JPS643299Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動供給装置における根分離装置に
係り、さらに詳しくその目的を説明すると、下側
コンベヤー上面に不整列に並べられている玉葱苗
のような棒状の苗を１本ずつ確実に分離して一定
間隔に並べることを目的とした苗巻込機の自動供
給装置において、苗を１本ずつ分離する前に、隣
接する苗の根のからんだ状態を解きほどいて完全
に分離させ、後の自動供給装置による苗の分離作
業を能率よく行えるようにした根分離装置に関す
るものである。

従来、ビニールハウス等で集中的に育成された
玉葱などの苗は、密生状態にあるため、その根の
部分は複雑にからみあつている。

この苗をそのま苗巻込機における自動供給装置
の下側コンベヤーの上面に並べて分離作業を行つ
ても、その苗は根の部分が互いにからみあつてい
ることが原因となり、苗を１本ずつ正確に分離で
きなくなつたり、また分離できても下側コンベヤ
ー上に直交状態にならず、傾斜状に分割される欠
点があつた。

このような欠点があると、人手で苗を補給した
り、また苗が傾斜している場合、その位置を正確
に修正する手間が必要となる等煩雑な作業が加わ
ることにより、非常に作業能率が悪くなる欠点が
あつた。

本考案は、このような欠点を解消したもので、
その自給供給装置において、根のからみを完全に
解きほどいて、苗を一本ずつ分離させ、一定間隔
に且つ正確な姿勢を保つて上・下側テープ間に苗
の巻き込みができる根分離装置を提供せんとする
ものである。

以下、本考案の一実施例を図面を参照しながら
説明する。

第１図は、本考案に係る装置の平面図、第２図
はその側面図、第３図及び第４図は要部の一部切
欠正面図と平面図である。

図において、１は本考案の要旨である自動供給
装置を示し、玉葱のような棒状の苗２を一本ずつ
一定間隔ごとにテープ間に巻き込むための苗巻込
機を構成する送りコンベヤー装置５の一端部に、
この自動供給装置１が設置してある。

この自動供給装置１は、不整列に並べた苗２を
１本ずつ正確な一定間隔に分離させるための装置
で、苗２を不整列に並べて移送する下側コンベヤ
ー４、苗２を外周面上に吸着保持する保持穴６と
溝７を形成した回転ドラム８、一本ずつ一定間隔
になつた苗を苗巻込機の送りコンベヤー装置５側
に移送する上側コンベヤー９から構成されてい
る。

本考案の根分離装置１０は、下側コンベヤー４
上面に並べた不整列な苗２、特に隣接の苗２との
根３のからみを解きほぐして分離させるために、
第３図及び第４図に示すように下側コンベヤー４
の任意の間１１から苗２の根３に向かつてジエツ
トエアが吹き出す吹出し穴１２を形成した吹出し
管１３を設置する。

この吹出し管１３には、ホース１４を取り付け
たブロワー若しくはコンプレツサー１５に接続す
る。また、吹出し管１３は、図示していないがフ
レーム１６等に固定させる。

前記吹出し管１３によつて、苗２の根３の分離
を行つている時に、苗２自身が吹出し管１３のジ
エツトエアによつて、吹き飛ばされないように苗
押さえベルト１７を設置する。この苗押さえベル
ト１７は、無端からなるスポンジ・ゴム等の柔軟
性のある弾性体から形成して、苗２に傷をつけな
いようにしてあり、また、駆動ローラ１８と従動
ローラ１９の間に取り付けてある。

この駆動ローラ１８は、ローラ枠２０とローラ
枠支持腕２１に軸支された駆動軸２２に取り付け
てあり、従動ローラ１９は、ローラ枠２０に軸支
された従動軸２３に回転可能に取り付けて、ベヤ
リング２４を内設してある。そして、この従動軸
２３には、苗押さえベルト１７の張設が出来るよ
うにローラ枠２０に長孔を形成して任意の位置に
固定出来るようにしてある。

なお、苗押えベルト１７は、苗２に対して傷を
つけない程度に圧接するための調整が可能なよう
にスプリング２５を設けてある。つまり、このス
プリング２５は、調整ボルト２６に巻装して、調
整ボルト２６はローラ枠２０の上面に固着した穴
を形成した部材２７と、ローラ枠支持腕２１に固
着した部材２８との間に取り付けてある。また、
スプリング２５は部材２８の下側に取り付けられ
ているために苗押えベルト１７によつて、苗２の
葉の部分は押さえられ、下側に圧接され吹出し管
１３のジエツトエアの力では吹き飛ばされなくな
る。

また、苗押えベルト１７はフレーム１６に取り
付けたモーター等の駆動装置２９によつて、スプ
ロケツト、ローラチエーン等の伝導装置３０で駆
動軸２２と連結して、下側コンベヤー４と同じ方
向に回転させる。

本考案は以上のような構成になつているので、
ビニールハウス等で密生された苗２を一度に多数
抜き取り、多苗の根３が、互いにからんだままの
状態で、自動供給装置１の下側コンベヤー４の上
面に並べて回転ドラム８において、苗２を分離作
業する前の過程で、各苗の根３の部分のみを、吹
出し管１３のジエツトエアにより、解きほぐされ
るから、次の苗分離作業において、より完全な苗
の分離に寄与する補助作用がある。

このため人手によつて苗を補強したり、傾斜し
た苗の修正する手間がなくなる等の利点があり、
その作業能率は著しく向上するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図はその平
面図、第２図は同側面図、第３図は根の分離状態
を略図的に示す一部切欠説明図、第４図は同平面
図である。 １……自動供給装置、２……苗、３……根、４
……下側コンベヤー、１０……根分離装置、１３
……吹出し管、１７……苗押えベルト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 不整列な棒状の苗を複数列構成の下側コンベヤ
   ーにより移送させながら、苗を１本ずつ分離させ
   て苗巻込機の送りコンベヤー装置に供給する自動
   供給装置において、 前記下側コンベヤーの上方に、苗の移送方向と
   同じ方向に駆動する柔軟性のある弾性体構成の苗
   押さえベルトを設置し、さらにこの苗押さえベル
   トの側方にジエツトエアを吹き出す吹出し管を設
   置したことを特徴とする自動供給装置における根
   分離装置。