JP2002225949A - ガラス基板用緩衝材 - Google Patents

ガラス基板用緩衝材

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JP2002225949A
JP2002225949A JP2001023027A JP2001023027A JP2002225949A JP 2002225949 A JP2002225949 A JP 2002225949A JP 2001023027 A JP2001023027 A JP 2001023027A JP 2001023027 A JP2001023027 A JP 2001023027A JP 2002225949 A JP2002225949 A JP 2002225949A
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cushion
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cushioning material
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Shoichi Takaishi
彰一 高石
Yasushi Ueda
康 上田
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Asahi Kasei Corp
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Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス基板梱包時にテープ等で締結した際
に、ガラス基板の溝外れが無く、搬送中や取扱時の振動
や落下衝撃等の外力が加わってもガラス基板を安全に保
護することができ、然もガラス基板の自動挿入、取り出
し適性も良好で、ガラス基板緩衝材の変形を阻止して形
状保持性が計れ、且つガラス基板と摺擦しても容易に粉
塵を生せず、耐久性に優れ、何回でも繰り返し再使用が
できるガラス基板用緩衝材を提供すること。 【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の型内成
形体からなる緩衝材であって、緩衝材の断面が略L字形
を呈し、該略L字形の2辺の比(短辺基準)が1.0〜
3.0で、緩衝材の厚みが10〜65mmで、該略L字
形に沿って緩衝材の内側にはガラス基板収納溝が複数本
設けられ、且つ緩衝材の内部にインサート部材が埋設さ
れていることを特徴とするガラス基板用緩衝材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス基板及びそ
の基板上に各種半導体装置、例えば薄膜トランジスタ等
の電子機能素子を装着した液晶表示用装置の半完成品や
カラーフィルター或いはプラズマ表示装置の半完成品等
(以下、これらを総称してガラス基板という。)を搬送
時の落下衝撃や振動衝撃等による損傷から保護するため
に用いられる緩衝材であって、ポリオレフィン系樹脂発
泡粒子の型内成形体からなるガラス基板用緩衝材に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子・電気関連機器、特にパーソ
ナルコンピューターの周辺機器の一つである液晶表示装
置やプラズマ表示装置及び携帯電話に代表される携帯端
末等は、インターネットに代表される情報技術産業の発
達と共に生産量が急激な勢いで伸長している機器であ
り、その梱包や搬送等に用いられる緩衝材関連技術の開
発が強く望まれている。中でも半導体装置等の電子部品
を組み込んだガラス基板、例えばカラーフィルターガラ
ス基板やTFTガラス基板及び液晶パネル基板等のガラ
ス基板は、薄く、輸送中における衝撃や振動等に弱い
上、その構成が非常に微細なため、外部からの影響を受
けやすく、取扱が難しい。とりわけ、加工前のガラス基
板や最終製品になる前の半完成品を搬送する場合には、
上記電子部品が剥き出しの状態で扱われるため静電気や
塵、埃等の影響をより強く受け、その機能を損傷する場
合があった。
【0003】そこで、ガラス基板を損傷することなく安
全に搬送するための梱包技術が多々提案されている。そ
の代表例を以下に紹介する。図1〜2は、特開平05−
319456号公報に開示されている技術内容で、その
要点は断面が略L字形を呈し、略L字形に沿って内側に
は基板挿入溝を複数本設けたガラス基板用緩衝材を用い
る例である。図中4はガラス基板、1はガラス基板用緩
衝材であり、例えば発泡倍率が少なくとも5倍以上、圧
縮強度が0.088MPa以上、0.304MPa以下
のポリオレフィン系発泡ビーズの型内成形体から構成さ
れるものである。
【0004】ガラス基板の梱包に当たっては、複数のガ
ラス基板4を所定の間隔をもって平行配置して立方体を
形成し、各基板の角部をそれぞれ上記ガラス基板用緩衝
材1のガラス基板挿入溝2に挿入して固定する。更に、
上記緩衝材1の外側に固定具案内溝3を少なくとも1本
設け、これにゴム、テープ等の固定具5を案内して固定
し、梱包する。しかしながら、図1〜2に示す様な、ポ
リオレフィン系発泡ビーズの型内成形体から構成された
ガラス基板用緩衝材は、樹脂の特性から可撓性が大き
く、ポリプロピレン(PP)バンド等の固定紐やテープ
で締結したとき、L字形角部に応力が集中し、変形を生
じ易い。
【0005】その結果、繰り返し使用することで反り、
捻れ、直角度の変形等が発生し、ガラス基板の梱包に当
たって、ガラス基板が溝に納まらないという事態が生じ
る。最近は省力化の点からガラス基板の自動挿入装置、
取り出し装置の導入が普及しつつあるが、上記の問題か
らトラブルが頻繁に発生し、自動機適性の不可が指摘さ
れ、ポリオレフィン系素材の最大特徴である耐久性を発
現できないという問題が生じている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題解決に鑑み、ガラス基板を断面が略L字形のガ
ラス基板用緩衝材で梱包するに当たって、テープ等で固
定した時の該緩衝材の変形挙動と該緩衝材を構成するポ
リオレフィン系樹脂発泡粒子型内成形体の特性、例え
ば、圧縮弾性率等との相互関連性を長年に渡って綿密に
解析研究した結果完成されたものである。その目的は、
ガラス基板梱包時にテープ等で締結した時にガラス基板
の溝外れが無く、搬送中や取扱時の振動や落下衝撃等の
外力が加わってもガラス基板を安全に保護することがで
き、然もガラス基板の自動挿入、取り出し適性も良好
で、ガラス基板緩衝材の変形を阻止して形状保持性の向
上を計り、且つガラス基板と摺擦しても容易に粉塵を生
せず、耐久性に優れ、何回でも繰り返し再使用ができる
ガラス基板用緩衝材を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)ポリオ
レフィン系樹脂発泡粒子の型内成形体からなる緩衝材で
あって、緩衝材の断面が略L字形を呈し、該略L字形の
2辺の比(短辺基準)が1.0〜3.0で、緩衝材の厚
みが10〜65mmで、該略L字形に沿って緩衝材の内
側にはガラス基板収納溝が複数本設けられ、且つ緩衝材
の内部にインサート部材が埋設されていることを特徴と
するガラス基板用緩衝材であり、(2)インサート部材
は、該略L字形の底面あるいは背面の少なくとも一面
に、前記底面あるいは背面から溝底部までの厚さ方向の
略中心深さの位置に存在することを特徴とする(1)の
ガラス基板用緩衝材であり、(3)インサート部材が、
該略L字形を呈し、その厚みが0.5〜6mmで、穴径
が5〜150mmの貫通穴を有し、緩衝材内部に埋設さ
れる外寸法面積が、底面及び背面のいずれか一面におい
て、そのいずれか一面の面積に対して50%以上である
ことを特徴とする(1)又は(2)のガラス基板用緩衝
材であり、(4)インサート部材が、合成樹脂、金属又
はそれらの複合体であることを特徴とする(1)〜
(3)のいずれかに記載のガラス基板搬送用緩衝材を構
成要件とするものである。
【0008】以下に、本発明の各構成を詳細に説明す
る。 「緩衝材」緩衝材は、断面が略L字形の形状を有するポ
リオレフィン系樹脂発泡粒子の型内成形体である。な
お、この略L字形とは、「L字形」及び「L字形」に近
似する形状をいう。この略L字形の2辺(寸法)は、当
然ながら等辺及び不等辺が対象とされる。不等辺の場合
は、短辺を基準とした場合に長辺は最大で3.0倍が好
ましい。更に、好ましくは2.7倍未満である。長辺が
3.0倍を超えると、矩形形状であるガラス基板の固定
安定性が悪くなり、ガラス基板が撓んだりして損傷する
危険がともなう。緩衝材の厚み(外寸法)は、ガラス基
板のサイズ、重量、挿入枚数及び緩衝材の圧縮弾性指数
等を鑑みて、10〜65mmの範囲が好ましく、更に好
ましくは12〜50mmである。
【0009】「インサート部材」 埋設一体化 インサート部材は、緩衝材の内部に埋設されて一体化さ
れる。埋設するには、図3〜5に示されるように、イン
サート部材を型開きした一対の型内発泡成形用金型8
a、8b内の所定の位置にインサート部材7の突起7a
を用いて保持させる。そして、前記一対の型内発泡成形
用金型8a、8bを型閉めし、その成形空間内に予備発
泡粒子を充填する。次いで、常法通り金型8a、8b内
に加熱水蒸気を導入し、型内の予備発泡粒子を加熱発泡
融着させると共にインサート部材7を密着一体化させ
る。この後冷却し、金型8a、8bを型開きして、イン
サート部材7が埋設一体化されたガラス基板用緩衝材1
の取り出しを行う。
【0010】突起物7a インサート部材7に設けた突起物7aは、インサート部
材7をガラス基板用緩衝材1の該略L字形の底面あるい
は背面の少なくとも一面に、前記底面あるいは背面から
溝底部までの厚さ方向の略中心部に均等に位置させる為
に用いるもので、突起物7aの本数は、特に限定される
ものではなく、インサート部材7の種類、大きさを鑑み
て設定すれば良いが、図5に示される様に、略L字型を
呈するガラス基板用緩衝材1の外側に突出しない様にし
なければならない。すなわち、インサート部材7の金型
面の取り付け部は、図3〜4に示される様な取り付け構
造とする必要がある。
【0011】埋設寸法 インサート部材7は、ガラス基板用緩衝材1の略L字形
の底面あるいは背面の少なくとも一面に、前記底面或い
は背面の少なくとも一面に、前記底面あるいは背面から
溝底部までの厚さ方向の略中心深さ位置に存在する。各
面積の好ましくは50%以上、更に好ましくは70%以
上埋設されることで、反りや捻れ等の変形に対する効果
が発現される。また、インサート部材7の形状が略L字
形を呈し、屈曲部に位置することでガラス基板用緩衝材
の直角度を更に安定して保持することができる。略L字
形の短辺あるいは長辺の長さは、図6に示されるように
ガラス基板緩衝材1の短辺あるいは長辺の各々の長さに
対して、1/2以上が好ましい。更に好ましくは、3/
4以上である。
【0012】厚み寸法 インサート部材7の厚み寸法は、0.5〜6mm、好ま
しくは0.8〜5mmの範囲である。ガラス基板の大き
さ、重量、または緩衝材の発泡倍率や厚さ等と、インサ
ート部材7の材質、弾性率、重量、そして経済性等を鑑
みて決定する。厚み寸法が0.5mm未満であれば、剛
性、弾性が不足し、充分な形状保持性が発現しない。又
6mmを超えると、重量、経済性の面から好ましくな
い。
【0013】貫通穴7b 図7(c)〜図8(b)に示される様に、インサート部
材7には貫通穴7bを設けるのが好ましい。基材発泡樹
脂6とインサート部材7の密着一体性、発泡粒子の型内
充填性、そして成形時の蒸気加熱の均一性等の向上のた
めに設ける。この貫通穴7bの径は、6〜150mm、
好ましくは10〜140mmの範囲である。貫通穴7b
の径が6mm未満であれば、密着一体性が低下し、発泡
粒子の型内充填性、そして成形時の蒸気加熱が不均一と
なる。又、150mmを超えると、ガラス基板用緩衝材
の形状保持性が発現しない。貫通穴7bの分布は、密着
一体性の発現性等の観点より、底面及び背面に各2ヶ以
上設けることが好ましい。また、オレフィン系発泡粒子
とインサート部材7の密着一体性を更に向上させるため
に、インサート部材7の表面に種々の接着剤等を表面被
覆してもよい。
【0014】材質 インサート部材7の材質は、剛性、弾性率、重量、そし
て経済性等を鑑みて決定すれば良く、中でも合成樹脂、
金属が望ましい。合成樹脂としては、ポリオレフィン系
樹脂発泡粒子の型内成形温度以上の熱変形温度を有する
結晶性樹脂、非晶性樹脂、又は複合化(ポリマーアロ
イ、ブレンド、コンポジット)された樹脂を用いる。熱
変形温度とは、樹脂の軟化、流動が起こらない温度のこ
とであり、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子である基材樹
脂の融点(DSC法)の+5℃以上が好ましく、更に好
ましくは+10℃以上である。
【0015】合成樹脂の種類としては、前記熱変形温度
とインサート部材7に適した弾性率を有する樹脂であれ
ば特に限定されるものではなく、加工安定性、経済性等
を鑑みて選択される。具体的には、ポリエチレンやポリ
プロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ナイロン
−6、ナイロン−66等のポリアミド系樹脂、ポリアセ
タール樹脂、ポリカーボネート樹脂、変性ポリフェニレ
ンエーテル樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリアリレート
樹脂、ポリエーテルイミド樹脂等に代表されるエンジニ
アリング樹脂等を用いることができ、特に、ポリカーボ
ネート樹脂、ナイロン樹脂が好ましい。金属としては、
特に限定されるものではないが、中でも腐食性の点から
ステンレス、アルミニウム、防錆処理鋼材が好ましい。
【0016】「ポリオレフィン系樹脂発泡粒子」基材樹
脂の種類としては、好ましくは、架橋型及び無架橋型の
低、中、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレ
ン、線状超低密度ポリエチレン、メタロセン触媒のポリ
エチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等で代表され
るポリエチレン系樹脂、プロピレンとエチレン或いはブ
テン−1、4−メチルペンテン−1等の1種以上とのラ
ンダム及びブロック共重合ポリプロピレン系樹脂、或い
はそれらの混合樹脂が使用できる。中でも、樹脂密度が
0.927〜0.970g/cm3 のポリエチレン、或
いは、ポリプロピレンのランダム共重合体が好ましく挙
げられる。上記樹脂密度が0.927g/cm3 未満の
ポリエチレンでは後述する緩衝材の圧縮弾性指数が小さ
くなり、外力が加わった時に変形し易くなり、また、特
定の圧縮弾性指数を得るためには緩衝材の発泡倍率を小
さくする必要があり、軽量性、経済性の点から好ましく
ない。また、樹脂密度が0.970g/cm3 を超える
ポリエチレンは、高い弾性指数が得られる反面、柔軟性
が乏しくなり、耐発塵性が劣ると共に回復性も悪くなる
ため好ましくない。また、ポリプロピレンのランダム共
重合樹脂は圧縮弾性指数、回復性、繰り返し使用の耐久
性から好ましい。
【0017】
【実施例】先ず、実施例で成形されるガラス基板用緩衝
材の各特性値について、以下に詳しく説明する。 発泡粒子の平均粒子径 ガラス基板用緩衝材の表面にボールペン等で長さが10
0mmの直線を3本標示する。この直線上に接している
粒子の数を計測し次式(1)より平均粒子径C(mm)
を算出する。尚、評価は3本の直線で評価した平均値と
する。
【0018】
【式1】
【0019】発泡粒子の平均粒子径は1.5〜5mm、
好ましくは、2〜4.5mmである。1.5mm未満で
は、発泡粒子1個の体積当たりの表面積の比率が大きく
なり過ぎるので、型内成形時の水蒸気加熱工程で粒子内
のガス圧(空気)逸散性が大となり充分な発泡膨張性が
発現し難くなる。その結果、型内成形体を構成する発泡
粒子間には空隙が多数発生し、この部分に塵埃が入り込
んで清浄性を保てなくなる。又、5mmを越えると、上
記の発泡膨張性は特に問題はないが、ガラス基板収納部
の細かい部分まで発泡粒子を充填させることができず、
金型形状、寸法の発現が期待できなくなる。
【0020】発泡倍率 ガラス基板用緩衝材より幅、長さが50mm、厚みが2
0mmの平坦な試験片を切り出し、重量(g)を10m
g単位まで測定した後、ノギスで幅、長さ、厚みを測定
し体積(cm3 )を算出し次式(2)より発泡倍率E
(cm3 /g)を算出する。
【0021】
【式2】
【0022】発泡倍率は4〜35cm3 /g、好ましく
は5〜30cm3 /g、更に好ましくは6〜25cm3
/gの範囲である。発泡倍率は、ガラス基板用緩衝材の
使用時の衝撃や輸送時の振動等の外力で変形しない剛性
が必要であるとの観点と該緩衝材のデザインやガラス基
板の寸法、収納枚数等に応じて、4〜35cm3 /gの
範囲で選択される。発泡倍率が4cm3 /g未満である
と剛性は高いが重量が重くなり、取り扱い、荷役作業が
困難になるばかりか、成形体の圧縮強度が高いために硬
くなり、衝撃の吸収力が低く、輸送振動時の保護性も不
充分となる。一方、発泡倍率が35cm3 /gを越える
と重量は軽くなるが、圧縮強度が余りにも低くなり過ぎ
て、取り扱い作業時の衝撃等で割れや傷が発生し易くな
って、繰り返し再利用に耐えられなくなるばかりか、ガ
ラス基板の荷重で沈み込みやヘタリ現象も大きくなり、
ガラス基板の固定性が弱まりガラス基板の搬送性に支障
をきたす。
【0023】圧縮弾性率 前記発泡倍率を測定した試料について、圧縮弾性率
(N/cm2 )をJISK7220に準拠して求める。
尚、圧縮速度は10mm/分とする。又、試料厚さが2
0mm未満の場合は、約20mmとなるように複数枚重
ねて測定する。
【0024】圧縮弾性指数 前記発泡倍率を測定した試料について、圧縮弾性率
(N/cm2 )をJISK7220に準拠して求める。
尚、圧縮速度は10mm/分とする。又、試料厚さが2
0mm未満の場合は、約20mmとなるように複数枚重
ねて測定する。圧縮弾性率(N/cm2 )を発泡倍率で
除した値を圧縮弾性指数とする。ガラス基板用緩衝材の
圧縮弾性指数は、4.9〜343、好ましくは7.8〜
245である。圧縮弾性指数が4.9未満であると、外
力が加わった時に容易に変形し易くなり耐久性が劣ると
同時に、ガラス基板寸法が600mm×700mmを越
える大型になるとガラス基板の重量で永久歪が生じ、ガ
ラス基板の固定性が発現しなくなる。圧縮弾性指数が3
43を越えると、それ以上を必要としないばかりか、柔
軟性が悪化し耐発塵性が劣ると共に、落下衝撃時の緩衝
性能が発現しなくなる等悪影響ばかり生じてしまう結果
となる。
【0025】回復率 ガラス基板用緩衝材より幅、長さが50mm、厚みが2
0mmの平坦な試験片を切り出し、島津製作所社製の圧
縮試験装置オートグラフAG−5000Dを用いて、1
0mm/分の圧縮速度で型内成形体厚さの50%迄圧縮
した後、直ちに同速度で荷重がゼロになるまで取り除
き、荷重がゼロになった瞬間の厚さを測定し、次式
(3)より回復率R(%)を算出する。尚、厚さが20
mm未満の場合は、約20mmとなるように複数枚重ね
て測定する。
【0026】
【式3】
【0027】回復率は60%以上、好ましくは70%以
上である。回復率が60%未満であると、ポリオレフィ
ン系樹脂発泡粒子の型内成形体の特徴とされる繰り返し
耐久性が発現しなくなり、使用の頻度が高くなると変形
が益々酷くなり、使用できなくなり不経済である。
【0028】
【実施例】(実施例1)図4に示される一対の型内発泡
成形用金型8a、8bを型開きし、次のに示されるイ
ンサート部材を、所定の位置にその突起7aを用いて保
持させた。次いで、一対の型内発泡成形用金型8a、8
bを型閉めし、その成形空間内に気泡内圧付与処理を行
なった架橋ポリエチレン予備発泡粒子(樹脂密度0.9
30g/cm3 、発泡倍率8cm3 /g)を充填した。
続いて加熱水蒸気を導入して予熱した後、型内温度12
4℃で8秒間かけて水蒸気加熱して予備発泡粒子を膨
張、融着させて基材発泡樹脂6を成形すると同時に、イ
ンサート部材7を密着一体化させた。その後、型内を瞬
時に大気放圧して発泡体を大気圧下で10秒間放置した
後、冷却し金型内から取り出し、室温が80℃の乾燥室
に12時間放置して、図5に示されるガラス基板用緩衝
材1を得た。得られたガラス基板用緩衝材1の各物性値
は、次の〜に示されている。
【0029】得られたガラス基板用緩衝材1は、インサ
ート部材を有しているため、優れた強度と形状保持性を
示し、ガラス基板梱包時にテープ等で締結した際にガラ
ス基板の溝外れが無かった。又、搬送中や取扱時に振動
や落下衝撃等の外力が加わっても、ガラス基板を安全に
保護することができた。更に、ガラス基板の自動挿入、
取り出し時にも変形せず、優れた形状保持性を示した。
加えて、ガラス基板と摺擦しても容易に粉塵を生せず、
耐久性に優れ、何回でも繰り返し再使用ができた。以上
の様に、得られた得られたガラス基板用緩衝材1は、形
状保持性、耐発塵性、耐久性を始めとしてガラス基板用
緩衝材として具備しなければならない実用特性を全て満
たしていた。
【0030】インサート部材7 ・樹脂:ナイロン−6(融点:225℃(DSC法)) ・形状:寸法 短辺189mm、長辺279mm、長さ
216mm ・厚み:3mm ・貫通穴:40mmφ(底面6ケ、背面4ケ) ・突起:4ヶ(底面2ヶ、背面2ヶ) ガラス基板用緩衝材の特性 ・発泡倍率 10cm3 /g ・平均粒子径 2.8mm ・回復率 90% ・圧縮弾性率 412N/cm2 ・圧縮弾性指数 41.2
【0031】ガラス基板用緩衝材の形状 ・ガラス基板収納枚数 12枚 ・寸法 短辺210mm、長辺310mm、長さ240mm、厚
さ23mm ・ガラス基板収納部溝 幅 1.5mm 深さ 7mm ピッチ 20mm 形状 台形2段形状 ストレート部3.5mm、台形
部3.5mm
【0032】
【発明の効果】以上述べたことから明らかな様に、本発
明によれば、内部にインサート部材を埋設することで、
ガラス基板梱包時にテープ等で締結した際に、ガラス基
板の溝外れが無く、搬送中や取扱時の振動や落下衝撃等
の外力が加わってもガラス基板を安全に保護することが
でき、然もガラス基板の自動挿入、取り出し適性も良好
で、ガラス基板緩衝材の変形を阻止して形状保持性が計
れ、且つガラス基板と摺擦しても容易に粉塵を生せず、
耐久性に優れ、何回でも繰り返し再使用ができるガラス
基板用緩衝材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術(特開平05−319456号公報)
で得られる緩衝材の斜視図である。
【図2】上記緩衝材を使用したガラス基板梱包体形状を
示す図である。
【図3】インサート部材の金型面への取り付け構造を示
す図である。
【図4】インサート部材と発泡樹脂との金型内での成形
一体化を説明する図である。
【図5】突起物を有するインサート部材を内部に埋設し
たガラス基板用緩衝材の断面図である。
【図6】インサート部材の埋設寸法を説明する図であ
る。
【図7】(a):突起物を有するインサート部材の斜視
図である。 (b):突起物を有するインサート部材の断面図であ
る。 (c):突起物を有するインサート部材の底面図であ
る。
【図8】(a):ガラス基板用緩衝材の斜視図である。 (b):ガラス基板用緩衝材のA−B線断面図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板用緩衝材 2 ガラス基板挿入溝 3 固定具案内溝 4 ガラス基板 5 固定具 6 基材発泡樹脂 7 インサート部材 7a インサート部材の突起物 7b インサート部材の貫通穴 8 金型 8a 雄金型 8b 雌金型 9 蒸気室 10 充填フィーダー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E066 AA04 BA01 CA01 DA01 EA02 KA04 LA17 NA30 NA43 3E068 AA33 AB04 AC05 BB06 BB11 CC02 CC12 DD04 DD14 DE18 EE01 EE32 3E096 AA06 BA15 BB03 CA02 CB03 DA05 DB07 EA02Y FA03 FA09 FA10 GA11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の型内成
    形体からなる緩衝材であって、緩衝材の断面が略L字形
    を呈し、該略L字形の2辺の比(短辺基準)が1.0〜
    3.0で、緩衝材の厚みが10〜65mmで、該略L字
    形に沿って緩衝材の内側にはガラス基板収納溝が複数本
    設けられ、且つ緩衝材の内部にインサート部材が埋設さ
    れていることを特徴とするガラス基板用緩衝材。
  2. 【請求項2】 インサート部材は、該略L字形の底面あ
    るいは背面の少なくとも一面に、前記底面あるいは背面
    から溝底部までの厚さ方向の略中心深さの位置に存在す
    ることを特徴とする請求項1記載のガラス基板用緩衝
    材。
  3. 【請求項3】 インサート部材が、該略L字形を呈し、
    その厚みが0.5〜6mmで、穴径が6〜150mmの
    貫通穴を有し、緩衝材内部に埋設される外寸法面積が、
    底面及び背面のいずれか一面において、そのいずれか一
    面の面積に対して50%以上であることを特徴とする請
    求項1又は2記載のガラス基板用緩衝材。
  4. 【請求項4】 インサート部材が、合成樹脂、金属又は
    それらの複合体であることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載のガラス基板搬送用緩衝材。
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