JPS645097B2 - - Google Patents

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JPS645097B2
JPS645097B2 JP12197783A JP12197783A JPS645097B2 JP S645097 B2 JPS645097 B2 JP S645097B2 JP 12197783 A JP12197783 A JP 12197783A JP 12197783 A JP12197783 A JP 12197783A JP S645097 B2 JPS645097 B2 JP S645097B2
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JP
Japan
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carburization
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aluminum
strength
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JP12197783A
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JPS6059051A (ja
Inventor
Junichi Sugitani
Teruo Yoshimoto
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、石油化学工業用反応管などに使用さ
れる耐浸炭性にすぐれた耐熱鋳鋼材に関する。 石油化学工業におけるリフオーマチユーブ、ク
ラツキングチユーブ等の炭化水素類の熱分解・改
質反応管として、従来よりNiやCrを含む耐熱鋳
鋼、代表的にはASTM HK40材(JIS SCH22相
当)やHP材(SCH24相当)などからなる鋼管が
使用され、またHP材にNb、W、Moなどが添加
された改良材なども実用に供されている。近時、
操業条件の苛酷化に伴い、高温クリープ破断強
度、耐熱衝撃性などの機械的性質と併せて耐浸炭
性のすぐれた耐熱鋳鋼材の開発が要請され、これ
に対して本発明者等は既出願においていくつかの
耐熱鋳鋼を提供した(例えば、特開昭56−3602〜
3605号、特願昭57−149420号等)。 本発明者等は、耐浸炭性を更に強化するため
に、化学成分組成と併せて、表面処理の効果に関
して研究を重ねた結果、Nb、W、Mo、Ti、Al、
B等を含むCr―Ni系鋼をベース材とし、これに
アルミニウム拡散浸透処理を施すことにより、高
温度、とくに1000℃をこえる温度域における耐浸
炭性を飛躍的に高めることに成功した。 本発明の耐熱鋳鋼材は、C0.3〜0.6%、Si2.0%
以下、Mn2.0%以下、Cr20.0〜30.0%、Ni30.0〜
40.0%、Nb0.3〜1.5%、W0.5〜3.0%、Mo0.2〜
0.8%、Ti0.04〜0.5%、Al0.02〜0.5%、B0.0002
〜0.004%、N0.04〜0.15%、残部実質的にFeから
なる化学成分構成を有し、かつ表層にアルミニウ
ム拡散浸透処理により形成されるアルミニウム浸
透層を有するものである。 本発明耐熱鋳鋼材は、表層にアルミニウム浸透
層を有するとともに、高温用途での使用時に、ベ
ース材に合金成分として含まれているAlが表面
へ拡散偏析することにより形成されるAlリツチ
層、およびアルミ浸透層とAlリツチ層との間の
融合層とからなる積層構造を呈し、これらの各層
が浸炭防止層として強力な耐浸炭性を発揮する。 本発明の成分限定理由は次のとおりである。 C:0.3〜0.6% Cは鋳鋼の鋳造性を改善するとともに、Nb等
と結合し一次炭化物を形成してクリープ破断強度
を高める。このために少くとも0.3%を必要とす
るが、あまり多くなると、二次炭化物の過剰析出
により靭性が低下し、溶接性も悪化するので、
0.6%を上限とする。 Si:2.0%以下 Siは溶湯の脱酸、鋳造性確保に必要であり、ま
た耐浸炭性改善効果をも有するが、多量に含有す
ると溶接性を損うので、2.0%以下とする。 Mn:2.0%以下 Mnは溶湯の脱酸・脱硫作用を果す元素である
が、あまり多くなると、耐酸化性が低下するの
で、2.0%以下とする。 Cr:20.0〜30.0% CrはNiと共存して鋳鋼組織をオーステナイト
組織となし、高温強度、耐酸化性を高める。とく
に1000℃以上の高温域での強度、耐酸化性を確保
するためには少くとも20.0%を必要とするが、あ
まり多くなると、靭性の低下をみるので、30.0%
を上限とする。 Ni:30.0〜40.0% NiはCrとの共存下にオーステナイト組織を形
成・安定化させ、高温域での強度、耐酸化性を高
める。1000℃以上の温度域におけるこれらの特性
を確保するために、少くとも30.0%を必要とする
が、40.0%をこえると効果はほゞ飽和し、それ以
上の添加は不経済であるので、40.0%を上限とす
る。 Nb:0.3〜1.5% Nbはクリープ破断強度、耐浸炭性を高める。
0.3%未満ではその効果が不足するが、多量の添
加はクリープ破断強度の低下を招くので、1.5%
を上限とする。なお、Nbは通常これと同効元素
であるTaを随伴するので、その場合はTaとの合
計の含有量が0.3〜1.5%であればよい。 W:0.5〜3.0% Wは前記Nbとの組合せにより高温強度を高め
る。0.5%に満たないと、その効果が不足する。
しかし、多量に含むと耐酸化性が悪くなるので、
3.0%以下とする。 Mo:0.2〜0.8% MoはNb、Wと共存して高温強度を高める。そ
の効果を確保するために、少くとも0.2%を要す
るが、あまり多いと耐酸化性が低下するので、
0.8%を上限とする。 本発明におけるベース材は、上記諸元素ととも
に、N、Ti、AlおよびBを含有する。TiはC、
Nと結合して炭化物、窒化物、炭窒化物を形成
し、BおよびAlはこれらの化合物を微細に分散
析出させ、結晶粒界の強化、耐粒界割れ性を高め
ることにより、高温クリープ破断強度、高温熱衝
撃特性、長時間クリープ破断強度の顕著な向上を
もたらす。また、Tiは一Alとの相乗効果として
耐浸炭性を著しく改善する。 N:0.04〜0.15% Nは固溶窒素の形態でオーステナイト相を安
定、強化する一方、Ti等の窒化物、炭窒化物の
形成に関与する。これらの化合物はAl、Bとの
共存下に微細に分散析出し、結晶粒の微細化、粒
成長阻止によりクリープ破断強度や耐熱衝撃性を
高める。この効果を得るために少くとも0.04%を
必要とする。しかし、あまり多くなると、上記化
合物の過剰析出、粗大化が生じ、却つて耐熱衝撃
性等が悪くなるので、0.15%を上限とする。 Ti:0.04〜0.5% Tiは窒化物等を形成して高温強度、耐熱衝撃
性等を高め、かつAlとの共存下に耐浸炭性を強
化する。このために0.04%以上を必要とするが、
多量の添加は析出物の粗大化、酸化物系介在物量
の増加を伴い、かえつて強度低下をみるので、
0.5%を上限とし、とくに強度を重視する場合に
は、0.15%以下とするのがよい。 Al:0.02〜0.5% Alはクリープ破断強度の改善のほか、Tiと共
存して耐浸炭性の向上に著効を有する。その含有
量は少くとも0.02%を要する。含有量の増加に伴
つて効果も増大する。しかし、多量に含有すると
かえつて高温強度の低下をまねくので、強度面を
重視する場合には、0.07%を上限とするのがよ
い。Tiとの共存による耐浸炭性改善効果を十分
なものとするには、0.07%以上の含有が望まし
く、含有量の増加とともに更に耐浸炭性の向上を
みる。たゞし、0.5%をこえると極端な強度低下
を生じるので、0.5%を上限とする。 B:0.0002〜0.004% Bは結晶粒界を強化し、かつTi化合物等の微
細析出をうながすとともに、析出後の凝集粗大化
遅延効果によつてクリープ破断強度を高める。こ
の効果を得るために0.0002%以上を必要とする
が、0.004%をこえると、強度向上が緩慢となる
ばかりでなく、溶接性の悪化をみるので、0.004
%を上限とする。 P.Sその他の不純物は通常の溶製技術上の不可
避的混入を許容する。例えば、Pは0.03%以下、
Sは0.03%以下混在してさしつかえない。 本発明の耐熱鋳鋼材は、上記成分構成を有する
鋼の鋳造材等、あるいはこれに適宜塑性加工、機
械加工等が加えられた所要形状の物品、例えば管
体にアルミニウム拡散浸透処理を施して所要の表
面、例えば管体の場合には、内面または外面、あ
るいは内・外両面の表層にアルミ浸透層を形成す
ることにより得られる。そのアルミニウム拡散浸
透処理は、カロライジング法などと称せられる公
知の方法により、例えばアルミニウム粉末、フエ
ロアルミニウム粉末、Fe―AL合金粉末などを主
成分とし、これに反応促進剤として塩化アンモニ
ウムなどを適量添加してなる浸透剤を被処理物品
とともに、密閉式あるいは中性もしくは還元性雰
囲気回転ドラム内に装入し、適温(例えば、850
〜1000℃)に適当時間加熱保持することにより達
成することができる。このアルミ浸透層(約25〜
30%のAlを含むFe―Al系合金からなる)の層厚
は例えば0.1〜0.5mm(100〜500μ)程度である。 本発明耐熱鋳鋼材は、実機使用時において、ベ
ース材の含有Alの表面への拡散濃化により、表
面近傍に層厚数十ないし約300μのAlリツチ層が
形成され、かつこのAlリツチ層と前記アルミ浸
透層との間に両層の融合層が形成される。これら
各層はいずれも浸炭防止層として機能する。むろ
ん、実機使用に先立つて、Alリツチ層を形成す
るための加熱処理(例えば、約800〜1100℃での
加熱保持)を施しておいてもよい。これら各層間
の密着性は非常に良好である。 本発明の耐熱鋳鋼材は、上記のようにアルミ浸
透層、アルミ浸透層とAlリツチ層の融合層およ
びAlリツチ層を経てベース材基地部分へと続く
多層構造を有し、これら各層の浸炭防止能によつ
て強力な耐浸炭性を発揮する。このアルミ浸透層
は高温酸化に対して大きな抵抗性をも示す。ま
た、本発明耐熱鋳鋼材は前記ベース材の化学成分
構成により、高温用途、ことに1000℃をこえる使
用環境によく耐え得る機械的諸性質を具備する。 実施例 高周波溶解炉(大気中)で溶製した鋳鋼の遠心
鋳造管(外径136mm×肉厚20mm×長さ500mm)から
浸炭試験片(直径12mm×長さ60mm)を調製し、こ
れにアルミニウム拡散浸透処理を施した。これを
浸炭試験に付したのち、試片表面から深さ1mmま
での層および1〜2mmの層の各層から切粉を採取
し、C量分析により増加C量を求めて耐浸炭性を
評価した。また、比較のために、鋳造管から採取
されたまゝの試験片につき、同じ浸炭試験を行つ
た。第1表に試験片(ベース材)の化学成分組
成、第2表に浸炭試験結果を示す。第1表中、ベ
ース材aは、Nb、W、Moを含む公知のHP改良
材相当、b〜dは本発明の成分構成の規定を満す
ものである。アルミニウム拡散浸透処理条件、お
よび浸炭試験条件は次のとおりである。 〔1〕 アルミニウム拡散浸透処理 Fe―Al粉末にアルミナ(Al2O3)粉末を加
え、この混合粉末に少量(約0.5%)のNH4Cl
を添加する。この粉末と試片を容器内に入れ、
Arガス送給下に約1000℃の温度で約10時間加
熱する。 〔2〕 浸炭試験 試片を固体浸炭剤(デグザKG30、BaCO3
有)中、温度1100℃で300時間保持。 第2表に示すように、本発明材はC量増加が
ごくわずかであり、浸炭に対し強い抵抗性を有
する。各供試材の浸炭試験後のX線マイクロア
ナライザーによる解析により、本発明例(試番
101〜103)ではアルミ浸透層と、浸炭試験過程
で生成したAlリツチ層および両層間の融合層
からなる明瞭な多層構造が認められる。一方、
アルミ拡散浸透処理をうけていない比較例のう
ち、試番2〜4はAlリツチ層を有する点で、
試番1(公知のHP改良材相当。Alリツチ層な
し)に比し、耐浸炭性の改善が認められるも
のゝ、アルミ浸透層を欠くために、本発明材の
強力な耐浸炭性に及ばない。
【表】
【表】 以上のように、本発明耐熱鋳鋼材は、HP材や
その改良材、その他の従来材に比しすぐれた耐浸
炭性を有するので、石油化学工業におけるエチレ
ンクラツキングチユーブなど、あるいは鉄鋼関連
設備におけるハースロールやラジアントチユーブ
等、1000℃をこえる高温域で、かつ浸炭雰囲気で
使用される各種設備部材として好適である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 C0.3〜0.6%、Si2.0%以下、Mn2.0%以下、
    Cr20.0〜30.0%、Ni30.0〜40.0%、Nb0.3〜1.5%、
    W0.5〜3.0%、Mo0.2〜0.8%、Ti0.04〜0.5%、
    Al0.02〜0.5%、B0.0002〜0.004%、N0.04〜0.15
    %、残部実質的にFeからなり、かつ表層にアル
    ミニウム浸透層を有する耐浸炭性にすぐれた耐熱
    鋳鋼材。
JP12197783A 1983-07-05 1983-07-05 耐浸炭性耐熱鋳鋼材 Granted JPS6059051A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12197783A JPS6059051A (ja) 1983-07-05 1983-07-05 耐浸炭性耐熱鋳鋼材

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JP12197783A JPS6059051A (ja) 1983-07-05 1983-07-05 耐浸炭性耐熱鋳鋼材

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JPS6059051A JPS6059051A (ja) 1985-04-05
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CN107419215A (zh) * 2017-09-21 2017-12-01 辽宁工业大学 一种渗铌剂和模具钢粉末包埋渗铌强化方法

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JPS6059051A (ja) 1985-04-05

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