JPWO2002096778A1 - ガラス基板用緩衝体及び該緩衝体を用いた包装体 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、ガラス基体上に半導体装置等電子部品を形成してなるガラス基板を、輸送時の振動等による損傷から保護する搬送用の緩衝体と、該緩衝体を用いて上記ガラス基板を複数枚同時に梱包した包装体に関する。
<背景技術>
近年、電子・電気関連機器、特にパーソナルコンピュータの周辺機器の一つである液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ、携帯電話に代表される携帯端末等は、インターネットに代表される情報技術産業の発達と共に生産量が急激な勢いで伸長している機器であり、その梱包や搬送等に用いられる緩衝体関連技術の開発が強く望まれている。中でも、半導体装置等の電子部品を組み込んだガラス基板、例えばカラーフィルタガラス基板やTFTガラス基板(薄膜トランジスタを組み込んだ回路が形成された基板)及び液晶パネル基板等のガラス基板はその厚さが薄く、輸送中に発生する落下衝撃や振動等に弱い上、その構成が非常に微細なため、外部からの影響を受け易く、取り扱いが難しい。とりわけ、加工前のガラス基板や最終製品になる前の半完成品を搬送する場合には、上記電子部品が剥き出しの状態で扱われるため、静電気や塵、埃等の影響をより強く受け、その機能を損なう場合があった。
そこで、ガラス基板を損傷することなく安全に搬送するための梱包技術が多々提案されている。
その一例として、特開平5−319456号公報に開示された技術が挙げられる。その要点は、断面がL字形を呈し、該L字に沿って内側には基板挿入溝を複数設けた、特定の特性を有するポリオレフィンビーズ発泡体からなる緩衝体である。ガラス基板の梱包に当たっては、複数のガラス基板を所定の間隔をもって平行配置して直方体を形成し、各基板の角部をそれぞれ上記緩衝体の基板挿入溝に挿入し、該基板表面に対して直交する上記直方体の4辺を上記緩衝体により嵌合し、さらに、必要に応じてゴムやテープ等の固定具で固定する。
しかしながら、緩衝体の外側にゴムやテープ等の固定具をかけて固定した場合、その締結力が該緩衝体の角部に集中するため、L字が開いてその両端部においてはガラス基板が基板挿入溝より外れてしまい、保護機能が十分に働かないという場合があった。
また、前記したL字形の緩衝体は、基板挿入溝の溝幅がガラス基板の厚みと同等かもしくは若干狭い幅で形成され、ポリオレフィンビーズ発泡体の特性である圧縮時の弾性回復性の良さを利用して、ガラス基板を固定するものである。そのため、搬送中のガラス基板との振動摩擦による耐発塵性には効果的であるが、本来の目的であるガラス基板の梱包に際しては、ガラス基板との摩擦抵抗が逆効果となって、無理にガラス基板を基板挿入溝にはめ込もうとすると、0.6〜0.8mm程度と極めて薄いガラス基板が容易に撓んで破損し易く、破損を避けるべく慎重に作業を行うと時間が長くかかるという問題を生じている。これはガラス基板の取り出しに際しても同様である。特に最近は省力化の点からガラス基板の自動収納装置や取り出し装置の導入が進んでいるが、上記の問題点からトラブルが発生していて、現実問題として自動化には適しない緩衝体との指摘もある。
さらに、ガラス基板を基板挿入溝に挿入する際に、摩擦抵抗力からガラス基板表面に微細な擦り傷が発生するといった問題点も潜在している。
この自動化適性は、最近のガラス基板大型化に伴い、益々重要視されつつある実用特性であるが、緩衝体も大型化し、従来の緩衝体では、反り、変形の問題が顕在化してきた。
<発明の開示>
本発明の課題は、上記問題点に鑑み、ガラス基板梱包時に緩衝体のL字の端部におけるガラス基板の溝はずれがなく、搬送中や取り扱い時に振動や落下衝撃等の外力が加わってもガラス基板を安全に保護することができるガラス基板用緩衝体を提供することにある。
本発明のもう一つの課題は、ガラス基板の梱包、取り出しの自動化に適し、ガラス基板と摺擦しても容易に粉塵を発生せず、耐久性に優れた複数回の使用が可能で、経済的に優れたガラス基板用緩衝体を提供することにある。
本発明の更なる課題は該緩衝体を用いて梱包した包装体を提供することにある。
本発明の第一の側面は、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の型内成形体からなり、
断面がガラス基板の角部の形状に従ってL字形を呈し、該L字内面には、該L字に沿ってガラス基板の角部を形成する2側端を固定する基板挿入溝を複数本設けた本体、及び、
該本体のL字側面の少なくとも一方に付設された、基板挿入溝に平行で該L字の角部から両端部に向かってそれぞれ30〜100%の長さに亘る側壁、
を有するガラス基板用緩衝体であって、
上記側壁が、該側壁と本体とが接する2端辺を構成辺とする矩形の有する角部のうち、上記L字の角部に相対する角部に切り欠きを設けた形状で、該側壁の面積が該矩形の面積の30〜80%であり、
上記ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の平均粒子径が1.5〜5.0mm、融着率が70%以上、圧縮弾性指数が3.9〜490、回復率が60%以上である、ガラス基板用緩衝体に関する。
上記緩衝体においては、本体の最大厚さが10〜100mm、本体のL字の2辺の比が短辺基準で1.0〜3.5、側壁の厚さが10〜100mm、基板挿入溝の溝深さが3〜15mm、溝ピッチが6〜100mmであることが好ましく、また、上記側壁は、本体の両L字側面にそれぞれ付設することが好ましい。
また本発明の第二の側面は、複数のガラス基板;各ガラス基板の角部を基板挿入項に挿入することにより該複数のガラス基板が所定の間隔をもって平行配置される、上記ガラス基板用緩衝体;及び、該緩衝体のL字外面に捲回された固定具、からなる包装体に関する。
上記包装体は、複数のガラス基板の各角部を、上述のガラス基板用緩衝体の基板挿入溝に挿入した後、該緩衝体のL字外面に固定具を捲回して締結して固定することにより得られる。
<発明を実施するための最良の形態>
本発明の緩衝体は、ガラス基板の角部を構成する2側端を固定する基板挿入溝を有するL字形の本体の側面に側壁を付設したことに特徴を有する。これにより、本発明の緩衝体を用いた包装体においては、本体のL字形状が側壁によって固定され、L字の広がりが防止される。
以下、本発明の緩衝体について実施形態を挙げて説明する。
図1は、本発明の緩衝体の好ましい一実施形態の斜視図であり、図中、1は当該実施形態の緩衝体、2は本体、3は基板挿入溝、4は側壁、5は固定具案内溝である。
本発明の緩衝体の基本構成は、断面がガラス基板の角部の形状に従ってL字形を呈する本体2と、該本体2のL字形をなす両側面の少なくとも一方に付設された側壁4とからなる。図1は側壁4を本体の両側面に設けた例である。本体2には、L字に沿って内側にガラス基板の角部を形成する2側端を固定する基板挿入溝3が複数本設けられており、側壁4は該基板挿入溝3に平行に形成される。
本発明にかかる側壁4は、本体2のL字の頂点6から端部に向かって30〜100%の長さに亘って形成され、その形状は、該側壁4が本体2と接する2端辺を構成辺とする矩形において、本体2のL字頂点6に相対する矩形角部に切り欠きを設けた形状である。切り欠きの形状は特に限定されず、図1に示す三角形の他、図2に示すように外側に凸の円弧状、或いは図3に示すように矩形に切り欠いても良く、側壁4の面積が該矩形の面積の30〜80%となるようにその大きさを調整する。
図4に、側壁4を本体2の一方の側面にのみ付設した例を示す。また、図5に側壁4を本体2の両側面に付設し、且つ、該側壁4を、L字の頂点6より端部までの途中までとした例を示す。
図6に、図1の緩衝体を用いてガラス基板を梱包した包装体の斜視図を示す。
図中、11はガラス基板、12は固定具である。図6に示すように、本発明の緩衝体1は基本的に4個一組で用い、複数のガラス基板11を所定の間隔をもって平行配置して直方体を形成し、各基板の角部を緩衝体1の基板挿入溝に挿入して該直方体の4辺を該緩衝体1で嵌合する。その後必要に応じて、緩衝体1の外側に形成した固定具案内溝5に長尺の固定具12を捲回して締結し、固定する。本発明の緩衝体において、固定具案内溝5は必要に応じて形成すればよい。
本発明の緩衝体1においては、図1に示したように、本体2の側面に側壁4を設けたことにより、本体2のL字形状が側壁4によって固定され、緩衝体自体の剛性が向上していることから、図6の如く梱包した包装体において固定具12の締結力がL字の頂点6に集中的に作用しても、該L字形状が開くことがなく、L字端部における基板の溝はずれが防止される。このようなL字形状拘束力は側壁4を本体2の一方の側面に形成すれば良く、図1〜図3に示したように、本体2の両側面に付設した場合は、より高い効果が得られる。また、図4に示したように、側壁4を本体2の一方の側面にのみ付設した場合は、両側面に付設した場合よりもL字形状拘束力は劣るが、複数個の緩衝体を重ねて保管、輸送することができる。
また、かかる側壁4の、L字の頂点6に相対する対角部には切り欠きが形成されているため、該対角部において側壁4に反りが発生しにくく、ガラス基板11との接触が抑制されている。
本発明の緩衝体は、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の型内成形体である。当該成形体は、ポリオレフィン系樹脂発泡性粒子を金型内に充填した後、加熱、発泡させて発泡粒子を膨張させ、所望の形状に成形したものであり、当該成形に用いる金型は射出成形用金型に比較して複雑な形状でも制作費が1/10以下と廉価であり、複雑な形状の成形体が寸法精度良く容易に効率よく量産できるため、経済的で大量生産に好適である。
さらに、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の型内成形体は、ガラス基板との摺擦によっても微小な粉塵の発生が極めて微量であり、該粉塵によるガラス基板の汚染が極めて少ない。また、当該成形体は取り扱い作業や輸送中に外力を受けても変形しにくく、例え変形したとしても回復性に優れ寸法安定性が高い。さらに、かかる緩衝体は繰り返し使用において、使用前にその都度純水で洗浄されるが、当該成形体は吸水量が少なく、乾燥性に優れている。
本発明の緩衝体に用いられるポリオレフィン系樹脂とは、架橋型、無架橋型のいずれでも良く、樹脂素材として具体的には、低、中、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、線状超低密度ポリエチレン、メタロセン触媒によるポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂等で代表されるポリエチレン系樹脂や、共重合成分がエチレン、ブテン−1,4−メチルペンテン−1等とプロピレンとのランダム及びブロック共重合樹脂、或いは、上記2種以上が配合された組成物から好ましく選択される。
特に本発明に適した樹脂素材としては、樹脂密度が0.927〜0.970g/cm3のポリエチレン、及びプロピレンのランダム共重合樹脂が挙げられる。樹脂密度が0.927g/cm3以上のポリエチレンは、後述する緩衝体の圧縮弾性指数が適当であり、外力が加わったときに変形しにくい。また、特定の圧縮弾性指数を得るために発泡粒子の発泡倍率を小さくする必要がなく、軽量性、経済性の点から好ましい。また、樹脂密度が0.970g/cm3以下であるポリエチレンは、柔軟性が十分であり、耐発塵性、回復性も適当であるため好ましい。さらに、プロピレンのランダム共重合樹脂は、圧縮弾性指数が高く、しかも回復性や繰り返し使用時の耐久性にも優れ、本発明に最も好適に用いられる。
本発明の緩衝体を構成する成形体においては、発泡粒子の平均粒子径が1.5〜5.0mm、融着率が70%以上、圧縮弾性指数が3.9〜490、回復率が60%以上である。
上記したように発泡粒子の平均粒子径は1.5〜5.0mmであり、好ましくは2.0〜4.5mmである。発泡粒子の平均粒子径が1.5〜5.0mmの場合、成形時に基板挿入溝の細かい部分まで発泡粒子を充填させることができ、金型形状、寸法の再現性が良好である。また、発泡粒子1個(体積)当たりの表面積の比率が小さく、型内成形時の水蒸気加熱工程で粒子内のガス圧(空気)逸散性が小さいことから十分な発泡膨張性が発現する。その結果、型内成形体を構成する発泡粒子間に空隙が発生しにくく、該空隙に塵埃が入り込んで緩衝体の清浄性を保てなくなる恐れがないため、好ましい。
尚、本発明の緩衝体を構成する発泡粒子の平均粒子径とは、型内成形体の表面に長さが100mmの直線をボールペンにて3本標示し、この直線上に接している発泡粒子の数を計測して、下記式(A)より平均粒子径C〔mm〕を算出する。尚、評価は3本の直線で求めた値の平均値とする。
C=(1.626×L)/N …(A)
L:中心線長さ〔mm〕
N:粒子数
本発明にかかる成形体の融着率とは、緩衝体の厚さ方向に深さが約1mmの切れ目を入れ、その切れ目を外側にして折り曲げ破断した際の、破断面における厚さ方向の全長と約75mmの長さに亘った面積の全発泡粒子個数に対する粒子界面破壊(材料破壊)している発泡粒子の個数を百分率で示した数値である。本発明の緩衝体においては、該融着率が70%以上で十分な機械的強度が得られ、固定具による締結の際に該固定具が緩衝体に食い込んで緩衝体を破壊したり、また、緩衝体が欠け易くなるなどの問題が発生しにくくなる。また、発泡粒子間に微小空隙が発生し、毛管現象による吸水性が発現するという問題も、融着率が70%以上において発生しにくくなるため、好ましい。
さらに、成形体の圧縮弾性指数が3.9以上の場合には、外力を受けた際にも緩衝体が変形しにくくなり、耐久性が良好であると同時に、ガラス基板寸法が600mm×700mmを超える大型サイズであっても、ガラス基板の重量による永久歪みが生じにくく、ガラス基板の固定が容易であり、好ましい。また、圧縮弾性指数が490以下の場合には、特に緩衝体の発泡倍率を小さくする必要がなく、軽量性、経済性の点から好ましい。さらに、圧縮弾性指数が490以下の範囲では柔軟性が良好で、耐発塵性が優れると共に落下衝撃等の緩衝性能にも優れるため、好ましい。
尚、本発明にかかる圧縮弾性指数とは、圧縮弾性率〔N/cm2〕を発泡倍率で除した値であり、該圧縮弾性率とは、下記発泡倍率を測定した試験片について、JIS K 7220に準拠して求めた値であり、圧縮速度は10mm/分とする。また、試験片厚さが20mm未満の場合には、厚さが約20mmとなるように複数枚重ねて測定する。
圧縮倍率の測定方法:緩衝体より、幅50mm、長さ50mm、厚さ20mmの平坦な試験片を切り出し、重量〔g〕を10mgまで測定した後、ノギスで幅、長さ、厚みを測定し、体積〔cm3〕を算出し、次式(B)より発泡倍率E〔cm3/g〕を算出する。
E=体積/重量〔cm3/g〕 …(B)
また、圧縮弾性指数が3.9〜490の範囲内において、回復率が60%以上であると、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の型内成形体の特徴とされる繰り返し耐久性が良好で、使用頻度が高くなっても変形が小さいため好ましい。尚、回復率とは、緩衝体より、幅50mm、長さ50mm、厚さ20mmの平坦な試験片を切り出し、島津製作所社製の圧縮試験装置「オートグラフAG−5000D」を用いて、10mm/分の圧縮速度で試験片の厚さの50%まで圧縮した後、直ちに同速度で荷重がゼロになるまで取り除き、荷重がゼロになった瞬間の厚さを測定し、次式(C)より回復率R〔%〕を算出する。尚、試験片の厚さが20mm未満の場合には、厚さが約20mmとなるように複数枚重ねて測定する。
R=(T1/T0)×100〔%〕 …(C)
T0:試験前の試験片の厚さ〔mm〕
T1:試験後の試験片の厚さ(荷重がゼロの時)〔mm〕
次に、本発明の緩衝体の外形寸法について、図8、図9を参照して詳しく説明する。図8は本発明の緩衝体の実施形態における、本体のL字に直交する方向の部分断面図であり、図9は図5の実施形態の側面図である。図8中、13は隣接する基板挿入溝3を隔てる凸条、22は基板挿入溝3の底部、23は凸条13の頂部であり、図9中、21a、21bは本体のL字を構成する緩衝板であり、それぞれL字の短辺、長辺を形成している。また、22a、22bは緩衝板21a、21bにそれぞれ形成された基板挿入溝の底部であり、図8の22に相当する。また、23a、23bは図8の23に相当する、緩衝板21a、21bの凸条の頂部である。
本発明の緩衝体は、図9に示すように、本体断面が略L字を呈しており、該L字を構成する緩衝板21a、21bの最大厚さ(図8の凸条13における厚さ、t1)、及び、側壁4の厚さ(図示せず)は対象とするガラス基板のサイズによるが、好ましくは10〜100mmの範囲から選択され、より好ましくは15〜50mmである。この厚さが上記好ましい範囲内の場合には、緩衝体としての剛性が十分で、反りや変形が発生しにくく、側壁4において十分なL字形状拘束力が得られる。また、上記範囲内では緩衝体の生産性も良く、緩衝体及び包装体の嵩が適当であり、経済性も良好である。尚、基板挿入溝3の底部22a、22bにおける緩衝板21a、21bの厚さとしては、上記した効果を得る上で5mm以上が好ましい。
また、本発明の緩衝体において、本体のL字の短辺(tS)及び長辺(tL)の短辺を基準とする比(tL/tS)は、1.0〜3.5が好ましく、さらに好ましくは1.0〜3.3である。該比が上記範囲内であると、長辺と短辺のバランスが良く、矩形のガラス基板の固定安定性が良好で、ガラス基板の撓みによる損傷が発生しにくくなる。
また、本発明においては、上記短辺と長辺との範囲内において、梱包時に各緩衝体がガラス基板の側端の10%以上を嵌合していることが好ましい。緩衝体が嵌合するガラス基板の側端の長さが10%以上で、ガラス基板の支持部が十分となり、落下衝撃を受けた場合にその部分に衝撃荷重が集中してもガラス基板が損傷しにくくなり、また、ガラス基板より緩衝体にかかる応力も低くなり、搬送中の振動による接触摩擦での発塵が低減し、清浄性の面からも望ましい。また、ガラス基板の各側端において、2個の緩衝体で支持される長さが側端の92%以下であれば、ガラス基板と緩衝体の接触部分がさほど大きくないため、搬送中の振動による接触摩擦での発塵性に問題が無く、清浄性の面からも望ましく、また、緩衝体が必要以上に大型化しないことから経済性も良好である。
また、本発明の緩衝体の側壁4としては、緩衝板21aと21bとからなるL字形状を維持する上で、ある程度の大きさが必要であり、本発明においては、側壁4が本体2と接する端辺(ta、tb)の長さは、L字の端部まで(tA、tB)を100%として、30〜100%必要である。図1〜図4はta=tA、tb=tBの例であり、図5はta<tA、tb<tBの例である。尚、ta/tAとtb/tBは等しくても、異なっていても構わない。また、かかる側壁4の面積としては、上記L字形状を維持する上で広い方が好ましく、また、当該側壁4のL字の頂点6に相当する対角部には、反り防止のために切り欠きを設ける点を考慮すると、本発明においては、側壁4の面積〔矩形の面積(ta×tb)より切り欠きで除かれた領域の面積を差し引いた面積〕は、矩形の面積の30〜80%である。
具体的な外形寸法としては、好ましくは、短辺(tS)が100〜500mm、長辺(tL)が100〜1100mmであり、L字に直交する方向の長さはガラス基板の梱包枚数にもよるが、150〜600mmである。
次に、基板挿入溝3について、図8を用いて説明する。本発明の緩衝体において、本体2に設けられた複数の基板挿入溝3の溝幅t3は、梱包するガラス基板の厚みの1.0〜4.0倍が好ましく、より好ましくは1.2〜3.5倍である。当該数値が1.0倍以上であると、手動によるガラス基板の挿入、取り出し時の作業性が良く、自動挿入を行う場合にもガラス基板の破損が発生しにくくなる。また、4.0倍以下では、ガラス基板の挿入、取り出しを自動化しても問題が無いのはもちろん、ガラス基板の搬送中の振動衝撃によるがたつきがなく、ガラス基板の破損が防止され、発塵も少ないので清浄性の面から好ましい。溝幅の実際の大きさは0.5〜3.0mm程度である。
また、基板挿入溝3の溝深さt2は、ガラス基板のサイズ、重量、及び成形体の圧縮弾性指数等を鑑みて、3〜15mmの範囲が好ましい。溝深さが3mm以上であると、ガラス基板が搬送中の振動衝撃や取り扱い時に落下衝撃を受けた際にも、容易に外れて損傷することがないため好ましい。また、緩衝体と接触するガラス基板の側端近傍は、搬送中の振動衝撃による摺擦で微細な擦り傷が発生し易く、該ガラス基板の加工に際しては該領域は切断除去されるが、基板挿入溝3の深さが15mm以下であると、切断除去される領域が小さくてすむので好ましい。また、ガラス基板と緩衝体との摺擦による発塵も少なくなり、清浄性の点からも望ましい。
さらに、基板挿入溝3の溝ピッチt4は、ガラス基板の種類(例えば、マザーガラス、カラーフィルターガラス基板等ディスプレイ構成基板)及びそのサイズ、重量、及び成形体の圧縮弾性指数、溝幅等を鑑みて、好ましくは6〜100mmの範囲で選択すればよい。即ち、搬送中の振動衝撃や取り扱い時の落下衝撃を受けた場合に、ガラス基板が撓んで基板同士が接触しないように設定すればよい。
本発明の緩衝体に設けた基板挿入溝3の断面形状としては、図8Aに示すように、溝幅t3が底部と開口部で同じである、即ち隣接する基板挿入溝間の凸条13の断面が矩形である形状としても良いが、ガラス基板の挿入作業性を考慮すると、基板挿入溝3の溝幅を開口部で広げた、即ち凸条13の頂部断面を上に凸の円弧状(図8B)や台形状(図8C)とした形状が好ましい。
本発明の緩衝体は、先に説明したように4個一組で用い、ガラス基板梱包後に周囲に長尺の固定具を捲回、締結して固定し、包装体とする。ここで用いられる固定具としては、紐状、テープ状等長尺のものであれば良く、例えばポリプロピレン製テープが好ましく用いられる。また、通常はさらに外部から塵埃が侵入しないように、当該包装体を清浄なポリエチレン袋等に収納して密封し、保管、搬送される。
また、図6の実施形態においては、同じ緩衝体を4個一組で用いた例を示したが、本発明においてはこれに限らず、ガラス基板の大きさや梱包、取り出し作業性、特に自動装置の場合には取り出し位置決め等を考慮して、異なるサイズの緩衝体を2種類組み合わせて用いても良い。例えば、荷重のかかる底部には大きなサイズの緩衝体を用い、その分、小さいサイズの緩衝体を上部に用いる組み合わせなどが挙げられる。また、ガラス基板の短辺に緩衝体の短辺を必ずしも対応させる必要はなく、ガラス基板の一辺を支持する2個の緩衝体について、一方が短辺で他方が長辺の組み合わせであっても構わない。
さらに、図7に示すように、図4に例示した、側壁を本体の一方の側面にのみ付設した緩衝体を用いる場合には、該側壁の配置が互い違いになるように緩衝体を組み合わせて、包装体内において緩衝性能やガラス基板固定性能が偏らないように用いることが好ましい。
また、本発明の緩衝体は、ガラス基板の搬送用としての用途の他に、保管用としても用いることができる。具体的には、プラスチック段ボール等の外箱内に、本発明の緩衝体を2個一組で固定し、ガラス基板を挿入する。この場合、ガラス基板上部の緩衝体は用いても、用いなくても良い。また、必要に応じて蓋体を用いて塵埃の侵入を防止する。
<実施例>
下記仕様の緩衝体を作製し、ガラス基板を梱包して評価を行った。
実施例1
〔ガラス基板仕様〕
用途:液晶表示用マザーガラス
寸法:850mm×1000mm
厚さ:0.7mm
〔樹脂物性〕
素材:エチレン・プロピレンランダム共重合樹脂
発泡倍率:20cm3/g
平均粒子径:3.6mm
融着率:88%
圧縮弾性率:559N/cm2
圧縮弾性指数:28.0
回復率:88%
〔外形寸法〕
ガラス基板収納枚数:12枚
本体
短辺:350mm
長辺:460mm
L字直交方向の長さ:415mm
厚さ:35mm
側壁
形状:図2(円弧状切り欠き、本体の両側面に付設)
L字上の長さ:100%(短辺)×100%(長辺)
面積:矩形の70%
厚さ:35mm
基板挿入溝
溝幅:1.5mm
溝深さ:9.5mm
溝ピッチ:25mm
形状:図3(c)、ストレート部の高さ5.0mm、台形状部高さ4.5mm
〔評価1〕
上記緩衝体を4個一組として上記ガラス基板12枚を梱包し、固定具としてポリプロピレン製テープを2箇所に捲回、締結し、固定して包装体を得た。この包装体を通常の経路で輸送したところ、緩衝体のL字端部における反りや変形が無く、ガラス基板の梱包作業性が良好で、且つ、L字形状が維持されて包装体におけるガラス基板の溝はずれもなく、安定して輸送することができた。
〔評価2〕
さらに、本実施例の緩衝体の緩衝性能を評価するために、上記評価1の包装体を段ボール箱(JIS Z 1506規格のCD−4)にて梱包し、下記の条件により自由落下試験を実施した。
・落下試験条件
落下高さ:30cm
包装体落下面:包装体の地面のみ
落下回数:3回
上記条件において3回落下後もガラス基板の脱落が全くなく、試験前の梱包状態を維持しており、ガラス基板の損傷も見られなかった。また、ガラス基板表面を目視で観察したところ、粉塵の付着は全く観察されなかった。
〔評価3〕
さらに、本発明の緩衝体のガラス基板固定性能を評価するため、評価1の包装体について、下記の条件で振動試験を実施した。尚、振動試験は該包装体を振動試験装置の加振テーブルに固定し、JIS Z 0232の試験方法に準拠して行った。
・振動試験条件
振動方向:上下
振動波形:正弦波
掃引:対数掃引(周波数:5〜100Hz、掃引速度:0.5オクターブ/分)
振動加速度:±0.75G
振動時間:30分
上記振動試験終了後、ガラス基板の梱包固定状態を目視で観察したところ、ガラス基板にわずかに緩みが見られるものの、基板挿入溝から脱落したガラス基板はなく、また、目視において粉塵の付着は全く観察されなかった。
実施例2
下記仕様の緩衝体を作製し、ガラス基板を梱包して評価を行った。
〔ガラス基板仕様〕
実施例1と同様
〔樹脂物性〕
素材:エチレン・プロピレンランダム共重合樹脂
発泡倍率:20cm3/g
平均粒子径:3.6mm
融着率:86%
圧縮弾性率:530N/cm2
圧縮弾性指数:26.5
回復率:89%
〔外形寸法〕
ガラス基板収納枚数:12枚
本体
実施例1と同様
側壁
形状:図1(三角形状切り欠き、本体の両側面に付設)
L字上の長さ:100%(短辺)×100%(長辺)
面積:矩形の50%
厚さ:35mm
基板挿入溝
実施例1と同様
上記緩衝体を用い、実施例1と同様に包装体を形成して輸送を行った結果、梱包作業性、輸送性共に良好であった。
実施例3
下記仕様の緩衝体を作製し、ガラス基板を梱包して評価を行った。
〔ガラス基板仕様〕
実施例1と同様
〔樹脂物性〕
素材:エチレン・プロピレンランダム共重合樹脂
発泡倍率:20cm3/g
平均粒子径:3.6mm
融着率:83%
圧縮弾性率:510N/cm2
圧縮弾性指数:25.5
回復率:88%
〔外形寸法〕
ガラス基板収納枚数:12枚
本体
実施例1と同様
側壁
形状:図3(矩形状切り欠き、本体の両側面に付設)
L字上の長さ:100%(短辺)×100%(長辺)
面積:矩形の60%
厚さ:35mm
基板挿入溝
実施例1と同様
上記緩衝体を用い、実施例1と同様に包装体を形成して輸送を行った結果、梱包作業性、輸送性共に良好であった。
実施例4
下記仕様の緩衝体を作製し、ガラス基板を梱包して評価を行った。
〔ガラス基板仕様〕
実施例1と同様
〔樹脂物性〕
素材:エチレン・プロピレンランダム共重合樹脂
発泡倍率:20cm3/g
平均粒子径:3.6mm
融着率:87%
圧縮弾性率:539N/cm2
圧縮弾性指数:27.0
回復率:89%
〔外形寸法〕
ガラス基板収納枚数:12枚
本体
実施例1と同様
側壁
形状:図2の円弧状切り欠きを設けた側壁を本体の一側面にのみ付設
L字上の長さ:100%(短辺)×100%(長辺)
面積:矩形の70%
厚さ:35mm
基板挿入溝
実施例1と同様
上記緩衝体を用い、図7に示したように、側壁が互い違いに配置するようにしてガラス基板を梱包し、包装体を形成して輸送を行った結果、梱包作業性、輸送性共に良好であった。また、側壁が本体の一方の側面にのみ付設されているため、保管時の省スペース化が実現した。
実施例5
下記の樹脂を用いる以外は実施例2と同様にして緩衝体を作製し、ガラス基板を梱包して評価を行った。
〔樹脂物性〕
素材:架橋ポリエチレン樹脂
樹脂密度:0.930g/cm3
発泡倍率:10cm3/g
平均粒子径:2.8mm
融着率:98%
圧縮弾性率:539N/cm2
圧縮弾性指数:27.0
回復率:93%
上記緩衝体を用い、実施例1と同様に包装体を形成して輸送を行った結果、梱包作業性、輸送性共に良好であった。
比較例1
下記仕様の側壁のない本体のみの緩衝体を作製し、ガラス基板を梱包して評価を行った。
〔ガラス基板仕様〕
実施例1と同様
〔樹脂物性〕
素材:エチレン・プロピレンランダム共重合樹脂
発泡倍率:20cm3/g
平均粒子径:3.6mm
融着率:86%
圧縮弾性率:549N/cm2
圧縮弾性指数:27.5
回復率:87%
〔外形寸法〕
ガラス基板収納枚数:12枚
本体
短辺:350mm
長辺:460mm
L字直交方向の長さ:400mm
厚さ:35mm
基板挿入溝
実施例1と同様
〔評価〕
上記緩衝体4個を一組として用い、実施例1の評価1と同様にして包装体を得た。得られた包装体を実施例1と同様の経路で輸送したところ、緩衝体のL字端部に反りや変形が多く見られた。また、固定具の締結力によりL字が開いてしまい、溝はずれが見られ、実施例1と同様の評価2、評価3については実施できなかった。
比較例2
下記物性の樹脂を用いた以外は実施例1と同様にして緩衝体を作製した。
〔樹脂物性〕
素材:エチレン・プロピレンランダム共重合樹脂
発泡倍率:20cm3/g
平均粒子径:3.6mm
融着率:60%
圧縮弾性率:549N/cm2
圧縮弾性指数:27.5
回復率:85%
上記緩衝体を用い、実施例1と同様に包装体を形成して輸送を行った結果、L字端部の反りや変形もなく、梱包時の作業性も良好であり、溝はずれも発生しなかった。しかしながら、実施例1の〔評価2〕と同様の自由落下試験を行ったところ、ガラス基板の脱落は無かったものの、地面に配した緩衝体の長辺方向の基板挿入溝に接触していたガラス基板の端部に微小な欠けが発生していた。この欠けの原因を究明するべく、当該緩衝体を詳細に観察した結果、発泡粒子間に亀裂が発生しており、落下衝撃によりガラス基板が緩衝体に食い込んだためと考えられる。また、発泡粒子が脱落した形跡も認められ、繰り返し使用に耐える耐久性が実施例1の緩衝体に比べて劣っていることがわかった。即ち、緩衝体を構成する成形体の融着率が70%に満たないため、緩衝体が本来有する機械的強度に劣り、落下衝撃を受けた際に過度の歪みが生じたものと考えられる。
比較例3
下記仕様の緩衝体を作製し、ガラス基板を梱包して評価を行った。
〔ガラス基板仕様〕
実施例1と同様
〔樹脂物性〕
素材:エチレン・プロピレンランダム共重合樹脂
発泡倍率:20cm3/g
平均粒子径:3.6mm
融着率:86%
圧縮弾性率:530N/cm2
圧縮弾性指数:26.5
回復率:89%
〔外形寸法〕
ガラス基板収納枚数:12枚
本体
短辺:350mm
長辺:460mm
L字直交方向の長さ:415mm
厚さ:35mm
側壁
形状:図5(三角形状切り欠き、本体の両側面に付設)
L字上の長さ:25%(短辺)×25%(長辺)
面積:矩形の31%
厚さ:35mm
基板挿入溝
実施例1と同様
〔評価〕
上記緩衝体4個を一組として用い、実施例1の評価1と同様にして包装体を得た。得られた包装体を実施例1と同様の経路で輸送したところ、側壁のL字形状拘束力が不足したため、緩衝体のL字端部に反りや変形が見られた。
実施例6
側壁の厚さを8mmに変更した以外は実施例1と同様の緩衝体を作製し、評価したところ、側壁の厚さが薄いため、緩衝体のL字端部に反りや変形が若干見られた。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本出願は、2001年5月31日出願の日本特許出願(特願2001−164291)、に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
<産業上の利用可能性>
以上説明したように、本発明においては、緩衝体に側壁を設けたことにより、剛性が向上し、本体のL字形状拘束力が高い。よって、該緩衝体を用いてガラス基板を梱包した包装体においては、緩衝体の変形が防止され、L字端部におけるガラス基板の溝はずれが無く、ガラス基板を確実に固定して保護すると同時に、ガラス基板と緩衝体との摺擦による粉塵の発生及びガラス基板の損傷が防止される。よって、本願発明によれば、ガラス基板の保護効果が高く、梱包、取り外し作業性が良く、該作業の自動化にも適応し、且つ、再利用が可能でガラス基板の梱包、保管、輸送における経済効率を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の緩衝体の一実施形態の斜視図である。
図2は、本発明の緩衝体の他の実施形態の斜視図である。
図3は、本発明の緩衝体の他の実施形態の斜視図である。
図4は、本発明の緩衝体の他の実施形態の斜視図である。
図5は、本発明の緩衝体の他の実施形態の斜視図である。
図6は、図1の緩衝体を用いた、本発明の包装体の一実施形態の斜視図である。
図7は、図4の緩衝体を用いた、本発明の包装体の一実施形態の斜視図である。
図8A,8B及び8Cは、本発明の緩衝体の基板挿入溝の形状例を示す部分断面模式図である。
図9は、本発明の緩衝体の外形寸法の説明図である。
なお、図中の符号1は緩衝体、2は本体、3は基板挿入溝、4は側壁、5は固定具案内溝、6は頂点、11はガラス基板、12は固定具、13は凸条、21aおよび21bは緩衝板、22、22aおよび22bは基板挿入溝の底部、そして23、23aおよび23bは凸条の頂部である。
Claims (4)
- ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の型内成形体からなり、
断面がL字形を呈し、該L字内面には、該L字側辺に平行に基板挿入溝を複数本設けた本体、及び、
該本体のL字側面の少なくとも一方に付設された、基板挿入溝に平行で該L字の角部から両端部に向かってそれぞれ30〜100%の長さに亘る側壁、
を有するガラス基板用緩衝体であって、
上記側壁が、該側壁と本体とが接する2端辺を構成辺とする矩形の有する角部のうち、上記L字の頂点に相対する角部に切り欠きを設けた形状で、該側壁の面積が該矩形の面積の30〜80%であり、
上記ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の平均粒子径が1.5〜5.0mm、融着率が70%以上、圧縮弾性指数が3.9〜490、回復率が60%以上である、ガラス基板用緩衝体。 - 上記緩衝体において、本体の最大厚さが10〜100mm、本体のL字の2辺の比が短辺基準で1.0〜3.5、側壁の厚さが10〜100mm、基板挿入溝の溝深さが3〜15mm、溝ピッチが6〜100mmである請求の範囲第1項に記載のガラス基板用緩衝体。
- 上記側壁を、本体の両L字側面にそれぞれ付設した請求の範囲第1項または第2項に記載のガラス基板用緩衝体。
- 複数のガラス基板;各ガラス基板の角部を基板挿入項に挿入することにより該複数のガラス基板が所定の間隔をもって平行配置される、請求の範囲第1項〜第3項のいずれか1項に記載のガラス基板用緩衝体;及び、該緩衝体のL字外面に捲回された固定具、からなる包装体。
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