JPWO2002053930A1

JPWO2002053930A1 - ウォーターポンプ軸受のシール装置

Info

Publication number: JPWO2002053930A1
Application number: JP2002554407A
Authority: JP
Inventors: 坂田　佳純
Original assignee: Koyo Seiko Co Ltd
Current assignee: Koyo Seiko Co Ltd
Priority date: 2000-12-28
Filing date: 2001-12-28
Publication date: 2004-05-13
Also published as: EP1260724A4; DE60130871T2; DE60130871D1; EP1260724A1; EP1260724B1; WO2002053930A1

Abstract

この発明は、アキシャルリップのないラジアルリップのみを有する安価なシール部材を用いるにも拘らず、充分なシール性能を確保することができるポンプ軸受のシール装置を提供することを目的としている。この目的を達成するため、本発明は、ウォーターポンプ軸受の外輪４１の軸方向一端の肩部４１ａに固定された環状のシール部材８１と、このシール部材８１より軸方向一端側に位置して内輪となるポンプ軸１の外周面に外嵌固定された環状のスリンガー８２とを備え、シール部材８１は、スリンガー８２の円板部８２ａと外筒部８２ｃに沿うように屈曲した断面形状を有するもので、シール部材８１とスリンガー８２の円板部８２ａ及び外筒部８２ｃとの間にはラビリンス密封部８３が形成されており、且つ、シール部材８１の内周にラジアルリップ８１ｃ，８１ｄが形成された構成のシール装置８とする。

Description

技術分野
本発明は、ウォーターポンプ軸受のシール装置に関する。
背景技術
自動車エンジンの冷却水等を循環させるウォーターポンプとして、例えば、第８図に示すような構造のものが知られている。
このウォーターポンプは、ポンプ軸１、インペラ２、メカニカルシール３、ウォーターポンプ軸受４、ウォーターポンプ軸受のシール装置５，６、プーリ７等を備えたもので、ポンプ軸１の一端にはインペラ２が取付られ、他端にはプーリ７が取付けられている。そして、このプーリ７に巻き掛けられるベルト（エンジンのクランクシャフトの回転を伝達するベルト）によってポンプ軸１とインペラ２を回転させ、ポンプ室内の冷却水を送り出すようにしている。
ウォーターポンプ軸受４は、上記のポンプ軸１を内輪とし、その外周面に転動体として円筒ころ群４２及び玉群４３を介して外輪４１を外装したものであり、この軸受４はポンプハウジングのボス部１０に設けられている。
このウォーターポンプ軸受４の軸方向一端側（インペラ側）に設けられたシール装置５は、ポンプ室の冷却水がメカニカルシール３から漏れ出した場合でも、ウォーターポンプ軸受４の内部へ浸入しないようにシールして、漏れ出した冷却水をボス部１０の水抜き孔１１から外部へ排水させるものである。このシール装置５は環状のシール部材５１と環状のスリンガー５２とで構成されている。
このシール装置５のシール部材５１は、上記外輪４１の軸方向一端の肩部に固定されており、第９図に拡大して示すように、二つのラジアルリップ５１ｃ，５１ｄと一つのアキシャルリップ５１ｅが形成された合成ゴム等の弾性体５１ｂを環状芯金５１ａに一体に焼付けたものである。一方、スリンガー５２は、シール部材５１より軸方向一端側（インペラ側）に位置してポンプ軸１の外周面に外嵌固定されており、このスリンガー５２の円板部５２ａにはシール部材５１のアキシャ０リップ５１ｅが接触している。そして、シール部材５１の二つのラジアルリップ５１ｃ，５１ｄは、ポンプ軸１の外周面に接触している。
上記ウォーターポンプ軸受４のインペラ側のシール装置５は、二つのラジアルリップ５１ｃ，５１ｄと一つのアキシャルリップ５１ｅを設けた三重リップタイプのシール部材５１を使用してシール性能を向上させているが、このような三重リップタイプのシール部材５１は、アキシャルリップ５１ｅを有するが故に複雑な構造となり、コストが高くなるという問題があった。
本発明は斯かる問題に対処すべくなされたもので、その目的とするところは、アキシャルリップのない簡単な構造の安価なシール部材を用いるにも拘らず、優れたシール性能を発揮し得るウォーターポンプ軸受のシール装置を提供することにある。
発明の開示
上記目的を達成するため、請求項１に係る発明は、一端にインペラが取付けられると共に他端にプーリが取付けられたポンプ軸を内輪とし、このポンプ軸の外周面に転動体を介して外輪を外装して成るウォーターポンプ軸受のインペラ側のシール装置であって、
外輪の軸方向一端の肩部に固定された環状のシール部材と、このシール部材より軸方向一端側に位置してポンプ軸の外周面に外嵌固定された内筒部と径方向に延設された円板部とを有する環状のスリンガーとを備え、
シール部材は、スリンガーの円板部とこの円板部の外周から軸方向他端側へ延設された外筒部に沿うように屈曲した断面形状を有するもので、シール部材とスリンガーの円板部及び外筒部との間にはラビリンス密封部が形成されており、且つ、シール部材の内周にはラジアルリップが設けられていることを特徴とする。
このウォーターポンプ軸受のシール装置は、アキシャルリップのないラジアルリップのみを有する安価なシール部材を外輪の肩部に固定しているが、このシール部材はスリンガーの円板部と外筒部に沿うように屈曲した断面形状を有し、シール部材とスリンガーの円板部及び外筒部との間にラビリンス密封部が形成されているため、アキシャルリップがなくても、このラビリンス密封部とラジアルリップのみで充分なシール性能を発揮することができる。
シール部材のラジアルリップは、請求項２のシール装置のように、ポンプ軸の外周面に接触しているか、又は、ラビリンス密封部が形成されるようにポンプ軸の外周面に接近していればよく、また、請求項３のシール装置のように、ラジアルリップがスリンガーの内筒部の外周面に接触しているか、又は、ラビリンス密封部が形成されるようにスリンガーの内筒部の外周面に接近していてもよい。いずれの場合もラジアルリップや、形成されるラビリンス密封部によって、良好なシール性能が発揮される。
また、請求項４に係る発明は、一端にインペラが取付けられると共に他端にプーリが取付けられたポンプ軸を内輪とし、このポンプ軸の外周面に転動体を介して外輪を外装して成るウォーターポンプ軸受のインペラ側のシール装置であって、
外輪の軸方向一端の肩部に固定された環状のシール部材と、このシール部材より軸方向一端側に位置してポンプ軸の外周面に外嵌固定された内筒部と径方向に延設された円板部とを有する環状のスリンガーとを備え、
シール部材は、スリンガーの円板部とこの円板部の外周から軸方向他端側へ延設された外筒部に沿うように屈曲した断面形状を有するもので、該屈曲部のアキシァル方向には弾性体の膨出部が形成されると共に、該膨出部とスリンガーの円板部及び外筒部との間にはラビリンス密封部が形成されており、且つ、シール部材の内周にはラジアルリップが設けられていることを特徴とする。
このウォーターポンプ軸受のシール装置は、シール部材の屈曲部に設けた膨出部が、外筒部との間のアキシァル方向のラビリンス密封部の距離を稼ぐことができると共に、シール部材を構成する芯金部の曲げ加工が容易となる。また、シール部材のラジアルリップは、請求項５のシール装置のように、ポンプ軸の外周面に接触しているか、又は、ラビリンス密封部が形成されるようにポンプ軸の外周面に接近していればよく、また、請求項６のシール装置のように、ラジアルリップがスリンガーの内筒部の外周面に接触しているか、又は、ラビリンス密封部が形成されるようにスリンガーの内筒部の外周面に接近していてもよい。いずれの場合もラジアルリップや、形成されるラビリンス密封部によって、良好なシール性能が発揮される。
発明を実施するための最良の形態
第１図は、本発明の第１の実施の形態に係るウォーターポンプ軸受のシール装置を組み込んだウォーターポンプの構造を示す部分断面図、第２図は、同シール装置の上半分の拡大断面図である。
このウォーターポンプは、ウォーターポンプ軸受４のインペラ２側のシール装置８を除いて、前述した従来のウォーターポンプと同様の構造を有するものであり、ポンプ軸１、インペラ２、メカニカルシール３、ウォーターポンプ軸受４、ウォーターポンプ軸受のシール装置６，８、プーリ７等を備えている。
ポンプ軸１は小径部と大径部を有するもので、小径部にはメカニカルシール３が、大径部にはウォーターポンプ軸受４がそれぞれ設けられている。そして、このポンプ軸１の一端にはインペラ２が取付られると共に、他端にはプーリ７が取付けられ、このプーリ７に巻き掛けられるベルト（エンジンのクランクシャフトの回転を伝達するベルト）でポンプ軸１とインペラ２を回転させることによってポンプ室内の冷却水を送り出すようにしている。
メカニカルシール３は、ポンプハウジングのボス部１０に内嵌固定される外側環体３１と、ポンプ軸１の小径部に外嵌固定される内側環体３２と、外側環体３１の内周円筒部３１ａに外装されるゴムスリーブ３３と、内側環体３２のインペラ２側に設けられる回転リング３４と、外側環体３１の内周円筒部３１ａにおいてインペラ２側にスライド可能に外嵌される固定リング３５と、ゴムスリーブ３３の外周に圧縮状態で設けられ固定リング３５を回転リング３４に対して圧接させるコイルバネ３６とで構成されている。
また、ウォーターポンプ軸受４は、いわゆるインテグラルシャフトベアリングと呼ばれるもので、上記のポンプ軸１を内輪とし、このポンプ軸１の大径部外周面に転動体として軸方向２列の円筒ころ群４２及び玉群４３を介して外輪４１が外装されている。この外輪４１は、ポンプハウジングのボス部１０に内嵌固定され、外輪４１の軸方向両端の内周面の肩部とポンプ軸１の大径部外周面との間には、シール装置６，８が装着されている。
プーリ７側のシール装置６は、外部からの異物や水分の浸入を防止するためのもので、外輪４１の軸方向他端側（プーリ側）の肩部に固定されたシール部材で構成されている。これに対し、インペラ２側の本発明に係るシール装置８は、メカニカルシール３から冷却水が漏れ出した場合でも、ウォーターポンプ軸受４への冷却水の浸入を阻止してボス部１０の水抜き孔１１から排出させるものであり、高いシール性能を確保するために、このシール装置８はシール部材８１とスリンガー８２とで構成されている。
このシール装置８のスリンガー８２は、第２図に示すように、円板部８２ａの内周から内筒部８２ｂを軸方向一端側（インペラ２側）へ延設すると共に、円板部８２ａの外周から外筒部８２ｃを軸方向他端側（ウォーターポンプ軸受４側）へ延設したもので、段状の断面形状を有しており、圧延鋼板等をプレス加工することによって製作されるものである。このスリンガー８２は、シール部材８１より軸方向一端側（インペラ側）に位置してポンプ軸１の外周面に外嵌固定されており、その外筒部８２ｃの先端が外輪４１の端部に近接している。
一方、シール部材８１は、内周に二つのラジアルリップ８１ｃ，８１ｄが形成された環状の合成ゴム等の弾性体８１ｂを環状芯金８１ａに一体に焼き付けたものであり、その外周縁が外輪４１の軸方向一端の肩部４１ａに係合固定されて取付けられている。このシール部材８１は、スリンガー８２の円板部８２ａと外筒部８２ｃに沿うようにシール部材の中間部分が略コ字状に屈曲した断面形状を有しており、これによってシール部材８１とスリンガー８２の円板部８２ａ及び外筒部８２ｃとの間に充分な長さのラビリンス８３が形成されている。そして、シール部材８１の二つのラジアルリップ８１ｃ，８１ｄは、ポンプ軸１の外周面に接触している。
このような構成のシール装置８は、アキシャルリップのない二重リップタイプの安価なシール部材８１を使用するためコスト低減を図ることが可能であり、しかも、このシール部材８１とスリンガー８２の円板部８２ａ及び外筒部８２ｃとの間に充分な長さのラビリンス密封部８３が形成されるため、アキシャルリップがなくても、このラビリンス密封部８３と二つのラジアルリップ８１ｃ，８１ｄとで充分なシール性能を確保することができる。
尚、上記の実施形態では、シール部材８１の二つのラジアルリップ８１ｃ，８１ｄをポンプ軸１の外周面に接触させているが、ラジアルリップ８１ｃ，８１ｄとポンプ軸１の外周面との間にラビリンス密封部が形成されるように、ラジアルリップ８１ｃ，８１ｄをポンプ軸１の外周面に接近させるようにしてもよい。その場合も、ラジアルリップ８１ｃ，８１ｄとポンプ軸１の外周面との間に形成されるラビリンス密封部と、前記のラビリンス密封部８３によって、良好なシール性能が発揮される。
第３図は、本発明の第２の実施形態に係るウォーターポンプ軸受のシール装置の上半分の拡大断面図である。
このシール装置８のスリンガー８２は、円板部８２ａの内周と外周から内筒部８２ｂと外筒部８２ｃがそれぞれ軸方向他端側（ウォーターポンプ軸受４側）へ延設されたもので、略コ字状の断面形状を有しており、この内筒部８２ｂの外周面にシール部材８１の内周の二つのラジアルリップ８１ｃ，８１ｄが接触する構成とされている。
このシール装置８の他の構成は前記シール装置と同様であるので、図３において同一部材に同一符号を付すだけに止め、説明を省略する。
このような構成のシール装置８も、アキシャルリップのない二重リップタイプの安価なシール部材８１を使用するためコスト低減を図ることが可能であり、アキシャルリップがなくても、シール部材８１とスリンガー８２の円板部８２ａ及び外筒部８２ｃとの間に形成される充分な長さのラビリンス密封部８３と、二つのラジアルリップ８１ｃ，８１ｄとで充分なシール性能を確保することができる。
尚、このシール装置においても、ラジアルリップ８１ｃ，８１ｄとスリンガー内筒部８２ｂの外周面との間にラビリンス密封部が形成されるように、ラジアルリップ８１ｃ，８１ｄを内筒部８２ｂの外周面に接近させる構成とし、このラビリンス密封部と前記のラビリンス８３によって良好なシール性能を発揮させるようにしてもよい。
次に、第４図は、第２図及び第３図において、シール部材８１とスリンガー８２とによって形成されるラビリンス密封部分の拡大図である。上記するように、シール部材８１と、スリンガー８２の円板部８２ａ及び外筒部８２ｃとの間にラビリンス密封部８３が形成されているが、この場合、シール部材８１の中間部分に屈曲形成した略コ字状のアキシャル方向部分の弾性体８１ｂと、円板部８２ａとの間の軸方向のラビリンス密封部の隙間ａは、０．０５〜０．８ｍｍ、望ましくは０．２ｍｍ〜０．８ｍｍとし、ラジアル方向のラビリンス密封部の長さｂは、１ｍｍ程度としてある。また、同様に、シール部材８１中間部分に屈曲形成した略コ字状の横方向部分の弾性体８１ｂと、外筒部８２ｃとの間の軸方向のラビリンス密封部の長さｃは、１ｍｍ以上とし、ラジアル方向のラビリンス密封部の隙間ｄは、０．０５〜１．０ｍｍ、望ましくは０．２ｍｍ〜１．０ｍｍ程度とする。そして、このシール部材８１の略コ字状の外周側の芯金８１ａ部分は、スリンガー８２から軸受４にかけて約３°程度抜き勾配が設けられている。
次に、第５図は、本発明の第３の実施形態に係るウォーターポンプ軸受のシール装置の上半分の拡大断面図である。この実施の形態は、第１の実施の形態と類似する。即ち、シール部材８１には中間部分に略コ字状に屈曲した断面形状を有するように形成し、これによってシール部材８１とスリンガー８２の円板部８２ａ及び外筒部８２ｃとの間に充分な長さのラビリンス密封部８３が形成されている。この場合、シール部材８１を構成する環状芯金８１ａに一体に焼き付けた弾性体８１ｂの略コ字状の屈曲部のアキシァル方向の膨出部８１ｂ_１は厚く形成されている。即ち、シール部材８１の弾性体８１ｂと外筒部８２ｃとの間のラジアル方向のラビリンス密封部の距離ｄ（図４参照）を稼ごうとすると、環状芯金８１ａを極端に曲げ加工しなければならず困難である。そこで、８１ａに一体に焼き付けた弾性体８１ｂの略コ字状の屈曲部のアキシァル方向に厚い膨出部８１ｂ_１を形成することによって代替するものである。これにより芯金部８１ａの曲げ加工が容易となり、弾性体８１ｂと外筒部８２ｃとの間のラジアル方向のラビリンス密封部の距離ｄを稼ぐことも容易となる。
第６図は、本発明の第４の実施形態に係るウォーターポンプ軸受のシール装置の上半分の拡大断面図である。この実施の形態は、第２の実施の形態と類似する。即ち、このシール装置８のスリンガー８２は、円板部８２ａの内周と外周から内筒部８２ｂと外筒部８２ｃがそれぞれ軸方向他端側（ウォーターポンプ軸受４側）へ延設されたもので、略コ字状の断面形状を有しており、この内筒部８２ｂの外周面にシール部材８１の内周の二つのラジアルリップ８１ｃ，８１ｄが接触する構成とされている。そして、この場合もシール部材８１を構成する環状芯金８１ａに一体に焼き付けた弾性体８１ｂの略コ字状の屈曲部のアキシァル方向に厚い膨出部８１ｂ_１が形成されている。この場合も、上記第３の実施の形態と同様であるので、説明は省略する。
次に、第７図は、第５図及び第６図において、シール部材８１とスリンガー８２とによって形成されるラビリンス密封部分の拡大図である。この場合も、シール部材８１と、スリンガー８２の円板部８２ａ及び外筒部８２ｃとの間にラビリンス密封部８３が形成されているが、シール部材８１中間部分に屈曲形成した略コ字状のアキシァル方向部分の膨出部８１ｂ_１を有する弾性体８１ｂと、円板部８２ａとの間の軸方向のラビリンス密封部の隙間ａは、０．０５ｍｍ〜０．８ｍｍ、好ましくは０．２ｍｍ〜０．８ｍｍとし、ラジアル方向のラビリンス密封部の長さｂは、１ｍｍ程度としてある。また、略コ字状の膨出部８１ｂ_１を有する横方向部分の弾性体８１ｂと、外筒部８２ｃとの間の軸方向のラビリンス密封部の長さｃは、０．５ｍｍ以上、好ましくは１ｍｍ以上とし、ラジアル方向のラビリンス密封部の隙間ｄは、０．０５ｍｍ〜１．０ｍｍ、好ましくは０．２ｍｍ〜１．０ｍｍ程度とする。そして、このシール部材８１の略コ字状の外周側の芯金８１ａ部分は、スリンガー８２から軸受４にかけて約３°程度抜き勾配が設けられている。
尚、上記第３の実施の形態及び第４の実施の形態においても、シール部材８１の二つのラジアルリップ８１ｃ，８１ｄをポンプ軸１の外周面、或いはスリンガー内筒部８２ｂの外周面との間にラビリンス密封部が形成されるように、接近させる構成としても良い。この場合もこのラビリンス密封部と前記ラビリンス密封部８３によって良好なシール性能を発揮させることができる。
以上の説明から明らかなように、本発明のウォーターポンプ軸受のシール装置は、アキシャルリップのないシール部材を使用するためコスト低減を図ることができ、アキシャルリップがなくても、シール部材とスリンガーの環状板部及び外筒部との間に形成されたラビリンス密封部と、シール部材の内周のラジアルリップによって充分なシール性能を確保できるといった効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第１図は、本発明の第１の実施の形態に係るウォーターポンプ軸受のシール装置を組み込んだウォーターポンプの構造を示す部分面図である。
第２図は、シール装置の上半分の拡大断面図である。
第３図は、発明の第２の実施の形態に係るウォーターポンプ軸受のシー装置の上半分の拡大断面図である。
第４図は、第２図及び第３図において、シール部材とスリンガーとによって形成されるラビリンス密封部分の拡大図である。
第５図は、本発明の第３の実施の形態に係るォーターポンプ軸受のシー装置の上半分の拡大断面図である。
第６図は、本発明の第４の実施の形態に係るォーターポンプ軸受のシー装置の上半分の拡大断面図である。
第７図は、第５図及び第６図において、シール部材とスリンガーとによって形成されるラビリンス密封部分の拡大図である。
第８図は、従来のウォーターポンプの構造を示す部分断面図である。
第９図は、ウォーターポンプに組み込まれているウォターポンプ受のシール装置の上半分の拡大断面図である。

Claims

一端にインペラが取付けられると共に他端にプーリが取付けられたポンプ軸を内輪とし、このポンプ軸の外周面に転動体を介して外輪を外装して成るウォーターポンプ軸受のインペラ側のシール装置であって、
外輪の軸方向一端の肩部に固定された環状のシール部材と、このシール部材より軸方向一端側に位置してポンプ軸の外周面に外嵌固定された内筒部と径方向に延設された円板部とを有する環状のスリンガーとを備え、
シール部材は、スリンガーの円板部とこの円板部の外周から軸方向他端側へ延設された外筒部に沿うように屈曲した断面形状を有するもので、シール部材とスリンガーの円板部及び外筒部との間にはラビリンス密封部が形成されており、且つ、シール部材の内周にはラジアルリップが設けられていることを特徴とする、ウォーターポンプ軸受のシール装置。
シール部材のラジアルリップがポンプ軸の外周面に接触しているか、又は、ラビリンス密封部が形成されるようにポンプ軸の外周面に接近していることを特徴とする請求項１に記載のシール装置。
スリンガーが円板部の内周から軸方向他端側へ延設された内筒部を有し、シール部材のラジアルリップがスリンガーの内筒部の外周面に接触しているか、又は、ラビリンス密封部が形成されるようにスリンガーの内筒部の外周面に接近していることを特徴とする請求項１に記載のシール装置。
一端にインペラが取付けられると共に他端にプーリが取付けられたポンプ軸を内輪とし、このポンプ軸の外周面に転動体を介して外輪を外装して成るウォーターポンプ軸受のインペラ側のシール装置であって、
外輪の軸方向一端の肩部に固定された環状のシール部材と、このシール部材より軸方向一端側に位置してポンプ軸の外周面に外嵌固定された内筒部と径方向に延設された円板部とを有する環状のスリンガーとを備え、
シール部材は、スリンガーの円板部とこの円板部の外周から軸方向他端側へ延設された外筒部に沿うように屈曲した断面形状を有するもので、該屈曲部のアキシァル方向には弾性体の膨出部が形成されると共に、該膨出部とスリンガーの円板部及び外筒部との間にはラビリンス密封部が形成されており、且つ、シール部材の内周にはラジアルリップが設けられていることを特徴とする、ウォーターポンプ軸受のシール装置。
シール部材のラジアルリップがポンプ軸の外周面に接触しているか、又は、ラビリンス密封部が形成されるようにポンプ軸の外周面に接近していることを特徴とする請求項４に記載のシール装置。
スリンガーが円板部の内周から軸方向他端側へ延設された内筒部を有し、シール部材のラジアルリップがスリンガーの内筒部の外周面に接触しているか、又は、ラビリンス密封部が形成されるようにスリンガーの内筒部の外周面に接近していることを特徴とする請求項４に記載のシール装置。