JP2005526050A - 抗菌活性を有するマクロライド - Google Patents

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Abstract

本発明は、改善された生物学的特性を有する、式I(式中、R1は、水素、シアノ又は残基−Y−X−Qであり;Yは、S、SO、SO2、NH、NCH3、CH2O、CH2NH、CH2N(CH3)又はCOであり;Xは、結合であるか、又はC、N、O及び/若しくはSからなる原子9個まで(そのうち2個までの原子がNであることができ、1個の原子がO若しくはSであることができ、1個の炭素原子がCO基として表されることができ、1個の硫黄原子がSO2基として表されることができ、2個の隣接するC原子が−CH=CH−若しくは−C≡C−として表されることができる)を持つ直鎖状基であり;Qは、水素、アルキル、ヘテロシクリル又はアリール(ここで、ヘテロシクリル及びアリール基は更に置換されていてよい)であり;R2は、水素又はフッ素であり;R3は、メチル、−(CH23−R5、−CH2CH=CH−R5又は−CH2C≡C−R5であり;R5は、ヘテロシクリル又はアリール(ここで、ヘテロシクリル及びアリール基は更に置換されていてよい)であり;Zは、O又はNOR4であり;R4は、水素、アルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロシクリルアルキル又はアラルキルであり;は、(R)又は(S)形態における、即ち、ジアステレオマー混合物及び個別のステレオマー形態を含む、キラル中心を示す(但し、同時にR1が、水素、シアノ、−S(L)m6、−S(O)(L)m6又は−S(O)2(L)m6であり;Lが、−(CH2n−又は−(CH2n1(CH2n′−を表し;mが、0又は1であり;nが、1、2、3又は4であり;n′が、0、1、2、3又は4であり;Z1が、O、S又はNHであり;そしてR6が、水素、アルキル、ヘテロシクリル又はアリール(ここで、ヘテロシクリル及びアリール基は更に置換されていてよい)である場合、同時には、R2が、水素であり、R3が、メチルであり、そしてZがOであることはない)〕で示される新規マクロライド抗生物質、並びに薬学的に許容されうるその酸付加塩、又はインビボで開裂されうるそのエステルを提供する。

Description

本発明は、改善された活性を有する新規マクロライド抗生物質、その作成方法、感染症の処置におけるそのような抗生物質の使用、そのようなマクロライドを含有する組成物に関する。
マクロライド抗生物質に対する関心が増加しており、それはこれらの化合物が、グラム陽性病原体に対して極めて有効であり、安全な種類の薬剤であるためである。グラム陽性球菌分離株におけるエリスロマイシンA耐性の広範囲な広がりは、改善された活性、安定性及び抗菌スペクトルを有する新規誘導体の緊急な必要性をもたらした。エリスロマイシンA(1)から半合成により誘導される2個の最も成功した第二世代の薬剤は、その6−O−メチル誘導体クラリスロマイシン(2)及びベックマン転移により生じる15員アザリドアジスロマイシン(3)であった(図1)。しかし、改善された薬物動態が特徴ではあるが、これらの薬剤のうち、マクロライド−リンコサミド−ストレプトグラミン(MLS−B)交差耐性を示す細菌分離株に対して、有意な活性をもつものはなかった。
Figure 2005526050
マクロライド抗生物質のケトライド(ketolide)類の多くの異なる半合成第三世代の誘導体が記載されており、最も効力のあるものは、HMR3647又はテリスロマイシン(4)(EP 680967 Al (1995); FR 2732684 Al (1996); Bioorg. Med. Chem. Lett. (1999), 9(21), 3075-3080.)及びABT773(WO 9809978 (1998); J. Med. Chem. 2000, 43, 1045)である。しかし、記載されている薬剤のうち、今までのところ、スタフィロコッカスアウレウス(Staphylococcus aureus)の恒常的なMLS B耐性を克服することができるものはなかった。
本発明は、改善された生物学的特性を有する式Iのマクロライド抗生物質、即ち式I:
Figure 2005526050
〔式中、
1は、水素、シアノ又は残基−Y−X−Qであり;
Yは、S、SO、SO2、NH、NCH3、CH2O、CH2NH、CH2NCH3又はCOであり;
Xは、結合であるか、又はC、N、O及び/若しくはSからなる原子9個まで(そのうち2個までの原子がNであることができ、1個の原子がO若しくはSであることができ、1個の炭素原子がCO基として表されることができ、1個の硫黄原子がSO2基として表されることができ、2個の隣接するC原子が−CH=CH−若しくは−C≡C−として表されることができる)を持つ直鎖状基であり;
Qは、水素、アルキル、ヘテロシクリル又はアリール(ここで、ヘテロシクリル及びアリール基は更に置換されていてよい)であり;
2は、水素又はフッ素であり;
3は、メチル、−(CH23−R5、−CH2CH=CH−R5又は−CH2C≡C−R5であり;
5は、ヘテロシクリル又はアリール(ここで、ヘテロシクリル及びアリール基は更に置換されていてよい)であり;
Zは、O又はNOR4であり;
4は、水素、アルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロシクリルアルキル又はアラルキルであり;
は、(R)又は(S)形態における、即ち、ジアステレオマー混合物及び個別のステレオマー形態を含む、キラル中心を示す
(但し、同時に
1が、水素、シアノ、−S(L)m6、−S(O)(L)m6又は−S(O)2(L)m6であり;
Lが、−(CH2n−又は−(CH2n1(CH2n′−を表し;
mが、0又は1であり;
nが、1、2、3又は4であり;
n′が、0、1、2、3又は4であり;
1が、O、S又はNHであり;そして
6が、水素、アルキル、ヘテロシクリル又はアリール(ここで、ヘテロシクリル及びアリール基は更に置換されていてよい)である場合、
同時には、R2が、水素であり、R3が、メチルであり、そしてZがOであることはない)〕を有する新規マクロライド抗生物質、並びに
薬学的に許容されうるその酸付加塩、又はインビボで開裂されうるそのエステルを提供する。
上記で定義された化合物は、新規であり、グラム陽性及び選択されたグラム陰性生物体に対して強力な抗菌特性を有する。したがって、これらは、スタフィロコッシ(staphylococci)、ストレプトコッシ(streptococci)及びニューモコッシ(pneumococci)のようなグラム陽性病原体、ならびにH.インフルエンザ(influenzae)のような幾つかのグラム陰性株に対する薬剤として有用であり、罹病性生物体により引き起こされる感染を治療又は予防する、ヒト又は動物用薬剤に使用することができる。
本明細書中に使用されるように、用語「アルキル」は、1〜12個の炭素原子、好ましくは1〜6個の炭素原子を有する直鎖状又は分岐鎖状飽和炭化水素基を言及する。そのような基は、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、第三級ブチル、ペンチル、ヘキシルなどである。
用語「ハロゲン」は、、塩素、臭素又はヨウ素を言及する。
用語「アリール」は、6〜14個の炭素原子を持つ、1個以上の核を有する6員芳香族基を言及する。例は、フェニル、ナフチル、アントリル及びフェナントリルである。これらの基は、例えば、フェニル、アルキル、低級アルコキシ、例はメトキシ、エトキシ、プロピルオキシ若しくはn−ブトキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ニトロ又はシアノから選択される1、2、3、4又は5個の置換基で更に置換されていてよい。これらは同一であるか、又は互いに異なっていることができる。アリール基に1個以上の置換基が結合している場合、これらの置換基は同一であるか、又は互いに異なっていることができ、また、本発明の範囲に包含される。例えば、ジメトキシ−フェニルは、両方のメトキシ置換基が、フェニル環の2,3−位、2,4−位、2,5−位、2,6−位、3,4−位、3,5−位及び3,6−位に結合してよいことを意味する。
置換アリール環の例は、p−メトキシ−フェニル、p−ジメチルアミノ−フェニル、p−シアノ−フェニル、5−(ジメチルアミノ)−1−ナフタレニル、2,4−ジメトキシフェニル、2′−メトキシ−1,1′−ビフェニル、3,4−ジメチルフェニルである。
本明細書中に使用されるように、用語「ヘテロシクリル」は、酸素、窒素及び/若しくは硫黄からなる群より選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する、不飽和又は飽和、非置換又は置換5員、6員若しくは7員(単環式又は二環式)複素環系を言及する。複素環式置換基の例には、例えば下記の基が含まれるが、これらに限定されない:
ピペリジニル、モルホリニル、2−、3−若しくは4−ピリジル、ピロリジニル、ピペラジニル、1H−ピラゾール−1−イル、1H−イミダソール−1−イル、1H−イミダソール−2−イル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラゾリル、トリアジニル、チアゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、例は1H−〔1,2,4〕−トリアゾール−1−イル、1H−テトラゾリル、2H−テトラゾリル;チエニル、フリル(2−フラニル若しくは3−フラニル)、1H−アゼピニル、テトラヒドロチオフェニル、3H−1,2,3−オキサチアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジチオリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、4H−1,2,4−オキサジアジニル、1,2,5−オキサチアジニル、1,2,3,5−オキサチアジアジニル、1,3,4−チアジアゼピニル、1,2,5,6−オキサトリアゼピニル、1,6,3,4−ジオキサジチオパニル、オキサゾリジニル、テトラヒドロチエニルなど、又はキノリニル、例は、キノリン−8−イル、キノリン−5−イル、キノリン−2−イル、キノリン−6−イル、キノリン−3−イル、イソキノリニル(6−イソキノリニル)、キナゾリニル、1H−ベンズトリアゾリル、1H−イミダゾ〔4,5−c〕ピリジニル、5H−イミダゾ〔4,5−c〕ピリジニル、1H−イミダゾ〔4,5−b〕ピリジン−1−イル、3H−イミダゾ〔4,5−b〕ピリジン−3−イル、1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリニル、チエノ〔2,3−b〕ピリジニル、ベンゾチアゾリル(例は、2−ベンゾチアゾリル)、1H−ベンゾイミダゾリル、1H−インドリル、1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル、プリニル、例は9H−プリン−9−イル、6−アミノ−9H−プリン−9−イル、1H−プリン−6−イル、1H−2,3−ジヒドロインドール−1−イル、2,1,3−ベンゾオキサジアゾール−5−イル、2,1,3−ベンゾオキサジアゾール−4−イル、1,3−ベンゾジオキソール−5−イル、2−ベンゾ〔b〕チエン−3−イル、3,4−ジヒドロ−1H−2−オキソ−キノリン−6−イルのような縮合複素環系。
アリール又はヘテロシクリル基は、1個以上の置換基で更に置換されていてよい。そのような置換基には、例えば、上記で定義されたようなアルキル基、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ若しくはブチルオキシのようなアルコキシ基、フッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素のようなハロゲン、トリフルオロメチル、トリクロロエチル、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルチオ、メルカプト、ヒドロキシ、カルバモイルのようなハロゲン置換アルキル基、カルボキシル基、オキソ基;又は上記で定義されたような非置換若しくは置換アリール;又はヘテロシクリルが含まれる。
ヘテロシクリル基に1個以上の置換基が結合している場合、これらの置換基は同一であるか、又は互いに異なっていることができ、また、本発明の範囲に包含される。例えば、ジメチルピリジルは、両方のメチル置換基が、ピリジルの化学的に可能な位置に結合してよいことを意味する。例えば、両方のメチル置換基は、2−ピリジルの3,4−位、4,5−位、5,6−位、3,5−位、3,6−位、及び4,6−位に結合することができる。両方のメチル置換基は、3−ピリジルの2,4−位、2,5−位、2,6−位、4,5−位、4,6−位、及び5,6−位に結合することができる。両方のメチル置換基は、4−ピリジルの2,3−位、2,5−位、2,6−位、及び3,5−位に結合することができる。
置換ヘテロシクリル基の例は、5−(2−ピリジニル)チエン−2−イル、5−メチル−3−イソオキサゾリル、5−シアノピリジン−2−イル;6−(1H−イミダゾール−1−イル)−3−ピリジニル、6−(1H−ピラゾール−1−イル)−3−ピリジニル、6−ブロモ−2−メチル−キナゾリン−4−イルである。
ヘテロシクリル基の特に好ましい置換基は、アルキル、アルコキシ、オキソ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ又は非置換若しくは置換アリールである。好ましい置換複素環の例は、1H−ピリミジン−2,4−ジオン−1−イル、1H,3H−ピリミジン−2,4−ジオン−5−メチル−1−イル、1H−ピリミジン−4−アミノ−2−オン−1−イル、6−アミノ−9H−プリン−9−イル、6−ジメチルアミノ−9H−プリン−9−イル、4−フェニル−1H−ピラゾール−1−イル、3−(ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−1−イル、3−(ピリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−1−イル、3−(ピリジン−3−イル)−1H−イミダゾール−1−イル、3−(ピリジン−4−イル)−1H−イミダゾール−1−イル、3−(ピリジン−3−イル)−1H−〔1,2,4〕トリアゾール−1−イル、3−(ピリジン−4−イル)−1H−〔1,2,4〕トリアゾール−1−イル及び2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イルである。
「ヘテロシクリルアルキル」及び「アラルキル」の組み合わせにおいて、構成成分「ヘテロシクリル」、「ar」(アリール)及び「アルキル」は、上記で示された意味を有する。
好ましい基Qは下記である:
Figure 2005526050
別の好ましい基Qは下記である:
Figure 2005526050
更に好ましい基Qは下記である:
Figure 2005526050
符号Xは、結合を表す、即ち「存在しない」か、又は原子を9個まで有する直鎖状基であるスペーサーであり、上記で定義されている。原子を9個まで有する直鎖状基は、更なる水素原子を有して、C原子を飽和させてメチレン基とすることができるか、又はN原子を飽和させてアミノ基としてもよい。好ましくは、このスペーサーは2〜5個の原子からなる。
好ましい基Xは下記である:
(CH2n、(CH2mOCH2、(CH22NCH3(CH22及び(CH2pCOW(ここで、n及びpは、1〜3であり、mは、0〜3であり、そしてWは、存在しないか又はO若しくはNHである)。
更に好ましい基Xは下記である:
(CH2n、(CH2mOCH2、(CH22NCH3(CH22、CH2CH2NH及び(CH2pCOW(ここで、n及びpは、1〜3であり、mは、0〜3であり、そしてWは、存在しないか又はO若しくはNHである)。
好ましい基Yは下記である:
S、SO2及びCO;特にS。
更に興味深い基Yは下記である:
CH2O、NH及びCH2NH。
YとXの組み合わせは下記である:
Y=Sでは、Xは、エチル、プロピル、CH2CO、CH2COCH2、CH2CONR、CH2CONRCH2、CH2CONRCH2CH2、CH2CH2CONR、CH2CH2CONRCH2、CH2CH2NRCO、CH2CH2NRSO2、CH2CH2NRCOO、CH2CH2OCH2、CH2SO2NR、CH2SO2NRCH2、CH2CH2OCONR、CH2CH=CH又はCH2C≡Cであり;
Y=COでは、Xは、NRCH2、NRCH2CH2又はNRCH2CH2CH2であり;
Y=CH2Oでは、Xは、CONR、CONRCH2、CH2CH=CH又はCH2C≡Cであり;
Y=NH、CH2NH又はCH2NHCH3では、Xは、COCH2、COCH2CH2、COCH2CH2CH2、COO又はCOOCH2であり;
ここで、上記表現中のRは、水素又はメチルである。
好ましい基R1は下記である:
Figure 2005526050
更に好ましい基R1は下記である:
Figure 2005526050
更に興味深い基R1は下記である:
Figure 2005526050
好ましい基R3は、メチル又は下記である:
Figure 2005526050
式Iの好ましい化合物は下記である:
Figure 2005526050

Figure 2005526050

Figure 2005526050

Figure 2005526050

Figure 2005526050

Figure 2005526050

Figure 2005526050

Figure 2005526050

Figure 2005526050
特に好ましいものは、実施例12、13及び56の化合物である。
所望であれば、式Iの化合物を薬学的に許容されうる酸付加塩に変換することができる。塩形成は、それ自体既知であり、当業者に慣用の方法により、室温で実施される。無機酸との塩ばかりでなく、有機酸との塩も考慮される。塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩などがそのような塩の例である。
更に化合物を、インビボで開裂されうるエステル、例えば、糖部分の2′−ヒドロキシ基を有するエステルに変換することができ、そのようなエステルは、例えば、酢酸エステル、ピバロイルエステル、酒石酸エステル、マレイン酸エステル、コハク酸エステルなどである。これらのエステルは、当該技術で既知の方法に従って、例えば、適切な無水物を用いる反応により調製することができる。
本発明の化合物及び薬学的に許容されうるその酸付加塩又はインビボで開裂されうるそのエステルは、抗菌治療薬として有用である。式Iの化合物は、スタフィロコッカスアウレウス(Staphylococcus aureus)及びストレプトコッカスニューモニア(Streptococcus pneumoniae)のような選択された病原細菌に対して優れた抗菌活性を有する。したがってこれらは、感染症、特に、敗血症、皮膚及び軟組織感染、外傷後の深部感染、手術又は異物の挿入、心内膜炎、肺炎、関節炎、骨液包炎及び骨髄炎のようなスタフィロコッシ(staphylococci)により引き起こされる感染、或いは敗血症、皮膚及び軟組織感染、外傷後の深部感染、手術又は異物の挿入、心内膜炎、扁桃咽頭炎、肺炎、気管支肺炎、気管支炎、耳炎、副鼻腔炎及び猩紅熱のようなストレプトコッシ(streptococci)により引き起こされる感染を処置するための薬剤として使用することができる。
更に、式Iの化合物は、モラクセラカタラーリス(Moraxella catarrhalis)、ヘモフィルス(Haemophilus spp.)、ナイセリア(Neisseria spp.)、レジオネラ(Legionella spp.)、マイコプラズマ(Mycoplasma spp.)、ウレアプラズマウレアリチカム(Ureaplasma urealyticum)、リケッチア(Rickettsia spp.)、バルトネラ(Bartonella spp.)、コキシエラブルネッティ(Coxiella burnetti)、クラミジア(Chlamydia spp.)のような病原菌、又はマイコバクテリウム(Mycobacterium spp.)、ノカルジア(Nocardia spp.)及びアクチノミセス(Actinomyces spp.)のような罹病性株により引き起こされる感染を処置するための薬剤として使用することができる。
本化合物の抗菌活性は、標準微量希釈法(National Committee for Clinical Laboratory Standards. 2000. Methods for Dilution Antimicrobial Susceptibility Tests for Bacteria that Grow Aerobically, 5th edition. Approved standard M7-A5. National Committee for Clinical Laboratory Standards, Wayne, Pa.)により測定した。最小阻止濃度(MIC)(μg/ml)で表された活性を下記の表で示す。
ヘモフィルスインフルエンザ(Haemophilus influenzae)に対する本発明の本化合物の生物学的活性は、HTM培地を使用する標準寒天希釈法(National Committee for Clinical Laboratory Standards. 2000. Methods for Dilution Antimicrobial Susceptibility Tests for Bacteria that Grow Aerobically, 5th edition. Approved standard M7-A5. National Committee for Clinical Laboratory Standards, Wayne, Pa.)により測定した。これらのMICを、選択された基準化合物のMICと共に下記の表に示す。
Figure 2005526050
Figure 2005526050

Figure 2005526050

Figure 2005526050

Figure 2005526050
本発明の化合物は、薬剤として使用することができる。これらは良好な経口吸収特性を有する。したがって本発明の更なる実施態様は、式Iの化合物、薬学的に許容されうるその酸付加塩又はインビボで開裂されうるそのエステルを含む、感染症を治療及び予防するための、例えば、経腸(経口)投与用医薬製剤の形態の薬剤である。本発明の生成物は、例えば、錠剤、コーティング剤、糖衣剤、硬及び軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤又は懸濁剤の剤型で経口的に、又は例えば座剤の形態で直腸内に、又は例えば注射により非経口的に、又は例えば局所投与により局部的に投与することができ、好ましくは化合物は経口投与される。
これらの化合物を含有する医薬組成物は、成分を、適切な非毒性で不活性の治療上適合性のある固体又は液体担体材料及び所望であれば通常の医薬佐剤と一緒に組み合わせるような、当業者に慣用の従来の手法を使用して調製することができる。
化合物は、適切な経口、非経口又は局所投与用量形態の組成物に最終的に包含されることが考慮される。本発明の組成物は、任意の成分として、医薬製剤の製造に通常使用されるあらゆる種類の佐剤を含有することができる。したがって、例えば本発明の組成物を所望の経口投与量形態に配合するとき、任意の成分として、共沈殿水酸化アルミニウム−炭酸カルシウム、リン酸二カルシウム又は乳糖のような充填剤、トウモロコシデンプンのような崩壊剤、及びタルク、ステアリン酸カルシウムなどのような滑剤等を使用することができる。しかし、本明細書中で述べられた任意の成分は、例としてのみ示され、本発明はその使用に限定されることはない。他のそのような当該技術に周知である佐剤を、本発明の実施において使用することができる。
そのような担体材料として適切なものは、無機であるばかりでなく、有機の担体材料でもある。したがって、錠剤、コーティング剤、糖衣剤及び硬質ゼラチンカプセル剤には、例えば、乳糖、トウモロコシデンプン又はその誘導体、タルク、ステアリン酸又はその塩を使用することができる。軟質ゼラチンカプセル剤に適切な担体は、例えば、植物油、ロウ、脂肪、及び半固形と液状のポリオールである(しかし、軟質ゼラチンカプセル剤の場合、活性物質の性質によっては、担体は必要ない)。液剤及びシロップ剤の調製に適切な担体材料は、例えば、水、ポリオール、ショ糖、転化糖及びグルコースである。座剤に適切な担体材料は、例えば、天然又は硬化油、ロウ、脂肪、及び半液体又は液体ポリオールである。
医薬佐剤として、通常の防腐剤、可溶化剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、甘味料、着色料、風味料、浸透圧を変化させる塩、緩衝剤、被覆剤及び酸化防止剤が考慮される。
式Iの化合物及びその酸付加塩又はインビボで開裂されうるそのエステルは、非経口投与に使用することができ、このために、好ましくは、水又は等張食塩水のような慣用の薬剤で希釈する凍結乾燥物又は乾燥粉末として、注射用製剤に調製される。
式Iの化合物及びその酸付加塩又はインビボで開裂されうるそのエステルは、局所投与に使用することができ、このために、好ましくは軟膏、クリーム剤又はゲル剤として調製される。
哺乳動物、ヒト及び非ヒトの感染症を予防及び治療するため、約10mg〜約2000mg、特に約50mg〜約1000mgの一日投与量が通常であり、当業者には、投与量が、哺乳動物の年齢、状態、及び予防又は治療される疾患の種類に左右されることが理解される。一日投与量は、単回用量で、又は数回の用量に分割して投与することができる。約100mg、250mg、500mg及び1000mgの平均単回用量が考慮されうる。
本発明の化合物は、一般式A:
Figure 2005526050
(式中、R1〜R3、Z及びは、上記と同義であり、そしてRp1は、アセチル又はベンゾイルである)で示される化合物を脱アシル化し、
所望であれば得られる式Iの化合物を、薬学的に許容されうるその酸付加塩、又はインビボで開裂されうるそのエステルに変換することにより調製できる。
既知の化合物から出発して式Aの出発化合物及び式Iの最終生成物をもたらす反応工程は、下記のスキーム1〜11に従って実施される。一般考察、それに続く実施例において、特定の略語が使用され、それらは下記である:
TLCは、薄層クロマトグラフィーであり;
HPLCは、高速液体クロマトグラフィーであり;
DMSOは、ジメチルスルホキシドであり;
DBUは、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデカ−7−エンであり;
DIPEAは、ジイソプロピルエチルアミン(Huenig塩基)であり;
DIADは、ジイソプロピルアザジカルボキシラートであり;
DMFは、ジメチルホルムアミドであり;
THFは、テトラヒドロフランであり;
DCCは、ジシクロヘキシルカルボジイミドであり;
DMAPは、4−ジメチルアミノピリジンであり;
EDC・HClは、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N′−エチルカルボジイミド塩酸塩であり;
fは、薄膜クロマトグラフィーの化合物の保持を示し;
KOtBuは、カリウムtert−ブチラートであり;
MSは、質量分析法であり;
NMRは、核磁気共鳴であり;
ISPは、イオンスプレーである。
Figure 2005526050
本発明の化合物は、当該技術で周知の方法、例えば、容易に入手可能な、式VI(式中、Rp1は、例えば、アセチル、ベンゾイルなどであることができ、Rp2は、アセチル、ベンゾイル、ベンジルオキシカルボニルなどであることができ、そしてR7は、メチル、アリル又はプロパルギルであることができる)の中間体の化学的改変(スキーム1)により調製することができる。式VIの化合物は、発表されている手法に従って、エリスロマイシン又はクラリスロマイシンのいずれかから調製することができる。
式III(式中、R7は、アリル又はプロパルギルであり、そしてRp1及びRp2は、上記と同義である)の化合物は、例えば、Clark et al., Bioorg. Med. Chem. Lett. 2000, 10, 815-819及びWO 0078773に記載の方法により、エリスロマイシンから調製することができる。式III(式中、R7は、メチルであり、そしてRp1及びRp2は、上記と同義である)の化合物を得るため、市販のクラリスロマイシンの2′−及び4″−ヒドロキシル基を、例えば、Baker et al., J. Org. Chem. 1988, 53, 2340-2345及びKashimura et al., J. Antibiotics, 2001, 54, 664-678に記載のように、適切な酸無水物又は酸塩化物により順次又は同時に反応させて、保護することができる(反応A、スキーム1)。次に式IIIの化合物を、Baker et al., J. Org. Chem. 1988, 53, 2340-2345の記載と同様にして、式VIの化合物に変換する(反応B及びC)ことができる。あるいはまた、R7=CH3である式VIの化合物は、例えば、Elliott et al., J. Med. Chem., 1998, 41, 1651-1659に記載されているように、クラリスロマイシン(II、R7=CH3)を炭酸エチレンにより還流トリエチルアミン中で処理する(反応D)か、又はクラリスロマイシンを、炭酸エチレン及び塩基、例えば炭酸カリウムにより、高温DMF中、好ましくは110℃で処理し、例えばKashimura et al., J. Antibiotics, 2001, 54, 664-678に記載の手法と同様に、適切な酸無水物を用いる非プロトン性溶媒中での反応による、2′−及び4″−ヒドロキシル基の保護(反応E)によって得ることができる。
Figure 2005526050

Figure 2005526050
次に式VIの化合物を、スキーム2に要約したように、更に反応させることができる。
式VIの化合物の12位でのヒドロキシ基を、適切なカルボン酸(R1CH2COOH)、DCC及びDMAPにより、塩化メチレンのような塩素化溶媒中で処理することによりエステル化する(反応F1,スキーム2)。R1の性質により、式VIIIの化合物を、2工程の手法により合成することもでき、ここで、12位のヒドロキシ基を、上記記載のように最初に2−クロロ酢酸と反応させ(反応F2)、式VIIの化合物を得る。次に中間体を、適切な求核剤R1Hにより、アセトン中、DBUのような塩基の存在下で処理して(反応G1)式VIIIの化合物を得る。式VIIの化合物をシアン化テトラブチルアンモニウムで処理する場合、式IX(式中、R1はシアノである)の化合物が、あらゆる塩基を加えることなく1工程で直接得られる。式VIIIの化合物を、NaH又はカリウムtert−ブトキシドのようなアルカリ金属塩基により、DMF又はTHFのような非プロトン性溶媒中で処理して(反応H1)、式IXの化合物を、ジアステレオ異性体の種々の比率の混合物として得る。
式XI(式中、Z=Oである)の化合物を調製するため、中間体IXを1%〜5%HClによりアルコール性溶媒、例えば、メタノール又はエタノール中、室温で処理する(反応K1)。式XI(式中、Z=NOR4である)の化合物を得るため、化合物IXを、最初に適切なヒドロキシルアミン(R4ONH2)と、エタノール、イソプロパノール、ブタノール又はピリジンのような溶媒中、80℃〜120℃の範囲の温度で12時間〜72時間反応させて(反応I)、例えばEP 1088828又はEP 1132392に記載されているような、式Xの化合物を得る。続いてこれらの中間体を、式XI(式中、Z=NOR4である)の化合物を得るため、上記記載のように処理する(反応K2)。化合物XIの酸化は、EDCHCl、DMSO及びトリフルオロ酢酸ピリジニウムにより、塩化メチレンのような塩素化溶媒中で実施するか、又は1,1,1−トリアセトキシ−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンゾヨードキソール−3−(1H)−オン(Dess-Martin試薬)を使用して、塩化メチレンのような塩素化溶媒中で実施して、式XIIの化合物を得る(反応L1)。次に式XIIの化合物を、適切であればスキーム3及び4に従って更に反応させるか、又はメタノール若しくはエタノールのようなアルコール性溶媒中、20℃〜80℃の温度で12〜72時間撹拌することにより脱保護して(R7=CH3)、式Iの遊離2′−ヒドロキシ化合物を単一のジアステレオ異性体として得る(反応M1)。
7が、アリル又はプロパルギルである場合、基R5を、方法の変異形R1に従って導入して、いわゆる「Heck反応」(XIIにおいてR7=アリル)により、又はいわゆる「ソノガシラ反応」(XIIにおいてR7=プロパルギル)により、化合物XIIIを得る。「Heck反応」の場合、式XIIIの化合物は、化合物XIIを化合物Lg―R5(ここで、R5は、前記と同義であり、そしてLgは、離脱基、例えば、臭素、ヨウ素、メタンスルホンオキシ、トリフルオロメタンスルホンオキシ、ベンゼンスルホニルオキシ又はp−トルエンスルホニルオキシを表す)と反応させることにより得られる。好ましくは、不活性有機溶媒、例えば、ジオキサン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルアセトアミド又はN,N−ジメチルホルムアミドが使用される。反応は、好ましくは、アルカリ金属炭酸塩、及び/又は第三級アミン、例えば、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン若しくはN−エチルピペリジンのようなトリ(低級アルキル)アミンのような塩基の存在下、触媒、好ましくは酢酸パラジウム(II)、ビス(トリフェニルホスフィン)二塩化パラジウム(II)、ビス(トリフェニルホスフィン)二酢酸パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム及びトリフェニルホスフィン若しくはトリ−o−トリルホスフィンのようなパラジウム錯体と一緒に、場合により、テトラアルキルアンモニウム塩、例としては臭化テトラブチルアンモニウムのような相間移動触媒を加えて実施される。「Heck反応」の温度は、好ましくは、約40℃から反応混合物の沸点の範囲である。
「ソノガシラ反応」の場合、式XIIIの化合物は、R7=プロパルギルである化合物XIIを化合物Lg―R5(ここで、R5は、前記と同義であり、そしてLgは、離脱基、例えば、臭素、ヨウ素、メタンスルホンオキシ、トリフルオロメタンスルホンオキシ、ベンゼンスルホニルオキシ又はp−トルエンスルホニルオキシを表す)と反応させることにより得られる。好ましくは、不活性有機溶媒、例えば、ジオキサン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルアセトアミド又はN,N−ジメチルホルムアミドが使用される。反応は、好ましくは、第二級アミン、例えば、ジエチルアミン若しくはジイソプロピルアミン、又は第三級アミン、例えば、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン若しくはN−エチルピペリジンのようなトリ(低級アルキル)アミンような塩基の存在下、触媒、好ましくは酢酸パラジウム(II)、ビス(トリフェニルホスフィン)二塩化パラジウム(II)、ビス(トリフェニルホスフィン)二酢酸パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ヨウ化銅(I)及びトリフェニルホスフィン若しくはトリ−o−トリルホスフィンのようなパラジウム錯体と一緒に、場合により、テトラアルキルアンモニウム塩、例えば臭化テトラブチルアンモニウムのような相間移動触媒を加えて実施される。「ソノガシラ反応」の温度は、好ましくは、約0℃から反応混合物の沸点の範囲、好ましくは室温である。
そのようにして得られる「Heck」及び「ソノガシラ」生成物XIII、即ちR30が、−CH2CH=CH−R5又は−CH2C≡C−R5である生成物は、パラジウム触媒を用いる、エタノールのような低級アルカノール中、又は酢酸エチル中で、約0℃〜80℃の温度、好ましくは室温での接触水素化により、R3=−(CH23−R5に飽和することができる。
上記の反応M1と同様に、化合物XIIIの脱保護(反応M2)により遊離2′−ヒドロキシ化合物Iaを得る。
Figure 2005526050
スキーム3では、反応Oに従って、化合物XII(ここで、R1は−S−Rp3であり、Rp3は、硫黄保護基、例えば、ベンジル、4−メトキシベンジル、3,4−ジメトキシベンジル又は4−ニトロ−ベンジル、好ましくは4−メトキシベンジルであり、そしてZ、Rp1及びR7は、前記(化合物XIIa)と同義である)を、硫黄−アルキル化剤、好ましくは3−ニトロ−2−ピリジルスルフェニルクロリドにより、ジクロロエタン中、有機酸、好ましくはトリフルオロ酢酸の存在下、0℃〜室温で20分間〜24時間、好ましくは1時間処理して、Rp4が、例えば、3−ニトロ−2−ピリジニルである化合物XVを調製する。また化合物XIIaを、ジメチル(メチルチオ)スルホニウムテトラフルオロボラートにより、メタノール、ジメチルホルムアミド又はジクロロメタンのような有機溶媒中、微量の水の存在下、0℃〜室温で1時間〜24時間、好ましくは6時間処理して、化合物XV(ここで、Rp4=メチルである)を得ることもできる。(他のアルキル類Rp4にも類似の処理が適用される)。
反応Pに従って、式XVの化合物を、トリアルキルホスフィン、好ましくはトリブチルホスフィン、又はトリアリールホスフィン、好ましくはトリフェニルホスフィンのような還元剤により、アセトン水溶液、ジメチルホルムアミド水溶液、ジオキサン水溶液又はテトラヒドロフラン水溶液、好ましくはジメチルホルムアミド水溶液のような溶媒中、0℃〜60℃、好ましくは室温で1分間〜1時間、好ましくは15分間処理して、化合物XVIを得る。
反応Qに従って、化合物XVIを、好ましくは単離しないで、直接、反応Pと同じ溶媒系中、式:Q−X−Lg(式中、Q及びXは前記と同義であり、そしてLgは、離脱基、例えば、塩素、臭素、ヨウ素、メタンスルホニルオキシ、p−トシルスルホニルオキシ、トリフルオロエタンスルホニルオキシであるか、Xが、カルボニル若しくはスルホニル基を表す場合は、ビニル基である)の化合物で処理する。反応は、好ましくは、アルキル金属炭酸塩若しくは炭酸水素、例えば、炭酸カリウム、炭酸セシウム若しくは炭酸水素ナトリウムのような塩基、又は有機塩基、例えば、トリエチルアミン、N−エチルN,N−ジイソプロピルアミン、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデカ−7−エン若しくは1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノン−5−エン、好ましくは1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデカ−7−エンの存在下、0℃〜50℃、好ましくは20℃の温度で実施される。触媒量のヨウ化物塩、好ましくはヨウ化ナトリウムを反応混合物に加えることが有利であり得る。
フッ素の、化合物XIIaの12位への導入(反応N1)は、XIIaを、水素化ナトリウム、水素化カリウム、リチウムジイソプロピルアミン、リチウムヘキサメチルジシリルアミド、ナトリウムヘキサメチルシリルアミド又はカリウムtert−ブトキシド、好ましくは、水素化ナトリウム又はカリウムt−ブトキシドのような強塩基、及びN−フルオロ−ビス−(フェニルスルホニル)−アミン又は1−クロロメチル−4−フルオロ−1,4−ジアゾニア−ビシクロ〔2.2.2〕オクタンビス−(テトラフルオロボラート)(Selectfluor)のようなフッ素化剤で処理する、当該技術で既知の方法により実施される。この反応は、好ましくは、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン又はジメチルホルムアミド、好ましくはジメチルホルムアミドのような不活性有機溶媒中、約−80℃〜+20℃、好ましくは−20℃の温度で不活性雰囲気下において実施される。
化合物XVIIは、脱保護反応M3によるか、又は「Heck」/「ソノガシラ」反応R2及び脱保護反応M4により化合物Ibに変換され、これは、上記のスキーム2の反応M1、R1及びM2と類似している。
Figure 2005526050
式XII(式中、R1はCO−Rp5であり、Rp5は、ベンジルオキシ、p−メトキシベンジルオキシ、メトキシ又はt−ブチルオキシを表し、そしてRp1、R7及びZは、上記(化合物XIIb)と同義である)の化合物は、スキーム4に記載のように、更に詳しく説明することができる。第1工程(反応S)において、エステル部分を、Rp5=ベンジルオキシ及びp−メトキシベンジルオキシである場合、H2ガスにより、パラジウム担持炭などのような触媒の存在下、エタノール、メタノール、酢酸エチル又はTHFのような溶媒中、0℃〜80℃の範囲の温度、好ましくは室温で、1時間〜24時間、好ましくは6時間処理することにより開裂して、式XIXの化合物を、ジアステレオ異性体の種々の比率の混合物として得る。Rp5=メトキシの場合、化合物を、LiOHで、水とメタノールの、好ましくは3:1の混合物中、0℃〜20℃の範囲、好ましくは5℃の温度で、5〜30時間、好ましくは15時間処理する。Rp5=t−ブチルオキシの場合、化合物を、トリフルオロ酢酸で、塩化メチレン中、10〜40℃の範囲、好ましくは25℃の温度で、30分間〜5時間、好ましくは2時間、又は1%〜5%HClで、メタノール若しくはエタノールのようなアルコール性溶媒中、室温で1〜24時間、好ましくは12時間処理して、式XIXの化合物を、ジアステレオ異性体の種々の比率の混合物として得る(T. W. Green et al., Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley & Sons, 1999参照)。
次に式XIXの化合物を、適切な化合物Q−X−H(ここで、Xは、末端窒素原子を有する)と、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(EDC)、ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド(BOP−Cl)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N′,N′−ビス(テトラメチレン)ウロニウムテトラフルオロボラート、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート又はクロロギ酸イソブチルのようなカップリング剤を使用し、トリエチルアミン又はジイソプロピルエチルアミン、場合により4−(ジメチルアミノ)ピリジン(DMPA)及び/又は1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)のような有機塩基の存在下、塩化メチレン、アセトニトリル、DMF又はTHFのような溶媒中、0℃〜室温の範囲の温度で1〜24時間カップリングさせて、式XXの化合物をジアステレオ異性体の種々の比率の混合物として得る(反応T1)。次に式XX(式中、R7=CH3である)の化合物を、上記記載の手法に従って2′位で脱保護して(反応M5)、式Icの化合物を単一のジアステレオ異性体として得ることができる。R7=アリル又はプロパルギルの場合、化合物XXを、それぞれ上記記載のように「Heck」又は「ソノガシラ」反応に付して(反応R3)、式XXIの化合物を得る。次にこれらの化合物を、上記記載のように脱保護して(反応M6)、式Icの化合物を単一のジアステレオ異性体として得る。
Figure 2005526050
式XIX(式中、R7=CH3であり、Z=Oであり、そしてRp1は上記と同義である)の化合物のカルボン酸基を、BH3のような還元剤により、THFのような溶媒中、−78℃〜25℃の範囲の温度で1時間〜24時間、好ましくは3時間還元して(スキーム5、反応U)、式XXIIの化合物をジアステレオ異性体の種々の比率の混合物として得る。次に式XXIIの化合物のヒドロキシ基を、WO 0078773に記載の反応と同様に、炭酸アリル−t−ブチル(調製はWO 0078773に記載されている)により、例えば、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム及び1,4−ビス(ジフェニルホスフィン)ブタンの存在下、50℃から溶媒の沸点の範囲の温度で、THFのような非プロトン性溶媒中、2時間アルキル化して(反応V)、式XXIII(式中、Xはアリルであり、そしてQはHである)の化合物を、ジアステレオ異性体の種々の比率の混合物として得る。あるいはまた、ヒドロキシ基を、Clark et al., Bioorg. Med. Chem. Lett. 2000, 10, 815-819に記載の条件と同様に、臭化プロパルギルと、カリウムt−ブトキシドカリウム水酸化物又は水素化ナトリウムのような塩基の存在下、DMSOとTHFの混合物中、0℃で1時間反応させて、式XXIII(式中、Xは、プロパルギルであり、そしてQはHである)の化合物を、ジアステレオ異性体の種々の比率の混合物として得る。次に式XXIII(式中、Z、Rp1、X及びQは、本段落中で定義されている)の化合物を、上記記載のように、X=アリルの場合は、「Heck」反応に、X=プロパルギルの場合は、「ソノガシラ」反応に付して(反応R4)、式XXIVの化合物を得る。次にこれらの化合物を、上記記載のように2′位で脱保護して(反応M8)、式Idの化合物を単一のジアステレオ異性体として得る。
また式XXIIの化合物を、イソシアナートと、塩化メチレン、DMF、アセトニトリル又はトルエンのような溶媒中、好ましくはトリエチルアミン、DBU又はピリジンのような塩基の存在下、20℃から溶媒の沸点の範囲の温度で5〜24時間反応させて、式XXIIIの化合物を得ることができ、次にそれを、脱保護して、式Idの化合物を単一のジアステレオ異性体として得る(反応M7)。
Figure 2005526050
式XIX(式中、Z=Oであり、R7は、メチル、アリル又はプロパルギルであり、そしてRp1は上記と同義である)の化合物は、スキーム6に要約したように更に改質することができる。第1工程では、化合物XIXを、ジフェニルホスホリルアジド及びトリエチルアミンにより、ベンゼン、トルエン又はアセトニトリルのような溶媒中、25℃から溶媒の沸点の範囲の温度で反応させる、いわゆるクルチウス転位に付す(反応W1)。1時間後、ベンジルアルコール、p−メトキシベンジルアルコール、t−ブチルアルコール、2−トリメチルシリルエタノール又は水を加え、混合物を、50〜110℃の範囲の温度で5〜24時間加熱する。あるいはまた、同様の出発材料を、クロロギ酸エチル及びトリエチルアミンにより、アセトンと水の混合物中、−5〜10℃の範囲、好ましくは0℃の温度で1〜2時間処理する。ここで、アジ化ナトリウムを加え、混合物を更に1〜5時間、同じ温度で撹拌する。上記のアルコールのうちの1つを反応混合物に加える場合、遊離アミンは、T. W. Green et al., Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley & Sons, 1999に記載の標準手法に従って、中間体カルバマートから、アルコールの性質に応じて、H2/Pd/C(ベンジルアルコール又はp−メトキシベンジルアルコールの場合)、HCl又はトリフルオロ酢酸(t−ブチルアルコールの場合)又はフッ化テトラブチルアンモニウム(2−トリメチルシリルエタノールの場合)を用いて遊離され、式XXVの化合物を、ジアステレオ異性体の種々の比率の混合物として得る。クルチウス転位の間に形成される中間体イソシアナートを、末端NH又はOH基を有する化合物Q−XHと反応させる場合、式XXVIの化合物は、化合物XIXから1工程で形成することができる(反応W2)。
化合物XXVを、適切なカルボン酸(反応X1)と、反応T1、スキーム4に記載の条件下で、あるいはまた、適切な酸塩化物、クロロギ酸エステル又は塩化スルホニルと、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどのようなアミン塩基の存在下、塩化メチレン又はTHFのような溶媒中、−78℃〜室温の範囲の温度で1時間〜24時間カップリングして、式XXVIの化合物を、ジアステレオ異性体の種々の比率の混合物として得る。
次に式XXVI(式中、R7=CH3である)の化合物を、上記記載の手法に従って2′位で脱保護して(反応M9)、式Iの化合物を単一のジアステレオ異性体として得るか、又はR7=アリル又はプロパルギルの場合、化合物XXVIを、上記記載のようにそれぞれHeck又はソノガシラ反応に付して(反応R5)、式XXVIIの化合物を得る。次にこれらの化合物を、上記記載のように脱保護して(反応M10)、式Ieの化合物を単一のジアステレオ異性体として得る。
Figure 2005526050
式XXVIII(=III)(式中、R7は上記と同義であり、そしてRp1及びRp2は、上記と同義であるか、又はHである)の化合物を、Elliott et al., J. Med. Chem., 1998, 41, 1651-1659に記載の手法に従って、式XXIX(式中、Rp1は、上記と同義であるが、Hではない)の化合物に変換される(反応Y)。次に化合物XXIXの3位のヒドロキシ基を、スキーム2に記載の手法に従って酸化し(反応L2)、次に得られる生成物を続いて上記のスキーム3に記載の手法に従って、2位でフッ素化して(反応N2)、式XXXIの化合物を得る。次に式XXXIの化合物の12位のヒドロキシ基を、2工程手法によるか、又は上記のスキーム2に規定されているように直接に、のいずれかによりエステル化して(反応F2及びG2又は反応F3)、式XXXIIIの化合物を得る。次に式XXXIIIの化合物を、上記のスキーム2に記載と同様の条件下で環化して(反応H2)、式XXXIVの化合物を、ジアステレオ異性体の種々の比率の混合物として得る。次に式XXXIV(R7=CH3である場合)の化合物を、上記記載の手法に従って2′位で脱保護して(反応M11)、式Ifの化合物を単一のジアステレオ異性体として得るか、又はR7=アリル又はプロパルギルの場合、化合物XXXIVを、上記記載のようにそれぞれ「Heck」又は「ソノガシラ」反応に付して(反応R6)、式XXXVの化合物を得る。次にこれらの化合物を、上記記載のように脱保護して(反応M12)、式Ifの化合物を単一のジアステレオ異性体として得る。
Figure 2005526050
スキーム8に要約するように、式XXXVI(式中、R3、Rp1、Q及びXは、上記と同義であり、そしてYは、定義されている(SO、SO2及びCOを除く))の化合物を、上記記載の手法に従って12位でフッ素化して(反応N3)、式XXXVIIの化合物を、ジアステレオ異性体の種々の比率の混合物として得る。次にこれらの化合物を、上記記載のように脱保護して(反応M13)、式Igの化合物を単一のジアステレオ異性体として得る。
Figure 2005526050
式XVIIIの化合物を、2〜2.5当量の3−クロロペルオキシ安息香酸(mCPBA)及び4〜5当量のNaHCO3により、塩化メチレンのような溶媒中、0℃〜室温の範囲、好ましくは0℃で1時間〜3時間処理する(反応Z1)。反応の間に糖残基のジメチルアミノ基に形成されるN−オキシドは、有機相をピロ亜硫酸ナトリウム水溶液により、室温で5分間〜24時間処理することにより作用させて還元され、式XXXVIIIの化合物をジアステレオ異性体の混合物として得る。あるいはまた、適切であれば、N−オキシドを、標準的手法に従って接触水素化して、還元する。次に式XXXVIIIの化合物を、上記記載の手法に従って2′位で脱保護して(反応M3)、式Ihの化合物をジアステレオ異性体の種々の比率の混合物として得るか、又は上記記載と同様ではあるが、室温により1〜48時間の間で更に酸化し、N−オキシドを還元した後、式XXXIXの化合物をジアステレオ異性体の種々の比率の混合物として得る(反応Z2)。化合物XXXIXは、また、上記処理手法に従って、3.5〜10当量の酸化剤及び7〜20当量のNaHCO3を、0℃〜室温の範囲の温度で5〜48時間使用する1工程(反応Z3)により得ることができる。次に式XXXIXの化合物を、上記記載の手法に従って2′位で脱保護して(反応M15)、式Iiの化合物を単一のジアステレオ異性体として得る。
Qがアミノ基のような酸化感受性置換基で更に置換されている場合、これらの置換基は、硫化物XVIIIを酸化に付す前に、保護される必要がある。当該技術に周知の適切な保護基を、T. W. Green et al., Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley & Sons, 1999に記載の標準的手法に従って導入することができる。酸化(反応Z1、Z2又はZ3)の後、保護基を、T. W. Green et al.にも記載されている標準的手法に従って除去することができる。
Figure 2005526050
式XXIIの化合物、トリフェニルホスフィン及びNH3を、ベンゼン又はTHFのような溶媒に溶解し、アゾジカルボン酸ジエチルにより−78℃〜室温の範囲の温度で1〜24時間処理する。別の当量のトリフェニルホスフィンを加え、3〜24時間後、続いて水又は希塩酸を20℃〜50℃の範囲の温度で加えて(反応AA)、式XLの化合物をジアステレオ異性体の種々の比率の混合物として得る。次に式XLの化合物を、スキーム6の反応X1に記載の手法に従って、更に改質して(反応X2)、式XLIの化合物をジアステレオ異性体の種々の比率の混合物として得る。次に式XLIの化合物を、上記記載の手法に従って2′位で脱保護して(反応M16)、式Ijの化合物を単一のジアステレオ異性体として得るか、又はR7=アリル又はプロパルギルの場合、化合物XLIを、上記記載のようにそれぞれ「Heck」又は「ソノガシラ」反応に付して(反応R7)、式XLIIの化合物を得ることができる。次にこれらの化合物を、上記記載のように脱保護して(反応M17)、式Ijの化合物を単一のジアステレオ異性体として得る。
Figure 2005526050
式XLIII(式中、R7及びRp1は、上記と同義であり、そしてRp6は、t−ブトキシカルボニル(t−BOC)、ベンジルオキシカルボニル(Z)又はアリルオキシカルボニル(Alloc)、好ましくはt−ブトキシカルボニルのようなアミノ保護基である)の化合物は、反応GにおいてN−保護2−アミノエタンチオールを使用し、スキーム2に記載の手法に従って得られる。式XLIIIの化合物を、アミノ保護基Rp6の開裂により、式XLVの化合物へ変換する。アミノ保護基は、好ましくは低級アルカンカルボン酸(これは、ハロゲン化されていてよい)の助けを用いて、酸性加水分解(例えば、t−ブトキシカルボニル基)により開裂されることができる。特にギ酸又はトリフルオロ酢酸が使用される。反応は、酸中で、又はハロゲン化低級アルカン、例えば、塩化メチレンのような共溶媒の存在下、好ましくは室温で実施されるが、僅かに低い温度か、僅かに高い温度(例えば、約−30℃〜+40℃の範囲の温度)で実施することもできる。ベンジルオキシカルボニル基は、大気圧で、触媒、例えば、パラジウム担持炭の存在下、エタノール、メタノール又は酢酸エチルのような溶媒中での水素化により、開裂されうる。アリルオキシカルボニル基は、Tetrahedron Letters, 33, 477,-480 (1992)に記載のように、例えばトリメチルシラニルジメチルアミンのようなアリル基捕捉剤の存在下、パラジウム(O)触媒トランスアリル化によって開裂される。あるいはまた、式XLIIIの化合物を、スキーム9に記載のように、最初に酸化して式XLIVの化合物とする。式XLIVの化合物を、続いて、上記記載の手法に従って、式XLVの化合物に変換する。式XLVの粗化合物を、反応T1、スキーム4に記載の条件下で、適切なカルボン酸とカップリングする(反応AC)か、あるいは反応X1、スキーム6に記載のように、適切な酸塩化物、クロロギ酸エステル又は塩化スルホニルとカップリングして、式XIIの化合物を得る。あるいはまた、式XIIの化合物は、ハロゲン化芳香族又は芳香族複素誘導体の求核芳香族置換を、式XLVの化合物により、エタノール又はメタノールのようなプロトン性溶媒中、20℃から還流温度の温度で1〜48時間、トリエチルアミンのような有機塩基の存在下で処理して、得ることができる。置換は、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン又はアセトニトリルのような極性非プロトン性溶媒中、20℃〜150℃の範囲の温度で1〜24時間実施することもできる。クロスカップリングは、例えば、J. Org. Chem. 1996, 61, 7240-7241に記載の手法に従って、Pd(O)錯体により触媒作用を受けることもできる。
次に化合物XIIを、上記記載のように脱保護して(反応M1)、式Ikの化合物を単一のジアステレオ異性体として得る。化合物XIIは、上記記載のように(反応R1、スキーム2)、それらをHeck又はソノガシラ反応に付して、更に変換することができる。次に式Ikの最終生成物を、上記記載のように(反応M1)、脱保護する。
「Heck」及び「ソノガシラ」生成物XVIII、XXI、XXIII、XXVII、XXXV及びXLIIを、上記記載のように、化合物XIIIと同様に飽和することができる。
下記の実施例は、本発明を、制限することを意図することなく説明する。
実施例
実施例1
1が〔(4−メトキシフェニル)メチル〕チオであり、R2がフルオロであり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物、(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12S,15R,15aS)−15−エチル−12−フルオロオクタヒドロ−8−メトキシ−3−〔〔(4−メトキシフェニル)メチル〕チオ〕−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−9−〔〔3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン(I−1)の調製
A〕(10E)−10,11−ジデヒドロ−11−デオキシ−6−O−メチル−エリスロマイシン2′−アセタート12−(クロロアセタート)4″−(フェニルメチルカルボナート)(VII−1)(スキーム2、式(VII))
(10E)−10,11−ジデヒドロ−11−デオキシ−6−O−メチル−エリスロマイシン−2′―アセタート−4″−(フェニルメチルカルボナート)(VI)14g(15.4mmol)およびDMAP566mgのジクロロメタン280ml溶液に、クロロ酢酸4.38g(46.35mmol)のジクロロメタン70ml溶液およびDCC9.56g(46.35mmol)のCH2Cl270ml溶液をアルゴン下2時間かけて同時に滴加した。添加後、溶液を室温でさらに2時間撹拌した。反応混合物の容量を減圧下100mlに減少し、不溶性沈殿物をろ過により除去した。ろ液を5%NaHCO3水溶液50mlで2回洗浄した。有機層を水50ml、ブライン(brine)50mlで連続して洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発した。得られた油状物をフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン/MeOH90:10中の1%NH3OH)により精製した。純粋な生成物を含有する画分を合わせ、蒸発し、減圧下乾燥して、生成物15g(98%)を無色泡状物として得た。
Figure 2005526050
B〕(10E)−10,11−ジデヒドロ−11−デオキシ−6−O−メチル−エリスロマイシン2′−アセタート4″−(フェニルメチルカルボナート)12−〔〔〔(4−メトキシフェニル)メチル〕チオ〕アセタート〕(VIII−1)
アセトン400mlに溶かしたVII−1 10g(10.1mmol)溶液に、DBU1.74g(11.4mmol)および触媒量のヨウ化ナトリウムを加えた。(4−メトキシフェニル)−メタンチオール(1.66g、10.78mmol)を一つの部分(in one portion)で加え、得られた懸濁液を室温で1.5時間撹拌した。反応混合物をCH2Cl21lで希釈し、5%NaHCO3水溶液400mlで2回抽出し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発して、泡状ベージュ色化合物10.55gを得た。粗生成物を精製することなく次工程に用いた。MS(ISP):1100.6(MH+)。
C〕(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10S,11S,12R,15R,15aS)−9−〔〔2−O−アセチル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−11−〔〔2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−3−O−メチル−4−O−〔(フェニルメトキシ)カルボニル〕−α−L−リボ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−15−エチル−デカヒドロ−8−メトキシ−3−〔〔(4−メトキシフェニル)メチル〕チオ〕−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,13(3H,6H)−トリオン;ジアステレオマーの混合物(IX−1)
アルゴン下に保持したエステルVIII−1 3g(2.72mmol)の乾燥DMF30ml氷冷溶液に、60%水素化ナトリウム、オイル分散液164mgをすぐに加えた。得られた混合物を0℃で3時間撹拌し、次いでジエチルエーテル50mlおよび0.5M KH2PO4溶液50mlの間で分配した。有機層を3%NaHCO3溶液50mlおよびブライン50mlで2回洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発して、粗生成物2.97gを黄色泡状物として得た。MS(ISP):1100.6(MH+)。
D〕(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10S,11S,12R,15R,15aS)−9−〔〔2−O−アセチル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−15−エチルデカヒドロ−11−ヒドロキシ−8−メトキシ−3−〔〔(4−メトキシフェニル)メチル〕チオ〕−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,13(3H,6H)−トリオン;ジアステレオマーの混合物(XI−1)
IX−1 2.96g(2.69mmol)を、3%HClを含有するメタノール150mlに溶かした。溶液を室温で24時間保持し、蒸発した。粗塩酸塩をジクロロメタン100mlに再度溶かし、5%NaHCO350mlおよびブライン50mlで2回洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発して、粗生成物2.8gを得た。その粗生成物を、ジクロロメタン/メタノール9:1で溶出するシリカゲル上のクロマトグラフィーにより精製して、無色泡状物1.52gを得た。MS(ISP):808.5(MH+)。
E〕(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−9−〔〔2−O−アセチル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−15−エチルオクタヒドロ−8−メトキシ−3−〔〔(4−メトキシフェニル)メチル〕チオ〕−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン;ジアステレオマーの混合物(XII−1)
ジクロロメタン中のデス−マーチン試薬の15重量%溶液19.6gを、XI−1 1.5g(2.69mmol)のジクロロメタン130ml溶液にアルゴン下0℃で10分間かけて滴加した。反応混合物を0℃で1時間30分、室温で1時間撹拌した。得られた黄色溶液をジエチルエーテル25mlで希釈し、次いで10%Na223水溶液148gおよび飽和NaHCO3溶液13.5gの混合物中に注ぎ、1時間撹拌した。有機層を分離し、水性相をジエチルエーテル100mlで2回抽出した。合わせた有機相を3%NaHCO3100ml、水100ml、ブライン100mlで洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発した。ジクロロメタン/メタノール/アンモニア90:10:1を用いたシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより、保護されたケトリドXII−1 1.34g(61%)をベージュ色泡状物としてジアステレオマーの混合物として得た。MS(ISP):806.6(MH+)。
F〕(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12S,15R,15aS)−9−〔〔2−O−アセチル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−15−エチル−12−フルオロオクタヒドロ−8−メトキシ−3−〔〔(4−メトキシフェニル)メチル〕チオ〕−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン;(XIV−1)
ケトリドXII−1 200mg(0.248mmol)のDMF3ml溶液に、水素化ナトリウム(油中60%、21.8mg、0.546mmol)をアルゴン下0℃で加え、混合物を0℃で1時間撹拌した。−20℃に冷却したこの橙色溶液に、N−フルオロ−ベンゼンスルホンイミド(86.1mg、0.27mmol)を加え、混合物を0℃で5分間撹拌した。次いで、反応混合物を、酢酸30mgのDMF0.7ml溶液で10分間かけて滴加処理し、酢酸エチル50mlで希釈し、3%NaHCO3水溶液25mlおよびブライン35mlで2回洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発した。粗生成物をジクロロメタン/メタノール/アンモニア95:5:1を用いたシリカゲル上のクロマトグラフィーにより精製して、所望の化合物XIV−1 40mg(20%)を若干黄色がかった泡状物として得た。MS(ISP):824.2(MH+)およびXIV−1のN−オキシド誘導体145mg(70%)MS(ISP):840.2(M+)。
G〕(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12S,15R,15aS)−15−エチルオクタヒドロ−12−フルオロ−8−メトキシ−3−〔〔(4−メトキシフェニル)メチル〕チオ〕−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−9−〔〔3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン(I−1)
保護されたケトリドXIV−1 230mgをメタノール5mlに溶かし、室温で72時間撹拌した。溶媒を減圧下除去した。残渣をジクロロメタン10mlに溶かし、得られた溶液をピロ亜硫酸ナトリウム10%水溶液10mlと共に1時間撹拌した。溶液のpHをNaHCO3飽和溶液でpH8に設定し、有機相を分離した。水性相をジクロロメタン10mlで2回抽出し、合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、蒸発した。粗生成物を、ジクロロメタン/メタノール/アンモニア90:10:1で溶出するシリカゲル上のクロマトグラフィーにより精製して、所望の化合物I−1 111mg(51%)を単独のジアステレオマーとして得た。
Figure 2005526050
実施例2
1が〔(4−メトキシフェニル)メチル〕−スルホニルであり、R2がフルオロであり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物、I−2の調製
A〕スルフィドXVIII−1 65mg(79μmol)のジクロロメタン3ml攪拌溶液に、重炭酸ナトリウム46mg(550μmol)およびM−クロロ安息香酸68mg(276μmol)を0℃で加えた。混合物を室温に温め、2時間撹拌した。ピロ亜硫酸ナトリウム水溶液5mlを加え、2相系を1時間撹拌した。溶液のpHを飽和炭酸ナトリウム溶液でpH9に調整し、ジクロロメタン10mlで2回抽出した。合わせた有機相を3%NaHCO3水溶液10ml、ブライン10mlで洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発して、化合物XXXIX−2 55mg(81%)を明黄色固体として得た。MS(ISP):856.3(MH+)。
XXXIX−2の脱保護を、実施例1Gに記載されたように行なって、生成物I−2を無色固体として、単独のジアステレオマーとして得た。
Figure 2005526050
実施例3
1が(3−ニトロ−2−ピリジニル)ジチオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物、I−3の調製
A〕(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−9−〔〔2−O−アセチル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−15−エチルオクタヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−3−〔(3−ニトロ−2−ピリジニル)ジチオ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン;(XV−3)
化合物XII−1(1g、1.24mmol)のジクロロメタン25mmol溶液に、3−ニトロ−2−ピリジンスルフェニルクロリド(0.473g、2.48mmol)およびトリフルオロ酢酸(0.285ml、3.72mmol)を室温で加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。深赤色混合物をジクロロメタン50mlと共に取り、3%NaHCO3水溶液40ml、水40mlおよびブライン40mlで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発した。ジクロロメタン中の10%メタノール/水酸化アンモニウム9:1の勾配で溶出するシリカゲル上での粗生成物のクロマトグラフィーにより、標題化合物を緑色がかった泡状物として得た。MS(ISP):840.3(MH+)。
XV−3の脱保護を実施例1Gに記載されたように行なって、生成物I−3を緑色がかった泡状物として、単独のジアステレオマーとして得た。
Figure 2005526050
実施例4
1が〔2−(8−キノリニルアミノ)−2−オキソエチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物、(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−3−〔〔2−(2−アミノ−キノリン−8−イル)2−オキソエチル〕−チオ〕−15−エチルオクタヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−9−〔〔3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン(I−4)の調製
化合物XV−3 30mg(36μmol)のDMF1mlおよび水0.05ml溶液に、トリブチルホスフィン7.2mg(36μmol)をアルゴン下室温で加え、反応混合物を15分撹拌した。反応混合物の小分け物のMSスペクトルは、R2が水素であり、R7がメチルであり、Rp1がアセチルであり、およびZが酸素である不安定チオールXVIの存在を示した(スキーム3)。MS(ISP):686.2(MH+)。次いで、混合物をヨウ化ナトリウム2mg、2−ブロモ−N−キノリン−8−イル−アセトアミド25mg(71μmol)およびDBU21.7mg(143μmol)で連続して処理し、室温で30分撹拌した。溶媒を減圧下30℃で蒸発し、粗残渣をメタノール3mlに溶かし、室温で72時間撹拌した。溶液を真空下30℃で濃縮し、残渣を、水/ギ酸99.5:0.5中の10〜50%アセトニトリルの勾配を用いたHPLC RP−C18により精製して、標題化合物17.6mg(59%)を若干ベージュがかった非晶質化合物として、単独のジアステレオマーとして得た。
Figure 2005526050
実施例5
1が〔2−メトキシ−2−オキソエチル〕−チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−5の調製
標題化合物を、XV−3およびブロモ酢酸メチルエステルから出発して、実施例4に従って調製した。
Figure 2005526050
実施例6
1が〔2−(3,4−ジヒドロ−1H−2−オキソキノリン−6−イル)−2−オキソエチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−6の調製
標題化合物を、XV−3および6−(2−ブロモ−アセチル)−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オンから出発して、実施例4に従って調製した。
Figure 2005526050
実施例7
1が〔2−オキソ−2−(ピリジン−2−イル)エチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−7の調製
標題化合物を、IV−3および2−ブロモ−1−ピリジン−2−イル−エタノンから出発して、実施例4に従って調製した。
Figure 2005526050
実施例8
1が3−〔3−オキソ−3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリン−2−イル)プロピル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−8の調製
標題化合物を、XV−3および1,2,3,4−テトラヒドロ−2−(1−オキソ−2−プロペニル)−イソキノリンから出発して、実施例4に従って調製した。
Figure 2005526050
実施例9
1が3−〔〔〔2−(6−アミノ−9H−プリン−9−イル)エチル〕メチルアミノ〕−エチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−9の調製
A〕〔〔2−(6−アミノ−9H−プリン−9−イル)エチル〕メチルアミノ〕−エタノール
9−(クロロエチル)−6−アミノ−9H−プリン(Chemistry of Heterocyclic Compounds, 1996, 32, 333 - 337)をn−ブタノール10mlに溶かし、N−メチルアミノエタノール0.684g(9mmol)で110℃で18時間処理した。溶媒を減圧下蒸発し、粗混合物を、ジクロロメタン中の0〜25%メタノールの勾配を用いたシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、明橙色固体0.68g(94%)を得た。MS(ISP):237.3(MH+)。
B〕エタンチオ酸S−〔2−〔(6−アミノ−9H−プリン−9−イル)エチル〕メチルアミノ〕エチル〕エステル
ジイソプロピルアゾジカルボキシラート(0.829g、4.1mmol)を、0℃に保持したトリフェニルホスフィン1.075g(4.1mmol)のTHF20ml溶液に滴加した。混合物を30分撹拌し、次いで、〔〔2−(6−アミノ−9H−プリン−9−イル)エチル〕メチルアミノ〕−エタノール0.473g(2mmol)およびチオ酢酸0.312g(4.1mmol)のTHF20ml溶液を加えた。反応混合物を0℃で2時間、室温で一晩撹拌した。減圧下蒸発した後、残渣を、ジクロロメタン中の0〜20%メタノールの勾配を用いたシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。明黄色生成物0.547g(92%)を単離した。MS(ISP):295.4(MH+)。
C〕〔〔2−(6−アミノ−9H−プリン−9−イル)エチル〕メチルアミノ〕−1−エタンチオール
エタンチオ酸〔S−2−〔(6−アミノ−9H−プリン−9−イル)エチル〕メチルアミノ〕エチル〕エステル0.27g(0.92mmol)を、アルゴン下に保持しながら、脱ガス化メタノール10mlに懸濁した。アンモニアを溶液を通して、5分間泡立たせ、内部温度を40℃に上昇した。得られた溶液を60分撹拌し、次いで濃縮し、粗生成物を真空中60℃で乾燥した。収率:210mg(90%)、MS(EI):253.4(MH+)。
標題化合物(I−9)を、〔〔2−(6−アミノ−9H−プリン−9−イル)エチル〕メチルアミノ〕−1−エタンチオールおよびVII−1から出発して実施例1、工程B〜EおよびGに従って調製した。
Figure 2005526050
実施例10
1が〔3−(4−フェニル−1H−ピラゾール−1−イル)−プロピル〕チオであり、R2がフルオロであり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−10の調製
A〕1−(3−クロロプロプ−1−イル)4−ヨード−1H−ピラゾール
4−ヨードピラゾール2.0g(10.31mmol)をDMF20mlに溶かし、カリウムt−ブトキシド1.22g(10.8mmol)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、1−ブロモ−3−クロロプロパン1.06ml(10.83mmol)を加えた。白色沈殿物が急速に現れた。30分後、水50mlを加え、反応混合物をヘキサン100mlで2回抽出した。合わせた有機層をMgSO4上で乾燥し、溶媒を除去して、所望の生成物2.65gを無色油状物として得た。
Figure 2005526050
B〕1−(3−クロロプロプ−1−イル)−4−フェニル−1H−ピラゾール
1−(3−クロロプロプ−1−イル)4−ヨード−1H−ピラゾール0.50g(1.85mmol)のジオキサン10ml溶液に、フェニルボロン酸0.34g(2.78mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(O)0.107g(0.09mmol)および2M K3PO4水溶液3mlを加え、溶液を3回脱ガス化し、アルゴン雰囲気下60℃に3時間加熱した。水100mlを加え混合物を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥し、減圧下蒸発した。残渣を、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(先にヘキサン/酢酸エチル8:2、次いで酢酸エチル)により精製して、所望の生成物233mgを黄色結晶として得た。
Figure 2005526050
C〕エタンチオ酸S〔(4−フェニル−1H−ピラゾール−1−イル)プロピル〕エステル
1−(3−クロロプロプ−1−イル)−4−フェニル−1H−ピラゾール0.23g(1.04mmol)をアセトン6mlに溶かし、チオ酢酸カリウム(0.15g、1.3mmol)を加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下蒸発し、残渣を、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチルの勾配9:1〜7:3)により精製して、所望の生成物240mgを黄色油状物として得た。
Figure 2005526050
D〕3−(4−フェニル−1H−ピラゾール−1−イル)プロパンチオール
エタンチオ酸S〔(4−フェニル−1H−ピラゾール−1−イル)プロピル〕エステル240mg(0.92mmol)を、アルゴン下に保持しながら、脱ガス化メタノール10mlに溶かした。乾燥アンモニアを溶液を通して5分間泡立たせ、温度を約40℃に上昇した。得られた溶液を1時間撹拌し、続いて蒸発し、真空中で乾燥した。粗生成物を次の反応に即座に用いた。MS(ISP):219.2(MH+)。
標題化合物I−10を3−(4−フェニル−1H−ピラゾール−1−イル)プロパンチオールおよびVII−1から出発して、実施例1、工程B〜Gに従って調製した。MS(ISP):846.4(MH+)。
実施例11
1が〔3−(4−フェニル−1H−ピラゾール−1−イル)−プロピル〕スルホニルであり、R2がフルオロであり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−11の調製
標題化合物を実施例2、工程Aおよび実施例1、工程Gに記載された操作に従って、実施例10の生成物から調製した。
Figure 2005526050
実施例12
1が〔2−〔3−(3−ピリジニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル〕エチル〕チオであり、R2がフルオロであり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物、(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12S,15R,15aS)−15−エチル−12−フルオロオクタヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−3−〔〔2−〔3−(3−ピリジニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル〕エチル〕チオ〕−9−〔〔3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン(I−12)の調製
A〕3−(3−ピリジニル)−1,2,4−トリアゾールを、Lin et al. J. Org. Chem. 1979, 44, 4160 に従って調製した。
B〕1−(2−ヒドロキシエチル)−3−(3−ピリジニル)−1H−1,2,4−トリアゾール
3−(3−ピリジニル)−1,2,4−トリアゾール(1.6g、10.9mmol)をDMF(50ml)に懸濁し、エチレンカルボナート0.964g(10.9mmol)を加えた。触媒量のNaOH(8mg)を加えた後、混合物を160℃で2時間撹拌した。DMFを真空中で除去し、残渣をEtOHから結晶化して、所望の生成物を固体として得た。
Figure 2005526050
C〕1−(2−クロロエチル)−3−(3−ピリジニル)−1H−1,2,4−トリアゾール
1−(2−ヒドロキシエチル)−3−(3−ピリジニル)−1H−1,2,4−トリアゾール1.22g(6.4mmol)塩化チオニル15mlに懸濁し、70℃で45分加熱した。過剰の塩化チオニルを真空中で除去し、残渣を水(100ml)に溶かした。水溶液をNaHCO3溶液(10%)で塩基性とし、得られたスラリーを15分撹拌した。生成物をろ過により単離し、水で洗浄し、乾燥して、所望の生成物を褐色がかった固体として得た。
Figure 2005526050
D〕エタンチオ酸S〔〔3−(3−ピリジニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル〕エチル〕エステル
標題化合物を、実施例10工程Cに記載された操作に従って1−(2−クロロエチル)−3−(3−ピリジニル)−1H−1,2,4−トリアゾールから得た。
Figure 2005526050
E〕2−〔3−(3−ピリジニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル〕エタンチオール
標題化合物を、実施例10工程Dに記載された操作に従ってエタンチオ酸S−〔〔3−(3−ピリジニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル〕エチル〕エステルから得た。
Figure 2005526050
F〕(10E)−3−デ〔(2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−3−O−メチル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)オキシ〕−10,11−ジデヒドロ−11−デオキシ−6−O−メチル−3−オキソ−エリスロマイシン2′−アセタート(XXX−12)
(10E)−3−O−デ(2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−3−O−メチル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)−10,11−ジデヒドロ−11−デオキシ−6−O−メチル−エリスロマイシン−2′アセタート(R7がメチルであり、Rp1がアセチルであるXXIX;J. Med. Chem. 1998, 41, 1651 - 1659)0.4g(0.65mmol)のジクロロメタン5ml溶液に、ジクロロメタン中のデス−マーチン試薬15重量%溶液2.76g(0.98mmol)をアルゴン下、室温で10分かけて滴加した。反応混合物を室温で1時間30分撹拌した。得られた黄色溶液をジエチルエーテル5mlで希釈し、次いで、10%Na223水溶液45gおよび飽和NaHCO3溶液4gの混合物中に注ぎ、1時間撹拌した。有機層を分離し、水性相をジエチルエーテル25mlで2回抽出した。合わせた有機相を3%NaHCO320ml、水20ml、ブライン20mlで洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発した。ジクロロメタン/メタノール/アンモニア90:10:1を用いたシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより、XXX−12 0.36g(90%)を無色固体として得た。
Figure 2005526050
G〕(10E)−3−デ〔(2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−3−O−メチル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)オキシ〕−10,11−ジデヒドロ−11−デオキシ−2−フルオロ−6−O−メチル−3−オキソ−エリスロマイシン2′−アセタート(XXXI−12)
この化合物を、XXX−12(0.5g)およびN−フルオロベンゼンスルホンイミド(0.283g)から実施例1Fに従って得た。収率:0.24g(46%)。
Figure 2005526050
H〕(10E)−3−デ〔(2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−3−O−メチル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)オキシ〕−10,11−ジデヒドロ−11−デオキシ−2−フルオロ−6−O−メチル−3−オキソ−エリスロマイシン2′−アセタート12−(クロロアセタート)(XXXII−12)
この化合物を、XXXI−12(0.15g)およびクロロ酢酸(67mg)から実施例1Aに従って得た。収率:0.148g(88%)。
Figure 2005526050
I〕(10E)−3−デ〔(2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−3−O−メチル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル)オキシ〕−10,11−ジデヒドロ−11−デオキシ−2−フルオロ−6−O−メチル−3−オキソ−エリスロマイシン2′−アセタート12−〔〔〔2−〔3−(3−ピリジニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル〕エチル〕チオ〕アセタート〕(XXXIII−12)
アセトン3mlに溶かしたXXXII−12 35mg(49.6μmol)の溶液に、DBU8.1μlおよび触媒量のヨウ化ナトリウムを加えた。2−〔3−(3−ピリジニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル〕エタンチオール10.7mg(52.0μmol)を一つの部分で加え、溶液を室温で1時間撹拌した。反応混合物をCH2Cl2で希釈し、5%NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発した。粗生成物を、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH:NH3 95:5:0.01)により精製して、所望の生成物35mgを泡状物として得た。
Figure 2005526050
K〕(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12S,15R,15aS)−9−〔〔2−O−アセチル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−15−エチル−12−フルオロオクタヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−3−〔〔2−〔3−(3−ピリジニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル〕エチル〕チオ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン(XXXIV−12)
アルゴン下に保持されたXXXIII−12 11.4mg(13.0μmol)の乾燥DMF2ml溶液に、カリウムt−ブトキシド(THF中1M)溶液17.0μlを−5℃で加えた。反応混合物を−10〜−5℃で1時間撹拌した。続いて、反応を飽和塩化アンモニウム溶液2mlで急冷し、酢酸エチルおよび3%NaHCO3水溶液の間で分配した。有機層を3%NaHCO3水溶液で2回、半飽和ブラインで1回洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発した。粗生成物を、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH:NH3 98:2:0.01→97:3:0.01)により精製して、所望の生成物7.7mgを泡状物として、ジアステレオマーの混合物として得た。
Figure 2005526050
L〕(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12S,15R,15aS)−15−エチル−12−フルオロオクタヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−3−〔〔2−〔3−(3−ピリジニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル〕エチル〕チオ〕−9−〔〔3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン(I−12)
保護されたケトリドXXXIV−12 (13mg、14.8mmol)をメタノール3mlに溶かし、室温で5日間撹拌した。溶媒を減圧下除去し、粗生成物を、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH:NH3 94:6:0.01)により精製して、所望の生成物6.0mgを無色固体として、単独のジアステレオ異性体として得た。
Figure 2005526050
実施例13
1が〔3−(6−アミノ−9H−プリン−9−イル)プロピル〕チオであり、R2がフルオロであり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物、(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12S,15R,15aS)−3−〔〔3−(6−アミノ−9H−プリン−9−イル)プロピル〕チオ〕−15−エチル−12−フルオロオクタヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−3−9−〔〔3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン(I−13)の調製
A〕3−〔6−アミノ−9H−プリン−イル〕プロパンチオール
この側鎖を、実施例10工程C及びDに記載された操作に従って6−アミノ−9−(3−クロロプロピル)−9H−プリン(J. Am. Chem. 1994, 116, 6089)から調製した。
標題化合物I−13を、環化(工程K)を0℃で行なった以外は、実施例12工程I〜Lに従って、3−〔6−アミノ−9H−プリン−9−イル〕プロパンチオールおよびXXXII−12から出発して調製した。
Figure 2005526050
実施例14
1が〔2−〔〔5−メチル−2,4−(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル〕メトキシ〕エチル〕チオであり、R2がフルオロであり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物、(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12S,15R,15aS)−15−エチル−12−フルオロオクタヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−3−〔〔2−〔〔5−メチル−2,4−(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル〕メトキシ〕エチル〕チオ〕−9−〔〔3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン(I−14)の調製
A〕1−〔(2−ヒドロキシエトキシ)メチル〕−5−メチル−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン
標題化合物を、Ubasawa et al., Chem. Pharm. Bull., 1995, 43, 142 - 143に従って調製した。
B〕1−〔(2−クロロエトキシ)メチル〕−5−メチル−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン
1−〔(2−ヒドロキシエトキシ)メチル〕−5−メチル−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン150mg(0.75mmol)をピリジン10mlに溶かし、PS−トリフェニルホスフィン樹脂1g(3mmol/g)および四塩化炭素147μlを加えた。反応を室温で3日間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルおよびメタノールの混合物で希釈し、遠心分離した。上澄液を移し、溶媒を減圧下蒸発した。酢酸エチルおよび少量のメタノールに溶かした残渣を、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル)により精製した。生成物を含有する画分を集め、その容量を約3mlに減少した。ヘキサンの添加により生成物を結晶化して、白色結晶97mgを得た。
Figure 2005526050
C〕エタンチオ酸S−〔2−〔〔5−メチル−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル〕メトキシ〕エチル〕エステル
1−〔(2−クロロエトキシ)メチル〕−5−メチル−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン92.0mg(421μmol)をアセトン6mlに懸濁し、チオ酢酸カリウム60.1mg(526μmol)を加え、反応混合物を6時間加熱還流した。懸濁液を真空中で濃縮し、酢酸エチルを加えた。有機層を水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発した。粗生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン9:1)により精製して、所望の生成物73mgを得た。
Figure 2005526050
D〕2−〔〔5−メチル−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル〕メトキシ〕エタンチオール
標題化合物を、実施例10工程Dに記載された操作に従って、エタンチオ酸S−〔2−〔〔5−メチル−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル〕メトキシ〕エチル〕エステル20mg(77.4μmol)から調製した。粗生成物を次の反応に即座に用いた。
標題化合物I−14を、環化(工程K)を0℃で行なう以外は実施例12工程I〜Lに従って、2−〔〔5−メチル−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル〕メトキシ〕エタンチオールおよびXXXII−12から出発して調製した。生成物を2つの異性体の混合物として単離した。MS(ISP):844.3(MH+)。
実施例15
1がシアノであり、R2が水素であり、R3が3−(3−キノリル)−2−プロペン−1−イルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物、(3RまたはS,3aS,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−15−エチルヘキサデカヒドロ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−2,5,11,13−テトラオキソ−8−〔〔(2E)−3−(3−キノリル)−2−プロペン−1−イル〕オキシ〕−9−〔〔3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−3−カルボニトリル(I−15)の調製
A〕6−O−2−プロペン−1−イル−エリスロマイシンA2′,4″−ジベンゾアート(III−15)
6−O−2−プロペン−1−イル−エリスロマイシンA2′,4″−ジベンゾアートをWO0078773に記載された操作に従って調製した。
B〕6−O−2−プロペン−1−イル−エリスロマイシンAシクリック11,12−カルボナート2′,4″−ジベンゾアート(IV−15)
6−O−2−プロペン−1−イル−エリスロマイシンA2′,4″−ジベンゾアート(III−15)500mg(509μmol)のTHF30ml溶液に、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1M)の溶液305μl(305μmol)をアルゴン下に保持しながら−20℃で加えた。10分後、1,1′−カルボニルジイミダゾール165mg(1.02mmol)を加え、温度を−5℃に上昇した。反応を−5℃〜0℃で一晩撹拌し、追加のナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(600μl、THF中1M)および1,1′−カルボニルジイミダゾール(83mg、0.51mmol)を加えた。反応を、出発物質が残留しなくなるまで−5℃〜0℃で撹拌した。混合物を水で加水分解し、酢酸エチルを加えた。有機層を飽和NaHCO3およびブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発した。粗生成物(500mg)をさらに生成することなく次の反応に用いた。MS(ISP):1008.4(MH+)。
C〕(10E)−10,11−ジデヒドロ−11−デオキシ−6−O−2−プロペン−1−イル−エリスロマイシンA2′,4″−ジベンゾアート(VI−15)
6−O−2−プロペン−1−イル−エリスロマイシンAシクリック11,12−カルボナート2′,4″−ジベンゾアート500mg(496μmol)をベンゼン10mlに溶かし,DBU185μl(1.24mmol)を加えた。反応を12時間加熱還流し、酢酸エチルで希釈した。有機層を飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発した。粗生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン7:3)により精製して、所望の生成物200mgを固体として得た。
Figure 2005526050
D〕(10E)−10,11−ジデヒドロ−11−デオキシ−6−O−2−プロペン−1−イル−エリスロマイシンA2′,4″−ジベンゾアート12−(クロロアセタート)(VII−15)
標題化合物を、実施例1工程Aに記載された操作に従ってVI−15 166mgで出発して、精製された生成物128mgを得た。MS(ISP):1040.5(MH+)。
E〕(3RまたはS,3aS,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−9−〔〔2−O−ベンゾイル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−11−〔〔2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−3−O−メチル−4−O−(ベンゾイル)−α−L−リボ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−15−エチルヘキサデカヒドロ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−2,5,13−トリオキソ−8−〔(2−プロペン−1−イル)オキシ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−3−カルボニトリル(IX−15)
VII−15 200mg(192μmol)を0℃でジクロロメタン5mlに溶かし、テトラブチルアンモニウムシアニド96.5mg(359μmol)を加えた。温度を室温に上昇した。4時間後さらにテトラブチルアンモニウムシアニド(25mg、93μmol)を加え、反応を室温で一晩撹拌した。反応混合物を40℃に4時間加熱した。溶媒を蒸発し、残渣をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH9:1)により精製して、所望の生成物(ジアステレオ異性体の混合物)170mgを固体として得た。MS(ISP):1031.4(MH+)。
F〕(3RまたはS,3aS,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−9−〔〔2−O−ベンゾイル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−15−エチルヘキサデカヒドロ−11−ヒドロキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−2,5,13−トリオキソ−8−〔(2−プロペン−1−イル)オキシ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−3−カルボニトリル(XI−15)
化合物IX−15(170mg、165μmol)をエタノール0.83mlおよび2N塩酸0.83mlの混合物に溶かし、45℃に4時間加熱した。次いで、反応を室温で16時間撹拌した。3N水酸化ナトリウム0.83mlを加え、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発した。粗生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH95:5)により精製して、所望の生成物100mgを固体として、ジアステレオマーの混合物として得た。MS(ISP):769.2(MH+)。
G〕(3RまたはS,3aS,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−9−〔〔2−O−ベンゾイル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−15−エチルヘキサデカヒドロ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−2,5,11,13−テトラオキソ−8−〔(2−プロペン−1−イル)オキシ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−3−カルボニトリル(XII−15)
XI−15 100mg(130μmol)、EDCHCl167.0mg(871μmol)およびDMSO166.3μl(2.34mmol)を0℃でジクロロメタン8mlに溶かし、ピリジニウムトリフルオロアセタート168.3mg(871μmol)のジクロロメタン2ml溶液を10分間かけて加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。溶液をジクロロメタンで希釈し、3%NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発した。粗生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン7:3)により精製して、所望の生成物57mgを固体として、ジアステレオマーの混合物として得た。
Figure 2005526050
H〕(3RまたはS,3aS,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−9−〔〔2−O−ベンゾイル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−15−エチルヘキサデカヒドロ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−2,5,11,13−テトラオキソ−8−〔〔(2E)−3−(3−キノリル)−2−プロペン−1−イル〕オキシ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−3−カルボニトリル(XIII−15)
工程Gの生成物(50mg、65μmol)、パラジウム(II)アセタート2.9mg(13μmol)、トリ−O−トリルホスフィン6mg(20μmol)、3−ブロモキノリン27.1mg(130μmol)およびトリエチルアミン27.1μl(196μmol)を、オートクレーブ中でアセトニトリル1mlに溶かし、溶液を脱ガス化し、90℃に36時間加熱した。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発した。粗生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH98:2)により精製して、所望の生成物40mgを泡状物として、ジアステレオ異性体の混合物として得た。MS(ISP):894.3(MH+)、448.0(〔MH2++)。
I〕(3RまたはS,3aS,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−9−〔〔3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−15−エチルヘキサデカヒドロ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−2,5,11,13−テトラオキソ−8−〔〔(2E)−3−(3−キノリル)−2−プロペン−1−イル〕オキシ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−3−カルボニトリル(I−15)
化合物XIII−15(23mg、26μmol)をメタノール3mlで溶かし、5時間加熱還流した。溶媒を除去し、残渣を、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH98:2)により精製して、所望の生成物11.7mgを明黄色固体として、単独のジアステレオ異性体として得た。
Figure 2005526050
実施例16
1が(フェニルメトキシ)カルボニルであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物、(3RまたはS,3aS,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−15−エチルヘキサデカヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−2,5,11,13−テトラオキソ−9−〔〔3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−3−カルボン酸フェニルメチルエステル(I−16)の調製
A〕(10E)−10,11−ジデヒドロ−11−デオキシ−6−O−メチル−エリスロマイシン2′−アセタート4″−(フェニルメチルカルボナート)12−〔〔(フェニルメトキシ)カルボニル〕アセタート〕(VIII−16)
アルゴン下に保持された(10E)−10,11−ジデヒドロ−11−デオキシ−6−O−メチル−エリスロマイシン2′−アセタート4″−(フェニルメチルカルボナート)200mg(221μmol)およびDMAP8.09mg(66.2μmol)のジクロロメタン10ml溶液に、モノベンジルマロナート343mg(〜50%の純度;883μmol)のジクロロメタン4ml溶液およびDCC182mg(883μmol)ジクロロメタン4ml溶液を室温で2日間かけて同時に加えた。添加後、反応混合物を室温でさらに12時間撹拌した。溶媒を減圧下一部蒸発し、残りの懸濁液をろ過した。ろ液をジクロロメタンで希釈し、3%NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発した。粗生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH/NH3 97:3:0.01→96:4:0.01)により2回精製して、所望の生成物190mgを明黄色泡状物として得た。
Figure 2005526050
B〕(3RまたはS,3aS,4RまたはS,6R,8R,9R,10S,11S,12R,15R,15aS)−9−〔〔2−O−アセチル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−11〔〔2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−3−O−メチル−4−O−〔(フェニルメトキシ)カルボニル〕−α−L−リボ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−15−エチルヘキサデカヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−2,5,13−トリオキソ−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−3−カルボン酸フェニルメチルエステル;ジアステレオ異性体の混合物(IX−16)
アルゴン下に0℃に保持されたVIII−16 56mg(51.7μmol)の乾燥DMF3ml溶液に、カリウムt−ブトキシド(THF中1M)の溶液65μlを加えた。反応混合物を0℃で1時間撹拌した。続いて、反応を飽和NH4Cl溶液2mlで急冷し、ジエチルエーテルおよび3%NaHCO3水溶液の間で分配した。有機層を3%NaHCO3水溶液で3回洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発した。粗生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH/NH3 97:3:0.01→96:4:0.01)により粗精製に付し、次の反応に直接用いた。MS(ISP):1082.4(MH+)。
C〕(3RまたはS,3aS,4RまたはS,6R,8R,9R,10S,11S,12R,15R,15aS)−9−〔〔2−O−アセチル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−15−エチルヘキサデカヒドロ−11−ヒドロキシ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−2,5,13−トリオキソ−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−3−カルボン酸フェニルメチルエステル;ジアステレオ異性体の混合物(XI−16)
実施例16工程Bの生成物を、3%HClを含有するメタノール4mlに溶かした。反応混合物を室温で3.5時間撹拌し、続いて、溶媒を蒸発した。残渣をジクロロメタンに溶かし、3%NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発した。粗生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH/NH3 94:6:0.01→93:7:0.01)により精製して、所望の生成物(ジアステレオ異性体の混合物)15mgを泡状物として得た。MS(ISP):790.2(MH+)。
D〕(3RまたはS,3aS,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−9−〔〔2−O−アセチル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−15−エチルヘキサデカヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−2,5,11,13−テトラオキソ−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−3−カルボン酸フェニルメチルエステル;ジアステレオ異性体の混合物(XII−16)
XI−16 15mg(19.0μmol)、EDCHCl24.4mg(127.2μmol)およびDMSO24.3μl(341.8μmol)をジクロロメタン1.5mlに溶かし、ピリジニウムトリフルオロアセタート24.6mg(127.2μmol)のジクロロメタン0.5ml溶液を10分間かけて加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。溶液をジクロロメタンで希釈し、3%NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発した。粗生成物を、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH/NH3 96:4:0.01→94:6:0.01)により精製して、所望の生成物(ジアステレオ異性体の混合物)12mgを泡状物として得た。MS(ISP):788.3(MH+)。
E〕(3RまたはS,3aS,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−15−エチルヘキサデカヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−2,5,11,13−テトラオキソ−9−〔〔3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−3−カルボン酸フェニルメチルエステル(I−16)
工程Dの生成物(XII−16;13mg、14.8mmol)をメタノール4mlに溶かし、室温で3日間撹拌した。溶媒を減圧下除去し、粗生成物を、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH/NH3 95:5:0.01)により精製して、所望の生成物2.5mgを無色固体として、単独のジアステレオ異性体として得た。
Figure 2005526050
実施例17
1が〔2−〔4−(ジメチルアミノ)フェニル〕−2−オキソエチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−17の調製
標題化合物を、XV−3およびα−ブロモ−4−ジエチルアミノアセトフェノンから出発して実施例4に従って調製した。
Figure 2005526050
実施例18
1が〔2−(1H−2、3−ジヒドロインドール−1−イル)−2−オキソエチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−18の調製
標題化合物を、XV−3および1−(ブロモアセチル)−2、3−ジヒドロ−1H−インドールから出発して実施例4に従って調製した。
Figure 2005526050
実施例19
1が〔2−〔(3−ピリジニルカルボニル)アミノ〕エチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物、(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−15−エチルオクタヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−3−〔〔2−〔(3−ピリジニルカルボニル)アミノ〕エチル〕チオ〕−9−〔〔3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン(I−19)の調製
A〕(10E)−10,11−ジデヒドロ−11−デオキシ−6−O−メチル−エリスロマイシン(V、スキーム1)
乾燥DMF200mlに溶かしたクラリスロマイシン35.4g(47.3mmol)、エチレンカルボナート35.4g(402.4mmol)および炭酸カリウム32.7g(236.7mmol)を、出発物質が残留しなくなるまで(〜10時間)110℃に加熱した。次いで、混合物を50℃に冷却し、溶媒を真空中で蒸発した。残渣をジエチルエーテル1000mlに取った。有機層を3%NaHCO3水溶液400mlで2回洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、所望の生成物が沈殿する少容量まで減圧下濃縮した。ろ液をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH:NH396:4:0.01)により精製した。所望の生成物V25.2g(73%)を得た。
Figure 2005526050
B〕(10E)−10,11−ジデヒドロ−11−デオキシ−6−O−メチル−エリスロマイシン2′,4″−ジベンゾアート(VI−19)、(スキーム1、式(VI))
アルゴン下に保持された(10E)−10,11−ジデヒドロ−11−デオキシ−6−O−メチル−エリスロマイシン(V)16.9g(23.2mmol)の乾燥THF150ml溶液に、DMAP2.83g(23.2mmol)、トリエチルアミン12.9ml(92.7mmol)および無水安息香酸20.97g(92.7mmol)を加えた。反応を35℃で2日間撹拌した。溶媒のほとんどを蒸発し、残渣を酢酸エチル600mlに溶かした。有機層を5%NaHCO3水溶液200mlおよびブライン200mlで2回洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮した。粗生成物を少量の酢酸エチル/ヘキサンからの結晶化により精製し、続いて、母液をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH:NH397:3:0.01→95:5:0.01)により精製して、所望の生成物VI−19 15.4g(71%)を得た。MS(ISP):938.4(MH+)。
C〕(10E)−10,11−ジデヒドロ−11−デオキシ−6−O−メチル−エリスロマイシン2′4″−ジベンゾアート12−(クロロアセタート)(VII−19)(スキーム2、式(VII))
この化合物を、実施例1工程Aに記載された操作に従ってVI−19 8.6g(9.17mmol)から調製した。粗生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH:NH398:2:0.01)により精製して、VII−19 7.07g(76%)を泡状物として得た。MS(ISP):1014.5(MH+)。
D〕(10E)−10,11−ジデヒドロ−11−デオキシ−6−O−メチル−エリスロマイシン2′4″−ジベンゾアート12−〔〔〔2−〔〔(1、1−ジメチルエトキシ)カルボニル〕アミノ〕エチル〕チオ〕アセタート〕(VIII−19)(スキーム2、式(VIII))
VII−19 5.8g(5.7mmol)のアセトン100ml溶液に、DBU0.938ml(6.28mmol)および触媒量のヨウ化ナトリウムを加えた。2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−エタンチオール1.115g(6.29mmol)を一つの部分で加え、得られた懸濁液を室温で1.5時間撹拌した。溶媒のほとんどを減圧下蒸発し、ジクロロメタン150mlを残渣に加えた。有機層をNaHCO3水溶液70mlで2回洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発した。粗生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH:NH398:2:0.01)により精製にして、VIII−19 5.8g(86%)を泡状物として得た。MS(ISP):1155.5(MH+)。
E〕(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10S,11S,12R,15R,15aS)−9−〔〔2−O−ベンゾイル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−11−〔〔4−O−ベンゾイル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−3−O−メチル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−15−エチルデカヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−3−〔〔2−〔〔(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル〕アミノ〕エチル〕チオ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,13(3H,6H)−トリオン;ジアステレオマーの混合物;(IX−19)(スキーム2、式(IX))
アルゴン下に保持されたVIII−19 2.0g(1.73mmol)の乾燥DMF20ml氷冷溶液に、KOBu(THF中1M)の溶液2.16mlを加えた。反応を0℃で2時間撹拌し、次いで、ジエチルエーテル150mlおよびKH2PO4(0.5M)水溶液80mlの間で分配した。有機層を3%NaHCO3水溶液80mlで2回、ブライン80mlで1回洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、減圧下蒸発した。粗生成物(1.91g)をさらに精製することなく次の工程に用いた。MS(ISP):1155.6(MH+)。
F〕(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10S,11S,12R,15R,15aS)−9−〔〔2−O−ベンゾイル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−15−エチルデカヒドロ−11−ヒドロキシ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−3−〔〔2−〔〔(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル〕アミノ〕エチル〕チオ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,13(3H,6H)−トリオン;ジアステレオマーの混合物;(XI−19)(スキーム2、式(XI))
IX−19 1.90g(1.64mmol)を、3%HClを含有するメタノール100mlに溶かした。溶液を室温で24時間保持し、蒸発し、高真空下乾燥した。粗塩酸塩をTHF20.0mlに懸濁し、N−エチルジイソプロピルアミン12.0mlおよびジ−tert−ブチル−ジカルボナート1.08g(4.92mmol)を加えた。反応をアルゴン下室温で2時間撹拌した。ジクロロメタン70mlを加え、有機層を飽和NaHCO3水溶液50ml、ブライン50mlで洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発した。粗生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH:NH398:2:0.01)により精製して、XI−19 1.06g(72.2%)を泡状物として得た。MS(ISP):893.2(MH+)。
G〕(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−9−〔〔2−O−ベンゾイル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−15−エチルデカヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−3−〔〔2−〔〔(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル〕アミノ〕エチル〕チオ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,13(3H,6H,12H)−テトラオン;ジアステレオマーの混合物;(XLIII−19)(スキーム11、式(XLIII))
この化合物を、実施例1工程Eに記載された操作に従って、XI−19 1.06g(1.19mmol)から調製した。粗生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH:NH398:2:0.01)により精製して、XLIII−19 0.87g(82%)を泡状物として得た。MS(ISP):891.4(MH+)。
H〕(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−3−〔(2−アミノエチル)チオ〕−9−〔〔2−O−ベンゾイル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−15−エチルオクタヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロ−テトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン(XLV−19)(スキーム11、式(XLV))
XII−19 150mg(0.168mmol)のジクロロメタン5ml溶液にトリフルオロ酢酸1.0mlを加えた。反応を室温で1時間撹拌した。混合物をジクロロメタン25mlで希釈し、有機層を飽和NaHCO3水溶液20mlで1回洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発した。粗生成物(112mg)をさらに精製することなく次の工程に用いた。MS(ISP):791.2(MH+)、396.2(〔MH2++)。
I〕(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−9−〔〔2−O−ベンゾイル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−15−エチルオクタヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−3−〔〔2−〔(3−ピリジニルカルボニル)アミノ〕エチル〕チオ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン(XII−19)(スキーム11、式(XII))
アルゴン下に保持された粗XLV−19 112mg(〜0.14mmol)のジクロロメタン15ml溶液に、トリエチルアミン58.2μl(0.42mmol)および3−ピリジンカルボニルクロリド27.4mg(0.154mmol)を加えた。反応混合物を、出発物質が残留しなくなるまで(〜2時間)室温で撹拌した。有機層を飽和NaHCO3水溶液10mlで洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発した。粗生成物を、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH:NH398:2:0.01)により精製して、XII−19 100mg(90%)を泡状物として得た。MS(ISP):896.2(MH+)、448.6(〔MH2++)。
K〕(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−15−エチルオクタヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−3−〔〔2−〔(3−ピリジニルカルボニル)アミノ〕エチル〕チオ〕−9−〔〔3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン(I−19)(スキーム11、式(Ik))
XII−19 100mg(112μmol)をメタノール5mlに溶かし、アルゴン下室温で3日間撹拌した。溶媒を減圧下除去した。粗生成物を、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH:NH395:5:0.01)により精製して、I−19 44mg(50%)を単独のジアステレオ異性体として得た。
Figure 2005526050
実施例20
1が〔2−〔(2,1,3−ベンゾオキサジアゾール−5−イルカルボニル)アミノ〕エチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−20の調製
標題化合物を、XLV−19および2,1,3−ベンゾオキサジアゾール−5−カルボニルクロリドから出発して、実施例19工程I〜Kに記載された操作に従って調製した。
Figure 2005526050
実施例21
1が〔2−〔〔〔5−(2−ピリジニル)チエン−2−イル〕スルホニル〕アミノ〕エチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−21の調製
標題化合物を、XLV−19および5−(2−ピリジニル)−2−チオフェンスルホニルクロリドから出発して、実施例19工程I〜Kに記載された操作に従って調製した。
Figure 2005526050
実施例22
1が〔2−〔〔(2,1,3−ベンゾオキサジアゾール−4−イル)スルホニル〕アミノ〕エチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−22の調製
標題化合物を、XLV−19および2,1,3−ベンゾオキサジアゾール−5−スルホニルクロリドから出発して、実施例19工程I〜Kに記載された操作に従って調製した。
Figure 2005526050
実施例23
1が〔3−(4−シアノフェニル)プロパ−2−イニル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−23の調製
A〕(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10S,11S,12R,15R,15aS)−9−〔〔2−O−アセチル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−15−エチルデカヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−3−〔プロピン−2−イル〕チオ−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン(XVII−23、X=CH2C≡C、Q=H)
化合物XVII−23を、メタノールによる脱保護なしで、XV−3およびプロパルギルブロミドから出発して実施例4に従って得た。MS(ISP):724.4(MH+)。
B〕(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10S,11S,12R,15R,15aS)−9−〔〔2−O−アセチル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−3−〔(4−シアノフェニル)プロプ−2−イニル〕チオ−15−エチルデカヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン(XVIII−23)
XVII−23 50mg(69μmol)のアセトニトリル1.5ml溶液およびトリエチルアミン0.04mlを、ヨウ化第一銅1mg、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド3.0mgおよび4−ヨードベンゾニトリル16mgでアルゴン下室温で24時間処理した。反応混合物をジクロロメタン20mlで希釈し、5%NaHCO3水溶液20ml、ブライン20mlで洗浄し、蒸発した。粗XVIII−23 55mg(96%)を得、次の工程に直接用いた。MS(ISP):825.2(MH+)。
XVIII−23の脱保護を、実施例1Gに記載されたように行なって、生成物I−23を無色固体として、単独のジアステレオマーとして得た。
Figure 2005526050
実施例24
1が〔2−〔〔(フェニルメチル)アミノ〕スルホニル〕エチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−24の調製
標題化合物を、XV−3およびN−(フェニルメチル)−エテンスルホンアミドから出発して実施例4に従って調製した。
Figure 2005526050
実施例25
1が〔2−(8−キノリニルアミノ)−2−オキソエチル〕チオであり、R2がフルオロであり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−25の調製
A〕(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12S,15R,15aS)−9−〔〔2−O−アセチル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−15−エチル−12−フルオロオクタヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−3−〔(3−ニトロ−2−ピリジニル)ジチオ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン;ジアステレオマーの混合物;(XV−25)
化合物XV−25を、化合物XIV−1を3−ニトロ−2−ピリジンスルフェニルクロリドで処理することにより実施例3工程Aに従って調製した。
Figure 2005526050
標題化合物を、XV−25および2−ブロモ−N−8−キノリル−アセトアミドから出発して実施例4に従って調製した。
Figure 2005526050
実施例26
1が〔2−(5−キノリニルアミノ)−2−オキソエチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式I−26の化合物の調製
標題化合物を、XV−3および2−クロロ−N−(キノリン−5−イル)アセトアミドから出発して、実施例4に従って調製した。
Figure 2005526050
実施例27
1が〔2−〔(3−キノリニルカルボニル)アミノ〕エチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物、(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−15−エチルオクタヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−3−〔〔2−〔(3−キノリニルカルボニル)アミノ〕エチル〕チオ〕−9−〔〔3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン(I−27)の調製
A〕(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−9−〔〔2−O−ベンゾイル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−15−エチルオクタヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−3−〔〔2−〔(3−キノリニルカルボニル)アミノ〕エチル〕チオ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン(XII−27)(スキーム11、式(XII))
3−キノリンカルボン酸21.9mg(0.126mmol)、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート69.1mg(0.133mmol)およびN−エチルジイソプロピルアミン65μlのジクロロメタン5ml溶液に、10分後に粗XLV−19 100mg(0.126mmol)を加えた。反応混合物を、出発物質が残留しなくなるまで(〜6時間)、アルゴン雰囲気下室温で撹拌した。有機層を飽和NaHCO3水溶液10mlで洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発した。粗生成物を、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH:NH398:2:0.01)により精製して、XII−27 97mg(81%)を泡状物として得た。
B〕(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−15−エチルオクタヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−3−〔〔2−〔(3−キノリニルカルボニル)アミノ〕エチル〕チオ〕−9−〔〔3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン(I−27)(スキーム11、式Ik)
XII−27 97mg(103μmol)をメタノール5mlに溶かし、アルゴン下室温で3日間撹拌した。溶媒を減圧下除去した。粗生成物を、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH:NH398:2:0.01)により精製して、I−27 23mg(27%)を単独のジアステレオ異性体として得た。
Figure 2005526050
実施例28
1が〔2−〔〔〔5−(ジメチルアミノ)−1−ナフタレニル〕スルホニル〕アミノ〕エチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−28の調製
標題化合物を、XLV−19および5−(ジメチルアミノ)−1−ナフタレニルスルホニルクロリドから出発して実施例19工程I〜Kに記載された操作に従って調製した。
Figure 2005526050
実施例29
1が〔2−〔〔(8−キノリニル)スルホニル〕アミノ〕エチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−29の調製
標題化合物を、XLV−19および8−キノリンスルホニルクロリドから出発して実施例19工程I〜Kに記載された操作に従って調製した。
Figure 2005526050
実施例30
1が〔2−〔〔(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)メチル〕アミノ〕2−オキソエチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−30の調製
標題化合物を、XV−3およびN−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル−2−クロロ−アセトアミドから出発して実施例4に記載された操作に従って調製した。MS(ISP):835.32(MH+)。
実施例31
1が〔2−〔(2−フラニルメチル)アミノ〕−2−オキソエチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−31の調製
標題化合物を、XV−3および2−クロロ−N−(2−フラニルメチル)−アセトアミドから出発して実施例4に記載された操作に従って調製した。MS(ISP):781.3(MH+)。
実施例32
1が〔2−〔(2−ピリジニルメチル)アミノ〕−2−オキソエチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−32の調製
標題化合物を、XV−3および2−クロロ−N−(2−ピリジニルメチル)−アセトアミドから出発して実施例4に記載された操作に従って調製した。MS(ISP):882.36(MH+)。
実施例33
1が〔2−〔(5−メチル−3−イソオキサゾリル)アミノ〕−2−オキソエチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−33の調製
標題化合物を、XV−3および2−クロロ−N−(5−メチル−3−イソオキサゾリル)−アセトアミドから出発して実施例4に記載された操作に従って調製した。MS(ISP):782.3(MH+)。
実施例34
1が〔2−〔(2−ベンゾチアゾリルメチル)アミノ〕−2−オキソエチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−34の調製
標題化合物を、XV−3およびN−(2−ベンゾチアゾリルメチル)−2−クロロアセトアミドから出発して実施例4に記載された操作に従って調製した。MS(ISP):848.3(MH+)。
実施例35
1が〔2−〔(1H−イミダゾール−2−イルメチル)アミノ〕−2−オキソエチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−35の調製
標題化合物を、XV−3および2−クロロ−N−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アセトアミドから出発して実施例4に記載された操作に従って調製した。MS(ISP):781.3(MH+)。
実施例36
1が〔3−(5−キノリニルアミノ)−3−オキソプロピル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式I−36の化合物の調製
標題化合物を、XV−3およびN−5−キノリニル−2−プロペンアミドから出発して実施例4に従って調製した。
Figure 2005526050
実施例37
1が〔2−(2−キノリニルアミノ)−2−オキソエチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−37の調製
標題化合物を、XV−3および2−クロロ−N−2−キノリニル−アセトアミドから出発して実施例4に従って調製した。
Figure 2005526050
実施例38
1が〔2−(6−キノリニルアミノ)−2−オキソエチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−38の調製
標題化合物を、XV−3および2−クロロ−N−6−キノリニル−アセトアミドから出発して実施例4に従って調製した。
Figure 2005526050
実施例39
1が〔2−(3−キノリニルアミノ)−2−オキソエチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−39の調製
標題化合物を、XV−3および2−クロロ−N−3−キノリニル−アセトアミドから出発して実施例4に従って調製した。
Figure 2005526050
実施例40
1が〔2−(5−イソキノリニルアミノ)−2−オキソエチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−40の調製
標題化合物を、XV−3および2−クロロ−N−5−イソキノリニル−アセトアミドから出発して実施例4に従って調製した。
Figure 2005526050
実施例41
1が〔3−(6−キノリニルアミノ)−3−オキソプロピル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−41の調製
標題化合物を、XV−3およびN−6−キノリニル−2−プロペンアミドから出発して実施例4に従って調製した。
Figure 2005526050
実施例42
1が〔3−(3−キノリニルアミノ)−3−オキソプロピル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−42の調製
A〕N−3−キノリニル−2−プロペンアミド
トリエチルアミン0.39g(3.81mmol)を3−アミノキノリン0.5g(3.47mmol)のアセトン5ml懸濁液に加えた。アクリル酸クロリド0.35g(3.81mmol)を0℃で懸濁液に滴加した。黄色懸濁液を0℃で1時間撹拌した。反応混合物を3%NaHCO325mlで希釈し、酢酸エチル25mlで2回抽出した。合わせた有機相を水25ml、ブライン25mlで洗浄し、MgSO4上で乾燥し、溶媒を減圧下除去した。結晶性物質を酢酸エチル10mlで粉砕した。ベージュ色生成物0.354g(51.5%)をろ過により単離し、真空中室温で乾燥した。
Figure 2005526050
B〕標題化合物を、XV−3およびN−3−キノリニル−2−プロペンアミドから出発して実施例4に従って調製した。
Figure 2005526050
実施例43
1が〔2−〔(3−ピリジニルカルボニル)アミノ〕エチル〕スルホニルであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物、(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−15−エチルオクタヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−3−〔〔2−〔(3−ピリジニルカルボニル)アミノ〕エチル〕スルホニル〕−9−〔〔3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン(I−43)の調製
A〕(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−9−〔〔2−O−ベンゾイル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−15−エチルデカヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−3−〔〔2−〔〔(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル〕アミノ〕エチル〕スルホニル〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン;ジアステレオマーの混合物;(XLIV−43)(スキーム11、式XLIV)
XLIII−19 150mg(0.168mmol)のジクロロメタン5ml溶液に、重炭酸ナトリウム247mg(2.94mmol)およびm−クロロ過安息香酸363mg(1.47mmol)を0℃で加えた。混合物を室温に温め、四日間撹拌した。ピロ亜硫酸ナトリウム水溶液5mlを加え、混合物を1時間激しく撹拌した。溶液のpHを飽和炭酸ナトリウム水溶液でpH9に調整し、ジクロロメタン10mlで2回抽出した。合わせた有機層を3%NaHCO3水溶液10ml、ブライン10mlで洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発して、明黄色固体148mgを得た。MS(ISP):923.3(MH+)。
B〕(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−3−〔(2−アミノエチル)スルホニル〕−9−〔〔2−O−ベンゾイル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−15−エチルオクタヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロ−テトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン(XLV−43)(スキーム11、式(XLV)、P=2)
この化合物を、XLIV−43から出発して実施例19工程Hに記載された操作に従って調製した。MS(ISP):823.2(MH+)、412.5(〔MH2++)。
C〕(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−9−〔〔2−O−ベンゾイル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−15−エチルオクタヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−3−〔〔2−〔(3−ピリジニルカルボニル)アミノ〕エチル〕スルホニル〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン(XII−43)(スキーム11、式(XII))
この化合物を、XLV−43および3−ピリジンカルボニルクロリドから出発して実施例19工程Iに記載された操作に従って調製した。MS(ISP):928.3(MH+)。
D〕(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−15−エチルオクタヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−3−〔〔2−〔(3−ピリジニルカルボニル)アミノ〕エチル〕スルホニル〕−9−〔〔3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン(I−43)、(スキーム11、式Ik)
この化合物を、実施例19工程Kに記載された操作に従って調製した。
Figure 2005526050
実施例44
1が〔2−〔(2,1,3−ベンゾオキサジアゾール−5−イルカルボニル)アミノ〕エチル〕スルホニルであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−44の調製
この化合物を、XLV−43および2,1,3−ベンゾオキサジアゾール−5−カルボニルクロリドから出発して実施例43工程B〜Dに記載された操作に従って調製した。
Figure 2005526050
実施例45
1が〔2−〔2,4−ジメトキシフェニル〕−2−オキソエチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−45の調製
標題化合物を、XV−3および2−ブロモ−1−(2,4−ジメトキシフェニル)−エタノンから出発して実施例4に記載された操作に従って調製した。MS(ISP):822.38(MH+)。
実施例46
1が〔2−〔(5−シアノ−ピリジン−2−イル)アミノ〕エチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物、(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−3−〔〔2−〔(5−シアノ−ピリジン−2−イル)アミノ〕エチル〕−チオ〕−15−エチルオクタヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−9−〔〔3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン(I−46)の調製
A〕(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−9−〔〔2−O−ベンゾイル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−3−〔〔2−〔(5−シアノピリジン−2−イル)アミノ〕エチル〕チオ〕−15−エチルオクタヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン(XII−46)
粗XLV−19 130mg(〜0.16mmol)およびトリエチルアミン75μl
(0.54mmol)のアセトニトリル20ml溶液に、6−クロロ−3−ピリジンカルボニトリル33.8mg(0.25mmol)を加えた。反応混合物を36時間加熱還流した。酢酸エチル50mlを加え、有機層を飽和NaHCO3水溶液10mlで洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発した。粗生成物を、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH:NH398:2:0.01)により精製して、XII−46 81mg(55%)を泡状物として得た。
Figure 2005526050
B〕(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−3−〔〔2−〔(5−シアノ−ピリジン−2−イル)アミノ〕エチル〕チオ〕−15−エチルオクタヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−9−〔〔3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン(I−46)
工程Aの生成物(23mg、0.027mmol)をメタノール5mlに溶かし、室温で4日間撹拌した。溶媒を減圧下除去し、生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH:NH398:2:0.01)により精製して、I−46 44mg(62%)を単独のジアステレオ異性体として得た。
Figure 2005526050
実施例47
1が〔2−〔(6−キノリニルカルボニル)アミノ〕エチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−47の調製
標題化合物を、XLV−19および6−キノリンカルボン酸から出発して、実施例27工程A〜Bに記載された操作に従って調製した。
Figure 2005526050
実施例48
1が〔2−〔〔〔6−(1H−イミダゾール−1−イル)−3−ピリジニル〕カルボニル〕アミノ〕エチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−48の調製
標題化合物を、XLV−19および6−(1H−イミダゾール−1−イル)−3−ピリジンカルボン酸から出発して実施例27工程A〜Bに記載された操作に従って調製した。MS(ISP):858.6(MH+)。
実施例49
1が〔2−〔(8−キノリニルカルボニル)アミノ〕エチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−49の調製
標題化合物を、XLV−19および8−キノリンカルボン酸から出発して実施例27工程A〜Bに記載された操作に従って調製した。
Figure 2005526050
実施例50
1が〔2−〔〔〔6−(1H−ピラゾール−1−イル)−3−ピリジニル〕カルボニル〕アミノ〕エチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−50の調製
標題化合物を、XLV−19および6−(1H−ピラゾール−1−イル)−3−ピリジンカルボン酸から出発して実施例27工程A〜Bに記載された操作に従って調製した。
Figure 2005526050
実施例51
1が〔2−〔(1H−プリン−6−イル)アミノ〕エチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−51の調製
標題化合物を、XLV−19および6−クロロ−1H−プリンから出発して実施例46工程A〜Bに記載された操作に従って調製した。
Figure 2005526050
実施例52
1が〔2−〔(6−ブロモ−2−メチル−キナゾリン−4−イル)アミノ〕エチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−52の調製
標題化合物を、XLV−19および7−ブロモ−4−クロロ−2−メチル−キナゾリン(WO0220488)から出発して、反応を室温で行なう以外は実施例46工程A〜Bに記載された操作に従って調製した。
Figure 2005526050
実施例53
1が〔2−〔〔2′−メトキシ−(1,1′−ビフェニル)−2−イル〕アミノ〕−2−オキソエチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−53の調製
標題化合物を、XV−3およびN−〔2′−メトキシ−(1,1′−ビフェニル)−2−イル〕−2−クロロ−アセトアミドから出発して、実施例4に記載された操作に従って調製した。MS(ISP):883.7(MH+)。
実施例54
1が〔2−ベンゾ〔b〕チエン−3−イル−2−オキソエチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−54の調製
標題化合物を、XV−3および1−ベンゾ〔b〕チエン−3−イル−2−ブロモエタノンから出発して、実施例4に記載された操作に従って調製した。MS(ISP):818.6(MH+)。
実施例55
1が〔2−(3,4−ジメチルフェニルアミノ)−2−オキソエチル〕チオであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−55の調製
標題化合物を、XV−3およびN−(3,4−ジメチルフェニル)−2−クロロ−アセトアミドから出発して、実施例4に記載された操作に従って調製した。MS(ISP):805.69(MH+)。
実施例56
1が〔2−〔6−アミノ−9H−プリン−9−イル〕エチル〕チオであり、R2がフルオロであり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−56の調製
A〕9−(2−ヨードエチル)−6−アミノ−9H−プリン
9−(2−クロロエチル)−6−アミノ−9H−プリン(Journal of Heterocyclic chemistry 1994, 31(2),375 - 376)1g(5mmol)およびヨウ化カリウム0.84gのn−ブタノール40ml懸濁液を、アルゴン下27時間還流した。n−ブタノールを真空中で除去し、固体残渣を水40mlに懸濁し、得られたスラリーを15分撹拌した。生成物をろ過により単離し、水40mlで洗浄し、真空中室温で乾燥した。収率:0.67g(45.8%)。
Figure 2005526050
B〕(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12S,15R,15aS)−9−〔〔2−O−アセチル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−15−エチル−12−フルオロオクタヒドロ−8−メトキシ−3−メチルジチオ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン;(XV−56)
化合物XIV−1(0.225g、0.273mmol)のジクロロメタン5ml溶液に、ジメチル(メチルチオ)スルホニウムテトラフルオロボラート(0.107g、0.546mmol)を室温で加えた。反応混合物を室温で30分撹拌した。チオグリコール酸(0.075g、0.82mmol)を深褐色混合物に加え、反応混合物を15分撹拌した。反応混合物をジクロロメタン20mlと共に取り、5%Na2CO3水溶液25mlで2回、水25mlおよびブライン25mlで1回洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。減圧下の溶媒の蒸発により、標題化合物0.19g(94%)を明黄色泡状物として得た。
Figure 2005526050
標題化合物を、実施例4に従って9−(2−ヨードエチル)−6−アミノ−9H−プリンおよびXV−56から得た。
Figure 2005526050
実施例57
1が〔3−〔6−アミノ−9H−プリン−9−イル〕プロピル〕スルフィニルであり、R2がフルオロであり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−57の調製
A〕(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12S,15R,15aS)−3−〔〔2−〔6−アセトアミド−9H−プリン−9−イル〕プロピル〕チオ〕−9−〔〔2−O−アセチル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕15−エチル−12−フルオロオクタヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン(XVIII−57)の調製
スルフィドXII−13 100mg〔0.12mmol〕をジクロロメタン5mlに溶かし、無水酢酸50μl(0.48mmol)およびトリエチルアミン70μl(0.48mmol)で処理した。反応混合物を室温で115時間撹拌した。ジクロロメタン25mlで希釈後、混合物を5%NaHCO325mlで2回、水25mlおよびブライン25mlで1回洗浄した。蒸発により、XVIII−57 108mg(98%)を明黄色泡状物として得た。MS(ISP):903.3(MH+)。
B〕(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12S,15R,15aS)−9−〔〔2−O−アセチル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−3−〔〔2−〔6−アセトアミド−9H−プリン−9−イル〕プロピル〕スルフィニル−15−エチル−12−フルオロオクタヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトラオン(XXXVIII−57)の調製
ジクロロメタン5mlに溶かした化合物XVIII−57アセトアミド55mg(0.06mmol)を、m−クロロ過安息香酸51mg(0.21mmol)および炭酸水素ナトリウム35mgで0℃で1時間処理した。10%ピロ硫酸ナトリウム水溶液5mlを加え、2相系を室温1時間撹拌した。溶液のpHを飽和炭酸ナトリウム溶液でpH9に調製し、ジクロロメタン25mlで2回抽出した。合わせた有機抽出物を3%NaHCO325ml、ブライン25mlで洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発して、XXXVIII−57 54mg(96%)を明黄色泡状物として得た。MS(ISP):937.4(MH+)。
標題化合物を、粗XXXVIII−57 54mgをメタノール中の5%アンモニア溶液で室温で48時間処理することにより調製した。溶媒の蒸発および残渣のジクロロメタン/メタノール/アンモニア/90:10:1を用いたクロマトグラフィーにより、I−59 28mg(55%)を無色固体として得た。
Figure 2005526050
実施例58
1が〔3−〔6−アミノ−9H−プリン−9−イル〕プロピル〕スルホニルであり、R2がフルオロであり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−58の調製
標題化合物を、化合物XVIII−57から出発し、酸化工程を10等量のm−クロロ過安息香酸を用いて行なった以外は実施例59工程AおよびBに従って調製した。
Figure 2005526050
実施例59
1が〔〔2−(2−ピリジニル)エチル〕アミノ〕カルボニルであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物、(3RまたはS,3aS,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−15−エチルヘキサデカヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−2,5,11,13−テトラオキソ−9−〔〔3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−N−〔2−(2−ピリジニル)エチル〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−3−カルボキサミド(I−59)の調製
A〕3−オキソ−3−〔〔2−(2−ピリジニル)エチル〕アミノ〕−プロパン酸フェニルメチルエステル
アルゴン下に保持されたモノベンジルマロナート2.0g(10.3mmol)のジクロロメタン20ml氷冷溶液に、EDCHCl 2.37g(12.36mmol)およびDMAP3.7g、続いて2−ピリジンエタンアミン1.27g(10.4mmol)を加えた。反応混合物を室温に温め、室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発し、残渣を酢酸エチル50mlに溶かした。有機層を5%NaHCO3水溶液20mlで2回、ブライン20mlで2回洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発した。粗生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH:NH3 98:2:0.01)により精製して、所望の化合物1.9g(62%)を白色固体として得た。
Figure 2005526050
B〕3−オキソ−3−〔〔2−(2−ピリジニル)エチル〕アミノ〕−プロパン酸
3−オキソ−3−〔〔2−(2−ピリジニル)エチル〕アミノ〕−プロパン酸フェニルメチルエステル900mg(3.03mmol)をTFH25mlに溶かし、パラジウム担持炭(10%)15mgを加えた。反応をバルーン(balloon)を用いて水素雰囲気下に10時間保持した。混合物をディカライトを通してろ過した。固体をTHFおよびメタノールで洗浄した。合わせたろ液を蒸発し、高真空下乾燥した。粗生成物(300mg)をさらに精製することなく次の反応に用いた。
Figure 2005526050
C〕(10E)−10,11−ジデヒドロ−11−デオキシ−6−O−メチル−エリスロマイシン2′4″−ジベンゾアート12−〔〔〔〔2−(2−ピリジニル)エチル〕アミノ〕カルボニル〕アセタート〕(VIII−59)
3−オキソ−3−〔〔2−(2−ピリジニル)エチル〕アミノ〕−プロパン酸300mg(1.44mmol)、化合物VI−19 450mg(0.48mmol)およびDMAP18mg(0.15mmol)を、ジクロロメタン10mlに懸濁した。DCC300mg(1.45mmol)のジクロロメタン5ml溶液を4時間かけて滴加した。反応を室温でさらに4時間撹拌し、飽和NaHCO3水溶液10mlを加えた。混合物をジクロロメタン10mlで2回抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥し、蒸発した。粗生成物を、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH:NH398:2:0.01)により精製して、所望の化合物449mg(83%)を得た。MS(ISP):1128.6(MH+)565.4(〔MH2++)。
D〕(3RまたはS,3aS,4RまたはS,6R,8R,9R,10S,11S,12R,15R,15aS)−9−〔〔2−O−ベンゾイル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−11−〔〔4−O−ベンゾイル−2,6−ジデオキシ−3−C−メチル−3−O−メチル−α−L−リボ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−15−エチルヘキサデカヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−2,5,13−トリオキソ−N−〔2−(2−ピリジニル)エチル〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−3−カルボキサミド(XI−59)
アルゴン下に保持された化合物VIII−59 250mg(0.22mmol)の乾燥THF氷冷溶液に、KOBuのTHF(1M)溶液0.28ml(0.28mmol)を加えた。反応を0℃で2時間撹拌した。混合物をジクロロメタン50mlで希釈した。有機層をNaHCO3水溶液10ml、ブライン10mlで2回洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、蒸発した。粗生成物を、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH:NH398:2:0.01)により精製して、所望の化合物160mg(64%)を得た。MS(ISP):1128.6(MH+)565.3(〔MH2++)。
E〕(3RまたはS,3aS,4RまたはS,6R,8R,9R,10S,11S,12R,15R,15aS)−9−〔〔2−O−ベンゾイル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−15−エチルヘキサデカヒドロ−11−ヒドロキシ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−2,5,13−トリオキソ−N−〔2−(2−ピリジニル)エチル〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−3−カルボキサミド(XI−59)
化合物IX−59 165mg(0.146mmol)のエタノール5ml溶液に、2NHCl 1.54mlを加えた。反応混合物を45℃に24時間加熱した。2NNaOH1.54ml次いで水20mlを加え、溶液を酢酸エチル50mlで2回抽出した。合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥し、蒸発した。粗生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH:NH3 98:2:0.01)により精製して、所望の化合物66mg(52%)を得た。
Figure 2005526050
F〕(3RまたはS,3aS,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,11S,12R,15R,15aS)−9−〔〔2−O−ベンゾイル−3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−15−エチルデカヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−2,5,11,13−テトラオキソ−N−〔2−(2−ピリジニル)エチル〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−3−カルボキサミド(XII−59)
この化合物を、実施例1工程Eに記載された操作に従って、XI−59 30mg(0.035mmol)から調製した。粗生成物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeOH:NH398:2:0.01)により精製して、XII−59 23mg(78%)を異性体の混合物として得た。MS(ISP):864.5(MH+)。
G〕(3RまたはS,3aR,4RまたはS,6R,8R,9R,10R,12R,15R,15aS)−15−エチルヘキサデカヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−2,5,11,13−テトラオキソ−9−〔〔3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−N−〔2−(2−ピリジニル)エチル〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−3−カルボキサミド(I−59)
工程Fの生成物(23mg、0.027mmol)をメタノール5mlに溶かし、室温で5日間撹拌した。溶媒を減圧下除去し、生成物を、水/ギ酸99.9:0.1中の10〜50%アセトニトリルの勾配を用いたHPLC RP−C18により精製した。MS(ISP):760.5(MH+)。
実施例60
1が〔〔2−(3−ピリジニル)エチル〕アミノ〕カルボニルであり、R2が水素であり、R3がメチルであり、およびZが酸素である式(I)の化合物I−60の調製
標題化合物を、モノベンジルマロナート、3−ピリジンエタンアミンおよびVI−19から出発して、実施例59工程A〜Gに記載された操作に従って調製した。MS(ISP):760.5(MH+)。
実施例A
通常の方法で、以下の組成の錠剤を製造した。
mg/錠剤
活性物質 500〜1000
乳糖
トウモロコシデンプン
微結晶セルロース
ステアリン酸マグネシウム
錠剤重量 1000〜1500
実施例B
以下の組成のカプセル剤を製造した。
mg/カプセル剤
活性物質 500〜1000
乳糖
トウモロコシデンプン
タルク
カプセル充填剤重量 1000〜1500
活性物質、乳糖およびとうもろこしデンプンを初めにミキサーで混合し、次いで粉砕機で粉砕した。混合物をミキサーに戻し、タルクを加え、充分に混合した。混合物を機械により硬質ゼラチンカプセルに充填した。
実施例C
以下の組成の座剤を製造した。
mg/座薬
活性物質 500
座剤用錬剤
合計 1300
座剤用錬剤をガラス又はスチール容器で溶解し、十分に混合し、45℃に冷却した。その後、微粉砕した活性物質を加え、それが完全に分散するまで撹拌した。混合物を適切な大きさの座剤成形型に注ぎ、放置して冷却し、次に座剤を成形型から取り外し、パラフィン紙又は金属箔で個別に包んだ。

Claims (25)

  1. 一般式I:
    Figure 2005526050

    〔式中、
    1は、水素、シアノ又は残基−Y−X−Qであり;
    Yは、S、SO、SO2、NH、NCH3、CH2O、CH2NH、CH2NCH3又はCOであり;
    Xは、結合であるか、又はC、N、O及び/若しくはSからなる原子9個まで(そのうち2個までの原子がNであることができ、1個の原子がO若しくはSであることができ、1個の炭素原子がCO基として表されることができ、1個の硫黄原子がSO2基として表されることができ、2個の隣接するC原子が−CH=CH−若しくは−C≡C−として表されることができる)を持つ直鎖状基であり;
    Qは、水素、アルキル、ヘテロシクリル又はアリール(ここで、ヘテロシクリル及びアリール基は更に置換されていてよい)であり;
    2は、水素又はフッ素であり;
    3は、メチル、−(CH23−R5、−CH2CH=CH−R5又は−CH2C≡C−R5であり;
    5は、ヘテロシクリル又はアリール(ここで、ヘテロシクリル及びアリール基は更に置換されていてよい)であり;
    Zは、O又はNOR4であり;
    4は、水素、アルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロシクリルアルキル又はアラルキルであり;
    は、(R)又は(S)形態における、即ち、ジアステレオマー混合物及び個別のステレオマー形態を含む、キラル中心を示す
    (但し、同時に
    1が、水素、シアノ、−S(L)m6、−S(O)(L)m6又は−S(O)2(L)m6であり;
    Lが、−(CH2n−又は−(CH2n1(CH2n′−を表し;
    mが、0又は1であり;
    nが、1、2、3又は4であり;
    n′が、0、1、2、3又は4であり;
    1が、O、S又はNHであり;そして
    6が、水素、アルキル、ヘテロシクリル又はアリール(ここで、ヘテロシクリル及びアリール基は更に置換されていてよい)である場合、
    同時には、R2が、水素であり、R3が、メチルであり、そしてZがOであることはない)〕で示されるマクロライド抗生物質、並びに
    薬学的に許容されうるその酸付加塩、又はインビボで開裂されうるそのエステル。
  2. 3がメチルである、請求項1記載の化合物。
  3. 3が、下記:
    Figure 2005526050

    である、請求項1記載の化合物。
  4. 1がシアノである、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
  5. 1が残基−Y−X−Qであり、そしてQが下記:
    Figure 2005526050

    である、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
  6. 1が残基−Y−X−Qであり、そしてXが2〜5個の原子を持つ直鎖状基である、請求項1〜4のいずれか1項記載の化合物。
  7. Xが、(CH2n、(CH2mOCH2、(CH22NCH3(CH22又は(CH2pCOW(ここで、n及びpは、1〜3であり、mは、0〜3であり、そしてWは、存在しないか又はO若しくはNHである)である、請求項6記載の化合物。
  8. 1が残基−Y−X−Qであり、そしてYが、S、SO2又はCOである、請求項1〜7のいずれか1項記載の化合物。
  9. YがSである、請求項8記載の化合物。
  10. 1が残基−Y−X−Qであり、そしてYが、CH2O、NH又はCH2NHである、請求項1〜7のいずれか1項記載の化合物。
  11. 1が下記:
    Figure 2005526050

    である、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
  12. 1が、〔(4−メトキシフェニル)メチル〕チオであり、R2が、フルオロであり、R3が、メチルであり、そしてZが、酸素である;
    1が、〔(4−メトキシフェニル)メチル〕スルホニルであり、R2が、フルオロであり、R3が、メチルであり、そしてZが、酸素である;
    1が、〔2−(2−アミノ−キノリン−8−イル)−2−オキソ−エチル〕チオであり、R2が、水素であり、R3が、メチルであり、そしてZが、酸素である;
    1が、〔2−メトキシ−2−オキソエチル〕チオであり、R2が、水素であり、R3が、メチルであり、そしてZが、酸素である;
    1が、〔2−(3,4−ジヒドロ−1H−2−オキソ−キノリン−6−イル)−2−オキソエチル〕チオであり、R2が、水素であり、R3が、メチルであり、そしてZが、酸素である;
    1が、〔2−オキソ−2−(ピリジン−2−イル)エチル〕チオであり、R2が、水素であり、R3が、メチルであり、そしてZが、酸素である;
    1が、3−〔3−オキソ−3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリン−2−イル)プロピル〕チオであり、R2が、水素であり、R3が、メチルであり、そしてZが、酸素である;
    1が、3−〔〔〔2−(6−アミノ−9H−プリン−9−イル)エチル〕メチルアミノ〕−エチル〕チオであり、R2が、水素であり、R3が、メチルであり、そしてZが、酸素である;
    1が、〔3−(4−フェニル−1H−ピラゾール−1−イル)−プロピル〕チオであり、R2が、フルオロであり、R3が、メチルであり、そしてZが、酸素である;
    1が、〔3−(4−フェニル−1H−ピラゾール−1−イル)−プロピル〕スルホニルであり、R2が、フルオロであり、R3が、メチルであり、そしてZが、酸素である;
    1が、〔2−〔〔5−メチル−2,4−(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル〕メトキシ〕エチル〕チオであり、R2が、フルオロであり、R3が、メチルであり、そしてZが、酸素である;
    1が、シアノであり、R2が、水素であり、R3が、3−(3−キノリル)−2−プロペン−1−イルであり、そしてZが、酸素である;
    1が、(フェニルメトキシ)カルボニルであり、R2が、水素であり、R3が、メチルであり、そしてZが、酸素である、請求項1記載の式Iで示される化合物、及び
    薬学的に許容されうるその酸付加塩。
  13. 1が、〔2−〔4−(ジメチルアミノ)フェニル〕−2−オキソエチル〕チオである、
    1が、〔2−(1H−2,3−ジヒドロインドール−1−イル)−2−オキソエチル〕チオである、
    1が、〔2−〔(3−ピリジニルカルボニル)アミノ〕エチル〕チオである、
    1が、〔2−〔(2,1,3−ベンゾオキサジアゾール−5−イルカルボニル)アミノ〕エチル〕チオである、
    1が、〔2−〔〔〔5−(2−ピリジニル)チエン−2−イル〕スルホニル〕アミノ〕エチル〕チオである、
    1が、〔2−〔〔(2,1,3−ベンゾオキサジアゾール−4−イル)スルホニル〕アミノ〕エチル〕チオである、
    1が、〔3−(4−シアノフェニル)プロパ−2−イニル〕チオである、
    1が、〔2−〔〔(フェニルメチル)アミノ〕スルホニル〕エチル〕チオである、
    1が、〔2−(8−キノリニルアミノ)−2−オキソエチル〕チオである、
    1が、〔2−(5−キノリニルアミノ)−2−オキソエチル〕チオである、
    1が、〔2−〔(3−キノリニルカルボニル)アミノ〕エチル〕チオである、
    1が、〔2−〔〔〔5−(ジメチルアミノ)−1−ナフタレニル〕スルホニル〕アミノ〕エチル〕チオである、
    1が、〔2−〔〔(8−キノリニル)スルホニル〕アミノ〕エチル〕チオである、
    1が、〔2−〔〔(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)メチル〕アミノ〕−2−オキソエチル〕チオである、
    1が、〔2−〔(2−フラニルメチル)アミノ〕−2−オキソエチル〕チオである、
    1が、〔2−〔(2−ピリジニルメチル)アミノ〕−2−オキソエチル〕チオである、
    1が、〔2−〔(5−メチル−3−イソオキサゾリル)アミノ〕−2−オキソエチル〕チオである、
    1が、〔2−〔(2−ベンゾチアゾリルメチル)アミノ〕−2−オキソエチル〕チオである、
    1が、〔2−〔(1H−イミダゾール−2−イルメチル)アミノ〕−2−オキソエチル〕チオである、
    1が、〔3−(5−キノリニルアミノ)−3−オキソプロピル〕チオである、
    1が、〔2−(2−キノリニルアミノ)−2−オキソエチル〕チオである、
    1が、〔2−(6−キノリニルアミノ)−2−オキソエチル〕チオである、
    1が、〔2−(3−キノリニルアミノ)−2−オキソエチル〕チオである、
    1が、〔2−(5−イソキノリニルアミノ)−2−オキソエチル〕チオである、
    1が、〔3−(6−キノリニルアミノ)−3−オキソプロピル〕チオである、
    1が、〔3−(3−キノリニルアミノ)−3−オキソプロピル〕チオである、
    1が、〔2−〔(3−ピリジニルカルボニル)アミノ〕エチル〕スルホニルである、
    1が、〔2−〔(2,1,3−ベンゾオキサジアゾール−5−イルカルボニル)アミノ〕エチル〕スルホニルである、
    1が、〔2−〔2,4−ジメトキシフェニル〕−2−オキソエチル〕チオである、
    1が、〔2−〔(5−シアノピリジン−2−イル)アミノ〕エチル〕チオである、
    1が、〔2−〔(6−キノリニルカルボニル)アミノ〕エチル〕チオである、
    1が、〔2−〔〔〔6−(1H−イミダゾール−1−イル)−3−ピリジニル〕カルボニル〕アミノ〕エチル〕チオである、
    1が、〔2−〔(8−キノリニルカルボニル)アミノ〕エチル〕チオである、
    1が、〔2−〔〔〔6−(1H−ピラゾール−1−イル)−3−ピリジニル〕カルボニル〕アミノ〕エチル〕チオである、
    1が、〔2−〔(1H−プリン−6−イル)アミノ〕エチル〕チオである、
    1が、〔2−〔(6−ブロモ−2−メチル−キナゾリン−4−イル)アミノ〕エチル〕チオである、
    1が、〔2−〔〔2′−メトキシ(1,1′−ビフェニル)−2−イル〕アミノ〕−2−オキソエチル〕チオである、
    1が、〔2−ベンゾ〔b〕チエン−3−イル−2−オキソエチル〕チオである、
    1が、〔2−(3,4−ジメチルフェニルアミノ)−2−オキソエチル〕チオである、
    1が、〔2−〔6−アミノ−9H−プリン−9−イル〕エチル〕チオである、
    1が、〔3−〔6−アミノ−9H−プリン−9−イル〕プロピル〕スルフィニルである、
    1が、〔3−〔6−アミノ−9H−プリン−9−イル〕プロピル〕スルホニルである、
    1が、〔〔2−(2−ピリジニル)エチル〕アミノ〕カルボニルである、
    1が、〔〔2−(3−ピリジニル)エチル〕アミノ〕カルボニルである、請求項1記載の式Iで示される化合物、及び
    薬学的に許容されうるその酸付加塩。
  14. 1が、〔2−〔3−(3−ピリジニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル〕エチル〕チオであり、R2が、フルオロであり、R3が、メチルであり、そしてZが、酸素である、請求項1記載の式Iで示される化合物、即ち、(3R又はS,3aR,4R又はS,6R,8R,9R,10R,12S,15R,15aS)−15−エチル−12−フルオロオクタヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−3−〔〔2−〔3−(3−ピリジニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル〕エチル〕チオ〕−9−〔〔3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトロン及び薬学的に許容されうるその酸付加塩。
  15. 1が、〔3−〔6−アミノ−9H−プリン−9−イル〕プロピル〕チオであり、R2が、フルオロであり、R3が、メチルであり、そしてZが、酸素である、請求項1記載の式Iで示される化合物、即ち、(3R又はS,3aR,4R又はS,6R,8R,9R,10R,12S,15R,15aS)−3−〔〔3−〔6−アミノ−9H−プリン−9−イル〕プロピル〕チオ〕−15−エチル−12−フルオロオクタヒドロ−8−メトキシ−4,6,8,10,12,15a−ヘキサメチル−3−9−〔〔3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−β−D−キシロ−ヘキソピラノシル〕オキシ〕−2H−フロ〔2,3−c〕オキサシクロテトラデシン−2,5,11,13(3H,6H,12H)−テトロン及び薬学的に許容されうるその酸付加塩。
  16. 一般式A:
    Figure 2005526050

    (式中、R1〜R3、Z及びは、請求項1と同義であり、そしてRp1は、アセチル又はベンゾイルである)で示される化合物。
  17. 請求項1〜15のいずれか1項記載の化合物及び薬学的に許容されうる賦形剤を含む医薬。
  18. 感染症の予防又は治療のための、請求項15記載の医薬。
  19. 請求項1〜15のいずれか1項記載のマクロライド抗生物質の調製方法であって、式A:
    Figure 2005526050

    (式中、R1〜R3、Z及びは、請求項1と同義であり、そしてRp1は、アセチル又はベンゾイルである)で示される化合物を脱アシル化し、
    所望であれば得られる式Iの化合物を、薬学的に許容されうるその酸付加塩、又はインビボで開裂されうるそのエステルに変換することを含む方法。
  20. 請求項14記載の方法、又はその明白な化学的同等法により調製される、請求項1〜15のいずれか1項記載の化合物。
  21. 医学的治療のため、特に感染症の予防又は治療のための使用における、請求項1〜15のいずれか1項記載の化合物。
  22. 感染症の予防又は治療における、請求項1〜15のいずれか1項記載の式Iで示される化合物の使用。
  23. 感染症の予防及び治療のための式Iの化合物を含有する医薬の製造における、請求項1〜15のいずれか1項記載の式Iで示される化合物の使用。
  24. 本明細書に記載するとおりの発明。
  25. 請求項1〜15のいずれか1項記載の化合物の有効量を感染した生物体に投与することを含む、感染症の治療方法。
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