JPWO2003072589A1 - 新規15員環アザライド及び新規16員環ジアザライド誘導体とその製造法 - Google Patents

新規15員環アザライド及び新規16員環ジアザライド誘導体とその製造法 Download PDF

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知明 三浦
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卓史 吉田
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Abstract

優れた抗菌活性を有する一般式(I)で表される化合物又はその塩(R1は水素原子又はアルキルカルボニル基を表し、R2は水素原子、酸素原子、水酸基、又はアルキルカルボニルオキシ基を表し、例えばR2が水素原子であるときにはR3は基(a)(R5及びR6は水素原子又はアルキル基を表す)を示し、R4は水素原子又は基(c)(R8及びR9は水素原子又はアルキルカルボニル基を表す)を示し、Meはメチル基を示す)。

Description

技術分野
本発明はグラム陽性菌及びグラム陰性菌に対して有効な主として新規15員環アザライド並びに新規16員環ジアザライド誘導体に関する。また、それらの製造中間体及び製造法に関する。
背景技術
マクロライド系抗生物質は、一般的に毒性が低く経口投与が可能であり、細菌感染症の治療において臨床上重要な抗菌剤の一つである。マクロライド系抗生物質は、アグリコンであるラクトン環部分の構造原子数によって、14員環マクロライド並びに16員環マクロライドに大別される。一方、化学修飾を施した抗菌剤としては、ラクトン環内に窒素原子が導入された市販の15員環マクロライドアジスロマイシン(US4474768、US4517359)が知られている。アジスロマイシンでは、14員環マクロライドであるエリスロマイシンの9位ケトンをオキシムへと誘導した後、Beckmann転位により得られるイミノエーテル体を還元することにより窒素原子を導入している(J.Chem..Soc.Perkin Trans.I,1881,1986、J.Antibiot.,41,1029,1988)。このようにラクトン環の構造原子として窒素原子を含有するマクロライド誘導体は、現在ではアザライドとして知られている。
アジスロマイシン以外にもアザライド骨格の報告例は知られているが、ラクトン環内の窒素原子が占める位置としては2種類のみである。即ちラクトンのカルボニル基を1位として、半時計回りに数えて9番目、あるいは10番目に窒素原子が位置しているアザライドが報告されているのみである。
一方、16員環マクロライドから誘導されるアザライドとしては、タイロシン類の9−ケトオキシム誘導体から、アジスロマイシンと同様にBeckmann転位による環拡大反応を用いて合成された、8a−aza−8a−homotylosin誘導体や9a−aza−9a−homotylosin誘導体が報告されている(EP410433、WO00/77016)。これらは17員環アザライドであり、ラクトンのカルボニル基を1位として、前述の14員環マクロライドから誘導されるアザライドと同様に、9番目、あるいは10番目に窒素原子が位置している。
上記アジスロマイシンは、他のマクロライド系抗生物質と比較して、特徴ある体内動態を示し、また一部のグラム陰性菌に対して有効であるという特徴を有している。
これまで16員環マクロライドのうち臨床で使用されているものは、その誘導体を含めロイコマイシン類抗生物質であり、これまで北里研究所、東洋醸造(当時)あるいは当社を含め多くのグループによりそれらの有効性向上を目的とした研究がなされ、ロキタマイシン(J.Antibiot.,34,1001,1981、J.Antibiot.,34,1011,1981)、ミオカマイシン(J.Antibiot.,29,536,1976、J.Antibiot.,34,436,1981)が発売されている。
16員環マクロライドは、14員環マクロライドと比較して体内動態が必ずしも満足ではないことが知られており(J.Ferment.Technol.,57,519,1979)、この欠点を改善することは重要な課題の一つである(J.Antimicrobial.Chemotherapy,28,787,1991)。さらに従来のロイコマイシン類16員環マクロライドは主としてグラム陽性菌に対して有効であるものの、グラム陰性菌に対する抗菌活性は改善の余地が残されており、グラム陰性菌に対しても有効なマクロライドの出現が期待されている。
窒素原子を含む大環状化合物の構築について、有機合成の観点から過去の技術を振り返ると、還元的アミノ化条件下、ジアルデヒドの一級アミン類を用いた環化反応は、5員環のピロリジン誘導体(Tetrahedron,42,259,1986、Synthesis,789,2000等)、あるいは6員環のピペリジン誘導体(Tetrahedron,46,231,1990、SYNLETT,361,1996、Synthesis,789,2000等)等、環構造を形成する構成元素数の少ない含窒素脂肪族複素環の合成が報告されている。一方、ジアルデヒド中間体の一級アミン類あるいはジアルキルヒドラジン類を用いた還元的アミノ化による環化反応は、これまで7員環以上の含窒素脂肪族複素環合成では、ほとんど知られていなかった。
最近、本発明者らは、ロイコマイシン類16員環マクロライドを出発原料として、それらラクトン環の12、13位に種々化学修飾を施した新規16員環マクロライド誘導体が、グラム陽性エリスロマイシン耐性菌に対して改善された抗菌活性を有し、かつ生理学的な条件において抗菌活性が低下しないことを見出した。同時に、中性糖を除去したある種の誘導体がグラム陰性菌に対して強い抗菌力を有することを見出した(WO02/64607)。その後、本発明者らは、ロイコマイシン類16員環マクロライドから誘導されたジアルデヒド中間体を用いて、還元的アミノ化条件下、15員環及び16員環の含窒素複素環を合成する反応例を見出している。
タイロシン類16員環マクロライドと比較して、一般的にロイコマイシン類16員環マクロライドは、医薬としての安全性に関する懸念が少ない。またロイコマイシン類16員環マクロライドを出発原料としたアザライドの報告例は全く知られていない。
ジアザライドに関しては、アザライドのアグリコンであるラクトン部分の酸素原子を窒素原子に変換することで、環内に窒素原子を二つ導入した化合物が、エリスロマイシンから誘導されている報告がある(WO94/15617)。しかしながら、環内に二つの窒素原子が隣接したジアザライドに関しては、エリスロマイシン類あるいはロイコマイシン類マクロライドから誘導された例は報告されていない。
さらにロイコマイシン類16員環マクロライドを出発原料に、10〜13位の共役二重結合を反応の足掛かりとして、初めにアグリコンを開環し、再び閉環することで、アザライド母核を構築する方法に関してもまた報告例がない。
発明の開示
16員環マクロライドは、強い酸性あるいは塩基性条件下における加水分解反応、強塩基を用いたアルキル化反応、グリニャール反応等、様々な反応に対して感受性が高く、母核の分解あるいは副生物の生成を招くことがある。その一方、アジスロマイシンでは、エリスロマイシンを出発物質として新しい骨格変換により有用な物質を見出した経緯があるため、16員環マクロライドを出発物質とした斬新な骨格変換が望まれている。
そこでロイコマイシン類16員環マクロライドから誘導される、ラクトン環内に窒素原子を有する新規アザライド及び新規ジアザライドの合成に興味が持たれた。さらには、新規アザライド及び新規ジアザライドの抗菌活性並びに体内動態に及ぼす影響についても興味が持たれた。
本発明は主としてロイコマイシン類16員環マクロライドから誘導される有用な新規15員環アザライド誘導体及び新規16員環ジアザライド誘導体とそれらの薬学的に許容し得る塩、それらの中間体並びに製造法に関するものである。
本発明者らは鋭意検討を重ね、ロイコマイシン類マクロライドを出発物質として、それらのラクトン環10〜13位の共役二重結合に着目し、酸化的開裂により、これまでに報告例がない新規ジアルデヒド中間体等へと誘導した。また、続くアミン類を用いた閉環反応によりアザライド及びジアザライド母核を構築する方法を見出した。さらに本手法を利用して、ラクトン環内窒素原子上に種々側鎖を導入した新規15員環アザライド及び新規16員環ジアザライド誘導体を創製した。
その結果、本発明の化合物のある種の誘導体が、出発物質であるロイコマイシン類縁体と比較して抗菌活性が増強し、かつ生理学的な条件下において抗菌活性が低下しないことを見出し、本発明を完成させた。同時に、ジアルデヒド中間体から一級アミン類あるいはジアルキルヒドラジン類を用いて、これまでほとんど知られていない15及び16員環の大員環含窒素脂肪族複素環合成に成功した。
本発明の化合物は、ラクトン環のカルボニル基を1位として、半時計回りに数えて11番目、あるいは11及び12番目に窒素原子を有しており、このようなアザライドは未だ報告されていない。さらに隣接した11位及び12位にそれぞれ窒素原子を有するタイプのジアザライドもまた報告例がない。
本発明は、新規化合物として、下記の一般式(I)
Figure 2003072589
[式中、
は、水素原子又はC2〜C4の直鎖状アルキルカルボニル基を表し、
は、水素原子、酸素原子、水酸基又はC2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基を表し、
ここでRが水素原子で表される場合、
は、下記の基(a)
Figure 2003072589
(ここで、R及びRは同一でも異なっていてもよく、水素原子、Ar基で置換されていてもよいC1〜C10のアルキル基(Arはアリール基又は複素環基を表す))を表し、
が水酸基又はC2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基のいずれかで表される場合、
は、水素原子、C1〜C10のアルキル基、C2〜C10のアルキルカルボニル基、C2〜C10のアルケニル基、C3〜C10のアルケニルカルボニル基、C2〜C10のアルキニル基、Ar−A−基(ここで、Arは前記と同じ意味を表し、AはC1〜C10のアルキル基、C2〜C10のアルキルカルボニル基、C2〜C10のアルケニル基、C3〜C10のアルケニルカルボニル基又はC2〜C10のアルキニル基を表す)、又は
Ar−(CH−B−(CH−基(ここで、Arは前記と同じ意味であり、pは0〜7の整数、qは2〜9の整数を表すが、p+qは2〜9整数を表し、Bは酸素原子、硫黄原子又は−NR−から選択した基であり、Rは水素原子、Ar基で置換されていてもよいC1〜C8のアルキル基を表す)を表し、Rが酸素原子で表される場合、
は、Wであり、かつRと一緒になって、下記の基(b)
Figure 2003072589
(ここで、Wはカルボニル基又はチオカルボニル基を表す)を表し、
は、水素原子又は下記の基(c)
Figure 2003072589
(ここで、R及びRは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、C2〜C5の直鎖状又は分岐鎖状アルキルカルボニル基を表す)である]
で表される化合物又は薬学的に許容されるその塩
を提供するものである。
第二の観点からは、本発明により、新規化合物として、下記の一般式(II)
Figure 2003072589
[式中、
は、水素原子又はC2〜C4の直鎖状アルキルカルボニル基を表し、
は、水酸基又はC2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基を表し、
及びRは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、C2〜C5の直鎖状あるいは分岐鎖状アルキルカルボニル基を表し、
10及びR11は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、C1〜C10のアルキル基、C2〜C10のアルケニル基、C2〜C10のアルキニル基又はAr−A−基(Arは前記と同じ意味を表し、AはC1〜C10のアルキル基、C2〜C10のアルケニル基又はC2〜C10のアルキニル基を表す)を表し、場合によってR10及びR11は、それらが結合している窒素原子及びZと一緒になって、6〜7員の脂肪族複素環(ここで、脂肪族複素環は二重結合を有していてもよい)を形成していてもよく、
Zは単結合、−(CH)m−C−(CH)m−基(ここでmは0又は1の整数を表し、芳香環上の置換位置は特に限定されない)又は−(CH)n−基(nは1〜3の整数を表す)である]
で表される化合物又は薬学的に許容されるその塩
が提供される。
第三の観点からは、本発明により、製造中間体として有用な新規化合物である、下記の一般式(III)
Figure 2003072589
[式中、
は、水素原子又はC2〜C4の直鎖状アルキルカルボニル基を表し、
は、水酸基、C2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基又は下記の基(d)
Figure 2003072589
(ここで、R14は、シリル系保護基又はアセタール系保護基を表す)を表し、R及びRは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、C2〜C5の直鎖状又は分岐鎖状アルキルカルボニル基を表し、
12は、水素原子、C2〜C5の直鎖状アルキルカルボニル基、エトキシエチル基、シリル系保護基、ベンジルオキシカルボニル基、4−メトキシベンジルオキシカルボニル基又は4−ニトロベンジルオキシカルボニル基を表し、
13は、−CH(YR15基(ここで、Yは酸素原子又は硫黄原子であり、R15はC1〜C5のアルキル基を表す)又は下記の基(e)
Figure 2003072589
(ここで、Yは前記と同じ意味を表し、nは2〜3の整数を表す)を表し、
Xは、ホルミル基、ヒドロキシメチル基、R16SOOCH−基(R16はメチル基、トリフルオロメチル基又は芳香環上の水素原子の1つがメチル基、ニトロ基、アジド基で置換されていてもよいフェニル基、ベンジル基、ナフチル基を表す)、ハロメチル基又はR13(R13は前記と同じ意味を表す)である]で表される化合物又は薬学的に許容されるその塩
が提供される。
そして、本発明により、15〜21員環マクロラクトンを製造する方法であって、式(III)の化合物を合成中間体として用い、この化合物を環化する工程を含む方法が提供される。
また、本発明により、上記一般式(I)または(II)で表される化合物及び薬学上許容されるその塩からなる群から選ばれる物質を有効成分として含む医薬が提供され、好ましい態様によれば、有効成分である上記の物質とともに薬学的に許容される担体を含む医薬組成物の形態の上記医薬が提供される。これらの医薬は細菌感染症の治療に有用である。
さらに、本発明により、上記の医薬の製造のための上記一般式(I)、(II)及び薬学的に許容されるその塩からなる群から選ばれる物質の使用、並びに細菌感染症の治療方法であって、上記一般式(I)、(II)及び薬学的に許容されるその塩からなる群から選ばれる物質の治療有効量をヒトを含む哺乳類動物に投与する工程を含む方法が提供される。
発明を実施するための最良の形態
以下に本発明を詳細に説明する。
本明細書において、Meはメチル基を意味する。
本明細書において、アルキル基及びアルキル基部分を含む置換基(例えばアルコキシ基、アルキルカルボニル基など)のアルキル部分は、特に断らない限り、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、イソプロピル、イソブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル等の直鎖状、分岐鎖状、環状、又はそれらの組み合わせのいずれであってもよく、好ましくは直鎖状又は分岐鎖状である。
アルケニル基、アルキニル基及びこれらの基部分を含む置換基のアルケニル又はアルキニル部分は、特に断らない限り、ビニル、アリル、1−プロペニル、イソプロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、プロパルギル、1−ブチニル、1−ペンチニル、2−ブチニル等の直鎖状、分岐鎖状、環状、又はそれらの組み合わせのいずれであってもよく、好ましくは直鎖状又は分岐鎖状である。アルケニル、アルキニル部分に含まれる二重結合又は三重結合の数は特に限定されず、アルケニル部分に含まれる二重結合はZ配置又はE配置のいずれでもよい。
本明細書において、アリール基とは、特に断らない限り、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アンスリル基、2−アンスリル基等のヘテロ原子を含有しない6〜14員(単環式〜3環式、好ましくは単環式〜2環式)の芳香環を意味する。ここで6〜14員のアリール基は、その環系中に6〜14個の炭素原子を有する。前記6〜14員のアリール基は、場合によりハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、C1〜C6のアルキル基、C2〜C7のアシル基、C1〜C6のアルキルオキシカルボニル基、C1〜C6のアシルオキシ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、C1〜C6のアルコキシ基、6〜10員のアリール基(例えばフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられるが、結合位置は特に限定されない)、5〜10員の複素環基(例えば2−イミダゾリル基、4−イミダゾリル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、3−キノリニル基、4−キノリニル基、4−イソキノリニル基、ベンズイミダゾリル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、3−モルフォリニリル基等が挙げられるが、結合位置は特に限定されない)の中から選択した置換基1〜5個で置換されていてもよい。
本明細書において、複素環基とは、特に断らない限り、2−イミダゾリル基、4−イミダゾリル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、3−キノリニル基、4−キノリニル基、4−イソキノリニル基、2−ベンズイミダゾリル基、ピロリジニル基、3−ピペリジニル基、3−モルフォリニリル基(ここで、結合位置は特に限定されない)等の、酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子からそれぞれ選択したヘテロ原子1〜3個を含有する芳香族系又は脂肪族系の5〜14員(単環式〜3環式、好ましくは単環式〜2環式)の複素環を意味する。ここで5〜14員の複素環基は、その環系中に5〜14個の原子を有する。前記芳香族系の5〜14員の複素環基は、場合によりハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、C1〜C6アルキル基、C2〜C7アルキルカルボニル基、C1〜C6アルキルオキシカルボニル基、C1〜C6のアシルオキシ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、C1〜C6アルコキシ基、6〜10員アリール基(例えばフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられるが、結合位置は特に限定されない)、5〜10員の複素環基(例えば2−イミダゾリル基、4−イミダゾリル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、3−キノリニル基、4−キノリニル基、4−イソキノリニル基、ベンズイミダゾリル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、3−モルフォリニリル基等が挙げられるが、結合位置は特に限定されない)の中から独立して選択した置換基1〜6個で置換されていてもよい。
本明細書において、アシル基及びアシル基部分を含む置換基(例えばアセトキシ基等のアシルオキシ基)のアシル部分は、特に断らない限り、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基等の、C2〜C5の直鎖状又は分岐鎖状のアルキルカルボニル基を意味する。
本明細書において、ハロゲン原子とは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子を意味する。
本明細書において、シリル系保護基とは、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリフェニルシリル基、トリベンジルシリル基、ジメチルイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基等を意味する。
本明細書において、アセタール系保護基とは、特に断らない限り、ジメチルアセタール、ジエチルアセタール、ジイソプロピルアセタール等の非環状アセタール、又は、エチレンアセタール、プロピレンアセタール等の環状アセタールを意味する。ただし、式(III)における基(d)中のR14の表わすアセタール系保護基とは、メトキシメチル基、エトキシエチル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基等を意味する。
本明細書において、ハロメチル基とは、メチル基上の水素原子の1つがハロゲン原子に置換された基を意味する。
一般式(III)で表される化合物を製造中間体として用い、この化合物を環化する工程を含む15〜21員環ラクトンを製造する方法では、一級アルキルアミン類、アルキル基で置換されたジアミン類、アルキル基で置換されたヒドラジン類等を用いた還元的アミノアルキル化反応又は置換反応による環化、トリメチレンビス(トリフェニルホスホニウムブロマイド)、テトラメチレンビス(トリフェニルホスホニウムブロマイド)等を用いたビスWittig反応による環化、α−水素を有するアルデヒド類を用いたアルドール反応による環化等、一般式(III)で表される化合物からマクロラクトン環を構築する工程を含む。
式(I)、式(II)及び式(III)において、Rが表す水素原子又はC2〜C4の直鎖状アルキルカルボニル基はいずれも好ましい。
式(I)において、Rが表す水素原子、酸素原子、水酸基又はC2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基はいずれも好ましいが、より好ましくは水酸基又はC2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基である。
式(II)において、Rが表す水酸基又はC2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基はいずれも好ましい。
式(III)において、Rが表す水酸基、C2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基、または基(d)はいずれも好ましいが、より好ましくはC2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基である。
式(I)において、Rが水素原子である場合のRが表す基(a)は、好ましくはR及びRが同一または異なって、Ar基で置換されていてもよいC1〜C10のアルキル基(Arはアリール基又は複素環基を表す)である基(a)であり、より好ましくは、R及びRが同一または異なって、フェニルで置換されていてもよいC1〜C10のアルキル基である基(a)である。
式(I)において、Rが水酸基又はC2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基である場合のRは、好ましくは水素原子、C1〜C10のアルキル基、C2〜C10のアルキルカルボニル基、またはAr−A−基(ここで、Arは前記と同じ意味を表し、AはC1〜C10のアルキル基、C2〜C10のアルキルカルボニル基、C2〜C10のアルケニル基、又はC2〜C10のアルキニル基を表す)であり、より好ましくはAr基で置換されていてもよいC1〜C10のアルキル基、Ar基で置換されていてもよいC2〜C10のアルキルカルボニル基、Ar基で置換されていてもよいC2〜C10のアルケニル基、又はAr基で置換されていてもよいC2〜C10のアルキニル基であり、好ましい基の具体例としては、メチル基、ベンジル基、2−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基、4−フェニルブチル基、5−フェニルペンチル基、3−フェニルプロピオニル基、3−フェニル−2−プロペニル基、3−フェニル−2−プロピニル基、3−(2−ベンジルオキシフェニル)プロピル基、3−(ピリジン−4−イル)プロピル基、N−メチル−N−(3−フェニルプロピル)アミノ基、3−(キノリン−4−イル)プロピル基又は3−(6−メトキシキノリン−4−イル)プロピル基があげられる。
式(I)において、Rが酸素原子で表わされる場合のRが表す基Wは、下記の基(b−1)が好ましい。
Figure 2003072589
式(I)において、Rが表す基(c)は、R及びRが同一または異なって、水素原子、またはC2〜C5の直鎖状又は分岐鎖状アルキルカルボニル基であるのがいずれも好ましい。
式(II)、式(III)において、R、Rは、同一または異なって、水素原子、またはC2〜C5の直鎖状又は分岐鎖状アルキルカルボニル基であるのがいずれも好ましい。
式(II)において、R10及びR11は、同一または異なって、水素原子、C1〜C10のアルキル基、又はAr−A−基(Arは前記と同じ意味を表し、AはC1〜C10のアルキル基、C2〜C10のアルケニル基又はC2〜C10のアルキニル基を表す)であるのが好ましく、より好ましくはR10及びR11が同一または異なって、フェニル基で置換されていてもよいC1〜C10のアルキル基であり、特に共にメチル基であるのが好ましい。
式(II)において、Zは単結合であるのが好ましい。
式(III)において、R12は、C2〜C5の直鎖状アルキルカルボニル基であるのが好ましい。
式(III)において、R13は、Yが酸素原子である−CH(YR15基(ここで、R15はC1〜C5のアルキル基を表す)であるのが好ましい。
式(III)において、Xはホルミル基であるのが好ましい。
本発明の式(I)の化合物のうち好ましい化合物群としては
が水素原子又はC2〜C4の直鎖状アルキルカルボニル基であり、Rが水素原子、酸素原子、水酸基又はC2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基であり、
が水素原子であって
が下記の基(a−1)
Figure 2003072589
(ここで、RはC1〜C10のアルキル基であり、Rは、Ar基(Arは前記と同じ意味を表す)で置換されていてもよいC1〜C10のアルキル基を表す)であるか
が水酸基又はC2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基のいずれかであってRが水素原子、C1〜C10のアルキル基、C2〜C10のアルキルカルボニル基又はAr−A−基(ここで、Arは前記と同じ意味を表し、AはC1〜C10のアルキル基、C2〜C10のアルキルカルボニル基、C2〜C10のアルケニル基又はC2〜C10のアルキニル基を表す)であるかまたは、
が酸素原子であって
がRと一緒になって、下記の基(b−1)
Figure 2003072589
であり、
が水素原子又は下記の基(c−1)
Figure 2003072589
(ここで、Rは水素原子、C2〜C5の直鎖状又は分岐鎖状アルキルカルボニル基であり、RはC2〜C5の直鎖状又は分岐鎖状のアルキルカルボニル基を表す)
である化合物が挙げられる。
本発明の式(I)の化合物のうちより好ましい化合物群としては
がC2〜C4の直鎖状アルキルカルボニル基であり、
が水酸基又はC2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基であり、
がAr基で置換されていてもよいC1〜C10のアルキル基、Ar基で置換されていてもよいC2〜C10のアルキルカルボニル基、Ar基で置換されていてもよいC2〜C10のアルケニル基又はAr基で置換されていてもよいC2〜C10のアルキニル基(ここで、Arは前記と同じ意味を表す)であり、
がR及びRが同一でも異なっていてもよく、C2〜C5の直鎖状又は分岐鎖状のアルキルカルボニル基である基(c)
である化合物が挙げられる。
本発明の式(I)の化合物のうち別のより好ましい化合物群としては
がC2〜C4直鎖状アルキルカルボニル基であり、
が水酸基又はC2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基であり、
がAr基で置換されていてもよいC1〜C10のアルキル基、Ar基で置換されていてもよいC2〜C10のアルキルカルボニル基、Ar基で置換されていてもよいC2〜C10のアルケニル基又はAr基で置換されていてもよいC2〜C10のアルキニル基(ここで、Arは前記と同じ意味を表す)であり、
がRが水素原子であり、RがC2〜C5の直鎖状又は分岐鎖状アルキルカルボニル基である基(c)
である化合物が挙げられる。
本発明の式(I)の化合物のうちまた別のより好ましい化合物群としては
が水素原子であり、
が水酸基であり、
がAr基で置換されていてもよいC1〜C10のアルキル基、Ar基で置換されていてもよいC2〜C10のアルキルカルボニル基、Ar基で置換されていてもよいC2〜C10のアルケニル基又はAr基で置換されていてもよいC2〜C10のアルキニル基(ここで、Arは前記と同じ意味を表す)であり、
がR及びRが、同一でも異なっていてもよく、C2〜C5の直鎖状又は分岐鎖状アルキルカルボニル基である基(c)である
化合物が挙げられる。
本発明の式(I)の化合物のうちさらにまた別のより好ましい化合物群としては
がC2〜C4の直鎖状アルキルカルボニル基であり、
が水酸基又はC2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基であり、
がAr基で置換されていてもよいC1〜C10のアルキル基、Ar基で置換されていてもよいC2〜C10のアルキルカルボニル基、Ar基で置換されていてもよいC2〜C10のアルケニル基又はAr基で置換されていてもよいC2〜C10のアルキニル基(ここで、Arは前記と同じ意味を表す)であり、
が水素原子である
化合物が挙げられる。
本発明の式(II)の化合物のうち好ましい化合物群としては
10及びR11が同一でも異なっていてもよく、水素原子、C1〜C10のアルキル基又はAr−A−基(Arは前記と同じ意味を表し、AはC1〜C10のアルキル基、C2〜C10のアルケニル基又はC2〜C10のアルキニル基を表す)であり、
Zが単結合である
化合物が挙げられる。
本発明の式(II)の化合物のうちさらに好ましい化合物群としては
10及びR11が共にメチル基である
化合物が挙げられる。
本発明の式(II)の化合物のうちさらに好ましい化合物群としては
10がメチル基でありR11が4−フェニルブチル基である化合物又はR10が4−フェニルブチル基でありR11がメチル基である
化合物が挙げられる。
本発明の式(III)の化合物のうち好ましい化合物群としては
Xがホルミル基である
化合物が挙げられる。
本発明の15〜21員環マクロラクトンの製造において、式(III)の化合物を製造中間体に用いてこれを環化する工程を含むことを特徴とする方法のうち好ましい態様としては、上記の式(I)または式(II)の化合物を製造する方法が挙げられる。
本発明による一般式(I)ないし(III)で表される化合物は、下記工程図1に示す5工程を経て製造することができる。また別に下記工程図2に示す3工程を経て製造することもできる。特に断らない限り、以下の工程図におけるR〜R、R〜R12及びR15は前記と同じ意味を表す。これらの製造法について、工程図1の第1〜第5工程に分けてそれぞれ工程毎にその詳細を説明する。
Figure 2003072589
はじめに第1工程である式(IV)で表される化合物を出発原料として、式(V)で表される化合物を製造する方法について述べる。
式(IV)で表される出発物質の9位水酸基のアシル系側鎖による修飾は、塩化メチレン溶媒中、ピリジン存在下、酸ハロゲン化物との反応により選択的に進行する。本反応における溶媒は、塩化メチレンの他、クロロホルム、ベンゼン、トルエン、キシレン等の非プロトン性溶媒でもよく、塩基はピリジン等の有機塩基が好ましく1〜10当量用いるとよい。アシル化試薬は酸ハロゲン化物を1〜5当量用いるとよく、反応は0℃〜50℃の範囲で進行し、反応時間は0.5時間〜24時間である。
また式(IV)で表される出発物質の9位水酸基のシリル系保護基による修飾は、例えば乾燥したジメチルホルムアミド(DMF)溶媒中、イミダゾール存在下、必要量のtert−ブチルジメチルシリルクロライド(TBDMSCl)と反応させればよい。本シリル化反応における塩基としては、イミダゾールの他、ピリジン、ルチジン、トリエチルアミン等の有機塩基を用いることが可能であるが、好ましくはイミダゾールを2当量〜6当量用いるとよい。またシリル化試薬としては、TBDMSClの他、TBDMSOClO、TBDMSOSOCF、TBDMSCN等の通常のTBDMS化に用いる試薬を1〜3当量用いるとよい。反応溶媒としては、DMFの他、アセトニトリル、塩化メチレン、テトラヒドロフラン(THF)等を用いることができる。反応は0℃〜50℃の範囲で収率良く進行し、反応時間は1時間〜24時間である。
式(IV)で表される出発物質の9位水酸基に、TBDMS基以外のシリル系保護基を導入する際には、TBDMSClの代わりに、例えばトリメチルシリルクロライド、トリエチルシリルクロライド、トリイソプロピルシリルクロライド、トリフェニルシリルクロライド、トリベンジルシリルクロライド、ジメチルイソプロピルシリルクロライド、tert−ブチルジフェニルシリルクロライド等を用いて同様に実施すればよい。
続く18位ホルミル基のアセタール系保護基による修飾は、例えば有機酸存在下、オルト蟻酸メチルとメタノールの混合溶媒中で行うことにより、収率良く進行する。用いる酸としてはパラトルエンスルホン酸、カンファースルホン酸等の有機酸が可能であるが、好ましくはピリジニウムパラトルエンスルフォネート(PPTS)を1〜3当量用いるとよい。又、溶媒としては試薬を兼ねたオルト蟻酸メチル及びメタノールの混合溶液を10倍量(V/W)〜60倍量(V/W)用いるとよい。反応は20℃〜80℃の範囲で収率良く進行し、反応時間は1時間〜6日間である。
一般式(V)で表される化合物において、R15がメチル基で表されるジメチルアセタール以外のアセタール系保護基を導入する際には、オルト蟻酸メチル−メタノールの混合溶媒の代わりに、例えばオルト蟻酸エチル−エタノール、オルト蟻酸イソプロピル−イソプロパノール、エチレングリコール−ベンゼン、プロピレングリコール−ベンゼン混合溶媒を用いて同様に実施すればよい。
次いで、マイカミノース部分における2’位水酸基のアセチル基による修飾は、例えばアセトニトリル溶媒中、無水酢酸を用いた反応により、定量的に進行する。本反応における溶媒は、塩化メチレン、クロロホルム等の非プロトン性溶媒でもよく、アセチル化剤としては、無水酢酸を1〜5当量用いるとよい。反応は20℃〜60℃の範囲で収率良く進行し、反応時間は1時間〜48時間である。
次に、式(VI)で表される化合物を製造する第2工程について述べる。式(V)で表される化合物に対して、例えば触媒量の金属酸化剤存在下、アセトンと水の混合溶媒中、共酸化剤としてN−メチルモルホリン−N−オキシドを用いて反応させるとよい。用いる金属酸化剤としては、オスミウム(VI)酸カリウム二水和物でもよいが、好ましくは四酸化オスミウムを0.05〜1当量用いるのがよい。共酸化剤としては、トリメチルアミン−N−オキシド、ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム、酢酸テトラエチルアンモニウム等の4級アンモニウム塩存在下あるいは非存在下に塩素酸ナトリウム、塩素酸銀、塩素酸バリウム等の塩素酸塩、過酸化水素、tert−ブチルヒドロペルオキシド等を用いることも可能であるが、好ましくは、N−メチルモルホリン−N−オキシドを1〜5当量用いるとよい。また溶媒としては、アセトンと水の混合溶媒の他、アセトニトリル、THF、塩化メチレン、tert−ブチルアルコール、ジエチルエーテル、tert−ブチルアルコールと水の混合溶媒、THFと水の混合溶媒等でもよく、反応は0℃〜50℃の範囲で進行し、反応時間は5時間〜3日間である。
次に、式(VII)で表される化合物を製造する第3工程について述べる。式(VI)で表される化合物に対して、例えばベンゼン中、無機塩基存在下、酸化剤として四酢酸鉛を用いて反応させるとよい。
本反応に用いる酸化剤としては、メタ過ヨウ素酸ナトリウム等の過酸又は活性二酸化マンガン、ピリジニウムクロロクロメート等でもよいが、好ましくは四酢酸鉛を1〜5当量用いるとよい。四酢酸鉛による反応に用いる溶媒としてはベンゼン、トルエン、キシレン、塩化メチレン等の非プロトン性溶媒が好ましい。またメタ過ヨウ素酸等の過酸による反応に用いる溶媒としては、水あるいはエーテル−水、塩化メチレン−水等の混合溶媒でもよい。本反応における塩基としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム等の無機塩基を1〜15当量用いるとよい。反応は0℃〜50℃の範囲で進行し、反応時間は5分〜24時間である。なお本反応で供給される式(VII)で表される化合物は、精製することなく以下の第4工程に用いることが可能である。
ここで一般式(III)で表される化合物において、Xがホルミル基以外の化合物を製造する方法について述べる。
式(VII)で表される化合物に対して、例えばエタノール溶媒中、ナトリウムボロヒドリドを用いた還元によりXがヒドロキシメチル基で表される化合物が供給される。
本反応に用いる還元剤としては、リチウムボロヒドリド、リチウムアルミニウムヒドリド、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド、ナトリウムシアノボロヒドリド、ジンクボロヒドリド等でもよいが、好ましくはナトリウムボロヒドリドを0.5〜2当量用いるとよい。反応に用いる溶媒としてはエタノールの他、メタノール、イソプロパノール等の低級アルコール、アセトニトリル、THF、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等でもよい。
一般式(III)で表される化合物において、XがR16SOOCH−基である化合物を製造するには、Xがヒドロキシメチル基で表される化合物に対して、例えば塩化メチレン溶媒中、トリエチルアミン存在下、酸ハロゲン化物と反応させれば良い。本反応における溶媒は、塩化メチレンの他、クロロホルム、ベンゼン、トルエン、キシレン等の非プロトン性溶媒でもよく、塩基はトリエチルアミンの他、ピリジン、ジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基を1〜10当量用いるとよい。酸ハロゲン化物は2〜5当量用いるとよく、反応は0℃〜50℃の範囲で進行し、反応時間は0.5時間〜24時間である。
一般式(III)で表される化合物において、Xがハロメチル基である化合物を製造するには、Xがヒドロキシメチル基で表される化合物に対して、例えば塩化メチレン溶媒中、2〜5当量のトリフェニルホスフィン存在下に2〜10当量の四臭化炭素を加えて反応させればよい。反応は0℃〜50℃の範囲で進行し、反応時間は0.5時間〜24時間である。四臭化炭素の代わりに2〜5当量のN−ブロモスクシンイミド、N−クロロスクシンイミドを用いることも可能である。また四臭化炭素の代わりに四塩化炭素を用いることも可能であるが、この場合四塩化炭素は試薬を兼ねた溶媒として用いる。四塩化炭素を用いる反応は10℃〜80℃の範囲で進行し、反応時間は0.5時間〜24時間である。
一般式(VII)で表される化合物のホルミル基をアセタール化するには、前述の式(IV)で表される化合物における18位ホルミル基のアセタール系保護基による修飾と同様に反応させればよい。
続いて式(VIII)及び式(XI)で表される化合物を製造する第4a工程及び第4b工程について述べる。式(VII)で表される化合物に対して、例えばエタノール中、酢酸存在下、RNH等の一級アミン類(第4a工程)あるいはR10NHNHR11等のヒドラジン類(第4b工程)を加え、還元剤としてナトリウムシアノボロヒドリドを用いた還元的アミノアルキル化による閉環反応を実施することにより当該化合物が供給される。上記一級アミン類、ヒドラジン類の代わりに、ピペラジン、ホモピペラジンあるいはヘキサヒドロピリダジン等の6〜7員の脂肪族ジアミン類、R10NH−(CH)m−C−(CH)m−NHR11あるいはR10NH−(CH)n−NHR11等のジアミン類を用いることも可能である。
本反応における還元剤は、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド、ナトリウムボロヒドリド、ナトリウムシアノボロヒドリド−チタニウムテトライソプロポキシド、ナトリウムシアノボロヒドリド−マグネシウムパークロレート、ボラン・ピリジン錯体、ジンクボロヒドリド−塩化亜鉛、ジブチルクロロスタナン−ヘキサメチルホスホラミド、カリウムテトラカルボニルヒドリドフェレート等でもよいが、好ましくはナトリウムシアノボロヒドリドを1〜10当量用いるとよい。RNHあるいはR10NHNHR11等のアミン類あるいはジアミン類は、塩酸等の無機酸あるいは酢酸等の有機酸と塩を形成していてもよく、0.8〜2.0当量用いるとよい。また添加する酸としては、塩酸等でもよいが、好ましくは酢酸を1〜30当量用いるとよい。溶媒としては、エタノールの他、メタノール、イソプロパノール等の低級アルコール、アセトニトリル、THF、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等でもよく、式(VII)で表される化合物に対して、30倍量(V/W)〜300倍量(V/W)用いるとよい。反応は0℃〜50℃の範囲で進行し、反応時間は1時間〜48時間である。
最後に、式(IX)、式(X)および式(XII)で表される新規化合物を製造する第5工程について述べる。式(VIII)又は式(XI)で表される化合物のマイカミノース部分における2’位アセチル基の脱保護は、メタノール又はメタノール−水の混合溶媒中で進行する。反応は20℃〜80℃の範囲で進行し、反応時間は12時間〜5日間である。この際、式(VIII)で表される化合物の置換基Rの種類あるいは反応条件によっては、2’位の脱アセチル化と同時に、9位水酸基の脱アセチル化が可能である。
次いでアセトニトリルと水との混合溶媒中でジフルオロ酢酸との反応により式(VIII)における17位のアセタール系保護基あるいは式(XI)における18位のアセタール系保護基を除去して、式(IX)あるいは式(XII)で表される化合物を得る。また式(VIII)においてRが水素原子である場合、式(IX)および/あるいは式(X)で表される化合物へ誘導可能であり、さらに反応時間の延長あるいは使用する酸の濃度を上げることにより、式(X)で表される化合物のみへと誘導可能である。溶媒として用いるアセトニトリル及び水の等量混合溶液は、式(VIII)または式(XI)で表される化合物に対して、10倍量(V/W)〜300倍量(V/W)用いるとよく、酸としては、モノフルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸、酢酸、塩酸等を用いることが可能であるが、好ましくはジフルオロ酢酸を1〜100当量用いるとよい。反応は0℃〜50℃の範囲で収率良く進行し、反応時間は0.5時間〜4日間である。
ここで、式(IX)において、RとRが一緒になって、下記の基
Figure 2003072589
で表される新規サイクリックカーバメート化合物を製造するには、式(VIII)においてRがアセチルオキシ基であり、Rがベンジル基あるいは4−メトキシベンジル基であり、R12がアセチル基で表される化合物から、上記の脱アセチル化反応を同様に実施することにより、2’位及び9位が共に水酸基である化合物へと誘導する。次に11位のベンジル基あるいは4−メトキシベンジル基を接触水素還元にて除去することにより、Rが水酸基であり、R及びR12がそれぞれ水素原子で表される化合物を得る。本反応に用いる触媒はパラジウム−黒、水酸化パラジウム等でもよいが、好ましくはパラジウム−カーボンを原料に対して5〜100%(W/W)用いるとよい。溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール、ジオキサン、水、アセトニトリル、THF、酢酸エチル等を単一溶媒で用いてもよく、又これらの溶媒を組み合わせて混合溶媒として用いてもよい。反応は0℃〜50℃の範囲で進行し、反応時間は1時間〜48時間である。
続いて9位と11位の間にサイクリックカーバメート環を構築するには、例えば塩化メチレン中、トリエチルアミン存在下、トリホスゲンと反応させればよい。本反応における塩基としては、トリメチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基を用いることが可能であるが、好ましくはトリエチルアミンを2当量〜6当量用いるとよい。反応は0℃〜50℃の範囲で進行し、反応時間は10分〜24時間である。
また式(VIII)で表される化合物の9位水酸基がシリル系保護基で修飾されている場合、上記と同様に2’位の脱アセチル化、17位の脱アセタール化を順次実施した後、酢酸−THFの等量混合溶液中、テトラブチルアンモニウムフルオライドを用いてシリル系保護基の除去を行い、式(IX)で表される化合物が供給される。反応は20℃〜100℃の範囲で進行し、反応時間は12時間〜4日間である。
次に式(IX)および/または式(X)で表される新規化合物を製造するための別の製造法について、工程図2の第1〜第3工程に分けてそれぞれ工程毎にその詳細を説明する。
Figure 2003072589
はじめに工程図1の第4a工程で得られるRがアセチルオキシ基、Rがベンジル基あるいは4−メトキシベンジル基、R12がアセチル基で表される式(VIII)の化合物を出発原料として、式(XIII)で表される化合物を製造する第1工程について述べる。前記と同様に2’位の脱アセチル化反応、11位のベンジル基あるいは4−メトキシベンジル基の接触水素還元による除去を順次実施することにより、式(XIII)で表される化合物へと誘導される。脱アセチル化反応の際、式(VIII)で表される化合物の置換基Rの種類あるいは反応条件によっては、2’位の脱アセチル化と同時に、9位水酸基の脱アセチル化が可能である。
続いて式(XIV)で表される化合物を製造する第2工程について述べる。式(XIII)で表される化合物に対して、例えばメタノール中、酢酸存在下、各種アルデヒド類を加え、還元剤としてナトリウムシアノボロヒドリドを用いた還元的アミノアルキル化反応を実施することにより当該化合物が供給される。
本反応に用いる還元剤としては、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド、ナトリウムボロヒドリド、ナトリウムシアノボロヒドリド−チタニウムテトライソプロポキシド、ナトリウムシアノボロヒドリド−マグネシウムパークロレート、ボラン・ピリジン錯体、ジンクボロヒドリド−塩化亜鉛、ジブチルクロロスタナン−ヘキサメチルホスホラミド、カリウムテトラカルボニルヒドリドフェレート等でもよいが、好ましくはナトリウムシアノボロヒドリドを1〜10当量用いるとよい。アルデヒド類は0.8〜5当量用いるとよく、添加する酸としては、塩酸等でもよいが、好ましくは酢酸を1〜30当量用いるとよい。溶媒としては、メタノールの他、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール、アセトニトリル、THF、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等でもよく、1倍量(V/W)〜100倍量(V/W)用いるとよい。反応は0℃〜50℃の範囲で進行し、反応時間は0.5時間〜48時間である。
また11位にアシル基を導入するには式(XIII)の化合物に対して、例えば塩化メチレン溶媒中、トリエチルアミン存在下、酸ハロゲン化物と反応させればよい。
本反応に用いる溶媒としては、クロロホルム、ベンゼン、トルエン、キシレン等の非プロトン性溶媒でもよいが、好ましくは塩化メチレンを1倍量(V/W)〜100倍量(V/W)用いるとよい。塩基としてはジイソプロピルエチルアミン、ピリジン等の有機塩基でもよいが、好ましくはトリエチルアミンを1〜10当量用いるとよい。アシル化試薬は酸ハロゲン化物を1〜5当量用いるとよく、反応は0℃〜50℃の範囲で進行し、反応時間は0.5時間〜24時間である。
最後に、式(IX)および/あるいは式(X)で表される新規化合物を製造する第3工程について述べる。前記と同様に、式(XIV)で表される化合物における17位のアセタール系保護基をアセトニトリルと水との混合溶媒中、ジフルオロ酢酸等の酸を用いて除去し、式(IX)で表される化合物が供給される。また式(XIV)においてRが水素原子である場合、式(IX)および/あるいは式(X)で表される化合物へ誘導可能であり、さらに反応時間の延長あるいは使用する酸の濃度を上げることにより、式(X)で表される化合物のみへと誘導可能である。
本発明の化合物の製造方法は、上記に説明した方法又は実施例に具体的に示された方法に限定されることはない。また、本発明の化合物は、上記に説明した方法又は実施例に具体的に示された方法により製造されたものに限定されることはなく、いかなる方法により製造されたものも本発明の範囲に包含される。例えば上記の一般的な説明及び実施例の具体的説明に基づき、公知の手段を施してこれらを合成、生産、抽出、精製して得られる化合物も本発明に包含されることは言うまでもない。
本発明の化合物は多くの塩基または酸と塩を形成し、この性質は純物質製造並びに医薬品としての提供形態に利用される。すなわち製造時にあっては例えば酸性とすることで水などの極性溶媒に可溶化、抽出精製がされ、好ましい物理化学的性状を示す塩の形態として単離され、医薬の用途においては、薬学的に許容される塩の形態をとることができる。本発明の医薬の有効成分としては、上記のいずれの形態の物質を用いてもよい。
本発明の化合物がとりうる塩の形態は特に限定されないが、これらの化合物の薬学的に許容される塩の形態が好ましい。例えば、塩基付加塩として、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アンモニア若しくは適当な無毒性アミンとの塩、C1〜C6のアルキルアミン(トリエチルアミン等)塩、C1〜C6のアルカノールアミン(ジエタノールアミン又はトリエタノールアミン等)塩、プロカイン塩、シクロヘキシルアミン(ジシクロヘキシルアミン等)塩、ベンジルアミン(N−メチルベンジルアミン、N−エチルベンジルアミン、N−ベンジル−β−フェネチルアミン、N,N−ジベンジルエチレンジアミン又はジベンジルアミン等)塩又は複素環アミン(モルホリン、N−エチルピリジン等)塩等が挙げられる。酸性付加塩としては、例えば、ハロゲン化水素酸(フッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸等)塩、無機酸(硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、過塩素酸塩、炭酸塩等)塩、カルボン酸(酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、ヒドロキシ酢酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、シュウ酸、安息香酸、マンデル酸、酪酸、マレイン酸、プロピオン酸、蟻酸、リンゴ酸等)塩、アミノ酸(アルギニン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸塩等)塩、有機酸(メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等)塩等があげられる。
本発明の化合物がとりうる溶媒和物の形態としては、溶媒の種類は特に限定されないが、例えば、水;メタノール、エタノール、イソプロパノール、等のアルコール類;テトラヒドロフランなどのエーテル類などが挙げられる。
本発明の前記一般式(I)、(II)及び(III)における立体配置は、絶対配置を示す(立体の表記は通常の表記に従ったものである)。本発明の化合物は、前記一般式(I)、(II)及び(III)に示された不斉炭素に加えて、置換基に不斉炭素を有する場合がある。置換基に存在する不斉炭素に基づく任意の立体異性体(光学活性体、ジアステレオ異性体)及びそれらの任意の混合物(ラセミ体、ジアステレオマー混合物)は、いずれも本発明の範囲に包含される。また前記一般式(I)、(II)及び(III)で表される遊離形態の化合物又はその塩の他、それらの任意の水和物又はそれらの任意の溶媒和物も本発明の範囲に包含される。
本発明の化合物及び薬学的に許容されるその塩、並びにそれらの水和物及びそれらの溶媒和物からなる群から選ばれる物質を有効成分として含む医薬は、経口または非経口(例えば、静注、筋注、皮下投与、腹腔内投与、直腸投与、経皮投与)のいずれかの投与経路で、ヒトおよびヒト以外の動物に投与することができる。
従って、本発明の医薬は投与経路に応じて適当な医薬組成物の形態をとることができる。具体的には主として静注、筋注等の注射剤、カプセル剤、錠剤、顆粒剤、散剤、丸剤、細粒剤、トローチ錠等の経口剤、直腸投与剤、油脂性坐剤、水性坐剤等のいずれかの製剤形態に調製することができる。
これらの各種製剤は通常用いられている賦形剤、増量剤、結合剤、浸潤化剤、崩壊剤、表面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、溶解補助剤、防腐剤、矯味矯臭剤、無痛化剤、安定化剤等を用いて常法により製造することができる。
賦形剤としては、例えば乳糖、果糖、ブドウ糖、コーンスターチ、ソルビット、結晶セルロースなどが、崩壊剤としては、例えば澱粉、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、炭酸カルシウム、クエン酸カルシウム、デキストリン、炭酸マグネシウム、合成ケイ酸マグネシウム、などが、結合剤としては、例えばメチルセルロースまたはその塩、エチルセルロース、アラビアゴム、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドンなどが、潤沢剤としては、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール、硬化植物油などが、その他添加剤としてシロップ、ワセリン、グリセリン、エタノール、プロピレングリコール、クエン酸、塩化ナトリウム、亜硫酸ソーダ、リン酸ナトリウムなどがそれぞれ挙げられる。
本発明の医薬に含まれる上記の有効成分の含有量は、その製剤形態に応じて異なるが、通常は全組成物中10〜95重量%、好ましくは30〜80重量%程度である。
投与量は、用法、患者の年齢、性別、疾患の相違、症状の程度等を考慮して適宜決定されるが、通常、成人1日1人当たり本発明の化合物の重量として約1〜3000mg、好ましくは10〜2000mgの投与量であり、これを1日1回または数回に分けて投与することができる。
実施例
次に、実施例により本発明をさらに詳細に例示するが、下記実施例は本発明を例示するためのものであって、本発明はこれらによって何ら制限されるものではない。
実施例1
9,2’,3”−トリ−O−アセチル−10,11,12,13−テトラヒドロ−10,11,12,13−テトラヒドロキシミデカマイシン18−ジメチルアセタール(式(VI)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12がアセチル基及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
9,3”−ジ−O−アセチルミデカマイシン18−ジメチルアセタール(WO02/64607号公報)64.2gにアセトニトリル610mlを加え溶解し、無水酢酸7.8mlを加え、40℃で24時間攪拌した。反応液を減圧濃縮した後、酢酸エチル660mlを加え、有機層を飽和重曹水300mlで2回、飽和食塩水300mlで順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、これを濾過し、濾液を減圧濃縮して、9,2’,3”−トリ−O−アセチルミデカマイシン18−ジメチルアセタール(式(V)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12がアセチル基及びR15がメチル基で表される化合物)67.0gを得た。
この化合物20.0gにアセトン500ml及び水77mlを加え溶解し、N−メチルモルホリン−N−オキシド9.5ml及び4%四酸化オスミウム水溶液19.5mlを加え、室温で撹拌した。20時間後、N−メチルモルホリン−N−オキシド2.4mlを加え、さらに4.5時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、酢酸エチル600mlを加え、有機層を水200ml、5%チオ硫酸ナトリウム水溶液300ml、飽和食塩水300mlで順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、これを濾過した後、濾液を減圧濃縮した。得られた残さをフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール(25:1〜15:1))で粗精製した。得られた粗精製物をさらにフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−酢酸エチル−メタノール(30:30:1〜25:25:1))で精製し、標記化合物8.46gを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C4983NO23
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1054(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 21−81°(c1.0,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.96(d,19−H),1.07(d,6”−H),1.13(t,3−OCOCHCH),1.19(t,4”−OCOCHCH),1.20(d,6’−H),1.27(d,16−H),1.41(s,3”−CH),1.50(br dd,14−H),1.68(dd,2”−Hax),1.88(br dd,17−H),2.03(s,9−OCOCH),2.04(s,3”−OCOCH),2.17(s,2’−OCOCH),2.35(m,8−H),2.44(s,3’−N(CH),2.60(t,3’−H),2.73(dd,2−H),3.15(t,4’−H),3.18(s,18−OCH),3.20(d,2”−Heq),3.22(s,18−OCH),3.27(dq,5’−H),3.39(br d,4−H),3.57(s,4−OCH),3.63(m,12−H),3.83(br d,5−H),3.91(dd,10−H),4.09(br t,13−H),4.38(dd,18−H),4.48(dq,5”−H),4.57(d,4”−H),4.70(d,1’−H),4.82(d,1”−H),4.96(dd,2’−H),5.02(m,9−H),5.04(m,15−H),5.34(br d,3−H).
実施例2
(−)−(1R)−1−メチル−3−オキソプロピル(3R,4S,5S,6R,8R,9R)−9−アセトキシ−5−[2−O−アセチル−4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−4−メトキシ−8−メチル−10−オキソ−3−プロピオニルオキシデカノエート(式(VII)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12がアセチル基及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例1の化合物30mgをベンゼン1mlに溶解し、炭酸ナトリウム18mgを加えた後、5回に分けて四酢酸鉛29mgを20分間で加えた。反応液を室温で1時間攪拌した後、上澄みを分液ロートに移した。残渣にベンゼン5mlを加えて、上澄みを分液ロートに移した後、同様の操作を3回繰り返した。分液ロートに水10ml及び飽和重曹水15mlを加え、有機層を洗浄した。さらに飽和食塩水15mlで洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、これを濾過した。濾液を減圧濃縮して得られた残さを分取用TLC(ヘキサン−アセトン(2:3))で精製して、標記化合物6.5mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C4777NO21
(2) マススペクトル(FAB): m/z 992(M+H)
(3) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 1.05(d,8−CH),1.08(d,6”−H),1.14(t,3−OCOCHCH),1.20(t,4”−OCOCHCH),1.21(d,6’−H),1.33(d,OCH(CH)CHCHO),1.42(s,3”−CH),1.68(dd,2”−Hax),1.85(m,6−H),2.03(s,3”−OCOCH),2.07(s,2’−OCOCH),2.20(s,9−OCOCH),2.36,2.37(2xq,4”−OCOCHCH),2.44(s,3’−N(CH),2.62(t,3’−H),2.64(brd,2−H),2.76(dd,2−H),3.17(t,4’−H),3.19(s,6−CHCH(OCH),3.23(d,2”−Heq),3.26(s,6−CHCH(OCH),3.46(dd,4−H),3.52(s,4−OCH),3.82(br d,5−H),4.48(dq,5”−H),4.58(d,4”−H),4.66(d,1’−H),4.81(d,1”−H),4.92(br d,9−H),4.96(dd,2’−H),5.27(br dd,3−H),5.39(ddq,OCH(CH)CHCHO),9.59(d,10−H),9.75(dd,OCH(CH)CHCHO).
実施例3
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−9−アセトキシ−5−[2−O−アセチル−4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−4−メトキシ−8,11−ジメチル−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、R、R15が共にメチル基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基及びR12がアセチル基で表される化合物)の製造法
実施例2の化合物457mgにエタノール46mlを加え溶解し、氷冷下、酢酸395ml、メチルアミン塩酸塩32mg、ナトリウムシアノボロヒドリド75mgを加え18時間攪拌した後、さらにナトリウムシアノボロヒドリド75mgを加え、室温で4時間攪拌した。反応液を酢酸エチル180mlで希釈して、水50ml、飽和重曹水50ml、飽和食塩水50mlで順次洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、これを濾過した。濾液を減圧濃縮して得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール(60:1〜50:1))で精製し、標記化合物51mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C488219
(2) マススペクトル(FAB): m/z 991(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 22−72°(c1.0,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.94(d,18−H),1.07(d,6”−H),1.14(t,3−OCOCHCH),1.19(t,4”−OCOCHCH),1.20(d,6’−H),1.24(d,15−H),1.41(s,3”−CH),1.53(br dd,16−H),1.67(dd,2”−Hax),1.82(br s,16−H),2.02(s,9−OCOCH),2.03(s,3”−OCOCH),2.04(s,2’−OCOCH),2.26(s,11−NCH),2.43(s,3’−N(CH),2.58(dd,2−H),2.62(t,3’−H),2.82(dd,2−H),3.14(t,4’−H),3.17(s,17−OCH),3.19(d,2”−Heq),3.25(s,17−OCH),3.35(br d,4−H),3.57(s,4−OCH),3.86(br d,5−H),4.48(dq,5”−H),4.56(d,4”−H),4.68(d,1’−H),4.81(d,1”−H),4.98(dd,2’−H),5.12(m,14−H),5.16(m,3−H).
実施例4
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−9−ヒドロキシ−4−メトキシ−8,11−ジメチル−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rが水酸基、R、R15が共にメチル基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基及びR12が水素原子で表される化合物)の製造法
実施例3の化合物50mgにメタノール2mlを加え溶解し、室温で71.5時間攪拌した。反応液を減圧濃縮して得られた残さを分取用TLC(クロロホルム−メタノール−アンモニア水(10:1:0.1))で精製して、標記化合物7mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C447817
(2) マススペクトル(FAB): m/z 907(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 23−60°(c0.4,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.97(d,18−H),1.09(d,6”−H),1.13(t,3−OCOCHCH),1.20(t,4”−OCOCHCH),1.21(d,6’−H),1.27(d,15−H),1.42(s,3”−CH),1.53(m,8−H),1.60(m,16−H),1.69(dd,2”−Hax),1.90(br dd,16−H),2.02(s,3”−OCOCH),2.39(s,11−NCH),2.55(s,3’−N(CH),2.62(dd,2−H),2.79(dd,2−H),3.16(s,17−OCH),3.23(d,2”−Heq),3.27(s,17−OCH),3.43(dd,2’−H),3.54(br d,4−H),3.60(s,4−OCH),3.87(br d,5−H),4.47(d,1’−H),4.57(d,4”−H),4.85(d,1”−H),4.90(m,14−H),5.27(br dd,3−H).
実施例5
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−ホルミルメチル−9−ヒドロキシ−4−メトキシ−8,11−ジメチル−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(IX)において、Rがプロピオニル基、Rが水酸基、Rがメチル基、Rがアセチル基及びRがプロピオニル基で表される化合物)の製造法
実施例4の化合物15mgにアセトニトリル−水の等量混合溶媒450ml、ジフルオロ酢酸21mlを加え、室温で25時間攪拌した。反応液をクロロホルム25mlで希釈し、飽和重曹水15mlで洗浄した。さらに有機層を飽和重曹水20ml、飽和食塩水20mlで順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、これを濾過した。濾液を減圧濃縮して得られた残さを分取用TLC(クロロホルム−メタノール−アンモニア水(15:1:0.1))で精製して、標記化合物10mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C427216
(2) マススペクトル(FAB): m/z 861(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 25−72°(c0.48,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.99(d,18−H),1.10(d,6”−H),1.15(d,6’−H),1.17(t,3−OCOCHCH),1.20(t,4”−OCOCHCH),1.28(d,15−H),1.42(s,3”−CH),1.56(br dd,7−H),1.70(dd,2”−Hax),1.88(m,13−H),2.01(s,3”−OCOCH),2.07(br t,6−H),2.34(s,11−NCH),2.56(s,3’−N(CH),2.80(dd,2−H),2.96(dd,16−H),3.22(m,4’−H),3.22(m,5’−H),3.23(d,2”−Heq),3.37(dd,2’−H),3.60(s,4−OCH),3.62(dd,4−H),3.87(br d,5−H),4.43(d,1’−H),4.53(dq,5”−H),4.59(d,4”−H),4.86(d,1”−H),4.88(m,14−H),5.40(br dd,3−H),9.66(s,17−H).
実施例6
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−9−アセトキシ−5−[2−O−アセチル−4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−11−ベンジル−6−(2,2−ジメトキシエチル)−4−メトキシ−8−メチル−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rがベンジル基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12がアセチル基及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例3と同様の方法で、メチルアミン塩酸塩の代わりにベンジルアミンを用いて、実施例2の化合物60mgから標記化合物6.7mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C548619
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1067(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 22−79°(c0.64,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.90(d,18−H),1.08(d,6”−H),1.16(t,3−OCOCHCH),1.19(d,15−H),1.20(t,4”−OCOCHCH),1.25(d,6’−H),1.43(s,3”−CH),1.59(m,16−H),1.69(dd,2”−Hax),1.85(m,16−H),2.02(s,9−OCOCH),2.03(s,3”−OCOCH),2.06(s,2’−OCOCH),2.45(s,3’−N(CH),2.84(dd,2−H),3.16(s,17−OCH),3.21(d,2”−Heq),3.27(s,17−OCH),3.48(br d,4−H),3.56(s,4−OCH),3.59(d,CCH),3.71(d,CCH),3.91(br d,5−H),4.52(dq,5”−H),4.58(d,4”−H),4.69(d,1’−H),4.82(d,1”−H),4.90(m,9−H),4.90(m,14−H),4.99(dd,2’−H),5.19(br dd,3−H),7.29(m,C).
13C NMRスペクトル(400MHz,CDCl)δ(ppm): 17.0(18−C),17.3(6”−C),18.0(6’−C),20.2(15−C),22.1(3”−CH),30.4(7−C),31.7(16−C),32.0(13−C),33.6(8−C),34.0(6−C),36.2(2”−C),36.8(2−C),49.2(12−C),53.8(10−C),58.6(11−CH),61.3(4−OCH),63.0(5”−C),68.0(3’−C),69.9(3−C),70.4(14−C),70.8(2’−C),72.7(5’−C),75.1(9−C),75.8(5−C),77.7(4”−C),78.1(3”−C),79.2(4’−C),97.8(1”−C),100.6(1’−C),101.5(17−C),169.4(1−C).
実施例7
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−9−アセトキシ−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−11−ベンジル−6−(2,2−ジメトキシエチル)−4−メトキシ−8−メチル−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rがベンジル基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12が水素原子及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例6の化合物20mgにメタノール−水(9:1)混合溶媒2mlを加え溶解し、55℃で24時間攪拌した。反応液を減圧濃縮して得られた残さを分取用TLC(クロロホルム−メタノール(20:1))で精製して、標記化合物11mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C528418
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1025(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 21−60°(c0.61,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.90(d,18−H),1.10(d,6”−H),1.15(t,3−OCOCHCH),1.16(d,15−H),1.20(t,4”−OCOCHCH),1.24(d,6’−H),1.43(s,3”−CH),1.56(m,16−H),1.69(dd,2”−Hax),2.03(s,9−OCOCH),2.03(s,3”−OCOCH),2.56(s,3’−N(CH),2.87(dd,2−H),3.17(s,17−OCH),3.27(s,17−OCH),3.44(dd,2’−H),3.54(d,CCH),3.57(br d,4−H),3.62(s,4−OCH),3.72(d,CCH),3.92(br d,5−H),4.51(d,1’−H),4.54(dq,5”−H),4.60(d,4”−H),4.87(d,1”−H),4.87(m,14−H),4.91(m,9−H),5.24(br dd,3−H),7.24(m,C),7.29(m,C).
実施例8
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−9−アセトキシ−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−11−ベンジル−6−ホルミルメチル−4−メトキシ−8−メチル−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(IX)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rがベンジル基、Rがアセチル基及びRがプロピオニル基で表される化合物)の製造法
実施例5と同様の方法で、実施例7の化合物25mgから標記化合物20mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C507817
(2) マススペクトル(FAB): m/z 979(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 21−70°(c0.47,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.90(d,18−H),1.10(d,6”−H),1.16(d,6’−H),1.17(t,3−OCOCHCH),1.19(d,15−H),1.20(t,4”−OCOCHCH),1.43(s,3”−CH),1.48(br dd,7−H),1.70(dd,2”−Hax),2.02(s,9−OCOCH),2.03(s,3”−OCOCH),2.15(m,6−H),2.58(s,3’−N(CH),2.85(dd,2−H),2.95(dd,16−H),3.24(d,2”−Heq),3.25(m,4’−H),3.25(m,5’−H),3.38(dd,2’−H),3.55(d,CCH),3.61(s,4−OCH),3.64(br d,4−H),3.73(d,CCH),3.94(br d,5−H),4.48(d,1’−H),4.48(dq,5”−H),4.60(d,4”−H),4.78(br q,14−H),4.89(d,1”−H),4.89(m,9−H),5.38(br dd,3−H),7.25(m,C),7.29(m,C),9.65(s,17−H).
実施例9
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−9−アセトキシ−5−[2−O−アセチル−4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−4−メトキシ−8−メチル−11−(2−フェニルエチル)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rが2−フェニルエチル基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12がアセチル基及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例3と同様の方法で、メチルアミン塩酸塩の代わりに2−フェニルエチルアミンを用いて、実施例2の化合物600mgから標記化合物48mgを得た。本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C558819
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1081(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 25−86°(c1.0,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.93(d,18−H),1.08(d,6”−H),1.15(t,3−OCOCHCH),1.20(t,4”−OCOCHCH),1.21(d,6’−H),1.23(d,15−H),1.42(s,3”−CH),1.55(br dd,16−H),1.68(dd,2”−Hax),1.82(m,16−H),2.02(s,9−OCOCH),2.03(s,3”−OCOCH),2.05(s,2’−OCOCH),2.44(s,3’−N(CH),2.83(dd,2−H),3.15(s,17−OCH),3.20(d,2”−Heq),3.26(s,17−OCH),3.43(br d,4−H),3.56(s,4−OCH),3.90(br d,5−H),4.50(dq,5”−H),4.57(d,4”−H),4.68(d,1’−H),4.78(m,9−H),4.82(d,1”−H),4.94(ddq,14−H),4.99(dd,2’−H),5.17(m,3−H),7.19(m,C),7.27(m,C).
実施例10
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−9−アセトキシ−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−4−メトキシ−8−メチル−11−(2−フェニルエチル)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rが2−フェニルエチル基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12が水素原子及びR15がメチル基で表される化合物)及び
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−9−ヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−11−(2−フェニルエチル)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rが水酸基、Rが2−フェニルエチル基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12が水素原子及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例4と同様の方法で、実施例9の化合物23mgから標記化合物の9−アセトキシアザライド12mg及び9−ヒドロキシアザライド6.8mgを得た。9−アセトキシアザライドの理化学的性状
(1) 分子式 : C538618
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1039(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 24−65°(c1.0,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.93(d,18−H),1.10(d,6”−H),1.15(t,3−OCOCHCH),1.20(t,4”−OCOCHCH),1.22(d,6’−H),1.24(d,15−H),1.42(s,3”−CH),1.55(m,16−H),1.70(dd,2”−Hax),2.03(s,9−OCOCH),2.03(s,3”−OCOCH),2.56(s,3’−N(CH),2.85(dd,2−H),3.18(s,17−OCH),3.20(m,4’−H),3.20(m,5’−H),3.23(d,2”−Heq),3.27(s,17−OCH),3.44(dd,2’−H),3.50(br d,4−H),3.62(s,4−OCH),3.91(br d,5−H),4.50(d,1’−H),4.54(dq,5”−H),4.59(d,4”−H),4.81(m,9−H),4.86(d,1”−H),4.95(m,14−H),5.23(m,3−H),7.19(m,C),7.27(m,C).
9−ヒドロキシアザライドの理化学的性状
(1) 分子式 : C518417
(2) マススペクトル(FAB): m/z 997(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 24−67°(c0.71,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.95(d,18−H),1.10(d,6”−H),1.13(t,3−OCOCHCH),1.20(t,4”−OCOCHCH),1.22(d,6’−H),1.24(d,15−H),1.40(br dd,7−H),1.43(s,3”−CH),1.61(m,8−H),1.61(m,16−H),1.70(dd,2”−Hax),1.89(ddd,16−H),2.02(s,3”−OCOCH),2.40(t,3’−H),2.55(s,3’−N(CH),2.59(dd,2−H),2.82(dd,2−H),3.14(s,17−OCH),3.22(m,4’−H),3.22(m,5’−H),3.23(d,2”−Heq),3.27(s,17−OCH),3.41(dd,2’−H),3.55(dd,4−H),3.60(s,4−OCH),3.90(br d,5−H),4.48(d,1’−H),4.50(dd,17−H),4.55(dq,5”−H),4.59(d,4”−H),4.77(ddq,14−H),4.86(d,1”−H),5.20(br dd,3−H),7.20(m,C),7.30(m,C).
実施例11
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−9−アセトキシ−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−ホルミルメチル−4−メトキシ−8−メチル−11−(2−フェニルエチル)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(IX)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rが2−フェニルエチル基、Rがアセチル基及びRがプロピオニル基で表される化合物)の製造法
実施例5と同様の方法で、実施例10で得た9−アセトキシアザライド22mgから標記化合物20mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C518017
(2) マススペクトル(FAB): m/z 993(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 23−65°(c0.98,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.93(d,18−H),1.10(d,6”−H),1.15(d,6’−H),1.18(t,3−OCOCHCH),1.20(t,4”−OCOCHCH),1.27(d,15−H),1.42(s,3”−CH),1.48(br dd,7−H),1.70(dd,2”−Hax),2.02(s,9−OCOCH),2.02(s,3”−OCOCH),2.20(m,6−H),2.57(s,3’−N(CH),2.95(dd,16−H),3.23(m,4’−H),3.23(m,5’−H),3.23(d,2”−Heq),3.27(dd,2’−H),3.58(br d,4−H),3.60(s,4−OCH),3.94(br d,5−H),4.46(d,1’−H),4.52(dq,5”−H),4.59(d,4”−H),4.79(m,9−H),4.87(d,1”−H),4.87(m,14−H),5.37(m,3−H),7.19(m,C),7.27(m,C),9.65(s,17−H).
実施例12
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−ホルミルメチル−9−ヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−11−(2−フェニルエチル)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(IX)において、Rがプロピオニル基、Rが水酸基、Rが2−フェニルエチル基、Rがアセチル基及びRがプロピオニル基で表される化合物)の製造法
実施例5と同様の方法で、実施例10で得た9−ヒドロキシアザライド14mgから標記化合物12mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C497816
(2) マススペクトル(FAB): m/z 951(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 22−73°(c0.60,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.96(d,18−H),1.10(d,6”−H),1.15(d,6’−H),1.17(t,3−OCOCHCH),1.20(t,4”−OCOCHCH),1.27(d,15−H),1.42(s,3”−CH),1.46(br dd,7−H),1.71(dd,2”−Hax),2.01(s,3”−OCOCH),2.01(m,6−H),2.56(s,3’−N(CH),2.60(dd,2−H),2.81(dd,2−H),2.96(dd,16−H),3.23(m,4’−H),3.23(m,5’−H),3.23(d,2”−Heq),3.34(dd,2’−H),3.60(s,4−OCH),3.64(br d,4−H),3.89(br d,5−H),4.44(d,1’−H),4.51(dq,5”−H),4.59(d,4”−H),4.76(ddq,14−H),4.86(d,1”−H),5.33(br dd,3−H),7.20(m,C),7.30(m,C),9.65(s,17−H).
実施例13
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−9−アセトキシ−5−[2−O−アセチル−4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−4−メトキシ−8−メチル−11−(3−フェニルプロピル)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rが3−フェニルプロピル基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12がアセチル基及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例3と同様の方法で、メチルアミン塩酸塩の代わりに3−フェニルプロピルアミンを用いて、実施例2の化合物604mgから標記化合物49mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C569019
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1095(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 26−86°(c1.0,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.92(d,18−H),1.07(d,6”−H),1.14(t,3−OCOCHCH),1.19(t,4”−OCOCHCH),1.20(d,6’−H),1.24(d,15−H),1.42(s,3”−CH),1.54(br dd,16−H),1.67(dd,2”−Hax),1.70(m,Ph(CH),1.85(m,16−H),1.99(s,9−OCOCH),2.02(s,3”−OCOCH),2.04(s,2’−OCOCH),2.44(s,3’−N(CH),2.84(dd,2−H),3.14(s,17−OCH),3.14(m,4’−H),3.15(d,2”−Heq),3.25(s,17−OCH),3.46(br d,4−H),3.55(s,4−OCH),3.90(br d,5−H),4.49(dq,5”−H),4.57(d,4”−H),4.68(d,1’−H),4.79(m,9−H),4.81(d,1”−H),4.93(m,14−H),4.98(dd,2’−H),5.16(m,3−H),7.17(m,C),7.27(m,C
実施例14
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−9−アセトキシ−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−4−メトキシ−8−メチル−11−(3−フェニルプロピル)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rが3−フェニルプロピル基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12が水素原子及びR15がメチル基で表される化合物)及び
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−9−ヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−11−(3−フェニルプロピル)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rが水酸基、Rが3−フェニルプロピル基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12が水素原子及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例4と同様の方法で、実施例13の化合物49mgから9−アセトキシアザライド18mg及び9−ヒドロキシアザライド15mgを得た。
9−アセトキシアザライドの理化学的性状
(1) 分子式 : C548818
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1053(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 24−58°(c0.90,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.93(d,18−H),1.10(d,6”−H),1.15(t,3−OCOCHCH),1.20(t,4”−OCOCHCH),1.22(d,6’−H),1.25(d,15−H),1.43(s,3”−CH),1.70(dd,2”−Hax),2.01(s,9−OCOCH),2.03(s,3”−OCOCH),2.56(s,3’−N(CH),2.86(dd,2−H),3.17(s,17−OCH),3.23(d,2”−Heq),3.27(s,17−OCH),3.44(dd,2’−H),3.54(br d,4−H),3.62(s,4−OCH),3.91(br d,5−H),4.50(d,1’−H),4.51(dq,5”−H),4.59(d,4”−H),4.82(m,9−H),4.86(d,1”−H),4.93(m,14−H),5.22(m,3−H),7.17(m,C),7.27(m,C).
9−ヒドロキシアザライドの理化学的性状
(1) 分子式 : C528617
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1011(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 26−60°(c0.76,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.96(d,18−H),1.10(d,6”−H),1.13(t,3−OCOCHCH),1.20(t,4”−OCOCHCH),1.22(d,6’−H),1.26(d,15−H),1.43(s,3”−CH),1.44(br dd,7−H),1.60(m,8−H),1.60(m,16−H),1.70(dd,2”−Hax),1.86(m,Ph(CH),1.90(m,16−H),2.02(s,3”−OCOCH),2.55(s,3’−N(CH),2.83(dd,2−H),3.13(s,17−OCH),3.22(m,4’−H),3.22(m,5’−H),3.23(d,2”−Heq),3.27(s,17−OCH),3.41(dd,2’−H),3.58(br d,4−H),3.60(s,4−OCH),3.90(br d,5−H),4.49(d,1’−H),4.52(dq,5”−H),4.59(d,4”−H),4.83(ddq,14−H),4.86(d,1”−H),5.22(br dd,3−H),7.19(m,C),7.29(m,C).
実施例15
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−9−アセトキシ−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−ホルミルメチル−4−メトキシ−8−メチル−11−(3−フェニルプロピル)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(IX)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rが3−フェニルプロピル基、Rがアセチル基及びRがプロピオニル基で表される化合物)の製造法
実施例5と同様の方法で、実施例14で得た9−アセトキシアザライド18mgから標記化合物12mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C528217
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1007(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 25−70°(c0.61,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.93(d,18−H),1.10(d,6”−H),1.16(d,6’−H),1.18(t,3−OCOCHCH),1.20(t,4”−OCOCHCH),1.26(d,15−H),1.43(s,3”−CH),1.45(br dd,7−H),1.71(dd,2”−Hax),2.00(s,9−OCOCH),2.02(s,3”−OCOCH),2.20(m,6−H),2.57(s,3’−N(CH),2.84(dd,2−H),2.95(dd,16−H),3.23(m,4’−H),3.23(m,5’−H),3.23(d,2”−Heq),3.26(dd,2’−H),3.59(s,4−OCH),3.94(dd,5−H),4.46(d,1’−H),4.49(dq,5”−H),4.60(d,4”−H),4.79(m,14−H),4.82(m,9−H),4.87(d,1”−H),5.36(m,3−H),7.18(m,C),7.28(m,C),9.64(s,17−H).
実施例16
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−ホルミルメチル−9−ヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−11−(3−フェニルプロピル)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(IX)において、Rがプロピオニル基、Rが水酸基、Rが3−フェニルプロピル基、Rがアセチル基及びRがプロピオニル基で表される化合物)の製造法
実施例5と同様の方法で、実施例14で得た9−ヒドロキシアザライド15mgから標記化合物12mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C508016
(2) マススペクトル(FAB): m/z 965(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 26−72°(c0.61,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.98(d,18−H),1.10(d,6”−H),1.15(d,6’−H),1.17(t,3−OCOCHCH),1.20(t,4”−OCOCHCH),1.27(d,15−H),1.43(s,3”−CH),1.47(m,8−H),1.71(dd,2”−Hax),2.01(s,3”−OCOCH),2.56(s,3’−N(CH),2.63(t,Ph(CH),2.82(dd,2−H),2.97(dd,16−H),3.23(m,4’−H),3.23(m,5’−H),3.27(d,2”−Heq),3.53(dd,2’−H),3.60(s,4−OCH),3.65(dd,4−H),3.89(br d,5−H),4.44(d,1’−H),4.50(dq,5”−H),4.60(d,4”−H),4.79(ddq,14−H),4.86(d,1”−H),5.34(br dd,3−H),7.19(m,C),7.29(m,C),9.66(s,17−H).
実施例17
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−9−アセトキシ−5−[2−O−アセチル−4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−4−メトキシ−8−メチル−11−(4−フェニルブチル)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rが4−フェニルブチル基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12アセチル基及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例3と同様の方法で、メチルアミン塩酸塩の代わりに4−フェニルブチルアミンを用いて、実施例2の化合物373mgから標記化合物32mgを得た。本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C579219
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1109(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 23−69°(c0.53,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.92(d,18−H),1.08(d,6”−H),1.14(t,3−OCOCHCH),1.20(t,4”−OCOCHCH),1.21(d,6’−H),1.25(d,15−H),1.42(s,3”−CH),1.58(m,16−H),1.68(dd,2”−Hax),1.81(m,16−H),1.99(s,9−OCOCH),2.02(s,3”−OCOCH),2.05(s,2’−OCOCH),2.44(s,3’−N(CH),2.83(dd,2−H),3.14(s,17−OCH),3.20(d,2”−Heq),3.26(s,17−OCH),3.45(br d,4−H),3.55(s,4−OCH),3.89(br d,5−H),4.50(dq,5”−H),4.57(d,4”−H),4.68(d,1’−H),4.78(m,9−H),4.81(d,1”−H),4.94(m,14−H),4.98(dd,2’−H),5.16(m,3−H),7.18(m,C),7.27(m,C).
実施例18
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−9−ヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−11−(4−フェニルブチル)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rが水酸基、Rが4−フェニルブチル基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12が水素原子及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例4と同様の方法で、実施例17の化合物26mgから標記化合物15mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C538817
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1025(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 21−68°(c0.60,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.95(d,18−H),1.07(d,6”−H),1.11(t,3−OCOCHCH),1.18(t,4”−OCOCHCH),1.19(d,6’−H),1.24(d,15−H),1.40(s,3”−CH),1.68(dd,2”−Hax),1.87(br dd,16−H),2.00(s,3”−OCOCH),2.53(s,3’−N(CH),2.79(dd,2−H),3.11(s,17−OCH),3.21(d,2”−Heq),3.24(s,17−OCH),3.38(dd,2’−H),3.54(br d,4−H),3.58(s,4−OCH),3.87(br d,5−H),4.47(d,1’−H),4.51(dq,5”−H),4.57(d,4”−H),4.78(m,14−H),4.84(d,1”−H),5.20(br dd,3−H),7.16(m,C),7.26(m,C).
実施例19
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−ホルミルメチル−9−ヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−11−(4−フェニルブチル)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(IX)において、Rがプロピオニル基、Rが水酸基、Rが4−フェニルブチル基、Rがアセチル基及びRがプロピオニル基で表される化合物)の製造法
実施例5と同様の方法で、実施例18の化合物23mgから標記化合物15mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C518216
(2) マススペクトル(FAB): m/z 979(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 22−72°(c0.75,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.98(d,18−H),1.10(d,6”−H),1.15(d,6’−H),1.17(t,3−OCOCHCH),1.20(t,4”−OCOCHCH),1.27(d,15−H),1.42(s,3”−CH),1.49(m,Ph(CH),1.64(quint,Ph(CH),1.70(dd,2”−Hax),2.01(s,3”−OCOCH),2.36(dd,16−H),2.56(s,3’−N(CH),2.63(t,Ph(CH),2.81(dd,2−H),2.97(dd,16−H),3.22(m,4’−H),3.22(m,5’−H),3.23(d,2”−Heq),3.34(dd,2’−H),3.60(s,4−OCH),3.65(dd,4−H),3.89(br d,5−H),4.44(d,1’−H),4.51(dq,5”−H),4.59(d,4”−H),4.78(br dq,14−H),4.86(d,1”−H),5.34(br dd,3−H),7.19(m,C),7.28(m,C),9.65(s,17−H).
実施例20
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−9−アセトキシ−5−[2−O−アセチル−4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−4−メトキシ−8−メチル−11−(5−フェニルペンチル)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rが5−フェニルペンチル基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12がアセチル基及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例3と同様の方法で、メチルアミン塩酸塩の代わりに5−フェニルペンチルアミンを用いて、実施例2の化合物650mgから標記化合物34mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C589419
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1122(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 26−87°(c0.50,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.92(d,18−H),1.07(d,6”−H),1.14(t,3−OCOCHCH),1.19(t,4”−OCOCHCH),1.20(d,6’−H),1.26(d,15−H),1.42(s,3”−CH),1.54(br dd,16−H),1.74(dd,2”−Hax),1.82(m,16−H),2.00(s,9−OCOCH),2.02(s,3”−OCOCH),2.05(s,2’−OCOCH),2.44(s,3’−N(CH),2.60(t,Ph(CH),2.83(dd,2−H),3.14(s,17−OCH),3.16(m,4’−H),3.19(d,2”−Heq),3.25(m,5’−H),3.25(s,17−OCH),3.45(br d,4−H),3.55(s,4−OCH),3.89(br d,5−H),4.49(dq,5”−H),4.57(d,4”−H),4.68(d,1’−H),4.76(m,9−H),4.81(d,1”−H),4.95(m,14−H),4.98(dd,2’−H),5.16(m,3−H),7.17(m,C),7.27(m,C
実施例21
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−9−ヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−11−(5−フェニルペンチル)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rが水酸基、Rが5−フェニルペンチル基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12が水素原子及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例4と同様の方法で、実施例20の化合物68mgから標記化合物27mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C549017
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1039(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 26−66°(c1.30,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.96(d,18−H),1.09(d,6”−H),1.13(t,3−OCOCHCH),1.20(t,4”−OCOCHCH),1.21(d,6’−H),1.27(d,15−H),1.42(s,3”−CH),1.63(m,Ph(CH),1.70(dd,2”−Hax),1.89(br dd,16−H),2.02(s,3”−OCOCH),2.55(s,3’−N(CH),2.61(m,Ph(CH)2.82(dd,2−H),3.14(s,17−OCH),3.21(m,4’−H),3.21(m,5’−H),3.23(d,2”−Heq),3.27(s,17−OCH),3.41(dd,2’−H),3.45(br d,9−H),3.57(dd,4−H),3.60(s,4−OCH),3.90(br d,5−H),4.48(d,1’−H),4.50(dd,17−H),4.53(dq,5”−H),4.59(d,4”−H),4.83(m,14−H),4.86(d,1”−H),5.22(br dd,3−H),7.17(m,C),7.28(m,C).
実施例22
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−ホルミルメチル−9−ヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−11−(5−フェニルペンチル)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(IX)において、Rがプロピオニル基、Rが水酸基、Rが5−フェニルペンチル基、Rがアセチル基及びRがプロピオニル基で表される化合物)の製造法
実施例5と同様の方法で、実施例21の化合物26mgから標記化合物21mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C528416
(2) マススペクトル(FAB): m/z 993(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 25−79°(c0.51,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.98(d,18−H),1.10(d,6”−H),1.15(d,6’−H),1.17(t,3−OCOCHCH),1.20(t,4”−OCOCHCH),1.27(d,15−H),1.33(quint,Ph(CH),1.42(s,3”−CH),1.45(m,8−H),1.48(m,7−H),1.63(m,Ph(CH),1.70(dd,2”−Hax),2.00(s,3”−OCOCH),2.56(s,3’−N(CH),2.81(dd,2−H),2.96(dd,16−H),3.23(m,4’−H),3.23(m,5’−H),3.23(d,2”−Heq),3.35(dd,2’−H),3.60(s,4−OCH),3.65(dd,4−H),3.89(br d,5−H),4.79(m,14−H),4.86(d,1”−H),5.34(br dd,3−H),7.18(m,C),7.28(m,C),9.66(s,17−H).
実施例23
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−9−アセトキシ−5−[2−O−アセチル−4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−4−メトキシ−8−メチル−3−プロピオニルオキシ−11−(3−(キノリン−4−イル)プロピル)−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rが3−(キノリン−4−イル)プロピル基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12がアセチル基及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例3と同様の方法で、メチルアミン塩酸塩の代わりに3−(キノリン−4−イル)プロピルアミンを用いて、実施例2の化合物1.25gから標記化合物136mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C599119
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1146(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 26−79°(c1.0,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.93(d,18−H),1.06(d,6”−H),1.13(t,3−OCOCHCH),1.18(t,4”−OCOCHCH),1.22(d,6’−H),1.23(d,15−H),1.40(s,3”−CH),1.54(m,16−H),1.67(dd,2”−Hax),1.86(m,quinoline−(CH),1.96(s,9−OCOCH),2.01(s,3”−OCOCH),2.03(s,2’−OCOCH),2.43(s,3’−N(CH),2.84(dd,2−H),3.07(t,quinoline−(CH),3.12(s,17−OCH),3.19(d,2”−Heq),3.24(s,17−OCH),3.48(dd,4−H),3.54(s,4−OCH),3.89(br d,5−H),4.47(dq,5”−H),4.56(d,4”−H),4.67(d,1’−H),4.80(d,1”−H),4.84(m,9−H),4.93(m,14−H),4.97(dd,2’−H),5.17(m,3−H),7.25(d,quinoline),7.56(ddd,quinoline),7.70(ddd,quinoline),8.06(br d,quinoline),8.09(br d,quinoline),8.79(d,quinoline).
実施例24
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−9−ヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−3−プロピオニルオキシ−11−(3−(キノリン−4−イル)プロピル)−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rが水酸基、Rが3−(キノリン−4−イル)プロピル基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12が水素原子及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例23の化合物135mgにメタノール5.4mlを加え溶解し、室温で47時間攪拌した。さらに45℃で44時間撹拌した後、反応液を減圧濃縮して得られた残さを分取用TLC(クロロホルム−メタノール(10:1))で精製して、標記化合物29mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C558717
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1062(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 26−64°(c1.30,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.96(d,18−H),1.09(d,6”−H),1.13(t,3−OCOCHCH),1.19(t,4”−OCOCHCH),1.21(d,6’−H),1.25(d,15−H),1.42(s,3”−CH),1.69(dd,2”−Hax),1.91(m,16−H),1.94(quint,quinoline−(CH),2.01(s,3”−OCOCH),2.55(s,3’−N(CH),2.59(dd,2−H),2.83(dd,2−H),3.09(t,quinoline−(CH),3.13(s,17−OCH),3.22(d,2”−Heq),3.23(m,4’−H),3.23(m,5’−H),3.26(s,17−OCH),3.40(dd,2’−H),3.59(dd,4−H),3.60(s,4−OCH),3.90(br d,5−H),4.48(d,1’−H),4.52(dq,5”−H),4.59(d,4”−H),4.83(m,14−H),4.86(d,1”−H),5.24(br dd,3−H),7.25(d,quinoline),7.58(ddd,quinoline),7.71(ddd,quinoline),8.03(br d,quinoline),8.12(br d,quinoline),8.81(d,quinoline).
実施例25
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−ホルミルメチル−9−ヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−3−プロピオニルオキシ−11−(3−(キノリン−4−イル)プロピル)−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(IX)において、Rがプロピオニル基、Rが水酸基、Rが3−(キノリン−4−イル)プロピル基、Rがアセチル基及びRがプロピオニル基で表される化合物)の製造法
実施例5と同様の方法で、実施例24の化合物28mgから標記化合物23mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C538116
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1016(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 26−71°(c0.58,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.98(d,18−H),1.09(d,6”−H),1.15(d,6’−H),1.16(t,3−OCOCHCH),1.19(t,4”−OCOCHCH),1.25(d,15−H),1.42(s,3”−CH),1.48(br s,8−H),1.70(dd,2”−Hax),1.94(m,quinoline−(CH),2.00(s,3”−OCOCH),2.56(s,3’−N(CH),2.82(dd,2−H),2.98(dd,16−H),3.01(dt,quinoline−(CH),3.22(m,4’−H),3.22(m,5’−H),3.22(d,2”−Heq),3.34(dd,2’−H),3.60(s,4−OCH),3.65(dd,4−H),3.89(br d,5−H),4.45(d,1’−H),4.51(dq,5”−H),4.59(d,4”−H),4.79(m,14−H),4.86(d,1”−H),5.34(br dd,3−H),7.25(d,quinoline),7.57(ddd,quinoline),7.71(ddd,quinoline),8.03(dd,quinoline),8.12(dd,quinoline),8.81(d,quinoline),9.65(s,17−H).
実施例26
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,14R)−5−[2−O−アセチル−4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−4−メトキシ−8−メチル−11−(N−メチル−N−(3−フェニルプロピル)アミノ)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rが水素原子、RがN−メチル−N−(3−フェニルプロピル)アミノ基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12がアセチル基及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例3と同様の方法で、メチルアミン塩酸塩の代わりに1−メチル−1−(3−フェニルプロピル)ヒドラジンを用いて、実施例2の化合物620mgから標記化合物57mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C559117
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1066(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 25−71°(c1.0,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.90(d,18−H),1.07(d,6”−H),1.14(t,3−OCOCHCH),1.19(t,4”−OCOCHCH),1.20(d,6’−H),1.24(d,15−H),1.42(s,3”−CH),1.46(br dd,16−H),1.67(dd,2”−Hax),1.81(m,Ph(CH),2.02(s,3”−OCOCH),2.04(s,2’−OCOCH),2.25(s,11−NCH),2.44(s,3’−N(CH),3.12(s,17−OCH),3.19(d,2”−Heq),3.25(s,17−OCH),3.27(br d,4−H),3.55(s,4−OCH),3.81(br s,5−H),4.44(dd,17−H),4.49(dq,5”−H),4.57(d,4”−H),4.66(d,1’−H),4.81(d,1”−H),4.88(m,14−H),4.96(dd,2’−H),5.36(br dd,3−H),7.19(m,C),7.27(m,C
実施例27
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−4−メトキシ−8−メチル−11−(N−メチル−N−(3−フェニルプロピル)アミノ)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rが水素原子、RがN−メチル−N−(3−フェニルプロピル)アミノ基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12が水素原子及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例4と同様の方法で、実施例26の化合物57mgから標記化合物38mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C538916
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1024(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 26−58°(c1.0,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.90(d,18−H),1.09(d,6”−H),1.15(t,3−OCOCHCH),1.20(t,4”−OCOCHCH),1.23(d,6’−H),1.24(d,15−H),1.42(s,3”−CH),1.59(m,7−H),1.69(dd,2”−Hax),1.80(quint,Ph(CH),2.03(s,3”−OCOCH),2.25(s,11−NCH),2.55(s,3’−N(CH),3.18(s,17−OCH),3.22(d,2”−Heq),3.27(s,17−OCH),3.47(dd,2’−H),3.58(s,4−OCH),3.83(br d,5−H),4.43(d,1’−H),4.56(m,5”−H),4.57(d,4”−H),4.85(d,1”−H),4.94(m,14−H),5.40(m,3−H),7.19(m,C),7.27(m,C).
実施例28
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−ホルミルメチル−4−メトキシ−8−メチル−11−(N−メチル−N−(3−フェニルプロピル)アミノ)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(IX)において、Rがプロピオニル基、Rが水素原子、RがN−メチル−N−(3−フェニルプロピル)アミノ基、Rがアセチル基及びRがプロピオニル基で表される化合物)の製造法
実施例5と同様の方法で、実施例27の化合物37mgから標記化合物27mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C518315
(2) マススペクトル(FAB): m/z 978(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 25−70°(c0.61,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.91(d,18−H),1.09(d,6”−H),1.15(d,6’−H),1.18(t,3−OCOCHCH),1.20(t,4”−OCOCHCH),1.25(d,15−H),1.31(m,8−H),1.42(s,3”−CH),1.69(dd,2”−Hax),1.80(quint,Ph(CH),2.02(s,3”−OCOCH),2.22(br d,16−H),2.26(s,11−NCH),2.55(s,3’−N(CH),3.02(dd,17−H),3.22(m,4’−H),3.22(d,2”−Heq),3.23(m,5’−H),3.39(br d,4−H),3.43(dd,2’−H),3.57(s,4−OCH),3.87(br d,5−H),4.46(d,1’−H),4.54(dq,5”−H),4.59(d,4”−H),4.85(d,1”−H),4.90(m,14−H),5.54(br dd,3−H),7.19(m,C),7.28(m,C),9.63(s,17−H).
実施例29
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−9−アセトキシ−5−[2−O−アセチル−4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−4−メトキシ−11−(4−メトキシベンジル)−8−メチル−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rが4−メトキシベンジル基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12がアセチル基及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例3と同様の方法で、メチルアミン塩酸塩の代わりに4−メトキシベンジルアミンを用いて、実施例2の化合物491mgから標記化合物48mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C558820
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1097(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 25−87°(c1.0,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.89(d,18−H),1.07(d,6”−H),1.15(t,3−OCOCHCH),1.17(d,15−H),1.19(t,4”−OCOCHCH),1.21(d,6’−H),1.42(s,3”−CH),1.54(br dd,16−H),1.68(dd,2”−Hax),2.02(s,9−OCOCH),2.02(s,3”−OCOCH),2.05(s,2’−OCOCH),2.44(s,3’−N(CH),2.83(dd,2−H),3.14(s,17−OCH),3.15(m,4’−H),3.15(m,5’−H),3.19(d,2”−Heq),3.26(s,17−OCH),3.48(br d,4−H),3.50(d,CCH),3.55(s,4−OCH),3.64(d,CCH),3.79(s,CHOC),3.90(br d,5−H),4.49(dq,5”−H),4.57(d,4”−H),4.68(d,1’−H),4.81(d,1”−H),4.89(m,9−H),4.89(m,14−H),4.98(dd,2’−H),5.19(m,3−H),6.83(d,C),7.19(d,C).
実施例30
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−9−ヒドロキシ−4−メトキシ−11−(4−メトキシベンジル)−8−メチル−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rが水酸基、Rが4−メトキシベンジル基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12が水素原子及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例7と同様の方法で、実施例29の化合物27mgから標記化合物13mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C518418
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1013(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 26−68°(c0.60,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.93(d,18−H),1.10(d,6”−H),1.14(t,3−OCOCHCH),1.20(t,4”−OCOCHCH),1.21(d,6’−H),1.22(d,15−H),1.43(s,3”−CH),1.61(br dd,16−H),1.70(dd,2”−Hax),2.02(s,3”−OCOCH),2.56(s,3’−N(CH),2.60(dd,2−H),2.84(dd,2−H),3.13(s,17−OCH),3.22(m,4’−H),3.22(m,5’−H),3.23(d,2”−Heq),3.27(s,17−OCH),3.41(dd,2’−H),3.43(d,CCH),3.61(s,4−OCH),3.63(dd,4−H),3.73(d,CCH),3.81(s,COMe),3.90(br d,5−H),4.49(d,1’−H),4.50(t,17−H),4.55(dq,5”−H),4.59(d,4”−H),4.82(m,14−H),4.86(d,1”−H),5.24(br dd,3−H),6.86(d,C),7.20(d,C).
実施例31
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−9−ヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rが水酸基、Rが水素原子、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12が水素原子及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例30の化合物63mgに1,4−ジオキサン1.5mlを加え溶解し、10%Pd−C触媒6.3mgをエタノール1mlに懸濁させて加えた。反応容器を水素置換し、室温で135分間攪拌した。反応液に10%Pd−C触媒12.6mgをエタノール0.5mlに懸濁させて加え、165分間撹拌した後、さらに10%Pd−C触媒6.3mgをエタノール0.5mlに懸濁させて加え、1時間撹拌し、触媒を濾過した。濾液を減圧濃縮して得られた残さを分取用TLC(クロロホルム−メタノール−アンモニア水(10:1:0.1))で精製し、標記化合物32mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C437617
(2) マススペクトル(FAB): m/z 893(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 25−67°(c0.80,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.91(d,18−H),1.08(d,6”−H),1.14(t,3−OCOCHCH),1.19(t,4”−OCOCHCH),1.21(d,6’−H),1.27(d,15−H),1.41(s,3”−CH),1.69(dd,2”−Hax),2.01(s,3”−OCOCH),2.54(s,3’−N(CH),2.60(dd,2−H),2.72(dd,2−H),2.80(br d,10−H),2.91(m,12−H),3.15(s,17−OCH),3.22(d,2”−Heq),3.25(s,17−OCH),3.41(dd,2’−H),3.62(s,4−OCH),3.86(br d,5−H),4.46(br t,17−H),4.46(d,1’−H),4.52(dq,5”−H),4.58(d,4”−H),4.85(d,1”−H),4.96(m,14−H),5.17(br dd,3−H).
実施例32
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−9−O,11−カルボニル−6−(2,2−ジメトキシエチル)−4−メトキシ−8−メチル−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、RとRが一緒になって−O−(CO)−、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12が水素原子及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例31の化合物30mgにジクロロメタン1mlを加え溶解し、氷冷下、トリエチルアミン42ml、トリホスゲン11mgのジクロロメタン(0.5ml)溶液を加え、氷冷下で1.5時間攪拌した。反応液にクロロホルム20ml、飽和重曹水15mlを加え、有機層を分離した。飽和食塩水15mlで洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、これを濾過した。濾液を減圧濃縮して得られた残さを分取用TLC(酢酸エチル−メタノール−アンモニア水(35:1:0.1))で精製し、標記化合物23mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C447418
(2) マススペクトル(FAB): m/z 919(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 26−48°(c0.61,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 1.02(d,18−H),1.08(d,6”−H),1.13(t,3−OCOCHCH),1.19(t,4”−OCOCHCH),1.20(d,6’−H),1.32(d,15−H),1.41(s,3”−CH),1.48(m,16−H),1.68(dd,2”−Hax),1.82(m,13−H),2.01(s,3”−OCOCH),2.08(m,13−H),2.37(q,4”−OCOCHCH),2.40(t,3’−H),2.42(q,3−OCOCHCH),2.54(s,3’−N(CH),2.62(dd,2−H),2.79(dd,2−H),3.04(br dd,12−H),3.15(t,4’−H),3.20(d,2”−Heq),3.21(s,17−OCH),3.25(s,17−OCH),3.39(dd,4−H),3.46(dd,10−H),3.54(dd,2’−H),3.56(s,4−OCH),3.81(br d,5−H),3.83(m,12−H),4.26(br dd,9−H),4.46(t,17−H),4.47(d,1’−H),4.57(m,4”−H),4.57(m,5”−H),4.83(d,1”−H),5.04(br dq,14−H),5.35(br dd,3−H).
実施例33
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−9−O,11−カルボニル−6−ホルミルメチル−4−メトキシ−8−メチル−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(IX)において、Rがプロピオニル基、RとRが一緒になって−O−(CO)−、Rがアセチル基及びRがプロピオニル基で表される化合物)の製造法
実施例5と同様の方法で、実施例32の化合物22mgから標記化合物18mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C426817
(2) マススペクトル(FAB): m/z 873(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 26−55°(c0.51,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 1.03(d,18−H),1.08(d,6”−H),1.14(d,6’−H),1.17(t,3−OCOCHCH),1.19(t,4”−OCOCHCH),1.33(d,15−H),1.41(s,3”−CH),1.63(m,8−H),1.68(dd,2”−Hax),1.81(m,6−H),1.85(m,13−H),2.01(s,3”−OCOCH),2.09(m,13−H),2.24(dd,16−H),2.40(q,3−OCOCHCH),2.40(t,3’−H),2.45(q,4”−OCOCHCH),2.55(s,3’−N(CH),2.67(dd,2−H),2.80(dd,2−H),3.02(m,12−H),3.09(dd,16−H),3.14(t,4’−H),3.21(d,2”−Heq),3.38(dd,4−H),3.49(dd,2’−H),3.51(m,10−H),3.57(s,4−OCH),3.90(m,12−H),3.92(br d,5−H),4.21(br dd,9−H),4.44(d,1’−H),4.55(m,5”−H),4.57(m,4”−H),4.83(d,1”−H),5.03(m,14−H),5.43(br dd,3−H),9.64(s,17−H).
実施例34
2’−O−アセチル−9−O−tert−ブチルジメチルシリル−10,11,12,13−テトラヒドロ−10,11,12,13−テトラヒドロキシロキタマイシン18−ジメチルアセタール(式(VI)において、Rが水素原子、Rがtert−ブチルジメチルシリルオキシ基、Rがプロピオニル基、Rがノルマルブチリル基、R12がアセチル基及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
2’−O−アセチル−9−O−tert−ブチルジメチルシリルロキタマイシン18−ジメチルアセタール(WO00/73317号公報)1.08gにアセトン27ml及び水4.2mlを加え溶解し、N−メチルモルホリン−N−オキシド0.49ml及び4%四酸化オスミウム水溶液1mlを加え、室温で24時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、酢酸エチル40mlで抽出した後、有機層を飽和食塩水30mlで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、これを濾過した後、濾液を減圧濃縮して得られた残さをフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール(40:1〜30:1))で精製し、標記化合物394mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C5295NO21Si
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1098(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 22−81°(c1.0,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.04(s,9−OSi(CH Bu),0.07(s,9−OSi(CH Bu),0.93(d,19−H),0.93(s,9−OSi(CH Bu),0.98(t,4”−OCO(CHCH),1.07(d,6”−H),1.16(t,3”−OCOCHCH),1.22(d,6’−H),1.29(d,16−H),1.42(s,3”−CH),1.55(br dd,14−H),1.69(dd,2”−Hax),1.70(sex,4”−OCO(CHCH),2.02(s,2’−OCOCH),2.29,2.32(each q,3”−OCOCHCH),2.38(t,4”−OCO(CHCH),2.43(s,3’−N(CH),2.59(t,3’−H),3.15(t,4’−H),3.21(d,2”−Heq),3.31(s,18−OCH),3.35(s,18−OCH),3.48(s,4−OCH),3.63(m,12−H),3.89(br d,5−H),4.49(dq,5”−H),4.58(d,4”−H),4.82(d,1”−H),4.97(dd,2’−H).
実施例35
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[2−O−アセチル−4−O−(4−O−ブチリル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−3−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−9−O−tert−ブチルジメチルシリル−6−(2,2−ジメトキシエチル)−3−ヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−11−(4−フェニルブチル)−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rが水素原子、Rがtert−ブチルジメチルシリルオキシ基、Rが4−フェニルブチル基、Rがプロピオニル基、Rがノルマルブチリル基、R12がアセチル基及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例2と同様の方法で、実施例1の化合物の代わりに実施例34の化合物400mgから(−)−(1R)−1−メチル−3−オキソプロピル(3R,4S,5S,6R,8R,9R)−5−[2−O−アセチル−4−O−(4−O−ブチリル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−3−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−9−O−tert−ブチルジメチルシリル−6−(2,2−ジメトキシエチル)−3−ヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−10−オキソデカノエート(式(VII)において、Rが水素原子、Rがtert−ブチルジメチルシリルオキシ基、Rがプロピオニル基、Rがノルマルブチリル基、R12がアセチル基及びR15がメチル基で表される化合物)370mgを得た。
この化合物370mgから、実施例3と同様の方法で、メチルアミン塩酸塩の代わりに4−フェニルブチルアミンを用いて、標記化合物40mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C6010417Si
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1153(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 21−76°(c1.0,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.03(s,9−OSi(CH Bu),0.87(s,9−OSi(CH Bu),0.90(d,18−H),0.98(t,4”−OCO(CHCH),1.07(d,6”−H),1.15(t,3”−OCOCHCH),1.20(d,6’−H),1.22(d,15−H),1.42(s,3”−CH),1.55(m,Ph(CH),1.67(dd,2”−Hax),1.70(sex,4”−OCO(CHCH),2.04(s,2’−OCOCH),2.29,2.32(each q,3”−OCOCHCH),2.38(t,4”−OCO(CHCH),2.42(s,3’−N(CH),3.01(br d,4−H),3.14(t,4’−H),3.20(d,2”−Heq),3.32(s,17−OCH),3.49(s,4−OCH),3.96(br d,5−H),4.48(dq,5”−H),4.49(d,1’−H),4.57(d,4”−H),4.81(d,1”−H),4.97(dd,2’−H),5.12(m,14−H),7.17(m,Ph),7.28(m,Ph).
実施例36
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−9−O−tert−ブチルジメチルシリル−5−[4−O−(4−O−ブチリル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−3−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−3−ヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−11−(4−フェニルブチル)−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rが水素原子、Rがtert−ブチルジメチルシリルオキシ基、Rが4−フェニルブチル基、Rがプロピオニル基、Rがノルマルブチリル基、R12が水素原子及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例24と同様の方法で、実施例35の化合物49mgから標記化合物35mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C5810216Si
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1111(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 22−70°(c0.85,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.06(s,9−OSi(CH Bu),0.89(s,9−OSi(CH Bu),0.90(d,18−H),0.99(t,4”−OCO(CHCH),1.09(d,6”−H),1.14(t,3”−OCOCHCH),1.22(d,15−H),1.22(d,6’−H),1.42(s,3”−CH),1.57(m,Ph(CH),1.70(dd,2”−Hax),1.70(sex,4”−OCO(CHCH),2.30,2.32(each q,3”−OCOCHCH),2.39(t,4”−OCO(CHCH),2.53(s,3’−N(CH),2.61(t,Ph(CH),3.10(m,4−H),3.12(d,2”−Heq),3.32(s,17−OCH),3.33(s,17−OCH),3.49(dd,2’−H),3.61(s,4−OCH),3.92(m,5−H),4.34(d,1’−H),4.47(t,17−H),4.55(m,5”−H),4.59(d,4”−H),4.83(d,1”−H),5.19(m,14−H),7.17(m,Ph),7.28(m,Ph).
実施例37
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−9−O−tert−ブチルジメチルシリル−5−[4−O−(4−O−ブチリル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−3−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−ホルミルメチル−3−ヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−11−(4−フェニルブチル)−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(IX)において、Rが水素原子、Rがtert−ブチルジメチルシリルオキシ基、Rが4−フェニルブチル基、Rがプロピオニル基及びRがノルマルブチリル基で表される化合物)の製造法
実施例5と同様の方法で、実施例36の化合物34mgから標記化合物32mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C569615Si
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1065(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 20−61°(c0.60,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.02(s,9−OSi(CH Bu),0.03(s,9−OSi(CH Bu),0.87(s,9−OSi(CH Bu),0.93(d,18−H),0.99(t,4”−OCO(CHCH),1.09(d,6”−H),1.14(t,3”−OCOCHCH),1.19(d,6’−H),1.22(d,15−H),1.42(s,3”−CH),1.57(m,Ph(CH),1.65(dd,2”−Hax),1.70(sex,4”−OCO(CHCH),2.39(t,4”−OCO(CHCH),2.53(s,3’−N(CH),2.62(t,Ph(CH),2.74(dd,2−H),2.97(dd,16−H),3.23(d,2”−Heq),3.43(dd,2’−H),3.59(s,4−OCH),3.81(br d,5−H),4.17(m,3−H),4.34(d,1’−H),4.53(dq,5”−H),4.59(d,4”−H),4.84(d,1”−H),5.14(m,14−H),7.18(m,Ph),7.28(m,Ph),9.70(s,17−H).
実施例38
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(4−O−ブチリル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−3−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−ホルミルメチル−3,9−ジヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−11−(4−フェニルブチル)−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(IX)において、Rが水素原子、Rが水酸基、Rが4−フェニルブチル基、Rがプロピオニル基及びRがノルマルブチリル基で表される化合物)の製造法
実施例37の化合物13mgにテトラヒドロフラン0.5ml及び酢酸0.5mlを加え溶解し、1Mテトラブチルアンモニウムフルオライドのテトラヒドロフラン溶液60mlを加え、60℃で49時間撹拌した。反応液を飽和重曹水10ml中にゆっくり注ぎ、酢酸エチル25mlで抽出した。有機層を水15ml、飽和重曹水15ml、飽和食塩水15mlで順次洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、これを濾過した。濾液を減圧濃縮して得られた残さを分取用TLC(クロロホルム−メタノール−アンモニア水(20:1:0.1))で精製し、標記化合物6.3mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C508215
(2) マススペクトル(FAB): m/z 951(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 22−95°(c0.38,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.91(d,18−H),0.98(t,4”−OCO(CHCH),1.09(d,6”−H),1.13(t,3”−OCOCHCH),1.17(d,6’−H),1.26(d,15−H),1.42(s,3”−CH),1.46(m,Ph(CH),1.63(m,Ph(CH),1.69(sex,4”−OCO(CHCH),2.38(t,4”−OCO(CHCH),2.54(s,3’−N(CH),2.62(t,Ph(CH),2.80(dd,2−H),3.02(dd,16−H),3.19(m,4’−H),3.19(m,5’−H),3.23(d,2”−Heq),3.35(dd,2’−H),3.59(s,4−OCH),3.82(br d,5−H),4.28(br dd,3−H),4.34(d,1’−H),4.52(dq,5”−H),4.59(d,4”−H),4.85(d,1”−H),4.94(m,14−H),7.18(m,Ph),7.28(m,Ph),9.75(s,17−H).
実施例39
9,2’−Di−O−アセチル−10,11,12,13−テトラヒドロ−10,11,12,13−テトラヒドロキシミデカマイシン18−ジメチルアセタール(式(VI)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rが水素原子、Rがプロピオニル基、R12がアセチル基及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例1と同様の方法で、9−O−アセチルミデカマイシン18−ジメチルアセタール(WO02/64607号公報)20.4gから9,2’−Di−O−アセチルミデカマイシン18−ジメチルアセタール(式(V)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rが水素原子、Rがプロピオニル基、R12がアセチル基及びR15がメチル基で表される化合物)21.3gを得た。
さらにこの化合物4.00gから、実施例1と同様の方法で、標記化合物1.77gを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C4781NO21
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1012(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 21−74°(c1.0,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.96(d,19−H),1.12(s,3”−CH),1.13(t,3−OCOCHCH),1.14(d,6”−H),1.18(t,4”−OCOCHCH),1.27(d,16−H),1.27(d,6’−H),1.43(br dd,7−H),1.53(br dd,14−H),1.63(m,6−H),1.69(br dd,14−H),1.72(m,17−H),1.85(dd,2”−Hax),2.02(d,2”−Heq),2.05(s,9−OCOCH),2.17(s,2’−OCOCH),2.35(m,8−H),2.42(s,3’−N(CH),2.49(dd,2−H),2.73(dd,2−H),2.73(t,3’−H),3.18(s,18−OCH),3.23(s,18−OCH),3.34(t,4’−H),3.57(s,4−OCH),3.62(br d,12−H),3.86(br d,5−H),3.90(dd,10−H),4.10(m,13−H),4.38(dq,5”−H),4.40(dd,18−H),4.63(d,4”−H),4.74(d,1’−H),5.01(dd,2’−H),5.02(br d,9−H),5.07(m,15−H),5.08(d,1”−H),5.35(br d,3−H).
実施例40
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−9−アセトキシ−5−[2−O−アセチル−4−O−(2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−4−メトキシ−8−メチル−11−(4−フェニルブチル)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rが4−フェニルブチル基、Rが水素原子、Rがプロピオニル基、R12がアセチル基及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例2と同様の方法で、実施例1の化合物の代わりに実施例39の化合物714mgから(−)−(1R)−1−メチル−3−オキソプロピル(3R,4S,5S,6R,8R,9R)−9−アセトキシ−5−[2−O−アセチル−4−O−(2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−4−メトキシ−8−メチル−10−オキソ−3−プロピオニルオキシデカノエート(式(VII)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rが水素原子、Rがプロピオニル基、R12がアセチル基及びR15がメチル基で表される化合物)680mgを得た。
この化合物680mgから、実施例3と同様の方法で、メチルアミン塩酸塩の代わりに4−フェニルブチルアミンを用いて、標記化合物63mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C559018
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1067(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 21−61°(c1.0,CHCl
(4) 1H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.92(d,18−H),1.13(s,3”−CH),1.14(d,6”−H),1.14(t,3−OCOCHCH),1.18(t,4”−OCOCHCH),1.25(d,15−H),1.28(d,6’−H),1.40(br dd,7−H),1.44(quint,Ph(CH),1.61(m,Ph(CH),1.85(dd,2”−Hax),1.99(s,9−OCOCH),2.02(d,2”−Heq),2.06(s,2’−OCOCH),2.42(s,3’−N(CH),2.74(t,3’−H),2.83(dd,2−H),3.14(s,17−OCH),3.26(s,17−OCH),3.34(m,4’−H),3.36(m,5’−H),3.47(br d,4−H),3.55(s,4−OCH),3.91(br d,5−H),4.39(dq,5”−H),4.54(dd,17−H),4.63(d,4”−H),4.72(d,1’−H),4.77(m,9−H),4.92(br q,14−H),5.03(dd,2’−H),5.08(d,1”−H),5.17(m,3−H),7.17(m,C),7.27(m,C).
実施例41
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−9−ヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−11−(4−フェニルブチル)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rが水酸基、Rが4−フェニルブチル基、Rが水素原子、Rがプロピオニル基、R12が水素原子及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例4と同様の方法で、実施例40の化合物104mgから標記化合物42mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C518616
(2) マススペクトル(FAB): m/z 983(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 21−58°(c0.56,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.97(d,18−H),1.06(br dd,7−H),1.13(t,3−OCOCHCH),1.13(s,3”−CH),1.14(d,6”−H),1.19(t,4”−OCOCHCH),1.26(d,15−H),1.28(d,6’−H),1.44(br dd,7−H),1.48(m,Ph(CH),1.64(m,Ph(CH),1.84(dd,2”−Hax),2.02(d,2”−Heq),2.51(s,3’−N(CH),2.60(dd,2−H),2.63(t,Ph(CH),2.80(dd,2−H),3.16(s,17−OCH),3.28(s,17−OCH),3.54(br d,4−H),3.56(dd,2’−H),3.58(s,4−OCH),3.93(br d,5−H),4.45(d,1’−H),4.47(dq,5”−H),4.63(d,4”−H),4.85(m,14−H),5.09(d,1”−H),5.24(br dd,3−H),7.19(m,C),7.28(m,C).
実施例42
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−ホルミルメチル−9−ヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−11−(4−フェニルブチル)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(IX)において、Rがプロピオニル基、Rが水酸基、Rが4−フェニルブチル基、Rが水素原子及びRがプロピオニル基で表される化合物)の製造法
実施例5と同様の方法で、実施例41の化合物42mgから標記化合物15mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C498015
(2) マススペクトル(FAB): m/z 937(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 21−68°(c0.40,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 1.00(d,18−H),1.13(s,3”−CH),1.16(d,6”−H),1.16(t,3−OCOCHCH),1.19(t,4”−OCOCHCH),1.21(d,6’−H),1.26(d,15−H),1.48(m,Ph(CH),1.64(quint,Ph(CH),1.79(m,13−H),1.84(dd,2”−Hax),2.02(d,2”−Heq),2.05(m,6−H),2.38(br d,16−H),2.52(s,3’−N(CH),2.64(t,Ph(CH),2.79(dd,2−H),2.94(dd,16−H),3.28(m,4’−H),3.30(m,5’−H),3.54(dd,2’−H),3.57(s,4−OCH),3.64(dd,4−H),3.90(br d,5−H),4.42(d,1’−H),4.48(dq,5”−H),4.63(d,4”−H),4.80(m,14−H),5.08(d,1”−H),5.36(br dd,3−H),7.18(m,C),7.28(m,C),9.66(s,17−H).
実施例43
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−(3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル)−6−ホルミルメチル−9−ヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−11−(4−フェニルブチル)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(X)において、Rがプロピオニル基、Rが水酸基及びRが4−フェニルブチル基で表される化合物)の製造法
実施例5と同様の方法で、実施例41の化合物42mgから標記化合物13mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C396411
(2) マススペクトル(FAB): m/z 737(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 23−35°(c0.44,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 1.00(d,18−H),1.06(br t,7−H),1.17(t,3−OCOCHCH),1.25(d,6’−H),1.27(d,15−H),1.49(m,Ph(CH),1.64(quint,Ph(CH),1.68(m,13−H),1.79(m,13−H),2.05(br t,6−H),2.35(t,3’−H),2.51(s,3’−N(CH),2.63(t,Ph(CH),2.80(dd,2−H),2.99(dd,16−H),3.04(t,4’−H),3.30(dq,5’−H),3.52(dd,2’−H),3.58(s,4−OCH),3.65(dd,4−H),3.92(br d,5−H),4.44(d,1’−H),4.81(m,14−H),5.37(br dd,3−H),7.19(m,C),7.29(m,C),9.68(s,17−H).
実施例44
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,15R)−9−アセトキシ−5−[2−O−アセチル−4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−4−メトキシ−8,11,12−トリメチル−3−プロピオニルオキシ−11,12−ジアザ−ヘキサデカン−15−オライド(式(XI)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R10、R11、R15が共にメチル基及びR12がアセチル基で表される化合物)の製造法
実施例3と同様の方法で、メチルアミン塩酸塩の代わりに1,2−ジメチルヒドラジン・二塩酸塩を用いて、実施例2の化合物218mgから標記化合物30mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C498519
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1019(M)
(3) 比旋光度 : [α] 24−71°(c0.76,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.93(d,19−H),1.07(d,6”−H),1.15(t,3−OCOCHCH),1.19(t,4”−OCOCHCH),1.20(d,6’−H),1.26(d,16−H),1.41(s,3”−CH),1.52(m,17−H),1.67(dd,2”−Hax),1.71(m,8−H),2.03(s,9−OCOCH),2.03(s,3”−OCOCH),2.05(s,2’−OCOCH),2.22(s,11−NCH),2.22(s,12−NCH),2.43(s,3’−N(CH),2.61(t,3’−H),2.75(dd,2−H),3.14(t,4’−H),3.19(d,2”−Heq),3.20(s,18−OCH),3.25(s,18−OCH),3.43(br d,4−H),3.57(s,4−OCH),3.85(br d,5−H),4.45(t,18−H),4.48(dq,5”−H),4.57(d,4”−H),4.67(d,1’−H),4.81(d,1”−H),4.90(m,15−H),4.98(dd,2’−H),5.05(br dd,9−H),5.22(m,3−H).
実施例45
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,15R)−9−アセトキシ−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−4−メトキシ−8,11,12−トリメチル−3−プロピオニルオキシ−11,12−ジアザ−ヘキサデカン−15−オライド(式(XI)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R10、R11、R15が共にメチル基及びR12が水素原子で表される化合物)の製造法
実施例7と同様の方法で、実施例44の化合物29mgから標記化合物22mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C478318
(2) マススペクトル(FAB): m/z 978(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 22−52°(c0.77,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.95(d,19−H),1.09(d,6”−H),1.15(t,3−OCOCHCH),1.19(t,4”−OCOCHCH),1.21(d,6’−H),1.26(d,16−H),1.42(s,3”−CH),1.59(m,17−H),1.70(dd,2”−Hax),2.02(s,9−OCOCH),2.05(s,3”−OCOCH),2.37,2.38(each q,4”−OCOCHCH),2.42(s,11−NCH),2.42(s,12−NCH),2.43(br q,3−OCOCHCH),2.54(s,3’−N(CH),2.78(dd,2−H),3.22(s,18−OCH),3.24(d,2”−Heq),3.27(s,18−OCH),3.46(dd,2’−H),3.50(br d,4−H),3.63(s,4−OCH),3.88(br d,5−H),4.45(t,18−H),4.46(d,1’−H),4.56(m,5”−H),4.59(d,4”−H),4.85(d,1”−H),4.94(m,15−H),5.05(m,9−H),5.31(m,3−H).
実施例46
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,15R)−9−アセトキシ−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−ホルミルメチル−4−メトキシ−8,11,12−トリメチル−3−プロピオニルオキシ−11,12−ジアザ−ヘキサデカン−15−オライド(式(XII)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R10及びR11が共にメチル基で表される化合物)の製造法
実施例5と同様の方法で、実施例45の化合物28mgから標記化合物25mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C457717
(2) マススペクトル(FAB): m/z 932(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 22−74°(c0.42,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.97(d,19−H),1.09(d,6”−H),1.15(d,6’−H),1.17(t,3−OCOCHCH),1.19(t,4”−OCOCHCH),1.26(d,16−H),1.42(s,3”−CH),1.70(dd,2”−Hax),1.76(m,8−H),2.02(s,9−OCOCH),2.05(s,3”−OCOCH),2.22(s,11−NCH),2.25(s,12−NCH),2.56(s,3’−N(CH),3.04(dd,17−H),3.23(m,4’−H),3.23(m,5’−H),3.23(d,2”−Heq),3.40(dd,2’−H),3.58(s,4−OCH),3.99(br d,5−H),4.42(d,1’−H),4.50(dq,5”−H),4.59(d,4”−H),4.86(d,1”−H),4.90(m,15−H),5.00(m,9−H),5.38(br dd,3−H),9.64(s,18−H).
実施例47
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−9−ヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−11−(trans−3−フェニル−2−プロペニル)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rが水酸基、Rがtrans−3−フェニル−2−プロペニル基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12が水素原子及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例31の化合物30mgにメタノール0.6mlを加え溶解し、氷冷下、酢酸9.6μl、trans−シンナムアルデヒド6.3μlを加え30分間攪拌した。ナトリウムシアノボロヒドリド6.3mgを加え室温まで徐々に昇温しながら12時間攪拌した。反応液に酢酸エチル3ml、飽和重曹水3mlを加え室温で30分間攪拌し、有機層を分離した後、水層を酢酸エチル5mlで2回抽出した。有機層を合わせて飽和重曹水10ml、飽和食塩水10mlで順次洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、これを濾過した。濾液を減圧濃縮して得られた残さを分取用TLC(クロロホルム−メタノール−アンモニア水(20:1:0.1))で精製し、標記化合物24mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C528417
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1009(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 21−66°(c0.50,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.94(d,18−H),1.07(d,6”−H),1.12(t,3−OCOCHCH),1.18(t,4”−OCOCHCH),1.19(d,6’−H),1.25(d,15−H),1.40(s,3”−CH),1.44(br dd,7−H),1.56(m,8−H),1.68(dd,2”−Hax),2.00(s,3”−OCOCH),2.53(s,3’−N(CH),2.81(dd,2−H),3.12(s,17−OCH),3.20(m,4’−H),3.20(m,5’−H),3.21(d,2”−Heq),3.25(s,17−OCH),3.40(dd,2’−H),3.59(s,4−OCH),3.60(br d,4−H),3.88(br d,5−H),4.47(d,1’−H),4.50(dq,5”−H),4.57(d,4”−H),4.82(ddq,14−H),4.84(d,1”−H),5.23(br dd,3−H),6.20(dt,PhCH=CH),6.50(d,PhCH=CH),7.26(m,C).
実施例48
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−ホルミルメチル−9−ヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−11−(trans−3−フェニル−2−プロペニル)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(IX)において、Rがプロピオニル基、Rが水酸基、Rがtrans−3−フェニル−2−プロペニル基、Rがアセチル基及びRがプロピオニル基で表される化合物)の製造法
実施例5と同様の方法で、実施例47の化合物24mgから標記化合物20mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C507816
(2) マススペクトル(FAB): m/z 963(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 20−78°(c0.40,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.96(d,18−H),1.08(d,6”−H),1.13(d,6’−H),1.15(t,3−OCOCHCH),1.18(t,4”−OCOCHCH),1.25(d,15−H),1.40(s,3”−CH),1.44(m,8−H),1.68(dd,2”−Hax),1.99(s,3”−OCOCH),2.54(s,3’−N(CH),2.80(dd,2−H),2.95(dd,16−H),3.21(m,4’−H),3.21(m,5’−H),3.21(d,2”−Heq),3.30(dd,2’−H),3.52(br d,9−H),3.58(s,4−OCH),3.66(dd,4−H),3.87(br d,5−H),4.42(d,1’−H),4.49(dq,5”−H),4.57(d,4”−H),4.79(ddq,14−H),4.84(d,1”−H),5.36(br dd,3−H),6.19(dt,PhCH=CH),6.50(d,PhCH=CH),7.26(m,C),9.63(s,17−H).
実施例49
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−9−ヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−11−(3−フェニル−2−プロピニル)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rが水酸基、Rが3−フェニル−2−プロピニル基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12が水素原子及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例47と同様の方法で、trans−シンナムアルデヒドの代わりにフェニルプロパルギルアルデヒドを用いて、実施例31の化合物30mgから標記化合物20mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C528217
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1007(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 20−67°(c0.40,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.95(d,18−H),1.07(d,6”−H),1.13(t,3−OCOCHCH),1.18(t,4”−OCOCHCH),1.19(d,6’−H),1.27(d,15−H),1.40(s,3”−CH),1.47(br dd,7−H),1.57(m,8−H),1.57(m,16−H),1.68(dd,2”−Hax),1.88(m,16−H),2.00(s,3”−OCOCH),2.53(s,3’−N(CH),2.79(dd,2−H),3.16(s,17−OCH),3.20(d,2”−Heq),3.22(m,4’−H),3.23(m,5’−H),3.25(s,17−OCH),3.42(dd,2’−H),3.59(s,4−OCH),3.62(br d,4−H),3.86(br d,5−H),4.44(d,1’−H),4.50(dq,5”−H),4.57(d,4”−H),4.83(d,1”−H),4.97(ddq,14−H),5.27(br dd,3−H),7.29(m,C),7.42(m,C).
実施例50
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−ホルミルメチル−9−ヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−11−(3−フェニル−2−プロピニル)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(IX)において、Rがプロピオニル基、Rが水酸基、Rが3−フェニル−2−プロピニル基、Rがアセチル基及びRがプロピオニル基で表される化合物)の製造法
実施例5と同様の方法で、実施例49の化合物20mgから標記化合物14mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C507616
(2) マススペクトル(FAB): m/z 961(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 23−71°(c0.25,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.98(d,18−H),1.08(d,6”−H),1.13(d,6’−H),1.15(t,3−OCOCHCH),1.18(t,4”−OCOCHCH),1.27(d,15−H),1.40(s,3”−CH),1.51(m,8−H),1.68(dd,2”−Hax),1.99(s,3”−OCOCH),2.54(s,3’−N(CH),2.79(dd,2−H),2.94(dd,16−H),3.21(d,2”−Heq),3.21(m,4’−H),3.21(m,5’−H),3.35(dd,2’−H),3.58(s,4−OCH),3.61(br d,4−H),3.87(br d,5−H),4.41(d,1’−H),4.49(dq,5”−H),4.57(d,4”−H),4.84(d,1”−H),4.90(ddq,14−H),5.41(br dd,3−H),7.29(m,C),7.42(m,C),9.64(s,17−H).
実施例51
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−9−ヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−3−プロピオニルオキシ−11−(3−(ピリジン−4−イル)プロピル)−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rが水酸基、Rが3−(ピリジン−4−イル)プロピル基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12が水素原子及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例47と同様の方法で、trans−シンナムアルデヒドの代わりに3−(ピリジン−4−イル)プロパナールを用いて、実施例31の化合物30mgから標記化合物30mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C5185O17
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1012(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 22−70°(c0.50,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.94(d,18−H),1.07(d,6”−H),1.11(t,3−OCOCHCH),1.17(t,4”−OCOCHCH),1.19(d,6’−H),1.24(d,15−H),1.40(s,3”−CH),1.58(m,8−H),1.58(m,16−H),1.68(dd,2”−Hax),2.00(s,3”−OCOCH),2.53(s,3’−N(CH),2.81(dd,2−H),3.10(s,17−OCH),3.21(d,2”−Heq),3.23(m,4’−H),3.23(m,5’−H),3.24(s,17−OCH),3.38(dd,2’−H),3.56(br d,4−H),3.58(s,4−OCH),3.88(br d,5−H),4.47(d,1’−H),4.49(dq,5”−H),4.57(d,4”−H),4.81(ddq,14−H),4.84(d,1”−H),5.19(br dd,3−H),7.10(dd,pyridine),8.48(dd,pyridine).
実施例52
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−ホルミルメチル−9−ヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−3−プロピオニルオキシ−11−(3−(ピリジン−4−イル)プロピル)−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(IX)において、Rがプロピオニル基、Rが水酸基、Rが3−(ピリジン−4−イル)プロピル基、Rがアセチル基及びRがプロピオニル基で表される化合物)の製造法
実施例5と同様の方法で、実施例51の化合物30mgから標記化合物24mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C497916
(2) マススペクトル(FAB): m/z 966(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 20−84°(c0.50,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.95(d,18−H),1.07(d,6”−H),1.13(d,6’−H),1.14(t,3−OCOCHCH),1.17(t,4”−OCOCHCH),1.24(d,15−H),1.40(s,3”−CH),1.43(m,8−H),1.68(dd,2”−Hax),1.98(s,3”−OCOCH),2.54(s,3’−N(CH),2.79(dd,2−H),2.95(dd,16−H),3.21(d,2”−Heq),3.21(m,4’−H),3.21(m,5’−H),3.31(dd,2’−H),3.58(s,4−OCH),3.62(dd,4−H),3.87(br d,5−H),4.42(d,1’−H),4.48(dq,5”−H),4.57(d,4”−H),4.77(ddq,14−H),4.84(d,1”−H),5.31(br dd,3−H),7.10(dd,pyridine),8.48(dd,pyridine),9.63(s,17−H).
実施例53
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−11−(3−(2−ベンジルオキシフェニル)プロピル)−6−(2,2−ジメトキシエチル)−9−ヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rが水酸基、Rが3−(2−ベンジルオキシフェニル)プロピル基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12が水素原子及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例47と同様の方法で、trans−シンナムアルデヒドの代わりに3−(2−ベンジルオキシフェニル)プロパナールを用いて、実施例31の化合物30mgから標記化合物30mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C599218
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1117(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 22−57°(c0.50,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.93(d,18−H),1.08(d,6”−H),1.11(t,3−OCOCHCH),1.18(t,4”−OCOCHCH),1.20(d,6’−H),1.20(d,15−H),1.41(s,3”−CH),1.64(m,16−H),1.68(dd,2”−Hax),1.86(m,C(CH),1.90(m,16−H),2.00(s,3”−OCOCH),2.53(s,3’−N(CH),2.81(dd,2−H),3.11(s,17−OCH),3.20(m,4’−H),3.20(m,5’−H),3.21(d,2”−Heq),3.25(s,17−OCH),3.40(dd,2’−H),3.56(br d,4−H),3.58(s,4−OCH),3.88(br d,5−H),4.47(d,1’−H),4.51(dq,5”−H),4.58(d,4”−H),4.75(ddq,14−H),4.84(d,1”−H),5.07(s,CCH),5.19(br dd,3−H),6.90(m,C),7.15(m,C),7.36(m,C).
実施例54
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−11−(3−(2−ベンジルオキシフェニル)プロピル)−6−ホルミルメチル−9−ヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(IX)において、Rがプロピオニル基、Rが水酸基、Rが3−(2−ベンジルオキシフェニル)プロピル基、Rがアセチル基及びRがプロピオニル基で表される化合物)の製造法
実施例5と同様の方法で、実施例53の化合物30mgから標記化合物22mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C578617
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1071(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 19−73°(c0.50,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.95(d,18−H),1.08(d,6”−H),1.13(d,6’−H),1.15(t,3−OCOCHCH),1.18(t,4”−OCOCHCH),1.20(d,15−H),1.41(s,3”−CH),1.46(m,8−H),1.69(dd,2”−Hax),1.77(m,C(CH),1.99(s,3”−OCOCH),2.54(s,3’−N(CH),2.66(m,C(CH),2.79(dd,2−H),2.95(dd,16−H),3.21(m,4’−H),3.21(m,5’−H),3.21(d,2”−Heq),3.33(dd,2’−H),3.57(s,4−OCH),3.63(dd,4−H),3.87(br d,5−H),4.42(d,1’−H),4.48(dq,5”−H),4.58(d,4”−H),4.71(ddq,14−H),4.84(d,1”−H),5.07(s,CCH),5.31(br dd,3−H),6.88(m,C),7.15(m,C),7.36(m,C),9.63(s,17−H).
実施例55
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−9−ヒドロキシ−4−メトキシ−11−(3−(6−メトキシキノリン−4−イル)プロピル)−8−メチル−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rが水酸基、Rが3−(6−メトキシキノリン−4−イル)プロピル基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12が水素原子及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例47と同様の方法で、trans−シンナムアルデヒドの代わりに3−(6−メトキシキノリン−4−イル)プロパナールを用いて、実施例31の化合物30mgから標記化合物33mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C568918
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1092(M+H)
(3) 比旋光度 : 「α] 21−60°(c0.50,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.94(d,18−H),1.07(d,6”−H),1.11(t,3−OCOCHCH),1.18(t,4”−OCOCHCH),1.19(d,6’−H),1.23(d,15−H),1.40(s,3”−CH),1.42(br dd,7−H),1.59(m,8−H),1.68(dd,2”−Hax),1.94(m,quinoline−(CH),2.00(s,3”−OCOCH),2.53(s,3’−N(CH),2.81(dd,2−H),3.04(m,quinoline−(CH),3.10(s,17−OCH),3.21(m,4’−H),3.21(m,5’−H),3.21(d,2”−Heq),3.24(s,17−OCH),3.38(dd,2’−H),3.57(br d,4−H),3.59(s,4−OCH),3.89(br d,5−H),3.94(s,quinoline−OCH),4.48(d,1’−H),4.50(dq,5”−H),4.57(d,4”−H),4.80(ddq,14−H),4.84(d,1”−H),5.19(br dd,3−H),7.18(d,quinoline),7.21(d,quinoline),7.35(dd,quinoline),8.00(d,quinoline),8.65(d,quinoline).
実施例56
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−ホルミルメチル−9−ヒドロキシ−4−メトキシ−11−(3−(6−メトキシキノリン−4−イル)プロピル)−8−メチル−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(IX)において、Rがプロピオニル基、Rが水酸基、Rが3−(6−メトキシキノリン−4−イル)プロピル基、Rがアセチル基及びRがプロピオニル基で表される化合物)の製造法
実施例5と同様の方法で、実施例55の化合物33mgから標記化合物24mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C548317
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1046(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 18−76°(c0.50,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.95(d,18−H),1.08(d,6”−H),1.13(d,6’−H),1.15(t,3−OCOCHCH),1.18(t,4”−OCOCHCH),1.24(d,15−H),1.40(s,3”−CH),1.44(m,8−H),1.69(dd,2”−Hax),1.95(m,quinoline−(CH),1.99(s,3”−OCOCH),2.54(s,3’−N(CH),2.80(dd,2−H),2.96(dd,16−H),3.03(m,quinoline−(CH),3.21(m,4’−H),3.21(m,5’−H),3.21(d,2”−Heq),3.31(dd,2’−H),3.51(br d,9−H),3.58(s,4−OCH),3.63(dd,4−H),3.87(br d,5−H),3.94(s,quinoline−OCH),4.43(d,1’−H),4.48(dq,5”−H),4.57(d,4”−H),4.77(ddq,14−H),4.85(d,1”−H),5.31(br dd,3−H),7.18(d,quinoline),7.21(d,quinoline),7.35(dd,quinoline),8.00(d,quinoline),8.65(d,quinoline),9.63(s,17−H).
実施例57
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−9−ヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−11−(3−フェニルプロピオニル)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rが水酸基、Rが3−フェニルプロピオニル基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12が水素原子及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例31の化合物30mgにジクロロメタン0.6mlを加え溶解し、氷冷下、トリエチルアミン17μl、3−フェニルプロピオニルクロライド6μlを加え1時間攪拌した。反応液にクロロホルム5ml、水5mlを加え、有機層を分離した後、水層をクロロホルム10mlで2回抽出した。有機層を合わせて飽和重曹水10ml、飽和食塩水10mlで順次洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、これを濾過した。濾液を減圧濃縮して得られた残さを分取用TLC(酢酸エチル−メタノール−アンモニア水(30:1:0.1))で精製した後、さらに分取用TLC(クロロホルム−メタノール−アンモニア水(20:1:0.1))で精製し、標記化合物20mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C528418
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1025(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 21−26°(c0.40,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.99(d,18−H),1.08(d,6”−H),1.09(t,3−OCOCHCH),1.18(t,4”−OCOCHCH),1.19(d,6’−H),1.21(d,15−H),1.41(s,3”−CH),1.50(br dd,7−H),1.69(dd,2”−Hax),1.74(m,8−H),1.99(s,3”−OCOCH),2.54(s,3’−N(CH),2.78(dd,2−H),3.07(s,17−OCH),3.21(s,17−OCH),3.22(d,2”−Heq),3.23(m,4’−H),3.24(m,5’−H),3.34(dd,2’−H),3.50(br d,4−H),3.61(s,4−OCH),3.78(br d,9−H),3.89(br d,5−H),4.51(dq,5”−H),4.54(ddq,14−H),4.55(d,1’−H),4.58(d,4”−H),4.85(d,1”−H),5.14(br dd,3−H),7.20(m,C),7.28(m,C).
実施例58
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−ホルミルメチル−9−ヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−11−(3−フェニルプロピオニル)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(IX)において、Rがプロピオニル基、Rが水酸基、Rが3−フェニルプロピオニル基、Rがアセチル基及びRがプロピオニル基で表される化合物)の製造法
実施例5と同様の方法で、実施例57の化合物20mgから標記化合物15mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C507817
(2) マススペクトル(FAB): m/z 979(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 20−37°(c0.40,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.99(d,18−H),1.08(d,6”−H),1.11(d,6’−H),1.14(t,3−OCOCHCH),1.18(t,4”−OCOCHCH),1.22(d,15−H),1.40(s,3”−CH),1.53(m,8−H),1.69(dd,2”−Hax),1.98(s,3”−OCOCH),2.55(s,3’−N(CH),2.76(dd,2−H),2.89(dd,16−H),3.21(d,2”−Heq),3.22(m,4’−H),3.22(m,5’−H),3.28(dd,2’−H),3.46(dd,4−H),3.61(s,4−OCH),3.73(br d,9−H),3.89(br d,5−H),4.44(d,1’−H),4.47(dq,5”−H),4.50(ddq,14−H),4.58(d,4”−H),4.85(d,1”−H),5.22(br dd,3−H),7.20(m,C),7.28(m,C),9.59(s,17−H).
実施例59
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−9−アセトキシ−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−4−メトキシ−8−メチル−11−(4−フェニルブチル)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(VIII)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rが4−フェニルブチル基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12が水素原子及びR15がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例4と同様の方法で、実施例17の化合物305mgから標記化合物41mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C559018
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1067(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 27−65°(c0.61,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.90(d,18−H),1.07(d,6”−H),1.12(t,3−OCOCHCH),1.17(t,4”−OCOCHCH),1.19(d,6’−H),1.23(d,15−H),1.40(s,3”−CH),1.68(dd,2”−Hax),1.97(s,9−OCOCH),2.00(s,3”−OCOCH),2.53(s,3’−N(CH),2.59(t,Ph(CH),2.83(dd,2−H),3.15(s,17−OCH),3.21(d,2”−Heq),3.25(s,17−OCH),3.41(dd,2’−H),3.51(br d,4−H),3.59(s,4−OCH),3.88(br d,5−H),4.47(d,1’−H),4.57(d,4”−H),4.77(m,9−H),4.84(d,1”−H),4.91(m,14−H),5.20(m,3−H),7.15(m,C),7.25(m,C).
実施例60
(−)−(3R,4S,5S,6R,8R,9R,14R)−9−アセトキシ−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−ホルミルメチル−4−メトキシ−8−メチル−11−(4−フェニルブチル)−3−プロピオニルオキシ−11−アザ−ペンタデカン−14−オライド(式(IX)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rが4−フェニルブチル基、Rがアセチル基及びRがプロピオニル基で表される化合物)の製造法
実施例5と同様の方法で、実施例59の化合物41mgから標記化合物29mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C538417
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1021(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 26−60°(c1.55,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.91(d,18−H),1.08(d,6”−H),1.13(d,6’−H),1.16(t,3−OCOCHCH),1.18(t,4”−OCOCHCH),1.25(d,15−H),1.40(s,3”−CH),1.69(dd,2”−Hax),1.93(s,9−OCOCH),2.00(s,3”−OCOCH),2.16(m,6−H),2.54(s,3’−N(CH),2.81(dd,2−H),2.93(dd,16−H),3.21(m,4’−H),3.21(m,5’−H),3.21(d,2”−Heq),3.34(dd,2’−H),3.58(s,4−OCH),3.91(br d,5−H),4.44(d,1’−H),4.49(dq,5”−H),4.57(d,4”−H),4.75(br dd,9−H),4.82(m,14−H),4.84(d,1”−H),5.34(m,3−H),7.16(m,C),7.25(m,C),9.62(s,17−H).
実施例61
(3R,4S,5S,6R,8R,9R,15R)−9−アセトキシ−5−[2−O−アセチル−4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−4−メトキシ−8,11−ジメチル−12−(4−フェニルブチル)−3−プロピオニルオキシ−11,12−ジアザ−ヘキサデカン−15−オライド(式(XI)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R10、R15が共にメチル基、R11が4−フェニルブチル基及びR12がアセチル基で表される化合物)及び
(3R,4S,5S,6R,8R,9R,15R)−9−アセトキシ−5−[2−O−アセチル−4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−4−メトキシ−8,12−ジメチル−11−(4−フェニルブチル)−3−プロピオニルオキシ−11,12−ジアザ−ヘキサデカン−15−オライド(式(XI)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R10が4−フェニルブチル基、R11、R15が共にメチル基及びR12がアセチル基で表される化合物)の製造法
実施例3と同様の方法で、メチルアミン塩酸塩の代わりに1−メチル−2−(4−フェニルブチル)ヒドラジン・二塩酸塩を用いて、実施例2の化合物788mgから標記化合物を約1:1の混合物(特定シグナルの強度に従って測定)として71mg得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C589519
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1138(M+H)
(3) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.93,0.95(d,19−H),1.07(d,6”−H),1.42(s,3”−CH),1.68(dd,2”−Hax),2.02(s,9−OCOCH),2.02(s,3”−OCOCH),2.02(s,2’−OCOCH),2.22,2.27(s,11−NCH,12−NCH),2.44(s,3’−N(CH),3.15(t,4’−H),3.17,3.21(s,18−OCH),3.19(d,2”−Heq),3.24,3.25(s,18−OCH),3.37(br d,4−H),3.58(s,4−OCH),3.84,3.87(br d,5−H),4.57(d,4”−H),4.68,4.71(d,1’−H),4.81(d,1”−H),4.86,5.05(m,15−H),4.96,5.00(dd,2’−H),5.25(m,3−H),7.19(m,C),7.27(m,C).
実施例62
(3R,4S,5S,6R,8R,9R,15R)−9−アセトキシ−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−4−メトキシ−8,11−ジメチル−12−(4−フェニルブチル)−3−プロピオニルオキシ−11,12−ジアザ−ヘキサデカン−15−オライド(式(XI)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R10、R15が共にメチル基、R11が4−フェニルブチル基及びR12が水素原子で表される化合物)及び
(3R,4S,5S,6R,8R,9R,15R)−9−アセトキシ−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−4−メトキシ−8,12−ジメチル−11−(4−フェニルブチル)−3−プロピオニルオキシ−11,12−ジアザ−ヘキサデカン−15−オライド(式(XI)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R10が4−フェニルブチル基、R11、R15が共にメチル基及びR12が水素原子で表される化合物)の製造法
実施例7と同様の方法で、実施例61の化合物70mgから標記化合物を約10:7.7の混合物として51mg得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C569318
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1096(M+H)
(3) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.94,0.96(d,19−H),1.09(d,6”−H),1.14,1.16(t,3−OCOCHCH),1.42(s,3”−CH),1.69(dd,2”−Hax),2.23,2.26(s,11−NCH,12−NCH),2.54,2.55(s,3’−N(CH),3.21,3.25(s,18−OCH),3.26(s,18−OCH),3.33,3.42(br d,4−H),3.62(s,4−OCH),3.86,3.89(br d,5−H),4.43,4.49(d,1’−H),4.59(d,4”−H),4.84,4.85(d,1”−H),4.87,5.01(m,15−H),5.01,5.07(m,9−H),5.31(m,3−H),7.18(m,C),7.26(m,C).
実施例63
(3R,4S,5S,6R,8R,9R,15R)−9−アセトキシ−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−ホルミルメチル−4−メトキシ−8,11−ジメチル−12−(4−フェニルブチル)−3−プロピオニルオキシ−11,12−ジアザ−ヘキサデカン−15−オライド(式(XII)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R10がメチル基及びR11が4−フェニルブチル基で表される化合物)及び
(3R,4S,5S,6R,8R,9R,15R)−9−アセトキシ−5−[4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−ホルミルメチル−4−メトキシ−8,12−ジメチル−11−(4−フェニルブチル)−3−プロピオニルオキシ−11,12−ジアザ−ヘキサデカン−15−オライド(式(XII)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R10が4−フェニルブチル基及びR11がメチル基で表される化合物)の製造法
実施例5と同様の方法で、実施例62の化合物50mgから標記化合物を約10:8.7の混合物として48mg得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C548717
(2) マススペクトル(FAB): m/z 1050(M+H)
(3) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.95,0.97(d,19−H),1.08,1.09(d,6”−H),1.42(s,3”−CH),1.70(dd,2”−Hax),2.18,2.26(s,11−NCH,12−NCH),2.54,2.56(s,3’−N(CH),3.17(t,4’−H),3.56,3.60(s,4−OCH),3.94(br d,5−H),4.40,4.44(d,1’−H),4.51(dq,5”−H),4.59(d,4”−H),4.84,4.86(d,1”−H),4.82,4.98(m,15−H),4.85,5.10(m,9−H),5.38,5.44(m,3−H),7.18(m,C),7.27(m,C),9.63,9.65(s,18−H).
実施例64
(−)−(1R)−1−メチル−3−ヒドロキシプロピル(3R,4S,5S,6R,8R,9R)−9−アセトキシ−5−[2−O−アセチル−4−O−(3−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−4−O−プロピオニル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−3,6−ジデオキシ−3−ジメチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−6−(2,2−ジメトキシエチル)−10−ヒドロキシ−4−メトキシ−8−メチル−3−プロピオニルオキシデカノエート(式(III)において、Rがプロピオニル基、Rがアセトキシ基、Rがアセチル基、Rがプロピオニル基、R12がアセチル基、R13がジメトキシメチル基及びXがヒドロキシメチル基で表される化合物)の製造法
実施例2の化合物300mgをエタノール6mlに溶解し、ナトリウムボロヒドリド12mgを加え、氷冷下で1時間攪拌した。反応液に酢酸エチル30ml、10%塩化アンモニウム水溶液15mlを加え、有機層を分離した。有機層を飽和重曹水15ml、飽和食塩水15mlで順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、これを濾過した。濾液を減圧濃縮して得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール(80:1〜60:1))で精製し、標記化合物25mgを得た。
本化合物の理化学的性状
(1) 分子式 : C4781NO21
(2) マススペクトル(FAB): m/z 996(M+H)
(3) 比旋光度 : [α] 25−91°(c1.05,CHCl
(4) H NMRスペクトル(300MHz,CDCl)δ(ppm): 0.92(d,8−CH),0.99(m,7−H),1.07(d,6”−H),1.13(t,3−OCOCHCH),1.20(t,4”−OCOCHCH),1.21(d,6’−H),1.28(d,OCH(CH)CHCHOH),1.42(s,3”−CH),1.55(m,17−H),1.58(m,8−H),1.68(dd,2”−Hax),2.03(s,3”−OCOCH),2.05(s,2’−OCOCH),2.10(s,9−OCOCH),2.43(s,3’−N(CH),2.62(t,3’−H),2.63(dd,2−H),2.73(dd,2−H),3.15(t,4’−H),3.15(s,CH(OCH),3.20(d,2”−Heq),3.26(s,CH(OCH),3.49(dd,4−H),3.52(s,4−OCH),3.68(d,CH(CH)CHCHOH),3.83(br d,5−H),3.99(dd,10−H),4.27(dd,10−OH),4.49(dq,5”−H),4.57(d,4”−H),4.65(d,1’−H),4.81(d,1”−H),4.97(dd,2’−H),5.07(ddq,OCH(CH)CHCHOH),5.33(br dd,3−H).
上記の実施例で得られた化合物の構造式を以下に示す。
Figure 2003072589
Figure 2003072589
Figure 2003072589
Figure 2003072589
Figure 2003072589
Figure 2003072589
試験例1 抗菌活性試験
実施例19及び25の化合物のin vitro抗菌活性を、日本化学療法学会標準法(Chemotherapy、29巻、76〜79頁、1981年)を参考に、次のように測定した。また、比較としてミオカマイシン(MOM)の抗菌活性を同様に測定した。
6400μg/mlになるようメタノールに溶解した各被験薬溶液について、メタノールによる2倍段階希釈液を調製した。調製した被験薬溶液各200μlをシャーレに入れ、5%馬無菌脱繊維血液、15μg/ml β−Nicotinamide−adenine dinucleotide、2.5μg/ml Heminをそれぞれ添加した感受性測定用寒天培地10mlを分注後混釈して被験薬含有寒天平板を作製した。被験菌を所定の菌量含有するよう調製した感受性測定用液体培地の一定量を、ミクロプランター(佐久間製作所)により被験薬含有寒天平板に接種し、接種後37℃にて約20時間培養した。培養後、平板上の被験菌の発育の有無を肉眼で観察し、発育が認められない最小濃度を各被験菌に対する被験薬の最小発育阻止濃度(MIC)とした。結果を表1に示した。
Figure 2003072589
本発明の実施例19及び25の化合物は、MOMより優れた抗菌活性を示した。また、特に例示はしないが、ロイコマイシン類16員環マクロライドを化学修飾した16員環ジアザライドも優れた抗菌活性を示すことを本発明者らは別途確認した。
試験例2 肝臓ホモジネート処理後の抗菌活性
実施例19の化合物のマウス肝臓ホモジネート処理後の抗菌活性を次のように調べた。また、比較としてMOMの抗菌活性を同様に調べた。マウスより肝臓を採取し、リン酸バッファーを加え5%ホモジネートを作製した。150μg/mlになるようメタノールに溶解した被験薬50μlをマウス肝臓ホモジネート1.45mlに加え、37℃にて反応させた。反応開始時、10、20及び40分後に反応液の一部を採取し、アセトニトリル溶液を一定量添加して被験薬の濃度測定のためのバイオアッセイ用検体とした。このバイオアッセイ用検体の一定量を8mm径ペーパーディスクに浸透させた後、Micrococcus luteus ATCC9341を所定の菌量含有するよう懸濁調製した寒天平板上に置き、それら平板を37℃にて約20時間培養した。培養後ペーパーディスク周囲に認められたMicrococcus luteus ATCC9341の発育阻止円径をデジタルノギスで測定した。また、マウス肝臓ホモジネートにて希釈調製した既知濃度の被験薬標準液についても同様に処理した。標準液の濃度と発育阻止円径から描かれる検量線を基に各時間の検体中の残存活性を算出し、反応開始時の抗菌活性と比較した。
この結果、MOMは反応開始時と比較して、反応開始後10、20及び40分の時点で明らかな抗菌活性の低下が認められた。一方実施例19の化合物は、反応開始後40分においても抗菌活性の低下は全く認められなかった。
産業上の利用可能性
本発明により提供される新規15員環アザライドおよび16員環ジアザライド誘導体は優れた抗菌活性を有しており、各種の微生物感染症の治療及び/又は予防のための医薬の有効成分として有用である。
また、本発明により、一般式(III)で表される化合物を経由して一般式(I)で表される新規15員環アザライド及び一般式(II)で表される新規16員環ジアザライド誘導体などの15〜21員環マクロラクトンを高収率かつ経済的に製造できる。

Claims (20)

  1. 下記の一般式(I)
    Figure 2003072589
    [式中、
    は、水素原子又はC2〜C4の直鎖状アルキルカルボニル基を表し、
    は、水素原子、酸素原子、水酸基又はC2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基を表し、
    ここでRが水素原子で表される場合、
    は、下記の基(a)
    Figure 2003072589
    (ここで、R及びRは同一でも異なっていてもよく、水素原子、Ar基で置換されていてもよいC1〜C10のアルキル基(Arはアリール基又は複素環基を表す))を表し、
    が水酸基又はC2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基のいずれかで表される場合、
    は、水素原子、C1〜C10のアルキル基、C2〜C10のアルキルカルボニル基、C2〜C10のアルケニル基、C3〜C10のアルケニルカルボニル基、C2〜C10のアルキニル基、Ar−A−基(ここで、Arは前記と同じ意味を表し、AはC1〜C10のアルキル基、C2〜C10のアルキルカルボニル基、C2〜C10のアルケニル基、C3〜C10のアルケニルカルボニル基又はC2〜C10のアルキニル基を表す)、又は
    Ar−(CH−B−(CH−基(ここで、Arは前記と同じ意味であり、pは0〜7の整数、qは2〜9の整数を表すが、p+qは2〜9整数を表し、Bは酸素原子、硫黄原子又は−NR−から選択した基であり、Rは水素原子、Ar基で置換されていてもよいC1〜C8のアルキル基を表す)を表し、Rが酸素原子で表される場合、
    は、Wであり、かつRと一緒になって、下記の基(b)
    Figure 2003072589
    (ここで、Wはカルボニル基又はチオカルボニル基を表す)を表し、
    は、水素原子又は下記の基(c)
    Figure 2003072589
    (ここで、R及びRは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、C2〜C5の直鎖状又は分岐鎖状アルキルカルボニル基を表す)である]
    で表される化合物又は薬学的に許容されるその塩。
  2. が水素原子又はC2〜C4の直鎖状アルキルカルボニル基であり、Rが水素原子、酸素原子、水酸基又はC2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基であり、
    が水素原子であって
    が下記の基(a−1)
    Figure 2003072589
    (ここで、RはC1〜C10のアルキル基であり、Rは、Ar基(Arは前記と同じ意味を表す)で置換されていてもよいC1〜C10のアルキル基を表す)であるか
    が水酸基又はC2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基のいずれかであってRが水素原子、C1〜C10のアルキル基、C2〜C10のアルキルカルボニル基又はAr−A−基(ここで、Arは前記と同じ意味を表し、AはC1〜C10のアルキル基、C2〜C10のアルキルカルボニル基、C2〜C10のアルケニル基又はC2〜C10のアルキニル基を表す)であるかまたは、
    が酸素原子であって
    がRと一緒になって、下記の基(b−1)
    Figure 2003072589
    であり、
    が水素原子又は下記の基(c−1)
    Figure 2003072589
    (ここで、Rは水素原子、C2〜C5の直鎖状又は分岐鎖状アルキルカルボニル基であり、RはC2〜C5の直鎖状又は分岐鎖状のアルキルカルボニル基を表す)
    である請求の範囲第1項に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
  3. がC2〜C4の直鎖状アルキルカルボニル基であり、
    が水酸基又はC2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基であり、
    がAr基で置換されていてもよいC1〜C10のアルキル基、Ar基で置換されていてもよいC2〜C10のアルキルカルボニル基、Ar基で置換されていてもよいC2〜C10のアルケニル基又はAr基で置換されていてもよいC2〜C10のアルキニル基(ここで、Arは前記と同じ意味を表す)であり、
    がR及びRが同一でも異なっていてもよく、C2〜C5の直鎖状又は分岐鎖状のアルキルカルボニル基である基(c)である請求の範囲第1項に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
  4. がC2〜C4直鎖状アルキルカルボニル基であり、
    が水酸基又はC2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基であり、
    がAr基で置換されていてもよいC1〜C10のアルキル基、Ar基で置換されていてもよいC2〜C10のアルキルカルボニル基、Ar基で置換されていてもよいC2〜C10のアルケニル基又はAr基で置換されていてもよいC2〜C10のアルキニル基(ここで、Arは前記と同じ意味を表す)であり、
    がRが水素原子であり、RがC2〜C5の直鎖状又は分岐鎖状アルキルカルボニル基である基(c)である請求の範囲第1項に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
  5. が水素原子であり、
    が水酸基であり、
    がAr基で置換されていてもよいC1〜C10のアルキル基、Ar基で置換されていてもよいC2〜C10のアルキルカルボニル基、Ar基で置換されていてもよいC2〜C10のアルケニル基又はAr基で置換されていてもよいC2〜C10のアルキニル基(ここで、Arは前記と同じ意味を表す)であり、
    がR及びRが、同一でも異なっていてもよく、C2〜C5の直鎖状又は分岐鎖状アルキルカルボニル基である基(c)である請求の範囲第1項に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
  6. がC2〜C4の直鎖状アルキルカルボニル基であり、
    が水酸基又はC2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基であり、
    がAr基で置換されていてもよいC1〜C10のアルキル基、Ar基で置換されていてもよいC2〜C10のアルキルカルボニル基、Ar基で置換されていてもよいC2〜C10のアルケニル基又はAr基で置換されていてもよいC2〜C10のアルキニル基(ここで、Arは前記と同じ意味を表す)であり、
    が水素原子である請求の範囲第1項に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
  7. がメチル基、ベンジル基、2−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基、4−フェニルブチル基、5−フェニルペンチル基、3−フェニルプロピオニル基、3−フェニル−2−プロペニル基、3−フェニル−2−プロピニル基、3−(2−ベンジルオキシフェニル)プロピル基、3−(ピリジン−4−イル)プロピル基、N−メチル−N−(3−フェニルプロピル)アミノ基、3−(キノリン−4−イル)プロピル基又は3−(6−メトキシキノリン−4−イル)プロピル基である請求の範囲第1項または第2項に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
  8. 下記の一般式(II)
    Figure 2003072589
    [式中、
    は、水素原子又はC2〜C4の直鎖状アルキルカルボニル基を表し、
    は、水酸基又はC2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基を表し、
    及びRは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、C2〜C5の直鎖状あるいは分岐鎖状アルキルカルボニル基を表し、
    10及びR11は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、C1〜C10のアルキル基、C2〜C10のアルケニル基、C2〜C10のアルキニル基又はAr−A−基(Arは前記と同じ意味を表し、AはC1〜C10のアルキル基、C2〜C10のアルケニル基又はC2〜C10のアルキニル基を表す)を表し、場合によってR10及びR11は、それらが結合している窒素原子及びZと一緒になって、6〜7員の脂肪族複素環(ここで、脂肪族複素環は二重結合を有していてもよい)を形成していてもよく、
    Zは単結合、−(CH)m−C−(CH)m−基(ここでmは0又は1の整数を表し、芳香環上の置換位置は特に限定されない)又は−(CH)n−基(nは1〜3の整数を表す)である]
    で表される化合物又は薬学的に許容されるその塩。
  9. 10及びR11が同一でも異なっていてもよく、水素原子、C1〜C10のアルキル基又はAr−A−基(Arは前記と同じ意味を表し、AはC1〜C10のアルキル基、C2〜C10のアルケニル基又はC2〜C10のアルキニル基を表す)であり、
    Zが単結合である請求の範囲第8項に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
  10. 10及びR11が共にメチル基である請求の範囲第8項〜第9項のいずれか1項に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
  11. 10メチル基でありR11が4−フェニルブチル基又はR10が4−フェニルブチル基でありR11がメチル基である請求の範囲第8項〜第9項のいずれか1項に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
  12. 下記の一般式(III)
    Figure 2003072589
    [式中、
    は、水素原子又はC2〜C4の直鎖状アルキルカルボニル基を表し、
    は、水酸基、C2〜C5のアルキルカルボニルオキシ基又は下記の基(d)
    Figure 2003072589
    (ここで、R14は、シリル系保護基又はアセタール系保護基を表す)を表し、R及びRは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、C2〜C5の直鎖状又は分岐鎖状アルキルカルボニル基を表し、
    12は、水素原子、C2〜C5の直鎖状アルキルカルボニル基、エトキシエチル基、シリル系保護基、ベンジルオキシカルボニル基、4−メトキシベンジルオキシカルボニル基又は4−ニトロベンジルオキシカルボニル基を表し、
    13は、−CH(YR15基(ここで、Yは酸素原子又は硫黄原子であり、R15はC1〜C5のアルキル基を表す)又は下記の基(e)
    Figure 2003072589
    (ここで、Yは前記と同じ意味を表し、nは2〜3の整数を表す)を表し、
    Xは、ホルミル基、ヒドロキシメチル基、R16SOOCH−基(R16はメチル基、トリフルオロメチル基又は芳香環上の水素原子の1つがメチル基、ニトロ基、アジド基で置換されていてもよいフェニル基、ベンジル基、ナフチル基を表す)、ハロメチル基又はR13(R13は前記と同じ意味を表す)である]で表される化合物又は薬学的に許容されるその塩。
  13. Xがホルミル基である請求の範囲第12項に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
  14. Xがヒドロキシメチル基である請求の範囲第12項に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
  15. 15ないし21員環マクロラクトンを製造する方法であって、請求の範囲第12項ないし第14項のいずれか1項に記載の化合物を環化する工程を含む方法。
  16. 請求の範囲第1項ないし第11項のいずれか1項に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩を製造するための請求の範囲第15項に記載の方法。
  17. 請求の範囲第1項ないし第11項のいずれか1項に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩を有効成分として含む医薬。
  18. 抗菌剤である請求の範囲第17項に記載の医薬。
  19. 請求の範囲第1項ないし第11項のいずれか1項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩の有効量をヒトを含む動物に投与する工程を含む感染症の治療方法。
  20. 請求の範囲第17項又は18項に記載の医薬の製造のための請求の範囲第1項ないし第11項のいずれか1項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩の使用。
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