ジルコニウム、モリブデン、バリウム、ストロンチウム、ボロンから選ばれる1種以上の元素が添加されたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末。
  8. 前記添加元素の含有量が、3質量%以下であることを特徴とする請求項7に記載の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末。
  9. 前記Nb−Al合金に不純物として含まれる鉄の含有量が、100ppm以下であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末。
  10. 前記微細デンドライト組織の太さが、3μm以下であることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末。
  11. 請求項1ないし10に記載のNb−Al合金粉末を焼結した陽極体を備えたことを特徴とする電解コンデンサ。
  12. 表面に誘電体層を形成することで電解コンデンサの陽極体として用いられるNb−Al合金粉末の製造方法であって、
    アルミニウム含有量が27質量%以上90質量%以下のNb−Al溶融金属を急冷して、内部に樹枝間隔が3μm以下の微細デンドライト組織を有するNb−Al合金の粉体又は薄帯を作製することを特徴とする電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末の製造方法。
  13. 前記溶融金属の急冷によりNb−Al合金の粉体又は薄帯を作製する工程における冷却速度を、10℃/秒以上とすることを特徴とする請求項12に記載の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末の製造方法。
  14. 前記薄帯を粉砕して粉末化する工程を具備することを特徴とする請求項12又は13に記載の電解コンデンサ用Nb−Al合金粉末の製造方法。
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