JPWO2002016767A1 - 走行体の燃費向上構造 - Google Patents
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Abstract
走行車両等の走行体の燃費を効率良く向上できる構造に関するものである。該構造は、走行体1の走行方向Xに対して略垂直方向に配された羽根軸23、及び、該羽根軸23に固定され対向風を受けて羽根軸23を回転する羽根21を備える。特に、走行方向Xに対し略平行方向に配されたプロペラ軸43、羽根軸23とプロペラ軸43とを連結し羽根軸23の回転力をプロペラ軸43に伝達する伝達機構30、及び、プロペラ軸43に固定されるプロペラ41とを備える。
Description
技術分野
この発明は、走行体の燃費の向上を図るための走行体の燃費向上構造に関し、トラック等の走行車両、船舶等に適したものである。
背景技術
この種の走行体の構造として、例えば、日本国実用新案公開公報昭和51−135399号公報、日本国特許公開公報平成9−14121号公報、日本国特許公開公報平成10−339260号公報所載のものが公知である。
日本国実用新案公開公報昭和51−135399号公報所載の構造(以下、従来例1という)にあっては、走行方向に沿って設けられたプロペラ軸にプロペラを取り付けた受風装置を有し、この受風装置のプロペラが風を受けてプロペラ軸を回転させ、この回転力を水中の推進プロペラ又は推進用の車軸に伝達して、推進力を得んとするものであった。
しかしながら、この従来例1記載の構造にあっては、受風装置のプロペラ軸は走行方向に対して平行方向に設けられているので、受風によっても十分な駆動のための回転力が得られないと考えられる。また、その回転力を直接、推進力を得るための水中の推進プロペラ等に伝達するものであるため、その抵抗力等より走行体の推進力を得るための十分な回転を得られないと考えられる。
また、日本国特許公開公報平成9−12421号公報所載の構造(以下、従来例2という)は、走行体としてのオートバイの前面部(風防パネル)に採風口を設けて、この採風口と可撓ホースの一端とを連結し、この可撓ホースの他端側に羽根車を設けて、この羽根車の回転軸を駆動スプロケットに連結して、風力により回転駆動力を得るものである。
しかしながら、この従来例2記載の構造にあっては、オートバイ内部構造に設けられるものであるので、その設計、設置が困難であり、また、可撓ホース内を空気が通過する際に走行体の後方側に押し戻す推進反力として作用すると考えられる。さらに、上記従来例1と同様に、羽根車の回転力を直接推進力を得るための駆動スプロケットに連結するものであるので、その抵抗力等より走行体の推進力を得るための十分な回転を得られないと考えられる。
また、日本国特許公開公報平成10−339260号公報所載の構造(以下、従来例3)は、その公報の記載からはその詳細構造が不明確ではあるが、走行体としての自動車の前面部であるフロント部分に風道パイプ口を設けて、この風道パイプ口から連設して風道パイプを設けて、この風道パイプの内部に風車を設けて、この風車に風力発電機を取付けているものと考えられる。
しかしながら、この従来例3記載の構造にあっては、上記従来例2と同様に、自動車内部構造に設けられるものであるので、その設計、設置が困難であり、また、風道パイプを空気が通過する際に走行反力が作用するもの考えられる。
この発明は上記従来の欠点を解決するためになされたものであって、この発明の課題は、効率良く走行体の燃費を向上できる構造を提供することにある。
発明の開示
本願発明は上記の課題を解決すべくなされたものであり、本願発明に係る走行体の燃費向上構造は、車両等の走行体1に取り付けられる燃費向上構造であって、走行方向(X)に対して略垂直方向に配された羽根軸23と、この羽根軸23に固定されてなり走行の際の対向風を受けて羽根軸23を回転する羽根21とを備えてなることを特徴とする。
該構成からなる本願発明に係る走行体の燃費向上構造にあっては、走行体1の走行に際して前方からの対向風を羽根21が受けると、羽根軸23が回転して、走行体の燃費を向上することができる。特に、上記のように羽根軸は走行方向に対して略垂直方向に配されているので、羽根の受風面を広く設けることが容易であり、十分な回転を行うことができる。
また、本願発明に係る走行体の燃費向上構造においては、請求項2記載のように、羽根21は、羽根軸23から複数枚、放射状に外周方向に突出して固定され、羽根軸23に対して上部の羽根21の走行方向前方面22aが対向風を受ける受風面となるように設けられている構成を採用することが好ましい。該構成を採用することにより、上部の羽根21が走行方向後方側に、下部の羽根21が走行方向前方側に向かう方向に羽根軸23が回転することになる。
また、本願発明は上記の課題を解決すべく、本願発明に係る走行体の燃費向上構造は、車両等の走行体1に取り付けられる燃費向上構造であって、走行方向(X)に対して略垂直方向に配された羽根軸23と、この羽根軸23に固定されてなり走行の際の対向風を受けて羽根軸23を回転する羽根21と、走行方向(X)に対して略平行方向に配されたプロペラ軸43と、前記羽根軸23及びプロペラ軸43を連結して羽根軸23の回転力をプロペラ軸43に伝達する伝達機構30と、前記プロペラ軸43に固定されるプロペラ41とを備えてなることを特徴としている。
該構成からなる本願発明に係る走行体の燃費向上構造にあっては、走行体1の走行に際して前方からの対向風を羽根21が受けると、羽根軸23が回転する。また、羽根軸23の回転とともに伝達機構30を介してプロペラ軸43に伝達され、このため、プロペラ41は走行方向後方側(Y)に風を送る方向に回転することになる。上述のように、走行方向に対して略垂直方向に配された羽根軸に固定された羽根が、走行時の対向風を受けて回転して、走行体の燃費を向上することができる。特に、上記のように羽根軸は走行方向に対して略垂直方向に配されているので、羽根の受風面を広く設けることが容易であり、十分な回転力を得ることができる。また、プロペラ41は、羽根軸23からプロペラ軸43に伝達される回転力によって走行方向後方側(Y)に風を送る方向に回転するように設けられている。
また、本願発明に係る走行体の燃費向上構造においては、請求項4記載のように、羽根21が、回転方向後面が受風面22aとなるように湾曲して、羽根軸23に多数枚固定されている構成を採用することが好ましい。該構成を採用した請求項4記載の走行体の燃費向上構造にあっては、走行に際しての対向風が羽根21の受風面22aに当ると、該羽根21が的確に羽根軸23を回転方向に回転させることができ、十分な回転力を得ることができる。
また、本願発明に係る走行体の燃費向上構造においては、請求項5記載のように、伝達機構30が、羽根軸23に固着された羽根軸ギヤ32と、前記プロペラ軸43に固着され羽根軸ギヤ32と噛み合うプロペラ軸ギヤ34とから構成されていることが好ましい。
さらに、かかる構成からなる請求項5記載の走行体の燃費向上構造にあっては、請求項6記載のように、羽根軸ギヤ32が、羽根軸23の両端側にそれぞれ設けられており、前記プロペラ軸43は、羽根軸23の両側に一対設けられるとともに、そのそれぞれに前記プロペラ軸ギヤ34が固着されており、一方側の羽根軸ギヤ32と一方側のプロペラ軸43のプロペラ軸ギヤ34とが連結され、他方側の羽根軸ギヤ32と他方側のプロペラ軸43のプロペラ軸ギヤ34とが連結されるように設けられている構成を採用することが好ましい。該構成からなる請求項6記載の走行体の燃費向上構造にあっては、羽根軸23の両側に一対のプロペラ軸43が設けられ、その一対のプロペラ軸43が回転することにより、両側のプロペラ41が同様に回転する。
また、請求項6記載の走行体の燃費向上構造にあっては、一方側のプロペラ軸ギヤ34が、羽根軸ギヤ32と走行体1の進行方向前方側で噛み合い、他方側のプロペラ軸ギヤ34が、羽根軸ギヤ32と進行方向後方側で噛み合うように設けられている構成を採用することが好ましい。該構成を採用することで、羽根軸23の回転は、両側の羽根軸ギヤ32を介してこれらと噛み合うそれぞれのプロペラ軸ギヤ34の同一方向の回転として伝達されることになり、両側のプロペラ41の回転方向を一致させることができる。このため、複雑な連結構造を採用することなく、両側のプロペラ軸43及びプロペラ41を同一構造のもので安価で設計することができる。
発明を実施するための最良の形態
<第一実施形態>
以下、本願発明の第一実施形態について、図1乃至図5を参酌しつつ、以下説明する。
第一実施形態の燃費向上構造は、走行体の一例として、トラック1(走行車両)に装着されているものを例にとり説明する。
なお、この燃費向上構造は、例えば軽自動車等の自動車、オートバイ等の二輪車等、その他の走行車両に装着することも可能であり、さらにはモーターボート等の走行船舶等に装着することも可能である。
本実施形態の走行体としてのトラック1は、推進力を与える駆動エンジン等の走行駆動源(図示省略)を備えており、走行方向前方側(X)に位置するとともに前記走行駆動源により回転駆動される駆動車輪3を有する運転部5と、この運転部の後方側(Y)に位置する荷台部7とから構成されているものである。
本実施形態の燃費向上構造は、走行体1の上方に装着されるものであり、具体的には前記運転部5の上部に搭載されている。より具体的には、この燃費向上構造は、運転部5の内部フレーム(図示省略)に設けられているネジ止め部(図示省略)に固定(ボルト止め)されている。
本実施形態の燃費向上構造は、前記トラック1(運転部5)に固定(ボルト止め)されるフレーム10と、走行時の対向風を受けて回転する羽根軸23を有する風受け機構20と、風受け機構20の羽根軸23の回転力が伝達機構30を介して伝達されるプロペラ機構40とから構成されている。
この燃費向上構造のフレーム10は、風受け機構20の羽根軸23を回転自在に支持する羽根軸支持部10aと、プロペラ機構40のプロペラ軸43を回転自在に支持するプロペラ軸支持部10bとを有している。
このフレーム10についてより詳述すると、該フレーム10は、トラック1(の運転部5の内部フレーム)に固定される四本の脚部11と、この脚部11を連結する連結フレーム(縦連結フレーム13a及び横連結フレーム13b)と、この連結フレーム(横連結フレーム13b)に固定立脚され前記支持部10a,10bが固定される支持フレーム15とを備えており、該支持フレーム15は左右両側に一対設けられている。
この一対の支持フレーム15には、それぞれ、羽根軸23の一端を支持する前記羽根軸支持部10aが設けられる。この支持は、ベアリングを介して行われている。また、一対の支持フレーム15には、それぞれ、前記プロペラ軸43の前後を支持する一対のプロペラ軸支持部10bが、羽根軸支持部10aの走行方向前後に設けられている。この支持は、ベアリングを介して行われている。このプロペラ軸支持部10bは、それぞれ前記支持フレーム15から外側方向に突設して設けられている。
前記風受け機構20は、前記フレーム10(の羽根軸支持部10a)に回転自在に支持されている。この風受け機構20は、走行方向(X)に対して略垂直方向に配された羽根軸23と、この羽根軸23に固定されてなり走行の際の対向風を受けて羽根軸23を回転するよう設けられた羽根21とから構成されている。
前記羽根軸23は、前記フレーム10の一対の羽根軸支持部10aによって両端部付近が支持されている。この羽根軸23は、この支持されている部位よりも外側において(羽根軸23の端部において)、後述する伝達機構30としての羽根軸ギヤ32が固定されている。この羽根軸ギヤ32は、羽根軸23の両端部にそれぞれ固着されている。なお、この羽根軸ギヤ32は、噛み合い面が傾斜したかさ歯車から構成されている。
また、前記羽根21は、羽根軸23から複数枚(図示例では4枚)、放射状に外周方向に突出して羽根軸23に固定(溶接)されている。この羽根21は、回転方向後面が受風面22aとなるように湾曲して設けられており、羽根軸23に対して上部の羽根21の走行方向前方面22aが対向風を受ける受風面となるように設けられている。
具体的には、図4に示すように、略平板状の羽根21が、その外端側21aが中途部分21bよりも回転方向後方側(図4に示す時計方向側)に位置するように、湾曲せしめられている。このため、受風面22aの他面22b(回転方向前面)は対向風を逃すような形状に形成されている。なお、図示例では、この羽根21は、円を三分の一程度にカットしてなる断面円弧状になるような形状に形成されている。
さらに、該羽根21は、走行体1の幅方向に亘って設けられている。具体的には、羽根21は、前記一対の支持フレーム15(羽根軸支持部10a)の間で前記羽根軸23から突設されている。
前記プロペラ機構40は、走行方向(X)に対して略平行方向に配されたプロペラ軸43と、このプロペラ軸43に固定されるとともに、前記羽根軸23から伝達機構30を介してプロペラ軸43に伝達される回転力によって走行方向後方側(Y)に風を送るプロペラ41とからなるものである。換言すると、プロペラ機構40、及び、前記風受け機構20は、対向風を受けた際に、それぞれ所望方向に回転するように伝達機構30によって連結されている。つまり、後述するように、特に回転の開始に際してはプロペラ41が対向風を受けて回転し始めるものと考えられ、このように、プロペラ41が対向風を受けて回転することにより、このプロペラ機構40の回転が伝達機構30を介して風受け機構20を所望方向に回転させるように設けられている。
このプロペラ軸43は、走行体1の上部の両側に一対配されている。具体的には、一対のプロペラ軸43は、それぞれ前記フレーム10の両側の支持フレーム15(プロペラ軸支持部10b)に回転自在に支持されている。各プロペラ軸43は、前記一対のプロペラ軸支持部10bによって支持されている。各プロペラ軸43は、その支持されている部位の間に、後述する伝達機構30としてのプロペラ軸ギヤ34が固定されている。このプロペラ軸ギヤ34は、それぞれ前記羽根軸ギヤ32と噛み合うように設けられている。プロペラ軸ギヤ34は、噛み合い面が傾斜したかさ歯車から構成されている。
また、このプロペラ軸ギヤ34は、一方側(図3における右側)のプロペラ軸ギヤ34が、羽根軸ギヤ32と走行体1の走行方向前方側(X)で噛み合い、他方側(図3における左側)のプロペラ軸ギヤ34が、羽根軸ギヤ32と走行方向後方側(Y)で噛み合うように設けられている。
より詳述すると、プロペラ軸43は、何れも羽根軸23の延長線上であって、羽根軸23と直交方向に配されている。そして、前記羽根軸23の一端部に固着された羽根軸ギヤ32の前方部分と、一方側のプロペラ軸43のプロペラ軸ギヤ34とが噛み合うように、該プロペラ軸ギヤ34はやや前方側に固着されている。また、前記羽根軸23の他端部に固着された羽根軸ギヤ32の後方部分と、他方側のプロペラ軸43のプロペラ軸ギヤ34とが噛み合うように、該プロペラ軸ギヤ34はやや後方側に固着されている。なお、このプロペラ軸ギヤ34は、噛み合い面が傾斜したかさ歯車から構成されている。
前記伝達機構30は、羽根軸23及びプロペラ軸43を連結して羽根軸23の回転力をプロペラ軸43に伝達する機構である。本実施形態において、伝達機構30は、既述の羽根軸23の両端に固着された一対の羽根軸ギヤ32と、この羽根軸ギヤ32に噛み合う一対のプロペラ軸ギヤ34とから構成されている。換言すれば、この伝達機構30は、羽根軸23の両側に一対設けられている。
ここで、この一対の伝達機構30は、前述のように一方側のプロペラ軸ギヤ34が羽根軸ギヤ32と走行体1の走行方向前方側(X)で噛み合い、他方側のプロペラ軸ギヤ34が羽根軸ギヤ32と走行方向後方側(Y)で噛み合うように設けられているため、一の羽根軸23の回転力を、その両側に配された一対のプロペラ軸43へ同一方向の回転力(例えば正面視反時計方向の回転力)として伝達できるように構成されている。
また、この伝達機構30としての羽根軸23とプロペラ軸43とは、回転比が羽根軸23の一回転に対してプロペラ軸43が四回転するように連結されている。ここで、この羽根軸23と一対のプロペラ軸43との連結とは、それぞれ一対のプロペラ軸43が同一の回転数で回転するように連結されている。
なお、この回転比は、羽根軸23の一回転に対してプロペラ軸43が、六回転するように設けることもでき、例えば三回転以上、又は四回転以上とすることも可能である。また、八回転以下、又は七回転以下とすることも可能である。さらには、羽根軸23の一回転に対してプロペラ軸43が一回転するように設けることもできる。
なお、上記実施形態において、上述の回転比はプロペラ軸ギヤ34と羽根軸ギヤ32とのギヤ比によって得られている。
上記構成からなる本実施形態の燃費向上構造にあっては、走行体1が走行駆動源の駆動によって前方方向(X)に走行すると、その走行に伴う対向風(Y方向の風)を羽根21の受風面22aが受け、これにより羽根軸23が回転することになる。なお、この回転の開始に際しては、受風面22aにより対向風を受けることのみならず、プロペラ41が対向風を受けて回転し始めるものとも考えられる。
そして、上述のように走行に際して対向風を羽根21が受けると、羽根軸23が回転し、この回転が伝達機構30を介してプロペラ軸43に伝達され、このため、プロペラ41は走行方向後方側(Y)に風を送る方向に回転することになる。なお、この回転に際しても、上記回転開始時と同様に、受風面22aにより対向風を受けることのみならず、プロペラ41が対向風を受けて回転し、このプロペラ41の回転によって、羽根軸23を回転させているものとも考えられる。
ここで、羽根21は、走行体1の幅方向に亘って設けることができるので、羽根21の受風面22aの面積を広く設けることができ、受風面22aの面積を広くできることにより、より大きな羽根軸23の回転力を得ることができる。
また、羽根21は、回転方向後面が受風面22aとなるように湾曲して設けられているので、より的確に対向風を受風面22aが受けることができ、より大きな羽根軸23の回転力を得ることができる。
しかも、羽根21は平板を湾曲して設けられることにより、この受風面22aの他面22b側(回転方向前面)は対向風を逃すような形状に形成されているので、対向風が回転力の反力方向に作用することを的確に防止でき、このため羽根軸23の回転力を大きなものとすることができる。
また、プロペラ41は、走行体1の両側に一対設けられているので、後方側へバランス良く風を送ることができる。
しかも、両側のプロペラ41は同一の回転数で回転するため、よりバランス良く回転することができる。
また、前記プロペラ41は同一方向に回転するように設けられているので、同一の部材を用いることができる。つまり、プロペラ軸43とプロペラ41との連結手段としてネジ止め手段を採用した場合には、一対のプロペラ軸43が他方向に回転するならば、一方のプロペラ軸43とプロペラ41との連結について他方向に回転するネジ手段を用いることを要し、このため製造コストの増加が考えられることになる。これに対して、上記実施形態にあっては、一対のプロペラ軸43が同一方向に回転するように設けられているので、ネジ手段によってプロペラ41を固定する場合にあっても、それぞれのプロペラ軸43及びプロペラ41との固定に関して同一方向のネジ手段を採用することができることとなり、製造の容易化、コストの低減が図られるという利点を有する。
このように構成されてなる燃費向上構造を搭載した走行体1を走行せしめた燃費と、搭載しない場合の燃費とを比較した場合に、ガソリン1リットルあたりの走行距離の向上を図ることができた。これは、前述のように、プロペラ41が後方へ風を送ることにより、推進力が得られると考えることもできるが、羽根21の回転に基づいて後方側に風を送りこみ、対向風に基づく走行体の抵抗が減少し、このため燃費の向上が図られたものと思われる。つまり、対向風によって走行体の後方側が負圧となり、走行体には後方側に引かれるような抵抗が生じるのであるが、ここに羽根21によって風を送り込んでいるものとも考えられる。
具体的には、上記燃費向上構造を搭載しないで高速道路を走行した場合には、ガソリン1リットルあたり走行距離が7.54km程度であったが、上記構造を搭載して高速道路を走行した場合には、ガソリン1リットルあたり走行距離が9.84km程度となった。
また、その他の実験結果を図5に示す。図5においては、上記燃費向上構造を搭載した実験例9例と、搭載しない比較例3例の結果を示している。何れの例においても、高速道路を主に走行して、その走行距離及び消費燃料を測定したものである。なお、「プロペラ:羽根」の欄においては、搭載した燃費向上構造のプロペラ軸と羽根軸との回転比を示している。また、「荷物搭載の有無」の欄においては、実験時に荷台に荷物を搭載しているか否かを示している。
<第二実施形態>
次に、本願発明の第二の実施形態について、図6及び図7を参酌しつつ、以下説明する。なお、第一実施形態と同一の構成及び機能を有するものについては、同一の図番を用い、詳細な説明は省略する。
第二実施形態の燃費向上構造は、第一実施形態と同様に、トラック1(運転部5)に固定(ボルト止め)されるフレーム10と、走行時の対向風を受けて回転する羽根軸23を有する風受け機構20とから構成されている。なお、第一実施形態のプロペラ機構及び伝達機構は設けられていない。
第二実施形態は、第一実施形態と同様に、フレーム10は、風受け機構20の羽根軸23を回転自在に支持する羽根軸支持部10aを有している。風受け機構20は、前記フレーム10(の羽根軸支持部10a)に回転自在に支持され、走行方向(X)に対して略垂直方向に配された羽根軸23と、この羽根軸23に固定されてなり走行の際の対向風を受けて羽根軸23を回転するよう設けられた羽根21とから構成されている。また、羽根23の形状等は第一実施形態と同様である。
上記構成からなる第二実施形態の燃費向上構造にあっては、走行体1が走行駆動源の駆動によって前方方向(X)に走行すると、その走行に伴う対向風(Y方向の風)を羽根21の受風面22aが受け、これにより羽根軸23が回転することになる。そして、この羽根21の回転に基づいて後方側に風を送り、走行体の抵抗が減少し、このため燃費の向上が図られると考えられる。
<その他の実施形態>
上記各実施形態の燃費向上構造は上述の構成により上述の利点を有するものであったが、本願発明はこれに限定するものではなく、各請求項記載の範囲内において適宜設計変更可能である。
つまり、上記第一実施形態においては、羽根軸23の両側に一対のプロペラ軸43を設けたものについて説明したが、本願発明はこれに限定されるものではない。また、プロペラ軸43を設ける場合も、一方側のみにプロペラ41を設けたり、三つ以上のプロペラ41を設けることも本願発明の意図する範囲内である。
また、第一実施形態においては、伝達機構30として、羽根軸23に固着した羽根軸ギヤ32と、プロペラ軸43に固着したプロペラ軸ギヤ34とを直接噛み合わせてなるものについて説明した。しかし、本願発明において、例えば、複数の減速ギヤからなる減速機構等を介して両者を連結する方法を採用することも適宜設計変更可能な事項である。さらに、上記実施形態のようにギヤ同士を直接噛み合わせた場合にあっても、この噛み合い部分をオイルケース等で覆うように設けることも適宜設計変更可能な事項である。
さらに、プロペラ41もプロペラ軸43に四枚突設されているものについて説明したが、後方側に風を送ることのできる任意のプロペラ41を採用することができる。
また、上記実施形態の燃費向上構造を搭載する走行体1の例として、トラックを例にとり説明したが、本願発明はこれに限定されるものではない。さらに、トラック等の走行車両に搭載される場合にあっても、上記実施形態のように走行車両に直接固定されるものでなく、例えば、図8に示すように、走行車両(トラック1の運転部5)の上方に載置台6を固定して、この載置台6の上面に前記燃費向上構造を載置固定することも可能である。
さらに、風受け機構20の羽根21の形状も上記実施形態のものに限定されず、例えば図9に示すものも採用可能である。この図示例の羽根21は、上記実施形態と同様に、羽根軸23から複数枚、放射状に外周方向に突出して羽根軸23に固定(溶接)されて、この羽根21は、回転方向後面が受風面22aとなるように湾曲して設けられるものであり、さらに、羽根21の端部21aが外周方向に向けて屈曲されているものである。この端部21aの屈曲は、羽根軸23に対して外周方向(径方向)に向けて屈曲されている。
また、羽根軸23に対する羽根21の固定方法も溶接に限られず、例えばボルトによる固定方法も採用できる。図10に示す例にあっては、羽根軸23と羽根21とをボルト25a及びナット25bによって固定している。図示例にあっては、対向する部分の羽根21は、一対のボルト25a及びナット25bによって羽根軸23に固定されている。羽根軸23には、羽根21が当接される略平面状の取付部が設けられ、全体として断面方形状(正方形状)に設けられている。この羽根軸23の取付部に、羽根21の一端側が当接するように配されて、この部位にボルト25aが挿着されて、このボルト25aにナット25bを螺合されて、羽根21は羽根軸23に固定されている。なお、このボルト25a及びナット25bは、羽根軸23の軸方向に三対設けられている。また、羽根軸23は、例えば、四角柱の鋼材を両端部において重心を中心とする円形に削ることによって製造でき、その削られた両端部においてフレーム10に支持させることが可能である。
また、図11に示すように、羽根21の外周側に、風の流れを許容するとともに、羽根21の外側を覆うように設けられた安全装置50を備えることも可能である。図示例の安全装置50は、フレーム10に一体的に設けられた半円状の鋼材51から構成されており、該鋼材51が羽根21の外周側を覆うようにフレーム10に固定(溶接)されている。また、同様に、プロペラ機構40にも、プロペラ41の外周側及び/又は走行方向前面側に安全装置を設けることも可能である。
さらに、図12に示すように、羽根軸23の下方側の羽根21に対向風が流れることを防止する防風部材60を設けることも可能である。この図示例の防風部材60は、フレーム10に固定(溶接)され、上方側が、水平位置が略羽根軸23の高さに位置し、走行方向後方側に傾斜するように設けられている。
産業上の利用可能性
以上のように、本願発明に係る走行体の燃費向上構造は、例えば走行車両等の走行体に装着され、その走行車両の燃費を向上するために好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本願発明の第一実施形態における燃費向上構造を搭載した走行体1の正面図であり、図2は、同走行体の平面図である。図3は、同実施形態の燃費向上構造の一部省略した平面図である。図4は、同実施形態の燃費向上構造における羽根の説明図で、要部拡大断面斜視図である。図5は、同実施形態の燃費向上構造を搭載した実験結果を示すものである。また、図6は、本願発明の第二実施形態における燃費向上構造を搭載した走行体1の正面図であり、図7は、実施形態の燃費向上構造の一部省略した平面図である。図8は、他の実施形態における燃費向上構造を搭載した走行体1の正面図である。図9は、他の実施形態の燃費向上構造における羽根の説明図で、要部拡大断面斜視図である。図10は、他の実施形態の燃費向上構造における羽根の説明図で、要部拡大断面側面図である。図11は、他の実施形態の燃費向上構造の要部拡大説明図であり、(a)は側面図、(b)は平面図である。図12は、他の実施形態の燃費向上構造の要部拡大側面図である。
この発明は、走行体の燃費の向上を図るための走行体の燃費向上構造に関し、トラック等の走行車両、船舶等に適したものである。
背景技術
この種の走行体の構造として、例えば、日本国実用新案公開公報昭和51−135399号公報、日本国特許公開公報平成9−14121号公報、日本国特許公開公報平成10−339260号公報所載のものが公知である。
日本国実用新案公開公報昭和51−135399号公報所載の構造(以下、従来例1という)にあっては、走行方向に沿って設けられたプロペラ軸にプロペラを取り付けた受風装置を有し、この受風装置のプロペラが風を受けてプロペラ軸を回転させ、この回転力を水中の推進プロペラ又は推進用の車軸に伝達して、推進力を得んとするものであった。
しかしながら、この従来例1記載の構造にあっては、受風装置のプロペラ軸は走行方向に対して平行方向に設けられているので、受風によっても十分な駆動のための回転力が得られないと考えられる。また、その回転力を直接、推進力を得るための水中の推進プロペラ等に伝達するものであるため、その抵抗力等より走行体の推進力を得るための十分な回転を得られないと考えられる。
また、日本国特許公開公報平成9−12421号公報所載の構造(以下、従来例2という)は、走行体としてのオートバイの前面部(風防パネル)に採風口を設けて、この採風口と可撓ホースの一端とを連結し、この可撓ホースの他端側に羽根車を設けて、この羽根車の回転軸を駆動スプロケットに連結して、風力により回転駆動力を得るものである。
しかしながら、この従来例2記載の構造にあっては、オートバイ内部構造に設けられるものであるので、その設計、設置が困難であり、また、可撓ホース内を空気が通過する際に走行体の後方側に押し戻す推進反力として作用すると考えられる。さらに、上記従来例1と同様に、羽根車の回転力を直接推進力を得るための駆動スプロケットに連結するものであるので、その抵抗力等より走行体の推進力を得るための十分な回転を得られないと考えられる。
また、日本国特許公開公報平成10−339260号公報所載の構造(以下、従来例3)は、その公報の記載からはその詳細構造が不明確ではあるが、走行体としての自動車の前面部であるフロント部分に風道パイプ口を設けて、この風道パイプ口から連設して風道パイプを設けて、この風道パイプの内部に風車を設けて、この風車に風力発電機を取付けているものと考えられる。
しかしながら、この従来例3記載の構造にあっては、上記従来例2と同様に、自動車内部構造に設けられるものであるので、その設計、設置が困難であり、また、風道パイプを空気が通過する際に走行反力が作用するもの考えられる。
この発明は上記従来の欠点を解決するためになされたものであって、この発明の課題は、効率良く走行体の燃費を向上できる構造を提供することにある。
発明の開示
本願発明は上記の課題を解決すべくなされたものであり、本願発明に係る走行体の燃費向上構造は、車両等の走行体1に取り付けられる燃費向上構造であって、走行方向(X)に対して略垂直方向に配された羽根軸23と、この羽根軸23に固定されてなり走行の際の対向風を受けて羽根軸23を回転する羽根21とを備えてなることを特徴とする。
該構成からなる本願発明に係る走行体の燃費向上構造にあっては、走行体1の走行に際して前方からの対向風を羽根21が受けると、羽根軸23が回転して、走行体の燃費を向上することができる。特に、上記のように羽根軸は走行方向に対して略垂直方向に配されているので、羽根の受風面を広く設けることが容易であり、十分な回転を行うことができる。
また、本願発明に係る走行体の燃費向上構造においては、請求項2記載のように、羽根21は、羽根軸23から複数枚、放射状に外周方向に突出して固定され、羽根軸23に対して上部の羽根21の走行方向前方面22aが対向風を受ける受風面となるように設けられている構成を採用することが好ましい。該構成を採用することにより、上部の羽根21が走行方向後方側に、下部の羽根21が走行方向前方側に向かう方向に羽根軸23が回転することになる。
また、本願発明は上記の課題を解決すべく、本願発明に係る走行体の燃費向上構造は、車両等の走行体1に取り付けられる燃費向上構造であって、走行方向(X)に対して略垂直方向に配された羽根軸23と、この羽根軸23に固定されてなり走行の際の対向風を受けて羽根軸23を回転する羽根21と、走行方向(X)に対して略平行方向に配されたプロペラ軸43と、前記羽根軸23及びプロペラ軸43を連結して羽根軸23の回転力をプロペラ軸43に伝達する伝達機構30と、前記プロペラ軸43に固定されるプロペラ41とを備えてなることを特徴としている。
該構成からなる本願発明に係る走行体の燃費向上構造にあっては、走行体1の走行に際して前方からの対向風を羽根21が受けると、羽根軸23が回転する。また、羽根軸23の回転とともに伝達機構30を介してプロペラ軸43に伝達され、このため、プロペラ41は走行方向後方側(Y)に風を送る方向に回転することになる。上述のように、走行方向に対して略垂直方向に配された羽根軸に固定された羽根が、走行時の対向風を受けて回転して、走行体の燃費を向上することができる。特に、上記のように羽根軸は走行方向に対して略垂直方向に配されているので、羽根の受風面を広く設けることが容易であり、十分な回転力を得ることができる。また、プロペラ41は、羽根軸23からプロペラ軸43に伝達される回転力によって走行方向後方側(Y)に風を送る方向に回転するように設けられている。
また、本願発明に係る走行体の燃費向上構造においては、請求項4記載のように、羽根21が、回転方向後面が受風面22aとなるように湾曲して、羽根軸23に多数枚固定されている構成を採用することが好ましい。該構成を採用した請求項4記載の走行体の燃費向上構造にあっては、走行に際しての対向風が羽根21の受風面22aに当ると、該羽根21が的確に羽根軸23を回転方向に回転させることができ、十分な回転力を得ることができる。
また、本願発明に係る走行体の燃費向上構造においては、請求項5記載のように、伝達機構30が、羽根軸23に固着された羽根軸ギヤ32と、前記プロペラ軸43に固着され羽根軸ギヤ32と噛み合うプロペラ軸ギヤ34とから構成されていることが好ましい。
さらに、かかる構成からなる請求項5記載の走行体の燃費向上構造にあっては、請求項6記載のように、羽根軸ギヤ32が、羽根軸23の両端側にそれぞれ設けられており、前記プロペラ軸43は、羽根軸23の両側に一対設けられるとともに、そのそれぞれに前記プロペラ軸ギヤ34が固着されており、一方側の羽根軸ギヤ32と一方側のプロペラ軸43のプロペラ軸ギヤ34とが連結され、他方側の羽根軸ギヤ32と他方側のプロペラ軸43のプロペラ軸ギヤ34とが連結されるように設けられている構成を採用することが好ましい。該構成からなる請求項6記載の走行体の燃費向上構造にあっては、羽根軸23の両側に一対のプロペラ軸43が設けられ、その一対のプロペラ軸43が回転することにより、両側のプロペラ41が同様に回転する。
また、請求項6記載の走行体の燃費向上構造にあっては、一方側のプロペラ軸ギヤ34が、羽根軸ギヤ32と走行体1の進行方向前方側で噛み合い、他方側のプロペラ軸ギヤ34が、羽根軸ギヤ32と進行方向後方側で噛み合うように設けられている構成を採用することが好ましい。該構成を採用することで、羽根軸23の回転は、両側の羽根軸ギヤ32を介してこれらと噛み合うそれぞれのプロペラ軸ギヤ34の同一方向の回転として伝達されることになり、両側のプロペラ41の回転方向を一致させることができる。このため、複雑な連結構造を採用することなく、両側のプロペラ軸43及びプロペラ41を同一構造のもので安価で設計することができる。
発明を実施するための最良の形態
<第一実施形態>
以下、本願発明の第一実施形態について、図1乃至図5を参酌しつつ、以下説明する。
第一実施形態の燃費向上構造は、走行体の一例として、トラック1(走行車両)に装着されているものを例にとり説明する。
なお、この燃費向上構造は、例えば軽自動車等の自動車、オートバイ等の二輪車等、その他の走行車両に装着することも可能であり、さらにはモーターボート等の走行船舶等に装着することも可能である。
本実施形態の走行体としてのトラック1は、推進力を与える駆動エンジン等の走行駆動源(図示省略)を備えており、走行方向前方側(X)に位置するとともに前記走行駆動源により回転駆動される駆動車輪3を有する運転部5と、この運転部の後方側(Y)に位置する荷台部7とから構成されているものである。
本実施形態の燃費向上構造は、走行体1の上方に装着されるものであり、具体的には前記運転部5の上部に搭載されている。より具体的には、この燃費向上構造は、運転部5の内部フレーム(図示省略)に設けられているネジ止め部(図示省略)に固定(ボルト止め)されている。
本実施形態の燃費向上構造は、前記トラック1(運転部5)に固定(ボルト止め)されるフレーム10と、走行時の対向風を受けて回転する羽根軸23を有する風受け機構20と、風受け機構20の羽根軸23の回転力が伝達機構30を介して伝達されるプロペラ機構40とから構成されている。
この燃費向上構造のフレーム10は、風受け機構20の羽根軸23を回転自在に支持する羽根軸支持部10aと、プロペラ機構40のプロペラ軸43を回転自在に支持するプロペラ軸支持部10bとを有している。
このフレーム10についてより詳述すると、該フレーム10は、トラック1(の運転部5の内部フレーム)に固定される四本の脚部11と、この脚部11を連結する連結フレーム(縦連結フレーム13a及び横連結フレーム13b)と、この連結フレーム(横連結フレーム13b)に固定立脚され前記支持部10a,10bが固定される支持フレーム15とを備えており、該支持フレーム15は左右両側に一対設けられている。
この一対の支持フレーム15には、それぞれ、羽根軸23の一端を支持する前記羽根軸支持部10aが設けられる。この支持は、ベアリングを介して行われている。また、一対の支持フレーム15には、それぞれ、前記プロペラ軸43の前後を支持する一対のプロペラ軸支持部10bが、羽根軸支持部10aの走行方向前後に設けられている。この支持は、ベアリングを介して行われている。このプロペラ軸支持部10bは、それぞれ前記支持フレーム15から外側方向に突設して設けられている。
前記風受け機構20は、前記フレーム10(の羽根軸支持部10a)に回転自在に支持されている。この風受け機構20は、走行方向(X)に対して略垂直方向に配された羽根軸23と、この羽根軸23に固定されてなり走行の際の対向風を受けて羽根軸23を回転するよう設けられた羽根21とから構成されている。
前記羽根軸23は、前記フレーム10の一対の羽根軸支持部10aによって両端部付近が支持されている。この羽根軸23は、この支持されている部位よりも外側において(羽根軸23の端部において)、後述する伝達機構30としての羽根軸ギヤ32が固定されている。この羽根軸ギヤ32は、羽根軸23の両端部にそれぞれ固着されている。なお、この羽根軸ギヤ32は、噛み合い面が傾斜したかさ歯車から構成されている。
また、前記羽根21は、羽根軸23から複数枚(図示例では4枚)、放射状に外周方向に突出して羽根軸23に固定(溶接)されている。この羽根21は、回転方向後面が受風面22aとなるように湾曲して設けられており、羽根軸23に対して上部の羽根21の走行方向前方面22aが対向風を受ける受風面となるように設けられている。
具体的には、図4に示すように、略平板状の羽根21が、その外端側21aが中途部分21bよりも回転方向後方側(図4に示す時計方向側)に位置するように、湾曲せしめられている。このため、受風面22aの他面22b(回転方向前面)は対向風を逃すような形状に形成されている。なお、図示例では、この羽根21は、円を三分の一程度にカットしてなる断面円弧状になるような形状に形成されている。
さらに、該羽根21は、走行体1の幅方向に亘って設けられている。具体的には、羽根21は、前記一対の支持フレーム15(羽根軸支持部10a)の間で前記羽根軸23から突設されている。
前記プロペラ機構40は、走行方向(X)に対して略平行方向に配されたプロペラ軸43と、このプロペラ軸43に固定されるとともに、前記羽根軸23から伝達機構30を介してプロペラ軸43に伝達される回転力によって走行方向後方側(Y)に風を送るプロペラ41とからなるものである。換言すると、プロペラ機構40、及び、前記風受け機構20は、対向風を受けた際に、それぞれ所望方向に回転するように伝達機構30によって連結されている。つまり、後述するように、特に回転の開始に際してはプロペラ41が対向風を受けて回転し始めるものと考えられ、このように、プロペラ41が対向風を受けて回転することにより、このプロペラ機構40の回転が伝達機構30を介して風受け機構20を所望方向に回転させるように設けられている。
このプロペラ軸43は、走行体1の上部の両側に一対配されている。具体的には、一対のプロペラ軸43は、それぞれ前記フレーム10の両側の支持フレーム15(プロペラ軸支持部10b)に回転自在に支持されている。各プロペラ軸43は、前記一対のプロペラ軸支持部10bによって支持されている。各プロペラ軸43は、その支持されている部位の間に、後述する伝達機構30としてのプロペラ軸ギヤ34が固定されている。このプロペラ軸ギヤ34は、それぞれ前記羽根軸ギヤ32と噛み合うように設けられている。プロペラ軸ギヤ34は、噛み合い面が傾斜したかさ歯車から構成されている。
また、このプロペラ軸ギヤ34は、一方側(図3における右側)のプロペラ軸ギヤ34が、羽根軸ギヤ32と走行体1の走行方向前方側(X)で噛み合い、他方側(図3における左側)のプロペラ軸ギヤ34が、羽根軸ギヤ32と走行方向後方側(Y)で噛み合うように設けられている。
より詳述すると、プロペラ軸43は、何れも羽根軸23の延長線上であって、羽根軸23と直交方向に配されている。そして、前記羽根軸23の一端部に固着された羽根軸ギヤ32の前方部分と、一方側のプロペラ軸43のプロペラ軸ギヤ34とが噛み合うように、該プロペラ軸ギヤ34はやや前方側に固着されている。また、前記羽根軸23の他端部に固着された羽根軸ギヤ32の後方部分と、他方側のプロペラ軸43のプロペラ軸ギヤ34とが噛み合うように、該プロペラ軸ギヤ34はやや後方側に固着されている。なお、このプロペラ軸ギヤ34は、噛み合い面が傾斜したかさ歯車から構成されている。
前記伝達機構30は、羽根軸23及びプロペラ軸43を連結して羽根軸23の回転力をプロペラ軸43に伝達する機構である。本実施形態において、伝達機構30は、既述の羽根軸23の両端に固着された一対の羽根軸ギヤ32と、この羽根軸ギヤ32に噛み合う一対のプロペラ軸ギヤ34とから構成されている。換言すれば、この伝達機構30は、羽根軸23の両側に一対設けられている。
ここで、この一対の伝達機構30は、前述のように一方側のプロペラ軸ギヤ34が羽根軸ギヤ32と走行体1の走行方向前方側(X)で噛み合い、他方側のプロペラ軸ギヤ34が羽根軸ギヤ32と走行方向後方側(Y)で噛み合うように設けられているため、一の羽根軸23の回転力を、その両側に配された一対のプロペラ軸43へ同一方向の回転力(例えば正面視反時計方向の回転力)として伝達できるように構成されている。
また、この伝達機構30としての羽根軸23とプロペラ軸43とは、回転比が羽根軸23の一回転に対してプロペラ軸43が四回転するように連結されている。ここで、この羽根軸23と一対のプロペラ軸43との連結とは、それぞれ一対のプロペラ軸43が同一の回転数で回転するように連結されている。
なお、この回転比は、羽根軸23の一回転に対してプロペラ軸43が、六回転するように設けることもでき、例えば三回転以上、又は四回転以上とすることも可能である。また、八回転以下、又は七回転以下とすることも可能である。さらには、羽根軸23の一回転に対してプロペラ軸43が一回転するように設けることもできる。
なお、上記実施形態において、上述の回転比はプロペラ軸ギヤ34と羽根軸ギヤ32とのギヤ比によって得られている。
上記構成からなる本実施形態の燃費向上構造にあっては、走行体1が走行駆動源の駆動によって前方方向(X)に走行すると、その走行に伴う対向風(Y方向の風)を羽根21の受風面22aが受け、これにより羽根軸23が回転することになる。なお、この回転の開始に際しては、受風面22aにより対向風を受けることのみならず、プロペラ41が対向風を受けて回転し始めるものとも考えられる。
そして、上述のように走行に際して対向風を羽根21が受けると、羽根軸23が回転し、この回転が伝達機構30を介してプロペラ軸43に伝達され、このため、プロペラ41は走行方向後方側(Y)に風を送る方向に回転することになる。なお、この回転に際しても、上記回転開始時と同様に、受風面22aにより対向風を受けることのみならず、プロペラ41が対向風を受けて回転し、このプロペラ41の回転によって、羽根軸23を回転させているものとも考えられる。
ここで、羽根21は、走行体1の幅方向に亘って設けることができるので、羽根21の受風面22aの面積を広く設けることができ、受風面22aの面積を広くできることにより、より大きな羽根軸23の回転力を得ることができる。
また、羽根21は、回転方向後面が受風面22aとなるように湾曲して設けられているので、より的確に対向風を受風面22aが受けることができ、より大きな羽根軸23の回転力を得ることができる。
しかも、羽根21は平板を湾曲して設けられることにより、この受風面22aの他面22b側(回転方向前面)は対向風を逃すような形状に形成されているので、対向風が回転力の反力方向に作用することを的確に防止でき、このため羽根軸23の回転力を大きなものとすることができる。
また、プロペラ41は、走行体1の両側に一対設けられているので、後方側へバランス良く風を送ることができる。
しかも、両側のプロペラ41は同一の回転数で回転するため、よりバランス良く回転することができる。
また、前記プロペラ41は同一方向に回転するように設けられているので、同一の部材を用いることができる。つまり、プロペラ軸43とプロペラ41との連結手段としてネジ止め手段を採用した場合には、一対のプロペラ軸43が他方向に回転するならば、一方のプロペラ軸43とプロペラ41との連結について他方向に回転するネジ手段を用いることを要し、このため製造コストの増加が考えられることになる。これに対して、上記実施形態にあっては、一対のプロペラ軸43が同一方向に回転するように設けられているので、ネジ手段によってプロペラ41を固定する場合にあっても、それぞれのプロペラ軸43及びプロペラ41との固定に関して同一方向のネジ手段を採用することができることとなり、製造の容易化、コストの低減が図られるという利点を有する。
このように構成されてなる燃費向上構造を搭載した走行体1を走行せしめた燃費と、搭載しない場合の燃費とを比較した場合に、ガソリン1リットルあたりの走行距離の向上を図ることができた。これは、前述のように、プロペラ41が後方へ風を送ることにより、推進力が得られると考えることもできるが、羽根21の回転に基づいて後方側に風を送りこみ、対向風に基づく走行体の抵抗が減少し、このため燃費の向上が図られたものと思われる。つまり、対向風によって走行体の後方側が負圧となり、走行体には後方側に引かれるような抵抗が生じるのであるが、ここに羽根21によって風を送り込んでいるものとも考えられる。
具体的には、上記燃費向上構造を搭載しないで高速道路を走行した場合には、ガソリン1リットルあたり走行距離が7.54km程度であったが、上記構造を搭載して高速道路を走行した場合には、ガソリン1リットルあたり走行距離が9.84km程度となった。
また、その他の実験結果を図5に示す。図5においては、上記燃費向上構造を搭載した実験例9例と、搭載しない比較例3例の結果を示している。何れの例においても、高速道路を主に走行して、その走行距離及び消費燃料を測定したものである。なお、「プロペラ:羽根」の欄においては、搭載した燃費向上構造のプロペラ軸と羽根軸との回転比を示している。また、「荷物搭載の有無」の欄においては、実験時に荷台に荷物を搭載しているか否かを示している。
<第二実施形態>
次に、本願発明の第二の実施形態について、図6及び図7を参酌しつつ、以下説明する。なお、第一実施形態と同一の構成及び機能を有するものについては、同一の図番を用い、詳細な説明は省略する。
第二実施形態の燃費向上構造は、第一実施形態と同様に、トラック1(運転部5)に固定(ボルト止め)されるフレーム10と、走行時の対向風を受けて回転する羽根軸23を有する風受け機構20とから構成されている。なお、第一実施形態のプロペラ機構及び伝達機構は設けられていない。
第二実施形態は、第一実施形態と同様に、フレーム10は、風受け機構20の羽根軸23を回転自在に支持する羽根軸支持部10aを有している。風受け機構20は、前記フレーム10(の羽根軸支持部10a)に回転自在に支持され、走行方向(X)に対して略垂直方向に配された羽根軸23と、この羽根軸23に固定されてなり走行の際の対向風を受けて羽根軸23を回転するよう設けられた羽根21とから構成されている。また、羽根23の形状等は第一実施形態と同様である。
上記構成からなる第二実施形態の燃費向上構造にあっては、走行体1が走行駆動源の駆動によって前方方向(X)に走行すると、その走行に伴う対向風(Y方向の風)を羽根21の受風面22aが受け、これにより羽根軸23が回転することになる。そして、この羽根21の回転に基づいて後方側に風を送り、走行体の抵抗が減少し、このため燃費の向上が図られると考えられる。
<その他の実施形態>
上記各実施形態の燃費向上構造は上述の構成により上述の利点を有するものであったが、本願発明はこれに限定するものではなく、各請求項記載の範囲内において適宜設計変更可能である。
つまり、上記第一実施形態においては、羽根軸23の両側に一対のプロペラ軸43を設けたものについて説明したが、本願発明はこれに限定されるものではない。また、プロペラ軸43を設ける場合も、一方側のみにプロペラ41を設けたり、三つ以上のプロペラ41を設けることも本願発明の意図する範囲内である。
また、第一実施形態においては、伝達機構30として、羽根軸23に固着した羽根軸ギヤ32と、プロペラ軸43に固着したプロペラ軸ギヤ34とを直接噛み合わせてなるものについて説明した。しかし、本願発明において、例えば、複数の減速ギヤからなる減速機構等を介して両者を連結する方法を採用することも適宜設計変更可能な事項である。さらに、上記実施形態のようにギヤ同士を直接噛み合わせた場合にあっても、この噛み合い部分をオイルケース等で覆うように設けることも適宜設計変更可能な事項である。
さらに、プロペラ41もプロペラ軸43に四枚突設されているものについて説明したが、後方側に風を送ることのできる任意のプロペラ41を採用することができる。
また、上記実施形態の燃費向上構造を搭載する走行体1の例として、トラックを例にとり説明したが、本願発明はこれに限定されるものではない。さらに、トラック等の走行車両に搭載される場合にあっても、上記実施形態のように走行車両に直接固定されるものでなく、例えば、図8に示すように、走行車両(トラック1の運転部5)の上方に載置台6を固定して、この載置台6の上面に前記燃費向上構造を載置固定することも可能である。
さらに、風受け機構20の羽根21の形状も上記実施形態のものに限定されず、例えば図9に示すものも採用可能である。この図示例の羽根21は、上記実施形態と同様に、羽根軸23から複数枚、放射状に外周方向に突出して羽根軸23に固定(溶接)されて、この羽根21は、回転方向後面が受風面22aとなるように湾曲して設けられるものであり、さらに、羽根21の端部21aが外周方向に向けて屈曲されているものである。この端部21aの屈曲は、羽根軸23に対して外周方向(径方向)に向けて屈曲されている。
また、羽根軸23に対する羽根21の固定方法も溶接に限られず、例えばボルトによる固定方法も採用できる。図10に示す例にあっては、羽根軸23と羽根21とをボルト25a及びナット25bによって固定している。図示例にあっては、対向する部分の羽根21は、一対のボルト25a及びナット25bによって羽根軸23に固定されている。羽根軸23には、羽根21が当接される略平面状の取付部が設けられ、全体として断面方形状(正方形状)に設けられている。この羽根軸23の取付部に、羽根21の一端側が当接するように配されて、この部位にボルト25aが挿着されて、このボルト25aにナット25bを螺合されて、羽根21は羽根軸23に固定されている。なお、このボルト25a及びナット25bは、羽根軸23の軸方向に三対設けられている。また、羽根軸23は、例えば、四角柱の鋼材を両端部において重心を中心とする円形に削ることによって製造でき、その削られた両端部においてフレーム10に支持させることが可能である。
また、図11に示すように、羽根21の外周側に、風の流れを許容するとともに、羽根21の外側を覆うように設けられた安全装置50を備えることも可能である。図示例の安全装置50は、フレーム10に一体的に設けられた半円状の鋼材51から構成されており、該鋼材51が羽根21の外周側を覆うようにフレーム10に固定(溶接)されている。また、同様に、プロペラ機構40にも、プロペラ41の外周側及び/又は走行方向前面側に安全装置を設けることも可能である。
さらに、図12に示すように、羽根軸23の下方側の羽根21に対向風が流れることを防止する防風部材60を設けることも可能である。この図示例の防風部材60は、フレーム10に固定(溶接)され、上方側が、水平位置が略羽根軸23の高さに位置し、走行方向後方側に傾斜するように設けられている。
産業上の利用可能性
以上のように、本願発明に係る走行体の燃費向上構造は、例えば走行車両等の走行体に装着され、その走行車両の燃費を向上するために好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本願発明の第一実施形態における燃費向上構造を搭載した走行体1の正面図であり、図2は、同走行体の平面図である。図3は、同実施形態の燃費向上構造の一部省略した平面図である。図4は、同実施形態の燃費向上構造における羽根の説明図で、要部拡大断面斜視図である。図5は、同実施形態の燃費向上構造を搭載した実験結果を示すものである。また、図6は、本願発明の第二実施形態における燃費向上構造を搭載した走行体1の正面図であり、図7は、実施形態の燃費向上構造の一部省略した平面図である。図8は、他の実施形態における燃費向上構造を搭載した走行体1の正面図である。図9は、他の実施形態の燃費向上構造における羽根の説明図で、要部拡大断面斜視図である。図10は、他の実施形態の燃費向上構造における羽根の説明図で、要部拡大断面側面図である。図11は、他の実施形態の燃費向上構造の要部拡大説明図であり、(a)は側面図、(b)は平面図である。図12は、他の実施形態の燃費向上構造の要部拡大側面図である。
Claims (7)
- 車両等の走行体(1)に取り付けられる燃費向上構造であって、
走行方向(X)に対して略垂直方向に配された羽根軸(23)と、
この羽根軸(23)に固定されてなり走行の際の対向風を受けて羽根軸(23)を回転する羽根(21)とを備えてなることを特徴とする走行体の燃費向上構造。 - 前記羽根(21)は、羽根軸(23)から複数枚、放射状に外周方向に突出して固定され、羽根軸(23)に対して上部の羽根(21)の走行方向前方面(22a)が対向風を受ける受風面となるように設けられていることを特徴とする請求項1記載の走行体の燃費向上構造。
- 車両等の走行体(1)に取り付けられる燃費向上構造であって、
走行方向(X)に対して略垂直方向に配された羽根軸(23)と、
この羽根軸(23)に固定されてなり走行の際の対向風を受けて羽根軸(23)を回転する羽根(21)と、
走行方向(X)に対して略平行方向に配されたプロペラ軸(43)と、
前記羽根軸(23)及びプロペラ軸(43)を連結して羽根軸(23)の回転力をプロペラ軸(43)に伝達する伝達機構(30)と、
前記プロペラ軸(43)に固定されるプロペラ(41)とを備えてなることを特徴とする走行体の燃費向上構造。 - 前記羽根(21)は、回転方向後面が受風面(22a)となるように湾曲して、羽根軸(23)に多数枚固定されていることを特徴とする請求項3記載の走行体の燃費向上構造。
- 前記伝達機構(30)は、羽根軸(23)に固着された羽根軸ギヤ(32)と、前記プロペラ軸(43)に固着され羽根軸ギヤ(32)と噛み合うプロペラ軸ギヤ(34)とから構成されていることを特徴とする請求項3又は4記載の走行体の燃費向上構造。
- 前記羽根軸ギヤ(32)は、羽根軸(23)の両端側にそれぞれ設けられており、
前記プロペラ軸(43)は、羽根軸(23)の両側に一対設けられるとともに、そのそれぞれに前記プロペラ軸ギヤ(34)が固着されており、
一方側の羽根軸ギヤ(32)と一方側のプロペラ軸(43)のプロペラ軸ギヤ(34)とが連結され、他方側の羽根軸ギヤ(32)と他方側のプロペラ軸(43)のプロペラ軸ギヤ(34)とが連結されるように設けられていることを特徴とする請求項5記載の走行体の燃費向上構造。 - 前記一方側のプロペラ軸ギヤ(34)は、羽根軸ギヤ(32)と走行体(1)の進行方向前方側で噛み合い、他方側のプロペラ軸ギヤ(34)は、羽根軸ギヤ(32)と進行方向後方側で噛み合うように設けられていることを特徴とする請求項6記載の走行体の燃費向上構造。
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