JP2004050886A - 電気自動車用駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電動機を縦置きする電気自動車用駆動装置で、構造の簡素化により製造コストを削減する。
【解決手段】車両の前後方向に沿って縦置きに設置された電動機3から駆動輪へ駆動力を伝達する電気自動車用駆動装置であって、終減速機であるハイポイドギヤ15とハイポイドピニオンギヤ16が駆動輪の駆動軸7とほぼ同じ前後方向位置に設置されて連結しており、その他の減速機であるはすば歯車対18,20が終減速機15,16と電動機3の間に設置されて両方に直接連結している。このはすば歯車対18,20に形成してある歯面の歯すじが、ハイポイドピニオンギヤ16に発生するギヤ反力F1を相殺する方向のアキシャル荷重F2を従動側の回転軸16aに付加させるよう形成されている。
【選択図】 図2
【解決手段】車両の前後方向に沿って縦置きに設置された電動機3から駆動輪へ駆動力を伝達する電気自動車用駆動装置であって、終減速機であるハイポイドギヤ15とハイポイドピニオンギヤ16が駆動輪の駆動軸7とほぼ同じ前後方向位置に設置されて連結しており、その他の減速機であるはすば歯車対18,20が終減速機15,16と電動機3の間に設置されて両方に直接連結している。このはすば歯車対18,20に形成してある歯面の歯すじが、ハイポイドピニオンギヤ16に発生するギヤ反力F1を相殺する方向のアキシャル荷重F2を従動側の回転軸16aに付加させるよう形成されている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、縦置きに設置した電動機により左右2つの駆動輪を駆動する電気自動車用駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に電気自動車は車載バッテリーから供給される電力のみを電動機の駆動エネルギーとして用いるものであり、またシリーズハイブリッド車両は一旦エンジン等の内燃機関により発電機を駆動して発電し、そこから得た電力を車載バッテリーを介して電動機に供給しているものであるが、どちらも走行用の原動機として電動機だけを利用する点で共通している。
【0003】
このように走行用原動機として電動機つまり電動モータを備えたシリーズハイブリッド車を含む電気自動車においては、従来より電動機のロータ軸の回転を減速する減速機構と、車両旋回時の左右駆動輪の回転差を吸収する差動機構を備えた駆動装置が使用されている。電動機と減速機構と差動機構はケース内に組み込まれており、電動機の動力は差動機構からドライブシャフトを介して左右の駆動輪に伝達されるようになっている。
【0004】
この種の電気自動車に用いる駆動装置としては、たとえば特開平7−172188号公報に開示されたものがあり、電動機が前輪軸の後方に位置するフロントフロアトンネル内に縦置きで配設され、そのロータ軸の前方端部にハイポイドピニオンギヤが連結されている。そして前輪軸に設置されているハイポイドギヤの後方側にハイポイドピニオンギヤが噛み合っている。このハイポイドギヤとハイポイドピニオンギヤが最終的な減速を行う終減速機を構成し、差動機構である傘歯車式デファレンシャルギヤと連結して左右の前輪駆動輪を駆動するようになっている。しかしこの駆動装置は減速機を1段設けているだけであって減速比が十分に取れないために大型の電動機を使用しなければならず、それだけ大きな収容スペースが必要となって不利な構成となっていた。
【0005】
そこでこの点を改善する駆動装置として、たとえば特開平7−172189号公報に開示されたものがあり、電動機の後方にもうひとつの減速機として遊星歯車を設けた構成となっている。ロータ軸の後方端部が遊星歯車のサンギヤに連結されており、遊星歯車のプラネタリキャリアに連結しているピニオンシャフトが中空軸のサンギヤ及びロータ軸内部を貫通して電動機の前方にハイポイドピニオンギヤを形成しており、ハイポイドギヤに噛み合うようになっている。
【0006】
この駆動装置によれば、終減速機以外に遊星歯車式の減速機をもう1段設けたことにより減速比が十分に取れて小型の電動機を使用することができ、さらにそのような小型の減速機を電動機の後方位置に設置していることからフロントフロアトンネル内での収納が効率的となり、車体の前室においてバッテリーやインバータを収容するための有効スペースを広く確保することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ギヤの組立体で構成される減速機構や差動機構は潤滑を行わせるために油室に収容させる必要がある。しかし前記特開平7−172189号公報に記載の従来技術による駆動装置においては、遊星歯車が他の終減速機や差動機構(デファレンシャルギヤ)と離れた位置に設置されて油室を別室としているため、それぞれ個別にシール構造を設ける必要がありコスト高な構成となっていた。電動機のロータ軸についても、その内部にピニオンシャフトを回転可能に支持するといった複雑な2重管構造が製造コストを増加させる大きな要因となっていた。
【0008】
また駆動装置の作動中においては、ハイポイドピニオンギヤがハイポイドギヤから軸方向に大きなギヤ反力を受けてしまい、そのためピニオンシャフトなどを支持するベアリングには耐荷重容量の大きなものを使用する必要があるため製造コストを増加させる要因となっていた。またそれらベアリングにおける摩擦抵抗も大きくなることから、モータ動力の損失も増加してエネルギー効率を悪化させるという問題もあった。
【0009】
本発明の目的は、構造の簡素化を図ることにより製造コストを削減できる電気自動車用駆動装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の電気自動車用駆動装置は、終減速大歯車を備えて左右の駆動輪に連結されている差動機構と、車両に縦置きに設置され駆動輪の駆動力を発生する電動機と、差動機構と電動機との間に配置される減速機構とを有しており、この減速機構が終減速大歯車に噛み合う終減速小歯車を有するピニオンシャフトに設けられた大歯車、及び電動機のロータ軸に連結され大歯車に噛み合う小歯車とで構成される歯車対であることを特徴とする。
【0011】
本発明の電気自動車用駆動装置は、終減速大歯車を備え、左右の駆動輪に連結されている差動機構と、車両に縦置きに設置され駆動輪の駆動力を発生する電動機と、差動機構と電動機との間に配置される減速機構とを有しており、この減速機が電動機のロータ軸に連結されるサンギヤと、サンギヤの外側に固定されたリングギヤと、サンギヤ及びリングギヤに噛み合うピニオンギヤを有し終減速大歯車に噛み合う終減速小歯車を有するピニオンシャフトに設けられたキャリアとで構成される遊星歯車であることを特徴とする。
【0012】
本発明にあっては、差動機構と減速機構を一体化することにより駆動装置全体の構成を単純化でき、またロータ軸を単純な中実軸にできるため電動機自体の構成を大幅に簡素化・小型化できることから製造コストを削減することが可能となる。
【0013】
本発明にあっては、減速機構に遊星歯車を用いることにより、電動機、減速機構を同一回転軸上に配置して連結することができ、全体を径方向にコンパクトな構成にできる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の電気自動車用駆動装置を搭載したシリーズハイブリッド車の駆動系を示す概略側面図である。図1に示すシリーズハイブリッド車両1は、左右2輪の前輪2を駆動する前輪駆動車であり、車両1には前輪2を駆動する電動機3つまり電動モータを有している。この電動機3の駆動電力は図示しないバッテリー及びそのバッテリーを充電する発電機4より供給されており、この発電機4は内燃機関5つまりエンジンにより駆動されている。電動機3の動力は減速機構及び差動機構などを有する減速差動機構6や前輪軸7を介して左右の前輪2に伝達される。電動機3は減速差動機構6の後方位置に取り付けられ一体となってフロントフロアトンネル8内に収容されている。
【0015】
(実施の形態1)
図2は本発明の第1の実施の形態の電気自動車用駆動装置のうち、図1に示された減速差動機構6の一部及び電動機3を拡大して示す断面図であり、図3は図2に示す第1の実施の形態である駆動装置のスケルトン図である。
【0016】
この駆動装置11は、前輪軸7が設けられたギヤケース12と、これの後方側に取り付けられるモータケース13とからなるユニットケース14を有しており、このユニットケース14は車両1に搭載されるようになっている。このギヤケース12の内部において、終減速大歯車としてのハイポイドギヤ15が前輪軸7と図示しない前輪差動装置(デファレンシャルギヤ)を介して左右の前輪2に連結されている。このハイポイドギヤ15の後方側には終減速小歯車としてのハイポイドピニオンギヤ16が噛み合わされており、これらのギヤ15,16によって終減速機が形成されている。ハイポイドピニオンギヤ16の後方に形成されているピニオンシャフト16aは、ギヤケース12に組み付けられるダブルテーパベアリング17により回転自在となっており、その後方端部の外周は、大歯車としての従動はすば歯車18と一体の中空軸の軸部18aとスプライン結合されている。またピニオンシャフト16aと従動はすば歯車18は、ロックナット19の締結によって軸方向に対しても強固に固定されている。
【0017】
従動はすば歯車18に小歯車としての駆動はすば歯車20が噛み合わされており、図示するように駆動はすば歯車20及び従動はすば歯車18には、それぞれ右ねじ方向及び左ねじ方向につる巻き線状の歯すじが形成されている。従動はすば歯車の軸部18aの後方端部はギヤケース12に組み付けられるボールベアリング21aにより回転自在となっており、駆動はすば歯車20の前後に突出する軸部20aの前方端部及び後方端部はそれぞれギヤケース12に組み付けられるボールベアリング21b及びニードルベアリング22により回転自在となっている。
【0018】
この駆動はすば歯車20の軸部20aの後方端部は中空軸となっていて、その内周には電動機3のロータ軸23がスプライン結合されており、このロータ軸23はモータケース13に組み付けられる前後2つのボールベアリング21c,21dに支持されている。
【0019】
電動機3は、極数に対応する複数の永久磁石が設けられてロータ軸23に取り付けられるロータ24と、ロータ24の外周を取り巻くコアのスロットにコイル部が組み付けられたステータ25とを備えた永久磁石式同期モータである。ロータ軸23の回転からロータ24の磁極位置を検出するために、モータケース13にはレゾルバ26(回転センサ)が取り付けられている。
【0020】
なお、ギヤケース12の内部全体が1つの油室を形成しており、またモータケース13の前方側端面でロータ軸23が貫通している開口部、及びギヤケース12の後方側端面で軸部20aが貫通している開口部にはそれぞれシール材としてリップシール27が設置されている。
【0021】
以上の構成は、概略的には、前輪軸7と同じ前後方向位置に終減速機であるハイポイドギヤ15及びハイポイドピニオンギヤ16が設置されており、その後方にその他の減速機であるはすば歯車対18,20が連結され、さらにその後方に電動機3がロータ軸23を介して連結されている。そして直接連結した2つの減速機が図示しない差動機構と一体となってギヤケース12内に収容されている構成となっている。
【0022】
本実施の形態の駆動装置によれば、このように終減速機15,16と電動機3の間に減速機18,20を設置する配置構成としただけで、様々な点で構成を大幅に簡素化することができる。まずその1つ目の点として、電動機3の小型化を図る目的で減速機18,20を設ける場合に、本実施の形態は終減速機15,16と減速機18,20及び差動機構を一体化したことにより駆動装置11全体の構成を単純化できたことが挙げられる。これは前記特開平7−172189号公報に記載の従来技術のようにその他の減速機を終減速機と分離して電動機の後方(終減速機の反対側)に設置した場合と比較して、構成全体を大幅に簡素化することができる。
【0023】
次に、従来技術に示されているような複雑な構造の回避、すなわち終減速機とその他の減速機を連結するピニオンシャフトを電動機のロータ軸内部でベアリングを介して支持するといった複雑な構造とせずに、ロータ軸23を単純な中実軸とすることができるため電動機3自体の構成を大幅に簡素化・小型化することができる。またそのような小型化によりフロントフロアトンネル8内へ効率よく収納することも可能になる。またロータ軸23の構成を簡素化したことにより、電動機3内部に対する潤滑油の隔絶がより確実となる。
【0024】
また他にも全ての減速機及び差動機構を1つのギヤケース12内に収容して油室を同一に形成できることから、シール材の設置数を減らしてシール構造を簡素化することもできる。
【0025】
したがって本実施の形態の駆動装置によれば、構成を簡素化して製造コストを削減することができる。
【0026】
次に本実施の形態の駆動装置の作動について説明する。まず電動機3は、図示しないモータコントローラの制御により、内燃機関5に駆動される発電機4またはバッテリーから駆動電力が供給されて回転駆動が行われる。通常の前進走行時には、図示するように電動機3から前方に向かって左回りLの方向でロータ軸23が回転駆動される。このロータ軸23に生じた駆動力はスプラインを介して駆動はすば歯車20に伝達され、駆動はすば歯車20は従動はすば歯車18に噛み合うことにより回転速度の減速と駆動力の伝達が行われる。このとき、噛み合わせる歯の歯すじがつる巻き形状となっているため、2つのはすば歯車18,20の間で駆動力の伝達が行われる際にお互い逆の軸方向にアキシャル荷重F2,f2が付加される。図示する本実施の形態では駆動はすば歯車20には後方へ向かうアキシャル荷重f2が付加され、従動はすば歯車18には前方へ向かうアキシャル荷重F2が付加される。
【0027】
また一方で、従動はすば歯車18に連結しているハイポイドピニオンギヤ16が、ハイポイドギヤ15と噛み合って回転速度の減速と駆動力の伝達が行われる際には、歯面から後方に向かってギヤ反力F1が付加されることになる。そのため従来では、ハイポイドピニオンギヤ16がこの大きなギヤ反力F1を受けていたために、耐荷重容量の大きいベアリングでピニオンシャフト16aや従動はすば歯車18を支持する必要があった。
【0028】
しかし本実施の形態の駆動装置11によれば、このギヤ反力F1は、従動はすば歯車18及びピニオンシャフト16aを介して前方に付加されているアキシャル荷重F2により相殺され、その分弱められるようになっている。したがって従動はすば歯車18及びピニオンシャフト16aを支持するベアリング17,21aの耐荷重容量を下げることができ、製造コストを削減することができる。またギヤ反力F1が弱められることにより各ベアリング17,21aにおける摩擦抵抗も小さくなるため、モータ駆動力の伝達効率が高くなり車両のエネルギー効率を向上させることができるといった効果も得られる。
【0029】
(実施の形態2)
図4は本発明の第2の実施の形態である電気自動車用駆動装置のうち、図1に示された減速差動機構6及び電動機3を拡大して示す断面図であり、図5は図4に示す第2の実施の形態である駆動装置のスケルトン図である。これらの図において、図2、図3に示した電気自動車用駆動装置11と共通する部材には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0030】
この駆動装置31にあっては、終減速機のハイポイドギヤ15と電動機3の間に設置する減速機として遊星歯車48が用いられた構成となっている。ピニオンシャフト16aは、ギヤケース32に組み付けられるダブルテーパベアリング17及びボールベアリング21eにより回転自在となっている。
【0031】
ピニオンシャフト16aより後方側のギヤケース32内周にはリングギヤ49が固定的に装着されており、リングギヤ49の内周側にはその内歯に噛み合う4つのプラネタリピニオンギヤ50とそれらを回転自在に備えたプラネタリキャリア51がそれ自体回転自在となるように装着され、このプラネタリキャリア51の前方側端面がピニオンシャフト16aの後方端部にスプライン結合されている。さらに各プラネタリピニオンギヤ50より内周側にそれぞれ噛み合うサンギヤ52が装着されており、サンギヤ52の内部がロータ軸23の後方端部にスプライン結合されている。これらのギヤ49,50,52及びキャリア51によってその他の減速機である遊星歯車48が形成されている。なお、リップシール27をモータケース13の前方側端面の開口部にのみ設置している。
【0032】
このように本実施の形態の駆動装置は、電動機3を小型化する目的で減速機48を設ける駆動装置であって、前記第1の実施の形態と同様に終減速機15,16と減速機48及び差動機構を一体化して駆動装置31全体の構成を大幅に簡素化していることから製造コストを削減することができる。またロータ軸23を単純な中実軸にできるため電動機3自体の構成を大幅に簡素化・小型化でき、かつ電動機3内部に対する潤滑油の隔絶がより確実となる。また本実施形態の駆動装置31は、全ての減速機及び差動機構を収容する油室を同一に形成できることからシール材の設置数を少なくしてシール構造を簡素化することもできる。
【0033】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。たとえば、前記2つの実施の形態では前輪駆動の車両において減速差動機構6及び電動機3を前輪軸7から後方に配置する駆動レイアウトへの適用例を示したが、本発明の駆動装置のポイントである減速機と電動機3の配置関係に関する点については他の駆動レイアウトにも適用することが可能である。例として、同じ前輪駆動車であっても減速差動機構6及び電動機3を前輪軸7から前方に配置する駆動レイアウトにも有効であり、また後輪駆動車であっても後輪軸より前方または後方に配置する駆動レイアウトに対しても有効である。前記ポイントとしては駆動軸とほぼ同じ前後方向位置に配置した終減速機とそれに隣接配置したその他の減速機を同一のギヤケース内に収容し、またその隣接延長上に電動機3を設置する配置関係とすることで駆動装置全体の構成を簡素化することにある。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、電動機を小型化する目的で終減速機以外の減速機を設ける電気自動車用駆動装置において、終減速機とその減速機を一体化して駆動装置全体の構成を大幅に簡素化できることから製造コストを削減することが可能となる。またロータ軸を単純な中実軸にできるため電動機自体の構成を大幅に簡素化・小型化でき、かつ電動機内部に対してより確実に潤滑油を隔絶できる。
【0035】
本発明によれば、減速機構に遊星歯車を用いることにより、電動機、減速機構を同一回転軸上に配置して連結することができ、全体を径方向にコンパクトな構成としてフロントフロアトンネル内への収納効率を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気自動車用駆動装置を搭載したシリーズハイブリッド車の駆動系を示す概略側面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態である電気自動車用駆動装置のうち、図1に示された減速差動機構の一部及び電動機を拡大して示す断面図である。
【図3】図2に示す第1の実施の形態である電気自動車用駆動装置のスケルトン図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態である電気自動車用駆動装置のうち、図1に示された減速差動機構及び電動機を拡大して示す断面図である。
【図5】図4に示す第2の実施の形態である電気自動車用駆動装置のスケルトン図である。
【符号の説明】
3 電動機
7 前輪軸
15 ハイポイドギヤ(終減速大歯車)
16 ハイポイドピニオンギヤ(終減速小歯車)
16a ピニオンシャフト
18 従動はすば歯車(大歯車)
20 駆動はすば歯車(小歯車)
23 ロータ軸
48 遊星歯車
51 プラネタリキャリア
52 サンギヤ
F1 ギヤ反力
F2 従動側アキシャル荷重
【発明の属する技術分野】
本発明は、縦置きに設置した電動機により左右2つの駆動輪を駆動する電気自動車用駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に電気自動車は車載バッテリーから供給される電力のみを電動機の駆動エネルギーとして用いるものであり、またシリーズハイブリッド車両は一旦エンジン等の内燃機関により発電機を駆動して発電し、そこから得た電力を車載バッテリーを介して電動機に供給しているものであるが、どちらも走行用の原動機として電動機だけを利用する点で共通している。
【0003】
このように走行用原動機として電動機つまり電動モータを備えたシリーズハイブリッド車を含む電気自動車においては、従来より電動機のロータ軸の回転を減速する減速機構と、車両旋回時の左右駆動輪の回転差を吸収する差動機構を備えた駆動装置が使用されている。電動機と減速機構と差動機構はケース内に組み込まれており、電動機の動力は差動機構からドライブシャフトを介して左右の駆動輪に伝達されるようになっている。
【0004】
この種の電気自動車に用いる駆動装置としては、たとえば特開平7−172188号公報に開示されたものがあり、電動機が前輪軸の後方に位置するフロントフロアトンネル内に縦置きで配設され、そのロータ軸の前方端部にハイポイドピニオンギヤが連結されている。そして前輪軸に設置されているハイポイドギヤの後方側にハイポイドピニオンギヤが噛み合っている。このハイポイドギヤとハイポイドピニオンギヤが最終的な減速を行う終減速機を構成し、差動機構である傘歯車式デファレンシャルギヤと連結して左右の前輪駆動輪を駆動するようになっている。しかしこの駆動装置は減速機を1段設けているだけであって減速比が十分に取れないために大型の電動機を使用しなければならず、それだけ大きな収容スペースが必要となって不利な構成となっていた。
【0005】
そこでこの点を改善する駆動装置として、たとえば特開平7−172189号公報に開示されたものがあり、電動機の後方にもうひとつの減速機として遊星歯車を設けた構成となっている。ロータ軸の後方端部が遊星歯車のサンギヤに連結されており、遊星歯車のプラネタリキャリアに連結しているピニオンシャフトが中空軸のサンギヤ及びロータ軸内部を貫通して電動機の前方にハイポイドピニオンギヤを形成しており、ハイポイドギヤに噛み合うようになっている。
【0006】
この駆動装置によれば、終減速機以外に遊星歯車式の減速機をもう1段設けたことにより減速比が十分に取れて小型の電動機を使用することができ、さらにそのような小型の減速機を電動機の後方位置に設置していることからフロントフロアトンネル内での収納が効率的となり、車体の前室においてバッテリーやインバータを収容するための有効スペースを広く確保することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ギヤの組立体で構成される減速機構や差動機構は潤滑を行わせるために油室に収容させる必要がある。しかし前記特開平7−172189号公報に記載の従来技術による駆動装置においては、遊星歯車が他の終減速機や差動機構(デファレンシャルギヤ)と離れた位置に設置されて油室を別室としているため、それぞれ個別にシール構造を設ける必要がありコスト高な構成となっていた。電動機のロータ軸についても、その内部にピニオンシャフトを回転可能に支持するといった複雑な2重管構造が製造コストを増加させる大きな要因となっていた。
【0008】
また駆動装置の作動中においては、ハイポイドピニオンギヤがハイポイドギヤから軸方向に大きなギヤ反力を受けてしまい、そのためピニオンシャフトなどを支持するベアリングには耐荷重容量の大きなものを使用する必要があるため製造コストを増加させる要因となっていた。またそれらベアリングにおける摩擦抵抗も大きくなることから、モータ動力の損失も増加してエネルギー効率を悪化させるという問題もあった。
【0009】
本発明の目的は、構造の簡素化を図ることにより製造コストを削減できる電気自動車用駆動装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の電気自動車用駆動装置は、終減速大歯車を備えて左右の駆動輪に連結されている差動機構と、車両に縦置きに設置され駆動輪の駆動力を発生する電動機と、差動機構と電動機との間に配置される減速機構とを有しており、この減速機構が終減速大歯車に噛み合う終減速小歯車を有するピニオンシャフトに設けられた大歯車、及び電動機のロータ軸に連結され大歯車に噛み合う小歯車とで構成される歯車対であることを特徴とする。
【0011】
本発明の電気自動車用駆動装置は、終減速大歯車を備え、左右の駆動輪に連結されている差動機構と、車両に縦置きに設置され駆動輪の駆動力を発生する電動機と、差動機構と電動機との間に配置される減速機構とを有しており、この減速機が電動機のロータ軸に連結されるサンギヤと、サンギヤの外側に固定されたリングギヤと、サンギヤ及びリングギヤに噛み合うピニオンギヤを有し終減速大歯車に噛み合う終減速小歯車を有するピニオンシャフトに設けられたキャリアとで構成される遊星歯車であることを特徴とする。
【0012】
本発明にあっては、差動機構と減速機構を一体化することにより駆動装置全体の構成を単純化でき、またロータ軸を単純な中実軸にできるため電動機自体の構成を大幅に簡素化・小型化できることから製造コストを削減することが可能となる。
【0013】
本発明にあっては、減速機構に遊星歯車を用いることにより、電動機、減速機構を同一回転軸上に配置して連結することができ、全体を径方向にコンパクトな構成にできる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の電気自動車用駆動装置を搭載したシリーズハイブリッド車の駆動系を示す概略側面図である。図1に示すシリーズハイブリッド車両1は、左右2輪の前輪2を駆動する前輪駆動車であり、車両1には前輪2を駆動する電動機3つまり電動モータを有している。この電動機3の駆動電力は図示しないバッテリー及びそのバッテリーを充電する発電機4より供給されており、この発電機4は内燃機関5つまりエンジンにより駆動されている。電動機3の動力は減速機構及び差動機構などを有する減速差動機構6や前輪軸7を介して左右の前輪2に伝達される。電動機3は減速差動機構6の後方位置に取り付けられ一体となってフロントフロアトンネル8内に収容されている。
【0015】
(実施の形態1)
図2は本発明の第1の実施の形態の電気自動車用駆動装置のうち、図1に示された減速差動機構6の一部及び電動機3を拡大して示す断面図であり、図3は図2に示す第1の実施の形態である駆動装置のスケルトン図である。
【0016】
この駆動装置11は、前輪軸7が設けられたギヤケース12と、これの後方側に取り付けられるモータケース13とからなるユニットケース14を有しており、このユニットケース14は車両1に搭載されるようになっている。このギヤケース12の内部において、終減速大歯車としてのハイポイドギヤ15が前輪軸7と図示しない前輪差動装置(デファレンシャルギヤ)を介して左右の前輪2に連結されている。このハイポイドギヤ15の後方側には終減速小歯車としてのハイポイドピニオンギヤ16が噛み合わされており、これらのギヤ15,16によって終減速機が形成されている。ハイポイドピニオンギヤ16の後方に形成されているピニオンシャフト16aは、ギヤケース12に組み付けられるダブルテーパベアリング17により回転自在となっており、その後方端部の外周は、大歯車としての従動はすば歯車18と一体の中空軸の軸部18aとスプライン結合されている。またピニオンシャフト16aと従動はすば歯車18は、ロックナット19の締結によって軸方向に対しても強固に固定されている。
【0017】
従動はすば歯車18に小歯車としての駆動はすば歯車20が噛み合わされており、図示するように駆動はすば歯車20及び従動はすば歯車18には、それぞれ右ねじ方向及び左ねじ方向につる巻き線状の歯すじが形成されている。従動はすば歯車の軸部18aの後方端部はギヤケース12に組み付けられるボールベアリング21aにより回転自在となっており、駆動はすば歯車20の前後に突出する軸部20aの前方端部及び後方端部はそれぞれギヤケース12に組み付けられるボールベアリング21b及びニードルベアリング22により回転自在となっている。
【0018】
この駆動はすば歯車20の軸部20aの後方端部は中空軸となっていて、その内周には電動機3のロータ軸23がスプライン結合されており、このロータ軸23はモータケース13に組み付けられる前後2つのボールベアリング21c,21dに支持されている。
【0019】
電動機3は、極数に対応する複数の永久磁石が設けられてロータ軸23に取り付けられるロータ24と、ロータ24の外周を取り巻くコアのスロットにコイル部が組み付けられたステータ25とを備えた永久磁石式同期モータである。ロータ軸23の回転からロータ24の磁極位置を検出するために、モータケース13にはレゾルバ26(回転センサ)が取り付けられている。
【0020】
なお、ギヤケース12の内部全体が1つの油室を形成しており、またモータケース13の前方側端面でロータ軸23が貫通している開口部、及びギヤケース12の後方側端面で軸部20aが貫通している開口部にはそれぞれシール材としてリップシール27が設置されている。
【0021】
以上の構成は、概略的には、前輪軸7と同じ前後方向位置に終減速機であるハイポイドギヤ15及びハイポイドピニオンギヤ16が設置されており、その後方にその他の減速機であるはすば歯車対18,20が連結され、さらにその後方に電動機3がロータ軸23を介して連結されている。そして直接連結した2つの減速機が図示しない差動機構と一体となってギヤケース12内に収容されている構成となっている。
【0022】
本実施の形態の駆動装置によれば、このように終減速機15,16と電動機3の間に減速機18,20を設置する配置構成としただけで、様々な点で構成を大幅に簡素化することができる。まずその1つ目の点として、電動機3の小型化を図る目的で減速機18,20を設ける場合に、本実施の形態は終減速機15,16と減速機18,20及び差動機構を一体化したことにより駆動装置11全体の構成を単純化できたことが挙げられる。これは前記特開平7−172189号公報に記載の従来技術のようにその他の減速機を終減速機と分離して電動機の後方(終減速機の反対側)に設置した場合と比較して、構成全体を大幅に簡素化することができる。
【0023】
次に、従来技術に示されているような複雑な構造の回避、すなわち終減速機とその他の減速機を連結するピニオンシャフトを電動機のロータ軸内部でベアリングを介して支持するといった複雑な構造とせずに、ロータ軸23を単純な中実軸とすることができるため電動機3自体の構成を大幅に簡素化・小型化することができる。またそのような小型化によりフロントフロアトンネル8内へ効率よく収納することも可能になる。またロータ軸23の構成を簡素化したことにより、電動機3内部に対する潤滑油の隔絶がより確実となる。
【0024】
また他にも全ての減速機及び差動機構を1つのギヤケース12内に収容して油室を同一に形成できることから、シール材の設置数を減らしてシール構造を簡素化することもできる。
【0025】
したがって本実施の形態の駆動装置によれば、構成を簡素化して製造コストを削減することができる。
【0026】
次に本実施の形態の駆動装置の作動について説明する。まず電動機3は、図示しないモータコントローラの制御により、内燃機関5に駆動される発電機4またはバッテリーから駆動電力が供給されて回転駆動が行われる。通常の前進走行時には、図示するように電動機3から前方に向かって左回りLの方向でロータ軸23が回転駆動される。このロータ軸23に生じた駆動力はスプラインを介して駆動はすば歯車20に伝達され、駆動はすば歯車20は従動はすば歯車18に噛み合うことにより回転速度の減速と駆動力の伝達が行われる。このとき、噛み合わせる歯の歯すじがつる巻き形状となっているため、2つのはすば歯車18,20の間で駆動力の伝達が行われる際にお互い逆の軸方向にアキシャル荷重F2,f2が付加される。図示する本実施の形態では駆動はすば歯車20には後方へ向かうアキシャル荷重f2が付加され、従動はすば歯車18には前方へ向かうアキシャル荷重F2が付加される。
【0027】
また一方で、従動はすば歯車18に連結しているハイポイドピニオンギヤ16が、ハイポイドギヤ15と噛み合って回転速度の減速と駆動力の伝達が行われる際には、歯面から後方に向かってギヤ反力F1が付加されることになる。そのため従来では、ハイポイドピニオンギヤ16がこの大きなギヤ反力F1を受けていたために、耐荷重容量の大きいベアリングでピニオンシャフト16aや従動はすば歯車18を支持する必要があった。
【0028】
しかし本実施の形態の駆動装置11によれば、このギヤ反力F1は、従動はすば歯車18及びピニオンシャフト16aを介して前方に付加されているアキシャル荷重F2により相殺され、その分弱められるようになっている。したがって従動はすば歯車18及びピニオンシャフト16aを支持するベアリング17,21aの耐荷重容量を下げることができ、製造コストを削減することができる。またギヤ反力F1が弱められることにより各ベアリング17,21aにおける摩擦抵抗も小さくなるため、モータ駆動力の伝達効率が高くなり車両のエネルギー効率を向上させることができるといった効果も得られる。
【0029】
(実施の形態2)
図4は本発明の第2の実施の形態である電気自動車用駆動装置のうち、図1に示された減速差動機構6及び電動機3を拡大して示す断面図であり、図5は図4に示す第2の実施の形態である駆動装置のスケルトン図である。これらの図において、図2、図3に示した電気自動車用駆動装置11と共通する部材には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0030】
この駆動装置31にあっては、終減速機のハイポイドギヤ15と電動機3の間に設置する減速機として遊星歯車48が用いられた構成となっている。ピニオンシャフト16aは、ギヤケース32に組み付けられるダブルテーパベアリング17及びボールベアリング21eにより回転自在となっている。
【0031】
ピニオンシャフト16aより後方側のギヤケース32内周にはリングギヤ49が固定的に装着されており、リングギヤ49の内周側にはその内歯に噛み合う4つのプラネタリピニオンギヤ50とそれらを回転自在に備えたプラネタリキャリア51がそれ自体回転自在となるように装着され、このプラネタリキャリア51の前方側端面がピニオンシャフト16aの後方端部にスプライン結合されている。さらに各プラネタリピニオンギヤ50より内周側にそれぞれ噛み合うサンギヤ52が装着されており、サンギヤ52の内部がロータ軸23の後方端部にスプライン結合されている。これらのギヤ49,50,52及びキャリア51によってその他の減速機である遊星歯車48が形成されている。なお、リップシール27をモータケース13の前方側端面の開口部にのみ設置している。
【0032】
このように本実施の形態の駆動装置は、電動機3を小型化する目的で減速機48を設ける駆動装置であって、前記第1の実施の形態と同様に終減速機15,16と減速機48及び差動機構を一体化して駆動装置31全体の構成を大幅に簡素化していることから製造コストを削減することができる。またロータ軸23を単純な中実軸にできるため電動機3自体の構成を大幅に簡素化・小型化でき、かつ電動機3内部に対する潤滑油の隔絶がより確実となる。また本実施形態の駆動装置31は、全ての減速機及び差動機構を収容する油室を同一に形成できることからシール材の設置数を少なくしてシール構造を簡素化することもできる。
【0033】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。たとえば、前記2つの実施の形態では前輪駆動の車両において減速差動機構6及び電動機3を前輪軸7から後方に配置する駆動レイアウトへの適用例を示したが、本発明の駆動装置のポイントである減速機と電動機3の配置関係に関する点については他の駆動レイアウトにも適用することが可能である。例として、同じ前輪駆動車であっても減速差動機構6及び電動機3を前輪軸7から前方に配置する駆動レイアウトにも有効であり、また後輪駆動車であっても後輪軸より前方または後方に配置する駆動レイアウトに対しても有効である。前記ポイントとしては駆動軸とほぼ同じ前後方向位置に配置した終減速機とそれに隣接配置したその他の減速機を同一のギヤケース内に収容し、またその隣接延長上に電動機3を設置する配置関係とすることで駆動装置全体の構成を簡素化することにある。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、電動機を小型化する目的で終減速機以外の減速機を設ける電気自動車用駆動装置において、終減速機とその減速機を一体化して駆動装置全体の構成を大幅に簡素化できることから製造コストを削減することが可能となる。またロータ軸を単純な中実軸にできるため電動機自体の構成を大幅に簡素化・小型化でき、かつ電動機内部に対してより確実に潤滑油を隔絶できる。
【0035】
本発明によれば、減速機構に遊星歯車を用いることにより、電動機、減速機構を同一回転軸上に配置して連結することができ、全体を径方向にコンパクトな構成としてフロントフロアトンネル内への収納効率を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気自動車用駆動装置を搭載したシリーズハイブリッド車の駆動系を示す概略側面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態である電気自動車用駆動装置のうち、図1に示された減速差動機構の一部及び電動機を拡大して示す断面図である。
【図3】図2に示す第1の実施の形態である電気自動車用駆動装置のスケルトン図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態である電気自動車用駆動装置のうち、図1に示された減速差動機構及び電動機を拡大して示す断面図である。
【図5】図4に示す第2の実施の形態である電気自動車用駆動装置のスケルトン図である。
【符号の説明】
3 電動機
7 前輪軸
15 ハイポイドギヤ(終減速大歯車)
16 ハイポイドピニオンギヤ(終減速小歯車)
16a ピニオンシャフト
18 従動はすば歯車(大歯車)
20 駆動はすば歯車(小歯車)
23 ロータ軸
48 遊星歯車
51 プラネタリキャリア
52 サンギヤ
F1 ギヤ反力
F2 従動側アキシャル荷重
Claims (2)
- 終減速大歯車を備え、左右の駆動輪に連結される差動機構と、
車両に縦置きに設置され前記駆動輪の駆動力を発生する電動機と、
前記終減速大歯車に噛み合う終減速小歯車を有するピニオンシャフトに設けられた大歯車、及び前記電動機のロータ軸に連結され前記大歯車に噛み合う小歯車を備え、前記差動機構と前記電動機との間に配置される減速機構とを有することを特徴とする電気自動車用駆動装置。 - 終減速大歯車を備え、左右の駆動輪に連結される差動機構と、
車両に縦置きに設置され前記駆動輪の駆動力を発生する電動機と、
前記電動機のロータ軸に連結されるサンギヤと、前記サンギヤの外側に固定されたリングギヤと、前記サンギヤ及び前記リングギヤに噛み合うピニオンギヤを有し前記終減速大歯車に噛み合う終減速小歯車を有するピニオンシャフトに設けられたキャリアとを備え、前記差動機構と前記電動機との間に配置される減速機構とを有することを特徴とする電気自動車用駆動装置。
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