JPS645684Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 考案の分野 本考案は熱線透過ガラス筒を通して放射される
バーナ装置の熱線を反射板によつて外装筐の前方
へ反射させる反射型暖房器具に関する。

(ロ) 従来技術 近年ポツトバーナや石油ガス化式バーナ等のバ
ーナ装置の燃焼炎にて赤熱部材を赤熱させ、この
赤熱部材の熱線を燃焼室を形成する熱線透過ガラ
ス筒を通して放射させると共に反射板によつて前
方へ反射させて暖房効果を向上させるようにした
暖房器具が普及しつつある。

この従来の反射型暖房器を第４図で説明する
と、１はロータリーガス化バーナ等のバーナ装置
で、送風筐２上に断熱材３を介して石油を気化し
て燃焼させる気化筒４が装着され、この気化筒４
内で気化された気化ガスを炎口部材５より燃焼室
６内に噴出して燃焼し、その燃焼炎により赤熱部
材を赤熱させるようにしている。７は熱線透過ガ
ラス筒８と共に前記燃焼室６を形成する燃焼室端
板で、断熱材３を介してバーナ装置１の送気筐２
上に装着され、この燃焼室端板７の外周縁部上に
断熱部材９を介して前記熱線透過ガラス筒８を載
置している。そしてこの熱線透過ガラス筒８は外
装筐内を上下に仕切るように設けた水平反射板１
０の開口部１０′を貫通して垂直反射板１１の前
方部に臨ませてある。

斯る従来構造には次のような欠点がある。

(A) 熱線透過ガラス筒８の外周と水平反射板１０
の開口部１０′との間に間隔が存在するため、
その間隔より熱線透過ガラス筒８を透過した熱
線が漏れて水平反射板１０下方の電装部品や燃
焼供給装置に熱的悪影響を及ぼす。

(B) 水平反射板１０は開口部１０′が設けられて
いる為、その分だけ強度が低下され変形しやす
い。

(C) 燃焼室端板７上に断熱部材９を介して熱線透
過ガラス筒８を載置し器具に加わる運搬時の衝
撃で熱線透過ガラス筒８が破損するのを防止し
ているが、断熱部材４５が内方に移動して直接
的に熱線透過ガラス筒８と燃焼室端板７とが接
触する恐れがあり、熱線透過ガラス筒８を充分
保護することができない。

(ハ) 考案の目的 本考案は上記した従来構造の欠点を解決するこ
とを目的としたものである。

(ニ) 考案の実施例 一実施例を第１図〜第３図に基づいて説明す
る。２０は置台２１上に設置された外装筐、２２
は外装筐２０の基枠、２３は下端部を基枠２２に
固着した周側枠、２４は周側枠２２の上端部に固
着したホーロー製天枠で、これら各構成部材にて
外装筐２０は前面を開口した中空筐体状に形成さ
れている。２５は前記外装筐２０の前面開口部の
下方部を閉塞する化粧パネル、２６は化粧パネル
２５から外部に臨ませた操作スイツチ板である。

２７は外装筐２０の基枠２２上に支持台２８を
介して設置固定されたバーナ装置で、このバーナ
装置２７はモータ２９とこれの回転軸２９′に軸
止された給気フアン３０とを内蔵させる中空円筒
状の送風筐３１を備えると共に、この送風筐３１
の上面に石綿等からなる断熱材３２を介して気化
筒３３が連通連結されてなり、この気化筒３３内
には前記回転軸２９′によつて回転されて燃料供
給管３４から供給される石油燃料を微粒化する微
粒化器３５が設けてあり、この微粒化器３５で微
粒化された燃料は気化筒３３内で気化されると共
に給気フアン３０からの燃焼空気と混合して炎口
部材３６より噴出し点火プラグ３７にて着火され
る。３８は基枠２２上の左側部に取付けられたオ
イルレベラーで、別置型の燃料タンク（図示せ
ず）から供給される燃料を定油面状態で貯溜させ
ている。３９はそのオイルレベラー３８内の燃料
を汲み上げて前記燃料供給管３４より送り出す電
磁ポンプ等の燃料供給装置である。４０は基枠２
２上の右側部に立設した回路基板用支持枠で、こ
の支持枠４０には前記操作板２６の後部と対向し
て前記バーナ装置２７を運転制御する回路基板４
１が取付けてある。

４２は前記バーナ装置２７の送風筐３１上面に
前記した断熱材３２を介して固着され後述の熱線
透過ガラス筒４６と共に燃焼室４３を形成する鋼
板製の燃焼室端板で、この燃焼室端板４２の外周
縁部には上面を開放した環状凹部４４がプレス加
工によつて形設されており、この環状凹部４４の
内底面にはアルミナ・シリカ・フアイバー等にて
なる帯状で耐熱軟弾性の断熱部材４５が敷設さ
れ、該断熱部材４５上には透明耐熱ガラス製の熱
線透過ガラス筒４６の下端部が載置されている。

４７は環状のガラス筒押え板で、後述する熱交
換器４８の下面略中央部に固着してある。４９は
燃焼室４３内に垂下させた赤熱部材で、多数の大
径孔を穿設した内筒４９ａと多数の小径孔を穿設
した外筒４９ｂとを略同心円状に配置してなつて
いる。５０は前記赤熱部材４９を支持する支持筒
で、その上端部周縁を熱交換器４８の排気流入口
５１の周縁部下面にスポツト溶接にて固着してお
り、且つその底面部には多数の排気通孔５２，５
２を内筒４９ａと外筒４９ｂとの間に位置して穿
設している。５３はガラス筒押え板４７内に設け
た断熱性シール材である。

５４は熱交換器４８の右側部に設けた排気流出
筒で、この排気流出筒５４の上部は前記ホーロー
製天板を貫通して外部に突出され、熱交換器４８
に流入した燃焼排気ガスを排気流出筒５４に接続
した煙突（図示せず）を介して室外に排出させる
ものであり、又熱交換器４８は外装筐２０内上部
に固定されている。

５５は鏡面仕上げされたステンレス鋼板製の水
平反射板で、この水平反射板５５は外装筐２０内
を前記バーナ装置２７、燃料供給装置３９及び回
路基板４１等を配設した下室Ａと熱交換器４８及
び赤熱部材４９等を配設した上室Ｂとに仕切る如
く設けられ、且つその中央部分に開設した開口部
５５′の口縁に折曲形成した垂下片５５ａを第３
図で示すように燃焼室端板４２の環状凹部４４上
方位置まで延在させて断熱部材４５上面に載置接
触させている。５６は熱線透過ガラス筒４６後部
の周囲を囲うように水平反射板５５上に設けた横
断面略円弧状の垂直反射板で、この垂直反射板５
６の左右両側前端部は夫々外装筐２０の周側枠２
３前端部分に取付けてある。又５７は保護ガード
である。

次に上記構成の作用について説明する。バーナ
装置２７を駆動させると、モータ２９の起動によ
る給気フアン３０の回転によつて送風筐３１より
気化筒３３内に供給された燃焼空気は、気化筒３
３内で微粒化器３５にて微粒化され且つ気化され
た石油燃料の気化ガスと混合し、その混合ガスは
炎口部材３６から燃焼室４３内に噴出されて青火
燃焼炎を形成して燃焼する。この燃焼炎によつて
赤熱部材４９が赤熱され、該赤熱部材４９の赤熱
で放射される熱線は熱線透過ガラス筒４６を透過
して水平反射板５５及び垂直反射板５６にて外装
筐２０の前方へ向けて反射される。一方燃焼排ガ
スは、熱交換器４８を通つて排気流出筒５４より
外部に排出される。

ところで本考案では、熱線透過ガラス筒４６と
共に燃焼室４３を形成する燃焼室端板４２の外周
縁部に環状凹部４４を形設し、該環状凹部４４内
の断熱部材４５上には前記熱線透過ガラス筒４６
の下端部を載置すると共に前記水平反射板５５の
開口部５５′を載置させて成るので、熱線透過ガ
ラス筒４６を透過した熱線が水平反射板５５下方
に漏れることがなく、外装筐２０の下室Ａ内に配
置した燃料供給装置３９や各種電装部品等への熱
的悪影響を確実に防ぐことができる。又、水平反
射板５５の中央部分に開口させた開口部５５′の
垂下片５５ａを、燃焼室端板４２上に断熱部材４
５を介して載置するようにしたので、水平反射板
５５の中央部分を燃焼室端板４２によつて下側か
ら支持でき、水平反射板５５の変形やベコツキ等
を防止して強度を高めることができると共に、垂
直反射板５６及び水平反射板５５の支持構造を堅
固なものとすることができる。

更に、熱線透過ガラス筒４６の下端部を載置す
る断熱部材４５を、燃焼室端板４２の外周縁部に
形設した環状凹部４４内に敷設しているので、断
熱部材４５は環状凹部４４によつてその移動を阻
止され、断熱部材４５が移動して熱線透過ガラス
筒４６が燃焼室端板４２に直接的に接触したり、
熱線透過ガラス筒４６の下端から排ガスや熱気が
漏れたりするのを防止でき、器具に加わる運搬時
の衝撃から熱線透過ガラス筒４６を確実に保護で
きると共にシール性も維持できる。

(ホ) 考案の効果 本考案は以上の如くであり、外装筐の下室内に
配設した燃料供給装置や電装部品等への熱的悪影
響を確実に防止できると共に、水平反射板の中央
部分に開口させた開口部の垂下片を、燃焼室端板
に敷設した断熱部材上に載置しているので、水平
反射板の中央部分を燃焼室端板によつて下側から
支持でき、水平反射板の強度を高めることができ
ると共に垂直反射板及び水平反射板の支持構造を
堅固なものとすることができる。更に、断熱部材
を燃焼室端板に設けた環状凹部内に敷設している
ので、環状凹部によつて断熱部材の位置ずれを阻
止でき、器具に加わる運搬時の衝撃等から熱線透
過ガラス筒を確実に保護できる等の実用的効果を
奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図から第３図は本考案の実施例を示し、第
１図は全体正面図、第２図は同縦断正面図、第３
図は同要部拡大断面図、第４図は従来構造の断面
図である。 ２０……外装筐、５５……水平反射板、２７…
…バーナ装置、４２……燃焼室端板、４６……熱
線透過ガラス筒、４４……環状凹部、４５……断
熱部材、５５′……水平反射板の開口部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外装筐と、垂直反射板の下部に設けられ前記外
   装筐内を上室と下室とに仕切る水平反射板と、前
   記下室内に設置したバーナ装置と、このバーナ装
   置の燃焼室を形成する燃焼室端板及び熱線透過ガ
   ラス筒とを備え、前記燃焼室端板には外周縁部に
   環状凹部を設けてこの環状凹部内に断熱部材を敷
   設し、この断熱部材上には、前記熱線透過筒の下
   端部を載置すると共に前記水平反射板の中央部分
   に開口させた開口部の垂下片を載置させて成る反
   射型暖房器具。