JPWO2002092700A1 - キナクリドン系顔料微結晶の製造方法 - Google Patents
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Abstract
上流および下流に所望の開口を備えたフィルターFを装着した反応器を構成する試料管STに、キナクリドン系顔料を保持し、該反応器に該キナクリドン系顔料を溶解させる超臨界または亜臨界液体を供給し、キナクリドン系顔料を溶解した超臨界液体または亜臨界液のみを該反応器から冷却液体が供給される混合機に流出させ、超臨界または亜臨界液体の種類、および各液体供給速度、液体の温度、反応系圧力の条件の組み合わせを選択することにより平均粒径が制御されたサブミクロン〜ナノサイズのキナクリドン系顔料微結晶を製造する方法。
Description
技術分野
本発明は、高温・高圧溶液を用いてサブミクロンのキナクリドン系顔料微結晶を製造する方法、特に超臨界または亜臨界液体からサブミクロンのキナクリドン系顔料微結晶を再沈法を用いて製造する方法、更には超臨または亜臨界液体を原料キナクリドン系顔料の流出を防止するフィルターを備えた反応器を構成する試料管に連続的に供給し、キナクリドン系顔料の超臨界または亜臨界溶液を該フイルターを経由して、冷却液体との混合器に取り出して再結晶化して制御されたサブミクロンの平均粒径のキナクリドン系顔料微結晶を製造する方法に関する。該キナクリドン系顔料微結晶の製造は、例えば、第1図に記載のフロー型の装置を用いて実施される。
背景技術
キナクリドン系顔料、例えば線形状キナクリドン顔料は、光吸収特性が良く、皮膚の刺激などがないなど生物学的に安全性が高く、更に、熱的および光に対して安定な赤色顔料である。そのために、キナクリドン系顔料は塗料用の着色剤、カラーフィルター、電子写真用トナー、現像剤、ジェットインクなどの優れた着色剤としては使用されている。更に、キナクリドン系顔料は優れた静電特性や光・電気特性などの機能特性を持つことから、エレクトレット特性の改善添加剤、EL材料、電子写真感光体の有機光半導体材料における電荷発生層形成材料などとしても利用されている。
また、2,9−置換キナクリドン顔料、例えば、2,9−ジメチルキナクリドン、2,9−ジクロロキナクリドン、2,9−ジフルオロキナクリドン、および2,9−ジメトキシキナクリドン、並びに4,11−ジクロロキナクリドンは、非置換の線形状キナクリドン顔料と固溶体(または混晶)を形成させることにより、得られる固体の粒径、色特性、静電気特性などを制御することができるので、利用性の改善されたキナクリドン系顔料を生成させる材料として利用される。
このようなキナクリドン系有機顔料がもつ有用な特性も、純度、結晶粒子の大きさ、粒径の分布特性、粒子の形状などにより、分散性、配合物のレオロジー特性、光特性、例えば吸収波長(着色性)、透明性などに影響し、また機能の特性が変化する。従って、結晶粒子を所望の特性などとの関連で制御できる結晶化法を開発することがこれらの有効利用の面から重要である。
従来、キナクリドン系顔料の粒径の制御には、乾式(砂うす、ボールミル)及び湿式(ソルト・ニーディング)で機械的粉砕する方法および溶媒処理、例えば溶剤(水のようなまたは分散剤や界面活性剤などの添加剤の存在下)加熱して実施される方法が提案されている。
また、キナクリドン系顔料の粒径などを、該顔料の製造工程を工夫することに制御する技術も提案されている。例えば、顔料粒子成長および/または結晶修飾の制御および調節のために特に効果的である粒子成長制御剤分子を発見することにより、キナクリドン顔料を製造する工程に該分子を共存させることによりキナクリドン顔料の結晶成長および結晶相を制御する技術も報告されている(特開2000−226530、平成12年8月15日公開)。該技術は合成された顔料分子に粒子成長制御剤分子が吸着し、それにより結晶成長および結晶相を制御するものである。この技術により、希望する結晶相を有する形状、たとえば微細板状、針状、立方体状、小葉片状、プリズム状、繊維状および他の幾何学的形状の粒子を生成させて結晶の成長を制御することができることを説明している。
前記のようなキナクドリンまたはその誘導体の有用性のゆえに、全赤色顔料の半分近くに使われていると同時に、EL材料などにも有望なことが知られている。しかしながら、従来のキナクリドン顔料の結晶粒径などを制御する技術は、所望の特性を持つ粒子、更には新たな機能の開発に結びつく微粒子のキナクリドン顔料の製造技術としては十分とはいえない。しかもキナクリドン顔料は難溶性の化合物であるため、再結晶(再沈殿)による結晶の製造に効果的に利用できる溶媒も見出し難く、精製や結晶化が容易ではなかった。
本発明の課題は、キナクリドン系顔料の精製や結晶化を容易に、かつ制御された状態で実施できる方法を提供することである。
本発明者等は、超臨界液体を用いて、チタニルフタロシアニン(TiOPc)、1,6−ジカルバゾイル−2,4−ヘキサジイン(文献1)、C60(文献2)、ポリジアセチレン(文献3)などの有機微結晶を製造する技術を提案し、高調波発生材料、高速光スイッチとして有用できる制御された微結晶の製造技術を提案している。
本発明者等は、前記キナクリドン顔料の精製や結晶化の問題点を解決するため色々と検討する中で、超臨界または亜臨界液体を用いてキナクリドン系顔料微結晶を製造することを試み、キナクリドン顔料の原料試料を、超臨界または亜臨界液体が流通する容器内に配置し、該容器内に超臨界または亜臨界液体を流通させる形式の超臨界再沈法の装置を用いることで、先ず精製が行われ、更にサイズ制御された微結晶を水分散状態で簡便且つ容易に製造(作製)できることを見出し、前記本発明の課題を解決することができた。すなわち、超臨界または亜臨界液体の種類、液体供給速度、液体の温度、圧力の条件などの製造(作製)条件を変化させることにより、粒径500nm以下の、更には300nm以下の領域で生成微結晶粒子の大きさ(平均粒径)を制御することが可能であった。これにより、粒径が微小化することにより光吸収特性も変化することもキナクリドン系顔料においても確認された。
発明の開示
本発明は、キナクリドン系顔料を保持した反応器に該キナクリドン系顔料を溶解させる超臨界または亜臨界液体を供給し、キナクリドン系顔料を溶解した超臨界液体または亜臨界液体のみを該反応器から冷却液体が供給される混合器に流出させ、超臨界または亜臨界液体の種類の選択、および各液体供給速度、液体の温度、反応系圧力の条件の組み合わせを選択することにより平均粒径が制御されたサブミクロン〜ナノサイズのキナクリドン系顔料微結晶を製造する方法である。好ましくは、キナクリドン系顔料を保持する反応器は上流側および下流側に口径0.5μm〜20μmのフィルターが配置されていることを特徴とする前記キナクリドン系顔料微結晶を製造する方法であり、より好ましくは、超臨界液体として水、アルコール、ケトンおよびこれらの混合物からなる群から選択されるものを用い、平均粒径が300nm以下のキナクリドン系顔料の微結晶を製造することを特徴とする前記キナクリドン系顔料微結晶を製造する方法であり、更に好ましくは、制御された冷却を、水、アルコール、ケトンおよびこれらの混合物からなる群から選択される液体を用い、該液体の温度を−100〜50℃の範囲、および流量を超臨界液/冷却液の容量比が1:1から1:10の範囲になるように該冷却液体を混合することにより行うことを特徴とする前記平均粒径が300nm以下のキナクリドン系顔料微結晶を製造する方法であり、一層好ましくは、超臨界液体として水を使用し、超臨界液体の温度を270℃〜320℃の範囲とすることを特徴とする請求の範囲4に記載の300nm以下のキナクリドン系顔料微結晶を製造する方法である。
発明を実施するための最良の形態
本発明をより詳細に説明する。
A.本発明の超臨界再沈法による、キナクリドン系顔料の超臨界溶液からキナクリドン系顔料微結晶を形成する方法の実施装置の一例を第1図に示す。
超臨界液体を用いて、キナクリドン系顔料の微細粒子を製造する方法の工程を、第1図を参照して説明する。先ず、
1、反応器を構成する試料管(ST)にキナクドリン系顔料の試料(SP)を配置する。試料管(ST)前後には、所望の開口、例えば0.5μm〜20μmの開口のフィルター(F)が装着されている。
2、超臨界用溶媒(SS)、冷却用溶媒(B)は、ポンプ(P1、P2)圧と背圧弁(BV)とを調整し、反応系の圧力、流量を制御して供給される。例えば、両液体の供給速度を5mL/分の流速で、例えば液体として水を流す。また、背圧弁(BV)を閉めて、系の圧力を23.5Mpaに調整する。(因みに、水の臨界圧力は、22.04Mpaである。)
3、ヒータ(H)により試料管(ST)を加温し、反応器内の温度を、サーモカップル(TC1)でモニターする。(因みに、水の臨界温度は374.1℃である。)
4、試料管からフィルター(F)を通過して取り出されたキナクリドン系顔料溶液は、冷却用液体と混合され、冷却され、制御された製造条件に対応する調整さ粒径のキナクリドン系顔料微結晶粒子が生成される。
工程を観察すると、臨界液体として水を用いた場合、約200℃までは無色透明な水が流出し、200℃を超え270℃までは薄い黄色呈色の液体が流出し、更に、270℃を超えた温度では液体は赤色呈色し、キナクリドンの微結晶水分散液が作製されていることが確認された。また、371℃以上になると、溶出濃度が上昇していた。
B.超臨界液体、および冷却液体として用いられるものとしては、無機の液体としては水、二酸化炭素など、有機液体としては、アルコール類、例えばメタノール、ケトン類、例えばアセトンなど、またこれらの混合溶媒などを挙げることができる。
超臨界液体および冷却液体として用いられる液体は、同じでも、異なっていても良い。
超臨界液体と冷却液体との供給比を制御することにより、冷却条件を調整できる。
超臨界液の加熱には、プレヒータ(図示なし)により加熱しても良いし、冷却には冷却液の混合と外部冷却手段とを併用しても良い。
C.圧力の調整は、ポンプ(ポンプP1、ポンプP2)の供給圧、および背圧バルブ(BV)を調整することにより調整できる。
超臨界液は、使用液体によっては活性化するから、該液と接触する装置部分は、反応性を改善した金属、セラミックなどで構成するのが好ましい。
実施例
以下本発明を実施例によって更に詳細に説明する。これは本発明の有用性を更に明確にすることを意図するものであって、本発明を限定するものではない。
実施例1
反応器を構成する試料管(ST)内の温度を276℃(a)、318℃(b)、371℃(c)および385℃(d)と、異なる条件にして作製した非置換直鎖状キナクリドン顔料微結晶水分散液の吸収スペクトルを第2図に示す。
1.低温で作製した該顔料微結晶水分散液の吸収ピーク位置は、短波長側にシフトしており、作製温度が高い条件で作製した顔料微結晶水分散液は、低温で作製したものより吸収ピークが約10nm程長波長にシフトする(粒径が小さいほど短波長側にシフトする。)。
2.作製温度が高いほど、作製した顔料微結晶水分散液の濃度は濃くなるが、超臨界または亜臨界状態になると、急激に温度が上昇するため、分散安定性は悪くなり、数分間で凝集(自己組織化)する。276℃(a)、318℃(b)で作製した顔料微結晶水分散液は分散安定性が非常に良好である。該安定性は、結晶サイズと関連しており、結晶サイズが小さため分散安定性が向上しているものであり、本発明の微結晶分散液の作製方法による顕著な効果である。
前記圧力において、温度318℃および318℃より高い368℃において生成したキナクリドン顔料微結晶水分散液に関して、動的光散乱法(DLS)における相関関数の拡散定数から求まる微粒子のサイズ分布を測定した結果を、それぞれ、第3図および第4図に示す。
1、温度が318℃を超える368℃で作製したキナクリドン顔料微結晶水分散液に比べて、低い温度で生成した顔料微結晶の方がサイズが小さく安定であることが理解できる。
2.キュムランド展開法による微結晶サイズは、温度276℃で製造したキナクリドン顔料微結晶は180nm、318℃で製造したキナクリドン顔料微結晶は228nm、また318〜368℃で製造したキナクリドン顔料微結晶は309nmと算出された。このことから、製造温度により生成するキナクリドン顔料微結晶のサイズを制御することが可能であることが分かった。
かつ、低温で顔料微結晶の製造を実施する方がより微結晶のキナクリドン顔料が得られることが理解される。
実施例2
1,9−ジメチルキナクリドン顔料微結晶分散液の製造。
反応器を構成する試料管(ST)の前後に開口10μmのフィルターを装着した前記顔料微結晶分散液の製造装置を用いた。試料管に前記1,9−ジメチルキナクリドン顔料のバルクを入れた。超臨界液体および冷却用液体として水を使用した。流量を5ml/分とした。系内の圧力を背圧弁(BV)の調整により約24MPaに維持した。
加熱当初は淡黄色の溶液が流出し、およそ290℃で溶液の色は淡赤色になった。温度範囲290℃〜340℃の間で10℃上昇毎に顔料微結晶分散液のサンプルを採取した。
1、走査型電子顕微鏡(SEM)、2、紫外−可視吸収(UV−VL)、および3、X線回折(XRD)によりサンプを観察した。
走査電子線顕微(SEM)鏡写真による観察;
バルク粒子は、粒径200nm×50nmの楕円形粒子であり、超臨界溶液結晶化法で得られた微結晶は球形の形状をしていた。該方法で得られた微結晶の粒径は約30nmであった。温度を変化させるても生成する微結晶の大きさにはあまり変化がなかった。
ここでは、温度は微結晶の形態および生成する微結晶のサイズにほとんど影響しない。系の圧力を減少させると、微結晶の形態が変化し、ロッド状の微結晶が出現した。
球形の微結晶のサイズは、高圧下で作製したものほど大きく、約60nmであった。
UV−VLスペクトルによる観察;
バルク粒子で観察される540nmの吸収ピークは、前記微結晶で得られた顔料ではブルー側に10nmシフトすることが分かった。これは微結晶のサイズ効果によるものと理解できる。処理温度を上げると前記ピーク吸収のブルーシフトは少し赤側にシフトした。すなわち、290℃で得られた試料の前記吸収ピークは530.5nmであるが、330℃で得られた試料の前記吸収ピークは533nmである。
XRDパターンによる観察;
2θ=20.0〜30.0の回折パターンがバルクと著しく変わっており、このことから、生成された微結晶の結晶型は、バルク結晶とは異なると理解される。
非置換直鎖状キナクリドン顔料および1,9−ジメチルキナクリドン顔料について説明したが、他の2,9−置換キナクリドン顔料、例えば、2,9−ジクロロキナクリドン、2,9−ジフルオロキナクリドン、および2,9−ジメトキシキナクリドン、ならびに4,11−ジクロロキナクリドンなど他のキナクリドン系誘導体においても適用でき、更に固溶体(または混晶)の製造にも応用できる。
文献;
文献1:Yuko KOMAI,Hitoshi Kasai,et al.,Jpn.J.Appl.Phys,38,L81−L83(1999)
文献2:Hitoshi Kasai,et al.,Chemstry Letters 2000,1392−1394(2000)
文献3:Jin−An HE,et al.,J.Phys.Chem.B,103(50),11050−11056(1999)
産業の利用可能性
以上述べたように、本発明のキナクリドン系顔料の微結晶を製造する方法によれば分散安定性の優れたキナクリドン系顔料の微結晶が得られ、前記キナクリドン系顔料が持つ、既知の特性の向上のみならず、新たな機能性が現れるという効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の超臨界再沈法によりキナクリドン系顔料微結晶を製造する方法を実施する装置の一例を示す。
第2図は、反応器を構成する試料管ST内の温度を276℃(a)、318℃(b)、371℃(c)および385℃(d)として作製した非置換直鎖状キナクリドン顔料微結晶水分散液の吸収スペクトルを示す。
第3図は、圧力が23.5Mpa、温度が318℃で作製した非置換直鎖状キナクリドン顔料微結晶水分散液に関し、動的光散乱法(DLS)における相関関数の拡散定数から求まる微粒子のサイズ分布を測定した結果を示す。
第4図は、圧力を23.5Mpa、温度318℃を超え、亜臨界状態である368℃で作製した非置換直鎖状キナクリドン顔料水分散液に関して、動的光散乱法(DLS)における相関関数の拡散定数から求まる微粒子のサイズ分布を測定した結果を示す。
本発明は、高温・高圧溶液を用いてサブミクロンのキナクリドン系顔料微結晶を製造する方法、特に超臨界または亜臨界液体からサブミクロンのキナクリドン系顔料微結晶を再沈法を用いて製造する方法、更には超臨または亜臨界液体を原料キナクリドン系顔料の流出を防止するフィルターを備えた反応器を構成する試料管に連続的に供給し、キナクリドン系顔料の超臨界または亜臨界溶液を該フイルターを経由して、冷却液体との混合器に取り出して再結晶化して制御されたサブミクロンの平均粒径のキナクリドン系顔料微結晶を製造する方法に関する。該キナクリドン系顔料微結晶の製造は、例えば、第1図に記載のフロー型の装置を用いて実施される。
背景技術
キナクリドン系顔料、例えば線形状キナクリドン顔料は、光吸収特性が良く、皮膚の刺激などがないなど生物学的に安全性が高く、更に、熱的および光に対して安定な赤色顔料である。そのために、キナクリドン系顔料は塗料用の着色剤、カラーフィルター、電子写真用トナー、現像剤、ジェットインクなどの優れた着色剤としては使用されている。更に、キナクリドン系顔料は優れた静電特性や光・電気特性などの機能特性を持つことから、エレクトレット特性の改善添加剤、EL材料、電子写真感光体の有機光半導体材料における電荷発生層形成材料などとしても利用されている。
また、2,9−置換キナクリドン顔料、例えば、2,9−ジメチルキナクリドン、2,9−ジクロロキナクリドン、2,9−ジフルオロキナクリドン、および2,9−ジメトキシキナクリドン、並びに4,11−ジクロロキナクリドンは、非置換の線形状キナクリドン顔料と固溶体(または混晶)を形成させることにより、得られる固体の粒径、色特性、静電気特性などを制御することができるので、利用性の改善されたキナクリドン系顔料を生成させる材料として利用される。
このようなキナクリドン系有機顔料がもつ有用な特性も、純度、結晶粒子の大きさ、粒径の分布特性、粒子の形状などにより、分散性、配合物のレオロジー特性、光特性、例えば吸収波長(着色性)、透明性などに影響し、また機能の特性が変化する。従って、結晶粒子を所望の特性などとの関連で制御できる結晶化法を開発することがこれらの有効利用の面から重要である。
従来、キナクリドン系顔料の粒径の制御には、乾式(砂うす、ボールミル)及び湿式(ソルト・ニーディング)で機械的粉砕する方法および溶媒処理、例えば溶剤(水のようなまたは分散剤や界面活性剤などの添加剤の存在下)加熱して実施される方法が提案されている。
また、キナクリドン系顔料の粒径などを、該顔料の製造工程を工夫することに制御する技術も提案されている。例えば、顔料粒子成長および/または結晶修飾の制御および調節のために特に効果的である粒子成長制御剤分子を発見することにより、キナクリドン顔料を製造する工程に該分子を共存させることによりキナクリドン顔料の結晶成長および結晶相を制御する技術も報告されている(特開2000−226530、平成12年8月15日公開)。該技術は合成された顔料分子に粒子成長制御剤分子が吸着し、それにより結晶成長および結晶相を制御するものである。この技術により、希望する結晶相を有する形状、たとえば微細板状、針状、立方体状、小葉片状、プリズム状、繊維状および他の幾何学的形状の粒子を生成させて結晶の成長を制御することができることを説明している。
前記のようなキナクドリンまたはその誘導体の有用性のゆえに、全赤色顔料の半分近くに使われていると同時に、EL材料などにも有望なことが知られている。しかしながら、従来のキナクリドン顔料の結晶粒径などを制御する技術は、所望の特性を持つ粒子、更には新たな機能の開発に結びつく微粒子のキナクリドン顔料の製造技術としては十分とはいえない。しかもキナクリドン顔料は難溶性の化合物であるため、再結晶(再沈殿)による結晶の製造に効果的に利用できる溶媒も見出し難く、精製や結晶化が容易ではなかった。
本発明の課題は、キナクリドン系顔料の精製や結晶化を容易に、かつ制御された状態で実施できる方法を提供することである。
本発明者等は、超臨界液体を用いて、チタニルフタロシアニン(TiOPc)、1,6−ジカルバゾイル−2,4−ヘキサジイン(文献1)、C60(文献2)、ポリジアセチレン(文献3)などの有機微結晶を製造する技術を提案し、高調波発生材料、高速光スイッチとして有用できる制御された微結晶の製造技術を提案している。
本発明者等は、前記キナクリドン顔料の精製や結晶化の問題点を解決するため色々と検討する中で、超臨界または亜臨界液体を用いてキナクリドン系顔料微結晶を製造することを試み、キナクリドン顔料の原料試料を、超臨界または亜臨界液体が流通する容器内に配置し、該容器内に超臨界または亜臨界液体を流通させる形式の超臨界再沈法の装置を用いることで、先ず精製が行われ、更にサイズ制御された微結晶を水分散状態で簡便且つ容易に製造(作製)できることを見出し、前記本発明の課題を解決することができた。すなわち、超臨界または亜臨界液体の種類、液体供給速度、液体の温度、圧力の条件などの製造(作製)条件を変化させることにより、粒径500nm以下の、更には300nm以下の領域で生成微結晶粒子の大きさ(平均粒径)を制御することが可能であった。これにより、粒径が微小化することにより光吸収特性も変化することもキナクリドン系顔料においても確認された。
発明の開示
本発明は、キナクリドン系顔料を保持した反応器に該キナクリドン系顔料を溶解させる超臨界または亜臨界液体を供給し、キナクリドン系顔料を溶解した超臨界液体または亜臨界液体のみを該反応器から冷却液体が供給される混合器に流出させ、超臨界または亜臨界液体の種類の選択、および各液体供給速度、液体の温度、反応系圧力の条件の組み合わせを選択することにより平均粒径が制御されたサブミクロン〜ナノサイズのキナクリドン系顔料微結晶を製造する方法である。好ましくは、キナクリドン系顔料を保持する反応器は上流側および下流側に口径0.5μm〜20μmのフィルターが配置されていることを特徴とする前記キナクリドン系顔料微結晶を製造する方法であり、より好ましくは、超臨界液体として水、アルコール、ケトンおよびこれらの混合物からなる群から選択されるものを用い、平均粒径が300nm以下のキナクリドン系顔料の微結晶を製造することを特徴とする前記キナクリドン系顔料微結晶を製造する方法であり、更に好ましくは、制御された冷却を、水、アルコール、ケトンおよびこれらの混合物からなる群から選択される液体を用い、該液体の温度を−100〜50℃の範囲、および流量を超臨界液/冷却液の容量比が1:1から1:10の範囲になるように該冷却液体を混合することにより行うことを特徴とする前記平均粒径が300nm以下のキナクリドン系顔料微結晶を製造する方法であり、一層好ましくは、超臨界液体として水を使用し、超臨界液体の温度を270℃〜320℃の範囲とすることを特徴とする請求の範囲4に記載の300nm以下のキナクリドン系顔料微結晶を製造する方法である。
発明を実施するための最良の形態
本発明をより詳細に説明する。
A.本発明の超臨界再沈法による、キナクリドン系顔料の超臨界溶液からキナクリドン系顔料微結晶を形成する方法の実施装置の一例を第1図に示す。
超臨界液体を用いて、キナクリドン系顔料の微細粒子を製造する方法の工程を、第1図を参照して説明する。先ず、
1、反応器を構成する試料管(ST)にキナクドリン系顔料の試料(SP)を配置する。試料管(ST)前後には、所望の開口、例えば0.5μm〜20μmの開口のフィルター(F)が装着されている。
2、超臨界用溶媒(SS)、冷却用溶媒(B)は、ポンプ(P1、P2)圧と背圧弁(BV)とを調整し、反応系の圧力、流量を制御して供給される。例えば、両液体の供給速度を5mL/分の流速で、例えば液体として水を流す。また、背圧弁(BV)を閉めて、系の圧力を23.5Mpaに調整する。(因みに、水の臨界圧力は、22.04Mpaである。)
3、ヒータ(H)により試料管(ST)を加温し、反応器内の温度を、サーモカップル(TC1)でモニターする。(因みに、水の臨界温度は374.1℃である。)
4、試料管からフィルター(F)を通過して取り出されたキナクリドン系顔料溶液は、冷却用液体と混合され、冷却され、制御された製造条件に対応する調整さ粒径のキナクリドン系顔料微結晶粒子が生成される。
工程を観察すると、臨界液体として水を用いた場合、約200℃までは無色透明な水が流出し、200℃を超え270℃までは薄い黄色呈色の液体が流出し、更に、270℃を超えた温度では液体は赤色呈色し、キナクリドンの微結晶水分散液が作製されていることが確認された。また、371℃以上になると、溶出濃度が上昇していた。
B.超臨界液体、および冷却液体として用いられるものとしては、無機の液体としては水、二酸化炭素など、有機液体としては、アルコール類、例えばメタノール、ケトン類、例えばアセトンなど、またこれらの混合溶媒などを挙げることができる。
超臨界液体および冷却液体として用いられる液体は、同じでも、異なっていても良い。
超臨界液体と冷却液体との供給比を制御することにより、冷却条件を調整できる。
超臨界液の加熱には、プレヒータ(図示なし)により加熱しても良いし、冷却には冷却液の混合と外部冷却手段とを併用しても良い。
C.圧力の調整は、ポンプ(ポンプP1、ポンプP2)の供給圧、および背圧バルブ(BV)を調整することにより調整できる。
超臨界液は、使用液体によっては活性化するから、該液と接触する装置部分は、反応性を改善した金属、セラミックなどで構成するのが好ましい。
実施例
以下本発明を実施例によって更に詳細に説明する。これは本発明の有用性を更に明確にすることを意図するものであって、本発明を限定するものではない。
実施例1
反応器を構成する試料管(ST)内の温度を276℃(a)、318℃(b)、371℃(c)および385℃(d)と、異なる条件にして作製した非置換直鎖状キナクリドン顔料微結晶水分散液の吸収スペクトルを第2図に示す。
1.低温で作製した該顔料微結晶水分散液の吸収ピーク位置は、短波長側にシフトしており、作製温度が高い条件で作製した顔料微結晶水分散液は、低温で作製したものより吸収ピークが約10nm程長波長にシフトする(粒径が小さいほど短波長側にシフトする。)。
2.作製温度が高いほど、作製した顔料微結晶水分散液の濃度は濃くなるが、超臨界または亜臨界状態になると、急激に温度が上昇するため、分散安定性は悪くなり、数分間で凝集(自己組織化)する。276℃(a)、318℃(b)で作製した顔料微結晶水分散液は分散安定性が非常に良好である。該安定性は、結晶サイズと関連しており、結晶サイズが小さため分散安定性が向上しているものであり、本発明の微結晶分散液の作製方法による顕著な効果である。
前記圧力において、温度318℃および318℃より高い368℃において生成したキナクリドン顔料微結晶水分散液に関して、動的光散乱法(DLS)における相関関数の拡散定数から求まる微粒子のサイズ分布を測定した結果を、それぞれ、第3図および第4図に示す。
1、温度が318℃を超える368℃で作製したキナクリドン顔料微結晶水分散液に比べて、低い温度で生成した顔料微結晶の方がサイズが小さく安定であることが理解できる。
2.キュムランド展開法による微結晶サイズは、温度276℃で製造したキナクリドン顔料微結晶は180nm、318℃で製造したキナクリドン顔料微結晶は228nm、また318〜368℃で製造したキナクリドン顔料微結晶は309nmと算出された。このことから、製造温度により生成するキナクリドン顔料微結晶のサイズを制御することが可能であることが分かった。
かつ、低温で顔料微結晶の製造を実施する方がより微結晶のキナクリドン顔料が得られることが理解される。
実施例2
1,9−ジメチルキナクリドン顔料微結晶分散液の製造。
反応器を構成する試料管(ST)の前後に開口10μmのフィルターを装着した前記顔料微結晶分散液の製造装置を用いた。試料管に前記1,9−ジメチルキナクリドン顔料のバルクを入れた。超臨界液体および冷却用液体として水を使用した。流量を5ml/分とした。系内の圧力を背圧弁(BV)の調整により約24MPaに維持した。
加熱当初は淡黄色の溶液が流出し、およそ290℃で溶液の色は淡赤色になった。温度範囲290℃〜340℃の間で10℃上昇毎に顔料微結晶分散液のサンプルを採取した。
1、走査型電子顕微鏡(SEM)、2、紫外−可視吸収(UV−VL)、および3、X線回折(XRD)によりサンプを観察した。
走査電子線顕微(SEM)鏡写真による観察;
バルク粒子は、粒径200nm×50nmの楕円形粒子であり、超臨界溶液結晶化法で得られた微結晶は球形の形状をしていた。該方法で得られた微結晶の粒径は約30nmであった。温度を変化させるても生成する微結晶の大きさにはあまり変化がなかった。
ここでは、温度は微結晶の形態および生成する微結晶のサイズにほとんど影響しない。系の圧力を減少させると、微結晶の形態が変化し、ロッド状の微結晶が出現した。
球形の微結晶のサイズは、高圧下で作製したものほど大きく、約60nmであった。
UV−VLスペクトルによる観察;
バルク粒子で観察される540nmの吸収ピークは、前記微結晶で得られた顔料ではブルー側に10nmシフトすることが分かった。これは微結晶のサイズ効果によるものと理解できる。処理温度を上げると前記ピーク吸収のブルーシフトは少し赤側にシフトした。すなわち、290℃で得られた試料の前記吸収ピークは530.5nmであるが、330℃で得られた試料の前記吸収ピークは533nmである。
XRDパターンによる観察;
2θ=20.0〜30.0の回折パターンがバルクと著しく変わっており、このことから、生成された微結晶の結晶型は、バルク結晶とは異なると理解される。
非置換直鎖状キナクリドン顔料および1,9−ジメチルキナクリドン顔料について説明したが、他の2,9−置換キナクリドン顔料、例えば、2,9−ジクロロキナクリドン、2,9−ジフルオロキナクリドン、および2,9−ジメトキシキナクリドン、ならびに4,11−ジクロロキナクリドンなど他のキナクリドン系誘導体においても適用でき、更に固溶体(または混晶)の製造にも応用できる。
文献;
文献1:Yuko KOMAI,Hitoshi Kasai,et al.,Jpn.J.Appl.Phys,38,L81−L83(1999)
文献2:Hitoshi Kasai,et al.,Chemstry Letters 2000,1392−1394(2000)
文献3:Jin−An HE,et al.,J.Phys.Chem.B,103(50),11050−11056(1999)
産業の利用可能性
以上述べたように、本発明のキナクリドン系顔料の微結晶を製造する方法によれば分散安定性の優れたキナクリドン系顔料の微結晶が得られ、前記キナクリドン系顔料が持つ、既知の特性の向上のみならず、新たな機能性が現れるという効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の超臨界再沈法によりキナクリドン系顔料微結晶を製造する方法を実施する装置の一例を示す。
第2図は、反応器を構成する試料管ST内の温度を276℃(a)、318℃(b)、371℃(c)および385℃(d)として作製した非置換直鎖状キナクリドン顔料微結晶水分散液の吸収スペクトルを示す。
第3図は、圧力が23.5Mpa、温度が318℃で作製した非置換直鎖状キナクリドン顔料微結晶水分散液に関し、動的光散乱法(DLS)における相関関数の拡散定数から求まる微粒子のサイズ分布を測定した結果を示す。
第4図は、圧力を23.5Mpa、温度318℃を超え、亜臨界状態である368℃で作製した非置換直鎖状キナクリドン顔料水分散液に関して、動的光散乱法(DLS)における相関関数の拡散定数から求まる微粒子のサイズ分布を測定した結果を示す。
Claims (5)
- キナクリドン系顔料を保持した反応器に該キナクリドン系顔料を溶解させる超臨界または亜臨界液体を供給し、該キナクリドン系顔料を溶解した超臨界液体または亜臨界液体のみを該反応器から冷却液体が供給される混合器に流出させ、超臨界または亜臨界液体の種類の選択、および各液体供給速度、液体の温度、反応系圧力の条件の組み合わせを選択することにより平均粒径が制御されたサブミクロン〜ナノサイズのキナクリドン系顔料微結晶を製造する方法。
- キナクリドン系顔料を保持する反応器は上流側および下流側に口径0.5μm〜20μmのフィルターが配置されていることを特徴とする請求の範囲1に記載のキナクリドン系顔料微結晶を製造する方法。
- 超臨界液体として水、アルコール、ケトンおよびこれらの混合物からなる群から選択されるものを用い、平均粒径が300nm以下のキナクリドン系顔料の微結晶を製造することを特徴とする請求の範囲2に記載のキナクリドン系顔料微結晶を製造する方法。
- 制御された冷却を、水、アルコール、ケトンおよびこれらの混合物からなる群から選択される液体を用い、該液体の温度を−100〜50℃の範囲、および流量を超臨界液/冷却液の容量比が1:1から1:10の範囲になるように該冷却液体を混合することにより行うことを特徴とする請求の範囲3に記載の平均粒径が300nm以下のキナクリドン系顔料微結晶を製造する方法。
- 超臨界液体として水を使用し、超臨界液体の温度を270℃〜320℃の範囲とすることを特徴とする請求の範囲4に記載の300nm以下のキナクリドン系顔料微結晶を製造する方法。
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