JPS64425Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案はタイピングランマー、或はバイブロラン
マーと称される輾圧機に、例えば管埋設用の溝内
等を輾圧する際のアタツチメントとして取付ける
ための特殊作業用ハンドルに関するものである。

この種の輾圧機は、主として凹凸のある地表面
を平担に締固める際の作業に使用することを目的
としており、従つて第１図に示すように機体Ａを
保持するための操作ハンドルＢは、通常輾圧板Ｃ
が位置する地表面Ｄと同じ面上に立つ作業員Ｅが
保持して操作するのに適した高さ位置に設定され
ている。

そころで、地下埋設用の通信用ケーブル管ガス
管、水道管或いは電力ケーブル管等を地下の掘削
溝内に敷設する場合においては、溝底内の敷設管
上に埋め戻した土砂を所定厚さの積層毎に順次平
担に締固めるていくための作業として、輾圧機を
幅の狭い掘削溝内に導入して輾圧作業を行う必要
がある。通常この種に掘削溝は幅が60乃至80cm程
度あるため、作業員は輾圧機と共に溝内に入つて
機体を操作することができるが、溝の深さが1.5
ｍ程度もあつて輾圧機によつて溝底面にたえず振
動を与えていることや、また溝の近くに土砂の運
搬用車輌が接近して土圧が高まることがあるため
に、溝壁が崩壊して作業員が土砂に埋れてしまう
という危険性が多分にある。

従つて最近ではこの種の作業の安全性を配慮す
る観点から、掘削溝内の輾圧作業の場合には輾圧
機のみを溝内に配置してなるべく作業員は溝外か
ら機体を操作するという作業形態が要求されるよ
うになつている。

ところが現在市販されている輾圧機は、前記の
ように操作ハンドルＢが、輾圧機と同じ面に位置
した作業員によつて操作しやすい高さに設けられ
ているため、そのままの形では掘削溝内に配置し
た輾圧機を足場高さの相違した掘削溝外から自由
に操作できないという問題点がある。

また最近では前記のような安全性という面と、
掘削溝の掘削作業や埋め戻し作業を能率的に行う
という目的のために、溝の幅を前記のように作業
員が入れるような大きさとはせずに、輾圧機のみ
が配置できるような約30cm程度の小さいものとす
る例があり、このような場合にはどうしても作業
員が掘削溝外から溝内の輾圧機を操作しなければ
ならないので、はなはだ機体の操作が扱いにくい
という問題点を有している。

本案は上記のような問題点を考慮し、従来にお
ける輾圧機を使用して掘削溝における埋め戻し面
の締固め作業を行うに際し、輾圧機の上部に取付
けることによつて掘削溝内に配置した該輾圧機の
操作が足場高さの異なる溝外からでも自由に操作
できるようにした輾圧機における特殊作業用ハン
ドルの提供を目的としたものである。

この考案に係るハンドルは、互に複数本の連結
梁によつて連結された略Ａ字形をなす左右一対の
縦形フレームの上部に、夫々外側方向に突出する
横形ハンドルを設けて、夫々の縦形フレームの下
端には、輾圧機本体の操作ハンドルにおける両側
前後部に取付けるための装着部を備えたことを特
徴とするものである。

本案の特殊作業用ハンドルを図面に示す実施例
について説明すれば、第２図はこの考案のハンド
ルが輾圧機１に取付けられた使用時の状態を示し
ている。このハンドルは逆Ｖ字形をなすように折
曲げられた二辺のパイプ３ａ，３ｂと、この両パ
イプ間を連結する水平な梁パイプ４とからなるよ
うに略Ａ字形に形成された左右一対の縦形フレー
ム５ａ，５ｂ及びこれら縦形フレーム５ａ，５ｂ
における上部に外側に向けて突設された水平の横
形ハンドル６ａ，６ｂとから構成されている。

縦形フレーム５ａ，５ｂ自体の高さＨは、いず
れも約1.3ｍ程度、また下端の長さＬは輾圧機１
における操作ハンドル２の前後端部上に取付けら
れるのに適した約60cm程度の大きさとして、フレ
ーム５ａとフレーム５ｂとが夫々複数本の連結梁
７により一体に接続されることにより、幅Ｗが約
30乃至40cm程度の大きさに形成されている。

両縦形フレーム５ａ，５ｂにおける夫々二辺の
フレームパイプ３ａ，３ｂは、前方辺３ａが傾斜
角を有し、後方辺３ｂは垂直であるように折曲げ
られている。

また夫々のフレームパイプ３ａ，３ｂの下端部
には、輾圧機１における操作ハンドル２の前後端
部上に夫々着脱自在に装着されるための取付け金
具８が設けられている。この取付け金具８は、例
えば第３図に示すように夫々のフレームパイプ３
ａ，３ｂの下端に溶接された、操作ハンドル２の
外径が嵌合するような逆Ｕ字形の金具９と、この
金具９の開放端に設けられた締付けネジ１０とか
らなつている。

また両縦形フレーム５ａ，５ｂの上端部に設け
られる横形ハンドル６ａ，６ｂは、両縦形フレー
ム５ａ，５ｂの上端と梁パイプ４との間に設けた
縦形支注１１と、この縦形支柱１１に平行な後方
フレームパイプ３ｂの上部との間に架設した横梁
１２に、防振ゴム１３を介して夫々外側方向に水
平に突出するように取付けられている。

この実施例において前記の横形ハンドル６ａ，
６ｂは、第２図に示すように、コの字形に折曲げ
られたパイプからなり、このパイプの両端を連結
する横梁１４の中央部が前記防振ゴム１３にボル
ト１５を介して接続されるようなつている。

また横形ハンドル６ａ，６ｂは、必ずしも第２
図に示すようにコの字形に折曲げられたパイプか
らなる必要はなく、図示はしないが、一本の棒状
ハンドルであつてもよい。

本案に係る特殊作業用ハンドルは、上記のよう
な構造からなり、前記のように輾圧機１を掘削溝
の埋め戻し作業に使用するに際しては、第２図に
示すように予め該特殊作業用ハンドルを輾圧機１
の操作ハンドル２に装着して、該輾圧機１を第４
図のように掘削溝Ｇ内に配置すれば、該特殊作業
用ハンドルの縦形フレーム５ａ，５ｂ及び横形ハ
ンドル６ａ，６ｂが掘削溝Ｇの上方に突出するの
で、作業員は溝Ｇ外から縦形フレーム５ａ，５ｂ
もしくは横形ハンドル６ａ，６ｂを保持した状態
で溝Ｇ内の輾圧機１を支障なく操作することがで
き、掘削溝Ｇ内での輾圧機１による輾圧作業を安
全に遂行することができる。

また本案の特殊作業用ハンドルは、縦形フレー
ム５ａ，５ｂを下方部の長さＬが上部よりも大き
い略Ａ字形としたので、該フレームの下端を輾圧
機１の操作ハンドル２におけるの前後部に安定よ
く支持することができる。従つて輾圧機１が溝Ｇ
内で行うジヤンプを作業員が溝外において安定良
く受け止めて安定良く着地させることができ、ハ
ンドルを保持した状態における機体の操作を著し
く具合良く行えるという効果を有する。

なお夫々の縦形フレーム５ａ，５ｂにおけるフ
レームパイプ３ａ，３ｂを、本実施例のように前
方辺３ａが傾斜角を有し、後方辺３ｂが垂直とな
るようなＡ字形に形成した場合には、第４図に示
すように、輾圧板１７が接地することによつて溝
Ｇ内に傾斜状にジヤンプする輾圧機１の上に本案
特殊作業用ハンドルの姿勢を略垂直に維持するこ
とができ、操作を安定良く行えるという効果があ
る。

勿論縦形フレーム５ａ，５ｂは、下端の取付け
金具８によつて輾圧機１の操作ハンドル２と着脱
自在であるため、前記のように輾圧機１を掘削溝
内で使用するとき以外には、取付け金具８を外す
ことにより該縦形フレーム５ａ，５ｂを輾圧機１
から分離して本来の用途に使用することができる
ことは言うまでもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は輾圧機の本来の使用状態を示す斜視
図、第２図は本案に係る特殊作業用ハンドルを取
付けた状態における輾圧機の斜視図、第３図は第
２図に示したハンドルの部分側面図、第４図は本
案に係る特殊作業用ハンドルを取付けた輾圧機の
使用状態を示す側面図である。 図において、１：輾圧機、２：操作ハンドル、
３ａ，３ｂ：フレームパイプ、４：梁パイプ、５
ａ，５ｂ：フレーム、６：横形ハンドル、８：取
付け金具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 略Ａ字形に折曲げられた左右一対の縦形フレー
   ムと、両フレーム間を互に連結する連結梁と、両
   フレームの上部に夫々外側方向に突設された横形
   ハンドルとを有し、両フレームの下端には輾圧機
   本体の操作ハンドルの両側前後部に着脱可能に取
   付けられる装着部を備えていることを特徴とした
   輾圧機の特殊作業用ハンドル。