JPS646097Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は雑嚢の改良創作に係わるものであ
る。

より詳細に述べれば、自動二輪車操縦者のため
に特に創作されたものであり、折りたたみのきか
ない高速道路通行券、ラリーに使用するトライア
ルセクシヨンカード等を収納可能にし、また嚢体
に収納するカメラ、工具等を嚢体内において緊縛
し、同時に該収納物が体に密着するようにして自
動二輪車の走行中、収納物が嚢体内において転動
することを防止すると同時に、ベルトにポーチ等
を吊下げ、しかもこの吊下げ物が移動することの
ないように構成した雑嚢を安価に提供しようとす
るものである。

〔従来の技術〕

従来の雑嚢は、両端を先細にした負荷帯の両端
にベルトを接続し、これがベルトの両端は適宜尾
錠により止着するようにし、負荷帯の正面には嚢
体を縫着したものである。（実公昭58−1221号参
照） 〔考案が解決しようとする問題点〕 しかし、上記従来技術の雑嚢は、締付ベルトを
幅広の負荷帯の両端に接続し、この負荷帯に嚢体
を縫着したものであるから、嚢体にカメラ、又は
工具等の重量物を収納すると収納物が嚢体内にお
いて転動し、又、締付ベルトは幅広の負荷帯を介
して接続してあるから、重量物を収納した嚢体を
力強く体に密着できないので、反動により負荷帯
が嚢体より離脱するような問題点があり、この考
案は上記問題点を解決しようとするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案は上記の如き問題点を解決するために
次の手段を採用したものである。

すなわち、両端を先細に成形した帯布１には、
これと同形に成形した帯布１′を重ね合わせてこ
れら両者の周囲を縫着し、上縁にはフアスナーよ
りなる開口Ｆ２を設けて紙入れＰを構成し、該紙
入れＰの一方の帯布１の正面にはフアスナーより
なる開口Ｆ１を設けた嚢体２の背面を縫着し、該
嚢体２を横方向に貫通して尾錠５付きベルト３を
配置し、該ベルト３は帯布１、嚢体２と一体的に
縫着し、縫着に際し、ベルト３と直交する方向に
一対のベルト通し３Ｓを嚢体２内に構成し、該ベ
ルト通し３Ｓには夫々尾錠付きベルト４を挿通し
て組み合わせ、更に、上記紙入れＰを構成する二
重の帯布１，１′の両端はベルト３にスナツプ釦
Ｂにより装脱自在に止着したものである。

〔作用〕

この考案は上記の如く構成されるものであるか
ら、嚢体内にカメラ、工具等の如き重量物を収納
した場合には、嚢体内に装着したベルトにより収
納物を束ねて止着できるので、収納物の重量と上
記ベルトを挿通する一条の締付けベルトと共に体
に力強く締付けられる。

又、二枚合わせの帯布はフアスナーよりなる開
口を設けて紙入れに構成したので、各種カード類
の収納ができる。

又、帯布の両端はベルトにスナツプ釦により装
脱自在に構成したので、この間にポーチ等を吊下
げることができ、しかも吊下げ物は帯布とベルト
の止着個所より前方に移動することを防止でき
る。

〔実施例〕

両端を先細に成形した帯布１には、これと同形
に成形した帯布１′を重ね合わせ、これら両者の
周囲を縫着し，上縁にはフアスナーよりなる開口
Ｆ２を設けて紙入れＰを構成し、該紙入れＰの一
方の帯布１の正面には、該帯布の長さの約四分の
二程度の面積を占める大きさの嚢体２の背面を帯
布１に縫着する。

該嚢体２の上方前縁にはフアスナーよりなる開
口Ｆ１を設け、該開口Ｆ１には覆片２Ｇが設けら
れる。

上記嚢体２の横方向にかけて嚢体２を貫通して
一条のベルト３が帯布１、嚢体２と一体的に縫着
され、この縫着に際し、ベルト３と直交する位置
に一対のベルト通し３Ｓが嚢体２内に構成され、
これには夫々尾錠付きベルト４が挿通組み合わさ
れる。

上記ベルト３の一端には適宜尾錠５が取付けら
れる。

又、上記紙入れＰを構成する二重の帯布１，
１′の両端は、スナツプ釦Ｂによりベルト３に装
着自在に止着され、この間のベルト３には、例え
ばポーチ６が吊下げられる。

〔考案の効果〕

この考案は上記の如く構成されるものであるか
ら次の効果を奏する。

第一に、一条の締付けベルト３により嚢体を一
体的に締付け、しかも嚢体内に収納される収納物
を嚢体内のベルト４により止着されるので、重量
のある収納物でも嚢体内で転動することなく体に
密着締付けることができるので、自動二輪車の走
行操縦を安定して行うことができる。

第二に、高速道路通行券等、折りたたむことの
できないカード類を紙入れに収納できる。

第三に、ベルトにポーチ等の吊下げ物を吊下げ
取付けることができる。

この場合、吊下げ物はベルトに帯布の端部がス
ナツプ釦により止着してあるから、それ以上外側
に移動しない等の利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は全体の一部切欠斜視図、第２図は嚢体
内部を示す正面図、第３図は嚢体の背面より見た
斜視図、第４図は要部の切欠断面図である。 尚、図中符号、１……帯布、２……嚢体、Ｆ１
……開口、３……ベルト、４……ベルト、３Ｆ…
…ベルト通し、Ｐ……紙入れ、Ｆ２……開口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両端を先細に成形した帯布１には、これと同形
   に成形した帯布１′を重ね合わせてこれら両者の
   周囲を縫着し、上縁にはフアスナーよりなる開口
   Ｆ２を設けて紙入れＰを構成し、該紙入れＰの一
   方の帯布１の正面にはフアスナーよりなる開口Ｆ
   １を設けた嚢体２の背面を縫着し、該嚢体２を横
   方向に貫通して尾錠５付きベルト３を配置し、該
   ベルト３は帯布１、嚢体２と一体的に縫着し、縫
   着に際し、ベルト３と直交する方向に一対のベル
   ト通し３Ｓを嚢体２内に構成し、該ベルト通し３
   Ｓには夫々尾錠付きベルト４を挿通して組み合わ
   せ、更に、上記紙入れＰを構成する二重の帯布
   １，１′の両端はベルト３にスナツプ釦Ｂにより
   装脱自在に止着してなることを特長とする雑嚢。