JPWO2004021091A1 - アナログ電子時計 - Google Patents

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明宏 澤田
丸山 昭彦
昭彦 丸山
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Abstract

変換効率が良く、小型、薄型化が可能な電子時計を提供すべく、板状の圧電アクチュエータ341と、この圧電アクチュエータ341の振動により駆動される被駆動体343と、この被駆動体343の駆動により伝達機構4を介して動作する時刻表示機構5とを備えた。

Description

この発明は、圧電アクチュエータを用いたアナログ電子時計に関する。
従来、圧電素子の圧電効果で振動を誘起する振動体と、この振動体の振動により回転駆動される被駆動体と、この被駆動体の回転により動作する表示手段とを備えた時計が提案されている。
このような時計として、例えば、特開昭62−223689号公報に開示されている時計では、振動体の振動をラチェットにより回転移動に変換している。このため、変換効率が悪いという問題がある。時計のように限られたサイズの中で内蔵の電源を利用する商品では、電池寿命の極めて短い商品となってしまう。これを解決するためには、大容量の機械的寸法の大きな電池を搭載しなければならず、時計サイズが大型化し、デザイン上の制約を受けるという問題がある。
また、特許文献特開昭60−113675号公報、特開昭63−113990号公報あるいは特公平7−39175号公報に開示されている時計では、くさび構造、或いはリング状のモータ構造が採用されている。そして、これらの時計においては、時計体の厚み方向を長手方向とする楕円運動を、時計体の厚み方向に垂直な平面方向の回転運動に変換する構造を採っている。この楕円運動は平面方向における変位が極めて少ないため、回転移動に変換するためのエネルギー変換効率が極めて悪い。
従って、特開昭62−223689号公報に開示されている時計と同様に電池寿命の極めて短い商品となってしまう。これを解決するために、平面方向の変位を拡大する機構が提案されているが、この機構は厚み方向に構成される。もともとこのタイプの構造は、振動体と被駆動体が厚み方向に重なる構成のため、厚みが更に大きくなり、時計体の薄型化に対し大きな問題があった。
そこで、本発明の目的は、上述した従来技術が有する課題を解消し、変換効率が良く、小型、薄型化が可能なアナログ電子時計を提供することにある。
本発明の第1の態様は、板状の振動体と、この振動体の振動により駆動される被駆動体と、この被駆動体の駆動により直接、或いは伝達機構を介して動作する時刻表示機構とを備えたことを特徴とする。
また、本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記板状の振動体は、板状の圧電素子と補強部とが積層された振動板と、この振動板を支持体に固定する固定部と、前記振動板の長手方向端部に設けられた当接部とを備え、前記圧電素子に駆動信号を供給することにより、前記圧電素子を伸縮させて前記振動板に前記長手方向に伸縮する振動および前記長手方向とは交差する方向への振動を生じさせ、これらの振動に伴う前記当接部の変位によって被駆動体を駆動する圧電アクチュエータであり、前記当接部と前記被駆動体とが押圧手段によって押圧されていることを特徴とする。
また、本発明の第3の態様は、第1の態様又は第2の態様において、前記被駆動体、或いは前記伝達機構と平面的に重なり合わない位置に前記振動体が配置されていることを特徴とする。
また、本発明の第4の態様は、第1の態様又は第2の態様において、前記伝達機構及び前記時刻表示機構を含む機構と平面的に重なり合う位置に前記振動体が配置されていることを特徴とする。
また、本発明の第5の態様は、当該アナログ電子時計を構成する構成部材のうち、配置後に厚さの増加に影響を与えない他の構成部材に対して平面的に重なり合う位置に前記振動体が配置されていることを特徴とする。
また、本発明の第6の態様は、第1の態様又は第2の態様において、前記被駆動体に前記振動体を押圧する押圧手段を備えたことを特徴とする。
また、本発明の第7の態様は、第1の態様又は第2の態様において、前記振動体に前記被駆動体を押圧する押圧手段を備えたことを特徴とする。
また、本発明の第8の態様は、第7の態様において、前記押圧手段による押圧力を前記伝達機構の内の前記被駆動体で最初に駆動される被駆動車の略周方向に作用させることを特徴とする。
また、本発明の第9の態様は、第7の態様において、前記押圧手段による押圧力を前記伝達機構の内の前記被駆動体で最初に駆動される被駆動車の略中心方向に作用させることを特徴とする。
第1図は、本発明の一実施形態を示すブロック・ダイヤグラムである。
第2図は、アナログ電子時計の表平面図である。
第3図は、アナログ電子時計の断面図である。
第4図は、アナログ電子時計の断面図である。
第5図は、圧電アクチュエータの断面図である。
第6図は、圧電アクチュエータの側面図である。
第7図は、圧電アクチュエータの平面図である。
第8図は、圧電アクチュエータの当接部の拡大図である。
第9図は、第2実施形態を示すアナログ電子時計の断面図である。
第10図は、第3実施形態を示す圧電アクチュエータの押圧構造平面図である。
第11図は、第4実施形態を示す圧電アクチュエータの押圧構造平面図である。
第12図は、第6実施形態のアナログ電子時計の平面図である。
第13図は、第6実施形態の圧電アクチュエータを含む時刻表示機構の断面図である。
第14図は、圧電アクチュエータの具体的構成における周波数−インピーダンス特性を説明する図である。
第15図は、圧電アクチュエータの電極配置一例の説明図である。
第16図は、他の圧電アクチュエータの電極配置の説明図である。
第17図は、正方向/逆方向の双方に駆動する場合の圧電アクチュエータの電極配置の説明図である。
第18図は、正方向/逆方向の双方に駆動する場合の他の圧電アクチュエータの電極配置の説明図である。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
[1] 第1実施形態
第1図は、本第1実施形態によるアナログ電子時計を示すブロック・ダイヤグラム、第2図は、同じくアナログ電子時計を示す表平面第で図ある。
第1図に示す時計では、制御対象が時刻表示機構5であり、時刻表示機構5は圧電アクチュエータ341で動作する。第1図において、電源1からの電気エネルギーを受けて、電子回路2の発振回路201が基準信号である32,768Hzの周波数を有する信号を発振する。この基準信号は分周回路202において1Hzとされる。分周回路202からの信号は制御回路225に送られる。この制御回路225は、時刻表示機構5の駆動源である圧電アクチュエータ341の駆動パルスの供給タイミングを制御する。そして、制御回路225は、圧電アクチュエータ341に駆動パルスを与える発振回路2361に駆動パルス命令信号を入力する。
制御回路225からの供給タイミンダを制御された駆動パルス命令信号が、発振回路2361に入力されると、駆動パルス命令信号は波形成形回路2362を経てモータ駆動回路2363に入力される。そして、このモータ駆動回路2363は圧電アクチュエータ341に駆動パルスを供給する。この圧電アクチュエータ341は駆動パルスに従い、圧電効果を利用して電気エネルギーを機械エネルギーに変換し、被駆動体(ロータ)343の外周を突つく。この突つきによりロータ343は、回転されて伝達機構(減速輪列)4を回転駆動し、時刻表示機構5を駆動する。この時刻表示機構5の表示を修正するには時刻修正装置8によって行われる。
第2図は、アナログ電子時計の平面図である。
第1図のブロック・ダイヤグラムで記した各種の機構は、第2図に示すように、地板11に対してまとまりよく配置されている。
即ち、アナログ電子時計を構成する電源1を構成する電池1A、マイナス端子1B及びプラス端子1Cと、リューズ8Aを含む時刻修正装置8と、発振回路201を構成する水晶発振器201Aと、電子回路2が形成されたIC2Aと、駆動源としての圧電アクチュエータ341を含む時刻表示機構5とが地板1に対し、まとまりよく配置されている。第2図において、符号101は電池1Aとも接触する回路押えである。
第3図は、圧電アクチュエータ341を含む時刻表示機構5の断面図である。
圧電アクチュエータ341は略長方形状の板状の振動体である(第2図)。この圧電アクチュエータ341は、後述するように電圧が印加されると、長手方向への振動(以下、縦振動という)および短手方向への振動(以下、屈曲二次振動)する振動体である。
圧電アクチュエータ(振動体)341の中程には固定部341Aが一体的に形成されている。この固定部341Aは固定ピン12を介して地板11に固定されている。圧電アクチュエータ341は地板11に対してほぼ水平に配置されている。
圧電アクチュエータ341の先端には当接部341Bが設けられている。そして、圧電アクチュエータ341が縦振動および屈曲二次振動を行うことにより、当接部341Bの先端部は、楕円軌道を描きつつ、回転自在に支持されたロータ343の外周部に接触する。
当接部341Bの先端部がロータ343の外周部に接触すると、摩擦力によりロータ343が第13図の矢印A方向に回転する。そして、ロータ343と一体の被駆動車343Aが同一方向に回転する。さらに、被駆動車343Aに噛み合う4番車351が、第2図の矢印B方向に回転する。この4番車351の回転により、回転軸351Aに取り付けられた秒針351Bが駆動される。
また、4番車351の回転軸351Aには被駆動車351Cが固定されている。この被駆動車351Cには3番車352が噛み合い、3番車352は第2図の矢印C方向に回転する。3番車352の回転軸352Aには被駆動車352Bが固定されている。この被駆動車352Bには2番車353が噛み合ている。この2番車353が回転することにより、2番車353の回転軸353Aに取り付けられた分針353Bが駆動される。
2番車353の回転軸353Aには、第4図に示すように、被駆動車353Cが固定されている。この被駆動車353Cには日の裏車354が噛み合い、日の裏車354は第1図の矢印D方向に回転する。
日の裏車354の回転軸354Aに固定された被駆動車354Bには筒車355が噛み合っている。この筒車355が回転することにより、筒車355の回転軸355Aに取り付けられた時針355Bが駆動される。
上記構成では、被駆動体343、4番車351、3番車352、2番車353、日の裏車354、筒車355等が、伝達機構(減速輪列)4及び時刻表示機構5を構成する。
本実施形態では、圧電アクチュエータ341を時計の駆動源としている。このため、本実施形態のアナログ電子時計は、電磁モータを駆動源とする時計と比較して、外部磁界に対して強い時計を提供できる。また、駆動源の部品点数が少ない。
また、本実施形態のアナログ電子時計は、発生トルクが大きく、伝達輪列を削減することができる。このため、部品コスト、時計の組み立てコスト等のコストを削減できる。
さらに発生トルクが大きいということは、幅があり、厚みのある秒針、分針、時針等の指針を取り付けることができる。このため、時計として、視認性に優れ、質感の高いものとなる。また、摩擦駆動のため、針がふらつくことがなく、位置精度に優れた時計となる。
さらにまた、圧電アクチュエータ341が、平面方向の振動運動を、ロータ343の回転運動に変換する構成であるため、圧電アクチュエータ341に重なり合う部品がなく、薄型化が図られる。また、ロータ343である輪列の回転方向に対して圧電アクチュエータ341が振動するため、伝達効率に優れる。しかも地板11に対する振動漏れの影響等を抑制することができる。
上記構成では、圧電アクチュエータ341は、4番車351、3番車352、2番車353、日の裏車354、筒車355等と平面的に重なり合わない位置に配置されている。従って、時計の薄型化が図られる。
第2図に示すように、圧電アクチュエータ341は、固定ピン12を介して地板11にねじ、かしめ、溶接等の方法によって固定される一方、ロータ343は押圧部材16(押圧手段)を介して圧電アクチュエータ341側に常に押圧されている。ここで、押圧部材16は、圧電アクチュエータ341とは平面的に重ならないように配置されている。
押圧部材16はピン16Aを介して地板11に支持されたばね性を有するU字状の板材である。押圧部材16の一端16Bには、ロータ343が係止されている。また、押圧部材16の他端16Cが地板11に固定されたピン17に係止されている。これにより、押圧部材16は、U字状の板材の復元力でロータ343を圧電アクチュエータ341側に押圧している。
押圧部材16でロータ343を圧電アクチュエータ341に押圧する構成によれば、圧電アクチュエータ341が固定ピン12を介してねじ、かしめ、溶接等の方法によって固定される。このため、時計のような衝撃を受ける携帯機器において、駆動特性の劣化や、振動体の破損を防止できる。また、駆動信号を印加するための配線経路長が変化せず、導通が安定する。さらに圧電アクチュエータ341の剛性が向上するから、伝達機構へのエネルギー伝達効率も向上される。
圧電アクチュエータ341は、第3図に示すように、2つの板状の圧電素子13,14の間に、ステンレス鋼等の金属からなる板状の基板15を挟んで構成されている。この基板15に、上述した固定部341A及び当接部341Bが一体的に形成されている。基板15を圧電素子13,14で挟む積層構造により、圧電アクチュエータ341の過振幅や外力に起因する圧電素子13,14の損傷を抑制することができる。ここで、圧電素子13,14と固定部341Aは平面的に重なることなく配置されている。
圧電素子13,14の面上には、第5図に示すように、それぞれ電極13A,14Aが配置されている。そして駆動回路2363からの駆動電圧が、これらの電極13A,14Aを介して圧電素子13,14に印加される。圧電素子13の分極方向と圧電素子14の分極方向が逆向きの場合、第5図中で上面、中央、下面の電位がそれぞれ+V,−V,+V(或いは−V,+V,−V)となるように、駆動回路2363から交流の駆動信号を供給すれば、圧電素子13,14が伸び縮みするように変位する。ここで、+Vの駆動信号、及び−Vの駆動信号は、位相が反転した交流信号である。このため、基板15に対して上側の圧電素子13と、下側の圧電素子14とに発生する振動の振幅は、基板15に0Vを印加した場合(基板15を駆動回路2363のアースに接続した場合)に比べて、大きくすることができる。なお、第5図では、説明の便宜上、圧電素子13,14と接触する給電用電極を省略して、外側に位置する電極13A,14Aのみを示す。
圧電素子13,14の材料としては、チタン酸ジルコニウム酸鉛、水晶、ニオブ酸リチウム、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、メタニオブ酸鉛、ポリフッ化ビニリデン、亜鉛ニオブ酸鉛、スカンジウムニオブ酸鉛等が使用される。
つぎに、圧電アクチュエータ341の動作を説明する。
駆動回路2363から、電極13A,14Aを介して、圧電素子13,14に交流の駆動信号が印加されると、第6図に矢印で示すように、圧電素子13,14には長手方向に伸縮する縦振動が発生する。このように圧電素子13,14への駆動信号の印加によって、圧電アクチュエータ341が電気的に縦振動で励振すると、圧電アクチュエータ341の重量バランスのアンバランスによって、圧電アクチュエータ341の重心を中心とした回転モーメントが発生する。この回転モーメントによって、第7図に示すように、圧電アクチュエータ341が幅方向に揺動する屈曲二次振動が誘発される。
このように、圧電アクチュエータ341に縦振動と屈曲二次振動とを生じさせ、縦振動と屈曲二次振動とを合成させる。これにより、圧電アクチュエータ341の当接部341Bの先端部分は、第8図に示すように、楕円軌道に沿って移動することになる。そして、当接部341Bの先端部分が時計方向の楕円軌道を描くことにより、当接部341Bがロータ343側に膨らんだ位置にあるとき、当接部341Bがロータ343を押す力が大きくなる。一方、当接部341Bがロータ343側から退避した位置に膨らんだとき、当接部341Bがロータ343を押す力が小さくなる。従って、当接部341Bのロータ34に対する押圧力が大きい間、つまり当接部341Bがロータ343側に膨らんだ位置にあるとき、当接部341Bの変位方向に、ロータ343が回転駆動される。本実施形態では、圧電アクチュエータ341の当接部341Bの変位に伴ってロータ343が第2図中矢印A方向に回転することにより時刻表示機構5が動作する。
ところで、この圧電アクチュエータ341を時計に使用する場合、圧電アクチュエータ341の突つきによって、どの位置までロータ343を回転させたかのロータの回転位置の検出が必要になる。このため、第2図に示すように、4番車351と導通ピン18との間に位置検出装置100が設けられる。
この位置検出装置100は、ジャンパばね19を有している。このジャンパばね19の一端19Aは地板11に例えばねじ止めされている。ジャンパばね19の他端には略V字状に折り曲げられたノック19Bが形成されている。このノック19Bは4番車351の歯割りされた60枚の歯に係合される。
ここで、位置検出装置100の動作を説明する。
第1図を参照し、発振回路201、分周回路202からの1Hzの信号で制御回路225を介して発振回路2361が駆動されると、圧電アクチュエータ341によるロータ343の突つきが開始され、ロータ343が回転駆動される。これによって、第2図に示すように、4番車351が矢印Bの方向に回転駆動される。4番車351の回転によって、ジャンパばね19のノック19Bは4番車351の歯形の凹凸に従い進退移動する。ジャンパばね19が撓んで、高電位側電位VDDを有するジャンパばね19が導通ピン18に接触する。その後、さらに4番車351が回転し、ジャンパばね19が導通ピン18から離れたところで位置検出装置100が動作し、位置検出装置100から制御回路225に発振回路2361への発振停止命令が入力される。
即ち、この実施形態では、圧電アクチュエータ341による突つき動作が開始された後、4番車351の歯割りされた60枚の歯の内、1枚の歯をジャンパばね19が乗り上げる位置に至ると、これを位置検出装置100が検知する。そして、発振回路2361への発振停止命令が入力され、圧電アクチュエータ341による突つき動作が停止される。この動作は1秒間の間に行われる。
そして、つぎの分周回路202からの1Hzの信号で制御回路225を介して発振回路2361が駆動されると、再度、圧電アクチュエータ341の突つきが開始され、ロータ343が回転駆動される。これの繰り返しによって伝達機構4を介して時刻表示機構5が駆動されることとなる。
上記構成が、腕時計に適用された場合、圧電アクチュエータ341が腕に対しほぼ平行に延在し、圧電アクチュエータ341の振動が人の腕に直交する方向に作用しない構造であるため、振動が増幅されることはない。
また、腕時計では、デザイン面から、腕の形状に沿って12時、及び6時の位置が低くなるように湾曲させることがある。この場合、圧電アクチュエータ341を、例えば、4時から8時の位置に配置する等すれば、当該形状の腕時計に、上記構成を、簡単に適用することができる。
[2]第2実施形態
第9図は第2実施形態のアナログ電子時計の断面図である。
本第2実施形態では、圧電アクチュエータ341が伝達機構4及び時刻表示機構5を含む機構と平面的に重なり合う位置に配置されている。即ち、圧電アクチュエータ341とロータ343とが伝達機構4及び時刻表示機構5を含む機構を挟んで対向配置され、伝達機構4及び時刻表示機構5の裏側で、各機構と平面的に重なり合う位置に配置されている。その他の構成は、上記実施形態とほぼ同じであり、第3図と同一部分には同一符号を付して示す。
本第2実施形態では、圧電アクチュエータ341に薄い板材を使用している。このため、圧電アクチュエータ341と、4番車351、3番車352、2番車353、日の裏車354、筒車355等を含む機構とを平面的に重なり合う位置に配置しても、時計の高さ方向の寸法はあまり大きくならない。従って、従来技術に比べて、駆動体(アクチュエータ)の分だけ時計の小型化が図られる。
[3]第3実施形態
第10図は、第3実施形態の圧電アクチュエータの押圧構造平面図である。第10図において、第2図と同一部分には同一符号を付して示す。
本第3実施形態では、押圧部材16による押圧力Fが、伝達機構4の内のロータ343によって最初に駆動される4番車(被駆動車)351の周方向F1に略一致して作用するように、圧電アクチュエータ341とロータ343と4番車351との配置関係が設定されている。この構成では、押圧部材16によってロータ343が圧電アクチュエータ341側に押圧付勢されている。即ち、ロータ343が面内を移動する構成となっている。ここで、ロータ343が面内を移動する場合、ロータ343と4番車351との中心間距離が変化し、伝達効率が不安定になるおそれがある。
しかしながら、本実施形態では、押圧部材16による押圧力Fが、4番車351の略周方向F1に作用するため、ロータ343と4番車351との中心間距離が一定に保たれ、伝達効率を安定させることができる。
[4]第4実施形態
第11図は、第4実施形態の圧電アクチュエータの押圧構造平面図である。第11図において、第2図と同一部分には同一符号を付して示す。
本第4実施形態では、押圧部材16による押圧力Fが、伝達機構4の内のロータ343によって最初に駆動される4番車(被駆動車)351の略中心方向F2に作用するように、圧電アクチュエータ341とロータ343と4番車351との配置関係が設定されている。
この構成では、時計の輪列負荷トルクに対してロータ343が受ける力の方向(押圧力Fの方向)が、ロータ343の回転方向(矢印Aの方向)と略直交するため、押圧部材16による押圧力Fが変動することがない。従って、圧電アクチュエータ341の突つき動作による安定した駆動が可能になる。時計に衝撃が作用してもロータ343から4番車351への回転の伝達に影響が少なく、時刻表示機構5による時刻表示のずれが抑制される。
[5]第5実施形態
第5実施形態としては、押圧部材16を用いなくとも、押圧部材16に類似の手段を用いて圧電アクチュエータ341をロータ343側に押圧付勢する構成を採ることが可能である。この場合、ロータ343が面内を移動せず、圧電アクチュエータ341が面内を移動する。すなわち、ロータ343が面内を移動しないため、ロータ343と4番車351の中心間距離が一定に保たれ、伝達効率を安定させることができる。
[6]第6実施形態
本第6実施形態は、アナログ電子時計を構成する構成部材のうち、配置後に厚さの増加に影響を与えない他の構成部材に対して平面的に重なり合う位置に振動体を配置した場合の実施形態である。
具体的には、配置後に厚さの増加に影響を与えない他の構成部材として、回路基板、IC回路、輪列部、地板、各種受け部材、時刻修正部材、回路押さえ等が挙げられる。また、ロータホイールの上下方向に配置されている歯車、加圧ばね、押さえ板、地板などを振動体に平面的に重なり合う位置に配置することができる。
第12図は、第6実施形態のアナログ電子時計の平面図である。第12図において、第2図と同様の部分には同一の符号を付すものとする。
本第6実施形態のアナログ電子時計において、第1図のブロック・ダイヤグラムで記した各種の機構は、第12図に示すように、地板11に対してまとまりよく配置されている。
すなわち、第6実施形態のアナログ電子時計は、電源1を構成する電池1A、マイナス端子1B及びプラス端子1Cと、リューズ8Aを含む時刻修正装置8と、発振回路201を構成する水晶発振器201Aと、電子回路2が形成されたIC2Aと、駆動源としての圧電アクチュエータ400を含む時刻表示機構5とが地板11に対してまとまりよく配置されている。ここで、回路押さえ101は電池1Aとも接触している。
第13図は、圧電アクチュエータ400を含む時刻表示機構5の断面図である。圧電アクチュエータ400は、第13図に示すように、略長方形状の板状に形成されている。
この圧電アクチュエータ400の中程には固定部400Aが一体的に形成されている。この固定部400Aは固定ピン12を介して地板11に固定されている。このとき圧電アクチュエータ400は、地板11に対してほぼ水平に配置されている。この結果、圧電アクチュエータ400が縦振動および屈曲二次振動をすることにより、その先端の当接部400Bの先端部は、楕円軌道を描きつつ、回転自在に支持されたロータ343の外周部に接触するように構成されている。
そして、中央電極401および電極対402に駆動電圧を印加して駆動する。このとき電極対403には駆動電圧は印加しない状態にする。そして、圧電アクチュエータ400の当接部400Bがロータ343の外周部に接触すると、摩擦力によりロータ343が第16図の矢印A方向に回転する。これによりロータ343と一体の被駆動車343Aが同一方向に回転する。さらに、被駆動車343Aに噛み合う4番車351が、第12図の矢印B方向に回転し、回転軸351Aに取り付けられた秒針351Bが駆動される。
4番車351の回転軸351Aには被駆動車351Cが固定されている。この被駆動車351Cには3番車352が噛み合い、3番車352は第13図の矢印C方向に回転する。3番車352の回転軸352Aには被駆動車352Bが固定されている。さらに、被駆動車352Bには2番車353が噛み合っている。したがって、2番車353が回転することにより、2番車353の回転軸353Aに取り付けられた分針353Bが駆動される。
2番車353の回転軸353Aには、被駆動車353Cが固定されている。この被駆動車353Cには日の裏車354が噛み合い、日の裏車354は第12図の矢印D方向に回転する。
本第6実施形態によれば、アナログ電子時計を構成する構成部材のうち、圧電アクチュエータの配置後に厚さの増加に影響を与えない他の構成部材に対して平面的に重なり合う位置に圧電アクチュエータ(振動体)を配置しているので、アナログ電子時計の平面形状を小さくすることが可能となる。
[7]圧電アクチュエータの具体的構成
以上の説明においては、圧電アクチュエータ341(400)の具体的構成については説明しなかったが、具体的には以下のような態様が考えられる。
まず、圧電アクチュエータ341の駆動効率を向上させるべく以下の形状に準ずる構成を採用する。すなわち、圧電アクチュエータ341の寸法を以下の様に設定する。
7[mm]×2[mm]×厚さ0.4[mm]
この場合において、圧電素子として厚さ0.15[mm]のPZTを2枚用い、基板として厚さ0.1[mm]のステンレス鋼板を用いる。
このようなおよそ7[mm]×2[mm]の縦横比を採用することにより、上述した縦振動と屈曲二次振動の共振周波数がほぼ等しくなり、効率的に楕円駆動を行える。
この場合において、屈曲二次振動の共振周波数は、縦振動の共振周波数に対し、0.97倍〜1.03倍の範囲となるのが好ましい
例えば、共振周波数は、以下の通りとなる。
縦振動 :284.3[kHz]
屈曲二次振動:288.6[kHz](縦振動共振周波数の1.015倍)
本例の共振周波数設定によれば、圧電アクチュエータ341において、良好な楕円振動を得ることができた。
ところで、縦振動の共振周波数および屈曲二次振動の共振周波数は、圧電アクチュエータ341の縦横比によって容易に制御可能である。上述の例の場合、縦の長さ(7[mm])を固定した状態で、横の長さを2[mm]未満とすると、共振周波数の差が小さくなり、横の長さを2[mm]超とすると、共振周波数の差が大きくなる。これは、横の長さのみを変化させた場合、縦振動の共振周波数に影響が無いのに対し、屈曲二次振動の共振周波数のみが変化することに起因している。
より詳細には、圧電素子あるいは基板のヤング率によっても変化するので、それらに応じて最適化が必要ではあるものの、縦横比が7:2近辺が好ましいことがわかっている。なお、圧電アクチュエータ341の当接部341Bの質量に応じて屈曲二次振動の共振周波数は低下する。
ここで、最適駆動周波数の設定について説明する。
第14図は圧電アクチュエータの具体的構成における周波数−インピーダンス特性を説明する図である。
第14図に示すように、圧電アクチュエータ341の周波数−インピーダンス特性をみると、縦振動の極小値(縦振動の共振周波数)f1と、屈曲二次振動の極小値(屈曲二次振動の共振周波数)f2と、の間に反共振周波数f0を有している。
上述の例の場合、縦振動の共振周波数f1=284.3[kHz]であり、屈曲二次振動の共振周波数f2=288.6[kHz]である。したがって、圧電アクチュエータ341の駆動周波数(加振周波数)を280〜290[kHz]とすることより、縦振動および屈曲二次振動を同時に起こさせることが可能となる。
望ましくは、縦振動の共振周波数f1と屈曲二次振動の共振周波数f2との間の周波数を圧電アクチュエータ341の駆動周波数とすればよい。上述の例の場合、圧電アクチュエータ駆動周波数を、
f1=284.3[kHz]≦駆動周波数≦f2=288.6[kHz]
とすればよい。
さらに望ましくは、圧電アクチュエータの駆動周波数を、縦振動の共振周波数f1と屈曲二次振動の共振周波数f2との間に位置する反共振周波数f0より高い周波数、かつ、屈曲二次振動の共振周波数f2未満の周波数とすればよい。
すなわち、
f0<駆動周波数≦f2
とすればよい。
この結果、より大きな楕円振動(縦振動と屈曲二次振動の合成振動)を得ることが可能となり、より効率的な駆動が行えることとなる。また電磁ステップモータを使用したときに比べて耳障りな刻音が発生しない。
[8]変形例
以上、各実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。いか、各種の変形例について説明する。
[8.1]第1変形例
第15図は圧電アクチュエータの電極配置の一例の説明図である。
本変形例の圧電アクチュエータ400Bは、第15図に示すように、全面電極404を設けるようにしている。
そして、圧電アクチュエータ341の当接部341Bに代えて、圧電アクチュエータ341にアンバランスな位置に当接部341B1、バランス部341C1を設けることにより、機械的にアンバランス状態として、縦振動および屈曲二次振動を生成している。
本変形例では、当接部として、当接部341B1およびバランス部341C1の二つを設けていたが、当接部341B1一つであってもかまわない。
[8.2]第2変形例
第16図は他の圧電アクチュエータの電極配置の説明図である。
第15図の第1変形例においては、全面電極404を設ける構成としていた。これに対し、本変形例の圧電アクチュエータ400Cは、第16図に示すように、当接部341B1とバランス部341C1を結ぶ位置に配置された駆動電極405と、検出電極対406を設けるような構成としている。
このような構成を採ることにより、駆動電極405に駆動電圧が印加されることによって、圧電素子の縦振動を励振されるとともに、圧電素子の伸縮にアンバランスが生じる。さらに当接部341B1およびバランス部341C1による機械的なアンバランス状態に起因してより確実に屈曲二次振動が励起されることとなる。
そして、縦振動と屈曲二次振動とが合成されて、楕円振動が生成されることとなる。
そして、検出電極対406については、検出電極として、第1変形例と同様の理由により振動状態の検出に用いることにより、より正確な制御が可能となる。
[8.3]第3変形例
以上の説明においては、ロータを一方向に駆動するものであったが、正方向/逆方向の双方に駆動するように構成することも可能である。
第17図は正方向/逆方向の双方に駆動する場合の圧電アクチュエータの電極配置の説明図である。
本第3変形例の圧電アクチュエータ400の電極配置においては、第17図に示すように、中央電極401と、中央電極401に対して互いに交差するように配置された二組の電極対402、403と、を備えるように構成している。
このような構成とし、第1の方向(正方向)へ楕円駆動するためには、中央電極401および電極対402に駆動電圧を印加する。このとき、電極対403には駆動電圧は印加しない。
この結果、中央電極401により縦振動を励振されるが、電極対402、403のうち、電極対402のみに駆動電圧が印加されることによって圧電素子の縦振動の伸縮にアンバランスが生じ、第1の方向に対応する屈曲二次振動が励起されることとなる。
そして、縦振動と屈曲二次振動とが合成されて、第1の方向に楕円振動が生成されることとなる。
これに対し、第2の方向(逆方向)へ楕円駆動するためには、中央電極401および電極対403に駆動電圧を印加する。このとき電極対402には駆動電圧は印加しない。
この結果、中央電極401により縦振動を励振されるが、電極対402、403のうち、電極対403のみに駆動電圧が印加されることによって圧電素子の縦振動に起因する伸縮にアンバランスが生じ、第2の方向に対応する屈曲二次振動が励起されることとなる。
そして、縦振動と屈曲二次振動とが合成されて、第2の方向に楕円振動が生成されることとなる。
この場合において、駆動電圧が印加されない電極対については、検出電極として、振動状態の検出に用いることが望ましい。これは、圧電素子は、振動によって発熱し、温度によってヤング率や諸特性が変化するため、駆動周波数を固定的に制御するよりも、駆動電圧を印加していない電極対を介して振動によって発生する電圧を検出し、その位相差や電圧の絶対値を所定の制御目標値に合わせるように駆動周波数を制御する方が好ましいからである。
[8.4]第4変形例
第18図は正方向/逆方向の双方に駆動する場合の他の圧電アクチュエータの電極配置の説明図である。
上記変形例においては、中央電極401と、2対の電極対402,403を設けていたが、本他の変形例の圧電アクチュエータ400Aにおいては、第18図に示すように、中央電極401を廃し、2対の電極対402,403のみを設けるようにしている。
このような構成とし、第1の方向(正方向)へ楕円駆動するためには、電極対402に駆動電圧を印加する。このとき電極対403には駆動電圧は印加しない。
この結果、電極対402に駆動電圧が印加されることによって圧電素子の縦振動を励振されるとともに、圧電素子の伸縮にアンバランスが生じ、第1の方向に対応する屈曲二次振動が励起されることとなる。
そして、縦振動と屈曲二次振動とが合成されて、第1の方向に楕円振動が生成されることとなる。
これに対し、第2の方向(逆方向)へ楕円駆動するためには、電極対403に駆動電圧を印加する。このとき電極対402には駆動電圧は印加しない。
この結果、電極対403に駆動電圧が印加されることによって圧電素子の縦振動を励振されるとともに、圧電素子の伸縮にアンバランスが生じ、第1の方向とは逆の第2の方向に対応する屈曲二次振動が励起されることとなる。
そして、縦振動と屈曲二次振動とが合成されて、第2の方向に楕円振動が生成されることとなる。
これらの場合においても、駆動電圧が印加されない電極対については、検出電極として、上記変形例と同様の理由により振動状態の検出に用いることが望ましい。
[8.5]第5変形例
以上の説明においては、圧電アクチュエータの支持部位については、詳細に説明しなかったが、縦振動と屈曲二次振動の双方の振動の節となる中央部分を支持することにより振動損失を低減することが可能となる。
[8.5]第5変形例
以上の説明においては、圧電アクチュエータ341の配置を、4番車351、3番車352、2番車353、日の裏車354、筒車355等と平面的に重なり合わない位置とする場合、および、圧電アクチュエータ341が伝達機構4及び時刻表示機構5を含む機構と平面的に重なり合う位置に配置されている場合を説明した。しかしながら、当該アナログ電子時計を構成する構成部材のうち、配置後に厚さの増加に影響を与えない他の構成部材に対して平面的に重なり合う位置に前記振動体が配置されているようにしてもよい。
この場合において、配置後に厚さの増加に影響を与える他の構成部材としては、例えば、時計ムーブメントの総厚を決定づける電池、水晶振動子等が挙げられる。従って、配置後に厚さの増加に影響を与えない他の構成部材としては、回路基板、IC回路、輪列、地板、各種の受け部材、時刻修正部材、回路押さえ、カレンダー機構などが挙げられる。また、ロータホイールの上下に配置されている歯車、加圧ばね、押さえ板、地板などは、断面的に振動体とことなるので平面的に重なり合う位置に配置することにより、より大きな効果が得られる。
[8.6]第6変形例
また、位置検出装置100は、ジャンパばね19を用いた上記の構成に限定されず、例えば、非接触型センサ(光センサ、磁気センサ、静電容量センサ等)であってもよい。検出位置は、4番車351の位置を検出しているが、これに限定されず、ロータ、伝達車、或いは表示部(指針)等の位置であってもよい。検出方法は、例えば、光センサの場合、透過型、反射型等であってもよい。時計の薄型化を考慮すれば、反射型がよい。
[8.7]第7変形例
また、圧電アクチュエータ341が、ロータ343と同心上に配置されて一体に回転する5番車を駆動する構成としてもよく、また、ロータ343そのものを4番車としてもよい。2針(時分針)時計においては、ロータ343が3番車を駆動する構成としてもよく、また、ロータ343そのものを2番車としてもよい。時、分、秒に対して、それぞれ独立した駆動源を備えるように構成してもよい。
[8.8]第8変形例
時刻表示機構による表示方法は、回転(針)に限定されず、スライド、扇形、ドラム形等であってもよい。圧電アクチュエータの押圧角度は、図示の例では、ほぼ30°に設定されたが、これに限定されず、ほかの押圧角度であってもよいことは明らかである。
[8.9]第9変形例
また、圧電アクチュエータ341の当接部341Bと反対側の端部にバランス部341Cを設けることにより、より大きな屈曲振動を誘発させて、より大きな回転モーメントを発生させてもよい。
[9]実施形態の効果
以上の説明のように各実施形態によれば、振動体および駆動回路をそれぞれ一つ設けるだけで良いため、構成を簡略化できるとともに、低コスト化が可能である。さらに振動体が一つであることにより、振動体を複数設ける場合と比較して駆動(振動)を安定に行わせることができる。
さらに検出電極を設けることにより、振動状態を検出することができ、最適な周波数で圧電アクチュエータを駆動することができる。
さらにまた、振動損失を少なくして効率の高い駆動を行える。
発明の効果
本発明では、板状の振動体の振動により被駆動体を駆動し、この被駆動体の駆動により直接、或いは伝達機構を介して時刻表示機構を動作させる構成としたため、従来のものと比べて、変換効率が良く、ムーブメントを厚くすることなく、小型化、薄型化が可能になる。

Claims (9)

  1. 板状の振動体と、この振動体の振動により駆動される被駆動体と、この被駆動体の駆動により直接、或いは伝達機構を介して動作する時刻表示機構とを備えたことを特徴とするアナログ電子時計。
  2. 請求の範囲第1項記載のアナログ電子時計において、
    前記板状の振動体は、板状の圧電素子と補強部とが積層された振動板と、この振動板を支持体に固定する固定部と、前記振動板の長手方向端部に設けられた当接部とを備え、前記圧電素子に駆動信号を供給することにより、前記圧電素子を伸縮させて前記振動板に前記長手方向に伸縮する振動および前記長手方向とは交差する方向への振動を生じさせ、これらの振動に伴う前記当接部の変位によって被駆動体を駆動する圧電アクチュエータであり、前記当接部と前記被駆動体とが押圧手段によって押圧されていることを特徴とするアナログ電子時計。
  3. 請求の範囲第1項又は第2項記載のアナログ電子時計において、
    前記被駆動体、或いは前記伝達機構と平面的に重なり合わない位置に前記振動体が配置されていることを特徴とするアナログ電子時計。
  4. 請求の範囲第1項または第2項記載のアナログ電子時計において、
    前記伝達機構及び前記時刻表示機構を含む機構と平面的に重なり合う位置に前記振動体が配置されていることを特徴とするアナログ電子時計。
  5. 請求の範囲第1項または第2項記載のアナログ電子時計において、
    当該アナログ電子時計を構成する構成部材のうち、配置後に厚さの増加に影響を与えない他の構成部材に対して平面的に重なり合う位置に前記振動体が配置されていることを特徴とするアナログ電子時計。
  6. 請求の範囲第1項または第2項記載のアナログ電子時計において、
    前記被駆動体に前記振動体を押圧する押圧手段を備えたことを特徴とするアナログ電子時計。
  7. 請求の範囲第1項または第2項記載のアナログ電子時計において、
    前記振動体に前記被駆動体を押圧する押圧手段を備えたことを特徴とするアナログ電子時計。
  8. 請求の範囲第7項記載のアナログ電子時計において、
    前記押圧手段による押圧力を前記伝達機構の内の前記被駆動体で最初に駆動される被駆動車の略周方向に作用させることを特徴とするアナログ電子時計。
  9. 請求の範囲第7項記載のアナログ電子時計において、
    前記押圧手段による押圧力を前記伝達機構の内の前記被駆動体で最初に駆動される被駆動車の略中心方向に作用させることを特徴とするアナログ電子時計。
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