JPS647268B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、容器用ピンチバルブの流路チユーブ
に関するものである。

一般に、容器用ピンチバルブは、容器内の液体
を流出させる流出路と容器内に外気を吸入させる
流入路とを並列に有するようになつている。

（従来の技術） 従来の技術として、第１図に示す構造のものが
あつた。

即ち、バルブのケーシングアに流出口イと流入
口ウとを並列状に設け、流出口イには軟質弾性体
からなるチユーブエをその上端部にて硬質性のブ
ツシユオを介して嵌挿圧着するとともに、該チユ
ーブエの下部をケーシングアに装着した挾持装置
カの挾持部キに通過させるようにし、前記流入口
ウはその下端を前記挾持装置カの可動栓壁クが当
接するケーシングアの固定栓壁ケに開口させるよ
うにし、また、ケーシングアが液体容器コに圧着
固定される圧着部にはシール用のガスケツトサを
介装する構成であつた。

（発明が解決しようとする課題） 上記従来のものは、チユーブエをケーシングア
に圧着嵌挿するためのブツシユオ、ケーシングア
と容器コとを水密に圧着するためのガスケツトサ
等の特殊な小物部品を要するとともに、流入口ウ
を閉塞するための可動栓壁クおよび固定栓壁ケの
加工精度を高めねばならない等、部品点数が多い
上に構造が複雑となつて生産性に乏しく、かつシ
ール箇所が増大して漏洩の確立が高くなる欠点が
あつた。

さらに、使用後において分解・洗浄する場合に
は、これの作業が煩雑になる欠点があつた。

本発明は、部品点数が少なく、しかもシール機
能の高いピンチバルブの流路チユーブを得ること
を目的とする。

（課題を解決するための手段） 本発明は、上記目的を達成するために、以下の
如く構成したものである。

即ち、容器に接続されるケーシングに複数個の
流路口を形成し、一部の流路口部に軟質弾性資材
からなるチユーブを貫通させ、該チユーブを挾
圧・解除する挾持部と、残余の流路口の外端面に
接離する可動栓壁とを設けてるピンチバルブにお
いて、軟質弾性資材からなる複数個のチユーブの
周壁にこれと同材質からなる共通のフランジ状の
ガスケツトを一体に形成し、このガスケツトを容
器の流出部とバルブのケーシングとの圧着部間に
介在させるとともに、一部のチユーブを前記一部
の流路口に貫通した後前記挾持部に通過させ、残
余のチユーブを前記残余の流路口に貫通した後そ
の外端面を前記可動栓壁に対面させる構成にした
ものである。

（作用） 本発明は上記構成にしたものであるから、容器
の流出部とバルブのケーシングとの圧着部間は、
ガスケツトによりシールされることになる。

また、上記容器の流出部とバルブのケーシング
との圧着部によりガスケツトが挾持されると、こ
のガスケツトにより各チユーブが所定位置に位置
決めされることになる。

そして、挾持部および可動栓壁が作動すると、
挾持部は一部のチユーブを挾圧して閉塞し、可動
栓体は残余のチユーブの外端面に弾圧接触して閉
塞することになる。

（実施例） 以下本発明の実施例を図面に基いて説明する。

第２図は、この発明による流路チユーブを適用
したピンチバルブのたて断面図を示し、ケーシン
グ３の上部には、液体が充填される密閉状容器１
の流出部２に嵌合される接続管４を形成する。こ
の接続管４は平に形成された底壁５を有し、該底
壁５に大径の流出口６（流路口）および小径の流
入口７（流路口）を並列に穿設する。

上記流出口６および流入口７部には、塩化ビニ
ール等の軟質弾性体からなる流路チユーブ８を装
着する。

この流路チユーブ８は、第３図に示すように上
記流路口６および流入口７に嵌挿する流出チユー
ブ９および流入チユーブ１０とこれら両チユーブ
９，１０の周壁から半径方向外方に延出するフラ
ンジ状のガスケツト１１を共に同材質により一体
形成してなる。

そして、上記ガスケツト１１は、前述した流出
口６および流入口７を除く接続管４の底壁５の上
面全面を覆うように形成してなる。

前述した接続管４は、その周壁を多数のスリツ
ト４ａにより周方向に分断されるとともに、その
内壁には周方向の凸条４ｂが複数箇所形成されて
いる。そして接続管４の外周に螺合した締付環１
２により、該外周のテーパ部を介して接続管４の
周壁を内方（軸心方向）にたわませ、上記凸条４
ｂを容器１の流出部２外周に圧着係合させるよう
にしている。

上記ケーシング３の接続管４直下には、水平方
向に延びる弁室１３を形成する。この弁室１３
は、流出口６に対面する上下壁および流入口７に
対面する上壁ならびに右側部は開放されており、
該弁室１３部に挾持装置１４を装着する。

上記挾持装置１４は、弁室１３内に可動栓体１
５を摺動可能に嵌挿するとともに、その左方にば
ね１６を介在させて常時右方に弾圧付勢し、その
右方にレバー１７を配置して手動によりこのレバ
ー１７を介して左方に移動させるようにしてな
る。上記可動栓体１５の左端部に挾持片１５ａを
形成し、これに対向する右方に弁室１３に架設固
定したストツパーピン１８を設け、これら挾持片
１５ａとストツパーピン１８間、即ち挾持部に流
出チユーブ９を通過させる。また、上記可動栓体
１５の右方上部に傾斜した可動栓壁１５ｂを形成
し、この可動栓壁１５ｂはばね１６の力により右
方に移動された際に流入チユーブ１０の下端面
（外端面）に当接するように配置する。そして上
記チユーブ１０の下端は、可動栓壁１５ｂと密接
するように可動栓壁１５ｂと同様に傾斜形成す
る。なお、可動栓体１５は、ストツパーピン１８
と可動栓体１５の中間部に設けた長孔１５ｃによ
つて該長孔１５ｃの範囲内で移動し得るものであ
る。また、１９はレバー１７を回動可能に支持す
るステーであり、弁室１３の両側からフオーク状
に突出している。２０は流入チユーブ９の上半部
に圧入嵌合したエアチユーブであり、その上端は
容器１内頂部の空間部に連通している。

次に上記実施例の作動態様について説明する。

ケーシング３に装着される流路チユーブ８は、
流出口６に嵌挿される流出チユーブ９・流入口７
に嵌挿される流入チユーブ１０および接続管４の
底壁５上面を覆うガスケツト１１を一体に有する
ものであるから、各チユーブ９，１０とこれらが
嵌挿される流出口６・流入口７部との連結部のシ
ールは不要となる。また流路チユーブ８をケーシ
ング３に装着する際には、比較的大物部品である
流出チユーブ９を持つてこれを流出口６に嵌挿す
れば、あとはこの流出チユーブ９をその軸心を中
心として適宜回転させるのみで流入チユーブ１
０、ガスケツト１１のケーシング３に対する装着
位置およびその方向が自動的に決定されることに
なる。

さらにガスケツト１１は接続管４の底壁５上面
を覆うものであるから、接続管４を容器１の流出
部２に嵌合させれば、該流出部２の下端周縁と接
続管４の底壁５との当接部間に上記ガスケツト１
１が介在されることになり、この状態にて締付環
１２を締付操作すれば、上記流出部２とケーシン
グ３との接続部は、別途シール部材を要せず水密
に圧着接続されることになる。

また、挾持装置１４の可動栓壁１５ｂに当接す
る流入チユーブ１０は軟質弾性体により形成され
ているため、両者当接部の面精度が合致していな
い場合であつても可動栓壁１５ｂが当接すると、
流入チユーブ１０の下端当接部が弾性変形して可
動栓壁１５ｂになじむため、その閉塞性能は低下
することがなくなる。

（発明の効果） 以上の説明から明らかな如く、本発明は、多数
のチユーブを有しながら、別体部品が少なくかつ
その構造が簡素になつて生産性が高くなるととも
に、長期の使用に対し漏洩のおそれがなくなる効
果を奏する。

しかも分解・組立てが容易となり、使用後にお
ける洗浄作業が容易に行なえる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の流路チユーブを適用したピンチ
バルブのたて断面図、第２図はこの発明による流
路チユーブを適用したピンチバルブのたて断面
図、第３図はこの発明による流路チユーブの斜視
図である。 １：容器、２：流出部、３：ケーシング、４：
接続管、５：底壁、６：流出口、７：流入口、
８：流路チユーブ、９：流出チユーブ、１０：流
入チユーブ、１１：ガスケツト、１２：締付環、
１３：弁室、１４：挾持装置、１５：可動栓体、
１５ａ：挾持片、１５ｂ：可動栓壁、１５ｃ：長
孔、１６：ばね、１７：レバー、１８：ストツパ
ーピン、１９：ステー、２０：エアチユーブ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 容器に接続されるケーシングに複数個の流路
   口を形成し、一部の流路口部に軟質弾性資材から
   なるチユーブを貫通させ、該チユーブを挾圧・解
   除する挾持部と、残余の流路口の外端面に接離す
   る可動栓壁とを設けてるピンチバルブにおいて、
   軟質弾性資材からなる複数個のチユーブの周壁に
   これと同材質からなる共通のフランジ状のガスケ
   ツトを一体に形成し、このガスケツトを容器の流
   出部とバルブのケーシングとの圧着部間に介在さ
   せるとともに、一部のチユーブを前記一部の流路
   口に貫通した後前記挾持部に通過させ、残余のチ
   ユーブを前記残余の流路口に貫通した後その外端
   面を前記可動栓壁に対面させてなるピンチバルブ
   の流路チユーブ。