JP2004520314A - マクロライド抗生物質 - Google Patents

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Abstract

本発明は、式(I)の11,12γラクトンケトライド(ここに、R、R、RおよびRは本明細書中の記載と同意義である)およびその医薬上許容される塩および溶媒和物に、その製法に、ならびにヒトおよび動物の全身性または局所性細菌感染の治療または予防におけるその使用に関する。

Description

【0001】
本発明は、抗菌活性を有する新規半合成マクロライドに関する。さらに詳しくは、本発明は、11,12γラクトンケトライド、その製造方法、それらを含む組成物および医薬でのその使用に関する。
【0002】
EP1114826は、とりわけ、一般的に、抗菌活性を有する式(A):
【化1】
Figure 2004520314
[Rは水素またはヒドロキシル保護基であり;Rは、特に、置換されていてもよいC1−10アルキルであり、Xは、特に、酸素であり、Xは、特に、CHであり、YはNH、OまたはSであり、Rは、特に、C(O)であり、R13は水素またはハロである]
で示されるマクロライド化合物を開示している。
【0003】
この度、本発明者らは、抗菌活性を有する新規な11,12γラクトンケトライドを見出した。
【0004】
かくして、本発明は、式(I):
【化2】
Figure 2004520314
【0005】
[式中、
Rは水素、シアノまたはNRであり;
はXRであり;
は水素またはヒドロキシル保護基であり;
は水素またはハロゲンであり;
は:
置換されていてもよいフェニル;
置換されていてもよい5または6員のヘテロアリール(ここで、5員のヘテロアリールは酸素、硫黄または窒素から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有し、6員のヘテロアリール基は、1〜3つの窒素原子を含有する);
置換されていてもよい5〜6員のヘテロサイクリック;
置換されていてもよい9〜10員の縮合二環式カルボサイクリック;
から選択されるか、または
は酸素、硫黄または窒素から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を有する、置換されていてもよい9または10員の縮合二環式ヘテロサイクリックであり;
XはC1−10アルキレン、C3−10アルケニレンまたはC3−10アルキニレン鎖であり、ここに、該鎖は:
i)−N(R)−、−C(O)−、−S(O)−、−N(R)C(O)−、−C(O)N(R)−から選択される二価ラジカル基により介在されていてもよく、
ii)C1−4アルキル、オキソ、C1−4アルコキシ、ハロゲン、シアノ、フェノキシ、ヒドロキシ、NRから選択される1つまたは2つの基により置換されていてもよく;
は水素、C1−4アルキルまたはC(O)Rであり;
は水素またはC1−4アルキルであり;
nは0または1〜2の整数である]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物を提供する。
【0006】
本発明は、さらなる具体例において、
Rが水素、シアノまたはNRであり;
がXRであり;
が水素またはヒドロキシル保護基であり;
が水素またはハロゲンであり;
が:
置換されていてもよいフェニル;
置換されていてもよい9〜10員の芳香族縮合二環式カルボサイクリック;
置換されていてもよい5または6員のヘテロアリール(ここで、5員のヘテロアリールは酸素、硫黄または窒素から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有し、6員のヘテロアリール基は、1〜3つの窒素原子を含有する);
から選択されるか;
が酸素、硫黄または窒素から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を有する、置換されていてもよい9または10員の縮合二環式ヘテロサイクリックであり;
Xが
1−4アルコキシ、ヒドロキシから選択される1または2個の基により、またはNRにより置換されていてもよいC1−6アルキル;
1−4アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシから選択される1または2個の基により、またはNR基により置換されていてもよいC3−6アルケニル基;
3−6アルキニル;
(CHY(CH(ここに、YはCO、S(O)、NR、N(R)C(O)またはC(O)N(R)から選択される)
から選択される基であり;
が水素、C1−4アルキルまたはC(O)Rであり;
が水素またはC1−4アルキルであり;
pが0または1ないし4の整数であり;qが0または1ないし5の整数である;ただし、pおよびqの合計が0ないし5の整数であり;nが0または1ないし2の整数である;ただし、YがNR、S(O)またはN(R)C(O)である場合、pは0または1以外の整数である、一般式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物を提供する。
【0007】
式(I)で示される化合物の適当な医薬上許容される塩は、医薬上許容される有機酸または無機酸と形成される酸付加塩、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、アルキルまたはアリールスルホン酸塩(例えば、メタンスルホン酸塩またはp−トルエンスルホン酸塩)、リン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩およびマレイン酸塩を含む。
式(I)の化合物およびその塩は溶媒和物を形成してもよく、本発明はかかるすべての溶媒和物を包含する。当該溶媒和物は、例えば、水和物である。
以下、本明細書に係る化合物と言えば、式(I)で示される化合物およびその医薬上許容される溶媒和物と共に、その医薬上許容される酸付加塩の両方を含む。
【0008】
式(I)の化合物およびその塩は溶媒和物(例えば、水和物)を形成してもよく、本発明はかかるすべての溶媒和物を包含する。
一般式(I)中、図示されるように、くさび型結合は紙面の上にある結合を示す。破線型結合は紙面の下にある結合を示す。
Rが水素以外の基である場合の式(I)の化合物はさらなる1つのキラル中心を有し(すなわち、式(I)の21に示されるような炭素原子)、これは式(Ia)および(Ib)で表すことができる。
【0009】
式1aの21に示される炭素原子の配置を、以下、β配置といい、式1bのをα配置という。
【化3】
Figure 2004520314
【0010】
2つのジアステレオマー(1a、1b)およびそれらの混合物は本発明の範囲内に含まれることが理解されよう。
がヒドロキシル保護基である化合物は、一般に、式(I)の他の化合物を製造するための中間体である。
OR基が保護ヒドロキシル基である場合、これは非毒性保護基であり、都合よくは、ORはアシルオキシ基(すなわち、アセトキシまたはベンジルオキシ)である。
本明細書において、基または基の一部として用いられる場合、C1−4アルキルなる語は、1〜4つの炭素原子を含有する直鎖または分枝鎖のアルキル基を意味し、かかる基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチルおよびtert−ブチルが挙げられる。
1−10アルキレン鎖なる語は1〜10個の炭素原子を含有する直鎖または分枝鎖を意味し、例えば、限定するものではないが、かかる基の例としては、メチレン、エチレン、プロピレン、イソプロピレン、n−ブチレン、イソブチレン、tert−ブチレン、ペンチレン、n−ヘプチレン、n−オクチレン、n−ノニレンおよびn−デシレンが挙げられる。
【0011】
3−10アルケニレン鎖なる語は、3〜12個の炭素原子を含有し、少なくとも1つの二重結合を有する直鎖または分枝鎖アルキレン鎖を意味し、かかる基の例としては、2−プロペニレン、1−プロペニレン、イソプロペニレン、2−ブテニレン、2−ペンテニレン、2−ヘキセニレン等が挙げられる。
3−10アルキニレン鎖なる語は、3〜12個の炭素原子を含有し、少なくとも1つの三重結合を有する直鎖または分枝鎖アルキレン鎖を意味し、かかる基の例としては、2−プロピニレン、1−プロピニレン、イソプロピニレン、2−ブチニレン、2−ペンチニレン、2−ヘキセニレン等が挙げられる。
ハロゲンなる語は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子を意味する。
本発明に係る5または6員のヘテロアリール基として、例えば、フラニル、チオフェニル、ピロリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピリミジニル、1,2,4オキサジアゾリル、1,2,5−トリアジニルまたは1,3,5−トリアジニル等が挙げられる。
【0012】
9〜10員の縮合二環式ヘテロサイクリック基なる語は、酸素、硫黄または窒素から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する、5,6/6,5または6,6二環式系であり、これは置換、非置換または芳香族であってもよい。また、9〜10員の縮合二環式ヘテロサイクリック基は、1つの5または6員のヘテロサイクリック基に縮合したフェニルを意味する。かかる基としては、例えば、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インドリル、ベンゾキサゾリル、3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−イル、ジヒドロフタジニル、1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−1−イル、イミダゾ[4,5−b]ピリジル、1,3ベンゾ[1,3]ジオキソリル、2H−クロマニル、イソクロマニル、5−オキソ−2,3ジヒドロ−5H−[1,3]チアゾロ[3,2−a]ピリミジル、1,3−ベンゾチアゾリル、1,4,5,6テトラヒドロピリダジニル、1,2,3,4,7,8ヘキサヒドロプテリジニル、2−チオキソ2,3,6,9−テトラヒドロ−1H−プリン−8−イル、3,7−ジヒドロ−1H−プリン−8−イル、3,4ジヒドロピリミジン−1−イル、2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキソニル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、2H−クロメニル、クロマニル、3,4−ジヒドロフタラジニル、2,3ジヒドロ−1H−インドリル、1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル、2,4,7−トリオキソ−1,2,3,4,7,8−ヘキサヒドロプテリジニル、チエノ[3,2−d]ピリミジニル、4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジニル、1,3ジメチル−6−オキソ−2−チオキソ−2,3,6,9−テトラヒドロ−1H−プリニル、1,2ジヒドロイソキノリニル、2−オキソ−1,3−ベンゾキサゾリル、2,3−ジヒドロ−5H−1,3−チアゾロ[3,2−a]ピリミジニル、5,6,7,8−テトラヒドロ−キナゾリニル、4−オキソクロマニル、1,3−ベンゾチアゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、プリニル、フリルピリジル、チオフェニルピリミジル、チオフェニルピリジル、ピロリルピリジル、オキサゾリルピリジル、チアゾリルピリジル、3,4ジヒドロピリミジン−1−イルイミダゾリルピリジル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、ピラゾリル[3.4]ピリジン、1,2ジヒドロイソキノリニル、シノリニル、2,3ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル、4,5.6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル−2−イル、1,8−ナフチリジニル、1,6−ナフチリジニル、3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾチアジン、4,8−ジヒドロキシ−キノリニル、1−オキソ−1,2−ジヒドロ−イソキノリニルまたは4−フェニル−[1,2,3]チアジアゾリル等が挙げられる。
【0013】
9〜10員の縮合二環式カルボサイクリック基なる語は、飽和、不飽和または芳香族であってもよい、5,6/6,5または6,6二環式カルボサイクリック環系を意味する。また、1つの5または6員の飽和または不飽和のカルボサイクリック基に縮合したフェニルをも意味する。かかる基として、例えば、ナフチル、1,2,3,4−テトラヒドロナフチルまたはインダニル等が挙げられる。
【0014】
が置換フェニルまたは置換された5または6員のヘテロアリール基である場合、この基は、同一または異なっていてもよく、(CHから選択される1ないし2個の基により置換されているフェニルあるいは5または6員のヘテロアリール基をいい、ここでrは0または1ないし4の整数であり、Rは:
水素;
ハロゲン;
1−4アルコキシ;
ヒドロキシ;
シアノ;
ニトロ;
トリフルオロメチル;
カルボキシ;
NR45
CONR45
NHCOR8(ここに、R8はC1−4アルキルフェニル、酸素、硫黄または窒素から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5員へテロアリールあるいは少なくとも1個の窒素原子を含有する6員ヘテロアリールである);
NR5CONR85
NHS(O2)R9(ここに、R9はC1−4アルキルまたはフェニルである);
S(O)n8(ここに、nは0であるか、または1ないし2の整数である);
1−4アルカノイルアミノ;
フェニル(所望により、ハロゲン、C1−4アルコキシまたはNR45);
フェノキシ;
酸素、硫黄または窒素から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5員へテロアリールおよび少なくとも1個の窒素原子を含有する6員ヘテロアリール基
から選択される。
【0015】
6が所望により置換されていてもよい9ないし10員の縮合二環式ヘテロアリール基あるいは置換されていてもよい9ないし10員の縮合二環式カルボサイクリック環である場合、かかる基は、所望により、同一または異なっていてもよい、アルキル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチルおよびNR45から選択される1または2個の置換基により置換されていてもよい。
Xが、−N(R)−、−C(O)−、−S(O)−、−N(R)C(O)−、−C(O)N(R)−から選択される二価ラジカル基により介在されていてもよい、C1−10アルキレン、C3−10アルケニレンまたはC3−10アルキニレン鎖である場合、この基は、例えば、-C1-10アルキレン-N(R5)-、C1-10アルキレン-C(O)-、C1-10アルキレン-S(O)n-、C1-10アルキレン-N(R5)C(O)-、C1-10アルキレン-C(O)N(R5)-、C3-10アルケニレン-N(R5)-、C3-10アルケニレン-C(O)-、C3-10アルケニレン-S(O)n-、C3-10アルケニレン-N(R5)C(O)-、C3-10 アルケニレン-C(O)N(R5)-、C3-10アルキニレン-N(R5)-、C3-10アルキニレン-C(O)-、C3-10アルキニレン-S(O)n-、C3-10アルキニレン-N(R5)C(O)-、C3-10アルキニレン-C(O)N(R5)に言及するものであり、あるいはこの基は-N(R5)-、-C(O)-、-S(O)n-、-N(R5)C(O)-、-C(O)N(R5)-から選択される二価ラジカルを含有するC1-10アルキレン、C3-10アルケニレンまたはC3-10アルキニレン鎖に言及するものである。
【0016】
Xが、-N(R5)-、-S(O)n-、-N(R5)C(O)-から選択される二価ラジカルにより介在されている、所望により置換されていてもよい、C1-10アルキレン、C3-10アルケニレンまたはC3-10アルキニレンである場合、当該二価ラジカルは、少なくとも2個の炭素原子を含有する置換されていてもよいアルキレン鎖により酸素原子と連結していることが好ましい。
Xが所望により置換されていてもよいC3-10アルケニレンである場合、この鎖は当該鎖の2個の末端炭素原子に1つの二重結合を含有することが好ましい。
Xが、-N(R5)-、-C(O)-、-S(O)n-、-N(R5)C(O)-、-C(O)N(R5)-から選択される二価ラジカル基により介在されている、所望により置換されていてもよい、C3-10アルケニレンである場合、当該二価ラジカルは、少なくとも1個の炭素原子を含有する置換されていてもよいアルキレン鎖により二重結合と連結していることが好ましい。
Xが所望により置換されていてもよいC3-10アルキニレンである場合、好ましくは、当該鎖はその2つの末端の炭素原子にて1つの三重結合を含有する。
Xが、-N(R5)-、-C(O)-、-S(O)n-、-N(R5)C(O)-、-C(O)N(R5)-から選択される二価ラジカル基により介在されている、所望により置換されていてもよい、C3-10 アルキニレンである場合、当該二価ラジカルは、少なくとも1個の炭素原子を含有する置換されていてもよいアルキレン鎖により三重結合に連結していることが好ましい。
【0017】
式(I)の好ましい一群の化合物は、21で示される炭素原子がβ配置である化合物である。
2は、好ましくは、水素である。
3は、好ましくは、水素またはフッ素である。
4およびR5は、好ましくは、水素である。
6は、好ましくは、好ましくは、フェニル、キノリニル、ピリジニル-イミダゾリルまたはピリジニル-4-チアゾリルである。
Xは、好ましくは、C1-6アルキレンまたはC3-6アルケニレン鎖である。
式(I)の好ましい一群の化合物は、XがC1-6アルキレンまたはC3-6アルケニレン鎖であり、R6がフェニル、キノリニル、ピリジル-イミダゾリル、ピリジル-4-チアゾリルから選択される基であり、R2、R3,、R4 およびR5 が水素である化合物である。
【0018】
本発明の特に好ましい化合物は、以下の化合物から選択される:
(11S,21R)−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−[(キノリン−3−イル)−プロペン−3−イル]−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニル−(シアノ)−メチレン]−エリスロマイシンA;
(11S)−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−[(キノリン−3−イル)−プロペン−3−イル]−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニル−メチレン]−エリスロマイシンA;
(11S,21R)−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−[(キノリン−5−イル)−プロペン−3−イル]−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニル−(シアノ)−メチレン]−エリスロマイシンA;
(11S,21R)−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−[(キノリン−6−イル)−プロペン−3−イル]−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニル−(シアノ)−メチレン]−エリスロマイシンA;
(11S,21R)−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−[(キノリン−7−イル)−プロペン−3−イル]−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニル−(シアノ)−メチレン]−エリスロマイシンA;
(11S,21R)−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−[(キノリン−5−イル)−プロペン−3−イル]−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニル−メチレン]−エリスロマイシンA;
(11S,21R)−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−[(キノリン−6−イル)−プロペン−3−イル]−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニル−メチレン]−エリスロマイシンA。
【0019】
また、本発明の化合物は、多種の臨床的病原性微生物に対して広域スペクトルの抗菌活性を示す。
例えば、標準的なマイクロタイターブロス連続希釈試験を用いて、本発明の化合物は、スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)、ストレプトコッカス・ニューモニアエ(Streptococcus pneumoniae)、モラクセラ・カタラーリス(Moraxella catarrhalis)、ストレプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)、ヘモフィルス・インフルエンザ(Haemophilus influenzae)菌株を含む多種の病原性微生物に対して、有用なレベルの活性を示すことが見出された。
したがって、本発明の化合物は、ヒトおよび動物における病原菌により引き起こされる種々の疾患を治療するために用いることができる。
かくして、本発明のもう一つ別の態様によれば、本発明者らは、ヒトまたは動物対象の治療において用いるための式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩を提供する。
【0020】
本発明のさらなる態様によれば、本発明者らは、ヒトまたは動物の全身性または局所的細菌感染症を治療するための治療剤の製造における式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩の使用を提供する。
本発明のさらなる態様によれば、本発明者らは、細菌感染症に有効であるヒトまたはヒト以外の動物の治療方法であって、有効量の式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩を、その体に投与することを含む方法を提供する。
治療なる用語は、予防をも意味する。
治療において使用するために、本発明の化合物を原料の化学物質として投与することが可能であるが、医薬処方として活性成分を投与することが好ましい。
本発明の化合物は、ヒトまたは獣医薬にて用いるためのいずれか都合のよい方法で投与するために処方してもよく、したがって、本発明は、その範囲内に、ヒトまたは獣医薬において用いるのに適した、本発明の化合物を含む医薬組成物を含む。かかる組成物は、1つまたはそれ以上の適当な担体または賦形剤と一緒に、慣用的な方法で用いるために提供することができる。本発明の組成物は、特に、非経口、経口、舌下、直腸、局所、注入、点眼、鼻腔または泌尿生殖器で用いるために処方された形態のものを含む。
【0021】
本発明の化合物は、注射(例えば、静脈内ボーラス注射または注入または筋肉内、皮下または鞘内経路)によりヒトまたは獣医薬において用いるために処方することができ、アンプルもしくは他の単位投与容器または複数回投与容器中に、要すれば、保存剤と一緒に、単位投与形態で提供することができる。注射用組成物は、油性または水性ビヒクル中の懸濁液、溶液またはエマルジョンの形態であってもよく、懸濁化剤、安定剤、可溶化剤および/または分散剤のような形成剤を含んでいてもよい。別法として、活性成分は、適当なビヒクル、例えば滅菌発熱物質不含水で、使用前に復元するための滅菌粉末の形態であってもよい。
また、本発明の化合物は、ヒトまたは獣医的使用のために、経口または舌下投与に適した形態、例えば、溶液、ゲル、シロップ、洗口剤または懸濁液の形態、または使用前に水または適当なビヒクルで復元するための乾燥粉末の形態で、所望によりフレーバーおよび着色剤と一緒に提供することができる。また、錠剤、カプセル、ロゼンジ、トローチ、ピル、ボーラス、散剤、ペースト、顆粒、弾丸型またはプレミックス製剤も用いることができる。経口的固体および液体組成物は当該分野にて周知の方法に従って調製することができる。かかる組成物はまた、1またはそれ以上の固体または液体形態の医薬上許容される担体および賦形剤を含有してもよい。
【0022】
本発明の化合物は、また、医薬上許容される担体または賦形剤と一緒に活性成分の溶液、懸濁液または分散液のような液体飲薬の剤形で獣医学において経口投与され得る。
本発明の化合物は、また、例えば、ヒトまたは獣医学において使用するための慣用的な坐剤基剤を含有するような坐剤として、または、慣用の膣坐剤基剤を含有するような膣坐剤として処方され得る。
本発明の化合物は、軟膏、クリーム、ゲル、ローション、シャンプー、散剤(スプレー散剤を含む)、ペッサリー、タンポン、スプレー、ディップ、エアゾール、滴剤(例えば、点眼剤、点耳剤または点鼻剤)またはポー−オン剤(pour-ons)の形態で、ヒトおよび獣医学において使用するために局所投与のために処方され得る。
【0023】
エアゾールスプレーは、都合よくは、適当な噴射剤、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素、または他の適当なガスを使用する加圧パックからデリバリーされる。
吸入による局所投与については、本発明の化合物は、ネブライザーを介してヒトまたは獣医学における使用のためにデリバリーされ得る。
局所投与用医薬組成物は、また、適宜、コルチコステロイドまたは抗真菌剤のような他の活性成分を含有してもよい。
当該組成物は、活性物質を0.01〜99%含有できる。局所投与については、例えば、当該組成物は、一般に、活性物質を0.01〜10%、より好ましくは、0.01〜1%含有する。
【0024】
全身投与については、成人の治療に使用される日用量は、体重1kgにつき2〜100mg、好ましくは、体重1kgにつき5〜60mgの範囲であり、例えば、投与経路および患者の状態に応じて1日1〜4回投与できる。当該組成物が投与単位を含む場合、各単位は、好ましくは、200mg〜1gの活性成分を含有する。
治療期間は任意の日数によるよりもむしろ反応速度によって指示されるであろう。
【0025】
一般式(I)の化合物およびその塩は後記する一般方法により調製することができる。次の記載において、基R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、q、rおよびXは、特記しない限り、式(I)の化合物に記載されている定義と同意義である。
Rが水素である式(I)の化合物は、R1aがRについて式(I)にて前記した意義を有するか、またはそれに変換可能な基であり、R10が式(III)のクラジノース誘導体またはヒドロキシであり、R11が水素であるか、またはR11がR10と一緒になって酸素原子を意味する、式(II)の化合物を脱カルボキシル化し、つづいて要すれば、得られた化合物を次の1またはそれ以上の操作:a)基R1aを基Rに変換する工程;b)クラジノース誘導体(III)を加水分解する工程;c)3−ヒドロキシ基を3−オキソに変換する工程;およびd)保護基Rを除去する工程に付すことにより調製することができる。
【化4】
Figure 2004520314
(II)
Figure 2004520314
【0026】
脱カルボキシル化は、好ましくは、ジメチルスルホキシドなどの有機溶媒中、塩化リチウムなどのリチウム塩の存在下で行うことができる。
Rがシアノである式(I)の化合物は、R1a、R10およびR11が式(II)の化合物の記載と同意義である、塩素誘導体(IV)を環化し、つづいて要すれば、得られた化合物を次の1またはそれ以上の操作:a)基R1aを基Rに変換する工程;b)クラジノース誘導体(III)を加水分解する工程;c)3−ヒドロキシ基を3−オキソに変換する工程;およびd)保護基Rを除去する工程に付すことにより調製することができる。
【化5】
Figure 2004520314
(IV)
【0027】
式(IV)の化合物の環化は、都合よくは、N,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒の存在下、シアン化カリウムの下で行われる。また、Rが水素である式(I)の化合物は、式(IVa):
【化6】
Figure 2004520314
(IVa)
[式中、R1a、R10およびR11は式(II)の化合物の記載と同意義である]
の化合物を酸化アルミニウムで処理することによりシアノ基を脱離し、つづいて要すれば、得られた化合物を次の1またはそれ以上の操作:a)基R1aを基Rに変換する工程;b)クラジノース誘導体(III)を加水分解する工程;c)3−ヒドロキシ基を3−オキソに変換する工程;およびd)保護基Rを除去する工程に付すことにより調製することができる。
【0028】
RがNR45,であり、R4がC1-4アルキルであって、R5が水素またはC1-4アルキルである化合物は、R1a、R10およびR11が式(II)の記載と同意義である、式(V):
【化7】
Figure 2004520314
(V)
で示されるアミノ化合物を、塩基の存在下、式L−R4(VI)(ここに、R4はC1-4アルキルであり、Lはハロゲン(例えば、塩素、臭素またはヨウ素)またはスルホニル(例えば、トシル、メタンスルホニル)などの適当な脱離基である)の適当なアルキル化剤と反応させ、つづいて要すれば、得られた化合物を次の1またはそれ以上の操作:a)基R1aを基Rに変換する工程;b)クラジノース誘導体(III)を加水分解する工程;c)3−ヒドロキシ基を3−オキソに変換する工程;およびd)保護基Rを除去する工程に付すことにより調製することができる。
【0029】
RがNR45であり、R4がC(O)R5であ式(I)の化合物は、式(V)のアミノ化合物(ここに、R10およびR11は式(II)の記載と同意義である)を、酸HO(O)CR5(VIa)の活性化誘導体とのアシル化反応により処理し、つづいて要すれば、得られた化合物を次の1またはそれ以上の操作:a)基R1aを基Rに変換する工程;b)クラジノース誘導体(III)を加水分解する工程;c)3−ヒドロキシ基を3−オキソに変換する工程;およびd)保護基Rを除去する工程に付すことにより調製することができる。
カルボキシル基またはスルホン酸の適当な活性化誘導体は、対応するアシルハライド、無水混合物またはチオエステルまたはペンタフルオロエステルなどの活性化エステルを包含する。
この反応は、ハロ炭化水素、例えば、ジクロロメタンなどの溶媒中、0℃ないし50℃の範囲内の温度で、第三アミン、例えば、トリエチルアミンまたはピリジンなどの塩基の存在下で行うことが好ましい。
【0030】
RがNH2である化合物は、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ7−エンなどの有機塩基の存在下、R12が適当な窒素保護基であり、R1a、R10およびR11が式(II)の記載と同意義である式(VII):
【化8】
Figure 2004520314
(VII)
で示される化合物を分子内ミカエル反応に付し、つづいて要すれば、得られた化合物を次の1またはそれ以上の操作:a)基R1aを基Rに変換する工程;b)クラジノース誘導体(III)を加水分解する工程;c)3−ヒドロキシ基を3−オキソに変換する工程;およびd)保護基RおよびR12を除去する工程に付すことにより調製することができる。
【0031】
該反応は、都合よくは、アセトニトリル、ジメチルホルムアミドまたはその混合物などの非プロトン性極性溶媒中で行い、つづいて窒素保護基R12を除去する。
この反応で使用される適当な窒素保護基R12は、ジフェニルメチリデンなどのジアリールメチリデンを包含する。
1aが基R1に変換可能な基である場合、この基は適当にはC1-10アルキル、C3-10アルケニルまたはC3-10アルキニルである。
式(III)のクラジノース誘導体は、有機または無機酸で処理することにより除去することができる。適当な無機酸の一例が塩酸である。該反応は、水あるいはテトラヒドロフラン、ジクロロメタンまたはその混合物などの有機溶媒の存在下で行われる。
3−ヒドロキシ基の3−オキソへの変換は、修飾モファット−フィッツナー法を用いて酸化反応に付すことで行うことができる。
適当な酸化剤はN,N-ジメチルアミノプロピル-3-エチルカルボジイミド−ジメチルスルホキシドを包含する。当該反応は、適当には、塩化メチレンなどの塩素化溶媒中、−10℃ないし25℃で、トリフルオロ酢酸ピリジニウムの存在下にて行う。
さらなる具体例において、当該酸化反応をデス・マーチン過ヨウ素酸(Dess Martin periodinane)試薬を用いて行ってもよい。
【0032】
式(I)の化合物(ここに、XはC3-10アルケニレン鎖であり、R6は所望により置換されていてもよいフェニル、所望により置換されていてもよい5または6員のヘテロアリール、所望により置換されていてもよい9または10員の縮合二環式芳香族ヘテロサイクリックあるいは所望により置換されていてもよい9または10員の芳香族縮合二環式カルボサイクリックから選択される)は、式(VIII):
【化9】
Figure 2004520314
(VIII)
[式中、R10およびR11は式(II)の記載と同意義であり、pは1ないし8の整数である]
で示される化合物を、ZR6(IX)化合物(ここに、Zはクロリド、ブロミドまたはトリフラートである)とヘック(Heck)反応に付すことにより調製することができる。
【0033】
この方法の一の具体例において、当該反応は、触媒量のテトラキス(トリアリールホスフィン)パラジウム(例えば、テトラキス(トリ−o−トリルホスフィン)パラジウムまたはテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム)などのパラジウム(0)錯体を用いて行うことができる。
該反応は、都合よくは、アセトニトリル、ジメチルホルムアミドまたはトルエンなどの非プロトン性溶媒中、60℃ないし150℃の範囲内の温度で行う。
【0034】
式(I)の化合物(ここに、XはC3-10アルケニレン鎖であり、R6は、所望により置換されていてもよいフェニル、所望により置換されていてもよい5または6員のヘテロアリール、所望により置換されていてもよい9または10員の縮合二環式芳香族ヘテロサイクリックあるいは所望により置換されていてもよい9または10員の芳香族縮合二環式カルボサイクリックから選択される)は、式(X):
【化10】
Figure 2004520314
(X)
[式中、R10およびR11は式(II)の記載と同意義であり、pは1ないし8の整数である]
で示される化合物を、ボロン酸誘導体:R6B(OH)2(Xa)(ここに、R6は式(IX)の記載と同意義である)とのスズキ(Suzuki)反応に付すことにより調製することができる。
【0035】
この方法の一の具体例において、当該反応は、触媒量のテトラキス(トリアリールホスフィン)パラジウム(例えば、テトラキス(トリ−o−トリルホスフィン)パラジウムまたはテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム)などのパラジウム(0)錯体を用いて行うことができる。
該反応は、都合よくは、アセトニトリル、ジメチルホルムアミドまたはトルエンなどの非プロトン性溶媒中、60℃ないし150℃の範囲内の温度で行う。
式(I)の化合物(ここに、Xは式(I)において定義されているように所望により置換されていてもよいC3-10アルキレンである)は、式(I)の化合物(ここに、XはC3-10アルケニレンである)を還元することにより調製することができる。
当該還元は、金属触媒、例えば、適当な支持体上、例えば炭素またはアルミナ上パラジウムの存在下、水素を用いて行うことができる。
【0036】
式(I)の化合物または式(II)、(IV)、(IVa)または(V)の化合物(ここに、R1aはXR6であり、Xは(CH)rC(O)(CH)であり、rは1ないし4の整数であり、qは6ないし9の整数である)は、以下の反応式に従って、式(XI)の化合物をオゾン分解に付し、つづいて対応するアルデヒド(XII)を、式:M(CH2)6(ここに、Mは金属である)の有機金属誘導体と反応させ、当該アルコール(XIII)をケト基(XIV)に酸化することにより調製することができる。
【0037】
【化11】
Figure 2004520314
【0038】
当該反応に用いることのできる適当な金属として、例えば、リチウム、亜鉛またはマグネシウムが挙げられる。
化合物(XII)との反応は、適当には、トルエン、テトラヒドロフランなどの非プロトン性溶媒中、−70℃ないし−20℃の範囲の温度で行われる。
酸化反応は第二アルコールをケトンに変換するのに当該分野にて既知の慣用的な酸化剤を用いて行うことができる。かくして、例えば、酸化反応はクロロクロム酸ピリジニウムまたは塩化オキサリルおよびジメチルスルホキシドを用いて行うことができる。当該酸化は塩化メチレンなどの溶媒中で行うことが好ましい。
【0039】
式(I)の化合物または式(II)、(IV)、(IVa)または(V)の化合物(ここに、R1aはXR6であり、Xは(CH)rC(O)N(R)(CH)であり、rは1ないし4の整数であり、qは6ないし9の整数である)は、アルデヒド(XII)を対応するカルボン酸(XV)に酸化し、つづいて活性化剤の存在下でアミン(XVI)と反応させることにより調製することができる。
【化12】
Figure 2004520314
(XV);
NHR5(CH2)q6 (XVI)
カルボキシル基の適当な活性化剤は、例えば、アシルハライドである。
【0040】
式(I)の化合物または式(II)、(IV)、(IVa)または(V)の化合物(ここに、R1aはXR6であり、Xは(CH)rN(R)(CH)であり、rは1ないし4の整数である)は、アルデヒド(XII)(ここに、qは2または3である)をアミン化合物:NHR5(CH2)q6 (XVI)と反応させることにより調製することができる。
該反応は、適当には、ジクロロメタンなどの非プロトン性溶媒中、
シアノホウ水素化ナトリウムまたはトリアセトキシホウ水素化ナトリウムなどの適当な還元剤の存在下で行う。
【0041】
式(I)の化合物または式(II)、(IV)、(IVa)または(V)の化合物(ここに、R1aはXR6であり、Xは(CH)rN(R)C(O)(CH)である)は、式(I)の化合物(ここに、Xは(CH2)rNHRであり、rは2ないし4の整数であり、qは6ないし9の整数である)と、酸:HOC=O(CH2)q6(XVII)とから、アシルハライドなどの活性化剤の存在下で得ることができる。
当該反応は、ハロ炭化水素(例えば、ジクロロメタン)またはN,N-ジメチルホルムアミドなどの適当な非プロトン性溶媒中、望ましくはピリジン、ジメチルアミノピリジンなどのターシャリー塩基の存在下、0℃ないし120℃の範囲内の温度で行うことが好ましい。
カルボキシル基の適当な活性化剤は、例えば、アシルハライドである。
【0042】
ヒドロキシル保護基は周知の標準的方法、例えば、T.W.GreeneおよびP.G.M Wutsの、Protective Groups in Organic Synthesis 2nd ed.、John Wiley & Son,Inc. 1991に記載されている方法により除去することができる。例えば、R2aがトリアルキルシリル基である場合、フッ化テトラブチルアンモニウムで処理することにより、またはフッ化イオン源、例えば、トリエチルアミントリス(フッ化水素)との反応により除去することができる。この方法はテトラヒドロフランまたはアセトニトリルなどの溶媒中で行うことが都合がよい。同様に、R2aがアルカノイル(すなわち、アセチルまたはベンゾイル)である場合、これらはアルコール(例えば、メタノールまたはエタノール)で処理することにより除去することができる。
【0043】
式(II)の化合物は、式(XVIII):
【化13】
Figure 2004520314
(XVIII)
[式中、R1aは式(II)の記載と同意義である]
のマロン酸エステルを、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンダク−7−エンなどの強塩基の存在下で環化することにより調製することができる。この反応は、都合よくは、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミドなどの有機溶媒中で行われる。
【0044】
式(XVIII)の化合物は、式(XIX)の化合物(ここに、R1aは式(II)の記載と同意義である)を、式(XX):ClCOCHCOOMe(XX)のクロリドと、ピリジン、ジメチルアミノピリジンまたはトリエチルアミンなどのターシャリー塩基の存在下、0℃ないし30℃の範囲内の温度で反応させることにより調製することができる。
【化14】
Figure 2004520314
(XIX)
【0045】
式(IV)の化合物は、式(XIX)の化合物を、酸:HOCOCH2Cl(XXI)の適当な活性化誘導体と反応させることにより調製することができる。
かくして、例えば、エステル化は、ハロ炭化水素(例えば、ジクロロメタン)またはN,N-ジメチルホルムアミドなどの適当な非プロトン性溶媒中、ピリジン、ジメチルアミノピリジンまたはトリエチルアミンなどのターシャリー塩基の存在下、0℃ないし120℃の範囲内の温度で、無水物(ClCH2CO)2O(XXII)と反応させることで行うことができる。
【0046】
式(VII)の化合物は、式(IV)の化合物をアジ化ナトリウムと反応させ、得られたアジド化合物を以下の操作:a)アジド基をアミノ基に還元する慣用的操作により還元する工程、およびb)基NH2を窒素保護基 N=R12(ここに、R12は上記と同意義である)に変換する工程に付すことにより調製することができ、要すれば、ヒドロキシ保護基R2を除去してもよい。
【0047】
式(XIX)の化合物は、11,12−カルボネートエリスロマイシンA誘導体(XXIII)(ここに、R2aは適当なヒドロキシ保護基であり、R10およびR11は式(II)の記載と同意義であり、R1aは式(II)の記載と同意義である)は、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンダク−7−エンなどの強塩基と反応させることにより調製することができる。
【化15】
Figure 2004520314
(XXIII)
【0048】
脱離反応は、トルエン、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミドまたはその混合物などの有機溶媒中、都合よくは加熱しながら行うことができる。
式(XXIII)の化合物はエリスロマイシンAから調製することができる。
2’−ヒドロキシ基を対応するヒドロキシ保護基に変換し、11,12−ヒドロキシをカルボナート基に、ピリジンの存在下でジクロロメタンなどの適当な溶媒中、トリホスゲンを用いて変換することにより、式(XXIV):
【化16】
Figure 2004520314
(XXIV)
[式中、R1aは式(II)の記載と同意義である]
で示される誘導体を得ることができる。
【0049】
式(XXIV)の化合物(ここに、R1aはXまたはXR6であり、Xは所望により置換されていてもよいC1-10アルキレン、所望により置換されていてもよいC3-10アルケニレンまたは所望により置換されていてもよいC3-10アルキニレンである)は、式(XXV):
Figure 2004520314
(XXV)
[式中、R13はオキシム保護基であり、R2およびR2aはヒドロキシル保護基である]
で示されるオキシムを、式:L−R1a(XXVI)の化合物(ここに、Lはハロゲン(例えば、臭素またはヨウ素)またはスルホニル(例えば、トシル、メタンスルホニル)などの適当な脱離基である)を用いて、塩基の存在下、アルキル化し、つづいてクラジノース誘導体を加水分解し、その3−ヒドロキシ基を3−オキソに変換することにより調製することができる。
【0050】
化合物(XXV)との反応は、ハロ炭化水素(例えば、ジクロロメタン)、エーテル(例えば、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン)、アセトニトリルなどの溶媒中で行うことが好ましい。
つづいてその後のオキシム保護基の除去に用いることができる塩基として、例えば、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化テトラアルキルアンモニウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどが挙げられる。
適当なオキシム保護基は、R13、例えば、1−イソプロポキシシクロヘキサ−1−イルである。
オキシム化合物(XXV)は、式(XXVI):
【化17】
Figure 2004520314
(XXVI)
[式中、R2およびR2aは水素である]
で示される化合物を、USP6110965に記載の方法と同様の方法を用いて反応させることにより調製することができる。
【0051】
R3がハロゲンである式(I)の化合物は、有機または無機塩基の存在下、ハロゲン化剤との反応により、R3が水素であり、R2がヒドロキシ保護基である式(I)の化合物より調整することができる。
適当なハロゲン化剤は、フッ素化にはN−フルオロベンズスルホンイミド、SELECFELUORTM、臭素化には三臭化ピリジニウムまたは臭化シアンあるいは塩素化にはヘキサクロロエタンを包含する。
当該反応の都合のよい塩基は、水素化ナトリウム、水素化カリウム、炭酸ナトリウム、カリウムヘキサメチルジシラジド、リチウムジイソプロピルアミドまたはピリジンから選択される。
当該反応はN,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランまたはN−メチルピロリドンまたはその混合物などの溶媒中、都合よくは−78℃ないし60℃の範囲内にある温度でなされる。
【0052】
また、マクロライド環の2位にあるハロ基は、式(I)の化合物の合成の初期工程にて導入することもできる。かくして、例えば、Rがハロ基である場合の式(I)の化合物を得るのに上記した方法を用いて、R10がR11と一緒になって酸素原子である、式(II)、(IV)、(IVa)、(V)、(VII)、(VIII)、(X)、(XI)、(XII)、(XIII)、(XIV)、(XV)、(XVIII)、(XIX)、(XXIII)または(XXIV)の化合物を処理することにより導入してもよい。
式(VI)、(VIa)、(IX)、(XVI)、(XVII)、(XX)、(XXI)または(XXII)は当該分野にて公知の方法を用いて調製することができる。
【0053】
窒素保護反応は、非プロトン性溶媒、例えばジクロロメタン中、好ましくは室温で、適当なイミン、例えばベンゾフェノンイミンを用いて行うことができる。
その塩、例えば医薬上許容される塩としての式(I)で示される化合物を単離することを望む場合、遊離塩基形態の式(I)で示される化合物を、適当な溶媒、例えば、アルコール(例えば、エタノールまたはメタノール)、エステル(例えば、酢酸エチル)またはエーテル(例えば、ジエチルエーテルまたはテトラヒドロフラン)中で、適量の適当な酸と反応させることにより行うことができる。
また、医薬上許容される塩は、慣用的な方法を用いて、式(I)で示される化合物の、別の医薬上許容される塩を含む別の塩から調製することができる。
適当なヒドロキシ保護試薬は、T.W. Greene and P.G.M WutsのProtective Groups in Organic Synthesis 2nd ed., John Wiley & Son, Inc 1991(出典明示により本明細書の一部とする)に記載されているものである。適当なヒドロキシ保護試薬の例としては、非プロトン性溶媒中の、無水酢酸、無水安息香酸またはトリアルキルシリルクロライドが挙げらる。非プロトン性溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、NN−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
【0054】
ヒドロキシル保護基は、よく知られた標準的な方法により除去することができる。例えば、R2aがトリアルキルシリル基である場合、これはフッ化テトラブチルアンモニウムおよび酢酸で処理することによるか、または、フッ素イオン源、例えば、トリエチルアミントリス(フッ化水素)と反応させることにより除去することができる。該方法は、都合よくは、テトラヒドロフランまたはアセトニトリルのような溶媒中で行われる。RまたはR2aがアルカノイル(すなわち、アセチルまたはベンゾイル)である場合、これはアルコール(例えば、メタノールまたはエタノール)で処理することにより除去することができる。
窒素保護基は、T.W. Greene and P.G.M WutsのProtective Groups in Organic Synthesis 2nd ed., John Wiley & Son, Inc 1991に記載されている方法などの周知の標準的方法により除去することができる。かくして、例えば、R8およびR9が独立してアルコキシカルボニル基である場合、それは酸加水分解により除去することができる。上記した式(I)、(II)、(IVa)、(VIII)、(X)、(XI)、(XII)、(XIII)、(XIV)または(XV)において、不斉炭素原子が存在し、特定の立体配置を示さない場合、当該式は全ての可能性ある立体配置を包含する。
【0055】
他の立体異性体が実質的に存在しない、式1aおよび1bで定義した式(I)で示される化合物の特定の立体異性体は、上記した一般的な方法を用いて、式(IV)で示される適当な立体異性体で出発することにより調製することができる
式(I)で示される化合物を調製するための上記した方法は、一般に、ジアステレオマー1aおよび1bの混合物を与えるだろう。
式(I)で示される化合物の別個の立体異性体は、慣用的な方法、例えば、分別結晶法または、より特別には、例えばシリカカラムを用いるカラムクロマトグラフィーのような慣用的な方法によりお互いに分離することができる。
本発明の好ましい具体例において、RがNHである式(1a)で示される個々の立体異性体は、RがNHである式(1b)または式(1a)および(1b)の混合物で示される化合物のエピマー化反応により調製することができる。ベンズアルデヒドおよびDBUの存在下で反応させ、つづいて、イミン誘導体を塩酸のような無機酸で加水分解することにより行うことができる。反応は、適当には、例えばトルエン、N,Nジメチルホルムアミドのような非プロトン性溶媒中で行う。
21位のRまたはS配置の割り当てはCahn, Ingold and Prelog, Experientia 1956, 12, 81の規則に従う。
【0056】
21Rおよび21Sのジアステレオマーの混合物として得られる場合、特記しない限り、H−NMRスペクトルとは、優勢的なジアステレオマー(すなわち、21S)のH−NMTスペクトルをいう。
中間体および実施例においては、特記しない限り、以下の通りである。
プロトン磁気共鳴(H−NMR)スペクトルは500mHzで記録し、化学シフトは、内部標準として用いるMeSiからのppmダウンフィールド(δ)で記録し、シングレット(s)、ダブレット(d)、ダブレットダブレット(dd)、トリプレット(t)、カルテット(q)またはマルチプレット(m)を与える。
質量スペクトルは、Hewlett Packard 1100 MSD Mass Spectrometerで、陽性エレクトロスプレーイオン化法を用いて取得した。
カラムクロマトグラフィーは、シリカゲル60(230〜400メッシュASTM - Merck AG Darmstaadt、Germany)で行った。TLC(薄層クロマトグラフィー)モニタリングは、メルク60F254をTLCプレートとして用いて行った。
合成方法の記載に用いる略語は以下のとおりである。DBUは1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ7−エン、DCMはジクロロメタン、DIPEAはN,N−ジイソプロピルエチルアミン、DMAPは4−ジメチルアミノピリジン、DMFはN,N−ジメチルホルムアミド、DMSOはジメチルスルホキシド、EDCは1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、EtOはジエチルエーテル、EtOAcは酢酸エチル、HATUはO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、MeOHはメタノール、TEAはトリエチルアミンおよびTHFはテトラヒドロフラン、wtは重量、である。
【0057】
中間体1
2’,4”−O−ジアセチル−6−O−アリル−エリスロマイシンA
0℃に冷却した無水DCM(5mL)中6−O−アリルエリスロマイシンA(1g)の溶液にTEA(0.5mL)、DMAP(0.008g)および無水酢酸(0.31mL)を窒素雰囲気下で加えた。得られた混合物を0℃で1時間攪拌し、室温で一晩攪拌した。ついで混合物を飽和NHCl水溶液(30mL)で希釈し、DCM(2x50mL)で抽出した。水相を飽和NaHCO水溶液で中和し、DCM(2x50mL)で抽出した。合した有機層をNaSOで乾燥させ、減圧蒸発させて、標題化合物(1g)を白色泡沫として得た。
m/z([MH])=858。
【0058】
中間体2
11,12−カルボネート−2’,4”−O−ジアセチル−11,12−ジデオキシ−6−O−アリル−エリスロマイシンA
0℃に冷却した無水DCM(85mL)中の中間体1(4.13g)の溶液にピリジン(0.8mL)についでホスゲン(トルエン中20%溶液、2.55mL)を窒素雰囲気下で加えた。得られた混合物を0℃で30分間攪拌し、さらに室温で1時間攪拌した。ついで、反応混合物を水(150mL)で希釈し、DCM(2x200mL)で抽出した。有機層を水(3x100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧蒸発させて、標題化合物(4.02g)を得た。
m/z([MH])=884。
【0059】
中間体3
11−デオキシ−2’,4”−O−ジアセチル−10,11−ジデヒドロ−6−O−アリル−エリスロマイシンA
トルエン(45mL)およびEtOAc(23mL)中の中間体2(4.02g)の溶液にDBU(0.71mL)を室温で加えた。得られた混合物を85℃で6時間攪拌した。ついで、該混合物をブライン(100mL)で希釈し、EtOAc(2x200mL)で抽出し、NaSOで乾燥させた。溶媒を減圧蒸発させて、フラッシュクロマトグラフィー(溶出液:DCM/MeOH/NHOH(95/4/0.01))で精製して、標題化合物(1.70g)を得た。
m/z([MH])=840。
【0060】
中間体4
12−クロロエタノイル−11−デオキシ−2’,4”−O−ジアセチル−10,11−ジデヒドロ−6−O−アリル−エリスロマイシンA
0℃に冷却した無水DCM(50mL)中の中間体3(1.7g)の溶液にピリジン(0.66mL)、DMAP(0.012g)およびクロロ酢酸無水物(0.695g)を窒素雰囲気下で加えた。得られた混合物を30分間0℃で攪拌し、ついで2.5時間室温で攪拌した。混合物を水(50mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液で中和し、DCM(2x100mL)で抽出した。有機相を水(3x50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧蒸発させて、標題化合物(1.8g)を得た。
m/z([MH])=916。
【0061】
中間体5
2’−O−アセチル−12−クロロエタノイル−3−デクラジノシル−11−デオキシ−10,11−ジデヒドロ−6−O−アリル−エリスロマイシンA
THF(35mL)中の中間体4(1.8g)の溶液に6N HCl水溶液(10mL)を0℃で加えた。得られた混合物を一晩室温で攪拌し、次いで(50mL)で希釈した。溶液に固体のNaHCOおよび1% NaOH水溶液を加えてpHを8−9に調製し、ついで水相をDCM(2x100mL)抽出した。溶媒を減圧蒸発させて、粗物質をEtOで処理して、標題化合物(1.4g)を得た。
m/z([MH])=716。
【0062】
中間体6
(11S,21R)−2’−O−アセチル−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−アリル−12,11−[オキシカルボニル−(シアノ)−メチレン]−エリスロマイシンA
無水DMF(40mL)中の中間体5(1.3g)の溶液に、シアン化カリウム(0.500g)を窒素雰囲気下で加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌し、5% NaHCO水溶液(50mL)でクエンチし、DCM(2x50mL)で抽出した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液:DCM/MeOH/NHOH(95/4/0.01))に付して精製し、標題化合物(0.42g)を得た。
m/z([MH])=707。
【0063】
中間体7
2’−O−アセチル−11,12−カルボネート−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−メチル−3−オキソ−エリスロマイシンA
無水DCM(20mL)中2’−O−アセチル−3−デクラジノシル−6−O−メチル−3−オキソ−エリスロマイシンA(0.500g)の溶液にピリジン(1.5mL)およびホスゲン(トルエン中20%溶液、1mL)を窒素雰囲気下で連続して加えた。反応混合物を一晩室温で攪拌し、ついで飽和NaHCO水溶液(50mL)でクエンチし、水(50mL)で洗浄した。有機相をNaSOで乾燥させ、減圧濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液:DCM/MeOH(9/1))に付して精製し、標題化合物(0.360g)を得た。
TLC:DCM/MeOH 9/1(Rf=0.6)。
【0064】
中間体8
2’−O−アセチル−3−デクラジノシル−11−デオキシ−10,11−ジデヒドロ−6−O−メチル−3−オキソ−エリスロマイシンA
EtOAc/トルエン(2/1)混合物(6mL)中の中間体7(0.210g)の溶液にDBU(0.05mL)を加え、該混合物を85℃で6時間加熱した。溶液を放置して室温にし、溶媒を減圧蒸発させた。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液:DCM/MeOH(9/1))に付して精製し、標題化合物(0.150g)を得た。
TLC:DCM/MeOH(9/1)(Rf=0.7)。
【0065】
中間体9
2’−O−アセチル−12−クロロエタノイル−3−デクラジノシル−11−デオキシ−10,11−ジデヒドロ−6−O−メチル−3−オキソ−エリスロマイシンA
0℃に冷却した無水DCM(3mL)中の中間体8(0.150g)の溶液にピリジン(0.05mL)、クロロ酢酸無水物(0.065g)およびDMAP(5mg)を窒素雰囲気下で連続して加えた。反応混合物を4時間攪拌し、ついで水(10mL)でクエンチし、DCM(2x10mL)で抽出した。有機相をNaSOで乾燥させ、減圧濃縮して、フラッシュクロマトグラフィー(溶出液:DCM/MeOH(8/2))に付して精製し、標題化合物(0.060g)を得た。
TLC:DCM/MeOH(9/1)(Rf=0.8)。
【0066】
中間体10
2’,4”−O−ジアセチル−6−O−メチル−エリスロマイシンA
0℃に冷却した無水DCM(240mL)中6−O−メチル−エリスロマイシンA(50g)溶液にTEA(26.1mL)、DMAP(0.392g)および無水酢酸(15.2mL)を窒素雰囲気下で加えた。得られた混合物を0℃で45分間攪拌し、さらに一晩室温で攪拌した。ついで、混合物をNHCl飽和水溶液(200mL)で希釈し、DCM(2x200mL)で抽出した。水相を飽和NaHCO水溶液で中和し、DCM(2x200mL)で抽出した。合した有機層をNaSOで乾燥させ、減圧蒸発させて、標題化合物(50.7g)を得た。
m/z([MH])=832。
【0067】
中間体11
11,12−カルボネート−2’,4”−O−ジアセチル−11,12−ジデオキシ−6−O−メチル−エリスロマイシンA
0℃に冷却した無水DCM(200mL)中の中間体10(25.4g)の溶液にピリジン(15mL)および無水DCM(50mL)中トリホスゲン(9g)の溶液を窒素雰囲気下で加えた。得られた混合物を0℃で30分間攪拌し、さらに室温で一晩攪拌した。ついで、混合物を水(200mL)で希釈し、DCM(2x300mL)で抽出した。有機層を水(3x100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧蒸発させて、標題化合物(25.5g)を得た。
m/z([MH])=858。
【0068】
中間体12
11−デオキシ−2’,4”−O−ジアセチル−10,11−ジデヒドロ−6−O−メチル−エリスロマイシンA
トルエン/EtOAc(2/1)混合物(675mL)中の中間体11(50.5g)の溶液にDBU(9.24mL)を室温で加えた。得られた混合物を85℃で8時間加熱し、室温で5時間置いた。混合物をブライン(200mL)で洗浄し、EtOAc(3x200mL)で抽出した。有機相をNaSOで乾燥させ、減圧濃縮した。アセトン/水から再結晶して標題化合物を(46g)得た。
m/z([MH])=814。
【0069】
中間体13
11−デオキシ−2’,4”−O−ジアセチル−10,11−ジデヒドロ−12−メトキシカルボニルエタノイル−6−O−メチル−エリスロマイシンA
無水トルエン(100mL)中の中間体12(0.500g)の溶液に0℃に冷却したピリジン(0.250mL)、塩化メチルマロニル(0.158mL)を加えた。放置して温度を室温にし、1時間攪拌した後、水(50mL)を加えた。有機層をブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させて、減圧濃縮した。粗物質をシリカゲルのフィールターを素早く通して、標題化合物(0.560g)を得た。
m/z([MH])=914。
【0070】
中間体14
2’−O−アセチル−3−デクラジノシル−11−デオキシ−10,11−ジデヒドロ−12−メトキシカルボニルエタノイル−6−O−メチル−エリスロマイシンA
および
中間体15
2’−O−アセチル−3−デクラジノシル−11−デオキシ−10,11−ジデヒドロ−12−カルボキシエタノイル−6−O−メチル−エリスロマイシンA
中間体13(0.500g)を2N HCl水溶液(50mL)およびTHF(1mL)中室温で6時間攪拌した。ついで、混合物を0℃に冷却し、飽和KCO水溶液をpH=9になるまで加えた。水相をDCM(2x50mL)で抽出し、有機相をブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液:DCM/MeOH=95/5)に付して精製し、標題化合物14(0.180g)および標題化合物15(0.180g)を得た。
m/z([MH])(14)=714。
m/z([MH])(15)=680。
【0071】
中間体16
(10R,S,11S,21R,S)−2’−O−アセチル−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−メチル−12,11−[オキシカルボニル−(メトキシカルボニル)−メチレン]−エリスロマイシンA
水(1.5mL)中の中間体14(0.150g)、アセトニトリル(13.5mL)およびDBU(0.050mL)を40℃で6時間攪拌した。溶媒を減圧蒸発させた後、残渣をDCM(20mL)に溶かし、水(50mL)で洗浄した。有機相をNaSOで乾燥させ、減圧濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液:DCM/MeOH 95/5)に付して、標題化合物(0.070g)を得た。
m/z([MH])=714。
【0072】
中間体17
(10R,S,11R)−2’−O−アセチル−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−メチル−12,11−[オキシカルボニルメチレン]−エリスロマイシンA
DMF(1mL)中の中間体16(0.050g)および塩化リチウム(6mg)の攪拌混合物を4時間還流させた。反応混合物を放置して室温にし、ついで、3%NaHCOの氷冷水溶液に注ぎ、水相をDCM(2x15mL)で抽出した。有機相を(2x10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させて、減圧濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH:95/5)に付して、標題化合物(0.010g)を得た。
m/z([MH])=656。
【0073】
中間体18
2’−O−アセチル−12−アジドエタノイル−3−デクラジノシル−11−デオキシ−10,11−ジデヒドロ−6−O−アリル−エリスロマイシンA
無水DMF(110mL)中の中間体5(1.42g)の溶液にアジ化ナトリウム(0.211g)を窒素雰囲気下で加えた。混合物を80℃で10分間加熱し、ついで、水(100mL)でクエンチし、EtOAc(3x200mL)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、真空濃縮して、標題化合物(1.36g)を得た。
m/z([MH])=723。
【0074】
中間体19
2’−O−アセチル−12−アミノエタノイル−3−デクラジノシル−11−デオキシ−10,11−ジデヒドロ−6−O−アリル−エリスロマイシンA
THF(25mL)中の中間体18(1.36g)の溶液にトリフェニルホスフィン(0.985g)および水(0.034mL)を加えた。混合物を室温で一晩攪拌した。溶媒を蒸発させた後、粗物質をDCM(100mL)に溶かし、水(2x100)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、真空濃縮して、標題化合物(1.3g)を得た。
m/z([MH])=697。
【0075】
中間体20
2’−O−アセチル−12−(ベンズヒドリリデン)−アミノエタノイル−3−デクラジノシル−11−デオキシ−10,11−ジデヒドロ−6−O−アリル−エリスロマイシンA
無水DCM(15mL)中の中間体19(1.3g)およびベンゾフェノンイミン(0.9mL)の溶液を室温で攪拌した。30時間後、反応物を水(50mL)でクエンチし、DCM(3x100mL)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させて、真空濃縮して、標題化合物(1.6g)を得た。
m/z([MH])=861。
【0076】
中間体21
(11S,21R,S)−2’−O−アセチル−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−アリル−12,11−[オキシカルボニル−(ベンズヒドリリデンアミノ)−メチレン]−エリスロマイシンA
アセトニトリル(90mL)中の中間体20(1.6g)およびDBU(0.3mL)の溶液および水(9mL)を室温で攪拌した。溶媒を蒸発させた後、粗物質をDCM(100mL)に溶かした。有機相を水(2x100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させて、真空濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液:DCM/MeOH/NH(9.5/0.4/0.03))に付して精製し、標題化合物を(0.528g)得た。
m/z([MH])=861。
【0077】
中間体22
(11S,21R,S)−2’−O−アセチル−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−アリル−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニル−(ベンズヒドリリデンアミノ)−メチレン]−エリスロマイシンA
0℃に冷却したDCM無水物(40mL)中の中間体21(0.528g)およびEDC(0.70g)の溶液にDMSO(0.8mL)を窒素雰囲気下で加えた。0℃で10分後、DCM(2mL)中トリフルオロ酢酸ピリジニウム(0.72g)の溶液をゆっくりと加えた。10分間の氷冷浴に浸して取りだし、混合物を1時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)でクエンチして、DCM(3x100mL)でで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、真空濃縮して、標題化合物(0.520g)を得た。
TLC:DCM/MeOH/NH(20/2/0.2)(Rf=0.39)。
【0078】
中間体23
12−クロロエタノイル−11−デオキシ−2’,4”−O−ジアセチル−10,11−ジデヒドロ−6−O−メチル−エリスロマイシンA
0℃に冷却した無水DCM(340mL)中の中間体12(20g)の溶液にピリジン(6mL)およびクロロ酢酸無水物(8.4g)を窒素雰囲気下で加え、反応物を放置して室温にした。18時間後、反応物を水(300mL)でクエンチし、有機相を飽和NHCl水溶液(150mL)およびブライン(150mL)で洗浄し、水層をDCM(2x300mL)で再度抽出した。合した有機層をNaSOで乾燥させ、減圧濃縮した。粗物質をアセトン/水から再結晶して標題化合物(20.4g)を得た。
m/z([MH])=890。
【0079】
中間体24
2’−O−アセチル−12−クロロエタノイル−3−デクラジノシル−11−デオキシ−10,11−ジデヒドロ−6−O−メチル−エリスロマイシンA
0℃に冷却したTHF(200mL)中の中間体23(20.2g)の溶液に3N HCl水溶液(400mL)を滴下した。次いで反応物を放置して室温にし、一晩攪拌した。該溶液を飽和NaHCO水溶液で中和し、DCM(2x250mL)で抽出した。有機相をNaSOで乾燥させ、減圧濃縮した。粗物質をシリカゲルパッドに素早く通して濾過し、標題化合物(15.4g)を得た。
m/z([MH])=690。
【0080】
中間体25
2’−O−アセチル−12−アジドエタノイル−3−デクラジノシル−11−デオキシ−10,11−ジデヒドロ−6−O−メチル−エリスロマイシンA
無水DMF(170mL)中の中間体24(4.2g)の溶液にアジ化ナトリウム(0.600g)を窒素雰囲気下で加えた。混合物を80℃で1時間加熱し、水(150mL)でクエンチして、EtOAc(3x300mL)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過、真空濃縮して、標題化合物(4.2g)を得た。
m/z([MH])=697。
【0081】
中間体26
2’−O−アセチル−12−アミノエタノイル−3−デクラジノシル−11−デオキシ−10,11−ジデヒドロ−6−O−メチル−エリスロマイシンA.
THF(75mL)中の中間体25(4.2g)の溶液にトリフェニルホスフィン(1.6g)を加えた。室温で一晩攪拌した後、水(3mL)を加え、反応混合物を6時間攪拌した。溶媒を蒸発させた後、粗物質をDCM(400mL)に溶かし、水(2x200)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、真空濃縮して、標題化合物(4.0g)を得た。
TLC:DCM/MeOH(10/1)(Rf=0.28)。
【0082】
中間体27
2’−O−アセチル−12−(ベンズヒドリリデン)−アミノエタノイル−3−デクラジノシル−11−デオキシ−10,11−ジデヒドロ−6−O−メチル−エリスロマイシンA
無水DCM(40mL)中の中間体26(4.0g)およびベンゾフェノンイミン(2.6mL)の溶液を室温で攪拌した。36時間後、反応物を水(100mL)でクエンチし、DCM(3x300mL)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させて、真空濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液:DCM/MeOH(95/5))に付して精製し、標題化合物(3.5g)を得た。
TLC:DCM/MeOH(10/1)(Rf=0.38)。
【0083】
中間体28
(11S,21R,S)−2’−O−アセチル−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−メチル−12,11−[オキシカルボニル−(ベンズヒドリリデンアミノ)−メチレン]−エリスロマイシンA
アセトニトリル(135mL)中の中間体27(3.0g)およびDBU(0.540mL)の溶液および水(15mL)を室温で3時間攪拌した。溶媒を蒸発させた後、粗物質をDCM(300mL)に溶かし、水(100mL)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、真空濃縮して、標題化合物(2.9g)を得た。
TLC:DCM/MeOH(10/1)(Rf=0.38)
【0084】
中間体29
(11S,21R,S)−2’−O−アセチル−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−メチル−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニル−(ベンズヒドリリデンアミノ)−メチレン]−エリスロマイシンA
0℃に冷却したDCM(100mL)中の中間体28(1.5g)およびEDC(3.10g)の溶液にDMSO(3.45mL)を加えた。10分後、0℃で、DCM(15mL)中トリフルオロ酢酸ピリジニウム(3.12g)溶液を窒素雰囲気下でゆっくりと加えた。10分後、氷冷浴をはずした。反応混合物を3時間攪拌し、ついで水(150mL)でクエンチし、DCM(3x250mL)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させて真空濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液:DCM/MeOH(95/5))に付して精製し、標題化合物(1.2g)を得た。
H−NMR(CDCl) δ:7.8−7.2(m,10H),6.40(dd,1H),5.15(s,1H),4.73(m,1H),4.42(d,1H),4.16(d,1H),3.90(q,1H),3.55(m,1H),3.17(m,1H),2.95(m,1H),2.94(d,1H),2.67(m,1H),2.53(s,−OCH),2.43(m,1H),2.33(s,N(CH),2.05(s,3H),2.00(m,1H),1.74(m,1H),1.65(m,1H),1.53(s,3H),1.38(d,3H),1.23(s,3H),1.29(d,3H),1.25(m,1H),1.25(d,3H),1.14(d,3H),1.07(d,3H),0.83(t,3H)。
TLC:DCM/MeOH(10/1)(Rf=0.30)。
【0085】
中間体30
トリフルオロ−メタンスルホン酸キノリン−5−イルエステル
−30℃に冷却した無水DCM(12ml)中キノリン−5−オル(0.300g)の溶液に2,6−ジメチル−ピリジン(0.257g)、DMAP(0.050g)およびトリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.670g)を連続して加えた。温度を室温にし、反応混合物を一晩攪拌した。混合物を飽和NaHCO水溶液(15ml)に注ぎ、EtOAc(3x15ml)で抽出した。有機相をNaSOで乾燥させ、減圧濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液:シクロヘキサン/EtOAc(7/3→6/4))に付して精製し、標題化合物(0.197g)を得た。
m/z([MH])=278。
【0086】
中間体31
トリフルオロ−メタンスルホン酸キノリン−6−イルエステル
−30℃に冷却した無水DCM(20ml)中のキノリン−6−オル(0.500g)溶液に2,6−ジメチル−ピリジン(0.46ml)、DMAP(0.084g)およびトリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.67ml)を連続して加えた。温度を室温にし、反応混合物を一晩攪拌した。混合物を飽和NaHCO水溶液(35ml)で希釈し、EtOAc(3x50ml)で抽出した。有機相をブライン(50ml)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液:シクロヘキサン/EtOAc(8/2))に付して精製し、標題化合物(0.210g)を得た。
TLC:シクロヘキサン/EtOAc(2/8)(Rf=0.70)。
m/z([MH])=278。
【0087】
中間体32
トリフルオロ−メタンスルホン酸キノリン−7−イルエステル
0℃に冷却した無水ピリジン(2.5ml)中キノリン−7−オル(0.500g)の溶液にトリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.64ml)を加え、混合物を0℃で5分間攪拌した。温度を室温にし、反応混合物を3時間攪拌した。混合物を1M HCl水溶液(25ml)で希釈し、EtO(3x50ml)で抽出した。有機相をブライン(50ml)で希釈し、NaSOで乾燥させ、減圧濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液:シクロヘキサン/EtOAc(3/7))に付して精製し、標題化合物(0.770g)を得た。
m/z([MH])=278。
【0088】
中間体33
(11S,21R)−2’−O−アセチル−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−アリル−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニル−(シアノ)−メチレン]−エリスロマイシンA
DCM(30mL)中の中間体6(0.33g)の溶液にDess−Martinペルヨージナン(0.300g)を3時間かけて分割して加えた。Na(飽和NaHCO水溶液中5%、20mL)を加え、混合物を1時間攪拌した。水相をDCM(2x50mL)で抽出し、有機相を水(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液:DCM/MeOH/NH9.6/0.3/0.09)に付して精製し、標題化合物(0.13g)を得た。
H−NMR(CDCl) δ:5.69(m,1H),5.43(dd,1H),5.09(m,2H),4.75(m,1H),4.73(s,1H),4.47(d,1H),4.39(d,1H),3.91(q,1H),3.70(m,2H),3.63(m,1H),3.21(m,1H),3.20(s,1H),3.12(m,1H),2.70(m,1H),2.65(m,1H),2.26(s,N(CH),2.04(s,3H),1.94(m,1H),1.70(m,1H),1.65(m,1H),1.60(s,3H),1.55(m,1H),1.36(d,3H),1.33(s,3H),1.26(d,6H),1.13(d,3H),1.06(d,3H),0.93(t,3H)。
【0089】
中間体34
(11S,21R)−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−アリル−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニル−(シアノ)−メチレン]−エリスロマイシンA
MeOH(0.5mL)中の中間体33(0.005g)を室温で一晩攪拌した。溶媒を蒸発させて、標題化合物を(0.003g)得た。
H−NMR(CDCl) δ:5.71(m,1H),5.44(dd,1H),5.08(m,2H),4.72(s,1H),4.43(d,1H),4.40(d,1H),3.94(q,1H),3.72(m,2H),3.62(m,1H),3.20(m,4H),2.68(m,1H),2.52(m,1H),2.29(s,N(CH),1.94(m,1H),1.81(m,1H),1.65(m,1H),1.60(m,1H),1.61(s,3H),1.42(d,3H),1.35(s,3H),1.34(d,3H),1.26(d,3H),1.12(d,3H),1.08(d,3H),0.93(t,3H)。
【0090】
中間体35
(11S,21R)−2’−O−アセチル−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−メチル−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニル−(シアノ)−メチレン]−エリスロマイシンA
無水DMF(16mL)中の中間体9(0.060g)の溶液にシアン化カリウム(0.051g)を窒素雰囲気下で加えた。反応混合物を室温で2時間攪拌し、飽和NaHCO水溶液(30mL)でクエンチし、DCM(3x30mL)で抽出した。ついで、有機相を水(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させて、減圧蒸発させた。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液:DCM/MeOH(95/5))に付して精製し、標題化合物(0.017g)を得た。
H−NMR(CDCl) δ:5.27(dd,1H),4.74(dd,1H),4.62(d,1H),4.42(d,1H),4.26(d,1H),3.84(q,1H),3.56(m,1H),3.16(m,1H),3.10−3.0(m,2H),2.77(s,−OCH),2.68(m,1H),2.60(m,1H),2.25(s,N(CH),2.05(m,3H),1.90(m,1H),1.68(m,1H),1.63(m,2H),1.56(s,3H),1.39(d,3H),1.35(m,1H),1.30(s,3H),1.26(d,3H),1.18(d,3H),1.14(d,3H),1.06(d,3H),0.92(t,3H)。
TLC:DCM/MeOH(95/5)(Rf=0.57)。
【0091】
中間体36
(11S,21R)−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−メチル−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニル−(シアノ)−メチレン]−エリスロマイシンA
MeOH(1mL)中の中間体35(0.024g)の溶液を室温で24時間攪拌した。溶媒を減圧蒸発させて、標題化合物(0.020g)を得た。
H−NMR(CDCl) δ:5.26(dd,1H),4.61(d,1H),4.34(d,1H),4.28(m,1H),3.87(q,1H),3.57(m,1H),3.18(m,1H),3.15(t,1H),3.12(m,1H),3.06(m,1H),2.78(s,−OCH),2.62(m,1H),2.46(m,1H),2.27(s,N(CH),1.91(m,1H),1.84(m,1H),1.70(m,1H),1.68(m,1H),1.62(m,1H),1.57(s,3H),1.41(d,3H),1.34(d,3H),1.34(s,3H),1.24(m,1H),1.26(d,3H),1.14(d,3H),1.07(d,3H),0.92(t,3H)。
TLC:DCM/MeOH 9/1(Rf=0.38)。
【0092】
中間体37
(10R,S,11R)−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−メチル−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニルメチレン]−エリスロマイシンA
無水DCM(25mL)中の中間体17(0.050g)の溶液にEDC(0.102g)およびDMSO(0.115mL)を窒素雰囲気下で加えた。混合物を0℃に冷却し、DCM(0.5mL)中トリフルオロ酢酸ピリジニウム(0.102g)溶液を滴下した。混合物を放置して室温にし、5時間攪拌した後、水を加え、混合物をDCM(2x20mL)で抽出した。有機相をNaSOで乾燥させて、減圧濃縮して、粗物質を分取性TLC(溶出液:DCM/MeOH 95/5)に付して精製した;回復したシリカゲルをMeOH中で18時間攪拌し、ついで濾過した。溶媒を減圧蒸発させて、標題化合物(0.025g)を得た。
H−NMR(CDCl) δ:4.90(dd,1H),4.32(d,1H),4.24(d,1H),3.85(q,1H),3.56(m,1H),3.32(d,1H),3.18(m,1H),3,12(m,1H),3.02(m,1H),2.80(d,1H),2.71(dd,1H),2.63(s,−OCH),2.55(m,1H),2.47(m,1H),2.27(s,N(CH),1.87(m,1H),1.70(m,1H),1.62(m,1H),1.58(m,1H),1.50(s,3H),1.38(d,3H),1.30(d,3H),1.31(s,3H),1.30(m,1H),1.25(d,3H),1.22(m,1H),1.14(d,3H),1.07(d,3H),0.86(t,3H)。
【0093】
中間体38
(11S,21R,S)−2’−アセトキシ−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−アリル−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニル−(アミノ)−メチレン]−エリスロマイシンA
アセトニトリル(66mL)中の中間体22(0.52g)の溶液および1.2N HCl水溶液(154mL)を室温で1時間攪拌した。固体NaCOで混合物を中和した後、溶媒を真空下で蒸発させ、混合物をDCM(2x100mL)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させて、減圧濃縮して、標題化合物(0.47g)を得た。
H−NMR(CDCl) δ:5.88(dd,1H),5.70(m,1H),5.13(d,1H),4.75(m,1H),4.57(s,1H),4.44(d,1H),4.38(d,1H),3.91(q,1H),3.75(q,dd),3.61(m,1H),3.50(m,1H),3.24(m,1H),3.08(m,1H),2.70(m,1H),2.64(m,1H),2.46(bs,1H),2.26(s,N(CH),2.18(m,6H),1.60−1.4(m,5H),1.40−1.2(m,13H),1.15(d,3H),1.08(d,3H),0.88(t,3H)。
【0094】
中間体39
(11S,21R,S)−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−アリル−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニル−(アミノ)−メチレン]−エリスロマイシンA
MeOH(0.3mL)中の中間体38(0.002g)の溶液を室温で一晩攪拌した。溶媒を減圧蒸発させて、標題化合物(0.002g)を得た。
H−NMR(CDCl) δ:5.82(dd,1H),5.73(m,1H),5.14(d,1H),5.02(d,1H),4.54(s,1H),4.40(d,1H),4.38(d,1H),3.93(q,1H),3.76(m,1H),3.62(m,1H),3.52(m,1H),3.24(m,1H),3.21(m,1H),3.09(m,1H),2.66(m,1H),2.50(m,1H),2.47(m,1H),2.28(s,N(CH),1.95(m,1H),1.85(m,2H),1.80−0.80(数本のm,27H)。
m/z([MH])=653。
【0095】
中間体40
(11S,21R,S)−2’−O−アセチル−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−メチル−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニル−(アミノ)−メチレン]−エリスロマイシンA
アセトニトリル(30mL)中の中間体29(1.1g)の溶液および1.2N HCl水溶液(70mL)を室温で1時間攪拌した。固体NaCOで混合物を中和させた後、溶媒を蒸発させて、混合物をDCM(3x200mL)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、真空濃縮して、標題化合物(0.9g)を得た。
H−NMR(CDCl) δ:5.45(dd,1H),4.75(m,1H),4.45(d,1H),4.40(d,1H),4.21(d,1H),3.82(q,1H),3.54(m,1H),3.09(m,1H),2.69(m,1H),2.68(s,−OCH),2.58(m,1H),2.41(m,1H),2.25(s,N(CH),2.07(m,3H),1.95(m,1H),1.75(m,1H),1.60(m,1H),1.49(s,3H),1.39(d,3H),1.35(m,1H),1.31(s,3H),1.26(d,3H),1.17(d+d,6H),1.09(d,3H),0.88(t,3H)。
TLC:DCM/MeOH(10/1)(Rf=0.48)。
【0096】
中間体41
(11S,21R,S)−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−メチル−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニル−(アミノ)−メチレン]−エリスロマイシンA
MeOH(1mL)中の中間体40(0.012g)の溶液を室温で一晩攪拌した。溶媒を蒸発させた後、粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液:DCM/MeOH(100:5))に付して精製し、標題化合物(0.007g)を得た。
H−NMR(CDCl) δ:5.41(dd,1H),4.42(d,1H),4.33(d,1H),4.22(d,1H),3.83(q,1H),3.56(m,1H),3.23(d,1H),3.12(m,1H),3.02(m,1H),2.80(d,1H),2.69(s,−OCH),2.60(m,1H),2.54(m,1H),2.40(d,1H),2.33(s,N(CH),1.95(m,1H),1.9−1.50(m,3H),1.49(s,3H),1.39(d,3H),1.35(m,1H),1.33(s,3H),1.32(m,1H),1.31(d,3H),1.26(d,3H),1.16(d,3H),1.10(d,3H),0.88(t,3H)。
【0097】
実施例1
(11S,21R)−2’−O−アセチル−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−[(キノリン−3−イル)−プロペン−3−イル]−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニル−(シアノ)−メチレン]−エリスロマイシンA
無水DMF(2mL)中の中間体(330.065g)、パラジウム(II)アセテート(0.004g)およびトリ−o−トリルホスフィン(0.011g)の混合物を窒素でフラッシュした。。該溶液に3−ブロモキノリン(0.025mL)およびTEA(0.0026mL)を加えた。反応混合物を30分間50℃で加熱し、19時間90℃で攪拌した。反応混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、5% NaHCO水溶液(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄した。有機相をNaSOで乾燥させ、減圧濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液:DCM/MeOH/NH(9.6/0.3/0.09))に付して精製し、標題化合物(0.010g)を得た。
H−NMR(CDCl) δ:8.99(d,1H),8.14(d,1H),8.08(d,1H),7.85(d,1H),7.66(m,1H),7.53(m,1H),6.58(d,1H),6.27(m,1H),5.47(dd,1H),4.77(d,1H),4.78(m,1H),4.28(d,1H),3.99(m,2H),3.95(q,1H),3.50(m,1H),3.29(s,1H),3.28(m,1H),3.14(m,1H),2.67(m,2H),2.28(s,N(CH),2.09(s,3H),1.97(m,1H),1.77−1.70(m,3H),1.69(m,1H),1.62(s,3H),1.42(s,3H),1.38(d,3H),1.30(m,1H),1.29(d,3H),1.17(d,3H),1.08(d,3H),1.04(d,3H),0.95(t,3H)。
【0098】
実施例2
(11S,21R)−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−[(キノリン−3−イル)−プロペン−3−イル]−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニル−(シアノ)−メチレン]−エリスロマイシンA
MeOH(1mL)中の実施例1(0.010g)の溶液を室温で一晩攪拌した。溶媒を減圧蒸発させて、標題化合物(0.007g)を得た。
H−NMR(CDCl) δ:9.00(d,1H),8.15(d,1H),8.07(d,1H),7.84(d,1H),7.65(t,1H),7.52(t,1H),6.58(m,1H),6.29(m,1H),5.45(dd,1H),4.76(d,1H),4.45(d,1H),4.39(d,1H),3.99(m,3H),3.51(m,1H),3.28(s,1H),3.26(m,1H),3.16(m,1H),2.70(m,2H),2.36(m,1H),2.36(s,N(CH),1.95(m,1H),1.90−1.50(m+s,4H+3H),1.43(s,3H),1.42(d,3H),1.38(s,3H),1.30(m,1H),1.16(d,3H),1.09(d+d,3H+3H),0.94(t,3H)。
【0099】
実施例3
(11S)−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−[(キノリン−3−イル)−プロペン−3−イル]−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニル−メチレン]−エリスロマイシンA
THF/水(97/3)(3mL)の混合物中実施例1(0.020g)および中性活性の酸化アルミニウム(0.030g)の懸濁液を還流温度で4日間加熱した。混合物を濾過して、固体残渣をAcOEt(3x2mL)で洗浄した。濾液をNaSOで乾燥させ、減圧蒸発させた。粗物質をMeOH(1mL)に溶かし、一晩攪拌した。溶媒を蒸発させた後、フラッシュクロマトグラフィー(溶出液:DCM/MeOH(95:5))に付して精製し、標題化合物(0.014g)を得た。
H−NMR(CDCl) δ:9.05(d,1H),8.16(d,1H),8.07(d,1H),7.83(d,1H),7.66(t,1H),7.53(t,1H),6.53(d,1H),6.20(m,1H),4.82(dd,1H),4.44(d,1H),4.38(d,1H),4.00(q,1H),3.86−3.68(m,2H),3.60(m,1H),3.28(s,1H),3.19(m,1H),3.15(m,1H),3.10(m,1H),2.84(m,1H),2.64(m,1H),2.44(m,1H),2.38(dd,1H),2.27(s,N(CH),1.90−1.80(m,2H),1.70(m,1H),1.68(m,1H),1.60(m,1H),1.44(s,3H),1.45(d,3H),1.40(d,3H),1.26(s,3H),1.25(m,1H),1.22(d,3H),1.16(d,3H),1.04(d,3H),0.83(t,3H)。
【0100】
実施例4
(11S,21R)−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−[(キノリン−5−イル)−プロペン−3−イル]−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニル−(シアノ)−メチレン]−エリスロマイシンA
無水DMF(2mL)中の中間体33(0.150g)、パラジウム(II)アセテート(0.019g)およびトリ−o−トリルホスフィン(0.051g)の混合物を窒素でフラッシュした。。該溶液にTEA(0.120mL)および中間体30(0.233g)を加えた。反応混合物を90℃で48時間攪拌した。反応混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、有機相を5% NaHCO水溶液(5mL)およびブライン(5mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液:DCM/MeOH(100/0→96/4))に付して精製して化合物を得、それをMeOH(3mL)に溶かし、室温で一晩攪拌した。溶媒を蒸発させた後、粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液:DCM/MeOH(94/6))に付して精製し、標題化合物(0.010g)を得た。
H−NMR(CDCl) δ:8.91(m,1H),8.51(d,1H),8.02(d,1H),7.76(d,1H),7.72(t,1H),7.42(m,1H),7.11(d,1H),6.16(m,1H),4.77(d,1H),4.04(d,2H),3.31(m,1H),2.72(m,1H),1.86(m,1H),1.75(m,1H),1.63(s,3H),1.47(s,3H)。
【0101】
実施例5
(11S,21R)−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−[(キノリン−6−イル)−プロペン−3−イル]−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニル−(シアノ)−メチレン]−エリスロマイシンA
無水DMF(2mL)中の中間体33(0.150g)、パラジウム(II)アセテート(0.019g)およびトリ−o−トリルホスフィン(0.051g)の混合物を窒素でフラッシュした。。該溶液にTEA(0.120mL)および中間体31(0.210g)を加えた。反応混合物を90℃で24時間加熱した。反応混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、5% NaHCO水溶液(5mL)およびブライン(5mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液:DCM/MeOH(100/0→96/4))に付して精製して化合物を得、それをMeOH(3mL)に溶かして、室温で一晩攪拌した。溶媒を蒸発させた後、粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液:DCM/MeOH(98/2→96/4))に付して精製し、標題化合物(0.015g)を得た。
H−NMR(CDCl) δ:8.85(m,1H),8.15(d,1H),8.06(d,1H),7.89(d,1H),7.74(d,1H),7.37(m,1H),6.59(d,1H),6.21(m,1H),4.76(d,1H),3.99(m,2H),3.30(d,1H),3.16(m,1H),2.70(m,1H),1.85(m,1H),1.73(m,1H),1.63(s,3H),1.44(s,3H)。
【0102】
実施例6
(11S,21R)−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−[(キノリン−7−イル)−プロペン−3−イル]−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニル−(シアノ)−メチレン]−エリスロマイシンA
無水DMF(3mL)中の中間体33(0.200g)、パラジウム(II)アセテート(0.025g)およびトリ−o−トリルホスフィン(0.068g)の混合物を窒素でフラッシュした。。該溶液にTEA(0.160mL)および中間体32(0.310g)を加えた。反応混合物を90℃で24時間加熱した。反応混合物をEtOAc(15mL)で希釈し、5% NaHCO水溶液(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄して、NaSOで乾燥させ、減圧濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液:DCM/MeOH(100/0→96/4))に付して精製して化合物を得、それをMeOH(5mL)に溶かして、室温で一晩攪拌した。溶媒を蒸発させた後、粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液:DCM/MeOH(100/0→90/10))に付して精製し、標題化合物(0.006g)を得た。
H−NMR(CDCl) δ:8.88(m,1H),8.11(d,1H),7.98(s,1H),7.79(s,1H),7.33(m,1H),6.62(d,1H),6.27(m,1H),4.78(m,1H),3.98(m,2H),2.70(m,1H),1.84(m,1H),1.70(m,1H),1.63(s,3H),1.44(s,3H)。
【0103】
実施例7
(11S,21R)−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−[(キノリン−7−イル)−プロピル]−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニル−(シアノ)−メチレン]−エリスロマイシンA
MeOH(1.5mL)中実施例2(0.015g)溶液にパラジウム(炭素粉末上10wt.%、0.015g)を加え、混合物を水素雰囲気下で一晩攪拌した。DCM(5mL)およびMeOH(5mL)を用いて溶出するシリカゲルパッドを介して溶媒を濾過し、ついで、フラッシュクロマトグラフィー(溶出液:DCM/MeOH(96/4))に付して精製し、標題化合物(0.007g)を得た。
H−NMR(CDCl) δ:8.80(m,1H),8.06(d,1H),8.02(d,1H),7.80(d,1H),7.64(t,1H),7.54(t,1H),4.78(m,1H),3.28(m,3H),2.71(m,2H),1.85(m,1H),1.65(m,1H),1.63(s,3H),1.30(s,3H)。
【0104】
実施例8
(11S,21R)−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−[(キノリン−5−イル)−プロペン−3−イル]−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニルメチレン]−エリスロマイシンA
THF/水(97/3)(2mL)混合物中実施例4(0.010g)の溶液に中性活性酸化アルミニウム(0.040g)を加え、反応混合物を65℃で10日間攪拌した。混合物を濾過し、固体残渣をEtOAc(3x5mL)およびDCM(3x5mL)で洗浄した。溶媒を蒸発させて粗物質を得、フラッシュクロマトグラフィー(溶出液:DCM/MeOH(100/0→98/2))に付して精製し、標題化合物(0.0015g)を得た。
H−NMR(CDCl) δ:8.92(dd,1H),8.61(d,1H),8.04(d,1H),7.80(d,1H),7.73(dd,1H),7.43(dd,1H),7.11(d,1H),6.05(m,1H),3.96−3.65(m,2H),2.86(m,1H),2.26(m,1H),1.52(s,3H),1.45(s,3H)。
【0105】
実施例9
(11S,21R)−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−[(キノリン−6−イル)−プロペン−3−イル]−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニルメチレン]−エリスロマイシンA
THF/水(97/3)(2mL)の混合物中実施例5(0.010g)の溶液に中性活性酸化アルミニウム(0.040g)を加え、反応混合物を65℃で13日間攪拌した。混合物を濾過し、固体残渣をEtOAc(3x10mL)およびDCM(3x10mL)で洗浄した。溶媒を蒸発させて、粗物質を得、それをフラッシュクロマトグラフィー(溶出液:DCM/MeOH(100/0→95/5))に付して精製し、標題化合物(0.0015g)を得た。
H−NMR(CDCl) δ:8.92(dd,1H),8.61(d,1H),8.04(d,1H),7.80(d,1H),7.73(dd,1H),7.43(dd,1H),7.11(d,1H),6.05(m,1H),3.96−3.65(m,2H),2.86(m,1H),2.26(m,1H),1.53(s,3H),1.42(s,3H)。
【0106】
調剤例
【表1】
Figure 2004520314
【0107】
活性成分およびラクトースを一緒にブレンドし、ついで造粒流体としての水を用いて顆粒化する。その乾燥顆粒をエチルセルロース、ラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムと一緒にブレンドし、適当な装置を用いて錠剤コアを形成する。通常の方法およびコーティング剤を用いて該錠剤をコーティングする。
【0108】
注射液
滅菌バイアルに滅菌活性成分(500mg)を充填した。バイアルのヘッドスペースに滅菌窒素をパージし;ラバーおよび金属オーバーシールを用いてそのバイアルを閉じた。当該製品は使用直前に注射用水(10ml)または他の適当な滅菌ビヒクルに溶かすことにより復元され得る。
【0109】
活性データ
本発明の好ましい化合物の、エリスロマイシン感受性ストレプトコッカス・ニューモニアエ、ストレプトコッカス・ピオゲネスに対する、NCCLS(National Committee for Clinical Laboratory Standards)に従って得られた、MIC(微生物阻害濃度)は0.06μg/ml以下である。
特に実施例2、3、5および6の化合物は、エリスロマイシン耐性ストレプトコッカス・ニューモニアエ株に対して0.1−64μg/mlの範囲にあるMICを示した。

Claims (12)

  1. 式(I):
    Figure 2004520314
    [式中、
    Rは水素、シアノまたはNRであり;
    はXRであり;
    は水素またはヒドロキシル保護基であり;
    は水素またはハロゲンであり;
    は:
    置換されていてもよいフェニル;
    置換されていてもよい5または6員のヘテロアリール(ここに、5員のヘテロアリールは酸素、硫黄または窒素から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有し、6員のヘテロアリール基は、1〜3つの窒素原子を含有する);
    置換されていてもよい5〜6員のヘテロサイクリック、
    置換されていてもよい9〜10員の縮合二環式カルボサイクリック;
    から選択されるか、または
    は酸素、硫黄または窒素から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を有する、置換されていてもよい9または10員の縮合二環式ヘテロサイクリックであり;
    XはC1−10アルキレン、C3−10アルケニレンまたはC3−10アルキニレン鎖であり、ここに、該鎖は:
    i)−N(R)−、−C(O)−、−S(O)−、−N(R)C(O)−、−C(O)N(R)−から選択される二価ラジカル基により介在されていてもよく、
    ii)C1−4アルキル、オキソ、C1−4アルコキシ、ハロゲン、シアノ、フェノキシ、ヒドロキシ、NRから選択される1つまたは2つの基により置換されていてもよく;
    は水素、C1−4アルキルまたはC(O)Rであり;
    は水素またはC1−4アルキルであり;
    nは0または1〜2の整数である]
    で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物。
  2. が水素である請求項1記載の化合物。
  3. が水素またはフッ素である請求項1または2記載の化合物。
  4. がフェニル、キノリニル、ピリジニル−イミダゾリルまたはピリジニル−4−チアゾリルから選択される基である請求項1〜3いずれか1項記載の化合物。
  5. XがC1−6アルキレンまたはC3−6アルケニレン鎖であり、Rがフェニル、キノリニル、ピリジル−イミダゾリル、ピリジル−4−チアゾリルから選択される基であり、R、R、RおよびRが水素である請求項1〜4いずれか1項記載の式(I)で示される化合物。
  6. (11S,21R)−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−[(キノリン−3−イル)−プロペン−3−イル]−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニル−(シアノ)−メチレン]−エリスロマイシンA;
    (11S)−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−[(キノリン−3−イル)−プロペン−3−イル]−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニル−メチレン]−エリスロマイシンA;
    (11S,21R)−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−[(キノリン−5−イル)−プロペン−3−イル]−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニル−(シアノ)−メチレン]−エリスロマイシンA;
    (11S,21R)−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−[(キノリン−6−イル)−プロペン−3−イル]−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニル−(シアノ)−メチレン]−エリスロマイシンA;
    (11S,21R)−3−デクラジノシル−11,12−ジデオキシ−6−O−[(キノリン−7−イル)−プロペン−3−イル]−3−オキソ−12,11−[オキシカルボニル−(シアノ)−メチレン]−エリスロマイシンA
    から選択される化合物。
  7. 請求項1に記載の化合物の製造方法であって:
    a)R1aが請求項1のRの記載と同意義であるか、またはそれに変換できる基であり、R、Rが請求項1の記載と同意義であり、R10が式(III)で示されるクラジノース誘導体またはヒドロキシであり、R11が水素であるか、またはR11がR10と一緒になって酸素原子を意味する、塩素誘導体(IV):
    Figure 2004520314
    を環化して、Rがシアノである式(I)で示される化合物を製造すること;
    b)R1a、R10およびR11が式(IV)で示される化合物に関する記載と同意義であり、R、Rが請求項1の記載と同意義である、式(II)で示される化合物からのシアノ基を除去して、
    Figure 2004520314
    Rが水素である式(I)で示される化合物を製造すること;
    c)R1a、R10およびR11が式(IV)で示される化合物に関する記載と同意義であり、R、Rが請求項1の記載と同意義である、式(V)で示されるアミノ化合物
    Figure 2004520314
    と、RがC1−4アルキルであり、Lが適当な脱離基である、式:L−R(VI)で示される適当なアルキル化剤とを反応させて、RがC1−4アルキルであり、Rが水素またはC1−4アルキルである式(I)で示される化合物を製造すること;
    d)R1a、R10およびR11が式(II)で示される化合物に関する記載と同意義であり、R、Rが請求項1の記載と同意義である式(V)で示されるアミノ化合物と、酸:HO(O)CR(VIa)の活性化誘導体とを反応させて、RがNHRであり、RがC(O)Rである、式(I)で示される化合物を製造すること;
    e)式(VII):
    Figure 2004520314
    [式中、R12は、適当な窒素保護基であり、R、Rは請求項1の記載と同意義であり、R1a、R10およびR11は式(IV)の記載と同意義である]
    で示される化合物を、有機塩基の存在下で環化し、ついで、窒素保護基を除去して、RがNHである式(I)で示される化合物を製造すること;
    f)R1a、R10およびR11が式(II)で示される化合物の記載と同意義であり、Rが水素であり、Rがヒドロキシ保護基である、式(I)で示される化合物と、ハロゲン化剤とを反応させて、Rがハロゲンである式(I)で示される化合物を製造すること;
    ついで、要すれば、得られた化合物を1つまたはそれ以上の以下の処理:
    i)R1a基をR基に変換すること;
    ii)クラジノース誘導体(III)を加水分解すること;
    iii)3−ヒドロキシ基を3−オキソに変換すること;
    iv)保護基Rを除去すること;および
    v)得られた式(I)で示される化合物を、その医薬上許容される塩または溶媒和物に変換すること;
    に付すことを含む方法。
  8. 治療において使用するための請求項1〜6いずれか1項記載の化合物。
  9. ヒトまたは動物の全身性または局所性細菌感染症の治療において使用するための医薬の製造における請求項1〜6いずれか1項記載の化合物の使用。
  10. ヒトまたは動物の全身性または局所性細菌感染症の治療または予防において用いるための請求項1〜6いずれか1項記載の化合物の使用。
  11. 請求項1〜6いずれか1項記載の化合物と、1つまたはそれ以上の医薬上許容される担体または賦形剤とを一緒に含んでなる医薬組成物。
  12. 細菌感染症に有効であるヒトまたはヒト以外の動物の治療方法であって、有効量の請求項1〜6いずれか1項記載の化合物を投与すること含む方法。
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