JPS6410881B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は面光源装置に関し、更に詳細には液
晶表示素子の背面照明光源、広告灯あるいは各種
の露光装置などに用いる面光源装置に関する。

（従来の技術） 第２図は例えば特公昭59―8809号広報に示され
た従来の面光源装置の断面図であり、第２図にお
いて、１は光反射体、２は光反射体１の前方に配
置された光源、３は光源２の前方に配置された光
拡散透過板、４は光源２と光拡散透過板３の間に
配置され、光源２に近いところ程密度が高くなる
ように分布させて光反射性処理４ａを施こした不
均一光透過板である。

次に動作について説明する。光源２を出た光
は、前述の各構成要素のそれぞれによつて、反
射、透過、屈折などを幾度かづつ繰返した後に光
拡散透過板３の前方へ出射される。

この過程において、不均一光透過板４の光源２
に近いところ程高い密度で施こされた光反射性処
理のため、光源２から直接に光拡散透過板３へ向
かおうとする光の幾らかは阻止（反射）される。
阻止（反射）される割合は光源２に近いところ程
大きいので、光拡散透過板３の光源２に近いとこ
ろ程高い照度で照らされることが避られる。その
ため、光拡散透過板３からは、より均一な強度分
布の光が前方へ出射される。

この場合、光拡散透過板３の位置に体する不均
一光透過板３或いは光源２の位置が所定の場所か
らずれると、光源２から遠いところへ光反射性処
理４ａの高密度部分が移動したり、密度の変化が
相対的に急激になつたり又は隠やかになつたりす
るので、出射光の強度分布は相対的に不均一とな
る。

（発明が解決しようとする課題） 従来の面光源装置はこのように構成され且つ作
用するので、不均一光透過板４を光拡散透過板３
と光源２の間の所定の位置へ比較的に精度よく配
置する必要があつた。また、装置全体に振動が加
わつた場合に、不均一光透過板４がずれたり、振
動したりしないように、不均一光透過板４自体を
強固な素材で構成し、強固に固定する必要があつ
た。そのため、強度を出すのに比較的に大きくて
重く、寸法精度の高い不均一光透過板４やその固
定手段としての光反射板１が必要で、高価なもの
となつたり、あまり小形にできないという問題点
があつた。

この発明はかかる従来の面光源装置における問
題点を解消するためになされたもので、少々の振
動が加わつた程度では、出射光の強度分布が不均
一となつたり、変動したりすることがなく、また
高精度の位置合せも必要でない比較的に簡単軽量
で安価な構成の面光源装置を得ることを目的とす
る。

（課題を解決するための手段） 本発明は、光反射体と少なくとも１つの光拡散
透過板とによつて区画される空間に光源を配置
し、前記光拡散透過板へ光を放つ面光源装置にお
いて、前記光源の出射面上で前記光拡散透過板に
近い位置から遠い位置にかけて透過する光量を漸
次増大させる光量抑制層を前記光源の出射面に施
したことを特徴とする。

（作用） このように構成された本発明の面光源装置で
は、光源の表面に施された光量抑制層により、光
源の出射面上の光拡散透過板に近い位置から遠い
位置にかけて出射光が漸次増大するため、光拡散
透過板の任意の領域を、例えば光源から遠いとこ
ろでも近いところと同等の照度で照らす。

（実施例） 以下、本発明の面光源装置を添付図面に示され
る実施例について更に詳細に説明する。

第１図には本発明の一実施例に係る面光源装置
が示されている。当該実施例を示す第１図におい
て、１は例えば白色の樹脂板からなり、一表面を
開口した箱形の光反射体、３は光反射体の開口部
に取付けられた例えば乳白色のアクリル板などか
らなる光拡散透過板、２は光反射体１と光拡散透
過板３とで囲まれる空間の中心部に配置された例
えば棒状の蛍光放電灯からなる光源をそれぞれ示
している。

光源２の出射面には、例えば光反射性処理或い
は光吸収性処理によつて形成された光量抑制層２
ａが設けられている。この光量抑制層２ａは、本
実施例では光源２の出射面に飛び飛びにプリント
されたメタリツクな水玉模様から構成されてい
る。この水玉模様は、飛びのピツチが光拡散透過
板３に近い位置では小さく、又遠い位置では大き
くなるように徐々に変化したものとされ、これに
より実質的に分布の密度が位置によつて異ならさ
れている。その際、水玉模様の飛びのピツチを変
化させる以外に、同時に水玉模様の直径を変化さ
せてもよい。この場合、水玉模様の各直径は、光
拡散透過板に近い位置では大きく又遠い位置では
小さくなるように徐々に変化させるようにする。

上述のように構成された面光源装置において、
光源２を出た光は、各水玉模様のすき間を通り抜
けた後、光反射体１、光拡散透過板３および光源
２自身で幾度かづつ反射してからか或いは直接に
光拡散透過板３に至り、拡散透過して前方へ出射
される。

この過程において、光源２からの出射光は水玉
模様の密度分布パターンに応じてある程度任意で
はあるが比較的に均一な照度分布で光拡散透過板
３を照射する。その照射光強度に少なくともほぼ
比例した強度の光が光拡散透過板３を拡散透過す
るために、面光源装置より前方への出射光強度は
前述照度分布にほぼ対応した分布となる。

そのため、結局、出射光の強度分布は光源２に
施こす水玉模様によりある程度任意のものとでき
る。例えば、この実施例では水玉模様を光拡散透
過板３に近いところだけ高い密度としているので
光源２から光拡散透過板３へ向かおうとする光の
内、光源２を起点として光拡散透過板３に近いと
ころへ向かおうとするものほど高い割合で阻止
（反射）され、無処理の場合に起こる光拡散透過
板３の光源２に近いところでの強い照射ひいては
部分的な輝きが避けられて相対的に均一な分布で
発光する。

前述の実施例では全面均一発光を得る場合につ
いて示したが、高度な実施例として光拡散透過板
３を任意の複数の領域に分け、各領域について、
光源２の光拡散透過板３に近いところ程、高い密
度で水玉模様を施こし各領域の平均的な密度に差
を付けることによつて、光拡散透過板３より前方
への出射光が各領域内では均一発光であり、かつ
各領域における強度に差を付けてもよい。また、
複数の光源を設ける場合、各光源からの出射光の
それぞれが均一発光に寄与するように、それぞれ
の光源の出射面に前述のような水玉模様を設けて
もよい。光量抑制層２ａを構成するこのような水
玉模様は、光反射性処理又は光吸収性処理であつ
てもよいことは重ねて言うまでもない。

また、このような光反射性処理は、光を鏡面反
射させるものでも、又拡散反射させるものでもよ
い。また、光量抑制層は２ａはアルミ蒸着、ホツ
トスタンプ、印刷などで光源２の出射面に設けた
ものや、予め印刷した透明シートや透明チユー
ブ、或いは穴をあけた金属、プラスチツク又は紙
などのパイプで光源２を包んだものであつてもよ
い。

更に、光量抑制層２ａは、水玉模様のようなパ
ターンだけではなく、前述したように漸次変化し
た間隔で配置された複数のストライプ状パターン
でもよく、或いは例えば濃度を連続的に漸次変化
させたフイルム状のもので光量を連続的に変化さ
せたものでもよい。後者の場合、例えば徐々に厚
みを変えた乳白色樹脂フイルム又は板材のような
ものも利用できる。

また、光源２は球状或いはリング状などであつ
てもよく、更に光反射板１はアルミなどの鏡面反
射性のものでもよい。更に、光拡散透過板３は部
分的におおわれたものでもよい。

なお、前述の実施例では箱形の光反射体１の一
表面を開口し、その部分に光拡散透過板３を配置
したものであつたが、対向する一対の表面を開口
し、その対向する開口部にそれぞれ光拡散透過板
を配置したものでもよい。

（発明の効果） 以上説明したように、本発明の面光源装置によ
れば、光の通過を抑制すなわち通過する光量を抑
制する光量抑制層を光源の出射面に直接設け、こ
の光量抑制層により光拡散透過板に近いところほ
ど光源からの光量を抑制するようにしたことによ
り、従来、中間位置に固定していた不均一光透過
板が不要となると共にこの不均一光透過板と光源
との高精度の位置決めも不要となり、又防振対策
も特に設ける必要がなくなるため比較的に構造が
簡単で安価な面光源装置を提供できるばかりでは
なく、光拡散透過板での照度分布をより一層均一
にできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係る面光源装置を
示す断面図、第２図は従来の面光源装置を示す断
面図である。 １…光反射体、２…光源、２ａ…光量抑制層、
３…光拡散透過板。なお、図中同一符号は同一部
分又は相当部分を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 光反射体と少なくとも１つの光拡散透過板と
   によつて区画される空間に光源を配置し、前記光
   拡散透過板へ光を放つ面光源装置において、前記
   光源の出射面上で前記光拡散透過板に近い位置か
   ら遠い位置にかけて透過する光量を漸次増大させ
   る光量抑制層を前記光源の出射面に施したことを
   特徴とする面光源装置。