JP2013194834A - フランジヨーク及び十字軸ジョイント並びに推進軸 - Google Patents
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Abstract
【課題】回転直径の小さいフランジヨークを提供する。
【解決手段】十字軸71が装着される貫通孔22aを有するヨーク20と、ヨーク20から径方向外側に延出し、軸方向視における外形が略多角形であるフランジ30と、を備え、フランジ30は、その角に、ボルト101が挿通するボルト孔32が形成されると共に軸方向視においてボルト孔32を中心とする座面部31を備え、ボルト孔32を通る回転方向において、ボルト孔32と外部との間における座面部31の回転方向幅t1は、コンパニオンフランジ310との間で伝達する動力の大きさに基づいて設定されており、軸方向視において、座面部31の径方向外側の座面部外形線33が、円弧状であると共に、ボルト孔32を中心とし回転方向幅t1を半径とする仮想的な第1仮想円C1よりも径方向内側を通るように、座面部31は予め成形されている。
【選択図】図5
【解決手段】十字軸71が装着される貫通孔22aを有するヨーク20と、ヨーク20から径方向外側に延出し、軸方向視における外形が略多角形であるフランジ30と、を備え、フランジ30は、その角に、ボルト101が挿通するボルト孔32が形成されると共に軸方向視においてボルト孔32を中心とする座面部31を備え、ボルト孔32を通る回転方向において、ボルト孔32と外部との間における座面部31の回転方向幅t1は、コンパニオンフランジ310との間で伝達する動力の大きさに基づいて設定されており、軸方向視において、座面部31の径方向外側の座面部外形線33が、円弧状であると共に、ボルト孔32を中心とし回転方向幅t1を半径とする仮想的な第1仮想円C1よりも径方向内側を通るように、座面部31は予め成形されている。
【選択図】図5
Description
本発明は、フランジヨーク及び十字軸ジョイント並びに推進軸に関する。
推進軸(プロペラシャフト)は、動力を伝達する装置であって、例えば、後輪駆動車又は四輪駆動車(車両)の車体の中央下部に搭載される。そして、車体の前側に搭載された内燃機関(原動機)の動力は、変速機で変速された後、推進軸を介して、終減速装置に入力される。
また、推進軸は、その共振点を実用回転数域よりも高くする場合、2分割、3分割等で構成される。例えば、2分割された場合、推進軸は、前側の第1軸と、後側の第2軸と、第1の後端部と第2軸の前端部とを連結する等速ジョイントと、第1軸の前端部と変速機の出力軸とを連結する前側の十字軸ジョイントと、第2軸の後端部と終減速装置のドライブピニオン(入力軸)とを連結する後側の十字軸ジョイントと、車体に対して推進軸を回転自在で保持する中間軸受と、を備えて構成される。
前側の十字軸ジョイントは、変速機の出力軸とボルト締結されるフランジヨークと、第1軸の前端部に溶接等で固定されたスタブヨークと、フランジヨーク及びスタブヨークで保持される十字軸(スパイダ)と、を備えている。フランジヨークは、十字軸が装着されるU字形のヨークと、ヨークから径方向外側に延出するフランジと、を備えている。つまり、フランジは、フランジヨークの中心軸線と直交する面方向に延びている。フランジは、軸方向視において、略正四角形を呈しており、その角には、ボルト孔が形成されている。ボルト孔には、フランジヨークと変速機の出力軸と一体であるコンパニオンフランジとを締結するボルトが挿通される。
ところで、近年、車両の衝突安全性を向上させるため、燃料タンクを車体後方から車体中央に移設する場合があり、燃料タンクは容量を確保しつつ推進軸の上方かつ近傍に配置される。また、排気ガスの規制に対応して、複数のキャタライザ(排気ガス浄化装置)又は大型のキャタライザが設けられる場合があり、この場合、フロアトンネル内又はその直下であって推進軸の近傍に排気管が配置される。さらに、車室や荷室の容積を大きくするため、フロアパネルが低床化された場合、フロアパネルと推進軸との隙間が小さくなる。
このように、推進軸と、燃料タンク、排気管、フロアパネル等との間の隙間は、ますます小さくなりつつある。
このように、推進軸と、燃料タンク、排気管、フロアパネル等との間の隙間は、ますます小さくなりつつある。
一方、例えば、ボルト締結されるフランジヨークとコンパニオンフランジとの間において伝達可能な動力は、ボルトの締め付けにより生じる軸力と、ボルトのピッチ円直径(P.C.D.,Pitch Circle Diameter、ボルトサークル径)とを乗算した値で与えられる。よって、近年進められている車両の高出力化には、ボルトのピッチ円直径を大きくするのが有効であるが、前記したように、推進軸(十字軸ジョイント)の径方向外側近傍に燃料タンク等が配置されている場合、ボルトのピッチ円直径を大きくするのは難しくなる。
そこで、フランジの角部に配置され、フランジヨークの回転直径の最も大きくなり、その中心にボルト孔が形成された座面部の径方向外側部分を切除する方法が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1の方法では、前記した座面部の径方向外側部分を切除するために機械加工する必要があり、手間を要するうえ、製造コストが増加してしまう。
この他、図9、図10に示すように、フランジヨーク10の回転直径を小さくする方法として、軸方向視で略円形の座面部31の直径を、ボルト孔32を中心として同中心的に小さくした第5仮想円C5上を通るように変更する方法も考えられるが、このように小さくすると、ボルト孔32を通る回転方向における座面部31の回転方向幅t1(座面部の厚さ)が小さくなり、座面部31の強度が低下してしまう。
また、フランジヨーク10を鍛造で成形する場合、鍛造にて成形する座面部31の外形が、その後に穿孔するボルト孔32の位置に対してずれることがあるので、座面部31の直径を小さくすることは好ましくない。
この他、図9、図10に示すように、フランジヨーク10の回転直径を小さくする方法として、軸方向視で略円形の座面部31の直径を、ボルト孔32を中心として同中心的に小さくした第5仮想円C5上を通るように変更する方法も考えられるが、このように小さくすると、ボルト孔32を通る回転方向における座面部31の回転方向幅t1(座面部の厚さ)が小さくなり、座面部31の強度が低下してしまう。
また、フランジヨーク10を鍛造で成形する場合、鍛造にて成形する座面部31の外形が、その後に穿孔するボルト孔32の位置に対してずれることがあるので、座面部31の直径を小さくすることは好ましくない。
そこで、本発明は、強度低下及び加工コストの上昇を抑えながら、回転直径の小さいフランジヨークを提供することを課題とする。また、これを備える十字軸ジョイント及び推進軸を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、第1部材と第2部材とを連結する十字軸ジョイントを構成し、前記第1部材と複数のボルトで締結されるフランジヨークであって、十字軸が装着される装着孔を有するヨークと、前記ヨークから径方向外側に延出し、軸方向視における外形が略多角形であるフランジと、を備え、前記フランジは、その角に、前記ボルトが挿通するボルト孔が形成されると共に軸方向視において前記ボルト孔を中心とする座面部を備え、前記ボルト孔を通る回転方向において、前記ボルト孔と外部との間における前記座面部の回転方向幅は、前記第1部材との間で伝達する動力の大きさに基づいて設定されており、軸方向視において、前記座面部の径方向外側の座面部外形線が、円弧状であると共に、前記ボルト孔を中心とし前記回転方向幅を半径とする仮想的な第1仮想円よりも径方向内側を通るように、前記座面部は予め成形されていることを特徴とするフランジヨークである。
このような構成によれば、座面部は予め成形されたものであるので、つまり、座面部はフランジの径方向外側部分を切除することで形成されたものでなく、座面部外形線はフランジの径方向外側部分を切除することで形成された外形線ではないので、切除のために機械加工する必要はなく、製造コストが上昇することはない。なお、このような座面部は例えば鍛造で成形される。
また、ボルト孔を通る回転方向において、ボルト孔と外部との間における座面部の回転方向幅は、第1部材との間で伝達する動力の大きさに基づいて設定されているので、座面部の強度が低下(不足)することはない。
さらに、軸方向視において、座面部の径方向外側の座面部外形線は、円弧状であると共に、ボルト孔を中心とし回転方向幅を半径とする仮想的な第1仮想円よりも径方向内側を通っているので、フランジヨークの回転直径は小さくなっている。
また、前記フランジヨークにおいて、前記座面部外形線は、前記第1仮想円が径方向内側にオフセットした第2仮想円の円周上を通っていることが好ましい。
また、前記フランジヨークにおいて、前記座面部外形線は、前記第1仮想円よりも小さい第3仮想円が前記ボルト孔を通る回転方向において前記ボルト孔を中心として前後にオフセットして仮想的に形成されるものの外形線上を通っていることが好ましい。
このような構成によれば、座面部外形線の設計が容易となる。そして、例えば、座面部を形成するための金型の設計も容易となる。
また、本発明は、前記フランジヨークを備えることを特徴とする十字軸ジョイントである。
また、本発明は、車両に搭載され、変速機と終減速装置との間において動力を伝達させる推進軸であって、前記十字軸ジョイントを備え、前記第1部材は、前記変速機の出力軸と一体で回転する部品、又は、前記終減速装置のドライブピニオンと一体で回転する部品、であることを特徴とする推進軸である。
である。
である。
本発明によれば、強度低下及び加工コストの上昇を抑えながら、回転直径の小さいフランジヨーク、十字軸ジョイント及び推進軸を提供できる。
≪第1実施形態≫
本発明の第1実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。
≪推進軸の構成≫
第1実施形態に係る推進軸200(プロペラシャフト)は、後輪駆動の四輪車(車両)に搭載されており、車両の前側に配置された変速機(図示しない)の出力する動力を、車両の後側に配置された終減速装置(図示しない)に伝達させる動力伝達軸であり、前後方向かつ水平方向で延びている。変速機は車両の前側のボンネット下に配置された内燃機関(原動機)が出力する動力を変速するものである。
本発明の第1実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。
≪推進軸の構成≫
第1実施形態に係る推進軸200(プロペラシャフト)は、後輪駆動の四輪車(車両)に搭載されており、車両の前側に配置された変速機(図示しない)の出力する動力を、車両の後側に配置された終減速装置(図示しない)に伝達させる動力伝達軸であり、前後方向かつ水平方向で延びている。変速機は車両の前側のボンネット下に配置された内燃機関(原動機)が出力する動力を変速するものである。
推進軸200は、2ピース構造(2分割構造)を有しており、前側(一方側)の第1軸211と、後側(他方側)の第2軸212と、第1軸211の後端部及び第2軸212の前端部を連結する等速ジョイント220と、推進軸200の前後方向中間で推進軸200を車体に対して回転自在で支持する中間軸受ユニット230と、前側の十字軸ジョイント1(自在継手、ユニバーサルジョイント)と、後側の十字軸ジョイント2と、を備えている。等速ジョイント220は、例えば、トリポート型、ダブルオフセット型、レブロ型、バーフィールド型で構成されている。
この他、推進軸200が等速ジョイント220を備えず、第1軸211と第2軸212が十字軸ジョイントで連結された構成でもよい。
この他、推進軸200が等速ジョイント220を備えず、第1軸211と第2軸212が十字軸ジョイントで連結された構成でもよい。
≪十字軸ジョイントの構成≫
前側の十字軸ジョイント1は、コンパニオンフランジ310(図2参照、第1部材)と、第1軸211(第2部材)の前端部とを連結するジョイントである。
前側の十字軸ジョイント1は、コンパニオンフランジ310(図2参照、第1部材)と、第1軸211(第2部材)の前端部とを連結するジョイントである。
コンパニオンフランジ310は、円筒部311と、円筒部311の後側から径方向外側に延出したリング状の円盤部312と、を備えている。円筒部311にはインボリュートスプラインが形成されており、円筒部311は変速機の出力軸と連結されている。つまり、円筒部311(コンパニオンフランジ310)は、出力軸と一体で回転する部品である。円盤部312には、後記するボルト101が挿通するボルト孔が形成されている。
後側の十字軸ジョイント2は、コンパニオンフランジ320(第1部材)と、第2軸212(第2部材)の後端部とを連結するジョイントである。
コンパニオンフランジ320は、円筒部321と、円筒部321の前側から径方向外側に延出したリング状の円盤部322と、を備えている。円筒部321にはインボリュートスプラインが形成されており、円筒部321は終減速装置のドライブピニオンと連結されている。つまり、円筒部321(コンパニオンフランジ320)は、ドライブピニオンと一体で回転する部品である。円盤部322には、ボルトが挿通するボルト孔が形成されている。
十字軸ジョイント1と十字軸ジョイント2とは、前後逆であるものの、同様の構成であるので、以下、十字軸ジョイント1について具体的に説明する。
十字軸ジョイント1は、図2に示すように、コンパニオンフランジ310の円盤部312にボルト締結されたフランジヨーク10と、第1軸211の前端に摩擦溶接等で固定されたスタブヨーク50と、フランジヨーク10及びスタブヨーク50で保持され、軸方向視で十字形の十字軸71と、を備えている。
そして、フランジヨーク10とスタブヨーク50とは、十字軸71を節として屈曲自在となっている。また、十字軸71の各先端部(被保持部)とフランジヨーク10又はスタブヨーク50との間には、回動自在となるように軸受72が装着されている。軸受72は、例えばニードルベアリングで構成されている。
ここで、十字軸ジョイント1の最大回転直径は、径方向外側に最も延出した後記するフランジ30の回転直径となっている。
≪スタブヨーク≫
スタブヨーク50は、鍛造品であって、円筒状を呈し第1軸211の前端に固定された円筒部51と、円筒部51の前側において平断面視で横U字形を呈するヨーク52と、を備えている。ヨーク52を構成する一対のアーム部53、53には、十字軸71が装着される貫通孔53a(装着孔)が形成されている。
スタブヨーク50は、鍛造品であって、円筒状を呈し第1軸211の前端に固定された円筒部51と、円筒部51の前側において平断面視で横U字形を呈するヨーク52と、を備えている。ヨーク52を構成する一対のアーム部53、53には、十字軸71が装着される貫通孔53a(装着孔)が形成されている。
≪フランジヨークの構成≫
フランジヨーク10は、鍛造品であって、縦断面視で横U字形を呈するヨーク20と、ヨーク20の基端部21から軸直角方向(輪切り断面方向)の外側に延びるように形成されたフランジ30と、を備えている。
フランジヨーク10は、鍛造品であって、縦断面視で横U字形を呈するヨーク20と、ヨーク20の基端部21から軸直角方向(輪切り断面方向)の外側に延びるように形成されたフランジ30と、を備えている。
<フランジヨーク−ヨーク>
ヨーク20は、U字形の底部に対応する部分に配置された基端部21と、基端部21の両端(図3では上端部、下端部)からそれぞれ後方に延びる一対のアーム部22、22と、を備えている。
ヨーク20は、U字形の底部に対応する部分に配置された基端部21と、基端部21の両端(図3では上端部、下端部)からそれぞれ後方に延びる一対のアーム部22、22と、を備えている。
基端部21は、軸方向視において長方形状を呈している。よって、基端部21の長手方向側(図3では上下方向側)におけるフランジ30の幅は、基端部21の短手方向側(図3では左右方向側)におけるフランジ30の幅よりも、小さくなっている。
各アーム部22の後側には、十字軸71が装着される貫通孔22a(装着孔)が形成されている。そして、貫通孔22aには十字軸71が回動自在に装着されている。
<フランジヨーク−フランジ>
フランジ30は、軸方向視において、四角枠状を呈している。つまり、軸方向視におけるフランジ30の外形は、略四角形(多角形)を呈している。ただし、その他の多角形でもよい。そして、フランジ30の各辺は径方向内側にやや湾曲しており、フランジ30の軽量化が図られている(図3、図4参照)。
フランジ30は、軸方向視において、四角枠状を呈している。つまり、軸方向視におけるフランジ30の外形は、略四角形(多角形)を呈している。ただし、その他の多角形でもよい。そして、フランジ30の各辺は径方向内側にやや湾曲しており、フランジ30の軽量化が図られている(図3、図4参照)。
フランジ30は、その4つの角(四隅)に、4つの座面部31を備えている。4つの座面部31は、軸方向において、ボルト101及びナット102によって、コンパニオンフランジ310とボルト締結される被締結部である。なお、座面部31(フランジ30)は、予め成形されたものであって、フランジ30よりも大きな母材を、フランジ30の径方向外側に対応する不要部分を切除することで得たものではない。また、ボルト101の頭と、座面部31との間には、ワッシャ(図示しない)が介装されている。その他、ボルト101はフランジ付でもよい。
座面部31は、軸方向視において、略円形を呈しており、その略中心に、ボルト101が挿通されるボルト孔32が形成されている(図4、図5参照)。
ボルト孔32の回転直径、つまり、ボルト101のピッチ円直径(P.C.D.)は、フランジ30とコンパニオンフランジ310との間を伝達する動力の大きさ、締め付けた場合におけるボルト101の軸力等に基づいて、設計されている。つまり、伝達する動力が大きくなるにつれて、ボルト孔32の回転直径(ボルト101のピッチ円直径)は大きくなる。
ボルト孔32を通る回転方向において、ボルト孔32と外部との間における座面部31の回転方向幅t1(図5参照)は、フランジ30とコンパニオンフランジ310との間を伝達する動力の大きさ、締め付けた場合におけるボルト101の軸力等に基づいて、設計されている。つまり、伝達する動力が大きくなるにつれて、回転方向幅t1が大きくなる。
軸方向視において、座面部31の径方向外側の座面部外形線33は、円弧状であると共に、ボルト孔32を中心とし回転方向幅t1を半径とする仮想的な第1仮想円C1よりも径方向内側(フランジヨーク10の中心側)を通っている。なお、座面部外形線33は、予め形成された外形線であって、座面部31(フランジ30)の径方向外側部分を切除することで形成された外形線ではない。
さらに説明すると、座面部外形線33は、前記した第1仮想円C1が径方向内側にオフセットした第2仮想円C2の円周上を通っている。なお、第2仮想円C2の半径(回転方向幅t1)は、ボルト101の軸部の直径(ボルト呼び径)よりも大きく設計されている。
これにより、ボルト孔32を通る径方向において、ボルト孔32と外部との間における座面部31の径方向幅t2(図5参照)は、座面部外形線33が第1仮想円C1を通る場合における径方向幅t0よりも小さくなる。これにより、座面部31の回転直径、つまり、フランジ30の回転直径は小さくなっている。
なお、本実施形態では、座面部外形線33の最外端が、コンパニオンフランジ310の円盤部312の外径線上に配置されている。つまり、フランジ30の最大外径と、円盤部312の外径とは一致している。ここで、径方向において、座面部外形線33は、円盤部312の外径線以下、つまり、軸方向視のおいて座面部31が円盤部312から突出していない構成であればよい。
なお、第1仮想円C1がオフセットしてなる第2仮想円C2のオフセットの程度(オフセット量)は、例えば、回転方向幅t1の1/2以下であることが好ましい。
≪フランジヨーク等の効果≫
このようなフランジヨーク10によれば次の効果を得る。
座面部31は、上記の設定として予め鍛造等により成形されているので、切除、切削等の後加工を要しない。
ボルト孔32を通る回転方向における座面部31の回転方向幅t1(図5参照)は、伝達する動力の大きさ等に基づいて設計されているので、フランジ30の回転方向における強度が低下することはない。
このようなフランジヨーク10によれば次の効果を得る。
座面部31は、上記の設定として予め鍛造等により成形されているので、切除、切削等の後加工を要しない。
ボルト孔32を通る回転方向における座面部31の回転方向幅t1(図5参照)は、伝達する動力の大きさ等に基づいて設計されているので、フランジ30の回転方向における強度が低下することはない。
座面部外形線33は、第2仮想円C2の円周上を通り、第1仮想円C1よりも径方向内側を通っているので、フランジ30(フランジヨーク10)の回転直径は小さくなっている。これにより、十字軸ジョイント1及び推進軸200の回転直径も小さくなる。
≪変形例≫
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、次のように変更してもよいし、後記する実施形態と適宜組み合わせてもよい。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、次のように変更してもよいし、後記する実施形態と適宜組み合わせてもよい。
前記した実施形態では、フランジ30が略四角形であって4つの座面部31を備え、フランジ30とコンパニオンフランジ310の円盤部312とが4つのボルト101及びナット102で4箇所にて締結された構成を例示したが、その他に例えば、6箇所、8箇所等にて締結された構成でもよい。
≪第2実施形態≫
本発明の第2実施形態について、図6〜図8を参照して説明する。なお、第1実施形態と異なる部分を説明する。
本発明の第2実施形態について、図6〜図8を参照して説明する。なお、第1実施形態と異なる部分を説明する。
座面部31の座面部外形線33は、第1仮想円C1よりも小さい第3仮想円C3がボルト孔32を通る回転方向においてボルト孔32を中心として前後にオフセットして仮想的に形成されるものの外形線上を通っている。つまり、座面部外形線33は、第3仮想円C3を、ボルト孔32を通る回転方向において、前後に回転方向幅t1でオフセットさせたものの外形を、円弧で結んだ線上を通っている。そして、座面部外形線33は、コンパニオンフランジ310の円盤部312の外径線と一致している。
この他、最前及び最後にオフセットさせた第3仮想円C3を直線で結んでもよい。
この他、最前及び最後にオフセットさせた第3仮想円C3を直線で結んでもよい。
このように、座面部31の座面部外形線33は、第1仮想円C1よりも小さい第3仮想円C3がオフセットしたものの外形上を通っているので、フランジ30(フランジヨーク10)の回転直径は小さくなっている。これにより、十字軸ジョイント1及び推進軸200の回転直径も小さくなる。
1、2 十字軸ジョイント
10 フランジヨーク
20 ヨーク
30 フランジ
31 座面部
32 ボルト孔
33 座面部外形線
50 スタブヨーク
71 十字軸
101 ボルト
200 推進軸
211 第1軸(第2部材)
212 第2軸(第2部材)
220 等速ジョイント
310 中間軸(第1部材)
310、320 コンパニオンフランジ(第1部材)
312、322 円盤部
C1 第1仮想円
C2 第2仮想円
C3 第3仮想円
t0、t2 径方向幅
t1 回転方向幅
10 フランジヨーク
20 ヨーク
30 フランジ
31 座面部
32 ボルト孔
33 座面部外形線
50 スタブヨーク
71 十字軸
101 ボルト
200 推進軸
211 第1軸(第2部材)
212 第2軸(第2部材)
220 等速ジョイント
310 中間軸(第1部材)
310、320 コンパニオンフランジ(第1部材)
312、322 円盤部
C1 第1仮想円
C2 第2仮想円
C3 第3仮想円
t0、t2 径方向幅
t1 回転方向幅
Claims (5)
- 第1部材と第2部材とを連結する十字軸ジョイントを構成し、前記第1部材と複数のボルトで締結されるフランジヨークであって、
十字軸が装着される装着孔を有するヨークと、
前記ヨークから径方向外側に延出し、軸方向視における外形が略多角形であるフランジと、
を備え、
前記フランジは、その角に、前記ボルトが挿通するボルト孔が形成されると共に軸方向視において前記ボルト孔を中心とする座面部を備え、
前記ボルト孔を通る回転方向において、前記ボルト孔と外部との間における前記座面部の回転方向幅は、前記第1部材との間で伝達する動力の大きさに基づいて設定されており、
軸方向視において、前記座面部の径方向外側の座面部外形線が、円弧状であると共に、前記ボルト孔を中心とし前記回転方向幅を半径とする仮想的な第1仮想円よりも径方向内側を通るように、前記座面部は予め成形されている
ことを特徴とするフランジヨーク。 - 前記座面部外形線は、前記第1仮想円が径方向内側にオフセットした第2仮想円の円周上を通っている
ことを特徴とする請求項1に記載のフランジヨーク。 - 前記座面部外形線は、前記第1仮想円よりも小さい第3仮想円が前記ボルト孔を通る回転方向において前記ボルト孔を中心として前後にオフセットして仮想的に形成されるものの外形線上を通っている
ことを特徴とする請求項1に記載のフランジヨーク。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のフランジヨークを備える
ことを特徴とする十字軸ジョイント。 - 車両に搭載され、変速機と終減速装置との間において動力を伝達させる推進軸であって、
請求項4に記載の十字軸ジョイントを備え、
前記第1部材は、前記変速機の出力軸と一体で回転する部品、又は、前記終減速装置のドライブピニオンと一体で回転する部品、である
ことを特徴とする推進軸。
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JP2012063065A JP2013194834A (ja) | 2012-03-21 | 2012-03-21 | フランジヨーク及び十字軸ジョイント並びに推進軸 |
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ID=49394057
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012063065A Pending JP2013194834A (ja) | 2012-03-21 | 2012-03-21 | フランジヨーク及び十字軸ジョイント並びに推進軸 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013194834A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016133212A (ja) * | 2015-01-22 | 2016-07-25 | 株式会社ショーワ | フランジヨーク及びフランジヨークの製造方法 |
JP2017155916A (ja) * | 2016-03-04 | 2017-09-07 | 自動車部品工業株式会社 | トーショナルダンバー |
US11306786B2 (en) | 2017-04-25 | 2022-04-19 | Hitachi Astemo, Ltd. | Universal joint and propeller shaft |
-
2012
- 2012-03-21 JP JP2012063065A patent/JP2013194834A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016133212A (ja) * | 2015-01-22 | 2016-07-25 | 株式会社ショーワ | フランジヨーク及びフランジヨークの製造方法 |
JP2017155916A (ja) * | 2016-03-04 | 2017-09-07 | 自動車部品工業株式会社 | トーショナルダンバー |
US11306786B2 (en) | 2017-04-25 | 2022-04-19 | Hitachi Astemo, Ltd. | Universal joint and propeller shaft |
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