JPWO2002103413A1 - 光学部材及びその製造方法、並びに投影露光装置 - Google Patents
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Abstract
本発明の光学部材は、フッ化物結晶からなる光学部材であって、フッ化物結晶の<111>軸と光軸とのなす角が10〜36°であり、且つ光軸方向の歪が2.0nm/cm以下のものである。本発明の光学部材によって、光学部材の製造工程における歩留まり及び加工精度を向上させることができ、且つ十分に高い光学特性を達成することが可能となる。
Description
技術分野
本発明は、光学部材及びその製造方法、並びに投影露光装置に関するものであり、詳しくは、フッ化カルシウム結晶等の立方晶に属するフッ化物結晶を用いた光学部材及びその製造方法、並びにその光学部材を用いた投影光学装置に関するものである。
背景技術
近年、VLSI(Very Large Scale Integration)等の集積回路における高集積化、高機能化に伴い、集積回路のパターン転写を行う際にウエハ上でより微細な加工を行うための技術が要求されており、集積回路のパターン転写に用いられる投影露光装置(光リソグラフィ装置)においては、解像度、焦点深度といった結像性能を向上させる方法が検討されている。
投影露光装置を用いた光リソグラフィにおいて、露光波長λが同一の場合には、微細なパターンほど回折光の角度が大きくなるので、レンズのNAが大きくなければ回折光を取り込めなくなる。また、露光波長λが短いほど、同一パターンにおける回折光の角度は小さくなるので、レンズのNAは小さくてよいことになる。すなわち、解像度と焦点深度は、下記式(2)、(3):
(解像度) =k1・λ/NA (2)
(焦点深度)=k2・λ/(NA)2 (3)
(式(2)、(3)中、k1、k2は比例定数を表す。)
で表されるので、解像度を向上させるためにはレンズのNAを大きくする(レンズを大口径化する)か露光波長λを短くすればよく、またλを短くする方が焦点深度の点で有利であると考えられている。
そこで、投影露光装置における結像性能の向上を目的として、利用する露光光源の短波長化が進められている。具体的には、光源はg線(波長436nm)からi線(波長365nm)、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)へと推移しており、更にはF2レーザ(波長157nm)、X線、電子線等の使用が検討されている。
ところで、このように短い波長を有する光を利用する投影露光装置においては、通常、光に対する透過率等の点から、照明光学系や投影光学系のレンズ等に用いられる光学材料が制限される。例えば、250nm以下の波長を有する光を利用する場合には、光学材料としてフッ化カルシウム結晶又は石英ガラスを用いるのが一般的である。また、F2レーザ光を利用する場合には、石英ガラスでは十分な透過率が得られず、フッ化カルシウム結晶のみが実用可能であると考えられている。
光学部材に用いられるフッ化物結晶としては、フッ化カルシウム(CaF2、蛍石)、フッ化バリウム(BaF2)、フッ化ストロンチウム(SrF2)等が挙げられ、これらは立方晶系に属するものである。
これらのフッ化物結晶からなる光学部材は、例えばブリッジマン法(ストックバーガ法、ルツボ降下法)等の結晶育成法によって得られるフッ化物結晶インゴットから光学素材を切り出し、その光学素材に切削加工処理、アニール処理、研磨処理等を施すことによって得ることができる。
なお、結晶育成法においては、結晶成長に優位な方位は存在しないものと考えられており、得られるインゴットの中心軸に対して垂直な面(水平面)における方位は任意である場合が多い。一方、得られるインゴットの歪は、通常、<111>軸方向において小さくなる。
従って、結晶育成法により得られたフッ化物結晶インゴットを用いる場合には、結晶成長の方位と光軸との関係を考慮して光学素材を切り出すことが重要である。例えば特開平11−326189号公報には、複屈折が最小となる観察方向(光軸方向)をフッ化物結晶の<111>軸に一致させるか、或いはフッ化物結晶の{111}面と直交する方向に一致させる光学素子の製造方法が開示されており、このようにして得られる光学素子を用いることによって光学性能が向上することが記載されている。
また、SPIE vol.3424、p10−19(1998)には、フッ化カルシウム結晶の硬度は結晶方位に依存するので、光学部材の加工精度を高めるためには、フッ化カルシウム結晶の<111>軸に垂直に切断し、切断面と{111}面とが一致するように切り出すことが重要であることが記載されている。
発明の開示
しかしながら、結晶育成法により得られるフッ化物結晶における方位は前述の通り任意であり、従って光学部材の光軸が<111>軸と一致するか、あるいは{111}面に垂直な方向と一致するためには、その切断面がインゴットの水平面に対して所定の角度をなすように光学素材を切り出す必要がある。このとき、インゴットにおけるフッ化物結晶の<111>軸の向きによっては、1つのインゴットから複数の光学素材を切り出す際の歩留まりが悪くなり、非常に多くのインゴットが必要となる。また、フッ化物結晶の<111>軸の向きによっては、大口径の光学素材を切り出す場合にフッ化物結晶の<111>軸と光軸とを一致させることが困難となり、所望の光学特性を有する光学部材が得られない場合がある。
なお、歩留まりを向上させるためにインゴットの水平面と切断面とが平行となるように光学素材を切り出す場合には、通常、光学素材の切断面とフッ化物結晶の{111}面とが一致していないので、方位による硬度の違いにより研磨処理における十分な加工精度(面精度)が得られないことが多い。
本発明は上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、光学部材の製造工程における歩留まり及び加工精度を向上させることができ、且つ十分に高い光学特性を達成することが可能な光学部材及びその製造方法、並びにその光学部材を用いた投影露光装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、フッ化物結晶からなる光学部材において、フッ化物結晶の<111>軸と光軸とのなす角及び光軸方向における歪がそれぞれ特定の条件を満たす場合に、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の光学部材は、フッ化物結晶からなる光学部材であって、
前記フッ化物結晶の<111>軸と光軸とのなす角が10〜36°であり、且つ前記光軸方向の歪が2.0nm/cm以下のものである。
また、本発明の光学部材の製造方法は、結晶育成法によりフッ化物結晶インゴットを得る第一の工程と、
前記フッ化物結晶インゴットから、フッ化物結晶の<111>軸と光軸とが10〜36°となるように光学素材を切り出す第二の工程と、
結晶熱処理法により、前記光学素材の光軸方向の歪を2.0nm/cm以下とする第三の工程と、
前記第三の工程で得られた前記フッ化物結晶素材を研磨して光学部材を得る第四の工程と
を含むものである。
更に、本発明の投影露光装置は、パターンを有するレチクルと、前記レチクルに波長250nm以下の光を照射する照明光学系と、前記レチクルへの光照射によって形成されたパターンをウエハ上に結像させる投影光学系とを備える投影露光装置であって、
前記照明光学系及び前記投影光学系からなる群より選ばれる少なくとも1種が上記本発明の光学部材を備えるものである。
本発明においては、フッ化物結晶の<111>軸と光軸とのなす角を10〜36°とし、且つ光軸方向の歪を2.0nm/cm以下とすることによって、得られる光学部材の光学特性を損なうことなく、フッ化物結晶から光学素材を切り出す際の自由度を増加させることができるので、光学部材の製造工程における歩留まり及び加工精度を向上させることができる。また、このようにして得られる本発明の光学部材は十分に高い光学特性を達成することが可能なものであり、上記本発明の光学部材を備える本発明の投影露光装置によって、十分に高い結像性能を達成することが可能となる。
本発明の光学部材においては、前記光軸と直交する所定の面内における歪が5.0nm/cm以下であることが好ましい。光軸と直行する所定の面内における歪が5.0nm/cm以下であると、光学部材の光学特性がより高められる傾向にある。
また、本発明の光学部材においては、前記光軸を回転中心とする曲面を有しており、前記曲面の曲率半径と直径とが下記式(1):
D/R≧5 (1)
(式(1)中、Dは直径[mm]を表し、Rは曲率半径[mm]を表す。)
で表される条件を満たし、前記フッ化物結晶の<111>軸と前記光軸とのなす角が10〜24°であることが好ましい。曲面の曲率半径と直径とが上記式(1)で表される条件を満たし、フッ化物結晶の<111>軸と光軸とのなす角が10〜24°であると、製造工程における歩留まり及び研磨処理における加工精度がより向上する傾向にある。
発明を実施するための最良の形態
以下、場合により図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付することとする。
本発明の光学部材は、フッ化物結晶からなる光学部材であって、
前記フッ化物結晶の<111>軸と前記光学部材の光軸とのなす角が10〜36°であり、且つ前記光軸方向の歪が2.0nm/cm以下のものである。
なお、本発明において、立方晶系における結晶面をミラー指数を用いて{111}面と表すとき、かかる{111}面に垂直な軸の全体を<111>軸といい、[111]軸及びそれと結晶学的に等価な[1−11]、[−1−11]、−111]等の軸を包含するものである。また、{111}面とは、立方晶系における結晶面である(111)面及びそれと結晶学的に等価な面の全体を表し、(1−11)、(−1−11)、(−111)等の面を包含するものである。
また、本発明でいう光軸歪とは、光学部材又は光学素材の回転中心を中心とし且つ光学部材又は光学素材の直径の0.95倍の直径を有する円周内において、任意の100〜300点について測定を行ったときに得られる光軸歪のうちの最大のもの[nm/cm]をいう。
本発明において用いられるフッ化物結晶としては、フッ化カルシウム(CaF2、蛍石)、フッ化バリウム(BaF2)、フッ化ストロンチウム(SrF2)等が挙げられ、これらは立方晶系に属するものである。これらの中でも、フッ化カルシウムを用いると、より高い光学特性を有する光学部材が得られ、その光学部材を用いた投影露光装置においてより高い結像性能が達成される傾向にあるので好ましい。
本発明の光学部材においては、図1に示すように、フッ化物結晶の<111>軸2と光学部材1の光軸3とのなす角θが10〜36°であることが必要であり、好ましくは16〜24°である。θが10°未満であると光学部材を製造する際の歩留まりが悪くなり、他方、θが36°を超えると研磨処理における加工精度(面精度)が不十分となる
また、本発明の光学部材においては、光学部材の光軸3方向の歪(以下、光軸歪という)が2.0nm/cm以下であることが必要であり、好ましくは1.0nm/cm以下である。光軸歪が2.0nm/cmを超えると光学特性が不十分となり、そのような光学部材を用いた投影露光装置において十分な結像性能を達成することができなくなる。
更に、本発明の光学部材においては、光軸3と直交する所定の面(例えば面4)内における歪(以下、側面歪という)が5.0nm/cm以下であることが好ましく、3.0nm/cm以下であることがより好ましい。側面歪が5.0nm/cmを超えると、光学特性が低下して、そのような光学部材を用いた投影露光装置において十分な結像性能が達成されにくくなる傾向にある。
なお、本発明でいう側面歪とは、光学部材又は光学素材の外周面から回転中心に向かって、端部から3mm以上内側の部分を3点以上測定し、円周方向に30°毎に12方向測定したときに得られる側面歪のうちの最大のもの[nm/cm]をいう。
更に、本発明の光学部材を照明光学系や投影光学系のレンズ等として用いる際には、通常、光軸を回転中心とする曲面が設けられるが、このような曲面を有する場合、曲面の曲率半径と直径とが下記式(1):
D/R≧5 (1)
(式(1)中、Dは直径[mm]を表し、Rは曲率半径[mm]を表す。)
で表される条件を満たし、フッ化物結晶の<111>軸と光軸とのなす角が10〜24°であることが好ましい。曲面の曲率半径と直径とが上記式(1)で表される条件を満たし、フッ化物結晶の<111>軸と光軸とのなす角が10〜24°であると、製造工程における歩留まり及び研磨処理における加工精度がより向上する傾向にある。なお、光学部材の曲面に研磨処理を施す場合、通常、D/Rの増加に伴い曲面を精度よく研磨することが困難となる傾向にあり、従って従来の光学部材においてはD/Rが5を超える場合には十分な加工精度が得られにくかったが、本発明においては、フッ化物結晶の<111>軸と光軸とのなす角を10〜24°とすることによって、研磨工程における加工精度がより高められる傾向にある。
なお、図1には、本発明の光学部材の好適な一実施形態として、2つの凸面を有する光学部材1を示したが、本発明の光学部材が有する曲面の形状は凸面、凹面のいずれであってもよい。また、上記式(1)におけるRは、曲面が凸面、凹面のいずれの場合にも正の値として取り扱うことができる。更に、光学部材が有する2つの曲面の曲率半径が異なる場合には、2つのRのうち小さい方の値で代表させることができる。
次に、本発明の製造方法について説明する。
本発明の製造方法においては、先ず、ブリッジマン法(ストックバーガー法、ルツボ降下法)等の結晶育成法によりフッ化物結晶インゴットが得られる。例えばフッ化カルシウム結晶を育成する場合、フッ化カルシウム原料とフッ化鉛(PbF2)等のスカベンジャー(フッ素化剤)との混合物をルツボに充填して、そのルツボを結晶育成装置内に配置する。装置内を排気した後(通常10−3〜10−4Pa)、フッ化カルシウムの融点以上に加熱して原料を溶融し、所定の速度(通常0.1〜5mm/時間)でルツボを引き下げることによってルツボの下部から徐々に結晶化させる。融液の最上部まで結晶化したところで結晶育成は終了するが、通常、育成した結晶インゴットの割れを防止するため室温付近まで徐冷を行う。このようにしてフッ化物結晶インゴットが得られる。
フッ化カルシウム原料としては、人工合成され、不純物が極力除去されたものを用いることが好ましい。フッ化カルシウム原料として天然の蛍石を用いることも可能であるが、蛍石に不純物が多量に含まれると、得られる光学部材の光学特性が低下する傾向にある。
また、フッ化カルシウム原料の形状としては、粉末、半溶融物、粉砕物等が挙げられ、また、結晶成長させたブロックを再利用することもできる。これらの原料のうち、粉末原料を用いるとその溶融時に体積が著しく減少する場合があるが、半溶融物や粉砕物を用いるか、あるいは結晶成長させたブロックを用いることによってこのような現象を回避することができる。
次に、上記の工程で得られたインゴットから、フッ化物結晶の<111>軸と光軸とが10〜36°となるようにフッ化物結晶素材が切り出される。フッ化物結晶の<111>軸と光軸とが上記の条件を満たすようにフッ化物結晶を切り出すことによって、光学特性を損なうことなく歩留まりを向上させることができ、また、大口径の光学部材を得ることができる。
なお、相互に平行であり且つ光軸に垂直な2面で切断して光学素材を得る場合、フッ化物結晶の<111>軸と光軸とがなす角と、{111}面と切断面とがなす角とは等しくなる。従って、このような場合には、{111}面と切断面とが10〜36°となるように切断することによって、<111>軸と光軸とが10〜36°である光学素材が得られる。
また、後述する研磨工程において、上記式(1)で表される条件を満たす曲面を光学部材に設ける場合には、前述の通り、フッ化物結晶の<111>軸と光軸とのなす角が10〜24°となるようにインゴットから光学素材を切り出すことが好ましい。
さらに、インゴットから切り出された光学素材に、結晶熱処理法による熱処理を施すことによって、光軸方向の歪が2.0nm/cm以下となる。なお、サイズの小さい光学部材や均質性が求められない窓材等の場合には、インゴットから切り出された光学素材に熱処理を施すことなく、丸め工程等を行った後でそのまま用いられることがある。しかしながら、投影露光装置の照明光学系や投影光学系のレンズ等に用いる場合には、結晶熱処理法による熱処理を行わないと光軸歪や側面歪が大きいなど均質性が不十分となり、その結果、後述する研磨工程において十分な加工精度が得られず、また、投影露光装置において十分な結像性能が得られない。
結晶熱処理法による熱処理(アニール処理)としては、光軸方向の歪を2.0nm/cm以下とすることが可能であれば特に制限されないが、例えば、ステンレス製の密閉容器に光学素材と少量の酸性フッ化アンモニウム(NH4HF2)を入れ、排気後、容器内がフッ素雰囲気となるようにガス圧を調節しながら1020〜1150℃まで昇温して24〜48時間保持し、冷却速度0.5〜2.0℃/時間で冷却することによって、光軸方向の歪を上記の範囲内とすることができる。
更に、熱処理後の光学素材に研磨処理が施されて、本発明の光学部材が得られる。
本発明にかかる研磨処理の方法としては、具体的には、粘弾性体であるピッチを用いるピッチ研磨法、グラファイト粉及びカーボンウィスカーのうちの少なくとも一方がエポキシ樹脂に配合された研磨工具(ポリッシャー)を用いる結晶研磨法等が挙げられるが、結晶研磨法により研磨処理を行うことが好ましい。結晶研磨法により光学素材を研磨すると、転写性の向上、切削性の向上、機械的強度の向上、熱変形温度の高温側へのシフト、研磨の際の摩擦熱の低減といった効果が得られるので、結晶方位によって硬度が異なる場合であっても、除去量が実質的に一様となり、被処理面に残存するうねり成分が十分に低減される傾向にある。
なお、ピッチ研磨法により研磨を行う場合には、ピッチの粘弾性の影響によって光学部材の被処理面に比較的大きなうねりが残存する場合があるが、ピッチ研磨法により粗い研磨を行った後、更に結晶研磨法による研磨を行うことによって、被処理面に残存するうねり成分を十分に低減し、十分に高い加工精度を得ることができる。
このように、本発明の製造方法は、十分に高い光学特性を有する本発明の光学部材を得るに際し、歩留まり及び研磨処理における加工精度を十分に高めることを可能とするものである。そして、このようにして得られる本発明の光学部材を、投影露光装置の照明光学系や投影光学系を構成するレンズ等に用いることによって、十分に高い結像性能を得ることが可能となる。特に、露光光源として、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(亜長193nm)、F2レーザ(波長157nm)等の波長250nm以下の紫外又は真空紫外域の光源、あるいは当該波長領域の固体レーザを利用する場合に本発明の光学部材及び投影露光装置は非常に有用である。
図2は本発明の投影露光装置の好適な一実施形態を示す概略構成図である。図2においては、投影光学系を構成する反射屈折光学系18の光軸AXに平行にZ軸、光軸AXに垂直な面内において紙面に平行にX軸、紙面に垂直にY軸を設定している。
図2に示す投影露光装置は、紫外域の照明光を供給する光源11としてF2レーザ(波長157nm)を備えている。光源11から出射された光は、照明光学系12を介して、所定のパターンが形成されたマスク13を均一に照明する。
なお、光源11から照明光学系12までの光路には、必要に応じて光路を変更するための1つ又は複数の折り曲げミラーが配置されている。また、照明光学系12は、例えばフライアイレンズや内面反射型インテグレータ等で構成されており、所定のサイズ、形状の面光源を規定するための視野絞り、視野絞りの像をマスク13上に投影する視野絞り結像光学系等の光学系を有するものである。更に、光源11と照明光学系12との間の光路はケーシング(図示せず)で密閉されており、光源11から、照明光学系12中のマスク13に近い側に配置された光学部材までの空間は、露光光の吸収率が低い不活性ガス(窒素、ヘリウム等)で置換されている。
マスク13は、マスクホルダ14を介して、マスクステージ15上においてXY面に平行に保持されている。マスク13には転写すべきパターンが形成されており、パターン領域全体のうちY軸方向に沿って長辺を有し且つX軸方向にそって短辺を有するスリット状のパターン領域が照明される。
マスクステージ15は、マスク面(XY面)に沿って二次元的に移動可能であり、その位置座標はマスク移動鏡16を用いた干渉計17によって計測され且つ制御されるように構成されている。
このように、照明光学系12と投影光学系18との間に配置されたマスク13、マスクホルダ14、マスクステージ15はケーシング(図示せず)に収容されており、ケーシング内は不活性ガス(窒素、ヘリウム等)で置換されている。
マスク13上に形成されたパターンからの光は、反射屈折型の投影光学系18を介して、感光性基板であるウエハ19上にマスクパターン像を形成する。ウエハ19は、ウエハホルダ20を介して、ウエハステージ21上においてXY面に平行に保持されている。そして、マスク13上でのスリット状の照明領域に光学的に対応するように、ウエハ19上ではY軸方向に沿って長辺を有し且つX軸方向に沿って短辺を有するスリット状の露光領域にパターン像が形成される。
ウエハステージ21は、ウエハ面(XY面)に沿って二次元的に移動可能であり、その位置座標はウエハ移動鏡22を用いた干渉計23によって計測され且つ制御されるように構成されている。
ウエハ19、ウエハホルダ20、ウエハステージ21はケーシング(図示せず)に収容されており、ケーシング内は不活性ガス(窒素、ヘリウム等)で置換されている。
このように、図2に示す投影露光装置においては、光源11からウエハ19までの光路の全体にわたって露光光の吸収が抑制された雰囲気が形成されている。
また、上述の通り、投影光学系18によって形成されるマスク23の照明領域(視野領域)及びウエハ19上の投影領域(露光領域)の形状は、X軸方向に沿って短辺を有するスリット状である。従って、駆動系及び干渉計17、23等を用いてマスク13及びウエハ19の位置制御を行いながら、スリット状の照明領域及び露光領域の短辺方向(X軸方向)に沿って、マスクステージ15、ウエハステージ21、あるいは更にマスク13、ウエハ19を同期的に移動させることによって、ウエハ19上において、露光領域の長辺に等しい幅を有し且つウエハ19の走査量(移動量)に応じた長さを有する領域に対して走査露光される。
そして、照明光学系12及び投影光学系18を構成する光学部材(レンズ等)のうちの少なくとも一つは本発明の光学部材であり、このような構成を有する本発明の投影露光装置によって、十分に高い結像性能(解像度、焦点深度等)を達成することが可能となる。
図3は本発明の投影露光装置に用いられる投影光学系の一例を示す概略構成図である。
図3において、投影光学系は、投影原板としてのレチクルR上のパターンの中間像を形成する反射屈折型の第一結像光学系G1と、第一結像光学系G1による中間像をワークとしてのウエハW上に再結像させる屈折型の第二結像光学系G2とを有している。光軸AX1上には、レチクルRから第一結像光学系G1に向けての光路を90°偏向させるための反射面S1と、第一結像光学系G1から第二結像光学系に向けての光路を90°偏向させるための反射面S2とを有する光路折り曲げ用の反射鏡31を備える光路折り曲げ用部材が配置されている。
第一結像光学系G1は、光軸AX1に沿って配置された複数のレンズ成分と凹面反射鏡とを有しており、ほぼ等倍か若干の縮小倍率をもって中間像を形成する。第二結像光学系G2は、光軸AX1と直交する光軸AX2上に沿って配置された複数のレンズ成分と、コヒーレンスファクタを制御するための可変開口絞りASとを有しており、中間像からの光に基づいて、所定の縮小倍率をもって2次像を形成する。
ここで、図3中の光軸AX0は、第一結像光学系G1の光軸AX1と直交する、レチクルRと反射鏡31との間の光軸であり、光軸AX0と光軸AX2とは互いに平行である。なお、光軸AX0と光軸AX2とは同一直線上にあってもよい。
また、図3には、それぞれ複数のレンズ成分を備える第一結像光学系G1及び第二結像光学系G2を備える投影光学系を示したが、光軸AX1、AX2に沿って配置されるレンズ成分は単数、複数のいずれであってもよい。
更に、光軸AX0と光軸AX1とのなす角度は必ずしも90°でなくてもよく、例えば凹面反射鏡CMを反時計回りに回転させた角度としてもよい。このとき、反射面S2での光軸の折り曲げ角度をレチクルRとウエハWとが平行になるように設定することが好ましい。
また、本発明においては、図4に示すように、2つの反射鏡31、32を備える投影光学系を用いることもできる。
更に、本発明においては、図5に示す構成を有する投影光学系を用いることもできる。図5において、投影光学系は、投影原板としてのレチクルR上のパターンの中間像を形成する反射屈折型の第一結像光学系G1とを備えている。第一結像光学系G1が形成する第一中間像の近傍には第一光路折り曲げ用反射鏡31が配置されており、第一光路折り曲げ用反射鏡31によって、第一中間像へ向かう光束又は第一中間像からの光束が第二結像光学系に向かって偏向される。第二結像光学系G2は、凹面反射鏡CMと少なくとも1つの負レンズ33とを有しており、第一中間像からの光束に基づいて第一中間像とほぼ等倍の第二中間像(第一中間像の像であってパターンの2次像)を第一中間像の近傍に形成する。
第二結像光学系G2が形成する第二中間像の形成位置の近傍には、第二光路折り曲げ用反射鏡32が配置されており、第二光路折り曲げ用反射鏡32によって、第二中間像へ向かう光束又は第二中間像からの光束が第三結像光学系G3に向けて偏向される。なお、第一光路折り曲げ用反射鏡31の反射面と第二光路折り曲げ用反射鏡32の反射面とは互いに空間的に重複しないように配置されている。
第三結像光学系G3は、第二中間像からの光束に基づいて、レチクルRのパターンの縮小像(第二中間像の像であって反射屈折光学系の最終像)を、第二面に配置されたワーク(感光性基板)としてのウエハW上に形成する。
上記図3〜図5に示した投影光学系は、例えば露光光源がF2レーザである場合に好適に使用される。一方、例えば露光光源がArエキシマレーザである場合には、図6に示すレンズ構成を有する投影光学系が好適に用いられる。
図6においては、第1物体としてのレチクルR側より順に、正のパワーの第1レンズ群G1と、正のパワーの第2レンズ群G2と、負のパワーの第3レンズ群G3とが形成されており、物体側(レチクルR側)及び像側(ウエハW側)においてほぼテレセントリック(telecentric)となっており、縮小倍率を有するものである。また、この投影光学系のN.A.は0.6であり、投影倍率は1/4であり、像側の露光領域の直径は30.6である。
投影光学系が図6に示すレンズ構成を有する場合、通常、色収差を補正するために各レンズの材料が適宜選択される。例えば、第1レンズ群G1を構成する14個のレンズL11〜L114の材料として石英ガラス、第2レンズ群G2を構成する4個のレンズL21〜L24の材料として石英ガラス、第3レンズ群G2を構成する11個のレンズL31〜L311のうち6個の材料としフッ化物結晶、他の5個の材料として石英ガラスを用いることによって、色収差の補正を好適に行うことができる。
本発明の投影露光装置において、照明光学系及び投影光学系を構成する光学部材(レンズ成分等)のうちの少なくとも1つが本発明の光学部材であることが必要であることは前述の通りであるが、投影光学系を構成する全ての光学部材が本発明の光学部材であることが好ましく、照明光学系及び投影光学系を構成する光学部材の全てが本発明の光学部材であることがより好ましい。
実施例
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
実施例1
(フッ化カルシウム結晶の製造)
不純物を極力低減して人工合成されたフッ化カルシウムの粉末原料に、フッ素化剤としてフッ化鉛を微量(1.5[mol%])添加した。その後速やがに攪拌機を用いて充分混合し、10−3〜10−4Paの真空中で加熱溶融して多結晶体を作製した。この多結晶体の表面をフッ化カルシウム結晶片で削って不純物を除去した後、更にエタノールで洗浄した。この多結晶体60kgをφ300mmのカーボン製ルツボに充填した。系を10−3〜10−4Paにした後、表面の酸素や水分が排除されるように融点以上までの昇温を2日間かけて行い8時間保持した。その後、ルツボ内の多結晶体が融解するようにヒーター近傍の温度を1450℃に設定し、引き下げ速度1.0mm/時間、引き下げ距離400mmでルツボを引き下げ、全長350mmのフッ化カルシウム結晶インゴットを得た。
(光学素材の切り出し)
得られたフッ化カルシウム結晶インゴットについて{111}面及び<111>軸を測定し、切断面と{111}面とのなす角、すなわち<111>と光軸とのなす角が10°となるように直径260mm、厚み60mmの光学素材を切り出した。
(アニール処理)
得られた光学素材を酸性フッ化アンモニウム(NH4HF2)150gと共にステンレス製の密閉容器に入れた。容器内を排気した後、フッ素雰囲気雰囲気下、1050℃まで昇温して48時間保持し、冷却速度0.5℃/時間で冷却した。
アニール処理後の光学素材について光軸歪及び側面歪を測定したところ、光軸歪は1.2nm/cm、側面歪は3.8nm/cmであった。
(研磨処理)
エポキシ樹脂ポリチオール(ポンドクイック5、コニシ製)5重量部、硬化剤5重量部及びグラファイト0.05重量部の混合物を硬化させてポリッシャーを作製した。
次に、上記のポリッシャーを用い、結晶研磨法によりアニール処理後の光学部材を研磨して、直径(D)250mm、曲率半径(R)358mmの曲面(D/R=0.70)を有する光学部材を作製した。
得られた光学部材の面精度は、RMS値(二乗平均平方根)で0.0100λ(λ=632.8nm、以下同様である)であった。
上記の手順により、ArFエキシマレーザを光源とする投影露光装置の投影光学系(図6に示す構成を有する投影光学系)又はF2レーザを光源とする投影露光装置の投影光学系(図5に示す構成を有する投影光学系)に必要な全てのレンズを作製した。各投影光学系のレンズの作製に要したインゴットの重量を表1に示す。
実施例2〜3、比較例1〜6
実施例2〜3及び比較例1〜6においては、インゴットから光学素材を切り出すときの<111>軸と光軸とのなす角、アニール処理後の光学素材の光軸歪及び側面歪、並びに研磨処理における曲面の曲率半径(すなわちD/R)をそれぞれ表1に示す通りとしたこと以外は実施例1と同様にして光学部材を作製した。各実施例又は比較例における研磨処理における面精度を表1に示す。
また、実施例2〜3及び比較例1においては、実施例1と同様にしてArFエキシマレーザ用又はF2レーザ用の投影光学系を構成する全てのレンズを作製した。各実施例又は比較例において、レンズの作製に要したインゴットの重量を表1に示す。
表1に示すように、実施例1〜3においては、研磨処理の際の面精度が十分に高く、また、ArFエキシマレーザ用投影光学系又はF2レーザ用投影光学系のいずれのレンズを作製する場合にも歩留まりが良好であった。
産業上の利用可能性
以上説明した通り、本発明の光学部材及びその製造方法によれば、十分に高い光学特性を光学部材の製造工程における歩留まり及び加工精度を向上させることができ、且つ十分に高い光学特性を得ることが可能となる。更には、本発明の光学部材を備える本発明の投影露光装置は、十分に高い結像性能を達成することが可能なものであり、特に、波長250nm以下の光を利用した光リソグラフィにおいて非常に有用なものである。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の光学部材の好適な一実施形態を示す説明図である。
図2は、本発明の投影露光装置の好適な一実施形態を示す概略構成図である。
図3は、本発明の投影露光装置に用いられる投影光学系の一例を示す概略構成図である。
図4は、本発明の投影露光装置に用いられる投影光学系の他の例を示す概略構成図である。
図5は、本発明の投影露光装置に用いられる投影光学系の他の例を示す概略構成図である。
図6は、本発明の投影露光装置に用いられる投影光学系の他の例を示す概略構成図である。
本発明は、光学部材及びその製造方法、並びに投影露光装置に関するものであり、詳しくは、フッ化カルシウム結晶等の立方晶に属するフッ化物結晶を用いた光学部材及びその製造方法、並びにその光学部材を用いた投影光学装置に関するものである。
背景技術
近年、VLSI(Very Large Scale Integration)等の集積回路における高集積化、高機能化に伴い、集積回路のパターン転写を行う際にウエハ上でより微細な加工を行うための技術が要求されており、集積回路のパターン転写に用いられる投影露光装置(光リソグラフィ装置)においては、解像度、焦点深度といった結像性能を向上させる方法が検討されている。
投影露光装置を用いた光リソグラフィにおいて、露光波長λが同一の場合には、微細なパターンほど回折光の角度が大きくなるので、レンズのNAが大きくなければ回折光を取り込めなくなる。また、露光波長λが短いほど、同一パターンにおける回折光の角度は小さくなるので、レンズのNAは小さくてよいことになる。すなわち、解像度と焦点深度は、下記式(2)、(3):
(解像度) =k1・λ/NA (2)
(焦点深度)=k2・λ/(NA)2 (3)
(式(2)、(3)中、k1、k2は比例定数を表す。)
で表されるので、解像度を向上させるためにはレンズのNAを大きくする(レンズを大口径化する)か露光波長λを短くすればよく、またλを短くする方が焦点深度の点で有利であると考えられている。
そこで、投影露光装置における結像性能の向上を目的として、利用する露光光源の短波長化が進められている。具体的には、光源はg線(波長436nm)からi線(波長365nm)、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)へと推移しており、更にはF2レーザ(波長157nm)、X線、電子線等の使用が検討されている。
ところで、このように短い波長を有する光を利用する投影露光装置においては、通常、光に対する透過率等の点から、照明光学系や投影光学系のレンズ等に用いられる光学材料が制限される。例えば、250nm以下の波長を有する光を利用する場合には、光学材料としてフッ化カルシウム結晶又は石英ガラスを用いるのが一般的である。また、F2レーザ光を利用する場合には、石英ガラスでは十分な透過率が得られず、フッ化カルシウム結晶のみが実用可能であると考えられている。
光学部材に用いられるフッ化物結晶としては、フッ化カルシウム(CaF2、蛍石)、フッ化バリウム(BaF2)、フッ化ストロンチウム(SrF2)等が挙げられ、これらは立方晶系に属するものである。
これらのフッ化物結晶からなる光学部材は、例えばブリッジマン法(ストックバーガ法、ルツボ降下法)等の結晶育成法によって得られるフッ化物結晶インゴットから光学素材を切り出し、その光学素材に切削加工処理、アニール処理、研磨処理等を施すことによって得ることができる。
なお、結晶育成法においては、結晶成長に優位な方位は存在しないものと考えられており、得られるインゴットの中心軸に対して垂直な面(水平面)における方位は任意である場合が多い。一方、得られるインゴットの歪は、通常、<111>軸方向において小さくなる。
従って、結晶育成法により得られたフッ化物結晶インゴットを用いる場合には、結晶成長の方位と光軸との関係を考慮して光学素材を切り出すことが重要である。例えば特開平11−326189号公報には、複屈折が最小となる観察方向(光軸方向)をフッ化物結晶の<111>軸に一致させるか、或いはフッ化物結晶の{111}面と直交する方向に一致させる光学素子の製造方法が開示されており、このようにして得られる光学素子を用いることによって光学性能が向上することが記載されている。
また、SPIE vol.3424、p10−19(1998)には、フッ化カルシウム結晶の硬度は結晶方位に依存するので、光学部材の加工精度を高めるためには、フッ化カルシウム結晶の<111>軸に垂直に切断し、切断面と{111}面とが一致するように切り出すことが重要であることが記載されている。
発明の開示
しかしながら、結晶育成法により得られるフッ化物結晶における方位は前述の通り任意であり、従って光学部材の光軸が<111>軸と一致するか、あるいは{111}面に垂直な方向と一致するためには、その切断面がインゴットの水平面に対して所定の角度をなすように光学素材を切り出す必要がある。このとき、インゴットにおけるフッ化物結晶の<111>軸の向きによっては、1つのインゴットから複数の光学素材を切り出す際の歩留まりが悪くなり、非常に多くのインゴットが必要となる。また、フッ化物結晶の<111>軸の向きによっては、大口径の光学素材を切り出す場合にフッ化物結晶の<111>軸と光軸とを一致させることが困難となり、所望の光学特性を有する光学部材が得られない場合がある。
なお、歩留まりを向上させるためにインゴットの水平面と切断面とが平行となるように光学素材を切り出す場合には、通常、光学素材の切断面とフッ化物結晶の{111}面とが一致していないので、方位による硬度の違いにより研磨処理における十分な加工精度(面精度)が得られないことが多い。
本発明は上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、光学部材の製造工程における歩留まり及び加工精度を向上させることができ、且つ十分に高い光学特性を達成することが可能な光学部材及びその製造方法、並びにその光学部材を用いた投影露光装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、フッ化物結晶からなる光学部材において、フッ化物結晶の<111>軸と光軸とのなす角及び光軸方向における歪がそれぞれ特定の条件を満たす場合に、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の光学部材は、フッ化物結晶からなる光学部材であって、
前記フッ化物結晶の<111>軸と光軸とのなす角が10〜36°であり、且つ前記光軸方向の歪が2.0nm/cm以下のものである。
また、本発明の光学部材の製造方法は、結晶育成法によりフッ化物結晶インゴットを得る第一の工程と、
前記フッ化物結晶インゴットから、フッ化物結晶の<111>軸と光軸とが10〜36°となるように光学素材を切り出す第二の工程と、
結晶熱処理法により、前記光学素材の光軸方向の歪を2.0nm/cm以下とする第三の工程と、
前記第三の工程で得られた前記フッ化物結晶素材を研磨して光学部材を得る第四の工程と
を含むものである。
更に、本発明の投影露光装置は、パターンを有するレチクルと、前記レチクルに波長250nm以下の光を照射する照明光学系と、前記レチクルへの光照射によって形成されたパターンをウエハ上に結像させる投影光学系とを備える投影露光装置であって、
前記照明光学系及び前記投影光学系からなる群より選ばれる少なくとも1種が上記本発明の光学部材を備えるものである。
本発明においては、フッ化物結晶の<111>軸と光軸とのなす角を10〜36°とし、且つ光軸方向の歪を2.0nm/cm以下とすることによって、得られる光学部材の光学特性を損なうことなく、フッ化物結晶から光学素材を切り出す際の自由度を増加させることができるので、光学部材の製造工程における歩留まり及び加工精度を向上させることができる。また、このようにして得られる本発明の光学部材は十分に高い光学特性を達成することが可能なものであり、上記本発明の光学部材を備える本発明の投影露光装置によって、十分に高い結像性能を達成することが可能となる。
本発明の光学部材においては、前記光軸と直交する所定の面内における歪が5.0nm/cm以下であることが好ましい。光軸と直行する所定の面内における歪が5.0nm/cm以下であると、光学部材の光学特性がより高められる傾向にある。
また、本発明の光学部材においては、前記光軸を回転中心とする曲面を有しており、前記曲面の曲率半径と直径とが下記式(1):
D/R≧5 (1)
(式(1)中、Dは直径[mm]を表し、Rは曲率半径[mm]を表す。)
で表される条件を満たし、前記フッ化物結晶の<111>軸と前記光軸とのなす角が10〜24°であることが好ましい。曲面の曲率半径と直径とが上記式(1)で表される条件を満たし、フッ化物結晶の<111>軸と光軸とのなす角が10〜24°であると、製造工程における歩留まり及び研磨処理における加工精度がより向上する傾向にある。
発明を実施するための最良の形態
以下、場合により図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付することとする。
本発明の光学部材は、フッ化物結晶からなる光学部材であって、
前記フッ化物結晶の<111>軸と前記光学部材の光軸とのなす角が10〜36°であり、且つ前記光軸方向の歪が2.0nm/cm以下のものである。
なお、本発明において、立方晶系における結晶面をミラー指数を用いて{111}面と表すとき、かかる{111}面に垂直な軸の全体を<111>軸といい、[111]軸及びそれと結晶学的に等価な[1−11]、[−1−11]、−111]等の軸を包含するものである。また、{111}面とは、立方晶系における結晶面である(111)面及びそれと結晶学的に等価な面の全体を表し、(1−11)、(−1−11)、(−111)等の面を包含するものである。
また、本発明でいう光軸歪とは、光学部材又は光学素材の回転中心を中心とし且つ光学部材又は光学素材の直径の0.95倍の直径を有する円周内において、任意の100〜300点について測定を行ったときに得られる光軸歪のうちの最大のもの[nm/cm]をいう。
本発明において用いられるフッ化物結晶としては、フッ化カルシウム(CaF2、蛍石)、フッ化バリウム(BaF2)、フッ化ストロンチウム(SrF2)等が挙げられ、これらは立方晶系に属するものである。これらの中でも、フッ化カルシウムを用いると、より高い光学特性を有する光学部材が得られ、その光学部材を用いた投影露光装置においてより高い結像性能が達成される傾向にあるので好ましい。
本発明の光学部材においては、図1に示すように、フッ化物結晶の<111>軸2と光学部材1の光軸3とのなす角θが10〜36°であることが必要であり、好ましくは16〜24°である。θが10°未満であると光学部材を製造する際の歩留まりが悪くなり、他方、θが36°を超えると研磨処理における加工精度(面精度)が不十分となる
また、本発明の光学部材においては、光学部材の光軸3方向の歪(以下、光軸歪という)が2.0nm/cm以下であることが必要であり、好ましくは1.0nm/cm以下である。光軸歪が2.0nm/cmを超えると光学特性が不十分となり、そのような光学部材を用いた投影露光装置において十分な結像性能を達成することができなくなる。
更に、本発明の光学部材においては、光軸3と直交する所定の面(例えば面4)内における歪(以下、側面歪という)が5.0nm/cm以下であることが好ましく、3.0nm/cm以下であることがより好ましい。側面歪が5.0nm/cmを超えると、光学特性が低下して、そのような光学部材を用いた投影露光装置において十分な結像性能が達成されにくくなる傾向にある。
なお、本発明でいう側面歪とは、光学部材又は光学素材の外周面から回転中心に向かって、端部から3mm以上内側の部分を3点以上測定し、円周方向に30°毎に12方向測定したときに得られる側面歪のうちの最大のもの[nm/cm]をいう。
更に、本発明の光学部材を照明光学系や投影光学系のレンズ等として用いる際には、通常、光軸を回転中心とする曲面が設けられるが、このような曲面を有する場合、曲面の曲率半径と直径とが下記式(1):
D/R≧5 (1)
(式(1)中、Dは直径[mm]を表し、Rは曲率半径[mm]を表す。)
で表される条件を満たし、フッ化物結晶の<111>軸と光軸とのなす角が10〜24°であることが好ましい。曲面の曲率半径と直径とが上記式(1)で表される条件を満たし、フッ化物結晶の<111>軸と光軸とのなす角が10〜24°であると、製造工程における歩留まり及び研磨処理における加工精度がより向上する傾向にある。なお、光学部材の曲面に研磨処理を施す場合、通常、D/Rの増加に伴い曲面を精度よく研磨することが困難となる傾向にあり、従って従来の光学部材においてはD/Rが5を超える場合には十分な加工精度が得られにくかったが、本発明においては、フッ化物結晶の<111>軸と光軸とのなす角を10〜24°とすることによって、研磨工程における加工精度がより高められる傾向にある。
なお、図1には、本発明の光学部材の好適な一実施形態として、2つの凸面を有する光学部材1を示したが、本発明の光学部材が有する曲面の形状は凸面、凹面のいずれであってもよい。また、上記式(1)におけるRは、曲面が凸面、凹面のいずれの場合にも正の値として取り扱うことができる。更に、光学部材が有する2つの曲面の曲率半径が異なる場合には、2つのRのうち小さい方の値で代表させることができる。
次に、本発明の製造方法について説明する。
本発明の製造方法においては、先ず、ブリッジマン法(ストックバーガー法、ルツボ降下法)等の結晶育成法によりフッ化物結晶インゴットが得られる。例えばフッ化カルシウム結晶を育成する場合、フッ化カルシウム原料とフッ化鉛(PbF2)等のスカベンジャー(フッ素化剤)との混合物をルツボに充填して、そのルツボを結晶育成装置内に配置する。装置内を排気した後(通常10−3〜10−4Pa)、フッ化カルシウムの融点以上に加熱して原料を溶融し、所定の速度(通常0.1〜5mm/時間)でルツボを引き下げることによってルツボの下部から徐々に結晶化させる。融液の最上部まで結晶化したところで結晶育成は終了するが、通常、育成した結晶インゴットの割れを防止するため室温付近まで徐冷を行う。このようにしてフッ化物結晶インゴットが得られる。
フッ化カルシウム原料としては、人工合成され、不純物が極力除去されたものを用いることが好ましい。フッ化カルシウム原料として天然の蛍石を用いることも可能であるが、蛍石に不純物が多量に含まれると、得られる光学部材の光学特性が低下する傾向にある。
また、フッ化カルシウム原料の形状としては、粉末、半溶融物、粉砕物等が挙げられ、また、結晶成長させたブロックを再利用することもできる。これらの原料のうち、粉末原料を用いるとその溶融時に体積が著しく減少する場合があるが、半溶融物や粉砕物を用いるか、あるいは結晶成長させたブロックを用いることによってこのような現象を回避することができる。
次に、上記の工程で得られたインゴットから、フッ化物結晶の<111>軸と光軸とが10〜36°となるようにフッ化物結晶素材が切り出される。フッ化物結晶の<111>軸と光軸とが上記の条件を満たすようにフッ化物結晶を切り出すことによって、光学特性を損なうことなく歩留まりを向上させることができ、また、大口径の光学部材を得ることができる。
なお、相互に平行であり且つ光軸に垂直な2面で切断して光学素材を得る場合、フッ化物結晶の<111>軸と光軸とがなす角と、{111}面と切断面とがなす角とは等しくなる。従って、このような場合には、{111}面と切断面とが10〜36°となるように切断することによって、<111>軸と光軸とが10〜36°である光学素材が得られる。
また、後述する研磨工程において、上記式(1)で表される条件を満たす曲面を光学部材に設ける場合には、前述の通り、フッ化物結晶の<111>軸と光軸とのなす角が10〜24°となるようにインゴットから光学素材を切り出すことが好ましい。
さらに、インゴットから切り出された光学素材に、結晶熱処理法による熱処理を施すことによって、光軸方向の歪が2.0nm/cm以下となる。なお、サイズの小さい光学部材や均質性が求められない窓材等の場合には、インゴットから切り出された光学素材に熱処理を施すことなく、丸め工程等を行った後でそのまま用いられることがある。しかしながら、投影露光装置の照明光学系や投影光学系のレンズ等に用いる場合には、結晶熱処理法による熱処理を行わないと光軸歪や側面歪が大きいなど均質性が不十分となり、その結果、後述する研磨工程において十分な加工精度が得られず、また、投影露光装置において十分な結像性能が得られない。
結晶熱処理法による熱処理(アニール処理)としては、光軸方向の歪を2.0nm/cm以下とすることが可能であれば特に制限されないが、例えば、ステンレス製の密閉容器に光学素材と少量の酸性フッ化アンモニウム(NH4HF2)を入れ、排気後、容器内がフッ素雰囲気となるようにガス圧を調節しながら1020〜1150℃まで昇温して24〜48時間保持し、冷却速度0.5〜2.0℃/時間で冷却することによって、光軸方向の歪を上記の範囲内とすることができる。
更に、熱処理後の光学素材に研磨処理が施されて、本発明の光学部材が得られる。
本発明にかかる研磨処理の方法としては、具体的には、粘弾性体であるピッチを用いるピッチ研磨法、グラファイト粉及びカーボンウィスカーのうちの少なくとも一方がエポキシ樹脂に配合された研磨工具(ポリッシャー)を用いる結晶研磨法等が挙げられるが、結晶研磨法により研磨処理を行うことが好ましい。結晶研磨法により光学素材を研磨すると、転写性の向上、切削性の向上、機械的強度の向上、熱変形温度の高温側へのシフト、研磨の際の摩擦熱の低減といった効果が得られるので、結晶方位によって硬度が異なる場合であっても、除去量が実質的に一様となり、被処理面に残存するうねり成分が十分に低減される傾向にある。
なお、ピッチ研磨法により研磨を行う場合には、ピッチの粘弾性の影響によって光学部材の被処理面に比較的大きなうねりが残存する場合があるが、ピッチ研磨法により粗い研磨を行った後、更に結晶研磨法による研磨を行うことによって、被処理面に残存するうねり成分を十分に低減し、十分に高い加工精度を得ることができる。
このように、本発明の製造方法は、十分に高い光学特性を有する本発明の光学部材を得るに際し、歩留まり及び研磨処理における加工精度を十分に高めることを可能とするものである。そして、このようにして得られる本発明の光学部材を、投影露光装置の照明光学系や投影光学系を構成するレンズ等に用いることによって、十分に高い結像性能を得ることが可能となる。特に、露光光源として、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(亜長193nm)、F2レーザ(波長157nm)等の波長250nm以下の紫外又は真空紫外域の光源、あるいは当該波長領域の固体レーザを利用する場合に本発明の光学部材及び投影露光装置は非常に有用である。
図2は本発明の投影露光装置の好適な一実施形態を示す概略構成図である。図2においては、投影光学系を構成する反射屈折光学系18の光軸AXに平行にZ軸、光軸AXに垂直な面内において紙面に平行にX軸、紙面に垂直にY軸を設定している。
図2に示す投影露光装置は、紫外域の照明光を供給する光源11としてF2レーザ(波長157nm)を備えている。光源11から出射された光は、照明光学系12を介して、所定のパターンが形成されたマスク13を均一に照明する。
なお、光源11から照明光学系12までの光路には、必要に応じて光路を変更するための1つ又は複数の折り曲げミラーが配置されている。また、照明光学系12は、例えばフライアイレンズや内面反射型インテグレータ等で構成されており、所定のサイズ、形状の面光源を規定するための視野絞り、視野絞りの像をマスク13上に投影する視野絞り結像光学系等の光学系を有するものである。更に、光源11と照明光学系12との間の光路はケーシング(図示せず)で密閉されており、光源11から、照明光学系12中のマスク13に近い側に配置された光学部材までの空間は、露光光の吸収率が低い不活性ガス(窒素、ヘリウム等)で置換されている。
マスク13は、マスクホルダ14を介して、マスクステージ15上においてXY面に平行に保持されている。マスク13には転写すべきパターンが形成されており、パターン領域全体のうちY軸方向に沿って長辺を有し且つX軸方向にそって短辺を有するスリット状のパターン領域が照明される。
マスクステージ15は、マスク面(XY面)に沿って二次元的に移動可能であり、その位置座標はマスク移動鏡16を用いた干渉計17によって計測され且つ制御されるように構成されている。
このように、照明光学系12と投影光学系18との間に配置されたマスク13、マスクホルダ14、マスクステージ15はケーシング(図示せず)に収容されており、ケーシング内は不活性ガス(窒素、ヘリウム等)で置換されている。
マスク13上に形成されたパターンからの光は、反射屈折型の投影光学系18を介して、感光性基板であるウエハ19上にマスクパターン像を形成する。ウエハ19は、ウエハホルダ20を介して、ウエハステージ21上においてXY面に平行に保持されている。そして、マスク13上でのスリット状の照明領域に光学的に対応するように、ウエハ19上ではY軸方向に沿って長辺を有し且つX軸方向に沿って短辺を有するスリット状の露光領域にパターン像が形成される。
ウエハステージ21は、ウエハ面(XY面)に沿って二次元的に移動可能であり、その位置座標はウエハ移動鏡22を用いた干渉計23によって計測され且つ制御されるように構成されている。
ウエハ19、ウエハホルダ20、ウエハステージ21はケーシング(図示せず)に収容されており、ケーシング内は不活性ガス(窒素、ヘリウム等)で置換されている。
このように、図2に示す投影露光装置においては、光源11からウエハ19までの光路の全体にわたって露光光の吸収が抑制された雰囲気が形成されている。
また、上述の通り、投影光学系18によって形成されるマスク23の照明領域(視野領域)及びウエハ19上の投影領域(露光領域)の形状は、X軸方向に沿って短辺を有するスリット状である。従って、駆動系及び干渉計17、23等を用いてマスク13及びウエハ19の位置制御を行いながら、スリット状の照明領域及び露光領域の短辺方向(X軸方向)に沿って、マスクステージ15、ウエハステージ21、あるいは更にマスク13、ウエハ19を同期的に移動させることによって、ウエハ19上において、露光領域の長辺に等しい幅を有し且つウエハ19の走査量(移動量)に応じた長さを有する領域に対して走査露光される。
そして、照明光学系12及び投影光学系18を構成する光学部材(レンズ等)のうちの少なくとも一つは本発明の光学部材であり、このような構成を有する本発明の投影露光装置によって、十分に高い結像性能(解像度、焦点深度等)を達成することが可能となる。
図3は本発明の投影露光装置に用いられる投影光学系の一例を示す概略構成図である。
図3において、投影光学系は、投影原板としてのレチクルR上のパターンの中間像を形成する反射屈折型の第一結像光学系G1と、第一結像光学系G1による中間像をワークとしてのウエハW上に再結像させる屈折型の第二結像光学系G2とを有している。光軸AX1上には、レチクルRから第一結像光学系G1に向けての光路を90°偏向させるための反射面S1と、第一結像光学系G1から第二結像光学系に向けての光路を90°偏向させるための反射面S2とを有する光路折り曲げ用の反射鏡31を備える光路折り曲げ用部材が配置されている。
第一結像光学系G1は、光軸AX1に沿って配置された複数のレンズ成分と凹面反射鏡とを有しており、ほぼ等倍か若干の縮小倍率をもって中間像を形成する。第二結像光学系G2は、光軸AX1と直交する光軸AX2上に沿って配置された複数のレンズ成分と、コヒーレンスファクタを制御するための可変開口絞りASとを有しており、中間像からの光に基づいて、所定の縮小倍率をもって2次像を形成する。
ここで、図3中の光軸AX0は、第一結像光学系G1の光軸AX1と直交する、レチクルRと反射鏡31との間の光軸であり、光軸AX0と光軸AX2とは互いに平行である。なお、光軸AX0と光軸AX2とは同一直線上にあってもよい。
また、図3には、それぞれ複数のレンズ成分を備える第一結像光学系G1及び第二結像光学系G2を備える投影光学系を示したが、光軸AX1、AX2に沿って配置されるレンズ成分は単数、複数のいずれであってもよい。
更に、光軸AX0と光軸AX1とのなす角度は必ずしも90°でなくてもよく、例えば凹面反射鏡CMを反時計回りに回転させた角度としてもよい。このとき、反射面S2での光軸の折り曲げ角度をレチクルRとウエハWとが平行になるように設定することが好ましい。
また、本発明においては、図4に示すように、2つの反射鏡31、32を備える投影光学系を用いることもできる。
更に、本発明においては、図5に示す構成を有する投影光学系を用いることもできる。図5において、投影光学系は、投影原板としてのレチクルR上のパターンの中間像を形成する反射屈折型の第一結像光学系G1とを備えている。第一結像光学系G1が形成する第一中間像の近傍には第一光路折り曲げ用反射鏡31が配置されており、第一光路折り曲げ用反射鏡31によって、第一中間像へ向かう光束又は第一中間像からの光束が第二結像光学系に向かって偏向される。第二結像光学系G2は、凹面反射鏡CMと少なくとも1つの負レンズ33とを有しており、第一中間像からの光束に基づいて第一中間像とほぼ等倍の第二中間像(第一中間像の像であってパターンの2次像)を第一中間像の近傍に形成する。
第二結像光学系G2が形成する第二中間像の形成位置の近傍には、第二光路折り曲げ用反射鏡32が配置されており、第二光路折り曲げ用反射鏡32によって、第二中間像へ向かう光束又は第二中間像からの光束が第三結像光学系G3に向けて偏向される。なお、第一光路折り曲げ用反射鏡31の反射面と第二光路折り曲げ用反射鏡32の反射面とは互いに空間的に重複しないように配置されている。
第三結像光学系G3は、第二中間像からの光束に基づいて、レチクルRのパターンの縮小像(第二中間像の像であって反射屈折光学系の最終像)を、第二面に配置されたワーク(感光性基板)としてのウエハW上に形成する。
上記図3〜図5に示した投影光学系は、例えば露光光源がF2レーザである場合に好適に使用される。一方、例えば露光光源がArエキシマレーザである場合には、図6に示すレンズ構成を有する投影光学系が好適に用いられる。
図6においては、第1物体としてのレチクルR側より順に、正のパワーの第1レンズ群G1と、正のパワーの第2レンズ群G2と、負のパワーの第3レンズ群G3とが形成されており、物体側(レチクルR側)及び像側(ウエハW側)においてほぼテレセントリック(telecentric)となっており、縮小倍率を有するものである。また、この投影光学系のN.A.は0.6であり、投影倍率は1/4であり、像側の露光領域の直径は30.6である。
投影光学系が図6に示すレンズ構成を有する場合、通常、色収差を補正するために各レンズの材料が適宜選択される。例えば、第1レンズ群G1を構成する14個のレンズL11〜L114の材料として石英ガラス、第2レンズ群G2を構成する4個のレンズL21〜L24の材料として石英ガラス、第3レンズ群G2を構成する11個のレンズL31〜L311のうち6個の材料としフッ化物結晶、他の5個の材料として石英ガラスを用いることによって、色収差の補正を好適に行うことができる。
本発明の投影露光装置において、照明光学系及び投影光学系を構成する光学部材(レンズ成分等)のうちの少なくとも1つが本発明の光学部材であることが必要であることは前述の通りであるが、投影光学系を構成する全ての光学部材が本発明の光学部材であることが好ましく、照明光学系及び投影光学系を構成する光学部材の全てが本発明の光学部材であることがより好ましい。
実施例
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
実施例1
(フッ化カルシウム結晶の製造)
不純物を極力低減して人工合成されたフッ化カルシウムの粉末原料に、フッ素化剤としてフッ化鉛を微量(1.5[mol%])添加した。その後速やがに攪拌機を用いて充分混合し、10−3〜10−4Paの真空中で加熱溶融して多結晶体を作製した。この多結晶体の表面をフッ化カルシウム結晶片で削って不純物を除去した後、更にエタノールで洗浄した。この多結晶体60kgをφ300mmのカーボン製ルツボに充填した。系を10−3〜10−4Paにした後、表面の酸素や水分が排除されるように融点以上までの昇温を2日間かけて行い8時間保持した。その後、ルツボ内の多結晶体が融解するようにヒーター近傍の温度を1450℃に設定し、引き下げ速度1.0mm/時間、引き下げ距離400mmでルツボを引き下げ、全長350mmのフッ化カルシウム結晶インゴットを得た。
(光学素材の切り出し)
得られたフッ化カルシウム結晶インゴットについて{111}面及び<111>軸を測定し、切断面と{111}面とのなす角、すなわち<111>と光軸とのなす角が10°となるように直径260mm、厚み60mmの光学素材を切り出した。
(アニール処理)
得られた光学素材を酸性フッ化アンモニウム(NH4HF2)150gと共にステンレス製の密閉容器に入れた。容器内を排気した後、フッ素雰囲気雰囲気下、1050℃まで昇温して48時間保持し、冷却速度0.5℃/時間で冷却した。
アニール処理後の光学素材について光軸歪及び側面歪を測定したところ、光軸歪は1.2nm/cm、側面歪は3.8nm/cmであった。
(研磨処理)
エポキシ樹脂ポリチオール(ポンドクイック5、コニシ製)5重量部、硬化剤5重量部及びグラファイト0.05重量部の混合物を硬化させてポリッシャーを作製した。
次に、上記のポリッシャーを用い、結晶研磨法によりアニール処理後の光学部材を研磨して、直径(D)250mm、曲率半径(R)358mmの曲面(D/R=0.70)を有する光学部材を作製した。
得られた光学部材の面精度は、RMS値(二乗平均平方根)で0.0100λ(λ=632.8nm、以下同様である)であった。
上記の手順により、ArFエキシマレーザを光源とする投影露光装置の投影光学系(図6に示す構成を有する投影光学系)又はF2レーザを光源とする投影露光装置の投影光学系(図5に示す構成を有する投影光学系)に必要な全てのレンズを作製した。各投影光学系のレンズの作製に要したインゴットの重量を表1に示す。
実施例2〜3、比較例1〜6
実施例2〜3及び比較例1〜6においては、インゴットから光学素材を切り出すときの<111>軸と光軸とのなす角、アニール処理後の光学素材の光軸歪及び側面歪、並びに研磨処理における曲面の曲率半径(すなわちD/R)をそれぞれ表1に示す通りとしたこと以外は実施例1と同様にして光学部材を作製した。各実施例又は比較例における研磨処理における面精度を表1に示す。
また、実施例2〜3及び比較例1においては、実施例1と同様にしてArFエキシマレーザ用又はF2レーザ用の投影光学系を構成する全てのレンズを作製した。各実施例又は比較例において、レンズの作製に要したインゴットの重量を表1に示す。
表1に示すように、実施例1〜3においては、研磨処理の際の面精度が十分に高く、また、ArFエキシマレーザ用投影光学系又はF2レーザ用投影光学系のいずれのレンズを作製する場合にも歩留まりが良好であった。
産業上の利用可能性
以上説明した通り、本発明の光学部材及びその製造方法によれば、十分に高い光学特性を光学部材の製造工程における歩留まり及び加工精度を向上させることができ、且つ十分に高い光学特性を得ることが可能となる。更には、本発明の光学部材を備える本発明の投影露光装置は、十分に高い結像性能を達成することが可能なものであり、特に、波長250nm以下の光を利用した光リソグラフィにおいて非常に有用なものである。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の光学部材の好適な一実施形態を示す説明図である。
図2は、本発明の投影露光装置の好適な一実施形態を示す概略構成図である。
図3は、本発明の投影露光装置に用いられる投影光学系の一例を示す概略構成図である。
図4は、本発明の投影露光装置に用いられる投影光学系の他の例を示す概略構成図である。
図5は、本発明の投影露光装置に用いられる投影光学系の他の例を示す概略構成図である。
図6は、本発明の投影露光装置に用いられる投影光学系の他の例を示す概略構成図である。
Claims (5)
- フッ化物結晶からなる光学部材であって、
前記フッ化物結晶の<111>軸と光軸とのなす角が10〜36°であり、且つ前記光軸方向の歪が2.0nm/cm以下である光学部材。 - 前記光軸と直交する所定の面内における歪が5.0nm/cm以下である請求項1に記載の光学部材。
- 前記光軸を回転中心とする曲面を備えており、前記曲面の曲率半径と直径とが下記式(1):
D/R≧5 (1)
(式(1)中、Dは直径[mm]を表し、Rは曲率半径[mm]を表す。)
で表される条件を満たし、前記フッ化物結晶の<111>軸と前記光軸とのなす角が10〜24°である請求項1に記載の光学部材。 - 結晶育成法によりフッ化物結晶インゴットを得る第一の工程と、
前記フッ化物結晶インゴットから、フッ化物結晶の<111>軸と光軸とが10〜36°となるように光学素材を切り出す第二の工程と、
結晶熱処理法により、前記光学素材の光軸方向の歪を2.0nm/cm以下とする第三の工程と、
前記第三の工程で得られた前記光学素材を研磨して光学部材を得る第四の工程と
を含む光学部材の製造方法。 - パターンを有するレチクルと、前記レチクルに波長250nm以下の光を照射する照明光学系と、前記レチクルへの光照射によって形成されたパターンをウエハ上に結像させる投影光学系とを備える投影露光装置であって、
前記照明光学系及び前記投影光学系からなる群より選ばれる少なくとも1種が請求項1に記載の光学部材を備える投影露光装置。
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