JP3666788B2 - 3,6−ケタール及びエノールエーテルマクロライド抗生物質 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、哺乳類(ヒトを含む)、魚類、及び鳥類における、細菌、寄生生物、又は原生動物感染に有用な、新規マクロライド誘導体に関する。また、本発明は、前記の新規化合物を含む医薬組成物、並びに細菌、寄生生物、又は原生動物感染の治療が必要な哺乳類、魚類、及び鳥類に前記の新規化合物を投与することによる、哺乳類、魚類、及び鳥類における、細菌、寄生生物、又は原生動物感染の治療方法にも関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
マクロライド抗生物質は、哺乳類(ヒトを含む)、魚類、及び鳥類における、細菌感染の幅広いスペクトルの治療において有用であることが知られている。前記抗生物質としては、エリスロマイシンAの種々の誘導体、例えばアジスロマイシンを挙げることができる。アジスロマイシンは、市販されており、米国特許第4474768号及び4517359号各明細書に記載されているので、詳細についてはそれらの明細書を参照されたい。更に、マクロライドに関して、米国仮特許出願第60/049349号明細書(1997年6月11日出願;Yong−Jin Wu);米国仮特許出願第60/046150号明細書(1997年5月9日出願;Yong−Jin Wu);米国仮特許出願第60/063676号明細書(1997年10月29日出願;Yong−Jin Wu);米国仮特許出願第60/063161号明細書(1997年10月29日出願;Yong−Jin Wu);米国仮特許出願第60/054866号明細書(1997年8月6日出願;Wei−Guo Su,Bingwei V.Yang,Robert G.Linde,Katherine E.Brighty,Hiroko Masamune,Yong−Jin Wu,Takushi Kaneko,及びPaul R.McGuirk);米国仮特許出願第60/049348号明細書(1997年6月11日出願;Brian S.Bronk,Michael A.Letavic,Takushi Kaneko,Bingwei V.Yang,Hengmiao Cheng,及びEdward Glazer);国際特許出願PCT/GB97/01810号明細書(1997年7月4日出願;Peter Francis Leadly,James Staunton,Jesus Cortes,及びMichael Stephan Pacey);国際特許出願PCT/GB97/01819号明細書(1997年7月4日出願;Peter Francis Leadlay,James Staunton,及びJesus Cortes);発明の名称が「Novel Macrolides」である米国仮特許出願明細書(1998年1月2日出願;John P.Dirlam);並びに発明の名称が「NovelErythromycin Derivatives」である米国仮特許出願明細書(1998年1月2日出願;Yong−Jin Wu)を参照されたい。アジスロマイシン及び他のマクロライド抗生物質と同様に、本発明の新規マクロライド化合物は、以下に記載するように、多様な細菌感染に対して強い活性を有する。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明は、式(1):
【化18】
又は式(2):
【化19】
〔各式中、Xは、−CH(−NR9R10)−基、−CH(OR3)−基、−C(O)−基、−CH2NR6−基、−NR6CH2−基、又は−C(=NR5)−基[ここで、それぞれの前記X基において、最初の「−」は、式(1)及び式(2)で表される化合物の10位の炭素原子に結合しており、そして最後の「−」は、式(1)及び式(2)で表される化合物の8位の炭素原子に結合している]であり;
X1は、式:
【化20】
で表される基であり;
R1及びR2は、それぞれOH基であるか;又は
R2は酸素原子且つR1はX2であって、しかもそれらを含んで式:
【化21】
[ここで、X2は、酸素原子、−N(R7)−基、又は−N(NR7R8)−基である]で表される基を形成し;
R3及びR3’はそれぞれ独立して水素原子、C1−C6アルキル基、−(CH2)m(C6−C10アリール)基、及び−(CH2)m(4〜10員の複素環式環)基(ここで、mは0〜4の範囲の整数である)からなる群から選んだ基であり、前記R3基は、場合によりR13基1〜3個で置換されていることがあり;
R4は、R3基に関して定義した置換基から選んだ基であるか又はR4は−OR7基であり;
あるいはR3とR4とはそれらが結合する炭素原子と一緒になって、X3、X4、及びX5で規定される式:
【化22】
[ここで、X3及びX4はそれぞれ独立して、−(CHR16)n−基であり、nは1〜4の範囲の整数である]で表される環を形成し;
X5は、イオウ原子、酸素原子、−CHR6−基、又は−N(R6)−基であり;R5は、ヒドロキシ基、C1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、−(CH2)m(C6−C10アリール)基、−(CH2)m(4−10員の複素環式環)基、又は−(CH2)mO(CH2)zOR7基(ここで、mは0〜4の範囲の整数である)であり、zは、2〜6の範囲の整数であり、前記のR5基は、ヒドロキシ基以外の基である場合には、場合によりR13基1〜3個で置換されていることがあり;
R6は、水素原子、ヒドロキシ基、ホルミル基、C1−C10アルコキシ基、C1−C10アルキル基、C2−C10アルケニル基、−SO2(C1−C10アルキル)基、−(CH2)mC(O)CH2OC(O)(C1−C10アルキル)基、−(CH2)mC(O)(CH2)tNR11R12基、−(CH2)tC(O)(C1−C10アルキル)基、−(CH2)mC(O)(CH2)tC(O)(C1−C10アルキル)基、−(CH2)mC(O)(CH2)tO(C1−C10アルキル)基、−(CH2)mC(O)(CH2)tO(C2−C10アルケニル)基、−(CH2)t(C6−C10アリール)基、−(CH2)t(4−10員の複素環式環)基、−C(O)(CH2)mC(O)(CH2)q(C6−C10アリール)基、−C(O)(CH2)mC(O)(CH2)q(4−10員の複素環式環)基、−(CH2)mC(O)(CH2)q(C6−C10アリール)基、−(CH2)mC(O)(CH2)q(4−10員の複素環式環)基、−(CH2)qC(O)(CH2)mO(CH2)t(C6−C10アリール)基、−(CH2)qC(O)(CH2)mO(CH2)t(4−10員の複素環式環)基、−(CH2)tO(CH2)m(C6−C10アリール)基、−(CH2)tO(CH2)m(4−10員の複素環式環)基、−(CH2)mP(O)R3R16基、−SO2(CH2)t(C6−C10アリール)基、−SO2(CH2)t(4−10員の複素環式環)基、又は−(CH2)mC(S)(CH2)tNR11R12基(ここで、mは、0〜4の範囲の整数である)であり、q及びtは、それぞれ独立して0〜5の範囲の整数であり、前記R6基の−(CH2)q−部分は、qが2以上の場合には場合により炭素−炭素二重結合を含むことがあり、前記R6基の複素環式環部分は、場合により環系上にオキソ(=O)基を含むことがあり、そして前記R6基が水素原子、ホルミル基、又はヒドロキシ基以外の基である場合には、場合によりR13基1〜3個で置換されていることがあり;
R7及びR8は、それぞれ独立して、水素原子又はC1−C6アルキル基であり;
R9及びR10はそれぞれ独立して、水素原子、C1−C6アルキル基、−C(=NR5)NR7R8基、及び−C(O)R7基から選んだ基であるか、あるいはR9とR10とが一緒になって=CH(CH2)m(C6−C10アリール)基、=CH(CH2)m(4−10員の複素環式環)基、=CR7R8基、又は=C(R7)C(O)OR8基(ここで、mは、0〜4の範囲の整数である)を形成し、前記R9基及びR10基のアルキル部分、アリール部分及び複素環式環部分は、場合によりR13基1〜3個によって置換されていることがあり;
R11及びR12は、それぞれ独立して、水素原子、C1−C10アルキル基、C2−C10アルケニル基、−C(O)(C1−C10アルキル)基、−(CH2)m(C6−C10アリール)基、−C(O)(CH2)m(C6−C10アリール)基、−(CH2)m(4−10員の複素環式環)基、及び−C(O)(CH2)m(4−10員の複素環式環)基(ここで、mは、0〜4の範囲の整数である)から選んだ基であり、そして前記R11基及びR12基が水素原子以外の基である場合には、場合によりR13基1〜3個で置換されていることがあり;
R13はそれぞれ独立して、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、アジド基、−C(O)R16基、−C(O)OR16基、−OC(O)R16基、−OC(O)OR16基、−NR14C(O)R15基、−C(O)NR14R15基、−NR14R15基、ヒドロキシ基、C1−C6アルキル基、−N(SO2R16)2基、−NR14SO2R16基、−S(O)j(C1−C6アルキル)基(ここでjは0〜2の範囲の整数である)、C1−C6アルコキシ基、−(CH2)m(C6−C10アリール)基、及び−(CH2)m(4−10員の複素環式環)基(ここで、mは、0〜4の範囲の整数である)から選んだ基であり、前記R13置換基のアルキル部分、アルコキシ部分、アリール部分及び複素環式環部分は、場合によりハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、アジド基、−C(O)R16基、−C(O)OR16基、−CO(O)R16基、−OC(O)OR16基、−NR14C(O)R15基、−C(O)NR14R15基、−NR14R15基、ヒドロキシ基、C1−C6アルキル基、及びC1−C6アルコキシ基から選んだ置換基1〜3個で置換されていることがあり;
R14及びR15は、それぞれ独立して水素原子、−OR7基、C1−C6アルキル基、−(CH2)m(C6−C10アリール)基、又は−(CH2)m(4−10員の複素環式環)基(ここで、mは0〜4の範囲の整数である)であるが、但し、R14及びR15の両方が同一の窒素原子と結合している場合には、R14及びR15の両方とも−OR7基であることはないものとし;
R16は、それぞれ独立して、水素原子、C1−C10アルキル基、−(CH2)m(C6−C10アリール)基、及び−(CH2)m(4−10員の複素環式環)基(ここで、mは、0〜4の範囲の整数である)から選んだ基であり;そして
R17は、R18基に関して定義した置換基から選んだ基であるか、又はR17は式:
【化23】
で表される基であり;
R18は、−CR3=CR3’R4基であるか、又は式:
【化24】
(式中、破線は、場合により存在する二重結合である)で表される基であり;そして
R19は、エチル基、α−分枝状C3−C6アルキル基、C2−C6アルケニル基、C2−C6アルキニル基、(C1−C6アルコキシ)C1−C6アルキル基、(C1−C6アルキルチオ)C1−C6アルキル基、(C5−C8シクロアルキル)(C2−C5−α−分枝状アルキル)−基、C3−C8シクロアルキル基、C5−C8シクロアルケニル基、3−6員の酸素原子若しくはイオウ原子含有の複素環式環基、又はフェニル基であり、前記R19基は、それそれ、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、及びC1−C4アルキル基から独立して選んだ置換基1〜3個で置換されていることができる〕で表される化合物、並びに薬剤学的に許容することのできるその塩及びその溶媒和物に関する。
【0004】
より特定の本発明の実施態様としては、R19がエチル基であり、Xが−NR6CH2−基又は−CH2NR6−基(ここで、R6は水素原子又はメチル基である)であり、R1及びR2が両方ともにヒドロキシ基であり、X1が式:
【化25】
〔式中、R6は、水素原子、ヒドロキシ基、ヒドロキシ置換C1−C10アルキル基、ホルミル基、C1−C10アルコキシ基、−SO2(C1−C4アルキル)基、−(CH2)mC(O)(C1−C10アルキル)基、−(CH2)mC(O)CH2OC(O)(C1−C10アルキル)基、−(CH2)mC(O)CH2O(C1−C10アルキル)基、−(CH2)mC(O)(CH2)q(C6−C10アリール)基、−(CH2)mC(O)(CH2)q(4−10員の複素環式環)基、−(CH2)t(4−10員の複素環式環)基、又は−(CH2)t(C6−C10アリール)基であり、m、q及びtが前記と同じ意味である〕で表される環状基である、式(1)で表される化合物を挙げることができる。
【0005】
より好ましい化合物としては、m、q及びtが、それぞれ独立して0又は1である化合物を挙げることができる。別の好ましい化合物としては、前記ピペリジン基中のR6が、−C(O)CH2CH3基、−C(O)CH2OCH3基、−C(O)H基、−C(O)CH2OH基、−C(O)CH2OC(O)CH3基、−C(O)CH3基、−4−クロロベンジル基、2−ピリジルメチル基、4−アセトアミドベンジル基、4−ヒドロキシ−3−メトキシベンジル基、3−ヒドロキシ−4−メトキシベンジル基、2−ヒドロキシエチル基、−C(O)CH2N(CH3)2基、4−キノリニルメチル基、2−キノリニルメチル基、−C(O)CH2OC(O)CH3基、−SO2CH2CH3基、−SO2CH(CH3)2基、2−フロイル基、ベンゾイル基、1−メチル−2−ピロリルカルボニル基、2−ピラジニルカルボニル基、2−ピリジルカルボニル基、2−キノリニルカルボニル基、3−ピリジルカルボニル基、3−シンノリンカルボニル基、3−キノリニルカルボニル基、4−ベンジルオキシカルボニル−2−フルオロフェニル基、及び式:
【化26】
で表される基から選んだ基である化合物を挙げることができる。
【0006】
また、本発明は、治療有効量の式(1)で表される化合物若しくは式(2)で表される化合物、又はその薬剤学的に許容することのできる塩若しくは溶媒和物、及び薬剤学的に許容することのできる担体を含む、哺乳類、魚類、又は鳥類における、細菌、寄生生物、若しくは原生動物感染、又は細菌、寄生生物、若しくは原生動物感染に関連する障害治療用の医薬組成物にも関する。
【0007】
また、本発明は、治療有効量の式(1)で表される化合物若しくは式(2)で表される化合物、又はその薬剤学的に許容することのできる塩若しくは溶媒和物を哺乳類、魚類、又は鳥類に投与することを含む、哺乳類、魚類、又は鳥類における、細菌、寄生生物、若しくは原生動物感染、又は細菌、寄生生物、若しくは原生動物感染に関連する障害の治療方法に用いることができる。
【0008】
また、本発明は、治療有効量の式(1)で表される化合物若しくは式(2)で表される化合物、又はその薬剤学的に許容することのできる塩若しくは溶媒和物、及び薬剤学的に許容することのできる担体を含む、哺乳類(特にヒト)における癌[特に非小細胞肺癌(non−small cell lung cancer)]治療用の医薬組成物にも関する。
【0009】
また、本発明は、治療有効量の式(1)で表される化合物若しくは式(2)で表される化合物、又はその薬剤学的に許容することのできる塩若しくは溶媒和物を哺乳類に投与することを含む、哺乳類における癌(特に非小細胞肺癌)の治療方法に用いることができる。
【0010】
式(1):
【化27】
で表される化合物又は式(5):
【化28】
〔上記各式中、X、X1、R1、R2、R7、R18、及びR19は、前記と同じ意味である〕で表される化合物の製造方法、あるいは式(1)で表される化合物及び式(5)で表される化合物の製造方法であって、式(3):
【化29】
で表される化合物を、ピリジニウムp−トルエンスルホネート及び/又はp−トルエンスルホン酸一水和物の存在下で、非プロトン性溶媒(好ましくは塩化メチレン)中にて、式:
R3C(O)R3’
で表される化合物、式:
H3CO(R3)C=CR3’R3”
(上記各式中、R3”は、R3と同じ意味であり、そしてR3’は、前記と同じ意味である)で表される化合物、又は式:
【化30】
で表される化合物で処理することを含む、前記の製造方法にも関する。この方法では、式(1)で表される化合物及び式(5)で表される化合物の両方とも形成することができる。形成される前記式(5)で表される化合物は、R18が、−CR3=CR3’R3”基又は式:
【化31】
(式中、破線は場合により存在する二重結合であり、X3、X4、及びX5は前記と同じ意味である)で表される基である、式(5)で表される化合物であろう。
【0011】
本明細書において、「治療する」とは、特に断らない限り、その用語が使用される障害若しくは状態の経過、又は前記障害若しくは状態の症状1以上の進行を逆転する(reversing)、緩和する(alleviating)、阻害する(inhibiting)か、あるいは予防することを意味する。本明細書において、「治療」とは、前記の「治療する」行為を意味する。
【0012】
本明細書において、「細菌、寄生生物、又は原生動物感染」、又は「細菌、寄生生物、又は原生動物感染に関連する障害」には、特に断らない限り、肺炎双球菌(Streptococcus pneumoniae)、インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)、モラクセラ・カタラリス(Moraxella catarrhalis)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、又はペプトストレプトコッカス種(Peptostreptococcus spp.)の感染が関係する肺炎、中耳炎、静脈洞炎、気管支炎、扁桃炎、及び乳様突起炎;化膿連鎖球菌(Streptococcus pyogenes)、ストレプトコッカス(streptococci)C群及びG群、クロストリジウム・ジプテリアエ(Clostridium diptheriae)、又はアクチノバチルス・ヘモリチクム(Actinobacillus haemolyticum)の感染が関係する咽頭炎、リウマチ熱、及び糸球体腎炎;肺炎マイコプラスマ(Mycoplasma pneumoniae)、レジュネラ・ニューモフィラ(Legionella pneumophila)、肺炎双球菌(Streptococcus pneumoniae)、インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)、又はクラミジア・ニューモニアエ(Chlamydia pneumoniae)の感染が関係する気道感染;黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、コアグラーゼ陽性スタフィロコッカス(coagulase−positive staphylococci)[すなわち、表皮ブドウ球菌(S.epidermidis)、スタフィロコッカス・ヘモリチカ(S.hemolyticus)など]、化膿連鎖球菌(Streptococcus pyogenes)、ストレプトコッカス・アガラクチアエ(Streptococcus agalactiae)、ストレプトコッカスC〜F群(Streptocaccal groups C−F)[マイニュート−コロニー・ストレプトコッカス(minute−colony streptocacci)]、緑色ストレプトコッカス(viridans Streptococci)、コリネバクテリウム・ミヌティシマム(Corynebacterium minutissimum)、クロストリジウム種(Clostridium spp.)、又はバルトネラ・ヘンセラエ(Bartonella henselae)の感染が関係する単純な皮膚若しくは軟組織感染、膿瘍及び骨髄炎、並びに産じょく熱;スタフィロコッカス・サプロフィティカス(Staphylococcus saprophyticus)又はエンテロコッカス種(Enterococcus spp.)の感染が関係する単純急性尿路感染;尿道炎及び子宮頸炎;トラコーマクラミジア(Chlamydia trachomatis)、軟性下疳菌(Haemophilus ducreyi)、梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)、ウレアプラスマ・ウレアリチカム(Ureaplasma urealyticum)、又は淋菌(Neisseria gonorrheae)の感染が関係する性感染病;黄色ブドウ球菌(S.aureus)の感染が関係する毒素疾病(食中毒及びトキシックショック症候群)、又はストレプトコッカス(streptococci)A、B、及びC群の感染が関係する毒素疾病;ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)の感染が関係する潰瘍;回帰熱ボレリア(Borrelia recurrentis)の感染が関係する全身性発熱症候群;ボレリア・ブルグドルフェリ(Borrelia burgdorferi)の感染が関係するライム病;トラコーマクラミジア(Chlamydia trachomatis)、淋菌(Neisseria gonorrhoeae)、黄色ブドウ球菌(S.aureus)、肺炎双球菌(S.pneumoniae)、化膿連鎖球菌(S.pyogenes)、インフルエンザ菌(H.inffuenzae)、又はリステリア種(Listeria spp.)の感染が関係する結膜炎、角膜炎、及び涙のう炎;鳥型結核菌(Mycobacterium avium)、又はマイコバクテリウム・イントラセルラレ(Mycobacterium intracellulare)の感染が関係する播種性鳥型結核菌複合体(MAC)疾病;キャンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni)の感染が関係する胃腸炎;クリプトスポリジウム種(Cryptosporidium spp.)の感染が関係する腸原生動物症;緑色ストレプトコッカス(viridans Streptococci)の感染が関係する歯性感染;百日咳菌(Bordetella pertussis)の感染が関係する持続性咳;ウェルチ菌(Clostridium perfringens)又はバクテロイデス種(Bacteroides spp.)の感染が関係するガス壊疸;並びにヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)又はクラミジア・ニューモニアエ(Chlamydia pneumoniae)の感染が関係するアテローム性動脈硬化症又は心臓血管疾病;を含む。
【0013】
動物において治療又は予防することのできる「細菌感染」、「原生動物感染」、及び「細菌感染若しくは原生動物感染に関連する障害」としては、例えばパスツレラ・ヘモリチカ(P.haemolytica;Pasteurella haemolytica)、パスツレラ・ムルトシダ(P.multocida;Pasteurella multocida)、マイコプラスマ・ボビス(Mycoplasma bovis)、又はボルデテラ種(Bordetella spp.)の感染が関係する牛(bovine)の呼吸性疾病;大腸菌(E.coli)又は原生動物(すなわち、コクシジウム、クリプトスポリジウムなど)の感染が関係する牛(cow)の腸疾病;黄色ブドウ球菌(Staph.aureus)、ストレプトコッカス・ウベリス(Strep.uberis)、ストレプトコッカス・アガラクチアエ(Strep.agalactiae)、ストレプトコッカス・ジスガラクチアエ(Strep.dysgalactiae)、クレブシエラ種(Klebsiella spp.)、コリネバクテリウム(Corynebacterium)、又はエンテロコッカス種(Enterococcus spp.)の感染が関係する乳牛(cow)の乳腺炎;アクチノバチルス・プリュロプニュモニアエ(A.pleuro.;Actinobacillus pleuropneumoniae)、パスツレラ・ムルトシダ(P.multocida)、又はマイコプラスマ種(Mycoplasma spp.)の感染が関係する豚の呼吸性疾病;大腸菌(E.coli)、ローソニア・イントラセルラリス(Lawsonia intracellularis)、サルモネラ(Salmonella)、又はセルプリナ・ヒオジシンテリアエ(Serpulina hyodysinteriae)の感染が関係する豚の腸疾病;フゾバクテリウム種(Fusobacterium spp.)の感染が関係する牛(cow)の趾間腐乱;大腸菌(E.coli)の感染が関係する牛(cow)の子宮炎;壊死杆菌(Fusobacterium necrophorum)又はバクテロイデス・ノドサス(Bacteroides nodosus)の感染が関係する、牛(cow)の毛で覆われたこぶ;モラクセラ・ボビス(Moraxella bovis)の感染が関係する牛(cow)の急性カタル性結膜炎;原生動物[すなわち、早生胞子虫(neosporium)]の感染が関係する牛(cow)の未成熟流産;大腸菌(E.coli)の感染が関係する、イヌ又はネコにおける尿路感染;表皮ブドウ球菌(Staph.epidermidis)、スタフィロコッカス・インターメディウス(Staph.intermedius)、コアグラーゼ陰性スタフィロコッカス(coagulase neg.Staph.)、又はパスツレラ・ムルトシダ(p.multocida)の感染が関係する、イヌ又はネコにおける皮膚又は軟組織感染;並びにアルカリゲネス種(Alcaligenes spp.)、バクテロイデス種(Bacteroides spp.)、クロストリジウム種(Clostridium spp.)、エンテロバクター種(Enterobacter spp.)、ユーバクテリウム(Eubacterium)、ペプトストレプトコッカス(Peptostreptococcus)、ポルフィロモナス(Porphyromonas)、又はプレボテラ(Prevotella)の感染が関係する、イヌ又はネコにおける歯科的又は口内感染を挙げることができる。本発明の方法に従って治療又は予防することのできる他の細菌感染及び原生動物感染、並びに細菌感染若しくは原生動物感染に関連する障害は、J.P.Sanfordら,The Sanford Guide To Antimicrobial Therapy,第26版,(Antimicrobial Therapy,Inc.,1996)を参照されたい。
【0014】
本明細書において、「ハロゲン原子」とは、特に断らない限り、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子を含む。好ましいハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、及び臭素原子である。
【0015】
本明細書において、「アルキル基」とは、特に断らない限り、直鎖状、環状、又は分枝状の部分を有する一価の飽和炭化水素基を含む。前記アルキル基は、1又は2個の二重又は三重結合を有することができる。前記アルキル基において、環状部分に対しては少なくとも3個の炭素原子が必要であること、及び前記アルキル基が炭素−炭素二重又は三重結合を有するためには、少なくとも2個の炭素原子が必要であることを理解されたい。前記アルキル部分が、C1−C10アルキルと記載された場合には、この基は、C6−C10のビシクロ基、例えばビシクロ[3.1.1]ヘプチルメチル基であることができる。
【0016】
本明細書において、「アリール基」とは、特に断らない限り、芳香族系炭化水素から水素原子1個を除去することにより誘導された有機基(例えばフェニル基又はナフチル基)、並びにベンゾ縮合炭素環部分(例えば5,6,7,8−テトラヒドロナフチル基)を含む。
【0017】
本明細書において、「4〜10員の複素環式環基」とは、特に断らない限り、酸素原子、イオウ原子、及び窒素原子からそれぞれ選択したヘテロ原子1個以上を含有する芳香族系又は非芳香族系の複素環式環基(ここで、各複素環式環基は、その環系中に4〜10個の原子を有する)を含む。非芳香族系複素環式環基には、それらの環系中に原子4個だけを有するものが含まれるが、芳香族系複素環式環基には、それらの環系中に少なくとも原子5個を有する必要がある。前記複素環式環基としては、ベンゾ縮合環系、及びオキソ部分1又は2個で置換された環系が含まれる。5員の複素環式環基は、例えばチアゾリル基であり、そして10員の複素環式環基は、例えばキノリニル基である。非芳香族系複素環式環基は、例えばピロリジニル基、ピペリジノ基、モルホリノ基、チオモルホリノ基、及びピペラジニル基である。非芳香族系複素環式環基は、飽和及び部分的不飽和環系を含む。芳香族系複素環式環基は、例えばピリジニル基、イミダゾリル基、ピリミジニル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、ピラジニル基、テトラゾリル基、フリル基、チエニル基、イソオキサゾリル基、及びチアゾリル基である。縮合ベンゼン環を有する複素環式環基としては、クロマン基、ベンゾジヒドロフラン基、及びベンゾイミダゾリル基を挙げることができる。オキソ部分1又は2個を有する複素環式環基としては、フタルイミド基及びウラシル基を挙げることができる。
【0018】
本明細書において、「薬剤学的に許容することのできる塩」とは、特に断らない限り、本発明の化合物中に存在することのできる酸性基又は塩基性基の塩を含む。本質的に塩基性な本発明の化合物は、種々の無機酸及び有機酸によって、広範で多様な種々の塩を形成することができる。本発明の塩基性化合物の薬剤学的に許容することのできる酸付加塩を形成するのに用いる酸は、無毒な酸付加塩(すなわち、薬理学的に許容することのできるアニオンを含む塩)、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、クエン酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、パントテン酸塩、重酒石酸塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチシン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルカロン酸塩(glucaronate)、糖酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、及びパモ酸塩[すなわち、1,1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸)塩]を形成する酸である。アミノ部分を有する本発明の化合物は、前記の酸に加えて、多様なアミノ酸と、薬剤学的に許容することのできる塩を形成することができる。
【0019】
本質的に酸性な本発明の化合物は、多様な薬剤学的に許容することのできるカチオンと、塩基塩を形成することができる。前記の塩としては、本発明化合物のアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩、特にカルシウム、マグネシウム、ナトリウム、及びカリウム塩を挙げることができる。
本発明の化合物の数種類は、不整中心を有することがあり、従って、種々のエナンチオマー形態及びジアステレオマー形態で存在することができる。本発明は、本発明の化合物の全ての光学異性体及び全ての立体異性体、並びにそれらの混合物に関する。更に、本発明は、それらを含む全ての医薬組成物及びそれらを用いる全ての治療方法に関する。
【0020】
本発明は、水素原子、炭素原子、又は他の原子1個以上が、それらの同位体で置換されている前記本発明の化合物及び薬剤学的に許容することのできるその塩を含む。前記化合物は、代謝薬物動態学的実験及び結合アッセイにおける検査及び診断用の道具として有用である。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の化合物の調製を、以下の反応工程式中に示す。特に断らない限り、以下の反応工程式におけるX、R1、R2、及びX1は、前記と同じ意味である。
【0022】
【反応工程式1】
【化32】
【0023】
【反応工程式2】
【化33】
【0024】
本発明では、出発材料として多様なマクロライドテンプレートを用いる。前記マクロライドテンプレートとしては、アザライド(azalide)、例えばN9a−デスメチルアジスロマイシン、アジスロマイシン、エリスロマイシン、クラリスロマイシン(clarithromycin)、エリスロマイシルアミン、及びそれらの類似物を挙げることができる。アジスロマイシンは、米国特許第4474768号及び4517359号各明細書(前記参照)に記載の方法に従って調製することができる。エリスロマイシンは、米国特許第2653899号及び2823203号各明細書に記載の方法に従って、調製又は単離することができる。クラリスロマイシンは、米国特許第4331803号明細書に記載の方法に従って調製することができる。式(1)又は式(2)で表される化合物に相当するマクロライドテンプレート〔ここで、R1及びR2は一緒になって、R1が−N(R7)−基且つR2が酸素原子であって、そしてXが−C(O)−基である〕は、「Jpurnal of Organic Chemistry53,2340(1988)」に記載の方法に従って調製することができる。前記反応工程式1及び2における出発材料(ここで、R19は、前記R19の定義中のエチル基以外の部分である)は、PCT公開WO98/01571号公報(Biotica
Tech.Ltd.及びPfizer Inc.)及びWO98/01546号公報(Biotica Tech.Ltd.に譲渡)中に記載の方法に従って調製することができる。前記マクロライドテンプレートは、その化合物をメタノール中塩化アセチルで、おおよそ周囲温度で処理することによって、相当するデスクラジノーステンプレートに変換することができる。これら出発材料は、種々の変形を実施する前に官能基を適当に保護し、そして所望の変形が完了した後に脱保護することが必要な場合がある。本発明のマクロライド化合物中のアミノ部分に対して最も普通に用いられる保護基は、ベンジルオキシカルボニル基(Cbz)及びt−ブチルオキシカルボニル基(Boc)である。ヒドロキシル基は、一般的に、アセテート又はCbzカーボネートとして保護される。
【0025】
アミノ部分(特に、エリスロマイシルアミンのC−9アミノ部分)を保護するためには、そのマクロライドを無水テトラヒドロフラン(THF)中のt−ブチルジカーボネート、又はベンジルオキシカルボニル N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(Cbz−OSu)で処理することによって、そのt−ブチル又はベンジルカルバメートとして、C−9アミノ部分を保護することができる。前記Boc基は、酸処理によるか、又は以下の2工程手順、すなわち(1)2,6−ルチジンの存在下での、ジクロロメタン中のトリメチルシリルトリフレート過剰量(10当量)による処理、及び(2)THF中のテトラ−n−ブチルアンモニウムフルオライドによる脱シリル化によって普通に除去する。前記Cbz基は、通常の接触水素化によって除去することができる。
【0026】
本明細書の請求項に記載したタイプのマクロライド化合物中に存在する多くのヒドロキシル基の中で、C−2’ヒドロキシル基は、反応性ヒドロキシル基である。前記C−2’ヒドロキシル基は、外部塩基の不在下で、ジクロロメタン中の無水酢酸(1当量)で化合物を処理することによって、選択的に保護される。この方法は、前記C−2’ヒドロキシル基を、相当するアセテートに選択的に変換する。前記ヒドロキシル保護基は、約0℃〜約65℃の温度範囲で、2〜48時間、化合物をメタノールで処理することによって除去することができる。
【0027】
あるいは、本発明の化合物を調製するための出発材料がエリスロマイシルアミン又はN9a−デスメチルアジスロマイシンである場合には、それらの化合物を、THF/水中のベンジルクロロホルメート(約pH9)過剰量で処理して、N−9,2’−ビス−Cbzで保護されたエリスロマイシルアミン又はN9a−デスメチルアジスロマイシンを得る。この方法では、アミノ基とC−2’ヒドロキシル基とを、1工程で保護することができる。
【0028】
反応工程式1では、式(3)で表される化合物を、ピリジニウムp−トルエンスルホネート及び/又はp−トルエンスルホン酸一水和物の存在下で、非プロトン性溶媒(好ましくは塩化メチレン)中で、式:R3C(O)R3’(ここで、R3及びR3’は前記と同じ意味である)で表される化合物、式:H3CO(R3)C=CR3’R3”(ここで、R3”はR3と同じ意味であり、そしてR3及びR3’は前記と同じ意味である)で表される化合物、又は式:
【化34】
で表される化合物で、周囲温度で約1時間〜5日間処置することによって、式(1)で表される化合物及び式(5)で表される化合物に変換することができる。この工程では、式(1)で表される化合物及び式(5)で表される化合物の両方を形成することができる。形成される式(5)で表される化合物は、R18が−C(R3)=CR3’R3”基、又は式:
【化35】
(式中、破線は、場合により存在する二重結合を意味し、そしてX3、X4、及びX5は前記と同じ意味である)で表される基である式(5)で表される化合物であろう。
【0029】
更に、以下の式:
【化36】
で表される4−アザシクロヘキシル部分を、X1基として、式(1)で表される化合物中に導入することができる。当業者に周知の多様な方法によって、前記X1基の窒素原子を更に変形して、多様なR6置換基を導入することができる。或る方法では、前記の4−アザシクロヘキシル部分を含有する式(1)で表される化合物を、トリエチルアミン又はピリジンの存在下で、非プロトン性溶媒(好ましくは、塩化メチレン)中で、周囲温度で約24時間〜48時間、式:R6−Q(ここで、Qは、適当なR6基のアルキル部分に結合する離脱基、好ましくは塩素原子又は臭素原子である)で表される化合物(例えば、塩化ベンジル)で処理するか、あるいはホルムアルデヒド又は水素原子、及び炭素上パラジウムを用いる還元的アミノ化によって処理することができる。別の方法では、例えば硫酸ナトリウム、酢酸、及びナトリウムトリアセトキシボロハイドライドの存在下で、非プロトン性溶媒(好ましくは、塩化メチレン)中で、周囲温度で約30分間〜48時間、式:R6−C(O)H(ここで、R6は、アルキル基を介して前記窒素原子に結合することのできる種々の部分を含む)で表されるアルデヒドを用いて前記化合物を処理することによる還元的アミノ化によって、前記の4−アザシクロヘキシル基の窒素原子を変形することができる。この方法では、式:R6CH2−で表される基で、前記窒素原子が置換されることになる。別の方法では、式:R6−C(O)OH(ここで、R6は、カルボニル−C(O)−基を介して前記窒素原子に結合することのできる種々の部分を含む)で表される酸と、例えばトリエチルアミン又はジイソプロピルエチルアミン、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、及び1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドヒドロクロライドの存在下で、非プロトン性溶媒(好ましくは、塩化メチレン)中で結合させることによって、前記4−アザシクロヘキシル基の窒素原子を変形することができる。この方法では、式:R6C(O)−で表される基で、前記窒素原子が置換されることになる。以下の方法A〜APに記載の通りに、この窒素原子の位置に別の基を導入することができる。例えば、方法Iに記載の通りにスルホンアミド部分を生成することができ、方法Mに記載の通りにカルバメート部分を生成することができる、そして方法Qに記載の通りに尿素部分を生成することができる。
【0030】
反応工程式2は、式(6)で表される化合物の調製を示す。この方法では、出発材料は、相当するデスクラジノースマクロライドテンプレートではなく、式(4)で表される化合物である。反応工程式1に対する前記の条件と実質的に同じ条件に従って、式:R3C(O)R3’(ここで、R3及びR3’は前記と同じ意味である)で表される化合物、式:H3CO(R3)C=CR3’R3”(ここで、R3”、R3及びR3’は前記と同じ意味である)で表される化合物、又は式:
【化37】
で表される化合物で、式(4)で表される化合物を処理して、反応工程式1中の化合物(5)に関するR18基を得る。
【0031】
式(1)で表される化合物及び式(2)で表される化合物を調製するのに用いる具体的な調製方法を、方法A〜方法APとして以下に記載する。以下の調製例中では、以下の省略記号を用いることがある:Et(エチル),Me(メチル),HOBT(1−ヒドロキシベンゾトリアゾールハイドライド),THF(テトラヒドロフラン),DMF(N,N−ジメチルホルムアミド),及びEDC〔1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドハイドロクロライド〕。
【0032】
【方法A】
《デスクラジノース−アジスロマイシン−3,6−シクロヘキシケタール;O3,O6−シクロヘキシリデンデスクラジノース−アジスロマイシン;及びジスクラジノースアジスロマイシン−3−(1−シクロヘキセニル)エーテル》
乾燥塩化メチレン中のデスクラジノース(descladinose)アジスロマイシン(1.33g、2mmol)の溶液に、1−メトキシシクロヘキセン(13.44g、120mmol)及びピリジニウムp−トルエンスルホネート(3.0g、12mmol)を加えた。この溶液を窒素下で室温にて4日間撹拌した。希釈炭酸カリウム溶液を加え、有機層を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして濾過した。溶媒を真空下で除去し、残さをフラッシュクロマトグラフィー(シリカ75g、8%メタノール/塩化メチレン中の0.8%濃水酸化アンモニウム)で精製するとデスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−シクロヘキシルケタール(400mg、0.59mmol、30%;マススペクトル=672)が得られた。デスクラジノース・アジスロマイシン−3−(1−シクロヘキセニル)エーテル(120mg、0.18mmol、収率=9%;マススペクトル=672)も単離された。
【0033】
【方法B】
《デスメチル−デスクラジノース−アジスロマイシン−3,6−(4−オキソシクロヘキシル)ケタール及びN−デスメチル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3−(4−[5,6−ジヒドロピラニル])エーテル》
乾燥塩化メチレン(200ml)中のN−デスメチル−デスクラジノースアジスロマイシン(5.77g、10mmol)の溶液へ、5,6−ジヒドロ−4−メトキシ−ピラン(22.8g、200mmol)、ピリジニウムp−トルエンスルホネート(15.08g、60mmol)及びp−トルエンスルホン酸一水和物(4.0g、21mmol)を加えた。この混合物を室温にて窒素下で9.5時間撹拌し、希釈炭酸カリウム及びブラインで洗浄し、そして濾過した。4回の同じ反応から得たろ液を一緒にし、そして減圧下で濃縮した。残さを3つの同じ部分に分け、そして各々をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ1kg、8%メタノール/塩化メチレン中の0.8%濃水酸化アンモニウム)で精製した。不純物画分を同じ溶媒によりシリカ450g上で再クロマトグラフィー処理して、N−デスメチル−デスクラジノース−アジスロマイシン−3,6−(4−オキソシクロヘキシル)ケタールを合計で15.95g(24.2mmol、60.5%;マススペクトル=659.5)の量で得た。N−デスメチル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3−(4−[5,6−ジヒドロピラニル])エーテル(1.97g、2.99mmol、収率=7.5%;マススペクトル=659.5)も単離した。
【0034】
【方法C】
《デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アセチル−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
塩化メチレン(90ml)中のデスクラジノースアジスロマイシン(950mg、1.62mmol)の溶液に、1−アセチル−4−メトキシ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン(7.55g、48.7mmol)及びp−トルエンスルホン酸一水和物(941mg、4.95mmol)を加えた。混合物を室温にて窒素下で4日間撹拌し、塩化メチレンで希釈し、希炭酸カリウム及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして減圧下で濃縮した。その残さを、連続シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー〔シリカ150g、濃水酸化アンモニウム/メタノール/アセトン/ベンゼン(0.3:2:8:10;シリカ85g、アセトリル/濃水酸化アンモニウム(25:1);シリカ35g、6%メタノニル/塩化メチレン中の0.6%濃水酸化アンモニウム)によって精製して、標記化合物(310mg、収率=26.8%;マススペクトル=714.5)を得た。
【0035】
【方法D】
《デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−カルボベンジルオキシ−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
塩化メチレン(60ml)中のデスクラジノースアジスロマイシン(960mg、1.62mmol)の溶液に、1−カルボベンジルオキシ−4−メトキシ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン(12g、48.6mmol)、ピリジニウムp−トルエンスルホネート(2.44g、9.72mmol)、及びp−トルエンスルホン酸一水和物(616mg、3.24mmol)を加えた。その混合物を室温にて2日間撹拌し、塩化メチレンで希釈し、希炭酸カリウム及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮した。その残さをフラッシュクロマトグラフィー〔シリカ100g、濃水酸化アンモニウム/メタノール/塩化メチレン(0.3/6/100)〕によって精製して、標記化合物(672mg、収率=51.5%;マススペクトル=807.8)を得た。
【0036】
【方法E】
《デスクラジノース−アジスロマイシン−3,6−(4−チオシクロヘキシル)ケタール》
乾燥塩化メチレン(30ml)中のデスクラジノースアジスロマイシン(443mg、0.75mmol)の溶液に、5,6−ジヒドロ−4−メトキシ−チオピラン(推定11.7mmolのチオケトンとの72%混合物2.13g)、ピリジニウムp−トルエンスルホネート(1.13g、4.5mmol)、及びp−トルエンスルホン酸一水和物(299mg、1.575mmol)を加えた。混合物を室温にて窒素下で24時間撹拌し、希炭酸カリウム及びブラインで洗浄し、そして濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(シリカ60g、6%/メタノール/塩化メチレン中の0.6%濃水酸化アンモニウム)で精製して、標記化合物(352mg、収率=68%;マススペクトル=689.4)を得た。
【0037】
【方法F】
《N−デスメチル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アセチル−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
塩化メチレン(1400ml)中のN−デスメチル−デスクラジノースアジスロマイシン(36.67g、63.55mmol)の溶液に、1−アセチル−4−メトキシ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン(197g、1.271mol)、ピリジニウムp−トルエンスルホネート(95.82g、0.381mol)、及びp−トルエンスルホン酸一水和物(33.85g、0.178mol)を加えた。この混合物を室温にて窒素下で4日間撹拌した。
この混合物を塩化メチレン(1.5リットル)で希釈し、希炭酸カリウム(1リットル)で2回洗浄してからブライン(500ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮した。この残さを逆相分取HPLCで精製した。その際の条件は以下のとおりである。15μm InersilC−8ゲルを充填した100×500mmカラムを、100%(0.050M−NH4OAc+0.1%NH4OH;緩衝液)により安定なベースラインに平衝化(400ml/分)。その粗製残さを、水200ml中でクエン酸塩に変換した。透明溶液を、サンプル装填ポンプにより前記カラムに装填した。このカラムを100%緩衝液で2分間溶離し、更に100%緩衝液から20%緩衝液及び80%CH3CNへのグラジエントで80分間溶離した。検出器を230nmにセットした。集めた分画を逆相HPLCで分析した。純度が97%を越える分画を一緒にし、そして濃縮してCH3CNを除去した。NaHCO3を加え、そして生成物をCHCl3(2×2リットル)で抽出した。一緒にした有機層をNa2SO4上で乾燥させ、そして濃縮して、白色非晶質固体(27.5g、39.2mmol、61.7%;マススペクトル=700.3)を得た。
【0038】
あるいは、前記生成物は、抽出操作によって得ることができる。
反応が完了したことを確認した後で、粗製の反応混合物を分液漏斗へ移し、同容量の10%K2CO3で洗浄した。水性相を捨て、有機相を濃縮して低容量にし、トルエンと共に数回共沸してピリジンを除去した。次に、濃褐色液を水中に懸濁させ(CH2Cl215リットル中で行う典型的な300gの反応に対して水10リットルを使用した)、そしてH3PO4でpH5.0に調節した。水性層をCHCl3(4×4リットル)で洗浄した。pHをNaHCO3によって8.0に調節し、生成物を2×4リットルのCH3Cl2で抽出した。一緒にした有機層をNaSO4上で乾燥させ、濾過し、そして濃縮して明黄色固体を得た。この時点での回収率は、デスクラジノースアザリド出発材料の重量とほぼ等しかった。
粗製固体中のエノールエーテル副生成物を、以下のように加水分解した。固体100gをTHF(1600ml)に溶解した。この溶液に1N−HCl(400ml)を加え、反応液を撹拌し、その間にエノールエーテルの消失によって反応を監視した。反応が完了した後(〜120−180分間室温にて)充分量のNaHCO3を加えて前記HClを中和した。この溶液を濃縮してTHFを除去し、必要により、充分量のNaHCO3を加えてpHを8にした。その溶液を2×500mlのCH2Cl2で抽出した。有機層を一緒にし、Na2SO4上にて乾燥させ、そして濃縮して黄色泡状体73.7gを得た。
最終工程において、固体をクロロホルム:ジクロロエタン(1:1)3リットル中に溶解し、6リッター三角フラスコに入れた。撹拌したこの溶液に0.050M−NH4OAc+0.1%TFA(3リットル)を加え、そしてその混合物を1分間撹拌した。各層を分離し、そして低層(有機層)をNa2SO4上にて乾燥させ、そして濃縮して白色泡状体(51.50g;HPLCによる純度は99%より大)を得た。
【0039】
【方法G】
《デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アザシクロヘキシル)ケタール》
パー(Parr)ボトル内のイソプロパノール(20ml)中のデスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−カルボベンジルオキシ−4−アザシクロヘキシル)ケタール(460mg、0.57mmol)の溶液に、炭素上10%パラジウム(190mg)を加えた。この混合物を水素ガス(52psi)下にて2日間撹拌し、ろ過し、そして減圧下で濃縮した。この残さをフラッシュクロマトグラフィー〔シリカ20g、濃水酸化アンモニウム/メタノール/塩化メチレン(1/10/90)〕によって精製して、標記化合物(330mg、収率=86.2%;マススペクトル=672.4)を得た。
【0040】
【方法H】
《デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−メチル−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
アセトニトリル(17ml)中のデスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アザシクロヘキシル)ケタール(140mg、0.21mmol)の溶液に、水(12ml)中の酢酸ナトリウム三水和物(286mg、2.1mmol)、酢酸(126mg、0.12ml、2.1mmol)、及び37%水性ホルムアルデヒド(0.47ml、ホルムアルデヒドとして189mg、6.3mmol)の溶液を加えた。その混合物を室温にて1時間撹拌し、ナトリウムシアノボロハイドライド(39.6mg、0.63mmol)を加えた。この混合物を更に2時間撹拌し、ほとんどのアセトニトリルを減圧下に除去し、残さを希炭酸カリウム中に注ぎ、塩化メチレンで抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮した。この残さをフラッシュクロマトグラフィー(シリカ5g、10%メタノール/塩化メチレン中の1%濃水酸化アンモニウム)で精製して、標記化合物(93mg、収率=64.6%;マススペクトル=686.5)を得た。
【0041】
【方法I】
《デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−メタンスルホニル−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
塩化メチレン(2ml)中のデスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アザシクロヘキシル)ケタール(200mg、0.298mmol)及びトリエチルアミン(60.3mg、0.083ml、0.596mmol)の溶液に、窒素下で−78℃で、メタンスルホニルクロライド(37.5mg、0.025ml、0.328mmol)を2分間かけて滴下した。この混合物を−78℃にて5分間撹拌し、そして放置して室温に暖めた。更に1時間撹拌した後に、その混合物を塩化メチレンで希釈し、希炭酸カリウム及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、そして留去した。この残さをフラッシュクロマトグラフィー(シリカ20g、6%メタノール/塩化メチレン中の0.6%濃水酸化アンモニウム)で精製して、標記化合物(135mg、収率=60.4%;マススペクトル=750.5)を得た。
【0042】
【方法J】
《デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−ブタンスルホニル−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
塩化メチレン(10ml)中のデスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アザシクロヘキシル)ケタール(305mg、0.453mmol)及びトリエチルアミン(115mg、0.158ml、1.13mmol)の溶液に、窒素下で室温にてブタンスルホニルクロライド(85.2mg、0.070ml、0.544mmol)を1分間かけて滴下した。この混合物を1時間撹拌し、塩化メチレンで希釈し、希炭酸カリウム及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、そして留去した。この残さをフラッシュクロマトグラフィー(シリカ40g、5%メタノール/塩化メチレン中の0.5%濃水酸化アンモニウム)で精製して、標記化合物(216.1mg、収率=60.2%;マススペクトル=792.4)を得た。
【0043】
【方法K】
《デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−エタンスルホニル−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
塩化メチレン(10ml)中のデスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アザシクロヘキシル)ケタール(302mg、0.45mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(145mg、0.196ml、1.125mmol)の溶液に窒素下で−78℃にてエタンスルホニルクロライド(69.4mg、0.051ml、0.54mmol)を2回に分けて加えた。その混合物を10分間−78℃にて撹拌し、放置して室温まで暖めた。更に1時間撹拌した後に、その混合物を塩化メチレンで希釈し、希炭酸カリウム及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、そして留去した。この残さをフラッシュクロマトグラフィー(シリカ40g、5%メタノール/塩化メチレン中の0.5%濃水酸化アンモニウム)で精製して、標記化合物(231mg、収率=67%;マススペクトル=764.4)を得た。
【0044】
【方法L】
《N−デスメチル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−シクロプロピルカルボニル−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
乾燥塩化メチレン(10ml)中のデスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アザシクロヘキシル)ケタール(295mg、0.449mmol)の溶液に、窒素下で室温にてシクロプロパンカルボン酸(77.3mg、0.898mmol)、トリエチルアミン(136mg、0.188ml、1.35mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(66.8mg、0.494mmol)、及び1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドヒドロクロライド(94.7mg、0.494mmol)を加えた。更に塩化メチレン(20ml)を加えて、反応混合物を溶液にした。2時間撹拌した後に、その混合物を希炭酸カリウム及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、そして留去した。この残さをクロマトトロン(2mmプレート)上にて、塩化メチレン/メタノール/濃水酸化アンモニウム(7:1:0.1)で溶離することにより精製して、標記化合物(270mg、収率=82.8%;マススペクトル=726.5)を得た。
【0045】
【方法M】
《デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−(クロロエトキシカルボニル)−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
塩化メチレン(10ml)中のデスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アザシクロヘキシル)ケタール(333.3mg、0.496mmol)の溶液に、窒素下で室温にてジイソプロピルエチルアミン(128mg、0.173ml、0.992mmol)及び2−クロロエチル・クロロホルメート(63.8mg、0.046ml、0.446mmol)を加えた。この混合物を16時間室温にて撹拌し、塩化メチレンで希釈し、希炭酸カリウム及びブライン洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、そして留去した。この残さをフラッシュクロマトグラフィー(シリカ40g、5%メタノール/塩化メチレン中の0.5%水酸化アンモニウム)で精製して、標記化合物(255mg、0.328mmol、収率=73%;マススペクトル=778.3)を得た。
【0046】
【方法N】
《N−デスメチル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アリルオキシカルボニル−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
塩化メチレン(10ml)中のN−デスメチル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アザシクロヘキシル)ケタール(292mg、0.444mmol)の溶液に、窒素下で室温にてトリエチルアミン(89.8mg、0.124ml、0.888mmol)、及びアリルクロロホルメート(53.5mg、0.047ml、0.444mmol)を加えた。この混合物を3時間室温にて撹拌し、塩化メチレンで希釈し、希炭酸カリウム及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、そして留去した。この残さをフラッシュクロマトグラフィー(シリカ40g、5%メタノール/塩化メチレン中の0.5%水酸化アンモニウム)にて精製し、標記化合物(234mg、0.316mmol、収率=71%;マススペクトル=742.3)を得た。
【0047】
【方法O】
《デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−メトキシカルボニル−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
塩化メチレン(12.4ml)中のデスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アザシクロヘキシル)ケタール(1.67g、2.48mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(304mg、2.48mmol)の溶液に、0℃で窒素下でメタンクロロホルメート(93.5mg、0.08ml、0.99mmol)を加えた。その混合物を1時間撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウムで急冷した。有機相を炭酸水素ナトリウム溶液及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、そして留去した。その残さをフラッシュクロマトグラフィー〔シリカ100g、10%メタノール/塩化メチレンから15%メタノール/塩化メチレンにグラディエント;不純分画は、シリカ9.7g上にて、アセトン/2−プロパール/シクロヘキサン(16/7/75)中の1.7%水酸化アンモニウムで再精製〕によって精製し、標記化合物(383mg、0.525mmol、収率=53%;マススペクトル=730.7)を得た。
【0048】
【方法P】
《N−デスメチルデスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−メトキシカルボニル−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
反応バイアル中のN−デスメチル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アザシクロヘキシル)ケタール(300mg、0.456mmol)へ、乾燥塩化メチレン(3ml)及び炭酸カリウム(600mg、4.35mmol)(これは予め粉砕し、電子レンジで乾燥させておく)を加えた。メチルクロロホルメート(51.7mg、0.042ml、0.547mmol)を注射器で加え、そしてその混合物を室温にて16時間撹拌した。反応混合物をブラインで2回洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そしてクロマトトロン(2mmプレート)上にて塩化メチレン/メタノール/水酸化アンモニウム(10/1/0.1)によって精製して、標記化合物(204mg、0.284mmol、収率=62%;マススペクトル=716.4)を得た。
【0049】
【方法Q】
《デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アリルウレア−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
無水塩化メチレン(2.5ml)中のデスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アザシクロヘキシル)ケタール(200mg、0.3mmol)へ、室温にて窒素下でアリルイソシアネート(30mg、0.032ml、0.362mmol)を加えた。その混合物を2時間撹拌し、塩化メチレンで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、そして留去した。その残さをフラッシュクロマトグラフィー(シリカ10g、5%メタノール//塩化メチレン中の1%水酸化アンモニウム)で精製して、標記化合物(113mg、0.149mmol、収率=41%;マススペクトル=755.5)を得た。
【0050】
【方法R】
《デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アセトキシアセチル−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
塩化メチレン(5ml)中のデスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アザシクロヘキシル)ケタール(200mg、0.3mmol)に、室温にて窒素下でピリジン(19.6mg、0.020ml、0.25mmol)及びアセトキシアセチルクロライド(50.8mg、0.04ml、0.372mmol)を加えた。その混合物を1時間撹拌し、塩化メチレンで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、そして留去した。この残さをフラッシュクロマトグラフィー(シリカ10g、10%メタノール/塩化メチレン中の2%水酸化アンモニウム)によって精製して、標記化合物(96.8mg、0.125mmol、収率=41.7%;マススペクトル=772.4)を得た。
【0051】
【方法S】
《デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−シクロプロピルカルボニル−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
塩化メチレン(2.5ml)中のデスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アザシクロヘキシル)ケタール(200mg、0.3mmol)に、室温にて窒素下で、ピリジン(19.6mg、0.020ml、0.25mmol)及びシクロプロパンカルボニルクロライド(12.7mg、0.011ml、0.121mmol)を加えた。その混合物を1時間撹拌し、そしてメタノール(1.3ml)を加えた。その反応物を更に3時間撹拌し、留去させ、塩化メチレン中に取り、飽和炭酸水素ナトリウム及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、そして留去した。その残さをフラッシュクロマトグラフィー(シリカ10g、5%メタノール/塩化メチレン中の1%水酸化アンモニウム)で精製して、標記化合物(135.7mg、0.183mmol、収率=61%;マススペクトル=740.5)を得た。
【0052】
【方法T】
《デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−ヒドロキシアセチル−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
メタノール(1ml)中のデスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アセトキシアセチル−4−アザシクロヘキシル)ケタール(20mg、0.026mmol)に、炭酸カリウム(2mg、0.014mmol)を加えた。その混合物を室温にて16時間撹拌し、そして留去して、残留カリウム塩との混合物として標記化合物(合計重量=13.8mg;マススペクトル=730.6)を得た。
【0053】
【方法U】
《デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−シクロプロピル−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
メタノール(5ml)中のデスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アザシクロヘキシル)ケタール(168mg、0.25mmol)へ、[1−エトキシシクロプロピル)オキシ]トリメチルシラン(218mg、0.25ml、1.25mmol)、ナトリウムシアノボロハイドライド(63mg、1mmol)、酢酸(150mg、0.143ml、2.5mmol)、及び3A分子篩い(150mg)を加えた。この混合物を窒素下で10時間還流加熱し、濾過し、濃縮し、そして塩化メチレン及び飽和炭酸水素ナトリウムで希釈した。有機層を分離し、そして水性層を塩化メチレンで抽出した。一緒にした有機層を飽和炭酸水素ナトリウム及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、そして留去した。その残さをフラッシュクロマトグラフィー(シリカ5g、5%メタノール/塩化メチレン中の0.4%水酸化アンモニウムから6%メタノール/塩化メチレン中の0.4%水酸化アンモニウムにグラディエント)によって精製して、標記化合物(56mg、0.079mmol、収率=31.5%;マススペクトル=712.4)を得た。
【0054】
【方法V】
《デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−ベンズアルデヒドアセタール》
ベンゼン(125ml)中のデスクラジノースアジスロマイシン(3g、5.08mmol)に、ベンズアルデヒドジメチルアセタール(7.7g、7.6ml、50.76mmol)及びp−トルエンスルホン酸一水和物(20mg)を加えた。反応混合物をDean−Starkトラップ下で24時間還流加熱し、そして更にベンズアルデヒドジメチルアセタール(15.4mg、15.2ml、0.101mol)を加えた。還流を更に2日間継続し、減圧下でベンゼンを除去し、そしてほとんどの過剰のベンズアルデヒドジメチルアセタールを真空下で蒸発させた。残留油状体を連続シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにて、1%メタノール/クロロホルム中の0.2%水酸化アンモニウムによって溶離することにより精製して、標記化合物(707mg及び408mg、合計1.64mmol、収率=32%、絶対配置は確定していない;マススペクトル=679.6)を得た。
【0055】
【方法W】
《デスクラジノース−9−ジヒドロエリスロマイシン−3,6−(4−メチル−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
水(5ml)中のデスクラジノース−9−ジヒドロエリスロマイシン−3,6−(4−アザシクロヘキシル)ケタール(250mg、0.379mmol)の懸濁液中へ、ホルムアルデヒド(水中の37%溶液、0.12ml、ホルムアルデヒドとして47.9mg、1.6mmol)及びギ酸(0.57ml、695mg、15.1mmol)を加えた。その溶液を5時間還流加熱し、そして室温にて更に20時間撹拌した。その混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液中に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。一緒にした有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、そして留去して、標記化合物(120mg、0.188mmol、収率=50%;マススペクトル=637.4)を得た。
【0056】
【方法X】
《4”−イソプロペニルオキシ−アジスロマイシン》
塩化メチレン(10ml)中のアジスロマイシン(130mg、0.17mmol)の溶液に、2−メトキシプロペン(0.5ml、376.5mg、5.22mmol)及びピリジニウムヒドロクロライド(60mg、0.52mmol)を加えた。その溶液を窒素下で室温にて2日間撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム及びブラインで洗浄し、木綿ウールに通して濾過し、そして濃縮した。この残さをフラッシュクロマトグラフィー〔シリカ10g、塩化メチレン/メタノール/水酸化アンモニウム(95:5:1)〕で精製して、標記化合物(124mg、0.157mmol、収率=92%;マススペクトル=789)を得た。
【0057】
【方法Y】
《4”−イソプロペニルオキシ−N−デスメチルアジスロマイシン》
氷浴内の塩化メチレン(10ml)中のN−デスメチルアジスロマイシン(538.4mg、0.732mmol)の溶液に、窒素下で4オングストローム分子篩い(20)、2−メトキシプロペン(2ml、1.5g、20.9mmol)及びピリジニウムヒドロクロライド(171mg、1.48mmol)を加えた。その混合物を放置して室温に暖め、そして18時間撹拌した。更に、2−メトキシプロペン(3ml、2.25g、31.2mmol)及びピリジニウムヒドロクロライド(145mg、1.25mmol)を加えた。更に23時間室温にて撹拌した後に、反応混合物を塩化メチレンで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして濃縮した。その残さをフラッシュクロマトグラフィー〔シリカ20g、階段的グラディエント:0.1%水酸化アンモニウム(2.5%メタノール/塩化メチレン中);0.1%水酸化アンモニウム(4%メタノール/塩化メチレン中);0.1%水酸化アンモニウム(10%メタノール/塩化メチレン中)〕で精製して、標記化合物(482mg、0.623mmol、収率=85%;マススペクトル=774)を得た。
【0058】
【方法Z】
《N−デスメチルアジスロマイシン−4”−(1−シクロヘキセニル)エーテル》
塩化メチレン(50ml)中のN−デスメチルアジスロマイシン(648mg、0.88mmol)の溶液へ、1−メトキシシクロヘキセン(6.03g、52.9mmol)及びピリジウムp−トルエンスルホネート(1.33g、5.28mmol)を加えた。この混合物を窒素下で室温にて5日間撹拌し、塩化メチレンで希釈し、希炭酸水素ナトリウム及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、そして留去した。残さをフラッシュクロマトグラフィー(シリカ60g、7%メタノール/塩化メチレン中の0.1%水酸化アンモニウム)にて精製して、標記化合物(235mg、収率=32.8%;マススペクトル=816)を得た。
【0059】
【方法AA】
《N−デスメチルアジスロマイシン−4”−(1−シクロペンテニル)エーテル》
塩化メチレン(50ml)中のN−デスメチルアジスロマイシン(735mg、1mmol)の溶液へ、1−メトキシシクロペンテン(5.88g、60mmol)、ピリジニウムp−トルエンスルホネート(1.33g、6mmol)及びp−トルエンスルホン酸(360mg、1.9mmol)を加えた。この混合物を7日間撹拌し、塩化メチレンで希釈し、希炭酸カリウム及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、そして留去した。この残さをフラッシュクロマトグラフィー(シリカ60g、8%メタノール/塩化メチレン中の0.8%水酸化アンモニウム)で精製して、標記化合物(232mg、0.29mmol、収率=29%;マススペクトル=802)を得た。
【0060】
【方法AB】
《3,6−アザシクロアルキルケタールへのアリールアルキル基の付加》
CH2Cl2中のN−デスメチル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アザシクロヘキシル)ケタール(250mg〜500mg)又はデスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アザシクロヘキシル)ケタール(250mg〜500mg)へ、置換ベンジルブロマイド又は置換ベンジルクロライド(1.2〜2当量)及びEt3N(3当量)を室温にて加えた。反応混合物を24〜48時間撹拌し、そして飽和炭酸水素ナトリウム溶液で急冷した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、そして有機溶媒を真空中で除去した。その残さをフラッシュクロマトグラフィー(3〜6%MeOH/CHCl3,0.5%アンモニアを使用)にて精製して、4−アザシクロヘキシル部分の窒素原子が置換ベンジル基で置換された相当する化合物を得た。N−デスメチル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アザシクロヘキシル)ケタールを用いた場合には、ジ置換ベンジル誘導体(環N−9aもベンジル化されている)も小量生成物として単離された。
【0061】
【方法AC】
《還元的アミノ化3,6−アザシクロアルキルケタールへの手順》
CH2Cl2中のN−デスメチル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アジシクロヘキシ)ケタール(250mg〜500mg)又はデスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アジシクロヘキシ)ケタール(250mg〜500mg)へ、式:
RC(O)H
[式中、Rは、前記のR6(特には後述する表中の例を参照)の定義に示した各種のカルボニル部分に相当する]で表されるアルデヒド(2.5当量)及び硫酸ナトリウム(10当量)又は分子篩い(3オングストローム)を丸底フラスコ内で混合し、そして真空内で乾燥させた。CH2Cl2(10〜20ml)をフラスコに加え、続いて酢酸(3当量)を加え、そしてその混合物を室温にて15分間撹拌した。次に、NaB(OAc)3H(2当量)を加え、そして室温にて2〜14時間撹拌を続けた。続いて、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で反応物を急冷し、そして生成物をCH2Cl2(3×50ml)で抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして有機溶媒を真空下で除去して、粗製の生成物を得た。この生成物をフラッシュクロマトグラフィーによって、3〜5%MeOH/CHCl3及び0.5%濃アンモニアを用いて精製した。
【0062】
【方法AD】
《芳香族酸とケタールとの結合手順》
N−デスメチル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アザシクロヘキシル)ケタール(250mg〜500mg)又はデスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アザシクロヘキシル)ケタール(250mg〜500mg)と、式:
RC(O)OH
[式中、Rは前記方法ACで規定した意味と同じ意味である]で表される酸(2当量)と、EDC(1.2当量)と、HOBT(1.2当量)とを混合し、そして真空下で乾燥させた。その混合物をCH2Cl2(10ml)中に溶解した後でEt3N(4当量)を加え、そして得られた溶液を室温にて24〜48時間撹拌した。次に、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で反応物を急冷し、そしてその生成物をCH2Cl2(3×50ml)で抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして有機溶媒を真空下で除去して、粗製の生成物を得た。この生成物をフラッシュクロマトグラフィーにより、3〜5%MeOH/CHCl3及び0.5%濃アンモニアを用いて精製した。
【0063】
【方法AE】
《デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−(1−プロペン−3−イル)−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アザシクロヘキシル)ケタール(250mg、0.372mmol)をトルエン(5ml)中に溶解し、続いてEt3N(259μl、186mmol)、Pd(PPh3)4(43.0mg、0.0372mmol)、及び酢酸アリル(48.0μl、0.446mmol)を加えた。この反応混合物を80℃にて一晩撹拌したところ、TCLが反応の完了を示した。反応溶液をEtOAc中に取り、飽和NaHCO3溶液に、水及びブラインで洗浄した。次に、溶媒を真空下で除去して、粗製の生成物を得た。この生成物をフラッシュクロマトグラフィー〔6%メタノール,0.2%アンモニア(クロロホルム中)を使用〕により精製して、所望の生成物(215mg、収率=81%)を得た。
【0064】
【方法AF】
《N−デスメチル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−(5−ニトロピリジン−2−イル)−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
乾燥アセトニトリル(1.4ml)中のN−デスメチル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アザシクロヘキシル)ケタール(200mg、0.30mmol)及び2−クロロ−5−ニトロピリジン(73mg、1.5当量)の混合物を、トリエチルアミン(46mg、1.5当量)で処理し、そして得られた混合物を、反応が完了するまで2時間還流した。溶媒を真空下で除去し、そして粗製の混合物をフラッシュクロマトグラフィーにより0〜5%Et2NH/EtOAcで精製して、所望の生成物(214.6mg、収率=90%)を淡黄色固体として得た。
【0065】
【方法AG】
《N−デスメチル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−ジフェニルホスフィニル−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アザシクロヘキシル)ケタールを塩化メチレンに溶解し、そして得られた溶液を氷水浴中で撹拌した。反応フラスコ中へホスフィン酸クロライドを滴下し、その反応をTLCで追跡した。反応が完了した後に、反応混合物をCH2Cl2で希釈し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液、水、及びブラインで洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして溶媒を真空下で除去して、粗製の生成物を得た。この生成物をフラッシュクロマトグラフィーで精製した。
【0066】
【方法AH】
《N−デスメチル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−(2−フルオロ−4−ベンジルオキシカルボニル−フェニル)−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
N−デスメチル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アザシクロヘキシル)ケタール(329mg、0.500mmol)及びベンジル・3,4−ジフルオロベンゾエートをイソプロパノール(2ml)中に溶解し、続いてN,N−ジイソプロピルエチルアミン(193mg、1.50mmol)を加えた。次に、反応混合物を85℃に加熱し、TLCで追跡した。12時間撹拌した後に、反応混合物を塩化メチレン(100ml)中に取り、そしてブライン(100ml)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして溶媒を真空下で除去して粗製の生成物を得た。この生成物を、分取TLCプレート〔10%MeOH,1%アンモニア(塩化メチレン中)を使用〕にて精製して、標記化合物(26mg、収率=6%)を得た。
【0067】
【方法AI】
《N−デスメチル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−(2−フルオロ−4−(4−ピリジルメチルアミノカルボニル)−フェニル)−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
N−デスメチル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アザシクロヘキシル)ケタール(300mg、0.446mmol)及び4’−ピリジルメチル−3,4−ジフルオロベンゾエートをDMF(2ml)中に溶解し、続いてN,N−ジイソプロピルエチルアミン(173mg、1.34mmol)を加えた。次に、反応混合物を95℃に加熱し、TLCで追跡した。48時間撹拌した後に、反応混合物を塩化メチレン(100ml)中に取り、そしてブライン(100ml)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして溶媒を真空下で除去して、粗製の生成物を得た。この生成物を分取TLCプレート〔10%MeOH,0.5%アンモニウム(塩化メチレン中)を使用〕にて精製して、標記化合物(8mg、収率=2%)を得た。
【0068】
【方法AK】
《N−デスメチル−N−ベンジル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−(2−ピラジニルカルボニル)−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
N−デスメチル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−2’−ピラジニルカルボニル)−4−アザシクロヘキシル)ケタール(100mg、0.131mmol)及びベンジルブロマイド(31.0μl、0.262mmol)をジオキサン(1ml)中に溶解し、続いてEt3N(55μl、0.393mmol)を加えた。反応溶液を室温にて12時間撹拌してから、CH2Cl2中に取り、そしてその有機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を乾燥(Na2SO4)し、そして溶媒を真空下で除去して、粗製の生成物を得た。この生成物をフラッシュクロマトグラフィー〔6%MeOH,0.5%アンモニア(塩化メチレン中)を使用〕にて精製して、標記化合物(8mg、収率=7%)を得た。
【0069】
【方法AL】
《N−デスメチル−N−p−メトキシベンジル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−(ピラリジニルカルボニル)−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
N−デスメチル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−2’−ピラジニルカルボニル−4−アザシクロヘキシル)ケタール(100mg、0.131mmol)及びp−メトキシ−ベンジルクロライド(36.0μl、0.262mmol)をジオキサン(1ml)中に溶解し、続いてEt3N(55μl、0.393mmol)を加えた。反応溶液を室温にて12時間撹拌した後で、CH2Cl2中に取り、そして有機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を乾燥(Na2SO4)させ、そして溶媒を真空下で除去して、粗製の生成物を得た。この生成物をフラッシュクロマトグラフィー〔6%MeOH,0.5%アンモニア(塩化メチレン中)を使用〕にて精製し、標記化合物(37.0mg、収率=32%)を得た。
【0070】
【方法AM】
《N−デスメチル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−(2−ベンジルオキシム)−プロパノイル−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
N−デスメチル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−ピルビル−4−アザシクロヘキシル)ケタール(150mg、0.206mmol)及びO−ベンジルヒドロキシルアミンヒドロクロライド(165mg、1.03mmol)を、隔壁(septum)キャップを備えたバイアル中で混合し、続いてピリジン(1ml)を加えた。そのバイアルをシェーカー上に置き、そしてそのシェーカーを60℃で一晩振とうさせた。反応混合物を塩化メチレン中に取り、飽和NaHCO3溶液、及び続いてブラインで洗浄した。有機層を乾燥させ、溶媒を真空下で除去して、標記生成物を定量的収率で得た。
【0071】
【方法AN】
《N−デスメチル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−(2−ペンタフルオロベンジルオキシウム)プロパノイル−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
N−デスメチル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−ピルビル−4−アザシクロヘキシル)ケタール(150mg、0.206mmol)及びO−ペンタフルオロベンジルヒドロキシルアミンヒドロクロライド(165mg、1.03mmol)を、隔壁キャップを備えたバイアル中で混合し、続いてピリジン(1ml)を加えた。このバイアルをシェーカー上に置き、そのシェーカーを60℃にて一晩振とうさせた。反応混合物を塩化メチレン中に取り、そして飽和NaHCO3溶液、続いてブラインで洗浄した。有機層を乾燥させ、そして溶媒を真空中で除去して、生成物を定量的収率で得た。
【0072】
【方法AO】
《N−デスメチル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−(2,2−ジ−(エトキシカルボニル)−エテン−1−イル)−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
ジクロロメタン中のN−デスメチル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アザシクロヘキシル)ケタール(250mg、0.38mmol)の溶液を、窒素下でエノンジエチルエトキシメチレンマロネート(0.12ml、0.57mmol)で一度に処理した。その混合物を室温にて一晩、反応が完了するまで撹拌した。溶媒を真空中で留去し、そして得られた粗製の混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー〔シリカ45g、塩化メチレン/メタノール/水酸化アンモニウム(95:5:1)〕で精製して、所望の生成物CP−547089(37.9mg)を淡黄色固体として得た。
【0073】
【方法AP】
《N−デスメチル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−(4−カルボベンジルオキシ−3−トリフルオロメチル)フェニル−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
アセトニトリル(22ml)中のN−デスメチル−デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アザシクロヘキシル)ケタール(1.47g、2.23mmol)及び炭酸カリウム(308mg、2.23mmol)の溶液に、ベンジル・4−フルオロ−2−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(2.00g、6.71mmol)を加えた。フラスコに還流コンデンサを取り付け、82℃で7日間加熱した。室温に冷却した後、溶液を塩化メチレンで希釈し、そしてセライトに通して濾過した。濾液を濃縮し、残さをフラッシュクロマトグラフィー〔シリカゲル、10%メタノール/塩化メチレン中の0.2%水酸化アンモニウム(10%水性)〕で精製して、標記化合物[470mg、収率=23%;マススペクトル=937(M+1)]を得た。
【0074】
【方法AQ】
《デスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−(チアゾ−2−イル)−4−アザシクロヘキシル)ケタール》
2−プロパノール(1.5ml)中のデスクラジノース・アジスロマイシン−3,6−(4−アザシクロヘキシル)ケタール(100mg、0.15mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.036ml、0.21mmol)の溶液に、2−クロロチアゾール(0.014ml、0.16mmol)を加えた。フラスコに還流コンデンサを取り付け、80℃で24時間加熱した。室温に冷却した後に、混合物を分液漏斗に移し、塩化メチレン(20ml)で希釈した。混合物を水(10ml)で洗浄した。各層を分離し、そして水性分画を塩化メチレン(2×5ml)で抽出した。一緒にした塩化メチレン分画を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。残さをフラッシュクロマトグラフィー[(シリカゲル、10%メタノール/塩化メチレン中の0.2%水酸化アンモニウム(10%水性)]によって精製して、標記化合物[(54.6mg、収率=48%;マススペクトル=756(M+1)]を得た。
【0075】
本発明の化合物は、不整炭素原子を有することがある。それらのジアステレオマー混合物は、それらの物理化学的差異に基づいて、当業者に知られている方法、例えばクロマトグラフィー法又は分別結晶法によって、それらの個々のジアステレオマーに分けることができる。前記異性体の全て(ジアステレオマー混合物を含む)は、本発明の一部とみなす。
【0076】
本質的に塩基性である本発明の化合物は、多様な無機酸及び有機酸によって、広範で多様な種々の塩を形成することができる。前記の塩は、動物に投与するためには薬剤学的に許容することのできるものでなければならないが、実際的には、最初に、反応混合物から薬剤学的に許容することのできない塩として本発明の化合物を単離し、次にアルカリ性試薬で処理することにより前記化合物を単純に遊離塩基化合物に変換して戻し、続いてその遊離塩基を薬剤学的に許容することのできる酸付加塩に変換することがしばしば望ましい。本発明の塩基性化合物の酸付加塩は、水性溶媒媒質中又は適当な有機溶媒(例えば、メタノール若しくはエタノール)中で、前記塩基性化合物を、実質的に等しい量の選択した鉱酸又は有機酸で処理することによって、容易に調製される。前記溶媒を注意深く蒸発させることにより、所望の固体塩を容易に得る。また、有機溶媒中の前記遊離塩基の溶液に、その溶液に適当な鉱酸又は有機酸を加えることにより、所望な酸塩を沈殿させることもできる。
【0077】
本質的に酸性である本発明の化合物は、種々の薬理学的に許容することのできるカチオンによって、塩基塩を形成することができる。前記の塩としては、例えばアルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩、特に、ナトリウム及びカリウムの塩を挙げることができる。これらの塩は、全て従来の技術によって調製される。本発明の薬剤学的に許容することのできる塩基塩を調製する試薬として用いられる化学塩基は、本発明の酸性化合物と一緒になって、無毒な塩基塩を形成する塩基である。前記の無毒な塩基塩としては、薬理学的に許容することのできるカチオン、例えばナトリウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウム等から誘導される塩を挙げることができる。それらの塩は、相当する酸性化合物を、所望する薬理学的に許容することのできるカチオンを含む水溶液で処理し、次に、得られた溶液を(好ましくは減圧下で)蒸発乾固することにより、容易に調製することができる。あるいは、酸性化合物の低級アルカノール性溶液と、所望のアルカリ金属アルコキシドとを一緒に混合し、次に、得られた溶液を前記と同じ方法で蒸発乾固させることによっても、これらの塩を調製することができる。いずれの場合でも、反応の完了及び所望する最終生成物の最大収量を保証するために、試薬の化学量論的量で使用することが好ましい。
【0078】
本発明化合物に以下のアッセイ1種以上を実施することによって、細菌、寄生生物、及び原生動物感染、あるいは細菌、寄生生物、又は原生動物感染に関連する障害の治療における本発明化合物の活性を評価することができる。
【0079】
【アッセイ1】
以下に記載のアッセイ(1)は、従来の方法論及び解釈基準を用いており、マクロライド耐性の規定された機構を回避する化合物をもたらすことのできる化学的変形に関する指令を提供することを意図している。アッセイ(1)における細菌菌株のパネルは、多様な(特徴付けされてきたマクロライド耐性機構の代表を含む)標的病原体の種を含むように構成されている。このパネルを用いると、薬効、活性のスペクトル、及び耐性機構を防ぐのに必要なことがある構造的要素若しくは変形に関して、化学的構造と活性との関係を決定することができる。スクリーニングパネルを含む細菌病原体を、以下のリスト1に示す。多くの場合、マクロライド感受性親株及びそれから派生したマクロライド耐性株のいずれを使用しても、前記耐性機構を回避する化合物の能力のより正確な評価を提供することができる。ermA/ermB/ermCと表示される遺伝子を含む菌株は、Ermメチラーゼによる23S−rRNA分子の変形(メチル化)のせいで、マクロライド、リンコサミド、及びストレプトグラミンB抗生物質に対して耐性があり、従って一般的に、3種の構造クラス全ての結合を妨害する。マクロライド流出の2つのタイプが記載されている。msrAは、マクロライド及びストレプトグラミンの進入を妨げるスタフィロコッカス内の流出系の成分をコードしており、一方、mefA/Eは、マクロライドだけを流出すると考えられている膜貫通(トランスメンブラン)タンパク質をコードしている。マクロライド抗生物質の不活化は、2’−ヒドロキシルのホスホリル化(mph)、又は大環状ラクトンの開裂(エステラーゼ)によって、発生し、そして媒介されることができる。前記の菌株は、通常のポリメラーゼ鎖反応(PCR)技術及び/又は耐性決定子の配列分析を用いて特徴づけることができる。この用途でのPCR技術の使用は、J.Sutcliffeら,Detection Of Erythromycin−Resistant Determinants By PCR,Antimicrobial Agents and Chemotherapy,40(11),2562−2566(1996)中に記載されている。前記アッセイは、マイクロタイタートレイ中で実施し、The National Committee for Clinical Laboratory Standards(NCCLS)により発行されたガイドライン「Performance Standards for Antimicrobial Disk Susceptibility Tests−Sixth Edition;Approved Standard」[最小阻害濃度(MIC)を使用して菌株を比較する]に従って判断する。化合物は、ストック溶液として、最初にジメチルスルホキシド(DMSO)中に溶解しておく。
【0080】
【0081】
アッセイ2は、パスツレラ・ムルトシダ(Pasteurella multocida)に対する活性を試験するのに利用し、アッセイ3は、パスツレラ・ヘモリチカ(Pasteurella haemolytica)に対する活性を試験するのに利用する。
【0082】
【アッセイ2】
このアッセイは、マイクロリットルフォーマットでの液体希釈法に基づく。パスツレラ・ムルトシダ(P.multocida)(59A067菌株)の単一コロニーを、ブレインハートインフュージョン(BHI)ブロス(5ml)の中に接種する。供試化合物1mgをジメチルスルホキサイド(DMSO)125μlの中に溶解することにより、供試化合物を調製する。接種していないBHIブロスを用いて、供試化合物の希釈液を調製する。供試化合物は、2個ずつの希釈液シリーズによる200μg/ml〜0.098μg/mlの範囲の濃度で使用する。パスツレラ・ムルトシダ(P.multocida)を接種したBHIを、接種していないBHIブロスで希釈して、200μl当たり104細胞の懸濁液を作る。このBHI細胞懸濁液を、希釈液シリーズの各供試化合物と混合し、37℃で18時間インキュベートする。最小阻害濃度(MIC)は、その化合物がパスツレラ・ムルトシダ(P.multocida)の成長の100%阻害を示す濃度(接種していないコントロールと比較することによって決定する)である。
【0083】
【アッセイ3】
このアッセイは、スティアーズレプリケーター(Steers Replicator)を用いる寒天希釈法に基づく。寒天プレートから単離したコロニー2〜5個を、BHIブロスの中に接種し、振盪(200rpm)しながら37℃で一晩インキュベートする。翌朝、充分に成長したパスツレラ・ヘモリチカ(P.haemolytica)の予備培養物300μlを、新鮮なBHIブロス3ml中に接種し、そして振盪(200rpm)しながら37℃でインキュベートする。供試化合物を適当な量でエタノール中に溶解し、そして2個ずつの希釈液シリーズを調製する。前記希釈液シリーズの各希釈液2mlを、溶融BHI寒天18mlと混合し、そして凝固させる。接種したパスツレラ・ヘモリチカ(P.haemolytica)培養物が0.5マックファーランド(McFarland)標準密度に達したところで、パスツレラ・ヘモリチカ(P.haemolytica)培養物約5μlを、スティアーズレプリケーターを用いて、種々の濃度の供試化合物を含むBHI寒天プレート上に接種し、そして37℃で18時間インキュベートする。供試化合物の最初の濃度は100〜200μg/mlの範囲である。MICは、その化合物が、パスツレラ・ヘモリチカ(P.haemolytica)の成長の100%阻害を示す濃度(接種していないコントロールと比較することによって決定する)である。
【0084】
本発明の化合物のイン・ビボ活性は、当業者に周知の通常の動物保護実験(通常はげっ歯類において行われる)によって決定することができる。
【0085】
【アッセイ4】
《パスツレラ・ムルトシダ接種モデルマウス》
マウスを、それらが到着した時に各カゴに割り当て、そして使用前に馴化させる。動物に、細菌懸濁液(パスツレラ・ムルトシダ、59A006菌株)を腹腔内接種する。それぞれの実験では、チャレンジ投与量の0.1倍で感染させた群の1群、及びチャレンジ投与量の1倍で感染させた群の2群を含む、少なくとも3群の医薬処理していないコントロール群を有し、また、チャレンジ投与量の10倍で感染させた群の1群を使用することもできる。特に反復注射器[例えば、Cornwall(商品名)注射器]を使用してチャレンジ投与を行う場合には、一般的に、或る実験における全てのマウスを、30分〜90分間でチャレンジすることができる。チャレンジを開始してから30分後に、最初の化合物治療を行う。経口投与は、摂食針によって実施し、そして皮下投与は、首の背後のたるんだ皮膚中に投与する。いずれの場合でも、マウス1体当たり0.2mlの容量で投与する。各試験は、効果の分かっている対照化合物を同じ投与経路で投与することを含む。チャレンジ後の72時間(3日間)、各群内の生存個体数に関して、動物を毎日観察する。PD50値は、薬剤治療をしなければ致死してしまう細菌感染による死亡から群内のマウスを、50%保護する供試化合物投与量に関して計算した投与量である。
【0086】
【アッセイ5】
《黄色ブドウ球菌腹腔内接種モデルマウス》
マウス(雌性;CF−1)を、それらが到着した時に各カゴに割り当て(かご当たり10匹)、そして使用前に少なくとも48時間馴化させる。マウスに、5%豚胃ムチン中のスタフィロコッカス・アウレウス菌株UC6097〔3〜5×105コロニー形成単位(CFU)/ml・log相培養〕0.5mlを腹腔内接種する。それぞれの実験は、感染させて医薬処理していないコントロール群を1群有する。特に反復注射器[例えば、Cornwall(商品名)注射器]を使用してチャレンジ投与を行う場合には、一般的に、或る実験における全てのマウスを、30分〜90分間でチャレンジすることができる。注射を開始してから30分後に、化合物治療を行う。前記の30分後の時点で、全ての動物に対するチャレンジが終了していない場合には、別の人が化合物投与を開始する必要がある。経口投与は、摂食針によって実施し、そして皮下投与は、首の背後のたるんだ皮膚中に投与する。いずれの場合でも、マウス1体当たり0.2mlの容量で投与する。各試験は、効果の分かっている対照化合物を同じ投与経路で投与することを含む。チャレンジ後の72時間(3日間)、各群内の生存個体数に関して、動物を毎日観察する。PD50値は、薬剤治療をしなければ致死してしまう細菌感染による死亡から群内のマウスを、50%保護する供試化合物投与量に関して計算した投与量である。
【0087】
【アッセイ6】
《黄色ブドウ球菌乳房内接種モデルマウス》
乳分泌マウス(雌性;CF−1;感染日の2〜5日前に出産)を、それらが到着した時に各カゴに割り当て(かご当たり1匹)、そして使用前に24〜48時間馴化させる。マウスに、スタフィロコッカス・アウレウス菌株UC6097〔300〜450コロニー形成単位(CFU)/ml・log相培養〕0.1mlをL4乳腺中に接種する。それぞれの実験は、感染させて医薬処理していないコントロール群を1群有する。注射を開始してから30分後に、化合物治療を行う。経口投与は、摂食針によって実施し、そして皮下投与は、首の背後のたるんだ皮膚中に投与する。いずれの場合でも、マウス1体当たり0.2mlの容量で投与する。目的(endpoint)は、接種後5日間における、乳腺炎症状の有無及び乳腺内の細菌数の定量である。リン酸緩衝化塩水(4容量)を用いて、感染した腺を30分間ホモジェナイズすることによって、細菌を定量する(Omni International,モデルTH)。ホモジェネート及びホモジェネート希釈物を、前出ブレインハートインフュージョン寒天上で平板培養(plate)し、37℃で一晩インキュベートし、そしてコロニーを計数する。検出の最低限界は、50CFU/腺である。感染し薬剤治療をしていないマウスは、検死の際に、腺当たりのCFUが5×109以下であった。
【0088】
【アッセイ7】
《嫌気的平板希釈技術を用いて単離した壊死杆菌のMICの決定》
ウシ(cattle)及びヒツジ起源の壊死杆菌(Fusobacterium necrophorum)の単離物から、最小阻害濃度(MIC)データを収集することができる。平板希釈技術及びスティアーズレプリケーターによる接種を用いて、壊死杆菌の最小阻害濃度価を決定する。その手順は、National Committee on Clinical Laboratory Standards(NCCLS)による「Methods For Antimicrobial Susceptibility Testing Of Anaerobic Bacteria」(vol.13,no.26,1993)中にまとめられている。2個ずつの薬剤希釈物として、合計10種の抗生物質希釈物を試験する(32〜0.063mcg/ml)。各接種平板における対照として、嫌気性細菌の対照菌株(Clostridium perfringens ATCC 13124及びBacteroides fragilis
ATCC 25285)を用いる。
【0089】
本発明の化合物及び薬剤学的に許容することのできるその塩(以後、「活性化合物」と称する)は、細菌及び原生動物感染の治療において、経口、非経口、局所、又は直腸経路で投与することができる。一般的に、これらの化合物は、1日当たり約0.2mg/kg(体重)〜約200mg/kg(体重)の範囲の投与量(mg/kg/日)で、単回又は複数回の投与量(すなわち、1日当たり1〜4投与量)で投与することが最も望ましいが、当然のことながら治療される対象の種、体重、及び体調、並びに選択した個々の投与経路によって変化させることになるであろう。しかしながら、約4mg/kg/日〜約50mg/kg/日の範囲内の投与レベルで用いるのが最も望ましい。それにもかかわらず、治療を施す哺乳類、魚類、又は鳥類の種、及び前記薬剤に対するそれらの個々の応答、並びに選択した製剤のタイプ、及び投与を実施する時間及び間隔によって変化させることができる。或る場合には、投与量が前記範囲の下限以下であっても充分以上の量となることがあり、別の場合には、1日の投与において前記範囲よりも多量の投与量を数回の少量の投与量にあらかじめ分割しておけば、有害な副作用を伴わずに用いることができる。
【0090】
癌、特に非小細胞肺癌の治療では、活性化合物を、欧州特許出願公開第758549号公報(1997年2月2日発行)中の記載の通りに投与することができる。
活性化合物は、単独で、又は薬剤学的に許容することのできる担体若しくは希釈剤と組み合わせて、前記投与経路によって投与することができ、そして前記の投与は、単回又は複数回の投与で実施することができる。より具体的には、活性化合物を、広範で多様な種々の投与形態で投与することができる。すなわち、種々の薬剤学的に許容することのできる不活性担体と組み合わせて、錠剤、カプセル、ロゼンジ、トローチ、硬質キャンディー、粉剤、噴霧剤、クリーム、軟膏(salves)、坐薬、ゼリー、ジェル、ペースト、ローション、軟膏(ointmrnt)、水性懸濁液、注射溶液、エリキシル、及びシロップなどの形態にすることができる。前記の担体としては、固体希釈剤又は充填剤、滅菌水性媒体、及び各種の非毒性有機溶媒などを挙げることができる。更に、経口投与用の医薬組成物に、適当に甘味及び/又は香味を付与することができる。一般的に、活性化合物は、約5.0重量%〜約99重量%の範囲の濃度レベルで、前記の投与形態中に存在させる。
【0091】
経口投与用に、種々の賦形剤、例えば微晶性セルロース、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、リン酸二カルシウム、及びグリシンを含んだ錠剤を、種々の崩壊剤、例えばデンプン(好ましくは、コーン、ポテト、又はタピオカのデンプン)、アルギン酸、及び或る種のコンプレックスシリケート(complex silicate)、並びに顆粒バインダー、例えばポリビニルピロリドン、スクロース、ゼラチン、及びアラビアゴムと一緒に用いることができる。更に、潤滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、及びタルクが、錠剤化の目的にしばしば非常に有用である。また、同様のタイプの固体組成物を、ゼラチンカプセル中の充填剤として用いることもできる。また、これに関連する好ましい材料としては、ラクトース(又は乳糖)及び高分子ポリエチレングリコールも挙げることができる。経口投与用に水性懸濁液及び/又はエリキシルが望ましい場合には、種々の甘味剤又は香味剤、着色剤又は染料、並びに所望により、乳化剤及び/又は懸濁剤と、希釈剤、例えば水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン、及び種々のそれらの混合物と活性成分とを組み合わせることができる。
【0092】
非経口投与用に、ゴマ油若しくはピーナッツ油、又は水性プロピレングリコール中の本発明化合物の溶液を用いることができる。前記の水溶液は、必要に応じて適当に緩衝化(好ましくはpH8より大)した方がよく、そして液体希釈剤は最初に等張にする。これらの水溶液は、静脈注射の目的に適している。前記の油性溶液は、関節内、筋肉内及び皮下の注射目的に適している。滅菌条件下におけるこれら全ての溶液の調製は、当業者に周知の標準的製剤技術によって容易に行うことができる。
更に、本発明の活性化合物を局所的に投与することもできる。これは、標準的製剤慣行に従って、クリーム、ゼリー、ジェル、ペースト、パッチ、及び軟膏(ointments)などによって実施することができる。
【0093】
ヒト以外の動物、例えば牛(cattle)又は愛玩動物に投与する場合には、活性化合物を、動物の飼料中で投与するか、又は飲料組成物として経口的に投与することができる。
また、活性化合物を、リポソームデリバリー系、例えば小単ラメラ小胞、大単ラメラ小胞、及び多重ラメラ小胞の形態で投与することもできる。リポソームは、種々のリン脂質、例えばコレステロール、ステアリルアミン、又はホスファチジルコリンから形成することができる。
【0094】
また、活性化合物を、標的可能な薬剤担体としての可溶性ポリマーと、組み合わせることもできる。前記ポリマーとしては、ポリビニルピロリドン、ピラン共重合体、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミドフェニル、ポリヒドロキシエチルアスパルトアミド−フェノール、又はパルミトイル残基で置換されているポリエチレンオキシド−ポリリシンを挙げることができる。更に、薬剤の制御された放出を達成するのに有用な生分解性のポリマー類、例えばポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸とポリグリコール酸との共重合体、ポリイプシロンカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリレート、及びヒドロゲルの架橋又は両親媒性ブロック共重合体と、活性化合物とを組み合わせることもできる。
【0095】
以下の表1〜表24において、「例」は、実施例番号を意味し;「T」は、表の前に記載のテンプレート構造を意味し;「P」は、その実施例において用いた、前記方法A〜方法APに記載の特定の調製方法を意味し;「HPLC I」、「HPLC II」、及び「HPLC III」は、その実施例に関するHPLCデータを意味し;そして「マススペクトル」は、その実施例に関する質量分析データを意味する。前記HPLC計測は、検出器具としてHP1050(ヒューレット・パッカード社製)を用いて、以下の検出条件で実施した:1050DAD2nmスリット,ELSDチューブ温度113℃。
HPLC Iは、以下の条件を有する:カラム=Prodigy3.2×250mm C−8;A=0.050M−NH4OAc+0.1%TFA(新たに調製),C=アセトニトリル;A:C=80:20〜A:C=20:80で30分間かけて勾配溶離;流速=0.5ml/分。HPLC IIは、以下の条件を有する:カラム=YMC4.6×250mm C−8;70%0.050M−NH4OAc,30%アセトニトリル;流速=1ml/分。HPLC IIIは、以下の条件を有する:カラム=YMC4.6×250mm C−8;65%0.050M−NH4OAc,35%アセトニトリル;流速=1ml/分。
【0096】
《表に記載のテンプレート》
【化38】
【0097】
【化39】
【0098】
【表1】
【0099】
【表2】
【0100】
【表3】
【0101】
【表4】
【0102】
【表5】
【0103】
【表6】
【0104】
【表7】
【0105】
【表8】
【0106】
【表9】
【0107】
【表10】
【0108】
【表11】
【0109】
【表12】
【0110】
【表13】
【0111】
【表14】
【0112】
【表15】
【0113】
以下の表16〜表24に記載の全ての化合物は、前記のT−4マクライドテンプレートに基づく。
【0114】
【表16】
【0115】
【表17】
【0116】
【表18】
【0117】
【表19】
【0118】
【表20】
【0119】
【表21】
【0120】
【表22】
【0121】
【表23】
【0122】
【表24】
Claims (4)
- 式(1):
Xは、−CH2NR6 ’−基、または−NR6 ’CH2−基、[ここで、それぞれの前記X基において、最初の「−」は、式(1)で表される化合物の10位の炭素原子に結合しており、そして最後の「−」は、式(1)で表される化合物の8位の炭素原子に結合している;およびこれらの基においてR6 ’はHまたはメチルである]であり;
X1は、式:
R1及びR2は、それぞれOH基である;
R3は、水素原子、C1−C6アルキル基、−(CH2)m(C6−C10アリール)基、及び−(CH2)m(4〜10員の複素環式環)基(ここで、mは0〜4の範囲の整数である)からなる群から選んだ基であり、前記R3基は、水素原子以外の基である場合には、場合によりR13基1〜3個で置換されていることがあり;
R4は、HまたはC1−C6アルキル基であり;
あるいはR3とR4とはそれらが結合する炭素原子と一緒になって、X3、X4、及びX5で規定される式:
X5は、イオウ原子、酸素原子、又は−N(R6)−基であり;
X5におけるR6は、水素原子、ヒドロキシ基、ホルミル基、C1−C10アルコキシ基、C1−C10アルキル基、C2−C10アルケニル基、−SO2(C1−C10アルキル)基、−(CH2)mC(O)CH2OC(O)(C1−C10アルキル)基、−(CH2)mC(O)(CH2)tNR11R12基、−(CH2)tC(O)(C1−C10アルキル)基、−(CH2)mC(O)(CH2)tC(O)(C1−C10アルキル)基、−(CH2)mC(O)(CH2)tO(C1−C10アルキル)基、−(CH2)mC(O)(CH2)tO(C2−C10アルケニル)基、−(CH2)t(C6−C10アリール)基、−(CH2)t(4−10員の複素環式環)基、−C(O)(CH2)mC(O)(CH2)q(C6−C10アリール)基、−C(O)(CH2)mC(O)(CH2)q(4−10員の複素環式環)基、−(CH2)mC(O)(CH2)q(C6−C10アリール)基、−(CH2)mC(O)(CH2)q(4−10員の複素環式環)基、−(CH2)qC(O)(CH2)mO(CH2)t(C6−C10アリール)基、−(CH2)qC(O)(CH2)mO(CH2)t(4−10員の複素環式環)基、−(CH2)tO(CH2)m(C6−C10アリール)基、−(CH2)tO(CH2)m(4−10員の複素環式環)基、−(CH2)mP(O)R3R16基、−SO2(CH2)t(C6−C10アリール)基、−SO2(CH2)t(4−10員の複素環式環)基、又は−(CH2)mC(S)(CH2)tNR11R12基(ここで、mは、0〜4の範囲の整数である)であり、q及びtは、それぞれ独立して0〜5の範囲の整数であり、前記R6基の−(CH2)q−部分は、qが2以上の場合には場合により炭素−炭素二重結合を含むことがあり、前記R6基の複素環式環部分は、場合により環系上にオキソ(=O)基を含むことがあり、そして前記R6基が水素原子、ホルミル基、又はヒドロキシ基以外の基である場合には、場合によりR13基1〜3個で置換されていることがあり;
R11及びR12は、それぞれ独立して、水素原子、C1−C10アルキル基、C2−C10アルケニル基、−C(O)(C1−C10アルキル)基、−(CH2)m(C6−C10アリール)基、−C(O)(CH2)m(C6−C10アリール)基、−(CH2)m(4−10員の複素環式環)基、及び−C(O)(CH2)m(4−10員の複素環式環)基(ここで、mは、0〜4の範囲の整数である)から選んだ基であり、そして前記R11基及びR12基が水素原子以外の基である場合には、場合によりR13基1〜3個で置換されていることがあり;
R13はそれぞれ独立して、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、アジド基、−C(O)R16基、−C(O)OR16基、−OC(O)R16基、−OC(O)OR16基、−NR14C(O)R15基、−C(O)NR14R15基、−NR14R15基、ヒドロキシ基、C1−C6アルキル基、−N(SO2R16)2基、−NR14SO2R16基、−S(O)j(C1−C6アルキル)基(ここでjは0〜2の範囲の整数である)、C1−C6アルコキシ基、−(CH2)m(C6−C10アリール)基、及び−(CH2)m(4−10員の複素環式環)基(ここで、mは、0〜4の範囲の整数である)から選んだ基であり、前記R13置換基のアルキル部分、アルコキシ部分、アリール部分及び複素環式環部分は、場合によりハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、アジド基、−C(O)R16基、−C(O)OR16基、−CO(O)R16基、−OC(O)OR16基、−NR14C(O)R15基、−C(O)NR14R15基、−NR14R15基、ヒドロキシ基、C1−C6アルキル基、及びC1−C6アルコキシ基から選んだ置換基1〜3個で置換されていることがあり;
R14及びR15は、それぞれ独立して水素原子、−OH基、C1−C6アルキル基、−(CH2)m(C6−C10アリール)基、又は−(CH2)m(4−10員の複素環式環)基(ここで、mは0〜4の範囲の整数である)であるが、但し、R14及びR15の両方が同一の窒素原子と結合している場合には、R14及びR15の両方とも−OH基であることはないものとし;
R16は、それぞれ独立して、水素原子、C1−C10アルキル基、−(CH2)m(C6−C10アリール)基、及び−(CH2)m(4−10員の複素環式環)基(ここで、mは、0〜4の範囲の整数である)から選んだ基であり;および
R19は、エチル基である〕で表される化合物、又は薬剤学的に許容することのできるその塩若しくはその溶媒和物。 - X5におけるR6が水素原子、ヒドロキシ基、ヒドロキシ置換C1−C10アルキル基、ホルミル基、C1−C10アルコキシ基、−SO2(C1−C4アルキル)基、−(CH2)mC(O)(C1−C10アルキル)基、−(CH2)mC(O)CH2OC(O)(C1−C10アルキル)基、−(CH2)mC(O)CH2O(C1−C10アルキル)基、−(CH2)mC(O)(CH2)q(C6−C10アリール)基、−(CH2)mC(O)(CH2)q(4−10員の複素環式環)基、−(CH2)t(4−10員の複素環式環)基、又は−(CH2)t(C6−C10アリール)基であり、m、q及びtがそれぞれ独立して0又は1である、請求項2に記載の化合物、又は薬剤学的に許容することのできるその塩若しくはその溶媒和物。
- X5中のR6が−C(O)CH2CH3基、−C(O)CH2OCH3基、−C(O)H基、−C(O)CH2OH基、−C(O)CH2OC(O)CH3基、−C(O)CH3基、−4−クロロベンジル基、2−ピリジルメチル基、4−アセトアミドベンジル基、4−ヒドロキシ−3−メトキシベンジル基、3−ヒドロキシ−4−メトキシベンジル基、2−ヒドロキシエチル基、−C(O)CH2N(CH3)2基、4−キノリニルメチル基、2−キノリニルメチル基、−C(O)CH2OC(O)CH3基、−SO2CH2CH3基、−SO2CH(CH3)2基、2−フロイル基、ベンゾイル基、1−メチル−2−ピロリルカルボニル基、2−ピラジニルカルボニル基、2−ピリジルカルボニル基、2−キノリニルカルボニル基、3−ピリジルカルボニル基、3−シンノリンカルボニル基、3−キノリニルカルボニル基、4−ベンジルオキシカルボニル−2−フルオロフェニル基、及び式:
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