JPWO2004037104A1 - 電気手術システム - Google Patents

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Abstract

処置具を該当機器(電気メス装置、超音波出力装置)に接続すると、各機器(電気メス装置、超音波出力装置)からシステムコントローラに、処置具の種別、及び、モード、設定情報を送信することで、システムコントローラで新しい処置具に対しても、表示、及び、操作を可能とする。これにより新しく開発された電気メス、及び、処置具をシステムコントローラと組み合わせても、システムコントローラが各医療機器の固定情報を取得可能であり、操作性か向上し、またシステムコントローラにて誤って処置具の定格を超える設定を行うことかあっても、前記取得された固定情報により、処置具の絶縁破壊等の破損から防ぐ。

Description

本発明は電気的に治療のための処置を行う電気手術システムに関する。
近年、高周波電流を通電して治療のための処置を行う電気メス装置や超音波を利用して治療のための処置を行う超音波処置装置等の電気処置装置が広く用いられるようになった。
例えば日本国特開2000−254142号公報の電気外科手術装置においては、処置具の絶縁破壊を防止するために、処置具の定格電圧を電気外科手術装置に入力することで、電気外科手術装置の出力電圧が処置具の定格電圧以下になるような電気外科手術装置が開示されている。
また、日本国特開昭64−67286号公報では、超音波手術装置の中の、特に結石破砕装置に適した、周波数/振幅を変調した超音波出力方式が開示されている。
さらに、日本国特開2001−166958号公報には、医療機器に格納されているプログラムを外郎の遠隔操作用コンピュータから、通信回線を利用して、書換え/更新できるシステムが開示されている。
しかしながら、電気外科手術装置における複数の医療機器が接続するシステムコントローラにおいては、処置具を判別した結果、各医療機器を自動設定できることにより操作性の向上をもたらすが、システムコントローラには各医療機器の固定情報をあらかじめ入力しておく必要があり、各医療機器が新しい処置具に対応するため、または、各医療機器に各種モードが追加された場合には、その都度、システムコントローラのバージョンアップを行う必要があり、従来の電気外科手術システムはメンテナンスを常に必要とするいった問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の結果、新しく開発された電気メス、及び、処置具をシステムコントローラと組み合わせても、システムコントローラが各医療機器の固定情報を取得可能であり、操作性が向上し、またシステムコントローラにて誤って処置具の定格を超える設定を行うことがあっても、前記取得された固定情報により、処置具の絶縁破壊等の破損から防ぐことのできるフレキシブル且つ安全な電気手術システムを提供することを目的としている。
本発明の電気手術システムは、生体組織を処置する一つ若しくは複数の電気的処置具と、前記電気的処置具を接続する処置具駆動装置と、前記処置具駆動装置を制御するシステムコントローラとを備えた電気手術システムにおいて、前記処置具駆動装置に接続された前記電気的処置具の複数の動作パラメータを読み取る読み取り手段と、前記読み取り手段で読み取った複数の前記動作パラメータに基づいて、前記システムコントローラが前記処置具駆動装置を制御可能な制御パラメータ範囲を決定する制御パラメータ範囲決定手段とを備えて構成される。
本発明のその他の特徴及び利益は、次の説明を以て十分明白になるであろう。
図1ないし図9は本発明の一実施の形態に係わり、図1は電気外科手術システムの構成を示す構成図、図2は図1の電気メス装置の構成を示すブロック図、図3は図1の超音波出力装置の構成を示すブロック図、図4は図1の送水吸引装置の構成を示すブロック図、図5は図1のシステムコントローラの構成を示すブロック図、図6は図1の電気外科手術システムの作用を説明する第1のフローチャート、図7は図1の電気メス装置が判別した接続されている処置具の種別を示す送信データのデータ構造を示す図、図8は図1の超音波出力装置が判別した接続されている処置具の種別を示す送信データのデータ構造を示す図、図9は図1の電気外科手術システムの作用を説明する第2のフローチャートである。
発明を実施するための最良な形態
本発明をより詳細に説述するために、添付の図面に従ってこれを説明する。
本実施の形態の電気外科手術システムは、図1に示すように、電気メス装置1、超音波出力装置2、送水吸引装置3及びシステムコントローラ4とから構成され、電気メス装置1、超音波出力装置2及び送水吸引装置3がシステムコントローラ4と通信ケーブル5により接続され、互いにステータス、制御情報の送受信を行うようになっている。
電気メス装置1には、モノポーラ処置具6、又は、バイポーラ処置具7が電気メスコード11により選択的に接続され、電気メス装置1は、各処置具先端から電気メス出力を組織に印加することで、組織を切開、及び、凝固するのに用いられる。
超音波出力装置2には、凝固切開用処置具8、超音波吸引処置具9、結石破砕処置具10が、超音波ケーブル12により選択的に接続され、超音波出力装置2は、各処置具先端から超音波出力を発生することで、組織を凝固切開、乳化吸引、破砕吸引するのに用いられる。
また、送水吸引装置3には、超音波吸引処置具9、結石破砕処置具10が、送水吸引チューブ13により選択的に接続され、送水吸引装置3は、各処置具先端から洗浄水を送水すると共に、乳化した組織を吸引、又は、破砕した結石を吸引するのに用いられる。
また、電気メス装置1は、図2に示すように、モノポーラ処置具6またはバイポーラ処置具7の電気コード14を接続するためのコネクタ25と、このコネクタ25に接続された処置具に設けられたIDを検出する処置具ID検出部24と、コネクタ25を介して処置具に処置用の高周波電流を発生して出力する出力部23と、出力部23で発生される高周波電流を制御する制御部22と、処置具ID検出部24から送信される処置具ID情報及び出力部23の制御情報を制御部22とシステムコントローラ4との間で通信するデータ送受信部21とで構成されている。
超音波出力装置2は、図3に示すように、凝固切開処置具8、超音波吸引処置具9、または結石破砕処置具10の超音波ケーブル12を接続するためのコネクタ35と、このコネクタ35に接続された処置具に設けられたIDを検出する処置具ID検出部34と、コネクタ35を介して処置具に設けらられた超音波振動子に駆動信号を発生して出力する出力部33と、出力部33で発生される駆動信号を制御する制御部32と、処置具ID検出部34から送信される処置具ID情報及び出力部23の制御情報を制御部32とシステムコントローラ4との間で通信するデータ送受信部31とで構成されている。
また、送水吸引装置3は、図4に示すように、超音波吸引処置具9、または結石破砕処置具10の送水吸引チューブ13を接続するためのコネクタ45と、このコネクタ45介して処置具に送水する送水部43と、コネクタ45を介して処置具から吸引する吸引部44と、送水部43及び吸引部44を制御する制御部42と、送水部43及び吸引部44の制御情報を制御部42とシステムコントローラ4との間で通信するデータ送受信部41とで構成されている。
さらに、システムコントローラ4は、図5に示すように、電気メス装置1、超音波出力装置2、及び送水吸引装置3を操作するために操作画面を表示するとともに、この表示された操作画面から操作指示情報を入力可能にクッチパネル機能を有する操作・表示部53と、電気メス装置1、超音波出力装置2及び送水吸引装置3の動作パラメータや制御コマンド等のデータや制御プログラムを格納するためのメモリ部54と、この格納された制御プログラムを実行することにより各装置を集中制御する制御部52と、データ送受信部21、31、または41との間で通信するデータ送受信部51とで構成され、システムコントローラ4は、操作・表示部53で、電気メス装置1、超音波出力装置2、送水吸引装置3の各装置の操作、及び、モード、設定出力の表示が可能となっている。
次に、本実施の形態の特徴について説明する。近年、内視鏡外科の発達に伴い、精密な処置具が開発されている。その構造が精密であるがゆえ、その処置具を用いるときには、電気メス装置の設定、及び、超音波出力装置の設定は、各機器の定格出力よりも低い設定で使用する必要がある。仮に、これ以上の設定を行い、上記処置具から出力すると、処置具の破壊を招く。
このような問題を解決するため、従来より各機器では、ここでは図示しないが、処置具の種別を判別し、その処置具に応じた出力モード、出力設定の上限を規定している。
しかし、従来のシステムコントローラでは、各機器の操作が可能なことから、あらかじめ処置具の種類をメモリに記憶し、その処置具が接続されたら、その処置具に応じた設定情報をメモリから読み出し、表示及び操作を可能としていた。
このため、システムコントローラが開発されてから、処置具が開発されると、システムコントローラのメモリに該当する処置具の種類、及び、設定情報が記憶されていない問題が発生し、システムコントローラのメモリをバージョンアップする必要があった。
本実施の形態の特徴は、処置具を該当機器(電気メス装置1、超音波出力装置2)に接続すると、各機器(電気メス装置1、超音波出力装置2)からシステムコントローラ4に、処置具の種別、及び、モード、設定情報を送信することで、システムコントローラ4で新しい処置具に対しても、表示、及び、操作を可能とすることである。
詳細には、図6に示すように、ステップS1で各機器(電気メス装置1、超音波出力装置2)とシステムコントローラ4との回線を確立し、ステップS2で各機器(電気メス装置1、超音波出力装置2)にて処置具の種別(ID)からモード、設定範囲データを生成し、ステップS3で各機器(電気メス装置1、超音波出力装置2)に接続されている処置具の種別(ID)、モード、設定範囲等の送信データを各機器(電気メス装置1、超音波出力装置2)からシステムコントローラ4に送信する。そして、ステップS4でシステムコントローラ4では送信データをメモリ部54に格納し保持することで、各機器(電気メス装置1、超音波出力装置2)の出力設定値を初期化し、ステップS5でシステムコントローラ4において、ユーザからの各機器(電気メス装置1、超音波出力装置2)のモード設定、出力設定を受け付け、システムコントローラ4により各機器(電気メス装置1、超音波出力装置2)の制御を開始し処理を終了する。
(1)電気メス装置1に対する対応;
例えば、電気メス装置1に、新しく開発されたモノポーラ処置具6、又は、バイポーラ処置具7を接続する。
電気メス装置1は接続された処置具を判別し、システムコントローラ4に対して、例えば図7に示すような処置具種別のための処置具IDデータ、モノポーラ/バイポーラ種別データ、許容モード(切開/凝固)データ、許容出力範囲データからなる送信データを送信する。
図7を例に説明すると、電気メス装置1にモノポーラ処置具6を接続した場合には、以下のような送信データが送信される。
(1−1)モノポーラ処置具6:
処置具IDデータ=処置具ID、モノポーラ/バイポーラ種別データ=モノポーラ、許容モード(切開/凝固)データ=切開及び凝固、許容出力範囲データ=切開0〜150W、凝固0〜80W。
(1−2)バイポーラ処置具7:
処置具IDデータ:処置具ID、モノポーラ/バイポーラ種別データ=バイポーラ、許容モード(切開/凝固)データ=凝固、許容出力範囲データ=凝固0〜100W。
(2)超音波出力装置2に対する対応;
超音波出力装置2の場合、使用する処置具により、送水吸引装置3との連動制御がなされる。
例えば、超音波出力装置2に、新しく開発された凝固切開用処置具8、超音波吸引処置具9、又は、結石破砕処置具10を接続する。
超音波出力装置2は接続された処置具を判別し、システムコントローラ4に対して、例えば図8に示すような処置具種別のための処置具IDデータ、モノポーラ/バイポーラ種別データ、出力モードデータ、送水吸引装置3との連動/非連動データ、超音波出力設定範囲データ、送水設定範囲データ、吸引設定範囲データからなる送信データを送信する。
図8を例に説明すると、超音波出力装置2に凝固切開用処置具8を接続した場合には、以下のような送信データが送信される。
なお、超音波出力装置2の各処置具の出力設定の上限は、その処置具の先端形状や、先端振幅により決定される。例えば、細い処置具の場合、処置具先端の超音波振動による応力歪みが大きいため、許容される振幅は小さなものとなる。
(2−1)凝固切開処置具8:
処置具IDデータ=処置具ID、出力モードデータ=正弦波出力、送水吸引装置3との連動/非連動データ=非連動、超音波出力設定範囲データ=超音波出力0〜100%。
(2−2)超音波吸引処置具9:
処置具IDデータ=処置具ID、出力モードデータ=正弦波出力、送水吸引装置3との連動/非連動データ=連動、超音波出力設定範囲データ=超音波出力0〜80%、送水設定範囲データ=送水30〜100%、吸引設定範囲データ=吸引0〜100%。
ここで、超音波吸引処置具9の場合は、洗浄水の送水の目的が単に組織を洗浄するだけではなく、処置具が超音波振動をすることにより発生する熱を冷却するため設定可能な送水量は0%からではない。
このため、各超音波設定に対して、許容できる最低送水量が規定されており、この最低送水量以下には送水量の設定は下げられない制御を行っている。
すなわち、超音波出力装置2では、図9に示すように、ステップS11で接続されている処置具の種別を検知すると、ステップS12でその処置具が超音波吸引処置具9であるかどうか判断し、超音波吸引処置具9ならばステップS13で下限送水設定値を超音波出力設定値に基づき算出される最低送水値に設定し、ステップS14で送水設定範囲を下限送水設定値(%)〜100(%)として処理を終了する。ステップS12において超音波吸引処置具9でないと判断すると、ステップS15で送水設定を禁止し送水設定範囲を0(%)〜100(%)として処理を終了する。
この処理は、送水吸引装置の送水設定に先立って、超音波吸引処置具9の最低送水量というパラメータにより高い優先度を与えるものであり、当該最低送水量を満足しない送水設定はすることができない。このような一定の動作パラメータに高い優先度を洗える例は本実施の形態にとどまらない。
このように超音波吸引処置具9を用いた場合には、送水吸引装置3の設定範囲は、他の機器(超音波出力装置2)の設定(超音波出力設定値)により制限される。
(2−3)結石破砕処置具10:
処置具IDデータ=処置具ID、出力モードデータ=変調出力、送水吸引装置3との連動/非連動データ=連動、超音波出力設定範囲データ=超音波出力0〜50%、送水設定範囲データ=送水0〜100%、吸引設定範囲データ=吸引0〜100%。
ここで、送信データの出力モードデータは、凝固切開処置具8及び吸引処置具9を使用する場合には正弦波出力とすることで、組織への作用手順から、通常、連続した超音波出力を組織に投与することで所望の効果が得られる。一方、結石破砕処置具10を使用する場合には、出力モードデータを変調出力とすることで、処置具先端を横振動させた方が砕石力が向上することが確認されているため、通常、変調した超音波出力を処置具に投与することで、結石に対して縦振動と横振動が投与され、所望の効果が得られる。
また、送水吸引装置3の連動/非連動は、通常、吸引処置具9を使用する場合には、組織を洗浄しながら、乳化した組織、及び、血液等を吸引するため、超音波出力に連動して、送水吸引を行うため連動となる。また、結石破砕処置具10使用する場合にも、尿管、腎等の腔に洗浄水を充満させて結石を破砕して、その結石を吸引回収するため連動となる。その洗浄水の送水量の設定、及び、吸引量の設定を送水吸引装置3にて行う。
このような構成、作用を取ることで、新しく開発された電気メス、及び、処置具をシステムコントローラと組み合わせても、柔軟に対応が可能となり、操作性が向上し、またシステムコントローラにて処置具の定格を超える設定を行うことにより、処置具の絶縁破壊等の破損から防ぐことが可能となる。
なお、上記構成は、各処置具の種別を各機器に接続した結果、各機器で処置具の種別を判別し、それに基づき設定可能なモード、出力範囲をシステムコントローラに送信しているが、近年、メモリが小型化しているため、メモリを搭載した処置具自身に、そのデータが書き込まれていて、そのデータを各機器、及び、システムコントローラに送信して制御できるものであってもよい。この場合、全体的な構成の変化は、各機器で処置具を判別し、各種パラメータを記憶していたものが、各処置具に記憶部が移動したに過ぎない。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
この発明においては、広い範囲において異なる実施態様が、発明の精神及び範囲から逸脱することなく、この発明に基づいて構成できることは明白である。この発明は、添付のクレームによって限定される以外には、それの特定実施態様によって制約されない。
以上のように、本発明に係る電気手術システムは、電気的処置具により生体組織を処置する装置として有用である。
【書類名】 明細書
【特許請求の範囲】
【請求項1】生体組織を処置する一つ若しくは複数の電気的処置具と、前記電気的処置具を接続する処置具駆動装置と、前記処置具駆動装置を制御するシステムコントローラとを備えた電気手術システムにおいて、
前記処置具駆動装置に接続された前記電気的処置具の複数の動作パラメータを読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段で読み取った複数の前記動作パラメータに基づいて、前記システムコントローラが前記処置具駆動装置を制御可能な制御パラメータ範囲を決定する制御パラメータ範囲決定手段と
を具備することを特徴とする電気手術システム。
【請求項2】前記制御パラメータ範囲決定手段は、複数の前記動作パラメータに優先度を付与する
を具備することを特徴とする請求項1に記載の電気手術システム。
【請求項3】前記処置具駆動装置は、電気メス装置である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の電気手術システム。
【請求項4】前記電気的処置具は、モノポーラ処置具である
ことを特徴とする請求項3に記載の電気手術システム。
【請求項5】前記電気的処置具は、バイポーラ処置具である
ことを特徴とする請求項3に記載の電気手術システム。
【請求項6】前記処置具駆動装置は、超音波出力装置である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の電気手術システム。
【請求項7】前記電気的処置具は、凝固切開用処置具である
ことを特徴とする請求項6に記載の電気手術システム。
【請求項8】前記電気的処置具は、結石破砕処置具である
ことを特徴とする請求項6に記載の電気手術システム。
【請求項9】前記電気的処置具は、超音波吸引処置具である
ことを特徴とする請求項6に記載の電気手術システム。
【請求項10】送水吸引装置を備えた
ことを特徴とする請求項8または9に記載の電気手術システム。
【請求項11】生体組織を処置する一つ若しくは複数の電気的処置具と、前記電気的処置具を接続する処置具駆動装置と、前記処置具駆動装置を制御するシステムコントローラとを備えた電気手術システムの制御方法において、
前記処置具駆動装置と前記システムコントローラとの回線を確立する回線確立ステップと、
前記処置具駆動装置に接続されている処置具の種別情報及び設定情報を前記処置具駆動装置から前記システムコントローラに送信する情報送信ステップと、
そして、前記システムコントローラにおいて前記種別情報及び設定情報に基づき前記複数の電気的処置具の出力設定値を初期化する初期化ステップと
を備えたことを特徴とする電気手術システムの制御方法。
【請求項12】前記処置具駆動装置は、電気メス装置である
ことを特徴とする請求項11に記載の電気手術システムの制御方法。
【請求項13】前記処置具駆動装置は、超音波出力装置である
ことを特徴とする請求項11に記載の電気手術システムの制御方法。
【請求項14】前記処置具駆動装置は、送水吸引装置である
ことを特徴とする請求項11に記載の電気手術システムの制御方法。
【請求項15】生体組織を処置する一つ若しくは複数の電気的処置具と、前記電気的処置具を接続する処置具駆動装置と、前記処置具駆動装置を制御するシステムコントローラとを備えた電気手術システムにおいて、
前記処置具駆動装置と前記システムコントローラとの回線を確立する回線確立手段と、
前記処置具駆動装置に接続されている処置具の種別情報及び設定情報を前記処置具駆動装置から前記システムコントローラに送信する情報送信手段と、
そして、前記システムコントローラにおいて前記種別情報及び設定情報に基づき前記処置具駆動装置の出力設定値を初期化する初期化手段と
を備えたことを特徴とする電気手術システム。
【請求項16】前記処置具駆動装置は、電気メス装置である
ことを特徴とする請求項15に記載の電気手術システム。
【請求項17】前記処置具駆動装置は、超音波出力装置である
ことを特徴とする請求項15に記載の電気手術システム。
【請求項18】前記処置具駆動装置は、送水吸引装置である
ことを特徴とする請求項15に記載の電気手術システム。
【請求項19】超音波処置装置により生体組織を処置する際に前記生体組織に対して送水吸引を行う送水吸引装置の処置制御方法において、
接続されている処置具の種別を検知する検知ステップと、
検知された前記処置具が超音波吸引処置具であるかどうか判断する処置具判断ステップと、
前記処置具判断ステップの判断結果に基づき前記送水吸引装置の送水設定範囲を設定する送水設定範囲設定ステップと
を具備したことを特徴とする送水吸引装置の処置制御方法。
【請求項20】超音波処置装置により生体組織を処置する際に前記生体組織に対して送水吸引を行う送水吸引装置において、
接続されている処置具の種別を検知する検知手段と、
検知された前記処置具が超音波吸引処置具であるかどうか判断する処置具判断手段と、
前記処置具判断手段の判断結果に基づき前記送水吸引装置の送水設定範囲を設定する送水設定範囲設定手段と
を具備したことを特徴とする送水吸引装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電気的に治療のための処置を行う電気手術システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、高周波電流を通電して治療のための処置を行う電気メス装置や超音波を利用して治療のための処置を行う超音波処置装置等の電気処置装置が広く用いられるようになった。
【0003】
例えば特開2000−254142号公報の電気外科手術装置においては、処置具の絶縁破壊を防止するために、処置具の定格電圧を電気外科手術装置に入力することで、電気外科手術装置の出力電圧が処置具の定格電圧以下になるような電気外科手術装置が開示されている。
【0004】
また、特開昭64−67286号公報では、超音波手術装置の中の、特に結石破砕装置に適した、周波数/振幅を変調した超音波出力方式が開示されている。
【0005】
さらに、特開2001−166958号公報には、医療機器に格納されているプログラムを外郎の遠隔操作用コンピュータから、通信回線を利用して、書換え/更新できるシステムが開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−254142号公報
【0007】
【特許文献2】
特開昭64−67286号公報
【0008】
【特許文献3】
特開2001−166958号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電気外科手術装置における複数の医療機器が接続するシステムコントローラにおいては、処置具を判別した結果、各医療機器を自動設定できることにより操作性の向上をもたらすが、システムコントローラには各医療機器の固定情報をあらかじめ入力しておく必要があり、各医療機器が新しい処置具に対応するため、または、各医療機器に各種モードが追加された場合には、その都度、システムコントローラのバージョンアップを行う必要があり、従来の電気外科手術システムはメンテナンスを常に必要とするいった問題がある。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の結果、新しく開発された電気メス、及び、処置具をシステムコントローラと組み合わせても、システムコントローラが各医療機器の固定情報を取得可能であり、操作性が向上し、またシステムコントローラにて誤って処置具の定格を超える設定を行うことがあっても、前記取得された固定情報により、処置具の絶縁破壊等の破損から防ぐことのできるフレキシブル且つ安全な電気手術システムを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の電気手術システムは、生体組織を処置する一つ若しくは複数の電気的処置具と、前記電気的処置具を接続する処置具駆動装置と、前記処置具駆動装置を制御するシステムコントローラとを備えた電気手術システムにおいて、前記処置具駆動装置に接続された前記電気的処置具の複数の動作パラメータを読み取る読み取り手段と、前記読み取り手段で読み取った複数の前記動作パラメータに基づいて、前記システムコントローラが前記処置具駆動装置を制御可能な制御パラメータ範囲を決定する制御パラメータ範囲決定手段とを備えて構成される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について述べる。
【0013】
図1ないし図9は本発明の一実施の形態に係わり、図1は電気外科手術システムの構成を示す構成図、図2は図1の電気メス装置の構成を示すブロック図、図3は図1の超音波出力装置の構成を示すブロック図、図4は図1の送水吸引装置の構成を示すブロック図、図5は図1のシステムコントローラの構成を示すブロック図、図8は図1の電気外科手術システムの作用を説明する第1のフローチャート、図6は図1の電気メス装置が判別した接続されている処置具の種別を示す送信データのデータ構造を示す図、図7は図1の超音波出力装置が判別した接続されている処置具の種別を示す送信データのデータ構造を示す図、図9は図1の電気外科手術システムの作用を説明する第2のフローチャートである。
【0014】
本実施の形態の電気外科手術システムは、図1に示すように、電気メス装置1、超音波出力装置2、送水吸引装置3及びシステムコントローラ4とから構成され、電気メス装置1、超音波出力装置2及び送水吸引装置3がシステムコントローラ4と通信ケーブル5により接続され、互いにステータス、制御情報の送受信を行うようになっている。
【0015】
電気メス装置1には、モノポーラ処置具6、又は、バイポーラ処置具7が電気メスコード11により選択的に接続され、電気メス装置1は、各処置具先端から電気メス出力を組織に印加することで、組織を切開、及び、凝固するのに用いられる。
【0016】
超音波出力装置2には、凝固切開用処置具8、超音波吸引処置具9、結石破砕処置具10が、超音波ケーブル12により選択的に接続され、超音波出力装置2は、各処置具先端から超音波出力を発生することで、組織を凝固切開、乳化吸引、破砕吸引するのに用いられる。
【0017】
また、送水吸引装置3には、超音波吸引処置具9、結石破砕処置具10が、送水吸引チューブ13により選択的に接続され、送水吸引装置3は、各処置具先端から洗浄水を送水すると共に、乳化した組織を吸引、又は、破砕した結石を吸引するのに用いられる。
【0018】
また、電気メス装置1は、図2に示すように、モノポーラ処置具6またはバイポーラ処置具7の電気コード11を接続するためのコネクタ25と、このコネクタ25に接続された処置具に設けられたIDを検出する処置具ID検出部24と、コネクタ25を介して処置具に処置用の高周波電流を発生して出力する出力部23と、出力部23で発生される高周波電流を制御する制御部22と、処置具ID検出部24から送信される処置具ID情報及び出力部23の制御情報を制御部22とシステムコントローラ4との間で通信するデータ送受信部21とで構成されている。
【0019】
超音波出力装置2は、図3に示すように、凝固切開処置具8、超音波吸引処置具9、または結石破砕処置具10の超音波ケーブル12を接続するためのコネクタ35と、このコネクタ35に接続された処置具に設けられたIDを検出する処置具ID検出部34と、コネクタ35を介して処置具に設けらられた超音波振動子に駆動信号を発生して出力する出力部33と、出力部33で発生される駆動信号を制御する制御部32と、処置具ID検出部34から送信される処置具ID情報及び出力部23の制御情報を制御部32とシステムコントローラ4との間で通信するデータ送受信部31とで構成されている。
【0020】
また、送水吸引装置3は、図4に示すように、超音波吸引処置具9、または結石破砕処置具10の送水吸引チューブ13を接続するためのコネクタ45と、このコネクタ45介して処置具に送水する送水部43と、コネクタ45を介して処置具から吸引する吸引部44と、送水部43及び吸引部44を制御する制御部42と、送水部43及び吸引部44の制御情報を制御部42とシステムコントローラ4との間で通信するデータ送受信部41とで構成されている。
【0021】
さらに、システムコントローラ4は、図5に示すように、電気メス装置1、超音波出力装置2、及び送水吸引装置3を操作するために操作画面を表示するとともに、この表示された操作画面から操作指示情報を入力可能にクッチパネル機能を有する操作・表示部53と、電気メス装置1、超音波出力装置2及び送水吸引装置3の動作パラメータや制御コマンド等のデータや制御プログラムを格納するためのメモリ部54と、この格納された制御プログラムを実行することにより各装置を集中制御する制御部52と、データ送受信部21、31、または41との間で通信するデータ送受信部51とで構成され、システムコントローラ4は、操作・表示部53で、電気メス装置1、超音波出力装置2、送水吸引装置3の各装置の操作、及び、モード、設定出力の表示が可能となっている。
【0022】
次に、本実施の形態の特徴について説明する。近年、内視鏡外科の発達に伴い、精密な処置具が開発されている。その構造が精密であるがゆえ、その処置具を用いるときには、電気メス装置の設定、及び、超音波出力装置の設定は、各機器の定格出力よりも低い設定で使用する必要がある。仮に、これ以上の設定を行い、上記処置具から出力すると、処置具の破壊を招く。
【0023】
このような問題を解決するため、従来より各機器では、ここでは図示しないが、処置具の種別を判別し、その処置具に応じた出力モード、出力設定の上限を規定している。
【0024】
しかし、従来のシステムコントローラでは、各機器の操作が可能なことから、あらかじめ処置具の種類をメモリに記憶し、その処置具が接続されたら、その処置具に応じた設定情報をメモリから読み出し、表示及び操作を可能としていた。
【0025】
このため、システムコントローラが開発されてから、処置具が開発されると、システムコントローラのメモリに該当する処置具の種類、及び、設定情報が記憶されていない問題が発生し、システムコントローラのメモリをバージョンアップする必要があった。
【0026】
本実施の形態の特徴は、処置具を該当機器(電気メス装置1、超音波出力装置2)に接続すると、各機器(電気メス装置1、超音波出力装置2)からシステムコントローラ4に、処置具の種別、及び、モード、設定情報を送信することで、システムコントローラ4で新しい処置具に対しても、表示、及び、操作を可能とすることである。
【0027】
詳細には、図8に示すように、ステップS1で各機器(電気メス装置1、超音波出力装置2)とシステムコントローラ4との回線を確立し、ステップS2で各機器(電気メス装置1、超音波出力装置2)にて処置具の種別(ID)からモード、設定範囲データを生成し、ステップS3で各機器(電気メス装置1、超音波出力装置2)に接続されている処置具の種別(ID)、モード、設定範囲等の送信データを各機器(電気メス装置1、超音波出力装置2)からシステムコントローラ4に送信する。そして、ステップS4でシステムコントローラ4では送信データをメモリ部54に格納し保持することで、各機器(電気メス装置1、超音波出力装置2)の出力設定値を初期化し、ステップS5でシステムコントローラ4において、ユーザからの各機器(電気メス装置1、超音波出力装置2)のモード設定、出力設定を受け付け、システムコントローラ4により各機器(電気メス装置1、超音波出力装置2)の制御を開始し処理を終了する。
【0028】
(1)電気メス装置1に対する対応;
例えば、電気メス装置1に、新しく開発されたモノポーラ処置具6、又は、バイポーラ処置具7を接続する。
【0029】
電気メス装置1は接続された処置具を判別し、システムコントローラ4に対して、例えば図6に示すような処置具種別のための処置具IDデータ、モノポーラ/バイポーラ種別データ、許容モード(切開/凝固)データ、許容出力範囲データからなる送信データを送信する。
【0030】
図8を例に説明すると、電気メス装置1にモノポーラ処置具6を接続した場合には、以下のような送信データが送信される。
【0031】
(1−1)モノポーラ処置具6:
処置具IDデータ=処置具ID、モノポーラ/バイポーラ種別データ=モノポーラ、許容モード(切開/凝固)データ=切開及び凝固、許容出力範囲データ=切開0〜150W、凝固0〜80W。
【0032】
(1−2)バイポーラ処置具7:
処置具IDデータ=処置具ID、モノポーラ/バイポーラ種別データ=バイポーラ、許容モード(切開/凝固)データ=凝固、許容出力範囲データ=凝固0〜100W。
【0033】
(2)超音波出力装置2に対する対応;
超音波出力装置2の場合、使用する処置具により、送水吸引装置3との連動制御がなされる。
【0034】
例えば、超音波出力装置2に、新しく開発された凝固切開用処置具8、超音波吸引処置具9、又は、結石破砕処置具10を接続する。
【0035】
超音波出力装置2は接続された処置具を判別し、システムコントローラ4に対して、例えば図6に示すような処置具種別のための処置具IDデータ、モノポーラ/バイポーラ種別データ、出力モードデータ、送水吸引装置3との連動/非連動データ、超音波出力設定範囲データ、送水設定範囲データ、吸引設定範囲データからなる送信データを送信する。
【0036】
図6を例に説明すると、超音波出力装置2に凝固切開用処置具8を接続した場合には、以下のような送信データが送信される。
【0037】
なお、超音波出力装置2の各処置具の出力設定の上限は、その処置具の先端形状や、先端振幅により決定される。例えば、細い処置具の場合、処置具先端の超音波振動による応力歪みが大きいため、許容される振幅は小さなものとなる。
【0038】
(2−1)凝固切開処置具8:
処置具IDデータ=処置具ID、出力モードデータ=正弦波出力、送水吸引装置3との連動/非連動データ=非連動、超音波出力設定範囲データ=超音波出力0〜100%。
【0039】
(2−2)超音波吸引処置具9:
処置具IDデータ=処置具ID、出力モードデータ=正弦波出力、送水吸引装置3との連動/非連動データ=連動、超音波出力設定範囲データ=超音波出力0〜80%、送水設定範囲データ=送水30〜100%、吸引設定範囲データ=吸引0〜100%。
【0040】
ここで、超音波吸引処置具9の場合は、洗浄水の送水の目的が単に組織を洗浄するだけではなく、処置具が超音波振動をすることにより発生する熱を冷却するため設定可能な送水量は0%からではない。
【0041】
このため、各超音波設定に対して、許容できる最低送水量が規定されており、この最低送水量以下には送水量の設定は下げられない制御を行っている。
【0042】
すなわち、超音波出力装置2では、図9に示すように、ステップS11で接続されている処置具の種別を検知すると、ステップS12でその処置具が超音波吸引処置具9であるかどうか判断し、超音波吸引処置具9ならばステップS13で下限送水設定値を超音波出力設定値に基づき算出される最低送水値に設定し、ステップS14で送水設定範囲を下限送水設定値(%)〜100(%)として処理を終了する。ステップS12において超音波吸引処置具9でないと判断すると、ステップS15で送水設定を禁止し送水設定範囲を0(%)〜100(%)として処理を終了する。
【0043】
この処理は、送水吸引装置の送水設定に先立って、超音波吸引処置具9の最低送水量というパラメータにより高い優先度を与えるものであり、当該最低送水量を満足しない送水設定はすることができない。このような一定の動作パラメータに高い優先度を洗える例は本実施の形態にとどまらない。
【0044】
このように超音波吸引処置具9を用いた場合には、送水吸引装置3の設定範囲は、他の機器(超音波出力装置2)の設定(超音波出力設定値)により制限される。
【0045】
(2−3)結石破砕処置具10:
処置具IDデータ=処置具ID、出力モードデータ=変調出力、送水吸引装置3との連動/非連動データ=連動、超音波出力設定範囲データ=超音波出力0〜50%、送水設定範囲データ=送水0〜100%、吸引設定範囲データ=吸引0〜100%。
【0046】
ここで、送信データの出力モードデータは、凝固切開処置具8及び吸引処置具9を使用する場合には正弦波出力とすることで、組織への作用手順から、通常、連続した超音波出力を組織に投与することで所望の効果が得られる。一方、結石破砕処置具10を使用する場合には、出力モードデータを変調出力とすることで、処置具先端を横振動させた方が砕石力が向上することが確認されているため、通常、変調した超音波出力を処置具に投与することで、結石に対して縦振動と横振動が投与され、所望の効果が得られる。
【0047】
また、送水吸引装置3の連動/非連動は、通常、吸引処置具9を使用する場合には、組織を洗浄しながら、乳化した組織、及び、血液等を吸引するため、超音波出力に連動して、送水吸引を行うため連動となる。また、結石破砕処置具10使用する場合にも、尿管、腎等の腔に洗浄水を充満させて結石を破砕して、その結石を吸引回収するため連動となる。その洗浄水の送水量の設定、及び、吸引量の設定を送水吸引装置3にて行う。
【0048】
このような構成、作用を取ることで、新しく開発された電気メス、及び、処置具をシステムコントローラと組み合わせても、柔軟に対応が可能となり、操作性が向上し、またシステムコントローラにて処置具の定格を超える設定を行うことにより、処置具の絶縁破壊等の破損から防ぐことが可能となる。
【0049】
なお、上記構成は、各処置具の種別を各機器に接続した結果、各機器で処置具の種別を判別し、それに基づき設定可能なモード、出力範囲をシステムコントローラに送信しているが、近年、メモリが小型化しているため、メモリを搭載した処置具自身に、そのデータが書き込まれていて、そのデータを各機器、及び、システムコントローラに送信して制御できるものであってもよい。この場合、全体的な構成の変化は、各機器で処置具を判別し、各種パラメータを記憶していたものが、各処置具に記憶部が移動したに過ぎない。
【0050】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
【0051】
この発明においては、広い範囲において異なる実施態様が、発明の精神及び範囲から逸脱することなく、この発明に基づいて構成できることは明白である。この発明は、添付のクレームによって限定される以外には、それの特定実施態様によって制約されない。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、新しく開発された電気メス、及び、処置具をシステムコントローラと組み合わせても、システムコントローラが各医療機器の固定情報を取得可能であり、操作性が向上し、またシステムコントローラにて誤って処置具の定格を超える設定を行うことがあっても、前記取得された固定情報により、処置具の絶縁破壊等の破損から防ぐことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の一実施の形態に係る電気外科手術システムの構成を示す構成図
【図2】
図1の電気メス装置の構成を示すブロック図
【図3】
図1の超音波出力装置の構成を示すブロック図
【図4】
図1の送水吸引装置の構成を示すブロック図
【図5】
図1のシステムコントローラの構成を示すブロック図
【図6】
図1の電気メス装置が判別した接続されている処置具の種別を示す送信データのデータ構造を示す図
【図7】
図1の超音波出力装置が判別した接続されている処置具の種別を示す送信データのデータ構造を示す図
【図8】
図1の電気外科手術システムの作用を説明する第1のフローチャート
【図9】
図1の電気外科手術システムの作用を説明する第2のフローチャート
【符号の説明】
1…電気メス装置
2…超音波出力装置
3…送水吸引装置
4…システムコントローラ
5…通信ケーブル
6…モノポーラ処置具
7…バイポーラ処置具
8…凝固切開用処置具
9…超音波吸引処置具
10…結石破砕処置具
11…電気メスコード
12…超音波ケーブル
13…送水吸引チューブ
本発明は電気的に治療のための処置を行う電気手術システムに関する。
近年、高周波電流を通電して治療のための処置を行う電気メス装置や超音波を利用して治療のための処置を行う超音波処置装置等の電気処置装置が広く用いられるようになった。
例えば特開2000−254142号公報の電気外科手術装置においては、処置具の絶縁破壊を防止するために、処置具の定格電圧を電気外科手術装置に入力することで、電気外科手術装置の出力電圧が処置具の定格電圧以下になるような電気外科手術装置が開示されている。
また、特開昭64−67286号公報では、超音波手術装置の中の、特に結石破砕装置に適した、周波数/振幅を変調した超音波出力方式が開示されている。
さらに、特開2001−166958号公報には、医療機器に格納されているプログラムを外郎の遠隔操作用コンピュータから、通信回線を利用して、書換え/更新できるシステムが開示されている。
特開2000−254142号公報 特開昭64−67286号公報 特開2001−166958号公報
しかしながら、電気外科手術装置における複数の医療機器が接続するシステムコントローラにおいては、処置具を判別した結果、各医療機器を自動設定できることにより操作性の向上をもたらすが、システムコントローラには各医療機器の固定情報をあらかじめ入力しておく必要があり、各医療機器が新しい処置具に対応するため、または、各医療機器に各種モードが追加された場合には、その都度、システムコントローラのバージョンアップを行う必要があり、従来の電気外科手術システムはメンテナンスを常に必要とするいった問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の結果、新しく開発された電気メス、及び、処置具をシステムコントローラと組み合わせても、システムコントローラが各医療機器の固定情報を取得可能であり、操作性が向上し、またシステムコントローラにて誤って処置具の定格を超える設定を行うことがあっても、前記取得された固定情報により、処置具の絶縁破壊等の破損から防ぐことのできるフレキシブル且つ安全な電気手術システムを提供することを目的としている。
本発明の電気手術システムは、生体組織を処置する一つ若しくは複数の電気的処置具と、前記電気的処置具を接続する処置具駆動装置と、前記処置具駆動装置を制御するシステムコントローラとを備えた電気手術システムにおいて、前記処置具駆動装置に接続された前記電気的処置具の複数の動作パラメータを読み取る読み取り手段と、前記読み取り手段で読み取った複数の前記動作パラメータに基づいて、前記システムコントローラが前記処置具駆動装置を制御可能な制御パラメータ範囲を決定する制御パラメータ範囲決定手段とを備えて構成される。
本発明によれば、新しく開発された電気メス、及び、処置具をシステムコントローラと組み合わせても、システムコントローラが各医療機器の固定情報を取得可能であり、操作性が向上し、またシステムコントローラにて誤って処置具の定格を超える設定を行うことがあっても、前記取得された固定情報により、処置具の絶縁破壊等の破損から防ぐことができるという効果がある。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について述べる。
図1ないし図9は本発明の一実施の形態に係わり、図1は電気外科手術システムの構成を示す構成図、図2は図1の電気メス装置の構成を示すブロック図、図3は図1の超音波出力装置の構成を示すブロック図、図4は図1の送水吸引装置の構成を示すブロック図、図5は図1のシステムコントローラの構成を示すブロック図、図8は図1の電気外科手術システムの作用を説明する第1のフローチャート、図6は図1の電気メス装置が判別した接続されている処置具の種別を示す送信データのデータ構造を示す図、図7は図1の超音波出力装置が判別した接続されている処置具の種別を示す送信データのデータ構造を示す図、図9は図1の電気外科手術システムの作用を説明する第2のフローチャートである。
本実施の形態の電気外科手術システムは、図1に示すように、電気メス装置1、超音波出力装置2、送水吸引装置3及びシステムコントローラ4とから構成され、電気メス装置1、超音波出力装置2及び送水吸引装置3がシステムコントローラ4と通信ケーブル5により接続され、互いにステータス、制御情報の送受信を行うようになっている。
電気メス装置1には、モノポーラ処置具6、又は、バイポーラ処置具7が電気メスコード11により選択的に接続され、電気メス装置1は、各処置具先端から電気メス出力を組織に印加することで、組織を切開、及び、凝固するのに用いられる。
超音波出力装置2には、凝固切開用処置具8、超音波吸引処置具9、結石破砕処置具10が、超音波ケーブル12により選択的に接続され、超音波出力装置2は、各処置具先端から超音波出力を発生することで、組織を凝固切開、乳化吸引、破砕吸引するのに用いられる。
また、送水吸引装置3には、超音波吸引処置具9、結石破砕処置具10が、送水吸引チューブ13により選択的に接続され、送水吸引装置3は、各処置具先端から洗浄水を送水すると共に、乳化した組織を吸引、又は、破砕した結石を吸引するのに用いられる。
また、電気メス装置1は、図2に示すように、モノポーラ処置具6またはバイポーラ処置具7の電気コード11を接続するためのコネクタ25と、このコネクタ25に接続された処置具に設けられたIDを検出する処置具ID検出部24と、コネクタ25を介して処置具に処置用の高周波電流を発生して出力する出力部23と、出力部23で発生される高周波電流を制御する制御部22と、処置具ID検出部24から送信される処置具ID情報及び出力部23の制御情報を制御部22とシステムコントローラ4との間で通信するデータ送受信部21とで構成されている。
超音波出力装置2は、図3に示すように、凝固切開処置具8、超音波吸引処置具9、または結石破砕処置具10の超音波ケーブル12を接続するためのコネクタ35と、このコネクタ35に接続された処置具に設けられたIDを検出する処置具ID検出部34と、コネクタ35を介して処置具に設けらられた超音波振動子に駆動信号を発生して出力する出力部33と、出力部33で発生される駆動信号を制御する制御部32と、処置具ID検出部34から送信される処置具ID情報及び出力部23の制御情報を制御部32とシステムコントローラ4との間で通信するデータ送受信部31とで構成されている。
また、送水吸引装置3は、図4に示すように、超音波吸引処置具9、または結石破砕処置具10の送水吸引チューブ13を接続するためのコネクタ45と、このコネクタ45介して処置具に送水する送水部43と、コネクタ45を介して処置具から吸引する吸引部44と、送水部43及び吸引部44を制御する制御部42と、送水部43及び吸引部44の制御情報を制御部42とシステムコントローラ4との間で通信するデータ送受信部41とで構成されている。
さらに、システムコントローラ4は、図5に示すように、電気メス装置1、超音波出力装置2、及び送水吸引装置3を操作するために操作画面を表示するとともに、この表示された操作画面から操作指示情報を入力可能にクッチパネル機能を有する操作・表示部53と、電気メス装置1、超音波出力装置2及び送水吸引装置3の動作パラメータや制御コマンド等のデータや制御プログラムを格納するためのメモリ部54と、この格納された制御プログラムを実行することにより各装置を集中制御する制御部52と、データ送受信部21、31、または41との間で通信するデータ送受信部51とで構成され、システムコントローラ4は、操作・表示部53で、電気メス装置1、超音波出力装置2、送水吸引装置3の各装置の操作、及び、モード、設定出力の表示が可能となっている。
次に、本実施の形態の特徴について説明する。近年、内視鏡外科の発達に伴い、精密な処置具が開発されている。その構造が精密であるがゆえ、その処置具を用いるときには、電気メス装置の設定、及び、超音波出力装置の設定は、各機器の定格出力よりも低い設定で使用する必要がある。仮に、これ以上の設定を行い、上記処置具から出力すると、処置具の破壊を招く。
このような問題を解決するため、従来より各機器では、ここでは図示しないが、処置具の種別を判別し、その処置具に応じた出力モード、出力設定の上限を規定している。
しかし、従来のシステムコントローラでは、各機器の操作が可能なことから、あらかじめ処置具の種類をメモリに記憶し、その処置具が接続されたら、その処置具に応じた設定情報をメモリから読み出し、表示及び操作を可能としていた。
このため、システムコントローラが開発されてから、処置具が開発されると、システムコントローラのメモリに該当する処置具の種類、及び、設定情報が記憶されていない問題が発生し、システムコントローラのメモリをバージョンアップする必要があった。
本実施の形態の特徴は、処置具を該当機器(電気メス装置1、超音波出力装置2)に接続すると、各機器(電気メス装置1、超音波出力装置2)からシステムコントローラ4に、処置具の種別、及び、モード、設定情報を送信することで、システムコントローラ4で新しい処置具に対しても、表示、及び、操作を可能とすることである。
詳細には、図8に示すように、ステップS1で各機器(電気メス装置1、超音波出力装置2)とシステムコントローラ4との回線を確立し、ステップS2で各機器(電気メス装置1、超音波出力装置2)にて処置具の種別(ID)からモード、設定範囲データを生成し、ステップS3で各機器(電気メス装置1、超音波出力装置2)に接続されている処置具の種別(ID)、モード、設定範囲等の送信データを各機器(電気メス装置1、超音波出力装置2)からシステムコントローラ4に送信する。そして、ステップS4でシステムコントローラ4では送信データをメモリ部54に格納し保持することで、各機器(電気メス装置1、超音波出力装置2)の出力設定値を初期化し、ステップS5でシステムコントローラ4において、ユーザからの各機器(電気メス装置1、超音波出力装置2)のモード設定、出力設定を受け付け、システムコントローラ4により各機器(電気メス装置1、超音波出力装置2)の制御を開始し処理を終了する。
(1)電気メス装置1に対する対応;
例えば、電気メス装置1に、新しく開発されたモノポーラ処置具6、又は、バイポーラ処置具7を接続する。
電気メス装置1は接続された処置具を判別し、システムコントローラ4に対して、例えば図6に示すような処置具種別のための処置具IDデータ、モノポーラ/バイポーラ種別データ、許容モード(切開/凝固)データ、許容出力範囲データからなる送信データを送信する。
図8を例に説明すると、電気メス装置1にモノポーラ処置具6を接続した場合には、以下のような送信データが送信される。
(1−1)モノポーラ処置具6:
処置具IDデータ=処置具ID、モノポーラ/バイポーラ種別データ=モノポーラ、許容モード(切開/凝固)データ=切開及び凝固、許容出力範囲データ=切開0〜150W、凝固0〜80W。
(1−2)バイポーラ処置具7:
処置具IDデータ=処置具ID、モノポーラ/バイポーラ種別データ=バイポーラ、許容モード(切開/凝固)データ=凝固、許容出力範囲データ=凝固0〜100W。
(2)超音波出力装置2に対する対応;
超音波出力装置2の場合、使用する処置具により、送水吸引装置3との連動制御がなされる。
例えば、超音波出力装置2に、新しく開発された凝固切開用処置具8、超音波吸引処置具9、又は、結石破砕処置具10を接続する。
超音波出力装置2は接続された処置具を判別し、システムコントローラ4に対して、例えば図6に示すような処置具種別のための処置具IDデータ、モノポーラ/バイポーラ種別データ、出力モードデータ、送水吸引装置3との連動/非連動データ、超音波出力設定範囲データ、送水設定範囲データ、吸引設定範囲データからなる送信データを送信する。
図6を例に説明すると、超音波出力装置2に凝固切開用処置具8を接続した場合には、以下のような送信データが送信される。
なお、超音波出力装置2の各処置具の出力設定の上限は、その処置具の先端形状や、先端振幅により決定される。例えば、細い処置具の場合、処置具先端の超音波振動による応力歪みが大きいため、許容される振幅は小さなものとなる。
(2−1)凝固切開処置具8:
処置具IDデータ=処置具ID、出力モードデータ=正弦波出力、送水吸引装置3との連動/非連動データ=非連動、超音波出力設定範囲データ=超音波出力0〜100%。
(2−2)超音波吸引処置具9:
処置具IDデータ=処置具ID、出力モードデータ=正弦波出力、送水吸引装置3との連動/非連動データ=連動、超音波出力設定範囲データ=超音波出力0〜80%、送水設定範囲データ=送水30〜100%、吸引設定範囲データ=吸引0〜100%。
ここで、超音波吸引処置具9の場合は、洗浄水の送水の目的が単に組織を洗浄するだけではなく、処置具が超音波振動をすることにより発生する熱を冷却するため設定可能な送水量は0%からではない。
このため、各超音波設定に対して、許容できる最低送水量が規定されており、この最低送水量以下には送水量の設定は下げられない制御を行っている。
すなわち、超音波出力装置2では、図9に示すように、ステップS11で接続されている処置具の種別を検知すると、ステップS12でその処置具が超音波吸引処置具9であるかどうか判断し、超音波吸引処置具9ならばステップS13で下限送水設定値を超音波出力設定値に基づき算出される最低送水値に設定し、ステップS14で送水設定範囲を下限送水設定値(%)〜100(%)として処理を終了する。ステップS12において超音波吸引処置具9でないと判断すると、ステップS15で送水設定を禁止し送水設定範囲を0(%)〜100(%)として処理を終了する。
この処理は、送水吸引装置の送水設定に先立って、超音波吸引処置具9の最低送水量というパラメータにより高い優先度を与えるものであり、当該最低送水量を満足しない送水設定はすることができない。このような一定の動作パラメータに高い優先度を洗える例は本実施の形態にとどまらない。
このように超音波吸引処置具9を用いた場合には、送水吸引装置3の設定範囲は、他の機器(超音波出力装置2)の設定(超音波出力設定値)により制限される。
(2−3)結石破砕処置具10:
処置具IDデータ=処置具ID、出力モードデータ=変調出力、送水吸引装置3との連動/非連動データ=連動、超音波出力設定範囲データ=超音波出力0〜50%、送水設定範囲データ=送水0〜100%、吸引設定範囲データ=吸引0〜100%。
ここで、送信データの出力モードデータは、凝固切開処置具8及び吸引処置具9を使用する場合には正弦波出力とすることで、組織への作用手順から、通常、連続した超音波出力を組織に投与することで所望の効果が得られる。一方、結石破砕処置具10を使用する場合には、出力モードデータを変調出力とすることで、処置具先端を横振動させた方が砕石力が向上することが確認されているため、通常、変調した超音波出力を処置具に投与することで、結石に対して縦振動と横振動が投与され、所望の効果が得られる。
また、送水吸引装置3の連動/非連動は、通常、吸引処置具9を使用する場合には、組織を洗浄しながら、乳化した組織、及び、血液等を吸引するため、超音波出力に連動して、送水吸引を行うため連動となる。また、結石破砕処置具10使用する場合にも、尿管、腎等の腔に洗浄水を充満させて結石を破砕して、その結石を吸引回収するため連動となる。その洗浄水の送水量の設定、及び、吸引量の設定を送水吸引装置3にて行う。
このような構成、作用を取ることで、新しく開発された電気メス、及び、処置具をシステムコントローラと組み合わせても、柔軟に対応が可能となり、操作性が向上し、またシステムコントローラにて処置具の定格を超える設定を行うことにより、処置具の絶縁破壊等の破損から防ぐことが可能となる。
なお、上記構成は、各処置具の種別を各機器に接続した結果、各機器で処置具の種別を判別し、それに基づき設定可能なモード、出力範囲をシステムコントローラに送信しているが、近年、メモリが小型化しているため、メモリを搭載した処置具自身に、そのデータが書き込まれていて、そのデータを各機器、及び、システムコントローラに送信して制御できるものであってもよい。この場合、全体的な構成の変化は、各機器で処置具を判別し、各種パラメータを記憶していたものが、各処置具に記憶部が移動したに過ぎない。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
この発明においては、広い範囲において異なる実施態様が、発明の精神及び範囲から逸脱することなく、この発明に基づいて構成できることは明白である。この発明は、添付のクレームによって限定される以外には、それの特定実施態様によって制約されない。
本発明の一実施の形態に係る電気外科手術システムの構成を示す構成図 図1の電気メス装置の構成を示すブロック図 図1の超音波出力装置の構成を示すブロック図 図1の送水吸引装置の構成を示すブロック図 図1のシステムコントローラの構成を示すブロック図 図1の電気メス装置が判別した接続されている処置具の種別を示す送信データのデータ構造を示す図 図1の超音波出力装置が判別した接続されている処置具の種別を示す送信データのデータ構造を示す図 図1の電気外科手術システムの作用を説明する第1のフローチャート 図1の電気外科手術システムの作用を説明する第2のフローチャート
符号の説明
1…電気メス装置
2…超音波出力装置
3…送水吸引装置
4…システムコントローラ
5…通信ケーブル
6…モノポーラ処置具
7…バイポーラ処置具
8…凝固切開用処置具
9…超音波吸引処置具
10…結石破砕処置具
11…電気メスコード
12…超音波ケーブル
13…送水吸引チューブ

Claims (20)

  1. 生体組織を処置する一つ若しくは複数の電気的処置具と、前記電気的処置具を接続する処置具駆動装置と、前記処置具駆動装置を制御するシステムコントローラとを備えた電気手術システムにおいて、
    前記処置具駆動装置に接続された前記電気的処置具の複数の動作パラメータを読み取る読み取り手段と、
    前記読み取り手段で読み取った複数の前記動作パラメータに基づいて、前記システムコントローラが前記処置具駆動装置を制御可能な制御パラメータ範囲を決定する制御パラメータ範囲決定手段と
    を具備することを特徴とする電気手術システム。
  2. 前記制御パラメータ範囲決定手段は、複数の前記動作パラメータに優先度を付与する
    を具備することを特徴とする請求項1に記載の電気手術システム。
  3. 前記処置具駆動装置は、電気メス装置である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電気手術システム。
  4. 前記電気的処置具は、モノポーラ処置具
    ことを特徴とする請求項3に記載の電気手術システム。
  5. 前記電気的処置具は、バイポーラ処置具
    ことを特徴とする請求項3に記載の電気手術システム。
  6. 前記処置具駆動装置は、超音波出力装置である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電気手術システム。
  7. 前記電気的処置具は、凝固切開用処置具である
    ことを特徴とする請求項6に記載の電気手術システム。
  8. 前記電気的処置具は、結石破砕処置具である
    ことを特徴とする請求項6に記載の電気手術システム。
  9. 前記電気的処置具は、超音波吸引処置具である
    ことを特徴とする請求項6に記載の電気手術システム。
  10. 送水吸引装置を備えた
    ことを特徴とする請求項8または9に記載の電気手術システム。
  11. 生体組織を処置する一つ若しくは複数の電気的処置具と、前記電気的処置具を接続する処置具駆動装置と、前記処置具駆動装置を制御するシステムコントローラとを備えた電気手術システムの制御方法において、
    前記複数の電気的処置具と前記システムコントローラ4との回線を確立する回線確立ステップと、
    前記複数の電気的処置具に接続されている処置具の種別情報及び設定情報を前記複数の電気的処置具から前記システムコントローラに送信する情報送信ステップと、
    そして、前記システムコントローラ4において前記種別情報及び設定情報に基づき前記複数の電気的処置具の出力設定値を初期化する初期化ステップと
    を備えたことを特徴とする電気手術システムの制御方法。
  12. 前記電気的処置具は、電気メス装置である
    ことを特徴とする請求項11に記載の電気手術システムの制御方法。
  13. 前記電気的処置具は、超音波出力装置である
    ことを特徴とする請求項11に記載の電気手術システムの制御方法。
  14. 前記電気的処置具は、送水吸引装置である
    ことを特徴とする請求項11に記載の電気手術システムの制御方法。
  15. 生体組織を処置する一つ若しくは複数の電気的処置具と、前記電気的処置具を接続する処置具駆動装置と、前記処置具駆動装置を制御するシステムコントローラとを備えた電気手術システムにおいて、
    前記複数の電気的処置具と前記システムコントローラ4との回線を確立する回線確立手段と、
    前記複数の電気的処置具に接続されている処置具の種別情報及び設定情報を前記複数の電気的処置具から前記システムコントローラに送信する情報送信手段と、
    そして、前記システムコントローラ4において前記種別情報及び設定情報に基づき前記複数の電気的処置具の出力設定値を初期化する初期化手段と
    を備えたことを特徴とする電気手術システム。
  16. 前記電気的処置具は、電気メス装置である
    ことを特徴とする請求項15に記載の電気手術システム。
  17. 前記電気的処置具は、超音波出力装置である
    ことを特徴とする請求項15に記載の電気手術システム。
  18. 前記電気的処置具は、送水吸引装置である
    ことを特徴とする請求項15に記載の電気手術システム。
  19. 超音波処置装置により生体組織を処置する際に前記生体組織に対して送水吸引を行う送水吸引装置の処置制御方法において、
    接続されている処置具の種別を検知する検知ステップと、
    検知された前記処置具が超音波吸引処置具であるかどうか判断する処置具判断ステップと、
    前記処置具判断ステップの判断結果に基づき前記送水吸引装置の送水設定範囲を設定する送水設定範囲設定ステップと
    を具備したことを特徴とする超音波処置装置の処置制御方法。
  20. 超音波処置装置により生体組織を処置する際に前記生体組織に対して送水吸引を行う送水吸引装置において、
    接続されている処置具の種別を検知する検知手段と、
    検知された前記処置具が超音波吸引処置具であるかどうか判断する処置具判断手段と、
    前記処置具判断ステップの判断結果に基づき前記送水吸引装置の送水設定範囲を設定する送水設定範囲設定手段と
    を具備したことを特徴とする超音波処置装置。
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