JPS6411724B2 - - Google Patents
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- JPS6411724B2 JPS6411724B2 JP8807581A JP8807581A JPS6411724B2 JP S6411724 B2 JPS6411724 B2 JP S6411724B2 JP 8807581 A JP8807581 A JP 8807581A JP 8807581 A JP8807581 A JP 8807581A JP S6411724 B2 JPS6411724 B2 JP S6411724B2
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- Artificial Filaments (AREA)
- Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は、ポリアミドを多糸条同時に高速で直
接紡糸延伸する方法の改良に関するものである。
接紡糸延伸する方法の改良に関するものである。
[従来の技術]
従来の直接紡糸延伸方法においては、1糸条ま
たは2糸条の紡出糸条を、それぞれ1対ずつのロ
ーラ(ネルソンローラ方式あるいはセパレートロ
ーラとの組合せ方式)よりなる第1、第2ゴデー
ローラに引取り、この第1〜第2ゴデーローラ間
で延伸後、3000m/分以下の速度で巻取るという
方式が一般的であつた。ここで、第1、第2ゴデ
ーローラのうち、少なくとも第2ゴデーローラに
は加熱ローラが用いられており、ネルソンローラ
方式の場合には2個のローラが、またセパレート
ローラとの組合せ方式の場合には1個のローラが
加熱されていた。
たは2糸条の紡出糸条を、それぞれ1対ずつのロ
ーラ(ネルソンローラ方式あるいはセパレートロ
ーラとの組合せ方式)よりなる第1、第2ゴデー
ローラに引取り、この第1〜第2ゴデーローラ間
で延伸後、3000m/分以下の速度で巻取るという
方式が一般的であつた。ここで、第1、第2ゴデ
ーローラのうち、少なくとも第2ゴデーローラに
は加熱ローラが用いられており、ネルソンローラ
方式の場合には2個のローラが、またセパレート
ローラとの組合せ方式の場合には1個のローラが
加熱されていた。
しかし、この加熱ローラは温度制御系も含めて
設備的に高価であり、また、糸条の熱処理効率が
低いため、加熱に要する電力費用も大きかつた。
特に、2個の加熱ローラを有するネルソンローラ
方式では、その問題が顕著であつた。そこで、加
熱ローラが1個しかないセパレートローラ組合せ
方式が注目されたが、この方式ではセパレートロ
ーラを用いるという性質上、必然的に糸揺れが大
きくなつて操業安定性に劣り、また毛羽が多く生
ずるという糸質上の問題もあつた。
設備的に高価であり、また、糸条の熱処理効率が
低いため、加熱に要する電力費用も大きかつた。
特に、2個の加熱ローラを有するネルソンローラ
方式では、その問題が顕著であつた。そこで、加
熱ローラが1個しかないセパレートローラ組合せ
方式が注目されたが、この方式ではセパレートロ
ーラを用いるという性質上、必然的に糸揺れが大
きくなつて操業安定性に劣り、また毛羽が多く生
ずるという糸質上の問題もあつた。
近年、生産性の向上をめざして、製糸工程にお
ける多糸条化および高速化が要請されてきてい
る。
ける多糸条化および高速化が要請されてきてい
る。
ところが、これら従来のネルソンローラ方式や
セパレートローラ組合せ方式で、多糸条化および
高速化を行なつた場合、加熱ゴデーローラあたり
の設備費は一層高価となり、しかも第2ゴデーロ
ーラ巻付け中の糸揺れが増大し、隣接巻付き糸条
どうしが互いに干渉して操業的に安定せず、また
得られる糸条の糸質にも問題がある。一方、糸掛
け操作も困難になり、糸掛けに要する時間が延び
て、収率を悪化させるという問題も生じる。
セパレートローラ組合せ方式で、多糸条化および
高速化を行なつた場合、加熱ゴデーローラあたり
の設備費は一層高価となり、しかも第2ゴデーロ
ーラ巻付け中の糸揺れが増大し、隣接巻付き糸条
どうしが互いに干渉して操業的に安定せず、また
得られる糸条の糸質にも問題がある。一方、糸掛
け操作も困難になり、糸掛けに要する時間が延び
て、収率を悪化させるという問題も生じる。
そこで、本発明者らは、ポリアミドを多糸条同
時に安定して高速で直接紡糸延伸する方法につい
て検討した結果、加熱された第2ゴデーローラを
1個かつ表面鏡面としこれに糸条を一周未満巻付
けることにより延伸、熱処理し、その後直ちに高
速で巻上げる方法が有効であることを見出し先に
提案した(特開昭56−37310号公報)。
時に安定して高速で直接紡糸延伸する方法につい
て検討した結果、加熱された第2ゴデーローラを
1個かつ表面鏡面としこれに糸条を一周未満巻付
けることにより延伸、熱処理し、その後直ちに高
速で巻上げる方法が有効であることを見出し先に
提案した(特開昭56−37310号公報)。
[発明が解決しようとする課題]
ところが、この方法では、高速で延伸、熱処理
されたポリアミド糸条を直ちに高速で巻上げるた
め、巻上げられたボビン上で糸条が時間と共に収
縮し始めるという現象(いわゆる遅延回復)が大
きく、その結果、ボビンが押し潰されて変形した
り破壊したりするという問題や巻上げパツケージ
の巻姿が崩れ良好な製品パツケージが得られ難い
という問題が新たに生じた。
されたポリアミド糸条を直ちに高速で巻上げるた
め、巻上げられたボビン上で糸条が時間と共に収
縮し始めるという現象(いわゆる遅延回復)が大
きく、その結果、ボビンが押し潰されて変形した
り破壊したりするという問題や巻上げパツケージ
の巻姿が崩れ良好な製品パツケージが得られ難い
という問題が新たに生じた。
本発明の主な目的は、このような問題点を克服
し、高速で直接紡糸延伸されたポリアミド糸条巻
上げボビンの潰れを防止するとともにそのパツケ
ージ巻姿を良好にすること、すなわち、多糸条化
および高速化を達成しかつ優れたポリアミド延伸
糸製品(パツケージ)を得るということが工業的
に可能となるポリアミドの製糸方法を提供するこ
とにある。
し、高速で直接紡糸延伸されたポリアミド糸条巻
上げボビンの潰れを防止するとともにそのパツケ
ージ巻姿を良好にすること、すなわち、多糸条化
および高速化を達成しかつ優れたポリアミド延伸
糸製品(パツケージ)を得るということが工業的
に可能となるポリアミドの製糸方法を提供するこ
とにある。
[課題を解決するための手段]
この目的を達成するため、鋭意検討した結果、
次のような本発明に到つたのである。
次のような本発明に到つたのである。
すなわち、本発明は、ポリアミドを多糸条同時
に溶融紡出して、表面が鏡面仕上げされた第1ゴ
デーローラに糸条接触角135〜270゜で引取り、引
続いて該第1ゴデーローラよりも高速の3000m/
分以上の周速で回転する表面が鏡面仕上げされか
つ加熱された単一の第2ゴデーローラに糸条を接
触角135〜270゜で巻付けることにより、糸条を延
伸、熱処理した後、ボビン上に糸条を巻上げるポ
リアミドの製糸方法において、前記第2ゴデーロ
ーラと前記ボビンとの間に熱収縮ゾーンを設け、
延伸熱固定の後かつ巻取りまでの間に連続して熱
収縮を生じさせることを特徴とするポリアミドの
製糸方法である。
に溶融紡出して、表面が鏡面仕上げされた第1ゴ
デーローラに糸条接触角135〜270゜で引取り、引
続いて該第1ゴデーローラよりも高速の3000m/
分以上の周速で回転する表面が鏡面仕上げされか
つ加熱された単一の第2ゴデーローラに糸条を接
触角135〜270゜で巻付けることにより、糸条を延
伸、熱処理した後、ボビン上に糸条を巻上げるポ
リアミドの製糸方法において、前記第2ゴデーロ
ーラと前記ボビンとの間に熱収縮ゾーンを設け、
延伸熱固定の後かつ巻取りまでの間に連続して熱
収縮を生じさせることを特徴とするポリアミドの
製糸方法である。
以下、図を用いて本発明法を具体的に説明す
る。
る。
第1図は本発明法を実施するための一例よりな
る装置の正面図、第2図はその巻取部分の側面図
である。
る装置の正面図、第2図はその巻取部分の側面図
である。
第1図において、紡糸口金1から同時に吐出さ
れ、冷却筒2を経て冷却固化された多糸条(この
例では8糸条)のポリアミド糸条Yは、オイリン
グローラ3を経て給油(潤滑化)された後、糸道
ガイド4を経て、第1ゴデーローラ5に引取ら
れ、次の第2ゴデーローラ6との間で延伸され、
第2ゴデーローラ6の表面を接触走行する間に熱
処理を受ける。
れ、冷却筒2を経て冷却固化された多糸条(この
例では8糸条)のポリアミド糸条Yは、オイリン
グローラ3を経て給油(潤滑化)された後、糸道
ガイド4を経て、第1ゴデーローラ5に引取ら
れ、次の第2ゴデーローラ6との間で延伸され、
第2ゴデーローラ6の表面を接触走行する間に熱
処理を受ける。
第1および第2ゴデーローラはそれぞれ1個ず
つ設けられ、その表面は鏡面仕上げとなつてい
る。また、それぞれのローラに糸条が接触する糸
条接触角θは、135〜270゜の範囲に設定されてい
る。第2ゴデーローラ6は周速が3000m/分以上
の加熱ローラであり、その周面温度は紡出される
ポリアミド繊維のガラス転移点(Tg)よりも高
くかつ融点(Tm)よりも10℃以上低い温度に制
御されている。第2ゴデーローラ6には周面保護
のための保温カバー7がローラ全周を覆うように
して設けられている。
つ設けられ、その表面は鏡面仕上げとなつてい
る。また、それぞれのローラに糸条が接触する糸
条接触角θは、135〜270゜の範囲に設定されてい
る。第2ゴデーローラ6は周速が3000m/分以上
の加熱ローラであり、その周面温度は紡出される
ポリアミド繊維のガラス転移点(Tg)よりも高
くかつ融点(Tm)よりも10℃以上低い温度に制
御されている。第2ゴデーローラ6には周面保護
のための保温カバー7がローラ全周を覆うように
して設けられている。
第2ゴデーローラ6を離れた糸条は、糸道ガイ
ド8に導かれるが、本発明では第2ゴデーローラ
6と糸道ガイド8との間に弛緩熱収縮を生じさせ
るための熱収縮ゾーン9が設けられており、この
熱収縮により、巻取り後の遅延収縮が大幅に軽減
される。
ド8に導かれるが、本発明では第2ゴデーローラ
6と糸道ガイド8との間に弛緩熱収縮を生じさせ
るための熱収縮ゾーン9が設けられており、この
熱収縮により、巻取り後の遅延収縮が大幅に軽減
される。
第1図に示した熱収縮ゾーン9は第2ゴデーロ
ーラの保温カバー7の糸条出口を延長してダクト
状に構成したものであり、第2ゴデーローラを保
温した熱風が送られるようになつている。第1ゴ
デーローラ5と第2ゴデーローラ6との間で延伸
され、第2ゴデーローラ6の加熱周面で熱処理さ
れた糸条Yは熱収縮ゾーン9を通過することによ
り熱収縮し、遅延回復率が減少する。熱収縮ゾー
ン9の雰囲気温度は第2ゴデーローラ6の周面温
度近傍あるいはそれより若干高い温度が好まし
い。
ーラの保温カバー7の糸条出口を延長してダクト
状に構成したものであり、第2ゴデーローラを保
温した熱風が送られるようになつている。第1ゴ
デーローラ5と第2ゴデーローラ6との間で延伸
され、第2ゴデーローラ6の加熱周面で熱処理さ
れた糸条Yは熱収縮ゾーン9を通過することによ
り熱収縮し、遅延回復率が減少する。熱収縮ゾー
ン9の雰囲気温度は第2ゴデーローラ6の周面温
度近傍あるいはそれより若干高い温度が好まし
い。
熱収縮ゾーン9を出た糸条Yは糸道ガイド8を
通じてそれぞれ4糸条ずつに分けられ、更に綾振
りガイド10,10′によつて1糸条(約2〜20
フイラメント)ずつに分けられ、それぞれのトラ
バース装置11,11′によつてトラバースされ、
フリクシヨンローラ12,12′を介して回転す
るボビン13,13′上に巻取られる。第2図は
巻取部の側面図であり、糸道ガイド8から4糸条
に分けられた糸条Ya〜Ydがそれぞれの巻き山1
4a〜14dを形成する様子を示している。な
お、この例では一軸4山巻取りの場合を示した
が、これに限定されるものではない。
通じてそれぞれ4糸条ずつに分けられ、更に綾振
りガイド10,10′によつて1糸条(約2〜20
フイラメント)ずつに分けられ、それぞれのトラ
バース装置11,11′によつてトラバースされ、
フリクシヨンローラ12,12′を介して回転す
るボビン13,13′上に巻取られる。第2図は
巻取部の側面図であり、糸道ガイド8から4糸条
に分けられた糸条Ya〜Ydがそれぞれの巻き山1
4a〜14dを形成する様子を示している。な
お、この例では一軸4山巻取りの場合を示した
が、これに限定されるものではない。
本発明法において、加熱ローラである第2ゴデ
ーローラは1個であることが必要だが、非加熱ロ
ーラである第1ゴデーローラは、1個でも2個で
もよい。ただし、1個でも操業、糸質に問題はな
いので、コスト的には1個の方が好ましい。
ーローラは1個であることが必要だが、非加熱ロ
ーラである第1ゴデーローラは、1個でも2個で
もよい。ただし、1個でも操業、糸質に問題はな
いので、コスト的には1個の方が好ましい。
また、本発明において、多糸条とは2糸条以上
をさし、好ましくは4糸条以上をさすものとす
る。巻取速度は3000m/分以上であるが、好まし
くは3500m/分以上がよい。
をさし、好ましくは4糸条以上をさすものとす
る。巻取速度は3000m/分以上であるが、好まし
くは3500m/分以上がよい。
第1ゴデーローラと第2ゴデーローラとの間で
延伸をし、続いて第2ゴデーローラにおいて熱処
理をするが、延伸倍率の適正値は、巻取速度の値
によつて異なる。第3図に、巻取速度Vに対する
延伸倍率Rの適正範囲を示す。第3図において、
斜線部分が好ましい延伸倍率の範囲である。
延伸をし、続いて第2ゴデーローラにおいて熱処
理をするが、延伸倍率の適正値は、巻取速度の値
によつて異なる。第3図に、巻取速度Vに対する
延伸倍率Rの適正範囲を示す。第3図において、
斜線部分が好ましい延伸倍率の範囲である。
第1および第2ゴデーローラへの糸条接触角
は、135〜270゜としなければならない。もし、
270゜を越えると糸揺れの問題等が生ずる。そして
好ましくは、糸条接触角は180゜以上かつ250゜未満
である。
は、135〜270゜としなければならない。もし、
270゜を越えると糸揺れの問題等が生ずる。そして
好ましくは、糸条接触角は180゜以上かつ250゜未満
である。
また、第1および第2ゴデーローラは、ともに
周長70cm以上のものが好ましく、かつ糸条がスリ
ツプしないように鏡面仕上げにする必要がある。
周長70cm以上のものが好ましく、かつ糸条がスリ
ツプしないように鏡面仕上げにする必要がある。
第2ゴデーローラの表面温度はTg〜(Tm−
10)℃であればよく好ましくは100〜(Tm−20)
℃がよい。
10)℃であればよく好ましくは100〜(Tm−20)
℃がよい。
第2ゴデーローラと巻取りボビンとの間に設け
られる熱収縮ゾーンは第2ゴデーローラの保温カ
バーを利用してもよいし、また、別個に熱収縮ゾ
ーンを設置してもよい。熱収縮ゾーンの長さは10
cm以上が好ましく、雰囲気温度は110℃以上が好
ましい。熱収縮ゾーンを保温する手段としては第
2ゴデーローラの熱を利用する方法あるいは別途
ヒーター等を設置する方法がある。
られる熱収縮ゾーンは第2ゴデーローラの保温カ
バーを利用してもよいし、また、別個に熱収縮ゾ
ーンを設置してもよい。熱収縮ゾーンの長さは10
cm以上が好ましく、雰囲気温度は110℃以上が好
ましい。熱収縮ゾーンを保温する手段としては第
2ゴデーローラの熱を利用する方法あるいは別途
ヒーター等を設置する方法がある。
[作用]
このように、本発明法は紡糸・延伸・定長熱固
定・巻取を直結した製糸工程において、延伸後の
糸条をローラで定長で熱固定した後に糸条の内部
残留歪として生じる巻取糸の遅延収縮を、加熱ロ
ーラ上での定長熱固定に連続して弛緩熱処理ゾー
ンを設け熱収縮させるという段階を加えることに
より、巻取り糸の内部残留歪を大幅に減少させ、
巻取糸のボビン上での遅延収縮を軽減してボビン
の潰れ(変形や破壊)およびパツケージの巻き姿
不良を防止するものである。
定・巻取を直結した製糸工程において、延伸後の
糸条をローラで定長で熱固定した後に糸条の内部
残留歪として生じる巻取糸の遅延収縮を、加熱ロ
ーラ上での定長熱固定に連続して弛緩熱処理ゾー
ンを設け熱収縮させるという段階を加えることに
より、巻取り糸の内部残留歪を大幅に減少させ、
巻取糸のボビン上での遅延収縮を軽減してボビン
の潰れ(変形や破壊)およびパツケージの巻き姿
不良を防止するものである。
熱収縮ゾーンにおける熱収縮を十分に行わせる
ためには、熱収縮ゾーン中の走行糸条張力を低く
しておくことが好ましく、例えば、0.15g/d以
下、更に好ましくは0.1g/d以下の張力に保つ
ておくことがよい。
ためには、熱収縮ゾーン中の走行糸条張力を低く
しておくことが好ましく、例えば、0.15g/d以
下、更に好ましくは0.1g/d以下の張力に保つ
ておくことがよい。
また、第2ゴデーローラと巻取ボビンとの間の
糸条リラツクス率は、工程安定性の点から高くて
も3%程度とすることが好ましい。
糸条リラツクス率は、工程安定性の点から高くて
も3%程度とすることが好ましい。
[実施例]
実施例
40デニール−10フイラメントのナイロン6フイ
ラメント糸を、第1図、第2図に示したような装
置を用いて、8糸条同時に直接紡糸延伸を行なつ
た。
ラメント糸を、第1図、第2図に示したような装
置を用いて、8糸条同時に直接紡糸延伸を行なつ
た。
第1ゴデーローラには223mmφの鏡面セラミツ
クコーテイングローラを用い、第2ゴデーローラ
には382mmφの鏡面セラミツクコーテイングロー
ラを用いた。第2ゴデーローラの表面温度は160
℃、第1および第2ゴデーローラへの糸条接触角
は、それぞれ200゜および220゜とした。
クコーテイングローラを用い、第2ゴデーローラ
には382mmφの鏡面セラミツクコーテイングロー
ラを用いた。第2ゴデーローラの表面温度は160
℃、第1および第2ゴデーローラへの糸条接触角
は、それぞれ200゜および220゜とした。
第2ゴデーローラには保温カバーを取付け、カ
バーの出口をダクト状に延長して出し、約20cmの
熱収縮ゾーンを設けた。熱収縮ゾーン内雰囲気の
温度は155〜160℃であつた。第1ゴデーローラの
周速を2000m/分、第2ゴデーローラの周速を
4000m/分とし、巻取ボビンの周速を3960m/分
にして巻取りリラツクス率を1%に設定した。こ
のときの熱収縮ゾーンの糸張力は0.08g/dであ
つた。
バーの出口をダクト状に延長して出し、約20cmの
熱収縮ゾーンを設けた。熱収縮ゾーン内雰囲気の
温度は155〜160℃であつた。第1ゴデーローラの
周速を2000m/分、第2ゴデーローラの周速を
4000m/分とし、巻取ボビンの周速を3960m/分
にして巻取りリラツクス率を1%に設定した。こ
のときの熱収縮ゾーンの糸張力は0.08g/dであ
つた。
得られた延伸糸は強度5.7g/d、残留伸度45
%、沸水収縮率12%、遅延回復率0.6%であり、
巻上げパツケージの紙製ボビンの変形も破壊もみ
られず、また、そのパツケージ巻姿も良好であつ
た。
%、沸水収縮率12%、遅延回復率0.6%であり、
巻上げパツケージの紙製ボビンの変形も破壊もみ
られず、また、そのパツケージ巻姿も良好であつ
た。
比較例
前記実施例で用いた製糸装置における熱収縮ゾ
ーンを取外しかつ巻取ボビンの周速を3970m/分
とした以外は同じ装置を用い、同じ条件で直接紡
糸延伸を行ない、ナイロン6延伸糸パツケージを
得た。
ーンを取外しかつ巻取ボビンの周速を3970m/分
とした以外は同じ装置を用い、同じ条件で直接紡
糸延伸を行ない、ナイロン6延伸糸パツケージを
得た。
得られたパツケージは、延伸熱固定後に熱収縮
処理されなかつたために、前記実施例で得られた
パツケージに比較し、ボビン上での糸の収縮が明
らかに認められ、パツケージ巻き姿の端面膨れが
大きく、製糸ボビンの糸条巻上げ部分の表面の窪
みも大きく、不良であつた。
処理されなかつたために、前記実施例で得られた
パツケージに比較し、ボビン上での糸の収縮が明
らかに認められ、パツケージ巻き姿の端面膨れが
大きく、製糸ボビンの糸条巻上げ部分の表面の窪
みも大きく、不良であつた。
[発明の効果]
本発明法によると、紡糸・延伸・定長熱固定・
巻取を直結した高速かつ多糸条化の製糸工程にお
いて、糸条を延伸および定長熱固定した後に生じ
る糸条の内部残留歪を緩和させて巻取糸のボビン
上での遅延収縮を大幅に減少させ、ボビンの潰れ
およびパツケージの巻き姿不良を防止することが
できる。従つて、ポリアミドを多糸条同時に安定
して高速で直接紡糸延伸することができかつ優れ
たポリアミド延伸糸製品(パツケージ)を工業的
に得ることが可能となる。
巻取を直結した高速かつ多糸条化の製糸工程にお
いて、糸条を延伸および定長熱固定した後に生じ
る糸条の内部残留歪を緩和させて巻取糸のボビン
上での遅延収縮を大幅に減少させ、ボビンの潰れ
およびパツケージの巻き姿不良を防止することが
できる。従つて、ポリアミドを多糸条同時に安定
して高速で直接紡糸延伸することができかつ優れ
たポリアミド延伸糸製品(パツケージ)を工業的
に得ることが可能となる。
第1図は本発明法を実施するための製糸装置を
例示する正面図、第2図はその巻取部側面図、ま
た、第3図は巻取速度に対する延伸倍率の適正範
囲を示す図である。 [符号の説明]、1……紡糸口金、5……第1
ゴデーローラ、6……第2ゴデーローラ、7……
保温カバー、9……熱収縮ゾーン、13……ボビ
ン。
例示する正面図、第2図はその巻取部側面図、ま
た、第3図は巻取速度に対する延伸倍率の適正範
囲を示す図である。 [符号の説明]、1……紡糸口金、5……第1
ゴデーローラ、6……第2ゴデーローラ、7……
保温カバー、9……熱収縮ゾーン、13……ボビ
ン。
Claims (1)
- 1 ポリアミドを多糸条同時に溶融紡出して、表
面が鏡面仕上げされた第1ゴデーローラに糸条接
触角135〜270゜で引取り、引続いて該第1ゴデー
ローラよりも高速の3000m/分以上の周速で回転
する表面が鏡面仕上げされかつ加熱された単一の
第2ゴデーローラに糸条を接触角135〜270゜で巻
付けることにより、糸条を延伸、熱処理した後、
ボビン上に糸条を巻上げるポリアミドの製糸方法
において、前記第2ゴデーローラと前記ボビンと
の間に熱収縮ゾーンを設け、延伸熱固定の後かつ
巻取りまでの間に連続して熱収縮を生じさせるこ
とを特徴とするポリアミドの製糸方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8807581A JPS57205516A (en) | 1981-06-10 | 1981-06-10 | Fiber making method of polyamide |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8807581A JPS57205516A (en) | 1981-06-10 | 1981-06-10 | Fiber making method of polyamide |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS57205516A JPS57205516A (en) | 1982-12-16 |
JPS6411724B2 true JPS6411724B2 (ja) | 1989-02-27 |
Family
ID=13932735
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8807581A Granted JPS57205516A (en) | 1981-06-10 | 1981-06-10 | Fiber making method of polyamide |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS57205516A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014005555A (ja) * | 2012-06-22 | 2014-01-16 | Tmt Machinery Inc | 紡糸延伸装置 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS6028511A (ja) * | 1983-07-21 | 1985-02-13 | Teijin Ltd | 低収縮ポリアミドマルチフイラメント糸の製造方法 |
JPS62199814A (ja) * | 1986-02-28 | 1987-09-03 | Teijin Ltd | 糸条の巻取り方法 |
EP2283173B1 (de) | 2008-05-23 | 2012-01-04 | Oerlikon Textile GmbH & Co. KG | Verfahren zum abziehen und verstrecken eines multifilen fadens beim schmelzspinnen sowie eine vorrichtung zur durchführung des verfahrens |
CN102471936B (zh) * | 2009-07-24 | 2014-10-29 | 欧瑞康纺织有限及两合公司 | 用于熔纺、拉伸和卷绕复丝的方法以及实施该方法的装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5834900B2 (ja) * | 1978-06-27 | 1983-07-29 | 新神戸電機株式会社 | 鉛蓄電池用極板製造法 |
JPS5637310A (en) * | 1979-08-30 | 1981-04-11 | Toray Ind Inc | Direct spin-draw process for polyamide multiple yarns |
-
1981
- 1981-06-10 JP JP8807581A patent/JPS57205516A/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014005555A (ja) * | 2012-06-22 | 2014-01-16 | Tmt Machinery Inc | 紡糸延伸装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS57205516A (en) | 1982-12-16 |
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