JPS645630B2 - - Google Patents

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JPS645630B2
JPS645630B2 JP2151481A JP2151481A JPS645630B2 JP S645630 B2 JPS645630 B2 JP S645630B2 JP 2151481 A JP2151481 A JP 2151481A JP 2151481 A JP2151481 A JP 2151481A JP S645630 B2 JPS645630 B2 JP S645630B2
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JP
Japan
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cell
adhesive
epoxy resin
base material
sealing
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JP2151481A
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JPS57137317A (en
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Yoshiro Fuseya
Moriji Morita
Yoshihisa Oohori
Sumio Hirose
Tadashi Kitamura
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、新規な封止用セルの製造方法に関す
るものである。 近時、電気・電子業界を中心として封止用セル
を用いた電気・電子材料の収納方法が普及してき
ている。例えば、セラミツク質セルを用いた集積
回路(以下ICと略称する)がトランジスターの
収納方法及びガラスセルを用いた液晶の封入方法
等が広く実用化されている。これら封止用セルは
電気・電子部品の心臓部ともい言うべき重要な機
能を有する部分であり、従つて極めて高度な物性
が要求されている。則ち、セルを構成している材
料同士が強固に結合され、高い気密性能を保有し
ていなければならず、水分・熱等に対する化学
的・物理的安定性にも優れたものでなくてはなら
ない。 現在、封止用セルを製造するに当つては、一般
に接着剤を用いてセル用材料即ち、セル用基材と
セル用被着材を結合する方法がとられている。接
着剤としては以前は無機系接着剤が使用されてい
たが、この場合は通常400〜500℃という高温で硬
化させねばならず、作業性・生産性が悪くしかも
高温による材料の反りや劣化等の問題を惹起し、
結果的にセルの機能を著しく悪化させるため、そ
の使用量は大幅な減少傾向をたどつている。一
方、これら無機系接着剤の欠点を改良するものと
して低温硬化可能な幾多の有機系接着剤が試みら
れている。 現在、この用途に実用しうる有機系接着剤とし
ては、殆んどが二液型エポキシ樹脂を主体とした
ものであり、この場合、二液型であるが故にポツ
トライフが短いという作業面での難点がある。ま
た一般に接着剤を用いてセルを製造する場合に、
接着剤をセル用基材にスクリーン印刷し、被着剤
をあてがつて加熱硬化させる方法をとつている
が、被着剤をあてがつた際の接着剤の流動による
印刷パターンのくずれを防止するため、加熱硬化
する前に予備硬化を行つて接着剤を半硬化させて
いる。二液型接着剤を使用した場合、通常この予
備硬化に十数時間以上を要し、生産効率を極めて
悪くしている。更にこの予備硬化の度合いが最終
製品の物性に微妙に影響するため厳密なる工程管
理が不可欠であり拘束的作業を余儀無くされてい
る。 即ち、予備硬化で二液型接着剤の硬化が不充分
であつた場合は、印刷パターンの保持性が落ちて
適正な接着層が得られず、逆に過剰硬化となつた
場合は被着材への接着剤の転写密着が不充分とな
り接着性能に悪影響を及ぼす原因となる。これら
二液型接着剤の作業上の短所を改良するものとし
て一液型エポキシ樹脂接着剤が開発されている
が、製造されたセルの水分.熱等に対する化学
的.物理的安定性が悪く実用性に乏しい。以上、
現状では作業性的にも優れ、物性的にも優れた封
止用セルの製造方法が無く、その実現が強く要請
されている。 本発明は、無機系接着剤の如く高温硬化する必
要が無く、しかもポツトライフが長く、スクリー
ン印刷適性に優れ、予備硬化より能率がよく管理
の容易な予備乾燥ですむ等の作業性の向上があり
加えて製造されたセルの水分.熱等に対する化学
的.物理的安定性の向上もなされた封止用セルの
製造方法を提供するものである。 即ち、本発明は、平均分子量が500以上のエポ
キシ樹脂、ヒドラジツド化合物、充填剤及び溶剤
を主成分とする接着剤をガラスセラミツク等の無
機質材料或いは有機質フイルムを、透明電極や配
向膜等を与える表面処理した上に塗布し、予備乾
燥させた後、夫々該セル用被着材又はセル用基材
をあてがい、加熱硬化させて成ることを特徴とす
る封止用セルの製造方法である。 本発明に用いる平均分子量が500以上のエポキ
シ樹脂とは、分子中にエポキシ基を二個以上有す
る化合物であり、例えば、 (1) ビスフエノールA、ビスフエノールF、 (2) フエノール又はクレゾールとホルムアルデ
ヒドとの付加縮合したノボラツク樹脂やテト
ラヒドロキシフエニルメタン及びレゾルシノ
ールの如きヒドロキシ化合物、 (3) ジアミノジフエニルメタン、アニリン、キ
シリレンジアミン等のアミン化合物、 (4) グリセリン、ペンタエリスリトール等の多
価アルコー、又は (5) フタル酸、ヘキサハイドロフタル酸等のカ
ルボキシ化合物 等と、エピクロルヒドリン、エピブロムヒドリ
ン等のエピハロヒドリンやメチルエピクロルヒ
ドリン等のメチルエピハロヒドリンとの重縮合
樹脂や該重縮合樹脂をハロゲン化した樹脂、 エポキシ化大豆油等のエポキシ化肪酸類及び
その誘導体、 エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化ポリ
イソプレン等のエポキシ化ジエン重合体類、又
は 3,4エポキシ―6メチルシクロヘキシルメ
チル3,4エポキシ―6―メチルシクロヘキサ
ンカルボネート、ビニルシクロヘキセンジエポ
キサイド、ビス(2,3―エポキシシクロペン
チル)エーテル等の脂環族エポキシ樹脂 等の一種又は二種以上で、平均分子量が500以上
のものであるが、特に好適なものとしては上記
に記載のものがある。またそのうち、とりわけ(1)
〜(3)のものが好適である。 ここで言う平均分子量とは、数平均分子量を意
味し、用いるエポキシ樹脂が2種以上の場合は、
それらの平均した数平均分子量が500以上であれ
ば良い。平均分子量を500以上と規定した理由は、
これが500以下であつては予備乾燥後の接着剤に
流動性が残るため、被着材をあてがい加熱硬化さ
せる際接着剤が流動変形し印刷パターンが大幅に
乱れる結果、良好な接着性能を発現し得ないから
である。若し接着剤を塗布した基板を予備乾燥
後、積み重ねて取り扱う様な場合は、ブロツキン
グ現象を防ぐ為に固形エポキシ樹脂を主体に使用
する事が望ましい。 本発明で用いられるヒドラジツド化合物とは、
サリチル酸ヒドラジツド、p―オキシ安息香酸ヒ
ドラジツド、フエニルアミノプロピオン酸ヒドラ
ジツド等の一塩基酸ヒドラジツド化合物やコハク
酸ジヒドラジツド、アジピン酸ジヒドラジツド、
イソフタル酸ジヒドラジツド、セバチン酸ジヒド
ラジツド、チオジプロピオン酸ジヒドラジツド、
フランジカルボン酸ジヒドラジツド、シクロヘキ
サンカルボン酸ジヒドラジツド等の二塩基酸ジヒ
ドラジツド化合物等から選ばれた一種又は二種以
上である。これらのうち二塩基酸ジヒドラジツド
化合物が特に適している。 これらヒドラジツド化合物はエポキシ樹脂の硬
化剤として作用し、エポキシ樹脂と混合した場合
室温でのシエルフライフが長いので混合物は一液
型エポキシ樹脂として使用し得る。それにもかか
わらずヒドラジツド化合物は、他の一液型エポキ
シ樹脂接着剤に使用される硬化剤、例えばジシア
ンジアミド、BF3化合物等に比し、比較的低温に
て硬化反応を開始すると共に、極めて高度な耐熱
性.耐寒性及び耐水性を付与せしめる効果を有す
る。ヒドラジツド化合物の使用量は、エポキシ樹
脂のエポキシ基1モル当りヒドラジツド基が1/3
モル〜1モルとなる量が望ましい。なお両者の混
合に当つては、一般的に固体であるヒドラジツド
化合物を均一かつ細かく分散せしめるため三本ロ
ール等で混練して使用することが好ましい。 本発明で用いる充填剤としては、 (1) 炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸
塩、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム等の硫酸
塩、硅酸アルミニウム、硅酸ジルコニウム等の
硅酸塩、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛等の酸
化物、カオリン、タルク、アスベスト粉、石英
粉、雲母、ガラス繊維等の無機質充填剤と (2) ポリエチレン粉、ポリプロピレン粉、ポリ塩
化ビニル粉、ポリスチレン粉、ポリ酢酸ビニル
粉、ポリスチレン・酢酸ビニル共重合体粉、ポ
リメタアクリレート粉、ポリウレタン粉、ポリ
エステル粉、尿素樹脂粉、フエノール樹脂粉、
エポキシ樹脂粉等の有機質充填剤がある。 これら充填剤の添加量は、本発明に用いる接着
剤の組成、特に充填剤そのもの種類により大きく
変化するが一般的にはエポキシ樹脂100重量部に
対して1〜100重量部が望ましい。一般に本発明
に於いて、充填剤が1重量部より少ない場合は塗
布作業性が悪く塗布されたパターンの保持性も劣
る等の欠隔を生じ易い。また100重量部以上では
スクリーン印刷等による塗布に支障を来しがちで
ある。尚、充填剤の混合に当つてはスクーン印刷
時のスクリーンの目詰り防止等のため三本ロール
等で混練し微細化して使用することが望ましい。 本発明で用いる溶剤としては、沸点が70〜250
℃のものが望ましい。具体的には、n―ヘプタ
ン、n―オクタン、n―デカン、シクロヘキサ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベン
ゼン、ジエチルベンゼン、アミルベンゼン、ナフ
タリン、ピネン等の炭化水素類、四塩化炭素、塩
化エチレン、1,1,1―トリクロルエタン、
1,1,1,2―テトラクロルエタン、ヘキサク
ロルエタン、トリクロルエチレン、テトラクロル
エチレン、1,2,3―トリクロルプロパン、塩
化ブチル、塩化アミル、塩化―2―エチルヘキシ
ル、臭化エチレン、テトラブロムエタン、クロル
ベンゼン、1,2,4―トリクロルベンゼン、ブ
ロムベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、エタノ
ール、イソプロパノール、n―アミルアルコー
ル、フーゼル油、n―ヘキサノール、メチルアミ
ルアルコール、2―エチルブタノール、n―ヘプ
タノール、n―オクタノール、n―デカノール、
シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、フル
フリアルコール等のアルコール類、n―ブチルエ
ーテル、n―ヘキシルエーテル、エチルフエニル
エーテル、1,4―ジオキサン、トリオキサン、
ジエチルアセタール等のエーテル及びアセタール
類、メチルエチルケトン、メチル―n―ブチルケ
トン、メチル―2―アミルケトン、アセトニルア
セトン、イソホロン、シクロヘキサノン、アセト
フエノン等のケトン類、ギ酸プロピル、ギ酸イソ
ブチル、酢酸エチル、酢酸―n―ブチル、酢酸ベ
ンジル、酪酸イソアミル、乳酸エチル、安息香酸
メチル、シユウ酸ジエチル等のエステル類、エチ
レングリコール、メチルセロソルブ、メチルセロ
ソルブアセテート、セロソルブアセテート、ジブ
チルセロソルブ、メチルカルビトール、カルビト
ールアセテート、ブチルカルビトール、プロピレ
ングリコール、ヘキシレングリコール等の多価ア
ルコール類とその誘導体、ジメチルスルホキシド
等の含イオウ溶剤、ホルムアミド、N,N―ジメ
チルホルムアミド等の含窒素溶剤等である。 本発明では溶剤の沸点が70℃より低い場合は接
着剤の貯蔵中或は接着剤塗布作業中に溶剤が揮発
して接着剤の粘度が上り、作業性を著しく悪化さ
せる。また沸点が250℃より高い場合は、予備乾
燥工程に長時間を要すると共に、塗布された接着
剤中に溶剤が残留してセル中の封止物の性能を害
したりする危険性があり、かつ接着性能が不足す
ることがあるので好ましくない。 本発明で溶剤を添加する理由は、接着剤に流動
性を与え、適度な塗布性を与えるためである。従
つて、溶剤の添加量はこれらの条件を満たすべく
調節することが必要であるが、一般的にはエポキ
シ樹脂100重量部に対し5〜70重量部が適当であ
る。尚、使用する溶剤は、一種類であつても良い
し、二種以上のものを組合わせて使用しても差支
え無い。 本発明で用いるセル用基材とは、 (1) ガラス、セラミツク等の無機質材料、 (2) 上記無機質材料をシランカツプリング剤等の
表面改質剤で表面処理したもの及び液晶封止セ
ルにあつては、透明電極や配向膜等を与える表
面処理したもの、 (3) エポキシ樹脂板、ポリエステル樹脂板、ポリ
イミド樹脂板、ポリカーボネート樹脂板、ポリ
スルフオン樹脂板等の有機質材料及びこれらを
ガラス繊維や炭素繊維等で強化した材料、 (4) 上記(3)の材料を前記(2)と同様に各種表面処理
を施したもの 等が代表的である。 本発明で用いるセル用被着材とは、前記セル用
基材と同様 (1) ガラス、セラミツク等の無機質材料、 (2) 上記無機質材料をシランカツプリング剤等の
表面改質剤で表面処理したもの、及び液晶封止
セルにあつては、透明電極や配向膜等を与える
表面処理したもの、 (3) エポキシ樹脂板、ポリエステル樹脂板、ポリ
イミド樹脂板、ポリカーボネート樹脂板、ポリ
スルフオン樹脂板等の有機質材料及びこれらを
ガラス繊維や炭素繊維等で強化した材料、 (4) 上記(3)の材料を前記(2)と同様に各種表面処理
を施したもの 等が代表的であり、前記セル用基材と同一の材質
と形状を有するものであつても良いし、異なるも
のであつても良い。 次に、代表的な本発明の製造方法を具体的に説
明すると、前記のエポキシ樹脂、ヒドラジツド化
合物、充填剤及び溶剤を主成分とする接着剤を主
としてスクリーン印刷によりセル用基材上に、膜
厚が5〜500μになる様に塗布し、乾燥炉等で予
備乾燥させた後、セル用被着材をかぶせ、コレツ
ト加圧、バキウムピン等で加圧しながら、乾燥
炉、ホツトプレート、ヒーターブロツク、赤外線
ヒーター等の手段により加熱硬化させる。ここで
いう予備乾燥とは、接着剤中に含有する溶剤を充
分揮発させ、かつこの後セル用被着材をかぶせ加
熱硬化させる際に接着剤層が被着材の接着部分に
なじむよう適度な流動性を有する性質を維持して
いるようにすることを意味する。乾燥条件として
は、通常気流中室温〜130℃で5分〜6時間であ
り、生産性、経済性を考慮すると60〜110℃で20
〜120分が望ましい。 本発明に於ける加熱硬化とは、接着剤成分中の
エポキシ樹脂とヒドラジツド化合物との硬化反応
を充分行わしめること、かつ接着剤により、セル
用基材とセル用被着材とを接着結合せしめること
を意味する。加熱硬化条件としては、通常気流中
130〜200℃で5〜120分であり、好ましくは、140
〜180℃で20〜90分が適当である。 以上説明した方法により本発明は実施される
が、本発明に使用する接着剤の主成分であるエポ
キシ樹脂、ヒドラジツド化合物、充填剤及び溶剤
の四成分は必須であり、何れの一つが欠落しても
本発明の目的は達成されない。更に本発明に於け
る製造上の操作手順は前記工程と順序による事が
必須であり、何れかが欠落ないし逆転した場合
は、本発明の目的は達成されない。但し、必要に
より上記に於てセル用基材とセル用被着材を夫々
セル用被着材とセル用基材と読み替えた方法によ
つても本発明は実施し得る。 また、本発明に於ては、必要に応じての他の公
知の硬化剤、例えば芳香族アミン、酸無水物、
BF3化合物、ジシアンジアミド及びその誘導体、
イミダゾール類及びその塩類、ジアミノマレオニ
トリル及びその誘導体、ナイロン塩、尿素誘導体
等、の添加は本発明の効果を損わない範囲であれ
ば何ら差支えない。 更に、シランカツプリング剤、チタネート系カ
ツプリング剤等の表面改質剤及び顔料等を必要に
応じて本発明の効果を損わない範囲で用いること
もできる。 本発明の方法に用いる接着剤は、上記説明した
各種成分を含有して成るものであるが、封止用セ
ルに用いる見地から、当初溶剤を含んだ接着剤と
して25℃に於て100〜300ポイズ、好ましくは150
〜200ポイズの粘度を有し、かつ溶剤を含んだ接
着剤として1mm厚に塗布した塗膜が溶剤の揮発後
には塗膜面を垂直にしても流動性をもたないこと
が好ましい。 尚、本発明に於いて、封止用セルに封入される
材料、例えば、IC、トランジスター、液晶等の
封入方法に関しては特に限定するものでは無く、
封止用セルとの組合せに於て夫々に適した方法を
用いればよい。 本発明に於ては用いる接着剤として特定のエポ
キシ樹脂に特定の化合物を組み合わせ、更に充填
剤と溶剤を配合したものを用いる結果、従来封止
用セルの製造分野に用いられた二液型エポキシ樹
脂の欠点、即ち(1)ポツトライフが短い、(2)管理が
煩雑かつ長時間を要する予備硬化工程が必要であ
る、(3)使用前の計量、混合等の工程を要する、な
どの作業上の欠点を回避し、しかも従来の1液型
エポキシ樹脂を用いる場合の性能上の欠点もなく
1液型エポキシ樹脂の利点のみを享受して封止用
セルが製造できる点画期的である。 即ち、本発明に於ては接着剤成分の計量.混合
の工程が不要で、上記した予備硬化工程の代りに
短時間で済みかつ管理の容易な予備乾燥工程を行
えばよく、しかも接着剤の硬化時間が本発明の方
法によれば、例えば160℃で30〜60分要するのに
対し、従来の二液型エポキシ樹脂接着剤を用いる
と同一温度で60〜90分を要する。 更に、本発明の方法により製造された封止用セ
ルの気密性は極めて高く、耐熱性.耐寒性及び耐
水性にも格別優れており、電気.電子材料の収納
容器として実用価値が非常に高い。以上、本発明
の方法には、従来の水準に比して飛躍的な向上が
あり、省力化、省エネルギー化が強く叫ばれてい
る昨今、これらの要求を満たすものとして極めて
有用なものである。 次に、実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。 実施例 1 平均分子量約700のビスフエノールA.エピクロ
ルヒドリン重縮合型エポキシ樹脂(油化シエルエ
ポキシ社製、商品名エピコート836)100重量部に
セロソルブアセテート30重量部を加え100℃にて
混合均一化し、室温に戻した。これにドデカン酸
ジヒドラジツド23重量部、微粉ケイ酸塩5重量部
及びセロソルブアセテート20重量部を混合し、三
本ロールにて粒度が3μ以下になるまで混練し、
スペーサーとして直径7μの砕解ガラス繊維0.2重
量部を添加混合して接着剤を製造した。このもの
の25℃に於るB型粘度計による粘度は180ポイズ
であつた。 次に、この接着剤を使用して下記に示す条件に
てデジタル式腕時計用液晶表示セルを製造した。 セル用基材……横10mm、縦20mm、厚さ1mmのガラ
ス板の表面に三酸化インジウムから成る透明
電極を常法に従つて蒸着させ、その上にポリ
イミド系の配向膜で表面処理を施したもの。 セル用被着材……セル用基材と同じ。 塗布工程……前記の接着剤を塗布幅0.8mm、塗布
長さ横9mm×縦18mmのパターンを有する300
メツシユのスクリーン印刷板でセル用基材上
に膜厚が10μになる様に塗布した。 予備乾燥工程……接着剤を塗布したセル用基材を
100℃の乾燥炉中に30分間放置した。 接着工程……予備乾燥後放冷したセル用基材にセ
ル用被着材をかぶせ、バキユウムピンで加圧
しながら、160℃の乾燥炉中に30分間放置し
た。 仕上げ工程……上で得られた封止用セルにツイス
テツド・ネマチツク(Twisted Nematic)
表示方式に従つてビフエニル系液晶を注入
し、注入穴を市販の二液型エポキシ樹脂を用
いて封止し、液晶表示セルを製造した。 実施例 2 平均分子量1700のクレゾールノボラツク.エピ
クロルヒドリン重縮合型エポキシ樹脂(東都化成
社製、商品名YDCN220H)90重量部と平均分子
量380のビスフエノールA.エピクロルヒドリン重
縮合型エポキシ樹脂(油化シエルエポキシ社製、
商品名エピコート828)10重量部との混合体にブ
チルセロソルブ30重量部を加え、100℃にて混合
均一化し室温に戻した。これにアジピン酸ジヒド
ラジツド20重量部、ジシアンジアミド3重量部、
微粉ケイ酸塩3重量部及びブチルセロソルブ16重
量部を混合し、三本ロールにて粒度が3μ以下に
なるまで混練し、以下実施例1と同様にして接着
剤を製造した。実施例1と同様に測定したこのも
のの粘度は200ポイズであつた。 この接着剤を使用して実施例1と同様な条件に
て液晶表示セルを製造した。 比較例 1 従来の代表的セル用接着剤処方による二液型エ
ポキシ樹脂系接着剤〔主剤がビスフエノールA.
エピクロルヒドリン重縮合型エポキシ樹脂(油化
シエルエポキシ社製、商品名エピコート828)100
重量部に微粉ケイ酸塩3重量部とスペーサーとし
て直径7μの砕解ガラス繊維0.1重量部を混合した
ものであり、硬化剤が芳香族変性ポリアミン(大
日本インキ社製、エポタフハードナーWH301)
であり、主剤と硬化剤を100:60の重量比で混合
したもの〕を用いて下記に示す条件にて液晶表示
セルを製造した。 セル用基材……実施例1に同じ セル用被着材……実施例1に同じ 塗布工程……実施例1に同じ 予備硬化工程……実施例1の予備乾燥条件では接
着剤が過度に硬化してしまうので接着剤を塗
布したセル用基材を25℃に保つた室内で24時
間、半硬化させた。 接着工程……予備硬化したセル用基材にセル用被
着材をかぶせバキウムピンで加圧しながら、
160℃の乾燥炉中に1時間放置した。 仕上げ工程……実施例1に同じ。 比較例 2 実施例1に於て使用する接着剤の成分の内、微
粉ケイ酸塩を使用しない他は、全て実施例1と同
様の方法にて液晶表示セルを製造した。 比較例 3 実施例1に於て予備乾燥工程を省いた他は、全
て実施例1と同様の方法にて液晶表示セルを製造
した。 比較例 4 実施例1に於て使用するエポキシ樹脂として、
平均分子量が380のビスフエノールA.エピクロル
ヒドリン重縮合型(油化シエルエポキシ社製商品
名エピコート828)である他は全て実施例1と同
様の方法にて液晶表示セルを製造した。 比較例 5 実施例2に於いて使用する接着剤の成分の内、
アジピン酸ジヒドラジツドを26重量部、ジシアン
ジアミドを1重量部に変更した他は全て実施例1
と同様の方法にて液晶セルを製造した。 以上の液晶表示セル製造過程に於ける各種作業
性等及び製造した液晶表示セルの物性につき次の
様な試験項目、方法により評価した。この結果を
表1に示す。 (1) ポツトライフ 接着剤を連続的にスクリーン印刷する際、23
℃、60%R.H.の条件下で良好なる印刷性を示す
最大使用可能時間を測定した。 (2) スクリーン印刷性 接着剤の塗布されたセル用基板1個につき、塗
布されたパターンの1辺当り2個所ずつ計8個所
の塗布幅を測定し、その平均値を求め、これを10
個のセル用基板について実施しその平均値を求め
た。 これより次式の如く計算し、 スクリーン印刷性 =測定した塗布幅の平均値(mm)/スクリーンのパ
ターン幅(0.8mm)×100 得られた数値に従つて次の評点を与えた。 ・ 100〜110(理想的な印刷状態) …5点 ・ 110〜130(液晶表示セルの最終物性にやや悪
影響を及ぼす印刷状態) …3点 ・ 130をこえる値(実用性の全く無い印刷状態)
…1点 (3) スクリーン印刷のパターン保持性 液晶表示セル1個につき、スクリーン印刷され
た接着剤の塗布幅と加熱硬化した際の溶融流動し
た塗布幅とを、パターンの1辺当り2個所ずつ計
8個所測定し、その平均値を求め、これを10個の
液晶表示セルについて実施し平均値を求めた。こ
れより次式の如く計算し、 パターン保持率 =加熱硬化後の塗布幅の平均値(mm)/加熱硬化前
の塗布幅の平均値(mm)×100 得られた数値に従つて次の評点を与えた。 ・ 110〜130(理想的な流動状態) …5点 ・ 110〜110及び130〜150(液晶表示セルの最終
物性にやや悪影響を及ぼす流動状態)
…3点 ・ 150をこえる値(実用性の全く無い流動状態)
…1点 (4) 予備乾燥又は予備硬化工程の能率性 同工程の条件(温度.時間)を下記の如くラン
ク付けし評価した。 ・ 130℃以下の温度で短時間(1時間未満)
…5点 ・ 室温であるが長時間(1時間以上) …3点 (5) 耐湿熱性テスト オートクレーブ中にその高さの約1/5程度まで
水を入れ、水に接触しない様に棚を設置し、その
上に、上記で製造した液晶表示セルを置いた。オ
ートクレーブを完全に密閉にした後、内温が120
℃±2℃になる様に調整した。その後2時間毎に
液晶表示セルを取り出して、その表裏両面に偏光
板を当てて電極間に6Vの直流電圧を印加して表
示パターンの乱れの有無を肉眼にて観察すること
により高温.高湿条件下での液晶表示セルの気密
性能を評価した。 評価は、表示パターンの乱れ始めた時間で判定
し、これを10個の液晶表示セルについて測定し、
その平均値を求め、下記の如く評価した。 ・ 10時間以上 …5点 ・ 4時間以上10時間未満 …3点 ・ 4時間未満 …1点 更にこのオートクレーブ中に上記条件で延べ24
時間放置した後、液晶表示セルを取り出してガラ
ス板とガラス板の間にナイフを入れ強引に引きは
がした場合のはがれ状況を観察した。
【表】 実施例 3 実施例2で用いた接着剤を使用して下記に示す
条件にてIC用収納セルを製造した。 セル用基材……縦10mm、横10mm、厚さ2mmで接着
剤が塗布される額縁状の面の幅が全て1mmで
ある深さ約2mmの長方形箱状セラミツク。 セル用被着材……セル用基材と同じ。 塗布工程……接着剤をスクリーン印刷により、セ
ル用基材の額縁状の面に膜厚が300μになる
様に塗布した。 予備乾燥工程……実施例1に同じ。 接着工程……実施例1に同じ。 以上により製造したIC用収納容器10個を75℃
±2℃の温水中に15日間浸漬した後、圧縮せん断
強度を測定したところ、10個の平均値が385Kg/
cm2であり、浸漬前の圧縮せん断強度の70%を維持
し、極めて高い耐温水性能を示した。 更に、上記製造条件により製造したIC用収納
容器10個を比較例5の後に記載した試験項目、方
法の項で説明した耐湿熱性テストと同一の条件に
調整したオートクレーブ中に48時間放置した後圧
力10-7mmHgの環境下でリーク性テストを実施し
たところ、全て1×10-6c.c./秒以下であり、極め
て高い気密性能を示した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 平均分子量が500以上のエポキシ樹脂、ヒド
    ラジツド化合物、充填剤及び溶剤を主成分とする
    接着剤を、ガラス、セラミツク等の無機質材料或
    いは有機質フイルムを、透明電極や配向膜等を与
    える表面処理したセル用基材又はセル用被着材上
    に塗布し、予備乾燥させた後、夫々該セル用基材
    又はセル用被着材をあてがい、加熱硬化させるこ
    とを特徴とする封止用セルの製造方法。 2 有機質フイルムがエポキシ樹脂板、ポリエス
    テル樹脂板、ポリイミド樹脂板、ポリカーボネー
    ト樹脂板、ポリスルフオン樹脂板である特許請求
    の範囲第1項記載の封止用セルの製造方法。
JP2151481A 1981-02-18 1981-02-18 Production of sealing cell Granted JPS57137317A (en)

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