JPS643976Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は押ボタン操作式のガス器具例えばガス
コンロ、ガス湯沸器等の操作装置に関する。

従来のこの種装置として、器具本体内に、ガス
の通断を行う制御弁ユニツトを固設し、該器具本
体の操作パネル面の透窓内に、一端軸支の押ボタ
ンを臨ませ、該押ボタンの裏面に、該制御弁ユニ
ツト内から外方に突出する操作杆の外端部を常時
当接させ、該押ボタンの押圧操作によれば、該操
作杆を介して該制御弁ユニツト内の制御弁が開弁
されるようにしたものが知られる。この場合、該
押ボタンはその押圧操作により軸支点を中心にし
て傾動されるもので、前記操作パネル面に対する
該押ボタンの操作面の傾動角の如何が該押ボタン
を押圧操作したか否か、ひいては該制御弁が開弁
されたか否かの判断の重要な目安となつている。

しかしながら、このものによれば、該押ボタン
と前記制御弁ユニツトとが別体に構成され、該押
ボタンは前記器具本体の操作パネル面に直接或い
はホルダケースを介して軸支され、該制御弁ユニ
ツトは該器具本体内に固設されるもので、該器具
本体の製作誤差、該押ボタンや該制御弁ユニツト
を該器具本体に取付けるときの組立誤差等によ
り、該押ボタンと該制御弁ユニツトとの相対的な
位置関係が、この装置を製作する度毎に異なり、
そのため、該押ボタンの裏面に前記操作杆の外端
部を当接させたときに、前記傾動角が所定値から
大幅にずれることがあり、このときには、該傾動
角を見ても押圧操作したか否かの判断ができなく
なる不都合がある。

本考案は上記不都合を無くした装置を提供する
ことをその目的とするもので、第１図に例示する
如く器具本体１内に、ガスの通断を行う制御弁ユ
ニツト２を固設し、該器具本体１の操作パネル面
１ａの透窓３内に、一端軸支の押ボタン４を臨ま
せ、該押ボタン４の裏面に、該制御弁ユニツト２
内から外方に突出する操作杆５の外端部を常時当
接させ、該押ボタン４の押圧操作によれば、該操
作杆５を介して該制御弁ユニツト２内の制御弁６
が開弁されるようにしたものにおいて、該押ボタ
ン４の一端を軸支するホルダケース７を該制御弁
ユニツト２に固定させたことを特徴とする。

この第１図は本考案をガスコンロに適用した場
合の実施例を示すもので、図示の制御弁ユニツト
２において、２ａはガス供給路を形成するガス管
８内に連通するガス入口、２ｂはガスバーナ９に
連通するガス出口、２ｃは該ガス入口２ａを該ガ
ス出口２ｂに連通させるガス通路、１０は該ガス
通路２ｃ内に挿入される作動杆を夫夫示す。

前記制御弁６は該作動杆１０上に固定されるも
のとし、該制御弁６の上流側に電磁安全弁１１を
対向配置した。

尚、図中１２，１３は前記操作パネル面１ａに
沿つて摺動する摺動部材１５によつて選択的に開
閉されるガス流量の調節用のガス弁を示し、１４
は最小流量に調整する絞り部材を示す。

ここで、押ボタン４による制御弁６の開弁操作
について説明する。

押ボタン４を第２図実線示の始端位置から操作
杆５に施した戻しばね１６の弾発力に抗して押圧
操作すれば、操作杆５が押動され、この押動で作
動杆１０も戻しばね１７の弾発力に抗して押動さ
れて、まず第２図破線示の中間位置で制御弁６が
開かれ、次いで第２図鎖線示の終端位置で電磁安
全弁１１が開弁される。

この終端位置では、制御弁６と電磁安全弁１１
とが共に開弁されて、ガスバーナ９にガスが供給
されると共に、操作杆５により点火スイツチ１８
が閉成され、図示しない点火器が駆動されて、ガ
スバーナ９は着火される。

その後、押ボタン４の押圧を終端位置で解除す
れば、操作杆５は戻しばね１６により押し戻さ
れ、これに形成した係止穴５ａに第３図示のよう
にばね１９で弾発される係合子２０が嵌合されて
止まり、押ボタン４は中間位置でその復帰が停止
される。

このとき作動杆１０は操作杆５の内端部により
復帰が抑えられ、制御弁６の開弁は保持される。

押ボタン４が中間位置に戻れば、点火器は駆動
を停止されると共に、作動杆１０は前方に退去し
て、これによる電磁安全弁１１の押圧が解除され
るが、ガスバーナ９は着火されているから、その
着火で起電力を発生する図示しない熱起電力発生
素子により電磁安全弁１１の開弁は保持されるの
で、ガスバーナ９の着火状態に保持される。

ガスバーナ９の消火を行うには、押ボタン４に
並設された前記ホルダケース７内の消火ボタン２
１を押圧操作すれば良く、これを行えば、係合子
２０が操作杆５の係止穴５ａから後退し、操作杆
５が戻しばね１６により元の位置に押し戻され
て、押ボタン４が始端位置に復帰する。

このとき作動杆１０は戻しばね１７により元の
位置に押し戻され、制御弁６が閉弁されるので、
ガスバーナ９へのガスの供給は断たれ、ガスバー
ナ９は消火され、電磁安全弁１１は閉弁される。

次に、図示の実施例における各部材の取付け方
を説明する。

前記ガス管８は前記器具本体１の底面にＺ形金
具２２を介して固定され、前記制御弁ユニツト２
はそのガス入口２ａ部分において接続管２３を介
して該ガス管８に固設される。

また、前記ホルダケース７は第４図に示すよう
に前記押ボタン４を囲繞する角筒状に構成され、
その前面側が前記操作パネル面１ａの透窓３内に
挿入され、その裏面側が該制御弁ユニツト２の前
面側に例えば螺子等で固定される。

かくするときは、押ボタン４は器具本体１内に
固設された制御弁ユニツト２と一体に構成され、
押ボタン４の裏面に操作杆５の外端部が所定位置
で当接される。

それ故、この装置を複数個製作した場合、各装
置毎に操作パネル面１ａに対する制御弁ユニツト
２の前後方向の位置が多少ずれることがあつて
も、操作パネル面１ａの傾斜角は変わらないか
ら、各装置における操作パネル面１ａに対する押
ボタン４の操作面の傾動角が常に所定値すなわち
押ボタン４の所定の始端位置に保持され、したが
つて、この傾動角を見れば押ボタン４が、押圧さ
れていないことが確実にわかり、結局、制御弁６
が閉弁状態にあることが確実にわかる。

尚、押ボタン４を押圧操作したときは、前記し
たように中間位置にあるから、このときの操作パ
ネル面１ａに対する押ボタン４の操作面の傾動角
を見れば、制御弁６が開弁状態にあることが確実
にわかる。

尚、押ボタン４の裏面と操作杆５の外端部との
当接は押ボタン４の自重を利用して行わせること
もできるが、図示のものでは、一層確実にするた
め、押ボタン４の軸２４の外周に設けられ押ボタ
ン４の内側に押圧するばね２５の弾発力を利用し
て行わせるようにした。

このように本考案によるときは、押ボタン４を
ホルダケース７に軸支させ、該ホルダケース７を
器具本体１内に固設した制御弁ユニツト２に固定
させて、該押ボタン４と制御弁ユニツト２とを一
体に構成したので、操作パネル面１ａに対する押
ボタン４の操作面の傾動角が所定値に保持され
て、該傾動角を見れば、該押ボタン４を押圧した
か否か、ひいては制御弁６が開弁されたか否かを
確実に判断することができる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の１例の截断側面図、第２
図及び第３図は押ボタンの押圧操作の説明図、第
４図は第１図の要部を拡大した分解斜視図であ
る。 １……器具本体、１ａ……操作パネル面、２…
…制御弁ユニツト、３……透窓、４……押ボタ
ン、５……操作杆、６……制御弁、７……ホルダ
ケース。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 器具本体１内に、ガスの通断を行う制御弁ユニ
   ツト２を固設し、該器具本体１の操作パネル面１
   ａの透窓３内に、一端軸支の押ボタン４を臨ま
   せ、該押ボタン４の裏面に、該制御弁ユニツト２
   内から外方に突出する操作杆５の外端部を常時当
   接させ、該押ボタン４の押圧操作によれば、該操
   作杆５を介して該制御弁ユニツト２内の制御弁６
   が開弁されるようにしたものにおいて、該押ボタ
   ン４の一端を軸支するホルダケース７を該制御弁
   ユニツト２に固定させたことを特徴とするガス器
   具の操作装置。