JP3000671U

JP3000671U - ポット苗用移植機の下降ベルト

Info

Publication number: JP3000671U
Application number: JP1994001371U
Authority: JP
Inventors: 正俊藪内
Original assignee: MINORU SANGYO KABUSHIKI KAISHA
Current assignee: MINORU SANGYO KABUSHIKI KAISHA
Priority date: 1994-02-01
Filing date: 1994-02-01
Publication date: 1994-08-09
Anticipated expiration: 2000-02-01

Abstract

(57)【要約】【目的】ポット苗の根部を潰すことなく挟持して下方
に運び植付装置に供給することのできる下降ベルトを得
る。加えてポット苗を水平姿勢で植え付け装置に供給す
る。【構成】互いに反対方向に回転し、ポット苗を水平に
挟持して下方に運びこれを植付装置１０に供給する一対
の無端状下降ベルト１９。その外周面の全周にわたり縦
溝が形成され、この縦溝の部分でポット苗の根部を挟持
するので、根部に無理な挟持力が掛からない。また、ポ
ット苗の葉部はベルトの植付装置側の縁で挟持されるの
で、ポット苗の水平姿勢が保たれる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ポット苗用移植機に上下に張架され互いに反対方向に回転し、ポット苗を水平に挟持して下方に運びこれを植付装置に供給する一対の無端状下降ベルトに関する。

【０００２】

【従来の技術】

ポット苗用移植機として、苗載台上のポット苗箱から押し出された横１列のポット苗を苗受けアームに受け、苗受けアームから機体に水平に張架され互いに反対方向に回転する一対の搬送ベルト上に搬送方向に対し横向きに落下させ、この搬送ベルトの端縁から送り出されるポット苗を互いに反対方向に回転する一対の下降ベルトにより水平に挟持して下方に運び、これを植付装置に供給するようにしたものが知られている（例えば、実公平１−４２９７７号公報、実公平１−４２９７８号公報公報参照）。

【０００３】これをまず図３を参照して具体的に説明すると、上記ポット苗用移植機においては、多数のポット苗室を連設した可撓性のポット苗箱１が苗載台２内を湾曲して一列分づつ間欠送りされ、所定位置で苗載台２の後方に設けられた押出杆３がポット苗箱１の横一列のポット苗室１ａに底面から突入し、ポット苗を前方に押し出すとともにその根部を前方に設けられた苗受けアーム４の苗受け溝４ａ内に押し込む（図３に実線で示す）。続いて、ポット苗を受け取った苗受けアーム４は、ポット苗を逆方向に反転させながら下方に回動し（図３に仮想線で示す）、このとき苗受け溝４ａがポット苗の根部を先にして跳ね出し部材６の位置を通過する。これによりポット苗は苗受け溝４ａから押し出され、跳ね出し部材６はポット苗が苗受け溝４ａから抜け切ると同時に下方に（矢印Ａで示す）素早く回動し、ポット苗を下方の搬送ベルト５上に落下させる。なお、ポット苗を自然落下に任せず強制的に落下させるのは、動いている搬送ベルトの所定位置に素早く確実にポット苗を供給するためである。

【０００４】図４は、上記搬送ベルト５の端縁に下降ベルトと野菜等の定植に適する植付装置を配置したものである。ここに示すように、搬送ベルト５は互いに反対方向に回転する一対の無端状ベルトで構成されており、搬送ベルト５上に供給されたポット苗（簡略化のため１つのみ図示）は、搬送ベルト５上を端縁に向かって水平に移送され、該端縁に達したとき苗受け７内に落下し、続いて苗受け７の上方にあった送り爪８が下降し、ポット苗を揺動自在の苗受け７から下方へ送り出す。送り出されたポット苗は互いに反対方向に回転する一対の無端状下降ベルト９に挟持され、水平姿勢を保ったまま下降し、下降ベルト９の下端において植付装置１０に供給される。植付装置１０は、相互に所定の角度をなして対向配置され同一方向に回転する一対の円盤で構成され、その対向面で挟持したポット苗を回転に伴い下降回動させ、溝切り刃１１により地表に形成された溝に下ろす。このポット苗に対し図示しない土寄せ輪により直ちに土寄せが行われ、同時に植付装置１０による挟持が解かれ移植が完了する。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、従来のポット苗用移植機における下降ベルト９は、全体が柔らかく表面（ポット苗を挟持する面）が平坦なゴム状弾性体（スポンジゴム等）からなり、ポット苗２１はこの向かい合った表面で水平に挟持される（図５参照）。そして、ポット苗２１を挟持したとき、ベルト９がたわんだり根部２１ａに当たった箇所が弾性的に変形したりして挟持力を緩和するので、根部２１ａが潰れたりすることは余りない。しかし、苗の種類によっては根部２１ａが大きく崩れやすいものがあり、そのようなポット苗の場合、ベルトの挟持力で根部２１ａが潰れることがあり、その場合ポット苗の根が傷み活着率が低下する。また、ひどくは潰れないまでもベルト同士の間隙が開いて葉部２１ｂが挟持されず、そのためポット苗２１が傾斜した状態で下降することがあり、これは傾斜したまま植付装置に供給されるので圃場への植え付け姿勢が悪くなる。

【０００６】本考案は、上記従来の下降ベルトの問題点に鑑みてなされたもので、ポット苗の根部を潰すことなく挟持して下方に運び植付装置に供給することのできる下降ベルトを得ること、加えてポット苗を水平姿勢で植え付け装置に供給することのできる下降ベルトを得ることを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、ポット苗用移植機に上下に張架され互いに反対方向に回転し、ポット苗を水平に挟持して下方に運びこれを植付装置に供給する一対の無端状ベルトであって、そのいずれか一方又は双方の外周面のポット苗の根部を挟持する箇所の全周にわたり縦溝を形成したことを特徴とするポット苗用移植機の下降ベルトである。

【０００８】

【実施例】

図１及び図２を参照して、本考案の１実施例について説明すると、この下降ベルト１９は柔らかいスポンジゴム製であり、いずれも表面側全周にわたりポット苗の根部の高さｈを越える幅の凹溝２０を有し、両ベルト１９、１９が向き合う内側には凹溝２０による空所が形成され、ポット苗２１の根部２１ａがこの空所にはまり込み挟持される。

【０００９】上記下降ベルト１９によれば、ポット苗の根部２１ａは上記空所内で挟持されるので、根部２１ａがひどく押し潰されることが防止でき、また、両ベルト１９、１９の間隙が大きく開くことがなくポット苗の葉部２１ｂも挟持されるので、ポット苗２１は水平姿勢を保ったまま下降し、植付装置１０に供給される。なお、上記実施例では双方のベルトに凹溝を形成したが、一方の側にのみ凹溝を形成してもよい。

【００１０】

【考案の効果】

本考案の下降ベルトによれば、ポット苗の根部を潰すことなく挟持して下方に運び植付装置に供給することができ、且つポット苗を水平姿勢で植付装置に供給することができるので、ポット苗の根が傷まず圃場に対する植付姿勢も良好である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の下降ベルトの断面図（ａ）、及びそれ
がポット苗を挟持した状態の説明図（ｂ）である。

【図２】搬送ベルトから本考案の下降ベルトを介して植
付装置にポット苗を供給するときの様子を説明するため
の植付部の斜視図である。

【図３】搬送ベルトにポット苗が落下するときの様子を
説明するためのポット苗供給部の側面図である。

【図４】搬送ベルトから従来の下降ベルトを介して植付
装置にポット苗を供給するときの様子を説明するための
植付部の斜視図である。

【図５】従来の下降ベルトの断面図（ａ）、及びそれが
ポット苗を挟持した状態の説明図（ｂ）である。

【符号の説明】

５搬送ベルト１０植付装置１９下降ベルト２０下降ベルトの凹溝２１ポット苗２１ａポット苗の根部２１ｂポット苗の葉部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ポット苗用移植機に上下に張架され互い
に反対方向に回転し、ポット苗を水平に挟持して下方に
運びこれを植付装置に供給する一対の無端状ベルトであ
って、双方の外周面のポット苗の根部を挟持する箇所の
全周にわたり縦溝を形成したことを特徴とするポット苗
用移植機の下降ベルト。
【請求項２】ポット苗用移植機に上下に張架され互い
に反対方向に回転し、ポット苗を水平に挟持して下方に
運びこれを植付装置に供給する一対の無端状ベルトであ
って、いずれか一方の外周面のポット苗の根部を挟持す
る箇所の全周にわたり縦溝を形成したことを特徴とする
ポット苗用移植機の下降ベルト。